特許第6203327号(P6203327)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コヴィディエン リミテッド パートナーシップの特許一覧

特許6203327インプラント送達システムのための電気分解による分離
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6203327
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】インプラント送達システムのための電気分解による分離
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/12 20060101AFI20170914BHJP
【FI】
   A61B17/12
【請求項の数】11
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2016-90676(P2016-90676)
(22)【出願日】2016年4月28日
(65)【公開番号】特開2016-209574(P2016-209574A)
(43)【公開日】2016年12月15日
【審査請求日】2016年4月28日
(31)【優先権主張番号】14/708,661
(32)【優先日】2015年5月11日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ジアンルー マ
【審査官】 宮下 浩次
(56)【参考文献】
【文献】 特表2001−513390(JP,A)
【文献】 特表2002−503509(JP,A)
【文献】 特表2017−500138(JP,A)
【文献】 特表2003−512882(JP,A)
【文献】 特開平08−322941(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0066073(US,A1)
【文献】 米国特許第06077260(US,A)
【文献】 米国特許第05108407(US,A)
【文献】 国際公開第2014/159584(WO,A2)
【文献】 特表2011−505196(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0073334(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/018473(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00 − 17/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位端を有するコア部材と、
近位端を有するインプラントと、
前記遠位端と前記近位端との間の軸方向のギャップと、
前記ギャップ内に配置された1つまたは複数の溶接ジョイントであって、前記1つまたは複数の溶接ジョイントは前記遠位端の径方向の最も外側の外周部および前記近位端の径方向の最も外側の外周部にさらに配置されている、1つまたは複数の溶接ジョイントと、
前記ギャップの径方向に最も中心側の領域内の空隙と
を備える送達システム。
【請求項2】
前記1つまたは複数の溶接ジョイントは、前記コア部材の前記遠位端および前記インプラントの前記近位端のそれぞれよりも電気分解による腐食の影響を受けやすい材料である、請求項1に記載の送達システム。
【請求項3】
前記1つまたは複数の溶接ジョイントは、軸方向の前記遠位端と前記近位端との間に配置され複数の溶接ジョイントを備え前記複数の溶接ジョイントは、前記遠位端径方向の最も外側の外周部および前記近位端径方向の最も外側の外周部の周りに分布する、請求項1に記載の送達システム。
【請求項4】
前記複数の溶接ジョイントは、前記遠位端径方向の最も外側の外周部、および/または、前記近位端径方向の最も外側の外周部の周りに均一に分布する、請求項3に記載の送達システム。
【請求項5】
前記遠位端は、前記1つまたは複数の溶接ジョイントのみを介して前記近位端接続している、請求項1に記載の送達システム。
【請求項6】
前記1つまたは複数の溶接ジョイントは、(i)記近位端と前記遠位端との間の軸方向の部位であって、(ii)前記遠位端径方向の最も外側の外周部の径方向の内部または前記近位端径方向の最も外側の外周部の径方向の内部部位の5%以下を占める、請求項1に記載の送達システム。
【請求項7】
前記空隙は、(i)記近位端と前記遠位端との間の軸方向の部位であって、(ii)前記遠位端径方向の最も外側の外周部の径方向の内部または前記近位端径方向の最も外側の外周部の径方向の内部部位の少なくとも95%を含む、請求項1に記載の送達システム。
【請求項8】
分離可能なインプラントを形成する方法であって、
中心軸に沿って、コア部材の遠位端インプラントの近位端に軸方向に隣接するように並べることと、
前記近位端と前記遠位端との間の軸方向のギャップを維持することと、
前記近位端および前記遠位端から少なくとも部分的に、1つまたは複数の溶接ジョイント前記遠位端の径方向の最も外側の外周部および前記近位端の径方向の最も外側の外周部に形成することであって、前記ギャップの径方向に最も中心側の領域内に空隙が配置される、ことと
を含む方法。
【請求項9】
前記形成することは、前記1つまたは複数の溶接ジョイントの一部を形成する充填材料を適用することを含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記1つまたは複数の溶接ジョイントは、少なくとも部分的に、前記コア部材の前記遠位端と前記インプラントの前記近位端のそれぞれよりも電気分解による腐食の影響を受けやすい材料である、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記形成することは、前記遠位端を前記1つまたは複数の溶接ジョイントのみを介して前記近位端に接続することを含む、請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
主題となる技術は、送達システムによる埋込式デバイスの送達に関する。
【背景技術】
【0002】
動脈、静脈、卵管、または血管の変形部などの体腔の治療および閉塞のための血管内における医療デバイスのインプラント技術の使用が当該技術分野で知られている。たとえば、血管の動脈瘤の閉塞を、カテーテルを通る血管内送達ワイヤを用いて導入される嚢内インプラントなどの埋込式デバイスを使用して実施することができる。治療部分に移動すると、嚢内インプラントは動脈瘤の穴に入れられて、動脈瘤を閉塞することができる。
【0003】
インプラントの送達ワイヤからの切断が問題になる場合がある。一方では、デバイスはカテーテルの細い穴を通って、その到達部位まで案内されるように、可能な限り小さいプロファイルを形成することが可能でなければならず、他方では、インプラントを確実に切断しなければならない。嚢内インプラントを確実に切断できなければ、送達ワイヤ及びカテーテルを回収することにより、嚢内インプラントが閉塞すべき穴から意図せずに外れ、このため、穴または血管の壁の損傷及び/または破裂が生じる場合がある。
【0004】
従来の、インプラントを挿入手段から機械的に切断する方法は確実である。しかし、インプラントと送達手段との間の接続部に必要な剛性により、インプラントの導入が妨げられる場合がある。さらに、剛性に起因して接続部の負荷容量が低いために、閉塞インプラントから挿入手段が早くに外れるという相当なリスクを伴う。さらに、挿入ワイヤとインプラントとを機械的に分離する場合、(たとえば、挿入ワイヤの回転により)機械的エネルギーを伝達しなければならず、このことにより、インプラントが正しい位置から外れる場合がある。
【0005】
従来のインプラントの電気分解による切断には、送達ワイヤの端部の、送達ワイヤとインプラントとの間の接続部の、電気分解により腐食する設計を使用することが含まれる。そのようなデバイスは、電気血栓法のアノードとなるインプラントに印加される電圧を適切に利用することができる。しかし、インプラントと送達ワイヤとの接続は、電気分解により腐食する領域の要請によって制限される。たとえば、送達ワイヤを通してインプラントを確実に案内することを可能にするために、十分に高い強度を有する材料のみ利用可能である。したがって、最終的に電気分解によって切断されるポイントを形成する材料の選択は極めて限定的である。
【0006】
電気分解によりインプラントを切断する従来のデバイスの場合、インプラントと送達ワイヤとは一体化して提供されることはなく、代わりに、互いに対して機械的に接続されて提供される。この設計には、インプラントに接続される送達ワイヤの先端部における、電気分解による腐食でのワイヤの切断を容易にしつつ、送達ワイヤの近位部位十分の強度を確保するために、関連する研削作業において送達ワイヤが端部に向かって先細にされなければならないという固有の欠点がある。接続点の十分な強度を確保するために、送達ワイヤの端部の腐食性の部位は、高い曲げ荷重を受けるため、直径を特定の最低値より低くしてはならない。したがって、インプラントと送達ワイヤとの間の接続点を示す腐食性のワイヤ端部は、極めて堅く、電気分解による腐食での切断に比較的長い時間を必要とし得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
埋込式医療デバイスの電気分解による切断には、送達ワイヤと医療デバイスとの間の接続部における送達ワイヤの端部の、電気分解による腐食性の設計の使用が含まれ得る。
【0008】
いくつかの実施形態によれば、送達システムは、遠位端を有するコア部材と、近位端を有するインプラントと、軸方向の遠位端と近位端との間に配置される1つまたは複数の溶接ジョイントであって、この1つまたは複数の溶接ジョイントはさらに、遠位端の径方向の最も外側の外周部、及び、近位端の径方向の最も外側の外周部に分布する、1つまたは複数の溶接ジョイントと、を備え得る。
【0009】
この1つまたは複数の溶接ジョイントは、コア部材の遠位端とインプラントの近位端のそれぞれよりも電気分解による腐食の影響を受けやすい材料とすることができる。1つまたは複数の溶接ジョイントは、軸方向の遠位端と近位端との間に分布する複数の溶接ジョイントを備えてもよく、この複数の溶接ジョイントは、遠位端の径方向の最も外側の外周部、及び、近位端の径方向の最も外側の外周部の周りに配置される。複数の溶接ジョイントは、遠位端の径方向の最も外側の外周部、及び/または、近位端の径方向の最も外側の外周部の周りに均一に配置することができる。遠位端の径方向の最も中心側の領域は、軸方向のギャップにより、近位端の径方向の最も中心側の領域から離間してもよい。遠位端は、1つまたは複数の溶接ジョイントのみを介して近位端と接続してもよい。1つまたは複数の溶接ジョイントは、(i)軸方向の近位端と遠位端との間、かつ(ii)遠位端の径方向の最も外側の外周部、及び/または、近位端の径方向の最も外側の外周部の、径方向の内部の部位の5%以下を占める。(i)軸方向の近位端と遠位端との間、かつ(ii)遠位端の径方向の最も外側の外周部、及び/または、近位端の径方向の最も外側の外周部の、径方向の内部の部位の少なくとも95%はギャップである。
【0010】
いくつかの実施形態によれば、分離可能なインプラントの送達方法には、患者内の目標位置に向けて、近位端を有し、コア部材の遠位端に、軸方向の遠位端と近位端との間に配置されるに1つまたは複数の溶接ジョイントによって接続され、1つまたは複数の溶接ジョイントはさらに、遠位端の径方向の最も外側の外周部、及び、近位端の径方向の最も外側の外周部に配置されるインプラントを前進させることと、1つまたは複数の溶接ジョイントを腐食させることにより、インプラントをコア部材から離間させることと、を含み得る。
【0011】
インプラントをコア部材から離間させることには、1つまたは複数の溶接ジョイントを電気分解により腐食させることを含んでもよい。インプラントをコア部材から離間させることには、1つまたは複数の溶接ジョイントが電解液内にある状態で、コア部材を通して1つまたは複数の溶接ジョイントに電流を印加することを含んでもよい。離間の際に、遠位端の径方向の最も中心の領域は、軸方向のギャップにより、近位端の径方向の最も中心の領域と離間していてもよい。前進させることには、インプラントを含むカテーテルの遠位端を目標位置の近くに前進させることと、カテーテルの遠位端から目標位置に、インプラントを前進させることと、を含んでもよい。方法には、コア部材を回収することを含んでもよい。
【0012】
いくつかの実施形態によれば、分離可能なインプラントの形成方法には、中心軸に沿って、コア部材の遠位端を、インプラントの近位端に軸方向に隣接するように並べることと、近位端及び遠位端から少なくとも部分的に、1つまたは複数の溶接ジョイントを、遠位端の径方向の最も外側の外周部、及び、近位端の径方向の最も外側の外周部に形成することと、を含んでもよい。
【0013】
並べることには、近位端と遠位端との間に軸方向のギャップを維持することを含んでもよい。形成することには、1つまたは複数の溶接ジョイントの一部を形成する充填材料を適用することを含んでもよい。1つまたは複数の溶接ジョイントは少なくとも部分的に、コア部材の遠位端とインプラントの近位端のそれぞれよりも電気分解による腐食の影響を受けやすい材料であってもよい。形成することは、遠位端を近位端に、1つまたは複数の溶接ジョイント(たとえば、溶接プール)のみを介して接続することを含んでもよい。
【0014】
主題となる技術のさらなる特徴及び有利な点が、以下の詳細な説明で説明され、詳細な説明から部分的に明らかとなるか、主題となる技術の実施により知覚され得る。主題となる技術の有利な点は、本明細書に記載の詳細な説明及び特許請求の範囲、並びに添付の図面において特に示される構造によって実現され、達成される。
【0015】
先の包括的な記載と、以下の詳細な説明との両方が、例示的かつ説明的であり、請求される主題となる技術のさらなる説明を提供することを意図していることを理解されたい。
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
遠位端を有するコア部材と、
近位端を有するインプラントと、
軸方向の上記遠位端と上記近位端との間に配置される1つまたは複数の溶接ジョイントであって、上記1つまたは複数の溶接ジョイントはさらに、上記遠位端の径方向の最も外側の外周部、及び、上記近位端の径方向の最も外側の外周部に配置される、1つまたは複数の溶接ジョイントと、を備える送達システム。
(項目2)
上記1つまたは複数の溶接ジョイントが、上記コア部材の上記遠位端と上記インプラントの上記近位端のそれぞれよりも電気分解による腐食の影響を受けやすい材料である、上記項目に記載の送達システム。
(項目3)
上記1つまたは複数の溶接ジョイントが、軸方向の上記遠位端と上記近位端との間に配置される複数の溶接ジョイントを備えてもよく、上記複数の溶接ジョイントは、上記遠位端の上記径方向の最も外側の外周部、及び、上記近位端の上記径方向の最も外側の外周部の周りに分布する、上記項目のいずれか一項に記載の送達システム。
(項目4)
上記複数の溶接ジョイントが、上記遠位端の上記径方向の最も外側の外周部、及び/または、上記近位端の上記径方向の最も外側の外周部の周りに均一に分布する、上記項目のいずれか一項に記載の送達システム。
(項目5)
上記遠位端の径方向の最も中心側の領域が、軸方向のギャップにより、上記近位端の径方向の最も中心側の領域から離間している、上記項目のいずれか一項に記載の送達システム。
(項目6)
上記遠位端が、上記1つまたは複数の溶接ジョイントのみを介して上記近位端と接続している、上記項目のいずれか一項に記載の送達システム。
(項目7)
上記1つまたは複数の溶接ジョイントが、(i)軸方向の上記近位端と上記遠位端との間、かつ(ii)上記遠位端の上記径方向の最も外側の外周部、及び/または、上記近位端の上記径方向の最も外側の外周部の、径方向の内部の部位の5%以下を占める、上記項目のいずれか一項に記載の送達システム。
(項目8)
(i)軸方向の上記近位端と上記遠位端との間、かつ(ii)上記遠位端の上記径方向の最も外側の外周部、及び/または、上記近位端の上記径方向の最も外側の外周部の、径方向の内部の部位の少なくとも95%がギャップである、上記項目のいずれか一項に記載の送達システム。
(項目9)
患者内の目標位置に向けて、近位端を有し、コア部材の遠位端に、軸方向の上記遠位端と上記近位端との間に配置される1つまたは複数の溶接ジョイントによって接続され、上記1つまたは複数の溶接ジョイントはさらに、上記遠位端の径方向の最も外側の外周部、及び、上記近位端の径方向の最も外側の外周部に配置されるインプラントを前進させることと、
上記1つまたは複数の溶接ジョイントを腐食させることにより、上記インプラントを上記コア部材から離間させることと、を含む、分離可能なインプラントの送達方法。
(項目10)
上記インプラントを上記コア部材から離間させることには、上記1つまたは複数の溶接ジョイントを電気分解により腐食させることが含まれる、上記項目に記載の方法。
(項目11)
上記インプラントを上記コア部材から離間させることには、上記1つまたは複数の溶接ジョイントが電解液内にある状態で、上記コア部材を通して上記1つまたは複数の溶接ジョイントに電流を印加することが含まれる、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
上記離間の際に、上記遠位端の径方向の最も中心の領域は、軸方向のギャップにより、上記近位端の径方向の最も中心の領域と離間している、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
上記前進させることには、
上記インプラントを含むカテーテルの遠位端を上記目標位置の近くに前進させることと、
上記カテーテルの上記遠位端から上記目標位置に、上記インプラントを前進させることと、と含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
上記コア部材を回収することをさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
中心軸に沿って、コア部材の遠位端を、インプラントの近位端に軸方向に隣接するように並べることと、
上記近位端及び上記遠位端から少なくとも部分的に、1つまたは複数の溶接ジョイントを、上記遠位端の径方向の最も外側の外周部、及び、上記近位端の径方向の最も外側の外周部に形成することと、を含む、分離可能なインプラントの形成方法。
(項目16)
上記並べることには、上記近位端と上記遠位端との間に軸方向のギャップを維持することが含まれる、上記項目に記載の方法。
(項目17)
上記形成することには、上記1つまたは複数の溶接ジョイントの一部を形成する充填材料を適用することが含まれる、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
上記1つまたは複数の溶接ジョイントが少なくとも部分的に、上記コア部材の上記遠位端と上記インプラントの上記近位端のそれぞれよりも電気分解による腐食の影響を受けやすい材料である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
上記形成することには、上記遠位端を上記近位端に、上記1つまたは複数の溶接ジョイントのみを介して接続することが含まれる、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(摘要)
インプラントを送達アセンブリから分離することを、電気分解によるものとすることができる。コア部材の遠位端とインプラントの近位端とは、軸方向の遠位端と近位端との間に配置される1つまたは複数の溶接ジョイントで一体に接続することができ、この1つまたは複数の溶接ジョイントはさらに、遠位端の径方向の最も外側の外周部、及び、近位端の径方向の最も外側の外周部に配置される。本要約書に記載の分離可能なインプラントの送達には、患者内の目標位置に向けて、上述したように、近位端を有し、コア部材の遠位端に、1つまたは複数の溶接ジョイントによって接続されるインプラントを前進させることと、1つまたは複数の溶接ジョイントを腐食させることにより、インプラントをコア部材から離間させることと、が含まれ得る。
【0016】
主題となる技術をさらに理解させるために含まれ、この詳細な説明に組み込まれるとともに、その一部をなす添付図面は、主題となる技術の態様を示し、明細書とともに、主題となる技術の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、送達システムの全体像を提供する斜視図を示す。
図2図2は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、編込みボール型のインプラントの側面斜視図を示す。
図3図3は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、分岐動脈瘤内に展開される編込みボール型のインプラントの側断面図を示す。
図4図4は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、送達システムの遠位端の側面図を示す。
図5図5は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、送達システムの遠位端の断面図を示す。
図6図6は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、送達システムの分離部位の側面図を示す。
図7A図7Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、送達システムの分離部位の側面図を示す。
図7B図7Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、送達システムの分離部位の断面図を示す。
図8図8は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、送達システムの分離部位の側面図を示す。
図9A図9Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、送達システムの分離部位の側面図を示す。
図9B図9Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、送達システムの分離部位の断面図を示す。
図10図10は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、送達システムの分離部位の側面図を示す。
図11A図11Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、送達システムの分離部位の側面図を示す。
図11B図11Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、送達システムの分離部位の断面図を示す。
図12図12は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、送達システムの分離部位の側面図を示す。
図13A図13Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、送達システムの分離部位の側面図を示す。
図13B図13Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、送達システムの分離部位の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の詳細な説明では、主題となる技術を理解できるように、具体的な詳細が説明される。しかし、主題となる技術が、それらの具体的な詳細のいくつかを除いて実施され得ることは、当業者には明らかである。他の場合では、主題となる技術があいまいにならないように、周知の構造及び技術は詳細には示されない。
【0019】
いくつかの実施形態によれば、本明細書に開示されているのは、電気分解による腐食作用に焦点を当てる特徴を強めることで、送達アセンブリからのインプラントの分離を向上させることが可能であることの実現である。したがって、様々な実施形態により、送達機構の電気分解による分離を容易にできる分離部位が規定され、分離プロセスがより速く、より確実になる。たとえば、分離を実現するために、電気分解により腐食されなければならない分離部位の総断面積は、分離部位に隣接する他の部位の総断面積よりも著しく低くすることができ、それによって、分離を実現するために必要な時間を減少させる。電気分解による分離のそのような効率の向上は、分離部位で接続される断面間の複数の接点を提供することによって柱の十分な強度を維持しつつ、達成することができる。分離部位の柱の強度により、送達アセンブリの使用中の、ユーザによるインプラントの制御及び/または操作が容易になり、予期せず外れることの発生率を減少させる。
【0020】
インプラントは、体腔または血管内に埋め込むことができる。インプラントに加え、送達システムは、電圧源、カソード、及びカテーテルを備え得る。インプラントは、カテーテル内を長手方向にスライドさせることができる。送達ワイヤは、送達ワイヤの一部分が1つまたは複数のポイントで電気分解により腐食されるように設計され、それによって、体液と接触している際に、インプラントの1つまたは複数のポイントが送達ワイヤから離れ得るように、インプラントと係合し、アノードとして機能するように適合され得る。
【0021】
いくつかの実施形態によれば、図1に、インプラント20及びハンドル42を含む、送達システム10の全体像が示される。図示のハンドル42により、その遠位端でインプラント20と係合する送達ワイヤ44との近位でのアクセスが提供される。カテーテル/プッシャ・シャフト12は、単純な押出し成形品(たとえば、PTFE、FEP、PEEKなど)を含み得るか、または慣習的なカテーテル構成技術を使用して構成することができ、線形の、編込み支持部及びアウター・ジャケット(図示せず)を含む。ローディング・シース48は通常、プッシャ12のシャフトを覆って設けられる。
【0022】
電源装置46は、送達ワイヤ44の近位部分に接続することができる。電源装置46は、ハンドル42の近位端部、または患者と接続することもできる。電流が電源装置46から、インプラント20の位置、またはインプラント20付近の分離部位に流れ、カテーテル・シャフト12(及び/または分離部位付近に延びる別の構造)を介する復路に流れる。あるいは、分離部位からの電流は患者に向って流れる場合があり、次いで、地面または電源装置46に向かって流れる。電源装置46は、たとえば、直流電流の電源装置、交流電流の電源装置、または直流電流と交流電流とを切り替えることができる電源装置とすることができる。直流電流の電源装置の正端子は、図1に示すように、送達ワイヤ44の近位部分に接続することができ、直流電流の電源装置の負電極はハンドル42の近位部分に接続することができる。電源装置46は、送達システム10を通して電流を供給して、電解液として使用できる血流などの流体媒介物内でアセンブリを使用する際の電気分解プロセスを開始することができる。交流または直流電流の電源装置などの電源装置は、さらに、電気血栓法のプロセスを開始するのに使用され得る。
【0023】
いくつかの実施形態によれば、図2及び3に示すように、システム10によって送達されるインプラント20は、編込みボール型のインプラントとすることができる。編込みボール型のインプラント20は、圧縮されていない/拘束されていない状態で、開いた状態での容積(ほぼ円形、球形、卵形、ハート形など)を定める、ニチノールなどの弾性材料を含む筒状の編込みストックで形成することができる。インプラントのサイズは動脈瘤2を満たすように選択することができ、そのため、デバイスの近位端部53が、編込みの表面に沿う直接の血流を補助し、そこから分枝血管8への血流が形成される。編込みボール型のインプラント20の遠位端56は、ドーム型とすることができる。編込みボール型のインプラント20は、単層または2つの層26、28(それぞれ、内側及び外側の層)の構造を含むことができ、少なくとも動脈瘤2のネック9において流れによって影響される。図示のように、1つまたは複数のコイルの巻回(たとえば、Ptワイヤ)またはバンド(図示せず)により、遠位端に放射線不透過性の特徴を与えて、インプラント20の位置を示すことができる。本明細書に記載のシステムに関連して使用できるいくつかの例示的なインプラントが、2013年5月16日に公開された米国特許公開第2013/0123830に開示される。この文献全体は、参照することにより、本明細書に組み込まれる。
【0024】
いくつかの実施形態によれば、インプラント20は、その近位端53にハブ50を含むことができる。ハブ50は、インプラント20の残りの部分に固定して取り付けることができる。たとえば、ハブ50は、インプラント20の層26、28の編み込まれたフィラメントを把持することができる。
【0025】
いくつかの実施形態によれば、インプラント20は、幹血管6及び導出血管8で形成される血管分岐部4の動脈瘤嚢2内にセットすることができる。インプラント20は、幹血管6(たとえば、脳底動脈)を通して、好ましくは、以下に詳述する送達システムにより、市販のマイクロカテーテルを通して近づけることで送達することができる。インプラント20を送達するには、インプラント20を少なくとも部分的に動脈瘤嚢2内に送達できるように、プッシャ・スリーブ12を配置する。最終的に、プッシャ・スリーブ12は送達カテーテル48内に回収される。
【0026】
インプラント20は、本明細書に示すような編込みボール型のインプラントとすることができるが、インプラント20は、様々な実施形態に応じて、任意の他の形状または構造とすることができる。たとえば、インプラント20は、血管を閉塞するコイル、円筒、筒状のステント、またはフィルタとすることができる。他のタイプのインプラント及び治療デバイスが一般的に知られている。主題となる技術は、それらの送達及び分離のために、そのようなインプラントまたは治療デバイスのいずれかに適用することができる。たとえば、所与のインプラントは、本明細書にさらに開示されるように、送達システムによって係合及び解放させるために、ハブ50を含み得る。
【0027】
従来の電気分解による分離部材は概して、一定の径の単一のワイヤである。それらの分離ワイヤは概して、図に描いた通りであり、結晶構造により、腐食に対する耐性が極めて高い。一般に、それらの分離ワイヤを使用する場合、微細な粒子を後に残し、それらの粒子がMRI撮像を阻害し、粒子が抹消血管に流れた場合、二次的な発作をも生じる可能性がある。限定的な領域に腐食を集中させることにより、分離の時間を短縮することができる。
【0028】
いくつかの実施形態によれば、図4及び5に示すように、送達システム10は、送達ワイヤ31(たとえば、コア部材など)、インプラント・ワイヤ33、及び、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33との間の分離部位30を含む。分離部位30は、図6に最もよく示すように、送達ワイヤ31の遠位端41と、インプラント・ワイヤ33の近位端43との接続を示すことができる。送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33との、分離部位30を介しての接続のタイプ及び方法は、本明細書でさらに論じられる。
【0029】
いくつかの実施形態によれば、送達ワイヤ31の一部を非導電性材料でコーティングすることができる。近位絶縁層34は、少なくとも送達ワイヤ31の外面の一部を覆って提供することができる。たとえば、近位絶縁層34は、送達ワイヤ31の外面の周囲を囲んでもよい。いくつかの実施形態によれば、遠位絶縁層32は、インプラント・ワイヤ33の外面少なくとも一部を覆って提供することができる。たとえば、遠位絶縁層32は、インプラント・ワイヤ33の外面の周囲を囲むとともに、接触してもよい。
【0030】
いくつかの実施形態によれば、近位及び遠位の絶縁層34、32により、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33との間の分離部位30が露出状態にする。血液などの体液と接触すると、流体が電解液として作用し、コーティングされていない分離部位30に電流が集中することを可能にする。近位及び遠位の絶縁層34、32により、送達ワイヤ31及びインプラント・ワイヤ33が流体に露出することが妨げられる。したがって、プッシャ・ワイヤ74に沿って伝わる電気エネルギーが分離部位30に集中し、それによって分離部位30を浸食するのに必要な時間が減少する。近位及び遠位の絶縁層34、32は、送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33に関して、上に流し込んで成形するか、同時押出し成形するか、吹き付けて形成するか、または浸漬被覆させることができる。
【0031】
近位及び遠位の絶縁層34、32は、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリオレフィン、及びそれらの組合せなどの、電気的に非導電性、すなわち絶縁性のポリマーとすることができる。コーティングを制御された長さだけ選択的に除去するために、レーザによる除去を採用することができ、構成要素にわたって腐食するのに必要な時間を最短にする。0.0005インチ程度に短い長さ、及び0.1インチ以上の長さを除去することができる。いくつかの実施形態によれば、分離部位30の長さは、0.005インチより大きく、且つ/または0.010インチより小さくして、60秒未満の分離の時間を達成するように、十分な露出部を提供することができる。断面領域、長さ、及び材料などの要素は、分離の時間を所望の範囲内に調整するように選択することができる。
【0032】
送達ワイヤ31、インプラント・ワイヤ33、及び/または分離部位30の少なくとも一部は、カーボン、金、白金、タンタル、及びそれらの組合せなどの、導電性材料でコーティングすることができる。1つまたは複数の金属コーティングを、既知のメッキ技術を使用して適用することができる。
【0033】
送達ワイヤ31、インプラント・ワイヤ33、及び/または、分離部位30の構成要素は、セラミック材料、プラスチック、それらの卑金属または合金、及び好ましくはステンレス鋼の材料の1つまたは複数を含むことができる。電気分解により腐食するポイントを形成するために最も適切な材料の組合せのいくつかには、ステンレス鋼(好ましくは、AISI 301、304、316型、もしくはそれらのサブグループ)、TiまたはTiNi合金、Coベースの合金、貴金属、または貴金属合金(Pt、Pt金属、Pt合金、Au合金、もしくはSn合金など)の1つまたは複数を含むことができる。さらに、インプラントを形成するために採用されるセラミック材料及びプラスチックは、電気的に導電性とすることができる。
【0034】
図5に示すように、遠位絶縁層32は、送達ワイヤ31及びインプラント・ワイヤ33の長さに沿って伝わる電荷からインプラント20を電気的に隔離する。遠位絶縁層32の近位端は、ハブ50またはその近位に位置してもよく、遠位絶縁層32の遠位端は、ハブ50またはその遠位に位置してもよい。同様に、インプラント・ワイヤ33の近位端は、ハブ50の近位に位置してもよく、インプラント・ワイヤ33の遠位端は、ハブ50内またはその遠位に位置してもよい。
【0035】
いくつかの実施形態によれば、図5に示すように、送達ワイヤ31は、送達ワイヤ31の端子の遠位端にアンカー端部27を含んでもよい。アンカー端部27はハブ50に対して遠位に位置してもよい。たとえば、アンカー端部27はインプラント20の内側部分内に位置してもよい。アンカー端部27は、インナー・バンド52の内部の断面寸法よりも大きい断面寸法の最大値を有してもよい。したがって、送達ワイヤ31は、インナー・バンド52全体を通って近位に移動することが防止される。たとえば、遠位絶縁層32とインナー・バンド52との間の境界、または遠位絶縁層32と送達ワイヤ31との間の境界により、インナー・バンド52に対する送達ワイヤ31のある程度の移動を可能にしてもよい。送達ワイヤ31がインナー・バンド52内から遠位側に離れるのを防止するために、アンカー端部27を、全体がインナー・バンド52を通って近位側に通過できないようなサイズとすることができる。
【0036】
いくつかの実施形態によれば、マーカー・コイル36を近位絶縁層34の外面周りにらせん状に巻回させる。マーカー・コイル36は、白金、金、パラジウム、イリジウム、及びそれらの合金などの、放射線不透過性の材料とすることができる。絶縁層38は、マーカー・コイル36の外面周りに設けることができる。たとえば、図5に示すように、絶縁層38は、マーカー・コイル36のすべての部分が絶縁層38でカバーされるように、マーカー・コイル36の長さ全体にわたって延ばし、マーカー・コイル36を長手方向に越えさせることができる。絶縁層38の遠位端は、近位絶縁層34と接触し、且つ/または接着してもよい。絶縁層38は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの、絶縁性で生体親和性のポリマー材料とすることができる。絶縁層38は、送達ワイヤの対応する部分の上に収縮包装してもよい。
【0037】
いくつかの実施形態によれば、図5に示すように、プッシャ・ワイヤ74を送達ワイヤ31に一体に接続することができる。したがって、プッシャ・ワイヤ74に印加される電荷は、プッシャ・ワイヤ74、送達ワイヤ31、及び分離部位30を通って伝わることができる。さらに、プッシャ・ワイヤ74に印加される軸方向の力により、送達ワイヤ31及びインプラント20の軸方向の移動を生じ得る。
【0038】
ここで、引き続き図1〜5を参照しつつ、図6及び7A〜7Bを参照すると、主題となる技術の1つまたは複数の実施形態による、例示的な分離部位60の様々な図が示される。より詳細には、図6は送達ワイヤ31及びインプラント・ワイヤ33の側面図を示し、図7Aは接続された構成の分離部位60の側面図を示し、図7Bは接続された構成の分離部位60の断面図を示す。分離部位60はいくつかの点で、図4〜5の分離部位30と同様であってもよく、したがって、図4〜5を参照することで最もよく理解することができ、同様の参照符号は同様の要素または構成要素を示し、再度の詳細な説明はされない。図4〜5の分離部位30と同様に、たとえば、分離部位60は、送達ワイヤ31の遠位端41をインプラント・ワイヤ33の近位端43に接続することができる。
【0039】
いくつかの実施形態によれば、図6に示すように、送達ワイヤ31の遠位端41をインプラント・ワイヤ33の近位端43に持ってきて、それらの間にギャップ70を設けることができる。ギャップ70は、溶接ジョイント68の適用を容易にする任意のサイズとすることができる。たとえば、ギャップ70は、送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33の直径より小さくすることができる。このギャップは、送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33の間の血液の停滞を制限するか防止するのに十分な大きさとすることができる。さらなる例により、ギャップ70はゼロとすることができ、送達ワイヤ31の少なくとも一部がインプラント・ワイヤ33に接触する。
【0040】
いくつかの実施形態によれば、図7Aに示すように、1つまたは複数の溶接ジョイント68を送達ワイヤ31の遠位端41とインプラント・ワイヤ33の近位端43との間に形成することができる。本明細書で使用される場合、溶接ジョイントは、ギャップに懸架されて2つの構造を接続する構造を示す。いくつかの実施形態によれば、溶接ジョイント68は、それぞれの構造の部分(たとえば、溶接プール)から形成され、送達ワイヤ31の遠位端41及び/または別の部分からインプラント・ワイヤ33の近位端43及び/または別の部分に軸方向に延びる。
【0041】
いくつかの実施形態によれば、溶接ジョイント68は、送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33の部分を処理して、送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33を一体に合わせることによって形成することができる。たとえば、溶接デバイス(図示せず)により、送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33に、ギャップ70に近い別個の位置でエネルギーを印加することができ、それによって、送達ワイヤ31の一部がインプラント・ワイヤ33の一部と接触し、癒着する。溶接デバイスは、レーザービーム、電子ビーム、ガス炎、電気アーク、摩擦、及び/または超音波を印加することによってその機能を発揮することができる。送達ワイヤ31及びインプラント・ワイヤ33は、その部分が溶融し、接触し、次いで冷やされると、1つまたは複数の溶接ジョイント68で癒着することができる。いくつかの実施形態によれば、送達ワイヤ31の一部のみを処理して、インプラント・ワイヤ33の一部と癒着させる。いくつかの実施形態によれば、インプラント・ワイヤ33の一部のみを処理して、送達ワイヤ31の一部と癒着させる。いくつかの実施形態によれば、送達ワイヤ31の一部とインプラント・ワイヤ33の一部との両方を処理して、互いに対して癒着させる。
【0042】
いくつかの実施形態によれば、図7Bに示すように、溶接ジョイント68のいくつかまたはすべてが、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33との一方または両方の径方向外周部64に位置する。1つまたは複数の溶接ジョイント68の一部は、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33との一方または両方の外周部64から径方向外側に延びることができる。1つまたは複数の溶接ジョイント68の一部は、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33との一方または両方の外周部64から径方向内側に延びることができる。
【0043】
いくつかの実施形態によれば、各溶接ジョイント68は、周方向に隣接する溶接ジョイント68から周方向にずれていてもよい。溶接ジョイント68は、放射状に対称であるか、対称ではなく、中心軸周りに配置することができる。ギャップ70の空隙または開いた空間は、周方向に隣接する溶接ジョイント68間に位置するままであってもよい。外周部64近くのギャップ70の、溶接ジョイント68によって占められ、それぞれが幅72を有するギャップ70の部分より大きい部分が、空隙のままであってもよい。
【0044】
いくつかの実施形態によれば、遠位端41の径方向に最も中心側の領域を、軸方向のギャップにより近位端43の径方向の最も中心側の領域から離間したままとすることができる。いくつかの実施形態によれば、1つまたは複数の溶接ジョイント68は、送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33の中心軸に沿う位置などの、径方向内側の位置(図示せず)にも設けることができる。図7A〜7Bは、4つの溶接ジョイント68を示す。理解されるように、本開示の範囲を逸脱することなく、4つよりも多いか少ない溶接ジョイントを設けてもよい。たとえば、分離部位30により、1、2、3、4、5、6、7、8、9、またはそれより多くの溶接ジョイント68を設けてもよい。
【0045】
いくつかの実施形態によれば、図7Bに示すように、ギャップ70の断面では、溶接ジョイント68が占める総面積を送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33の断面積よりも小さくすることができる。いくつかの実施形態によれば、溶接ジョイント68は、(i)軸方向の近位端43と遠位端41との間、かつ(ii)遠位端41の径方向の最も外側の外周部64、及び/または、近位端43の径方向の最も外側の外周部の径方向の内部の部位の、5%以下を占めることができる。いくつかの実施形態によれば、これと同じ部位の少なくとも95%を空隙または開いた空間のままとすることができる。
【0046】
ここで、引き続き図1〜5を参照しつつ、図8及び9A〜9Bを参照すると、主題となる技術の1つまたは複数の実施形態による、例示的な分離部位80の様々な図が示される。より詳細には、図8は送達ワイヤ31及びインプラント・ワイヤ33の側面図を示し、図9Aは接続された構成の分離部位80の側面図を示し、図9Bは接続された構成の分離部位80の断面図を示す。分離部位80はいくつかの点で、図4〜5の分離部位30と同様であってもよく、したがって、図4〜5を参照することで最もよく理解することができ、同様の参照符号は同様の要素または構成要素を示し、再度の詳細な説明はされない。図4〜5の分離部位30と同様に、たとえば、分離部位80は、送達ワイヤ31の遠位端41をインプラント・ワイヤ33の近位端43に接続することができる。
【0047】
いくつかの実施形態によれば、図6及び8に示すように、送達ワイヤ31の遠位端41をインプラント・ワイヤ33の近位端43に持ってきて、それらの間にギャップ90を設けることができる。ギャップ90は、溶接ジョイント88の適用を容易にする任意のサイズとすることができる。たとえば、ギャップ90は、送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33の直径より小さくすることができる。さらなる例により、ギャップ90はゼロとすることができ、送達ワイヤ31の少なくとも一部がインプラント・ワイヤ33に接触する。
【0048】
いくつかの実施形態によれば、図9Aに示すように、1つまたは複数の溶接ジョイント88を送達ワイヤ31の遠位端41とインプラント・ワイヤ33の近位端43との間に形成することができる。いくつかの実施形態によれば、溶接ジョイント68は、送達ワイヤ31及びインプラント・ワイヤ33の材料以外の充填材料とすることができ、送達ワイヤ31の遠位端41及び/または別の部分からインプラント・ワイヤ33の近位端43及び/または別の部分に延びる。
【0049】
いくつかの実施形態によれば、溶接ジョイント88は、送達ワイヤ31の部分と、インプラント・ワイヤ33の部分との間か、それらの上に充填材料を加えることによって形成して、ギャップ90を懸架することができる。たとえば、溶接デバイス(図示せず)により、ギャップ90の充填材料にエネルギーを印加することができ、それによって、充填材料が送達ワイヤ31及びインプラント・ワイヤ33と接触し、癒着して溶接ジョイント88となる。溶接デバイスは、ハンダ付けまたは鑞付け操作を実施することができる。さらなる例により、フィラメント材料を金、銀、またはそれらの組合せとすることができる。たとえば、充填材料は送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33の融点より低い融点を有してもよい。
【0050】
いくつかの実施形態によれば、図9Bに示すように、溶接ジョイント88のいくつかまたはすべてが、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33との一方または両方の径方向外周部84に位置する。1つまたは複数の溶接ジョイント88の一部は、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33との一方または両方の外周部84から径方向外側に延びることができる。1つまたは複数の溶接ジョイント88の一部は、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33との一方または両方の外周部84から径方向内側に延びることができる。
【0051】
いくつかの実施形態によれば、各溶接ジョイント88は、周方向に隣接する溶接ジョイント88から周方向にずれていてもよい。溶接ジョイント88は、放射状に対称であるか、対称ではなく、中心軸周りに配置することができる。ギャップ90の空隙または開いた空間は、周方向に隣接する溶接ジョイント68間に位置するままであってもよい。外周部84近くのギャップ90の、溶接ジョイント68によって占められ、それぞれが幅92を有するギャップ90の部分より大きい部分が、空隙のままであってもよい。
【0052】
いくつかの実施形態によれば、遠位端41の径方向に最も中心側の領域を、軸方向のギャップにより近位端43の径方向の最も中心側の領域から離間したままとすることができる。いくつかの実施形態によれば、1つまたは複数の溶接ジョイント88は、送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33の中心軸に沿う位置などの、径方向内側の位置(図示せず)にも設けることができる。図9A〜9Bは、4つの溶接ジョイント88を示す。理解されるように、本開示の範囲を逸脱することなく、4つよりも多いか少ない溶接ジョイントを設けてもよい。たとえば、分離部位80により、1、2、3、4、5、6、7、8、9、またはそれより多くの溶接ジョイント88を設けてもよい。
【0053】
いくつかの実施形態によれば、図9Bに示すように、ギャップ90の断面では、溶接ジョイント88が占める総面積を送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33の断面積よりも小さくすることができる。いくつかの実施形態によれば、溶接ジョイント88は、(i)軸方向の近位端43と遠位端41との間、かつ(ii)遠位端41の径方向の最も外側の外周部84、及び/または、近位端43の径方向の最も外側の外周部の径方向の内部の部位の、5%以下を占めることができる。いくつかの実施形態によれば、これと同じ部位の少なくとも95%を空隙または開いた空間のままとすることができる。
【0054】
ここで、引き続き図1〜5を参照しつつ、図10及び11A〜11Bを参照すると、主題となる技術の1つまたは複数の実施形態による、例示的な分離部位100の様々な図が示される。より詳細には、図10は送達ワイヤ31及びインプラント・ワイヤ33の側面図を示し、図11Aは接続された構成の分離部位100の側面図を示し、図11Bは接続された構成の分離部位100の断面図を示す。分離部位100はいくつかの点で、図4〜5の分離部位30と同様であってもよく、したがって、図4〜5を参照することで最もよく理解することができ、同様の参照符号は同様の要素または構成要素を示し、再度の詳細な説明はされない。図4〜5の分離部位30と同様に、たとえば、分離部位100は、送達ワイヤ31の遠位端41をインプラント・ワイヤ33の近位端43に接続することができる。
【0055】
いくつかの実施形態によれば、図10に示すように、送達ワイヤ31の遠位端41をインプラント・ワイヤ33の近位端43に接合部110で接触させることができる。いくつかの実施形態によれば、図11Aに示すように、1つまたは複数の溶接ジョイント108を送達ワイヤ31の遠位端41とインプラント・ワイヤ33の近位端43との間に形成することができる。いくつかの実施形態によれば、溶接ジョイント108は、それぞれの構造の部分(たとえば、拡張部または操作される断面)であり、溶接ジョイント68について本明細書で記載したように、送達ワイヤ31の遠位端41及び/または別の部分からインプラント・ワイヤ33の近位端43及び/または別の部分に延びる。たとえば、溶接ジョイント108は接合部110にわたって拡張するように操作された、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33とのいずれかまたは両方の部分とすることができる。したがって、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33とは、充填材料を追加することなく接続することができる。いくつかの実施形態によれば、溶接ジョイント108は、送達ワイヤ31及びインプラント・ワイヤ33の材料以外の充填材料とすることができ、溶接ジョイント88について本明細書で記載したように、送達ワイヤ31の遠位端41及び/または別の部分からインプラント・ワイヤ33の近位端43及び/または別の部分に延びる。
【0056】
いくつかの実施形態によれば、図11Bに示すように、溶接ジョイント108のいくつかまたはすべてが、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33との一方または両方の径方向外周部104に位置する。各溶接ジョイント108のほぼすべてが、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33との一方または両方の外周部104から径方向外側に延びることができる。したがって、溶接ジョイント108は、実質的に、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33との一方または両方の外周部104の外周面のみに設けることができる。
【0057】
いくつかの実施形態によれば、各溶接ジョイント108は、周方向に隣接する溶接ジョイント108から周方向にずれていてもよい。溶接ジョイント108は、放射状に対称であるか、対称ではなく、中心軸周りに配置することができる。図11A〜11Bは、4つの溶接ジョイント108を示す。理解されるように、本開示の範囲を逸脱することなく、4つよりも多いか少ない溶接ジョイントを設けてもよい。たとえば、分離部位100により、1、2、3、4、5、6、7、8、9、またはそれより多くの溶接ジョイント108を設けてもよい。いくつかの実施形態によれば、図11Bに示すように、接合部110では、それぞれが幅112を有する溶接ジョイント108が占める総面積を送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33の断面積よりも小さくすることができる。
【0058】
ここで、引き続き図1〜5を参照しつつ、図12及び13A〜13Bを参照すると、主題となる技術の1つまたは複数の実施形態による、例示的分離部位120の様々な図が示される。より詳細には、図12は送達ワイヤ31及びインプラント・ワイヤ33の側面図を示し、図13Aは接続された構成の分離部位120の側面図を示し、図7Bは接続された構成の分離部位120の断面図を示す。分離部位120はいくつかの点で、図4〜5の分離部位30と同様であってもよく、したがって、図4〜5を参照することで最もよく理解することができ、同様の参照符号は同様の要素または構成要素を示し、再度の詳細な説明はされない。図4〜5の分離部位30と同様に、たとえば、分離部位120は、送達ワイヤ31の遠位端41をインプラント・ワイヤ33の近位端43に接続することができる。
【0059】
いくつかの実施形態によれば、図12に示すように、送達ワイヤ31の遠位端41をインプラント・ワイヤ33の近位端43に持ってきて、それらの間にギャップ130を設けることができる。ギャップ130は、溶接ジョイント128の適用を容易にする任意のサイズとすることができる。たとえば、ギャップ130は、送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33の直径より小さくすることができる。さらなる例により、ギャップ130はゼロとすることができ、送達ワイヤ31の少なくとも一部がインプラント・ワイヤ33に接触する。
【0060】
いくつかの実施形態によれば、図13Aに示すように、単一の連続した、環状の溶接ジョイント128を送達ワイヤ31の遠位端41とインプラント・ワイヤ33の近位端43との間に形成することができる。いくつかの実施形態によれば、溶接ジョイント128は、それぞれの構造の部分によって形成され、溶接ジョイント68について本明細書で記載したように、送達ワイヤ31の遠位端41及び/または別の部分からインプラント・ワイヤ33の近位端43及び/または別の部分に軸方向に延びる。いくつかの実施形態によれば、溶接ジョイント128は、送達ワイヤ31及びインプラント・ワイヤ33の材料以外の充填材料であり、溶接ジョイント88について本明細書で記載したように、送達ワイヤ31の遠位端41及び/または別の部分からインプラント・ワイヤ33の近位端43及び/または別の部分に軸方向に延びる。
【0061】
いくつかの実施形態によれば、図13Bに示すように、溶接ジョイント128は、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33との一方または両方の径方向外周部124において、または径方向外周部124周りに、連続して周方向に延びることができる。溶接ジョイント128の一部が、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33との一方または両方の外周部124から径方向外側に延びることができる。溶接ジョイント128の一部は、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33との一方または両方の外周部124から径方向内側に延びることができる。
【0062】
いくつかの実施形態によれば、遠位端41の径方向に最も中心側の領域を、軸方向のギャップにより近位端43の径方向の最も中心側の領域から離間したままとすることができる。いくつかの実施形態によれば、図13Bに示すように、ギャップ130の断面では、溶接ジョイント128が占める総面積を送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33の断面積よりも小さくすることができる。
【0063】
直径が一定の、単一のモノリシックなワイヤに比べ、溶接ジョイント68、88、108、または128の構成は、(1)分離を達成するために腐食しなければならない材料の量を減らし、(2)腐食が発生し得る、露出した表面積を増大させる。さらに、各溶接ジョイント68、88、108、または128は、ユーザにより送達ワイヤ31に印加される力が完全に、または実質的にインプラント・ワイヤ33に伝達するように、柱の強度を維持する剛性材料とすることができる。溶接ジョイント68、88、108、または128を外周部64、84、104、または124に設けることで、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33との接続部での曲げの抵抗)の助けになる。
【0064】
いくつかの実施形態によれば、分離部位30、60、80、100、または120は、その腐食性の部分が、その構造的特性を維持しつつ、電気分解による腐食を増大させるように構成される特徴的構造を規定するように構成することができる。腐食耐性の低下により、血管内及び/または嚢内にインプラントを配置するのに必要な時間を短縮し、したがって、処置時間全体を短縮する。いくつかの実施形態によれば、分離部位30、60、80、100、または120の腐食耐性は、その形成過程で、レーザまたは他のエネルギーに暴露し、分離部位30、60、80、100、または120を熱によって構造的に変異させることによって減少する。その結果、分離部位30、60、80、100、または120はその部位の外側の材料(たとえば、送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33)とは異なる微細構造を有する。その結果、材料から分離して電気分解によりメッキする時間が短縮され、分離の時間が速くなる。分離部位30、60、80、100、または120を形成するために提供されるエネルギー(たとえば、レーザービーム、電子ビーム、ガス炎、電気アーク、摩擦、及び/または超音波)により、腐食耐性を低下させる表面変異を形成し得る。エネルギーにより、分離部位の微細構造も変化し、腐食量が不均一となり得る。したがって、分離部位の腐食及び分離の時間が送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33よりも速くなる。
【0065】
いくつかの実施形態によれば、送達ワイヤ31及び/またはインプラント・ワイヤ33は、分離部位30、60、80、100、または120の微細構造の結晶度よりも高い結晶度の微細構造を有する。いくつかの実施形態によれば、分離部位30、60、80、100、または120は、(i)送達ワイヤ31の微細構造と、(ii)インプラント・ワイヤ33の微細構造とのそれぞれよりも不均一な微細構造を備える。いくつかの実施形態によれば、送達システムの形成方法には、送達ワイヤ31及びインプラント・ワイヤ33を提供することと、送達ワイヤ31とインプラント・ワイヤ33との間に分離部位30、60、80、100、または120を形成することが含まれる。その形成において、分離部位30、60、80、100、または120(たええば、溶接ジョイント68、88、108、または128)は、(i)送達ワイヤ31の微細構造と、(ii)インプラント・ワイヤ33の微細構造とのそれぞれよりも不均一な微細構造を得る。
【0066】
いくつかの実施形態によれば、溶接ジョイント68、88、108、または128は、図7A〜7B、9A〜9B、11A〜11B、及び13A〜13Bに示すような、様々な形状及びサイズの1つまたは複数を形成することができる。たとえば、分離部位30の断面プロファイルにより、その中に形成される少なくとも1つの凹部、谷部、窪み、及び/または切込みが規定され得る。いくつかの実施形態によれば、分離部位の断面プロファイルにより、1つまたは複数の谷部、窪み、凹部、及び/または切込みなどの負曲率の領域を有する、1つまたは複数の頂部、突起部、及び/または凸状部などの、正曲率の領域が規定され得る。1つもしくは複数の頂部、突起部、並びに/または凸状部、及び1つもしくは複数の谷部、窪み、凹部、並びに/または切込みは、溝、チャネル、ピット、スレッド、細長いトラフ、周方向または環状の溝、スロット、開口、コイル、しわが付けられたリボン、スロットが付けられたリボン、目打ちがされたリボン、及び/または、正確もしくは無作為に配置された他のそのような構造などの表面構造から形成することができる。コネクタ本体の断面プロファイルの形状は、1つまたは複数の線形エッジ、平行線形エッジ、交差線形エッジ、連続する曲部、及び/またはそれらの組合せにより規定され得る。表面構造または組織を設けることにより、いくつかの実施形態では、したがって、溶接ジョイント68、88、108、または128による接続を向上させ、分離部位全体の体積を減少させ、それによって腐食量を増大させるために、分離部位の表面積を増大させることができる。さらに、分離部位が十分に強固で耐久性があることを確実にするために、優れた構造的特性を与えるように構成される様々な実施形態が提供され得る。たとえば、いくつかの実施形態では、構成要素は、窪みの表面積を規定するトラフ、谷部、窪み、凹部、または切込みなどの少なくとも1つの構造を含む構成要素本体を有してもよい。いくつかの実施形態では、構成要素は、谷部、窪み、凹部、または切込みが、構成要素の構造的特性を低下させることなく、構成要素に使用され得るように構成することができる。
【0067】
さらに、分離部位の構造により、窪みの表面積を分離部位全体の表面積に加え、それによって分離部位の電気分解による腐食を向上させることができる。したがって、分離部位の表面積の体積に対する比は、全体の表面積の増大、及び、構成要素の体積の減少に伴って増大させることができる。本明細書で述べたように、分離部位全体の表面積の増大は、構造の表面積(たとえば、谷部、窪み、凹部、または切込み)を、そのような構造のない表面(たとえば、平滑面)の表面積に対して付加的に追加することにより達成され得る。体積の減少は、谷部、窪み、凹部、または切込みによって形成される空隙を追加することによって達成され得る。
【0068】
さらに、分離部位は、分離部位の1つまたは複数の領域で電流密度を増大させるような特徴を設けるように形成することができる。そのような特徴には、たとえば、峰部、縁部、曲率の小さい曲部、谷部、トラフ、凹部、窪み、切込み、及び/または他の構造が含まれ得る。いくつかの実施形態では、それらの特徴のいくつかが分離部位に存在することにより、局所の断面積を減少させることができ、かつ/または、別様にガルバニック反応に寄与することができる。電流密度を増大させる特徴により、ガルバニック反応を促進させることができる。
【0069】
電気分解により腐食する接続部の他の特徴及び議論は、米国特許出願公開第2012/0010648号、並びに米国特許第7,323,000及び8,048,104の議論及び開示を含む、本出願人の他の出願に提供される。これらの各文献全体は参照することにより、本明細書に組み込まれる。
【0070】
送達ワイヤの電気分解により腐食しない領域には、貴金属または貴金属の合金、腐食耐性のあるセラミック材料、腐食耐性のあるプラスチック材料、及び/または白金合金の1つまたは複数の材料が含まれ得る。上述の材料を電気分解により腐食しない領域、及び電気分解により腐食するフランジを形成するのに使用することで、所定のポイントにおけるフランジの、特定の電気分解による腐食が確実になる。
【0071】
いくつかの実施形態によれば、電気分解により腐食する分離部位は、エッチングまたは他の方法で予め腐食させることもできる。したがって、所与の断面プロファイルの構造(複数の場合もある)を変異させて、曲部の存在を減らし、窪みの深さを増し、且つ/または別様に腐食量を増大させることができる。さらに、様々な優れた構造的設計を提供して、本明細書の教示を通して、腐食ポイントを予め腐食させることなく、所望の腐食の能力を達成することができる。
【0072】
いくつかの実施形態には、より高いか低い電気化学耐性を与える材料の部分的コーティングを有する、腐食による分離部位が含まれ得る。したがって、1つまたは複数の腐食ポイントを有する実施形態では、それらのポイントの電気化学的耐性を変化させて、効果が得られるように段階的な、または選択的な電気化学的耐性を得ることができる。ステンレス鋼の付属品に、Zn、Sn、またはそれらの金属の合金のコーティングが特に良好であることがわかってきている。
【0073】
本明細書に開示の実施形態は、家畜または人体用の薬品、より詳細には、脳動脈瘤の血管の治療、並びに、得られたか固有の動静脈血管の変形及び/もしくは瘻孔、並びに/または、腫瘍の塞栓形成に使用することができる。
【0074】
本明細書に論じられる装置及び方法は、特定の血管のいずれかの中での閉塞デバイスの配置及び使用に限定されず、任意の数の様々なタイプの血管が含まれ得る。たとえば、いくつかの態様では、血管には、動脈または静脈が含まれ得る。いくつかの態様では、血管は、胸郭上の血管(たとえば、首かそれより上の血管)、胸郭内の血管(たとえば、胸腔内の血管)、胸郭下の血管(たとえば、腹部領域またはそれより下の血管)、横方向の胸郭の血管(たとえば、肩部内及びそれを越える血管などの、胸郭の側部への血管)、または他のタイプの血管及び/もしくはその分岐管とすることができる。
【0075】
いくつかの態様では、本明細書に開示されるステント送達システムは、胸郭上の血管内に配置することができる。胸郭上の血管には、頭蓋内の血管、脳動脈、及び/またはそれらの分岐のいずれかの少なくとも1つが含まれ得る。いくつかの態様では、本明細書に開示のステント送達システムは、胸郭内の血管に配置することができる。胸郭内の血管には、大動脈、またはその分岐管が含まれ得る。いくつかの態様では、本明細書に開示のステント送達システムは、胸郭下の血管内に配置することができる。いくつかの態様では、本明細書に開示のステント送達システムは、横方向の胸郭の血管内に配置することができる。
【0076】
上述の詳細な説明は、本明細書に記載の様々な構成を当業者が実施することを可能にするために提供される。主題となる技術を様々な図及び構成を参照して詳細に説明したが、それらは例示のみを目的とするものであり、主題となる技術の範囲を制限するものとして解されるべきではないことを理解されたい。
【0077】
主題となる技術を実施する多くの他の方法が存在し得る。本明細書に記載の様々な機能及び要素は、主題となる技術の範囲を逸脱することなく、図示のものとは別々に分けることができる。それらの構成の様々な変更形態が、当業者には容易に認識でき、本明細書に定義される包括的な原理は、他の構成に適用することができる。したがって、主題となる技術の範囲を逸脱することなく、多くの変化及び変更を当業者により主題となる技術に行うことができる。
【0078】
「態様(an aspect)」などのフレーズは、そのような態様が主題となる技術に必要不可欠であること、または、そのような態様が主題となる技術のすべての構成に適用されることを含意するものではない。態様に関する開示は、すべての構成、または、1つもしくは複数の構成に適用することができる。態様は、本開示の1つまたは複数の例を提供する場合がある。「態様」などのフレーズは、1つまたは複数の態様に関する場合があり、その逆もあり得る。「実施形態(an embodiment)」などのフレーズは、そのような実施形態が主題となる技術に必要不可欠であること、または、そのような実施形態が主題となる技術のすべての構成に適用されることを含意するものではない。実施形態に関する開示は、すべての実施形態、または、1つもしくは複数の実施形態に適用することができる。実施形態は、本開示の1つまたは複数の例を提供する場合がある。「実施形態」などのフレーズは、1つまたは複数の実施形態に関する場合があり、その逆もあり得る。「構成(a configuration)」などのフレーズは、そのような構成が主題となる技術に必要不可欠であること、または、そのような構成が主題となる技術のすべての構成に適用されることを含意するものではない。構成に関する開示は、すべての構成、または、1つもしくは複数の構成に適用することができる。構成は、本開示の1つまたは複数の例を提供する場合がある。「構成」などのフレーズは、1つまたは複数の構成に関する場合があり、その逆もあり得る。
【0079】
開示のプロセスにおけるステップの特定の順序またはヒエラルキーは、例示的手法を示すものである。設計の優先に基づき、開示のプロセスにおけるステップの特定の順序またはヒエラルキーは、配列し直してもよいことを理解されたい。いくつかのステップは同時に行ってもよい。添付の方法の請求項により、見本となる順序で様々なステップの要素が提供されるが、この添付の方法の請求項は、特定の順序またはヒエラルキーに限定することは意味しない。
【0080】
本明細書において使用される場合、一連の事項の前に置かれる「少なくとも1つの(at least one of)」とのフレーズは、それらの事項のいずれかを分ける「及び、並びに(and)」または「または、もしくは(or)」の用語を伴い、リストの各メンバー(たとえば、各事項)というよりは、リスト全体を変更する。「少なくとも1つの」とのフレーズは、羅列される各事項の少なくとも1つを選択することは要しない。むしろ、このフレーズにより、事項のいずれか1つの少なくとも1つ、及び/または、それらの事項の任意の組合せの少なくとも1つ、及び/または、それらの事項のそれぞれの少なくとも1つを含むことを意味することが許容される。例として、「A、B、及びCの少なくとも1つ」または「A、B、もしくはCの少なくとも1つ」とのフレーズはそれぞれ、Aのみ、Bのみ、もしくはCのみ、A、B、及びCの任意の組合せ、並びに/または、A、B、及びCのそれぞれの少なくとも1つを示す。
【0081】
本開示において使用される「上部(top)」、「底部(bottom)」、「前部(front)」、及び「後部(rear)」などの用語は、通常の重力座標系というよりも、任意の座標系を参照して理解されるべきである。したがって、上面、底面、前面、及び後面は、重力座標系において、上側、下側、斜め側、または水平に延びる場合がある。
【0082】
さらに、発明の詳細な説明、または特許請求の範囲で使用される「含む(include)」、または「有する(have)」などの用語の範囲内で、それらの用語は、「備える(comprise)」が特許請求の範囲において過渡的な語として利用される際に解釈されるような「備える」に類似する方式で、包含的であることが意図される。
【0083】
「例示的(exemplary)」との語は、本明細書において、「例(example)、場合(instance)、または例示(illustration)として作用する」ことを意味するために使用される。「例示的」として本明細書に記載されるあらゆる実施形態は、必ずしも、他の実施形態に対して好ましい、または有利であるものとは解釈されない。
【0084】
単一の要素への言及は、明確に示されていない限り、「1つ、及びただ1つ(one and only one)」を意味することを意図するものではなく、むしろ「1つまたは複数(one or more)」である。男性形の代名詞(たとえば、彼の(his))には、女性形及び中性(たとえば、彼女の(her)及びその(its))が含まれ、その逆もある。「いくつかの(some)」との用語は1つまたは複数を示す。下線がひかれた、及び/またはイタリック体の見出し及び小見出しは便宜上の目的でのみ使用され、主題となる技術を制限せず、また、主題となる技術の記載の解釈と関連付けて言及されない。当業者に既知である、または後に既知となる、本開示全体を通して記載される様々な構成の要素の構造的及び機能的均等のすべてが、参照することにより本明細書に明白に統合され、主題となる技術に包含されることが意図される。さらに、本明細書に開示されているものは、そのような開示が上述の詳細な説明において明確に説明されているかどうかに関わらず、何も公共に捧げることを意図しない。
【0085】
主題となる技術の特定の態様及び実施形態を説明したが、それらは例としてのみ提供され、主題となる技術の範囲を制限することは意図していない。もちろん、本明細書に記載の新規の方法及びシステムは、その精神を逸脱することなく、他の様々な形態で実施され得る。添付の特許請求の範囲及びその均等が、そのような形態または変形形態が、主題となる技術の範囲及び精神の中に含まれるものとして包含することが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図12
図13A
図13B