特許第6203605号(P6203605)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6203605スプールバルブ組立体、油圧機械及び発電装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6203605
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】スプールバルブ組立体、油圧機械及び発電装置
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/122 20060101AFI20170914BHJP
   F16K 3/24 20060101ALI20170914BHJP
   F16K 37/00 20060101ALI20170914BHJP
   F16K 27/04 20060101ALI20170914BHJP
   F16K 11/07 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   F16K31/122
   F16K3/24 D
   F16K37/00 D
   F16K27/04
   F16K11/07 J
【請求項の数】14
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2013-231560(P2013-231560)
(22)【出願日】2013年11月7日
(65)【公開番号】特開2015-90211(P2015-90211A)
(43)【公開日】2015年5月11日
【審査請求日】2016年7月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000241267
【氏名又は名称】豊興工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】誠真IP特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】清水 將之
(72)【発明者】
【氏名】内田 満哉
(72)【発明者】
【氏名】人見 晴樹
(72)【発明者】
【氏名】藤坂 昌廣
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 宣尚
【審査官】 加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第03234857(US,A)
【文献】 米国特許第03329159(US,A)
【文献】 特開2010−117002(JP,A)
【文献】 特開2009−019684(JP,A)
【文献】 特開平11−190442(JP,A)
【文献】 特開昭54−014023(JP,A)
【文献】 英国特許出願公開第01270958(GB,A)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧室と、高圧油ラインと、低圧油ラインと、を備える油圧機械に用いられ、前記油圧室と前記高圧油ラインとが連通する第1状態と、前記油圧室と前記低圧油ラインとが連通する第2状態と、を切り替えるためのスプールバルブ組立体であって、
第1チャンバーと、
第2チャンバーと、
前記第1チャンバーの油圧を受けるよう形成された第1受圧面と、前記第2チャンバーの油圧を受けるよう形成され前記第1受圧面よりも面積が小さい第2受圧面と、を備える第1スプールと、
を備える第1スプールバルブを有し、
前記第1スプールバルブは、
前記第2チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力に維持しながら前記第1チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力と前記高圧油ラインの圧力よりも小さい第1圧力とで切り替えることにより、又は、前記第1チャンバーの油圧を前記低圧油ラインの圧力に維持しながら前記第2チャンバーの油圧を前記低圧油ラインの圧力と前記低圧油ラインの圧力よりも大きい第2圧力とで切り替えることにより、前記第1状態と前記第2状態とを切り替えるよう構成され
前記第1チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力と前記第1圧力とで切り替えるための、又は、前記第2チャンバーの油圧を前記低圧油ラインの圧力と前記第2圧力とで切り替えるための第2スプールバルブと、
前記第2スプールバルブを動作させるためのソレノイドバルブと、をさらに備える
スプールバルブ組立体。
【請求項2】
前記第1圧力は、前記低圧油ラインの圧力であり、
前記第2圧力は、前記高圧油ラインの圧力である請求項1に記載のスプールバルブ組立体。
【請求項3】
前記第2スプールバルブは、
第3チャンバーと、
第4チャンバーと、
前記第3チャンバーの油圧を受けるよう形成された第3受圧面と、前記第4チャンバーの油圧を受けるよう形成され前記第3受圧面よりも面積が小さい第4受圧面と、を備える第2スプールと、を有し、
前記第2スプールバルブは、
前記第4チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力に維持しながら前記第3チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力と前記高圧油ラインの圧力よりも小さい第3圧力とで切り替えることにより、前記第1チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力と前記第1圧力とで切り替えるよう、又は、前記第2チャンバーの油圧を前記低圧油ラインの圧力と前記第2圧力とで切り替えるよう構成された請求項1又は2に記載のスプールバルブ組立体。
【請求項4】
第2スプールバルブは、
第3チャンバーと、
第4チャンバーと、
前記第3チャンバーの油圧を受けるよう形成された第3受圧面と、前記第4チャンバーの油圧を受けるよう形成され前記第3受圧面よりも面積が小さい第4受圧面と、を備える第2スプールと、を有し、
前記第2スプールバルブは、
前記第3チャンバーの油圧を前記低圧油ラインの圧力に維持しながら前記第4チャンバーの油圧を前記低圧油ラインの圧力と前記低圧油ラインの圧力よりも大きい第4圧力とに切り替えることにより、前記第1チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力と前記第1圧力とで切り替えるよう、又は、前記第2チャンバーの油圧を前記低圧油ラインの圧力と前記第2圧力とで切り替えるよう構成された請求項1又は2に記載のスプールバルブ組立体。
【請求項5】
前記第1スプールバルブは、
前記第2チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力に維持しながら前記第1チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力と前記第1圧力とに切り替えることにより、前記第1状態と前記第2状態とを切り替えるよう構成された請求項1〜のいずれか1項に記載のスプールバルブ組立体。
【請求項6】
前記第1スプールバルブは、前記第1スプールを収容するケーシングを備え、
前記第1スプールは、ランド部及び該ランド部に隣接する溝部を備えるとともに、該第1スプールの軸方向に移動可能に構成され、
前記ケーシングは、前記高圧油ラインと連通するよう構成された高圧連通路と、前記低圧油ラインと連通するよう構成された低圧連通路と、前記油圧室と連通するよう構成された油圧室連通路と、を備え、
前記第1状態は、前記高圧連通路が前記溝部を介して前記油圧室連通路と連通する状態であり、
前記第2状態は、前記低圧連通路が前記溝部を介して前記油圧室連通路と連通する状態である請求項1〜のいずれか1項に記載のスプールバルブ組立体。
【請求項7】
前記第1スプールバルブは、前記ケーシングに収容されるスリーブを備え、
前記第1スプールは、前記スリーブの内周面に対して前記ランド部を摺動するよう構成され、
前記スリーブは、前記高圧油ラインと連通するよう構成された高圧ポートと、前記低圧油ラインと連通するよう構成された低圧ポートと、前記油圧室と連通するよう構成された油圧室ポートと、を備え、
前記第1状態は、前記高圧連通路が前記高圧ポートを介して前記溝部と連通するとともに前記油圧室連通路が前記油圧室ポートを介して前記溝部と連通する状態であり、
前記第2状態は、前記低圧連通路が前記低圧ポートを介して前記溝部と連通するとともに前記油圧室連通路が前記油圧室ポートを介して前記溝部と連通する状態である請求項に記載のスプールバルブ組立体。
【請求項8】
油圧室と、高圧油ラインと、低圧油ラインと、を備える油圧機械に用いられ、前記油圧室と前記高圧油ラインとが連通する第1状態と、前記油圧室と前記低圧油ラインとが連通する第2状態と、を切り替えるためのスプールバルブ組立体であって、
第1チャンバーと、
第2チャンバーと、
前記第1チャンバーの油圧を受けるよう形成された第1受圧面と、前記第2チャンバーの油圧を受けるよう形成され前記第1受圧面よりも面積が小さい第2受圧面と、を備える第1スプールと、
を備える第1スプールバルブを有し、
前記第1スプールバルブは、
前記第2チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力に維持しながら前記第1チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力と前記高圧油ラインの圧力よりも小さい第1圧力とで切り替えることにより、又は、前記第1チャンバーの油圧を前記低圧油ラインの圧力に維持しながら前記第2チャンバーの油圧を前記低圧油ラインの圧力と前記低圧油ラインの圧力よりも大きい第2圧力とで切り替えることにより、前記第1状態と前記第2状態とを切り替えるよう構成され、
前記第1スプールバルブは、前記第1スプールを収容するケーシングを備え、
前記第1スプールは、ランド部及び該ランド部に隣接する溝部を備えるとともに、該第1スプールの軸方向に移動可能に構成され、
前記ケーシングは、前記高圧油ラインと連通するよう構成された高圧連通路と、前記低圧油ラインと連通するよう構成された低圧連通路と、前記油圧室と連通するよう構成された油圧室連通路と、を備え、
前記第1状態は、前記高圧連通路が前記溝部を介して前記油圧室連通路と連通する状態であり、
前記第2状態は、前記低圧連通路が前記溝部を介して前記油圧室連通路と連通する状態であり、
前記第1スプールバルブは、前記第1スプールの軸方向における前記第1スプールの一端側に第1ドレイン室を、他端側に第2ドレイン室を形成し、
前記第1ドレイン室と前記第2ドレイン室とは、前記ケーシングに設けられた第1ドレイン流路及び/又は第1スプール内に設けられた第2ドレイン流路を介して連通するよう構成されたスプールバルブ組立体。
【請求項9】
前記第1スプールバルブは、前記第1スプールの軸方向における前記ケーシングの一端側にエンドウォールを有し、前記第1チャンバー又は前記第2チャンバーは前記エンドウォールに設けられている請求項6〜8のいずれか1項に記載のスプールバルブ組立体。
【請求項10】
前記第1スプールバルブは、前記第1スプールの軸方向における前記ケーシングの一端側にエンドウォールを有し、前記第1ドレイン室は前記エンドウォールと前記第1スプールとの間に形成され、
前記エンドウォールには、前記第1ドレイン室と前記第1ドレイン流路とを連通するための切欠きが設けられている請求項に記載のスプールバルブ組立体。
【請求項11】
更に、前記第1スプールの軸方向における前記第1スプールの変位を検出するセンサを有し、
前記センサは、前記第1チャンバーに設けられている請求項1〜10のいずれか1項に記載のスプールバルブ組立体。
【請求項12】
更に、前記油圧室の圧力が前記高圧油ラインの圧力以上の設定圧を超えたときに開くよう構成されたリリーフバルブを備える請求項1〜11のいずれか1項に記載のスプールバルブ組立体。
【請求項13】
油圧室と、
高圧油ラインと、
低圧油ラインと、
前記油圧室と前記高圧油ラインとが連通する第1状態と、前記油圧室と前記低圧油ラインとが連通する第2状態と、を切り替えるためのスプールバルブ組立体と、
を有する油圧機械であって、
前記スプールバルブ組立体が請求項1〜12のいずれか1項に記載のスプールバルブ組立体である油圧機械。
【請求項14】
再生可能エネルギーから電力を生成するための発電装置であって、
再生可能エネルギーを利用して回転するように構成された主軸と、
前記主軸の回転によって駆動されるよう構成された油圧機械と、
前記油圧機械によって駆動されるよう構成された発電機と、を備え、
前記油圧機械が請求項13に記載の油圧機械である発電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、油圧機械に用いられるスプールバルブ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、油圧ポンプや油圧モータ等によって構成される油圧機械において、油圧制御を行うためにスプールバルブが用いられる場合がある。
特許文献1では、ベーンポンプの吐出量を調節するためのコントロールバルブとして、スプールバルブが用いられている。このスプールバルブにおけるスプールの一端側受圧面はバネ付勢されており、その一端側受圧面に作用するバネの付勢力と油圧による力の合計と、スプールの他端側受圧面に作用する油圧による力との大小関係がベーンポンプの回転数に応じて切り替わることで、スプールが軸方向に移動するよう構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−168899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の特許文献1においては、スプールの一端側のバルブ高圧室は可変ダンパーオリフィスを介してベーンポンプの吐出ポートに接続されており、スプールの他端側のバルブ中圧室はメータリングオリフィスを介してベーンポンプの吐出ポートに接続されている。そのため、スプールの一端側受圧面(高圧室側受圧面)に作用する油圧と他端側受圧面(中圧室側受圧面)に作用する油圧とは、各オリフィスによる圧力損失を利用して互いに異なる油圧に制御されており、スプールを作動させるために比較的複雑な油圧回路を用いている。
【0005】
本発明の幾つかの実施形態は、スプールの各受圧面に作用する油圧の少なくとも一部を共通化した簡易な構成で切り替え可能なスプールバルブを有するスプールバルブ組立体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の幾つかの実施形態に係るスプールバルブ組立体は、
(1)油圧室と、高圧油ラインと、低圧油ラインと、を備える油圧機械に用いられ、前記油圧室と前記高圧油ラインとが連通する第1状態と、前記油圧室と前記低圧油ラインとが連通する第2状態と、を切り替えるためのスプールバルブ組立体であって、
第1チャンバーと、
第2チャンバーと、
前記第1チャンバーの油圧を受けるよう形成された第1受圧面と、前記第2チャンバーの油圧を受けるよう形成され前記第1受圧面よりも面積が小さい第2受圧面と、を備える第1スプールと、
を備える第1スプールバルブを有し、
前記第1スプールバルブは、
前記第2チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力に維持しながら前記第1チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力と前記高圧油ラインの圧力よりも小さい第1圧力とで切り替えることにより、又は、前記第1チャンバーの油圧を前記低圧油ラインの圧力に維持しながら前記第2チャンバーの油圧を前記低圧油ラインの圧力と前記低圧油ラインの圧力よりも大きい第2圧力とで切り替えることにより、前記第1状態と前記第2状態とを切り替えるよう構成される。
【0007】
上記(1)に記載のスプールバルブ組立体によれば、第1スプールの第2受圧面の面積が第1受圧面の面積よりも小さいため、第1受圧面と第2受圧面のそれぞれに高圧油ラインの圧力を作用させた場合、第1受圧面が受ける力は第2受圧面が受ける力よりも大きくなる。一方、第2受圧面に高圧油ラインの圧力を作用させた状態で第1受圧面に高圧油ラインの圧力よりも小さい第1圧力を作用させた場合、第1圧力を適切に設定すれば第1受圧面が受ける力を第2受圧面が受ける力よりも小さくすることができる。したがって、第2チャンバーの油圧を高圧油ラインの圧力に維持しながら第1チャンバーの油圧を高圧油ラインの圧力と高圧油ラインの圧力よりも小さい第1圧力とで切り替えれば、第1受圧面に作用する油圧のうち1つと第2受圧面に作用する油圧とを共通化した簡易な構成で、油圧室と高圧油ラインとが連通する第1状態と油圧室と低圧油ラインとが連通する第2状態とを切り替えることができる。また、油圧機械が本来的に備える高圧油ラインの圧力を第1受圧面及び第2受圧面のための共通油圧として利用した簡易な構成によって第1状態と第2状態とを切り替えることができる。
また、上記(1)に記載のスプールバルブ組立体によれば、第1スプールの第2受圧面の面積が第1受圧面の面積よりも小さいため、第1受圧面と第2受圧面のそれぞれに低圧油ラインの圧力を作用させた場合、第1受圧面が受ける力は第2受圧面が受ける力よりも大きくなる。一方、第1受圧面に低圧油ラインの圧力を作用させた状態で第2受圧面に低圧油ラインの圧力よりも大きい第2圧力を作用させた場合、第2圧力を適切に設定すれば第2受圧面が受ける力を第1受圧面が受ける力よりも大きくすることができる。したがって、第1チャンバーの油圧を低圧油ラインの圧力に維持しながら第2チャンバーの油圧を低圧油ラインの圧力と低圧油ラインの圧力よりも大きい第2圧力とで切り替えれば、第2受圧面に作用する油圧のうち1つと第1受圧面に作用する油圧とを共通化した簡易な構成で、第1状態と第2状態とを切り替えることができる。また、油圧機械が本来的に備える低圧油ラインの圧力を第1受圧面及び第2受圧面のための共通油圧として利用した簡易な構成によって第1状態と第2状態とを切り替えることができる。
【0008】
幾つかの実施形態では、上記(1)に記載のスプールバルブ組立体において、
(2)前記第1圧力は、前記低圧油ラインの圧力であり、
前記第2圧力は、前記高圧油ラインの圧力である。
【0009】
上記(2)に記載のスプールバルブ組立体によれば、第1受圧面及び第2受圧面に作用する圧力として、油圧機械が本来的に備える低圧油ラインの圧力及び高圧油ラインの圧力を利用した簡易な構成によって、油圧室と高圧油ラインとが連通する第1状態と、油圧室と低圧油ラインとが連通する第2状態と、を切り替えることができる。
【0010】
幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載のスプールバルブ組立体において、
(3)更に、
前記第1チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力と前記第1圧力とで切り替えるための、又は、前記第2チャンバーの油圧を前記低圧油ラインの圧力と前記第2圧力とで切り替えるための第2スプールバルブと、
前記第2スプールバルブを動作させるためのソレノイドバルブと、
を有する。
【0011】
上記(3)に記載のスプールバルブ組立体において、第1チャンバーの油圧を高圧油ラインの圧力と第1圧力とで切り替えるための第2スプールバルブを有する場合は、第2スプールバルブを用いずにソレノイドバルブのみによって第1チャンバーの油圧を高圧油ラインの圧力と第1圧力とで切り替える場合と比較して、切り替えに利用可能な油の流量を増加させることができる。
また、上記(3)に記載のスプールバルブ組立体において、第2チャンバーの油圧を低圧油ラインの圧力と第2圧力とで切り替えるための第2スプールバルブを有する場合は、第2スプールバルブを用いずにソレノイドバルブのみによって第2チャンバーの油圧を低圧油ラインの圧力と第2圧力とで切り替える場合と比較して、切り替えに利用可能な油の流量を増加させることができる。
【0012】
幾つかの実施形態では、上記(3)に記載のスプールバルブ組立体において、
(4)前記第2スプールバルブは、
第3チャンバーと、
第4チャンバーと、
前記第3チャンバーの油圧を受けるよう形成された第3受圧面と、前記第4チャンバーの油圧を受けるよう形成され前記第3受圧面よりも面積が小さい第4受圧面と、を備える第2スプールと、を有し、
前記第2スプールバルブは、
前記第4チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力に維持しながら前記第3チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力と前記高圧油ラインの圧力よりも小さい第3圧力とで切り替えることにより、前記第1チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力と前記第1圧力とで切り替えるよう、又は、前記第2チャンバーの油圧を前記低圧油ラインの圧力と前記第2圧力とで切り替えるよう構成される。
【0013】
上記(4)に記載のスプールバルブ組立体によれば、第2スプールの第4受圧面の面積が第3受圧面の面積よりも小さいため、第3受圧面と第4受圧面のそれぞれに高圧油ラインの圧力を作用させた場合、第3受圧面が受ける力は第4受圧面が受ける力よりも大きくなる。一方、第4受圧面に高圧油ラインの圧力を作用させた状態で第3受圧面に高圧油ラインの圧力よりも小さい第3圧力を作用させた場合、第3圧力を適切に設定すれば第3受圧面が受ける力を第4受圧面が受ける力よりも小さくすることができる。したがって、第4チャンバーの油圧を高圧油ラインの圧力に維持しながら第3チャンバーの油圧を高圧油ラインの圧力と高圧油ラインの圧力よりも小さい第3圧力とで切り替えれば、第3受圧面に作用する油圧のうち1つと第4受圧面に作用する油圧とを共通化した簡易な構成で、第1スプールバルブの第1チャンバー又は第2チャンバーの油圧を切り替えることができる。また、油圧機械が本来的に備える高圧油ラインの圧力を第3受圧面及び第4受圧面のための共通油圧として利用した簡易な構成によって第1スプールバルブの第1チャンバー又は第2チャンバーの油圧を切り替えることができる。
【0014】
幾つかの実施形態では、上記(3)に記載のスプールバルブ組立体において、
(5)第2スプールバルブは、
第3チャンバーと、
第4チャンバーと、
前記第3チャンバーの油圧を受けるよう形成された第3受圧面と、前記第4チャンバーの油圧を受けるよう形成され前記第3受圧面よりも面積が小さい第4受圧面と、を備える第2スプールと、を有し、
前記第2スプールバルブは、
前記第3チャンバーの油圧を前記低圧油ラインの圧力に維持しながら前記第4チャンバーの油圧を前記低圧油ラインの圧力と前記低圧油ラインの圧力よりも大きい第4圧力とに切り替えることにより、前記第1チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力と前記第1圧力とで切り替えるよう、又は、前記第2チャンバーの油圧を前記低圧油ラインの圧力と前記第2圧力とで切り替えるよう構成される。
【0015】
上記(5)に記載のスプールバルブ組立体によれば、第2スプールの第4受圧面の面積が第3受圧面の面積よりも小さいため、第3受圧面と第4受圧面のそれぞれに低圧油ラインの圧力を作用させた場合、第3受圧面が受ける力は第4受圧面が受ける力よりも大きくなる。一方、第3受圧面に低圧油ラインの圧力を作用させた状態で第4受圧面に低圧油ラインの圧力よりも大きい第4圧力を作用させた場合、第4圧力を適切に設定すれば第4受圧面が受ける力を第3受圧面が受ける力よりも大きくすることができる。したがって、第3チャンバーの油圧を低圧油ラインの圧力に維持しながら第4チャンバーの油圧を低圧油ラインの圧力と低圧油ラインの圧力よりも大きい第4圧力とで切り替えれば、第4受圧面に作用する油圧のうち1つと第3受圧面に作用する油圧とを共通化した簡易な構成で、第1スプールバルブの第1チャンバー又は第2チャンバーの油圧を切り替えることができる。また、油圧機械が本来的に備える低圧油ラインの圧力を第3受圧面及び第4受圧面のための共通油圧として利用した簡易な構成によって第1スプールバルブの第1チャンバー又は第2チャンバーの油圧を切り替えることができる。
【0016】
幾つかの実施形態では、上記(1)〜(5)のいずれか1項に記載のスプールバルブ組立体において、
(6)前記第1スプールバルブは、
前記第2チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力に維持しながら前記第1チャンバーの油圧を前記高圧油ラインの圧力と前記第1圧力とに切り替えることにより、前記第1状態と前記第2状態とを切り替えるよう構成される。
【0017】
上記(6)に記載のスプールバルブ組立体によれば、第1スプールの第2受圧面の面積が第1受圧面の面積よりも小さいため、第1受圧面と第2受圧面のそれぞれに高圧油ラインの圧力を作用させた場合、第1受圧面が受ける力は第2受圧面が受ける力よりも大きくなる。一方、第2受圧面に高圧油ラインの圧力を作用させた状態で第1受圧面に高圧油ラインの圧力よりも小さい第1圧力を作用させた場合、第1圧力を適切に設定すれば第1受圧面が受ける力を第2受圧面が受ける力よりも小さくすることができる。
したがって、第2チャンバーの油圧を高圧油ラインの圧力に維持しながら第1チャンバーの油圧を高圧油ラインの圧力と高圧油ラインの圧力よりも小さい第1圧力とで切り替えれば、第1受圧面に作用する油圧のうち1つと第2受圧面に作用する油圧とを共通化した簡易な構成で、油圧室と高圧油ラインとが連通する第1状態と油圧室と低圧油ラインとが連通する第2状態とを切り替えることができる。また、油圧機械が本来的に備える高圧油ラインの圧力を第1受圧面及び第2受圧面のための共通油圧として利用した簡易な構成によって第1状態と第2状態とを切り替えることができる。
【0018】
幾つかの実施形態では、上記(1)〜(6)のいずれか1項に記載のスプールバルブ組立体において、
(7)前記第1スプールバルブは、前記第1スプールを収容するケーシングを備え、
前記第1スプールは、ランド部及び該ランド部に隣接する溝部を備えるとともに、該第1スプールの軸方向に移動可能に構成され、
前記ケーシングは、前記高圧油ラインと連通するよう構成された高圧連通路と、前記低圧油ラインと連通するよう構成された低圧連通路と、前記油圧室と連通するよう構成された油圧室連通路と、を備え、
前記第1状態は、前記高圧連通路が前記溝部を介して前記油圧室連通路と連通する状態であり、
前記第2状態は、前記低圧連通路が前記溝部を介して前記油圧室連通路と連通する状態である。
【0019】
上記(7)に記載のスプールバルブ組立体によれば、高圧油ラインと油圧室とが連通する第1状態と、低圧油ラインと油圧室とが連通する第2状態とを、ケーシングに設けられた高圧連通路及び低圧連通路を介して容易に切り替えることができる。
【0020】
幾つかの実施形態では、上記(7)に記載のスプールバルブ組立体において、
(8)前記第1スプールバルブは、前記ケーシングに収容されるスリーブを備え、
前記第1スプールは、前記スリーブの内周面に対して前記ランド部を摺動するよう構成され、
前記スリーブは、前記高圧油ラインと連通するよう構成された高圧ポートと、前記低圧油ラインと連通するよう構成された低圧ポートと、前記油圧室と連通するよう構成された油圧室ポートと、を備え、
前記第1状態は、前記高圧連通路が前記高圧ポートを介して前記溝部と連通するとともに前記油圧室連通路が前記油圧室ポートを介して前記溝部と連通する状態であり、
前記第2状態は、前記低圧連通路が前記低圧ポートを介して前記溝部と連通するとともに前記油圧室連通路が前記油圧室ポートを介して前記溝部と連通する状態である。
【0021】
上記(8)に記載のスプールバルブ組立体によれば、高圧ポートと低圧ポートと油圧室ポートとを備えたスリーブの内周面に対して、ランド部及びランド部に隣接する溝部を備えた第1スプールが摺動するよう構成されているので、高圧ポートが溝部を介して油圧室ポートと連通する第1状態と、低圧ポートが溝部を介して油圧室ポートと連通する第2状態とを容易に切り替えることができる。
【0022】
幾つかの実施形態では、上記(7)又は(8)に記載のスプールバルブ組立体において、
(9)前記第1スプールバルブは、前記第1スプールの軸方向における前記第1スプールの一端側に第1ドレイン室を、他端側に第2ドレイン室を形成し、
前記第1ドレイン室と前記第2ドレイン室とは、前記ケーシングに設けられた第1ドレイン流路及び/又は前記第1スプール内に設けられた第2ドレイン流路を介して連通するよう構成される。
【0023】
上記(9)に記載のスプールバルブ組立体によれば、第1ドレイン室と第2ドレイン室とがケーシングに設けられたドレイン流路及び/又は第1スプール内に設けられた第2ドレイン流路を介して連通しているので、第1スプールの位置によらず第1ドレイン室の圧力と第2ドレイン室の圧力とが常に等しくなる。したがって、第1ドレイン室と第2ドレイン室との間には圧力差は生じず、当該圧力差によって第1スプールの運動及び位置が影響を受けることはない。よって、第1スプールの動作を、第1チャンバーの油圧及び第2チャンバーの油圧によってより確実に制御することができる。
【0024】
幾つかの実施形態では、上記(7)〜(9)のいずれか1項に記載のスプールバルブ組立体において、
(10)前記第1スプールバルブは、前記第1スプールの軸方向における前記ケーシングの一端側にエンドウォールを有し、前記第1チャンバー又は前記第2チャンバーは前記エンドウォールに設けられている。
【0025】
上記(10)に記載のスプールバルブ組立体によれば、第1スプールの軸方向におけるケーシングの一端側に配されたエンドウォールに第1チャンバー又は第2チャンバーを設けたので、第1スプールバルブの油の密封性を高めつつ第1受圧面又は第2受圧面に作用する油圧を制御することができる。
【0026】
幾つかの実施形態では、上記(9)に記載のスプールバルブ組立体において、
(11)前記第1スプールバルブは、前記第1スプールの軸方向における前記ケーシングの一端側にエンドウォールを有し、前記第1ドレイン室は前記エンドウォールと前記第1スプールとの間に形成され、
前記エンドウォールには、前記第1ドレイン室と前記第1ドレイン流路とを連通するための切欠きが設けられている。
【0027】
上記(11)に記載のスプールバルブ組立体によれば、第1スプールの軸方向におけるケーシングの一端側に配されたエンドウォールによって第1スプールバルブの油の密封性を高めつつ、簡易な構成で第1ドレイン室とドレイン流路とを連通することができる。
【0028】
幾つかの実施形態では、上記(1)〜(11)のいずれか1項に記載のスプールバルブ組立体において、
(12)更に、前記第1スプールの軸方向における前記第1スプールの変位を検出するセンサを有し、
前記センサは、前記第1チャンバーに設けられている。
【0029】
上記(12)に記載のスプールバルブ組立体によれば、第1スプールの変位を検出するセンサを、第2受圧面よりも面積が大きな第1受圧面に対応して比較的広い空間を確保しやすい第1チャンバーに設けることで、センサのレイアウトが容易になる。
【0030】
幾つかの実施形態では、上記(1)〜(12)のいずれか1項に記載のスプールバルブ組立体において、
(13)更に、前記油圧室の圧力が前記高圧油ラインの圧力以上の設定圧を超えたときに開くよう構成されたリリーフバルブを備える。
【0031】
油に含まれる粉体等(例えば金属粉)が第1スプールバルブ内で詰まって第1スプールが作動しなくなった場合に、油圧室が高圧油ラインとも低圧油ラインとも連通していないような位置に第1スプールが存在すると、油圧室の圧力が油圧機械の動作に伴って非常に高くなってしまう恐れがある。そこで、上記(13)に記載のリリーフバルブを設ければ、このように第1スプールが作動しない場合であっても、油圧室の圧力を設定圧以内に維持することができる。
【0032】
幾つかの実施形態では、
(14)油圧室と、
高圧油ラインと、
低圧油ラインと、
前記油圧室と前記高圧油ラインとが連通する第1状態と、前記油圧室と前記低圧油ラインとが連通する第2状態と、を切り替えるためのスプールバルブ組立体と、
を有する油圧機械であって、
前記スプールバルブ組立体が上記(1)〜(13)のいずれか1項に記載のスプールバルブ組立体である。
【0033】
上記(14)に記載の油圧機械によれば、第1スプールの第2受圧面の面積が第1受圧面の面積よりも小さいため、第1受圧面と第2受圧面のそれぞれに高圧油ラインの圧力を作用させた場合、第1受圧面が受ける力は第2受圧面が受ける力よりも大きくなる。一方、第2受圧面に高圧油ラインの圧力を作用させた状態で第1受圧面に高圧油ラインの圧力よりも小さい第1圧力を作用させた場合、第1圧力を適切に設定すれば第1受圧面が受ける力を第2受圧面が受ける力よりも小さくすることができる。したがって、第2チャンバーの油圧を高圧油ラインの圧力に維持しながら第1チャンバーの油圧を高圧油ラインの圧力と高圧油ラインの圧力よりも小さい第1圧力とで切り替えれば、第1受圧面に作用する油圧のうち1つと第2受圧面に作用する油圧とを共通化した簡易な構成で、油圧室と高圧油ラインとが連通する第1状態と油圧室と低圧油ラインとが連通する第2状態とを切り替えることができる。また、油圧機械が本来的に備える高圧油ラインの圧力を第1受圧面及び第2受圧面のための共通油圧として利用した簡易な構成によって第1状態と第2状態とを切り替えることができる。
また、上記(14)に記載のスプールバルブ組立体によれば、第1スプールの第2受圧面の面積が第1受圧面の面積よりも小さいため、第1受圧面と第2受圧面のそれぞれに低圧油ラインの圧力を作用させた場合、第1受圧面が受ける力は第2受圧面が受ける力よりも大きくなる。一方、第1受圧面に低圧油ラインの圧力を作用させた状態で第2受圧面に低圧油ラインの圧力よりも大きい第2圧力を作用させた場合、第2圧力を適切に設定すれば第2受圧面が受ける力を第1受圧面が受ける力よりも大きくすることができる。したがって、第1チャンバーの油圧を低圧油ラインの圧力に維持しながら第2チャンバーの油圧を低圧油ラインの圧力と低圧油ラインの圧力よりも大きい第2圧力とで切り替えれば、第2受圧面に作用する油圧のうち1つと第1受圧面に作用する油圧とを共通化した簡易な構成で、第1状態と第2状態とを切り替えることができる。また、油圧機械が本来的に備える低圧油ラインの圧力を第1受圧面及び第2受圧面のための共通油圧として利用した簡易な構成によって第1状態と第2状態とを切り替えることができる。
【0034】
幾つかの実施形態では、
(15)再生可能エネルギーから電力を生成するための発電装置であって、
再生可能エネルギーを利用して回転するように構成された主軸と、
前記主軸の回転によって駆動されるよう構成された油圧機械と、
前記油圧機械によって駆動されるよう構成された発電機と、を備え、
前記油圧機械が上記(14)に記載の油圧機械である。
【0035】
上記(15)に記載の発電装置によれば、第1スプールの第2受圧面の面積が第1受圧面の面積よりも小さいため、第1受圧面と第2受圧面のそれぞれに高圧油ラインの圧力を作用させた場合、第1受圧面が受ける力は第2受圧面が受ける力よりも大きくなる。一方、第2受圧面に高圧油ラインの圧力を作用させた状態で第1受圧面に高圧油ラインの圧力よりも小さい第1圧力を作用させた場合、第1圧力を適切に設定すれば第1受圧面が受ける力を第2受圧面が受ける力よりも小さくすることができる。したがって、第2チャンバーの油圧を高圧油ラインの圧力に維持しながら第1チャンバーの油圧を高圧油ラインの圧力と高圧油ラインの圧力よりも小さい第1圧力とで切り替えれば、第1受圧面に作用する油圧のうち1つと第2受圧面に作用する油圧とを共通化した簡易な構成で、油圧室と高圧油ラインとが連通する第1状態と油圧室と低圧油ラインとが連通する第2状態とを切り替えることができる。また、油圧機械が本来的に備える高圧油ラインの圧力を第1受圧面及び第2受圧面のための共通油圧として利用した簡易な構成によって第1状態と第2状態とを切り替えることができる。これにより、簡易な構成によって油圧機械及び発電機を駆動することができる。
また、上記(15)に記載のスプールバルブ組立体によれば、第1スプールの第2受圧面の面積が第1受圧面の面積よりも小さいため、第1受圧面と第2受圧面のそれぞれに低圧油ラインの圧力を作用させた場合、第1受圧面が受ける力は第2受圧面が受ける力よりも大きくなる。一方、第1受圧面に低圧油ラインの圧力を作用させた状態で第2受圧面に低圧油ラインの圧力よりも大きい第2圧力を作用させた場合、第2圧力を適切に設定すれば第2受圧面が受ける力を第1受圧面が受ける力よりも大きくすることができる。したがって、第1チャンバーの油圧を低圧油ラインの圧力に維持しながら第2チャンバーの油圧を低圧油ラインの圧力と低圧油ラインの圧力よりも大きい第2圧力とで切り替えれば、第2受圧面に作用する油圧のうち1つと第1受圧面に作用する油圧とを共通化した簡易な構成で、第1状態と第2状態とを切り替えることができる。また、油圧機械が本来的に備える低圧油ラインの圧力を第1受圧面及び第2受圧面のための共通油圧として利用した簡易な構成によって第1状態と第2状態とを切り替えることができる。これにより、簡易な構成によって油圧機械及び発電機を駆動することができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明の幾つかの実施形態によれば、スプールの各受圧面に作用する油圧の少なくとも一部を共通化した簡易な構成で、スプールバルブの切り替えを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】幾つかの実施形態に係る風力発電装置の構成を示す概略図である。
図2】幾つかの実施形態に係る油圧モータの構成を示す概略図である。
図3】幾つかの実施形態に係るスプールバルブ組立体の油圧回路図である。
図4】幾つかの実施形態に係るスプールバルブ組立体の概略断面図である。
図5】幾つかの実施形態に係るスプールバルブ組立体の概略断面図である。
図6】(A)は幾つかの実施形態に係る第1スプールの概略斜視図であり、(B)は、幾つかの実施形態に係るスリーブの概略斜視図である。
図7】(A)は第1エンドウォールの概略斜視図であり、(B)は第2エンドウォールの概略斜視図である。
図8】幾つかの実施形態に係る切替バルブの概略断面図である。
図9】幾つかの実施形態に係る切替バルブの概略断面図である。
図10】幾つかの実施形態に係るスプールバルブ組立体の概略断面図である。
図11】幾つかの実施形態に係るスプールバルブ組立体の概略断面図である。
図12】幾つかの実施形態に係るスプールバルブ組立体の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0039】
以下の実施形態では、本発明の幾つかの実施形態に係る発電装置について、再生可能エネルギーとしての風力エネルギーから電力を生成する風力発電装置を例に挙げて説明する。ただし、発電装置としては、潮流発電装置、海流発電装置、河流発電装置等の他の再生エネルギー発電装置にも適用可能である。
【0040】
(風力発電装置)
図1は、幾つかの実施形態に係る風力発電装置の概略図である。図1に示す風力発電装置1は、少なくとも一本のブレード2及びハブ4で構成されるロータ3を備える。
【0041】
図1に示す風力発電装置のロータ3には、回転シャフト6を介して油圧ポンプ8が連結される。油圧ポンプ8には、高圧油ライン12及び低圧油ライン14を介して油圧モータ10が接続される。具体的には、油圧ポンプ8の出口が高圧油ライン12を介して油圧モータ10の入口に接続され、油圧ポンプ8の入口が低圧油ライン14を介して油圧モータ10の出口に接続される。油圧ポンプ8は、回転シャフト6によって駆動されて作動油を昇圧し、高圧の作動油(圧油)を生成する。油圧ポンプ8で生成された圧油は高圧油ライン12を介して油圧モータ10に供給され、この圧油によって油圧モータ10が駆動される。油圧モータ10で仕事をした後の低圧の作動油は、油圧モータ10の出口と油圧ポンプ8の入口との間に設けられた低圧油ライン14を経由して、油圧ポンプ8に再び戻される。
【0042】
油圧モータ10には発電機16が連結される。一実施形態では、発電機16は、電力系統に連系されるとともに、油圧モータ10によって駆動される同期発電機である。
【0043】
なお、回転シャフト6の少なくとも一部は、タワー19上に設置されたナセル18によって覆われている。一実施形態では、油圧ポンプ8、油圧モータ10及び発電機16は、ナセル18の内部に設置される。
【0044】
図1に示す風力発電装置1では、ロータ3の回転エネルギーは、油圧ポンプ8及び油圧モータ10を含む油圧機械としての油圧トランスミッション64を介して発電機16に入力され、発電機16において電力が生成されるようになっている。
風力発電装置1の各機器の動作は、制御部200によって制御される。
【0045】
図2は、油圧モータ10の構成を説明するための概略図である。
【0046】
油圧モータ10は、図2に示すように、シリンダ20及びピストン22により形成される複数の油圧室24と、ピストン22に当接するカム曲面を有するカム26と、各油圧室24に対して設けられたスプールバルブ組立体30と、高圧油ライン12と、低圧油ライン14とを有している。
【0047】
ピストン22は、ピストン22の上下動をカム26の回転運動にスムーズに変換する観点から、シリンダ20内を摺動するピストン本体部22Aと、該ピストン本体部22Aに取り付けられ、カム26のカム曲面に当接するピストンローラー又はピストンシューとで構成することが好ましい。なお図2には、ピストン22がピストン本体部22Aとピストンローラー22Bとからなる例を示した。
【0048】
カム26は、発電機16に接続される油圧モータ10の回転軸(クランクシャフト)32の軸中心Oから偏心して設けられた偏心カムである。ピストン22が上下動を一回行う間に、カム26及びカム26が取り付けられた回転軸32は一回転するようになっている。
他の実施形態では、カム26は、複数のローブ(凸部)を有する環状のマルチローブドカム(リングカム)であり、この場合には、カム26及びカム26が取り付けられた回転軸32は一回転する間に、ピストン22は上下動をローブの数だけ行うようになっている。
【0049】
スプールバルブ組立体30は、油圧室24と高圧油ライン12とが連通する第1状態と、油圧室24と低圧油ライン14とが連通する第2状態と、を切り替えるよう構成されている。
【0050】
(スプールバルブ組立体)
次に、図3〜5を用いて、スプールバルブ組立体30の構成例について説明する。図3は、幾つかの実施形態に係るスプールバルブ組立体30の模式的な油圧回路図である。図4は、図3に示したスプールバルブ組立体30の具体的構成例を示す概略断面図であり、油圧室24と高圧油ライン12とが連通する第1状態を示している。図5は、図4に示したスプールバルブ組立体30における、油圧室24と低圧油ライン14とが連通する第2状態を示している。
【0051】
図3〜5に示すスプールバルブ組立体30は、第1チャンバー34と、第2チャンバー36と、第1スプール38とを含む第1スプールバルブ40を有する。第1スプール38は、第1チャンバー34の油圧を受けるよう形成された第1受圧面42と、第2チャンバー36の油圧を受けるよう形成され第1受圧面42よりも面積が小さい第2受圧面44と、を含む。
【0052】
この第1スプールバルブ40は、第2チャンバー36の油圧を高圧油ライン12の圧力に維持しながら第1チャンバー34の油圧を高圧油ライン12の圧力と高圧油ライン12の圧力よりも小さい第1圧力(好ましくは低圧油ライン14の圧力)とで切り替えることにより上記第1状態と上記第2状態とを切り替えるよう構成される。
【0053】
このように第1スプール38の第2受圧面44の面積が第1受圧面42の面積よりも小さいため、第1受圧面42と第2受圧面44のそれぞれに高圧油ライン12の圧力を作用させた場合、第1受圧面42が受ける力は第2受圧面44が受ける力よりも大きくなる。一方、第2受圧面44に高圧油ライン12の圧力を作用させた状態で第1受圧面42に高圧油ライン12の圧力よりも小さい第1圧力を作用させた場合、高圧油ライン12の圧力と上記第1圧力との圧力差が十分に大きければ第1受圧面42が受ける力を第2受圧面44が受ける力よりも小さくすることができる。
【0054】
したがって、第2チャンバー36の油圧を高圧油ライン12の圧力に維持しながら第1チャンバー34の油圧を高圧油ライン12の圧力と高圧油ライン12の圧力よりも小さい第1圧力とで切り替えれば、第1受圧面42に作用する油圧のうち1つと第2受圧面44に作用する油圧とを共通化した簡易な構成で、油圧室24と高圧油ライン12とが連通する上記第1状態と油圧室24と低圧油ライン14とが連通する上記第2状態とを切り替えることができる。また、油圧機械が本来的に備える高圧油ライン12の圧力を第1受圧面42及び第2受圧面44のための共通油圧として利用した簡易な構成によって上記第1状態と上記第2状態とを切り替えることができる。
【0055】
なお、上述のように第1受圧面42が受ける力を第2受圧面44が受ける力より小さくするためには、例えば、第1受圧面42の面積と上記第1圧力との積が第2受圧面44の面積と高圧油ライン12の圧力との積よりも小さくなるように、各受圧面42、44の面積及び第1圧力を設定すればよい。
幾つかの実施形態では、油圧に起因する正味の力のみを利用して第1スプールを動かすことができる。他の実施形態では、油圧に起因する正味の力に加えて、バネ等による他の力も利用することができる。この場合、例えば、第1受圧面42が第1チャンバー34から受ける圧力に抗する方向に第2受圧面44を不図示のバネで付勢した上で、第1受圧面42の面積と上記第1圧力との積が、第2受圧面44の面積と高圧油ライン12の圧力との積とこのバネ付勢の力とを合計した力よりも小さくなるように、各受圧面の面積、第1圧力、及びバネ設定圧を決めてもよい。
【0056】
図4に示す第1スプールバルブ40は、第1スプール38を収容するスリーブ52を備える。ここで、この第1スプール38及びスリーブ52の詳細構成について、図6(A)および図6(B)を用いて説明する。
【0057】
図6(A)は第1スプール38の概略斜視図であり、図6(B)は、スリーブ52の概略斜視図である。
【0058】
図6(A)に示すように、第1スプール38は、環状溝部54と、第1ランド部56と、第2ランド部58と、第1ピストン部60と、第2ピストン部62とを有し、一体的に構成されている。環状溝部54は、第1スプール38の軸方向L(以下、単に軸方向と記載する場合は第1スプール38の軸方向L、すなわちスリーブ52の軸方向Lを表す)において第1スプール38の中央部に設けられ、第1、第2ランド部56,58は、環状溝部54を挟むように環状溝部54に隣接して設けられている。第1スプール38は、スリーブ52の内周面65(図6(B)参照)に対して各ランド部56,58が軸方向に摺動するよう構成されている。
なお、前述の第1受圧面42は第1ピストン部60の端面であり、第2受圧面44は第2ピストン部62の端面である。第1スプール38の第1、第2ピストン部60,62は略円柱形であり、第2受圧面44の面積を第1受圧面42の面積よりも小さくするために、第2ピストン部62の外径が第1ピストン部60の外径よりも小さくなるよう第1スプール38が構成されている。
【0059】
図6(B)に示すように、スリーブ52は、油圧室24(図4参照)と連通する複数の油圧室ポート66と、高圧油ライン12(図4参照)と連通する複数の高圧ポート68と、低圧油ライン14(図5参照)と連通する複数の低圧ポート70とを有する。複数の油圧室ポート66は、軸方向における同一位置において周方向C(以下、単に周方向と記載する場合はスリーブの周方向C、すなわち第1スプール38の周方向Cを表す)に等間隔に形成される。また、複数の高圧ポート68は、軸方向における同一位置において周方向に等間隔に形成される。同様に、複数の低圧ポート70は、軸方向における同一位置において周方向に等間隔に形成される。複数の高圧ポート68の周方向位置は複数の低圧ポート70の周方向位置とは同位置であり、複数の油圧室ポート66の周方向位置は、複数の高圧ポート68の周方向位置及び複数の低圧ポート70の周方向位置に対してずれている。
【0060】
図4に示したスプールバルブ組立体30の状態は、高圧ポート68が環状溝部54を介して油圧室ポート66と連通することで高圧油ライン12と油圧室24とが連通した第1状態である。これに対し、図5に示すスプールバルブ組立体30の状態は、低圧ポート70が環状溝部54を介して油圧室ポート66と連通することで低圧油ライン14と油圧室24とが連通した第2状態である。
【0061】
幾つかの実施形態では、第1スプールバルブ40は、図4に示すようにスリーブ52を収容するケーシング72を含む。
図4に示すケーシング72は、高圧ポート68と高圧油ライン12とを連通するよう構成された高圧連通路74と、低圧ポート70と低圧油ライン14とを連通するよう構成された低圧連通路76と、油圧室ポート66と油圧室24とを連通するよう構成された油圧室連通路78と、を含む。
したがって、図4に示した上述の第1状態は、高圧油ライン12と油圧室24との間に、高圧連通路74、高圧ポート68、環状溝部54、油圧室ポート66、及び油圧室連通路78によって流路が形成されることで実現される。また、図5に示した上述の第2状態は、低圧油ライン14と油圧室24との間に、低圧連通路76、低圧ポート70、環状溝部54、油圧室ポート66、及び油圧室連通路78によって流路が形成されることで実現される。
【0062】
図4に示す第1スプールバルブ40は、軸方向における第1スプール38の一端側に第1ドレイン室80を、他端側に第2ドレイン室82を有し、第1ドレイン室80と第2ドレイン室82とは、ケーシング72に設けられた第1ドレイン流路84を介して連通している。
【0063】
このように、第1ドレイン室80と第2ドレイン室82とがケーシング72に設けられた第1ドレイン流路84を介して連通しているので、第1スプール38の位置によらず第1ドレイン室80の圧力と第2ドレイン室82の圧力とが常に等しくなる。したがって、第1ドレイン室80と第2ドレイン室82との間には圧力差は生じず、当該圧力差によって第1スプール38の運動及び位置が影響を受けることはない。よって、第1スプール38の動作を、第1チャンバー34の油圧及び第2チャンバー36の油圧によってより確実に制御することができる。
【0064】
なお、図4に示す高圧連通路74が第1ドレイン流路84を避けるようにスリーブ52の径方向に対して傾斜した斜め孔部86を有しているのは、高圧連通路74とドレイン流路84との干渉を防止しながら、コンパクトな第1スプールバルブ40を実現すべく高圧油ライン12に対して高圧ポート68を軸方向中央に寄せるためである。
一方、低圧連通路76は、低圧油ライン14の圧力がドレイン流路84と同一圧力である場合には低圧油ライン14とドレイン流路84とが連通しても構わないため、スリーブ52の径方向に延びるシンプルな縦孔部88を有している。そして、コンパクトな第1スプールバルブ40を実現すべく低圧ポート70を低圧油ライン14に対して軸方向中央に寄せるため、低圧連通路76のスリーブ側開口部90(環状流路)の軸方向長さが高圧連通路74のスリーブ側開口部91(環状流路)の軸方向長さより長くなるように、低圧連通路76が形成されている。
【0065】
図4に示す第1スプールバルブ40は、スリーブ52の一端側に設けられた第1エンドウォール92と、スリーブの他端側に設けられた第2エンドウォール94とを有する。図7(A)は第1エンドウォール92の概略斜視図であり、図7(B)は第2エンドウォール94の概略斜視図である。
【0066】
図4及び図7(A)に示す第1エンドウォール92は、第1エンドウォール流路96を内部に備える。第1エンドウォール流路96は、切替バルブ46の切り替えに伴って高圧油ライン12又は低圧油ライン14に選択的に連通する。第1エンドウォール流路96は、軸方向に沿って設けられた第1チャンバー34を有しており、第1スプール38に含まれる第1ピストン部60が第1チャンバー34の内周面に対して摺動するよう構成されている。第1エンドウォール92には、複数の切欠き100が周方向に等間隔に形成されている。
【0067】
図4及び図7(B)に示す第2エンドウォール94は、高圧油ライン12と常に連通するよう構成された第2エンドウォール流路104を内部に備える。第2エンドウォール流路104は、軸方向に沿って設けられた第2チャンバー36を有し、第1スプール38に含まれる第2ピストン部62が第2チャンバー36の内周面に対して摺動するよう構成されている。第2エンドウォール94には、複数の切欠き108が周方向に等間隔に形成されている。
【0068】
図4に示す第1ドレイン室80は第1エンドウォール92と第1スプール38との間に形成され、第2ドレイン室82は第2エンドウォール94と第1スプール38との間に形成される。上記第1状態において第1ドレイン室80は第1エンドウォール92とスリーブ52と第1スプール38とに囲まれて形成され、第2ドレイン室82は上記第2状態において第2エンドウォール94とスリーブ52と第1スプール38とに囲まれて形成される。図4に示す第1ドレイン室80と第2ドレイン室82とは、第1エンドウォール92の切欠き100と、ケーシング72に設けられた第1ドレイン流路84と、第2エンドウォール94の切欠き108とを介して連通している。また、この第1ドレイン流路84は、低圧油ライン14と連通している。このように、軸方向におけるスリーブ52の一端側に配された第1エンドウォール92によって第1スプールバルブ40の油の密封性を高めつつ、切欠き100を設けたことによって簡易な構成で第1ドレイン室80と第1ドレイン流路84とを連通することができる。また、軸方向におけるスリーブ52の他端側に配された第2エンドウォール94によって第1スプールバルブ40の油の密封性を高めつつ、切欠き108を設けたことによって簡易な構成で第2ドレイン室82と第1ドレイン流路84とを連通することができる。
【0069】
図4に示す第1スプールバルブ40は、軸方向における第1スプール38の変位を検出するためのセンサ110を有する。センサ110は第1チャンバー34に設けられている。このように、第1スプール38の変位を検出するセンサ110を、第2受圧面44よりも面積が大きな第1受圧面42に対応して比較的広い空間を確保しやすい第1チャンバー34に設けることで、センサ110のレイアウトが容易になる。
【0070】
なお、センサ110としては例えば渦電流式の変位センサを用いることができる。この場合、センサ110はコイルセンサであり、センサ110には数MHz程度の高周波信号が不図示の発振回路から供給される。センサ110に高周波信号が供給されている間に図4に示すターゲット金属としての銅製チューブ112とセンサ110との距離が変化すると、その距離の変化に応じて銅製チューブ112の表面の渦電流が変化するため、この渦電流の変化に起因するセンサ110のインピーダンス変化から第1スプール38の変位を検出することができる。
【0071】
図4に示すスプールバルブ組立体30は、リリーフバルブ114を備える。リリーフバルブ114は、スプリング116及びスプリング116によって付勢されるポペットバルブ118を備え、油圧室24の圧力が高圧油ライン12の圧力以上の設定圧を超えたときにポペットバルブ118が開いて油圧室24と高圧油ライン12とが連通するよう構成される。油に含まれる粉体等(例えば金属粉)が第1スプールバルブ40内で詰まって第1スプール38が作動しなくなった場合に、油圧室24が高圧油ライン12とも低圧油ライン14とも連通していないような位置に第1スプール38が存在すると、油圧室24の圧力がピストン22の上昇に伴って非常に高くなってしまう恐れがある。そこで、リリーフバルブ114を設ければ、このように第1スプール38が作動しない場合であっても、油圧室24の圧力を設定圧以内に維持することができる。
なお、図4に示すケーシング72は環状流路89を有している。環状流路89は、第1スプール38の軸方向における油圧室ポート66と同位置(油圧室連通路78と同位置)において、スリーブ52の周り(環状溝部54の周り)に形成されている。また、環状流路89は、第1スプール38の位置によらず環状溝部54と常に連通するような位置に設けられている。これにより、環状溝部54及び環状流路89を介したリリーフバルブ114と油圧室24との良好な連通状態を実現することができる。
【0072】
なお、ラジアルピストン式の油圧モータ10の軸方向に沿って複数の油圧室24を並べる場合、複数のスプールバルブ組立体30も油圧モータ10の軸方向に沿って並ぶことになる。この場合、油圧モータ10の軸方向に隣接する複数のスプールバルブ組立体30間の干渉を防止する観点から、リリーフバルブ114及び切替バルブ46は、図4に示すように第1スプールバルブ40に対して油圧モータ10のラジアル方向外側に設けることが望ましい。
【0073】
図4に示すケーシング72は、高圧油ライン12から切替バルブ46の高圧ポート120に高圧油を供給するために第2エンドウォール流路104と高圧ポート120との間に形成された高圧供給路122と、切替バルブ46の出力ポート124から第1チャンバー34に高圧油又は第1圧力の油(低圧油)を選択的に供給するために切替バルブ46の出力ポート124と第1エンドウォール流路96との間に形成された選択的供給路126と、低圧油ライン14から切替バルブ46の低圧ポート128に低圧油を供給するために低圧連通路76と低圧ポート128との間に形成された低圧供給路130と、切替バルブ46のドレインポート132からドレインタンク133(図3参照)に高圧油を排出するためのタンク連通路134とを有する。
【0074】
次に、切替バルブ46について図8を用いて説明する。図8は、幾つかの実施形態に係る切替バルブ46の概略断面図である。
【0075】
切替バルブ46は、第1チャンバー34(図4参照)の油圧を高圧油ライン12の圧力と上記第1圧力とで切り替えるための第2スプールバルブ48と、第2スプールバルブ48を動作させるためのソレノイドバルブ50とを含む。
【0076】
これにより、第2スプールバルブ48を用いずにソレノイドバルブ50のみによって第1チャンバー34の油圧を高圧油ライン12の圧力と上記第1圧力とで切り替える場合と比較して、切り替えに利用可能な油の流量を増加させることができる。
なお、図1に示す風力発電装置1においては、同期発電機16の高速回転に合わせてスプールバルブ組立体30の上記第1状態と上記第2状態を高速で切り替える必要がある。この場合において、第2スプールバルブ48及びソレノイドバルブ50を用いて切り替えに利用可能な油の流量を増加させることで、上記第1状態と上記第2状態の高速切り替えを実現することができる。
【0077】
第2スプールバルブ48は、第3チャンバー140と、第4チャンバー142と、第2スプール144とを含み、第2スプール144は、第3チャンバー140の油圧を受けるよう形成された第3受圧面146と、第4チャンバー142の油圧を受けるよう形成され第3受圧面146よりも面積が小さい第4受圧面148と、を含む。第2スプールバルブ48は、第4チャンバー142の油圧を高圧油ライン12の圧力に維持しながら第3チャンバー140の油圧を高圧油ライン12の圧力と高圧油ライン12の圧力よりも小さい第3圧力とで切り替えることにより、第1チャンバー34(図4参照)の油圧を高圧油ライン12の圧力と上記第1圧力とで切り替えるよう構成される。
【0078】
このように、第2スプール144の第4受圧面148の面積が第3受圧面146の面積よりも小さいため、第3受圧面146と第4受圧面148のそれぞれに高圧油ライン12の圧力を作用させた場合、第3受圧面146が受ける力は第4受圧面148が受ける力よりも大きくなる。一方、第4受圧面148に高圧油ライン12の圧力を作用させた状態で第3受圧面146に高圧油ライン12の圧力よりも小さい第3圧力を作用させた場合、第3圧力を適切に設定すれば第3受圧面146が受ける力を第4受圧面148が受ける力よりも小さくすることができる。
【0079】
したがって、第4チャンバー142の油圧を高圧油ライン12の圧力に維持しながら第3チャンバー140の油圧を高圧油ライン12の圧力と高圧油ライン12の圧力よりも小さい第3圧力とで切り替えれば、第3受圧面146に作用する油圧のうち1つと第4受圧面148に作用する油圧とを共通化した簡易な構成で、第1スプールバルブ40の第1チャンバー34の油圧を切り替えることができる。また、油圧機械としての油圧トランスミッション64が本来的に備える高圧油ライン12の圧力を第3受圧面146及び第4受圧面148のための共通油圧として利用した簡易な構成によって第1スプールバルブ40の第1チャンバー34の油圧を切り替えることができる。
【0080】
なお、図8における第3受圧面146は、第2スプール144の軸方向における第2スプール144の端面のうち第3チャンバー140に面する全ての面のことを指している。また、図8における第4受圧面148は、第2スプール144の軸方向における第2スプール144の端面のうち第4チャンバー142に面する全ての面のことを指している。
【0081】
また、上述のように第3受圧面146が受ける力を第4受圧面148が受ける力より小さくするためには、例えば、第3受圧面146の面積と上記第3圧力との積が第4受圧面148の面積と高圧油ライン12の圧力との積よりも小さくなるように各受圧面146,148の面積及び第3圧力を設定すればよい。
幾つかの実施形態では、油圧に起因する正味の力のみを利用して第2スプール144を動かすことができる。他の実施形態では、油圧に起因する正味の力に加えて、バネ等による他の力も利用することができる。この場合、例えば、第3受圧面146が受ける力に抗する方向に第4受圧面148を不図示のバネで付勢した上で、第3受圧面146の面積と上記第3圧力との積が、第4受圧面148の面積と高圧油ライン12の圧力との積とこのバネ付勢の力とを合計した力よりも小さくなるように、各受圧面146,148の面積、第3圧力、及びバネ付勢の力を設定してもよい。
【0082】
図8に示す第2スプールバルブ48の高圧ポート120と第4チャンバー142とは、第2スプール144に設けられた内部流路150を介して連通しており、第4チャンバー142の圧力は、常に高圧油ライン12の圧力に維持されている。また、高圧ポート120と第3チャンバー140とは、内部流路150を介して連通しており、内部流路150には、高圧ポート120と第3チャンバー140の間の位置に絞り部152が設けられている。第3チャンバー140とドレインポート132とは、ソレノイドバルブ50が開いたときにライン153、155を介して連通状態となり、ソレノイドバルブ50が閉じた時に非連通状態となる。
【0083】
図8に示すソレノイドバルブ50はスプリング154とポペットバルブ156とソレノイドコイル158とを含む。ソレノイドバルブ50は、ノーマルクローズ式である。ソレノイドコイル158が励磁されることでアーマチュア161が吸引されて、スプリング154の付勢力に抗してポペットバルブ156が開くよう構成されている。なお、ソレノイドバルブ50はノーマルオープン式のものを用いてもよい。
【0084】
図8に示す切替バルブ46の状態は、ソレノイドバルブ50が閉じた状態であり、第3チャンバー140の圧力と第4チャンバー142の圧力はともに高圧油ライン12の圧力と一致している状態である。この状態は、第2スプールバルブ48の低圧ポート128と出力ポート124とが第2スプール144の環状溝部160を介して連通した状態、すなわち第1スプールバルブ40の第1チャンバー34(図4参照)が低圧油ライン14と連通した状態である。この状態においては、第1チャンバー34の圧力は低圧油ライン14の圧力に一致する。
【0085】
この状態からソレノイドバルブ50が開くと、ドレインポート132と第3チャンバー140とが連通して、第3チャンバー140からドレインポート132に高圧油が排出される。この際、内部流路150における絞り部152の両側に圧力差が発生し、第3チャンバー140の圧力が高圧油ライン12の圧力から第3圧力(この場合、ドレインタンク133(図3参照)の圧力)まで下がる。第3チャンバー140の圧力低下に伴って、第2スプール144の位置は図8に示す位置から軸方向に移動して図9に示す位置となる。図9に示す切替バルブ46の状態は、高圧ポート120と出力ポート124とが第2スプール144の環状溝部160を介して連通した状態、すなわち第1スプールバルブ40の第1チャンバー34(図4参照)が高圧油ライン12と連通した状態である。この状態においては、第1チャンバー34の圧力は高圧油ライン12の圧力に一致する。なお、図8に示す切替バルブには、ソレノイドバルブを閉じる際に背圧が立たないように、ドレインタンク133(図3参照)と連通する連通路159が設けられている。
【0086】
なお、主に図4を用いて例示したスプールバルブ組立体30は、第2チャンバー36の油圧を高圧油ライン12の圧力に維持しながら第1チャンバー34の油圧を高圧油ライン12の圧力と高圧油ライン12の圧力よりも小さい第1圧力とで切り替えることにより、第1状態と第2状態とを切り替えるよう構成される。
これに対し、スプールバルブ組立体30の流路構成を変更して、第1チャンバー34の油圧を低圧油ライン14の圧力に維持しながら第2チャンバー36の油圧を低圧油ライン14の圧力と低圧油ライン14の圧力よりも大きい第2圧力(好ましくは高圧ラインの圧力)とで切り替えることにより、第1状態と第2状態とを切り替えるようスプールバルブ組立体30を構成してもよい。
【0087】
これにより、第2受圧面44に作用する油圧のうち1つと第1受圧面42に作用する油圧とを共通化した簡易な構成で、第1状態と第2状態とを切り替えることができる。また、油圧機械としての油圧トランスミッション64が本来的に備える低圧油ライン14の圧力を第1受圧面42及び第2受圧面44のための共通油圧として利用した簡易な構成によって第1状態と第2状態とを切り替えることができる。
【0088】
ただし、スプールバルブ組立体30がリリーフバルブ114を有する場合には、油圧回路の構成を簡易化する観点では、第1チャンバー34の油圧を低圧油ライン14の圧力に維持しながら第2チャンバー36の油圧を低圧油ライン14の圧力と高圧油ライン12の圧力とで切り替える構成よりも、第2チャンバー36の油圧を高圧油ライン12の圧力に維持しながら第1チャンバー34の油圧を高圧油ライン12の圧力と低圧油ライン14の圧力とで切り替える構成の方が望ましい。
なぜなら、リリーフバルブ114は、その機能上油圧室24と高圧油ライン12とを連通可能な位置に設けるために、第1スプール38の軸方向において第1スプールバルブ40の中心位置よりも高圧油ライン12側に配置するからである。リリーフバルブ114をこのように配置する場合、切替バルブ46は、第1スプール38の軸方向において第1スプールバルブ40の中心位置よりも低圧油ライン14側に配置することになる。従って、切替バルブ46の出力ポート124も該低圧油ライン14側に位置するので、出力ポート124と連通するチャンバーは、第2チャンバー36(高圧油ライン12側のチャンバー)よりも第1チャンバー34(低圧油ライン14側のチャンバー)の方が望ましい。出力ポート124と第1チャンバー34(低圧油ライン14側のチャンバー)を連通させる場合、低圧油ライン14の圧力を第1チャンバー34と第2チャンバー36の共通圧力に設定するよりも、高圧油ライン12の圧力を第1チャンバー34と第2チャンバー36の共通圧力に設定する方が、必要な油圧回路が短くて済むので構成を簡易化することができる。
【0089】
また、主に図8を用いて例示した切替バルブ46は、第4チャンバー142の油圧を高圧油ライン12の圧力に維持しながら第3チャンバー140の油圧を高圧油ライン12の圧力と高圧油ライン12の圧力よりも小さい第3圧力とで切り替えることにより、第1チャンバー34の油圧を高圧油ライン12の圧力と第1圧力とで切り替えるよう構成される。
【0090】
これに対し、切替バルブ46の流路構成を変更して、第3チャンバー140の油圧を低圧油ライン14の圧力に維持しながら第4チャンバー142の油圧を低圧油ライン14の圧力と低圧油ライン14の圧力よりも大きい第4圧力とに切り替えることにより、第1チャンバー34の油圧を高圧油ライン12の圧力と第1圧力とで切り替えるよう、又は、第2チャンバー36の油圧を低圧油ライン14の圧力と第2圧力とで切り替えるよう構成してもよい。
【0091】
これにより、第4受圧面148に作用する油圧のうち1つと第3受圧面146に作用する油圧とを共通化した簡易な構成で、第1スプールバルブ40の第1チャンバー34又は第2チャンバー36の油圧を切り替えることができる。また、油圧機械が本来的に備える低圧油ライン14の圧力を第3受圧面146及び第4受圧面148のための共通油圧として利用した簡易な構成によって第1スプールバルブ40の第1チャンバー34又は第2チャンバー36の油圧を切り替えることができる。したがって、簡易な構成で上記第1状態と上記第2状態とを切り替えることができる。
【0092】
なお、主に図4を用いて説明した第1スプールバルブ40の第1ドレイン室80と第2ドレイン室82とは、ケーシング72に設けられた第1ドレイン流路84を介して連通するよう構成している。これに対し、他の実施形態では、図10に示すように、第1スプール38内に設けられた第2ドレイン流路85を介して連通するよう構成してもよい。これにより、第1スプール38の移動時に第1ドレイン室80及び第2ドレイン室82の油から受ける抵抗を低減することができる。また、第1スプール38の重量を低減できるため、第1スプールバルブ40の応答性を向上することができる(すなわち、スプールバルブ組立体30の応答性を向上することができる)。第2ドレイン流路85は、図10に示すように複数設けてもよい。また、第1ドレイン流路84を設けずに、第2ドレイン流路のみを介して第1ドレイン室80と第2ドレイン室82とを連通させてもよい。
【0093】
なお、主に図4を用いて説明した第1スプールバルブ40において第1スプール38とケーシング72の間にスリーブ52を設けたメリットとしては、主に以下の2点を挙げることができる。1点目は、第1スプール38の摺動に起因する摩耗の影響がケーシング72に及ばない(第1スプール38、スリーブ52、第1及び第2エンドウォール92,94にのみ及ぶ)ため、摩耗に起因して第1スプール38等を交換する際に、ケーシング72を交換する必要がない点である。2点目は、第1スプールバルブの摺接部を構成するスリーブ52をケーシング72とは別体として設け、スリーブ52の材料選択や表面硬化処理等によってスリーブ52に高い硬度又は良好な耐腐食性を持たせれば、コストを低減できる点である。
【0094】
ただし、他の実施形態では、図11に示すように、第1スプールバルブ40は、図4におけるスリーブ52を用いない構成を採用することも可能である。この場合、第1スプール38の第1ランド部56と第2ランド部58とは、ケーシング72の内周面に対して直接摺動するよう構成される。
【0095】
図11に示す第1スプールバルブ40においても、高圧連通路74が環状溝部54を介して油圧室連通路78と連通することで、高圧油ライン12と油圧室24とが連通する第1状態(図11に示す状態)となり、低圧連通路76が環状溝部54を介して油圧室連通路78と連通することで、低圧油ライン14と油圧室24とが連通する第2状態(図12に示す状態)となる。この場合の第1状態と第2状態の切替方法は、主に図4を用いて説明した方法(第1チャンバー34と第2チャンバー36の圧力を利用して第1スプール38を第1スプール38の軸方向に移動させる切替方法)と同様である。
【0096】
なお、図11に示すケーシング72は環状流路89を有している。環状流路89は、第1スプール38の軸方向における油圧室連通路78と同位置において、環状溝部54の周りに形成されている。また、環状流路89は、第1スプール38の位置によらず環状溝部54と常に連通するような位置に設けられている。これにより、環状溝部54及び環状流路89を介したリリーフバルブ114と油圧室24との良好な連通状態を実現することができる。
【0097】
また、図11に示す第1スプールバルブ40では、図4に示したスリーブ52を第1スプール38とケーシング72との間に介さない。このように、圧力損失の要因となりがちな各ポート66,68,70を有するスリーブ52を省略することで、スプールバルブ組立体30の動力損失を低減できる。また、高圧油ライン12と油圧室24との間を通過する流量と、低圧油ライン14と油圧室24との間を通過する流量とを容易に確保することができる。
【0098】
また、図4に示す第1スプールバルブ40では、スリーブ52、ケーシング72、第1エンドウォール92および第2エンドウォール94の間には、圧力が異なる流路間の連通を遮るために不図示のシール部材(Oリング等)が設けられるが、図11に示すスプールバルブ40では、スリーブ52に対応するシール部材が不要である。したがって、図11に示すスプールバルブ40は、図4に示す構成と比較して、部品点数を低減することができ、これによるコスト低減及び組立性向上が期待できる。
【符号の説明】
【0099】
1 風力発電装置
2 ブレード
3 ロータ
4 ハブ
6 回転シャフト
8 油圧ポンプ
10 油圧モータ
12 高圧油ライン
14 低圧油ライン
16 発電機
18 ナセル
19 タワー
20 シリンダ
22 ピストン
22A ピストン本体部
22B ピストンローラ
24 油圧室
26 カム
30 スプールバルブ組立体
32 回転軸
34 第1チャンバー
36 第2チャンバー
38 第1スプール
40 第1スプールバルブ
42 第1受圧面
44 第2受圧面
46 切替バルブ
48 第2スプールバルブ
50 ソレノイドバルブ
52 スリーブ
54 環状溝部
56 第1ランド部
58 第2ランド部
60 第1ピストン部
62 第2ピストン部
64 油圧トランスミッション
65 スリーブの内周面
66 油圧室ポート
68 高圧ポート
70 低圧ポート
72 ケーシング
74 高圧連通路
76 低圧連通路
78 油圧室連通路
80 第1ドレイン室
82 第2ドレイン室
84 第1ドレイン流路
85 第2ドレイン流路
86 斜め孔部
88 縦孔部
90 スリーブ側開口部
91 スリーブ側開口部
92 第1エンドウォール
94 第2エンドウォール
96 第1エンドウォール流路
100 切欠き
104 第2エンドウォール流路
108 切欠き
110 センサ
112 銅製チューブ
114 リリーフバルブ
116 スプリング
118 ポペットバルブ
120 高圧ポート
122 高圧供給路
124 出力ポート
126 選択的供給路
128 低圧ポート
130 低圧供給路
132 ドレインポート
133 ドレインタンク
134 タンク連通路
140 第3チャンバー
142 第4チャンバー
144 第2スプール
146 第3受圧面
148 第4受圧面
150 内部流路
152 絞り部
154 スプリング
156 ポペットバルブ
158 ソレノイドコイル
159 (ドレインタンクと連通する)連通路
160 環状溝部
200 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12