(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ショベル系の掘削機をベースマシンとして、そのベースマシンのアームの先端部に、上下方向に周回移動するチェーン式の混合撹拌翼を備えた混合撹拌ヘッドを装着し、前記混合撹拌ヘッドにて原位置土と固化材とを混合撹拌して、鉛直方向に対して傾斜した斜め改良壁体を造成する地盤改良装置であって、
前記斜め改良壁体の造成に際して、下記(a)〜(c)の事項を条件に、前記混合撹拌ヘッドを前記斜め改良壁体の造成方向に掘進させるにあたり、
前記ベースマシンのアームの先端部と前記混合撹拌ヘッドとの間に取付角調整機構を介装してあり、
前記取付角調整機構は、前記混合撹拌ヘッドの下端部よりも上端部を前記ベースマシンから遠ざける方向、または前記混合撹拌ヘッドの上端部よりも下端部を前記ベースマシンから遠ざける方向に傾斜させて、前記混合撹拌ヘッドの姿勢を前記斜め改良壁体の傾斜角度に維持する機能と共に、前記斜め改良壁体の造成方向と前記ベースマシンの平面視でのブームおよびアームの中心線とのなす角度を調整する機能を有していて、
さらに、前記取付角調整機構は、
前記ベースマシンのアーム先端部に連結される固定板と、
前記混合撹拌ヘッドの上端部に連結されると共に前記固定板と重ね合わされる可動板と、
前記固定板と可動板の中心部を貫通していて、前記固定板に対して前記可動板を回転可能に連結支持している軸部材と、
前記固定板に対して前記可動板を回転させた位置に規制してねじ締め固定する締結手段と、
を備えていることを特徴とする地盤改良装置。
(a)平面視にて前記斜め改良壁体の造成方向と前記混合撹拌翼の周回移動面とがほぼ直角であること。
(b)前記斜め改良壁体の造成方向と前記ベースマシンの履帯とがほぼ平行であること。
(c)前記斜め改良壁体の造成方向と前記ベースマシンの平面視でのブームおよびアームの中心線とのなす角度が鋭角であること。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前者の技術であるところの地山崩壊防止としての傾斜土留め壁の施工は、親杭と横矢板方式あるいは鋼矢板方式等によるものであって、例えば、(ア)施工機械の配置は、土留め壁の背面側(外側)に限られているため、施工ヤードとしてのスペースを必要とする、(イ)止水のために土留壁のコーナー部を地盤改良等により閉合する必要がある、(ウ)構造物完成後の鋼矢板の引き抜きによる周辺構造物への影響が懸念される、等の課題を抱えていた。
【0005】
また、特許文献1,2に代表される後者の技術では、その施工方法は、斜めH鋼や鋼管杭または高圧噴射撹拌工法等によるものであって、そのコスト負担が大きく、実用化に至っていないのが実情である。
【0006】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、上下方向に周回移動するチェーンに混合撹拌翼を装着した混合撹拌ヘッドを、例えばバックホウに代表されるようなショベル系の掘削機をベースマシンとして装着して、鉛直方向に対して傾斜した斜め改良壁体を造成するのに好適な地盤改良装置とその造成方法を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ショベル系の掘削機をベースマシンとして、そのベースマシンのアームの先端部に、上下方向に周回移動するチェーン式の混合撹拌翼を備えた混合撹拌ヘッドを装着し、前記混合撹拌ヘッドにて原位置土と固化材とを混合撹拌して、鉛直方向に対して傾斜した斜め改良壁体を造成する地盤改良装置であって、前記斜め改良壁体の造成に際して、下記(a)〜(c)の事項を条件に、前記混合撹拌ヘッドを前記斜め改良壁体の造成方向に掘進させるものである。
【0008】
(a)平面視にて前記斜め改良壁体の造成方向と前記混合撹拌翼の周回移動面とがほぼ直角であること。
【0009】
(b)前記斜め改良壁体の造成方向と前記ベースマシンの履帯とがほぼ平行であること。
【0010】
(c)前記斜め改良壁体の造成方向と前記ベースマシンの平面視でのブームおよびアームの中心線とのなす角度が鋭角であること。
【0011】
そして、前記ベースマシンのアームの先端部と前記混合撹拌ヘッドとの間に
取付角調整機構を介装
してある。
【0012】
前記取付角調整機構は、前記混合撹拌ヘッドの下端部よりも上端部を前記ベースマシンから遠ざける方
向、または前記混合撹拌ヘッドの上端部よりも下端部を前記ベースマシンから遠ざける方向に傾斜させ
て、前記混合撹拌ヘッドの姿勢を前記斜め改良壁体の傾斜角度に維持する機能を有してい
る。
【0013】
また、前記取付角調整機構は、前記斜め改良壁体の造成方向と前記ベースマシンの平面視でのブームおよびアームの中心線とのなす角度を調整
する機能を有している。
【0014】
その上で、前記取付角調整機構は、前記ベースマシンのアーム先端部に連結される固定板と、前記混合撹拌ヘッドの上端部に連結されると共に前記固定板と重ね合わされる可動板と、前記固定板と可動板の中心部を貫通していて、前記固定板に対して前記可動板を回転可能に連結支持している軸部材と、前記固定板に対して前記可動板を回転させた位置に規制してねじ締め固定する締結手段と、を備えてい
る。
【0015】
この場合には、前記固定板と可動板との重ね合わせ面はほぼ水平であることが望ましい。
【0016】
さらに好ましい態様としては、前記取付角調整機構は、前記可動板を含む混合撹拌ヘッドの前記固定板からの脱落を防止する脱落防止機構を備えているものとする。
【0017】
この場合において、前記取付角調整機構の軸部材が前記脱落防止機構の一部を兼ねていて、前記脱落防止機構は、前記固定板と可動板の中心部をそれぞれに貫通した前記軸部材の両端部に、それぞれの貫通穴からの前記軸部材の抜け出しを阻止する抜け止め部材を不離一体に設けてあることが望ましい。
【0018】
さらに好ましい態様としては、前記取付角調整機構は、その上端部が前記ベースマシンのアームの先端部に対して着脱可能で、その下端部が前記混合撹拌ヘッドの上端部に対して着脱可能な中間ブラケット式のものとして形成されているものとする。
【0019】
あるいは、前記取付角調整機構は、その上端部が前記ベースマシンのアームの先端部に対して着脱可能で、その下端部が前記混合撹拌ヘッドの上端部に対して一体的に結合されているものとする。
【0020】
本発明に係る地盤改良装置を用いて行う斜め改良壁体の造成方法としては、好ましくは、前記斜め改良壁体の造成方向と前記ベースマシンの平面視でのブームおよびアームの中心線とのなす角度の最小角度を15°として斜め改良壁体を造成するものとする。
【0021】
さらに好ましい斜め改良壁体の造成方法としては、前記
取付角調整機構の
機能により、前記混合撹拌ヘッドの下端部よりも上端部を前記ベースマシンから遠ざける方向に傾斜させて斜め改良壁体を造成するにあたり、前記斜め改良壁体の造成方向と前記ベースマシンの平面視でのブームおよびアームの中心線とのなす角度の最大角度を65°として斜め改良壁体を造成するものとする。
別の好ましい斜め改良壁体の造成方法としては、ショベル系の掘削機をベースマシンとして、そのベースマシンのアームの先端部に、上下方向に周回移動するチェーン式の混合撹拌翼を備えた混合撹拌ヘッドを装着し、前記混合撹拌ヘッドにて原位置土と固化材とを混合撹拌して、鉛直方向に対して傾斜した斜め改良壁体を造成する方法であって、前記斜め改良壁体の造成に際して、上記(a)〜(c)の事項を条件に、前記混合撹拌ヘッドを前記斜め改良壁体の造成方向に掘進させるにあたり、前記ベースマシンのアームの先端部と前記混合撹拌ヘッドとの間に、前記混合撹拌ヘッドの姿勢を前記斜め改良壁体の傾斜角度に維持する角度付与アタッチメントを介装すると共に、前記角度付与アタッチメントの機能により、前記混合撹拌ヘッドの下端部よりも上端部を前記ベースマシンから遠ざける方向、または前記混合撹拌ヘッドの上端部よりも下端部を前記ベースマシンから遠ざける方向に傾斜させて、前記斜め改良壁体の造成方向と前記ベースマシンの平面視でのブームおよびアームの中心線とのなす角度の最小角度を15°として斜め改良壁体を造成するものとする。
この場合においても、前記角度付与アタッチメントの機能により、前記混合撹拌ヘッドの下端部よりも上端部を前記ベースマシンから遠ざける方向に傾斜させて斜め改良壁体を造成するにあたり、前記斜め改良壁体の造成方向と前記ベースマシンの平面視でのブームおよびアームの中心線とのなす角度の最大角度を65°として斜め改良壁体を造成するものとする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、小規模な設備で安定して斜め改良壁体を造成することができ、工事の工期短縮とコスト低減を図ることができるほか、設備が小規模であるために機動性にも優れたものとなる。また、狭い敷地や既設の構造物が近接しているような場所でも無理なく造成できる利点がある。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1〜8は本発明に係る地盤改良装置と斜め改良壁体の造成方法を実施するためのより具体的な第1の形態を示し、特に
図1,3は、地下の比較的浅いところにボックスカルバート100を構築する場合であって、そのボックスカルバート100をはさんだ両側に、地山崩壊防止としての傾斜土留め壁である斜め改良壁体B1,B2を互いに対向するように造成する場合の例を示している。また、
図2は
図1の平面説明図を、
図4は
図3の平面説明図をそれぞれ示している。
【0025】
図1,3に示すように、双方の斜め改良壁体B1,B2は、ボックスカルバート100をはさんで逆ハの字状をなすように略左右対称に造成されるものであり、それ故に、双方の斜め改良壁体B1,B2の下端部同士のなす離間距離よりも双方の斜め改良壁体B1,B2の上端部同士のなす離間距離の方が大きいものとなっている。また、各斜め改良壁体B1,B2が鉛直線C1に対してなす角度βはほぼ15°となっている。
【0026】
最初に、
図1,3に示した斜め改良壁体B1,B2の造成に使用される地盤改良装置の詳細を
図1,3のほか
図5,6に基づいて説明する。
図5は
図1,3に示した地盤改良装置を拡大して混合撹拌翼の周回移動面側から見た側面説明図、
図6は
図5の左側面説明図である。
【0027】
図1において、1は汎用型の建設機械の一つである無限軌道(履帯)式またはクローラ式のショベル系掘削機械、例えば履帯2を有する油圧ショベルもしくはバックホウ等のベースマシン(母機)であって、ベースマシン1の上部旋回体としての旋回ベースに搭載された揺動式(起伏式または起倒式)のブーム3の先端には同じく揺動式のアーム4が連結されている。そして、ベースマシン1におけるアーム4の先端には、アタッチメントとして原位置土の掘削と固化材(地盤改良材)との混合撹拌のためのいわゆるトレンチャー式の混合撹拌ヘッド5が後述する中間ブラケット方式の角度付与アタッチメント6を介して着脱可能に装着されている。
【0028】
なお、7はブーム3の揺動動作のためのブームシリンダ、8はアーム4の揺動動作のためのアームシリンダ、9はアタッチメントである混合撹拌ヘッド5の揺動動作のためのアタッチメントシリンダである。
【0029】
ここでは、
図2,4において、便宜上、斜め改良壁体B1,B2の平面視において、その斜め改良壁体B1,B2の表層での厚み寸法を二分する中心線を斜め改良壁体B1,B2または造成すべき斜め改良壁体B1,B2の平面中心線C2と定義する。同様に、
図1,3に示す斜め改良壁体B1,B2の断面視において、その斜め改良壁体B1,B2の厚み寸法を二分する中心線を斜め改良壁体B1,B2または造成すべき斜め改良壁体B1,B2の立面中心線C3と定義する。また、
図2,4のベースマシン1の平面視でのブーム3およびアーム4の中心線をブーム3等の平面中心線C4と定義するものとする。さらに、斜め改良壁体B1,B2または造成すべき改良壁体B1,B2の平面中心線C2を単に斜め改良壁体B1,B2の造成方向とも称するものとする。
【0030】
混合撹拌ヘッド5の拡大図である
図5,6において、混合撹拌ヘッド5は、剛性の高いフレーム10を本体部(母体)としていて、このフレーム10は、幅広で且つ略二股状のヨーク部11と、ヨーク部11の下部に連結された真直で四角柱状の支柱としてのポスト部12とから構成されている。ヨーク部11の上端の一対の固定側リンクプレート13は、後述する角度付与アタッチメント6を介してアーム4の先端に着脱可能に連結される。なお、支柱としてのポスト部12は四角柱状のものに限らず、四角柱以外の多角柱状や円柱状のものであっても良い。
【0031】
そして、ポスト部12の上部に設けられ油圧モータ14により駆動される例えばチェーンスプロケットタイプの駆動輪15(
図8参照)と、同じくポスト部12の下部に設けた従動輪16との間に、エンドレス(無端状)のドライブチェーン17を巻き掛けてある。ドライブチェーン17には、当該ドライブチェーン17の長手方向とほぼ直交するように、
図5に示す幅寸法Wの複数の混合撹拌翼18を略等ピッチで装着してある。これらの複数の混合撹拌翼18がドライブチェーン17とともに上下方向に周回駆動されることになる。
【0032】
なお、混合撹拌翼18にはその長手方向に沿って複数の掘削刃であるカッタービット19(
図7参照)を設けてある。また、ドライブチェーン17は、ポスト部12に設けた複数のガイドローラ20にて所定の張力が付与された状態で案内・支持されている。
【0033】
さらに、ポスト部12の先端部(下端部)には吐出ノズル21を設けてあり、この吐出ノズル21には例えば水と固化材としての粉体状のセメントとを予め混ぜ合わせたスラリ状の固化材が図示外の圧送ポンプと配管を介して圧送されるようになっている。これにより、吐出ノズル21から地中に向けてスラリ状の固化材を吐出・噴射することが可能となっている。
【0034】
ベースマシン1のアーム4と混合撹拌ヘッド5との間に介装された角度付与アタッチメント6は、
図5,6に示すように、基板となる例えば傾斜した円板状のベースプレート22の上面側に所定距離隔てて互いに平行な一対のアーム側リンクプレート23が立設されているものであり、ベースプレート22の下面側にも所定距離隔てて互いに平行な一対のヘッド側リンクプレート24が下向きに立設されている。ここで、一対のアーム側リンクプレート23と一対のヘッド側リンクプレート24とは、平面視にて
図7の角度αだけ傾斜している。また、基板となるベースプレート22は、円板状に限らず四角形や多角形等であっても良い。
【0035】
これらの角度付与アタッチメント6の構成要素であるベースプレート22と一対のアーム側リンクプレート23およびヘッド側リンクプレート24は、補強用の添え板と共に堅固に溶接固定されて一体化されている。そして、一対のアーム側リンクプレート23はアーム4および当該アーム4側のリンク部材25に対して連結ピン26により着脱可能に連結されると共に、ヘッド側リンクプレート24は混合撹拌ヘッド5側の上端部の固定側リンクプレート13に対して連結ピン27により着脱可能に連結される。
【0036】
また、
図5の例では、水平線に対してベースプレート22は先に述べた角度βだけ傾斜している。そのため、角度付与アタッチメント6は、鉛直線C1に対して混合撹拌ヘッド5の姿勢を
図1,3に示した造成すべき斜め改良壁体B1と同じ傾斜姿勢に保持する機能を有している。つまり、
図5において、鉛直線C1と混合撹拌ヘッド5におけるポスト部12の中心線とのなす角度βはほぼ15°となっている。
【0037】
図7は
図5に示した角度付与アタッチメント6の平面図を示していて、後述するように、角度付与アタッチメント6における一対のアーム側リンクプレート23は、造成すべき斜め改良壁体B1の平面中心線C2に対して後述する所定角度αだけ傾斜している。
【0038】
なお、
図5において、混合撹拌ヘッド5を起伏させることが可能なアタッチメントシリンダ9のピストンロッド9aは、角度βの混合撹拌ヘッド5の傾斜姿勢を維持した状態で、伸縮ストロークのほぼ中間位置に保持されている。また、混合撹拌ヘッド5の上端における固定側リンクプレート13のピン穴位置はアーム側リンクプレート23のピン穴位置と共通化されており、角度付与アタッチメント6を使用しない場合には、混合撹拌ヘッド5の固定側リンクプレート13を連結ピン26または27を介して直接的にアーム4側に連結することが可能となっている。
【0039】
その一方、
図3,4に示した斜め改良壁体B2の造成に用いられる混合撹拌ヘッド5および角度付与アタッチメント36の要部の詳細を
図8に示している。
図8に示すように、混合撹拌ヘッド5そのものは
図5に示したものと同じ構造であり、角度付与アタッチメント36におけるベースプレート22の傾斜方向が
図5に示したものと逆になっている点でのみ相違している。すなわち、
図8に示した角度付与アタッチメント36は、
図5に示したものと比べて勝手違いのものとなっている。
【0040】
図5,6に示した角度付与アタッチメント6を有する混合撹拌ヘッド5を用いて
図1,2に示す斜め改良壁体B1の造成のための施工を行う場合、造成しようとする斜め改良壁体B1の長手方向とベースマシン1の履帯2をほぼ平行にセットする。その上で、油圧モータ14の正転または逆転駆動により、ドライブチェーン17とともに複数の混合撹拌翼18を上下方向に周回駆動させる。さらに、混合撹拌ヘッド5全体を例えばブーム3やアーム4の揺動力(揺動動作方向の力)を利用して傾斜姿勢にて地中に貫入する。そして、吐出ノズル21からスラリ状の固化材を吐出しながら、ベースマシン1を斜め改良壁体B1の造成方向と平行に移動させて、混合撹拌ヘッド5を掘進させることになる。
【0041】
これにより、複数の混合撹拌翼18により掘削された原位置土が同じく複数の混合撹拌翼18によりスラリ状の固化材と混合撹拌されて、混合撹拌ヘッド5の掘進方向後方側に連続した斜め改良壁体B1が造成されることになる。なお、地中に構築される斜め改良壁体B1の壁体厚は混合撹拌翼18の長さW(
図5参照)とほぼ同等のものとなる。
【0042】
この場合において、混合撹拌ヘッド5におけるドライブチェーン17の張り側と緩み側に相当する部位であって複数の混合撹拌翼18による掘削と混合撹拌にあずかる部位、すなわち混合撹拌翼18の上下方向での周回移動面(斜め改良壁体B1の造成方向前方側に面する周回移動面と造成方向後方側に面する周回移動面)は斜め改良壁体B1の造成方向と直交したものとなる。そして、斜め改良壁体B1の造成方向前方側に面する周回移動面を上向きとするか下向きとするかは、地盤の硬さや土質性状に応じて決定する。
【0043】
また、
図2,4に示した斜め改良壁体B2の造成を行う場合には、混合撹拌ヘッド5に、
図5に示した角度付与アタッチメント6に代えて、
図8に示した角度付与アタッチメント36を付け替えた上で、上記と同様の手順で施工を行うものとする。
【0044】
図1では、混合撹拌ヘッド5の下端部がその上端部よりもベースマシン1側に近付くように混合撹拌ヘッド5全体を傾斜させて施工を行うようにしており、他方、
図3では、混合撹拌ヘッド5の上端部がその下端部よりもベースマシン1側に近付くように混合撹拌ヘッド5全体を傾斜させて施工を行うようにしている。
【0045】
図1では、一方の斜め改良壁体B1の造成に際して、造成すべき双方の斜め改良壁体B1,B2同士の間にベースマシン1を配置して施工しているが、混合撹拌ヘッド5の下端部はベースマシン1の履帯2の下方に位置するかたちとなる。この場合において、
図1の平面図である
図2に示すように、造成すべき一方の斜め改良壁体B1の平面中心線C2とベースマシン1のブーム等の平面中心線C4とのなす角度αが90°であったと仮定すると、混合撹拌ヘッド5の掘削・掘進によりベースマシン1の足元を緩めることとなり、足元が崩壊する可能性があることが危惧される。
【0046】
このような危惧を回避するために、
図2に示すように、造成すべき斜め改良壁体B1の平面中心線C2とベースマシン1のブーム等の平面中心線C4とのなす角度αを15°〜65°の範囲にて、ベースマシン1の後退動作によって混合撹拌ヘッド5を掘進させるならば、ベースマシン1の足元は混合撹拌ヘッド5の投影範囲を避けた位置となり、ベースマシン1の足元の崩壊は回避できる。このように、一方の斜め改良壁体B1の造成に際して、双方の斜め改良壁体B1,B2同士の間にベースマシン1を配置しての施工は、構築しようとする構造物のライン上をベースマシン1の走行ラインとした施工であり、狭隘な場所での施工に適している。
【0047】
図2に示したように、ベースマシン1の履帯2を造成しようとする斜め改良壁体B1の表層部での側面と干渉しないところまで近づけたい場合には、上記の角度αの最小角度はほぼ15°となる。そのために、
図7に示したように、角度付与アタッチメント6における一対のアーム側リンクプレート23は、造成すべき斜め改良壁体B1の平面中心線C2に対して角度α≒15°だけ傾斜している。
【0048】
また、先に述べたベースマシン1の足元の崩壊回避のためには、ベースマシン1の履帯2が斜め改良壁体B1の投影形状と被さらないように角度αを設定することが望ましい。
図2の破線Eで示す領域は造成中の斜め改良壁体B1の投影形状を表しているが、斜め改良壁体B1の傾斜角度βも比較的小さく、加えて改良深度も比較的に浅いので、ベースマシン1の履帯2が斜め改良壁体B1の投影形状Eの中心線eの位置まで来たとしても、両者が投影上で重なることはない。
【0049】
しかし、斜め改良壁体B1の傾斜角度βが大きくなったり、改良深度が深くなれば、当然、斜め改良壁体B1の投影上でベースマシン1の履帯2が重なることとなる。よって、ベースマシン1の履帯2が常に斜め改良壁体B1の投影上とならない範囲とするには、斜め改良壁体B1の投影形状Eのうち混合撹拌ヘッド5の周回移動面の掘進方向側のラインe1とベースマシン1の履帯2の端部が干渉しない範囲とすることが望ましく、その場合の斜め改良壁体B1の平面中心線C2とベースマシン1のブーム等の平面中心線C4とのなす角度αはほぼ65°となる。
【0050】
すなわち、
図1,2に示したように、混合撹拌ヘッド5の下端部をその上端部よりもベースマシン1側に近付けた傾斜姿勢にて斜め改良壁体B1の造成を行う場合には、斜め改良壁体B1の平面中心線C2とベースマシン1のブーム等の平面中心線C4とのなす角度αの最小角度を15°とし、その最大角度を65°として施工を行うことが望ましい。なお、この場合には、
図2に符号Qで示すように、ベースマシン1を後進させながら、混合撹拌ヘッド5にて掘削・掘進を行うことを前提としている。
【0051】
その一方、
図3およびその平面図である
図4は、混合撹拌ヘッド5の上端部をその下端部よりもベースマシン1側に近付けた傾斜姿勢にて斜め改良壁体B2の造成を行う場合の図であって、双方の斜め改良壁体B1,B2ではさまれた領域とは反対側にベースマシン1を配置した状態での施工となっている。この場合には、
図5に示した角度付与アタッチメント6に代えて、
図8に示した角度付与アタッチメント36が使用されることは先に述べた通りである。
【0052】
よって、
図3,4に示した施工では、前述のような混合撹拌ヘッド5の掘進に伴うベースマシン1の足元崩壊の危惧もなく、
図4に示すように、斜め改良壁体B2の表層部の側面までベースマシン1の履帯2を近付けた状態での施工が可能となる。この場合に、斜め改良壁体B2の平面中心線C2とベースマシン1のブーム等の平面中心線C4とのなす角度αの最小角度は、ベースマシン1の進行方向が前進・後進のいずれの場合であってもほぼ15°となり、比較的広い場所での施工に適している。
【0053】
図3,4に示した施工では、
図1,2に示した施工とは異なり、混合撹拌ヘッド5の下端部がその上端部よりもベースマシン1から遠ざかるように傾斜させた姿勢で施工を行うので、ベースマシン1の位置の制約が少なく、ベースマシン1の前進動作に伴う施工であっても、ベースマシン1の後進(後退)動作に基づく施工であっても良い。よって、
図4に示すように、斜め改良壁体B2の表層での側面とベースマシン1の履帯2が干渉しないところまでベースマシン1を近づけることができる。そうすると、斜め改良壁体B1の平面中心線C2とベースマシン1のブーム等の平面中心線C4とのなす角度αの最小角度はベースマシン1の前後進方向共にほぼ15°である。
【0054】
それ故に、
図4での施工では、ベースマシン1の前後進方向共に、角度αの最小角度15°以外に、角度αとして180°−(2×15)≒150°の範囲内で任意の角度に設定することができる。言い換えるならば、
図3,4に示した施工では、現場状況に応じて、斜め改良壁体B2の平面中心線C2とベースマシン1のブーム等の平面中心線C4とのなす角度αを15°〜165°の範囲内で適宜選択して施工することが可能となる。これにより、施工時の汎用性が高いものとなる。
【0055】
以上のように本実施の形態によれば、小規模な設備で安定して斜め改良壁体B1,B2を造成することができ、工事の工期短縮とコスト低減を図ることができるほか、設備が小規模であるために機動性にも優れたものとなる。また、狭い敷地や既設の構造物が近接しているような場所でも無理なく造成できることになる。
【0056】
図9,10は本発明に係る地盤改良装置の第2の実施の形態を示していて、
図9は
図5に示したものに代わる角度付与アタッチメント46を有する混合撹拌ヘッド5の要部の側面説明図を示している。また、
図10は
図8に示したものに代わるものであって且つ
図9のものとは勝手違いの角度付与アタッチメント56を有する混合撹拌ヘッド5の要部の側面説明図を示している。
【0057】
図9では、
図5と比較すると明らかなように、角度付与アタッチメント46と混合撹拌ヘッド5との連結部での構造を簡素化するために、角度付与アタッチメント46と混合撹拌ヘッド5との連結に
図5に示した連結ピン27が採用されておらず、角度付与アタッチメント46のベースプレート22が、混合撹拌ヘッド5側のフレーム10のヨーク部11に直接溶接固定されている点で相違している。
図10に示した角度付与アタッチメント56と
図8に示した角度付与アタッチメント36との相違点も上記と同様である。
【0058】
これらの
図9,10に示した角度付与アタッチメント46,56は、
図1,3に示した傾斜方向が異なる二つの斜め改良壁体B1,B2の造成に際して、
図5,8に示した左右勝手違いの二つの角度付与アタッチメント6,36を使い分けるのと同様にして、使い分けられる。したがって、本実施の形態においても、先の第1の実施の形態と同様の効果が得られることになる。
【0059】
図11〜17は本発明に係る地盤改良装置の第3の実施の形態を示す図であり、特に
図11は
図5,8に示した角度付与アタッチメント6,36としての機能も有する取付角調整機構66を採用した混合撹拌ヘッド5の要部の側面説明図を示している。また、
図12は
図11の要部のさらなる拡大図を示している。この第3の実施の形態では、上記第1,第2の実施の形態のようないわゆる左右勝手違いの二つの角度付与アタッチメントを使い分ける不都合を解消したものである。なお、先に説明した
図5と共通する部分には同一符号を付して重複する説明は省略するものとする。
【0060】
図11に示すように、ベースマシン1のアーム4と混合撹拌ヘッド5との間には取付角調整機構66が介装されている。この取付角調整機構66は、例えば
図5に示した角度付与アタッチメント6を兼ねていて、それ故に、その角度付与アタッチメント6と同等の機能を併せ持っている。
【0061】
取付角調整機構66は、アーム4側となるアーム側ブラケット30と、混合撹拌ヘッド5側となるヘッド側ブラケット31とを主要素として構成されていて、両者は後述する軸部材32を介して相対回転可能に連結される。
【0062】
図12に拡大して示すように、アーム側ブラケット30は基板となる円板状の固定板33上に所定距離隔てて互いに平行な一対のリンクプレート34を溶接固定したものである。他方、ヘッド側ブラケット31も基板となる円板状の可動板35の下面に台形状をなす互いに平行な一対のウエッジプレート36を溶接固定したものであり、これらの一対のウエッジプレート36の下側には、軸部材32の軸心に対して先に説明した角度βだけ傾斜した例えば円板状のベースプレート22を溶接固定してある。なお、アーム側ブラケット30の一対のリンクプレート34とヘッド側ブラケット31の一対のウエッジプレート36とは互いに平行となっている。なお、上記円板状のベースプレート22は一例にすぎず、円板状以外の四角形や多角形等のものであっても良い。
【0063】
さらに、ベースプレート22の下面には互いに平行な一対のヘッド側リンクプレート24を補強用の添え板と共に溶接固定してある。これら一対のヘッド側リンクプレート24は上面側の一対のウエッジプレート36に対してその位相を90°ずらせてある。
【0064】
そして、アーム側ブラケット30の固定板33とヘッド側ブラケット31の可動板35とは、共にほぼ水平で且つ互いに平行であって、それら両者が互いに密着するように重ね合わせた上で、固定板33と可動板35の中心部を貫通する中空円筒状の軸部材32を介してアーム側ブラケット30とヘッド側ブラケット31とが相対回転可能に連結されている。
【0065】
また、アーム側ブラケット30の固定板33とヘッド側ブラケット31の可動板35とを貫通した軸部材32の両端部には、軸部材32よりも大径のリング状の抜け止め部材37が嵌め合わされた上で溶接固定されている。この抜け止め部材37は、
図13に拡大して示すように、リング状の抜け止めフランジ38aの周囲に補強を目的とした複数のリブ38bを溶接固定したもので、抜け止めフランジ38aおよび複数のリブ38b共に軸部材32に溶接固定される。
【0066】
その上で、アーム側ブラケット30の固定板33とヘッド側ブラケット31の可動板35の周縁部にそれぞれに形成された
図14に示す多数のボルト穴39にそれぞれに挿入される締結手段としてのボルト・ナット40を介して両者が締結固定されるようになっている。これにより、軸部材32は、取付角調整機構66の一構成要素として、アーム側ブラケット30とヘッド側ブラケット31との相対回転を許容する軸体として機能しつつ、同時に当該軸部材32の両端部に溶接固定される抜け止め部材37と共に脱落防止機構41を形成している。また、多数のボルト・ナット40による締結力を解除するならば、軸部材32を回転中心としたアーム側ブラケット30の固定板33とヘッド側ブラケット31の可動板35との相対回転が可能となっている。
【0067】
なお、アーム側ブラケット30の固定板33とヘッド側ブラケット31の可動板35との相対回転に備えて、
図13に示すように、固定板33および可動板35と各抜け止め部材37の抜け止めフランジ38aとの間には微少な隙間を確保してある。また、
図13に示した抜け止め部材37に代えて、
図15,16に示した抜け止め部材42,43を用いることも可能である。
図15に示した抜け止め部材42は、実質的に
図13に示した抜け止めフランジ38aを廃止して、複数のリブ38bのみとしたものである。また、
図16に示した抜け止め部材43は、実質的に
図13に示した複数のリブ38bを廃止して、抜け止めフランジ38aのみとしたものである。
【0068】
ここで、
図14,17に拡大して示すように、固定板33と可動板35の双方に形成されている複数のボルト穴39はそれぞれが固定板33および可動板35の円周方向に長い長穴状のものとなっている。そして、それぞれのボルト穴39の長径方向の長さgに比べて、隣り合うボルト穴39同士の間に残されたブリッジ部39aの長さhの方が小さくなるように、g>hの関係に設定さている。なお、双方の長さg,h共に、長穴状のボルト穴39の長手方向両端での円弧の中心間距離を示している。これにより、アーム側ブラケット30に対するヘッド側ブラケット31の微細な角度調整が可能となっている。
【0069】
さらに、
図12に示したアーム側ブラケット30のリンクプレート34はアーム4および当該アーム4側のリンク部材25に対して連結ピン26により着脱可能に連結されるとともに、ヘッド側ブラケット31のヘッド側リンクプレート24は混合撹拌ヘッド5側の上端部の固定側リンクプレート13に対して連結ピン27により着脱可能に連結される。これにより、ベースマシン1のアーム4と混合撹拌ヘッド5との間に介装される取付角調整機構66は、実質的に中間ブラケット式のものとして形成されていることになる。
【0070】
なお、混合撹拌ヘッド5の固定側リンクプレート13はアーム側ブラケット30のリンクプレート34と共通化されており、取付角調整機構66を使用しない場合には、混合撹拌ヘッド5の固定側リンクプレート13を連結ピン26または27を介して直接的にアーム4側に連結することが可能となっている。
【0071】
ここで、
図17は
図12の取付角調整機構66を含む混合撹拌ヘッド5を当該混合撹拌ヘッド5におけるポスト部12の軸心方向から見た拡大平面説明図である。同図に示すように、混合撹拌翼18が装着されているドライブチェーン17の張り側での混合撹拌翼18の周回移動面と、同じくドライブチェーン17の緩み側での混合撹拌翼18の周回移動面とで挟まれた領域であって、且つ混合撹拌翼18の幅寸法W(
図5参照)の領域内に納まるように、取付角調整機構66の固定板33や可動板35およびベースプレート22のそれぞれの大きさが設定されている。
【0072】
同様に、
図12からも明らかなように、取付角調整機構66を含む混合撹拌ヘッド5の平面視において、上記領域内に納まるように、取付角調整機構66の軸部材32と、混合撹拌ヘッド5のポスト部12、油圧モータ14、駆動輪15および従動輪16のそれぞれが重なり合うように配置されている。
【0073】
このような取付角調整機構66を用いることにより、固定板33と可動板35とを締結固定している多数のボルト・ナット40の脱着を行って、固定板33に対して可動板35を180°回転させれば、
図18に示すように、混合撹拌ヘッド5の傾斜姿勢を
図11の傾斜姿勢に対して逆向きにするべく180°変更することが可能となっている。それ故に、本実施の形態によれば、先の第1,第2の実施の形態のように、いわゆる左右勝手違いの二種類の角度付与アタッチメントを使い分ける煩わしさを解消することができる。なお、
図11,18では、
図14,17に示したボルト穴39のほか、それに挿入される
図12のボルト・ナット40は図示省略している。
【0074】
また、
図12に示した取付角調整機構66には、軸部材32と抜け止め部材37とからなる脱落防止機構41が付加されていることにより、アーム側ブラケット30の固定板33とヘッド側ブラケット31の可動板35とを締結固定している多数ボルト・ナット40の全てが仮に脱落したとしても、アーム側ブラケット30の固定板33とヘッド側ブラケット31の可動板35とが切り離されることがないように、つまり、アーム側ブラケット30とヘッド側ブラケット31とが脱落防止機構41間により実質的に不離一体に連結されていて、アーム側ブラケット30からのヘッド側ブラケット31の脱落が阻止される構造となっている。これにより、例えば過負荷によるトラブル発生の抑制化と安全性の向上が図ることができる。
【0075】
言い換えるならば、
図12に示した多数のボルト・ナット40は、アーム側ブラケット30とヘッド側ブラケット31との相対回転位置を規制しつつ両者を位置決めして締結固定する機能を有している。その一方、脱落防止機構41は、アーム側ブラケット30とヘッド側ブラケット31との相対回転自由度を確保しつつ、上記ボルト・ナット40に依存することなく、アーム側ブラケット30とヘッド側ブラケット31とを実質的に不離一体に連結して、両者の切り離し(アーム側ブラケット30からのヘッド側ブラケット31の脱落)を防止する機能を有している。
【0076】
また、
図17に示したように、混合撹拌翼18の双方の周回移動面にはさまれた領域内に納まるように、取付角調整機66の固定板33および可動板35の大きさが設定されていて、同時に、上記領域内に納まるように、取付角調整機構66の軸部材32と、混合撹拌ヘッド5のポスト部12、油圧モータ14、駆動輪15および従動輪16のそれぞれが重なり合うように配置されている。これは、例えば施工条件によっては、ベースマシン1のアーム4の先端部までも混合撹拌された処理土内に埋没させて施工することがあり、固定板33や可動板35が原地盤と干渉して混合撹拌ヘッド5の掘進が困難となることがあることから、このような事態を避ける上で上記の各要素の配置は有効である。
【0077】
このように本実施の形態によれば、先の第1の実施の形態のものと同様の効果が得られるのに加えて、
図1,3に示した斜め改良壁体B1,B2の造成に際して、先にも述べたように、左右勝手違いの角度付与アタッチメントを使い分ける煩わしさを解消することができる。
【0078】
図19,20は本発明に係る地盤改良装置の第4の実施の形態を示していて、先に
図11,18に基づいて説明した第3の実施の形態と共通する部分には同一符号を付して重複する説明は省略するものとする。
【0079】
この第4の実施の形態では、
図11と
図19とを比較すると明らかなように、
図19に示した取付角調整機構76におけるヘッド側ブラケット31のベースプレート22が混合撹拌ヘッド5の上端部に直接的に溶接固定されていて、実質的に取付角調整機構76のヘッド側ブラケット31と混合撹拌ヘッド5とが不離一体に連結されている点で
図11に示したものと相違している。
【0080】
より詳しくは、
図19に示すように、取付角調整機構76におけるヘッド側ブラケット31のうちウエッジプレート36の下側のベースプレート22が、混合撹拌ヘッド5におけるフレーム10のヨーク部11の上端に一体的に溶接固定されている。その他の構成は
図11,12に示したものと同様である。
【0081】
この第4の実施の形態の地盤改良装置によれば、
図11,12に示したものと同様に、取付角調整機構76に付帯している締結手段としての多数のボルト・ナット40の脱着を行って、アーム側ブラケット30に対してヘッド側ブラケット31を軸部材32の軸心周りに180°回転させるならば、
図20に示すように、混合撹拌ヘッド5の傾斜姿勢を180°変更することが可能となる。
【0082】
そして、この第4の実施の形態においても、先の第3の実施の形態のものと同様の効果が得られることになる。
【0083】
ここで、上記各実施の形態では、
図1,3に示したようなボックスカルバート100の両側に斜め改良壁体B1,B2を造成する場合を例にとって説明したが、これは一例にすぎず、本発明の適用範囲は
図1,3に例示したものに限定されるものではない。すなわち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、同種の傾斜した改良壁体の造成に広く適用することが可能である。
【解決手段】ベースマシンのアーム4の先端部に、上下方向に周回移動するチェーン式の混合撹拌翼18を備えた混合撹拌ヘッド5を装着し、原位置土と固化材とを混合撹拌して、(a)平面視にて斜め改良壁体の造成方向と混合撹拌翼18の周回移動面とがほぼ直角であること、(b)斜め改良壁体の造成方向とベースマシンの履帯とがほぼ平行であること、等を条件に、鉛直方向に対して傾斜した斜め改良壁体を造成する地盤改良装置である。ベースマシンのアーム4の先端部と混合撹拌ヘッド5との間に、混合撹拌ヘッド5の姿勢を斜め改良壁体の傾斜角度に維持する角度付与アタッチメント6を介装してある。