特許第6202941号(P6202941)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6202941人材採用支援システムおよび人材採用支援方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6202941
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】人材採用支援システムおよび人材採用支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20170914BHJP
   G06Q 50/00 20120101ALI20170914BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   G06Q50/00 300
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-174089(P2013-174089)
(22)【出願日】2013年8月26日
(65)【公開番号】特開2015-43117(P2015-43117A)
(43)【公開日】2015年3月5日
【審査請求日】2016年8月25日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 リアルタイムメディア株式会社ホームページ 掲載日:平成25年7月17日 掲載アドレス: http://www.rtmedias.com/index.html http://www.rtmedias.com/hunter/index.html http://www.rtmedias.com/hunter/saiyo.html
(73)【特許権者】
【識別番号】516255910
【氏名又は名称】株式会社ミッション・インポッシブル
(74)【代理人】
【識別番号】100080838
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 光康
(72)【発明者】
【氏名】上原 彩美
【審査官】 加舎 理紅子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−079435(JP,A)
【文献】 特開2008−112429(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0046704(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0197835(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0276376(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク上に設置された採用支援サーバーと、該採用支援サーバーに求人情報を送信する求人企業端末と、該求人企業端末から送信された求人情報を蓄積する前記採用支援サーバーに設けられた求人情報データベースと、前記採用支援サーバーに求職者自身の情報を送信する求職者端末と、該求職者端末から送信された求職者情報を蓄積する前記採用支援サーバーに設けられた求職者情報データベースと、該求職者情報データベースに登録された求職者が求人情報データベースを閲覧することを可能にする閲覧許可手段と、前記求人情報データベースを閲覧した求職者が、求人情報の求めるスキルに適合した知人を求人企業に紹介する知人紹介手段と、該知人紹介手段において知人を紹介した場合に、紹介された知人の採用又は不採用を前記求人企業端末から採用支援サーバーへ送信する結果送信手段と、該結果送信手段で送信された結果が採用である場合に、紹介した求職者の求職者情報へ紹介実績を記録するとともに、過去の紹介実績に応じた報酬を算出する報酬算出手段とより構成され、
前記知人紹介手段は、求職者が採用支援サーバーに知人の情報を入力し、送信することにより紹介番号が発行され、知人が前記紹介番号を採用支援サーバーへ入力し、利用規約に承認することにより求人企業へ情報が送信されるものであり、
前記採用支援サーバーに送信される求職者自身の情報には、求職者のソーシャル・ネットワーキング・サービスのアカウント情報及び該アカウントと前記採用支援サーバーとの連携許可を含むものであり、採用支援サーバーは前記求職者のソーシャル・ネットワーキング・サービスのアカウントから友人の投稿を解析し蓄積することができ、該蓄積された情報および前記求人情報データベースの求人情報を比較し、前記求職者のソーシャル・ネットワーキング・サービスの友人に適合する求人情報が存在する場合には、求職者に対しその友人の紹介を促す通知を行う投稿解析装置を備えることを特徴とする人材採用支援システム。
【請求項2】
前記知人紹介手段は、求職者自身のホームページに求人情報データベースの求人情報を表示し、求職者自身のホームページを訪れた者が該求人情報をクリックすることで知人を紹介する知人紹介手段であることを特徴とする請求項1記載の人材採用支援システム。
【請求項3】
前記知人紹介手段は、採用支援サーバーが求職者情報データベースに登録している求職者に対して、特定の求人情報に適合する者を探すように通知する通知手段と、特定の求人情報に適合する者の情報を採用支援サーバーへ送信する知人紹介手段であることを特徴とする請求項1記載の人材採用支援システム。
【請求項4】
ネットワーク上に設置された採用支援サーバーに企業が求人情報を送信する求人情報送信ステップと、前記採用支援サーバーが該求人情報送信ステップで送信された求人情報をデータベースに蓄積する求人情報蓄積ステップと、求職者が前記採用支援サーバーに求職者自身の情報を送信しアカウントを作成しデータベースに蓄積する求職者アカウント作成ステップと、該アカウント作成ステップでアカウントを作成した求職者のみに、閲覧許可手段が前記求人情報送信ステップで送信された求人情報へのアクセスを許可するアクセス許可ステップと、該アクセス許可ステップで求人情報へアクセスを許可された求職者が知人を求人企業に紹介する知人紹介ステップと、該知人紹介ステップにおいて紹介された人材の採用又は不採用を企業が採用支援サーバーに送信する結果送信ステップと、該結果送信ステップにおいて送信された結果が採用であった場合に、報酬算出手段によりその知人を紹介した求職者に紹介実績を付加するとともに、支払う報酬を該求職者の過去の紹介実績から算出する報酬算出ステップとより構成され、
前記知人紹介ステップは、求職者が採用支援サーバーに知人の情報を入力し、送信することにより紹介番号が発行され、知人が前記紹介番号を採用支援サーバーへ入力し、利用規約に承認することにより求人企業へ情報が送信されるものであり、
前記アカウント作成ステップで作成したアカウントと求職者自身のソーシャル・ネットワーキング・サービスのアカウントを連携するSNS連携ステップと、前記SNS連携ステップで連携されたアカウントの友人の投稿を収集する投稿収集ステップと、該投稿収集ステップで収集された投稿から仕事や学習、スキルに関する投稿を解析し蓄積する投稿解析ステップと、該投稿解析ステップで解析された投稿とデータベースに蓄積された求人情報で求められるスキルが適合するかを解析し、適合する人物がいる場合には求職者へ提示するスキル適合者提示ステップをさらに備えることを特徴とする人材採用支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自ら求人に応募するだけでなく、ネットワークを介して求人情報に対して求職者自身が知人を紹介することができ、紹介した求職者に対しても実績に応じて紹介報酬を容易に算出できる人材採用支援システムおよび人材採用支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、求人企業の要求スキルと応募した求職者のスキルを関連付けし、応募者の知識・経験と事業部門の要求とのミスマッチを防止する人材採用支援システム、方法およびコンピュータ・プログラムが知られている(特許文献1)。
しかし、このような採用支援方法では、応募してきた者が自ら申告したスキルと募集スキルとを関連付けすることしかできなかった。
また、求職者が自分のために求人情報を閲覧した際に、自身のスキルとは適合しないが自分の知人のスキルと適合する求人情報を発見した場合、その友人を紹介してもインセンティブを得られるわけではなく、また、容易に紹介できる人材採用支援システムや方法は存在しなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3699695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、紹介者に対して報酬を与えて求人に対し適合スキルを持つ知人の紹介を促し、円滑な人材採用を可能にするために、容易に知人を求人企業に紹介できる知人紹介手段を有し、紹介による報酬を容易に算出できる人材採用支援システムおよび方法を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明はネットワーク上に設置された採用支援サーバーと、該採用支援サーバーに求人情報を送信する求人企業端末と、該求人企業端末から送信された求人情報を蓄積する前記採用支援サーバーに設けられた求人情報データベースと、前記採用支援サーバーに求職者自身の情報を送信する求職者端末と、該求職者端末から送信された求職者情報を蓄積する前記採用支援サーバーに設けられた求職者情報データベースと、該求職者情報データベースに登録された求職者が求人情報データベースを閲覧することを可能にする閲覧許可手段と、前記求人情報データベースを閲覧した求職者が、求人情報の求めるスキルに適合した知人を求人企業に紹介する知人紹介手段と、該知人紹介手段において知人を紹介した場合に、紹介された知人の採用又は不採用を前記求人企業端末から採用支援サーバーへ送信する結果送信手段と、該結果送信手段で送信された結果が採用である場合に、紹介した求職者の求職者情報へ紹介実績を記録するとともに、過去の紹介実績に応じた報酬を算出する報酬算出手段とより構成され、
前記知人紹介手段は、求職者が採用支援サーバーに知人の情報を入力し、送信することにより紹介番号が発行され、知人が前記紹介番号を採用支援サーバーへ入力し、利用規約に承認することにより求人企業へ情報が送信されるものであり、前記採用支援サーバーに送信される求職者自身の情報には、求職者のソーシャル・ネットワーキング・サービスのアカウント情報及び該アカウントと前記採用支援サーバーとの連携許可を含むものであり、採用支援サーバーは前記求職者のソーシャル・ネットワーキング・サービスのアカウントから友人の投稿を解析し蓄積することができ、該蓄積された情報および前記求人情報データベースの求人情報を比較し、前記求職者のソーシャル・ネットワーキング・サービスの友人に適合する求人情報が存在する場合には、求職者に対しその友人の紹介を促す通知を行う投稿解析装置を備える人材採用支援システムを構成している。
【0007】
また、本発明はネットワーク上に設置された採用支援サーバーに企業が求人情報を送信する求人情報送信ステップと、前記採用支援サーバーが該求人情報送信ステップで送信された求人情報をデータベースに蓄積する求人情報蓄積ステップと、求職者が前記採用支援サーバーに求職者自身の情報を送信しアカウントを作成しデータベースに蓄積する求職者アカウント作成ステップと、該アカウント作成ステップでアカウントを作成した求職者のみに、閲覧許可手段が前記求人情報送信ステップで送信された求人情報へのアクセスを許可するアクセス許可ステップと、該アクセス許可ステップで求人情報へアクセスを許可された求職者が知人を求人企業に紹介する知人紹介ステップと、該知人紹介ステップにおいて紹介された人材の採用又は不採用を企業が採用支援サーバーに送信する結果送信ステップと、該結果送信ステップにおいて送信された結果が採用であった場合に、報酬算出手段によりその知人を紹介した求職者に紹介実績を付加するとともに、支払う報酬を該求職者の過去の紹介実績から算出する報酬算出ステップとより構成され、前記知人紹介ステップは、求職者が採用支援サーバーに知人の情報を入力し、送信することにより紹介番号が発行され、知人が前記紹介番号を採用支援サーバーへ入力し、利用規約に承認することにより求人企業へ情報が送信されるものであり、前記アカウント作成ステップで作成したアカウントと求職者自身のソーシャル・ネットワーキング・サービスのアカウントを連携するSNS連携ステップと、前記SNS連携ステップで連携されたアカウントの友人の投稿を収集する投稿収集ステップと、該投稿収集ステップで収集された投稿から仕事や学習、スキルに関する投稿を解析し蓄積する投稿解析ステップと、該投稿解析ステップで解析された投稿とデータベースに蓄積された求人情報で求められるスキルが適合するかを解析し、適合する人物がいる場合には求職者へ提示するスキル適合者提示ステップをさらに備える人材採用支援方法を構成している。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1により、求職者が発見した求人情報に適合する知人がいる場合、当該知人を容易に紹介することができる。
したがって、応募総数が増加し、求人企業は多数の応募者から採用者を選択することができる。
(2)求職者が知人を紹介した場合、その報酬を紹介した求職者の実績を加味して容易に算出できるので、人事担当者等は煩雑な実績管理を行う必要がなく、また、紹介した求職者も実績がデータベースに蓄積されるので、求職者は自らが応募できなくても知人を紹介するインセンティブとなる。
(3)請求項2も前記(1)〜(2)と同様な効果が得られるとともに、知人の投稿からスキルを分析し、紹介を提案することができる。
したがって、紹介する求職者自身が知人のスキルを把握していなくても、適切な紹介を行うことができる。
(4)請求項3も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、多数の人材に求人情報を閲覧させることができる。
(5)請求項4も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、求職者に紹介を促すことができる。
(6)請求項5も前記(1)〜(2)と同様な効果が得られる。
(7)請求項6も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明を実施するための第1の形態の概要図。
図2】本発明を実施するための第1の形態のフローチャート。
図3】本発明を実施するための第2の形態の概要図。
図4】本発明を実施するための第2の形態の求職者のホームページから知人紹介を行った場合のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に示す本発明を実施するための形態により、本発明を詳細に説明する。
【0011】
図1および図2に示す本発明を実施するための第1の形態において、1は人材採用を支援する人材採用支援システムで、インターネットのネットワーク上に備えられた採用支援サーバー2と、該採用支援サーバー2に求人情報を送信する求人企業端末3と、該求人企業端末3から送信された求人情報を蓄積する求人情報データベース4と、前記採用支援サーバー2に求職者自身の情報を送信する求職者端末5と、該求職者端末5から送信された求職者情報を蓄積する求職者情報データベース6と、該求職者情報データベース6に登録された求職者が求人情報データベース4を閲覧することを可能にする閲覧許可手段7と、前記求人情報データベース4を閲覧した求職者が、求人情報の求めるスキルに適合した知人を求人企業に紹介できる知人紹介手段8と、該知人紹介手段8により紹介された知人の採用又は不採用を前記求人企業端末3から採用支援サーバー2へ送信できる結果送信手段9と、該結果送信手段9で送信された結果が採用である場合に、紹介した求職者の求職者情報へ紹介実績を記録するとともに、過去の紹介実績に応じた報酬を算出する報酬算出手段10とで構成されている。
【0012】
前記採用支援サーバー2には、求人情報データベース4および求職者情報データベース6が備えられており、ネットワークを介して求人企業端末3および求職者端末5と接続可能な状態となっている。なお、この採用支援サーバー2は人材採用支援を行なっている採用支援企業13が所有・管理している。
【0013】
求人企業端末3は求人企業側が有するパソコン、スマートフォン、タブレット端末等であって、ネットワークを介して採用支援サーバー2へ接続し、求人の条件を送受信できるものである。
【0014】
求人情報データベース4は採用支援サーバー2に設けられており、求人企業端末3より送信された職種、待遇、要求スキル、支度金等の求人情報を蓄積し記憶する。この求人情報データベース4は後述する閲覧許可手段7により閲覧を許可された求職者がインターネットを介して閲覧することができ、登録企業の一覧ページや登録企業の詳細が記載された個別ページにより表示される。
【0015】
求職者端末5は求職者が有するパソコン、スマートフォン、タブレット端末等であって、ネットワークを介して採用支援サーバー2へ接続し、求職者の情報を送受信および求人情報データベース4の閲覧ができるものである。
【0016】
求職者情報データベース6は採用支援サーバー2に設けられており、求職者端末5より送信された自己の履歴書記載事項、職務経歴書記載事項、保有スキル等の求職者の情報を蓄積し記憶するものである。なお、求職者情報データベース6は非公開の状態で管理される。
【0017】
閲覧許可手段7は求職者端末5から求職者自身の情報が送信されると、求職者情報データベース6へ登録するとともに、ログインIDおよびパスワード設定し、求人情報データベース4の閲覧を許可する。なお、求職者自身の情報を送信するのは初回登録時のみであり、次回以降は前記ログインIDおよびパスワードを送信し、求職者情報データベース6の情報と照合し、ログインIDおよびパスワードが正しければ閲覧を許可する。
【0018】
知人紹介手段8は、求人情報データベース4に掲載された企業の個別ページに備えられた紹介ボタンのアイコン等が想定される。知人紹介手段8の具体例としては、求職者が紹介ボタンのアイコン等を押し、紹介ページを表示させて紹介したい知人の情報を入力し、採用支援サーバー2へ送信する。知人の情報が送信されると紹介番号が発行される。求職者は知人に当該紹介番号を送信し、知人が紹介番号を採用支援サーバー2へ入力し、情報の送信、利用規約等に承認することにより求人企業へ情報が送信される。知人が承認しない場合には、当該知人の情報は採用支援サーバー2から削除される。なお、知人は採用支援サーバー2へアクセスした際に、当該知人は求職者が入力した自己の情報を訂正等することができる。
【0019】
また、紹介番号を用いるものだけでなく、知人の情報が送信されると採用支援サーバー2へのリンクが作成され、当該リンクを求職者が知人へ送信し、リンクから知人が採用支援サーバー2へアクセスして承認等するものでもよい。さらに、あらかじめ知人に承認を受けている場合においては、求職者が知人の情報を入力した時点で、求人企業へ知人の情報が送信されるものでもよい。
【0020】
知人を紹介すると、求職者情報データベース6にどの企業に対して誰を紹介したかが記録される。
【0021】
知人紹介手段8は求職者が、求人情報データベース4を閲覧した場合に紹介するだけでなく、定期的、不定期又は求人企業の要求により、求職者に対して特定の求人情報に適合する者を探すようにメールにより通知する通知手段11と、特定の求人情報に適合する者の情報を採用支援サーバー2へ送信するように構成してもよい。前記通知手段としてのメールは単に求人企業の一覧又は抜粋を記載して求職者へ送信されるものでもよいし、ゲーム性を有しているような形式、例えば「C++のスキルを有し、経験5年以上の者をハントせよ。支度金20万円」のような記載であってもよい。適合する者の情報を採用支援サーバー2へ送信する方法としては、メールに企業の個別ページへのアクセスし紹介ボタンを押すものでもよいし、メールに返信することで紹介等できるものでもよい。
【0022】
また、採用支援サーバー2には求職者が知人を紹介する際に適合するスキルを有する知人が存在するかを知ることができる投稿解析装置12を備えてもよい。該投稿解析装置12は、求職者のソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下、「SNS」とする)のアカウント情報及び該アカウントと前記採用支援サーバー2との連携許可情報を求職者情報データベース6に送信し、採用支援サーバー2が求職者のSNS上の友人の投稿を収集する。収集された友人の投稿がスキル、資格、勉強、自己啓発等の職業関連の投稿であるかを解析し、これをスキル、資格別等に蓄積する。
【0023】
また、投稿解析装置12は、求職者が求人情報データベース4の企業の個別ページ等を閲覧した際に、求職者の操作により又は自動で当該企業の要求スキルに適合すると思われる知人の情報を表示する。例えば、求人企業の要求スキルが「C言語」であった場合、蓄積した情報からC言語についての投稿が多い知人を表示することなどが考えられる。なお、投稿解析装置12は、知人のSNSのアカウント名等を入力すると該知人のスキルと適合する企業を表示するものでもよい。
【0024】
結果送信手段9は、紹介された知人の採用又は不採用を採用支援サーバー2に送信する手段であって、採用支援サーバー2に備えられた採用フォームを記載して送信する手段等が考えられる。なお、採用又は不採用のデータが送信できるものであれば、前述の手段に限られるものではない。
【0025】
報酬算出手段10は、前記結果送信手段9において採用又は不採用のデータを受信すると、採用又は不採用とされた知人を紹介した求職者を判別する。判別された求職者の求職者情報データベース6に採用又は不採用のデータを記録する。知人が採用された場合には、当該紹介した求職者の過去の紹介実績を参照し、求職者に支払う報酬を算出する。なお、報酬が算出されると、報酬額が採用支援企業13へ通知され、通知企業を通じて求職者に報酬が支払われる。
【0026】
報酬の算出方法としては、求職者情報データベース6に登録しているが過去に紹介者が採用されたことのない求職者に対しては支度金の10%を報酬として算出、過去に1人紹介者が採用された求職者に対しては支度金の20%を報酬として算出、過去に3〜9人紹介者が採用された求職者に対しては支度金の30%を報酬として算出、過去に10人以上紹介者が採用された求職者に対しては支度金の40%を報酬として算出する等である。
以下、本願発明の人材採用支援システム1を使用した人材採用支援方法14について説明する。
【0027】
人材採用支援方法14はネットワーク上に設置された採用支援サーバーに企業が求人情報を送信する求人情報送信ステップ(S101)と、該求人情報送信ステップで送信された求人情報をデータベースに蓄積する求人情報蓄積ステップ(S102)と、前記採用支援サーバー2に求職者自身の情報を送信しアカウントを作成しデータベースに蓄積する求職者アカウント作成ステップ(S103)と、該アカウント作成ステップ(S103)でアカウントを作成した求職者のみに前記求人情報送信ステップで送信された求人情報へのアクセスを許可するアクセス許可ステップ(S104)と、該アクセス許可ステップ(S104)で求人情報へアクセスを許可された求職者が知人を求人企業に紹介する知人紹介ステップ(S105)と、該知人紹介ステップ(S105)において紹介された人材の採用又は不採用を採用支援サーバーに送信する結果送信ステップ(S106)と、該結果送信ステップ(S106)において送信された結果が採用であった場合に、その知人を紹介した求職者に紹介実績を付加するとともに、支払う報酬を該求職者の過去の紹介実績から算出する報酬算出ステップ(S107)とより構成されている。
【0028】
求人情報送信ステップ(S101)では、求人企業端末3より募集職種、待遇、要求スキル、支度金等を採用支援サーバー2へ送信する。
【0029】
次に、求人情報蓄積ステップ(S102)では、求人情報が求人企業端末3より送信されると、求人情報をデータベースに蓄積する。
【0030】
求職者アカウント作成ステップ(S103)では、求職者が求職者端末より採用支援サーバー2にアクセスし、求職者自身の氏名、スキル、職歴、連絡先、等の情報を送信してアカウントを作成する。このステップにおいてログインIDおよびパスワードが設定される。ログインIDおよびパスワードは求職者自身が設定するものでもよいし、採用支援サーバー2から求職者に対して提示するものでもよい。なお、求職者アカウント作成ステップ(S103)は初回登録時のみ行われ、登録後に採用支援サーバー2へアクセスする場合には前記ログインIDおよびパスワードを入力することで省略される。
【0031】
アクセス許可ステップ(S104)では求職者が入力したログインIDおよびパスワードが求職者情報データベース6に記録されたものと同一であるかを判定し、同一である場合には求人情報データベース4の閲覧を許可する。
【0032】
知人紹介ステップ(S105)では、アクセスを許可された求職者が求人情報データベース4を閲覧し、知人のスキルに適合する求人企業を発見した場合に企業の個別ページに設けられた紹介ボタンのアイコン等より求人企業に紹介する。
【0033】
結果送信ステップ(S106)では、該知人紹介ステップ(S105)において紹介された人材の採用又は不採用を決定後、その情報を採用支援サーバーに送信する。
報酬算出ステップ(S107)は、前記該結果送信ステップ(S106)において送信された結果が採用であった場合に、その知人を紹介した求職者の求職者情報データベースに記録された紹介実績を参照し、紹介報酬を算出する。なお、紹介実績や報酬の算出方法は前述のとおりである。
【0034】
なお、本実施の形態では求人企業が求人情報を登録した後、求職者が登録して知人を紹介する場合を想定して説明したが、本発明はこれに限られず、求職者のアカウント登録が先に行われてもよい。
【0035】
付言すると、すでにアカウント登録がされている場合には、アクセス許可ステップ(S104)から開始するが、この場合においても求人情報送信ステップ(S101)および求人情報蓄積ステップ(S102)は行われておりしており、かつ、求職者も求職者アカウント作成ステップ(S103)をすでに行なっているのであるから、そのような方法であっても本発明の技術的範囲に属するものである。
【0036】
また、前記求職者アカウント作成ステップ(S103)においてアカウントを作成する際又はアカウント作成後の任意の時に求職者の情報としてSNSのアカウントを送信し、求職者アカウントとSNSのアカウントを連携し、求職者のSNSのタイムラインの閲覧、収集、解析を採用支援サーバー2に備えられた投稿解析装置12に許可できるSNS連携ステップ(S108)を備えてもよい。このようなステップを有する場合、SNS連携ステップ(S108)により求職者のSNSのタイムラインの閲覧、収集、解析が許可された場合、投稿解析装置12は求職者の友人の投稿を収集する投稿収集ステップ(S109)と、該投稿収集ステップで収集された投稿から仕事や学習、スキルに関する投稿を解析し蓄積する投稿解析ステップ(S110)とを行い、これらの情報を蓄積する。
【0037】
次に、投稿解析装置12は求職者が求人情報データベースを閲覧した際に、閲覧している企業が求めているスキルと適合するスキルを有するSNS上の友人が存在するかを蓄積したデータおよび求人情報データベースのデータから解析し、適合する人物がいる場合には求職者へ提示するスキル適合者提示ステップ(S111)を行う。なお、スキル適合者提示ステップ(S111)は求職者が知人のSNSアカウント名等を入力し、SNSアカウントによる投稿内容から解析されるスキルと適合する求人企業を表示するものでもよい。
【0038】
なお、本実施の形態の人材採用支援システム1および人材採用支援方法14においては、求職者が知人を紹介する場合について説明したが、求職者自身が求人情報データベースを閲覧して応募することもできる。
【0039】
また、通知手段11および投稿解析装置12を有する人材採用支援システム1および人材採用支援方法14について説明したが、これらを有さない人材採用支援システム1および人材採用支援方法14であってもよい。
【0040】
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図3および図4に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0041】
図3および図4に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、求職者自身のホームページ(ブログ、SNSのページ等)に広告として求職者情報データベース6の求人情報を表示し、これを閲覧した知人が自ら広告をクリックすることで紹介する知人紹介手段8Aと、前記広告のクリック数又は広告経由で紹介した知人の採用によって報酬を算出する報酬算出手段10をさらに用いた人材採用支援システム1Aおよびこのような紹介ステップ(S105A)と、報酬算出ステップ(S107A)を用いた人材採用支援方法14Aにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0042】
なお、前記広告として表示する求人情報は、そのホームページを管理する求職者自身が選択してもよいし、そのホームページを閲覧している者の興味・関心がある分野の求人情報を自動で表示する興味関心連動型広告でもよい。
また、本実施の形態では知人紹介手段8および8Aを併用する形態について説明したが、知人紹介手段8Aと報酬算出手段10のみで知人を紹介する人材採用支援システムおよび人材採用支援方法にしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は人材採用の際に求人企業を支援する産業で利用される。
【符号の説明】
【0044】
1、1A:人材採用支援システム、
2:採用支援サーバー、 3:求人企業端末、
4:求人情報データベース、 5:求職者端末、
6:求職者情報データベース、 7:閲覧許可手段、
8、8A:知人紹介手段、 9:結果送信手段、
10:報酬算出手段、 11:通知手段、
12:投稿解析装置、 13:採用支援企業、
14、14A:人材採用支援方法。
図1
図2
図3
図4