(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の計量部に手作業でそれぞれ供給される物品の個数を、前記計量部毎に算出して組合せ演算を行うと共に、前記組合せ演算によって選択される前記計量部の前記物品を手作業で排出する組合せ計数装置であって、
前記計量部で計量される前記物品の重量に基づいて、前記物品の個数を算出する個数算出部と、
前記個数算出部で算出される物品の個数に基づいて、前記組合せ演算を行う演算制御部とを備え、
前記演算制御部は、前記個数算出部で物品の個数が正確に算出されないと判定した計量部については、前記組合せ演算への参加を禁止するものであり、
前記複数の計量部を構成する複数の計量皿に個別的に対応した報知が可能な報知部と、
前記演算制御部によって前記組合せ演算への参加が禁止された前記計量皿に供給されて該計量皿に載置されている物品の個数を入力する入力部とを更に備え、
前記演算制御部は、前記報知部を制御して、前記組合せ演算への参加を禁止する前記計量皿を報知するものであり、
前記演算制御部は、前記入力部によって入力される物品の個数が、前記組合せ演算への参加が禁止された計量皿の物品の個数であるとして、前記組合せ演算への参加の禁止を解除する、
ことを特徴とする組合せ計数装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1や特許文献2に記載されている組合せ計量装置は、いわゆる規格品であって、比較的単重のバラツキの少なく、搬送し易い物品を計数対象とするものであり、物品の供給と排出とを自動で行う自動式の組合せ計数装置によって、計数処理が行われる。
【0008】
かかる自動式の組合せ計数装置では、単重のバラツキが比較的大きく不定形な物品、例えば、魚のフライ、唐揚げ、蟹の足などの場合には、自動で搬送するのが困難であるので、人手で物品の供給及び排出を行う、いわゆる手動式の組合せ計数装置などを利用することになる。
【0009】
手動式の組合せ計数装置によって処理される物品は、単重のバラツキが比較的大きいので、各計量部に供給する物品の個数が多くなるほど、算出される個数の誤差が大きくなり、正確に計数するのが困難となる。
【0010】
全ての計量部に同数の物品を供給して、個数組合せ演算を行えば、物品の個数を正確に計数できるけれども、目標組合せ個数の設定に制限が加わることになる。例えば、全ての計量部に4個ずつ物品を供給するとすれば、目標組合せ個数として設定できるのは、4の倍数に制限されることになる。
【0011】
様々な目標組合せ個数に対応するためには、各計量部には、様々な個数の物品を供給できるようにする必要がある。
【0012】
本発明は、上述のような点に鑑みてなされたものであって、単重のバラツキが比較的大きな物品であっても、正確な計数組合せが可能な手動式の組合せ計数装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明では次のように構成している。
【0014】
(1)本発明の組合せ計数装置は、複数の計量部に手作業でそれぞれ供給される物品の個数を、前記計量部毎に算出して組合せ演算を行うと共に、前記組合せ演算によって選択される前記計量部の前記物品を手作業で排出する組合せ計数装置であって、
前記計量部で計量される前記物品の重量に基づいて、前記物品の個数を算出する個数算出部と、前記個数算出部で算出される物品の個数に基づいて、前記組合せ演算を行う演算制御部とを備え、
前記演算制御部は、前記個数算出部で物品の個数が正確に算出されないと判定した計量部については、前記組合せ演算への参加を禁止する
ものであり、
前記複数の計量部を構成する複数の計量皿に個別的に対応した報知が可能な報知部と、前記演算制御部によって前記組合せ演算への参加が禁止された前記計量皿に供給されて該計量皿に載置されている物品の個数を入力する入力部とを更に備え、
前記演算制御部は、前記報知部を制御して、前記組合せ演算への参加を禁止する前記計量皿を報知するものであり、
前記演算制御部は、前記入力部によって入力される物品の個数が、前記組合せ演算への参加が禁止された計量皿の物品の個数であるとして、前記組合せ演算への参加の禁止を解除するものである。
【0015】
本発明の組合せ計数装置によると、物品の供給及び排出を手作業で行う手動式の組合せ計数装置において、正確に物品の個数が算出できないと判定される計量部については、組合せ演算に参加させないので、正確な個数による計数組合せ演算が可能となる。
【0017】
作業者は、複数の計量部を構成する複数の計量皿に、物品を手作業で載置し、組合せ演算によって選択された計量皿から物品を手作業で排除する。
【0018】
報知部は、表示灯などによる表示や表示部による画面表示、あるいは、音声などによって報知してもよく、それらを組合せて報知してもよい。
【0019】
本発明によると、物品の個数が正確に算出されないと判定されて組合せ演算への参加が禁止された計量皿が、報知部によって報知されると、作業者は、その計量皿に載置されている物品の個数を、目視によって確認し、入力部を操作してその個数を入力する。これによって、その計量皿に載置されている物品の個数が確定するので、組合せ演算の禁止が解除されて組合せ演算に参加させることができる。
【0020】
(
2)本発明の組合せ計数装置の他の実施態様では、計量
皿に供給された物品に対する作業を指示する作業指示部を備え、
計量皿に載置されている物品の個数を前記入力部によって入力する個数入力方式を、予め設定可能であり、前記演算制御部は、前記個数入力方式が予め設定されているときには、前記入力部によって入力される物品の個数が、前記組合せ演算への参加が禁止された計量皿の物品の個数であるとして、前記組合せ演算への参加の禁止を解除する一方、前記個数入力方式が予め設定されていないときには、前記作業指示部を制御して、前記組合せ演算への参加が禁止された計量
皿に供給された物品に対する作業を指示するものであって、前記指示する作業が、前記計量
皿に供給された複数の物品の内の一部の物品を減らす作業、前記計量
皿に供給された複数の物品の内の一部の物品を減らして他の計量
皿へ供給する作業、前記計量
皿に供給された複数の物品の内の一部の物品を新たな物品と交換する作業、及び、前記計量
皿に供給された複数の物品の内の一部の物品を、他の計量
皿の物品と交換する作業の少なくともいずれか一つの作業である。
【0021】
作業指示部は、表示灯などによる色等の点灯状態を異ならせた表示や表示部による画面表示、あるいは、音声などによって作業を指示してもよく、それらを組合せて指示してもよい。この作業指示部と上記報知部とを兼用させて、組合せ演算への参加が禁止された計量部を報知すると共に、その計量部に供給されている物品に対する作業を指示してもよい。
【0022】
この実施態様によると、物品の個数が正確に算出されないと判定されて組合せ演算への参加が禁止された計量部については、
個数入力方式が予め設定されていないときには、作業指示部によって、計量部の物品に対する作業が指示されるので、作業者は、指示に従って、組合せ演算への参加が禁止された計量部の複数の物品に対して、例えば、その一部の物品を減らしたり、分割したり、交換したりすればよく、作業効率が向上する。
【0025】
本発明の組合せ計数装置の他の実施態様では、前記個数算出部は、前記計量部で計量される前記物品の重量値、前記物品1個当たりの、想定される最大重量値及び想定される最小重量値に基づいて、前記物品の個数を算出する。
【0026】
この実施態様によると、物品1個当たりの、想定される最大重量値及び想定される最小重量値に基づいて、物品が2個の場合に想定される最大重量値及び想定される最小重量値、物品が3個の場合の想定される最大重量値及び想定される最小重量値といったように、物品が複数個の場合の想定される最大重量値及び想定される最小重量値、すなわち、物品の個数毎の各重量範囲を想定することができるので、計量部で計量される物品の重量値が、想定される各重量範囲のいずれに属するかによって、物品の個数を算出することができる。
【0027】
また、例えば、計量部で計量される物品の重量値が、想定される各重量範囲のいずれの重量範囲にも属しない場合には、個数が正確に算出されないと判定することができる。
【0028】
本発明の他の実施態様では、前記個数算出部は、前記物品1個当たりの、前記想定される最大重量値及び前記想定される最小重量値を、前記物品の重量の平均値及び標準偏差に基づいて算出するようにしてもよい。
【0029】
物品の重量が、正規分布している場合、この実施態様によると、物品の平均値及び標準偏差を用いて、物品1個当たりの想定される最大重量値及び想定される最小重量値を算出する。
【0030】
本発明の組合せ計数装置の他の実施態様では、前記個数算出部は、前記計量部で計量される前記物品の重量を、前記物品1個当りの重量の平均値で除算して物品の個数を算出するものであり、前記演算制御部は、前記個数算出部で算出される物品の個数が正確であると判定できる物品の最大個数または前記最大個数に対応する物品の最大重量を、前記物品1個当りの重量の前記平均値及び標準偏差に基づいて算出すると共に、算出した前記最大個数または前記最大重量に基づいて、前記個数算出部で物品の個数が正確に算出されるか否かを判定するものである。
【0031】
この実施態様によると、演算制御部では、物品1個当りの重量の平均値及び標準偏差に基づいて、個数算出部で算出される物品の個数が正確であると判定できる物品の最大個数または最大個数に対応する最大重量を算出し、この最大個数または最大重量を用いて、例えば、個数算出部で算出される物品の個数が、最大個数を上回るときには、個数が正確に算出されていないと判定し、また、計量部で計量される物品の重量が、最大重量を上回るときには、個数算出部で算出される物品の個数は正確でないと判定し、それぞれ組合せ演算への参加を禁止することができる。
【0032】
本発明の他の実施態様では、前記個数算出部は、前記計量部に手作業で供給される、個数が既知のサンプル用物品の重量値に基づいて、前記物品1個当りの重量の前記平均値及び前記標準偏差を算出するようにしてもよい。
【0033】
この実施態様によると、当該組合せ計数装置の稼働運転に先立って、物品を所定個数サンプリングしたサンプル用物品について、1個当たりの重量を計測することによって、物品の重量の平均値及び標準偏差を算出することができる。
【0034】
本発明の組合せ計数装置の他の実施態様では、前記複数の各計量部への供給が許容される物品の許容最大個数を報知する許容最大個数報知部を備え、前記演算制御部は、前記個数算出部で物品の個数が正確に算出されないと判定される計量部の数を減らすために、前記許容最大個数を算出する共に、前記許容最大個数報知部を制御して前記許容最大個数を報知する。
【0035】
計数する物品の個数が多くなると、計数誤差が大きくなって、算出される物品の個数が正確でないと判定される計量部の数が増加するが、この実施態様によると、計量部への供給が許容される物品の許容最大個数が、許容最大個数報知部によって報知されるので、作業者が、許容最大個数以下の個数の物品を、計量部へ供給することによって、物品の個数が正確に算出されないと判定される計量部の数を減らすことができ、作業効率を高めることができる。
【0036】
本発明の組合せ計数装置の更に他の実施態様では、前記計量部に供給された複数の物品の内、減らすべき物品の個数を指示する物品個数指示部を備え、前記演算制御部は、前記組合せ演算への参加が禁止された計量部について、減らすべき物品の個数を算出すると共に、前記物品個数指示部を制御して、算出した減らすべき物品の個数を指示するものである。
【0037】
物品個数指示部は、表示灯などによる表示や表示部による画面表示、あるいは、音声などによって減らすべき物品の個数を指示してもよく、それらを組合せて指示してもよい。
【0038】
この実施態様によると、計量部へ供給される物品の個数が多いために、個数算出部で物品の個数が正確に算出できないと判定されて、組合せ演算への参加が禁止された計量部については、減らすべき物品の個数が、物品個数指示部によって指示されるので、作業者は、その指示に従って前記計量部から指示された個数の物品を除去することによって、前記計量部の物品の個数が正確に算出されるようにして組合せ演算に参加させることができ、これによって、作業効率が向上する。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、手動式の組合せ計数装置において、正確に物品の個数が算出できない計量部については、組合せ演算に参加させないので、正確な計数組合せが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
【0042】
[実施形態1]
図1は、本発明の一つの実施形態にかかる組合せ計数装置の斜視図である。
この実施形態の組合せ計数装置1は、物品の供給及び排出を手作業で行う手動式の組合せ計数装置であって、物品が載せられる複数の計量皿2と、計量皿2等を支持するフレーム部3と、各種の設定や表示などを行う制御ユニット4とを備えている。
【0043】
各計量皿2は、その下方の図示しない各荷重センサにそれぞれ支持されており、各計量皿2及び各荷重センサによって、各計量皿2に載せられた物品を計量する計量部が構成される。各計量皿2は、フレーム部3上の左右に6皿ずつ計12皿が配置されている。この組合せ秤1は、手動式であるため、作業者が直接各計量皿2に対して、物品の載せ降ろしを行う。
【0044】
フレーム部3の中央部には、前後方向に沿ってLED等からなる12個の組合せランプ5が、計量皿2に個別に対応するように設置されている。この組合せランプ5の緑色の点灯によって、作業者は、組合せ演算が成立して最適組合せとして選択された(排出すべき)物品を認識したり、赤色の点灯によって物品の載替え等の必要を認識することができる。フレーム部3の後方側の中央には、組合せの再計算を行わせるためのリセットボタン6が設けられている。
【0045】
制御ユニット4は、フレーム部3の前方に位置しており、その前面には表示部7が設けられている。表示部7には組合せ条件等を設定するための画面や組合せ演算結果についての画面などが表示される。この実施形態ではタッチパネルを採用しているため、表示部7の表面部分が入力部8となっている。この入力部8によって、組合せ条件などの設定を行うことができる。組合せ条件には、目標組合せ個数や目標組合せ重量値が含まれる。なお、この実施形態では、表示部7と入力部8が一体となっているが、表示部7と入力部8とを個別の構成としてもよい。
【0046】
図2は、
図1の組合せ計数装置1のブロック図であり、
図1に対応する部分には、同一の参照符号を付している。
【0047】
上述のように、各計量皿2と、各計量皿2を支持する各荷重センサ11とによって、各計量皿2に載せられた物品の重量をそれぞれ計量する各計量部12が構成される。
【0048】
制御ユニット4は、演算制御部9及びメモリ10を備えると共に、上述の表示部7及び入力部8を備え、演算制御部9及びメモリ10は、例えばマイクロコンピュータ等によって構成されている。制御ユニット4の演算制御部9では以下の演算制御を行う。すなわち、各計量部12の荷重センサ11からの荷重信号に基づき物品の重量を算出し、その算出した重量をメモリ10に記憶させる。さらに、算出した物品の重量に基づいて、物品の個数を後述ように算出して組合せ演算を行う。この組合せ演算では、例えば、各計量皿2の物品の個数を組合せた合計個数が、目標組合せ個数であって、組合せた合計重量が、最も目標組合せ重量に近い組合せを最適組合せとして選択する。
【0049】
最適組合せとして選択された計量皿2に対応する組合せランプ5を緑色に点灯する。作業者は、組合せランプ5が緑色に点灯している最適組合せの計量皿2の物品を降ろして、例えば1つの袋へまとめてパックする。
【0050】
計数対象である物品は、特に限定されないが、物品1個当たりの単体重量である単重のバラツキが比較的大きく、不定形で組合せ秤に自動で供給することができない物品、例えば、魚のフライ、唐揚げ、あるいは、蟹の足などの物品が好適である。
【0051】
この実施形態では、単重のバラツキが比較的大きな物品であっても、正確な計数組合せが行えるようにするために、次のように構成している。
【0052】
すなわち、個数算出部としての演算制御部9では、計量皿2上の物品の重量に基づいて、計量皿2上の物品の個数を算出するのであるが、その際に、正確に個数が算出されないと判定した計量皿2については、組合せ演算に参加させず、正確に個数が算出されると判定される計量皿2上の物品の個数によって組合せ演算を行うようにしている。
【0053】
そして、正確に物品の個数が算出されないと判定して組合せ演算に参加させない計量皿2については、次のように処理する。
【0054】
すなわち、制御ユニット4の表示部7に、正確に物品の個数が算出できないと判定された計量皿2を特定する番号等を表示し、作業者に、正確に物品の個数を算出できないと判定された計量皿2を報知する。これによって、作業者は、当該計量皿2上の物品の個数を目視で確認し、制御ユニット4の入力部8を操作して当該計量皿2上に載置されている物品の個数を入力する。
【0055】
あるいは、正確に物品の個数が算出されないと判定して組合せ演算に参加させない計量皿2に対応する組合せランプ5を赤色で点灯して、個数が算出できない旨を作業者に報知する。これによって、作業者は、赤色に点灯している組合せランプ5に対応する計量皿2上の物品の一部を減らしたり、前記対応する計量皿2上の物品を分割してその一部を空の計量皿2へ移したり、あるいは、他の計量皿2上の物品の一部と交換するなどの作業を行う。なお、作業指示部としての組合せランプ5の点灯色などの点灯状態、あるいは、作業指示部としての制御ユニット4の表示によって具体的な作業、例えば、前記対応する計量皿2上の物品の一部を減らす、前記対応する計量皿2上の物品を分割して空の計量皿2へ移す、前記対応する計量皿2上の物品と他の計量皿2上の物品の一部を交換するといった作業を指示するようにしてもよい。
【0056】
この実施形態では、正確に物品の個数が算出できないと判定された計量皿2上の物品の個数を、上記のように作業者が入力する個数入力方式を採用するときには、作業者が、制御ユニット4の入力部8を操作して予め選択することができる。
【0057】
このように、正確に物品の個数が算出できないと判定された計量皿2については、組合せ演算に参加させないので、正確な個数による組合せ演算が行われ、組合せ演算で選択された正確な個数の物品を計量皿2から降ろして包装することができる。
【0058】
そして、正確に物品の個数が算出できないと判定された計量皿2については、作業者によって、その計量皿2上の正確な物品の個数が入力されたり、物品の一部が交換されたりするので、正確に物品の個数を算出できるようにすることができ、組合せ演算に参加させることが可能となる。
【0059】
次に、この実施形態の物品の個数の算出について説明する。
【0060】
この実施形態では、予め、計数対象である物品1個当たりの想定される最大重量値及び想定される最小重量値を求める。物品の重量は、正規分布すると考えられるので、計数対象の物品を所定個数、例えば、数十個サンプリングしてそのサンプル用物品の重量を計測し、物品の重量の平均値μ及び標準偏差σを求める。
【0061】
この平均値μ及び標準偏差σに基づいて、物品1個当たりの想定される最大重量値及び最小重量値を、平均値μを基準として、例えば、μ+2σ、及び、μ−2σとする。この想定される最大重量値及び最小重量値は、上記μ+2σ及びμ−2σに限らず、μ+3σ及びμ−3σやその他であってもよい。
【0062】
この物品1個当たりの想定される最大重量値及び最小重量値を、組合せ計数装置1の制御ユニット4の入力部8を操作して設定するようにしてもよいし、あるいは、平均値μ及び標準偏差σ等を、前記入力部8を操作して設定してもよい。
【0063】
あるいは、組合せ計数装置1の入力部8を操作して、平均値及び標準偏差を算出するためのサンプリングモードを設定し、各計量皿2上に、計数対象である物品をサンプリングして既知の個数、例えば、1個ずつ載置して、このサンプル用物品の1個の重量を計量する作業を所定個数になるまで繰り返すことによって、制御演算部9で自動的に物品の平均値μ及び標準偏差σを算出し、更に、想定される最大重量値及び最小重量値を算出するようにしてもよい。
【0064】
このようにして求められる物品1個当たりの想定される最大重量値及び最小重量値に基づいて、計量皿2上の物品の個数を、次のようにして算出する。
【0065】
すなわち、物品1個当たりの想定される最大重量値及び最小重量値から、1個の物品の重量範囲を、最小重量値以上最大重量値以下の重量範囲と想定し、2個の物品の重量範囲を、最小重量値の2倍以上最大重量値の2倍以下の重量範囲と想定し、3個の物品の重量範囲を、最小重量値の3倍以上最大重量値の3倍以下の重量範囲と想定し、以下、同様にn個の物品の重量範囲を、最小重量値のn倍以上最大重量値のn倍以下の重量範囲と想定する。
【0066】
例えば、物品1個当たりの想定される最小重量値を10g、最大重量値を12gとすると、1個の物品の重量範囲は、10g〜12gと想定され、2個の物品の重量範囲は、20g〜24gと想定され、3個の物品の重量範囲は、30g〜36gと想定され、4個の物品の重量範囲は、40g〜48gと想定され、5個の物品の重量範囲は、50g〜60gと想定される。
【0067】
このように、物品1個当たりの想定される最大重量値及び最小重量値から、物品の各個数にそれぞれ対応する各重量範囲が想定されるので、計量皿2に載置された物品の重量が、どの重量範囲に属するかによって物品の個数を割出すものである。
【0068】
例えば、上記の例では、計量皿2に載置された物品の重量が、例えば、43gであって、40g〜48gの重量範囲に属していれば、物品の個数を、4個と算出するものである。
【0069】
また、計量皿2に載置された物品の重量が、物品の各個数にそれぞれ対応する各重量範囲のいずれの重量範囲にも属していないときには、物品の個数を正確に算出できないと判定して、その計量皿2については、上記のように組合せ演算には参加させない。
【0070】
また、物品の個数が多くなると、物品の各個数にそれぞれ対応する各重量範囲に重複する重量範囲が生じる。
【0071】
例えば、上記の例では、5個の物品の重量範囲は、50g〜60gと想定され、6個の物品の重量範囲は、60g〜72gと想定され、7個の物品の重量範囲は、70g〜84gと想定される。したがって、例えば、70g〜72gでは、6個の重量範囲と7個の重量範囲とが重複しており、6個であるか、7個であるか正確に算出することができない。したがって、計量皿2に載置された物品の重量が、重複する重量範囲にあるときには、物品の個数を正確に算出できないと判定して、その計量皿2については、組合せ演算には参加させない。
【0072】
なお、稼働運転を開始するときに、重量範囲に重複が生じない物品の最大個数を、計量皿2への供給が許容される物品の許容最大個数として、許容最大個数報知部である制御ユニット4の表示部7に表示し、作業者に、許容最大個数を超えて物品を単一の計量皿2上に載置しないように報知してもよい。
【0073】
上記の例では、最小重量である10gの物品を6個載置すると、60gになるが、最大重量である12gの物品5個を載置した場合の60gと重複することになるので、最悪、5個載置した物品の合計重量が60gであれば、最小重量である10gの物品を6個載置した場合と区別できない。
【0074】
したがって、計量皿2上への載置が許容される物品の許容最大個数を、5個とし、重量が60g以上の場合には、個数が正確に算出されないと判定し、許容最大重量を60g未満とする。したがって、極めて確率は低いが、5個載置したときの重量が60gであれば、個数よりも重量を優先して、個数を正確に算出できないと判定し、組合せ演算には参加させない。
【0075】
この許容最大個数は、制御ユニット4の表示部7に表示すればよい。または各計量皿2に個別的に対応する作業指示部に数値表示器を設けて表示させてもよい。
【0076】
一般的にいうと、1個の物品の重量の最大値をWa、最小値をWiとすると、
最大重量の物品N個分の合計重量が、最小重量の物品N+1個分の合計重量より大きいことがあってはならないので、Wa・N<Wi・(N+1)が満足されれば精確に計数できる。
【0077】
故に、N<Wi/(Wa−Wi)が成立すれよい。つまりNが{Wi/(Wa−Wi)}未満の整数であればよい。上記の場合、許容最大個数Ncは、N<5を満足する整数(5未満の整数)であるからNc=4である。
【0078】
したがって、上記の許容最大個数を5個に代えて4個としてもよい。また、この場合、許容最大重量Wcは、Wc<(Nc+1)・Wa=60gであるから60g未満であればよいことになる。
【0079】
別事例として、1個の物品の重量の最大値Wa=13g、最小値Wi=10gの物品では、最大重量の物品が4個揃うと合計重量52g、最小重量の物品が5個揃うと50gであり、物品が5個載置されているのに、最大重量の物品の4個載置の場合の52gより、なお2g軽い状態になっている。
【0080】
これを上の一般式に当てはめるとN<10/3=3.33であり、NcはN<3.33未満を満足する整数であるからNc=3、許容最大重量はWc<4×13=52g未満であればよいことになる。
【0081】
仮に、誤って合計70gの物品を載置していたとき、その計量皿より除去する必要のある個数Mは、
M>(現在重量−許容最大重量)/(物品の最小重量)
を満足する整数である。
上の事例であればM>(70−60)/10=1であるから、この式を満足する整数として2個の除去が必要となる。
【0082】
合計69gの物品を載置したとすれば、Mは、M>(69−60)/10=0.9を満足する整数であるから1個除去すればよい。
【0083】
また除去すべき個数を、計量皿の番号と共に、物品個数指示部としての制御ユニット4の表示部7に表示させたり、各計量コンベヤ皿2に個別的に対応する数値表示器を設けて表示させて除去すべき個数を指示してもよい。
【0084】
なお、物品の許容最大個数と共に、あるいは、物品の許容最大個数に代えて、許容される物品の許容最大重量を報知するようにしてもよい。この場合、許容最大重量としては、例えば、上記の許容最大個数Nc+1に、物品1当りの想定される最大重量値を乗算した値未満としてもよい。
【0085】
本実施形態では、上記のように、計量皿2に載置された物品の重量が、物品の各個数にそれぞれ対応する各重量範のいずれかの重量範囲であって、かつ、重複しない重量範囲にあるときには、その重量範囲に対応する個数を、物品の個数として算出し、前記各重量範囲のいずれの重量範囲にも属しない、または、重複する重量範囲にあるときには、物品の個数を正確に算出できないと判定するものである。
【0086】
次に、本実施形態の組合せ計数装置の動作を、
図3のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
【0087】
作業者は、手作業によって、空の計量皿2に複数個の物品をそれぞれ供給載置する。先ず、複数の計量皿2上の物品の重量を測定し(ステップn1)、各計量皿2上の物品の個数を、上記のようにしてそれぞれ算出する(ステップn2)。
【0088】
次に、個数が不明な計量皿2、すなわち、正確に個数が算出できないと判定される計量皿2があるか否かを判断し(ステップn3)、正確に個数を算出できないと判定される計量皿2がないときには、ステップn6に移る。ステップn3で、正確に個数を算出できないと判定される計量皿2があるときには、上記の個数入力方式が設定されているか否かを判断し(ステップn4)、個数入力方式が設定されているときには、正確に個数が算出できないと判定される計量皿2を特定するための表示を、制御ユニット4の表示部7で行い(ステップn5)、ステップn6に移る。計量皿2を特定するための表示としては、例えば、12台の計量皿2のレイアウト表示において、該当する計量皿2を特定してもよいし、計量皿2の番号などで特定してもよい。
【0089】
作業者は、制御ユニット4の表示部7の表示によって特定された計量皿2上に載置されている物品の個数を目視で確認し、制御ユニット4の入力部8を操作して個数を入力する。
【0090】
上記ステップn4で、個数入力方式が設定されていないときには、正確に個数を算出できないと判定される計量皿2に対応する組合せランプ5を赤色に点灯し(ステップn11)、ステップn6に移る。作業者は、赤色に点灯した組合せランプ5に対応する計量皿2上の物品の一部を減らしたり、計量皿2上の物品の一部を分割して空の計量皿2に載せ替えたり、あるいは、組合せランプ5が赤色に点灯している計量皿2が複数台有る場合には、それらの一部の物品を交換するなどの作業を行う。
【0091】
ステップn6では、計数組合せ演算のタイミングになったか否かを判断し、計数組合せ演算のタイミングでないときには、ステップn1に戻り、計数組合せ演算のタイミングであるときには、計数組合せ演算を行う(ステップn7)。
【0092】
この計数組合せ演算では、正確に個数が算出された計量皿2の個数を組合せ、例えば、組合せた合計個数が、目標組合せ個数であって、組合せた合計重量が、最も目標組合せ重量に近い組合せを最適組合せとして選択する。
【0093】
計数組合せ演算で、最適組合せが有るか否かを判断し(ステップn8)、最適組合せがないときには、全ての計量皿2に物品が載せられているか否かを判断し(ステップn9)、載せられていないときには、ステップn1に戻り、全ての計量皿2に物品が載せられているときには、制御ユニット4の表示部7に、計量皿2上の物品を入れ替えるように表示してステップn1に戻る(ステップn10)。
【0094】
上記ステップn8で、最適組合せが有るときには、最適組合せに選ばれた計量皿2に対応する組合せランプを緑色に点灯し、ステップn1に戻る(ステップn12)。作業者は、最適組合せに選ばれた計量皿2上の物品を降ろす。
【0095】
このように本実施形態によれば、正確に物品の個数が算出できないと判定される計量皿2については、組合せ演算に参加させないので、正確な個数による組合せ演算が行われ、組合せ演算で選択された正確な個数の物品を計量皿2から降ろして包装することができる。
【0096】
そして、正確に物品の個数が算出できないと判定された計量皿2については、作業者によって、正確な物品の個数が入力されたり、物品が新たに載せ替えられたり、物品の一部が交換されたりするので、正確に物品の個数を算出できるようにすることができ、組合せ演算に参加させることが可能となる。
【0097】
上記実施形態では、物品1個当たりの想定される最大重量値及び最小重量値に基づいて、計量皿2上の物品の個数を算出したけれども、個数の算出は、これに限らない。例えば、計量皿2上の物品の重量を、物品1個当たりの単体重量の平均値で除算する。従来では、除算して得られた商の小数点第1位を四捨五入、すなわち、0.5未満なら切り捨て、0.5以上なら切り上げて個数とするのであるが、小数点第1位を四捨五入するのではなく、例えば、0.4以下の数値で切り捨て、例えば、0.6以上の数値で切り上げて個数とし、小数点第1位が、前記0.4以下の数値を超えて前記0.6以上の数値未満であるときには、個数が正確に算出されないと判定するようにしてもよい。
【0098】
なお、計数対象である物品は、上記に限らず、例えば、ニンジン、タマネギ、ジャガイモ等の農産物やブロイラー等の生肉などであってもよい。
【0099】
[実施形態2]
上記実施形態では、各計量皿2で計量される複数個の物品の重量値を、物品1個当たりの単位重量である平均重量値で除算し、小数点第1位を四捨五入して物品の個数を算出するものではなかったけれども、この実施形態では、従来例と同様に、複数個の物品の重量値を、物品1個当たり平均重量値で除算し、小数点第1位を四捨五入して個数を算出するものである。
【0100】
そして、この実施形態では、次のような統計的な数値に基づいて、算出される物品の個数が、正確に算出された否かを判定し、正確に個数が算出されていないと判定されるときには、上記実施形態と同様に、組合せ演算への参加を禁止するものである。
【0101】
ここで、計数対象である物品の重量が、標準偏差σ=σ<1>、平均重量値μでもって正規分布しているとする。
【0102】
この物品を計量
皿に複数個だけ載置したときの物品重量の合計値がWxであるとき、個数NをN=W/μで求め、四捨五入して個数を算出するとする。
【0103】
これは、平均重量μの物品がNx個集まってWxという合計重量になるという考えに基づいている。
【0104】
しかし、1個の物品の重量には平均値に対してばらつきがあり、集合物品の重量のばらつき量は、個数が増えるほど個数を特定できる境界を越える確率が大きくなる。
【0105】
図4は、物品の1個〜(N+1)個からなる各集合物品の重量分布を示す図である。この
図4に示すように物品の重量が分布しているとすると、物品の個数が増加するにつれて平均重量μに対するばらつき量は大きくなる。
【0106】
仮に、N個の集合物品の重量の3シグマ値である3・σ<N>の値が、(1/2)・μ以下であれば、N個までは精確に計数できるものと規定する。より精確に計数するためには、3.5シグマ、4シグマ値を設定してもよい。
【0107】
1個の物品の標準偏差をσ<1> とすると、N個の集合物品の標準偏差σ<N>は
σ<N>=(N)
1/2・σ<1>
と、算出されるので、
3・σ<N>=3・(N)
1/2・σ<1>
であり、
3・(N)
1/2・σ<1>≦(1/2)・μ・・・・・・(1)
上記(1)式より求まるN個が計数可能な最大個数Nmax、すなわち{Nmax+(1/2)}・μが計数可能な最大重量になる。なお、計数可能な最大個数Nmaxは、上記(1)式を満足する最大の整数である。
【0108】
この個数或いは重量以上は、個数を正確に算出できないと判定して、組合せ演算への参加を禁止する。
【0109】
物品の重量の平均値μ及び標準偏差σ<1>は、上記実施形態と同様に、制御ユニット4の入力部8を操作して作業者が直接設定してもよいし、サンプリングモードを設定し、計数対象である物品をサンプリング計測して取得するようにしてもよい。取得した物品の重量の平均値μ及び標準偏差σ<1>を用いて、上記(1)式より、 計数可能な最大個数Nmaxが算出される。
【0110】
この実施形態では、従来例と同様に、各計量
皿で計量される複数個の物品の重量値を、物品1個当たりの平均重量μで除算し、小数点第1位を四捨五入して物品の個数をそれぞれ算出する。そして、算出した個数が、最大個数Nmax以下であれば、物品の個数が正確に算出されたと判定して組合せ演算に参加させる一方、算出した個数が、最大個数Nmaxを超えるときには、物品の個数が正確に算出されていないと判定して組合せ演算への参加を禁止する。
【0111】
組合せ演算への参加を禁止した計量
皿についての処理は、上記実施形態と同様であるが、基本的には、計量
皿上の物品の個数を減らすように作業者に指示するのが好ましい。
【0112】
その他は、上記実施形態と同様である。