(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
加熱可能な流体充填バッグのヒーター要素であって、前記ヒーター要素が、電源に接続されたときに前記ヒーター要素が加熱されることを可能にする電力接続部材手段を有する発熱部材と、端部を有する第1の絶縁層と、端部を有する第1の熱伝導性層とを含んでおり、前記発熱部材が前記第1の絶縁層によって覆われており、前記第1の絶縁層が前記第1の熱伝導性層によって覆われており、前記発熱部材、前記第1の絶縁層、および前記第1の熱伝導性層がそれぞれの端部において内側端部支持部材によって互いに保持されており、前記内側端部支持部材が、絶縁性であり、前記電力接続部材手段が貫通できるようにするための少なくとも1つの開口部を有する少なくとも1つの内側端部支持部材を有し、
前記ヒーター要素が、端部を有する第2の絶縁層と、端部を有する第2の熱伝導性層と、中間端部支持部材とを含んでおり、前記第2の絶縁層が、前記第1の熱伝導性層を覆っており、スリーブの形であり、前記第2の絶縁層が、スリーブとして成形されている第2の熱伝導性層によって覆われており、前記中間端部支持部材が、絶縁材料から形成されており、前記第2の絶縁層の端部および第2の熱伝導性層の端部に摺動自在に嵌って、前記内側端部支持部材を覆って隣接するようにされており、少なくとも一方の中間端部支持部材が、前記電力接続部材手段を貫通させることができるようにする少なくとも1つの開口部を有し、
前記発熱部材が、電気エネルギを熱エネルギに変換するための抵抗器として機能できる任意の材料から形成されており、前記第1の絶縁層および前記第2の絶縁層がプラスチックから形成されており、前記第1の熱伝導性層および前記第2の熱伝導性層が、スリーブの形状における金属から形成されており、前記内側端部支持部材および前記中間端部支持部材が、プレートキャップ形状の部材として形成されており、凹部を有する突き出したリップ部分を内側に有し、前記リップ部分とは反対の前記プレートキャップの側に、突き出した円筒部材として開口部が形成されており、
外側端部支持部材が、前記第2の熱伝導性層の各端部において前記中間端部支持部材に隣接しており、少なくとも一方の外側端部支持部材が、電気接続部材が貫通するための開口部を有し、前記開口部への流体の浸入を除外するために前記開口部を密封することができ、前記内側端部支持部材、前記中間端部支持部材、および前記外側端部支持部材それぞれの前記開口部が整列しており、電気接続部がすべての開口部を貫くことができ、前記外側端部支持部材それぞれが、前記バッグの内側に結合できるようにされている基部を有するL字形状であり、前記第2の熱伝導性部材の端部に固定されている、
ヒーター要素。
前記電力接続部材手段が、前記発熱部材に電気的に接続されている電極板部材の形における少なくとも1つの電極を含んでおり、前記発熱部材が前記電極板部材の間に挟まれており、前記電力接続部材手段が、各電極板部材に電気的に接続されている少なくとも1本のワイヤを含んでおり、前記ヒーター要素と電力接続手段との間の電力接続を可能にする、請求項1に記載のヒーター要素。
電源に電気的に接続されるようにされた、加熱可能な流体充填バッグであって、前記流体充填バッグが、流体を密閉するバッグと、少なくとも1つのヒーター要素と、前記バッグを電源に電気的に接続できるようにされている電力接続手段を含むハウジングと、を含んでおり、前記ハウジングが、少なくとも1層の絶縁層からなり、前記ヒーター要素が、電力接続部材手段を有する発熱部材と、端部を有する第1の絶縁層と、端部を有する第1の熱伝導性層とを含んでおり、前記発熱部材が前記第1の絶縁層によって覆われており、前記第1の絶縁層が前記第1の熱伝導性層によって覆われており、前記第1の絶縁層と前記第1の熱伝導性層が、それぞれの端部において内側端部支持部材によって互いに保持されており、前記内側端部支持部材が、絶縁性であり、前記電力接続手段に接続するために電力接続部材手段が貫通できるようにする少なくとも1つの開口部を有する少なくとも一方の前記内側端部支持部材を有し、
前記ヒーター要素が、端部を有する第2の絶縁層と、端部を有する第2の熱伝導性層と、中間端部支持部材とを含んでおり、前記第2の絶縁層が前記第1の熱伝導性層を覆っており、かつスリーブの形であり、前記第2の絶縁層が、スリーブとして成形されている第2の熱伝導性層によって覆われており、前記中間端部支持部材が、絶縁材料から形成されており、前記第2の絶縁層の端部および前記第2の熱伝導性層の端部に摺動自在に嵌って前記内側端部支持部材を覆って隣接するようにされており、少なくとも一方の中間端部支持部材が、電気接続部材が貫通できるようにする少なくとも1つの開口部を有し、外側端部支持部材が前記第2の熱伝導性層の各端部において前記中間端部支持部材に隣接しており、少なくとも一方の外側端部支持部材が、前記電気接続部を貫通させるための開口部を有し、前記開口部への流体の浸入を除外するために前記開口部を密封することができ、前記内側端部支持部材、前記中間端部支持部材、および外側端部支持部材それぞれの前記開口部が整列しており、電気接続部がすべての開口部を貫くことができ、外側端部支持部材それぞれが、前記バッグの内側に結合できるようにされている基部を有するL字形状であり、前記第2の熱伝導性部材の端部に固定されている、
加熱可能な流体充填バッグ。
前記ハウジングが、前記電力接続手段のための少なくとも1つの凹部を含む少なくとも1つの内側ハウジングを含んでおり、前記電力接続手段のための前記凹部が、前記内側ハウジング内に摺動自在に嵌るようにされておりかつ凹部を有する円柱形状であるプラグハウジングベースと、電気差し込み刃を受け入れるようにされているプラグ凹部を有する円筒状キャップを有するプラグホルダとを含んでおり、電気差し込み刃に続いてプラグ差し込み刃ホルダ取り付け具が配置されており、前記プラグ差し込み刃ホルダ取り付け具に続いて、前記バッグに取り付け可能なアクセスエンドキャップが配置されており、前記内側ハウジングが、安全スイッチング手段のための別の凹部も有し、前記安全スイッチング手段が、摺動ハウジングと、スイッチと、磁石を有するバー部材と、磁石を有する細長い部材とを含んでおり、前記細長い部材が、一方の端部において前記バッグの内側に結合されており、他方の端部が、電力接続部材手段によってスイッチに結合されており、隣接する磁石によって電力接続手段に動作可能に結合されており、前記摺動ハウジングが、前記バー部材と、前記スイッチと、前記磁石を有する前記細長い部材の一方の端部とを保持しており、前記細長い部材とともに前記バッグの壁が膨張することに起因して磁石が離れることにより、前記電力接続手段および安全スイッチング手段が電源から電気的に切断される、請求項4に記載の加熱可能な流体充填バッグ。
前記第1の絶縁層および前記第2の絶縁層ならびにハウジングそれぞれを、少なくとも二重絶縁層として形成することができ、前記バッグが、空気や流体を入れる、または前記バッグから出すことができるように、ブリード弁または穴における栓の形における開閉可能なバッグ栓を含んでおり、前記バッグが、前記プラグハウジングベースと電力接続手段凹部の間に、前記電力接続手段に電気的に取り付けられているサーモスタットを含んでおり、前記エンドキャップが、電気的に接続されているか否かを示すためのLEDを有することができる、請求項6に記載の加熱可能な流体充填バッグ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、公知の技術の欠点および制限のいくつかを改善する、または少なくとも有用な選択肢を公的に提供する、改善された加熱可能または冷却可能な流体バッグおよび流体ヒーターを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様においては、本発明は、広義に、加熱可能な流体バッグであって、流体を中に含めるための密閉空間を提供するようにされた、端部を有するバッグ、を備えており、バッグが、以下の構成要素、すなわち、少なくとも1つの加熱要素と、電力接続手段と、回路と、スイッチング手段と、少なくとも1つの機械式スイッチとを含んでおり、これらの構成要素がバッグの内側で互いに電気的に接続されるように配置されており、したがって電力接続手段が電源に接続されると、それによって加熱要素が加熱されて流体を加熱し、磁気スイッチが、ガスまたは圧力の蓄積に対して保護し、爆発を防止するようにされており、磁気スイッチが、端部を有する細長い部材を含んでおり、一方の端部が、バッグの内側の一方の側に位置する回路に接続されており、他方の端部がバッグの他方の側の内側に結合されており、バッグが、バッグの両側の間の特定の距離を超えて膨張した場合、回路を切断することができ、バッグが加熱要素によって特定の温度まで加熱された後、加熱要素を電源から切り離すことができ、バッグを携帯型加熱部材として使用することができる、加熱可能な流体バッグ、に属する。
【0007】
好ましくは、電力接続手段は、電源のプラグ用のソケットを含むハウジングの一部として形成されており、ハウジングは、バッグの内側に結合されているが、密閉された流体から電気的かつ流体的に隔てられている(fluidly separated)。
【0008】
好ましくは、バッグは、10分以内に加熱することができ、バッグが電源から切り離されたとき、バッグの加熱は5時間にわたり持続することができる。好ましくは、細長い部材の一方の端部は、バッグの内側に溶接されている。
【0009】
好ましくは、ハウジングは、バッグ内の過度な圧力を逃がすようにされている、スイッチを含むハウジングに位置する少なくとも1つの変形可能な開口部を備えている少なくとも1つのブリード弁を含んでおり、開口部が流体またはバッグを有する密閉空間に結合されている。好ましくは、すべての電気回路、コネクタ、配線、およびスイッチング構成要素に、二重絶縁が設けられている。
【0010】
好ましくは、バッグは、溶接シームを有する少なくとも1層のPVCから形成されている材料を有する材料から形成されており、ハウジングは、温度制御のための少なくとも1つのサーモスタットを含んでいる。好ましくは、ヒーター要素は、温度ヒューズを含んだヒーターケージによって包み込まれている加熱ワイヤを含んでおり、ヒーターケージは、密閉空間内でバッグに取り付けられているが、加熱ワイヤは電気的かつ流体的にバッグから隔てられている。
【0011】
好ましくは、ヒーターケージは、上側ケーシング部材51および下側ケーシング部材63を含んでおり、二重絶縁された加熱ワイヤが中に包み込まれており、二重絶縁が、絶縁シートと伝導性シートの交互の並びを含んでおり、絶縁シートがマイカ材料を含んでおり、伝導性シートがアルミニウムを含んでいる。
【0012】
好ましくは、絶縁シートと伝導性シートの並びは、第1の外側伝導性シート52(外側アルミニウムシェル)、第1の外側絶縁シート53(マイカシート)、第1の内側伝導性シート54(内側アルミニウムシート)、第1の内側絶縁シート55(マイカシート)、中間外側周囲環状部56(プラスチックリング)、加熱ワイヤ用のマイカ支持スケルトン部材57、加熱ワイヤ58、第2の内側絶縁シート59(マイカシート)、第2の伝導性シート60(アルミニウムシート)、第2の外側絶縁シート61(マイカシート)、第2の外側伝導性シート62(アルミニウムシート)を含んでいることができる。好ましくは、ヒーター要素は、U字形状または平面的な形状とすることができ、流体は、加熱または冷却することのできる任意の流体とすることができる。
【0013】
好ましくは、ハウジングは、アース接続を確認することができるように少なくとも1つのアーステストポイントを含んでおり、ハウジングは、電力が回路に接続されていることを確認するため、電力接続部に電気的に接続されている表示ランプを含んでいる。好ましくは、ハウジングの凹部に位置する着脱可能なプローブが存在しており、使用者はプローブをブリード弁の開口部に挿入することができ、バッグの密閉空間から空気やガスを逃がすことができる。
【0014】
第2の態様においては、本発明は、広義に、ヒーターケージに包み込まれている加熱ワイヤを含むヒーター要素であって、ヒーターケージを、流体を含むバッグの内側に取り付けることができ、加熱ワイヤが電気的かつ流体的にバッグから隔てられており、加熱ワイヤを電源に接続することができ、それによりワイヤが加熱されて流体を加熱し、ヒーターケージが、上側ケーシング部材51および下側ケーシング部材63を含んでおり、上側ケーシング部材と下側ケーシング部材との間に絶縁シートと伝導性シートの交互の並びが位置しており、絶縁シートと伝導性シートの交互の並びが、第1の外側伝導性シート52(外側アルミニウムシェル)、第1の外側絶縁シート53(マイカシート)、第1の内側伝導性シート54(内側アルミニウムシート)、第1の内側絶縁シート55(マイカシート)、中間外側周囲環状部56(プラスチックリング)、加熱ワイヤ用のマイカ支持スケルトンシート部材57、加熱ワイヤ58、第2の内側絶縁シート59(マイカシート)、第2の伝導性シート60(アルミニウムシート)、第2の外側絶縁シート61(マイカシート)、第2の外側伝導性シート62(アルミニウムシート)を含んでいることができ、外側ケーシング部材が互いに結合されている、ヒーター要素、に属する。
【0015】
好ましくは、ヒーター要素は、ヒーターワイヤが加熱した場合の安全機構として機能するように特定の温度に設定される、加熱ワイヤに電気的に結合された温度ヒューズを含んでおり、ヒーター要素はU字形状または平面的な形状とすることができ、絶縁シートがマイカ材料を含んでおり、伝導性シートがアルミニウム材料を含んでいる。
【0016】
第3の態様においては、本発明は、中に流体を含めるための密閉空間を提供するようにされた、側面を有するバッグと、磁気スイッチとを備えている低温流体バッグであって、流体が凍結するようにされており、磁気スイッチが、ガス圧力の蓄積に対して保護し、爆発を防止するようにされており、端部を有する細長い部材を含んでおり、一方の端部が、バッグの内側の一方の側に位置する回路に接続されており、他方の端部がバッグの他方の側の内側に結合されており、バッグが、バッグの両側の間の特定の距離を超えて膨張した場合、回路を切断することができ、流体が不凍剤である、低温流体バッグ、を含んでいる。好ましくは、ハウジングは、バッグ内の過度な圧力を逃がすようにされているスイッチを含むハウジングに位置する少なくとも1つの変形可能な開口部を備えている少なくとも1つのブリード弁を含んでいる。
【0017】
第4の態様においては、本発明は、加熱可能な流体充填バッグのヒーター要素を含んでおり、ヒーター要素は、電源に接続されたときにヒーター要素が加熱されることを可能にする電力接続部材手段を有する発熱部材と、端部を有する第1の絶縁層と、端部を有する第1の熱伝導性層とを含んでおり、発熱部材が第1の絶縁層によって覆われており、第1の絶縁層が第1の熱伝導性層によって覆われており、発熱部材、第1の絶縁層、および第1の熱伝導性層がそれぞれの端部において内側端部支持部材によって互いに保持されており、内側端部支持部材が、絶縁性であり、電力接続部材手段が貫通できるようにするための少なくとも1つの開口部を有する少なくとも1つの内側端部支持部材を有する。
【0018】
好ましくは、電力接続部材手段は、発熱部材に電気的に接続されている電極板部材の形における少なくとも1つの電極を含んでおり、発熱部材が電極板部材の間に挟まれており、電力接続部材手段が、各電極板部材に電気的に接続されている少なくとも1本のワイヤを含んでおり、ヒーター要素と電力接続手段との間の電力接続または電気接続を可能にする。
【0019】
好ましくは、ヒーター要素は、端部を有する第2の絶縁層と、端部を有する第2の熱伝導性層と、中間端部支持部材とを含んでおり、第2の絶縁層が、第1の熱伝導性層を覆っており、スリーブの形であり、第2の絶縁層が、スリーブとして成形されている第2の絶縁層によって覆われており、中間端部支持部材が、絶縁材料から形成されており、第2の絶縁部材の端部および第2の熱伝導性部材の端部に摺動自在に嵌って、内側端部支持部材を覆って隣接するようにされており、少なくとも一方の中間端部支持部材が、電力接続部材手段を貫通させることができるようにする少なくとも1つの開口部を有する。
【0020】
好ましくは、発熱部材は、
電気エネルギを熱エネルギに変換するための抵抗器として機能できる任意の材料から形成されており、第1の絶縁層および第2の絶縁層がプラスチックから形成されており、第1の熱伝導性層および第2の熱伝導性層が、スリーブの形状における金属から形成されており、内側端部支持部材および中間端部支持部材が、プレートキャップ形状の部材として形成されており、凹部を有する突き出したリップ部分を内側に有し、リップ部分とは反対のプレートキャップの側に、突き出した円筒部材として開口部が形成されている。
【0021】
好ましくは、外側端部支持部材が、第2の熱伝導性層の各端部において中間端部支持部材に隣接しており、少なくとも一方の外側端部支持部材が、電気接続部が貫通するための開口部を有し、開口部への流体の浸入を除外するために開口部を密封することができ、内側端部支持部材、中間端部支持部材、および外側端部支持部材それぞれの開口部が整列しており、電気接続部がすべての開口部を貫くことができ、外側端部支持部材それぞれが、バッグの内側に結合できるようにされている基部を有するL字形状であり、第2の熱伝導性部材の端部に固定されている。
【0022】
好ましくは、第1の絶縁層および第2の絶縁層それぞれは、少なくとも二重絶縁層として形成することができる。
【0023】
第5の態様においては、本発明は、電源に電気的に接続されるようにされた、加熱可能な流体充填バッグ、を含んでおり、流体充填バッグは、流体を密閉するバッグと、少なくとも1つのヒーター要素と、バッグを電源に電気的に接続することができるようにされている電力接続手段を含むハウジングと、を含んでおり、ハウジングが、少なくとも1層の絶縁層からなり、ヒーター要素が、電力接続部材手段を有する発熱部材と、端部を有する第1の絶縁層と、端部を有する第1の熱伝導性層とを含んでおり、発熱部材が第1の絶縁層によって覆われており、第1の絶縁層が熱伝導性層によって覆われており、第1の絶縁層と熱伝導性層が、それぞれの端部において内側端部支持部材によって互いに保持されており、内側端部支持部材が、絶縁性である、または絶縁材料から形成されており、電力接続手段に接続するために電力接続部材手段が貫通できるようにする少なくとも1つの開口部を有する少なくとも一方の内側端部支持部材を有する。
【0024】
好ましくは、ヒーター要素は、端部を有する第2の絶縁層と、端部を有する第2の熱伝導性層と、中間端部支持部材とを含んでおり、第2の絶縁層が第1の熱伝導性層を覆っており、スリーブの形であり、第2の絶縁層が、スリーブとして成形されている第2の絶縁層によって覆われており、中間端部支持部材が、絶縁材料から形成されており、第2の絶縁部材の端部および第2の熱伝導性部材の端部に摺動自在に嵌って内側端部支持部材を覆って隣接するようにされており、少なくとも一方の中間端部支持部材が、電力接続部材手段が貫通できるようにする少なくとも1つの開口部を有し、外側端部支持部材が第2の熱伝導性層の各端部において中間端部支持部材に隣接しており、少なくとも一方の外側端部支持部材が、電気接続部を貫通させるための開口部を有し、開口部への流体の浸入を除外するために開口部を密封することができ、内側端部支持部材、中間端部支持部材、および外側端部支持部材それぞれの開口部が整列しており、電気接続部がすべての開口部を貫くことができ、外側端部支持部材それぞれが、バッグの内側に結合できるようにされている基部を有するL字形状であり、第2の熱伝導性部材の端部に固定されている。
【0025】
好ましくは、ハウジングは、電力接続手段のための少なくとも1つの凹部を含む少なくとも1つの内側ハウジングを含んでおり、電力接続手段のための凹部は、内側ハウジング内に摺動自在に嵌るようにされておりかつ凹部を有する円柱形状であるプラグハウジングベースと、電気差し込み刃を受け入れるようにされているプラグ凹部を有する円筒状キャップを有するプラグホルダとを含んでおり、電気差し込み刃に続いてプラグ差し込み刃ホルダ取り付け具が配置されており、プラグ差し込み刃ホルダ取り付け具に続いて、バッグに取り付け可能なアクセスエンドキャップが配置されており、内側ハウジングが、安全スイッチング手段のための別の凹部も有し、安全スイッチング手段が、摺動ハウジングと、スイッチと、磁石を有するバー部材と、磁石を有する細長い部材とを含んでおり、細長い部材が、一方の端部においてバッグの内側に結合されており、他方の端部が、電力接続部材手段によってスイッチに結合されており、隣接する磁石によって電力接続手段に動作可能に結合されており、摺動ハウジングが、バー部材と、スイッチと、磁石を有する細長い部材の一方の端部とを保持しており、細長い部材とともにバッグの壁が膨張することに起因して磁石が離れることにより、電力接続手段および安全スイッチング手段が電源から電気的に切断される。
【0026】
好ましくは、発熱部材は、
電気エネルギを熱エネルギに変換するための抵抗器として機能できる任意の材料から形成されており、第1の絶縁層および第2の絶縁層がプラスチックから形成されており、第1の熱伝導性層および第2の熱伝導性層が、スリーブの形状における金属から形成されており、内側端部支持部材および中間端部支持部材が、プレートキャップ形状の部材として形成されており、凹部を有する突き出したリップ部分を内側に有し、リップ部分とは反対のプレートキャップの側に、突き出した円筒部材として開口部が形成されている。
【0027】
好ましくは、第1の絶縁層および第2の絶縁層ならびにハウジングそれぞれは、少なくとも二重絶縁層として形成することができ、バッグは、空気や流体を入れる、またはバッグから出すことができるように、ブリード弁または穴における栓の形における開閉可能なバッグ栓を含んでおり、バッグは、プラグホルダハウジングと電力接続手段凹部の間に、電力接続手段に電気的に取り付けられているサーモスタットを含んでおり、エンドキャップは、電気的に接続されているか否かを示すためのLEDを有することができる。
【0028】
好ましくは、バッグは、安全スイッチング手段を含んでおり、安全スイッチング手段における磁石と結合する、細長い部材に位置している磁石を含んでいる。好ましくは、流体は、バッグを冷却することができるように不凍剤を含んでいることができる。好ましくは、流体は、−10℃〜100℃の範囲内の温度にヒーター要素によって加熱することができる。
【0029】
本発明に関連する技術分野の当業者には、添付の請求項に定義されている本発明の範囲から逸脱することなく、構造における数多くの変更と、さまざまに異なる本発明の実施形態および用途とが明らかであろう。本明細書における開示内容および説明は純粋に例示的なものであり、本発明を制限することを意図するものではない。
【0030】
以下では、本発明について、添付の図面を参照しながら一例として説明する。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下の説明では、本発明(すなわち加熱可能または冷却可能な流体バッグおよびヒーター)の好ましい実施形態に関連して、本発明について説明する。加熱可能な流体バッグは、流体に関して絶縁されたヒーター要素を提供することを目標とする。本発明はこれらの好ましい実施形態に制限されることはなく、なぜならこれらの好ましい実施形態は純粋に本発明を例示することのみを目的としており、本発明の範囲から逸脱することなく可能なバリエーションおよび修正形態が容易に明らかであるためである。
【0033】
加熱可能な流体バッグ
図1〜
図20は、バッグ2と、流体3と、ヒーター要素の複数の異なる例を示す構成要素とを備えた、加熱可能な流体バッグ1を示している。容器2は、外面5、内面6、側面、および縁部8を有する材料から形成されている。容器2は、中に流体3を含めるための流動可能に密封された密閉空間8を提供するようにされている。
【0034】
バッグ2は、以下の構成要素、すなわち、第1の加熱要素10を含む少なくとも1つのヒーターと、電力接続手段11、電気回路12、および少なくとも1つの磁気機械スイッチ13のスイッチング構成要素を含んだハウジングとを含む。スイッチング構成要素は、バッグの内側で互いに電気的に接続されるようにされており、電力接続手段11が電源に接続されているとき、それによって加熱要素10が加熱されて流体を特定の時間にわたり特定の温度に加熱する。
【0035】
図1、
図4、および
図5に示したように、加熱要素10は、バッグ2の内側面に結合および支持されている加熱ケージ10a内に位置させることができる。
図4は、組立て式のヒーターケージの一方の半分のみを示している。加熱要素10は、コネクタ15、アースコネクタ16、および加熱ワイヤを有するU字形状部材14を含むことができる。電気回路12は、加熱要素10の加熱ワイヤを電力接続手段11に電気的に接続する配線および適切な接続部を備えている。電力接続手段11は、バッグ2の内側によって支持することのできるハウジング17に格納されており、電源の一部であるプラグのためのソケットを含んでいる。ハウジング17は、凹部空間を形成する長方形の箱状の構造と、着脱式の蓋とを含んでいることができる。
【0036】
使用時、この電気式高温流体バッグを単純に電源に差し込むと、特定の時間にわたり特定の温度まで加熱することができる。例えば、バッグのサイズと、加熱ワイヤを含む要素10のサイズとに応じて、流体およびバッグを適切に加熱するための時間は変わりうるが、一例として、一般的な携帯型のバッグでは、加熱に必要な時間はわずか10分である。加熱後、プラグを抜く、または電源との接続を切断すると、加熱されたバッグは、対象物を加熱することのできる携帯型装置としてすぐに使用することができ、この加熱は約5時間持続させることができる。
【0037】
磁気スイッチ13は、ガス圧力の蓄積および爆発に対して保護するようにされており、両端部18を有する細長い部材を含んでおり、一方の端部18は、バッグの内側の片側に位置する電気回路12に接続されており、他方の端部18は、容器の他方の側の内側に結合されており、バッグの内側の間の特定の距離を超えて、または特定の圧力を超えてバッグが膨張した場合、電気回路11を切断することができる。
【0038】
ハウジング17は、電力接続手段に近接する少なくとも1つのブリード弁20を含んでおり、ブリード弁20は、ハウジング17の凹部の中に位置している少なくとも1つの変形可能な開口部21を備えており、この開口部21は、バッグ内の過度の圧力を逃がすようにされている。
図8に示したように、高温流体バッグまたは低温流体バッグは、ハウジング17の凹部に着脱自在に格納することのできるプローブ23を含んでいることができる。プローブ23は、次第に細くなる細長い部材24として成形されており、太い方の端部にヘッド25を有し、使用時、使用者はヘッドを持ってプローブを変形可能な開口部に押し込み、密閉空間内に保持されている空気やガスを解放する。ブリード弁20は、互いに摺動自在に嵌り合う2つの円筒部材から構成される変形可能な部材を備えていることができ、中央の穴として形成されている開口部を有する。
【0039】
すべての電気回路、コネクタ、配線、およびスイッチング構成要素には、二重絶縁が設けられている。バッグ2は、任意の適切な形状とすることができ、例えば、少なくとも1層のPVCを備えた材料から形成することができる。これに代えて、材料は、溶接シームを有する3層PVCの外側材料を有することができる。ハウジング17は、温度制御のための少なくとも1つのサーモスタット32を含んでいる。
図4に示した加熱ケージ10aは、加熱要素、電気接続部、および温度ヒューズ33を格納し、保護および防水のため樹脂によって密封されている。ハウジング17は、アース接続を確認することができるように、少なくとも1つのアーステストポイント35を含んでいる。ハウジング17は、電力が回路に接続されていることを確認するため、電力接続部に電気的に接続されている表示ランプ36を含んでいることもできる。
【0040】
図1に示したように、電気回路は、加熱要素10から電力接続手段11まで延在する、少なくとも二重に絶縁された一束のワイヤとして形成されている。磁気スイッチ13の細長い部材は、中実または中空とすることのできる管状構造を含んでいることができる。細長い部材の端部17は、溝38を有する円形ヘッド構造37を含む嵌合構造を含んでおり、一端に相補溝40を有する円形ヘッド39を有する細長い本体を備えた細長いバー部材と摺動自在に嵌り合い、この本体の残りは、長方形断面の2本の平行なバー41,42を備えており、円形ヘッド39とは反対側の端部に端部クロスバー43を有する。
【0041】
回路を完成させるため、ヘッドと溝とが互いに嵌り合い、バッグが膨張しすぎた場合、一方の側が他方の側から離れて細長い部材も一緒に動くことにより、ヘッド37がヘッド39の溝から外れて電気回路が切断される。磁気スイッチ13を含むハウジングの少なくとも一部は、
図7の後面図に示したように、穴20aに嵌って取り付けられる支柱46によって取り付けられる着脱式のカバー45を有することができる。
図6および
図6aは、回路を除いたハウジングを拡大して示している。
【0042】
第2のヒーター要素:
図9
図9は、ヒーター要素の別の例を示しており、このヒーター要素は第1のヒーター要素に似ているが、電源に電気的に接続するために2本のワイヤが突き出しており、第2のヒーター要素と称することができる。さらに、電力接続手段11を覆うための開閉式キャップ47も示してある。このヒーター要素の外側ケーシングはプラスチックから形成されており、このプラスチックは、二重絶縁されているとみなされる程度に厚いかまたは補強されている。外側ケーシングは、金属要素または電極の上に射出成形することのできる熱可塑性物質とすることができる。
【0043】
第3のヒーター要素:
図10および
図11
図10および
図11は、
図1,4,5および
図9のヒーター要素10の別のバージョンである第3のヒーター要素を示しており(ヒーター要素50と称する)、高温流体バッグの他の構成要素に電気的に接続されている加熱ワイヤの上下に二重絶縁層を含んでいる。このヒーター要素50は、他の加熱要素がU字形状であったのに対して、層状の平面的な絶縁性シート部材および伝導性シート部材から構成される実質的に平面的な部材として成形されており、さらに、すでに開示した他の構成要素、すなわち、バッグ、電力接続手段11、ハウジング17および機械式磁気スイッチ13、ブリード穴20、表示ランプ、およびサーモスタットを含んでいる。このシート状の構造では、加熱領域が増大し、ヒートシンクへの伝導性が高まり、この構造は、独立して二重に絶縁され個々に密封された構造として設計されている。電力切断手段として、ヒーター要素50に温度ヒューズを組み込むことができる。
【0044】
この加熱要素の例における伝導性部材は、熱を水に良好に拡散または放散させるように設計されているアルミニウム材料とすることができる。要約すると、絶縁性部材と伝導性部材が交互に配置されている。
図9に示したように、ヒーター要素50の一方の面から、いくつかの構成要素が存在するが、以下では上から順に、内側部分も含めて説明する。
【0045】
− 第1の非伝導性外側ケーシング部材51(プラスチック)
− 第1の外側伝導性シート52(外側アルミニウムシェル)
− 第1の外側絶縁シート53(ダブルマイカシート)
− 第1の内側伝導性シート54(内側アルミニウムシート)
− 第1の内側絶縁シート55(マイカシート、例:0.4mm厚)
− 中間外側周囲環状部56(プラスチックリング)
− 加熱ワイヤ用のマイカ支持スケルトン支持部材57
− スケルトン支持部材57の周囲に巻かれた加熱ワイヤ58
− 第2の内側絶縁シート59(マイカシート)
− 第2の伝導性シート60(アルミニウムシート)
− 第2の外側絶縁シート61(ダブルマイカシート)
− 第2の外側伝導性シート62(アルミニウムシート)
− 第2の非伝導性外側ケーシング部材63(プラスチック)
【0046】
一連の構成要素の最初の構成要素は、周縁部の湾曲壁を有する格子状パターン部材として成形されたプラスチック保護ケーシング51の形における第1の非伝導性外側ケーシング部材とすることができる。このケーシングは、耐熱性プラスチックから形成することができる。外側ケーシング51の下には、直立壁および水平壁を有する周縁部部材として成形された外側アルミニウムシェルの形における熱・電気伝導性シート52が存在しており、直立壁の寸法および形状は、第1の非伝導性ケーシング51の湾曲壁の内側に摺動自在に嵌るようにされている一方で、水平壁は湾曲壁の縁部に隣接する。
【0047】
外側ケーシング51および伝導性シート52の下には、伝導性層52によって囲まれる領域より小さい領域にわたり延在するシート材料としてのマイカ材料から形成されている第1の絶縁シート53を含む材料の組み合わせが存在している。第1のシート53は、ダブルシートとして形成することができる。第1の絶縁シート53の下には、第1の絶縁シート53とほぼ同じ領域のアルミニウムシート材料(例:1mm厚の箔)の形における第1の内側伝導性シート54が存在している。内側伝導性シート54の下には、マイカシート材料55の形における第1の内側絶縁シート55が存在している。
【0048】
第2の絶縁シート55の下には、加熱ワイヤ58を支持するように設計および成形されているマイカスケルトン支持部材57が存在しており、加熱ワイヤ58は、例えばニッケルクロム合金とすることができ、
図8に示したように、スケルトン部材に互いに平行なループとして巻かれており、スケルトン部材から出たワイヤは、耐熱性ワイヤ接続部によって電力接続手段11に接続されている。
【0049】
スケルトン部材57および加熱ワイヤ58の下には、シート55,56とほぼ同じ領域の第2の内側絶縁シート59が隣接している。第2の内側絶縁シート59の下には、第2の内側伝導性シート60が隣接しており、このシート60の寸法も、シート59とほぼ同じ領域を有するようにされている。しかしながら、この例においては、第2の内側伝導性シート60は、より厚い縁部によって囲まれたシートとして形成されている。
【0050】
シート60の下には、シート59,60の領域よりも大きな寸法として成形されている第2の絶縁性シート61が隣接している。第2の絶縁性シート61の下には、第2の外側伝導性シート62が隣接している。シート61は、マイカのダブルシートとして形成することができる。シート62は、シート59,60の領域よりも大きい。最後に、一番下または反対側の端は、開口部を有する平面的な格子状シートとして成形されている第2の外側ケーシング63である。
【0051】
上記の構成要素の集合体の中央には、環状の細長い壁部材から中間外側周囲環状部材66が形成されており、この細長い壁部材の上面および下面から突出部材が垂直に延びている。上側の突出部材と下側の突出部材は、整列していてもいなくてもよい。上側の突出部材は、第1の外側ケーシング51の下面における対応する大きさおよび位置の溝(図示していない)に摺動自在に嵌って上側包含領域を形成するように設計されている。縁部部材66は、シート53,54,55およびシート59,60,61よりも大きい領域を有し、シート53,54,55,57,58を第1の外側ケーシング部材51および中央環状部材56によって包み込むことができるような厚さを有する。
【0052】
中央環状部材66の他方の側には、下側突出部材が、第2の外側ケーシング部材63における対応する溝に摺動自在に嵌ってシート59,60,61,62を包み込むように成形されている。
【0053】
内側伝導性シート60は、4辺のうち少なくとも3辺に外側周縁部を有するシートとして形成されており、これらの外側周縁部によって凹部領域が形成され、この凹部領域にシート59を摺動自在に受け入れることができる。さらに、シート59の上、シート60の凹部領域内に、加熱ワイヤ58を有するスケルトン部材57を受け入れることができる。
【0054】
第1の内側伝導性シート54および第2の内側伝導性シート60(これらはマイカシート55、マイカスケルトン支持シート57、ワイヤ58、マイカシート59を間に含む)は、任意の適切な手段によって互いに結合することができ、この場合の手段は、2枚のアルミニウムシートを互いに密封して水分や湿気が間に入らないようにする一方で、2枚のアルミニウムシートを互いに押し付けて上記のシートを間に固定するような手段である。例えば、この結合は溶接によって行うことができる。結合して密封する別の手段として、エポキシなどを使用することができる。外側ケーシング部材51および63は、互いに結合または接合して、例えば6mmの厚さとなるように組み立てられたヒーター要素50を形成することができる。これらのケーシング部材は、中のアセンブリを保護するのみならず、水をシートの上で循環させることができ、さらには、ヒーター要素がバッグの壁に直接接触しないように壁から離すようにも機能する。電力要件は、一例として、出力450ワットで110V〜220Vとすることができる。ワイヤは1.5mm間隔で巻くことができ、スケルトン57は、長さ90mm×幅40mm、厚さ1mmとすることができる。
【0055】
低温流体バッグ
本発明は、低温流体バッグを含むこともでき、この低温流体バッグは、中に流体3を含めるための密閉空間を提供するようにされた、側面を有するバッグと、磁気スイッチ13とを備えている。この例においては、流体は、冷蔵庫の中に置くことによって冷やすようにされている。この流体は、一種の不凍剤、または、水と不凍剤の混合液、または、冷却もしくは凍結させることのできる任意の流体を含むことができる。さらに、低温流体バッグは、少なくとも1つのブリード弁20およびプローブも含んでいることができる。
【0056】
高温流体バッグと同様に、磁気スイッチ13は、ガス圧力の蓄積および爆発に対して保護するようにされており、端部を有する細長い部材を含んでいる。細長い部材の一方の端部は、バッグの内側の片側に位置する電気回路12に結合されており、他方の端部17は、バッグの他方の側の内側に結合されている。バッグがその両側の間の特定の距離を超えて膨張した場合に、電気回路12を切断することができる。磁気スイッチ13の構造は、高温流体バッグの場合に説明した構造と同じとすることができる。
【0057】
第4のヒーター要素:
図12〜
図15
図1〜
図11の他のバッグと同様に、電力接続手段111を有するハウジング117に電気的に接続されている第4のヒーター要素110を示しており、流体を中に含めるバッグ(図示していない)の磁気スイッチング手段113の構造は、
図1〜
図11の他のバッグと似ている。この例においては、さらなるヒーター要素は、電力接続手段および磁気スイッチング手段に電気的に接続されている3本のワイヤを有し、ワイヤのうち1本はテスターワイヤ119であり、他のワイヤは差し込み刃をヒーター要素に電気的に接続している。このさらなるヒーター要素も、絶縁性支持ケージ116に包み込まれている。
【0058】
第5のヒーター要素:
図16〜
図19
この例においては、第5のヒーター要素200は、流体が中に含まれるバッグ202におけるハウジング内の電力接続手段217や安全スイッチング手段213など他のすべての構成要素に動作可能に結合されている。
図16〜
図20に示した第5のヒーター要素は、
図1〜
図15の他のバッグと同様に、少なくとも、外側ハウジングと、電力接続手段を格納する内側ハウジングと、安全スイッチング手段とを有する。
【0059】
電力接続手段は、サーモスタット、抵抗器、電力プラグハウジングベース、電気差し込み刃(例:プラグに見られるもの)、配線、固定具、プラグホルダ、LED、エンドキャップを含んでいることができる。安全スイッチング手段は、スイッチ、水平摺動板、カバー、一端に磁石を有する細長い部材、別の磁石を有する溝付きバーを含んでいる。第5のヒーター要素200は、中心から外側に向かって、構成要素の第1の組み合わせ、第2の組み合わせ、および第3の組み合わせを含んでいる。
【0060】
第1の組み合わせは、中央から、電気接続部材に包み込まれて隣接している発熱部材20
1を含んでおり、電気接続部材は、発熱部材201に直接結合されたワイヤを有する電極の形における電力接続部材手段を含んでいることができ、あるいは、電気接続部材は、電気回路の一部である、端部を有する第1の外側電極板部材202と、電気回路の別の部分である、端部を有する第2の電極板部材203として形成することができる。端部を有する第1および第2の電極板部材それぞれ、または少なくとも電極は、電源に接続できるように一端に接続されたワイヤ204の形における電力接続部または電気接続部を有する。
【0061】
発熱部材201は、電気エネルギを熱エネルギに変換するための抵抗器として機能できる必要がある。例えば、端部を有する発熱部材201は、寸法の安定性、耐薬品性、さらには特に高温および加水分解に対する耐性を有する任意の材料から作製することができる
。電極板部材202,203は、電流を流すことができ、ヒートシンクとして機能することのできる、任意の厚さの任意の材料、例えば、金、銀、銅、真鍮、鋼、ステンレス鋼、またはアルミニウムとすることができる。
【0062】
端部を有する任意の選択された厚さの少なくとも1枚のシートまたは膜層の形での部材205の形における第1の絶縁部材または絶縁層が、第1の電極板部材202および第2の電極板部材203を完全に包み込んでおり、それに続いて、端部を有する任意の選択された厚さのシート部材206の形における第1の
熱伝導性層206が隣接している。例えば、膜層205は、ポリイミド化合物から形成することができ、二重絶縁として層化することができる。第1の
熱伝導性シート部材または層206は、端部を有するスリーブの形であり、熱を伝えることのできる任意の材料、例えばアルミニウム、鋼、銅などから形成することができる。アルミニウムは軽量であり強度があるため、有用である。熱伝導性シート部材の端部は
、内側端部支持部材207
すなわち対を受け入れるようにされている。内側端部支持部材は、絶縁部材として形成されており、例えばプラスチックやシリコンから作製することができる。
【0063】
第1の組み合わせは最も内側の組み合わせであり、第2の組み合わせおよび第3の組み合わせを含む外側の組み合わせを支持および維持する。内側端部支持部材207は、平面状のキャップとして成形されており、この端部部材の一方には、キャップの一方の側に、ワイヤ204のための、部材を貫いて外側に突き出した少なくとも1つの開口部または穴208が存在しており、キャップの反対側には、凹部を有する突き出したリップ部分209が存在しており、このリップ部分209は、第1および第2の外側シート部材の端部を受け入れるような大きさであるようにされている。穴208は、内側端部支持部材207の少なくとも一方に設けられているのみである。
【0064】
要約すれば、第1の組み合わせは、例えば、断面における上から下への順序において以下の部材を含んでいることができる。
【0065】
− 内側端部支持部材207を有する第1の熱伝導性部材206(例:アルミニウム)
− 2層の内側絶縁層205
− 電極板203/発熱部材201/ワイヤ204を有する電極板202
− 二重内側絶縁層205
− 内側端部支持部材207を有する第1の熱伝導性部材206(例:アルミニウム)
【0066】
第1の組み合わせの外側には、第1の組み合わせの第1の熱伝導性部材206に隣接する第2の絶縁シート部材または層210を含む第2の組み合わせが、第1の組み合わせを包み込んで隣接している。第2の絶縁シート部材210は、端部を有するように成形された細長いスリーブとして形成されており、別の絶縁シート層205のように、伝導性がなく、いかなる流体からも密封することができ、電気に対する物理的障壁を提供する、任意の厚さおよび寸法の任意の絶縁材料(例えばプラスチックやポリイミド)から形成する、またはこのような絶縁材料を含んでいることができる。第2の絶縁シート層または部材210は、少なくとも1層の絶縁層から形成することができる。一例においては、第2の絶縁シート層210は、二重絶縁部材とすることができる。
【0067】
第2の組み合わせの一部として、開口端部を有する第2の
熱伝導性層または部材215が、第2の絶縁シート層または部材210を包み込んで隣接しており、部材215の開口端部は、中間端部支持部材212によってふさがれて固定されており、中間端部支持部材212は、ここまでに説明したすべてのシートをそれぞれの適切な個別の位置に支持して維持する。中間端部支持部材212は、その形状および材料が内側端部支持部材に類似しているが、内側支持部材よりも領域が大きく、中間端部支持部材212の一方におけるワイヤ204のための類似する開口部または穴212aを有し、これらの穴212aは内側端部支持部材の穴208と整列しているが、リップ形成部214は、第2の
熱伝導性スリーブ部材215の端部の中に収まるようにされている。電気コネクタ210aは、
第1の熱伝導性スリーブ部材
206によって電気的に支持されているが、電極202または電極203に電気的に接続されている。
【0068】
第3の組み合わせは、第2の組み合わせの外側を包み込んで隣接している。第3の組み合わせは、中間端部支持部材212よりも領域が大きい外側端部支持部材216を含んでいる。外側端部支持部材216は、中間端部支持部材212に隣接しており、さらに、第1の組み合わせおよび第2の組み合わせにおけるすべてのシートおよびスリーブ部材を、互いに対するそれぞれの適切な位置に維持している。さらに、外側端部支持部材216は、ワイヤ204のための、キャップの一方の外面に突き出している開口部または穴218を有し、リップ部は有さないが基部219を有し、これにより外側端部支持部材は断面がL字形状であり、基部219には、固定具、接着剤、ヒートシーリング、さらなるブラケットなどの任意の適切な手段によってバッグに固定できるように溝が設けられている。外側端部支持部材216は、必ずしも絶縁材料から形成される必要はなく、第2の
熱伝導性スリーブ部材215およびバッグ202に対する適切な支持および結合を可能にする任意の材料から形成される。
【0069】
組立て時、すべての開口部または穴208,212a,218が整列し(摺動自在に互いに嵌る突き出した円錐台形状を含んでいることができる)、ワイヤ204を第1のシート202および第2のシート203から熱要素の外側に引き出して電力接続手段211に接続することができる。外側端部支持部材216は、さらに固定手段220を有し、適切な固定具や取付金具(例:ボルト、ブラケット、クランプなど)を挿入して、外側端部部材を外側アルミニウムスリーブに取り付けることができ、これによりヒーター要素の構成要素のすべてが、固定されて動作可能に互いに結合された状態に維持される。外側端部支持部材の穴218は、穴からの流体の浸入を防止するためワイヤ208の周囲で密封されている。
【0070】
中間端部支持部材212の領域は、外側端部支持部材216から第2の
熱伝導性スリーブ215に固定具220を取り付けるため、凹んだ周縁部が露出したままとなるように、第2の
熱伝導性スリーブ部材215の端縁部の一部のみに隣接するような寸法であり、外側端部支持部材は、露出した端部から隔てられて隙間を形成しており、固定具のみが間の隙間をつないでいる。別のオプションにおいては、露出した縁部が存在しなくてもよく、これにより外側端部支持部材は中間端部支持部材と重なることができ、したがって固定具220は中間端部支持部材を貫いて第2の熱伝導部材215の端部と係合する。
【0071】
図18、
図18a、および
図18bに示したように、ハウジング217は、内側ハウジング217aおよび外側ハウジング217bを含んでおり、二重絶縁ハウジングを形成している。さらには、内側ハウジング217aに支持されて取り付けられている電力接続手段217と、電気的な故障、バッグの破裂、流体の消失など何らかの理由でバッグまたは要素200への電力を切断する方法として機能するように電力接続手段217に電気的に接続されている安全スイッチング手段213とが含まれている。安全スイッチング手段213に代えて、例えば磁気スイッチング手段、電子ヒューズ、ソレノイドなど、任意のタイプの代替手段が可能である。
【0072】
外側ハウジング217bは、流体および電力接続手段217に面するか隣接するように、少なくともバッグ202の内側に物理的に結合されており、電源インレットを熱要素や発熱体201、あるいは電極202,203に電気的に接続することのできる任意の手段(例えばワイヤレス接続部またはワイヤ接続部217c)を含んでいる。ワイヤ接続部217cは、複数のワイヤから構成される1本のケーブルの形とすることができ、あるいは、ワイヤ導通性試験手段を有する個別のワイヤ210aを設けることができる。
【0073】
内側ハウジング217aは、例えば長方形の形状とすることのできる安全スイッチング手段凹部230と、例えば円形状とすることのできる電力接続手段凹部231とを含んでいる。電力接続手段凹部231によって、動作可能に結合および支持されている電力接続手段217は、電気差し込み刃233のためのプラグハウジングベース232(例えば円柱形状であり長方形の凹部を有することができる)と、それに続くプラグホルダ234(例えば上部に円形リングを含み、長方形の凹部を有する円柱体を備えることができる)とを含んでおり、プラグホルダ234はプラグハウジングベースにかぶさり、このとき差し込み刃233は長方形の凹部の底面を貫いて上方向に突き出した状態となる。
【0074】
最後に、電力接続エンドキャップ236(例えば固定支柱を有する円形状とすることができる)が存在し、このキャップ236は、電源に接続するため差し込み刃233にアクセスできるようにする。電力がオンであるか否かを示す、LEDの形におけるランプ237を含めることができる。キャップ236をプラグホルダ234に移動可能に取り付ける取付け部は、ばねとボルトの固定具240を含んでいることができるが、キャップ236の裏側の支柱をホルダ234における支柱用凹部に取り付けるための別のタイプの取付け部も可能である。組立て時、ホルダ234の裏側に突き出した凹部がハウジングベース232の凹部に嵌る。
【0075】
電力接続手段凹部231に隣接しており、結合凹部230aによって結合されている安全スイッチング手段凹部230は、安全スイッチング手段213を含む。安全スイッチング手段213は、両端部を有する細長い部材238を含んでおり、一方の端部は、溝付きの細長いダブルバー242において、少なくとも1つの磁石238aによって電力接続手段に電気的に接続されており、バー243は、凹部230の各側において水平摺動板243に摺動自在に取り付けられており(図面は、スイッチ245を取り付けるように機能する一方の摺動板のみを示しており、バー242において細長い部材238は内側ハウジング217aの凹部の中に入る)、開口部241を通って突き出す一方の端部に位置する少なくとも1つの磁石242aを含んでいる。組立て時、磁石238aは直接的または間接的に隣接して磁気結合を形成し、電力接続手段からヒーター要素への電力接続を完成させる。細長い部材238の遠位端部238bは、凹部230における開口部241を通って突き出し、バッグの反対の内側まで延びて結合されており、したがってバッグが過度に、または所望のレベルまたは圧力まで膨張した場合、細長い部材238がバッグの壁と一緒に動いて、磁石238aと磁石242aとの結合を切り離し、これにより電力接続手段への反対の端部における電気的接続も切断される。安全スイッチング手段213は、結合凹部230aを介して電力接続手段に電気的に接続されているスイッチ245(例:マイクロスイッチ)を含んでいる。凹部230は、着脱式のカバーキャップ246を有する。
【0076】
オプションとして、サーモスタット250(例:管形状とすることができる)および抵抗器250aを含めることができ、これらは、特定の温度に達したときにバッグへの電力を自動的に切断する目的で、電力接続手段凹部231によって、動作可能に含めることができる。他のバージョンと同様に、ここまでに説明した任意の構成要素を組み合わせる、あるいは含めることができる。バッグを温水ボトルとして、または冷却バッグとして使用できるように、流体は不凍剤を含む、または含まないことができる。本発明のバッグは、−10℃〜100℃の温度範囲で冷却および加熱されるように設計されているが、任意の温度が可能である。バッグは、空気や流体を入れる、または出すことができるように、少なくとも1つの開閉可能なバッグ栓247を含んでいる。バッグ栓247は、単純な圧力解放弁(press releasable valve)または
図16に示したような穴型弁(hole type valve)における栓を含んでいることができる。
【0077】
なお、本明細書またはクレームに記載されている製品、方法、または工程が、不完全な形で販売される、個々の構成要素として販売される、または「部品のキット」として販売される場合、そのような利用は本発明の範囲に含まれることを理解されたい。
【0078】
本発明の上記およびその他の特徴と、関連する構造要素および部分の組み合わせの動作および機能の方法、および製造の経済性は、添付の図面を参照しながらの以下の説明を考慮したときに、さらに明らかになるであろう。すべての図面は本明細書の一部を形成しており、類似する参照数字はさまざまな図における対応する部分を表している。
【0079】
以下の説明を目的としたとき、語「上」、「下」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「上部」、「底部」、「横方向」、「縦方向」、およびこれらの派生語は、本発明においては、図面の図における方向を指すものとする。しかしながら、本発明は、特に明記していない限り、さまざまな代替バリエーションをとることができることを理解されたい。さらには、添付の図面に図解されており、以下の明細書に説明されている特定の装置は、本発明の単なる例示的な実施形態であることを理解されたい。したがって、本明細書に開示されている実施形態に関連する特定の寸法および他の物理的特徴は、本発明を制限するようにはみなされないものとする。
【0080】
利点
a)感電の防止
b)二重絶縁されたヒーター要素
c)空気を排出するまたは空気を出すことができる
d)バッグが膨張しすぎた場合にスイッチを切断できる
e)穏当なコスト
f)加熱または冷却が容易
g)熱が長時間維持される
h)多くの安全性機能
i)認定機関によって試験済み
j)ベッド加温器または個人用加温器として使用できる
k)加熱可能バッグまたは冷却可能バッグとして使用できる
l)使いやすい
【0081】
バリエーション
本明細書の説明全体を通じて、語「〜を備えている」およびその活用形などのバリエーションは、別の付加要素、構成要素、整数、またはステップを除外するようには意図されていない。バッグは、意図される用途の種類に応じて、長方形、正方形、細長い形状など、任意の適切な形状として形成することができる。バッグ自体は、対象物を温めるかまたは冷やす目的で使用することができ、あるいは、例えばベッド用加温器または腰部や頸部のための個人用加温器など、身体の任意の部位に使用することができる。本加熱要素は、馬蹄形状または板状として示してあるが、任意の形状とすることができる。オプションとして、見た目を改善または変更したり、良好な保温性や快適性を提供する目的で、バッグはさまざまなカバーを含むことができる(例えば羊皮カバー)。
【0082】
なお、本明細書またはクレームに記載されている製品、方法、または工程が、不完全な形で販売される、個々の構成要素として販売される、または「部品のキット」として販売される場合、そのような利用は本発明の範囲に含まれることを理解されたい。本発明の上記およびその他の特徴と、関連する構造要素および部分の組み合わせの動作および機能の方法、および製造の経済性は、添付の図面を参照しながらの以下の説明を考慮したときに、さらに明らかになるであろう。すべての図面は本明細書の一部を形成しており、類似する参照数字はさまざまな図における対応する部分を表している。
【0083】
ヒーター要素10,50,110,200においては、加熱ワイヤが適切に絶縁されるように、任意の数、厚さ、形状の絶縁シートまたは層および伝導性シートまたは層を設けることができる。バッグの他の用途(すなわち加熱可能なバッグ以外)の場合、バッグの流体は、不凍剤などの他の添加物を含んでいることができ、あるいは、異なる流体として、バッグを冷却できるように、不凍剤と水などの凍結可能材料とすることができる。これに代えて、バッグの流体または水を空にして、代わりに所望の流体を入れることができる。一般的には、流体は、−10℃〜100℃の範囲内で冷却および加熱できるように設計することができる。任意の温度範囲が可能である。用語「バッグ」を使用したが、別の用途に関連する別の用語、例えば足温器、加温パッド、容器、ポーチなども等しく可能である。
【0084】
例えば
図16〜
図19など図に示したように、電極板は長方形の形状とすることができ、絶縁層はシートまたはスリーブとして成形することができ、熱伝導性部材もシートまたはスリーブとすることができる。層の数は任意の数とすることができる。例えば、熱伝導
性シート215は、ヒーター要素からの熱伝達をさらに支援するために上面および下面に溝が設けられたスリーブとして形成することができる。さらに、
熱伝導性シート215は、外側端部支持部材216を着脱自在に
熱伝導性シート215に取り付けるため、固定手段219aを受け入れるためのねじ穴を有する。エンドキャップ207,212は、長方形形状とすることができ、このときエンドキャップ212が内側エンドキャップ207よりも大きい。
【0085】
以下の説明を目的としたとき、語「上」、「下」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「上部」、「底部」、「横方向」、「縦方向」、およびこれらの派生語は、本発明においては、図面の図における方向を指すものとする。しかしながら、本発明は、特に明記していない限り、さまざまな代替バリエーションをとることができることを理解されたい。さらには、添付の図面に図解されており、以下の明細書に説明されている特定の装置は、本発明の単なる例示的な実施形態であることを理解されたい。したがって、本明細書に開示されている実施形態に関連する特定の寸法および他の物理的特徴は、本発明を制限するようにはみなされないものとする。
【0086】
当然ながら、上記の説明は本発明の実例として示したものであり、当業者には明らかである修正形態およびバリエーション、およびその他の修正形態およびバリエーションは、上に説明した本発明の広い範囲に含まれるものとみなされることを理解されたい。