(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ベゼル前面に固定フィンが設けられ、該固定フィンの直ぐ上流側に前可動ルーバの前フィンが支軸を中心に回動可能に軸支され、操作ノブが、該固定フィンの周りを囲い且つ該前フィンに対し長手方向に摺動可能に組み付けられるレジスタにおいて、
該前フィンの外面にスライドレールが長手方向に沿って突設され、該操作ノブに、該スライドレールに対し嵌合して摺動する摺動部が設けられ、
該操作ノブの前部には操作部が、該摺動部から延設される形態で、該前フィンの前縁部及び該固定フィンの周りを、間隔をあけて囲うように形成され、該操作部の後部に開口部が形成され、
前記前可動ルーバの上流側に、後可動ルーバが後フィンを前記前フィンと直交方向に設けて配設され、前記操作ノブには、後部に二股係合部が軸ピンを介して屈曲回動可能に軸支され、該二股係合部が該後フィンに設けた係合部に係合可能とされ、該前フィンを所定角度以上に回動操作したとき、該二股係合部が該軸ピンを介して屈曲回動することを特徴とするレジスタ。
前記スライドレールは横断面を略T字状とした同一断面形状に形成され、該スライドレールの上面及び両側面に、突条が長手方向に沿って形成されたことを特徴とする請求項1記載のレジスタ。
前記固定フィン及び前記前フィンは前記ベゼルの水平横方向に配設され、前記スライドレールは該前フィンの下面に下側に向けて突設され、前記操作ノブの操作部は側面を略コ字状に形成されるとともに、前記開口部が該操作部の上後部に設けられ、前記摺動部が操作部の下後部に延設されたことを特徴とする請求項1記載のレジスタ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
また、このレジスタでは、前可動ルーバの略中央位置の前フィンに、前フィンと後フィン操作用の操作ノブが摺動可能に装着される。操作ノブを例えば上下に回動操作すると、前可動ルーバの前フィンが上下に回動調整され、操作ノブを前フィンの長手方向に摺動操作すると、操作ノブの奥部に設けられた係合脚部が後可動ルーバの後フィンの係合部に係合し、後可動ルーバの後フィンを左右方向に回動調整する構造である。
【0007】
しかし、このレジスタの構造上、前可動ルーバの前フィンの直前のベゼルに、固定フィンが前フィンと平行に配置されるため、前フィンを回動操作するための操作ノブは、固定フィンの周囲を囲うように組み付け、前フィンを上下に回動操作する場合、静止する固定フィンの周りを、操作ノブが回動するようにし、操作ノブは、固定フィンの周囲を、間隔をおいて囲うように前フィンに対し組み付ける必要がある。
【0008】
このため、上記特許文献1に記載されるように、固定フィンの周りを囲い且つ前フィンの長手方向に摺動可能に外嵌させる形態で前フィンに取り付けるように、開口部付きの空間を内側に設けた形状の操作ノブを一体成形している。しかしながら、一体成形された操作ノブを前フィンに外嵌させるように組み付ける場合、操作ノブを撓ませながら前フィンに外嵌させるため、組付け作業が難しく、組み付けた状態の操作ノブにがたつきが生じやすいという課題があった。
【0009】
そこで、操作ノブのノブ本体を、例えば上下に2分割して形成し、固定フィンと前フィンの上下から挟むように、ノブ本体を組み付ける構造が検討されたが、レジスタ本体を構成するリテーナ、ベゼル、前可動ルーバなどを組み付けた状態で、ベゼル前面の1本の固定フィンを跨ぐ(囲う)ように、2分割された操作ノブを1枚の前フィンに組み付けることとなるため、やはり操作ノブの組付け作業が非常に難しいという課題があった。
【0010】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、ベゼル前面に固定フィンを設け、固定フィンの直ぐ上流側に前フィンを回動操作可能に配置したレジスタにおいて、操作ノブを、固定フィンの周りを囲いながら、前フィンに対し長手方向に摺動可能に、簡単に組み付けることができるレジスタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係るレジスタは、ベゼル前面に固定フィンが設けられ、該固定フィンの直ぐ上流側に前可動ルーバの前フィンが支軸を中心に回動可能に軸支され、操作ノブが、該固定フィンの周りを囲い且つ該前フィンに対し長手方向に摺動可能に組み付けられるレジスタにおいて、
該前フィンの外面にスライドレールが長手方向に沿って突設され、
該操作ノブに、該スライドレールに対し嵌合して摺動する摺動部が設けられ、
該操作ノブの前部には操作部が、該摺動部から延設される形態で、該前フィンの前縁部及び該固定フィンの周りを、間隔をあけて囲うように形成され、該操作部の後部に開口部が形成され
、
前記前可動ルーバの上流側に、後可動ルーバが後フィンを前記前フィンと直交方向に設けて配設され、前記操作ノブには、後部に二股係合部が軸ピンを介して屈曲回動可能に軸支され、該二股係合部が該後フィンに設けた係合部に係合可能とされ、該前フィンを所定角度以上に回動操作したとき、該二股係合部が該軸ピンを介して屈曲回動することを特徴とする。
【0012】
なお、この明細書で、後は、レジスタ内の通風路の上流側を意味し、前は、その下流側であり、レジスタの正面側が前部、背面側が後部である。
【0013】
この発明のレジスタによれば、ベゼル前面に固定フィンを設けた固定フィン型のレジスタであっても、ベゼル内の固定フィンの直後に前可動ルーバの前フィンを取り付けた状態で、操作ノブを開口部から前フィンを導入するようにして、前フィンの周りに嵌め込み、さらに操作ノブの摺動部を、前フィンの外面に突設したスライドレールに端部から嵌め込み、簡単に装着することができる。また、操作時、操作ノブはその摺動部を、前フィンのスライドレールに嵌合させて摺動するので、寸法公差などによるがたつきや過大荷重を生じさせず、スムーズに操作ノブを操作することができる。
【0014】
ここで、上記操作ノブの摺動部近傍に、操作荷重付与部材を嵌め込み、該操作荷重付与部材の一部を該前フィンに接触させることが好ましい。これによれば、操作ノブに取り付けた操作荷重付与部材が常に前フィンを押圧摺接する状態で取り付けられるため、一層、操作ノブの寸法公差などによるがたつきを防止するとともに、安定した操作荷重を生じさせることができる。また、操作ノブを前フィン上で摺動操作したとき、適度でスムーズな操作荷重が生じ、良好な操作フィーリングで操作することができる。
【0015】
またここで、上記前フィンの外面に突設したスライドレールは、その横断面を略T字状とした同一断面形状に形成し、且つスライドレールの上面及び両側面には、突条を長手方向に沿って形成することが好ましい。これによれば、操作ノブを前フィン上で摺動操作したとき、一層、がたつきのない円滑で良好な摺動操作を行うことができる。
【0016】
また
、上記前可動ルーバの上流側に、後可動ルーバが後フィンを上記前フィンと直交方向に設けて配設され、上記操作ノブには、後部に二股係合部が軸ピンを介して屈曲回動可能に軸支され、該二股係合部が該後フィンに設けた係合部に係合可能とされ、該前フィンを所定角度以上に回動操作したとき、該二股係合部が該軸ピンを介して屈曲回動するように構成
されるため、二股係合部を含む軸支部分を小形化することができ、二股係合部が係合する後フィンの係合部の長さも短くすることができる。
【0017】
またここで、上記固定フィン及び前記前フィンは、上記ベゼルの水平横方向に配設され、上記スライドレールは前フィンの下側に向けて突設され、上記操作ノブの操作部は側面を略コ字状に形成されるとともに、操作部の上後部に開口部を設け、操作部の下後部に上記摺動部を延設し、該摺動部の後部上面に収容凹部を設け、該収容凹部内に操作荷重付与部材を嵌着して、該操作荷重付与部材の上部を該前フィンの下面に接触させるように構成することができる。これによれば、横長形状の空気吹出口を有する固定フィン型のレジスタに対し、上記操作ノブを適用して、操作ノブを、狭い取付位置でも、固定フィンの周りを囲うように、前フィンに対し簡単に組み付けることができ、前フィン及び後フィンの回動操作を良好に行うことができる。また、スライドレール、操作ノブの摺動部、操作荷重付与部材、及び二股係合部を、前フィンの下側に配置して、レジスタの正面側からは見えにくくし、意匠性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のレジスタによれば、操作ノブを、固定フィンの周りを囲うように、前フィンに対し摺動可能に簡単に組み付け、操作ノブの操作を円滑に行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。このレジスタは、
図4に示すように、内部に通風路9を形成したリテーナ2の前面にベゼル1を嵌着して構成され、ベゼル1の正面には、横長長方形状の空気吹出口6が形成され、
図1,4に示すように、空気吹出口6を水平横方向に横断する形態で、複数の(ここでは4枚の)固定フィン7が、ベゼル1の正面に所定の上下間隔で、全幅にわたり配設されている。
【0021】
図3に示すように、固定フィン7は、ベゼル1の正面壁1aから前方に突出して一体形成され、ベゼル1の正面上部と正面下部も、これらの固定フィン7の先端部と面一になるように、正面壁1aから突出して形成される。また、4枚の固定フィン7は正面上部と正面下部を含め左右の水平横方向に連続してベゼル1の全幅にわたり配置される。ベゼル1の正面壁1aは、ベゼル1の正面上部、正面下部、固定フィン7の先端部より奥に後退して配設され、これにより、レジスタ正面の意匠性を斬新なものとしている。
【0022】
空気吹出口6の直ぐ内側つまり固定フィン7の直後(直ぐ上流側)には、各々、前可動ルーバ3の前フィン20が固定フィン7に沿って水平横方向に配設される。前可動ルーバ3の前フィン20は、連動して上下に回動する4枚のフィンから構成され、4本の固定フィン7は、ベゼル1の前面に、上下等間隔で水平横方向に配置され、その直後に各前フィン20が配設される。
【0023】
固定フィン7及び前フィン20は、共に上下幅(厚さ)が薄く略同じ厚さに形成され、ニュートラル状態(水平面と平行な
図4の状態)の前フィン20を正面視で見た場合、固定フィン7の背後に前フィン20が完全に隠れるように配置される。前可動ルーバ3の各前フィン20は、その両側に設けた支軸22を軸に上下に回動可能に軸支される。
【0024】
前フィン20を軸支する両側の支軸22は、金属ピンから形成され、厚さの薄い前フィン20であっても、十分な強度で軸支する構造であり、また、前フィン20の最前部の両端に支軸22が取り付けられ、固定フィン7との間の隙間を最少としている。この金属ピン製の支軸22は、ベゼル1の空気吹出口6の内側縁部に嵌着される、方形枠状の内側ベゼル5の軸受部に軸支される。
【0025】
ベゼル1の内側には、
図8,9に示すように、方形枠状の内側ベゼル5が嵌め込まれ、内側ベゼル5の内側には、4枚の前フィン20が所定の上下間隔で配設され、軸支される。内側ベゼル5は、内側に空気吹出口6を設けるように、方形枠状に形成され、その両側の縦辺部に、前フィン用の軸受部が、所定の上下間隔で前方に突出して形成される。この内側ベゼル5は、その全体が、例えば高分子エラストマーなどのゴム状弾性体から形成され、その両側の縦辺部の軸受部も同じゴム状弾性体から形成される。
【0026】
このため、意匠面を形成するベゼル1はABSなどの硬質合成樹脂を用いて形成し、軸受部を含む内側ベゼル5はゴム状弾性体とすることにより、組付け作業性が良く簡単な構成で、前フィン20の回動操作時に適正な操作荷重を付与することができる。両側で4対の軸受部は、1部品の内側ベゼル5から形成できるので、4対の軸受部の各々に荷重付与部材を取り付ける場合に比して、部品点数を少なくして、簡単に組み付けることができる。
【0027】
ベゼル1または内側ベゼル5の背面部には、
図6、7に示すように、2対の係止部1bが後方に向けて突設され、リテーナ2側には、それらの係止部1bに係止される係止爪(図示せず)が設けられ、ベゼル1及び内側ベゼル5は、リテーナ2の前部に、係止部1bにより係止され、嵌着される。
【0028】
前可動ルーバ3を構成する上から3本目の前フィン20に、操作ノブ10が摺動可能に装着され、そのために、前フィン20の外面(ここではフィンの下面)に、
図10〜12に示すように、スライドレール21が長手方向に沿って突設される。
図12に示す如く、スライドレール21は、その横断面が略T字状に形成され、同様な横断面形状を有する操作ノブ20側の摺動凹部11aと摺動可能に嵌合可能な形状となっている。また、スライドレール21の横断面形状は、長手方向に沿って、同一断面形状に形成され、操作ノブ10の摺動部11の摺動凹部11aをスライドレール21の端部から容易に嵌入できるようになっている。
【0029】
さらに、スライドレール21の底面(Tの字を基準にした場合その上面)に、
図12に示すように、細い2本の突条21aが長手方向に平行に設けられる。これにより、操作ノブ10の摺動部11の摺動凹部11aに、スライドレール21を嵌入したとき、突条21aの先端部を接触させ、面積の大きいスライドレール21の底面を非接触として、その摺動抵抗を削減させている。
【0030】
なお、図示は省略されているが、スライドレール21の底面以外の表面に、突条を長手方向に沿って設けることによって、操作ノブ10の摺動抵抗を低減することもできる。また、摺動抵抗を低減させるための突条は、スライドレール側ではなく、操作ノブ10側の摺動部11に設けることもでき、摺動部11の上面に突条を設け、或いは摺動凹部11aの内面に突条を左右方向に設けることもできる。
【0031】
前可動ルーバ3の各前フィン20の左端部には、
図12cに示すように、連結軸24が設けられ、1本のリンクバー23が
図4,5に示す如く全ての前フィン20の連結軸24に連結され、操作ノブ10による回動操作時、全ての前フィン20が同期して連動し、同じ方向に回動するようになっている。
【0032】
図4,5に示すように、前可動ルーバ3の上流側(後方)の通風路9内には、後可動ルーバ4が、前可動ルーバ3と直交する方向つまり縦方向に配設される。後可動ルーバ4の複数の後フィン25は、横方向に所定の間隔をあけて縦に配設され、各後フィン25の上下に突設された支軸26は、リテーナ2の上壁と下壁において左右に回動可能に軸支される。
【0033】
後可動ルーバ4は、
図4、5に示すように、例えば5枚の後フィン25から構成され、各後フィン25はその上下を支軸26により回動可能に軸支され、中央に位置する1本の後フィン25には、その前部に係合棒(係合部)29が開口部とともに設けられる。この係合棒29には、
図4に示すように、操作ノブ10の後部の二股係合部16が係合し、操作ノブ10の摺動操作力が二股係合部16と係合棒29を介して中央の後フィン25に伝達され、中央の後フィン25が回動する。また、各後フィン25の下部には、連結軸27が偏移して設けられ、1本のリンクバー28がこれらの連結軸27に連結される。これにより、操作ノブ10を左右に摺動操作して、中央の後フィン25が回動したとき、全ての後フィン25が同時に連動して同じ方向に回動する。
【0034】
操作ノブ10は、上記のように、固定フィン7の周りを囲い且つ前フィン20に対し、そのスライドレール21に、摺動可能に組み付けられる。操作ノブ10は、
図13〜15に示すように、スライドレール21に摺動可能に嵌合する摺動凹部11aを有する摺動部11と、摺動部11から前方に延設されて正面に位置する円筒曲面を有する操作部12と、摺動部11の後部に軸ピン17を介して屈曲可能に軸支される二股係合部16とを備えて構成される。
【0035】
摺動部11の上面には、
図14に示すように、蟻溝状の摺動凹部11aが左右横方向に形成される。この摺動凹部11aはスライドレール21の横断面形状と同様に略T字状の横断面を有して形成され、その横断面は長手方向に同一形状となっており、上記前フィン20のスライドレール21を内側に嵌入し、前フィン20に対し操作ノブ10を左右に摺動可能に嵌合させる。
【0036】
さらに、
図15に示すように、摺動部11の上面には、熱可塑性エラストマーなどのゴム状弾性体から成形された操作荷重付与部材18が、その上面に設けた収容凹部15内に上から嵌着される。この操作荷重付与部材18はその上面が前フィン20の下面に接触し、これにより、操作ノブ10を前フィン20に対しがたつきなく装着することができ、操作ノブ10を左右に摺動操作したとき、適度な摺動抵抗が生じ、操作ノブ10を良好な操作荷重で円滑に操作できるようになっている。
【0037】
操作ノブ10の操作部12は、摺動部11から前方に延設され、正面部分で突部付き平坦面を有して形成され、上後部の端部に開口部14が形成される。また、
図14に示すように、操作部12の内側には空間部13が形成されており、この空間部13に上記固定フィン7が開口部14を通して挿入され、
図10に示す如く、操作ノブ10が前フィン20に対し、前フィン20の直前の固定フィン7の周りを囲うように装着される。なお、操作部12の前部は、
図13〜15に示すように、平坦面上に突部が突設された形状であるが、凹凸やスプラインなどを付したり、各種の形状とすることができる。
【0038】
操作ノブ10の摺動凹部11aは、前フィン20の下面のスライドレール21に対し摺動凹部11aに嵌入される。操作部12の内側の空間部13は空間的な余裕をもって形成され、操作ノブ10を操作して前フィン20を回動させたとき、固定フィン7との干渉を回避して操作ノブ10を円滑に回動操作することができるようになっている。
【0039】
さらに、
図10〜15に示す如く、摺動部11の後部には、二股係合部16が後方に向けて突設され、二股係合部16は、後可動ルーバ4の後フィン25の係合棒29と係合する。二股係合部16は、摺動部11の後部に、金属の軸ピン17を介して上下に回動可能に軸支され、操作ノブ10を上下に操作したとき、
図16,17に示すように、二股係合部16が上または下に傾動し、後フィン25の係合棒29との係合を維持するようになっている。
【0040】
これにより、後フィン25の係合棒29の長さを短くし、係合棒29を形成する空間部の長さを短くして、後フィン25のフィン本体の有効面積を確保することができる。さらに、二股係合部16は金属の軸ピン17により軸支して取り付けられるので、軸支部分を小形化し、二股係合部16全体も小形化することができる。
【0041】
図4,5に示すように、上記構成のベゼル1の背面後部側に、ダクト状で略矩形断面のリテーナ2が嵌着され、リテーナ2内に形成された通風路9内に、ダンパプレート30が通風路9を開閉可能に設けられる。ダンパプレート30は、通風路9内の後可動ルーバ4の上流側(後部側)に配設され、ダンパプレート30の一端に設けた支軸31がリテーナ2の軸孔に嵌入支持され、
図5のように、他端を支持する大径の連結支持軸32は、リテーナ2の外側から嵌入され、ダンパプレート30の端部に連結され軸支される。連結支持軸32の外側端部は、
図5に示すように、リンク部材33を介して正面側のダイヤルノブ34に連結され、ダイヤルノブ34の回動操作により、ダンパプレート30は開閉動作するようになっている。
【0042】
上記のように、前可動ルーバ3の上流側の通風路9内には、
図4、5に示す如く、後可動ルーバ4が配設され、後可動ルーバ4は、前可動ルーバ3の前フィン20と直交する方向に複数の後フィン25を並設して構成される。後可動ルーバ4の後フィン25は、前フィン20に対し摺動可能に設けた操作ノブ10の操作により、左右に回動してその向きを可変とする。
【0043】
上記構成のレジスタは、ベゼル1、リテーナ2、内側ベゼル5などを組み付ける場合、先ず、方形枠状の内側ベゼル5の内側空間内に、前可動ルーバ3の各前フィン20を配置し、内側ベゼル5の縦辺部の各軸受部に、外側から金属ピンの支軸22を圧入し、各前フィン20の両側を支軸22により回動可能に軸支して、前フィン20を所定の位置に装着する。各前フィン20の側縁部には1本のリンクバー23が連結される。前可動ルーバ3の各前フィン20は、内側ベゼル5内でゴム状弾性体の軸受部に回動可能に軸支される場合、回動操作時には適正な操作荷重が付与される状態で軸支される。
【0044】
次に、前可動ルーバ3を装着した状態の内側ベゼル5を、ベゼル1の内側の内側縁部内に、後方から嵌め込む。これにより、前可動ルーバ3の各前フィン20は、ベゼル1の空気吹出口6を横方向に横断する各固定フィン7の直後に配設され、その両側の支軸22により上下に回動可能に軸支される。
【0045】
そして、リテーナ2内には、後可動ルーバ4の後フィン25がその上下の支軸26を介して縦に軸支され、左右に回動可能に装着され、その状態のリテーナ2の前部に、上記前可動ルーバ3、内側ベゼル5を組み付けたベゼル1が、その背面側に突設した2対の係止部1bをリテーナ2側の係止爪に係止させ、嵌着される。
【0046】
次に、
図15に示すように、操作ノブ10を組み付ける。操作ノブ10は、二股係合部16を摺動部11の後部の軸支部に位置させた状態で、軸ピン17を両側から差し込み、操作ノブ10の後部に二股係合部16を上下に回動可能に軸支する。そして、操作荷重付与部材18を、摺動部11の上面の収容凹部15内に上から嵌着させる。
【0047】
そして、この状態の操作ノブ10を持って、上から3番目の前フィン20に対し、その側部近傍から、開口部14を通して内側の空間部13に固定フィン7及び前フィン20を入れるように動かし、摺動部11aの摺動凹部11aをスライドレール21の端からスライドレール21に嵌め込むように嵌入させる。このとき、摺動部11上の操作荷重付与部材18の上面が前フィン20の下面に当接し摺接可能な状態となり、二股係合部16は後フィン25の係合棒29と係合する状態となる。
【0048】
このように、固定フィン7を前面に備えた固定フィン型のレジスタであっても、操作ノブ10を、固定フィン7の周りを囲い且つ間隔をあけて囲うように、前フィン20に対し、極めて簡単に組み付けることができる。
【0049】
上記構成のレジスタは、自動車の車内のインストルメントパネルやダッシュボードの部分に、そのリテーナ2の末端を図示しない通風ダクトに接続するようにして装着される。
【0050】
レジスタ正面のベゼル1に設けた固定フィン7は、
図3に示すように、デザイン的には、ベゼル1の正面壁1aより前方に突出し、ベゼル1の上部と下部の突出部とともに水平横方向に連続して延設される。このため、例えば、固定フィン7の前端部が、インストルメントパネルやダッシュボードの前面意匠と連続して面一化されるように装着された場合、斬新な意匠性を創生することができる。図示しない通風ダクトから送られる空気は、リテーナ2内の通風路9から空気吹出口6を通して吹き出される。
【0051】
図4に示すように、操作ノブ10を中央位置で水平状態(ニュートラル状態)とし、送風を行なった場合、通風路9を通過する空気流は、後可動ルーバ4の後フィン25の間を通過し、前可動ルーバ3の前フィン20の間を通過して空気吹出口6から正面前方に送風される。このとき、
図5に示す如く、各固定フィン7は各前フィン20と略同じ厚さでその直前に位置するため、圧力損失などの悪影響を生じさせずに送風することができる。
【0052】
このとき、操作ノブ10を右または左に摺動させると、操作ノブ10の後部の
二股係合部16が後可動ルーバ4の後フィン25の係合棒19と係合し、各後フィン25が係合棒の19の受ける力により、支軸26を中心に右または左に回動し、後可動ルーバ4の向きが変えられる。これにより、後可動ルーバ4の空間を流れる空気流は、後フィン25の向きに応じて曲げられ、送風方向が左右に調整される。このとき、操作ノブ10の摺動部11上面に設けた操作荷重付与部材が前フィン20の下面に摺動し、操作ノブ10には適度な操作荷重が生じ、スムーズに良好なフィーリングで操作することができる。
【0053】
一方、空気の吹出方向を上または下に調整する場合、操作ノブ10を上または下に回動(傾動)させて調整する。操作ノブ10を持って前可動ルーバ3の前フィン20を上または下に回動させると、操作ノブの嵌挿された前フィン20が支軸8を軸に上または下に回動する。
【0054】
例えば、前可動ルーバ3の前フィン20が
図4のように水平状態にあるとき、操作ノブ10を上に回動させると、
図17に示すように、前フィン20が支軸22を軸に上側に回動する。また、操作ノブ10を下に回動させると、
図16に示すように、前フィン20が支軸22を軸に下側に回動する。このとき、各前フィン20は、両側の支軸22中心に回動し、空気の吹出方向が、上または下に変えられることとなる。
【0055】
このように、ベゼル1前面に固定フィン7を設けた固定フィン型のレジスタであっても、ベゼル1内の固定フィン7の直後に前可動ルーバ3の前フィン20を取り付けた状態で、操作ノブ10を開口部14から前フィン20を導入するようにして、前フィン20の周りに嵌め込み、さらに操作ノブ10の摺動部11を、前フィン20の外面に突設したスライドレール21に端部から嵌め込み、操作ノブ10を簡単に装着することができる。また、操作時、操作ノブ10はその摺動部11を、前フィン20のスライドレール21に嵌合させて摺動するので、寸法公差などによるがたつきや過大荷重を生じさせず、スムーズに操作ノブを操作することができる。
【0056】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、下記のような形態でも実施することができる。
【0057】
上記実施形態では、レジスタの空気吹出口6を横長形状として、前可動ルーバ3には前フィン20を水平横方向に配設したが、空気吹出口を縦長形状とし、前可動ルーバには縦フィンを配置し、後可動ルーバには複数の横フィンを並設した縦長の空気吹出口を有するレジスタに、本発明を適用することもできる。
【0058】
また、上記実施形態では、前可動ルーバ3に4枚の前フィン20を設けたが、前可動ルーバには、2枚、3枚など複数の前フィンを並設し、それらの前フィンをクランク部、連結軸及びリンクバーによってリンク結合し、複数の前フィンを操作ノブの操作により回動させる構造とすることもできる。