特許第6203606号(P6203606)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6203606
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/52 20060101AFI20170914BHJP
   H01R 13/42 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   H01R13/52 D
   H01R13/42 F
【請求項の数】6
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-234587(P2013-234587)
(22)【出願日】2013年11月13日
(65)【公開番号】特開2015-95379(P2015-95379A)
(43)【公開日】2015年5月18日
【審査請求日】2016年9月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 直俊
(72)【発明者】
【氏名】浅川 和重
【審査官】 板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−086949(JP,A)
【文献】 実開平06−036235(JP,U)
【文献】 米国特許第04655525(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/52
H01R 13/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)相手方コネクタの相手方端子と接触する端子と、該端子が装着されるハウジングと、前記端子がハウジングから外れることを防止するリテーナとを備えるコネクタであって、
(b)前記ハウジングは、前記端子を内部に収容する端子収容凹部であって前記ハウジングの後端面に開口する端子収容凹部を有し、
(c)前記リテーナは、幅方向に延在する横枠部と、該横枠部の前面から前方に向けて延出する係止腕であって前記端子収容凹部に進入して前記端子を係止する係止腕とを有し、
(d)前記横枠部の前面には、前記係止腕の基部が接続された凹入部と、該凹入部に隣接する凸部とが形成され、
(e)前記リテーナがハウジングに装着されると、前記凹入部と前記後端面との間に間隙が生じることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記係止腕は、幅方向に並んで複数配設され、前記凸部は、隣接する係止腕同士の間において上下方向に延在し、前記間隙は、前記凸部の両側に沿って上下方向に延在する請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記端子には電線の終端が接続され、
前記リテーナは、前記横枠部の両端から下方に向けて延出する一対の縦枠部を有し、前記横枠部と一対の縦枠部とによって三方を画定され、下方が開放された電線通過開口を前記電線が通過する請求項1又は2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記横枠部の下面には、略半円筒壁面状の凹面部と、該凹面部に隣接する仕切壁とが形成され、前記電線の外面は、前記凹面部に対向して近接又は当接する請求項3に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記ハウジングは、前後方向に延在する側壁部であって幅方向外側に突出するロック凸部が形成された側壁部を有し、
前記リテーナは、前記縦枠部の前面から前方に向けて延出するスライド板部であって前記ロック凸部と係合可能なロック凹部が形成されたスライド板部を有する請求項3又は4に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記側壁部には前記スライド板部をガイドする上方ガイドリブ及び下方ガイドリブが形成され、前記上方ガイドリブの後端面は下方ガイドリブの後端面より後方に位置し、
前記縦枠部には前記スライド板部の上下に、前記上方ガイドリブ及び下方ガイドリブに突当たる上方ストッパ及び下方ストッパが形成され、前記上方ストッパの前端面は下方ストッパの前端面より後方に位置する請求項5に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ケーブル等の電線を接続するためにリテーナを備えるコネクタが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図7は従来のコネクタの斜視図である。
【0004】
図において、811は、コネクタのハウジングであり、電線891の終端に接続された端子851を収容する端子収容孔(こう)816を有する。該端子収容孔816は、ハウジング811を前後方向に貫通し、前記端子851が挿入される側の反対側から、図示されない相手方コネクタから突出する相手方端子が挿入され、前記端子851と接触する。
【0005】
また、821は、リテーナであり、各電線891が挿通される挿通孔826と、各端子851を係止する係止片825とを有する。また、前記リテーナ821は、ハウジング811に形成されたガイド孔812に進入するガイド片822を有する。該ガイド片822の先端には、前記ガイド孔812の奥に形成された突起812aと係合する係合開口822aが形成されている。
【0006】
そして、電線891がリテーナ821の挿通孔826に挿通された状態で、各端子851は、対応する端子収容孔816に挿入されて収容される。続いて、リテーナ821がハウジング811の後面に押付けられ、各係止片825は、対応する端子収容孔816に挿入され、該端子収容孔816に収容された端子851の係止部855を係止する。また、ガイド片822は、ガイド孔812に進入し、係合開口822aが突起812aと係合する。これにより、リテーナ821は、ハウジング811に取付けられ、各端子851は、リテーナ821によって係止され、端子収容孔816から抜出ることが防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実用新案登録第2574771号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記従来のコネクタにおいては、例えば、空調機の室外機、屋外設置型の給湯器等のような屋外に設置される機器に使用される場合、端子収容孔816内に進入した水によって端子851等が腐食したり、短絡が発生したりしてしまう。
【0009】
戸外に完全に露出した環境下で使用されるコネクタであれば、一般的に、雨水等に直接曝(さら)されることに備えて徹底した防水対策が施されるので、コネクタ内に水が進入することはない。これに対し、前記従来のコネクタを屋外に設置される機器に使用する場合、該機器の備えるハウジング、筐(きょう)体等の内部に配設されるので、一般的に、防水対策が施されることがない。しかし、前記機器の備えるハウジング、筐体等には、通気孔等の開口が形成されているので、例えば、暴風雨等のときに、前記開口から進入した水が端子収容孔816内に進入してしまうことがあり得る。
【0010】
もっとも、前記従来のコネクタに対しても、徹底した防水対策を施せば、水の進入を防止することはできる。しかし、雨水等に直接曝されることがない用途に使用されるコネクタに徹底した防水対策を施すと、過剰品質となってしまう。そして、コネクタの構造が複雑化し、コネクタも大型化してしまう。また、防水ケース、防水シール等の部材が別途必要となり、コストが高くなってしまう。
【0011】
本発明は、前記従来のコネクタの問題点を解決して、端子収容凹部に水分が進入しにくく、かつ、進入した水分が端子収容凹部の外部へ流出しやすく、製造が容易で、構成が簡素でコストが低く、小型でありながら、取扱いが容易で、信頼性の高いコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
そのために、本発明のコネクタにおいては、相手方コネクタの相手方端子と接触する端子と、該端子が装着されるハウジングと、前記端子がハウジングから外れることを防止するリテーナとを備えるコネクタであって、前記ハウジングは、前記端子を内部に収容する端子収容凹部であって前記ハウジングの後端面に開口する端子収容凹部を有し、前記リテーナは、幅方向に延在する横枠部と、該横枠部の前面から前方に向けて延出する係止腕であって前記端子収容凹部に進入して前記端子を係止する係止腕とを有し、前記横枠部の前面には、前記係止腕の基部が接続された凹入部と、該凹入部に隣接する凸部とが形成され、前記リテーナがハウジングに装着されると、前記凹入部と前記後端面との間に間隙(げき)が生じる。
【0013】
本発明の他のコネクタにおいては、さらに、前記係止腕は、幅方向に並んで複数配設され、前記凸部は、隣接する係止腕同士の間において上下方向に延在し、前記間隙は、前記凸部の両側に沿って上下方向に延在する。
【0014】
本発明の更に他のコネクタにおいては、さらに、前記端子には電線の終端が接続され、前記リテーナは、前記横枠部の両端から下方に向けて延出する一対の縦枠部を有し、前記横枠部と一対の縦枠部とによって三方を画定され、下方が開放された電線通過開口を前記電線が通過する。
【0015】
本発明の更に他のコネクタにおいては、さらに、前記横枠部の下面には、略半円筒壁面状の凹面部と、該凹面部に隣接する仕切壁とが形成され、前記電線の外面は、前記凹面部に対向して近接又は当接する。
【0016】
本発明の更に他のコネクタにおいては、さらに、前記ハウジングは、前後方向に延在する側壁部であって幅方向外側に突出するロック凸部が形成された側壁部を有し、前記リテーナは、前記縦枠部の前面から前方に向けて延出するスライド板部であって前記ロック凸部と係合可能なロック凹部が形成されたスライド板部を有する。
【0017】
本発明の更に他のコネクタにおいては、さらに、前記側壁部には前記スライド板部をガイドする上方ガイドリブ及び下方ガイドリブが形成され、前記上方ガイドリブの後端面は下方ガイドリブの後端面より後方に位置し、前記縦枠部には前記スライド板部の上下に、前記上方ガイドリブ及び下方ガイドリブに突当たる上方ストッパ及び下方ストッパが形成され、前記上方ストッパの前端面は下方ストッパの前端面より後方に位置する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、コネクタは、端子収容凹部に水分が進入しにくく、かつ、進入した水分が端子収容凹部の外部へ流出しやすくなっている。また、製造が容易で、構成が簡素でコストが低く、小型でありながら、取扱いが容易で、信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施の形態における第1コネクタの分解図である。
図2】本発明の実施の形態における第2コネクタの分解図である。
図3】本発明の実施の形態におけるリテーナの斜視図であって、(a)は斜め後方から観た図、(b)は斜め前方から観た図である。
図4】本発明の実施の形態におけるリテーナの五面図であって、(a)は上面図、(b)は後面図、(c)は側面図、(d)は前面図、(e)は下面図である。
図5】本発明の実施の形態における互いに嵌合した第1コネクタ及び第2コネクタの斜視図であって、(a)は第1コネクタ側から観た図、(b)は第2コネクタ側から観た図である。
図6】本発明の実施の形態における互いに嵌合した第1コネクタ及び第2コネクタの断面図であって、図5におけるA−A矢視断面図である。
図7】従来のコネクタの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
図1は本発明の実施の形態における第1コネクタの分解図である。
【0022】
図において、1は本実施の形態における一方のコネクタとしての第1コネクタであり、複数の電線としての第1電線91を備えるケーブルの終端に接続されるコネクタである。そして、前記第1コネクタ1は、後述される他方のコネクタである相手方コネクタとしての第2コネクタ101に嵌(かん)合されて接続される。該第2コネクタ101は、後述される複数の第2電線191を備えるケーブルの終端に接続されるコネクタである。
【0023】
前記第1コネクタ1及び第2コネクタ101は、家庭用電気器具、自動車等いかなる種類の機器、装置等において使用されるものであってもよいが、ここでは、説明の都合上、空調機の室外機、屋外設置型の給湯器等の屋外に設置される機器、装置等において使用され、これらの機器、装置等の備えるハウジング、筐体、カバー等の内部であって、通常であれば雨水に直接曝されることがないと考えられる部位に配設されるものとする。
【0024】
なお、本実施の形態において、第1コネクタ1、第2コネクタ101及びその他の部材に含まれる各部の構成及び動作を説明するために使用される上、下、左、右、前、後等の方向を示す表現は、絶対的なものでなく相対的なものであり、第1コネクタ1、第2コネクタ101及びその他の部材に含まれる各部が図に示される姿勢である場合に適切であるが、第1コネクタ1、第2コネクタ101及びその他の部材に含まれる各部の姿勢が変化した場合には、姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
【0025】
前記第1コネクタ1は、絶縁性材料である合成樹脂等の樹脂によって一体的に形成され、概略直方体のような全体形状を備える第1ハウジング11と、前記第1電線91の終端に接続された状態で前記第1ハウジング11に装着される導電性の金属から成る端子である第1端子51と、絶縁性材料である合成樹脂等の樹脂によって一体的に形成され、前記第1端子51が第1ハウジング11から抜出ることを防止する端子保持部材としてのリテーナ21とを備える。なお、図に示される例においては、第1端子51が4本となっているが、第1端子51の数は第1電線91の数に対応して任意に変更することができる。また、第1端子51のピッチも任意に決定することができる。
【0026】
前記第1ハウジング11は、相手方ハウジングである第2コネクタ101の後述される第2ハウジング111と嵌合する部材であり、左右両側に配設され、第1コネクタ1の前後方向、すなわち、第1ハウジング11と第2ハウジング111との嵌合方向に延在する側壁部としての一対の第1側壁部17と、上方に位置する平板状の天板部としての第1天板部12と、該第1天板部12と平行な下方に位置する底面部11bとを備える。そして、第1ハウジング11の前端面である嵌合面としての第1嵌合面11fは、第1端子51の延在する方向、すなわち、前後方向、並びに、第1天板部12及び第1側壁部17に対して直交する。また、第1ハウジング11の後端面である反嵌合面としての第1反嵌合面11rは、前記第1嵌合面11fと平行であり、前後方向、並びに、第1天板部12及び第1側壁部17に対して直交する。なお、第1ハウジング11の第1嵌合面11f寄りの部分は、前記第2ハウジング111の後述される収容部113の空洞内に挿入される挿入部13である。
【0027】
また、前記第1ハウジング11は、該第1ハウジング11内において前後方向に延在する第1端子収容凹部16を備える。該第1端子収容凹部16は、第1ハウジング11を前後方向に貫通する貫通孔であって、その両端が第1嵌合面11f及び第1反嵌合面11rに開口する。そして、隣接する第1端子収容凹部16同士は、その間に形成された仕切壁としての第1仕切壁15によって仕切られている。該第1仕切壁15は、第1側壁部17と平行であって、前後方向に延在する。なお、図に示される例においては、第1端子収容凹部16が4つとなっているが、第1端子収容凹部16の数は第1端子51及び第1電線91の数に対応して任意に変更することができる。また、第1端子収容凹部16のピッチも第1端子51及び第1電線91のピッチに対応して任意に決定することができる。
【0028】
さらに、前記第1ハウジング11は、第1側壁部17の後端近傍の上下両側から幅方向外側に突出するように形成されたガイド部としての上方ガイドリブ18a及び下方ガイドリブ18bを備える。また、前記第1側壁部17における上方ガイドリブ18aと下方ガイドリブ18bとの間には、幅方向外側に突出するロック部としてのロック凸部17aが形成されている。リテーナ21が第1ハウジング11に装着される際に、前記上方ガイドリブ18a及び下方ガイドリブ18bは、リテーナ21のスライド板部27の上下両側縁をガイドし、前記ロック凸部17aは、スライド板部27に形成されたロック凹部27aと係合する。
【0029】
また、前記上方ガイドリブ18a及び下方ガイドリブ18bの後端面は、被突当て部としての上方被突当て部18ar及び下方被突当て部18brとして機能する。リテーナ21が第1ハウジング11に装着される際に、前記上方被突当て部18ar及び下方被突当て部18brには、リテーナ21の上方突当て部28af及び下方突当て部28bfが突当てられる。なお、上方被突当て部18ar及び下方被突当て部18brの位置は、前後方向にずれており、具体的には、下方被突当て部18brが上方被突当て部18arよりも前方に位置する。
【0030】
前記第1端子51は、導電性の金属板に折曲げ加工及び打抜き加工を施すことによって一体的に形成され、本体部としての接触筒部52と、該接触筒部52の後端に接続された電線接続部53とを備える。該電線接続部53は、第1電線91に固定されるとともに、該第1電線91が備える導線としての芯(しん)線と電気的に接続される部分であり、第1電線91及び芯線をかしめて固定する。なお、必要に応じてはんだを付与することによって、芯線と電線接続部53とを更に強固に接続固定することができる。
【0031】
また、前記接触筒部52は、第2コネクタ101が備える後述される相手方端子としての第2端子151と接触する部分である。そして、前記接触筒部52は、電線接続部53の先端から前方に向けて延出する角筒状の部分であり、上板及び下板並びに該上板及び下板の左右両側縁から立上がる側板を備え、略矩(く)形の断面形状を備える。また、前記接触筒部52の前端52fに近接した位置には、前記上板を切起こして形成された切起し片である前方係止部52aが配設されている。該前方係止部52aは、その先端が斜め上後方に向けて延出するように形成された切起し片である。
【0032】
さらに、接触筒部52の上板における前方係止部52aよりも後方には、上方に向けて突出するように一体的に形成された凸部である後方係止部55が配設されている。リテーナ21が第1ハウジング11に装着されると、リテーナ21の係止腕25の先端部25fが前記後方係止部55に係止される。これにより、第1ハウジング11に装着された第1端子51が後方へ抜出ることが防止される。
【0033】
次に、第2コネクタ101について説明する。
【0034】
図2は本発明の実施の形態における第2コネクタの分解図である。
【0035】
第2コネクタ101は、本実施の形態における他方のコネクタであって、その相手方コネクタである第1コネクタ1に嵌合されて接続される。そして、前記第2コネクタ101は、図に示されるように、絶縁性材料である合成樹脂等の樹脂によって一体的に形成され、概略直方体のような全体形状を備える第2ハウジング111と、電線としての第2電線191の終端に接続された状態で前記第2ハウジング111に装着される導電性の金属から成る端子である第2端子151と、絶縁性材料である合成樹脂等の樹脂によって一体的に形成され、前記第2端子151が第2ハウジング111から抜出ることを防止する端子保持部材としてのリテーナ21とを備える。なお、図に示される例においては、第2端子151が4本となっているが、第2端子151の数は第2電線191の数に対応して任意に変更することができる。また、第2端子151のピッチも任意に決定することができる。
【0036】
前記第2ハウジング111は、相手方ハウジングである第1コネクタ1の第1ハウジング11と嵌合する部材であり、左右両側に配設され、第2コネクタ101の前後方向、すなわち、第1ハウジング11と第2ハウジング111との嵌合方向に延在する側壁部としての一対の第2側壁部117と、上方に位置する平板状の天板部としての第2天板部112と、該第2天板部112と平行な下方に位置する底面部111bとを備える。そして、第2ハウジング111の前端面である嵌合面としての第2嵌合面111fは、第2端子151の延在する方向、すなわち、前後方向、並びに、第2天板部112及び第2側壁部117に対して直交する。また、第2ハウジング111の後端面である反嵌合面としての第2反嵌合面111rは、前記第2嵌合面111fと平行であり、前後方向、並びに、第2天板部112及び第2側壁部117に対して直交する。なお、第2ハウジング111の第2嵌合面111f寄りの部分は、第1ハウジング11の挿入部13が挿入して収容される空洞を有する収容部113である。
【0037】
また、前記第2ハウジング111は、該第2ハウジング111内において前後方向に延在する第2端子収容凹部116を備える。該第2端子収容凹部116は、第2ハウジング111を前後方向に貫通する貫通孔であって、前端が前記収容部113の空洞内に開口し、後端が第2反嵌合面111rに開口する。そして、隣接する第2端子収容凹部116同士は、その間に形成された仕切壁としての第2仕切壁115によって仕切られている。該第2仕切壁115は、第2側壁部117と平行であって、前後方向に延在する。なお、図に示される例においては、第2端子収容凹部116が4つとなっているが、第2端子収容凹部116の数は第2端子151及び第2電線191の数に対応して任意に変更することができる。また、第2端子収容凹部116のピッチも第2端子151及び第2電線191のピッチに対応して任意に決定することができる。
【0038】
さらに、前記第2ハウジング111は、第2側壁部117の上下両側から幅方向外側に突出するように形成されたガイド部としての上方ガイドリブ118a及び下方ガイドリブ118bを備える。また、前記第2側壁部117における上方ガイドリブ118aと下方ガイドリブ118bとの間には、幅方向外側に突出するロック部としてのロック凸部117aが形成されている。リテーナ21が第2ハウジング111に装着される際に、前記上方ガイドリブ118a及び下方ガイドリブ118bは、リテーナ21のスライド板部27の上下両側縁をガイドし、前記ロック凸部117aは、スライド板部27に形成されたロック凹部27aと係合する。
【0039】
また、前記上方ガイドリブ118a及び下方ガイドリブ118bの後端面は、被突当て部としての上方被突当て部118ar及び下方被突当て部118brとして機能する。リテーナ21が第2ハウジング111に装着される際に、前記上方被突当て部118ar及び下方被突当て部118brには、リテーナ21の上方突当て部28af及び下方突当て部28bfが突当てられる。なお、上方被突当て部118ar及び下方被突当て部118brの位置は、前後方向にずれており、具体的には、下方被突当て部118brが上方被突当て部118arよりも前方に位置する。
【0040】
前記第2端子151は、導電性の金属板に折曲げ加工及び打抜き加工を施すことによって一体的に形成され、本体部としての筒部152と、該筒部152の後端に接続された電線接続部153と、前記筒部152の後端に接続された接触腕部154とを備える。該接触腕部154は、相手方端子である第1端子51と接触する部分である。また、前記電線接続部153は、第2電線191に固定されるとともに、該第2電線191が備える導線としての芯線と電気的に接続される部分であり、第2電線191及び芯線をかしめて固定する。なお、必要に応じてはんだを付与することによって、芯線と電線接続部153とを更に強固に接続固定することができる。
【0041】
そして、前記筒部152は、電線接続部153の先端から前方に向けて延出する角筒状の部分であり、上板及び下板並びに該上板及び下板の左右両側縁から立上がる側板を備え、略矩形の断面形状を備える。また、前記筒部152の前端152fに近接した位置には、前記下板に形成された凹部の前壁である前方係止部152aが配設されている。該前方係止部152aは、上下方向に延在する壁面である。
【0042】
さらに、前方係止部152aよりも後方における筒部152の上板には、上方に向けて突出するように一体的に形成された凸部である後方係止部155が配設されている。リテーナ21が第2ハウジング111に装着されると、リテーナ21の係止腕25の先端部25fが前記後方係止部155に係止される。これにより、第2ハウジング111に装着された第2端子151が後方へ抜出ることが防止される。
【0043】
次に、前記リテーナ21について説明する。
【0044】
図3は本発明の実施の形態におけるリテーナの斜視図、図4は本発明の実施の形態におけるリテーナの五面図である。なお、図3において、(a)は斜め後方から観た図、(b)は斜め前方から観た図であり、図4において、(a)は上面図、(b)は後面図、(c)は側面図、(d)は前面図、(e)は下面図である。
【0045】
本実施の形態において、リテーナ21は、第1コネクタ1及び第2コネクタ101で共通である。つまり、第1コネクタ1が備えるリテーナ21と第2コネクタ101が備えるリテーナ21とは、同一の構造及び形状を備える。
【0046】
図に示されるように、リテーナ21は、後方から観て略コ字状の形状を備える本体部22と、該本体部22から前方に向けて延出する櫛(くし)歯状の係止部材としての係止腕25と、本体部22から前方に向けて延出する取付部材としてのスライド板部27とを備える。前記本体部22は、幅方向に延在する横枠部22aと、該横枠部22aの左右両端から下方に向けて延出する一対の縦枠部22bとを有し、第1ハウジング11及び第2ハウジング111の幅方向に並んだ1組の第1電線91及び第2電線191の上側及び左右両側を囲むようになっているが、前記1組の第1電線91及び第2電線191の下側には存在しない。すなわち、本体部22の電線通過開口23は、横枠部22aと縦枠部22bとによって上及び左右の三方を画定され、下方が開放されている。
【0047】
また、前記係止腕25は、前記横枠部22aの前面に接続された基部25bと、該基部25bから前方に向けて延出する本体部25aと、該本体部25aの先端に形成された先端部25fとを有する。そして、リテーナ21が第1ハウジング11及び第2ハウジング111に装着されると、各係止腕25は、対応する第1端子収容凹部16及び第2端子収容凹部116内において第1電線91及び第1端子51並びに第2電線191及び第2端子151の上面に沿って延在する。なお、図に示される例においては、係止腕25が4つとなっているが、係止腕25の数は、第1端子収容凹部16、第1端子51及び第1電線91、並びに、第2端子収容凹部116、第2端子151及び第2電線191の数に対応して任意に変更することができる。また、係止腕25のピッチも、第1端子収容凹部16、第1端子51及び第1電線91、並びに、第2端子収容凹部116、第2端子151及び第2電線191のピッチに対応して任意に決定することができる。
【0048】
さらに、前記スライド板部27は、各縦枠部22bの前面から前方に向けて延出する部材であって、前後方向及び上下方向に延在する概略矩形の平板状部材である。そして、前記スライド板部27の上下両側縁は、リテーナ21が第1ハウジング11及び第2ハウジング111に装着される際に上方ガイドリブ18a及び118a並びに下方ガイドリブ18b及び118bによってガイドされる部分であり、前後方向に直線的に延在する。また、前記スライド板部27における前記上下両側縁の間には、スライド板部27をその板厚方向に貫通するロック凹部27aが形成されている。リテーナ21が第1ハウジング11及び第2ハウジング111に装着されると、前記ロック凹部27aがロック凸部17a及び117aと係合することによって、前記リテーナ21は、第1ハウジング11及び第2ハウジング111にロックされ、該第1ハウジング11及び第2ハウジング111から離脱することが防止される。
【0049】
また、前記縦枠部22bの前面におけるスライド板部27の上下には、前方に向けて突出する停止位置決め部としての上方ストッパ28a及び下方ストッパ28bが形成されている。該上方ストッパ28a及び下方ストッパ28bの前端面は、突当て部としての上方突当て部28af及び下方突当て部28bfとして機能する。リテーナ21が第1ハウジング11及び第2ハウジング111に装着される際に、前記上方突当て部28af及び下方突当て部28bfは、上方被突当て部18ar及び118ar並びに下方被突当て部18br及び118brに突当てられる。これにより、ある程度強い力を加えつつ、ある程度高い速度でリテーナ21を第1ハウジング11及び第2ハウジング111に対して前進させても、その慣性が受止められ、前記リテーナ21は、第1ハウジング11及び第2ハウジング111に対する所定の位置で確実に停止させられる。
【0050】
なお、上方突当て部28af及び下方突当て部28bfの位置は、前後方向にずれており、具体的には、下方突当て部28bfが上方突当て部28afよりも前方に位置する。したがって、仮にリテーナ21が上下逆様の姿勢で第1ハウジング11及び第2ハウジング111に装着されようとすると、より前方に位置する上方突当て部28afが、より後方に位置する上方被突当て部18ar及び118arに突当てられることになるので、リテーナ21は、第1ハウジング11及び第2ハウジング111に対して所定の位置まで前進することが不可能となる。これにより、オペレータがリテーナ21が上下逆様の姿勢で第1ハウジング11及び第2ハウジング111に装着することが防止される。つまり、リテーナ21の上方ストッパ28a及び下方ストッパ28b並びに上方突当て部28af及び下方突当て部28bfと、第1ハウジング11及び第2ハウジング111の上方ガイドリブ18a及び118a、下方ガイドリブ18b及び118b、上方被突当て部18ar及び118ar並びに下方被突当て部18br及び118brとは、リテーナ21と第1ハウジング11及び第2ハウジング111との相対関係に極性を付与する極性付与機構として機能する。
【0051】
前記横枠部22aの下面は、上方に向けて凹入する略半円筒壁面状の凹面部としてのガード凹面部22cと、隣接するガード凹面部22c同士の間に形成された下方に向けて突出する仕切壁としてのガード凸部22dとを有する。そして、前記電線通過開口23において前記ガード凹面部22cに対応する部分は、略半円筒状の空間としてのガード凹部23aとなっている。前記ガード凹面部22c及びガード凹部23aの各々は、係止腕25の各々に対応するように形成される。そして、リテーナ21が第1ハウジング11及び第2ハウジング111に装着されると、第1電線91及び第2電線191の各々は、対応するガード凹部23a内に収容され、第1電線91及び第2電線191の各々の円筒壁面状の外面は、対応するガード凹面部22cに対向して近接又は当接する。また、隣接する第1電線91同士及び第2電線191同士の間には、前記ガード凸部22dが進入する。これにより、水分が第1電線91及び第2電線191の外面を伝わって第1端子収容凹部16及び第2端子収容凹部116に進入することが防止される。すなわち、外部からの水分の進入がガードされる。
【0052】
また、前記横枠部22aの前面における隣接する係止腕25の基部25b同士の間には、前方に向けて突出する間隔保持部としての凸条部24が形成されている。該凸条部24は、上下方向に延在する細長い凸部であって、横枠部22aの上端からガード凸部22dの下端にまで延在する。そして、前記凸条部24に隣接する部分は、相対的に凹入した間隔部としての凹入部24aとなっている。幅方向に関して、凹入部24aの寸法は、係止腕25の基部25bの寸法より大きくなっている。つまり、凹入部24aの幅は、基部25bの幅より広くなっている。これにより、前記基部25bと凸条部24との間にも、上下方向に延在する溝であって、その底面が前記凹入部24aの底面と面一の縦溝部24bが形成されている。そして、リテーナ21が第1ハウジング11及び第2ハウジング111に装着されると、凸条部24の先端が第1反嵌合面11r及び第2反嵌合面111rに当接し、凹入部24aと第1反嵌合面11r及び第2反嵌合面111rとの間には間隙が生じる。なお、図に示される例において、上方突当て部28afは、その前面が凸条部24の前面と面一となるように設定されているので、凸条部24と同様に、間隔保持部として機能する。これにより、何らかの要因で第1端子収容凹部16及び第2端子収容凹部116に進入していた水分は、前記凹入部24aを通って外部に排出される。
【0053】
次に、第1コネクタ1と第2コネクタ101とを嵌合した状態について説明する。
【0054】
図5は本発明の実施の形態における互いに嵌合した第1コネクタ及び第2コネクタの斜視図、図6は本発明の実施の形態における互いに嵌合した第1コネクタ及び第2コネクタの断面図であって、図5におけるA−A矢視断面図である。なお、図5において、(a)は第1コネクタ側から観た図、(b)は第2コネクタ側から観た図である。
【0055】
第1コネクタ1と第2コネクタ101とを互いに嵌合させる際には、オペレータは、第1コネクタ1及び第2コネクタ101の姿勢を、第1ハウジング11の底面部11b及び第2ハウジング111の底面部111bが同一面上に位置し、かつ、第1ハウジング11の第1嵌合面11fと第2ハウジング111の第2嵌合面111fとが互いに対向するようにして、第1コネクタ1を第2コネクタ101に向けて相対的に移動させ、第1ハウジング11の挿入部13を第2ハウジング111の収容部113の空洞内に挿入して、奥まで押込むようにする。これにより、図に示されるように、第1コネクタ1と第2コネクタ101とが互いに嵌合する。
【0056】
図6に示されるように、第1コネクタ1と第2コネクタ101とが互いに嵌合した状態では、第1ハウジング11の底面部11bと第2ハウジング111の底面部111bとが略面一となり、第1電線91は第1ハウジング11から後方へ向けて前記底面部11bと平行に延出し、第2電線191は第2ハウジング111から後方へ向けて前記底面部111bと平行に延出する。また、第2端子151の接触腕部154が第1端子51の接触筒部52内に挿入されて接触する。これにより、第1端子51と第2端子151が電気的に接続され、第1電線91と第2電線191とが、第1端子51及び第2端子151を介して、電気的に接続される。
【0057】
前記第1コネクタ1においては、リテーナ21が第1ハウジング11に装着されているので、該第1ハウジング11に装着された第1端子51が後方へ抜出ることが防止されている。具体的には、前記第1端子51は、接触筒部52の前方係止部52aが第1端子収容凹部16の端子係止凸部16aに係止されるようになっているので、後方へ抜出ることが防止されている。それに加えて、リテーナ21の係止腕25の先端部25fが後方係止部55に係止されるので、後方へ抜出ることがより確実に防止されている。なお、リテーナ21は、ロック凹部27aが第1ハウジング11のロック凸部17aと係合することによって、第1ハウジング11にロックされ、該第1ハウジング11から離脱することがない。
【0058】
また、リテーナ21の係止腕25の先端部25fによって前方に向けて押圧された第1端子51は、接触筒部52の前端52fが第1端子収容凹部16内の先端に位置する停止位置決め部としての端子ストッパ部16bに当接可能となっているので、前後方向に位置決めされる。したがって、第1端子51と第2端子151との相対的位置関係が安定的に保持され、第1端子51と第2端子151との電気的接続状態が安定的に保持される。
【0059】
さらに、第1電線91の各々は、リテーナ21の対応するガード凹部23a内に収容され、第1電線91の各々の円筒壁面状の外面は、対応するガード凹面部22cに対向して近接又は当接している。また、隣接する第1電線91同士の間には、リテーナ21のガード凸部22dが進入している。したがって、水分が第1電線91の外面を伝わって第1端子収容凹部16に進入することが防止されている。すなわち、リテーナ21によって、外部からの第1端子収容凹部16内への水分の進入がガードされている。
【0060】
また、万一、第1端子収容凹部16内に水分が進入したとしても、第1端子51とともに係止腕25が進入しているので、第1端子収容凹部16内において係止腕25の周辺の空間は、狭くなっている。これにより、第1端子収容凹部16内の水分は、毛細管現象により、係止腕25の表面等を伝って、後方に移動し、第1端子収容凹部16の後端から外部に排出される。この場合、リテーナ21の凸条部24の先端が第1ハウジング11の第1反嵌合面11rに当接し、凹入部24aと第1反嵌合面11rとの間に間隙が生じているので、第1端子収容凹部16内の水分は、前記凹入部24aを通ってスムーズに外部に排出される。なお、第1端子収容凹部16内に進入した水分の量が少ないときは、前記間隙を通して外部の空気が第1端子収容凹部16内に導入されるので、水分の蒸発が促進される。
【0061】
前記第2コネクタ101においては、リテーナ21が第2ハウジング111に装着されているので、第2ハウジング111に装着された第2端子151が後方へ抜出ることが防止されている。具体的には、前記第2端子151は、筒部152の前方係止部152aが第2端子収容凹部116の端子係止凸部116aに係止されるようになっているので、後方へ抜出ることが防止されている。それに加えて、リテーナ21の係止腕25の先端部25fが後方係止部155に係止されるので、後方へ抜出ることがより確実に防止されている。なお、リテーナ21は、ロック凹部27aが第2ハウジング111のロック凸部117aと係合することによって、第2ハウジング111にロックされ、該第2ハウジング111から離脱することがない。
【0062】
また、リテーナ21の係止腕25の先端部25fによって前方に向けて押圧された第2端子151は、筒部152の前端152fが第2端子収容凹部116内の先端に位置する停止位置決め部としての端子ストッパ部116bに当接可能となっているので、前後方向に位置決めされる。したがって、第1端子51と第2端子151との相対的位置関係が安定的に保持され、第1端子51と第2端子151との電気的接続状態が安定的に保持される。
【0063】
さらに、第2電線191の各々は、リテーナ21の対応するガード凹部23a内に収容され、第2電線191の各々の円筒壁面状の外面は、対応するガード凹面部22cに対向して近接又は当接している。また、隣接する第2電線191同士の間には、リテーナ21のガード凸部22dが進入している。したがって、水分が第2電線191の外面を伝わって第2端子収容凹部116に進入することが防止されている。すなわち、リテーナ21によって、外部からの第2端子収容凹部116内への水分の進入がガードされている。
【0064】
また、万一、第2端子収容凹部116内に水分が進入したとしても、第2端子151とともに係止腕25が進入しているので、第2端子収容凹部116内において係止腕25の周辺の空間は、狭くなっている。これにより、第2端子収容凹部116内の水分は、毛細管現象により、係止腕25の表面等を伝って、後方に移動し、第2端子収容凹部116の後端から外部に排出される。この場合、リテーナ21の凸条部24の先端が第2ハウジング111の第2反嵌合面111rに当接し、凹入部24aと第2反嵌合面111rとの間に間隙が生じているので、第2端子収容凹部116内の水分は、前記凹入部24aを通ってスムーズに外部に排出される。なお、第2端子収容凹部116内に進入した水分の量が少ないときは、前記間隙を通して外部の空気が第2端子収容凹部116内に導入されるので、水分の蒸発が促進される。
【0065】
このように、本実施の形態において、第1コネクタ1は、相手方コネクタの相手方端子と接触する第1端子51と、第1端子51が装着される第1ハウジング11と、第1端子51が第1ハウジング11から外れることを防止するリテーナ21とを備える。また、第2コネクタ101は、相手方コネクタの相手方端子と接触する第2端子151と、第2端子151が装着される第2ハウジング111と、第2端子151が第2ハウジング111から外れることを防止するリテーナ21とを備える。そして、第1ハウジング11及び第2ハウジング111は、第1端子51及び第2端子151を内部に収容する第1端子収容凹部16及び第2端子収容凹部116であって第1ハウジング11及び第2ハウジング111の第1反嵌合面11r及び第2反嵌合面111rに開口する第1端子収容凹部16及び第2端子収容凹部116を有し、リテーナ21は、幅方向に延在する横枠部22aと、横枠部22aの前面から前方に向けて延出する係止腕25であって第1端子収容凹部16及び第2端子収容凹部116に進入して第1端子51及び第2端子151を係止する係止腕25とを有し、横枠部22aの前面には、係止腕25の基部25bが接続された凹入部24aと、凹入部24aに隣接する凸条部24とが形成され、リテーナ21が第1ハウジング11及び第2ハウジング111に装着されると、凹入部24aと第1反嵌合面11r及び第2反嵌合面111rとの間に間隙が生じる。
【0066】
これにより、第1端子収容凹部16及び第2端子収容凹部116に水分が進入しにくくなるとともに、進入した水分が第1端子収容凹部16及び第2端子収容凹部116の外部へ流出しやすくなる。したがって、防水ケース、防水シール等の部材を使用しなくても、ある程度の防水性を保つことができる。つまり、製造が容易で、構成が簡素でコストが低く、小型でありながら、取扱いが容易で、信頼性の高い第1コネクタ1及び第2コネクタ101を提供することができる。
【0067】
また、係止腕25は、幅方向に並んで複数配設され、凸条部24は、隣接する係止腕25同士の間において上下方向に延在し、間隙は、凸条部24の両側に沿って上下方向に延在する。これにより、第1端子収容凹部16及び第2端子収容凹部116に進入していた水分は、凹入部24aを通って外部に排出される。
【0068】
さらに、第1端子51及び第2端子151には第1電線91及び第2電線191の終端が接続され、リテーナ21は、横枠部22aの両端から下方に向けて延出する一対の縦枠部22bを有し、横枠部22aと一対の縦枠部22bとによって三方を画定され、下方が開放された電線通過開口23を第1電線91及び第2電線191が通過する。このように、電線通過開口23の下方が開放されているので、第1電線91及び第2電線191の終端が接続された第1端子51及び第2端子151を第1端子収容凹部16及び第2端子収容凹部116内に収容させた後であっても、リテーナ21を第1ハウジング11及び第2ハウジング111に装着する作業を容易に行うことができる。
【0069】
さらに、横枠部22aの下面には、略半円筒壁面状のガード凹面部22cと、ガード凹面部22cに隣接するガード凸部22dとが形成され、第1電線91及び第2電線191の外面は、ガード凹面部22cに対向して近接又は当接する。これにより、水分が第1電線91及び第2電線191の外面を伝わって第1端子収容凹部16及び第2端子収容凹部116に進入することが防止される。
【0070】
さらに、第1ハウジング11及び第2ハウジング111は、前後方向に延在する第1側壁部17及び第2側壁部117であって幅方向外側に突出するロック凸部17a及び117aが形成された第1側壁部17及び第2側壁部117を有し、リテーナ21は、縦枠部22bの前面から前方に向けて延出するスライド板部27であってロック凸部17a及び117aと係合可能なロック凹部27aが形成されたスライド板部27を有する。これにより、リテーナ21の第1ハウジング11及び第2ハウジング111への装着が確実なものとなり、リテーナ21が第1ハウジング11及び第2ハウジング111から外れてしまうことが防止される。
【0071】
さらに、第1側壁部17及び第2側壁部117にはスライド板部27をガイドする上方ガイドリブ18a及び118a並びに下方ガイドリブ18b及び118bが形成され、上方ガイドリブ18a及び118aの後端面は下方ガイドリブ18b及び118bの後端面より後方に位置し、縦枠部22bにはスライド板部27の上下に、上方ガイドリブ18a及び118a並びに下方ガイドリブ18b及び118bに突当たる上方ストッパ28a及び下方ストッパ28bが形成され、上方ストッパ28aの前端面は下方ストッパ28bの前端面より後方に位置する。これにより、オペレータがリテーナ21が上下逆様の姿勢で第1ハウジング11及び第2ハウジング111に装着することが防止される。
【0072】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、コネクタに適用することができる。
【符号の説明】
【0074】
1 第1コネクタ
11 第1ハウジング
11b、111b 底面部
11f 第1嵌合面
11r 第1反嵌合面
12 第1天板部
13 挿入部
15 第1仕切壁
16 第1端子収容凹部
16a、116a 端子係止凸部
16b、116b 端子ストッパ部
17 第1側壁部
17a、117a ロック凸部
18a、118a 上方ガイドリブ
18ar、118ar 上方被突当て部
18b、118b 下方ガイドリブ
18br、118br 下方被突当て部
21、821 リテーナ
22、25a 本体部
22a 横枠部
22b 縦枠部
22c ガード凹面部
22d ガード凸部
23 電線通過開口
23a ガード凹部
24 凸条部
24a 凹入部
24b 縦溝部
25 係止腕
25b 基部
25f 先端部
27 スライド板部
27a ロック凹部
28a 上方ストッパ
28af 上方突当て部
28b 下方ストッパ
28bf 下方突当て部
51 第1端子
52 接触筒部
52a、152a 前方係止部
52f、152f 前端
53、153 電線接続部
55、155 後方係止部
91 第1電線
101 第2コネクタ
111 第2ハウジング
111f 第2嵌合面
111r 第2反嵌合面
112 第2天板部
113 収容部
115 第2仕切壁
116 第2端子収容凹部
117 第2側壁部
151 第2端子
152 筒部
154 接触腕部
191 第2電線
811 ハウジング
812 ガイド孔
812a 突起
816 端子収容孔
822 ガイド片
822a 係合開口
825 係止片
826 挿通孔
851 端子
855 係止部
891 電線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7