(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6203612
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】バケット重量測定装置
(51)【国際特許分類】
B66C 13/32 20060101AFI20170914BHJP
B66C 13/16 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
B66C13/32 B
B66C13/16 B
【請求項の数】2
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2013-244699(P2013-244699)
(22)【出願日】2013年11月27日
(65)【公開番号】特開2015-101465(P2015-101465A)
(43)【公開日】2015年6月4日
【審査請求日】2016年7月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】504005781
【氏名又は名称】株式会社日立プラントメカニクス
(74)【代理人】
【識別番号】100102211
【弁理士】
【氏名又は名称】森 治
(72)【発明者】
【氏名】松本 広樹
【審査官】
井上 信
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−52977(JP,A)
【文献】
特開平5−215318(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66C 13/32
B66C 13/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バケットの巻き上げ下げを行うワイヤに吊り金具を介して取り付けられたバケットのバケット重量測定装置において、2枚の板状部材を平行に配してなる吊り金具の中心をワイヤにより吊り下げるようにするとともに、吊り金具の両端部に2枚の板状部材を貫通するようにピン型ロードセルを設け、該2個のロードセルを支持軸としてバケットの上端部材を貫通するように取り付けるようにしたことを特徴とするバケット重量測定装置。
【請求項2】
ロードセルの出力をバケットに設けた無線送信機を介して地上側に設けた無線受信機に送信するようにしたことを特徴とする請求項1記載のバケット重量測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻き上げ下げを行うワイヤに吊り金具を介して取り付けられたバケットのバケット重量測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、巻き上げ下げを行うワイヤに吊り金具を介して取り付けられたバケットのバケット重量を測定するために、(a)クラブトロリの台車上に、バケットの巻き上げ下げを行うワイヤの巻き取りドラム等のバケット操作用機器を載置した基台を、ロードセルを介して取り付け、バケット操作用機器を含むバケット機構全体の重量を測定する方式(例えば、特許文献1参照。)や、(b)バケットの巻き上げ下げを行うワイヤにかかるバケット自体の重量(積み荷の重量を含む。以下、本明細書において同じ。)をロードセルにより測定する方式(例えば、特許文献2及び3参照。)等、種々の方式のバケット重量測定装置が提案され、実用化されている。
【0003】
ところで、上記従来のバケット重量測定装置のうち、(a)方式のバケット重量測定装置は、クラブトロリの台車上にバケット操作用機器を載置した基台をロードセルを介して取り付けるものであるため、クラブトロリの車高が高くなり、また、重量も大きくなるという問題や、基台に設置したバケット操作用機器を含むバケット機構全体の重量を測定するものであるため、ロードセルの感度を上げることが困難で、測定されるバケット重量の測定精度が低いという問題があった。
一方、(b)方式のバケット重量測定装置は、バケット自体の重量を測定することができるため、(a)方式のバケット重量測定装置と比較して、クラブトロリの車高を低く、また、重量も軽量にでき、さらに、バケット重量の測定精度を高めることができるという利点を有するものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−107035号公報
【特許文献2】特開平5−215318号公報
【特許文献3】特開平5−186182号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、(b)方式のバケット重量測定装置は、バケット重量の測定精度を高めることができるという利点を有するものであるが、バケット重量の測定以外の機能、具体的には、バケットの姿勢や積み荷の偏りの制御のセンサ機能を有するものではなかった。
【0006】
本発明は、上記従来のバケット重量測定装置の有する問題点に鑑み、クラブトロリの車高を低く、また、重量も軽量にでき、さらに、バケット重量の測定精度を高めることができるという利点を有するとともに、バケットの姿勢や積み荷の偏りの制御のセンサ機能を発揮し得るバケット重量測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明のバケット重量測定装置は、バケットの巻き上げ下げを行うワイヤに吊り金具を介して取り付けられたバケットのバケット重量測定装置において、
2枚の板状部材を平行に配してなる吊り金具の中心をワイヤにより吊り下げるようにするとともに、吊り金具の両端部に
2枚の板状部材を貫通するようにピン型ロードセルを設け、該
2個のロードセルを支持軸としてバケット
の上端部材を
貫通するように取り付けるようにしたことを特徴とする。
【0008】
この場合において、ロードセルの出力をバケットに設けた無線送信機を介して地上側に設けた無線受信機に送信するようにすることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明のバケット重量測定装置によれば、バケットの巻き上げ下げを行うワイヤに吊り金具を介して取り付けられたバケットのバケット重量測定装置において、吊り金具の中心をワイヤにより吊り下げるようにするとともに、吊り金具の両端部にピン型ロードセルを設け、該ロードセルを支持軸としてバケットを取り付けるようにすることにより、クラブトロリの車高を低く、また、重量も軽量にでき、さらに、バケット自体の重量を測定することができるため、バケット重量の測定精度を高めることができるとともに、吊り金具の両端部に設けたピン型ロードセルの出力値を、バケットの姿勢や積み荷の偏りの制御に用いることができる。
【0010】
また、ロードセルの出力をバケットに設けた無線送信機を介して地上側に設けた無線受信機に送信するようにすることにより、ロードセルから出力される微弱信号を地上側の制御装置に正確に伝達し、バケットの制御を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明のバケット重量測定装置の一実施例を示し、(a)はクラブトロリの正面図、(b)は同側面図、(c)はバケットの正面図、(d)は(c)のA部の断面図である。
【
図2】同バケット重量測定装置のシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明のバケット重量測定装置の実施の形態を、ごみ処理工場用自動クレーンの例に基づいて説明する。
【0013】
図1〜
図2に示すように、このバケット重量測定装置は、クラブトロリ1の台車11上に、バケット2の巻き上げ下げを行うワイヤ3の巻き取りドラム12、バケット2に給電を行う給電ケーブル4のケーブルリール13等のバケット操作用機器を載置するようにし、さらに、バケット2の巻き上げ下げを行うワイヤ3に吊り金具5を介して取り付けられたバケット2のバケット重量を測定するために、吊り金具5の中心をワイヤ3により吊り下げるようにするとともに、吊り金具5の両端部にピン型ロードセル61、62を設け、これら2個のロードセル61、62を支持軸としてバケット2を取り付けるようにしたものである。
【0014】
この場合において、ロードセル61、62は、ピン形状をし、バケット重量によってピンに生じる剪断変形をひずみゲージにより検出し、出力するようにしたものである。
【0015】
そして、ロードセル61、62の出力を、バケット2に設置した変換器箱7内に設けた信号増幅器、マイコン及び無線送信機を介して、地上側に設置した制御盤内に設けた無線受信機に送信するようにすることにより、ロードセル61、62から出力される微弱信号を地上側のクレーン制御装置に正確に伝達し、バケット2の制御を正確に行うことができるようにしている。
【0016】
ここで、バケット2には、バケット2の制御を行うために、ロードセル61、62のほか、必要に応じて、3軸加速度センサ、転倒センサ、油温センサ等の各種センサを設けることができる。
【0017】
そして、このバケット重量測定装置は、クラブトロリ1の台車11上に、バケット操作用機器を直接載置するようにしているので、クラブトロリ1の車高を低く、また、重量も軽量にでき、さらに、バケット自体の重量を測定することができるため、バケット重量の測定精度を高めることができる。
さらに、吊り金具5の両端部に設けたロードセル61、62のそれぞれ出力値を対比することによって、バケット2の着床時等の姿勢(転倒)や積み荷(ごみの掴み量)の偏りのセンシングを行い、これらの制御に用いることができ、バケット重量の測定精度を高めることができることと相俟って、クレーンの自動運転におけるバケット2の制御の安定性を向上することができる。
【0018】
以上、本発明のバケット重量測定装置について、その実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明のバケット重量測定装置は、クラブトロリの車高を低く、また、重量も軽量にでき、さらに、バケット重量の測定精度を高めることができるという利点を有するとともに、バケットの姿勢や積み荷の偏りの制御のセンサ機能を発揮し得るものであることから、ごみ処理工場用自動クレーンのバケットの重量測定の用途のほか、各種クレーンのバケットの重量測定の用途に好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0020】
1 クラブトロリ
11 台車
12 巻き取りドラム
13 ケーブルリール
2 バケット
3 ワイヤ
4 給電ケーブル
5 吊り金具
61 ロードセル
62 ロードセル
7 変換器箱