特許第6203615号(P6203615)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6203615
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】組合せ計数装置
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/387 20060101AFI20170914BHJP
【FI】
   G01G19/387 H
【請求項の数】3
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-251010(P2013-251010)
(22)【出願日】2013年12月4日
(65)【公開番号】特開2015-108537(P2015-108537A)
(43)【公開日】2015年6月11日
【審査請求日】2016年11月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208444
【氏名又は名称】大和製衡株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086737
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 和秀
(72)【発明者】
【氏名】津川 久志
【審査官】 鈴木 斉子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−254816(JP,A)
【文献】 特開2005−106593(JP,A)
【文献】 特開2012−154905(JP,A)
【文献】 特開平04−060425(JP,A)
【文献】 特公平07−014763(JP,B2)
【文献】 特許第3088751(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01G 19/387
G01G 19/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の計量部に手作業でそれぞれ供給される物品の個数を、前記計量部毎に算出して組合せ演算を行う組合せ計数装置であって、
前記計量部で計量される前記物品の重量に基づいて、前記物品の個数を算出する個数算出部と、
前記個数算出部で算出される物品の個数に基づいて、前記組合せ演算を行う演算制御部とを備え、
前記演算制御部は、前記個数算出部で物品の個数が正確に算出されないと判定した計量部については、前記組合せ演算への参加を禁止するものであり、
前記複数の計量部を構成する複数の計量コンベヤに個別的に対応した報知が可能な報知部と、
前記演算制御部によって前記組合せ演算への参加が禁止された計量コンベヤに供給されて該計量コンベヤに載置されている物品の個数を入力する入力部とを更に備え、
前記演算制御部は、前記報知部を制御して、前記組合せ演算への参加を禁止する計量コンベヤを報知するものであり、
前記演算制御部は、前記入力部によって入力される物品の個数が、前記組合せ演算への参加が禁止された計量コンベヤの物品の個数であるとして、前記組合せ演算への参加の禁止を解除する、
ことを特徴とする組合せ計数装置。
【請求項2】
前記複数の各計量コンベヤから排出される物品を搬送する搬送コンベヤを備え、
計量コンベヤに載置されている物品の個数を前記入力部によって入力する個数入力方式、または、前記組合せ演算への参加を禁止する計量コンベヤの搬送方向を逆転させて、前記搬送コンベヤとは逆方向へ物品を排出する逆排出方式が、予め設定可能であり、
前記演算制御部は、前記個数入力方式が予め設定されているときには、前記入力部によって入力される物品の個数が、前記組合せ演算への参加が禁止された計量コンベヤの物品の個数であるとして、前記組合せ演算への参加の禁止を解除する一方、前記逆排出方式が予め設定されているときには、前記組合せ演算への参加を禁止する計量コンベヤの搬送方向を逆転させて、前記搬送コンベヤとは逆方向へ物品を排出する、
請求項1に記載の組合せ計数装置。
【請求項3】
計量コンベヤに供給された物品に対する作業を指示する作業指示部を備え、
前記演算制御部は、前記個数入力方式及び前記逆排出方式のいずれも設定されていないときには、前記作業指示部を制御して、前記組合せ演算への参加が禁止された計量コンベヤに供給された物品に対する作業を指示するものであって、前記指示する作業が、前記計量コンベヤに供給された複数の物品の内の一部の物品を減らす作業、前記計量コンベヤに供給された複数の物品の内の一部の物品を減らして他の計量コンベヤへ供給する作業、前記計量コンベヤに供給された複数の物品の内の一部の物品を新たな物品と交換する作業、及び、前記計量コンベヤに供給された複数の物品の内の一部の物品を、他の計量コンベヤの物品と交換する作業の少なくともいずれか一つの作業である、
請求項に記載の組合せ計数装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を計数して組合せ演算を行う組合せ計数装置に関し、更に詳しくは、物品の供給を人手によって行う半自動式の組合せ計数装置に関する。
【背景技術】
【0002】
組合せ計数装置は、複数の計量部を備えており、各計量部に供給された物品の個数をそれぞれ算出し、個数組合せ演算を行い、例えば、各計量部の物品の個数を組合せた合計個数が、目標組合せ個数範囲となる組合せ、あるいは、合計個数が、目標組合せ個数範囲であって、目標組合せ重量に最も近い組合せを最適組合せとして選択する。
【0003】
かかる組合せ計数装置では、例えば、特許文献1に示されるように、各計量部で計量される物品の重量値を、設定された物品1個当たりの単位重量である単重で除算して個数に変換し、変換した個数によって組合せ演算を行う。このとき、重量の制限がなく、上限個数が設定されているときには、前記組合せ演算の最適組合せとして、目標組合せ個数以上上限個数以下の範囲であって、目標組合せ個数に等しいか又は最も近い計量部の組合せが選択される。
【0004】
かかる組合せ計数装置で計数される物品は、例えば、キャンディやチョコレート、ボルトやナット、注射針等の同一規格で製造された比較的単重のバラツキの少ない物品である。
【0005】
これらの物品であっても、単重に若干のバラツキを有するとともに、単重が緩やかに変化する場合があるので、例えば、特許文献2では、一台又は複数台の計量部の重量と、一台又は複数台の計量部の重量から変換された物品の個数とによって新単重を算出し、算出された新単重が予め設定された範囲内にあるときには、次回の個数の算出に新単重を使用するようにした計数方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭61−25027号公報
【特許文献2】特開昭58−42930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1や特許文献2に記載されている組合せ計量装置は、いわゆる規格品であって、比較的単重のバラツキの少なく、搬送し易い物品を計数対象とするものであり、物品の供給と排出とを自動で行う自動式の組合せ計数装置によって、計数処理が行われる。
【0008】
かかる自動式の組合せ計数装置では、単重のバラツキが比較的大きく不定形な物品、例えば、魚のフライ、唐揚げ、蟹の足などの場合には、自動で搬送するのが困難であるので、人手で物品を供給し、排出は自動で行う、いわゆる半自動式の組合せ計数装置などを利用することになる。
【0009】
半自動式の組合せ計数装置によって処理される物品は、単重のバラツキが比較的大きいので、各計量部に供給する物品の個数が多くなるほど、算出される個数の誤差が大きくなり、正確に計数するのが困難となる。
【0010】
全ての計量部に同数の物品を供給して、個数組合せ演算を行えば、物品の個数を正確に計数できるけれども、目標組合せ個数の設定に制限が加わることになる。例えば、全ての計量部に4個ずつ物品を供給するとすれば、目標組合せ個数として設定できるのは、4の倍数に制限されることになる。
【0011】
様々な目標組合せ個数に対応するためには、各計量部には、様々な個数の物品を供給できるようにする必要がある。
【0012】
本発明は、上述のような点に鑑みてなされたものであって、単重のバラツキが比較的大きな物品であっても、正確な計数組合せが可能な半自動式の組合せ計数装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明では次のように構成している。
【0014】
(1)本発明の組合せ計数装置は、複数の計量部に手作業でそれぞれ供給される物品の個数を、前記計量部毎に算出して組合せ演算を行う組合せ計数装置であって、
前記計量部で計量される前記物品の重量に基づいて、前記物品の個数を算出する個数算出部と、
前記個数算出部で算出される物品の個数に基づいて、前記組合せ演算を行う演算制御部とを備え、
前記演算制御部は、前記個数算出部で物品の個数が正確に算出されないと判定した計量部については、前記組合せ演算への参加を禁止するものであり、
前記複数の計量部を構成する複数の計量コンベヤに個別的に対応した報知が可能な報知部と、
前記演算制御部によって前記組合せ演算への参加が禁止された計量コンベヤに供給されて該計量コンベヤに載置されている物品の個数を入力する入力部とを更に備え、
前記演算制御部は、前記報知部を制御して、前記組合せ演算への参加を禁止する計量コンベヤを報知するものであり、
前記演算制御部は、前記入力部によって入力される物品の個数が、前記組合せ演算への参加が禁止された計量コンベヤの物品の個数であるとして、前記組合せ演算への参加の禁止を解除するものである。
【0015】
本発明の組合せ計数装置によると、正確に物品の個数が算出できないと判定される計量部については、組合せ演算に参加させないので、正確な個数による計数組合せ演算が可能となる。
【0017】
報知部は、表示灯などによる表示や表示部による画面表示、あるいは、音声などによって報知してもよく、それらを組合せて報知してもよい。
【0018】
本発明によると、物品の個数が正確に算出されないと判定されて組合せ演算への参加が禁止された計量コンベヤが報知されると、作業者は、その計量コンベヤに供給されている物品の個数を、目視によって確認し、入力部を操作してその個数を入力する。これによって、その計量コンベヤに供給されている物品の個数が確定するので、組合せ演算の禁止が解除されて組合せ演算に参加させることができる。
(2)本発明の他の実施態様では、前記複数の各計量コンベヤから排出される物品を搬送する搬送コンベヤを備え、計量コンベヤに載置されている物品の個数を前記入力部によって入力する個数入力方式、または、前記組合せ演算への参加を禁止する計量コンベヤの搬送方向を逆転させて、前記搬送コンベヤとは逆方向へ物品を排出する逆排出方式が、予め設定可能であり、前記演算制御部は、前記個数入力方式が予め設定されているときには、前記入力部によって入力される物品の個数が、前記組合せ演算への参加が禁止された計量コンベヤの物品の個数であるとして、前記組合せ演算への参加の禁止を解除する一方、前記逆排出方式が予め設定されているときには、前記組合せ演算への参加を禁止する計量コンベヤの搬送方向を逆転させて、前記搬送コンベヤとは逆方向へ物品を排出する。
この実施態様によると、逆排出方式が設定されているときには、物品の個数が正確に算出されないと判定されて組合せ演算への参加が禁止された計量コンベヤは、搬送方向を逆転させて搬送コンベヤと逆方向へ物品が排出されるので、作業者は、物品が逆方向へ排出されて空となった計量コンベヤへ新たな物品を、手作業で供給し、個数が正確に算出されるようにすることができる。
【0019】
(3)本発明の組合せ計数装置の他の実施態様では、計量コンベヤに供給された物品に対する作業を指示する作業指示部を備え、前記演算制御部は、前記個数入力方式及び前記逆排出方式のいずれも設定されていないときには、前記作業指示部を制御して、前記組合せ演算への参加が禁止された計量コンベヤに供給された物品に対する作業を指示するものであって、前記指示する作業が、前記計量コンベヤに供給された複数の物品の内の一部の物品を減らす作業、前記計量コンベヤに供給された複数の物品の内の一部の物品を減らして他の計量コンベヤへ供給する作業、前記計量コンベヤに供給された複数の物品の内の一部の物品を新たな物品と交換する作業、及び、前記計量コンベヤに供給された複数の物品の内の一部の物品を、他の計量コンベヤの物品と交換する作業の少なくともいずれか一つの作業である。
【0020】
作業指示部は、表示灯などによる色等の点灯状態を異ならせた表示や表示部による画面表示、あるいは、音声などによって作業を指示してもよく、それらを組合せて指示してもよい。この作業指示部と上記報知部とを兼用させて、組合せ演算への参加が禁止された計量部を報知すると共に、その計量部に供給されている物品に対する作業を指示してもよい。
【0021】
この実施態様によると、前記個数入力方式及び前記逆排出方式のいずれも設定されていないときには、物品の個数が正確に算出されないと判定されて組合せ演算への参加が禁止された計量部については、作業指示部によって、計量部の物品に対する作業が指示されるので、作業者は、指示に従って、計量部の複数の物品に対して、例えば、その一部の物品を減らしたり、分割したり、交換したりすればよく、作業効率が向上する。
【0026】
発明の組合せ計数装置の更に他の実施態様では、前記個数算出部は、前記計量部で計量される前記物品の重量値、前記物品1個当たりの、想定される最大重量値及び想定される最小重量値に基づいて、前記物品の個数を算出する。
【0027】
この実施態様によると、物品1個当たりの、想定される最大重量値及び想定される最小重量値に基づいて、物品が2個の場合に想定される最大重量値及び想定される最小重量値、物品が3個の場合の想定される最大重量値及び想定される最小重量値といったように、物品が複数個の場合の想定される最大重量値及び想定される最小重量値、すなわち、物品の個数毎の各重量範囲を想定することができるので、計量部で計量される物品の重量値が、想定される各重量範囲のいずれに属するかによって、物品の個数を算出することができる。
【0028】
また、例えば、計量部で計量される物品の重量値が、想定される各重量範囲のいずれの重量範囲にも属しない場合には、個数が正確に算出されないと判定することができる。
【0029】
発明の組合せ計数装置の更に他の実施態様では、前記個数算出部は、前記物品1個当たりの、前記想定される最大重量値及び前記想定される最小重量値を、前記物品の重量の平均値及び標準偏差に基づいて算出する。
【0030】
物品の重量が、正規分布している場合、この実施態様によると、物品の平均値及び標準偏差を用いて、物品1個当たりの想定される最大重量値及び想定される最小重量値を算出する。
【0031】
発明の組合せ計数装置の他の実施態様では、前記個数算出部は、前記計量部で計量される前記物品の重量を、前記物品1個当りの重量の平均値で除算して物品の個数を算出するものであり、前記演算制御部は、前記個数算出部で算出される物品の個数が正確であると判定できる物品の最大個数または前記最大個数に対応する物品の最大重量を、前記物品1個当りの重量の前記平均値及び標準偏差に基づいて算出すると共に、算出した前記最大個数または前記最大重量に基づいて、前記個数算出部で物品の個数が正確に算出されるか否かを判定するものである。
【0032】
この実施態様によると、演算制御部では、物品1個当りの重量の平均値及び標準偏差に基づいて、個数算出部で算出される物品の個数が正確であると判定できる物品の最大個数または最大個数に対応する最大重量を算出し、この最大個数または最大重量を用いて、例えば、個数算出部で算出される物品の個数が、最大個数を上回るときには、個数が正確に算出されていないと判定し、また、計量部で計量される物品の重量が、最大重量を上回るときには、個数算出部で算出される物品の個数は正確でないと判定し、それぞれ組合せ演算への参加を禁止することができる。
【0033】
本発明の他の実施態様では、前記個数算出部は、前記計量部に手作業で供給される、個数が既知のサンプル用物品の重量値に基づいて、前記物品1個当り重量の前記平均値及び前記標準偏差を算出してもよい。
【0034】
この実施態様によると、当該組合せ計数装置の稼働運転に先立って、物品を所定個数サンプリングしたサンプル用物品について、1個当たりの重量を計測することによって、物品の1個当りの重量の平均値及び標準偏差を算出することができる。
【0035】
発明の組合せ計数装置の他の実施態様では、前記複数の各計量部への供給が許容される物品の許容最大個数を報知する許容最大個数報知部を備え、前記演算制御部は、前記個数算出部で物品の個数が正確に算出されないと判定される計量部の数を減らすために、前記許容最大個数を算出する共に、前記許容最大個数報知部を制御して前記許容最大個数を報知する。
【0036】
計数する物品の個数が多くなると、計数誤差が大きくなって、算出される物品の個数が正確でないと判定される計量部の数が増加するが、この実施態様によると、計量部への供給が許容される物品の許容最大個数が、許容最大個数報知部によって報知されるので、作業者が、許容最大個数以下の個数の物品を、計量部へ供給することによって、物品の個数が正確に算出されないと判定される計量部の数を減らすことができ、作業効率を高めることができる。
【0037】
発明の組合せ計数装置の更に他の実施態様では、前記計量部に供給された複数の物品の内、減らすべき物品の個数を指示する物品個数指示部を備え、前記演算制御部は、前記組合せ演算への参加が禁止された計量部について、減らすべき物品の個数を算出すると共に、前記物品個数指示部を制御して、算出した減らすべき物品の個数を指示するものである。
【0038】
物品個数指示部は、表示灯などによる表示や表示部による画面表示、あるいは、音声などによって減らすべき物品の個数を指示してもよく、それらを組合せて指示してもよい。
【0039】
この実施態様によると、計量部へ供給される物品の個数が多いために、個数算出部で物品の個数が正確に算出できないと判定されて、組合せ演算への参加が禁止された計量部については、減らすべき物品の個数が、物品個数指示部によって指示されるので、作業者は、その指示に従って前記計量部から指示された個数の物品を除去することによって、前記計量部の物品の個数が正確に算出されるようにして組合せ演算に参加させることができ、これによって、作業効率が向上する。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、正確に物品の個数が算出できない計量部については、組合せ演算に参加させないので、正確な計数組合せが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1図1は本発明の一実施形態に係る組合せ計数装置の平面図である。
図2図2図1の正面図である。
図3図3図1の組合せ計数装置のブロック図である。
図4図4は組合せ計数装置の動作を示すフローチャートである。
図5図5は物品の1個〜(N+1)個からなる各集合物品の重量分布を示す図である。
図6図6は本発明の他の実施形態の平面図である。
図7図7は本発明の更に他の実施形態の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
【0043】
[実施形態1]
図1は、本発明の一実施形態に係る組合せ計数装置の平面図であり、図2は、その正面図である。
【0044】
この実施形態の組合せ計数装置1は、計数対象である物品を矢符A方向へ搬送するベルトコンベヤからなる搬送コンベヤ2と、この搬送コンベヤ2の搬送方向に沿って2列に配設された複数台、この例では12台のベルトコンベヤからなる計量コンベヤ31〜312と、図2に示す架台4上に支持された装置本体部5と、目標組合せ個数や目標組合せ重量などの運転制御用パラメータの設定や作動状況の表示を行うタッチパネル式の操作設定表示器6などを備えている。
【0045】
各計量コンベヤ31〜312の側方には、図1に示すように、シグナルタワーからなる表示灯81〜812がそれぞれ設けられており、この表示灯31〜312の点灯やその点灯色によって各種の報知、例えば、後述の物品の個数を正確に算出できないと判定される計量コンベヤの報知などを行うことができる。なお、9は非常停止スイッチである。
【0046】
搬送コンベヤ2は、組合せ演算によって選択されて計量コンベヤ31〜312から排出された物品を、図1に示される矢符A方向へ搬送して、例えば、後段の包装機(図示せず)へ排出し、包装機でパック詰めされる。
【0047】
計数対象である物品は、特に限定されないが、物品1個当たりの単体重量である単重のバラツキが比較的大きく、不定形で組合せ秤に自動で供給することができない物品、例えば、魚のフライ、唐揚げ、あるいは、蟹の足などの物品が好適である。
【0048】
計量部である計量コンベヤ31〜312は、搬送コンベヤ2の両側に、該搬送コンベヤ2の搬送方向に沿って6台ずつ2列に直線状に配設されており、その搬送方向は、矢符Bでされるように、搬送コンベヤ2の搬送方向Aに直交する方向である。計量コンベヤ31〜312と搬送コンベヤ2とは、そのコンベヤ間の段差が小さくなっており、計量コンベヤ31〜312から排出される物品が搬送コンベヤ2上へ移載されるときの衝撃を少なくすることができる。
【0049】
2列の計量コンベヤ31〜312を挟むように、その両側、すなわち、図1において、計量コンベヤ31〜36の下側、及び、計量コンベヤ37〜312の上側には、図示しない投入台がそれぞれ配置されており、これら投入台上に、計数対象である物品が溜められている。
【0050】
作業者は、投入台上に溜められている物品の複数個を、停止している空の計量コンベヤ31〜36上に手作業で供給載置する。
【0051】
各計量コンベヤ31〜312は、その下方にそれぞれ設置された各駆動モータによって駆動される。各計量コンベヤ31〜312及び駆動モータ等が、装置本体部5内に設置されたロードセルなどの重量センサ(図示せず)によって支持され、後述の制御部14によって、計量コンベヤ31〜312上の物品の重量が算出され、後述のようにして物品の個数が算出される。
【0052】
図3は、この実施形態の組合せ計数装置1の概略構成を示すブロック図であり、図1図2に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0053】
この組合せ計数装置1は、各計量コンベヤ31〜312及び搬送コンベヤ2をそれぞれ駆動する第1,第2コンベヤ駆動回路部10,11、各表示灯81〜812を駆動する表示灯駆動回路部12、A/D変換部13、各部を制御する制御部14及びI/O回路部15等を備えている。
【0054】
各計量コンベヤ31〜312は、上記のようにロードセル等の重量センサ161〜1612によって支持されており、これら重量センサ161〜1612によって計量コンベヤ31〜312上の物品の重量が計量され、その計量値(アナログ荷重信号)は、上記A/D変換部13でデジタル荷重信号に変換され、制御部14に送られる。
【0055】
制御部14は、例えばマイクロコンピュータ等によって構成され、CPU等からなる演算制御部17と、RAM及びROM等のメモリからなる記憶部18とを有している。記憶部18には、運転用プログラム、動作パラメータのデータ、計量データ等が記憶される。
【0056】
制御部14は、演算制御部17が記憶部18に記憶されている運転用プログラムを実行することにより、組合せ計数装置1の全体の制御を行うと共に、後述の組合せ演算処理等を行う。例えば、制御部14は、各計量コンベヤ31〜312が取り付けられている重量センサ161〜1612によって計測される計量値をA/D変換部13を介してデジタル値として取得し、必要に応じて記憶部18に記憶する。
【0057】
また、制御部14は、第1コンベヤ駆動回路部10を介して各計量コンベヤ31〜312の駆動を制御し、第2コンベヤ駆動回路部11を介して搬送コンベヤ2の駆動を制御する。また、制御部14は、I/O回路部15を介して後段の包装機からの排出命令信号を取込み、物品の排出が完了すると、包装機へ排出完了信号を出力する。また、操作設定表示器6から設定操作に応じた信号が入力されると共に、操作設定表示器6へ表示するデータ等の表示信号を出力する。
【0058】
この実施形態では、単重のバラツキが比較的大きな物品であっても、正確な計数組合せが行えるようにするために、次のように構成している。
【0059】
すなわち、個数算出部としての演算制御部17では、計量コンベヤ31〜312上の物品の重量に基づいて、計量コンベヤ31〜312上の物品の個数を算出するのであるが、その際に、正確に個数が算出されないと判定した計量コンベヤについては、組合せ演算に参加させず、正確に個数が算出されると判定される計量コンベヤ上の物品の個数によって組合せ演算を行うようにしている。
【0060】
そして、正確に物品の個数が算出されないと判定して組合せ演算に参加させない計量コンベヤについては、次のように処理する。
【0061】
すなわち、操作設定表示器6に、正確に物品の個数が算出できないと判定された計量コンベヤを特定する番号等を表示し、作業者に、正確に物品の個数を算出できないと判定された計量コンベヤを報知する。これによって、作業者は、当該計量コンベヤ上の物品の個数を目視で確認し、入力部としての操作設定表示器6を操作して当該計量コンベヤ上に載置されている物品の個数を入力する。
【0062】
あるいは、正確に物品の個数が算出されないと判定して組合せ演算に参加させない計量コンベヤを逆転させ、搬送コンベヤ2側とは反対側へ物品を搬送し、物品が溜められている投入台に排出する。これによって、作業者は、投入台に物品を排出して空になった計量コンベヤ上に、排出された物品とは重量値が異なるように、改めて複数の物品を供給載置する。
【0063】
あるいは、正確に物品の個数が算出されないと判定して組合せ演算に参加させない計量コンベヤに対応する表示灯を点灯して、個数が算出できない旨を作業者に報知する。これによって、作業者は、点灯している表示灯に対応する計量コンベヤ上の物品の一部を減らしたり、前記対応する計量コンベヤ上の物品を分割してその一部を空の計量コンベヤへ移したり、あるいは、他の計量コンベヤ上の物品の一部と交換するなどの作業を行う。なお、各計量コンベヤ31〜312に個別的に対応する作業指示部としての表示灯81〜812の点灯色や点滅等の点灯状態、あるいは、作業指示部としての操作設定表示器6の表示によって具体的な作業、例えば、前記対応する計量コンベヤ上の物品の一部を減らす、前記対応する計量コンベヤ上の物品を分割して空の計量コンベヤへ移す、前記対応する計量コンベヤ上の物品と他の計量コンベヤ上の物品の一部を交換するといった作業を指示するようにしてもよい。
【0064】
この実施形態では、正確に物品の個数が算出できないと判定された計量コンベヤ上の物品の個数を作業者が入力する個数入力方式、または、正確に物品の個数が算出できないと判定された計量コンベヤを逆転させて投入台へ物品を排出する逆排出方式のいずれの方式を選択するかは、作業者が、操作設定表示器6を操作して予め選択することができる。
【0065】
このように、正確に物品の個数が算出できないと判定された計量コンベヤについては、組合せ演算に参加させないので、正確な個数による組合せ演算が行われ、組合せ演算で選択された正確な個数の物品を排出して包装機で包装することができる。
【0066】
そして、正確に物品の個数が算出できないと判定された計量コンベヤについては、作業者によって、その計量コンベヤ上の正確な物品の個数が入力されたり、物品が新たに載せ替えられたり、物品の一部が交換されたりするので、正確に物品の個数を算出できるようにすることができ、組合せ演算に参加させることが可能となる。
【0067】
次に、この実施形態の物品の個数の算出について説明する。
【0068】
この実施形態では、予め、計数対象である物品1個当たりの想定される最大重量値及び想定される最小重量値を求める。物品の重量は、正規分布すると考えられるので、計数対象の物品を所定個数、例えば、数十個サンプリングしてそのサンプル用物品の重量を計測し、物品の重量の平均値μ及び標準偏差σを求める。
【0069】
この平均値μ及び標準偏差σに基づいて、物品1個当たりの想定される最大重量値及び最小重量値を、平均値μを基準として、例えば、μ+2σ、及び、μ−2σとする。この想定される最大重量値及び最小重量値は、上記μ+2σ及びμ−2σに限らず、μ+3σ及びμ−3σやその他であってもよい。
【0070】
この物品1個当たりの想定される最大重量値及び最小重量値を、組合せ計数装置1の操作設定表示器6を操作して設定するようにしてもよいし、あるいは、平均値μ及び標準偏差σ等を、操作設定表示器6を操作して設定してもよい。
【0071】
あるいは、組合せ計数装置1の操作設定表示器6を操作して、平均値及び標準偏差を算出するためのサンプリングモードを設定し、各計量コンベヤ31〜312上に、計数対象である物品をサンプリングして既知の個数、例えば、1個ずつ載置して、このサンプル用物品の1個の重量を計量する作業を所定個数になるまで繰り返すことによって、制御部14で自動的に物品の平均値μ及び標準偏差σを算出し、更に、想定される最大重量値及び最小重量値を算出するようにしてもよい。
【0072】
このようにして求められる物品1個当たりの想定される最大重量値及び最小重量値に基づいて、計量コンベヤ31〜312上の物品の個数を、次のようにして算出する。
【0073】
すなわち、物品1個当たりの想定される最大重量値及び最小重量値から、1個の物品の重量範囲を、最小重量値以上最大重量値以下の重量範囲と想定し、2個の物品の重量範囲を、最小重量値の2倍以上最大重量値の2倍以下の重量範囲と想定し、3個の物品の重量範囲を、最小重量値の3倍以上最大重量値の3倍以下の重量範囲と想定し、以下、同様にn個の物品の重量範囲を、最小重量値のn倍以上最大重量値のn倍以下の重量範囲と想定する。
【0074】
例えば、物品1個当たりの想定される最小重量値を10g、最大重量値を12gとすると、1個の物品の重量範囲は、10g〜12gと想定され、2個の物品の重量範囲は、20g〜24gと想定され、3個の物品の重量範囲は、30g〜36gと想定され、4個の物品の重量範囲は、40g〜48gと想定され、5個の物品の重量範囲は、50g〜60gと想定される。
【0075】
このように、物品1個当たりの想定される最大重量値及び最小重量値から、物品の各個数にそれぞれ対応する各重量範囲が想定されるので、計量コンベヤに載置された物品の重量が、どの重量範囲に属するかによって物品の個数を割出すものである。
【0076】
例えば、上記の例では、計量コンベヤに載置された物品の重量が、例えば、43gであって、40g〜48gの重量範囲に属していれば、物品の個数を、4個と算出するものである。
【0077】
また、計量コンベヤに載置された物品の重量が、物品の各個数にそれぞれ対応する各重量範囲のいずれの重量範囲にも属していないときには、物品の個数を正確に算出できないと判定して、その計量コンベヤについては、上記のように組合せ演算には参加させない。
【0078】
また、物品の個数が多くなると、物品の各個数にそれぞれ対応する各重量範囲に重複する重量範囲が生じる。
【0079】
例えば、上記の例では、5個の物品の重量範囲は、50g〜60gと想定され、6個の物品の重量範囲は、60g〜72gと想定され、7個の物品の重量範囲は、70g〜84gと想定される。したがって、例えば、70g〜72gでは、6個の重量範囲と7個の重量範囲とが重複しており、6個であるか、7個であるか正確に算出することができない。したがって、計量コンベヤに載置された物品の重量が、重複する重量範囲にあるときには、物品の個数を正確に算出できないと判定して、その計量コンベヤについては、組合せ演算には参加させない。
【0080】
なお、稼働運転を開始するときに、重量範囲に重複が生じない物品の最大個数を、計量コンベヤ31〜312への供給が許容される物品の許容最大個数として、許容最大個数報知部である操作設定表示器6に表示し、作業者に、許容最大個数を超えて物品を単一の計量コンベヤ31〜312上に載置しないように報知してもよい。
【0081】
上記の例では、最小重量である10gの物品を6個載置すると、60gになるが、最大重量である12gの物品5個を載置した場合の60gと重複することになるので、最悪、5個載置した物品の合計重量が60gであれば、最小重量である10gの物品を6個載置した場合と区別できない。
【0082】
したがって、計量コンベヤ31〜312上への載置が許容される物品の許容最大個数を、5個とし、重量が60g以上の場合には、個数が正確に算出されないと判定し、許容最大重量を60g未満とする。したがって、極めて確率は低いが、5個載置したときの重量が60gであれば、個数よりも重量を優先して、個数を正確に算出できないと判定し、組合せ演算には参加させない。
【0083】
この許容最大個数は、操作設定表示器6に表示すればよい。または各計量コンベヤ31〜312に個別的に対応する作業指示部に数値表示器を設けて表示させてもよい。
【0084】
一般的にいうと、1個の物品の重量の最大値をWa、最小値をWiとすると、
最大重量の物品N個分の合計重量が、最小重量の物品N+1個分の合計重量より大きいことがあってはならないので、Wa・N<Wi・(N+1)が満足されれば精確に計数できる。
【0085】
故に、N<Wi/(Wa−Wi)が成立すれよい。つまりNが{Wi/(Wa−Wi)}未満の整数であればよい。上記の場合、許容最大個数Ncは、N<5を満足する整数(5未満の整数)であるからNc=4である。
【0086】
したがって、上記の許容最大個数を5個に代えて4個としてもよい。また、この場合、許容最大重量Wcは、Wc<(Nc+1)・Wa=60gであるから60g未満であればよいことになる。
【0087】
別事例として、1個の物品の重量の最大値Wa=13g、最小値Wi=10gの物品では、最大重量の物品が4個揃うと合計重量52g、最小重量の物品が5個揃うと50gであり、物品が5個載置されているのに、最大重量の物品の4個載置の場合の52gより、なお2g軽い状態になっている。
【0088】
これを上の一般式に当てはめるとN<10/3=3.33であり、NcはN<3.33未満を満足する整数であるからNc=3、許容最大重量はWc<4×13=52g未満であればよいことになる。
【0089】
仮に、誤って合計70gの物品を載置していたとき、その計量コンベヤより除去する必要のある個数Mは、
M>(現在重量−許容最大重量)/(物品の最小重量)
を満足する整数である。
上の事例であればM>(70−60)/10=1であるから、この式を満足する整数として2個の除去が必要となる。
【0090】
合計69gの物品を載置したとすれば、Mは、M>(69−60)/10=0.9を満足する整数であるから1個除去すればよい。
【0091】
また除去すべき個数を、計量コンベヤの番号と共に、物品個数指示部としての操作設定表示器6に表示させたり、各計量コンベヤ31〜312に個別的に対応する数値表示器を設けて表示させて除去すべき個数を指示してもよい。
【0092】
なお、物品の許容最大個数と共に、あるいは、物品の許容最大個数に代えて、許容される物品の許容最大重量を報知するようにしてもよい。この場合、許容最大重量としては、例えば、上記の許容最大個数Nc+1に、物品1当りの想定される最大重量値を乗算した値未満としてもよい。
【0093】
本実施形態では、上記のように、計量コンベヤに載置された物品の重量が、物品の各個数にそれぞれ対応する各重量範囲のいずれかの重量範囲であって、かつ、重複しない重量範囲にあるときには、その重量範囲に対応する個数を、物品の個数として算出し、前記各重量範囲のいずれの重量範囲にも属しない、または、重複する重量範囲にあるときには、物品の個数を正確に算出できないと判定するものである。
【0094】
次に、本実施形態の組合せ計数装置の動作を、図4のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
【0095】
作業者は、手作業によって、空の計量コンベヤ31〜312に複数個の物品をそれぞれ供給載置する。先ず、複数の計量コンベヤ31〜312上の物品の重量を測定し(ステップn1)、各計量コンベヤ31〜312上の物品の個数を、上記のようにしてそれぞれ算出する(ステップn2)。
【0096】
次に、個数が不明な計量コンベヤ、すなわち、正確に個数が算出できないと判定される計量コンベヤがあるか否かを判断し(ステップn3)、正確に個数を算出できないと判定される計量コンベヤがないときには、ステップn6に移る。ステップn3で、正確に個数を算出できないと判定される計量コンベヤがあるときには、上記の個数入力方式が設定されているか否かを判断し(ステップn4)、個数入力方式が設定されているときには、正確に個数が算出できないと判定される計量コンベヤを特定するための表示を、操作設定表示器6で行い(ステップn5)、ステップn6に移る。計量コンベヤを特定するための表示としては、例えば、12台の計量コンベヤ31〜312のレイアウト表示において、該当する計量コンベヤを特定してもよいし、計量コンベヤの番号などで特定してもよい。
【0097】
作業者は、操作設定表示器6の表示によって特定された計量コンベヤ上に載置されている物品の個数を目視で確認し、操作設定表示器6を操作して個数を入力する。
【0098】
上記ステップn4で、個数入力方式が設定されていないときには、計量コンベヤの搬送方向を逆転させる上記の逆排出方式が設定されているか否かを判断し(ステップn11)、逆排出方式が設定されているときには、物品の個数が正確に算出できないと判定される計量コンベヤを逆回転させて物品を投入台側へ排出し(ステップn12)、ステップn6に移る。
【0099】
作業者は、計量コンベヤが逆転されて物品が排出されて空となった計量コンベヤ上に、手作業で複数の物品を改めて載置する。
【0100】
上記ステップn11で、逆排出方式が設定されていないときには、正確に個数を算出できないと判定される計量コンベヤに対応する表示灯を点灯し(ステップn13)、ステップn6に移る。作業者は、点灯した表示灯に対応する計量コンベヤ上の物品の一部を減らしたり、計量コンベヤ上の物品の一部を分割して空の計量コンベヤに載せ替えたり、あるいは、表示灯が点灯している計量コンベヤが複数台有る場合には、それらの一部の物品を交換する。
【0101】
ステップn6では、計数組合せ演算のタイミングになったか否かを判断し、計数組合せ演算のタイミングでないときには、ステップn1に戻り、計数組合せ演算のタイミングであるときには、計数組合せ演算を行う(ステップn7)。
【0102】
この計数組合せ演算では、正確に個数が算出された計量コンベヤの個数を組合せ、例えば、組合せた合計個数が、目標組合せ個数であって、組合せた合計重量が、最も目標組合せ重量に近い組合せを最適組合せとして選択する。
【0103】
計数組合せ演算で、最適組合せが有るか否かを判断し(ステップn8)、最適組合せがないときには、全ての計量コンベヤ31〜312に物品が載せられているか否かを判断し(ステップn9)、載せられていないときには、ステップn1に戻り、全ての計量コンベヤ31〜312に物品が載せられているときには、操作設定表示器6に、計量コンベヤ31〜312上の物品を入れ替えるように表示してステップn1に戻る(ステップn10)。
【0104】
上記ステップn8で、最適組合せが有るときには、後段の包装機から排出命令信号の入力があるか否かを判断し(ステップn14)、排出命令信号の入力があったときには、最適組合せに選ばれた計量コンベヤを駆動して物品を搬送コンベヤ2に排出するとともに、搬送コンベヤ2を駆動して物品を包装機へ排出する(ステップn15)。
【0105】
このように本実施形態によれば、正確に物品の個数が算出できないと判定される計量コンベヤについては、組合せ演算に参加させないので、正確な個数による組合せ演算が行われ、組合せ演算で選択された正確な個数の物品を排出して包装機で包装することができる。
【0106】
そして、正確に物品の個数が算出できないと判定された計量コンベヤについては、作業者によって、正確な物品の個数が入力されたり、物品が新たに載せ替えられたり、物品の一部が交換されたりするので、正確に物品の個数を算出できるようにすることができ、組合せ演算に参加させることが可能となる。
【0107】
上記実施形態では、物品1個当たりの想定される最大重量値及び最小重量値に基づいて、計量コンベヤ31〜312上の物品の個数を算出したけれども、個数の算出は、これに限らない。例えば、計量コンベヤ31〜312の物品の重量を、物品1個当たりの単体重量の平均値で除算する。従来では、除算して得られた商の小数点第1位を四捨五入、すなわち、0.5未満なら切り捨て、0.5以上なら切り上げて個数とするのであるが、小数点第1位を四捨五入するのではなく、例えば、0.4以下の数値で切り捨て、例えば、0.6以上の数値で切り上げて個数とし、小数点第1位が、前記0.4以下の数値を超えて前記0.6以上の数値未満であるときには、個数が正確に算出されないと判定するようにしてもよい。
【0108】
計量コンベヤ31〜312や搬送コンベヤ2は、ベルトコンベヤに限らず、チェーンコンベヤやローラコンベヤ等の他のコンベヤであってもよい。
【0110】
[実施形態2]
上記実施形態では、各計量コンベヤ31〜312で計量される複数個の物品の重量値を、物品1個当たりの単位重量である平均重量値で除算し、小数点第1位を四捨五入して物品の個数を算出するものではなかったけれども、この実施形態では、従来例と同様に、複数個の物品の重量値を、物品1個当たり平均重量値で除算し、小数点第1位を四捨五入して個数を算出するものである。
【0111】
そして、この実施形態では、次のような統計的な数値に基づいて、算出される物品の個数が、正確に算出された否かを判定し、正確に個数が算出されていないと判定されるときには、上記実施形態と同様に、組合せ演算への参加を禁止するものである。
【0112】
ここで、計数対象である物品の重量が、標準偏差σ=σ<1>、平均重量値μでもって正規分布しているとする。
【0113】
この物品を計量コンベヤに複数個だけ載置したときの物品重量の合計値がWxであるとき、個数NをN=W/μで求め、四捨五入して個数を算出するとする。
【0114】
これは、平均重量μの物品がNx個集まってWxという合計重量になるという考えに基づいている。
【0115】
しかし、1個の物品の重量には平均値に対してばらつきがあり、集合物品の重量のばらつき量は、個数が増えるほど個数を特定できる境界を越える確率が大きくなる。
【0116】
図5は、物品の1個〜(N+1)個からなる各集合物品の重量分布を示す図である。この図5に示すように物品の重量が分布しているとすると、物品の個数が増加するにつれて平均重量μに対するばらつき量は大きくなる。
【0117】
仮に、N個の集合物品の重量の3シグマ値である3・σ<N>の値が、(1/2)・μ以下であれば、N個までは精確に計数できるものと規定する。より精確に計数するためには、3.5シグマ、4シグマ値を設定してもよい。
1個の物品の標準偏差をσ<1>とすると、N個の集合物品の標準偏差σ<N>は
σ<N>=(N)1/2・σ<1>
と、算出されるので、
3・σ<N>=3・(N)1/2・σ<1>
であり、
3・(N)1/2・σ<1>≦(1/2)・μ ・・・(1)
上記(1)式より求まるN個が計数可能な最大個数Nmax、すなわち{Nmax+(1/2)}・μが計数可能な最大重量になる。なお、計数可能な最大個数Nmaxは、上記(1)式を満足する最大の整数である。
【0118】
この個数或いは重量以上は、個数を正確に算出できないと判定して、組合せ演算への参加を禁止する。
【0119】
物品の重量の平均値μ及び標準偏差σ<1>は、上記実施形態と同様に、操作設定表示器6を操作して作業者が直接設定してもよいし、サンプリングモードを設定し、計数対象である物品をサンプリング計測して取得するようにしてもよい。取得した物品の重量の平均値μ及び標準偏差σ<1>を用いて、上記(1)式より、計数可能な最大個数Nmaxが算出される。
【0120】
この実施形態では、従来例と同様に、各計量コンベヤ31〜312で計量される複数個の物品の重量値を、物品1個当たりの平均重量μで除算し、小数点第1位を四捨五入して物品の個数をそれぞれ算出する。そして、算出した個数が、最大個数Nmax以下であれば、物品の個数が正確に算出されたと判定して組合せ演算に参加させる一方、算出した個数が、最大個数Nmaxを超えるときには、物品の個数が正確に算出されていないと判定して組合せ演算への参加を禁止する。
【0121】
組合せ演算への参加を禁止した計量コンベヤについての処理は、上記実施形態と同様であるが、基本的には、計量コンベヤ上の物品の個数を減らすように作業者に指示するのが好ましい。
【0122】
その他は、上記実施形態と同様である。
【0123】
[実施形態3]
図6は、本発明の他の実施形態の組合せ計数装置の平面図であり、図1に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0124】
この実施形態の組合せ計数装置21には、当該組合せ計数装置21の外部に設置される外部秤としての台秤22が付属している。
【0125】
この台秤22は、荷重検出機構を内蔵した載台上に配置されたフリーローラ23と、前記載台から上方へ延びる支柱に支持された操作表示器24と、図示ない台秤制御装置などを備えており、ケーブル(図示せず)を介して組合せ計数装置21と接続されている。なお、フリーローラ23は、省略してもよい。
【0126】
この実施形態の組合せ計数装置21は、上記実施形態と同様に、当該組合せ計数装置21単独で計数組合せを行う独立動作モードと、目標組合せ個数が多いような場合に、外部秤である台秤22と連係して計数組合せを行う連係動作モードとを、操作設定表示器6の操作によって選択できるように構成されている。
【0127】
独立動作モードが選択されているときには、台秤22を組合せ計数装置21から分離し、上記実施形態と同様に、組合せ計数装置21単独で計数組合せを行って目標組合せ個数の物品を包装機等へ排出する。
【0128】
ここでは、連係動作モードが選択されている場合について説明する。この連係動作モードは、目標組合せ個数が多い場合に、作業効率を低下させることなく計数組合せを行えるようにするものである。
【0129】
すなわち、この連係動作モードでは、物品の目標組合せ個数の、例えば、7〜8割程度の所定個数を台秤22で計量し、残りの個数を、上記実施形態と同様に、組合せ計数装置21によって計数し、組合せ計数装置21で計数した物品を、集合シュート25を介して台秤22に供給するものである。
【0130】
この連系動作モードでは、台秤22のフリーローラ23上には、容器、例えば、蓋部が開放された包装箱が供給され、この包装箱に、目標組合せ個数の7〜8割程度の所定個数の物品が手作業で投入される。あるいは、目標組合せ個数の7〜8割程度の所定個数の物品が手作業で投入された包装箱が、その蓋部が開放された状態で、台秤22のフリーローラ23上に供給される。
【0131】
所定個数は、目標組合せ個数の7割程度の個数、より好ましくは8割程度の個数であり、例えば、目標組合せ個数が、30個であれば、所定個数として、例えば、20個の物品を台秤22で計量し、残りの10個の物品の計数組合せを組合せ計数装置21によって行う。この所定個数は、作業者が、台秤22の操作表示器24を操作して設定する。この設定された所定数は、台秤22から組合せ計数装置21に送信される。なお、この所定個数を、組合せ計数装置21の操作設定表示器6を操作して設定するようにしてもよい。
【0132】
台秤22のフリーローラ23上の包装箱の風袋重量は既知であり、台秤22では、この風袋重量及びフリーローラ23の既知の重量を差し引いた物品の重量を算出して、組合せ計数装置21へ送信することができる。
【0133】
この実施形態では、例えば二人の作業者の内、一方の作業者は、所定個数の物品を投入した包装箱を台秤22のフリーローラ23上に載置し、他方の作業者は、組合せ計数装置21の計量コンベヤ31〜312に物品の複数個を供給載置する。組合せ計数装置21は、上記実施形態と同様に、操作設定表示器6で設定されている目標組合せ個数から前記所定個数を減算して、新たな目標組合せ個数とする。また、台秤22から包装箱内の所定個数の物品の重量を示す計量信号を受信し、目標組合せ重量から所定個数の物品の重量を減算して新たな目標組合せ重量を算出する。
【0134】
組合せ計数装置21は、上記実施形態と同様に、計数組合せ演算で、正確に個数が算出された計量コンベヤの個数を組合せ、組合せた合計個数が、新たな目標組合せ個数であって、組合せた合計重量が、新たな目標組合せ重量に最も近い組合せを最適組合せとして選択し、選択した計量コンベヤを駆動して物品を搬送コンベヤ2に排出すると共に、搬送コンベヤ2を駆動して物品を排出し、集合シュート25を介して台秤22のフリーローラ23上の包装箱に投入する。
【0135】
これによって、包装箱には、個数が目標組合せ個数であって、重量が目標組合せ重量に最も近い物品が投入されることになる。前記一方の作業者は、1パック分の物品が投入された包装箱をフリーローラ23から取り除き、物品の所定個数を投入した次の包装箱を、台秤22のフリーローラ23上に載置する。他方の作業者は、物品を排出して空になった計量コンベヤ上に複数の物品を載置する。なお、1パック分の物品が投入された包装箱は、蓋部を閉止して包装が完了する。
【0136】
本実施形態によれば、目標組合せ個数が多い場合には、その大半の所定個数を台秤22で計量し、残りの個数を、組合せ計数装置21で計数するので、作業効率を低下させることなく計数組合せを行うことができる。
【0137】
その他の構成は、上記実施形態と同様である。
【0138】
[実施形態4]
図7は、本発明の更に他の実施形態の組合せ計数装置の平面図であり、図6に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0139】
図6の実施形態では、外部秤として台秤22を設けたけれども、この実施形態では、組合せ計数装置31の搬送コンベヤ2の搬送方向Aと直交するように、外部秤として、物品の重量を計量する重量検査装置32を配置すると共に、集合コンベヤ33を配置している。
【0140】
この重量検査装置32は、物品を搬送する計量コンベヤ34、この計量コンベヤ34に物品を搬入する搬入コンベヤ35、及び、各種の設定を行う共に、計量結果等を表示する設定表示器を有する制御ボックス36などを備えている。
【0141】
この重量検査装置32は、物品を矢符C方向へ搬送しながら重量を計量して、例えば良品と不良品とを選別する重量チェッカとして、組合せ計数装置31と連係することなく、独立して使用できるものである。
【0142】
この重量検査装置32は、制御ボックス36のタッチパネル式の設定表示器を操作することによって、組合せ計数装置31と連係することなく、従来の重量チェッカと同様に独立して計量を行う独立動作モードと、組合せ計数装置31と連係して計量を行う連係動作モードとを選択して設定することができる。
【0143】
ここでは、重量検査装置32は、連係動作モードが設定されており、図示しないケーブルによって組合せ計数装置31に接続されている。
【0144】
集合コンベヤ33は、組合せ計数装置31の搬送コンベヤ2から排出される物品及び重量検査装置32の計量コンベヤ34から排出される物品を受けて集合させて搬送する。
【0145】
この集合コンベヤ33は、所定の間隔で設けられた桟37によって複数の搬送領域38に仕切られており、各搬送領域38単位で、矢符D方向へ搬送される。この集合コンベヤ33は、図示しないケーブルによって組合せ計数装置31及び重量検査装置32にそれぞれ接続されて、組合せ計数装置31及び重量検査装置32と通信可能となっている。
【0146】
この実施形態では、重量検査装置32に、目標組合せ個数の一部である所定個数の物品が搬入され、この搬入された物品の重量が、計量コンベヤ34によって計量され、その重量値が組合せ計数装置31に送信される一方、計量コンベヤ34が駆動されて、物品が集合コンベヤ33の搬送領域38へ排出される。
【0147】
集合コンベヤ33では、重量検査装置32からの物品が排出されると、搬送領域38の一つ分だけ移動させて、組合せ計数装置31の排出位置へ所定個数の物品を搬送する。
【0148】
組合せ計数装置31では、上記実施形態と同様に、目標組合せ個数から前記所定個数を減算して、新たな目標組合せ個数とする。また、重量検査装置32からの所定個数の物品の重量を、目標組合せ重量から減算して新たな目標組合せ重量を算出する。
【0149】
組合せ計数装置21は、計数組合せ演算で、正確に個数が算出された計量コンベヤの個数を組合せ、組合せた合計個数が、新たな目標組合せ個数であって、組合せた合計重量が、新たな目標組合せ重量に最も近い組合せを最適組合せとして選択し、選択した計量コンベヤを駆動して物品を搬送コンベヤ2に排出すると共に、搬送コンベヤ2を駆動して物品を排出し、集合シュート25を介して集合コンベヤ33の搬送領域38に供給する。
【0150】
これによって、集合コンベヤ33の搬送領域38には、個数が目標組合せ個数であって、重量が目標組合せ重量に最も近い物品が供給されることになり、下流側へ搬送する。
【0151】
その他の構成は、上記実施形態3と同様である。
【符号の説明】
【0152】
1,21,31 組合せ計数装置
2 搬送コンベヤ
1〜312 計量コンベヤ
6 操作設定表示器
1〜812 表示灯
14 制御部
161〜1612 重量センサ
17 演算制御部
22 台秤
32 重量検査装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7