(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では、図中に示した矢印の方向に基づいて、前後方向、左右方向及び上下方向を定義する。
【0018】
本発明の一実施形態に係る冶具100は、
図1から
図3に示すように、マンション1の外壁において(後述するように)躯体4から浮いた状態となったタイル部5の浮き部分を補修するためのものである。本実施形態においては、タイル部5の浮き部分を補修するために4つの冶具100が使用されている。
【0019】
まず、
図2及び
図3を用いて、本実施形態において、冶具100を使用して補修が行われる外壁を有するマンション1について説明する。
【0020】
マンション1は、本発明に係る「建築物」の一実施形態である。マンション1は、各階ごとにベランダ2を備える。なお、本実施形態においては、補修をすべきタイル部5の浮き部分は、
図2に示すように、マンション1の最上階のベランダ2の壁部3(外壁)に発生しているものとする。
【0021】
なお、本発明に係る「建築物」は、マンション1に限定するものでなく、例えば店舗や、オフィス、ランドマーク、美術館、映画館、病院等であってもよい。
【0022】
また、マンション1には、
図1から
図3に示すように、仮設足場200が付設される。仮設足場200は、高所において作業者が作業を行うための足場となるものである。仮設足場200は、複数のパイプ部材や足場部材等により組み立てられ、マンション1の直ぐ前方に設置される。
【0023】
以下では、マンション1のベランダ2の壁部3(外壁)の構成について、
図3を用いて説明する。
【0024】
図3に示すように、ベランダ2の壁部3は、躯体4と、タイル部5と、モルタル部6と、により構成される。躯体4は、壁部3の主たる構造体である。躯体4は、コンクリートを主な材料として形成される。タイル部5は、躯体4に貼り付けられる仕上げ材である。タイル部5は、複数のタイル5a・5a・・・から形成される。モルタル部6は、タイル部5と躯体4との間に介在される接着剤(モルタル)である。このように、マンション1のベランダ2の壁部3(外壁)は、タイル部5と、モルタル部6と、躯体4と、が前方から後方へ向けて順番に配置され、いわゆるタイル貼り外壁として構成される。
【0025】
なお、
図3に示すように、タイル部5は、各タイル5aが相互に離間して配置される。そして、相互に離間して配置されたタイル5a・5aの間には、モルタルからなる目地部7が形成される。
【0026】
ここで、一般的に、タイル貼り外壁は美観に優れるものの、施工後にある程度の年数が経過すると、様々な要因によりタイル部の一部が躯体から剥離して浮いた状態となることがある。このように、タイル部の一部が浮いた状態となると、当該浮いた状態となったタイル部の一部と(浮いていない状態の)タイル部の他部との間の目地部にクラックが発生する。そして、クラックの範囲が大きくなると、前記浮いた状態となったタイル部の一部が(浮いていない状態の)タイル部の他部から完全に分離して外壁から脱落することとなる。
【0027】
このように、タイル貼り外壁においては、タイル部の一部が躯体から剥離して浮いた状態となった場合には、当該タイル部の一部(浮き部分)が外壁から脱落することを防止するため、当該タイル部の一部(浮き部分)を補修する必要がある。
【0028】
以下では、補修の一例として、
図13に示す壁部3を補修するものとして説明を行うこととする。
【0029】
なお、
図13は、タイル部5(より詳細には、タイル部5及びモルタル部6)の一部が躯体4から剥離して浮いた状態となったマンション1のベランダ2の壁部3(外壁)を示している。また、
図13(さらに、
図8等)においては、説明の便宜上、浮いた状態となったタイル部5の一部の色を濃く示し、(浮いていない状態の)タイル部5の他部の色を薄く示している。また、以下の説明では、浮いた状態となったタイル部5の一部を「浮きタイル部11」と、(浮いていない状態の)タイル部5の他部を「貼り付きタイル部12」と称する。また、浮きタイル部11と貼り付きタイル部12との間に位置する目地部7を「境界目地部7a」と称する。
【0030】
図13(a)に示すように、本実施形態においては、壁部3(外壁)に発生した浮きタイル部11は、正面視で略正方形状に形成されている。また、浮きタイル部11の上下左右に位置する境界目地部7aのうち上側の境界目地部7a(以下では「境界目地部21」と称する。)及び下側の境界目地部7a(以下では「境界目地部22」と称する。)にクラックが発生している(
図13(a)中の黒太線参照。)。また、浮きタイル部11の上下左右に位置する境界目地部7aのうち左側の境界目地部7a(以下では「境界目地部23」と称する。)及び右側の境界目地部7a(以下では「境界目地部24」と称する。)にはクラックが発生していない。また、躯体4から剥離して浮いた状態となったことにより、浮きタイル部11の中央に上下方向にわたってクラック(以下では「クラックk」と称する。)が発生している(
図13(a)中の中央の黒太線参照。)。
【0031】
このように、本実施形態においては、ベランダ2の壁部3に発生した浮きタイル部11が当該壁部3から脱落することを防止するため、当該浮きタイル部11を補修する必要がある。
【0032】
以下では、冶具100の構成について、
図4から
図6を用いて詳細に説明する。
【0033】
冶具100は、
図4から
図6に示すように、主として接触部材110と、押圧部材120と、により構成される。
【0034】
接触部材110は、ベランダ2の壁部3(外壁)に発生した浮きタイル部11と対向して接触する部材である。接触部材110は、
図5に示すように、主として枠部111と、受け部112と、により構成される。
【0035】
接触部材110の枠部111は、複数の細長い略平板状の部材(以下では「細長平板113」と称する。)がその短手方向を前後方向へ向けた状態で適宜に組み合わされて形成される。より詳細には、枠部111においては、4本の細長平板113により正面視で略正四角形状の外枠が形成される。また、枠部111の外枠の内側には、長手方向を上下方向へ向けた2本の細長平板113が相互に適宜の間隔をあけて配置される。また、枠部111の外枠の内側には、長手方向を左右方向へ向けた3本の細長平板113が相互に適宜の間隔をあけて配置される。このように、接触部材110の枠部111は、正面視で略四角形状であって格子状に形成される。
【0036】
接触部材110の受け部112は、正面視で枠部111の略中央に配置される。受け部112は、主として受け平板114と、四角筒115と、により構成される。
【0037】
受け部112の受け平板114は、長手方向を上下方向へ向けた略平板状の部材である。受け平板114は、その板面を前後方向へ向け、枠部111の前端面と一体的に固定される。より詳細には、受け平板114は、枠部111の外枠の内側に配置された、長手方向を上下方向へ向けた2本の細長平板113及び長手方向を左右方向へ向けた3本の細長平板113の前端面と一体的に固定される。
【0038】
受け部112の四角筒115は、その筒心方向を前後方向へ向けた略四角筒状の部材である。四角筒115は、正面視で受け平板114の略中央に配置され、当該受け平板114から前方へ向けて突出される。四角筒115は、受け平板114の前側面と一体的に固定される。
【0039】
押圧部材120は、接触部材110を介して浮きタイル部11を躯体4の側へ向けて押圧する部材である。押圧部材120は、
図6(a)に示すように、主として長筒部121と、押圧部122と、支持アーム部123と、レバー部124と、により構成される。
【0040】
押圧部材120の長筒部121は、押圧部材120の主たる構造体である。長筒部121は、その筒芯方向を前後方向へ向けた細長い略円筒状に形成される。長筒部121の後端部には、その内側にネジ孔が形成されたナット部125が配設される。ナット部125は、ネジ孔が長筒部121の後側の開口部と対向するように配置され、当該長筒部121の後端部と一体的に固定される。
【0041】
押圧部材120の押圧部122は、押圧部材120において後端部に配置され、接触部材110との接触部となる部材である。押圧部122は、側面視で後方へ向けて拡径される略円錐台状に形成される。押圧部122の後端部には、ゴム等の弾性部材が配置される。
【0042】
押圧部材120の支持アーム部123は、押圧部122を片側(前側)から支持する部材である。支持アーム部123は、長手方向を前後方向へ向けた細長い略棒状に形成される。支持アーム部123の後端部は、押圧部122に前方から挿入され、当該押圧部122と一体的に固定される。支持アーム部123の前端部は、長筒部121に後方から挿入される。支持アーム部123の前側の外周面にはネジ山が形成され、長筒部121のナット部125と噛合される。支持アーム部123は、軸心回りに所定の方向に回転することにより、
図6(a)及び(b)に示すように、ナット部125を介して長筒部121に対して前後方向に移動することができる。
【0043】
押圧部材120のレバー部124は、作業者が把持して支持アーム部123を軸心回りの所定の方向に回転させる部材である。レバー部124は、細長い略棒状に形成される。レバー部124は、その長手方向が前後方向(すなわち、支持アーム部123の長手方向)に対して垂直方向となるように、支持アーム部123と一体的に固定される。これにより、レバー部124を所定の方向に回転させると、当該レバー部124と共に支持アーム部123を軸心回りの所定の方向に回転させることができ、ひいては当該支持アーム部123を長筒部121に対して前後方向に移動させることができる。
【0044】
以下では、前述したような構成における冶具100の使用態様について説明する。
【0045】
冶具100は、使用される際(壁部3を補修する場合)、
図3及び
図4に示すように、押圧部材120と接触部材110とが前後に組み付けられる。そして、押圧部材120が、
図3に示すように、取り付け部材130を介して仮設足場200の所定の位置に取り付けられる。また、接触部材110は、壁部3の浮きタイル部11に対向して接触されるように配置される。そして、接触部材110の受け部112の四角筒115には、押圧部材120の支持アーム部123の後端部に配置された押圧部122が前方から挿入される。そして、レバー部124を回転させて支持アーム部123を長筒部121に対して後方に移動させると、押圧部122を介して接触部材110を後方に押すことになり、ひいては接触部材110を介して壁部3の浮きタイル部11を後方に押すことになる。このように、レバー部124を操作する(回転させる)ことにより、壁部3の浮きタイル部11を躯体4の側へ向けて押圧することができる。
この際、接触部材110は正面視で略四角形状の部材であるため、当該四角形状の広い範囲で浮きタイル部11を押圧することができる。
【0046】
以下では、本実施形態の冶具100を用いた壁部3(より詳細には、浮きタイル部11)の補修方法について、
図7のフローチャート等を用いて説明する。
【0047】
図7に示すように、冶具100を用いた浮きタイル部11の補修方法では、位置決め工程(ステップS001)と、押圧工程(ステップS002)と、切断工程(ステップS003)と、充填工程(ステップS004)と、を順番に実行する。なお、本実施形態においては、前述したように、浮きタイル部11を補修するために4つの冶具100が使用されている。
【0048】
ステップS001における位置決め工程とは、冶具100の位置決めを行う工程である。まず、接触部材110が境界目地部21・22・23・24及びクラックkに沿うように冶具100の位置決めが行われる。なお、本実施形態においては、
図8(a)に示すように、浮きタイル部11の内側に、4つの冶具100の位置決めが行われる。
なお、以下の説明では、4つの冶具100のうち、左上に位置決めされた冶具100を「左上冶具101」と、右上に位置決めされた冶具100を「右上冶具102」と、右下に位置決めされた冶具100を「右下冶具103」と、左下に位置決めされた冶具100を「左下冶具104」と、それぞれ称する。
【0049】
より詳細には、各接触部材110が境界目地部21及びクラックkに沿うように左上冶具101及び右上冶具102の位置決めが行われる。また、各接触部材110が境界目地部22及びクラックkに沿うように左下冶具104及び右下冶具103の位置決めが行われる。また、各接触部材110が境界目地部23及びクラックkに沿うように左下冶具104及び左上冶具101の位置決めが行われる。また、各接触部材110が境界目地部24及びクラックkに沿うように右下冶具103及び右上冶具102の位置決めが行われる。
【0050】
このように、接触部材110が境界目地部21・22・23・24に沿うように各冶具101・102・103・104の位置決めが行われることによって、後述する切断工程(ステップS003)においてクラックkが切断された場合に、当該浮きタイル部11を適切に(例えば、躯体4に圧接させる位置がずれたりすることなく)躯体4に圧接させることができる。
【0051】
ステップS002における押圧工程とは、各冶具101・102・103・104の押圧部材120により接触部材110を介して浮きタイル部11を躯体4の側へ向けて押圧する工程である。
【0052】
より詳細には、仮設足場200に取り付けられた状態の各冶具101・102・103・104のレバー部124を所定の方向に回転させ、壁部3の浮きタイル部11を躯体4の側へ向けて押圧する。なお、この工程においては、
図8(b)に示すように、壁部3の浮きタイル部11は、まだ躯体4から剥離して浮いた状態となっている。
【0053】
ステップS003における切断工程とは、押圧部材120により壁部3の浮きタイル部11を押圧した状態で、前記タイル部5の所定箇所(本実施形態においては、浮きタイル部11のクラックk)を切断して前記浮きタイル部11を前記躯体4に圧接させる工程である。こうして、切断工程においては、浮きタイル部11のクラックkを切断することにより、当該浮きタイル部11におけるクラックkよりも左側の領域と右側の領域とが相互に離間される。
【0054】
そして、前述したように壁部3の浮きタイル部11は押圧部材120により押圧された状態であるため、当該浮きタイル部11におけるクラックkよりも左側の領域と右側の領域とが相互に離間された場合には、
図9(b)に示すように、当該左側の領域が冶具101及び冶具104により躯体4の側へ向けて移動して当該躯体4に押し付けられて保持されると共に、当該右側の領域が冶具102及び冶具103により躯体4の側へ向けて移動して当該躯体4に押し付けられて保持される。こうして、躯体4から剥離して浮いた状態であった浮きタイル部11は、全体として(相互に離間された、浮きタイル部11におけるクラックkよりも左側の領域と右側の領域とを合わせて)躯体4に圧接される。
【0055】
なお、本実施形態においては、切断工程において浮きタイル部11のクラックkを切断する構成としたが、これに限定するものではない。具体的には、
図9(a)の黒太線に示すように、境界目地部21・22・23・24を切断する構成や、境界目地部21・22・23・24及びクラックkを切断する構成等であってもよい。すなわち、切断工程で切断するタイル部5の所定箇所とは、切断することにより浮きタイル部11を躯体4に圧接させることができる箇所であればよい。
【0056】
ステップS004における充填工程とは、押圧部材120により浮きタイル部11を躯体4に圧接した状態で、前記浮きタイル部11と躯体4との間に接着剤を充填する工程である。
【0057】
より詳細には、
図10(a)に示すように、押圧部材120により壁部3の浮きタイル部11を躯体4に圧接した状態で、接着剤としての樹脂を注入するための複数の注入孔8を、前方から後方へ向けて躯体4の前側部に到達するように形成する。そして、当該形成された複数の注入孔8に、公知の部材である充填具9を挿入し、当該充填具9により接着剤としての樹脂を注入孔8内に充填させる。こうして、注入孔8内に充填された樹脂は、浮きタイル部11と躯体4との間の隙間に徐々に充填されていくこととなる。そして、注入孔8内に樹脂が充填されると、充填具9は取り外されて当該注入孔8に適切な長さのアンカーピン(不図示)が挿入される。なお、本実施形態において注入孔8は、
図9に示すように、正面視で1つの冶具100内に、適宜の間隔をあけて合計8個形成される。
【0058】
そして、充填工程が実行されると、冶具100を用いた浮きタイル部11の補修が終了する。そして、
図10(b)に示すように、冶具100は取り外されたとしても、浮きタイル部11は、躯体4に貼り付いた状態となる。
【0059】
このように、冶具100を用いて浮きタイル部11を補修することにより、マンション1のベランダ2の壁部3において躯体4から浮いた状態となったタイル部5の浮きタイル部11以外の貼り付きタイル部12を破損することなく、当該壁部3(浮きタイル部11)を補修することができる。また、壁部3において浮きタイル部11が比較的広範囲に発生している場合であっても、当該浮きタイル部11と広い範囲で接触することが可能な接触部材110を用いることで、壁部3(浮きタイル部11)を補修することができる。さらに、1つの接触部材110では押さえきれないほどに浮きタイル部11が広範囲に発生している場合であっても、複数の冶具100(本実施形態においては、4つの冶具100)を使用することにより、壁部3(浮きタイル部11)を補修することができる。
【0060】
また、冶具100を用いて浮きタイル部11を補修することにより、当該浮きタイル部11を除去して新しいタイルに入れ替える必要がない。すなわち、例えば、浮きタイル部11を除去して当該除去した箇所に新しいタイルを貼り付けた場合には、当該新しいタイルは周囲の貼り付きタイル部12と色合いや風合いが異なるためマンション1の外観を損なうおそれがあるところ、本実施形態においては浮きタイル部11をそのまま使用するためマンション1の外観を損なうおそれがない。
【0061】
以上のように、本発明の一実施形態に係る冶具100は、
建築物(マンション1)の外壁(壁部3)において躯体4から浮いた状態となった仕上げ材(タイル部5)の浮き部分(浮きタイル部11)を補修するための冶具であって、
前記浮き部分(浮きタイル部11)と対向して接触される接触部材110と、
仮設足場200に取り付けられた状態で前記接触部材110を介して前記浮き部分(浮きタイル部11)を前記躯体4の側へ向けて押圧する押圧部材120と、
を具備するものである。
【0062】
このような構成により、マンション1の壁部3において躯体4から浮いた状態となったタイル部5の浮きタイル部11以外の貼り付きタイル部12を破損することなく、当該浮きタイル部11が比較的広範囲に発生している場合であっても壁部3を補修することができる。
【0063】
また、冶具100を用いた外壁(壁部3)の補修方法であって、
仮設足場200に取り付けられた状態の前記押圧部材120により前記接触部材110を介して前記浮き部分(浮きタイル部11)を前記躯体4の側へ向けて押圧する第1の工程と、
前記押圧部材120により前記浮き部分(浮きタイル部11)を押圧した状態で、前記仕上げ材(タイル部5)の所定箇所(浮きタイル部11のクラックk)を切断して前記浮き部分(浮きタイル部11)を前記躯体4に圧接させる第2の工程と、
前記押圧部材120により前記浮き部分(浮きタイル部11)を前記躯体4に圧接した状態で、前記浮き部分(浮きタイル部11)と前記躯体4との間に接着剤を充填する第3の工程と、
を具備するものである。
【0064】
このような構成により、マンション1の壁部3において躯体4から浮いた状態となったタイル部5の浮きタイル部11以外の貼り付きタイル部12を破損することなく、当該浮きタイル部11が比較的広範囲に発生している場合であっても壁部3を補修することができる。
【0065】
また、前記第1の工程には、
前記接触部材110を前記仕上げ材(タイル部5)の所定箇所(浮きタイル部11のクラックk)に沿うように位置決めする工程が含まれるものである。
【0066】
このような構成により、躯体4から浮いた状態となった仕上げ材(タイル部5)の浮き部分(浮きタイル部11)を適切に躯体4に圧接させることができる。
【0067】
なお、
図11に示すは、別実施形態に係る押圧部材320である。押圧部材320において前述した押圧部材120と異なる点は、
図11に示すように、係止部321を具備する点である。すなわち、押圧部材320は、支持アーム部123の後端部に球状の部材が形成され、当該球状の部材が押圧部122の前端部の係止部321により回動自在に係止される。このような構成により、押圧部材320において支持アーム部123は、
図11(b)に示すように、押圧部122に対して回動自在となる。その結果、例えば押圧部材320と接触部材110とを前後に組み付ける場合に、当該押圧部材320と接触部材110との前後方向における正確な位置合わせが必要なくなるため、組み付け容易とすることができる。
【0068】
また、
図12に示すは、別実施形態に係る接触部材310である。接触部材310において前述した接触部材110と異なる点は、
図12に示すように、四角筒115の代わりに四角筒315を具備する点である。四角筒315は、その筒心方向を前後方向へ向けた略四角筒状の部材である。四角筒315は、正面視で右側が開放された略コの字状に形成される。四角筒315は、庇部316を具備する。庇部316は、四角筒315の上側板における前端部から下方へ向けて延出された略平板状の部材である。そして、押圧部材120と接触部材310とを組み付ける場合には、押圧部材120の押圧部122を右方から四角筒316の内側に移動させる。こうして、押圧部材120と接触部材310とを組み付けた状態では、押圧部122は庇部316よりも後方に位置することとなる。このような構成により、例えば押圧部材120と接触部材310とを組み付ける際に、接触部材310が落下しそうになっても、押圧部材120の押圧部122に接触部材310の庇部316が引っかかるため、接触部材310の落下を防止することができる。
【0069】
なお、接触部材110は、正面視で略四角形状に限るものではない。すなわち、浮きタイル部11を広い範囲(面)で押圧できるもの(例えば、正面視で略円形状や多角形状等)であれば、その形状を限定するものではない。
また、押圧部材120の構成は本実施形態に限るものではなく、接触部材110を躯体4の側へ向けて押圧することができるものであれば良い。