(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6203311
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】見積管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20120101AFI20170914BHJP
【FI】
G06Q10/06
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-49050(P2016-49050)
(22)【出願日】2016年3月12日
(65)【公開番号】特開2017-162419(P2017-162419A)
(43)【公開日】2017年9月14日
【審査請求日】2016年7月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】511301175
【氏名又は名称】ヴェルク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002125
【氏名又は名称】特許業務法人アイザック国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】田向 祐介
【審査官】
小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−185805(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
G06F 17/21
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
見積書データを格納する見積書データベースと、
前記見積書データベースにインターネット経由で接続された端末とを有し、
前記端末は、前記見積書データベースから取得した前記見積書データを表示させる表示部を備え、
前記表示部は、特定の見積対象に対して発行された特定の見積書データを表示する見積書表示部と、
前記特定の見積書データを基礎として、同様の見積対象のデータを引き継いで新たに関連する関連見積書データを作成する指示が行われる作成指示部と、
表示中の前記見積書データと対応付けられて作成された関連見積書データのいずれを表示するかを選択可能な見積もり選択部と
を有し、
前記見積書データベースは、前記端末により作成された特定の前記見積書データ及びこれをもとに編集されて、前記見積書データと対応付けされた前記関連見積書データを格納し、
前記見積もり選択部によって選択された前記関連見積書データを、表示されている前記見積書データに変えて、前記表示部に表示させるとともに、前記見積もり選択部において、前記見積書データを選択可能とし、
前記表示部は、
表示されている見積書データの作業単位の変更履歴情報を、前記特定の見積書データと同一画面上に一覧表示する変更履歴一覧表示部と、
前記変更履歴一覧表示部内において、表示中の見積書データとそれぞれの変更履歴情報における見積書データとの差分を呼び出すための差分リクエストを前記見積書データベースへと送信する差分指示部と、を有し、
前記見積書データベースは、前記表示部において表示されている見積書データに対して、行われた作業が保存される処理が行われるごとに変更後の見積書データを変更履歴情報として記憶し、
前記差分指示部から前記見積書データベースに対し差分リクエストがあった場合には、前記変更履歴情報と、表示されている現在の最新状態の前記見積書データとの差分を返して前記表示部に表示する、
ことを特徴とする見積り管理システム。
【請求項2】
前記差分リクエストがあった場合、前記変更履歴情報と、表示されている現在の最新状態の前記見積書データとを、同一画面内において左右、又は上下に並べて前記表示部に表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の見積もり管理システム
【請求項3】
前記差分リクエストがあった場合、前記変更履歴情報と、表示されている現在の最新状態の前記見積書データの差分を、最新状態の前記見積書データの表示画面上に異なる文字色にて表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の見積もり管理システム。
【請求項4】
前記差分リクエストがあった場合、前記変更履歴情報と、表示されている現在の最新状態の前記見積書データの差分を、最新状態の前記見積書データの見積もり明細が表示される欄の背景色を変更することで表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の見積もり管理システム。
【請求項5】
前記表示部は、前記変更履歴一覧表示部内において、それぞれの前記変更履歴毎に対応する回復指示部を有し、
前記回復指示部から前記見積書データベースに対し回復リクエストがあった場合には、指定された変更履歴情報に対応する前記見積書データを前記端末に返して前記表示部に表示するとともに、
表示された関連見積書データを現在の最新状態の見積書データとして前記見積書データベースに記録する、
請求項1のいずれか一項記載の見積り管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、見積を管理するシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、見積を作成するシステムとしては、例えば特許文献1に開示されている最適見積支援システムといったものが知られている。
【0003】
特許文献1の最適見積支援システムは、販売会社が見積を入力するための販社見積入力端末と、システム構成品調達を担当する担当会社が見積を管理するための見積管理サーバとが情報ネットワークを介して通信自在に接続され、担当会社が端末として使用する見積管理端末と見積管理サーバとが通信自在に接続される最適見積支援システムであって、見積管理端末は、見積評価機能部から提供される見積評価基準情報入力画面によって、予め入力された見積評価基準情報の評価規準値と見積評価情報の評価値とを比較し、評価基準値以上の販社を抽出する手段等を備え、システム構成品調達に関わる販社からの見積比較、見積内容の妥当性確認及び顧客への最適な見積書提出に関わる作業負荷をシステムエンジニアから軽減するシステム構成品に係る最適見積支援システムを提供するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−129681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の最適見積支援システムにおいては、見積りを入力する端末を有するものの、見積りが後の値段交渉などで変更になった場合にその変更履歴を管理することについての仕組みは開示されていない。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためのものであり、見積りの変更履歴を簡便に管理することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の見積管理システムは、見積書データを格納する見積書データベースと、前記見積書データベースにインターネット経由で接続された端末とを有し、前記端末は、前記見積書データベースから取得した前記見積書データを表示させる表示部を備え、前記表示部は、特定の見積対象に対して発行された特定の見積書データを表示する見積書表示部と、前記特定の見積書データを基礎として、同様の見積対象のデータを引き継いで新たに関連する関連見積書データを作成する指示が行われる作成指示部と、表示中の前記見積書データと対応付けられて作成された関連見積書データのいずれを表示するかを選択可能な見積もり選択部とを有し、前記見積書データベースは、前記端末により作成された特定の前記見積書データ及びこれをもとに編集されて、前記見積書データと対応付けされた前記関連見積書データを格納し、前記見積もり選択部によって選択された前記関連見積書データを、表示されている前記見積書データに変えて、前記表示部に表示させるとともに、前記見積もり選択部において、前記見積書データを選択可能とすることを特徴とする。
【0008】
前記表示部は、表示されている見積書データの作業単位の変更履歴情報を、前記特定の見積書データと同一画面上に一覧表示する変更履歴一覧表示部と、前記変更履歴一覧表示部内において、表示中の見積書データとそれぞれの変更履歴情報における見積書データとの差分を呼び出すための差分リクエストを前記見積書データベースへと送信する差分指示部と、を有し、前記見積書データベースは、前記表示部において表示されている見積書データに対して、行われた作業が保存される処理が行われるごとに変更後の見積書データを変更履歴情報として記憶し、前記差分指示部から前記見積書データベースに対し差分リクエストがあった場合には、前記変更履歴情報と、表示されている現在の最新状態の前記見積書データとの差分を返して前記表示部に表示する、ように構成されていてもよい。
【0009】
また、前記差分リクエストがあった場合、前記変更履歴情報と、表示されている現在の最新状態の前記見積書データとを、同一画面内において左右、又は上下に並べて前記表示部に表示するように構成されても良い。
【0010】
また、前記差分リクエストがあった場合、前記変更履歴情報と、表示されている現在の最新状態の前記見積書データの差分を、最新状態の前記見積書データの表示画面上に異なる文字色にて表示させるように構成してもよい。
【0011】
また、前記差分リクエストがあった場合、前記変更履歴情報と、表示されている現在の最新状態の前記見積書データの差分を、最新状態の前記見積書データの見積もり明細が表示される欄の背景色を変更することで表示させるように構成しても良い。
【0012】
前記表示部は、前記変更履歴一覧表示部内において、それぞれの前記変更履歴毎に対応する回復指示部を有し、前記回復指示部から前記見積書データベースに対し回復リクエストがあった場合には、指定された変更履歴情報に対応する前記見積書データを前記端末に返して前記表示部に表示するとともに、表示された関連見積書データを現在の最新状態の見積書データとして前記見積書データベースに記録する、ように構成しても良い。
【発明の効果】
【0013】
上記構成によれば、前記端末から前記見積書データベースに対し履歴のリクエストがあった場合には、前記端末に最初の見積及びブランチの見積の制作履歴を返して前記表示部に表示することから、見積の履歴をすぐに参照することができ、各見積の関連性を容易に把握することができる。前記端末から前記見積書データベースに対し差分のリクエストがあった場合には、前記端末に最初の見積とブランチの見積との差分またはブランチの見積同士の差分を返して前記表示部に表示することから、変更した箇所を容易に確認することができる。前記端末から前記見積書データベースに対し回復リクエストがあった場合には、指定されたブランチの見積または最初の見積を復帰することから、どの時点の見積にも容易に戻すことができる。
【0014】
前記表示部が、特定の見積り相手に対する前記見積書データの一つを表示させる見積書表示部と、前記見積書データに関連する制作履歴または差分を前記見積書表示部と同一画面上に表示する変更履歴一覧表示部とを有するように構成されている場合には、見積と関連事項とを同一画面で比較することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施形態の見積り管理システムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の見積管理システムの実施形態について、図を参照して説明する。
図1は実施形態の構成を示す図である。見積管理システム1は、見積書データベース2と、端末3とが、インターネット4を介して接続されて構成される。端末3は表示部5を備える。見積書データベース2は、前記端末により作成された特定の見積書データ及びこれをもとに編集された関連見積書データを格納する。見積書データと、関連見積書データとは、それぞれが互いに対応付けられて対応しており、実施形態では関連見積書データそれぞれに、基礎となる見積書データの識別情報が含まれることで、この対応関係が記憶されている。具体的には、例えばWEBサイトの制作に対する見積もりの場合、基礎となる見積書データが「PC用WEBサイト、スマートフォン用WEBサイト」の見積もりの場合に、関連見積もりデータは「PC用WEBサイト」のみの見積もりや、「スマートフォン用WEBサイト」のみの見積もりの場合を想定する。
【0017】
図2は表示部5の詳細な表示態様を示す図である。表示部5は、特定の見積対象に対して発行された特定の見積書データを表示する見積書表示部6と、見積書表示部6に表示されている見積書データの作業単位の変更履歴情報を、見積書データと同一画面上に一覧表示する変更履歴一覧表示部7とを有する。
【0018】
見積書表示部6には、選択された関連見積書データを、表示されている見積書データに変えて、見積書表示部6に表示させるとともに、見積選択部において見積書データを選択可能とする見積選択部としてのブランチ見積パターン選択部61が備えられる。ブランチ見積パターン選択部61は、1つの案件についての複数パターンの見積を切り替えるためのプルダウンメニューである。なお、プルダウンメニューではなく、ブランチ見積りパターンを一覧表示するような態様であってもよい。初期状態ではマスターの見積のみであり、関連見積書データとしてのブランチ見積パターンが作成された場合には、それらのブランチ見積パターン名がこのメニューに格納され、このメニューを切り替えることにより見積書表示部6に表示される見積書を切り替えることができる。すなわち、ブランチ見積パターン選択部61内に表示されるのは、例えば見積書Aに対して作成された関連見積書がA1、A2、A3の場合、このA1~A3の3種類のみである。また、見積書Bに対して関連見積書がB1、B2が作成されている場合であっても、見積書Aが表示されている間にはこれらのB1、及びB2の見積書はブランチ見積パターン選択部61には表示されない。
【0019】
また、見積書表示部6には、前記特定の見積書データを基礎として、同様の見積対象のデータを引き継いで新たに関連する関連見積書データを作成する指示が行われる作成指示部としてのブランチ名作成部62が備えられる。見積もり対象のデータを引きつぐとは、表示中の見積書データのうち、例えば件名や、納期、支払条件、見積もり日、有効期限、概要、数量、単位、消費税の有無、金額などのデータをコピーした見積書が生成され、コピーによって生成された見積書データを修正することで新たな関連見積書データが生成される。ブランチ名作成部62にブランチ見積パターン名を入力し、作成ボタンを押すことにより、先のブランチ見積パターン選択部61に見積パターン名が格納されるとともに、最新の見積の状態が、当該見積パターン名に紐付いた関連見積書データとして見積書データベース2に格納される。
【0020】
なお、ボタンが押された際にではなく、複製されて関連見積書データの保存処理が行われた際に、ブランチ名と、関連見積書データが見積書データベース2に記憶されるようにしてもよい。
また、見積書データベース2は、見積書表示部6において表示されている見積書データに対して、行われた作業が保存される処理が行われるごとに変更後の見積書データを変更履歴情報として記憶する。ブランチ名作成部62によって、関連見積書データの作成が指示されると、見積書表示部6には、作成が指示された新たな関連見積書データが表示され、ブランチ見積パターン選択部61にはもともと表示されていた見積書データの名称が表示される。なお、ブランチ名としては、上述したような「スマフォ用見積もり」などのような場合を想定しており、最初に基礎となった見積書には、利用者が直接命名することがないため、例えばデフォルト設定として「デフォルト見積書」などのような形でブランチ見積パターン選択部61に表示される。
【0021】
さらに、見積書表示部6には、履歴ボタン63が備えられる。履歴ボタン63を押すと、見積書データベース2から変更履歴が読み込まれ、変更履歴一覧表示部7に変更履歴情報の一覧が表示される。変更履歴一覧表示部7は、表示されている見積書データの作業単位の変更履歴情報を、前記特定の見積書データと同一画面上に一覧表示する変更履歴一覧表示部である。
【0022】
変更履歴一覧表示部7に変更履歴が表示された際には、変更日時、更新者名などによって識別される変更履歴の一覧が数件分表示される。この表示件数は全件表示にしてもよいし、予め設定した所定の変更履歴のみが表示されるようにしてもよい。
【0023】
変更履歴は表示中の見積書データに対する変更作業の履歴であり、表示中に「保存」の動作がされた際に、前回の保存動作から、今回の保存動作までの間の修正を作業単位とし、保存が行われる。この場合、保存した時点における見積書データの状態が、日時情報、及び更新者情報と対応付けられて、変更履歴情報として保存が行われる。また、変更履歴の一覧の作成時間、作成者名の隣には、変更履歴一覧表示部内において、表示中の見積書データとそれぞれの変更履歴情報における見積書データとの差分を呼び出すための差分リクエストを見積書データベース2へと送信する差分指示部としての差分ボタン71,プレビューボタン72,回復指示部としての戻すボタン73が表示される。
【0024】
差分ボタン71を押すと、見積書データベース2に対し差分リクエストがなされ、端末3に対応する変更履歴情報と表示中の見積書データとの差分が返り、変更履歴情報と現在見積書表示部6に表示されている見積パターンとの差分が表示される。
図2の差分表示部9は、左側に現在の見積書データの抜粋が表示され、右側に差分ボタン71が押された変更履歴情報の抜粋が表示される。ここでは、変更があった箇所のみが表示されているが、全体を表示するようにしてもよい。そして、現在の見積書データの変更履歴情報に対する変更があった部位に対して欄の色を変更して、区別がしやすいようにされている。
【0025】
また、差分リクエストがあった場合、変更履歴情報と、表示されている現在の最新状態の見積書データとを、同一画面内において左右、又は上下(本実施形態においては上下)に並べて見積書表示部6上に表示されるようにしてもよい。また、差分リクエストがあった場合、変更履歴情報と、表示されている現在の最新状態の前記見積書データの差分を、最新状態の見積書データの表示画面上に異なる文字色にて表示させるようにしてもよい。プレビューボタン72を押すと、該当する変更履歴情報の見積書データがプレビューとしてオーバーレイで画面上に表示される。戻すボタン73を押すと、見積書データベース2に対し回復リクエストがなされ、指定された変更履歴情報の見積書データを端末3に返して見積書表示部6に表示される。
【0026】
続いて、見積データの構造について、
図3を参照して説明する。
ひとつの見積8に対し、見積ブランチ81は複数存在する。見積ブランチ81は、関連見積書データが記憶されるデータベースのテーブルである。またひとつの見積8に対し見積明細82も複数存在する。さらに、ひとつの見積ブランチ81に対し見積明細ブランチ83は複数作成されることになる。変更履歴情報である履歴84は、それぞれひとつの見積8,見積ブランチ81,見積明細82,見積明細ブランチ83に対し複数存在することができる。
【0027】
履歴の記録フローについて、
図4を参照して説明する。
見積書がユーザーにより更新された場合(ステップs1)、見積書データベース2には見積8と見積明細82が記録される。
【0028】
バージョン管理機能が有効でない場合(ステップs3)、完了メッセージが表示される(ステップs4)。バージョン管理機能が有効な場合には履歴登録が自動処理により行われ(ステップs5)、見積書データベース2に履歴84が記録される。その後、完了メッセージが表示される(ステップs7)。バージョン管理機能は、見積書データごとの変更履歴を記憶する機能であり、オンになっている場合には、見積書データへの変更が記憶されていく。
【0029】
履歴から戻すフローについて、
図5を参照して説明する。
見積書画面表示がユーザー操作によりなされた場合(ステップs11)、見積書データベース2から見積8と見積明細82とが読み出される(ステップs12)。
【0030】
その後、履歴ボタン63が押されて変更履歴一覧表示がユーザー操作によりなされた場合(ステップs13)、見積書データベース2から履歴84が読み出される(ステップs14)。
【0031】
その後、ユーザー操作により戻す履歴が選択されると(ステップs15)、履歴84からの変更履歴情報に対応する見積書表示データが表示され(ステップs16)、見積書データベース2から表示された見積書データに対応する履歴84が読み出される(ステップ17)。
【0032】
続いて、履歴との差分表示フローについて、
図6を参照して説明する。
ユーザー操作により見積書画面表示がされた場合(ステップs21)、見積書データベース2から見積8と見積明細82とが端末に読み込まれる(ステップs22)。
【0033】
続いて、ユーザー操作により変更履歴一覧表示がされた場合(ステップs23)、見積書データベース2から履歴84が端末に読み込まれる(ステップs24)。
【0034】
さらに、ユーザー操作により差分表示する履歴が選択されると(ステップs25)、現在表示中の見積書データと選択された履歴情報の見積書データとの差分が表示部6において表示され(ステップs26)、見積書データベース2から履歴84が端末に読み込まれるとともに(ステップs27)、見積書データベース2から変更履歴情報に対応する見積8と見積明細82とが端末に読み込まれる(ステップs28)。
【0035】
続いて、ブランチ作成フローについて、
図7を参照して説明する。
ユーザー操作により見積書画面表示操作がなされ場合(ステップs31)、見積書データベース2から見積8と見積明細82とが端末に読み込まれる(ステップs32)。
【0036】
関連見積書データのブランチ作成がユーザー操作によりなされた場合(ステップs33)、作成された関連見積書データの内容が見積ブランチ81と、見積明細ブランチ83へと書き込まれる(ステップs34)。
【0037】
さらに、ブランチデータ表示の操作がユーザー操作によりなされた場合(ステップs35)、見積書データベース2から見積ブランチ81と見積明細82とが端末に読み込まれ、表示部6に表示される(ステップs36)。その後、完了メッセージが表示される(ステップs37)。
【0038】
ブランチ切り替えフローについて、
図8を参照して説明する。ユーザー操作により見積書画面表示がなされた場合(ステップs41)、見積書データベース2から見積8と見積明細82とが端末に読み込まれる(ステップs42)。
【0039】
さらに、ユーザー操作によりブランチ切り替えがなされた場合(ステップs43)、関連見積書のブランチデータが表示され(ステップs44)、見積書データベース2から見積ブランチ81と見積明細ブランチ83とが端末に読み込まれる(ステップs45)。
【0040】
以上に示した本実施形態の見積り管理システムによれば、表示されている作業中の見積書データから、関連する関連見積書データを同一画面上から作成指示することができ、作成された関連見積書データも、ブランチ見積パターン選択部61から選択することができる。すなわち、ある見積書に関連付けされて作成された見積書データのみが、ブランチ見積パターン選択部61から選択可能となるため、利用者は基礎となる見積書データの関連する見積書をすぐに同一画面上から表示させる操作を行うことができ、見積書作成の作業効率を大幅に向上させることができる。
【0041】
通常作成された見積書は複製などによって作成された場合であっても見積もり書のタイトルなどが一覧表示されるのみであり、一覧表示されている状態においては、利用者はその内容までを確認することができないため、複数の関連する見積書を見比べて、確認したい場合であっても利用者はいちいち一覧表示されている見積書データをクリックし、一つ一つ確認しながら、見ていく必要がある。一方で本実施形態の見積管理システム1にあっては、ある見積書を表示している状態で、その見積書を修正した関連見積書データをすぐに把握、及び表示することができるようになる。
【0042】
更には、見積書に対する変更履歴情報が作業単位ごとに記憶されており、そのプレビューや差分の表示、回復の処理が即座に行うこともできる。また、変更履歴情報の差分も視覚的にすぐわかるような態様で表示可能なため、変更した箇所を容易に確認することができる。
【符号の説明】
【0043】
1 見積り管理システム
2 見積書データベース
3 端末
4 インターネット
5 表示部
6 見積書表示部
7 変更履歴一覧表示部
9 差分表示部