(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記モード設定手段により前記特定モードが設定された後の所定のタイミングから、設定中の前記特定モードを前記通常モードに変更するか否かを抽選により決定するモード変更抽選手段を備え、
前記モード変更抽選手段は、
前記識別情報入力手段により前記識別情報が入力されている場合には、前記通常モードに変更する旨を第1の抽選確率で決定し、前記識別情報入力手段により前記識別情報が入力されていない場合には、前記通常モードに変更する旨を前記第1の抽選確率よりも高い第2の抽選確率で決定し、
前記モード設定手段は、
前記モード変更抽選手段により前記通常モードに変更する旨が決定されることを条件として、設定中の前記特定モードを前記通常モードに変更することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
(遊技システムSの概要)
本形態に係る遊技機は、遊技媒体として遊技球を使用するパチンコ機Pである。また、本形態に係るパチンコ機Pは、遊技システムSを構成するものである。
この遊技システムSは、
図1に示すように、パチンコ機P、ネットワークNに接続されるサーバSV、当該ネットワークNを介してサーバSVに接続可能な情報端末装置Tから構成されものであり、情報端末装置Tを介して、遊技者ごとのパチンコ機Pにおける遊技の結果に関する情報である遊技履歴情報を、サーバSVにより構築されるWebサイトにおいて取り込んで当該サーバSVに蓄積するとともに、上述のWebサイトにおいて、蓄積された遊技履歴情報に基づいた各種サービスを遊技者に対して提供するものである。
すなわち、パチンコ機Pの遊技者は、情報端末装置Tによりパチンコ機Pから遊技履歴情報を取得した上で、上述のWebサイトにアクセスすることにより、自分の遊技履歴情報をサーバSVに蓄積することができ、また、上述のWebサイトにおいて、サーバSVに蓄積された遊技履歴情報に基づいたサービスを受けることができる。
ここで、遊技履歴情報に基づいた各種サービスには、遊技履歴情報の閲覧、蓄積された遊技履歴情報に応じたゲーム(たとえば、所定キャラクターの外見のカスタマイズ等)の実行、蓄積された遊技履歴情報に応じた特典データ(たとえば、情報端末装置Tで表示や再生が可能な画像や音楽等のデータ)のダウンロード等が挙げられる。
【0013】
本形態に係るパチンコ機Pは、後述する如く、遊技領域12内に設けられた第1始動入賞口15や第2始動入賞口16(始動領域)へ遊技球が入球したことを契機に大当たりの抽選が行われるとともに、大当たりの抽選結果を示す特別図柄の変動表示が行われ、当該抽選により大当たりに当選すると、遊技者に有利な特別遊技が実行されるものである。また、このパチンコ機Pでは、遊技の進行に伴い、動画や静止画等の画像を表示可能な演出表示装置21(
図11参照)において所定の画像を表示したり、音声出力装置10(
図9又は
図10参照)から所定の音声を出力したりすることにより、各種演出が実行される。
そして、本形態に係るパチンコ機Pは、所定の開始操作が行われてから所定の終了操作が行われるまでの間に実行されたパチンコ機Pでの遊技に関する遊技履歴情報を、出力できるようになっている。具体的には、本形態に係るパチンコ機Pにおいて上述の終了操作を行うことにより、演出表示装置21に、遊技履歴情報をコード化したQRコード(登録商標)等の2次元コードが表示される。なお、この遊技履歴情報は、2次元コードで表示するのではなく、1次元コードで表示してもよい。また、遊技履歴情報の出力は、1次元コードや2次元コード等の表示で行うのではなく、遊技履歴情報を所定の暗号化アルゴリズムで暗号化したパスワードを表示することで行ってもよい。
ここで、遊技履歴情報には、パチンコ機Pにおいて実行された変動表示の回数(大当たりの抽選回数)、特別遊技の実行回数(大当たりの当選回数)、大当たりの種別ごとの特別遊技の実行回数、賞球獲得数、エラー発生回数等の情報が含まれ、これらに限定されるものではない。また、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、遊技履歴情報に、所定の開始操作が行われた後、後述する所定の態様の演出が実行されることを条件として付与され、所定の終了操作が行われるまで蓄積されるポイントの情報も含まれている。
【0014】
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、サーバSVのWebサイトにおいて取得可能であってかつサーバSVに蓄積された遊技履歴情報に応じたパスワードを、所定の入力操作により、入力できるようになっている。そして、本形態に係るパチンコ機Pに上述のパスワードが入力されることにより、このパチンコ機Pは、サーバSVに蓄積された遊技履歴情報を取得する。これにより、このパチンコ機Pでは、取得された遊技履歴情報に応じた演出を実行することができる。
ここで、遊技履歴情報に応じた演出としては、たとえば、サーバSVのWebサイトにおいてカスタマイズされたキャラクターに対応する画像が表示される予告演出、蓄積されている変動表示の回数に応じて、異なるキャラクター画像が表示されるリーチ発展演出、蓄積されている特別遊技の実行回数に応じて、異なるBGMを出力可能な特別遊技中の演出などが挙げられる。また、この遊技履歴情報に応じた演出については、ダウンロードされた特典データ等とリンクした内容としてもよい。
【0015】
サーバSVは、上述のような遊技履歴情報に基づいた各種サービスを提供可能なWebサイトを構築するWebサーバとして機能するものであり、たとえば、ネットワークNに接続される所定のコンピュータにより構成することができる。
また、情報端末装置Tは、ネットワークNを介してサーバSVに接続可能であるとともに、サーバSVのWebサイトへのアクセス(すなわち、Webサイトの表示)や、パチンコ機Pの演出表示装置21に表示される2次元コードの読み取り等が可能なものであり、たとえば、スマートフォン、携帯電話機、タブレット端末、PDA(携帯情報端末)、携帯ゲーム機等により構成することができる。
【0016】
また、サーバSVと情報端末装置Tとは、ネットワークNを介して互いに通信可能に接続できるようになっている。ここで、ネットワークNは、公衆回線、専用回線、移動体通信回線、LAN、インターネット等のいずれか一又は複数を組み合わせて、構成することができる。
【0017】
そして、この遊技システムSにおいては、パチンコ機Pに表示される2次元コードを、情報端末装置Tによって読み取ることで、パチンコ機Pから遊技履歴情報を取得した後、当該情報端末装置TによってサーバSVのWebサイトへアクセスすることで、取得された遊技履歴情報をサーバSVに送信し、蓄積することができるようになっている。また、当該Webサイトにおいては、サーバSVに蓄積された遊技履歴情報の閲覧や、当該遊技履歴情報に応じたゲーム(キャラクターカスタマイズ)や特典データのダウンロード等をすることができるようになっている。
【0018】
次に、遊技システムSを構成する情報端末装置T、サーバSVについて説明する。なお、パチンコ機Pについては、後程詳述するため、ここでは説明を省略する。
(情報端末装置Tの構成)
本形態における情報端末装置Tは、
図2に示すように、表示部610、入力部620、撮影部630、通信部640、制御部650等を備えており、これらはハーネスやバス等により接続されている。また、この情報端末装置Tには、メモリ等の記憶媒体(以下、着脱式記憶媒体という)を着脱できるようになっている。なお、情報端末装置Tは、上記以外の構成を備えていてもよい。
【0019】
表示部610は、文字や画像(静止画や動画等)を表示するものであり、たとえば、液晶ディスプレイやエレクトロルミネッセンス表示装置等により構成することができる。
本形態における情報端末装置Tの表示部610においては、サーバSVのWebサイトを表示可能となっており、これにより、サーバSVに蓄積された遊技履歴情報、当該遊技履歴情報に応じたゲーム(キャラクターカスタマイズ)の画像や特典データ(画像のデータ)、パチンコ機Pへ入力するパスワード等を表示することができるようになっている。
【0020】
入力部620は、文字入力や各種処理を実行するための操作入力を行うものであり、たとえば、テンキーやキーボード等により構成することができる。
本形態における情報端末装置Tでは、この入力部620により、サーバSVのWebサイトへアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)の入力や、上述のWebサイトにおいて、サーバSVに蓄積された遊技履歴情報を閲覧するための操作入力、当該遊技履歴情報に応じたゲーム(キャラクターカスタマイズ)の実行や特典データのダウンロードのための操作入力等を行うことができるようになっている。
なお、表示部610及び入力部620は、別個の装置により構成するのではなく、たとえば、表示機能及び入力機能の双方を兼ね備えたタッチパネルにより構成してもよい。
【0021】
撮影部630は、動画や静止画等の画像を撮影するものであり、たとえば、CMOSカメラやCCDカメラ等の撮影装置により構成することができる。
本形態における情報端末装置Tでは、この撮影部630により、パチンコ機Pの演出表示装置21に表示される2次元コードを撮影することで、この2次元コードを読み取ることができるようになっている。なお、この撮影部630で読み取られた2次元コードに含まれる情報(遊技履歴情報)は、後述する制御部650のCPU(特に図示しておらず)により、取得可能となっている。
【0022】
通信部640は、ネットワークNを介してサーバSVとの通信を可能とするとともに、サーバSVとの間で各種データの送受信をするものであり、たとえば、通信インターフェース回路や通信モデム等により構成することができる。
【0023】
制御部650は、情報端末装置Tの全体の動作を制御するものであり、特に図示していないが、各種演算処理を行うCPU、各種プログラムやデータ等を記憶するROM、演算処理等の一時記憶領域やアプリケーションのプログラム、データ等の記憶領域として用いられるRAM等により構成されている。
具体的には、ROMには、たとえば、情報端末装置Tを動作させるための基本ソフトウェア(BIOS)等が記憶される。また、RAMには、たとえば、オペレーションシステム、Webサイトを表示するためのWebブラウザ、2次元コードに含まれる情報を取得するアプリケーションのプログラム、表示部610に表示される各種画像のデータ等が記憶される。
そして、CPUがROMやRAMに記憶されている上述のプログラムやデータを読み出し、各種演算処理等を行うことにより、表示部610におけるWebサイトの表示、撮影部630により撮影された2次元コードに含まれる遊技履歴情報の取得等ができるようになっている。
なお、アプリケーションのプログラム等については、RAMに記憶するのではなく、着脱式記憶媒体に記憶してもよい。
【0024】
(サーバSVの構成)
本形態におけるサーバSVは、
図2に示すように、記憶部710、サーバ通信部720、サーバ制御部730等を備えており、これらはハーネスやバス等により接続されている。なお、サーバSVは、上記以外の構成を備えていてもよい。
【0025】
記憶部710は、各種プログラムやデータ等を記憶するものであり、たとえば、ハードディスク装置や光ディスク装置等の記憶装置により構成することができる。
本形態におけるサーバSVの記憶部710には、たとえば、Webサイトを構築するためのページデータ、情報端末装置Tを介して送信される遊技者ごとの遊技履歴情報等が記憶されている。
【0026】
サーバ通信部720は、ネットワークNを介して情報端末装置Tとの通信を可能とするとともに、サーバSVとの間で各種データの送受信をするものであり、たとえば、通信インターフェース回路や通信モデム等により構成することができる。
【0027】
サーバ制御部730は、サーバSVの全体の動作を制御するものであり、特に図示していないが、各種演算処理を行うCPU、サーバSVを動作させるための基本プログラム(BIOS)等を記憶するROM、演算処理等におけるデータ等の一時記憶領域として用いられるRAM等により構成されている。
【0028】
(遊技システムSの機能)
次に、遊技システムSの機能について説明する。
【0029】
(利用者の登録)
遊技者が遊技システムSを利用して、サーバSVへの遊技履歴情報の蓄積、閲覧等を行うためには、サーバSVにおいて事前に利用者の登録を行っておかなければならない。この利用者の登録は、遊技者が所有する情報端末装置Tを介して、サーバSVのWebサイトにアクセスすることにより行うことができる。
【0030】
この遊技システムSにおいては、情報端末装置Tを利用して、パチンコ機PからWebサイトのURLを取得できるようになっており、情報端末装置TによりこのURLを取得することで、サーバSVのWebサイトへ容易にアクセスすることができる。
具体的には、パチンコ機Pの待機状態中(すなわち、非遊技状態中)に、パチンコ機Pに設けられている演出操作装置9(
図9参照)により所定の操作を行うと、パチンコ機Pの演出表示装置21に、遊技システムSの利用に関する利用メニュー画面が表示される(
図3(a)参照)。そして、この利用メニュー画面において、「利用者登録」を選択すると、WebサイトのURLの情報を含む2次元コードが表示される(
図3(b)参照)。そして、情報端末装置Tの撮影部630により、この2次元コードを撮影すると、情報端末装置Tの制御部650によりこの2次元コードに含まれるWebサイトのURLが取得され、自動的に、このWebサイトへアクセスできることとなる(
図3(c)参照)。
なお、Webサイトへのアクセス方法については、上述の内容に限定されるものではなく、情報端末装置Tの入力部620により、WebサイトのURLを直接入力することでアクセスしてもよい。
【0031】
情報端末装置Tを介してWebサイトへアクセスすると、情報端末装置Tの表示部610に利用者の登録画面が表示される(
図3(c)参照)。この登録画面で、利用者に関する情報(たとえば、遊技システムSで用いる利用者名、性別等)を入力して、確定操作を行うと、情報端末装置Tを識別するために各情報端末装置Tに対してユニークに設定されている識別ID、電話番号、IPアドレス等の識別情報が、上述の登録画面で入力した利用者に関する情報とともに、サーバSVに送信される。
そして、この識別情報を受信したサーバSVのサーバ制御部730は、この識別情報が既に記憶部710に記憶されているか否かを確認した上で、記憶されていない場合には、記憶部710に、この識別情報及び利用者に関する情報を登録するとともに、この識別情報に対応する遊技履歴情報の記憶領域を確保する。
これにより、利用者の登録が完了し、サーバSVにおいて、この識別情報に対応する遊技履歴情報を蓄積することができるようになる。そして、この識別情報に対応する情報端末装置Tを有する遊技者は、遊技システムSが提供する各種サービスの提供を受けることができることとなる。
【0032】
(遊技システムSの利用開始)
遊技履歴情報の蓄積等を行うべく、遊技者が遊技システムSを利用するためには、パチンコ機Pで遊技を開始するにあたり、このパチンコ機Pにおいて、遊技システムSの利用を開始するための所定の開始操作を行う必要がある。
具体的には、まず、情報端末装置Tにより、サーバSVのWebサイトにアクセスすると、情報端末装置Tの表示部610にメニュー画面が表示される(
図4(a)参照)。このメニュー画面において、「利用開始パスワード発行」を選択すると、この情報端末装置Tの識別情報がサーバSVに送信される。そして、この識別情報を受信したサーバSVのサーバ制御部730は、この識別情報が、既に記憶部710に記憶されている識別情報と一致するか否かを確認した上で、一致した場合には、この識別情報に対応する遊技履歴情報の記憶領域から、蓄積されている遊技履歴情報を取得する。そして、サーバ制御部730は、この取得した遊技履歴情報を暗号化してパスワードを生成し、このパスワードを、上述の情報端末装置Tに送信する。これにより、上述の情報端末装置Tの表示部610に、サーバ制御部730により生成されたパスワードが表示されることとなる(
図4(b)参照)。
【0033】
そして、パチンコ機Pの演出表示装置21に、遊技システムSの利用に関する利用メニュー画面を表示させ(
図4(c)参照)、この利用メニュー画面において「利用開始」を選択すると、パチンコ機Pの演出表示装置21にパスワード入力画面が表示される(
図4(d)参照)。そして、このパスワード入力画面で、演出操作装置9により上述の情報端末装置Tの表示部610に表示されたパスワードを入力し、確定操作を行うと、後述の副制御基板300のサブCPU301が、入力されたパスワードを復号化するとともに、復号化された遊技履歴情報を、この遊技履歴情報に含まれる情報ごとに、副制御基板300のサブRAM303における所定の記憶領域に記憶する。また、サブCPU301は、この記憶された遊技履歴情報に応じた演出を実行可能とするための演出設定処理を行う。
そして、これらの処理が完了すると、パチンコ機Pの演出表示装置21に、遊技の開始を促す旨が表示される(
図4(e)参照)。
【0034】
この後、上述のパチンコ機Pにおいて遊技が行われると、大当たりの抽選、特別遊技の実行、遊技の進行に伴う演出の実行、所定の態様の演出の実行に基づくポイントの付与等の処理が行われ、当該処理が行われるごとに、上述の記憶領域において遊技履歴情報(変動表示回数、演出の実行回数、ポイント数等)が蓄積されていくこととなる。
【0035】
(遊技システムSの利用終了)
遊技者が、遊技システムSを利用してパチンコ機Pでの遊技を行っている場合に、このパチンコ機Pでの遊技を終了するにあたっては、このパチンコ機Pにおいて、遊技システムSの利用を終了するための所定の終了操作を行う必要がある。
具体的には、パチンコ機Pの演出表示装置21に、遊技システムSの利用に関する利用メニュー画面を表示させ(
図5(a)参照)、この利用メニュー画面において「利用終了」を選択すると、副制御基板300のサブCPU301は、上述の記憶領域に蓄積された遊技履歴情報、及び、WebサイトのURLの情報を含む2次元コードを生成し、この2次元コードをパチンコ機Pの演出表示装置21に表示する(
図5(b)参照)。
そして、情報端末装置Tの撮影部630により、この2次元コードを撮影すると、制御部650によりこの2次元コードに含まれるWebサイトのURLが取得され、自動的に、このWebサイトへアクセスする。
【0036】
情報端末装置Tを介してWebサイトへアクセスすると、この情報端末装置Tの識別情報、及び、上述の2次元コードに含まれる遊技履歴情報が、サーバSVに送信される。
そして、この識別情報及び遊技履歴情報を受信したサーバSVのサーバ制御部730は、この識別情報が記憶部710に記憶されている識別情報と一致するか否かを確認した上で、一致した場合には、この識別情報に対応する遊技履歴情報の記憶領域に、受信した遊技履歴情報を蓄積する。なお、上述の処理の実行中、及び、上述の処理の終了後は、情報端末装置Tの表示部610に各状態を示すメッセージが表示されるようになっている(
図5(c)及び(d)参照)。
これにより、遊技システムSを利用するための開始操作(すなわち、パチンコ機Pへの利用開始パスワードの入力)が行われてから、遊技システムSの利用を終了するための終了操作(すなわち、2次元コードの表示)が行われるまでの間に、パチンコ機Pにおいて行われた遊技に関する遊技履歴情報を、サーバSVに蓄積できることとなる。
【0037】
(遊技履歴情報の閲覧)
サーバSVに蓄積された遊技履歴情報は、情報端末装置TによりサーバSVのWebサイトにアクセスすることにより、閲覧できるようになっている。
具体的には、情報端末装置Tにより、サーバSVのWebサイトにアクセスすると、情報端末装置Tの表示部610にメニュー画面が表示される(
図6(a)参照)。このメニュー画面において、「遊技履歴情報閲覧」を選択すると、この情報端末装置Tの識別情報がサーバSVに送信される。そして、この識別情報を受信したサーバSVのサーバ制御部730は、この識別情報が、既に記憶部710に記憶されている識別情報と一致するか否かを確認した上で、一致した場合には、この識別情報に対応する遊技履歴情報の記憶領域から、蓄積されている遊技履歴情報を取得する。そして、サーバ制御部730は、この取得した遊技履歴情報を、上述の情報端末装置Tに送信する。これにより、上述の情報端末装置Tの表示部610に、遊技履歴情報が表示されることとなる(
図6(b)参照)。
なお、情報端末装置Tの表示部610には、遊技履歴情報に含まれている全ての情報を表示する必要はなく、遊技者にとって有意義な情報のみを表示するようにしてもよい。
【0038】
(キャラクターカスタマイズ(遊技履歴情報に応じたゲーム))
また、遊技システムSでは、情報端末装置TによりサーバSVのWebサイトにアクセスすることで、当該Webサイトにおいて所定のキャラクターのカスタマイズ(遊技履歴情報に応じたゲーム)を行うことができるようになっている。
このキャラクターカスタマイズでは、カスタマイズを行うキャラクター、当該キャラクターに装着するコスチュームを設定可能となっている。なお、キャラクターに装着するコスチュームについては、蓄積されたポイントに応じて選択の可否が定められており、蓄積されたポイントが多くなる程、種々のコスチュームを選択できるように設定されている(
図6(b)参照)。
【0039】
また、遊技者によりキャラクターカスタマイズが行われる場合には、Webサイトでカスタマイズされたキャラクターの情報が、サーバSVにおける遊技者の識別情報に対応する記憶領域に、遊技履歴情報とともに記憶されるようになっている。そして、上述の「利用開始パスワード発行」が実行されると、遊技履歴情報及びキャラクター情報を暗号化したパスワードが生成され、このパスワードをパチンコ機Pにおいて入力すると、上述の遊技履歴情報とともに、上述のキャラクター情報が、副制御基板300のサブRAM303における所定の記憶領域に記憶される。
これにより、パチンコ機Pでは、この所定の記憶領域に記憶されたキャラクター情報に応じた演出を実行することができることとなる。具体的には、所定の演出(たとえば、予告演出等)を実行する際に、上述の所定の記憶領域に記憶されたキャラクター情報を参照し、このキャラクター情報に対応する画像を表示させることができる。
【0040】
(特典データダウンロード)
また、遊技システムSでは、情報端末装置TによりサーバSVのWebサイトにアクセスすることで、遊技者にとって特典となる各種データ(たとえば、画像や音楽のデータ等)をダウンロードできるようになっている。
なお、遊技システムSでは、蓄積されたポイントが多くなる程、多くのデータをダウンロード可能となるように設定されている(
図7(b)参照)。
【0041】
以上のように、本形態では、蓄積されたポイントが多くなる程、受けられるサービスの内容が充実するように設定されているため、遊技システムSを利用する遊技者は、多くのポイントの獲得を望むこととなり、遊技に対する遊技者の興趣を向上させるとともに、パチンコ機Pの稼働を高めることができるのである。
【0042】
(パチンコ機Pの外部構成)
次に、本形態に係るパチンコ機Pについて説明する
特に図示していないが、パチンコ機Pは、島と呼ばれる遊技機の設置領域に複数台並べて設置されるとともに、遊技球を貸し出すための遊技球貸出装置が各パチンコ機Pに隣接して設置される。また、各パチンコ機Pは対応する遊技球貸出装置Rに接続されている。
遊技球貸出装置Rは、紙幣の投入や遊技球の貸し出しに必要な価値情報が記憶される記憶媒体(カード)の挿入が可能となっている。そして、遊技球貸出装置Rに紙幣を投入(又は、カードを挿入)した上で、パチンコ機Pに対して所定の操作を行うことにより、遊技球貸出装置Rから遊技球の貸し出しを受けることができるようになっている。
【0043】
本形態に係るパチンコ機Pは、
図9又は
図10に示すように、島に固定される四角形状の枠体であって、中空部(特に図示しておらず)を有する機枠1と、この機枠1にヒンジ機構(特に図示しておらず)により開閉自在に取り付けられる四角形状の枠体であって、中空部(特に図示しておらず)を有する本体枠2と、この本体枠2にヒンジ機構(特に図示しておらず)により開閉自在に取り付けられ、正面に開口部(特に図示しておらず)が形成された前扉3と、を備えている。
【0044】
機枠1の左下部には、
図10に示すように、音声出力装置10としてのスピーカが設けられている。また、本体枠2の中空部には、遊技領域12を形成するための遊技盤11が収容されている。また、前扉3には、開口部を覆う透明板4と、透明板4の下方に位置し遊技球を受容可能な上皿6及び受皿7と、受皿7の右方に取り付けられ遊技球の発射操作を行うための操作ハンドル5と、透明板4の左右上方にそれぞれ1個ずつ取り付けられた音声出力装置10としてのスピーカと、が設けられている。
【0045】
このパチンコ機Pでは、機枠1に対して本体枠2を閉じ、さらに、前扉3を閉じると、遊技盤11の前方に間隙を挟んで透明板4が位置することとなる。これにより、透明板4を介して、後方に位置する遊技盤11を視認することができるようになっている。
【0046】
また、上皿6には、遊技球貸出装置Rにより貸し出される遊技球や、パチンコ機Pから払い出される賞球が導かれるようになっている。上皿6は、所定量の遊技球を受容可能となっているが、この上皿6が遊技球で一杯になると、その後に貸し出されたり、払い出されたりする遊技球は受皿7に導かれるようになっている。また、受皿7の底面には、特に図示していないが、貯留されている遊技球を排出するための排出孔と、排出孔を開閉可能な開閉板と、が設けられている。常態において、排出孔は開閉板により閉じられているものの、開閉板と一体に取り付けられた開閉レバー8(
図9参照)を横方向に移動させることで、開閉板も同方向に移動し、排出孔が開放される。これにより、遊技球を排出孔から落下させて、受皿7の外に排出することができるようになっている。
【0047】
また、操作ハンドル5は、遊技者が所定方向へ向けて回転操作できるように形成されている。そして、遊技者が操作ハンドル5を回転操作すると、上皿6に受容されている遊技球が発射装置(特に図示しておらず)に送られ、操作ハンドル5の回転角度に応じた強度で、発射装置によって遊技球が遊技領域12へ向けて発射される。このように発射された遊技球は、遊技盤11に固定された一対のレール13a、13bに案内されて上昇し、遊技領域12に到達する。
【0048】
ここで、遊技領域12は、機枠1に対し本体枠2及び前扉3を閉じた状態で遊技盤11と透明板4との間に形成される空間のうち、遊技盤11に固定された一対のレール13a、13bにより略円形状に仕切られた部分であって、遊技球が流下可能な領域である。
この遊技領域12は、
図9に示すように、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て左側の領域である第1遊技領域12aと、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て右側の領域である第2遊技領域12bとから構成されている。これら2つの遊技領域12は、発射装置の発射強度により、遊技球の進入可能性が異なるようになっている。具体的には、発射装置の発射強度が所定の強度未満(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達しない程度の強度)の場合には、遊技球は第1遊技領域12aに進入する。これに対して、発射装置の発射強度が所定の強度以上(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達可能な強度)の場合には、遊技球は第2遊技領域12bに進入する。
【0049】
また、この遊技領域12内には、
図11に示すように、遊技球の流下方向を不規則にするための風車及び多数の釘と、遊技球が入球可能な一般入賞口14と、始動領域としての第1始動入賞口15及び第2始動入賞口16と、遊技球が通過可能なゲート20と、所定条件を満たすことで作動するアタッカー装置17と、遊技球を遊技領域12外へ導くアウト口19と、遊技の進行等に伴って演出を行う演出装置としての演出表示装置21と、が設けられている。
【0050】
一般入賞口14は、
図11に示すように、遊技領域12の左側下部に設けられており、当該一般入賞口14へ遊技球が入球すると、所定個数の賞球が払い出される。
なお、一般入賞口14の設置個数や設置位置は特に限定されるものではない。
【0051】
第1始動入賞口15は、
図11に示すように、遊技領域12の中央からやや下寄りの位置に設けられている。この第1始動入賞口15へは、第1遊技領域12aを流下する遊技球が入球可能となっており、第2遊技領域12bを流下する遊技球はほぼ入球できないようになっている。これに対して、第2始動入賞口16は、
図11に示すように、遊技領域12の中央から右寄りの位置(すなわち、第2遊技領域12b内)に設けられている。この第2始動入賞口16へは、第2遊技領域12bを流下する遊技球が入球可能となっており、第1遊技領域12aを流下する遊技球はほぼ入球できないようになっている。
【0052】
また、第2始動入賞口16には、
図11に示すように、本発明の可変装置に相当する開閉可能な可動片16b(普通電動役物)が設けられている。そして、可動片16bが閉じているときには第2始動入賞口16が閉状態となっており、第2始動入賞口16への遊技球の入球は不可能又は困難である。これに対して、可動片16bが開くと、第2始動入賞口16が開状態となるとともに、この可動片16bが遊技球を第2始動入賞口16へ向けて案内するガイド部材として機能することにより、第2始動入賞口16への遊技球の入球が容易となる。
また、この可動片16bの構成は特に限定されるものではなく、たとえば、遊技盤11に直交する軸を中心に左右方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する一対の羽根部材や、水平な軸を中心に前後方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する蓋部材により構成してもよいし、また、上下方向にスライドして第2始動入賞口16を開閉するシャッター部材により構成してもよい。
なお、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16の設置位置は特に限定されるものではなく、たとえば、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16は、いずれの遊技領域12(第1遊技領域12a、第2遊技領域12b)を流下する遊技球も入球しやすいような位置に配置してもよい。
【0053】
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、所定個数の賞球が払い出されるとともに、予め定められた複数の特別図柄の中から1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には種々の遊技利益が対応付けられており、決定された特別図柄の種類に応じて、遊技者にとって有利な特別遊技の実行、所定の遊技状態の設定等の遊技利益を受けられるようになっている。
【0054】
ゲート20は、
図11に示すように、第2始動入賞口16の上方に設けられている。このゲート20を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われる。そして、当該抽選の結果が当たりであった場合、上述の第2始動入賞口16に設けられた可動片16bが所定時間開かれるようになっている。
【0055】
アタッカー装置17は、
図11に示すように、第1始動入賞口15及び第2始動入賞口16の下方に設けられている。このアタッカー装置17は、遊技球が入球可能な大入賞口18と、この大入賞口18を開閉する開閉扉18bと、を備えている。常態においては、開閉扉18bが閉じられ大入賞口18は閉鎖されているため、当該大入賞口18への遊技球の入球は不可能となっているものの、上述の特別遊技が実行されると、開閉扉18bが開き大入賞口18が開放されるとともに、開閉扉18bが遊技球を大入賞口18へ導く受皿部材として機能することにより、大入賞口18への遊技球の入球が可能となる。
また、当該大入賞口18へ遊技球が入球すると、所定個数の賞球が払い出される。
【0056】
アウト口19は、
図11に示すように、遊技領域12の最下部に設けられており、一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16及び大入賞口18のいずれにも入球しなかった遊技球を受け入れるものである。そして、アウト口19に受け入れられた遊技球は、遊技盤11の背面側に導かれ回収される。
【0057】
演出表示装置21は、
図11に示すように、遊技領域12の略中央に設けられている。本形態に係るパチンコ機Pでは、この演出表示装置21として液晶表示装置が用いられている。また、この演出表示装置21には、動画や静止画等の画像を表示するための表示部21aが設けられており、この表示部21aには、背景画像が表示されるほか、所定の演出態様の一部として、演出図柄50(ダミー図柄)が変動表示されるようになっている。そして、各演出図柄50の停止表示態様により、後述する抽選の結果が遊技者に報知されることとなる。
なお、演出表示装置21は、液晶表示装置に限定されるものではなく、たとえば、外周に図柄が付された複数のドラムを用いて各種表示を行うドラム式の表示装置等を用いてもよい。
【0058】
本形態に係るパチンコ機Pは、演出装置として、演出表示装置21のほか、上述の音声出力装置10としてのスピーカや、種々の色や点灯パターンで発光することにより演出を行う演出照明装置23としてのランプ(
図10参照)を備えている。
なお、演出装置としては、これらに限定されるものではなく、たとえば、種々のタイミングや態様で可動する演出役物装置等を備えてもよい。
また、上皿6の前方位置には、遊技者が操作することにより遊技中や待機中等に実行される演出の進行や切り替えが可能な演出操作装置9が設けられている。本形態における演出操作装置9は、円形リング状の枠体であって回転操作が可能な操作ダイヤル9aと、操作ダイヤル9aに嵌め込まれており押下操作が可能な操作ボタン9bとから構成されている。
【0059】
また、
図11に示すように、遊技盤11の右下部であって、かつ、遊技領域12の外側には、遊技についての種々の状況を表示するための装置として、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39、普通図柄表示装置32及び普通図柄保留表示装置33が設けられている。
【0060】
また、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pには、遊技球貸出装置Rが電気的に接続されているが、遊技球の貸し出しやカードの排出等の遊技球貸出装置Rに対する操作を、パチンコ機Pで受け付けられるようにしている。そのため、パチンコ機Pには、
図10に示すように、カードに記憶されている価値情報(残高情報)を表示する価値情報表示装置35と、押下操作が可能な球貸ボタン36と、押下操作が可能なカード返却ボタン37と、が設けられている。
【0061】
(パチンコ機Pの制御手段の構成)
次に、パチンコ機Pの遊技や演出を制御する制御手段について説明する。
上述の制御手段は各種制御基板により構成されており、具体的には、
図12に示すように、パチンコ機Pの遊技の基本動作を制御する主制御基板100、遊技球の発射及び賞球の払い出しを制御する発射払出制御基板200、各種演出を制御する副制御基板300、及び、遊技球貸出装置Rへの操作を中継する遊技球貸出装置制御基板400を備えている。
【0062】
また、
図12に示すように、主制御基板100には、発射払出制御基板200及び副制御基板300が接続され、また、発射払出制御基板200には、遊技球貸出装置制御基板400が接続されている。
さらに、主制御基板100及び発射払出制御基板200には、遊技進行上の種々の情報をパチンコ機Pの外部(たとえば、遊技場のホールコンピュータ等)に出力するための外部情報端子基板500が接続されている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、発射払出制御基板200が遊技球の発射及び賞球の払い出しの双方を制御しているが、遊技球の発射を制御する基板(発射制御基板)と、賞球の払い出しを制御する基板(払出制御基板)とを別個に設けてもよい。
【0063】
また、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pが備える各基板には電源基板が接続されている。この電源基板にはバックアップ電源が設けられており、パチンコ機Pに供給される電源の電圧値が所定値以下になった場合に電断と判断し、主制御基板100に電断信号を出力する。
【0064】
主制御基板100は、パチンコ機Pにおいて行われる遊技を制御するものであり、具体的には、遊技球が第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ入球することを契機に開始される特図遊技、及び、遊技球がゲート20を通過することを契機に開始される普図遊技を制御する。
この主制御基板100は、
図12に示すように、各種演算処理を行うメインCPU101と、遊技を進行するための制御プログラム、遊技に必要なデータやテーブル等を格納するメインROM102と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるメインRAM103と、を備えている。
そして、メインCPU101は、後述する各検出センサやタイマからの信号に基づき、メインROM102に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うとともに、メインCPU101に接続されている各種装置の制御や、演算処理の結果に基づく他の基板へのコマンド送信等を行う。
【0065】
また、
図12に示すように、主制御基板100には、一般入賞口14へ遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出センサ14aと、第1始動入賞口15へ遊技球が入球したことを検出する第1始動入賞口検出センサ15aと、第2始動入賞口16へ遊技球が入球したことを検出する第2始動入賞口検出センサ16aと、大入賞口18へ遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出センサ18aと、ゲート20を遊技球が通過したことを検出するゲート検出センサ20aと、遊技盤11に向けられる磁気や電波等を検出する不正検出センサ35と、が接続されている。そして、これらの各検出センサから出力される検出信号が、主制御基板100に入力されるようになっている。
【0066】
さらに、主制御基板100には、制御の対象となる機器として、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉駆動する始動入賞口ソレノイド16cと、大入賞口18の開閉扉18bを開閉駆動する大入賞口ソレノイド18cと、第1特別図柄表示装置30と、第2特別図柄表示装置31と、普通図柄表示装置32と、第1特図保留表示装置38と、第2特図保留表示装置39と、普通図柄保留表示装置33と、が接続されている。
そして、主制御基板100によって、各ソレノイドが駆動されることで第2始動入賞口16や大入賞口18の開閉制御がなされ、また、各表示装置の表示制御がなされるようになっている。
【0067】
発射払出制御基板200は、特に図示していないが、主制御基板100と同様に、CPU、ROM及びRAMを備えており、主制御基板100と双方向に通信可能となるように接続されている。
【0068】
図12に示すように、発射払出制御基板200には、遊技球の発射を制御するための機器として、操作ハンドル5に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ5aと、操作ハンドル5の操作角度(回転角度)を検出する操作ボリューム5bと、遊技球の発射を停止する発射停止スイッチ5cと、上皿6に受容されている遊技球を発射装置(図示しておらず)に送る球送りソレノイド60と、遊技球を発射する発射モータ61と、が接続されている。また、タッチセンサ5a、操作ボリューム5b及び発射停止スイッチ5cから出力される制御信号が、発射払出制御基板200に入力されるようになっている。
【0069】
そして、タッチセンサ5a及び操作ボリューム5bからの制御信号が発射払出制御基板200に入力されると、球送りソレノイド60及び発射モータ61を通電して遊技球を発射させる制御がなされる。これに対して、発射停止スイッチ5cからの制御信号が発射払出制御基板200に入力されると、球送りソレノイド60及び発射モータ61の通電を止めて遊技球の発射を停止させる制御がなされる。
なお、遊技球を発射する装置としては、発射モータ61ではなく、ロータリーソレノイドを用いてもよい。
【0070】
また、発射払出制御基板200には、
図12に示すように、遊技球の払い出しを制御するための機器として、遊技球貯留部(特に図示しておらず)に貯留されている遊技球を賞球として払い出す払出モータ62と、払い出された遊技球を検出して計数する払出計数スイッチ63と、が接続されている。そして、主制御基板100から送信される払出数コマンドを発射払出制御基板200が受信すると、当該発射払出制御基板200は、この払出数コマンドに基づいて所定個数の遊技球(賞球)を払い出すように払出モータ62を制御する。このとき、払い出された遊技球の個数が払出計数スイッチ63によって計数され、所定個数の遊技球(賞球)が払い出されたか否かの判定が可能となっている。
【0071】
さらに、発射払出制御基板200には、
図12に示すように、前扉3の開放状態を検出する前扉開放検出センサ3aと、受皿7の満タン状態を検出する受皿満タン検出センサ7aと、が接続されている。
【0072】
前扉開放検出センサ3aは、前扉3が開放されていることを検出すると開放検出信号を発射払出制御基板200に出力するようになっており、前扉3の開放中は、開放検出信号が連続して出力される。そして、発射払出制御基板200は、開放検出信号が入力されると、扉開放コマンドを主制御基板100に送信する。これに対して、開放検出信号の入力が止まると、前扉3が閉じられたと判断し、扉閉鎖コマンドを主制御基板100に送信する。
【0073】
受皿満タン検出センサ7aは、賞球として払い出される遊技球を上皿6から受皿7に導く案内通路の所定位置に設けられており、遊技球が当該所定位置を通過するたびに、検出信号が発射払出制御基板200に出力されるようになっている。そして、受皿7に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、案内通路内に遊技球が滞留し、検出信号が発射払出制御基板200に対して連続的に出力されることとなる。発射払出制御基板200は、検出信号が所定時間連続して入力されることにより、受皿7が満タン状態であると判断して、受皿満タンコマンドを主制御基板100に送信する。これに対して、発射払出制御基板200への検出信号の連続的な入力が途絶えると、受皿7の満タン状態が解除されたものと判断し、受皿満タン解除コマンドを主制御基板100に送信する。
【0074】
また、本形態では、上述の如く、発射払出制御基板200には、遊技球貸出装置Rへの操作を中継する遊技球貸出装置制御基板400が接続されている。換言すれば、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、発射払出制御基板200が、遊技球貸出装置制御基板400を介して遊技球貸出装置Rに接続されている。
また、
図12に示すように、発射払出制御基板200には、遊技球貸出装置制御基板400を介して、価値情報表示装置35と、球貸ボタン36の押下操作を検出する球貸スイッチ36aと、カード返却ボタン37の押下操作を検出するカード返却スイッチ37aと、が接続されている。
【0075】
球貸ボタン36が押下操作されると、球貸スイッチ36aから出力される検出信号が発射払出制御基板200に入力され、当該発射払出制御基板200は、遊技球貸出装置Rに対して、遊技球の貸し出しを要求する貸出要求信号を送信する。そして、遊技球貸出装置Rが貸出要求信号を受信すると、当該遊技球貸出装置Rにより、記憶されている価値情報から所定の価値情報を減算する処理がなされるとともに、減算された価値情報に対応する個数の遊技球を払い出す制御がなされる。
また、カード返却ボタン37が押下操作されると、カード返却スイッチ37aから出力される検出信号が発射払出制御基板200に入力され、当該発射払出制御基板200は、遊技球貸出装置Rに対して、カードの返却を要求する返却要求信号を送信する。そして、遊技球貸出装置Rが返却要求信号を受信すると、当該遊技球貸出装置Rによりカードを排出する制御がなされる。
【0076】
副制御基板300は、遊技中や待機中等に実行される演出を制御するものである。
この副制御基板300は、
図12に示すように、各種演算処理を行うサブCPU301と、演出を実行するための制御プログラム、演出の実行に必要なデータやテーブル等を格納するサブROM302と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるサブRAM303と、を備えており、主制御基板100から副制御基板300への一方向に通信可能となるように接続されている。
そして、サブCPU301は、主制御基板100から送信されるコマンドやタイマからの信号に基づき、サブROM302に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うとともに、画像表示を制御するための画像制御基板(特に図示しておらず)、音声出力を制御するための音声制御基板(特に図示しておらず)、照明の点灯を制御するための電飾制御基板(特に図示しておらず)に、演出実行用のコマンドを送信する。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、音声制御基板と電飾制御基板とを別個に設けているが、これらの基板の機能を集約した1枚の基板(音声電飾制御基板)を設け、当該基板により、音声出力及び照明の点灯のいずれをも制御するようにしてもよい。
【0077】
また、副制御基板300には、画像制御基板を介して演出表示装置21が接続され、音声制御基板を介して音声出力装置10が接続されている。さらに、副制御基板300には、電飾制御基板を介して、演出照明装置23と、操作ダイヤル9aの回転操作を検出する回転操作検出センサ9cと、操作ボタン9bの押下操作を検出する押下操作検出センサ9dと、が接続されている。
【0078】
画像制御基板は、特に図示していないが、CPU、ROM、RAM及びVRAM等を備えている。この画像制御基板のROMには、演出表示装置21に表示される図柄、背景等の画像データが格納されている。そして、副制御基板300から送信されたコマンドに基づき、CPUが、ROMから読み出した画像データをVRAMに記憶することによって、演出表示装置21による画像表示を制御する。
【0079】
音声制御基板は、特に図示していないが、サウンドチップ(CPU)、サウンドROM及びRAM等を備えている。サウンドROMには、音声出力装置10から出力される音声、BGM等のサウンドデータが格納されている。そして、副制御基板300から送信されたコマンドに基づき、サウンドROMから読み出したサウンドデータをRAMに記憶することによって、音声出力装置10からの音声出力を制御する。
【0080】
電飾制御基板は、副制御基板300からのコマンドに基づき、演出照明装置23による照明の点灯を制御する。また、電飾制御基板は、操作ダイヤル9aの回転操作に基づき回転操作検出センサ9cから出力される回転操作検出信号、又は、操作ボタン9bの押下操作に基づき押下操作検出センサ9dから出力される押下操作検出信号が入力されると、所定のコマンドを副制御基板300に送信する。
【0081】
(パチンコ機Pの遊技の概要)
次に、本形態のパチンコ機Pにおける遊技について、メインROM102に格納されている各種テーブルに基づいて説明する。
上述の如く、本形態のパチンコ機Pにおいては、特図遊技と普図遊技の遊技が並行して進行する。また、これら両遊技を進行する際の遊技状態としては、低確率遊技状態(いわゆる非確変状態)又は高確率遊技状態(いわゆる確変状態)のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態が設定されるようになっている。
【0082】
ここで、低確率遊技状態は、後述する大当たりの抽選によって大当たりに当選する確率が所定の値に設定された遊技状態である。また、高確率遊技状態は、大当たりの抽選によって大当たりに当選する確率が低確率遊技状態よりも高い値に設定された遊技状態である。すなわち、低確率遊技状態中よりも高確率遊技状態中のほうが、大当たりの抽選によって大当たりに当選しやすくなっている。
また、非時短遊技状態は、可動片16bが開きにくく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりにくく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しにくい遊技状態である。また、時短遊技状態は、非時短遊技状態よりも可動片16bが開きやすく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりやすく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすい遊技状態である。
なお、工場出荷直後やリセット後の初期状態においては、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合せた遊技状態が設定されるようになっている。
【0083】
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(図示しておらず)により発射され遊技領域12を流下する遊技球が第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かを決定する大当たりの抽選が行われる。そして、この大当たりの抽選によって大当たりに当選すると、大入賞口18が開放され当該大入賞口18へ遊技球を入球させることが可能となる特別遊技が実行され、さらに、当該特別遊技の終了後の遊技状態がいずれかの遊技状態に設定されるようになっている。
【0084】
この大当たりの抽選は、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球することを契機に取得される種々の乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための各種テーブルに基づいて、行われる。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pは、大当たりの抽選に係る乱数として、大当たりの判定に用いられる大当たり決定乱数、特別図柄の種別の決定に用いられる当たり図柄乱数、並びに、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出パターン(変動演出の態様、変動時間)の決定に用いられるリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数を有している。
なお、本形態に係るパチンコ機Pにおいて、上述の大当たり決定乱数には、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この大当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
また、変動演出パターンは、変動演出の態様及び変動時間の組み合わせにより構成されるものである。すなわち、変動演出の態様及び変動時間の組み合わせを決定することによって、変動演出パターンが決定されるようになっている。この変動演出パターンの決定に用いられる乱数は上述の3種類に限定されるものではなく、たとえば、これらの乱数に加えて他の乱数を用いてもよいし、これらの乱数のうちいずれか1又は複数の乱数を用いてもよい。
【0085】
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、上述の乱数値が取得されるとともに、各乱数値がメインRAM103の保留記憶領域に記憶されるようになっている。
この保留記憶領域は、第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第1特図乱数という)を記憶するための第1保留記憶領域、及び、第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第2特図乱数という)を記憶するための第2保留記憶領域から構成されている。そして、これらの保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、第1特図乱数を計4組、第2特図乱数を計4組記憶可能となっている。
【0086】
また、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1始動入賞口15へ遊技球が入球すると、第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶されるようになっている。たとえば、第1保留記憶領域のいずれの記憶部にも第1特図乱数が記憶されていない状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第2記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部及び第2記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第3記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部〜第3記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第4記憶部に記憶される。そして、第1保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、この入球に係る第1特図乱数は記憶されない。
【0087】
同様に、第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、第2特図乱数が、第2保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶されるようになっている。具体的な記憶の処理については、上述の第1特図乱数の記憶と同様であるため、説明を省略する。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1保留記憶領域に記憶されている第1特図乱数の組数(以下、第1特図保留数という)は、第1特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶され、第2保留記憶領域に記憶されている第2特図乱数の組数(以下、第2特図保留数という)は、第2特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
なお、本明細書においては、第1特図乱数や第2特図乱数を「保留」というものとし、また、上述のように、第1特図乱数や第2特図乱数が保留記憶領域に記憶されることを「保留記憶」、「保留の記憶」、「保留として記憶」等というものとする。
【0088】
また、本形態に係るパチンコ機Pは、大当たりの抽選に係るテーブルとして、大当たり決定乱数判定テーブル110、当たり図柄乱数判定テーブル111、リーチグループ決定乱数判定テーブル112、リーチモード決定乱数判定テーブル113、及び、変動パターン抽選テーブル114を有している。
なお、大当たりの抽選に係るテーブルはこれらに限定されるものではなく、他に、乱数に基づく判定や決定を行う必要がある場合には、適宜、テーブルを設けてもよい。
【0089】
大当たり決定乱数判定テーブル110は、大当たりか否かの判定を行うためのものであって、
図13(a)及び(b)に示すように、低確率遊技状態において参照される低確率判定テーブル110aと、高確率遊技状態において参照される高確率判定テーブル110bと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜65535の数値範囲内で1個の大当たり決定乱数が取得される。そして、大当たりの抽選を行う時点の遊技状態に応じて、低確率判定テーブル110a又は高確率判定テーブル110bのいずれかの大当たり決定乱数判定テーブル110が選択され、取得された大当たり決定乱数と選択された大当たり決定乱数判定テーブル110とに基づいて大当たりの抽選が行われる。
【0090】
図13(a)に示すように、低確率判定テーブル110aによれば、大当たり決定乱数が10001〜10220であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜10000、10221〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この低確率判定テーブル110aにおける大当たりの当選確率はおよそ1/298となる。
【0091】
また、
図13(b)に示すように、高確率判定テーブル110bによれば、大当たり決定乱数が10001〜11119であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜10000、11120〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この高確率判定テーブル110bにおける大当たりの当選確率はおよそ1/59となる。
すなわち、高確率判定テーブル110bは、低確率判定テーブル110aに比べて、大当たりの当選確率がおよそ5倍となるように設定されている。
【0092】
なお、低確率判定テーブル110aにおいて大当たりと判定される大当たり決定乱数(10001〜10220)は、高確率判定テーブル110bにおいて大当たりと判定される大当たり決定乱数(10001〜11119)に含まれるように設定されている。すなわち、低確率判定テーブル110aにおいて大当たりと判定される大当たり決定乱数は、高確率判定テーブル110bにおいても大当たりと判定されることとなる。
【0093】
当たり図柄乱数判定テーブル111は、特別図柄の種別を決定するためのものであって、
図14(a)及び(b)に示すように、第1特図乱数によって大当たりに当選した場合に参照される第1始動入賞口判定テーブル111aと、第2特図乱数によって大当たりに当選した場合に参照される第2始動入賞口判定テーブル111bと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜199の数値範囲内で1個の当たり図柄乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によって大当たりに当選した場合に、遊技球が入球した始動入賞口に応じて、第1始動入賞口判定テーブル111a又は第2始動入賞口判定テーブル111bのいずれかの当たり図柄乱数判定テーブル111が選択され、取得された当たり図柄乱数と選択された当たり図柄乱数判定テーブル111とに基づいて、特別図柄の種別が決定される。
【0094】
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりに当選した場合に決定される特別図柄(以下、大当たり図柄という)として2種類の特別図柄(X1、X2)が設けられており、また、ハズレの場合に決定される特別図柄(以下、ハズレ図柄という)として2種類の特別図柄(Y1、Y2)が設けられている。
【0095】
図14(a)に示すように、第1始動入賞口判定テーブル111aによれば、当たり図柄乱数が0〜99であった場合に特別図柄X1が決定され、当たり図柄乱数が100〜199であった場合に特別図柄X2が決定される。すなわち、この第1始動入賞口判定テーブル111aにおいては、特別図柄X1が決定される確率及び特別図柄X2が決定される確率はいずれも、50%となっている。
【0096】
また、
図14(b)に示すように、第2始動入賞口判定テーブル111bによれば、当たり図柄乱数が0〜39であった場合に特別図柄X1が決定され、当たり図柄乱数が40〜199であった場合に特別図柄X2が決定される。すなわち、この第2始動入賞口判定テーブル111bにおいては、特別図柄X1が決定される確率は20%、特別図柄X2が決定される確率は80%となっている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、いずれの当たり図柄乱数判定テーブル111であっても、同一の大当たり図柄が決定されるようになっているが、これに限定されるものではなく、各テーブルにおいて異なる大当たり図柄が決定されるようにしてもよい。
【0097】
また、第1特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合には、当たり図柄乱数に基づく上述の抽選を行わずに、ハズレ図柄として特別図柄Y1が決定される。また、第2特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合には、当たり図柄乱数に基づく上述の抽選を行わずに、ハズレ図柄として特別図柄Y2が決定される。
すなわち、当たり図柄乱数判定テーブル111は、大当たりに当選した場合にのみ参照され、ハズレの場合には参照されないようになっている。
なお、第1特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合に参照される当たり図柄乱数判定テーブル111、第2特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合に参照される当たり図柄乱数判定テーブル111をそれぞれ設け、ハズレの場合にも、当該当たり図柄判定テーブル111及び当たり図柄乱数に基づいて、ハズレ図柄を決定するようにしてもよい。
【0098】
リーチグループ決定乱数判定テーブル112は、変動演出パターン(変動態様、変動時間)の決定に用いられるリーチモード決定乱数判定テーブル113が属するグループを決定するためのものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に、当該結果を報知する変動演出パターンを決定するにあたり、その前段階として、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブル112により、グループの種別が決定される。
このリーチグループ決定乱数判定テーブル112は、遊技状態ごと、始動入賞口の種別ごと、及び、保留記憶領域に記憶されている乱数の組数(以下、保留数という)ごとに複数設けられている。ここでは、
図15に示すように、遊技状態が非時短遊技状態であってかつ大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に選択されるリーチグループ決定乱数判定テーブル112についてのみ詳述し、他のリーチグループ決定乱数判定テーブル112の説明は省略する。
【0099】
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜10006の数値範囲内で1個のリーチグループ決定乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によってハズレとなった場合に、当該大当たりの抽選を行う時点の遊技状態、始動入賞口の種別、及び、保留数に応じて、リーチグループ決定乱数判定テーブル112が選択され、取得されたリーチグループ決定乱数と選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブル112とに基づいて、グループの種別が決定される。
【0100】
具体的には、遊技状態が非時短遊技状態であり、かつ、第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得された第1特図乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときにおいて、当該抽選時の第1特図乱数の保留数が0又は1であった場合には、第1判定テーブル112aが選択され、当該抽選時の第1特図乱数の保留数が2又は3であった場合には、第2判定テーブル112bが選択される(
図15(a)及び(b)参照)。
また、遊技状態が非時短遊技状態であり、かつ、第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得された第2特図乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときは、当該抽選時の第2特図乱数の保留数がいかなる個数であっても(すなわち、保留数が0〜3のいずれであっても)、第3判定テーブル112cが選択される(
図15(c)参照)。
【0101】
そして、
図15(a)に示すように、第1判定テーブル112aによれば、リーチグループ決定乱数が0〜3999であった場合に「第1グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が4000〜8999であった場合に「第2グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9899であった場合に「第3グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900〜10006であった場合に「第4グループ」が決定される。
また、
図15(b)に示すように、第2判定テーブル112bによれば、リーチグループ決定乱数が0〜5999であった場合に「第1グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が6000〜8999であった場合に「第2グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9899であった場合に「第3グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900〜10006であった場合に「第4グループ」が決定される。
さらに、
図15(c)に示すように、第3判定テーブル112cによれば、リーチグループ決定乱数が0〜7999であった場合に「第1グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が8000〜10006であった場合に「第2グループ」が決定される。
【0102】
また、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合には、グループの種別を決定することなく、リーチモード決定乱数判定テーブル113が決定されるようになっている。すなわち、リーチグループ決定乱数判定テーブル112は、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合にのみ参照され、大当たりであった場合には参照されない。
【0103】
リーチモード決定乱数判定テーブル113は、変動演出パターン(変動演出の態様、変動時間)の決定に用いられる変動モード番号を決定するとともに、後述する変動パターン番号の決定に用いられる変動パターン抽選テーブル114を決定するためのものである。
このリーチモード決定乱数判定テーブル113は、大別して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に参照されるハズレ用判定テーブルと、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に参照される大当たり用判定テーブルと、を備えている。
【0104】
また、ハズレ用判定テーブルは、上述のように決定されたグループの種別ごとに複数設けられている。ここでは、
図16(a)〜(d)に示すように、「第1グループ」が決定された場合に参照される第1グループ用判定テーブル113a、「第2グループ」が決定された場合に参照される第2グループ用判定テーブル113b、「第3グループ」が決定された場合に参照される第3グループ用判定テーブル113c、「第4グループ」が決定された場合に参照される第4グループ用判定テーブル113dについて説明し、他のハズレ用判定テーブルの説明は省略する。
【0105】
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜2038の数値範囲内で1個のリーチモード決定乱数が取得される。そして、上述したグループの種別の抽選によりグループが決定された場合に、この決定されたグループの種別に対応するハズレ用判定テーブルが選択され、取得されたリーチモード決定乱数と選択されたハズレ用判定テーブルとに基づいて、変動モード番号、及び、変動パターン抽選テーブル114が決定される。
【0106】
具体的には、たとえば、上述したグループの種別の抽選により「第1グループ」が決定された場合に第1グループ用判定テーブル113aが選択され、「第2グループ」が決定された場合に第2グループ用判定テーブル113bが選択され、「第3グループ」が決定された場合に第3グループ用判定テーブル113cが選択され、「第4グループ」が決定された場合に第4グループ用判定テーブル113dが選択される(
図16(a)〜(d)参照)。
【0107】
そして、
図16(a)に示すように、第1グループ用判定テーブル113aによれば、リーチモード決定乱数が0〜2038であった場合に(すなわち、リーチグループ決定乱数がいかなる値であっても)、「00H」(最後尾に「H」が付された英数字は16進数表記。以下、同様)という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第1変動テーブル114aが選択される。
また、
図16(b)に示すように、第2グループ用判定テーブル113bによれば、リーチモード決定乱数が0〜1999であった場合に、「00H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第2変動テーブル114bが選択される。また、リーチモード決定乱数が2000〜2038であった場合に、「01H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第2変動テーブル114bが選択される。
また、
図16(c)に示すように、第3グループ用判定テーブル113cによれば、リーチモード決定乱数が0〜2038であった場合に(すなわち、リーチグループ決定乱数がいかなる値であっても)、「02H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第3変動テーブル114cが選択される。
さらに、
図16(d)に示すように、第4グループ用判定テーブル113dによれば、リーチモード決定乱数が0〜1899であった場合に、「03H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第3変動テーブル114cが選択される。また、リーチモード決定乱数が1900〜2038であった場合に、「04H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第4変動テーブル114dが選択される。
【0108】
また、大当たり用判定テーブルは、大当たりの抽選時(すなわち、大当たりの当選時)の遊技状態ごと、及び、大当たりとなった場合に決定された大当たり図柄の種別ごとに複数設けられている。
ここでは、
図17(a)及び(b)に示すように、非時短遊技状態において特別図柄X1が決定された場合に参照される第1大当たり用判定テーブル113e、及び、非時短遊技状態において特別図柄X2が決定された場合に参照される第2大当たり用判定テーブル113fについて説明し、他の大当たり用判定テーブルの説明は省略する。
【0109】
本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりに当選し特別図柄の種別が決定された場合に、決定された特別図柄の種別、及び、大当たりの抽選時の遊技状態に対応する大当たり用判定テーブルが選択される。そして、上述したハズレ用判定テーブルに基づく決定の場合と同様に、取得されたリーチモード決定乱数と選択された大当たり用判定テーブルとに基づいて、変動モード番号及び変動パターン抽選テーブル114が決定される。
【0110】
具体的には、非時短遊技状態において大当たりに当選し特別図柄X1が決定された場合に、第1大当たり用判定テーブル113eが選択され、非時短遊技状態において大当たりに当選し特別図柄X2が決定された場合に、第2大当たり用判定テーブル113fが選択される(
図17(a)及び(b)参照)。
【0111】
そして、
図17(a)に示すように、第1大当たり用判定テーブル113eによれば、リーチモード決定乱数が0〜199であった場合に、「32H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第30変動テーブル114eが選択される。また、リーチモード決定乱数が200〜1299であった場合に、「33H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第31変動テーブル114fが選択される。また、リーチモード決定乱数が1300〜2038であった場合に、「34H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第31変動テーブル114fが選択される。
また、第2大当たり用判定テーブル113fによれば、リーチモード決定乱数が0〜1399であった場合に、「33H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第32変動テーブル114gが選択される。また、リーチモード決定乱数が1400〜2038であった場合に、「34H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第32変動テーブル114gが選択される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、大当たりの抽選時の遊技状態ごと、及び、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルが設けられているが、始動入賞口の種別を考慮して、大当たりの抽選時の遊技状態ごと、始動入賞口の種別ごと、及び、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルを設けるようにしてもよい。
【0112】
変動パターン抽選テーブル114は、変動演出パターン(変動演出の態様、変動時間)の決定に用いられる変動パターン番号を決定するためのものであり、多数設けられている。
ここでは、
図18(a)〜(g)に示すように、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に決定される第1変動テーブル114a、第2変動テーブル114b、第3変動テーブル114c及び第4変動テーブル114d、並びに、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に決定される第30変動テーブル114e、第31変動テーブル114f及び第32テーブル114gについて説明し、他の変動パターン抽選テーブル114の説明は省略する。
【0113】
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜249の数値範囲内で1個の変動パターン乱数が取得される。そして、取得された変動パターン乱数と、上述の変動モード番号とともに決定された変動パターン抽選テーブル114とに基づいて、変動パターン番号が決定される。
たとえば、
図18(a)に示すように、第1変動テーブル114aによれば、変動パターン乱数が0〜124であった場合に「00H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が125〜249であった場合に「01H」という変動パターン番号が決定される。また、
図18(d)に示すように、第4変動テーブル114dによれば、変動パターン乱数が0〜119であった場合に「03H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が120〜249であった場合に「04H」という変動パターン番号が決定される。
【0114】
また、
図18(e)に示すように、第30変動テーブル114eによれば、変動パターン乱数が0〜124であった場合に「30H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が125〜249であった場合に「31H」という変動パターン番号が決定される。また、
図18(g)に示すように、第32変動テーブル114gによれば、変動パターン乱数が0〜199であった場合に「33H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が200〜249であった場合に「34H」という変動パターン番号が決定される。
なお、同様に、他の変動パターンテーブル114によっても、所定の変動パターン乱数に対応して、所定の変動パターン番号が決定されるようになっている(
図18参照)。
【0115】
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動開始時に、上述のような大当たりの抽選が行われるとともに、大当たりの抽選が行われると、大当たりの抽選の結果、大当たりの抽選時の遊技状態及び保留数等に応じて、変動モード番号及び変動パターン番号が決定される。
そして、この変動モード番号及び変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するためのものであり、上述の如く、変動モード番号及び変動パターン番号により、変動演出の態様及び変動時間が定められるようになっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動演出が前半部分と後半部分に分けられている。そして、変動演出の前半部分の態様及び変動時間は、変動モード番号により決定され、変動演出の後半部分の態様及び変動時間は、変動パターン番号により決定されるようになっている。
【0116】
次に、特図遊技における変動演出の変動時間の決定処理や、特別遊技の制御について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pは、上述の決定処理や特別遊技の制御を行うためのテーブルとして、変動時間決定テーブル115、特別電動役物作動テーブル116、及び、遊技状態設定テーブル117等を備えている。
【0117】
変動時間決定テーブル115は、変動時間を決定するためのものである。本形態に係るパチンコ機Pは、この変動時間決定テーブル115として、各変動モード番号に対応する変動時間が定められた第1変動時間決定テーブル115a、及び、各変動パターン番号に対応する変動時間が定められた第2変動時間決定テーブル115bを備えている(
図19(a)及び(b)参照)。
そして、変動モード番号が決定されると、この決定された変動モード番号及び第1変動時間決定テーブル115aに基づき、対応する変動時間が決定される。また、変動パターン番号が決定されると、この決定された変動パターン番号及び第2変動時間決定テーブル115bに基づき、対応する変動時間が決定される。ここで、上述の如く、変動モード番号に基づいて決定された変動時間は変動演出の前半部分の変動時間に相当し、変動パターン番号に基づいて決定された変動時間は変動演出の後半部分の変動時間に相当するため、これらの変動時間の合計値が、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出の時間(いわゆる変動時間)となる。
たとえば、決定された変動モード番号が「03H」及び変動パターン番号が「04H」であった場合には、変動モード番号「03H」に対応して「13秒」の変動時間が決定され、変動パターン番号「04H」に対応して「60秒」の変動時間が決定される。そして、このように決定された変動時間の合計値「73秒(=13秒+60秒)」が、変動演出の時間となる。
【0118】
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動モード番号及び変動パターン番号が決定されると、この決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンド、及び、この決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが、副制御基板300に送信される。そして、副制御基板300においては、受信した変動モードコマンド及び変動パターンコマンドに基づいて、変動演出の態様が決定されるようになっている。具体的には、変動モードコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様が決定され、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様が決定されるようになっている。
なお、変動演出の態様については、変動モードコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様を決定し、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様を決定するのではなく、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様を決定し、変動モードコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様を決定するようにしてもよい。
また、変動演出は、前半部分と後半部分とに分けるのではなく、より多くの部分に分けて、変動モードコマンドや変動パターンコマンドに基づいて、それぞれの部分の態様を決定するようにしてもよい。
また、変動演出の態様は、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドのみならず、他のコマンドに基づいて決定してもよい。また、変動モードコマンド又は変動パターンコマンドのいずれかのみに基づいて決定してもよい。
【0119】
特別電動役物作動テーブル116は、大当たりに当選した場合に実行される特別遊技を制御するためのものであり、特別遊技の実行中に大入賞口ソレノイド18cを作動させるために参照されるものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、
図20(a)及び(b)に示すように、特別電動役物作動テーブル116として、特別図柄X1が決定された場合に参照される第1作動テーブル116aと、特別図柄X2が決定された場合に参照される第2作動テーブル116bと、が設けられている。
【0120】
具体的には、特別図柄X1が決定されると、
図20(a)に示すように、第1作動テーブル116aを参照して特別遊技が実行される。また、特別図柄X2が決定されると、
図20(b)に示すように、第2作動テーブル116bを参照して特別遊技が実行される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、これらの特別電動役物作動テーブル116はいずれも同様の内容に設定されている。具体的には、これらの特別電動役物作動テーブル116によれば、大入賞口18が29.0秒開放するか又は大入賞口18に10個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するラウンド遊技が10回実行される。また、各ラウンド遊技の実行中、大入賞口18は1回のみ開放され、各ラウンド遊技間に大入賞口18が閉鎖する時間(すなわち、インターバル時間)は2.0秒に設定されている。
そして、この特別遊技においては、遊技者は、所定個数の期待値の賞球を獲得可能となる。
【0121】
遊技状態設定テーブル117は、特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技の終了後の遊技状態を設定するためのものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、特別遊技の終了後の遊技状態が、大当たりの抽選によって決定された特別図柄の種別により決定されるようになっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、
図21(a)及び(b)に示すように、遊技状態設定テーブル117として、特別図柄X1が決定された場合に参照される第1状態設定テーブル117aと、特別図柄X2が決定された場合に参照される第2状態設定テーブル117bと、が設けられている。
【0122】
具体的には、特別図柄X1が決定されると、
図21(a)に示すように、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態に設定され、これと同時に、時短遊技状態に設定され、時短遊技状態の継続回数(以下、時短回数という)は50回に設定される。すなわち、特別遊技の終了後、大当たりの抽選の結果が50回導出されるまで、時短遊技状態が継続する。
【0123】
また、特別図柄X2が決定されると、
図21(b)に示すように、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定され、高確率遊技状態の継続回数(以下、高確回数という)は10000回に設定される。すなわち、特別遊技の終了後、大当たりの抽選の結果が10000回導出されるまで、高確率遊技状態が継続する。
また、
図21(b)に示すように、上述の場合には、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されると同時に、時短遊技状態に設定され、時短回数は10000回に設定される。すなわち、特別遊技の終了後、大当たりの抽選の結果が10000回導出されるまで、時短遊技状態が継続する。
なお、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、高確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/59となっているため、実質的には、大当たりに再度当選するまで、高確率遊技状態及び時短遊技状態が継続することとなる。
【0124】
次に、普図遊技に関する処理について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(図示しておらず)により発射され遊技領域12を流下する遊技球がゲート20を通過すると、第2始動入賞口16の可動片16bを作動させて当該可動片16bを開くか否かを決定する普通図柄の抽選が行われる。そして、この普通図柄の抽選によって当たりとなると、可動片16bが開き、第2始動入賞口16が開状態となるため、第2始動入賞口16への遊技球の入球が容易となる。
この普通図柄の抽選は、遊技球がゲート20を通過することを契機に取得される当たり決定乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための当たり決定乱数判定テーブル118に基づいて、行われる。
【0125】
そして、遊技球がゲート20を通過すると、上述の当たり決定乱数が取得されるとともに、当該乱数値がメインRAM103の普図保留記憶領域に4個を上限として記憶されるようになっている。具体的には、この普図保留記憶領域は、第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、ゲート20の通過順に、第1記憶部から記憶されるようになっている。また、既にいくつかの記憶部に当たり決定乱数が記憶されている場合には、空きの記憶部のうち最も番号の小さい記憶部に当たり決定乱数が記憶されるようになっている。そして、普図保留記憶領域に既に4個の当たり決定乱数が記憶されている場合に、遊技球がゲート20を通過しても、この通過に係る当たり決定乱数は普図保留記憶領域に記憶されない。
なお、本形態に係るパチンコ機Pにおいて、当たり決定乱数には、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、普図保留記憶領域に記憶されている当たり決定乱数の数(以下、普図保留数という)は、普図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
【0126】
また、当たり決定乱数判定テーブル118は、普通図柄の抽選により当たりか否かの判定を行うためのものであって、
図22(a)及び(b)に示すように、非時短遊技状態において参照される非時短判定テーブル118aと、時短遊技状態において参照される時短判定テーブル118bと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技球がゲート20を通過すると、0〜65535の数値範囲内で1個の当たり決定乱数が取得される。そして、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が非時短遊技状態であれば、非時短判定テーブル118aが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された非時短判定テーブル118aとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。また、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が時短遊技状態であれば、時短判定テーブル118bが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された時短判定テーブル118bとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。
【0127】
この非時短判定テーブル118aによれば、当たり決定乱数が1であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、2〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この非時短判定テーブル118aにおいて当たりとなる確率は1/65536となる。
また、時短判定テーブル118bによれば、当たり決定乱数が1〜65000であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、65001〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この時短判定テーブル118bにおいて当たりとなる確率は65000/65536、すなわち、およそ99/100となる。
なお、普通図柄の抽選によって当たりとなった場合には当たり図柄が決定され、ハズレとなった場合にはハズレ図柄が決定される。
【0128】
また、本形態に係るパチンコ機Pは、普通図柄の変動パターンの決定や、可動片16bの開閉の制御を行うためのテーブルとして、普通図柄変動パターン決定テーブル119、及び、第2始動入賞口開放制御テーブル120等を備えている。
【0129】
普通図柄変動パターン決定テーブル119は、普通図柄の変動パターンを決定するためのものである。上述のように、ゲート20を遊技球が通過することにより普通図柄の抽選が行われると、この普通図柄変動パターン決定テーブル119に基づいて普通図柄の変動パターンが決定される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、
図23に示すように、遊技状態が非時短遊技状態の場合には変動時間が3秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態の場合には変動時間が0.6秒に決定される。そして、変動時間が決定されると、この決定された変動時間の間、普通図柄表示装置32(
図11参照)が点滅表示される。そして、普通図柄の抽選により当たりとなって当たり図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が点灯し、ハズレとなってハズレ図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が消灯する。
【0130】
また、第2始動入賞口開放制御テーブル120は、第2始動入賞口16に設けられた可動片16bの作動を制御するために参照されるものである。
本形態に係るパチンコ機Pでは、普通図柄表示装置32が点灯すると、第2始動入賞口16の可動片16bが、第2始動入賞口開放制御テーブル120に定められた態様で開閉するようになっている。具体的には、遊技状態が非時短遊技状態の場合には、
図24に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが0.2秒(=0.2秒×1回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが0.2秒開放される。また、遊技状態が時短遊技状態の場合には、
図16に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが2.4秒(=1.2秒×2回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが合計2.4秒開放される。
【0131】
以上のように、非時短遊技状態と時短遊技状態とには、それぞれ、第2始動入賞口16を開閉するための条件が定められており、この条件の内容により、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動入賞口16に遊技球が入球しやすくなっている。すなわち、時短遊技状態においては、遊技球がゲート20を通過する限りにおいて、次々と普通図柄の抽選が行われ、第2始動入賞口16が頻繁に開放されるため、遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えながら、大当たりの抽選の機会を獲得できることとなる。
【0132】
(パチンコ機Pにおける遊技の進行の概要)
次に、上述の特図遊技、普図遊技及び特別遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
まず、主制御基板100のメイン処理を説明する。
電源基板により電源が供給されると、メインCPU101にシステムリセットが発生し、メインCPU101は、
図25のフローチャートに示すメイン処理を実行する。
【0133】
ステップ100において、メインCPU101は、初期化処理として、電源投入に応じて、メインROM102から起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM103に記憶されるフラグなどを初期化したり、副制御基板300に送信する各種のコマンドを、メインRAM103に設けられた演出用伝送データ格納領域に記憶したりする。そして、次のステップ101に進む。
ステップ101において、メインCPU101は、当たり図柄乱数を更新する際に参照される当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新を行う。この当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値を決定するためのものである。すなわち、当たり図柄乱数は、更新を開始する時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として更新が行われる。そして、この乱数範囲を1周すると、その時点における当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として、当たり図柄乱数の更新が継続されるようになっている。そして、次のステップ102に進む。
【0134】
ステップ102において、メインCPU101は、変動演出パターンを決定するための乱数(以下、変動演出乱数という)である、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、及び、変動パターン乱数を更新する。そして、ステップ102の処理が終了すると、以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップ101とステップ102の処理を繰り返し実行する。
【0135】
次に、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路により、所定の周期(本形態に係るパチンコ機Pでは、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、
図26のフローチャートに示すタイマ割込処理が実行される。
【0136】
ステップ200において、メインCPU101は、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を実行する。そして、次のステップ201に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、主制御基板100のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ201において、メインCPU101は、当たり図柄乱数の更新を行う。具体的には、乱数カウンタを「1」加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを「0」に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。そして、次のステップ202に進む。
【0137】
ステップ202において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16aに入力があったか否かを判定し、これに基づいて所定の処理を行うセンサ検出時処理を実行する。そして、次のステップ203に進む。
ステップ203において、メインCPU101は、特図遊技及び特別遊技に関する制御を行うための特図関連制御処理を実行する。そして、次のステップ204に進む。
【0138】
ステップ204において、メインCPU101は、普図遊技に関する制御を行うための普図関連制御処理を実行する。そして、次のステップ205に進む。
ステップ205において、メインCPU101は、各種エラーの発生や解除に関する制御を行うためのエラー関連処理を実行する。具体的には、前扉3の開放に基づく扉開放コマンドや、受皿7の満タン状態に基づく受皿満タンコマンド等を、主制御基板100が受信した場合に、メインCPU101は、対応するエラー指定コマンド(たとえば、扉開放指定コマンド、満タン状態指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶(セット)する。また、上述のコマンドを主制御基板100が受信しなくなった場合に、メインCPU101は、対応するエラー解除指定コマンド(たとえば、扉閉鎖指定コマンド、満タン解除指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ206に進む。
【0139】
ステップ206において、一般入賞口検出センサ14a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、大入賞口検出センサ18aからの検出信号がメインCPU101に入力された場合に、当該メインCPU101は、それぞれの検出信号に対応して設けられている賞球カウンタを更新するとともに、それぞれの検出信号に対応する払出個数指定コマンドを発射払出制御基板200に送信する。なお、発射払出制御基板200により賞球の払い出しが行われると、当該払い出しごとに主制御基板100に払い出しコマンドが送信され、メインCPU101は、当該払い出しコマンドを受信すると、賞球カウンタを減算する。そして、次のステップ207に進む。
ステップ207において、メインCPU101は、パチンコ機Pの遊技状態を当該パチンコ機Pの外部に出力するための外部情報データ、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉するための始動入賞口ソレノイドデータ、大入賞口18の開閉を制御するための大入賞口ソレノイドデータ、各種表示装置(第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39及び普通図柄保留表示装置33)の表示データ等の作成を実行する。そして、次のステップ208に進む。
【0140】
ステップ208において、メインCPU101は、上述のステップ207で作成した各データの信号を出力するポート出力処理、及び、演出用伝送データ格納領域に記憶されたコマンドを送信するコマンド送信処理を実行する。そして、主制御基板100のタイマ割込処理を終了する。
【0141】
次に、上述したステップ202のセンサ検出時処理について、
図27のフローチャートを参照して説明する。
ステップ300において、メインCPU101は、遊技球がゲート20を通過したことに基づいて、普通図柄の抽選を行うためのゲート検出時処理を実行する。そして、次のステップ301に進む。
ステップ301において、メインCPU101は、遊技球が第1始動入賞口15を通過したことに基づいて、大当たりの抽選を行うための第1始動入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ302に進む。
ステップ302において、メインCPU101は、遊技球が第2始動入賞口16を通過したことに基づいて、大当たりの抽選を行うための第2始動入賞口検出時処理を実行する。そして、センサ検出時処理を終了する。
【0142】
次に、上述したステップ300のゲート検出時処理について、
図28のフローチャートを参照して説明する。
ステップ400において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ401に進む。
ステップ401において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における普図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、当該値が4未満であると判定した場合、次のステップ402に進む。
【0143】
ステップ402において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ403に進む。
ステップ403において、メインCPU101は、現時点の当たり決定乱数を取得して普図保留記憶領域に記憶し、ゲート検出時処理を終了する。
【0144】
次に、上述したステップ301の第1始動入賞口検出時処理について、
図29のフローチャートを参照して説明する。
ステップ500において、メインCPU101は、第1始動入賞口検出スイッチ15aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第1始動入賞口検出スイッチ15aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第1始動入賞口検出スイッチ15aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ501に進む。
ステップ501において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第1特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ502に進む。
【0145】
ステップ502において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ503に進む。
ステップ503において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ504に進む。
【0146】
ステップ504において、メインCPU101は、上述のステップ201で更新された当たり図柄乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ505に進む。
ステップ505において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチグループ決定乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ506に進む。
【0147】
ステップ506において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチモード決定乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ507に進む。
ステップ507において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数はすべて同じ第1保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ508に進む。
【0148】
ステップ508において、メインCPU101は、第1特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、第1始動入賞口検出時処理を終了する。
【0149】
次に、上述したステップの第2始動入賞口検出時処理について、
図30のフローチャートを参照して説明する。
ステップ600において、メインCPU101は、第2始動入賞口検出スイッチ16aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第2始動入賞口検出スイッチ16aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第2始動入賞口検出スイッチ16aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ601に進む。
ステップ601において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第2特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ602に進む。
【0150】
ステップ602において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ603に進む。
ステップ603において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ604に進む。
【0151】
ステップ604において、メインCPU101は、上述のステップ201で更新された当たり図柄乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ605に進む。
ステップ605において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチグループ決定乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ606に進む。
【0152】
ステップ606において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチモード決定乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ607に進む。
ステップ607において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数はすべて同じ第2保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ608に進む。
【0153】
ステップ608において、メインCPU101は、第2特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶し、第2始動入賞口検出時処理を終了する。
【0154】
次に、上述したステップ203の特図関連制御処理について、
図31のフローチャートを参照して説明する。
ステップ700において、メインCPU101は、実行フェーズデータの値をロードする。この実行フェーズデータは、当該特図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この実行フェーズデータは、後述する特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、後述する特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、後述する停止後処理の実行を示すデータ「02」と、後述する特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」と、後述する特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ700でロードした実行フェーズデータの値に基づき、特別図柄変動開始処理(ステップ701)、特別図柄変動停止処理(ステップ702)、停止後処理(ステップ703)、特別遊技制御処理(ステップ704)又は特別遊技終了処理(ステップ705)のいずれかを実行する。そして、特図関連制御処理を終了する。
【0155】
次に、上述したステップ701の特別図柄変動開始処理について、
図32のフローチャートを参照して説明する。
ステップ800において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「00」でないと判定した場合、特別図柄変動開始処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「00」であると判定した場合、次のステップ801に進む。
ステップ801において、メインCPU101は、第2保留記憶領域の記憶部に第2特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第2特図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第2特図乱数が記憶されていると判定した場合、ステップ804に進む。一方、第2特図乱数が記憶されていないと判定した場合、次のステップ802に進む。
【0156】
ステップ802において、メインCPU101は、第1保留記憶領域の記憶部に第1特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第1特図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第1特図乱数が記憶されていると判定した場合、次のステップ803に進む。一方、第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合、ステップ811に進む。
ステップ803において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第1保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第1保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第1保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の大当たり判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ805に進む。
【0157】
また、上述のステップ801で第2特図乱数が記憶されていると判定した場合に進むステップ804において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第2保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第2保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第2保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の大当たり判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ805に進む。
ステップ805において、メインCPU101は、大当たり決定乱数判定テーブル110のうち、現時点の遊技状態に対応するいずれかを選択し、選択したテーブルと、上述のステップ803又はステップ804で処理領域に記憶された大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理を実行する。そして、次のステップ806に進む。
【0158】
ステップ806において、メインCPU101は、特別図柄の種別を決定する特別図柄決定処理を実行する。具体的には、上述のステップ805における抽選の結果が大当たりであった場合には、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数がいずれの始動入賞口への遊技球の入球によるものか(すなわち、第1始動入賞口15か、又は、第2始動入賞口16か)を確認した上で、これに応じた当たり図柄乱数判定テーブル111を選択し、選択したテーブルと、上述のステップ803又はステップ804で処理領域に記憶された当たり図柄乱数とに基づいて、特別図柄の種別を決定する。一方、上述のステップ805における抽選の結果がハズレであった場合には、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数が第1始動入賞口15への遊技球の入球によるものであれば特別図柄Y1を決定し、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数が第2始動入賞口16への遊技球の入球によるものであれば特別図柄Y2を決定する。そして、決定した特別図柄に対応するデータを、メインRAM103の所定の領域に記憶する。また、この特別図柄決定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、特別図柄を決定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。そして、次のステップ807に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pの特別図柄変動開始処理では、第1特図乱数及び第2特図乱数の両方が記憶されている場合には、第1特図乱数に優先して第2特図乱数が処理されるようになっているが、これに限定されるものではなく、保留記憶領域に記憶された順に処理してもよい。
【0159】
ステップ807において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、決定された特別図柄の種別に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板300に送信されることとなる。そして、次のステップ808に進む。
ステップ808において、メインCPU101は、上述のステップ803又はステップ804で処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数に基づいて、変動演出パターンの決定に係る変動演出パターン決定処理を実行する。そして、次のステップ809に進む。
【0160】
ステップ809において、メインCPU101は、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31で特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、第1特図乱数に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第1特別図柄表示装置30が点滅表示を開始し、また、第2特図乱数に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第2特別図柄表示装置31が点滅表示を開始する。ここで、点滅表示とは、各表示装置において「−」が所定の間隔で点滅することをいうものである。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1特図乱数が第1保留記憶領域に記憶されている場合には、第1特図保留数を認識できる態様で第1特図保留表示装置38が表示され、第2特図乱数が第2保留記憶領域に記憶されている場合には、第2特図保留数を認識できる態様で第2特図保留表示装置39が表示されるようになっている。そして、第1特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第1特図保留数が1つ減ることを示すように、第1特図保留表示装置38が表示制御され、第2特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第2特図保留数が1つ減ることを示すように、第2特図保留表示装置39が表示制御される。
そして、次のステップ810に進む。
【0161】
ステップ810において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動停止処理が実行されるように、実行フェーズデータに「01」をセットし、特別図柄変動開始処理を終了する。
また、上述のステップ802で第1保留記憶領域に第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合に進むステップ811において、メインCPU101は、変動表示が行われていないことに基づき、演出表示装置21においてデモ表示を行うためのデモ判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は特別図柄の変動表示が行われていない時間を計時するとともに、所定時間の間、特別図柄の変動表示が行われない場合に、演出表示装置21にデモ画面を表示するためのデモコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別変動開始処理を終了する。
【0162】
次に、上述したステップ808の変動演出パターン決定処理について、
図33のフローチャートを参照して説明する。
ステップ900において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ901に進む。一方、大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ903に進む。
ステップ901において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された大当たり図柄、及び、現時点の遊技状態を確認する。そして、次のステップ902に進む。
【0163】
ステップ902において、メインCPU101は、上述のステップ901で確認した大当たり図柄、及び、遊技状態に基づいて、対応するリーチモード決定乱数判定テーブル113(大当たり用判定テーブル)を選択する。そして、ステップ907に進む。
また、上述のステップ900で大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ903において、メインCPU101は、当該抽選の判定に係る始動入賞口の種別(すなわち、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数がいずれの始動入賞口への入球により取得されたものであるか)を確認するとともに、現時点の遊技状態、及び、現時点の保留数を確認する。そして、次のステップ904に進む。
【0164】
ステップ904において、メインCPU101は、上述のステップ903で確認した始動入賞口の種別、遊技状態及び保留数に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブル112を選択する。そして、次のステップ905に進む。
ステップ905において、メインCPU101は、上述のステップ803又はステップ804で処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数と、上述のステップ904で選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブル112とに基づいて、グループの種別を決定し、当該グループの種別を所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ906に進む。
【0165】
ステップ906において、メインCPU101は、上述のステップ905で決定されたグループの種別に基づいて、リーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)を選択する。そして、次のステップ907に進む。
ステップ907において、メインCPU101は、上述のステップ902で選択されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(大当たり用判定テーブル)、又は、上述のステップ906で選択されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)と、上述のステップ803又はステップ804で処理領域に記憶されたリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号及び変動パターン抽選テーブルを決定し、この決定された変動モード番号を所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ908に進む。
【0166】
ステップ908において、メインCPU101は、上述のステップ907で決定された変動パターン抽選テーブルを取得する。そして、次のステップ909に進む。
ステップ909において、メインCPU101は、上述のステップ908で取得された変動パターン抽選テーブルと、上述のステップ803又はステップ804で処理領域に記憶された変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定し、この決定された変動パターン番号を所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ910に進む。
【0167】
ステップ910において、メインCPU101は、変動時間決定テーブル115と、上述のステップ907で決定された変動モード番号、及び、上述のステップ909で決定された変動パターン番号とに基づいて、変動時間を決定する。また、メインCPU101は、この決定された変動時間を変動時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ911に進む。
ステップ911において、メインCPU101は、上述のステップ907で決定された変動モード番号に基づいて変動モードコマンドを生成し、上述のステップ909で決定された変動パターン番号に基づいて変動パターンコマンドを生成する。さらに、メインCPU101は、生成された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、変動演出パターン決定処理を終了する。
【0168】
次に、上述したステップ702の特別図柄変動停止処理について、
図34のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1000において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「01」でないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「01」であると判定した場合、次のステップ1001に進む。
【0169】
ステップ1001において、メインCPU101は、ステップ910で変動時間タイマカウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1002に進む。
ステップ1002において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄を、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に停止表示するための停止表示データをセットし、特別図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ1003に進む。
【0170】
ステップ1003において、メインCPU101は、特別図柄が確定したことを示す図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1004に進む。
ステップ1004において、メインCPU101は、特別図柄を停止表示する停止表示時間を停止表示時間カウンタにセットする。そして、次のステップ1005に進む。
【0171】
ステップ1005において、メインCPU101は、特図関連制御処理において停止後処理が実行されるように、実行フェーズデータに「02」をセットする。そして、特別図柄変動停止処理を終了する。
【0172】
次に、上述したステップ703の停止後処理について、
図35のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1100において、メインCPU101は、実行フェーズデータが停止後処理の実行を示すデータ「02」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「02」でないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「02」であると判定した場合、次のステップ1101に進む。
ステップ1101において、メインCPU101は、上述のステップ1004で停止表示時間カウンタにセットされた停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、停止表示時間が経過していないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1102に進む。
【0173】
ステップ1102において、メインCPU101は、時短回数更新処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、現時点の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがオンとなっているか否かを判定する。そして、時短遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた時短回数記憶領域を更新する。この時短回数記憶領域には、時短遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を「1」デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、時短遊技フラグをオフにする処理も実行する。また、時短遊技フラグがオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は、何も処理は行わない。そして、次のステップ1103に進む。
【0174】
ステップ1103において、メインCPU101は、高確回数更新処理を行う。ここでは、メインCPU101は、現時点の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高遊技確フラグがオンとなっているか否かを判定する。そして、高確遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた高確回数記憶領域を更新する。この高確回数記憶領域には、高確率遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を「1」デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、高確遊技フラグをオフにする処理も実行される。また、高確遊技フラグがオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は、何も処理は行わない。そして、次のステップ1104に進む。
【0175】
ステップ1104において、メインCPU101は、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1105に進む。一方、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1109に進む。
ステップ1105において、メインCPU101は、現時点の遊技状態をリセットする処理を実行する。そして、次のステップ1106に進む。
【0176】
ステップ1106において、メインCPU101は、特別遊技の開始時に設定される待機時間であるオープニング時間をタイマカウンタにセットするとともに、オープニング処理が開始されることを示すオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶するそして、次のステップ1107に進む。
ステップ1107において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別遊技制御処理が実行されるように、実行フェーズデータに「03」をセットする。そして、次のステップ1108に進む。
【0177】
ステップ1108において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を確認し、遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、停止後処理を終了する。
また、上述のステップ1104で停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合に進むステップ1109において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、ステップ1108に進む。
【0178】
次に、上述したステップ704の特別遊技制御処理について、
図36のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1200において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「03」でないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「03」であると判定した場合、次のステップ1201に進む。
ステップ1201において、メインCPU101は、上述のステップ1106でタイマカウンタにセットされたオープニング時間が経過したか否かを判定する。そして、オープニング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、オープニング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1202に進む。
【0179】
ステップ1202において、メインCPU101は、この特別遊技制御処理において全ラウンド遊技が終了した後に行われる待機処理であるエンディング処理中であるか否かを判定する。そして、エンディング処理中であると判定した場合、ステップ1210に進む。一方、エンディング処理中でないと判定した場合、次のステップ1203に進む。
ステップ1203において、メインCPU101は、大当たり図柄の種別に応じた特別電動役物作動テーブル116に基づいて、大入賞口18の開閉を行う大入賞口開閉制御処理を実行する。そして、次のステップ1204に進む。
【0180】
ステップ1204において、メインCPU101は、上述のステップ1203の大入賞口開閉制御に基づいてラウンド遊技が開始された時点であるか否かを判定する。そして、ラウンド遊技が開始された時点であると判定した場合、ステップ1205に進む。一方、ラウンド遊技が開始された時点ではないと判定した場合、ステップ1206に進む。
ステップ1205において、メインCPU101は、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技開始コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1206に進む。
なお、ラウンド遊技開始コマンドは、ラウンド遊技の回数ごとに設けられており、これにより、何回目のラウンド遊技が開始されたかを副制御基板300に伝達できるようになっている。
【0181】
ステップ1206において、メインCPU101は、上述のステップ1203の大入賞口開閉制御に基づいてラウンド遊技が終了したか否かを判定する。そして、ラウンド遊技が終了していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、ラウンド遊技が終了したと判定した場合、次のステップ1207に進む。
ステップ1207において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されているラウンド遊技数を「1」デクリメントする。そして、次のステップ1208に進む。
【0182】
ステップ1208において、メインCPU101は、上述のステップ1207でデクリメントしたラウンド遊技数が「0」であるか否かを判定する。そして、当該ラウンド遊技数が「0」でないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、当該ラウンド遊技数が「0」であると判定した場合、次のステップ1209に進む。
ステップ1209において、メインCPU101は、特別遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をタイマカウンタにセットし、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別遊技制御処理を終了する。
【0183】
また、上述のステップ1202でエンディング処理中であると判定した場合に進むステップ1210において、メインCPU101は、上述のステップ1209でタイマカウンタにセットしたエンディング時間が経過したか否かを判定する。そして、当該エンディング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、当該エンディング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1211に進む。
ステップ1211において、メインCPU101は、特別遊技が終了したことを示す特別遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1212に進む。
【0184】
ステップ1212において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別遊技終了処理が実行されるように、実行フェーズデータに「04」をセットする。そして、特別遊技制御処理を終了する。
【0185】
次に、上述したステップ705の特別遊技終了処理について、
図37のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1300において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「04」でないと判定した場合、特別遊技終了処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「04」であると判定した場合、次のステップ1301に進む。
ステップ1301において、メインCPU101は、終了した特別遊技の実行契機となった大当たり図柄(メインRAM103の記憶領域に記憶)を確認するとともに、上述の大当たり図柄に応じた遊技状態設定テーブル117に基づいて、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する。具体的には、メインCPU101は、高確遊技フラグ、時短遊技フラグ、高確回数、時短回数を設定する。たとえば、上述の大当たり図柄が特別図柄X1であった場合には、時短遊技フラグをオンとするとともに、時短回数に「50」をセットする。また、上述の大当たり図柄が特別図柄X2であった場合には、高確遊技フラグ及び時短遊技フラグをいずれもオンとするとともに、高確回数及び時短回数のいずれにも「10000」をセットする。そして、次のステップ1302に進む。
【0186】
ステップ1302において、メインCPU101は、上述のステップ1301で設定された遊技状態に応じて、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態指定コマンドには、ステップ1301で設定された高確遊技フラグのオン又はオフの情報、時短遊技フラグのオン又はオフの情報、高確回数の情報、時短回数の情報が含まれている。そして、次のステップ1303に進む。
ステップ1303において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、特別遊技終了処理を終了する。
【0187】
次に、上述したステップ204の普図関連制御処理について、
図38のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1400において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータの値をロードする。この普図実行フェーズデータは、当該普図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この普図実行フェーズデータは、後述する普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、後述する普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、後述する普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、後述する可動片制御処理の実行を示すデータ「13」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ1400でロードした普図実行フェーズデータの値に基づき、普通図柄変動開始処理(ステップ1401)、普通図柄変動停止処理(ステップ1402)、普通図柄停止後処理(ステップ1403)又は可動片制御終了処理(ステップ1404)のいずれかを実行する。そして、普図関連制御処理を終了する。
【0188】
次に、上述したステップ1401の普通図柄変動開始処理について、
図39のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1500において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動開始処理の実行を示す「10」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「10」でないと判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「10」と判定した場合、次のステップ1501に進む。
ステップ1501において、メインCPU101は、普図保留記憶領域に当たり決定乱数が記憶されているか否か、すなわち、普図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、普図保留数カウンタが「1」以上でない(すなわち、「0」)と判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図保留数カウンタが「1」以上であると判定した場合、次のステップ1502に進む。
【0189】
ステップ1502において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値を「1」デクリメントする。そして、次のステップ1503に進む。
ステップ1503において、メインCPU101は、普図保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の当選判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ1504に進む。
【0190】
ステップ1504において、メインCPU101は、現時点の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブル118(非時短判定テーブル118a又は時短判定テーブル118bのいずれか)を選択し、当該選択したテーブルと、上述のステップ1503で処理領域に記憶された当たり決定乱数とに基づいて、普通図柄の抽選の結果を導出する当選判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、非時短判定テーブル118aを参照して、処理領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。これに対して、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、時短判定テーブル118bを参照して、処理領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。そして、次のステップ1505に進む。
ステップ1505において、メインCPU101は、上述のステップ1504における当選判定処理の結果が当たりであるか否かを判定する。そして、当たりであると判定した場合、次のステップ1506に進む。一方、当たりでない(すなわち、ハズレ)と判定した場合、ステップ1507に進む。
【0191】
ステップ1506において、メインCPU101は、当たり図柄データをメインRAM103の所定の領域に記憶する。そして、ステップ1508に進む。
また、上述のステップ1505で当選判定処理の結果が当たりでない(すなわち、ハズレ)と判定した場合に進むステップ1507において、メインCPU101は、ハズレ図柄データをメインRAM103の所定の領域に記憶する。そして、ステップ1508に進む。
【0192】
ステップ1508において、メインCPU101は、現時点の遊技状態が、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれに設定されているかを確認するとともに、普通図柄変動パターン決定テーブル119を参照して、現時点の遊技状態に応じた普通図柄の変動時間を普図変動時間タイマカウンタにセットする。具体的には、メインCPU101は、現時点の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに「3秒」をセットし、時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに「0.6秒」をセットする。そして、次のステップ1509に進む。
ステップ1509において、メインCPU101は、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄の変動表示が行われる場合には、普通図柄表示装置32が点滅表示を開始する。また、本形態に係るパチンコ機Pでは、当たり決定乱数が普図保留記憶領域に記憶されている場合には、普図保留数を認識できる態様で普通図柄保留表示装置33が表示されるようになっている。そして、普通図柄の変動表示が行われる場合には、当該変動表示の開始と同時に、普図保留数が1つ減ることを示すように、普通図柄保留表示装置33が表示制御される。そして、次のステップ1510に進む。
【0193】
ステップ1510において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。そして、次のステップ1511に進む。
ステップ1511において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「11」をセットする。そして、普通図柄変動開始処理を終了する。
【0194】
次に、上述したステップ1402の普通図柄変動停止処理について、
図40のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1600において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「11」でないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「11」であると判定した場合、次のステップ1601に進む。
ステップ1601において、メインCPU101は、ステップ1508で普図変動時間タイマカウンタにセットされた普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1602に進む。
【0195】
ステップ1602において、メインCPU101は、普通図柄を普通図柄表示装置32に停止表示するための停止表示データをセットし、普通図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ1603に進む。
ステップ1603において、メインCPU101は、普通図柄を停止表示する停止表示時間を普図停止表示時間カウンタにセットする。そして、次のステップ1604に進む。
【0196】
ステップ1604において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「12」をセットする。そして、普通図柄変動停止処理を終了する。
【0197】
次に、上述したステップ1403の普通図柄停止後処理について、
図41のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1700において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「12」でないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「12」であると判定した場合、次のステップ1701に進む。
ステップ1701において、メインCPU101は、上述のステップ1603で普図停止表示時間カウンタにセットされた停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、当該停止表示時間が経過していないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、当該停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1702に進む。
【0198】
ステップ1702において、メインCPU101は、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であるか否かを判定する。そして、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1703に進む。一方、停止表示されている普通図柄が当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1704に進む。
ステップ1703において、メインCPU101は、普図関連制御処理において可動片制御処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「13」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
【0199】
また、上述のステップ1702で停止表示されている普通図柄が当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合に進むステップ1704において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
【0200】
次に、上述したステップ1404の可動片制御処理について、
図42のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1800において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが可動片制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「13」でないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「13」であると判定した場合、次のステップ1801に進む。
ステップ1801において、メインCPU101は、可動片16bが作動制御中であるか否か、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cが通電されているか否かを判定する。そして、可動片16bが作動制御中であると判定した場合、ステップ1804に進む。一方、可動片16bが作動制御中でないと判定した場合、次のステップ1802に進む。
【0201】
ステップ1802において、メインCPU101は、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれであったかを確認する。そして、次のステップ1803に進む。
ステップ1803において、メインCPU101は、第2始動入賞口開放制御テーブル120を参照し、上述のステップ1802で確認した遊技状態に応じて、始動入賞口ソレノイド16cの通電制御データ(開放データ)として、通電回数(開放回数)及び通電時間(開放時間)をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
【0202】
また、上述のステップ1801で可動片16bが作動制御中であると判定した場合に進むステップ1804において、メインCPU101は、上述のステップ1803でセットされた通電時間(開放時間)を経過したか否かを判定する。そして、通電時間(開放時間)を経過していないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、通電時間(開放時間)を経過したと判定した場合、次のステップ1805に進む。
ステップ1805において、メインCPU101は、可動片16bの作動の停止、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cの通電の停止を実行する。そして、次のステップ1806に進む。
【0203】
ステップ1806において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
【0204】
(パチンコ機Pにおける演出及びモードの概要)
上述の如く、主制御基板100において各種処理が実行されることにより、特図遊技及び普図遊技、並びに、特別遊技が進行することとなる。そして、これら遊技の進行中には、主制御基板100から種々のコマンドを副制御基板300に送信し、このコマンドを副制御基板300が受信することにより、当該副制御基板300において、遊技の進行に伴う演出の制御が行われる。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、上述の遊技システムSを利用して当該パチンコ機Pの遊技を行っている間(すなわち、所定の開始操作によりパチンコ機Pに識別情報が入力された後、所定の終了操作が行われるまでの間)、所定の態様の演出が実行されることにより、副制御基板300のサブCPU301が所定の特典としてのポイントを付与するようになっている。そして、上述の如く、この付与されたポイントは、副制御基板300のサブRAM303における所定の記憶領域に蓄積され、遊技者は、このポイントに応じたサービス(特典データのダウンロード、キャラクターカスタマイズ等)を受けることができるようになっている。
さらに、本形態に係るパチンコ機Pは、上述のポイントが付与される所定の態様の演出の実行頻度(決定される割合)や付与されるポイントの値等の設定内容が定められたモードとして、通常モード、及び、当該通常モード中よりもポイントが付与される機会、また、1回に付与されるポイントの値が多くなるような設定内容が定められた特定モードを有しており、副制御基板300のサブCPU301により、いずれかのモードが設定されるようになっている。すなわち、本形態に係るパチンコ機Pにおいて、特定モード中は、通常モード中よりもポイントが多く付与される可能性が高くなっている。
以下では、本形態に係るパチンコ機Pで実行される変動演出及び予告演出の概要、上述のモードの概要、ポイントの付与の概要について説明する。
【0205】
(変動演出の概要)
本形態に係るパチンコ機Pで実行される変動演出は、演出図柄50によるリーチ表示(先に停止表示される2つの演出図柄50が同一の図柄(態様)となる表示)がなされないリーチなし変動パターンと、演出図柄50によるリーチ表示がなされるリーチ変動パターンとに大別される。
この変動演出では、演出表示装置21に表示される背景画像に重ねて、演出図柄50(ダミー図柄)の変動表示が行われる。そして、変動表示した後に停止表示された演出図柄50の組み合わせ(停止表示態様)により、大当たりの抽選の結果が遊技者に報知されるようになっている。
【0206】
具体的には、特別図柄の変動表示の開始とともに、すべての演出図柄50が停止表示された状態から、すべての演出図柄50の変動表示が開始される(
図43(a)及び(b)、
図44(a)及び(b)等参照)。なお、図中の下向き矢印は、演出図柄50が上方から下方へ向けてスクロールする表示がなされていることを示す。
その後、左側に位置する演出図柄50(以下、第1停止図柄という)、右側に位置する演出図柄50(以下、第2停止図柄という)、中央に位置する演出図柄50(以下、第3停止図柄)という順番で停止表示される(
図43(c)〜(e)、
図44(c)〜(e)等参照)が、リーチなし変動パターンでは、第1停止図柄と第2停止図柄とが異なる図柄で停止表示され(
図43(d)参照)、リーチ変動パターンでは、第1停止図柄と第2停止図柄とが同一の図柄で停止表示される(
図44(d)参照)。
【0207】
そして、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合には、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示される(
図44(e)参照)。すなわち、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示されることにより、大当たりの抽選の結果が大当たりであることが報知される。
これに対して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合には、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示されることはない(
図43(e)参照)。すなわち、すべての演出図柄50が同一の図柄では停止表示されないことにより、大当たりの抽選の結果がハズレであることが報知される。
【0208】
また、第3停止図柄は、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に特別図柄が停止表示するのとほぼ同時に停止表示されるようになっている。これにより、演出図柄50の停止表示に先んじて、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に特別図柄が停止表示され、特別図柄の種別で大当たりの抽選の結果が把握されてしまうことを防止している。
【0209】
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、リーチ変動パターンとして、ノーマルリーチ、特殊リーチA、特殊リーチB及び特殊リーチCが設けられている。
ノーマルリーチは、変動の仕方や演出図柄50の表示内容に特段の変化が生じることなく単に第1停止図柄と第2停止図柄とが同一の図柄で停止表示されるリーチ変動パターンである(
図44参照)。
【0210】
また、特殊リーチA、特殊リーチB及び特殊リーチCはいずれも、すべての演出図柄5
0(すなわち、第1停止図柄、第2停止図柄、第3停止図柄)が所定の停止表示態様で仮停止した後に変動表示を再開するという態様の演出が所定回数行われ、その後に、リーチ表示がなされるというリーチ変動パターン(いわゆる擬似連)である(
図45参照)。具体的には、特殊リーチAは、仮停止した後に変動表示を再開するという態様の演出を1回行うものであり、特殊リーチBは、当該態様の演出を2回行うものであり、特殊リーチCは、当該態様の演出を3回行うものである。
なお、リーチ変動パターンは、これらに限定されるものではなく、変動の仕方や演出図柄50の表示内容等を種々設定することができる。
また、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、上述の特定モード中と通常モード中とでは、同一の態様の変動演出であっても演出図柄50のデザインや背景画像等が異なるようになっている。これにより、遊技者が、視覚的に特定モード中と通常モード中とを区別できるとともに、遊技システムSを利用して遊技を行っている遊技者に対しては、特定モード中におけるポイントの付与に対する期待感を向上させることができるのである。
また、後述する如く、識別情報が入力されている場合には、特殊リーチCが実行されると、予め定められたポイントが付与されるようになっている。
【0211】
また、上述のリーチ変動パターンによりリーチ表示がなされた場合には、その後、演出表示装置21の表示部21aに所定の発展演出画像(たとえば、演出図柄50が次々と破壊されていくような動画等)が表示されるリーチ発展演出が実行されることもある(
図46(e)参照)。
なお、このようなリーチ発展演出は、大当たりに当選した場合に実行される可能性が高く設定されているため、遊技者の期待感を高めることとなる。
【0212】
また、これらの演出においては、画像の表示のみならず、画像の表示に併せて、音声出力装置10(スピーカ)から所定のBGMや音声等を出力してもよいし、演出照明装置23(ランプ)を所定の点灯パターンや色で発光させてもよい。また、発展演出画像の表示中の所定の期間内に、演出操作装置9(操作ダイヤル9a、操作ボタン9b)が操作されることにより、他の画像が表示されるようにしてもよい。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、演出図柄50の変動表示が開始されてからリーチ表示の有無が報知されるまで(すなわち、第2停止図柄が停止又はリーチ表示がなされたものとする所定の動画が表示されるまで)が、変動演出の前半部分に相当し、リーチ表示の有無が報知されてから第3停止図柄が停止表示されるまで(すなわち、演出図柄50の変動が終了するまで)が、変動演出の後半部分に相当する。
【0213】
(予告演出の概要)
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技者の期待感を高めるべく、変動演出中に、演出図柄50の変動表示や背景画像に重ねて演出図柄50とは異なる動画や静止画等の画像(カットイン画像)を表示することで、大当たりの当選に対する期待度を示唆する予告演出を実行できるようになっている。
【0214】
本形態に係るパチンコ機Pでは、予告演出の態様として、予告演出A、予告演出B、予告演出C、予告演出D及び予告演出Eが設けられており、これらは、演出図柄50の変動表示に重ねて表示される画像の内容がそれぞれ異なるものとなっている。
具体的には、予告演出Aは、演出図柄50の変動表示に重ねて、「CHANCE!」という文字が付されたカットイン画像が表示されるものである(
図47(c)参照)。また、予告演出Bは、特に図示していないが、演出図柄50の変動表示に重ねて、「CHANCE!」という文字及び所定のキャラクターが付されたカットイン画像が表示されるものである。また、予告演出Cは、特に図示していないが、演出図柄50の変動表示に重ねて、「熱々!」という文字が付されたカットイン画像が表示されるものである。また、予告演出Dは、特に図示していないが、演出図柄50の変動表示に重ねて、「あつあつ!」という文字(「熱々!」を平仮名に変更したもの)が付されたカットイン画像が表示されるものである。また、予告演出Eは、特に図示していないが、演出図柄50の変動表示に重ねて、「激熱!」という文字が付されたカットイン画像が表示されるものである。
なお、予告演出の態様はこれらに限定されるものではなく、他の文字やキャラクターがカットイン画像として表示される態様等を設けてもよい。
【0215】
上述のような予告演出は、大当たりに当選した場合に実行される可能性が高く設定されているため、遊技者の期待感を高めることとなる。
また、これらの予告演出の態様については、大当たりに当選した場合に実行される可能性の高低が別個に設定されている。すなわち、予告演出の態様ごとに大当たりの当選の期待度が異なるように設定されている。このようにすることで、実行される予告演出のパターンに応じて、大当たりの当選に対する遊技者の期待感を変化させることが可能となるのである。
また、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、予告演出A、予告演出B、予告演出C及び予告演出Dは、特定モード中及び通常モード中のいずれにおいても実行されるようになっているが、特定モード中と通常モード中とは、文字のデザインや付された色彩等が異なるようになっている。これにより、遊技者が、視覚的に特定モード中と通常モード中とを区別できるとともに、遊技システムSを利用して遊技を行っている遊技者に対しては、特定モード中におけるポイントの付与に対する期待感を向上させることができるのである。
また、後述する如く、識別情報が入力されている場合には、予告演出B、予告演出C、予告演出D又は予告演出Eが実行されると、予め定められたポイントが付与されるようになっている。
【0216】
(モードの設定、演出態様の決定、及び、ポイント付与の概要)
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、ポイントの付与に関する設定内容(ポイントが付与される所定の態様の演出の決定割合、付与されるポイントの値)を異にする通常モード及び特定モードの2つのモードが設けられており、副制御基板300のサブCPU301によりいずれかのモードが設定されるようになっている。そして、特定モード中は、通常モード中に比べて、ポイントが付与される機会、また、1回に付与されるポイントの値が多くなるように設定されているため、特定モード中は、通常モード中よりも、ポイントが多く付与される可能性が高くなっている。
【0217】
(特定モードの設定)
まず、上述の特定モードの設定について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、通常モード又は特定モードのいずれかのモードが設定されるが、工場出荷直後やリセット後の初期状態においては、通常モードが設定されるようになっている。
そして、副制御基板300のサブCPU301は、遊技状態の変更又は通常モード中における所定の抽選の結果(所定の設定条件)に基づいて、特定モードを設定する。なお、サブCPU301により特定モードが設定されると、演出表示装置21の表示部21aにおいて、特定モードが設定された旨を示す所定の表示がなされる(
図54(a)参照)。
【0218】
具体的には、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、特別図柄X1が決定されると、特別遊技の終了後の遊技状態が、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態に設定され、大当たりに当選することなく、大当たりの抽選の結果が50回導出されると、上述の状態が終了し、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態に設定されるようになっている。
そして、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態に設定されると、これに併せて、副制御基板300のサブCPU301が特定モードを設定する。すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態に設定された場合には、当該遊技状態が終了すると、必ず特定モードが設定されるようになっている。
【0219】
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、通常モード中において、副制御基板300のサブCPU301により特定モードを設定するか否か(すなわち、通常モードを特定モードに変更するか否か)の抽選が行われる。そして、この抽選により特定モードを設定する旨が決定された場合、サブCPU301が、設定中の通常モードを変更して、特定モードを設定する。
具体的には、副制御基板300のサブROM302には、
図48に示すように、特定モードを設定するか否かを決定するための特定モード抽選テーブル121が記憶されている。そして、本形態に係るパチンコ機Pでは、通常モード中において副制御基板300のサブCPU301が主制御基板100のメインCPU101から図柄確定コマンドを受信(すなわち、変動表示が停止)すると、0〜249の数値範囲内で1個のモード変更決定乱数が取得され、この取得されたモード変更決定乱数と特定モード抽選テーブル121とに基づいて、特定モードを設定するか否かを決定するための抽選が行われる。
図48に示すように、特定モード抽選テーブル121によれば、モード変更決定乱数が0又は1であった場合に特定モードを設定する旨が決定され、これ以外のモード変更決定乱数(2〜249)であった場合に特定モードを設定しない(すなわち、通常モードから特定モードへ変更しない)旨が決定される。したがって、特定モードを設定する旨が決定される確率は1/125となる。
【0220】
以上のように、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態の終了後に、特定モードを設定することで、遊技システムSを利用して遊技を行っている遊技者に対しては、上述の遊技状態が終了してもポイントの蓄積への期待感を高めることができるため、上述の遊技状態終了後も遊技を継続させることができるのである。
また、通常モード中の抽選により特定モードを設定する旨を決定することで、通常モード中も特定モードが設定されることへの期待感を高めることができるのである。
【0221】
なお、上述の抽選において特定モードを設定する旨の決定確率については、上述の内容に限定されるものではなく、より高い確率で特定モードを設定する旨が決定されるように乱数を設定してもよい。
また、特定モードを設定する旨の決定確率は固定された値とするのではなく、変動させてもよい。たとえば、上述の抽選回数が増えれば増える程、特定モードを設定する旨の決定確率が高くなるように設定してもよい。
また、特定モードを設定する旨の決定確率は、識別情報の入力の有無に基づいて変更してもよい。たとえば、識別情報が入力されていない場合よりも識別情報が入力されている場合の方が、特定モードを設定する旨の決定確率が高くなるように設定してもよい。
さらに、本形態に係るパチンコ機Pでは、図柄確定コマンドの受信時(すなわち、変動表示の停止時)に上述の抽選を行うようになっていたが、これに限定されるものではなく、たとえば、変動モードコマンドの受信時(すなわち、変動表示の開始時)に上述の抽選を行うようにしてもよい。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態の終了後には必ず特定モードが設定されるようになっていたが、これに限定されるものではなく、上述の遊技状態終了後にも所定の抽選を行い、この抽選結果に応じて特定モードが設定されるようにしてもよい。
【0222】
(特定モードから通常モードへの変更)
次に、特定モードから通常モードへの変更について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、特定モードが設定された後、予め定められた所定回数の変動演出が実行されると、その後、副制御基板300のサブCPU301により特定モードを通常モードに変更するか否か(すなわち、通常モードを設定するか否か)の抽選が行われる。そして、この抽選により特定モードを通常モードに変更する旨が決定された場合、サブCPU301は、設定中の特定モードを変更して、通常モードを設定する。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、特定モード中に大当たりに当選した場合にも、サブCPU301は、設定中の特定モードを変更して、通常モードを設定する。
なお、サブCPU301により通常モードが設定されると、演出表示装置21の表示部21aにおいて、通常モードが設定された旨(特定モードが終了した旨)を示す所定の表示がなされる(
図54(b)参照)。
【0223】
以下、上述の特定モードを通常モードに変更するか否かの抽選について説明する。
副制御基板300のサブROM302には、
図49及び
図50に示すように、モード抽選設定テーブル122、及び、通常モード抽選テーブル123が記憶されている。
モード抽選設定テーブル122は、特定モードを通常モードに変更するか否かの抽選を開始するまでの変動演出の実行回数を定めたものである。上述のように、特定モードが設定されると、サブCPU301が、このモード抽選設定テーブル122に基づいて、上述の抽選を開始するまでの変動演出の実行回数が設定される。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技システムSを利用して遊技を行うための識別情報が入力されているか否かによって、この実行回数が異なるように設定されている。具体的には、
図49に示すように、識別情報が入力されている場合(すなわち、遊技システムSを利用して遊技を行っている場合)には実行回数が100回に設定され、識別情報が入力されていない場合(すなわち、遊技システムSを利用して遊技を行っていない場合)には実行回数が30回に設定される。すなわち、識別情報が入力されている場合には変動演出が100回実行された後に上述の抽選が開始され、識別情報が入力されていない場合には変動演出が30回実行された後に上述の抽選が開始される。
【0224】
通常モード抽選テーブル123は、特定モードを通常モードに変更するか否かを決定するためのものであって、
図50(a)及び(b)に示すように、識別情報が入力されている場合において参照される第1通常モード抽選テーブル123aと、識別情報が入力されていない場合において参照される第2通常モード抽選テーブル123bと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、特定モードが設定されてから変動演出が上述の実行回数行われた後において、副制御基板300のサブCPU301が主制御基板100のメインCPU101から図柄確定コマンドを受信(すなわち、変動表示が停止)すると、0〜249の数値範囲内で1個のモード変更決定乱数が取得される。そして、識別情報の入力の有無に応じて、第1通常モード抽選テーブル123a又は第2通常モード抽選テーブル123bのいずれかの通常モード抽選テーブル123が選択(取得)され、取得されたモード変更決定乱数と選択された通常モード抽選テーブル123とに基づいて、特定モードを通常モードに変更するか否かを決定するための抽選が行われる。
【0225】
図50(a)に示すように、第1通常モード抽選テーブル123aによれば、モード変更決定乱数が0〜4であった場合に特定モードを通常モードに変更する旨が決定され、これ以外のモード変更決定乱数(5〜249)であった場合に特定モードを通常モードに変更しない旨(すなわち、特定モードを維持する)旨が決定される。したがって、この第1通常モード抽選テーブル123aにおける、特定モードを通常モードに変更する旨が決定される確率は1/50となる。
また、
図50(b)に示すように、第2通常モード抽選テーブル123bによれば、モード変更決定乱数が0〜24であった場合に特定モードを通常モードに変更する旨が決定され、これ以外のモード変更決定乱数(25〜249)であった場合に特定モードを通常モードに変更しない旨が決定される。したがって、この第2通常モード抽選テーブル123bにおける、特定モードを通常モードに変更する旨が決定される確率は1/10となる。
すなわち、第1通常モード抽選テーブル123aは、第2通常モード抽選テーブル123bに比べて、特定モードを通常モードに変更する旨が決定される確率は1/5となるように設定されている。
【0226】
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、識別情報が入力されていない場合よりも識別情報が入力されている場合の方が、特定モードを通常モードに変更するか否かを決定するための抽選が開始されるまでの変動演出の実行回数が多くなっている。また、識別情報が入力されていない場合よりも識別情報が入力されている場合の方が、特定モードを通常モードに変更する旨の決定確率が低くなっている。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、識別情報が入力されていない場合よりも識別情報が入力されている場合の方が、特定モードから通常モードへ変更されにくいようになっている。
したがって、遊技システムSを利用したサービスの提供を受けるべく、パチンコ機Pに識別情報を入力して遊技を行っている場合には、多くのポイントが蓄積される可能性の高い特定モードが長く継続しやすいことから、ポイントの蓄積について関心の高い上述の遊技者の遊技に対する興趣を高めることができる。これに対して、遊技システムSを利用しないためパチンコ機Pに識別情報を入力せずに遊技を行っている場合には、遊技システムSを利用して遊技を行っている場合と比較して、上述の特定モードが継続しにくく通常モードへ変更されやすいことから、ポイントの付与について関心が低い上述の遊技者に対して、特定モードが長く継続することで煩わしい印象を与えてしまうことを防止することができる。
このように、本形態に係るパチンコ機Pによれば、上述のポイントに基づいて遊技システムSにより提供されるサービスを望む遊技者、及び、当該サービスを望まない遊技者のいずれもが遊技に対する興趣を維持することが可能となるのである。
【0227】
なお、上述の抽選において特定モードを通常モードに変更する旨の決定確率や、上述の抽選が開始されるまでの変動演出の実行回数については、上述の内容に限定されるものではなく、種々の値に設定することができる。
また、上述の決定確率は固定された値とするのではなく、変動させてもよい。たとえば、変動演出の実行回数が増えれば増える程、上述の決定確率が高くなるように設定してもよい。また、変動演出の実行回数が所定数に達した場合には、必ず特定モードを通常モードに変更するように設定してもよい。
さらに、本形態に係るパチンコ機Pでは、図柄確定コマンドの受信時(すなわち、変動表示の停止時)に上述の抽選を行うようになっていたが、これに限定されるものではなく、たとえば、変動モードコマンドの受信時(すなわち、変動表示の開始時)に上述の抽選を行うようにしてもよい。
【0228】
(各モード中における演出の態様の決定、及び、ポイント付与の概要)
次に、各モード中における演出の態様の決定、及び、決定された演出の態様に基づくポイントの付与について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、通常モード及び特定モードのそれぞれに、上述の変動演出の態様や予告演出の態様を決定するための演出決定テーブル、及び、決定された演出(すなわち、実行される演出)の態様に応じたポイントが定められたポイント決定テーブル126が設けられている。
そして、副制御基板300のサブCPU301は、主制御基板100から変動モードコマンドを受信した場合に、受信した当該変動モードコマンドに対応する変動モード番号、及び、設定されているモードに対応する演出決定テーブルに基づいて、変動演出の態様や予告演出の態様を決定する。また、副制御基板300のサブCPU301は、決定された変動演出の態様や予告演出の態様、及び、設定されているモードに対応するポイント決定テーブルに基づいて、付与するポイントの値を決定するようになっている。
【0229】
(変動演出の態様の決定)
副制御基板300のサブROM302には、
図51に示すように、変動演出の前半部分の態様を決定するための変動演出決定テーブル124が記憶されている。この変動演出決定テーブル124は、通常モード中変動演出決定テーブル124a(
図51(a)参照)と、特定モード中変動演出決定テーブル124b(
図51(b)参照)と、を備えている。
【0230】
通常モード中変動演出決定テーブル124aは、通常モードが設定されている場合の変動演出の前半部分の態様を決定するためのものである。また、特定モード中変動演出決定テーブル124bは、特定モードが設定されている場合の変動演出の前半部分の態様を決定するためのものである。
この通常モード中変動演出決定テーブル124a及び特定モード中変動演出決定テーブル124bには、
図51(a)及び(b)に示すように、主制御基板100のメインCPU101から受信し得る変動モードコマンド(変動モード番号)、及び、所定の数値範囲(本形態では0〜249)内で取得される演出乱数(変動態様決定乱数)ごとに対応付けられて、演出図柄50が変動表示を開始してからリーチ表示の有無が報知されるまでの態様(すなわち、リーチ変動なしパターン、ノーマルリーチ、特殊リーチA、特殊リーチB又は特殊リーチCのいずれか)が定められている。
そして、副制御基板300のサブCPU301が主制御基板100のメインCPU101から変動モードコマンドを受信すると、当該サブCPU301は、所定の数値範囲(0〜249)から演出乱数(変動態様決定乱数)を取得するとともに、設定されているモードに対応した変動演出決定テーブル124を取得する。そして、取得した演出乱数及び変動演出決定テーブル124に基づいて、変動演出の前半部分の態様が決定される。
【0231】
具体的には、
図51(a)に示すように、通常モード中変動演出決定テーブル124a及び特定モード中変動演出決定テーブル124bによれば、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「00H」又は「01H」であった場合には、リーチなし変動パターンが決定される。また、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「02H」であった場合には、ノーマルリーチが決定される。また、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「03H」又は「04H」であった場合には、特殊リーチA、特殊リーチB又は特殊リーチCのいずれかが決定される。また、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「32H」であった場合には、ノーマルリーチが決定される。また、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「33H」であった場合には、特殊リーチA又は特殊リーチCのいずれかが決定される。また、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「34H」であった場合には、特殊リーチB又は特殊リーチCのいずれかが決定される。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、通常モード中又は特定モード中のいずれであっても、変動モード番号に応じて決定される変動演出の前半部分の態様は同一の内容となっている。
【0232】
ここで、
図51(a)及び(b)において、変動モードコマンドに対応する変動モード番号と変動演出の前半部分の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、当該選択領域に割り振られた変動態様決定乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。
本形態に係るパチンコ機Pでは、通常モード中変動演出決定テーブル124aにおいて特殊リーチCが決定される確率よりも、特定モード中変動演出決定テーブル124bにおいて特殊リーチCが決定される確率の方が高くなるように、変動態様決定乱数が割り振られている。すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、通常モード中よりも特定モード中の方が、特殊リーチCが実行されやすいようになっている。
【0233】
なお、特に図示していないが、副制御基板300のサブROM302には、変動演出の後半部分の態様を決定するための演出決定テーブルも記憶されている。この演出決定テーブルには、主制御基板100のメインCPU101から受信し得る変動パターンコマンドに対応する変動パターン番号、及び、所定の数値範囲(本形態では0〜249)内で取得される演出乱数(後半態様決定乱数)ごとに対応付けられて、リーチ表示の有無が報知されてから第3停止図柄が停止するまでの態様(すなわち、リーチ発展演出の有無)が定められている。そして、副制御基板300のサブCPU301が、主制御基板100のメインCPU101から変動パターンコマンドを受信すると、当該サブCPU301は、所定の数値範囲(0〜249)から1の演出乱数(後半態様決定乱数)を取得し、取得した演出乱数及び上述の演出決定テーブルに基づいて、変動演出の後半部分の態様が決定される。
【0234】
(予告演出の態様の決定)
副制御基板300のサブROM302には、
図52に示すように、予告演出の態様を決定するための予告演出決定テーブル125が記憶されている。この予告演出決定テーブル125は、通常モード中予告演出決定テーブル125a(
図52(a)参照)と、特定モード中予告演出決定テーブル125b(
図52(b)参照)と、を備えている。
【0235】
通常モード中予告演出決定テーブル125aは、通常モードが設定されている場合の予告演出の態様を決定するためのものである。また、特定モード中予告演出決定テーブル125bは、特定モードが設定されている場合の予告演出の態様を決定するためのものである。
この通常モード中予告演出決定テーブル125a及び特定モード中予告演出決定テーブル125bには、
図52(a)及び(b)に示すように、主制御基板100のメインCPU101から受信し得る変動モードコマンド(変動モード番号)、及び、所定の数値範囲(本形態では0〜249)内で取得される演出乱数(予告態様決定乱数)ごとに対応付けられて、予告演出の態様(すなわち、非実行、予告演出A、予告演出B、予告演出C、予告演出D又は予告演出Eのいずれか)が定められている。なお、非実行とは、予告演出を実行しない旨を示している。
そして、副制御基板300のサブCPU301が主制御基板100のメインCPU101から変動モードコマンドを受信すると、当該サブCPU301は、所定の数値範囲(0〜249)から演出乱数(予告態様決定乱数)を取得するとともに、設定されているモードに対応した予告演出決定テーブル125を取得する。そして、取得した演出乱数及び予告演出決定テーブル125に基づいて、予告演出の態様が決定される。
【0236】
具体的には、
図52(a)に示すように、通常モード中予告演出決定テーブル125aによれば、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「00H」又は「01H」であった場合には、非実行が決定される。また、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「02H」、「03H」又は「04H」であった場合には、非実行、予告演出A、予告演出B、予告演出C又は予告演出Dのいずれかが決定される。また、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「32H」、「33H」又は「34H」であった場合には、予告演出A、予告演出B、予告演出C又は予告演出Dのいずれかが決定される。
また、
図52(b)に示すように、特定モード中予告演出決定テーブル125bによれば、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「00H」又は「01H」であった場合には、非実行が決定される。また、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「02H」、「03H」又は「04H」であった場合には、非実行、予告演出A、予告演出B、予告演出C、予告演出D又は予告演出Eのいずれかが決定される。また、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「32H」、「33H」又は「34H」であった場合には、予告演出A、予告演出B、予告演出C、予告演出D又は予告演出Eのいずれかが決定される。
【0237】
ここで、
図52(a)及び(b)において、変動モードコマンドに対応する変動モード番号と予告演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、当該選択領域に割り振られた予告態様決定乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。
本形態に係るパチンコ機Pでは、通常モード中予告演出決定テーブル125aにおいて予告演出Bが決定される確率と、特定モード中予告演出決定テーブル125bにおいて予告演出Bが決定される確率とは同一となるように、予告態様決定乱数が割り振られている。
また、通常モード中予告演出決定テーブル125aにおいては、予告演出Dよりも予告演出Cの方が高確率で決定されるものの、特定モード中予告演出決定テーブル125bにおいては、予告演出Cよりも予告演出Dの方が高確率で決定されるように、予告態様決定乱数が割り振られている。すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、通常モード中は予告演出Dよりも予告演出Cの方が実行されやすいものの、特定モード中は予告演出Cよりも予告演出Dの方が実行されやすいようになっている。
また、通常モード中予告演出決定テーブル125aにおいては、予告演出Eは決定されないものの、特定モード中予告演出決定テーブル125bにおいては、予告演出Eは決定されるように、予告態様決定乱数が割り振られている。すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、通常モード中において予告演出Eは実行されず、特定モード中のみ予告演出Eが実行されるようになっている。
【0238】
(ポイントの付与)
副制御基板300のサブROM302には、
図53に示すように、決定された演出の態様に対応するポイントが定められたポイント付与テーブル126が記憶されている。このポイント付与テーブル126は、通常モード中ポイント付与テーブル126a(
図53(a)参照)と、特定モード中ポイント付与テーブル126b(
図53(b)参照)と、を備えている。
【0239】
通常モード中ポイント付与テーブル126aは、通常モードが設定されている場合に実行される演出の態様に応じたポイントを決定するためのものである。また、特定モード中ポイント付与テーブル126bは、特定モードが設定されている場合に実行される演出の態様に応じたポイントを決定するためのものである。
この通常モード中ポイント付与テーブル126a及び特定モード中ポイント付与テーブル126bには、
図53(a)及び(b)に示すように、サブCPU301により決定された変動演出の前半部分の態様又は予告演出の態様ごとに対応付けられて、付与されるポイントが定められている。
そして、上述の演出の態様が決定されると、サブCPU301は、識別情報が入力されているか否かを確認し、識別情報が入力されている場合に、決定された演出の態様及びポイント付与テーブル126に基づいて、付与されるポイントが決定される。これに対して、識別情報が入力されていない場合には、付与されるポイントは決定されない。すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、識別情報が入力されている場合にのみポイントが付与され、識別情報が入力されていない場合にはポイントが付与されないようになっている。
なお、ポイントが付与される場合には、演出表示装置21の表示部21aにおいて、付与されたポイントを示す所定の表示がなされる(
図54(c)参照)。
【0240】
具体的には、
図53(a)に示すように、通常モード中ポイント付与テーブル126aによれば、変動演出の前半部分の態様として、リーチなし変動パターン、ノーマルリーチ、特殊リーチA、特殊リーチBが決定された場合、及び、予告演出の態様として予告演出Aが決定された場合には、付与されるポイントとして0ポイントが決定される。すなわち、これらの演出の態様が決定された場合には、ポイントは付与されない。
また、変動演出の前半部分の態様として特殊リーチCが決定された場合、及び、予告演出の態様として予告演出B、予告演出Cが決定された場合には、付与されるポイントとして50ポイントが決定される。また、予告演出の態様として予告演出Dが決定された場合には、付与されるポイントとして100ポイントが決定される。
なお、上述の如く、通常モード中は予告演出の態様として予告演出Eは決定されないことから、通常モード中ポイント付与テーブル126aには、予告演出Eに対応するポイントは設定されていない。
また、
図53(b)に示すように、特定モード中ポイント付与テーブル126bによれば、変動演出の前半部分の態様として、リーチなし変動パターン、ノーマルリーチ、特殊リーチA、特殊リーチBが決定された場合、及び、予告演出の態様として予告演出Aが決定された場合には、付与されるポイントとして0ポイントが決定される。
また、変動演出の前半部分の態様として特殊リーチCが決定された場合、及び、予告演出の態様として予告演出Cが決定された場合には、付与されるポイントとして50ポイントが決定される。また、予告演出の態様として、予告演出B又は予告演出Dが決定された場合には、付与されるポイントとして100ポイントが決定される。また、予告演出の態様として、予告演出Eが決定された場合には、付与されるポイントとして150ポイントが決定される。
【0241】
ここで、特殊リーチCについては、通常モード中及び特定モード中のいずれで実行されても同じポイント(50ポイント)が付与されるものの、通常モード中よりも特定モード中の方が、実行される確率が高く設定されている。すなわち、特定モード中は通常モード中よりも、特殊リーチCの実行によりポイントが付与される機会が多くなるため、いずれのモード中でも同じポイントが付与されるものの、通常モード中よりも特定モード中の方がポイントを多く付与できることとなる。
また、予告演出Bについては、通常モード中及び特定モード中も実行される確率は同じであるものの、通常モード中に実行された場合には50ポイントが付与され、特定モード中に実行された場合には100ポイントが付与されるようになっており、通常モード中よりも特定モード中に実行された方が、付与されるポイントが多く設定されている。すなわち、特定モード中は通常モード中よりも、予告演出Bの実行により付与されるポイントが多くなるため、いずれのモード中でも実行確率は同じであっても、通常モード中よりも特定モード中の方がポイントを多く付与できることとなる。
また、予告演出C及び予告演出Dについては、通常モード中及び特定モード中のいずれで実行されても、それぞれ同じポイント(予告演出Cは50ポイント、予告演出Dは100ポイント)が付与されるものの、通常モード中においては予告演出Dよりも予告演出Cの方が実行される確率が高く、特定モード中においては予告演出Cよりも予告演出Dの方が実行される確率が高く設定されている。すなわち、特定モード中は通常モード中よりも、予告演出Cと比較して付与されるポイントの多い予告演出Dが実行される機会が多くなるため、通常モード中よりも特定モード中の方がポイントを多く付与できることとなる。
また、予告演出Eについては、実行されると150ポイントが付与されるものの、通常モード中には実行されず、特定モード中のみ実行されるように設定されている。したがって、通常モード中よりも特定モード中の方がポイントを多く付与できることとなる。
本形態に係るパチンコ機Pでは、以上のように各演出の実行確率や付与されるポイントが設定されているため、通常モード中よりも特定モード中の方が、ポイントを多く付与できる可能性が高くなっている。
【0242】
なお、上述のポイントについては、一の演出に対応して一の値が設定されているが、これに限定されるものではなく、一の演出に対応して複数の値を設定しておき、ポイントを付与する際に、所定の抽選でいずれかの値を決定するようにしてもよい。
【0243】
(付与されたポイントの蓄積)
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の遊技システムSを利用して当該パチンコ機Pの遊技を行っている間、副制御基板300のサブCPU301が、付与されたポイントを蓄積するようになっている。
具体的には、副制御基板300のサブRAM303に、蓄積されたポイントを記憶するための記憶領域が設けられている。そして、ポイントが付与されるごとに、副制御基板300のサブCPU301が、上述の記憶領域に記憶されているポイントに対して、新たに付与されたポイントを加算する。これにより、付与されたポイントが上述の記憶領域に蓄積されることとなる。
【0244】
そして、遊技システムSの利用を終了するための所定の終了操作を行うと、副制御基板300のサブCPU301が、上述の記憶領域から、記憶されているポイントを取得し、当該ポイントを含む遊技履歴情報の2次元コードを生成する。そして、情報端末装置12を介して、この2次元コードに含まれているポイントを、サーバSVに蓄積することができる。
【0245】
次に、上述のような各種処理を実行するための副制御基板300における制御処理について説明する。
まず、副制御基板300のメイン処理について、
図55に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップ2000において、電源投入に応じて、サブROM302からメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM303に記憶されるフラグなどの初期化、設定処理を実行する。そして、次のステップ2001に進む。
ステップ2001において、サブCPU301は、各種演出乱数(変動態様決定乱数、後半態様決定乱数、予告態様決定乱数)やモード変更決定乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込処理が行われるまでステップ2001の処理を繰り返し実行する。なお、ここでは、上述のそれぞれの乱数が非同期的に更新されている。
【0246】
次に、副制御基板300のタイマ割込処理について、
図56に示すフローチャートを参照して説明する。
副制御基板300には、所定の周期(4ミリ秒)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(特に図示しておらず)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU301は
タイマ割込処理プログラムを読み込んで、
図56に示すタイマ割込処理を開始する。
【0247】
ステップ2100において、サブCPU301は、副制御基板300で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を実行する。そして、次のステップ2101に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、副制御基板300のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ2101において、サブCPU301は、サブRAM303の受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を実行する。具体的には、副制御基板300においては、主制御基板100からコマンドが送信されると、コマンド受信割込処理が行われ、主制御基板100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。そして、サブCPU301は、コマンド受信割込処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析する。そして、次のステップ2102に進む。
【0248】
ステップ2102において、サブCPU301は、パチンコ機Pが待機状態(非遊技状態)の場合に行うデモ表示中処理を実行する。そして、次のステップ2103に進む。
ステップ2103において、サブCPU301は、サブRAM303の送信バッファにセットされているコマンドを、画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)へ送信する。そして、副制御基板300のタイマ割込処理を終了する。
【0249】
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、遊技状態コマンドを受信した場合に実行される遊技状態コマンド受信処理について、
図57のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、遊技状態コマンドは、主制御基板100において、停止後処理のステップ1108で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
【0250】
ステップ2200において、サブCPU301は、特定モードが設定されている旨を示す特定モードフラグがオンであるか否かを判定する。そして、特定モードフラグがオンでない(すなわち、特定モードフラグがオフである)と判定した場合、ステップ2203に進む。一方、特定モードフラグがオンであると判定した場合、次のステップ2201に進む。
ステップ2201において、サブCPU301は、受信した遊技状態コマンドに基づき、特別遊技実行中になったか否か、すなわち、受信した遊技状態コマンドが特別遊技の実行を示すものであったか否かを判定する。そして、特別遊技実行中になっていないと判定した場合、ステップ2203に進む。一方、特別遊技実行中になったと判定した場合、次のステップ2202に進む。
【0251】
ステップ2202において、サブCPU301は、特定モードフラグをオフにする。そして、次のステップ2203に進む。
ステップ2203において、サブCPU301は、受信した遊技状態コマンドに基づき、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態が終了したか否かを判定する。換言すれば、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態中に、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態を示す遊技状態コマンドを受信したか否かを判定する。そして、上述の遊技状態が終了していないと判定した場合、遊技状態コマンド受信処理を終了する。一方、上述の遊技状態が終了したと判定した場合、次のステップ2204に進む。
【0252】
ステップ2204において、サブCPU301は、特定モードフラグをオンにする。そして、次のステップ2205に進む。
ステップ2205において、サブCPU301は、識別情報が入力されているか否かを確認する。その上で、モード抽選設定テーブル122を参照し、識別情報の入力の有無に応じた、特定モードを通常モードに変更するか否かの抽選を開始するまでの変動演出の実行回数を取得する。そして、取得された実行回数を所定の実行回数カウンタ(特に図示しておらず)にセットする。なお、この実行回数カウンタは、サブRAM303の特定の記憶領域や所定のレジスタを用いて構成することができる。そして、次のステップ2206に進む。
【0253】
ステップ2206において、サブCPU301は、特定モードが設定された旨の表示を行うための特定モード実行開始コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた特定モード実行開始コマンドは、上述のステップ2103において、画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)へ送信されるとともに、これらの制御基板において、特定モードが設定された旨の表示が実行されることとなる。そして、遊技状態コマンド受信処理を終了する。
【0254】
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、図柄確定コマンドを受信した場合に実行される図柄確定コマンド受信処理について、
図58のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、図柄確定コマンドは、主制御基板100において、特別図柄変動停止処理のステップ1003で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
【0255】
ステップ2300において、サブCPU301は、特定モードフラグがオンであるか否かを判定する。そして、特定モードフラグがオンであると判定した場合、ステップ2302に進む。一方、特定モードフラグがオンでない(すなわち、特定モードフラグがオフである)と判定した場合、次のステップ2301に進む。
ステップ2301において、サブCPU301は、特定モードを設定するための特定モード設定処理を実行する。そして、図柄確定コマンド受信処理を終了する。
また、上述のステップ2300で特定モードフラグがオンであると判定した場合に進むステップ2302において、サブCPU301は、通常モードを設定する(通常モードに変更する)ための通常モード設定処理を実行する。そして、図柄確定コマンド受信処理を終了する。
【0256】
次に、上述したステップ2301の特定モード設定処理について、
図59のフローチャートを参照して説明する。
ステップ2400において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新されたモード変更決定乱数を取得する。そして、次のステップ2401に進む。
ステップ2401において、サブCPU301は、取得したモード変更決定乱数、及び、特定モード抽選テーブル121に基づいて、特定モードを設定するか否かを決定する。そして、次のステップ2402に進む。
【0257】
ステップ2402において、サブCPU301は、上述のステップ2401で特定モードを設定する旨が決定されたか否かを判定する。そして、特定モードを設定する旨が決定されていないと判定した場合、特定モード設定処理を終了する。一方、特定モードを設定する旨が決定されたと判定した場合、次のステップ2403に進む。
ステップ2403において、サブCPU301は、特定モードフラグをオンにする。そして、次のステップ2404に進む。
【0258】
ステップ2404において、サブCPU301は、識別情報が入力されているか否かを確認する。その上で、モード抽選設定テーブル122を参照して、識別情報の入力の有無に応じた、特定モードを通常モードに変更するか否かの抽選を開始するまでの変動演出の実行回数を取得する。そして、取得された実行回数を所定の実行回数カウンタ(特に図示しておらず)にセットする。そして、次のステップ2405に進む。
ステップ2405において、サブCPU301は、特定モードが設定された旨の表示を行うための特定モード実行開始コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた特定モード実行開始コマンドは、上述のステップ2103において、画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)へ送信されるとともに、これらの制御基板において、特定モードが設定された旨の表示が実行されることとなる。そして、特定モード設定処理を終了する。
【0259】
次に、上述したステップ2302の通常モード設定処理について、
図60のフローチャートを参照して説明する。
ステップ2500において、サブCPU301は、実行回数カウンタの値が0であるか否かを判定する。そして、0でない(すなわち、0以上である)と判定した場合、次のステップ2501に進む。一方、0であると判定した場合、ステップ2502に進む。
ステップ2501において、サブCPU301は、実行回数カウンタの値を1デクリメントする。そして、通常モード設定処理を終了する。
【0260】
また、上述のステップ2500で実行回数カウンタの値が0であると判定した場合に進むステップ2502において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新されたモード変更決定乱数を取得する。そして、次のステップ2503に進む。
ステップ2503において、サブCPU301は、識別情報が入力されているか否かを判定する。そして、識別情報が入力されていないと判定した場合、ステップ2505に進む。一方、識別情報が入力されていると判定した場合、次のステップ2504に進む。
【0261】
ステップ2504において、サブCPU301は、第1通常モード抽選テーブル123aを取得する。そして、ステップ2506に進む。
また、上述のステップ2503で識別情報が入力されていないと判定した場合に進むステップ2505において、サブCPU301は、第2通常モード抽選テーブル123bを取得する。そして、次のステップ2506に進む。
【0262】
ステップ2506において、サブCPU301は、上述のステップ2502で取得したモード変更決定乱数、及び、上述のステップ2504又はステップ2505で取得した通常モード抽選テーブル123に基づいて、設定中の特定モードを通常モードに変更するか否かを決定する。そして、次のステップ2507に進む。
ステップ2507において、サブCPU301は、上述のステップ2506で通常モードに変更する旨が決定されたか否かを判定する。そして、通常モードに変更する旨が決定されていないと判定した場合、通常モード設定処理を終了する。一方、通常モードに変更する旨が決定されたと判定した場合、次のステップ2508に進む。
【0263】
ステップ2508において、サブCPU301は、特定モードフラグをオフにする。そして、次のステップ2509に進む。
ステップ2509において、サブCPU301は、通常モードに変更された旨、すなわち、特定モードが終了した旨の表示を行うための特定モード終了コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた特定モード終了コマンドは、上述のステップ2103において、画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)へ送信されるとともに、これらの制御基板において、特定モードが終了した旨の表示が実行されることとなる。そして、通常モード設定処理を終了する。
【0264】
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、変動モードコマンドを受信した場合に実行される変動モードコマンド受信処理について、
図61のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、変動モードコマンドは、主制御基板100において、変動演出パターン決定処理のステップ911で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2600において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された演出乱数(変動態様決定乱数)を取得する。そして、次のステップ2601に進む。
ステップ2601において、サブCPU301は、特定モードフラグがオンであるか否かを判定する。そして、特定モードフラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ステップ2603に進む。一方、特定モードフラグがオンであると判定した場合、次のステップ2602に進む。
【0265】
ステップ2602において、サブCPU301は、特定モード中変動演出決定テーブル124bを取得する。そして、ステップ2604に進む。
また、上述のステップ2601で特定モードフラグがオンでないと判定した場合に進むステップ2603において、サブCPU301は、通常モード中変動演出決定テーブル124aを取得する。そして、次のステップ2604に進む。
【0266】
ステップ2604において、サブCPU301は、上述のステップ2600で取得した変動態様決定乱数、及び、上述のステップ2602又はステップ2603で取得した変動演出決定テーブル124に基づいて、変動演出の前半部分の態様を決定する。そして、次のステップ2605に進む。
ステップ2605において、サブCPU301は、上述のステップ2604で決定した変動演出の前半部分の態様に対応する変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた変動演出実行コマンドは、上述のステップ2103において、画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)へ送信されるとともに、これらの制御基板において、受信した変動演出実行コマンドに対応する変動演出が実行されることとなる。そして、次のステップ2606に進む。
【0267】
ステップ2606において、サブCPU301は、予告演出の態様を決定するための予告演出決定処理を実行する。そして、次のステップ2607に進む。
ステップ2607において、サブCPU301は、実行される演出の態様に対応するポイントを付与するためのポイント付与処理を実行する。そして、変動モードコマンド受信処理を終了する。
【0268】
次に、上述したステップ2606の予告演出決定処理について、
図62のフローチャートを参照して説明する。
ステップ2700において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された演出乱数(予告態様決定乱数)を取得する。そして、次のステップ2701に進む。
ステップ2701において、サブCPU301は、特定モードフラグがオンであるか否かを判定する。そして、特定モードフラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ステップ2703に進む。一方、特定モードフラグがオンであると判定した場合、次のステップ2702に進む。
【0269】
ステップ2702において、サブCPU301は、特定モード中予告演出決定テーブル125bを取得する。そして、ステップ2704に進む。
また、上述のステップ2701で特定モードフラグがオンでないと判定した場合に進むステップ2703において、サブCPU301は、通常モード中予告演出決定テーブル125aを取得する。そして、次のステップ2704に進む。
【0270】
ステップ2704において、サブCPU301は、上述のステップ2700で取得した予告態様決定乱数、及び、上述のステップ2702又はステップ2703で取得した予告演出決定テーブル125に基づいて、予告演出の態様を決定する。そして、次のステップ2705に進む。
ステップ2705において、サブCPU301は、上述のステップ2704で決定した予告演出の態様に対応する予告演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた予告演出実行コマンドは、上述のステップ2103において、画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)へ送信されるとともに、これらの制御基板において、受信した予告演出実行コマンドに対応する予告演出が実行されることとなる。そして、予告演出決定処理を終了する。
【0271】
次に、上述したステップ2607のポイント付与処理について、
図63のフローチャートを参照して説明する。
ステップ2800において、サブCPU301は、識別情報が入力されているか否かを判定する。そして、識別情報が入力されていないと判定した場合、ポイント付与処理を終了する。一方、識別情報が入力されていると判定した場合、次のステップ2801に進む。
ステップ2801において、特定モードフラグがオンであるか否かを判定する。そして、特定モードフラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ステップ2803に進む。一方、特定モードフラグがオンであると判定した場合、次のステップ2802に進む。
【0272】
ステップ2802において、サブCPU301は、特定モード中ポイント付与テーブル126bを取得する。そして、ステップ2804に進む。
また、上述のステップ2801で特定モードフラグがオンでないと判定した場合に進むステップ2803において、サブCPU301は、通常モード中ポイント付与テーブル126aを取得する。そして、次のステップ2804に進む。
【0273】
ステップ2804において、サブCPU301は、上述のステップ2604で決定された変動演出の前半部分の態様及び上述のステップ2704で決定された予告演出の態様と、上述のステップ2802又はステップ2803で取得したポイント付与テーブル126とに基づいて、上述の演出の態様に対応するポイントを取得する。そして、次のステップ2805に進む。
ステップ2805において、サブCPU301は、上述のステップ2804で取得したポイントを、所定の記憶領域に記憶されているポイントに加算する。そして、ポイント付与処理を終了する。
【0274】
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した場合に実行される変動パターンコマンド受信処理について、
図64のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、変動パターンコマンドは、主制御基板100において、変動演出パターン決定処理のステップ911で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2900において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された演出乱数(後半態様決定乱数)を取得する。そして、次のステップ2901に進む。
ステップ2901において、サブCPU301は、取得した後半態様決定乱数、演出決定テーブル、及び、受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターン番号に基づいて、リーチ発展演出の実行の有無を決定する。そして、次のステップ2902に進む。
【0275】
ステップ2902において、サブCPU301は、上述のステップ2901で決定した態様に対応するリーチ発展演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされたリーチ発展演出実行コマンドは、上述のステップ2103において、画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)へ送信されるとともに、これらの制御基板において、受信したリーチ発展演出実行コマンドに対応するリーチ発展演出が実行されることとなる。そして、変動パターンコマンド受信処理を終了する。
【0276】
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、デモコマンドを受信した場合に実行されるデモコマンド受信処理について、
図65のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、デモコマンドは、主制御基板100において、特別図柄変動開始処理のステップ811で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ3000において、サブCPU301は、受信したデモコマンドに基づき、デモ画面を表示するためのデモ画面表示処理を実行する。そして、デモコマンド受信処理を終了する。
【0277】
次に、上述したステップ2102のデモ表示中処理について、
図66のフローチャートを参照して説明する。
ステップ3100において、サブCPU301は、始動入賞コマンドを受信したか否かを判定する。そして、始動入賞コマンドを受信したと判定した場合、ステップ3103に進む。一方、始動入賞コマンドを受信していないと判定した場合、ステップ3101に進む。
ステップ3101において、サブCPU301は、演出操作装置9による所定の操作が行われたか否かを判定する。そして、所定の操作が行われていないと判定した場合、デモ表示中処理を終了する。一方、所定の操作が行われたと判定した場合、次のステップ3102に進む。
【0278】
ステップ3102において、サブCPU301は、遊技システムSの利用に関する各種制御を行うための遊技システム利用実行処理を実行する。そして、デモ表示中処理を終了する。
また、上述のステップ3100で始動入賞コマンドを受信したと判定した場合に進むステップ3103において、サブCPU301は、デモ画面を消去し、通常の画面に切り替えるための画面切り替え処理を実行する。そして、デモ表示中処理を終了する。
【0279】
次に、上述したステップ3102の遊技システム利用実行処理について、
図67のフローチャートを参照して説明する。
ステップ3200において、サブCPU301は、遊技システムSの利用メニュー画面を演出表示装置21に表示させる処理を実行する。そして、次のステップ3201に進む。
ステップ3201において、サブCPU301は、利用メニュー画面において「利用者登録」が選択されたか否かを判定する。そして、「利用者登録」が選択されたと判定した場合、次のステップ3202に進む。一方、「利用者登録」は選択されていないと判定した場合、ステップ3204に進む。
【0280】
ステップ3202において、サブCPU301は、サーバSVのWebサイトのURLを含む2次元コードを生成し、この2次元コードを演出表示装置21に表示させる処理を実行する。そして、次のステップ3203に進む。
ステップ3203において、サブCPU301は、所定の復帰操作が行われることを契機として、遊技システムSの利用メニュー画面に復帰する処理(すなわち、当該利用メニュー画面を再度表示させる処理)を実行する。そして、ステップ3201に進む。
【0281】
また、上述のステップ3201で「利用者登録」は選択されていないと判定した場合に進むステップ3204において、サブCPU301は、利用メニュー画面において「利用開始」が選択されたか否かを判定する。そして、「利用開始」が選択されたと判定した場合、次のステップ3205に進む。一方、「利用開始」は選択されていないと判定した場合、ステップ3208に進む。
ステップ3205において、サブCPU301は、情報端末装置TによりサーバSVのWebサイトから取得したパスワードを入力するためのパスワード入力画面を表示する処理を実行する。そして、次のステップ3206に進む。
【0282】
ステップ3206において、サブCPU301は、上述のパスワードが入力されたか否かを判定する。そして、パスワードが入力されていないと判定した場合、ステップ3206に戻る。一方、パスワードが入力されたと判定した場合、次のステップ3207に進む。
ステップ3207において、サブCPU301は、所定の復帰操作が行われることを契機として、遊技システムSの利用メニュー画面に復帰する処理(すなわち、当該利用メニュー画面を再度表示させる処理)を実行する。そして、ステップ3201に進む。
【0283】
また、上述のステップ3204で「利用開始」は選択されていないと判定した場合に進むステップ3208において、サブCPU301は、利用メニュー画面において「利用終了」が選択されたか否かを判定する。そして、「利用終了」が選択されたと判定した場合、次のステップ3209に進む。一方、「利用終了」は選択されていないと判定した場合、ステップ3211に進む。
ステップ3209において、サブCPU301は、サブRAM303の所定の記憶領域に蓄積されているポイント等の遊技履歴情報を取得するとともに、取得された遊技履歴情報、及び、サーバSVのWebサイトのURLを含む2次元コードを生成し、この2次元コードを演出表示装置21に表示させる処理を実行する。そして、次のステップ3210に進む。
【0284】
ステップ3210において、サブCPU301は、所定の復帰操作が行われることを契機として、遊技システムSの利用メニュー画面に復帰する処理(すなわち、当該利用メニュー画面を再度表示させる処理)を実行する。そして、ステップ3201に進む。
また、上述のステップ3208で「利用終了」は選択されていないと判定した場合に進むステップ3211において、サブCPU301は、利用メニュー画面において「メニュー終了」が選択されたか否かを判定する。そして、「メニュー終了」が選択されたと判定した場合、次のステップ3212に進む。一方、「メニュー終了」は選択されていないと判定した場合、ステップ3201に進む。
【0285】
ステップ3212において、サブCPU301は、遊技システムSの利用メニュー画面を消去して、演出表示装置21にデモ画面を表示させる処理を実行する。そして、遊技システム利用実行処理を終了する。
【0286】
最後に、上述の実施の形態の変形例について説明する。
上述の実施の形態では、サブCPU301が特典としてポイントを付与し、蓄積されたポイントに応じて、画像や音楽等のデータをダウンロードできる等のサービスを受けられるようになっていたが、これに限定されるものではない。たとえば、ポイントを付与する代わりに、画像や音楽等のデータをダウンロードできる権利を付与するように設定し、当該権利が付与された場合には、ポイントを蓄積することなく、これらのデータをダウンロードできるようにしてもよい。
また、ポイントを付与する代わりに、所定のパスワードを構成する文字、数字、図柄等のデータを付与するように設定し、上述のパスワードを構成するデータがすべて付与された場合に、このパスワードを入力することで、画像や音楽等のデータをダウンロードできるようにしてもよい。
【0287】
また、上述の実施の形態では、変動演出又は予告演出の実行に応じてポイントを付与するようになっていたが、ポイントを付与する演出はこれらに限定されるものではなく、たとえば、リーチ発展演出の実行に応じてポイントを付与するように設定してもよい。また、保留に基づく変動演出が実行される前に、当該保留に係る乱数が大当たりに当選するものであるか否かの判定を行った上で、この判定の結果に基づき、当該保留に基づく変動演出の実行前から、前記判定の結果に関する所定の示唆を行う先読み演出の実行に応じてポイントを付与するように設定してもよい。
このように設定することで、ポイントが付与される演出のバリエーションが増えることとなるため、遊技システムSを利用して遊技を行っている遊技者の興趣を高めることができるのである。
【0288】
また、上述の実施の形態では、所定の態様の演出が実行されることによりポイントが付与されるようになっていたが、これに限定されるものではなく、たとえば、大当たりの抽選の結果(大当たり又はハズレ)や、決定された特別図柄の種類(特別図柄X1、特別図柄X2)等、遊技の結果に応じてポイントを付与するようにしてもよい。そして、通常モード中よりも特定モード中の方が、遊技の結果に応じてポイントが付与される頻度や、付与されるポイントの量が多くなるように設定してもよい。
たとえば、通常モード中に大当たりに当選した場合にはポイントは付与されないものの、特定モード中に大当たりに当選した場合には所定のポイントが付与されるように、設定してもよい。また、通常モード中に大当たりに当選し、決定された特別図柄がX2であった場合には、所定のポイントが付与されるものの、特定モード中に大当たりに当選し、決定された特別図柄がX2であった場合には、通常モード中に付与されるポイントよりも多いポイントが付与されるように、設定してもよい。
このように設定することで、ポイント付与のバリエーションが増えることとなるため、遊技システムSを利用して遊技を行っている遊技者の興趣を高めることができるのである。
【0289】
また、上述の実施の形態では、特定モードが設定されてから所定回数の変動演出が実行された後に、特定モードを通常モードに変更するか否かを決定するための抽選を行い、この抽選により通常モードに変更する旨が決定された場合に、設定中の特定モードを通常モードに変更するようになっていたが、これに限定されるものではない。
たとえば、副制御基板300のサブCPU301は、上述の抽選を行うことなく、所定回数の変動演出が実行されることのみを条件として、特定モードを通常モードに変更するようにしてもよい。具体的には、上述の通常モード設定処理において、サブCPU301が、実行回数カウンタの値が0であるか否かを判定し、0であると判定した場合に特定モードフラグをオフにするように設定してもよい。また、特定モードに設定された後における変動演出の実行回数を実行回数カウンタによりカウントするとともに、サブCPU301が、この実行回数カウンタの値が特定回数に到達したか否かを判定し、特定回数に到達したと判定した場合に特定モードフラグをオフにするように設定してもよい。
また、所定回数の変動演出が実行された後に上述の抽選を行うのではなく、特定モードに設定された直後から上述の抽選を行うように設定してもよい。すなわち、上述の抽選の結果のみに基づいて、特定モードを通常モードに変更するようにしてもよい。
また、通常モードへの変更方法としては、所定の変動演出の実行に基づく通常モードへの変更、及び、上述の抽選の結果に基づく通常モードへの変更を併用してもよい。たとえば、特定モードが設定された場合に上述の変更方法の決定抽選を行い、この決定抽選の結果に応じた変更方法により通常モードへの変更を行うように設定してもよい。
【0290】
また、上述の実施の形態では、ポイント付与に関するモードとして、通常モード及び特定モードの2つのモードが設けられていたが、これに限定されるものではなく、たとえば、特定モードよりも多くのポイント付与可能なモード等を設けてもよい。
【0291】
なお、上述の変形例は、可能な範囲で互いに組み合わせて構成することもできる。
また、上述の実施の形態は、パチンコ機P以外の遊技機に応用することもできる。たとえば、遊技媒体として遊技メダルを用いて遊技を行わせるスロットマシンや、遊技球を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット(登録商標)遊技機等に適用してもよい。
【0292】
なお、上述の実施の形態における主制御基板100は、本発明の遊技制御手段に相当する。また、上述の実施の形態における副制御基板300は、本発明の演出制御手段に相当する。また、上述の実施の形態における演出操作装置9は、本発明の識別情報入力手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ2800〜ステップ2805の処理を実行するサブCPU301は、本発明の特典付与手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ2201〜ステップ2202の処理、ステップ2203〜ステップ2204の処理、ステップ2402〜ステップ2403の処理、ステップ2507〜ステップ2508の処理を実行するサブCPU301は、本発明のモード設定手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ2502〜ステップ2506の処理を実行するサブCPU301は、本発明のモード変更抽選手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ805の処理を実行するメインCPU101は、本発明の抽選手段に相当する。また、上述の実施の形態における画像制御基板、演出表示装置21は、本発明の変動演出実行手段に相当する。また、上述の実施の形態の変形例における実行回数カウンタは、本発明の回数計数手段に相当する。