特許第6203464号(P6203464)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6203464
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】制御方法、サーバ及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20170914BHJP
【FI】
   G06Q50/12
【請求項の数】9
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-535851(P2017-535851)
(86)(22)【出願日】2016年3月4日
(86)【国際出願番号】JP2016056870
【審査請求日】2017年7月4日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100119987
【弁理士】
【氏名又は名称】伊坪 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 剛
(72)【発明者】
【氏名】山田 篤史
【審査官】 山内 裕史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−67120(JP,A)
【文献】 特開2005−234782(JP,A)
【文献】 特開2015−194858(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の飲食店毎に、各飲食店の利用者に提示するための第1言語による複数の第1料理情報と、前記複数の第1料理情報に対応した、前記第1言語と異なる第2言語による複数の第2料理情報とを関連付けて記憶した記憶部と接続可能であり且つ利用者の端末と接続可能なサーバの制御方法であって、前記サーバが、
前記複数の飲食店の内の特定の飲食店を利用した利用者の端末から、前記特定の飲食店で提供される特定の第2料理情報を修正した修正料理情報を受信し、
前記記憶部に複数の飲食店毎に記憶される前記複数の第2料理情報の集合の内、前記特定の第2料理情報と一致している第2料理情報の数を第1一致数として算出し、
前記記憶部に複数の飲食店毎に記憶される前記複数の第2料理情報の集合の内、前記修正料理情報と一致している第2料理情報の数を第2一致数として算出し、
前記第2一致数が前記第1一致数より大きい場合、前記特定の第2料理情報を前記修正料理情報で置き換えるように、前記記憶部に記憶される情報を更新する、
ことを特徴とするサーバの制御方法。
【請求項2】
さらに、前記特定の第2料理情報に対応した特定の第1料理情報を特定し、
前記記憶部に複数の飲食店毎に記憶される前記複数の第1料理情報の集合の中から、前記特定の第1料理情報と一致している第1料理情報を抽出し、
抽出した全ての第1料理情報のそれぞれに対応した第2料理情報の集合を作成し、
前記第1一致数の算出において、前記作成した第2料理情報の集合の内、前記特定の第2料理情報と一致している第2料理情報の数を前記第1一致数として算出し、
前記第2一致数の算出において、前記作成した第2料理情報の集合の内、前記修正料理情報と一致している第2料理情報の数を前記第2一致数として算出する、請求項1に記載の制御方法。
【請求項3】
前記受信において、前記利用者の端末から前記修正料理情報を受信した場合に、前記利用者の端末に第1特典を送信し、
前記更新において、前記記憶部に記憶される情報を更新した場合に、前記利用者の端末に前記第1特典より価値の高い第2特典を送信する、請求項1または2に記載の制御方法。
【請求項4】
さらに、前記複数の飲食店毎に、各飲食店において配布される、各飲食店を識別するための識別コードを前記記憶部に記憶し、
前記受信において、前記利用者の端末から、前記特定の飲食店の識別コードを受信している場合に、前記利用者が前記特定の飲食店を利用したと判定する、請求項1〜3の何れか一項に記載の制御方法。
【請求項5】
前記サーバが、前記記憶部を有する、請求項1〜4の何れか一項に記載の制御方法。
【請求項6】
前記記憶部には、前記サーバが有する第1記憶部と、前記サーバ以外の装置が有する第2記憶部が含まれ、
前記特定の第2料理情報は、前記特定の飲食店で使用される装置により、前記第1記憶部に記憶された第2料理情報の中から選択されて使用されており、
前記第1一致数の算出において、前記第2記憶部に記憶される前記複数の第2料理情報の集合の内、前記特定の第2料理情報と一致している第2料理情報の数を前記第1一致数として算出し、
前記第2一致数の算出において、前記第2記憶部に記憶される前記複数の第2料理情報の集合の内、前記修正料理情報と一致している第2料理情報の数を前記第2一致数として算出する、請求項1〜4の何れか一項に記載の制御方法。
【請求項7】
前記修正料理情報は、利用者の端末により、前記第1記憶部に記憶された第2料理情報の中から選択される、請求項6に記載の制御方法。
【請求項8】
複数の飲食店毎に、各飲食店の利用者に提示するための第1言語による複数の第1料理情報と、前記複数の第1料理情報に対応した、前記第1言語と異なる第2言語による複数の第2料理情報とを関連付けて記憶した記憶部と接続可能であり且つ利用者の端末と接続可能なサーバであって、
前記複数の飲食店の内の特定の飲食店を利用した利用者の端末から、前記特定の飲食店で提供される特定の第2料理情報を修正した修正料理情報を受信する受信部と、
前記記憶部に複数の飲食店毎に記憶される前記複数の第2料理情報の集合の内、前記特定の第2料理情報と一致している第2料理情報の数を第1一致数として算出し、前記記憶部に複数の飲食店毎に記憶される前記複数の第2料理情報の集合の内、前記修正料理情報と一致している第2料理情報の数を第2一致数として算出する算出部と、
前記第2一致数が前記第1一致数より大きい場合、前記特定の第2料理情報を前記修正料理情報で置き換えるように、前記記憶部に記憶される情報を更新する更新部と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項9】
複数の飲食店毎に、各飲食店の利用者に提示するための第1言語による複数の第1料理情報と、前記複数の第1料理情報に対応した、前記第1言語と異なる第2言語による複数の第2料理情報とを関連付けて記憶した記憶部と接続可能であり且つ利用者の端末と接続可能なサーバの制御プログラムであって、前記サーバに、
前記複数の飲食店の内の特定の飲食店を利用した利用者の端末から、前記特定の飲食店で提供される特定の第2料理情報を修正した修正料理情報を受信し、
前記記憶部に複数の飲食店毎に記憶される前記複数の第2料理情報の集合の内、前記特定の第2料理情報と一致している第2料理情報の数を第1一致数として算出し、
前記記憶部に複数の飲食店毎に記憶される前記複数の第2料理情報の集合の内、前記修正料理情報と一致している第2料理情報の数を第2一致数として算出し、
前記第2一致数が前記第1一致数より大きい場合、前記特定の第2料理情報を前記修正料理情報で置き換えるように、前記記憶部に記憶される情報を更新する、
ことを実行させることを特徴とする制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御方法、サーバ及び制御プログラムに関し、特に、飲食店の利用者に提示するための、複数の言語による複数の料理情報を管理する制御方法、サーバ及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、特定の端末から送信された飲食店の利用者に提示するための料理情報をサーバに登録しておき、登録された料理情報をWebサイトに公開するシステムが知られている。
【0003】
特許文献1には、飲食店の管理者が、当該飲食店独自のホームページだけでなく、グルメサイトのホームページにおいてもメニュー情報を登録することができる情報システムが記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、飲食店を利用した利用者が携帯端末を操作して、利用した飲食店のメニュー情報をサーバ装置に送信し、サーバ装置が送信されたメニュー情報を登録する情報提供システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−198592号公報
【特許文献2】特開2012−203849号公報
【発明の概要】
【0006】
外国の飲食店を利用する際に、外国の飲食店のメニューに日本語で記載されている料理名又は料理説明等の料理情報に違和感がある場合がある。違和感を持った客からの提案によって料理情報を修正できれば、料理情報の品質を向上することができる。しかしながら、提案された料理情報が適切であるか否かを判定することは困難である。
【0007】
制御方法、サーバ及び制御プログラムの目的は、飲食店の利用者に提示するための料理情報を利用者からの提案によって修正し、料理情報の品質を向上させることにある。
【0008】
本実施形態の一側面に係る制御方法は、複数の飲食店毎に、各飲食店の利用者に提示するための第1言語による複数の第1料理情報と、複数の第1料理情報に対応した、第1言語と異なる第2言語による複数の第2料理情報とを関連付けて記憶した記憶部と接続可能であり且つ利用者の端末と接続可能なサーバの制御方法であって、サーバが、複数の飲食店の内の特定の飲食店を利用した利用者の端末から、特定の飲食店で提供される特定の第2料理情報を修正した修正料理情報を受信し、記憶部に複数の飲食店毎に記憶される複数の第2料理情報の集合の内、特定の第2料理情報と一致している第2料理情報の数を第1一致数として算出し、記憶部に複数の飲食店毎に記憶される複数の第2料理情報の集合の内、修正料理情報と一致している第2料理情報の数を第2一致数として算出し、第2一致数が第1一致数より大きい場合、特定の第2料理情報を修正料理情報で置き換えるように、記憶部に記憶される情報を更新する。
【0009】
また、本発明に係る制御方法において、さらに、特定の第2料理情報に対応した特定の第1料理情報を特定し、記憶部に複数の飲食店毎に記憶される複数の第1料理情報の集合の中から、特定の第1料理情報と一致している第1料理情報を抽出し、抽出した全ての第1料理情報のそれぞれに対応した第2料理情報の集合を作成し、第1一致数の算出において、作成した第2料理情報の集合の内、特定の第2料理情報と一致している第2料理情報の数を第1一致数として算出し、第2一致数の算出において、作成した第2料理情報の集合の内、修正料理情報と一致している第2料理情報の数を第2一致数として算出することが好ましい。
【0010】
また、本発明に係る制御方法において、受信において、利用者の端末から修正料理情報を受信した場合に、利用者の端末に第1特典を送信し、更新において、記憶部に記憶される情報を更新した場合に、利用者の端末に第1特典より価値の高い第2特典を送信することが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る制御方法において、さらに、複数の飲食店毎に、各飲食店において配布される、各飲食店を識別するための識別コードを記憶部に記憶し、受信において、利用者の端末から、特定の飲食店の識別コードを受信している場合に、利用者が特定の飲食店を利用したと判定することが好ましい。
【0012】
また、本発明に係る制御方法において、サーバが、記憶部を有することが好ましい。
【0013】
また、本発明に係る制御方法において、記憶部には、サーバが有する第1記憶部と、サーバ以外の装置が有する第2記憶部が含まれ、特定の第2料理情報は、特定の飲食店で使用される装置により、第1記憶部に記憶された第2料理情報の中から選択されて使用されており、第1一致数の算出において、第2記憶部に記憶される複数の第2料理情報の集合の内、特定の第2料理情報と一致している第2料理情報の数を第1一致数として算出し、第2一致数の算出において、第2記憶部に記憶される複数の第2料理情報の集合の内、修正料理情報と一致している第2料理情報の数を第2一致数として算出することが好ましい。
【0014】
また、本発明に係る制御方法において、修正料理情報は、利用者の端末により、第1記憶部に記憶された第2料理情報の中から選択されることが好ましい。
【0015】
また、本実施形態の一側面に係るサーバは、複数の飲食店毎に、各飲食店の利用者に提示するための第1言語による複数の第1料理情報と、複数の第1料理情報に対応した、第1言語と異なる第2言語による複数の第2料理情報とを関連付けて記憶した記憶部と接続可能であり且つ利用者の端末と接続可能なサーバであって、複数の飲食店の内の特定の飲食店を利用した利用者の端末から、特定の飲食店で提供される特定の第2料理情報を修正した修正料理情報を受信する受信部と、記憶部に複数の飲食店毎に記憶される複数の第2料理情報の集合の内、特定の第2料理情報と一致している第2料理情報の数を第1一致数として算出し、記憶部に複数の飲食店毎に記憶される複数の第2料理情報の集合の内、修正料理情報と一致している第2料理情報の数を第2一致数として算出する算出部と、第2一致数が第1一致数より大きい場合、特定の第2料理情報を修正料理情報で置き換えるように、記憶部に記憶される情報を更新する更新部と、を有する。
【0016】
また、本実施形態の一側面に係る制御プログラムは、複数の飲食店毎に、各飲食店の利用者に提示するための第1言語による複数の第1料理情報と、複数の第1料理情報に対応した、第1言語と異なる第2言語による複数の第2料理情報とを関連付けて記憶した記憶部と接続可能であり且つ利用者の端末と接続可能なサーバの制御プログラムであって、サーバに、複数の飲食店の内の特定の飲食店を利用した利用者の端末から、特定の飲食店で提供される特定の第2料理情報を修正した修正料理情報を受信し、記憶部に複数の飲食店毎に記憶される複数の第2料理情報の集合の内、特定の第2料理情報と一致している第2料理情報の数を第1一致数として算出し、記憶部に複数の飲食店毎に記憶される複数の第2料理情報の集合の内、修正料理情報と一致している第2料理情報の数を第2一致数として算出し、第2一致数が第1一致数より大きい場合、特定の第2料理情報を修正料理情報で置き換えるように、記憶部に記憶される情報を更新することを実行させる。
【0017】
本実施形態によれば、制御方法、サーバ及び制御プログラムは、飲食店の利用者に提示するための料理情報を利用者からの提案によって修正し、料理情報の品質を向上させることが可能となる。
【0018】
本発明の目的及び効果は、特に請求項において指摘される構成要素及び組み合わせを用いることによって認識され且つ得られるだろう。前述の一般的な説明及び後述の詳細な説明の両方は、例示的及び説明的なものであり、特許請求の範囲に記載されている本発明を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】管理システム1による処理の一例を説明するための模式図である。
図2】管理システム1による処理の他の例を説明するための模式図である。
図3】管理システム1の概略構成の一例を示す図である。
図4】携帯端末2の概略構成の一例を示す図である。
図5A】メニュー表示画面500の一例を示す図である。
図5B】メニュー修正画面510の一例を示す図である。
図6】特典画面600の一例である。
図7】サーバ3の概略構成の一例を示す図である。
図8A】飲食店テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図8B】利用者テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図9】料理情報登録に係る動作シーケンスの一例を示す図である。
図10】料理情報修正に係る動作シーケンスの一例を示す図である。
図11】メニュー更新処理の一例を示すフローチャートである。
図12】メニュー更新処理の他の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本開示の一側面に係る制御方法、サーバ及び制御プログラムについて図を参照しつつ説明する。但し、本開示の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0021】
(管理システム1による処理の概要)
図1は、管理システム1による処理の一例を説明するための模式図である。
【0022】
管理システム1は、飲食サービスを提供する複数の飲食店のそれぞれにおいて利用者に提示されるメニューを管理する。管理システム1は、各飲食店を利用する利用者が所有する携帯端末2と、各飲食店で提示されるメニューを管理するサーバ3とを有する。図1では、米国の飲食店Aに日本人が来店した場合を例にして説明する。
【0023】
サーバ3には、複数の飲食店毎に、各飲食店で提示されるメニューに含まれる各料理、即ち各飲食店で提供される各料理について、複数の言語(例えば英語及び日本語)による複数の料理情報が事前に登録されている。以下では、英語による料理情報を英語料理情報と称し、日本語による料理情報を日本語料理情報と称する場合がある。各料理情報には、例えば料理の名称(料理名)及び説明(料理説明)等が含まれる。料理説明には、例えばその料理の材料、調理法等が含まれる。
【0024】
サーバ3は、各飲食店に設置された端末等を用いた各飲食店の従業員からの要求に従って、事前に登録されている英語料理情報及び日本語料理情報を各端末に提供する。各飲食店では、サーバ3から提供された英語料理情報を用いて英語メニューが作成され、サーバ3から提供された日本語料理情報を用いて日本語メニューが作成される。
【0025】
例えば、日本人である携帯端末2の利用者が米国の飲食店Aに来店した場合、飲食店Aの従業員は、その利用者に対して日本語メニューを提示する。その利用者は、提示された日本語メニューに対して違和感を持った場合、携帯端末2を用いて、日本語料理情報を修正した修正料理情報をサーバ3に送信することができる。
【0026】
サーバ3は、携帯端末2から修正料理情報を受信した場合、受信した修正料理情報が適切であるか否かを判定する。例えば、サーバ3は、サーバ3に登録された日本語料理情報の集合の内、修正対象の日本語料理情報と一致している日本語料理情報の数と、修正料理情報と一致している日本語料理情報の数とを算出する。サーバ3は、修正料理情報との一致数が修正対象の日本語料理情報との一致数より大きい場合、修正対象の日本語料理情報を修正料理情報に更新する。更新後の日本語料理情報は、飲食店に再度提供され、飲食店の日本語メニューは更新後の日本語料理情報に基づいて更新される。
【0027】
例えば、米国飲食店において、日本語メニューに「ハマチの照り焼き」と表示されている場合に、その飲食店に来店した日本人は「ハマチの照り焼き」を「ブリの照り焼き」に修正することを要求できる。一方、サーバ3は、各飲食店における「ブリの照り焼き」の登録数と「ハマチの照り焼き」の登録数を比較し、「ブリの照り焼き」の登録数が「ハマチの照り焼き」の登録数より大きい場合、「ハマチの照り焼き」を「ブリの照り焼き」に更新する。
【0028】
これにより、管理システム1は、飲食店の利用者からの提案によって料理情報を修正することが可能となる。さらに、管理システム1は、提案された料理情報が元の料理情報より多く登録されていることを条件に料理情報を修正する。したがって、提案された料理情報の方が元の料理情報より一般的に使用されるものであることを条件にメニューが修正されるので、料理情報として、より一般的な用語が使用されるようになっていき、料理情報の品質を向上させることが可能となる。
【0029】
図2は、管理システム1による処理の他の例を説明するための模式図である。
【0030】
図1で説明した例では、管理システム1は、利用者から提案された料理情報が元の料理情報より多く登録されていることを条件に料理情報を修正した。しかしながら、この場合、例えば一般的に使用されている用語が、誤った意味で料理情報として使用されているときは、料理情報が修正されなくなる可能性がある。
【0031】
そこで、図2に示す例では、サーバ3は、サーバ3に登録された英語料理情報の集合の中から、修正対象の日本語料理情報に対応した英語料理情報と一致している英語料理情報を抽出し、抽出した各英語料理情報に対応した日本語料理情報の集合を作成する。サーバ3は、作成した日本語料理情報の集合の内、修正対象の日本語料理情報と一致している日本語料理情報の数と、修正料理情報と一致している日本語料理情報の数とを算出する。そして、サーバ3は、修正料理情報との一致数が修正対象の日本語料理情報との一致数より大きい場合、修正対象の日本語料理情報を修正料理情報に更新する。
【0032】
例えば、米国飲食店の日本語メニューに、「ハヤシライス」に対する日本語名として「カレーライス」と表示されている場合、その飲食店に来店した日本人は「カレーライス」を「ハヤシライス」に修正することを要求できる。一方、サーバ3は、事前に登録された日本語料理情報の中から、修正対象の「ハヤシライス」に関連付けられた英語「rice with hashed meat」が関連付けられた日本語料理情報を抽出する。そして、サーバ3は、抽出した日本語料理情報における「ハヤシライス」の登録数と「カレーライス」の登録数を比較し、「ハヤシライス」の登録数が「カレーライス」の登録数より大きい場合、「ハヤシライス」を「カレーライス」に更新する。
【0033】
図2に示す例では、サーバ3全体には「ハヤシライス」より「カレーライス」の方が多く登録されているため、登録されている全ての日本語料理情報を判定対象にすると、料理情報を適切に修正できない場合がある。一方、英語を使用して飲食サービスを提供する米国飲食店において、日本語「ハヤシライス」が誤って使用されていても、英語「rice with hashed meat」は正しく使用されている可能性が高い。したがって、修正対象である料理の英語料理情報「rice with hashed meat」と一致する英語料理情報に関連付けられた日本語料理情報のみを判定対象として抽出することにより、料理情報を適切に修正できるようになる。したがって、メニューの品質をより高精度に向上させることが可能となる。
【0034】
なお、上述した図1及び図2の説明は、本発明の内容への理解を深めるための説明にすぎない。本発明は、具体的には、次に説明する各実施形態において実施され、且つ、本発明の原則を実質的に超えずに、さまざまな変形例によって実施されてもよい。このような変形例はすべて、本発明および本明細書の開示範囲に含まれる。
【0035】
(管理システム1の概略構成)
図3は、管理システム1の概略構成の一例を示す図である。
【0036】
管理システム1は、複数の携帯端末2a、2b、2c、2d・・・と、サーバ3と、複数の飲食店端末4a、4b・・・とを有する。以下では、携帯端末2a、2b、2c及び2dを単に携帯端末2と称し、複数の飲食店端末4a、4bを単に飲食店端末4と称する場合がある。携帯端末2及びサーバ3は、例えば、基地局5、移動体通信網6、ゲートウェイ7及びインターネット8等の通信ネットワークを介してそれぞれ相互に接続される。携帯端末2で実行されるプログラム(例えば、閲覧プログラム)と、サーバ3で実行されるプログラム(例えば、料理情報管理プログラム)とは、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)等の通信プロトコルを用いて通信を行う。
【0037】
飲食店端末4及びサーバ3は、例えばインターネット8等の通信ネットワークを介してそれぞれ相互に接続される。飲食店端末4で実行されるプログラム(例えば、閲覧プログラム)と、サーバ3で実行されるプログラム(例えば、料理情報管理プログラム)とは、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)等の通信プロトコルを用いて通信を行う。また、携帯端末2及び飲食店端末4は、近距離無線通信等を利用して相互に接続される。
【0038】
飲食店端末4は、各飲食店に設置され、各飲食店で使用される。飲食店端末4は、例えばパーソナルコンピュータであり、携帯端末2及びサーバ3と接続される。飲食店端末4は、従業員からの要求に従って、飲食店端末4が設置された飲食店のメニューに記載する料理情報をサーバ3から取得して、表示する。また、飲食店端末4は、その飲食店に割り当てられた識別コードを記憶し、飲食店端末4が設置された飲食店の利用者が所有する携帯端末2からの要求に従って、その飲食店に割り当てられた識別コードを携帯端末2に送信する。
【0039】
(携帯端末2の概略構成)
図4は、携帯端末2の概略構成の一例を示す図である。
【0040】
携帯端末2は、無線通信ネットワークへの接続、Webアクセス等を実行する。そのために、携帯端末2は、第1無線通信部21と、第2無線通信部22と、端末記憶部23と、操作部24と、表示部25と、端末処理部26とを備える。
【0041】
なお、携帯端末2としては多機能携帯電話(所謂「スマートフォン」)を想定するが、本発明はこれに限定されない。携帯端末2は、本発明が適用可能であればよく、例えば、携帯電話(所謂「フィーチャーフォン」)、携帯情報端末(PDA)、携帯ゲーム機、携帯音楽プレイヤ、タブレット端末、タブレットPC、ノートPC等でもよい。
【0042】
第1無線通信部21は、所定の周波数帯を感受帯域とするアンテナを含む、通信インターフェース回路を有し、携帯端末2を通信ネットワーク(図3)に接続する。第1無線通信部21は、基地局5(図3)により割り当てられるチャネルを介して、基地局5との間でCDMA(Code Division Multiple Access)方式等による無線信号回線を確立し、基地局5との間で通信を行う。なお、基地局5との間の通信方式は、CDMA方式に限定されず、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式、LTE(Long Term Evolution)方式等の他の通信方式でもよい。また、基地局5との間の通信方式は、PHS(Personal Handy-phone System)等の他の通信方式でもよい。そして、第1無線通信部21は、基地局5から受信したデータを端末処理部26に供給する。また、第1無線通信部21は、端末処理部26から供給されたデータを基地局5に送信する。
【0043】
第2無線通信部22は、Bluetooth(登録商標)等の通信方式に従った近距離無線通信を行うためのインターフェース回路を有し、無線端末装置(図示せず)との間で端末間無線通信を確立させて、直接無線通信を行う。なお、第2無線通信部22が有するインターフェース回路は、近距離無線通信を行うためのものに限定されない。例えば、第2無線通信部22は、無線LAN(Local Area Network)等の通信方式に従った無線通信を行うためのインターフェース回路を有し、無線端末装置との間で端末間無線通信を確立させて、直接無線通信を行ってもよい。第2無線通信部22は、無線端末装置から受信したデータを端末処理部26に供給する。
【0044】
端末記憶部23は、例えば、半導体メモリを有する。端末記憶部23は、端末処理部26での処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、端末記憶部23は、ドライバプログラムとして、第1無線通信部21又は第2無線通信部22を制御する通信デバイスドライバプログラム、操作部24を制御する入力デバイスドライバプログラム、表示部25を制御する出力デバイスドライバプログラム等を記憶する。また、端末記憶部23は、オペレーティングシステムプログラムとして、IEEE802.11規格の無線通信方式を実行する接続制御プログラム、携帯電話の接続制御プログラム等を記憶する。また、端末記憶部23は、アプリケーションプログラムとして、ウェブページの取得及び表示を行うウェブブラウザプログラム、電子メールの送信及び受信を行う電子メールプログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD−ROM(compact disk read only memory)、DVD−ROM(digital versatile disk read only memory)等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて端末記憶部23にインストールされてもよい。
【0045】
操作部24は、携帯端末2の操作が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネル式の入力装置、キーパッド等である。利用者は、このデバイスを用いて、文字、数字等を入力することができる。操作部24は、利用者により操作されると、その操作に対応する信号を発生する。発生した信号は、利用者の指示として、端末処理部26に入力される。
【0046】
表示部25は、動画像、静止画像等の出力が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネル式の表示装置、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ等である。表示部25は、端末処理部26から供給される動画像データに応じた動画像、静止画像データに応じた静止画像等を表示する。
【0047】
端末処理部26は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。端末処理部26は、携帯端末2の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。端末処理部26は、携帯端末2の各種処理が端末記憶部23に記憶されているプログラム及び操作部24の操作からの出力等に応じて適切な手順で実行されるように、第1無線通信部21、第2無線通信部22、表示部25等の動作を制御する。端末処理部26は、端末記憶部23に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、端末処理部26は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行することができる。
【0048】
端末処理部26は、閲覧実行部261と、識別コード受信部262と、修正料理情報送信部263と、特典受信部264とを有する。端末処理部26が有するこれらの各部は、端末処理部26が有するプロセッサ上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、端末処理部26が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ又はファームウェアとして携帯端末2に実装されてもよい。
【0049】
(携帯端末2の機能)
図5A図5B及び図6は、携帯端末2の表示機能によって表示される各表示画面の一例を示す図である。
【0050】
図5Aは、携帯端末2に表示されるメニュー表示画面500の一例を示す図である。メニュー表示画面500は、携帯端末2の利用者が利用している飲食店において提供される料理の一覧を表示するための画面である。メニュー表示画面500には、言語選択ボタン501、料理情報表示欄502及び修正ボタン503等が表示されている。
【0051】
言語選択ボタン501は、メニュー表示画面500に表示される言語を選択するためのボタンである。言語選択ボタン501が押下されるたびに、メニュー表示画面500に表示される言語が切り替わる(例えば英語と日本語に交互に切り替わる)。
【0052】
料理情報表示欄502は、その飲食店で提供される料理毎に区別して表示される。各料理情報表示欄502には、料理情報として、各料理の料理名及び料理説明が、言語選択ボタン501により選択された言語で表示される。
【0053】
修正ボタン503は、各料理情報表示欄502に表示された各料理情報を修正するためのボタンであり、料理情報表示欄502毎に表示される。修正ボタン503が押下されると、メニュー修正画面が表示される。
【0054】
図5Bは、携帯端末2に表示されるメニュー修正画面510の一例を示す図である。メニュー修正画面510は、メニュー表示画面500において修正ボタン503が押下された場合に表示される。メニュー修正画面510には、料理名511、料理名入力ボックス512、料理説明入力ボックス513及び送信ボタン514等が表示されている。
【0055】
料理名511は、修正対象となる料理の料理名である。料理名511は、言語選択ボタン501により選択された言語で表示される。
【0056】
料理名入力ボックス512は、利用者が修正を提案する料理名(修正後の料理名)を入力するためのボックスである。料理名入力ボックス512には、言語選択ボタン501により選択された言語で料理名が入力される。なお、料理名入力ボックス512には、後述する料理テーブルに記憶された各料理情報に含まれる料理名が選択可能に表示されてもよい。これにより、利用者は、既に登録されている料理名の中から適切な料理名を選択することができる。
【0057】
料理説明入力ボックス513は、利用者が修正を提案する料理説明(修正後の料理説明)を入力するためのボックスである。料理説明入力ボックス513には、言語選択ボタン501により選択された言語で料理説明が入力される。なお、料理名入力ボックス513には、料理テーブルに記憶された各料理情報に含まれる料理説明が選択可能に表示されてもよい。これにより、利用者は、既に登録されている料理説明の中から適切な料理説明を選択することができる。
【0058】
送信ボタン514は、料理名入力ボックス512に入力された料理名と、料理説明入力ボックス513に入力された料理説明をサーバ3に送信するためのボタンである。
【0059】
図6は、携帯端末2に表示される特典画面600の一例を示す図である。特典画面600は、メニュー修正画面510において送信ボタン514が押下され、料理情報の修正が要求された場合、又は、その要求に従って料理情報が修正された場合に表示される画面である。特典画面600には、特典601等が表示されている。
【0060】
特典は、一定の価値を有し、且つ、利用者が利用可能な電子データである。特典は、飲食店で飲食するために必要な費用の全部もしくは一部の支払いの免除を示す情報、又は、飲食店で販売もしくは配布される物品と交換可能な情報等を含む。例えば、費用の支払いの免除を示す情報は、飲食料金の割引を示す割引情報等であり、物品と交換可能な情報は、利用者一人につき一杯の飲料と交換可能な交換情報等である。なお、特典は、蓄積可能なポイント情報でもよく、その場合、所定のポイント量以上のポイント情報が蓄積されると、上述の費用の支払いの免除又は物品の交換が可能となる。
【0061】
(サーバ3の概略構成)
図7は、サーバ3の概略構成の一例を示す図である。
【0062】
サーバ3には、複数の飲食店毎に、各飲食店の利用者に提示するための複数の言語(例えば英語及び日本語)による複数の料理情報が記憶されている。サーバ3は、各飲食店を利用した利用者の携帯端末2から、各飲食店で提供される料理情報を修正した修正料理情報を受信する。サーバ3は、修正料理情報を受信すると、サーバ3に記憶される料理情報の集合の内、修正対象の料理情報(元の料理情報)と一致している料理情報の数と、修正料理情報と一致している料理情報の数を算出する。そして、サーバ3は、修正料理情報との一致数が修正対象の料理情報との一致数より大きい場合、修正対象の料理情報を修正料理情報で置き換えるように料理情報を更新する。以上のような機能を実現するために、サーバ3は、サーバ通信部31と、サーバ記憶部32と、サーバ処理部33とを備える。
【0063】
サーバ通信部31は、サーバ3をインターネット8に接続するための通信インターフェース回路を有する。サーバ通信部31は、携帯端末2から受信したデータをサーバ処理部33に供給する。
【0064】
サーバ記憶部32は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置及び光ディスク装置の内の少なくとも一つを有し、バスを介してサーバ3と接続される。サーバ記憶部32は、サーバ処理部33による処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、サーバ記憶部32は、ドライバプログラムとして、サーバ通信部31を制御する通信デバイスドライバプログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD−ROM、DVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いてサーバ記憶部32にインストールされてもよい。また、サーバ記憶部32は、データとして、図8Aに示す飲食店テーブル、図8Bに示す利用者テーブル等を記憶する。
【0065】
(テーブルのデータ構造)
図8A及び図8Bは、各種テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【0066】
なお、サーバ記憶部32が各種テーブルを記憶するのではなく、サーバ3と接続可能な記憶部を有する他の装置(データベース等)がこれらの各種テーブルを記憶してもよい。この場合、サーバ3は、これらの各種テーブルに記憶された情報を使用する際に、当該テーブルを記憶する他の装置にアクセスして、当該テーブルに記憶された情報を取得する。また、各テーブルに含まれる各情報は、テーブル以外の形式で記憶されてもよく、例えばそれぞれ独立して記憶されてもよい。
【0067】
図8Aには、飲食店テーブルが示されている。飲食店テーブルには、複数の飲食店毎に、各飲食店の飲食店ID、名称(飲食店名)、使用言語、識別コード、並びに、各飲食店で提供される複数の料理の料理ID及び料理情報等が関連付けて記憶されている。
【0068】
使用言語は、各飲食店で飲食サービスを提供する際に使用される言語である。使用言語として、例えば各飲食店が所属する国の母国語が記憶されてもよい。識別コードは、各飲食店を識別するためのコードであり、各飲食店に配置された飲食店端末3に配布され、さらに、各飲食店端末3から、各飲食店を利用する利用者の携帯端末2に配布される。識別コードは、例えば、所定数の数字列もしくは文字列、バーコード等の一次元コード、又は、QRコード等の二次元コード等である。
【0069】
各料理の料理情報として、複数の言語(例えば英語及び日本語)による複数の料理情報が記憶される。即ち、各料理について、特定の言語による特定の料理情報と、その特定の料理情報に対応した、特定の言語と異なる他の言語による他の料理情報とが、関連付けて記憶される。各料理情報には、例えば料理の名称(料理名)及び説明(料理説明)等が含まれる。料理説明には、例えばその料理の材料、調理法等が含まれる。各料理情報は、各飲食店において利用者に提示されるメニューに記載される。
【0070】
各料理ID及び料理情報は、例えば管理システム1の管理者により、その管理者が利用する端末から事前に登録される。または、各料理ID及び料理情報は、管理システム1においてメニュー情報を登録する権限を与えられた利用者(例えば、各飲食店の従業員)により、その利用者が利用する端末から事前に登録されてもよい。なお、サーバ記憶部32は、料理毎に、各料理ID及び料理情報を記憶する料理テーブルを記憶してもよい。その場合、サーバ3は、管理システム1の管理者又は各飲食店の従業員からの要求に従って、
管理者が利用する端末又は飲食店端末4に料理テーブルに記憶された料理ID及び料理情報の一覧を送信する。各端末は、送信された料理ID及び料理情報の一覧を表示し、管理システム1の管理者又は各飲食店の従業員は、表示された料理ID及び料理情報の中から、所望の料理ID及び料理情報を選択して飲食店テーブルに登録する。
【0071】
図8Bには、利用者テーブルが示されている。利用者テーブルには、複数の飲食店毎に、各利用者の利用者ID、端末ID、名称(利用者名)及びメールアドレス等が関連付けて記憶される。なお、端末IDは、各利用者が所有する携帯端末2を識別するための識別情報である。メールアドレスは、各利用者が所有する携帯端末2に所定の情報を通知するためのアドレスである。
【0072】
図7に戻り、以下、サーバ処理部33について説明する。サーバ処理部33は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。サーバ処理部33は、サーバ3の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。サーバ処理部33は、サーバ3の各種処理がサーバ記憶部32に記憶されているプログラム等に応じて適切な手順で実行されるように、サーバ通信部31等の動作を制御する。サーバ処理部33は、サーバ記憶部32に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、サーバ処理部33は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行できる。
【0073】
サーバ処理部33は、登録部331と、提供部332と、受信部333と、特典送信部334と、算出部335と、更新部336と、を有する。サーバ処理部33が有するこれらの各部は、サーバ処理部33が有するプロセッサ上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、サーバ処理部33が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、又はファームウェアとしてサーバ3に実装されてもよい。
【0074】
(管理システム1の動作シーケンス1)
図9は、管理システム1による、飲食店端末4への料理情報登録に係る動作シーケンスの一例を示す図である。
【0075】
以下に説明する動作シーケンスは、予めサーバ記憶部32に記憶されているプログラムに基づいて、主にサーバ処理部33により、サーバ3の各要素と協働して実行される。また、以下に説明する動作シーケンスは、予め飲食店端末4の記憶部(不図示)に記憶されているプログラムに基づいて、主に飲食店端末4の制御部(不図示)により、飲食店端末4の各要素と協働して実行される。
【0076】
なお、図9に示す動作シーケンスが実行される前に、サーバ記憶部32の飲食店テーブルには、登録部331により、飲食店端末4が設置された飲食店に提供される各料理情報が登録され、記憶されているものとする。
【0077】
まず、飲食店端末4は、飲食店端末4が設置された飲食店の従業員等から、飲食店端末4への料理情報の登録指示を受け付ける(ステップS101)。
【0078】
次に、飲食店端末4は、料理情報の取得を要求するための料理情報取得要求をサーバ3へ送信する(ステップS102)。料理情報取得要求には、飲食店端末4が設置された飲食店の飲食店IDが含まれる。
【0079】
次に、サーバ3の提供部332は、サーバ通信部31を介して飲食店端末4から料理情報取得要求を受信すると、飲食店端末4に送信する料理情報をサーバ記憶部32から読み出す(ステップS103)。提供部332は、受信した料理情報取得要求に含まれる飲食店IDを特定し、飲食店テーブルにおいて、特定した飲食店IDに関連付けて記憶されている全ての料理情報(英語料理情報及び日本語料理情報)を読み出す。なお、料理情報取得要求には、飲食店端末4が設置された飲食店が提供する各料理の料理ID又は言語を指定する情報が含まれてもよい。その場合、提供部332は、受信した料理情報取得要求に含まれる料理IDに対応する、指定された言語による料理情報のみを読み出す。
【0080】
次に、提供部332は、読み出した各料理情報を飲食店端末4に送信する(ステップS104)。
【0081】
次に、飲食店端末4は、サーバ3から料理情報を受信すると、受信した料理情報を飲食店端末4に登録する(ステップS105)。飲食店端末4に登録された料理情報は、飲食店の従業員からの要求に従って、飲食店端末4の表示部(不図示)に表示される。これにより、従業員は、サーバ3から提供された英語料理情報を使用して英語メニューを作成し、サーバ3から提供された日本語料理情報を使用して日本語メニューを作成することが可能になる。以上により、料理情報登録に係る動作シーケンスは終了する。
【0082】
(管理システム1の動作シーケンス2)
図10は、管理システム1による料理情報修正に係る動作シーケンスの一例を示す図である。
【0083】
以下に説明する動作シーケンスは、予め端末記憶部23及びサーバ記憶部32に記憶されているプログラムに基づいて、主に端末処理部26及びサーバ処理部33により、携帯端末2及びサーバ3の各要素と協働して実行される。また、以下に説明する動作シーケンスは、予め飲食店端末4の記憶部(不図示)に記憶されているプログラムに基づいて、主に飲食店端末4の制御部(不図示)により、飲食店端末4の各要素と協働して実行される。
【0084】
まず、サーバ記憶部32に記憶された複数の飲食店の内の特定の飲食店を利用する利用者の携帯端末2の閲覧実行部261は、利用者による操作部24を用いた操作に従って、利用者が利用している飲食店の識別コードの取得指示を受け付ける(ステップS201)。
【0085】
次に、閲覧実行部261は、識別コードの取得を要求するための識別コード取得要求を第2無線通信部22を介して、利用者が利用している飲食店に設置された飲食店端末4へ送信する(ステップS202)。
【0086】
次に、飲食店端末4は、携帯端末2から識別コード取得要求を受信すると、飲食店端末4が設置された飲食店の識別コードを読み出す(ステップS203)。
【0087】
次に、飲食店端末4は、読み出した識別コードを携帯端末2に送信する(ステップS204)。
【0088】
次に、携帯端末2の識別コード受信部262は、第2無線通信部22を介して飲食店端末4から識別コードを受信する(ステップS205)。なお、識別コードがバーコード又はQRコード等である場合、飲食店端末4は識別コードを表示し、携帯端末2の識別コード受信部262は、飲食店端末4に表示された識別コードを撮像部(不図示)を用いて撮像することにより識別コードを取得してもよい。
【0089】
次に、携帯端末2の閲覧実行部261は、携帯端末2の利用者による操作部24を用いた操作に従って、利用者が利用している飲食店のメニューの表示指示を受け付ける(ステップS206)。
【0090】
次に、閲覧実行部261は、メニューの取得を要求するためのメニュー取得要求を第1無線通信部21を介してサーバ3へ送信する(ステップS207)。メニュー取得要求には、飲食店端末4から取得した飲食店の識別コードが含まれる。
【0091】
次に、サーバ3の提供部332は、サーバ通信部31を介して携帯端末2からメニュー取得要求を受信すると、メニュー取得要求から識別コードを特定する。提供部332は、飲食店テーブルから、特定した識別コードに関連付けられた飲食店で提供される各料理の料理情報を読み出す(ステップS208)。
【0092】
次に、提供部332は、読み出した各料理情報を一覧表示するメニュー表示画面500を表示するための表示データを作成し、サーバ通信部31を介して携帯端末2に送信する(ステップS209)。
【0093】
次に、閲覧実行部261は、第1無線通信部21を介して携帯端末2から表示データを受信すると、受信した表示データに従ってメニュー表示画面500を表示部25に表示する(ステップS210)。
【0094】
次に、携帯端末2の修正料理情報送信部266は、携帯端末2の利用者による操作部24を用いた操作に従って、料理情報の修正指示を受け付ける(ステップS211)。修正料理情報送信部266は、メニュー修正画面510の送信ボタン514が押下された場合に、料理情報の修正指示が入力されたと判定し、料理情報の修正指示を受け付ける。修正料理情報送信部266は、メニュー表示画面500において押下された修正ボタン503に対応する料理情報を修正対象の料理情報とし、メニュー修正画面510で指定された料理名及び料理説明を、修正対象の料理情報を修正した修正料理情報とする。
【0095】
次に、修正料理情報送信部266は、料理情報の修正を要求するための料理情報修正要求を第1無線通信部21を介してサーバ3へ送信する(ステップS212)。料理情報修正要求には、飲食店端末4から取得した飲食店の識別コード、修正対象の料理の料理ID、料理情報の言語及び修正料理情報が含まれる。
【0096】
次に、サーバ3の受信部333は、サーバ通信部31を介して携帯端末2から料理情報修正要求を受信する。受信部333が携帯端末2から料理情報修正要求を受信すると、特典送信部334は、サーバ通信部31を介して携帯端末2に第1特典を送信する(ステップS213)。特典送信部334は、携帯端末2の利用者に付与される第1特典を表す特典画面600を表示するための表示データを作成し、サーバ通信部31を介して携帯端末2に送信する。
【0097】
なお、特典送信部334は、携帯端末2の利用者が修正対象の料理を提供する飲食店を利用したか否かを判定し、携帯端末2の利用者が修正対象の料理を提供する飲食店を利用した場合に限り、携帯端末2に第1特典を送信してもよい。特典送信部334は、料理情報修正要求に含まれる識別コードが、飲食店テーブルにおいて修正対象の料理の料理IDと関連付けて記憶された飲食店の識別コードと一致するか否かを判定することにより、携帯端末2の利用者が飲食店を利用したか否かを判定する。
【0098】
次に、携帯端末2の特典受信部264は、第1無線通信部21を介して携帯端末2から表示データを受信すると、受信した表示データに従って、特典画面600を表示部25に表示する(ステップS214)。これにより、携帯端末2の利用者は、サーバ3から付与された第1特典を利用することができる。
【0099】
また、サーバ3の受信部333が携帯端末2から料理情報修正要求を受信した場合、サーバ3は、料理情報更新処理を実行する(ステップS215)。サーバ3は、料理情報更新処理において、修正料理情報が適切であるか否かを判定し、適切である場合、修正対象の料理情報を修正料理情報で置き換えるように更新する。料理情報更新処理の詳細については後述する。
【0100】
次に、更新部336は、料理情報更新処理において料理情報が更新された場合、飲食店端末4に登録されている料理情報の更新を要求するための料理情報更新要求をサーバ通信部31を介して飲食店端末4に送信する(ステップS216)。料理情報更新要求には、修正対象の料理の料理ID、料理情報の言語及び修正料理情報が含まれる。
【0101】
次に、飲食店端末4は、サーバ3から料理情報更新要求を受信すると、受信した料理情報更新要求に含まれる料理ID、料理情報の言語及び修正料理情報を特定する。飲食店端末4は、特定した料理IDに対応する、特定した言語による料理情報を、特定した修正料理情報に更新する(ステップS217)。
【0102】
また、サーバ3の更新部336が料理情報更新処理において料理情報を更新した場合、特典送信部334は、サーバ通信部31を介して携帯端末2に第2特典を送信する(ステップS218)。第2特典は、第1特典より価値の高い特典である。例えば、第1特典が、飲食料金の割引を示す割引情報である場合、第2特典は、第1特典より割引率の大きい割引情報である。また、第1特典が、物品と交換可能な交換情報である場合、第2特典は、第1特典より高価な物品と交換可能な交換情報である。特典送信部334は、携帯端末2の利用者に付与される第2特典を表す特典画面600を表示するための表示データを作成し、サーバ通信部31を介して携帯端末2に送信する。
【0103】
次に、携帯端末2の特典受信部264は、第1無線通信部21を介して携帯端末2から表示データを受信すると、受信した表示データに従って、特典画面600を表示部25に表示する(ステップS219)。これにより、携帯端末2の利用者は、サーバ3から付与された第2特典を利用することができる。以上により、料理情報修正に係る動作シーケンスは終了する。
【0104】
(メニュー更新処理)
図11は、メニュー更新処理の一例を示すフローチャートである。図11に示すメニュー更新処理は、図10のステップS215において実行される。
【0105】
まず、受信部333は、携帯端末2の利用者が修正対象の料理を提供する飲食店を利用したか否かを判定する(ステップS301)。受信部333は、料理情報修正要求に含まれる識別コードが、飲食店テーブルにおいて修正対象の料理の料理IDと関連付けて記憶された飲食店の識別コードと一致するか否かを判定することにより、携帯端末2の利用者が飲食店を利用したか否かを判定する。
【0106】
携帯端末2の利用者が修正対象の料理を提供する飲食店を利用していないと判定された場合、更新部336は、料理情報を更新せずに、一連のステップを終了する。
【0107】
一方、携帯端末2の利用者が修正対象の料理を提供する飲食店を利用したと判定された場合、算出部335は、飲食店テーブルに記憶された複数の料理情報の集合の内、修正対象の料理情報と一致している料理情報の数を算出する(ステップS302)。算出部335は、飲食店テーブルから、料理情報修正要求に含まれる言語による料理情報の集合を抽出し、料理情報修正要求に含まれる料理IDと関連付けられた、その言語による料理情報と一致する数を第1一致数として算出する。なお、「一致する」とは、完全に一致することに限定されず、略一致することを含んでもよい。例えば、算出部335は、一方の情報に含まれる単語の内、所定割合(例えば50%)の単語が他方の情報に含まれる場合も、一致すると判定してもよい。
【0108】
次に、算出部335は、飲食店テーブルに記憶された複数の料理情報の集合の内、修正料理情報と一致している料理情報の数を算出する(ステップS303)。算出部335は、飲食店テーブルから、料理情報修正要求に含まれる言語による料理情報の集合を抽出し、料理情報修正要求に含まれる修正料理情報と一致する数を第2一致数として算出する。
【0109】
次に、更新部336は、修正料理情報との第2一致数が、修正対象の料理情報との第1一致数より大きいか否かを判定する(ステップS304)。
【0110】
更新部336は、第2一致数が第1一致数以下である場合、料理情報を更新せずに、一連のステップを終了する。
【0111】
一方、更新部336は、第2一致数が第1一致数より大きい場合、修正対象の料理情報を修正料理情報で置き換えるように、飲食店テーブルに記憶された料理情報を更新し(ステップS305)、一連のステップを終了する。
【0112】
例えば、英語を使用言語とする米国飲食店の日本語料理情報の更新が要求された場合、料理情報修正要求には、米国飲食店の識別コード、修正対象の料理の料理ID、修正対象の料理情報の言語が日本語である旨及び修正料理情報が含まれる。ステップS302において、算出部335は、飲食店テーブルから日本語料理情報の集合を抽出し、修正対象の料理の料理IDと関連付けられた日本語料理情報との第1一致数を算出する。また、ステップS303において、算出部335は、飲食店テーブルから日本語料理情報の集合を抽出し、修正料理情報との第2一致数を算出する。そして、ステップS305において、更新部336は、飲食店テーブルにおいて、修正対象の料理の料理IDと関連付けられた日本語料理情報を修正料理情報で置き換える。
【0113】
なお、サーバ3は、各一致数の算出対象となる料理情報の集合を、修正対象の料理情報の言語を使用してサービスを提供している飲食店に関連付けられた料理情報に限定してもよい。その場合、算出部335は、登録された各料理情報から、修正対象の料理情報の言語を使用してサービスを提供している飲食店に関連付けられた料理情報の集合を作成する。そして、算出部335は、作成した料理情報の集合について、修正料理情報との一致数と、修正対象の日本語料理情報との一致数とを算出する。これにより、修正料理情報が修正に適しているか否かをより高精度に判定することが可能となる。
【0114】
以上説明してきたように、管理システム1は、飲食店の利用者からの提案によってメニューを修正することが可能となる。さらに、管理システム1は、提案された料理情報が元の料理情報より多く登録されていることを条件に料理情報を修正する。提案された料理情報の方が元の料理情報より一般的に使用されるものであることを条件にメニューが修正されるので、料理情報として、より一般的な用語が使用されるようになっていき、料理情報の品質を向上させることが可能となる。
【0115】
(変形例1)
図12は、メニュー更新処理の他の例を示すフローチャートである。
【0116】
図12に示すメニュー更新処理は、図10のステップS215において、図11に示すフローチャートの代わりに実行される。図12に示すフローチャートのステップS401、S407、S408の処理は、図11に示すフローチャートのステップS301、S304、S305の処理と同様であるため、詳細な説明を省略し、以下ではステップS402〜S406についてのみ説明する。
【0117】
ステップS402において、算出部335は、修正対象の言語による修正対象の料理情報に対応した他の言語による料理情報を特定する(ステップS402)。算出部335は、料理情報修正要求に含まれる、飲食店の識別コード、修正対象の料理の料理ID及び料理情報の言語を特定する。算出部335は、飲食店テーブルにおいて、特定した識別コード及び料理IDに対応する、特定した言語による料理情報を特定し、特定した料理情報に関連付けられた他の言語による料理情報を特定する。他の言語は、例えばその飲食店の使用言語とすることができる。
【0118】
次に、算出部335は、飲食店テーブルに記憶される、他の言語による複数の料理情報の集合の中から、特定した他の言語による料理情報と一致している料理情報を抽出する(ステップS403)。算出部335は、例えば、飲食店テーブルにおいて、修正対象の料理を提供する飲食店の使用言語による料理情報の集合の内、ステップS402で特定した料理情報と一致している料理情報を抽出する。
【0119】
次に、算出部335は、抽出した全ての料理情報のそれぞれに対応した、修正対象の料理情報の言語による料理情報の集合を作成する(ステップS404)。算出部335は、飲食店テーブルにおいて、ステップS403で抽出した全ての料理情報のそれぞれに関連付けられた、修正対象の料理情報の言語による料理情報の集合を作成する。
【0120】
次に、算出部335は、図11のステップS302と同様にして、作成した料理情報の集合の内、修正対象の料理情報と一致している料理情報の数を第1一致数として算出する(ステップS405)。
【0121】
次に、算出部335は、図11のステップS303と同様にして、作成した料理情報の集合の内、修正料理情報と一致している料理情報の数を第2一致数として算出する(ステップS406)。
【0122】
例えば、英語を使用言語とする米国飲食店の日本語料理情報の更新が要求された場合、料理情報修正要求には、米国飲食店の識別コード、修正対象の料理の料理ID、修正対象の料理情報の言語が日本語である旨及び修正料理情報が含まれる。ステップS402において、算出部335は、飲食店テーブルにおいて、料理情報修正要求で指定された飲食店及び料理IDに対応する日本語料理情報を特定し、特定した日本語料理情報に関連付けられた英語料理情報を特定する。ステップS403において、算出部335は、飲食店テーブルに記憶される英語料理情報の集合の中から、ステップS402で特定した英語料理情報と一致している英語料理情報を抽出する。ステップS404において、算出部335は、飲食店テーブルにおいて、抽出した全ての英語料理情報のそれぞれに関連付けられた日本語料理情報の集合を作成する。
【0123】
この場合も、管理システム1は、飲食店の利用者からの提案によってメニューを修正することが可能となる。さらに、管理システム1は、修正対象の料理情報の言語とは異なる言語による料理情報が相互に一致しているもののみを、各一致数の算出対象となる料理情報の集合として抽出する。これにより、提案された料理情報が修正に適しているか否かをより高精度に判定することが可能となり、メニューの品質をより高精度に向上させることが可能となる。
【0124】
(変形例2)
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではない。例えば、サーバ3は、修正対象の料理情報と修正料理情報のそれぞれを他の特定の言語に翻訳し、翻訳した各情報と、修正対象の料理情報に関連付けられた、その特定の言語による料理情報との一致度合いに基づいて、料理情報を更新するか否かを判定してもよい。
【0125】
その場合、算出部335は、料理情報修正要求に含まれる、飲食店の識別コード、修正対象の料理の料理ID、料理情報の言語及び修正料理情報を特定する。次に、算出部335は、飲食店テーブルにおいて、特定した識別コード及び料理IDに対応する、特定した言語による修正対象の料理情報を特定し、さらに、修正対象の料理情報に関連付けられた飲食店の使用言語を特定する。
【0126】
次に、算出部335は、修正対象の料理情報を飲食店の使用言語に翻訳した第1翻訳情報を取得する。例えば、サーバ3は、言語毎の辞書をサーバ記憶部32に記憶しておき、算出部335は、その辞書を用いて料理情報を翻訳することにより翻訳情報を取得する。または、算出部335は、外部の翻訳サーバ(不図示)に料理情報の翻訳を要求することにより翻訳情報を取得してもよい。同様に、算出部335は、料理情報修正要求に含まれる修正料理情報を飲食店の使用言語に翻訳した第2翻訳情報を取得する。
【0127】
次に、算出部335は、飲食店テーブルにおいて、特定した料理情報に関連付けられた、飲食店の使用言語による料理情報を特定し、特定した料理情報と第1翻訳情報との一致の度合いを算出する。算出部335は、例えば、一方の情報に含まれる単語の数に対する、両方の情報に共通に含まれる単語の数を一致の度合いとして算出する。同様に、算出部335は、特定した料理情報と第2翻訳情報との一致の度合いを算出する。
【0128】
そして、更新部336は、特定した料理情報と第2翻訳情報との一致の度合いが、特定した料理情報と第1翻訳情報との一致の度合いより高い場合に限り、料理情報を更新する。
【0129】
これにより、管理システム1は、修正対象の料理を提供している飲食店の使用言語による料理情報を基準として、利用者により提案された料理情報が修正に適しているか否かを判定することができる。したがって、管理システム1は、誤った用語を用いて料理情報を更新してしまうことを抑制することが可能になる。
【0130】
(変形例3)
サーバ記憶部32が記憶する各テーブル又は各テーブルに含まれる各情報は、サーバ3だけでなく、複数の異なる装置に、分割して記憶されてもよい。その場合、サーバ3のサーバ記憶部32、及び、サーバ3以外の他の装置の記憶部が、それぞれ、各装置が管理する、利用者テーブル、料理テーブル及び飲食店テーブルを記憶する。即ち、サーバ3が管理する飲食店についての料理ID及び料理情報は、サーバ記憶部32に記憶された料理テーブルの料理ID及び料理情報の中から選択され、サーバ記憶部32に記憶された飲食店テーブルに登録される。他の装置が管理する飲食店についての料理ID及び料理情報は、その装置の記憶部に記憶された料理テーブルの料理ID及び料理情報の中から選択され、その装置の記憶部に記憶された飲食店テーブルに登録される。本実施形態でいうテーブルとはデータベースの形式の一例であり、データがサーバ内にプールしているような形式であってもよい。
【0131】
その場合、サーバ3は、第1一致数及び第2一致数を算出する際、サーバ3以外の他の装置の記憶部に記憶された料理情報のみを一致判定の対象としてもよい。即ち、サーバ3は、第1一致数を算出する際(図11のステップS302)、サーバ3以外の他の装置の記憶部に記憶された複数の料理情報の集合の内、修正対象の料理情報と一致している料理情報の数を算出する。また、サーバ3は、第2一致数を算出する際(図11のステップS303)、サーバ3以外の他の装置の記憶部に記憶された複数の料理情報の集合の内、修正料理情報と一致している料理情報の数を算出する。これにより、サーバ3は、他のシステムが記憶する膨大なデータを利用して、サーバ3の飲食店テーブルに記憶された一般的に使用されていない用語を、一般的に使用されている用語に置き換えていくことができる。なお、サーバ3は、飲食店テーブルに記憶された料理情報を更新した場合、料理テーブルに記憶された対応する料理情報についても同時に更新してもよい。
【0132】
また、修正料理情報は、携帯端末2により、サーバ記憶部32に記憶された料理テーブルの料理情報の中から選択されてもよい。その場合、メニュー修正画面510の料理名入力ボックス512及び料理名入力ボックス513には、それぞれ、サーバ記憶部32に記憶された料理テーブルの各料理情報に含まれる料理名及び料理説明が選択可能に表示される。管理システム1の管理者又は各飲食店の従業員は、携帯端末2を用いて、選択可能に表示された料理名及び料理説明の中から適切な料理名及び料理説明を選択する。これにより、サーバ3は、管理システム1の管理者又は各飲食店の従業員によって、各飲食店についての料理情報が登録される際に、料理テーブルの中から不適切な料理情報が選択されていた場合に、その料理情報をより適切な料理情報に更新することができる。
【0133】
当業者は、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
【符号の説明】
【0134】
1 管理システム
2 携帯端末
3 サーバ
31 サーバ通信部
32 サーバ記憶部
331 登録部
332 提供部
333 受信部
334 特典送信部
335 算出部
336 更新部
【要約】
飲食店の利用者からの提案によってメニューを修正し、メニューの品質を向上させる制御方法、サーバ及び制御プログラムを提供する。サーバ3は、複数の飲食店毎に、各飲食店の利用者に提示するための第1言語による複数の第1料理情報と、複数の第1料理情報に対応した、第1言語と異なる第2言語による複数の第2料理情報とを関連付けて記憶した記憶部32を有し、特定の飲食店を利用した利用者の端末から、特定の飲食店で提供される特定の第2料理情報を修正した修正料理情報を受信し、特定の第2料理情報と一致している第2料理情報の数を第1一致数として算出し、修正料理情報と一致している第2料理情報の数を第2一致数として算出し、第2一致数が第1一致数より大きい場合、特定の第2料理情報を修正料理情報で置き換えるように、記憶部に記憶される情報を更新する。
図1
図2
図3
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図5A
図5B
図6
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図8B
図9
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図12