(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記算出部は、前記ラベル通過センサによる被検知位置を前記ラベルの先端が通過してから該ラベルの後端が通過するまでに要するラベル通過時間を、該ラベルの搬送速度と該ラベルの寸法とに基づいて算出し、
前記ラベル通過センサによって前記ラベルの先端の通過が検知されたときから該ラベルの後端の通過が検知されたときまでの実測時間と、前記算出部によって算出された前記ラベル通過時間との差が所定時間よりも大きいとき、前記判定部は、前記物品に対する前記ラベルの貼り付けが異常であると判定することを特徴とする請求項1に記載のラベル貼付装置。
所定の通過点を通過するように搬送される物品の下面に、前記通過点に向けて搬送されたラベルが正常に貼り付けられたか否かを検出するためのラベル貼り付け検出方法であって、
前記ラベルにおける所定のラベル基準位置が第1のタイミングで前記通過点に到達する場合に、前記ラベルの搬送方向における前記通過点の上流側近傍に設けられたラベル通過センサによって前記ラベルの通過が検知されると予測される第2のタイミングを、前記ラベル通過センサによる被検知位置と前記通過点との距離、前記ラベルの搬送速度、及び、第1のタイミングに基づいて算出し、
前記物品の下面における所定の物品基準位置が第1のタイミングで前記通過点を通過する場合に、前記通過点または該通過点近傍に設けられた物品通過センサによって前記物品の通過が検知されると予測される第3のタイミングを、前記物品通過センサによる被検知位置と前記通過点との距離、前記物品の搬送速度、及び、第1のタイミングに基づいて算出し、
前記算出された第2のタイミングで前記ラベル通過センサによって前記ラベルの通過が検知されないこと、又は、前記算出された第3のタイミングで前記物品通過センサによって前記物品の通過が検知されないこと、の少なくとも一方の条件が成立したとき、前記物品に対する前記ラベルの貼り付けが異常であることを検出する、ことを特徴とするラベル貼り付け検出方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ラベルに含まれる蛍光成分が少ない場合には紫外線センサによるラベル検知は困難であり、例えば白色のトレーの下面に白色のラベルを貼り付ける場合など、商品下面とラベルの色が近似している場合、カラーセンサによってラベルの色を判別することは困難である。
【0006】
また、店頭レジでの作業効率の都合上、商品情報を含むバーコードが付されたラベルは商品の上面に貼り付けられることが多く、商品下面に貼り付けられるラベルにはバーコード以外の情報が記載されることが多いため、商品下面に貼り付けられるラベルに、わざわざラベル検知専用のバーコード又はQRコード等を付さなければならないことがある。
【0007】
さらに、上記の各種画像センサを用いる場合、商品下面の形状が平らでなければ、画像センサによる読み取り精度が悪くなったり、高性能の画像センサを用いることでコストが増大したりする問題もある。
【0008】
そこで、本発明は、物品の下面にラベルを貼り付ける場合において、特別なラベル検知用マークをラベルに付すことなく、ラベルの色及び成分、並びに該ラベルが貼り付けられる物品の色及び形状に関わらず、ラベルの貼り付け異常を精度よく検出することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るラベル貼付装置は、所定の通過点を通過するように搬送される物品の下面にラベルを貼り付けるラベル貼付装置であって、
前記通過点に向けて搬送されるように前記ラベルを供給するラベル供給部と、
前記通過点または該通過点近傍において前記物品の通過を検知する物品通過センサと、
前記ラベルの搬送方向における前記通過点の上流側近傍において前記ラベルの通過を検知するラベル通過センサと、
前記物品の下面における所定の物品基準位置が前記通過点を通過する第1のタイミングで、前記ラベルにおける所定のラベル基準位置が前記通過点に到達するように、前記ラベル供給部を制御する供給制御部と、
前記ラベル基準位置が第1のタイミングで前記通過点に到達する場合に前記ラベル通過センサによる通過検知が予測される第2のタイミングを、前記ラベル通過センサによる被検知位置と前記通過点との距離、前記ラベルの搬送速度、及び、第1のタイミングに基づいて算出し、前記物品基準位置が第1のタイミングで前記通過点を通過する場合に前記物品通過センサによる通過検知が予測される第3のタイミングを、前記物品通過センサによる被検知位置と前記通過点との距離、前記物品の搬送速度、及び、第1のタイミングに基づいて算出する算出部と、
該算出部によって算出された第2のタイミングで前記ラベル通過センサによって前記ラベルの通過が検知されないこと、又は、前記算出部によって算出された第3のタイミングで前記物品通過センサによって前記物品の通過が検知されないこと、の少なくとも一方の条件が成立したとき、前記物品に対する前記ラベルの貼り付けが異常であると判定する判定部と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
なお、本発明において、「物品」は、ラベルが貼り付けられる任意の被貼付物を意味しており、「物品」の具体例としては、例えば、トレー包装された商品、ピロー包装された商品、又は、容器に収納された商品等が挙げられる。また、本発明において、「第2のタイミング」及び「第3のタイミング」は、必ずしも時間軸上の一点に限定されるものでなく、時間軸上の所定時間範囲で構成されてもよい。さらに、本発明において、「物品通過センサ」は、物品搬送方向における物品の所定箇所が所定の被検知位置を通過したときに、物品の通過を検知するものであり、「ラベル通過センサ」は、ラベル搬送方向におけるラベルの所定箇所が所定の被検知位置を通過したときに、ラベルの通過を検知するものである。
【0011】
本発明に係るラベル貼付装置によれば、物品下面における物品基準位置が所定の通過点を通過するタイミングと、ラベルにおけるラベル基準位置が前記通過点に到達するタイミングとの間にずれが生じること、或いは、物品若しくはラベルの一方又は両方が前記通過点に到達しないことによって、物品下面にラベルを正常に貼り付けられない場合、算出部によって算出された第2のタイミングでラベル通過センサによる検知がなされないこと、又は、算出部によって算出された第3のタイミングで物品通過センサによる検知がなされないことの少なくとも一方の条件が成立することによって、ラベルの貼り付け異常を精度よく検出することができる。また、ラベル通過センサによる検知タイミングと第2のタイミングとのずれ量、及び、物品通過センサの検知タイミングと第3のタイミングとのずれ量に基づいて、物品下面における所定のラベル貼り付け位置と実際の貼り付け位置とのずれ量を検出することも可能である。
【0012】
さらに、本発明に係るラベル貼付装置によれば、物品の通過及び貼り付け前のラベルの通過を検知するだけでよく、ラベルの色、成分又はラベルに付された情報を読み取る必要がない。そのため、ラベル検知用のバーコード又はQRコード等の特別なマークをラベルに付したり、高価な画像センサを用いたりする必要がなく、ラベルの色及び成分、物品の色並びに物品下面の形状に関わらず、ラベルの貼り付け異常を精度よく検出することができる。また、本発明によれば、従来技術のように物品下面に貼り付けられたラベルを画像センサによって下方から検知する構成とは異なり、貼り付け後のラベルを検知する必要がないため、物品搬送経路に、画像センサによる下方からの検知を行うための隙間を確保する必要がない。したがって、このような隙間を形成するために、物品搬送コンベアを搬送方向に分割する必要がない。
【0013】
本発明に係るラベル貼付装置において、
前記算出部は、前記ラベル通過センサによる被検知位置を前記ラベルの先端が通過してから該ラベルの後端が通過するまでに要するラベル通過時間を、該ラベルの搬送速度と該ラベルの寸法とに基づいて算出し、
前記ラベル通過センサによって前記ラベルの先端の通過が検知されたときから該ラベルの後端の通過が検知されたときまでの実測時間と、前記算出部によって算出された前記ラベル通過時間との差が所定時間よりも大きいとき、前記判定部は、前記物品に対する前記ラベルの貼り付けが異常であると判定してもよい。
【0014】
これにより、ラベル通過センサによって異物の通過が検知されたり、ラベル通過センサによる被検知位置におけるラベルの通過が途中で滞るようなジャムが発生したり、所定寸法と異なる不良ラベルが供給されたりした場合に、ラベル寸法に基づいて算出されたラベル通過時間と、ラベル通過センサの検知に基づく実測時間との間にずれが生じることを利用して、上記のような異常が発生した場合に、ラベル通過時間と実測時間との差が所定時間を超えることにより、確実に異常判定される。
【0015】
本発明に係るラベル貼付装置において、前記ラベル通過センサが、被検知位置に検知可能物が存在するときにオンとなり、検知可能物が存在しないときにオフとなるセンサである場合、前記実測時間において、前記ラベル通過センサのオン状態が少なくとも1回途切れたとき、前記判定部は、前記物品に対する前記ラベルの貼り付けが異常であると判定してもよい。
【0016】
これにより、正常であればラベルの寸法に対応した時間だけラベル通過センサのオン状態が継続することを利用して、ラベル搬送経路上の異物の存在、又は、センサの劣化若しくは故障を含む何らかの原因によってチャタリングが生じた場合に、ラベル通過センサのオン状態が途中で途切れることにより確実に異常判定される。なお、このようなチャタリングの発生を報知することによって、作業者にセンサの再設定若しくは交換、又は、ラベル搬送部の清掃等を促すこともできる。
【0017】
本発明に係るラベル貼付装置が、前記物品通過センサによる被検知位置から前記物品の搬送方向上流側に所定距離だけ離れた被検知位置において、前記物品の通過を検知する上流側物品通過センサを備える場合、前記算出部は、前記所定距離と、前記物品の搬送速度とに基づいて、第1のタイミングを算出してもよい。
【0018】
これにより、第1のタイミングを、決められた距離と搬送速度に基づいて事前に算出しておくことができるため、ラベル供給部は、確実に第1のタイミングで前記通過点に到達するようにラベルを遅滞なく供給することができる。また、該第1のタイミングに基づいて、第2及び第3のタイミングもラベル供給前に事前に算出することができるため、第2及び第3のタイミングに基づいて、上述したラベル貼り付け異常の判定を遅滞なく確実に実行することができる。
【0019】
本発明に係るラベル貼り付け検出方法は、所定の通過点を通過するように搬送される物品の下面に、前記通過点に向けて搬送されたラベルが正常に貼り付けられたか否かを検出するためのラベル貼り付け検出方法であって、
前記ラベルにおける所定のラベル基準位置が第1のタイミングで前記通過点に到達する場合に、前記ラベルの搬送方向における前記通過点の上流側近傍に設けられたラベル通過センサによって前記ラベルの通過が検知されると予測される第2のタイミングを、前記ラベル通過センサによる被検知位置と前記通過点との距離、前記ラベルの搬送速度、及び、第1のタイミングに基づいて算出し、
前記物品の下面における所定の物品基準位置が第1のタイミングで前記通過点を通過する場合に、前記通過点または該通過点近傍に設けられた物品通過センサによって前記物品の通過が検知されると予測される第3のタイミングを、前記物品通過センサによる被検知位置と前記通過点との距離、前記物品の搬送速度、及び、第1のタイミングに基づいて算出し、
前記算出された第2のタイミングで前記ラベル通過センサによって前記ラベルの通過が検知されないこと、又は、前記算出された第3のタイミングで前記物品通過センサによって前記物品の通過が検知されないこと、の少なくとも一方の条件が成立したとき、前記物品に対する前記ラベルの貼り付けが異常であることを検出する、ことを特徴とする。
【0020】
本発明に係るラベル貼り付け検出方法によれば、物品下面における物品基準位置が所定の通過点を通過するタイミングと、ラベルにおけるラベル基準位置が前記通過点に到達するタイミングとの間にずれが生じること、或いは、物品若しくはラベルの一方又は両方が前記通過点に到達しないことによって、物品下面にラベルを正常に貼り付けられない場合、算出された第2のタイミングでラベル通過センサによる検知がなされないこと、又は、算出された第3のタイミングで物品通過センサによる検知がなされないことの少なくとも一方の条件が成立することによって、ラベルの貼り付け異常を精度よく検出することができる。また、ラベル通過センサによる検知タイミングと第2のタイミングとのずれ量、及び、物品通過センサの検知タイミングと第3のタイミングとのずれ量に基づいて、物品下面における所定のラベル貼り付け位置と実際の貼り付け位置とのずれ量を検出することも可能である。
【0021】
さらに、本発明に係るラベル貼り付け検出方法によれば、物品の通過及び貼り付け前のラベルの通過を検知するだけでよく、ラベルの色、成分又はラベルに付された情報を読み取る必要がない。そのため、ラベル検知用のバーコード又はQRコード等の特別なマークをラベルに付したり、高価な画像センサを用いたりする必要がなく、ラベルの色及び成分、物品の色並びに物品下面の形状に関わらず、ラベルの貼り付け異常を精度よく検出することができる。また、本発明によれば、従来技術のように物品下面に貼り付けられたラベルを画像センサによって下方から検知する構成とは異なり、貼り付け後のラベルを検知する必要がないため、物品搬送経路に、画像センサによる下方からの検知を行うための隙間を確保する必要がない。したがって、このような隙間を形成するために、物品搬送コンベアを搬送方向に分割する必要がない。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、搬送中の物品が所定の通過点またはその近傍を通過するタイミング、及び、搬送中のラベルが前記通過点の近傍を通過するタイミングが算出されるとともに、算出された各タイミングで物品及びラベルがそれぞれ通過したか否かによって、ラベルの貼り付け異常の有無が検出される。そのため、特別なラベル検知用マークをラベルに付すことなく、ラベルの色及び成分、並びに該ラベルが貼り付けられる物品の色及び形状に関わらず、物品の下面に対するラベルの貼り付け異常を精度よく検出することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0025】
[ラベル貼付装置]
図1に示すように、本実施形態に係るラベル貼付装置1は、商品Gの下面に下側からラベルLを貼り付ける下貼り式のラベル貼付装置である。
【0026】
ラベル貼付装置1は、商品Gを搬送する商品搬送機構4と、商品Gの下面に貼り付けられるラベルLを供給するラベル供給装置8と、を備えている。
【0027】
[商品搬送機構]
商品搬送機構4は、上流側商品コンベア5と、商品搬送方向(図中矢印D方向)において上流側商品コンベア5の下流側に配設された下流側商品コンベア6とを有する。各商品コンベア5,6は、例えば無端ベルトで構成されている。これらの商品コンベア5,6における商品Gの載置面は、略水平な同一面上に配置されている。商品搬送方向Dにおいて、上流側商品コンベア5と下流側商品コンベア6との間には、商品Gの下面にラベルLが貼り付けられる貼付部7が形成されている。
【0028】
商品搬送機構4によって、商品Gは、商品搬送方向Dにおける第1の通過点P1及び第2の通過点P2を通過するように搬送される。商品搬送方向Dにおいて、第1の通過点P1は、商品搬送方向Dにおいて前記貼付部7から上流側に所定距離M1(
図4参照)だけ離れた所定位置であり、第2の通過点P2は、商品搬送方向Dにおいて貼付部7が配置された位置である。
【0029】
商品搬送機構4によって搬送される商品Gは、上流側商品通過センサ50及び下流側商品通過センサ52によって通過が検知される。上流側商品通過センサ50は、上流側商品コンベア5の近傍に配設されている。商品搬送方向Dにおいて、上流側商品通過センサ50による被検知位置は第1の通過点P1に一致している。下流側商品通過センサ52は、貼付部7の近傍に配設されている。商品搬送方向Dにおいて、下流側商品通過センサ52による被検知位置は第2の通過点P2に一致している。ただし、下流側商品通過センサ52による被検知位置は、商品搬送方向Dにおける第2の通過点P2の上流側近傍又は下流側近傍に配置されてもよい。
【0030】
これらの商品通過センサ50,52としては、投光部と受光部を有する例えば回帰反射型の光学式センサが好適に用いられる。ただし、商品通過センサ50,52の種類は特に限定されるものでなく、例えば、拡散反射型又は透過型の光学式センサ、或いは、種々の画像センサを商品通過センサ50,52として用いてもよい。
【0031】
[ラベル供給装置]
ラベル供給装置8は、ラベルLを発行するラベル発行機10と、ラベル発行機10で発行されたラベルLを搬送するラベル搬送機構40とを備える。該ラベル供給装置8は、ラベル発行機10によって発行したラベルLを、ラベル搬送機構40によって受け取って貼付部7に向けて搬送する。
【0032】
[ラベル発行機]
ラベル発行機10は、上流側商品コンベア5の下方に配設されている。本実施形態において、ラベル発行機10には、帯状のラベル連続体LCが巻回されることで形成された台紙レスラベルロールLRが用いられる。このラベルロールLRにおいて、ラベル連続体LCの内側の面は糊面となっており、外側の面は非糊面となっている。
【0033】
ラベル発行機10は、ラベルロールLRを保持するホルダ11と、ホルダ11に保持されたラベルロールLRから繰り出されたラベル連続体LC部分の非糊面に印字する印字ユニット12と、ラベル連続体LCを切断するラベルカッタ20と、ラベルカッタ20によってラベル連続体LCから切り取られたラベルLをラベル搬送機構40へ繰り出すラベル操出機構30と、を備えている。ラベル発行方向(図中矢印E方向)において、ラベルカッタ20は印字ユニット12の下流側に配設され、ラベル操出機構30は、ラベルカッタ20の下流側に配設されている。
【0034】
印字ユニット12は、ラベル連続体LCの非糊面に印字する印字ヘッド13と、印字ヘッド13と共にラベル連続体LCを挟み込む印字ローラ14とを備えている。印字ローラ14は、印字ヘッド13の上側に配置されている。ラベルロールLRから繰り出されたラベル連続体LCは、糊面を上側に向けた姿勢で印字ヘッド13と印字ローラ14との間に挟み込まれる。印字ユニット12は、印字ローラ14が例えばモータ(図示せず)によって図中反時計回り方向に回転駆動されることでラベル連続体LCをラベル発行方向Eに送り出しながら、印字ヘッド13によってラベル連続体LCの下面に印字する。印字ユニット12による印字内容は限定されるものでないが、例えば、商品名、原材料名又は消費期限等、商品Gに関する情報が印字される。
【0035】
ラベルカッタ20は、固定刃21と可動刃22を備えている。可動刃22は、固定刃21の下側に対向配置されている。ラベル連続体LCの所定の被切断位置が固定刃21と可動刃22との間に配置された状態で、可動刃22が例えばモータ(図示せず)によって上方へスライド駆動されると、ラベル連続体LCは、被切断位置において固定刃21と可動刃22とによって挟み込まれて切断され、ラベル連続体LCからラベルLが切り取られる。ラベル連続体LCにおける被切断位置は、発行されるラベルLの長さ設定に応じて任意に変更可能である。
【0036】
ラベル操出機構30は、ラベルカッタ20によって切り取られたラベルLをラベル発行方向Eに送り出す駆動ローラ32と、駆動ローラ32と共にラベルLを挟み込む支持ローラ33とを備えている。支持ローラ33は、上方へ付勢された状態で駆動ローラ32の下側に対向配置されている。ラベル操出機構30は、ラベルカッタ20による切断前において、印字ユニット12から送り込まれたラベル連続体LCの先端部を駆動ローラ32と支持ローラ33とによって挟み込んで保持する。これにより、ラベル連続体LCは、印字ユニット12及びラベル操出機構30によって、ラベルカッタ20を挟んだ両側から支持された状態でラベルカッタ20により切断される。この切断によって切り取られたラベルLは、例えばモータ(図示せず)による駆動ローラ32の図中反時計回り方向の回転駆動によってラベル発行方向Eに送り出される。これにより、ラベルLは、糊面が上面となり且つ印字面が下面となる姿勢で発行される。
【0037】
ラベル発行機10によるラベルLの発行は、商品Gの搬送タイミングに合わせて実行される。ラベルLの発行タイミングは、ラベル連続体LCから切り取られたラベルLを送り出すための駆動ローラ32の回転駆動のタイミングを制御することによって制御される。
【0038】
なお、ラベル発行機10は、上記のように台紙レスラベルロールLRを用いるタイプに限定されるものでなく、いわゆる台紙付きラベルロールを用いるタイプであってもよい。台紙付きラベルロールは、帯状の台紙に複数のラベルが長さ方向に間隔を空けて剥離可能に貼り付けられたものである。したがって、台紙付きラベルロールを用いる場合、ラベル発行機10には、ラベルカッタ20及びラベル操出機構30に代えて、台紙からラベルを剥離する剥離機構が設けられる。また、この場合、ラベルLの発行タイミングの制御は、印字ローラ14の回転駆動によってラベルLを送り出すタイミングが制御されることで行われる。
【0039】
[ラベル搬送機構]
ラベル搬送機構40は、無端状のベルト43と、該ベルト43を内周側から支持する複数のローラ41,42とを備えている。ローラ41,42は、例えば上下一対設けられている。下側のローラ41は、ラベル操出機構30によるラベル送出部分の下方近傍に配設されている。上側のローラ42は、下側のローラ41よりも商品搬送方向D下流側の斜め上方、且つ、貼付部7の下方近傍に配設されている。例えば上側のローラ42は、例えばモータ(図示せず)によって図中時計回り方向に回転駆動される駆動ローラであり、該駆動ローラ42の回転と共にベルト43が回転する。
【0040】
ベルト43において、下側のローラ41から上側のローラ42に向かって斜め上方に移動する長さ部分の外側の面は、ラベル操出機構30から繰り出されたラベルLを受け取って、該ラベルLを印字面(非糊面)側から支持する支持面43aとなっている。
図2に示すように、ベルト43は、ローラ41,42の軸方向において複数に分割されており、隣接するベルト43間にそれぞれ間隙が形成されている。
図1に戻って、ベルト43の下側近傍には、ベルト43間の間隙を通る斜め下向きの送風を形成することでベルト43の支持面43aに吸引力を作用させる送風機44が配設されている。該送風機44によって支持面43aに吸引力が作用することで、支持面43aに載置されたラベルLは、支持面43aに吸着された状態で、ベルト43と共に斜め上方へ移動することができる。これにより、ラベルLは、支持面43aに平行なラベル搬送方向(図中矢印F方向)に沿って斜め上方に搬送される。
【0041】
ベルト43の駆動は、ラベル発行機10からラベルLを受け取る前から予め開始される。したがって、ラベルLがベルト43の支持面43aに載置されるのと同時に、該ベルト43によるラベルLの搬送が開始される。また、ベルト43は、ラベルLを受け取ってから貼付部7へ搬送するまでの間、停止することなく一定の速度で移動するように駆動される。さらに、ベルト43の駆動時において、送風機44は、基本的に常に駆動される。
【0042】
ラベル搬送機構40によって搬送されるラベルLが貼付部7に近づくと、上側のローラ42に沿って曲がりながら進むベルト43部分から、該ベルト43部分に支持されていたラベルL部分が離れて、斜め上方へ送り出される。このようにして斜め上方に送り出されるラベルLは、先端から順に貼付部7に到達し、該貼付部7に到達したラベル部分から順に商品Gの下面に貼り付けられる。
【0043】
なお、ベルト43の上端部近傍には、ベルト43から貼付部7に向かってラベルLをスムーズに送り出すためのガイドローラが設けられてもよい。また、商品搬送方向Dにおけるローラ42の下流側に、商品Gの下面に貼り付けられたラベルLを下側から押さえ付けるための押さえ部材またはエアー吹付装置が設けられてもよい。
【0044】
ラベル搬送機構40によって搬送されるラベルLは、ラベル通過センサ54によって通過が検知される。ラベル通過センサ54は、ベルト43の支持面43a近傍に配設されている。
図2に示すように、ラベル通過センサ54による被検知位置Qは、ラベル搬送方向Fにおけるベルト43の最下流部の近傍、すなわち貼付部7の上流側近傍に配置されている。したがって、ラベル通過センサ54は、貼付部7に到達する直前のラベルLの通過を検知可能となっている。
【0045】
ラベル通過センサ54としては、例えば、投光部と受光部を有する拡散反射型の光学式センサが用いられる。この場合、投光部から出てラベルLで反射された光が受光部で検出されることで、ラベルLの通過が検知される。そのため、拡散反射型の光学式センサを用いる場合、投光部から出た光がベルト43に当たることによる誤検知を防止するために、被検知位置Qは、隣接する一対のベルト43間の隙間に設定される。ただし、ラベル通過センサ54の種類は特に限定されるものでなく、例えば、回帰反射型又は透過型の光学式センサをラベル通過センサ54として用いてもよい。なお、種々の画像センサをラベル通過センサ54として用いてもよいが、ベルト43に接しているラベルLの印字面におけるバーコード又はQRコードを読み取ることは困難であるため、画像センサとしては、例えばラベルLの形状、蛍光成分又は色を検知するセンサを用いることが考えられる。
【0046】
[制御システム]
図3を参照しながら、ラベル貼付装置1の制御システムについて説明する。
【0047】
ラベル貼付装置1の各種動作はコントローラ100によって制御される。コントローラ100は、商品搬送機構4、ラベル発行機10、ラベル搬送機構40、及び、各種異常の発生を例えば音又は表示の少なくとも一方によって報知する報知装置120の動作を制御する制御部102と、該制御部102による制御に必要な各種情報を記憶する記憶部101とを備えている。なお、コントローラ100は、ラベル貼付装置1における任意の位置に取り付けることができる。
【0048】
制御部102には、上流側商品通過センサ50、下流側商品通過センサ52及びラベル通過センサ54からの各信号が入力される。また、制御部102は、記憶部101に記憶された情報、及び/又は、各種入力信号に基づいて、商品搬送機構4(具体的には、上流側商品コンベア5及び下流側商品コンベア6を駆動するモータ等の駆動装置)、ラベル発行機10(具体的には、印字ユニット12、ラベルカッタ20及びラベル操出機構30)、ラベル搬送機構40(具体的には、送風機44、及び、ローラ42を駆動するモータ等の駆動装置)、並びに報知装置120に制御信号を出力する。
【0049】
制御部102は、商品Gの下面の所定位置にラベルLが貼り付けられるように商品搬送機構4、ラベル発行機10及びラベル搬送機構40の各種動作を制御するが、何らかの原因により、商品Gの下面にラベルLが貼り付かなかったり、ラベルLの貼付位置が所定位置からずれたりすることがある。このようなラベルLの貼付異常を検出するために、制御部102は、ラベルLの貼付動作の実行と共に、後述の貼付異常検出制御を実行する。
【0050】
貼付異常検出制御を実行するために、制御部102は、商品Gが搬送されるタイミングに合わせてラベル供給装置8によってラベルLが供給されるように制御する供給制御部104と、該供給制御部104による制御に必要な以下の各種計算を行う算出部106と、商品Gに対するラベルLの貼付異常の有無を判定する判定部108とを備えている。
【0051】
[正常時の貼付動作]
貼付異常検出制御の説明に先立って、正常時の貼付動作の一例について説明する。
【0052】
図4は、貼付動作および貼付異常検出制御に関連する商品搬送方向D及びラベル搬送方向Fの各種距離を説明するための図であり、
図5は、貼付動作および貼付異常検出制御に関連する各種動作のタイミングについて説明するための図である。
【0053】
図4に示すように、ここで説明する貼付動作の制御例において、ラベル搬送方向FにおけるラベルLの先端はラベル基準位置SLとして設定され、商品搬送方向Dに関して、商品Gの下面においてラベル基準位置SLが貼り付けられる位置は、商品基準位置SGとして設定される。
【0054】
また、この貼付動作の制御例では、上流側商品通過センサ50、下流側商品通過センサ52及びラベル通過センサ54として、被検知位置に検知可能物が存在するときにオンとなり、検知可能物が存在しないときにオフとなるセンサが用いられる。したがって、上流側商品通過センサ50及び下流側商品通過センサ52は、商品Gの「先端」が被検知位置を通過したときにオンになり、被検知位置を商品Gの「先端」が通過してから「後端」が通過するまでの間はオン状態が継続し、商品Gの「後端」が被検知位置を通過したときにオフになる。同様に、ラベル通過センサ54は、ラベルLの「先端」が被検知位置を通過したときにオンになり、被検知位置をラベルLの「先端」が通過してから「後端」が通過するまでの間はオン状態が継続し、ラベルLの「後端」が被検知位置を通過したときにオフになる。
【0055】
図5を参照しながら、商品Gの下面の所定位置にラベルLが正常に貼り付けられる場合の各種動作のタイミングについて説明する。
【0056】
図5(a)に示すように、時刻t0に、速度VGで搬送される商品Gの先端が第1の通過点P1(
図1及び
図4参照)を通過したことが上流側商品通過センサ50によって検知されると、
図5(b)に示すように、時刻t0から所定時間Txが経過した時刻t1に、ラベル発行機10によるラベルLの発行、具体的には、ラベル操出機構30によるラベルLの送り出しが開始される。ラベルLの発行タイミングを決定する所定時間Txは、後述の数式7によって算出される。
【0057】
なお、上述したように、ラベルLの発行は、印字ユニット12によるラベルLへの印字の後、駆動ローラ32と従動ローラ33の間での待機状態を経て開始される。印字が開始されるタイミングは、例えば、印字が終了してから発行が開始されるまでの一定の待機時間と、ラベルLの寸法等に応じて決まる印字時間とに応じて、時刻t1に発行が開始されるように逆算されたタイミングに制御される。ただし、印字内容に関わらず常に同じタイミングで印字が開始されるようにしてもよく、この場合、ラベルLの発行を開始するタイミングは、印字が終了してから発行が開始されるまでの待機時間を調整することによって制御される。
【0058】
図5(c)に示すように、ラベル発行機10により発行されたラベルLがラベル搬送機構40によって速度VLで搬送されると、ラベルLの先端は、時刻t2に貼付部7近傍の被検知位置Q(
図2及び
図4参照)を通過して、
図5(d)に示すように、時刻t4に貼付部7に到達することでラベルLの貼り付けが先端から開始される。その後、時刻t6にラベルLの後端が貼付部7に到達することで、ラベルLが全長に亘って商品Gの下面に貼り付けられる。
【0059】
ラベルLの発行および搬送の間が行われている間、商品Gは商品搬送方向Dの下流側に移動し、
図5(e)に示すように、時刻t3に、下流側商品通過センサ52によって商品Gの先端の通過が検知され、時刻t4に、商品基準位置SGが貼付部7を通過することによって、該商品基準位置SGにラベルLの先端すなわちラベル基準位置SLが押し当てられる。
【0060】
以上のタイミングで各種動作が正常に実行されることにより、
図5(d)の符号Aで示される第1のタイミングに、商品基準位置SGが貼付部7を通過するタイミングと、ラベル基準位置SLが貼付部7に到達するタイミングとが合わされるため、該貼付部7において、ラベル基準位置SLが商品基準位置SGに貼り付けられる(
図5に示す時刻t4)。これにより、ラベルLは、時刻t4から時刻t6にかけて、商品Gの下面における所定の貼付位置に貼り付けられる。
【0061】
なお、本実施形態では、商品搬送方向Dにおいて、下流側商品通過センサ52による被検知位置が第2の通過点P2(すなわち貼付部7)に一致しているため、
図5に示すように商品基準位置SGが貼付部7を通過する時刻t4よりも前の時刻t3に商品Gの先端の通過が下流側商品通過センサ52によって検知されるが、下流側商品通過センサ52による被検知位置が第2の通過点P2よりも下流側に位置する場合、商品基準位置SGが貼付部7を通過するタイミング以後に下流側商品通過センサ52によって商品Gの先端の通過が検知されてもよい。
【0062】
また、
図5には、ラベル通過センサ54によってラベルLの先端の通過が検知される時刻t2よりも後の時刻t3に、下流側商品通過センサ52によって商品Gの先端の通過が検知される例が図示されているが、これらの検知タイミングの前後関係は、商品Gの下面におけるラベルLの貼付位置、ラベル搬送速度VL、ラベル通過センサ54による被検知位置Q、商品搬送速度VG、及び、下流側商品通過センサ52による被検知位置等の設定によって変わる。
【0063】
[貼付異常検出制御]
以下、貼付異常検出制御について説明する。
【0064】
貼付異常検出制御では、商品G下面へのラベルLの貼り付け状態を実際に検出することなく、商品Gが貼付部7又はその近傍を通過するタイミングと、ラベルLが貼付部7近傍を通過するタイミングとに基づいて、商品G下面の所定位置にラベルLが正常に貼り付けられたか否かを推定し、該推定に基づいて貼付異常の有無を検出する。
【0065】
上記の推定のために、算出部106は、ラベルLが正常に供給される場合、すなわち、ラベル基準位置SLが第1のタイミング(
図5(d)の符号Aで示される時刻t4)で貼付部7に到達する場合にラベル通過センサ54によるラベル基準位置SLの通過検知が予測される第2のタイミング(
図5(c)の符号Bで示される時刻t2)と、商品Gが正常に搬送される場合、すなわち、商品基準位置SGが第1のタイミング(
図5(d)の符号Aで示される時刻t4)で貼付部7(第2の通過点P2)を通過する場合に下流側商品通過センサ52による商品G先端の通過検知が予測される第3のタイミング(
図5(e)の符号Cで示される時刻t3)と、を算出する。
【0066】
また、判定部108は、算出部106によって算出された第2のタイミング及び第3のタイミングに基づいて、第2のタイミング(
図5の時刻t2)でラベル通過センサ54によってラベル基準位置SLの通過が検知されないこと、又は、第3のタイミング(
図5の時刻t3)で下流側商品通過センサ52によって商品Gの先端の通過が検知されないこと、の少なくとも一方の条件が成立したとき、商品Gに対するラベルLの貼り付けが異常であると判定する。
【0067】
かかる貼付異常検出制御によれば、ラベルLが貼付部7に供給されるタイミング、又は、商品Gが貼付部7を通過するタイミングの一方または両方がずれることによって、商品Gの下面におけるラベルLの貼付位置がずれたり、商品GにラベルLが貼り付かなかったりした場合に、これらの貼付異常を精度よく検出できる。また、この貼付異常検出制御によれば、何らかの原因によってラベルLが正常に発行されなかったり、ベルト43の駆動が停止されたり、搬送中のラベルLがベルト43から脱落したりすることで、貼付部7にラベルLが到達しない場合、又は、例えば、作業者が搬送中の商品Gを上流側商品コンベア5から取り上げることによって、貼付部7に商品Gが到達しない場合にも、これらの異常を貼付異常として検出することができる。
【0068】
図4及び
図5を参照しながら、第1〜第3のタイミングの算出方法の一例について説明する。
【0069】
図4に示すように、商品搬送方向Dにおいて、上流側商品通過センサ50による被検知位置である第1の通過点P1と、貼付部7が配置された第2の通過点P2との距離M1は常に一定であり、該距離M1は記憶部101に予め記憶されている。また、商品Gの下面におけるラベルLの貼付位置は予め設定されているため、商品搬送方向Dにおいて、商品Gの先端と商品基準位置SGとの距離M2は、貼付位置の設定が変更されない限り一定である。該距離M2は、貼付位置の設定時に記憶部101に記憶される。
【0070】
したがって、商品基準位置SGが第2の通過点P2を通過する第1のタイミング(
図5の時刻t4)において、商品搬送方向Dにおける第1の通過点P1と商品Gの先端との距離M3は、上記の距離M1と距離M2に基づいて下記の数式1によって算出される。
【数1】
【0071】
距離M3は、ラベルLの貼付位置の設定時に算出され、記憶部101に記憶される。
【0072】
上記の数式1によって算出された距離M3と、上流側商品通過センサ50による商品Gの搬送速度VGとに基づいて、上流側商品通過センサ50によって商品Gの先端の通過が検知されたとき(
図5の時刻t0)から第1のタイミング(
図5の時刻t4)までの経過時間T1は、下記の数式2によって算出される。
【数2】
【0073】
時間T1は、距離M3の算出後に直ちに算出され、記憶部101に記憶される。このように、第1のタイミングとして算出された時間T1が事前に記憶部101に記憶されることで、供給制御部104は、ラベルLが遅滞なく確実に第1のタイミングで貼付部7に到達するように、ラベルLの発行タイミングを制御することができる。
【0074】
一方、ラベル搬送方向Fにおいて、ラベル通過センサ54による被検知位置Qから貼付部7までの距離Nは常に一定であり、該距離Nは記憶部101に予め記憶されている。ラベルLの先端すなわちラベル基準位置SLが被検知位置Qを通過する第2のタイミング(
図5の時刻t2)から、ラベル基準位置SLが貼付部7に到達する第1のタイミング(
図5の時刻t4)までの間、ラベルLはラベル搬送方向Fに距離Nだけ移動する。したがって、第2のタイミング(
図5の時刻t2)から第1のタイミング(
図5の時刻t4)までの経過時間Taは、ラベル搬送機構40によるラベルLの搬送速度VLと距離Nとに基づいて、下記の数式3によって算出される。
【数3】
【0075】
したがって、上流側商品通過センサ50によって商品Gの先端の通過が検知されたとき(
図5の時刻t0)から第2のタイミング(
図5の時刻t2)までの経過時間T2は、上記の数式2で算出された時間T1と、数式3で算出された時間Taとに基づいて、下記の数式4によって算出される。
【数4】
【0076】
また、本実施形態において、下流側商品通過センサ52による被検知位置は第2の通過点P2(貼付部7)に一致するため、第2の通過点P2における商品G先端の通過が下流側商品通過センサ52によって検知される第3のタイミング(
図5の時刻t3)に比べて、商品基準位置SGが第2の通過点P2を通過する第1のタイミング(
図5の時刻t4)は遅くなる。第3のタイミング(
図5の時刻t3)から第1のタイミング(
図5の時刻t4)までの間、商品Gは商品搬送方向Dに距離M2だけ移動する。したがって、第3のタイミング(
図5の時刻t3)から第1のタイミング(
図5の時刻t4)までの経過時間Tbは、上流側商品通過センサ50による商品Gの搬送速度VGと距離M2とに基づいて、下記の数式5によって算出される。
【数5】
【0077】
したがって、上流側商品通過センサ50によって商品Gの先端の通過が検知されたとき(
図5の時刻t0)から第3のタイミング(
図5の時刻t3)までの経過時間T3は、上記の数式2で算出された時間T1と、数式5で算出された時間Tbとに基づいて、下記の数式6によって算出される。
【数6】
【0078】
以上のように、第1〜第3のタイミングは、それぞれ、
図5の時刻t0からの経過時間T1,T2,T3として算出される。
【0079】
なお、上記のように上流側商品通過センサ50によって商品Gの先端の通過を検知する場合には、商品Gの先端を基準にした上記の数式1,2,5,6によって第1及び第3のタイミングが算出されるが、上流側商品通過センサ50によって商品Gの先端以外の位置(例えば後端)を検知する場合には、当該検知された位置(例えば後端)を基準にした数式によって、上記と同様に第1及び第3のタイミングを算出することができる。
【0080】
また、本実施形態のように下流側商品通過センサ52による被検知位置が第2の通過点P2に一致する場合は、数式5,6によって第3のタイミングが算出されるが、下流側商品通過センサ52による被検知位置が第2の通過点P2よりも下流側または上流側にずれている場合には、該被検知位置と第2の通過点P2との距離を考慮して、第3のタイミング(
図5の時刻t3)から第1のタイミング(
図5の時刻t4)までの間に商品Gが移動する距離を算出することで、上記と同様に第3のタイミングを算出することができる。
【0081】
[貼付異常検出制御の制御動作]
図6に示すフローチャートを参照しながら、貼付異常検出制御における各処理の流れの一例を説明する。
【0082】
先ず、ステップS1では、貼付異常検出制御に必要な各種情報が読み込まれる。具体的には、例えば、
図4に示す商品搬送方向Dの各種距離M1,M2,M3、ラベル搬送方向Fの前記距離N及びラベルLの寸法、商品搬送速度VG、ラベル搬送速度VL、上記のように第1のタイミングとして算出された時間T1、及び、後述の時間Tc等が読み込まれる。
【0083】
続くステップS2では、ステップS1で読み込まれた情報に基づいて、各種時間が算出される。具体的には、第2及び第3のタイミングとして、上流側商品通過センサ50によって商品Gの先端の通過が検知されるとき(
図5の時刻t0)からの所要時間として予測される時間T2,T3がそれぞれ上述した方法によって算出される。
【0084】
また、ステップS2では、上流側商品通過センサ50によって商品Gの先端の通過が検知されるとき(
図5の時刻t0)からラベルLの発行が開始されるとき(
図5の時刻t1)までの所定時間Txが、第1のタイミングとしての時間T1と、ラベルLの発行が開始されるとき(
図5の時刻t1)からラベルLの先端すなわちラベル基準位置SLが貼付部7に到達するとき(
図5の時刻t4)までに要する時間Tcに基づいて、下記の数式7によって算出される。なお、時間Tcは、ラベルLの寸法等に応じて決まるラベルLの発行に要する時間と、ラベル搬送速度VLに応じて決まるラベルLの搬送に要する時間とを加算することで得られる時間である。この時間Tcは、予め、算出部106によって算出されて記憶部101に記憶されている。
【数7】
【0085】
さらに、ステップS2では、ラベル搬送方向FにおけるラベルLの寸法Xと、ラベル搬送速度VLとに基づいて、ラベル通過センサ54による被検知位置QをラベルLの先端が通過してから後端が通過するまでに要するラベル通過時間T4が、下記の数式8によって算出される。
【数8】
【0086】
続くステップS3では、上流側商品通過センサ50によって商品Gの先端の通過が検知されたか否かが判定され、ステップS3の判定の結果、商品Gの先端の通過が検知されると(
図5の時刻t0参照)、ステップS4に進んで、タイマーのカウントTが開始される。
【0087】
ステップS5では、タイマーのカウントTが、ステップS2で算出された所定時間Txを経過したか否かが判定され、ステップS5の判定の結果、所定時間Txが経過すると、ステップS6に進んで、ラベル発行機10によるラベルLの発行、具体的には、ラベル操出機構30によるラベルLの送り出しが開始される(
図5の時刻t1参照)。
【0088】
このラベルLの発行タイミングは、上記の数式7によってラベル基準位置SLが貼付部7に到達する第1のタイミングから逆算することによって決定されたものであるため(ステップS2)、このタイミングで発行されたラベルLは、その後の動作が正常に実行される限り、確実に第1のタイミングでラベル基準位置SLが貼付部7に到達するように供給される。
【0089】
続いて、ステップS7の第1貼付判定制御(
図7に示すサブルーチン)において、ラベル通過センサ54の検知に基づいて貼付異常の有無が検出されるとともに、ステップS8の第2貼付判定制御(
図8に示すサブルーチン)において、下流側商品通過センサ52の検知に基づいて貼付異常の有無が検出される。
【0090】
[第1貼付判定制御の制御動作]
図7に示すフローチャートを参照しながら、第1貼付判定制御における各処理の流れの一例を説明する。
【0091】
先ず、ステップS11では、ラベル通過センサ54によってラベルLの先端の通過が検知されたか否かが判定される。
【0092】
ステップS11の判定の結果、通過が検知されない場合は、タイマーのカウントTが、
図6のステップS2で第2のタイミングとして算出された時間T2に所定の許容時間αを加えた時間(T2+α)を経過しない限り、ステップS16を経由してステップS11の判定が繰り返される。ステップS16の判定の結果、タイマーのカウントTが前記時間(T2+α)を経過すると、第2のタイミングでラベル基準位置SLが被検知位置Qに到達しなかったことにより、第1のタイミングでラベル基準位置SLが貼付部7に到達しないこと、及び、これによって、商品GにラベルLが貼り付けられないか、又は、ラベルLの供給遅れによって貼付位置が設定位置からずれることが推定されるため、ステップS17において、報知装置120によって貼付異常が報知される。
【0093】
一方、ステップS11の判定の結果、通過が検知された場合、ステップS12において、タイマーのカウントTと第2のタイミングとしての時間T2との差が許容時間α以下であるか否かが判定される。
【0094】
ステップS12の判定の結果、カウントTと時間T2との差が許容時間αよりも大きければ、ラベルLの供給タイミングがずれていることから、貼付部7にラベルLが到達するタイミングのずれによって貼付位置が設定位置からずれることが推定されるため、ステップS17において、報知装置120によって貼付異常が報知される。
【0095】
一方、ステップS12の判定の結果、カウントTと時間T2との差が許容時間α以内であれば、第2のタイミングでラベル基準位置SLが被検知位置Qを通過したとみなされて、ステップS13に進む。
【0096】
ステップS13では、ラベル通過センサ54によってラベルLの先端の通過が検知されたときから該ラベルLの後端の通過が検知されたときまでの時間TPが計測され、ステップS14において、ステップS13で計測された実測時間TPと、
図6のステップS2において数式8によって算出されたラベル通過時間T4との差が所定の許容時間β以内であるか否かが判定される。
【0097】
ステップS14の判定の結果、実測時間TPとラベル通過時間T4との差が許容時間βよりも大きければ、ラベルLの設定寸法と異なる長さを有する不良ラベル又は異物が被検知位置Qを通過したことによって、又は、被検知位置QにおけるラベルLの通過が途中で滞るようなジャムが発生したことによって、ラベルLが正常に貼り付けられないことが推定されるため、ステップS17において、報知装置120によって貼付異常が報知される。
【0098】
一方、ステップS14の判定の結果、実測時間TPとラベル通過時間T4との差が許容時間β以内であれば、所定寸法のラベルLが被検知位置Qを完全に通過したとみなされて、ステップS15に進む。
【0099】
ステップS15では、ステップS13で計測された実測時間TPにおいて、ラベル通過センサ54のオン状態が途切れることなく継続したか否かが判定される。
【0100】
ステップS15の判定の結果、ラベル通過センサ54のオン状態が少なくとも1回途切れたとき、ベルト43上の異物の存在、又は、センサ54の劣化若しくは故障を含む何らかの原因によってチャタリングが発生したと推定されるため、ステップS17において、報知装置120によって貼付異常が報知される。なお、この場合、貼付異常の報知と共に、ラベル通過センサ54のチャタリングの発生を報知するようにしてもよく、これによって、作業者にセンサ54の再設定若しくは交換、又は、ベルト43の清掃等を促すことができる。
【0101】
一方、ステップS15の判定の結果、ラベル通過センサ54のオン状態が途切れることなく継続していれば、所定寸法のラベルLが所定のタイミングで被検知位置Qを完全に通過したとみなされて、第1貼付判定制御によっては貼付異常が検出されることなく、
図6に示すメインルーチンに戻る。
【0102】
[第2貼付判定制御の制御動作]
図8に示すフローチャートを参照しながら、第2貼付判定制御における各処理の流れの一例を説明する。
【0103】
先ず、ステップS21では、下流側商品通過センサ52によって商品Gの先端の通過が検知されたか否かが判定される。
【0104】
ステップS21の判定の結果、通過が検知されない場合は、タイマーのカウントTが、
図6のステップS2で第3のタイミングとして算出された時間T3に所定の許容時間γを加えた時間(T3+γ)を経過しない限り、ステップS23を経由してステップS21の判定が繰り返される。ステップS23の判定の結果、タイマーのカウントTが前記時間(T3+γ)を経過すると、第3のタイミングで商品Gの先端が下流側商品通過センサ52による被検知位置を通過しなかったことにより、第1のタイミングで商品基準位置SGが貼付部7を通過しないこと、及び、これによって、商品GにラベルLが貼り付けられないか、又は、商品Gの搬送遅れによって貼付位置が設定位置からずれることが推定されるため、ステップS24において、報知装置120によって貼付異常が報知される。
【0105】
一方、ステップS21の判定の結果、通過が検知された場合、ステップS22において、タイマーのカウントTと第3のタイミングとしての時間T3との差が許容時間γ以下であるか否かが判定される。
【0106】
ステップS22の判定の結果、カウントTと時間T3との差が許容時間γよりも大きければ、商品Gの搬送タイミングがずれていることから、商品Gが貼付部7を通過するタイミングのずれによって貼付位置が設定位置からずれることが推定されるため、ステップS24において、報知装置120によって貼付異常が報知される。
【0107】
一方、ステップS22の判定の結果、カウントTと時間T3との差が許容時間γ以内であれば、第3のタイミングで商品基準位置SGが貼付部7を通過したとみなされて、第2貼付判定制御によっては貼付異常が検出されることなく、
図6に示すメインルーチンに戻る。
【0108】
以上の貼付異常検出制御によれば、商品Gの通過及び貼り付け前のラベルLの通過を検知するだけで貼付異常を検出することができ、この検出のために、ラベルLの色、成分又はラベルLに付された情報を読み取る必要がない。そのため、ラベル検知用のバーコード又はQRコード等の特別なマークをラベルLに付したり、高価な画像センサを用いたりする必要がなく、ラベルLの色及び成分、商品Gの色並びに商品G下面の形状に関わらず、ラベルLの貼り付け異常を精度よく検出することができる。また、ラベルLの印字面の画像を検知する必要がなく、ラベルLの通過が検知できればよいため、ラベルLの糊面側にセンサを配設することができる。
【0109】
さらに、本実施形態によれば、従来技術のように商品下面に貼り付けられたラベルを画像センサによって下方から検知する構成とは異なり、貼り付け後のラベルLを検知する必要がないため、商品搬送方向Dにおける貼付部7の下流側に、画像センサによる下方からの検知を行うための空間を確保する必要がない。したがって、このような空間を形成するために、下流側商品コンベア6を商品搬送方向Dに分割する必要がない。
【0110】
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
【0111】
例えば、上述の実施形態では、貼付異常が検出されたときに、音又は表示の一方又は両方によって貼付異常が報知される構成について説明したが、このような報知に代えて又は加えて、ラベル貼付装置1の動作の一部又は全部が停止されるようにしてもよい。
【0112】
また、
図7に示す第1貼付判定制御において、被検知位置Qにおけるラベル基準位置SLの通過が検知されたタイミングと、第2のタイミングとのずれ量を算出するステップを追加するとともに、このずれ量に基づいて、ラベル基準位置SLが貼付部7に到達するタイミングと、第1のタイミングとのずれ量を算出するステップを追加してもよい。同様に、
図8に示す第2貼付判定制御において、下流側商品通過センサ52により商品Gの通過が検知されたタイミングと、第3のタイミングとのずれ量を算出するステップを追加するとともに、このずれ量に基づいて、商品基準位置SGが貼付部7を通過するタイミングと、第1のタイミングとのずれ量を算出するステップを追加してもよい。これらのステップを追加することにより、商品Gの下面におけるラベルLの貼付位置に関して、設定位置と実際の貼付位置とのずれ量を検出することが可能になる。
【0113】
さらに、上述の実施形態では、ラベルLの先端がラベル基準位置SLに設定される場合について説明したが、ラベルLにおける先端以外の位置(例えば後端)をラベル基準位置として設定してもよい。なお、ラベルLの後端をラベル基準位置として設定する場合、ラベル通過センサ54による被検知位置Qと貼付部7との距離が、想定される最小寸法のラベルLの寸法よりも小さくなるように、被検知位置Qを設定することが好ましい。これにより、被検知位置QにおけるラベルL後端の通過が検知されたときには、既にラベルLの先端が貼付部7に到達しており、ラベルLの貼り付けが開始されていることになるため、ラベル基準位置の通過検知に基づく貼付異常の検出精度を高めることができる。
【0114】
また、上述の実施形態では、計量及び包装の機能を持たないラベル貼付装置について説明したが、本発明は、物品にラベルを貼り付ける機能に加えて、該物品の計量又は包装の少なくとも一方の機能を併せ持つ装置に適用することもできる。