(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6203710
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】直接駆動波形発生装置
(51)【国際特許分類】
H02M 3/155 20060101AFI20170914BHJP
H03K 7/08 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
H02M3/155 P
H03K7/08 Z
【請求項の数】15
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-514892(P2014-514892)
(86)(22)【出願日】2012年6月8日
(65)【公表番号】特表2014-522632(P2014-522632A)
(43)【公表日】2014年9月4日
(86)【国際出願番号】US2012041617
(87)【国際公開番号】WO2012170857
(87)【国際公開日】20121213
【審査請求日】2015年5月29日
(31)【優先権主張番号】13/134,559
(32)【優先日】2011年6月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】596024851
【氏名又は名称】ロジャーズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
(72)【発明者】
【氏名】スプリントール,カール エドワード
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン,ダグラス ジェームズ
【審査官】
▲桑▼原 恭雄
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2009/014148(WO,A1)
【文献】
特開2004−248353(JP,A)
【文献】
特表平07−508637(JP,A)
【文献】
特開2002−305884(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/155
H03K 7/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力端子に接続されるとともにチャージ制御入力を有する誘導昇圧回路と、
該出力端子に直接接続されるとともにディスチャージ制御入力を有するディスチャージ回路と、
該出力端子に直接接続されるフィードバック回路と、
制御回路であって、前記フィードバック回路に接続される入力と、波形入力と、前記チャージ制御入力に接続される第1出力と、該ディスチャージ制御入力に接続される第2出力とを有するものと、
を有し、
該制御回路が、第1出力と第2出力とのいずれかにパルス幅変調信号を提供することで、前記波形入力の波形と類似の高電圧波形を生成する、
直接駆動波形発生装置。
【請求項2】
前記制御回路がデジタルである、請求項1に記載の直接駆動波形発生装置。
【請求項3】
前記制御回路がアナログである、請求項1に記載の直接駆動波形発生装置。
【請求項4】
前記制御回路は、前記チャージ制御入力に接続される第1電圧制御発振器と、前記ディスチャージ制御入力に接続される第2電圧制御発振器とを含む、請求項3に記載の直接駆動波形発生装置。
【請求項5】
前記制御回路はさらに、前記第1電圧制御発振器と前記第2電圧制御発振器を交互に接続するための制御ロジックを含む、請求項4に記載の直接駆動波形発生装置。
【請求項6】
前記制御回路は、前記波形入力に接続される1つの入力と、前記フィードバック入力に接続される1つの入力と、出力と、を有する差動増幅器を含む、請求項2に記載の直接駆動波形発生装置。
【請求項7】
前記制御回路はさらに、前記波形入力に接続される1つの入力と、前記フィードバック入力に接続される1つの入力と、出力と、を有するコンパレータを含む、請求項6に記載の直接駆動波形発生装置。
【請求項8】
前記差動増幅器の出力に接続される第1電圧制御発振器と、インバータと、該インバータを介して前記差動増幅器の出力に接続される第2電圧制御発振器と、をさらに含む、請求項7に記載の直接駆動波形発生装置。
【請求項9】
前記制御回路はさらに、前記第1電圧制御発振器からの出力信号の前記チャージ制御入力へのゲーティング、または前記第2電圧制御発振器からの出力信号の前記ディスチャージ制御入力へのゲーティング、のためのロジックを含む、請求項8に記載の直接駆動波形発生装置。
【請求項10】
前記第1電圧制御発振器は周波数制御入力とデューティサイクル制御入力とを含む、請求項8に記載の直接駆動波形発生装置。
【請求項11】
前記制御回路は、前記フィードバック入力に接続される1つの入力と、波形信号源に接続される1つの入力と、出力と、を有するコンパレータを含む、請求項2に記載の直接駆動波形発生装置。
【請求項12】
前記制御回路は、前記コンパレータの出力の信号の大きさ、方向または推移にしたがって状態を変化させるマイクロプロセッサを含む、請求項11に記載の直接駆動波形発生装置。
【請求項13】
前記フィードバック回路に接続される入力と出力とを有する第1電圧制御発振器と、前記フィードバック回路と出力とに接続される第2電圧制御発振器と、をさらに含む、請求項12に記載の直接駆動波形発生装置。
【請求項14】
前記マイクロプロセッサは、前記第1電圧制御発振器からの出力信号の前記チャージ制御入力へのゲーティング、または前記第2電圧制御発振器からの出力信号の前記ディスチャージ制御入力へのゲーティングを行うか、あるいはいずれの電圧制御発振器からの出力信号のゲーティングをも行わない、請求項13に記載の直接駆動波形発生装置。
【請求項15】
前記第1電圧制御発振器は周波数制御入力とデューティサイクル制御入力とを含み、前記第2電圧制御発振器は周波数制御入力とデューティサイクル制御入力とを含み、個々の電圧制御発振器に入力する前記マイクロプロセッサ制御がパルス幅を決定し、チャージの少なくとも2つのレベルを提供するとともにディスチャージの少なくとも2つのレベルを提供することによって、波形を生成する、請求項8に記載の直接駆動波形発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池式ドライバ、特に低電圧制御信号に類似の電圧波形の生成および該波形の圧電装置への直接印加によって装置を駆動する圧電装置のためのドライバに関する。
【背景技術】
【0002】
圧電アクチュエータは、1.5〜12.6ボルトの典型的電池電圧よりも大きい高電圧を要する。“高”電圧とは20〜200ボルトであり、100〜120ボルトが現在の典型的駆動電圧である。電線駆動動力源には100ボルトをも供給するものがある。電池から高電圧を生成することは、送電線から高電圧を生成するよりも困難である。
【0003】
電池からの低い電圧を、ドライバのためのより高い電圧へと変換することに、昇圧コンバータを用いることができる。昇圧コンバータにおいて、インダクタに貯められたエネルギーは、高電圧の電流パルスとしてキャパシタへ供給される。
【0004】
図1は、例えば米国特許第3,913,000号明細書(カードウェル,Jr.)または米国特許第4,527,096号(キンドルマン)明細書の既知の昇圧コンバータを含む回路図である。インダクタ11およびトランジスタ12は、電源13と接地またはコモンとの間に、直列に接続される。トランジスタ12が作動(導通)されると、インダクタによって生成された磁界にエネルギーを貯蔵するインダクタ11に電流が流れる。インダクタ11を経た電流は、電池電圧、インダクタンス、内部抵抗およびトランジスタ12のオン抵抗に依存して急激に増加する。トランジスタ12が断接されると、磁界は、トランジスタ12のターンオフ特性によって決定される率で崩壊する。崩壊率はかなり急速で、磁界の増加率よりはるかに早い。インダクタ11をわたる電圧は、磁界の崩壊率に比例する。電圧は100ボルトまたはそれ以上でありうる。したがって、低電圧は昇圧コンバータによって高電圧に変換される。
【0005】
トランジスタ12が断接されると、接点15における電圧はキャパシタ14における電圧より略高くなり、電流は前に付勢されるダイオード16を流れる。電流の個々のパルスがキャパシタ14をいくらか荷電し、キャパシタ14の電荷が漸増する。いくつかの点において、キャパシタ14上の電圧は供給電圧より大きくなりうる。ダイオード16によって、電流がキャパシタ14から電源13へ流れることが防止される。キャパシタ14上の電圧は、増幅器21等の他の機器のための供給電圧である。
【0006】
増幅器21の出力は、圧電アクチュエータ22に接続される。増幅器21の入力は、双方向移動のための交流信号、あるいは、一方向移動のためまたは相補駆動(圧電アクチュエータ22の反対側の端子にそれぞれ接続されるそれぞれの極性の2つの増幅器)の一方としての直流信号を受信することができる。相補駆動においては、昇圧された電圧の絶対的な大きさは電池電圧の絶対的な大きさより大きい。相補駆動は、単一駆動の高電圧の半分を用いることができる(あるいは高電圧の2倍の提供を受けられる)が、2つの昇圧コンバータを要する。
【0007】
例えば米国特許第4,914,396号明細書(ベルティアウメ)、米国特許第5,703,473号明細書(フィリップス他)、米国特許第5,994,973号明細書(トキ)に参照される、パルス幅変調(PW)信号から低電圧波形を生成する技術が知られている。高電圧の取り扱いは、そのような電圧を分離および制御しなければならない装置の製造のため、困難となるとともにより高価である。高電圧増幅器によって、効率をさらに下げるロスが生じる。ストレージキャパシタによって貴重な基盤スペースが占められるとともに、
図1に示すドライバの設計は異なる適用には容易に適応されない。
【0008】
ここで用いる波形の“類似”とは正確な複製ではなく密接な近似を意味する。
【0009】
上記を鑑み、本発明の目的は触覚ドライバにおけるストレージキャパシタの除去である。
【0010】
本発明の別の目的は、触覚ドライバからの高電圧増幅器の除去である。
【0011】
本発明のさらなる目的は、高電圧回路から独立した低電圧機器を制御回路が用いるドライバの提供である。
【0012】
本発明の別の目的は、外部機器の変更によってより高い電圧および電流をサポートするための拡大縮小が可能なドライバの提供である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第3,913,000号明細書
【特許文献2】米国特許第4,527,096号明細書
【特許文献3】米国特許第4,914,396号明細書
【特許文献4】米国特許第5,703,473号明細書
【特許文献5】米国特許第5,994,973号明細書
【発明の概要】
【0014】
前記の目的は、低電圧入力波形に類似である高電圧波形を生成する本発明によって達成される。該高電圧波形は、装置に直接印加される一連のパルスである。誤差信号によってパルスの周波数、大きさおよび持続時間が制御される。高電圧波形からのフィードバック信号が入力波形と比較され、誤差信号が生成される。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図2にディスプレイ26およびキーパッド27を含む電子装置25を示す。ディスプレイおよびキーパッドの一方または両方に、キーまたはディスプレイのある部分がわずかに押された際の触覚フィードバックのための、
図2に示されない圧電装置を設けることができる。フィードバックを提供するための装置は当該技術において既知である。前述のように、このような装置は単一層であるかまたは複数の層を有するとともに一方向または双方向でありうる。
【0016】
図3は本発明の好ましい実施例のブロック図であり、それはストレージキャパシタ14(
図1)および高電圧増幅器21(
図1)を除去したものである。インダクタ31およびトランジスタ32は、電源33と接地またはコモンとの間に、直列に接続される。トランジスタ32の制御端子は、チャージ入力に接続される。トランジスタ32の制御端子の接点は、ダイオード36によって出力端子38に接続される。圧電アクチュエータ22は、電源33と接地との間に接続される。ここで述べる回路は、パルスを圧電アクチュエータ22に印加するためのチャージ回路である。パルスの周波数、大きさおよび持続時間は、チャージ入力35に加えられる信号によって決定される。
【0017】
トランジスタ41および抵抗器42は、出力端子38と接地との間に、直列に接続される。トランジスタ41の制御端子は、ディスチャージ入力43に接続される。トランジスタ41および抵抗器42は、圧電アクチュエータ22に蓄積された電荷をディスチャージし、さらに装置に加えられる波形に寄与する。
【0018】
抵抗器47および抵抗器48は、出力端子38と接地との間に、直列に接続される。抵抗器47および抵抗器48の接点は、フィードバック出力49に接続される。抵抗器は、出力端子38と接地との間の電圧の分画をフィードバック出力49へ提供する分圧器である。この分画は、ここでは減衰率εと称するが、R48/(R47+R48)に等しい。フィードバック信号は、チャージおよびディスチャージ入力に加えられる信号、および圧電アクチュエータ22に印加される電圧の波形の提供に用いられる。波形は所望の任意の形、例えば連続的(正弦)または不連続的(ランプまたはパルス)でありうる。
【0019】
出力“波形”は、出力端子38に加えられる信号のエンベロープ(外形)に関連する。エンベロープは、様々な大きさおよび振幅の一連の高電圧パルスの結果である。圧電装置が容量性であるため、いくつかの平滑化が生じるとともに、波形はパルスを含まないかのようにみなすことができる。
【0020】
図4は、
図3に示す装置の制御回路のブロック図である。コントロール51はアナログまたはデジタルでありうるとともに、フィードバック出力49(
図3)に接続されるフィードバック入力52、および波形入力53を含む。入力53は、増幅器21(
図1)への入力に対応する。コントロール51は、チャージ入力35(
図3)に接続されるチャージ出力55、およびディスチャージ入力43(
図3)に接続されるディスチャージ出力56を含む。コントロール51がデジタルの場合、入力、またはコントロールが複製しようとする基準は、アナログ信号、時間および電圧値の表、または基準値でありうる。
【0021】
図5・6において、プラス(+)およびマイナス(−)の記号を有する三角形はコンパレータであり、すなわち出力はデジタルである(0または1)。プラス(+)およびマイナス(−)の記号が無い三角形は差動増幅器であり、すなわち出力はアナログである。
【0022】
図5において、マイクロコントローラ61は、アナログ−デジタル変換器(ADC)63によってフィードバック入力62に接続される。マイクロコントローラ61への入力64は、所望の波形を述べる情報をマイクロコントローラに接続する。該情報はアナログまたはデジタルでありうるとともに、波形それ自体を述べるか、あるいは既にマイクロコントローラ61にプログラムされた波形の中から選択するためのデータである。波形を述べるデジタルデータはデジタル−アナログ変換器(DAC)66において変換され、コンパレータ67においてフィードバック信号と比較される基準信号が生成される。コンパレータ67によって、信号がより大きい表示が提供され、それによってチャージ回路またはディスチャージ回路のいずれかが活性化される。
【0023】
パルス幅変調器71は出力72に接続されるとともに、チャージ出力73およびディスチャージ出力74に接続される補足の出力を有する。任意に、ローパスフィルタ75がパルス幅変調器71とディスチャージ出力74との間に接続される。ローパスフィルタ75はパルスを平均し、ディスチャージ率を示す。
【0024】
マイクロコントローラ61は、多状態有限状態装置である。該コントローラは2つの主要なモードを有し、それはチャージとディスチャージである。精度の向上のため、チャージサイクルおよびディスチャージサイクルの双方でいくつかのサブ状態が用いられる。圧電装置はチャージよりも急速にディスチャージすることができ、これは多状態有限状態装置の状態に順応される。該装置の状態を示す中間コードは、本明細書の末尾の付録にある。
【0025】
コンパレータ67はフィードバック状態の変化に迅速に反応するとともに、誤差の1ビット量子化を行う。誤差6は、フィードバック信号の値と基準信号の値との差として定義される。該差はマイクロコントローラ61において、ADC63の出力およびDAC66への入力から算出される。誤差がこの方式で決定される場合、チャージ回路の理想的なゲインは、既に定義されたフィードバック減衰率εの逆である。コンパレータは、ADC63のサンプリングレートの10〜100倍速い反応時間を有するべきである。コンパレータ推移(付録を参照)と関連するインタラプトサービスルーチンは休止状態の役割を果たし、それは、別のコンパレータ推移の場合にプログラムを元の状態に戻すか、あるいは次のアナログ−デジタルサンプルが完成する際にプログラムを別の状態に送る。
【0026】
差の値によって、有限状態機械の次の状態が決定される。負の誤差はコントローラが負荷をチャージすることを意味し、正の誤差はコントローラが負荷をディスチャージすることを意味する。エラー範囲に応じてチャージおよびディスチャージの様々な速度を有するいくつかの状態がある。これらの状態のそれぞれにおいて、パルス幅変調器のデューティサイクルは、好ましくは該状態の最大デューティサイクルまで傾斜し、なめらかな推移が保証される。
【0027】
負荷をチャージするために、入力信号にゲイン信号を掛けて負荷上で模倣するやり方で誘導チャージポンプを切り替える。インダクタが飽和する点まで、インダクタに貯蔵されるエネルギーは、トランジスタ32(
図3)が伝導性である時間の長さに依存する。トランジスタ32が切られると、出力電圧は磁場がインダクタによって崩壊する率に比例する。インダクタに貯蔵されるエネルギーが大きいほど、出力電圧が高くなる。よって、オン時間制御が得られる。オン時間チャージの一連のパルスは、入力信号を模倣するエンベロープを有する。
【0028】
出力信号の最大精度を可能とするために、誘導チャージポンプの切り替え頻度は少なくとも1000回、好ましくは数千回であり、負荷への所望の出力信号のナイキスト周波数である。本発明の実施例の1つにおいて、150kHzのチャージ周波数によって周波数300Hzの出力信号が生成された。
【0029】
信号が32kHzにおいてサンプリングされると、信号がデジタル−アナログ変換器によって複製される際に、信号の16kHz(ナイキスト周波数)以上の任意の周波数成分がエイリアシングを生じる。ナイキスト周波数は、忠実性のための最小閾値である。純音は倍音を有しない。方形波は奇数倍音に豊富である。所望の出力信号が方形波の場合、ナイキスト周波数は同じ周波数の純音より高い。
図6において、波形Aおよび波形Bは端子38(
図3)上の入力波形および出力波形である。24のパルスがエンベロープ78の個々のサイクルを生成する。
【0030】
マイクロコントローラ61中の演算装置は、全ての制御計算をパルス幅変調器71からの信号の単一サイクル内で行うことが可能であるべきであり、それは現代のマイクロコントローラの能力の範囲内である。
【0031】
図7において、コントロール80は、コンパレータ83に接続されるフィードバック入力81および波形入力82を有する。コンパレータ83の出力は、ANDゲート86の入力の1つおよびインバータ84に接続される。インバータ84の出力は、ANDゲート86の入力の1つに接続される。コンパレータ83は、チャージ回路とディスチャージ回路のいずれが動作するかを決定し、その間インバータ84は同時の動作を防止する。フィードバック信号が波形信号より大きい場合、ディスチャージ回路が操作される。フィードバック信号が波形信号より小さい場合、チャージ回路が操作される。
【0032】
フィードバック入力81および波形入力82はまた、差または誤差信号を生成する差動増幅器93に接続される。増幅器93の出力は、電圧制御発振器(VCO)92の周波数制御入力およびインバータ94に接続される。インバータ94の出力は、VCO91の周波数制御入力およびVCO92のデューティサイクル制御入力に接続される。VCO91からの出力パルスは、AND回路85に接続される。VCO92からの出力パルスは、AND回路86に接続される。
【0033】
図8は、デューティサイクル、オン時間および周波数の関係を示すチャートである。信号Aについては、パルスは所定の周波数および50%のデューティサイクルを有する。オン時間96は比較的短い。信号Bについては、パルスは信号Aの半分の周波数および50%のデューティサイクルを有する。オン時間97はオン時間96の2倍長い。信号Cについては、パルスは信号Bと同じ周波数および75%のデューティサイクルを有する。オン時間98はオン時間96の3倍長い。
【0034】
オン時間によってチャージ回路のゲインが決定されるため、周波数とデューティサイクルとの両方が変化され、シヌソイド信号においてピークを生成するのに充分なゲインが保証される。また、増幅器93からの誤差(差)信号が大きいと、ゲインが増加する。特に、デューティサイクルは大きい誤差に対し増加し、周波数は大きい誤差に対し減少する。反対の意味での変化はインバータ94によってなされる。
【0035】
図9は、本発明に従って構成された波形発生器の操作を示すチャートである。チャージサイクルの間、周波数とデューティサイクルとの両方が、差動増幅器93(
図7)からの誤差信号に関して変化される。ディスチャージサイクルの間、負荷のディスチャージとともに周波数が増加する。
【0036】
アナログコントローラの利点は、それが格段に正確な制御を提示するとともにより高い周波数波形と緊密に一致できることである。アナログコントローラの不利な点は、より多くのチューニングを要しうるとともに修正が容易ではないことである。
【0037】
図10は、生成された波形のチャートである。拡大された領域101は、チャージ回路からの個別の電流パルスによる波形におけるステップを示す。これらのステップは全ての適用に許容可能あるいは不可能でありうる。
【0038】
図11は、本発明の別実施例のブロック図であり、生成された波形に対するより正確な制御を提供し、生成された波形におけるステップのサイズを削減するものである。波形入力は、所望の波形を示すアナログ制御信号または保存されたデジタルデータでありうる。
図11に示される実施例において、波形入力は保存されたデータであり、デジタル−アナログ変換器105においてアナログ信号に変換されるとともに、ローパスフィルタ106において平滑化または平均化される。ローパスフィルタ106の出力は、コンパレータ108の反転入力に接続される。フィードバック入
力は、コンパレータ108の正の入力に接続される。
【0039】
コンパレータ108の出力は、マイクロコントローラ110のA/D入力に接続され、それは該入力を、大きさおよび方向だけでなく推移、すなわち状態の変化(正から負または負から正)についても監視する。本発明の実施例の1つにおいて、これは2バイトの情報のみを必要とする。誤差信号は1で示される正または0(ゼロ)で示される負である。振幅信号は0(ゼロ)で示される低または1で示される高である。1または0の割り当ては任意である。
【0040】
図7に示される実施例にいくらか類似して、フィードバック信
号は、電圧制御発振器の周波数入力およびデューティサイクル入力に接続される。特に、フィードバック信
号は、電圧制御発振器121の周波数入力および電圧制御発振器122の周波数入力に接続される。フィードバック信
号は、インバータ124を経て電圧制御発振器121のデューティサイクル入力に接続されるとともに、インバータ125を経て電圧制御発振器121のデューティサイクル入力に接続される。電圧制御発振器121の出力は、ANDゲート127に接続される。電圧制御発振器122の出力は、ANDゲート128に接続される。マイクロコントローラ110のx出力は、ANDゲート127の第2入力に接続される。マイクロコントローラ110のy出力は、ANDゲート128の第2入力に接続される。出力信号によって、表131において示されるようにANDゲートが制御される。どちらかのANDゲートが可能であるか、またはいずれのANDゲートも不可能でありうる。いずれも不可能である場合、システムは“休止”状態である。
【0041】
マイクロコントローラ110は、電圧制御発振器121に接続される出力133、および電圧制御発振器122に接続される出力134を含む。出力133・134によって、電圧制御発振器への入力の一方または両方のいずれがデューティサイクルを決定するかが決定され、これによってチャージ(またはディスチャージ)が高速または低速のいずれかが決定される。
【0042】
図12は、本発明に従って構成されたシステムの状態図である。
図13は、複数の状態の間の移行がどのように起こるかを示す表である。2つのチャージ率を2つのディスチャージ率と組み合わせることで、たとえあるにしても非常に小さいステップで所望の出力波形を生成することができる。
【0043】
このように、本発明は、従来技術のドライバで用いられているストレージキャパシタおよび高電圧増幅器を除去した直接駆動波形発生装置を提供するものである。制御回路は、高電圧回路から独立している低電圧機器を用いる。発生装置は、外部機器の変更によってより高い電圧および電流をサポートするために容易に拡大縮小可能である。
【0044】
本発明について述べてきたことから、発明の範囲内において様々な改良が可能であることは当業者には明らかであろう。例えば、機能的には、トランジスタ41および抵抗器42の位置が逆であっても問題にはならない。単一の出力端子に関して記述および図示したが、本発明は補足の、または異なる出力への高電圧波形の提供にも容易に適用される。いくつかの適用においては、チャージ制御からデューティサイクルの変更を省略してもよい。外部機器として例示したが、多くのマイクロコントローラは複数のADCおよびDAC回路を内蔵し、外部機器としてのこれらの装置の必要を除いている。2レベルより多いチャージおよびディスチャージを、適用に依存して、状態の数の増加とともに用いることができる。チャージのレベルの数は固定でもプログラム可能でもよい。例えば、マイクロコントローラ上の2つの入力ピンによって、チャージの1から4のレベルを扱うことができ、本発明の単一の実装よりも増強された駆動の柔軟性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】先行技術に従って構成され圧電アクチュエータに接続されるドライバの概略図である。
【
図2】ディスプレイおよびキーパッドを有しそれらの一方または両方に圧電アクチュエータが含まれる電子装置の斜視図である。
【
図3】本発明に従って構成され圧電アクチュエータに接続されるドライバの概略図である。
【
図4】
図3に示すドライバのための制御回路のブロック図である。
【
図5】本発明に従って構成されたドライバのためのデジタル制御回路のブロック図である。
【
図6】本発明に従って構成された波形発生器の操作を示すチャートである。
【
図7】本発明に従って構成されたドライバのためのアナログ制御回路のブロック図である。
【
図8】デューティサイクル、オン時間および周波数の関係を示すチャートである。
【
図9】本発明に従って構成された波形発生器の操作を示すチャートである。
【
図12】本発明に従って構成されたシステムの状態図である。
【
図13】複数の状態の間の移行がどのように起こるかを示す表である。