(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書で開示される装置並びに方法の構造、機能、製造、及び使用の原理の全体的な理解が与えられるよう、特定の例示的実施形態について以下に説明する。これらの実施形態の1以上の例を添付図面に示す。本明細書で詳細に説明され、添付の図面に示される装置及び方法は、非限定的な例示的実施形態であること、並びに、本発明の各種の実施形態の範囲は、特許請求の範囲によってのみ定義されることは、当業者には理解されよう。1つの例示的な実施形態との関連において例示又は説明された特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。かかる修正及び変更は本発明の範囲内に含まれることが意図される。
【0015】
本明細書全体を通して、「様々な実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一実施形態」、又は「ある実施形態」等の参照は、その実施形態との関連において記述されている特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体を通じた各所で、「様々な実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「1つの実施形態において」、又は「ある実施形態において」などの語句が出現するが、これらは必ずしもすべてが、同じ実施形態を指すわけではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の実施形態で、任意の好適なやり方で組み合わせることができる。故に、一実施形態に関して図示又は記載される特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の他の実施形態の特徴、構造、又は特性と、全体として又は部分的に、制限なしに組み合わせることができる。かかる修正及び変更は本発明の範囲内に含まれることが意図される。
【0016】
用語「近位」及び「遠位」は、本明細書において手術器具について使用される。「近位」という用語は、臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医から離れた位置にある部分を指す。便宜上、及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、「下」などの、空間的用語は、本明細書では、図面に関連して使用し得ることが更に理解されよう。しかしながら、場合によっては、本明細書に開示される装置を多くの向き及び配置で使用でき、これらの用語は限定的及び/又は絶対的であることが意図されない。
【0017】
上述のように、
図1を参照すると、内視鏡再処理装置100などの医療機器再処理装置は、例えば、1本以上の内視鏡を洗浄するよう構成できる。特定の実施形態では、内視鏡再処理装置は、内視鏡を消毒及び/又は滅菌するよう構成できる。様々な実施形態では、内視鏡再処理装置は、少なくとも1つの水槽110を備えてよく、各水槽110は内視鏡を内部に受容するよう構成できる。内視鏡再処理装置100は例えば2つの水槽を備えているが、任意の好適な数の水槽110を備える様々な別の実施形態が想定される。様々な実施形態では、再処理装置100は更に、各水槽110内に定置することができ、内視鏡を内部に保持するよう構成される、1つ以上の内視鏡キャリア120を備えてよい。使用する際、臨床医は、内視鏡キャリア120内に内視鏡を定置し、その後水槽110の内部に内視鏡キャリア120を配置できる。あるいは、臨床医は、水槽110内にキャリア120を配置し、その後キャリア120内に内視鏡を置くことができる。いずれの場合にも、水槽110の内部に内視鏡を適切に配置すると、折り畳み式ドア130を閉じ、再処理装置フレーム140を固定及び/又は密閉して、内視鏡を水槽110の内部に閉じ込めることができる。その後、臨床医は、例えば制御盤150をインターフェースとして内視鏡再処理装置100を操作できる。水槽110、キャリア120、及び折り畳み式ドア130の代表的な実施形態は、同時に出願された共有の「INSTRUMENT REPROCESSORS,SYSTEMS,AND METHODS」という表題の米国特許出願(代理人整理番号110515)に記載されており、その開示全体が参照することにより本明細書に組み込まれる。ここで
図17を参照すると、内視鏡101は、水槽110内に配置されるキャリア120の内部に配置されているものとして示される。様々な実施形態では、内視鏡101は、キャリア120の内部に保持できる様々な部分102、103、及び/又は104を備えてよい。
【0018】
様々な実施形態では、上記に加え、内視鏡再処理装置100は、例えば洗剤、滅菌剤、消毒剤、水、アルコール、及び/若しくは任意のその他好適な流体などの1種以上の再処理流体を、内視鏡を通して循環できる、並びに/又はこれら流体を内視鏡上に噴霧できる循環システムを備えることができる。循環システムは、流体供給部と、循環ポンプと、を備え、循環ポンプは、流体が流体供給部から循環システム内に引き込むことができるように、流体供給部と流体連結できる。特定の実施形態では、循環システムは、流体を、例えば水などの別の流体と混合できる混合チャンバーを備えることができ、混合チャンバーは循環ポンプと流体連通できる。いずれの場合にも、ここで
図2を参照すると、各水槽110は、循環ポンプと流体連通できる1つ以上のスプレーノズル112を備えることができ、循環ポンプによって加圧された流体が、循環システムからノズル112を通って内視鏡上に噴出できるようにする。少なくとも1つのこのような実施形態では、各水槽110は、その外辺部の周囲に配置された複数個のノズル112と、水槽床(つまりはねよけ板)111から上方に噴霧できる1つ以上のノズル112と、を備えることができる。特定の代表的な実施形態は、同時に出願された共有の「INSTRUMENT REPROCESSORS,SYSTEMS,AND METHODS」という表題の米国特許出願(代理人整理番号110515)に詳述されており、その開示全体が参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0019】
様々な実施形態では、上記に加え、各水槽110は、内部に噴霧された流体を、その底面に配置された排液管116に向かって下向きに導き、後に流体が循環システム内に再度入れるように構成できる。内視鏡内の内部チャネルを洗浄、消毒、及び/又は滅菌するために、内視鏡再処理装置100は、内視鏡の内部チャネルと流体連通して定置できる循環システムポンプと流体連通する1つ以上の供給ラインを備えることができる。様々な実施形態では、再度
図2を参照すると、各水槽110は、供給ラインの末端に備えることができる1つ以上のポート114を備えることができる。図示した実施形態では、各水槽110は、その両側に配置された一列の4つのポート114を有するが、任意の好適な数及び配置のポート114を備えることができるその他の代替的実施形態が想定される。特定の実施形態では、内視鏡再処理装置110は更に、ポート114と連結及び/又は封止係合できる1本以上の可撓性導管と、内視鏡内に画定されるチャネルと、を備え、循環システムから加圧された流体が、ポート114、可撓性導管を通り、かつその後に内視鏡内に流れるようにできる。可撓性導管を内視鏡に封止係合するのに使用される可撓性導管及びコネクタは、FLUID CONNECTOR FOR ENDOSCOPE REPROCESSING SYSTEMという表題の米国特許出願第12/998,459号(2011年8月29日出願)及びQUICK DISCONNECT FLUID CONNECTORという表題の同第12/998,458号(同じく2011年8月29日出願)に記載されており、その開示全体が参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0020】
様々な場合では、上記に加え、内視鏡内に画定されるチャネルが、例えば残骸によって詰まり、又はつまり閉塞されるようになる場合があり、これによって内視鏡が正しく洗浄、消毒、及び/又は滅菌されるのが阻止できる。場合によっては、内視鏡チャネル内に位置する残骸は、内部の流体の流れを少なくとも部分的に塞がることがあり、これによって、流体がチャネルを通過できる量が低下する。内視鏡チャネルを通る流体の流量を監視して、チャネル内に閉塞が存在するかどうかを評価できる内視鏡再処理装置の様々な実施形態が、本明細書において想定される。このような実施形態では、監視システムは、流体の実際の流量を測定し、流体が循環ポンプによって加圧された際の特定の圧力を予測させる流体の流量と比較できるであろう。また特定の監視システムは、可撓性導管のコネクタが、内視鏡チャネル及び/又は例えば水槽ポート114と封止係合されるかどうかを評価できるであろう。かかるシステムでは、監視システムは、流体の流量が、例えば予測流量を超えるかどうかを検出できるであろう。AUTOMATED ENDOSCOPE REPROCESSOR SELF−DISINFECTION CONNECTIONという表題の米国特許第7,879,289号(2011年2月1日発行)の開示全体が、参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0021】
ここで
図3のダイアグラムを参照すると、内視鏡再処理装置は、ポンプ162として示される循環システムポンプと流体連通するマニホールド166を含むチャネルフローサブシステム160を備えてよく、内視鏡再処理装置のチャネル供給ラインに、及び続いて内視鏡のチャネルに加圧流体を分配するよう構成できる。内視鏡再処理装置のこのようなチャネル供給ラインは、
図3のダイアグラム中で供給ライン164として示される。様々な実施形態では、各内視鏡再処理装置供給ライン164は、少なくとも1つの差圧センサ172と、少なくとも1つの比例弁174と、少なくとも1つのゲージ圧センサ176と、を備えてよい。特定の実施形態では、ここで
図6及び9を参照すると、各再処理装置チャネル供給ライン164は、ハウジング171と、差圧センサ172と、比例弁174と、ゲージ圧センサ176と、を備える制御ユニットアセンブリ170を備えることができる。少なくとも1つのこのような実施形態では、各ハウジング171は、入口168と、差圧センサ172の入口173a、その後出口173bを通して流体の流れを方向付けるよう構成できる内部流路と、を備えることができる。差圧センサ172の入口173aと出口173bとの間に、一定の直径を備えるオリフィス175(
図10)が画定できる。少なくとも1つのこのような実施形態では、オリフィス175の直径は、その長さに沿って一定であってよい。かかるオリフィスは、例えば穿孔プロセスによって作製できるであろう。様々な別の実施形態では、オリフィス175の直径は、その長さに沿って一定でなくてもよい。いずれの場合でも、かかるオリフィスは、時間と共に変化しない、又は少なくとも実質的に変化しないという点で固定してよい。以下に詳述するように、ここで
図9及び10を参照すると、差圧センサ172は更に、制御ユニットアセンブリ170のプリント基板(PCB)アセンブリ179と信号通信する差圧センサ172を定置できる、複数個の電気接点177を備えることができる。また電気接点177は、差圧センサ172に電力を供給するようにも構成できる。様々な圧力差センサが、例えばHoneywellから市販されている。
【0022】
上で概説したように、差圧センサ172は、PCBアセンブリ179と電気通信及び/又は信号通信できる。より具体的には、PCBアセンブリ179は特に、例えばマイクロプロセッサ及び/又は任意の好適なコンピュータを備えてよく、このとき差圧センサ172は、PCBアセンブリ179のマイクロプロセッサに伝達される電位を発生するよう構成できる。少なくとも1つのこのような実施形態では、PCBアセンブリ179のマイクロプロセッサは、差圧センサ172によって供給された電位を判断し、差圧センサ172を通って流れる流体の流量を算出するよう構成できる。
【0023】
特定の実施形態では、上記に加え、複数の流体流量値を、例えば、PCBアセンブリ179上のプログラム可能なメモリ内に定義される参照テーブルに保存できる。多くの場合、様々な実施形態では、参照テーブル内の期待される流体流量値を理論的に予測できるが、特定の実施形態では、その値を経験的に試験して、その後プログラム可能なメモリ内に保存できる。いずれの場合にも、循環ポンプ162によって放出され、マニホールド166に供給されている流体のゲージ圧の関数として、流体流量を決定できる。少なくとも1つのこのような実施形態では、例えばゲージ圧センサ159(
図3)などのゲージ圧センサを循環ポンプ162の出口に対して下流に配置でき、再処理装置チャネル供給ライン164のそれぞれに供給されている流体のゲージ圧を測定できるようにする。このような実施形態では、ゲージ圧センサ159を、流量制御ユニット170の各PCBアセンブリ179と電気通信及び/又は信号通信するように定置することができ、流体のゲージ圧を、各PCBアセンブリ179のマイクロプロセッサに電位という形で伝達できるようにする。流体のゲージ圧がPCBアセンブリ179に伝達されると、様々な実施形態では、マイクロプロセッサは、参照テーブルから流体の流量を得て、その流体流量値を目標流体流量と比較できる。多くの場合、実際の流量は目標流量とぴったり一致しないため、実際の流量に対する最小目標値と最大目標値との間の値の範囲が許容できる。
【0024】
様々な実施形態では、上記に加え、再処理装置チャネル供給ライン164を通る流体流量は、2つの変数、つまり上述のゲージ圧センサ159のゲージ圧読み取り値、及び更に、対応する流量制御ユニット170の差圧センサ172の圧力余も取り地の関数として決定できる。このようなシステムは、複数個の参照テーブルを利用して流体の流量を導き出すことができる。例えば、マニホールド166に供給できる流体のすべての可能性のあるゲージ圧、例えば241kPa(35psi)などに関して、差圧センサ172の読み取り値と予測流量を関連付けるテーブルが、各PCBアセンブリ179内に保存できるであろう。このような実施形態では、広範なゲージ圧からなる必要があるため、多くの参照テーブルが必要となる場合がある。様々な別の実施形態では、再処理装置供給ライン164に供給される流体の圧力を、特定の圧力又は制限範囲内の圧力に制限することができる。少なくとも1つのこのような実施形態では、
図3Aを参照すると、機器再処理装置100の流体循環システムは、循環ポンプ162の出口及び流体フィードバックループ157と流体連通できる、例えば比例弁158などの圧制限弁を備えることができる。少なくとも1つのこのような実施形態では、比例弁158は、ポンプ162によって放出される流体の一部の方向を変え、方向が変えられた流体を、例えば、ポンプ162に対して上流に配置された入口において循環システムに戻すように構成でき、マニホールド166に供給されている流体の圧力が、一定の、又は少なくとも実質的に一定の圧力、例えば241kPa(35psig)などで提供されるようにできる。少なくとも1つのこのような実施形態では、例えば、マイクロプロセッサ及び/又は任意の好適なコンピュータを備えるPCBアセンブリは、マイクロプロセッサ及び/又は任意の好適なコンピュータがゲージ圧センサ159及び比例弁158と電気通信及び/又は信号通信していることを利用できる。使用する際、流体のゲージ圧が例えば241kPa(35psig)を超えると、PCBアセンブリが、一定分又は追加分開き、流体又はより多くの流体が、流体フィードバックループ157を通過させるようにせよという命令を比例弁158に送ることができる。このような場合には、かかる作用によってマニホールド166に流れる流体の圧力を下げることができる。流体の圧力が241kPa(35psig)を超えたままである場合には、PCBアセンブリは、追加分開けと比例弁158に命令することができる。このような工程を任意の好適な回数繰り返し、所望の流体の圧力に到達できるであろう。同様に、流体のゲージ圧が例えば241kPa(35psig)未満のとき、PCBアセンブリは、特定量閉じて、流体フィードバックループ157を通って流れる流量を下げよと比例弁158に命令することができる。このような場合には、かかる作用によってマニホールド166に流れる流体の圧力を上げることができる。流体の圧力が241kPa(35psig)を下回ったままである場合には、PCBアセンブリは、追加量閉じろと比例弁158に命令することができる。このような工程を任意の好適な回数繰り返し、所望の流体の圧力に到達できるであろう。
【0025】
上記を考慮すると、様々な実施形態では、再処理装置供給ライン164の流量制御ユニット170に供給されている流体のゲージ圧を制御して、一定の、又は少なくとも実質的に一定の圧力に維持するようにできる。したがって、再処理装置供給ライン164を通って流れる流体の流量を算出するための変数のうち1つを、一定に、又は少なくとも実質的に一定に維持できる。このように、結果的に、各再処理装置供給ライン164及びその関連する制御ユニット170を通る流体の流量は、1つの変数、すなわち、差圧センサ172の読み取り値のみの関数であることができる。少なくとも1つのこのような実施形態では、実際の算出流量を算出し、及び/又は実際の算出流量を目標流量と関連付けて、再処理装置供給ライン164を通る流体流量について、実際の算出流量が最小許容値と最大許容値との間にあるかどうかを判定するために、1つのみの参照テーブルが必要であってよい。
【0026】
再処理装置供給ライン164によって供給されるとき、実際の流体流量が、ある内視鏡チャネルに関する最小許容値と最大許容値との間にある場合には、対応する流量制御ユニット170のPCBアセンブリ179は、比例弁174を調節しないで、代わりに流量制御ユニット170を通って流れる流体の流量を監視し続けてよい。再処理装置供給ライン164を通る実際の流体の流量が、所定の再処理装置供給ライン164に関して所定のゲージ圧の参照テーブルに保存されている最小許容値を下回る、又は最大許容値を上回る場合には、PCBアセンブリ179は、これらに関連して比例弁174を開ける、部分的に開ける、閉じる、及び/又は部分的に閉じることができる。少なくとも1つの実施形態では、
図6〜8を参照すると、比例弁174は、オリフィス又はチャンバー180と、チャンバー180内に配置される弁要素と、作動されて、流体がチャンバーを通って流れることができる解放位置と、要素が内部を通る流体の流れを塞いでいる閉鎖位置との間、及び/又は任意のその他好適な中間位置の間にチャンバー180内の要素を回転できるソレノイドと、を備えることができる。
【0027】
様々な実施形態では、上記に加え、PCBアセンブリ179のマイクロプロセッサを、比例弁174の弁チャンバー180内の弁要素の位置を調節するよう構成できる。使用する際、再処理装置供給ライン164を通る実際の流体流量が目標流体流量より高い場合、比例弁174のソレノイドが弁要素を閉鎖位置に向けて動かし、中を通る流体の流れを更に抑制することができる。同様に、再処理装置供給ライン164を通る実際の流体流量が目標流体流量より低い場合、比例弁174のソレノイドが弁要素を解放位置に向けて動かし、中を流れる流体の抑制を弱めることができる。様々な実施形態では、弁要素は、解放位置から第1位置まで回転して、弁オリフィスを第1程度、例えば約25%抑制し、第2位置まで回転して、弁オリフィスを第2程度、例えば約50%抑制し、第3位置まで回転して、弁オリフィスを第3程度、例えば約75%抑制し、更に、弁オリフィスが例えば約100%抑制する閉鎖位置まで回転できる。様々な実施形態では、比例弁174の弁要素は、任意の好適な数の位置に配置可能であり、弁174を通る流体の流れに対して所望の抑制度合いを提供できる。いずれにしても、弁要素の位置は、PCBアセンブリ179によって弁ソレノイドに印加された電位によって制御でき、このとき、例えば、弁ソレノイドに低電位が印加されると、弁要素が完全に閉鎖された位置により近い位置に向くようになり、それに対して弁ソレノイドに高電位が印加されると、弁要素が、例えば完全に解放された位置により近い位置に向くことをもたらすことができる。
【0028】
様々な場合において、上記の結果、PCBアセンブリ179を、再処理装置供給ライン164を通って流れる流体の流量を継続的に監視し、比例弁174を調節して再処理装置供給ライン164、及びそれに応じて、比例弁に流体連結する内視鏡チャネルを通って流れる流量を上げる及び/又は下げるよう構成できる。様々な実施形態では、上記に加え、PCBアセンブリ179を、流体の流量を所望の流量に、及び/又は所望の流量付近に維持するよう構成できる。循環している流体が、例えば滅菌剤又は滅菌剤を含む溶液である実施形態では、滅菌剤は内視鏡を滅菌できるが、滅菌剤が内視鏡に悪影響を与える、つまり劣化させる場合もある。このように、上記を考慮すると、チャネルフローサブシステム160を、内視鏡の滅菌のため、最低限で十分な滅菌剤流を内視鏡に供給するが、内視鏡への最大限の滅菌剤流量を制限するよう構成し、滅菌剤が内視鏡を過度に劣化しないようにできる。同様に、上記を考慮すると、チャネルフローサブシステム160を、内視鏡の消毒のため、最低限で十分な消毒剤流を内視鏡に供給するが、内視鏡への最大限の消毒剤流を制限するよう構成し、消毒剤が内視鏡を過度に劣化しないようにできる。様々な実施形態では、各内視鏡チャネル供給ラインは更に、例えば差圧センサ178などの第2差圧センサを備え、再処理装置供給ライン164を通る流体の流量の検出もできる。少なくとも1つのこのような実施形態では、制御ユニットアセンブリ170の第1差圧センサ172及び第2差圧センサ178を互いに平行に定置でき、圧力センサ172及び178が、はっきりと異なる電圧読み取り値をPCBアセンブリ179に与える場合には、PCBアセンブリ179は、例えば比例弁174を閉じる、及び/又は、操作者に対して制御ユニットアセンブリ170が修理を要する必要があるかも知れないという警報を発する、つまり警告するなどの補正動作ルーチンを実行できる。
【0029】
上で概説したように、各比例弁174は、可変オリフィスの状態を制御するよう構成できる。少なくとも1つのこのような実施形態では、各比例弁174は、上記の比例弁174の弁要素を、常時閉じた状態にかたよらせるよう構成でき、例えばバネなどのバイアス用要素を備えてよい。これも上述のように、比例弁174のソレノイドを作動させ、弁要素を少なくとも部分的に開いた位置に変えることができる。少なくとも1つの実施形態では、一連の電圧パルスを対応するPCBアセンブリ179からソレノイドに加え、弁要素が開く程度、つまり量を制御できる。少なくとも1つのこのような実施形態では、ソレノイドに加えられる電圧パルスの周波数が高くなると、可変オリフィスが大きくなり、それによって通り抜ける流体の流量をより大きくできる。同様に、ソレノイドに加えられる電圧パルスの周波数が低くなると、可変オリフィスが小さくなり、それによって通り抜ける流体の流量をより小さくできる。電圧パルスが比例弁174のソレノイドに加えられなくなると、バイアス要素によって弁要素を再度閉じた状態に変えることができる。弁要素が常時開いた状態にかたより、比例弁のソレノイドが作動して、弁要素を少なくとも部分的に閉じた状態にかたよらせることができる、その他様々な実施形態が想定される。様々な別の実施形態では、オリフィスを制御するための弁は、完全解放位置と完全閉鎖位置との間を弁要素が循環し、弁要素が開いた時間に対して弁要素が閉じる時間を制御することにより、中を流れる流量を制御するよう構成できる。少なくとも1つのこのような実施形態では、弁要素は、例えばソレノイドによって、開いた状態と閉じた状態との間を素早く循環できる。
【0030】
上記に加え、各再処理装置供給ライン164は、制御ユニットアセンブリ170を備えてよく、制御ユニットアセンブリ170は、再処理装置供給ライン164を通る流体の流れを互いに独立して制御するよう構成できる。様々な実施形態では、制御ユニットアセンブリ170は、互いに電気通信及び/又は信号通信していない場合がある。このような実施形態では、各制御ユニットアセンブリ170は、別の制御ユニットアセンブリ170と通信せずに、再処理装置供給ライン164を通って流れる流体の流量を監視して調節するよう構成される。しかしながら様々な別の実施形態では、制御ユニットアセンブリ170は互いに電気通信及び/又は信号通信し、再処理装置供給ライン164内の流体の特定のパラメーターを例えば互いに比較できるであろう。いずれの場合にも、制御ユニット170のPCBアセンブリ179をプログラムし、制御ユニット170を出るゲージ圧が、例えば約150.0kPa(21.75psig)といった所定の最大圧を超えた場合には、その比例弁174を完全に開くことができる。様々な実施形態では、上記制御ユニットアセンブリ170のゲージ圧センサ176は、1つには、再処理装置供給ライン164の比例弁174を出る流体のゲージ圧を検出し、2つには、ゲージ圧内の電位を判断できそれぞれの対応するPCBアセンブリ179に電位を伝達するように構成できる。流体供給ラインの2点間において、流体の圧力低下を検出できる差圧センサ172及び178と比較して、ゲージ圧センサ176は、実際の流体圧力、つまりゲージ圧を検出できる。様々な実施形態では、
図9及び11を参照すると、ゲージ圧センサ176は、流体の流れを、センサ要素を過ぎて流量制御ユニット170の出口183まで方向付けるよう構成できる、流路185を備えてよい。上記と同様に、各ゲージ圧センサ176は、対応するPCBアセンブリ179と電気通信及び/又は信号通信するゲージ圧センサ176を定置できる、複数個の電気接点187を備えてよい。
【0031】
上記に加え、流体循環システム160のマニホールド166は、8つの内視鏡再処理装置供給ライン164及びこれらと連結される内視鏡チャネルに、内部を流れる流体を分配するよう構成できる。ここで
図5を参照すると、マニホールド166は、入口161と、8つの出口163と、マニホールド166の反対側末端部に配置された第2入口165と、を備えてよい。様々な実施形態では、マニホールド166は、内視鏡再処理装置100の操作中にわたって、数種類の異なる流体を受容し、分配するよう構成できる。再度
図3を参照すると、マニホールド166の入口161は、ポンプ162からの、特に水及び洗剤を含む溶液の流れを受容するよう構成できる。様々な実施形態では、1つ以上の弁を操作して水源と流体連通するポンプ162を定置し、ポンプ162が供給ライン164に水を注入できるようにする。特定の実施形態では、1つ以上の弁を操作して滅菌剤源、つまり滅菌剤溶液と流体連通するポンプ162を定置し、ポンプ162が供給ライン164に滅菌剤を注入できるようにする。少なくとも1つの実施形態では、再度
図5を参照すると、内視鏡再処理装置100は、例えば弁167などの1つ以上の弁を備えてよく、この弁を操作して、例えば加圧空気源190からのマニホールド166内への加圧空気の流入を可能にできる。少なくとも1つのこのような実施形態では、加圧空気によって、あらゆる残存する水、洗剤、及び/又は滅菌剤を強制的に内視鏡チャネルから追い出すことができる。特定の実施形態では、内視鏡再処理装置100は更に、アルコール供給191と、アルコール供給191からアルコールを吸引し、アルコールを例えば第2入口165を通ってマニホールド166内に導入するよう構成できるポンプと、を備えることができる。少なくとも1つのこのような実施形態では、逆止弁192をかかるポンプ及び第2入口165の中間に配置し、別の流体がマニホールド166からアルコール供給191に流入できないようにできる。
【0032】
上記を考慮すると、機器再処理装置は、例えば内視鏡などの機器のチャネルに1種以上の加圧流体を供給するよう構成できる。様々な実施形態では、内視鏡チャネルに供給されている流体の流量を監視できる。内視鏡チャネルに供給されている流体の流量が目標流量、又は最小許容流量を下回る場合には、機器再処理装置は内部を流れる流体の流量を増すことができる。内視鏡チャネルに供給されている流体の流量が目標流量、又は最大許容流量を上回る場合には、機器再処理装置は内部を流れる流体の流量を減らすことができる。特定の実施形態では、機器再処理装置は、内視鏡チャネルに流体を供給する複数の供給ラインを備えてよく、各供給ラインは、内部を通過する流体の流量を調節するよう調整できる可変弁オリフィスを備えてよい。様々な実施形態では、各供給ラインの可変弁オリフィスは、流体の流量を検知するよう構成される固定したオリフィス圧力差センサを備える、閉ループ構成の一部であってよい。様々な実施形態では、圧力差センサは、可変弁オリフィスに対して上流に、かつ循環ポンプに対して下流に配置できる。少なくとも1つの実施形態では、機器再処理装置は更に、循環ポンプを出る流体のゲージ圧を検知するためのゲージ圧センサと、目標とした圧力に対して流体の圧力調節するよう構成できる圧力制御システムと、を備えてよい。少なくとも1つのこのような実施形態では、差圧センサは、ゲージ圧センサ及び圧力制御システムに対して下流に配置できる。
【0033】
上述のように、内視鏡再処理装置100の流体循環システムは、内視鏡を通る流体を循環させるよう、及び/又は、内視鏡の外側表面上に流体を噴霧するよう構成できる。様々な実施形態では、ここで
図8を参照すると、内視鏡再処理装置100は、1種以上の流体を流体循環システムに分配するよう構成できる流体分配システム200を備えてよい。様々な実施形態では、ここで
図12〜16を参照すると、流体分配システム200は、それぞれが、例えば異なる流体を流体循環システムに分配するよう構成でき、例えば流体分配サブシステム200a及び200bなどの2種類以上の別の流体分配サブシステムを備えてよい。様々な実施形態では、ここで
図16を参照すると、内視鏡再処理装置100は、例えば、滅菌剤容器201a及び/又は洗剤容器201bなどの1つ以上の流体容器を内部に収容するよう構成できる保存区域を備えてよく、このとき内視鏡再処理装置100は更に、それぞれが流体容器の1つと封止係合できる1つ以上の流体コネクタを備えてよい。特定の実施形態では、内視鏡再処理装置100は更に、流体容器上のRFIDタグ及び/又はバーコードを読み取り、例えば1つには、正しい流体が使用されているか、2つには、特定の有効期限までに流体が使用されているかを確実にするよう構成できる、RFIDリーダー及び/又はバーコードリーダーを備えることができる。いずれにしても、流体コネクタが流体容器に結合されると、以下に更に詳述するように、流体分配システム200は、流体を流体容器から吸引し、循環システム内に分配するよう構成できる。
【0034】
様々な実施形態では、上記に加え、流体サブシステム200aは、供給ポンプ210と、リザーバー220と、分配ポンプ230と、を備えてよい。特定の実施形態では、供給ポンプ210は、流体容器及び/又は任意のその他好適な流体源と流体連通する入口211を備えてよい。少なくとも1つの実施形態では、供給ポンプ210は容積型ポンプを備えてよく、少なくとも1つのこのような実施形態では、ピストンのストローク1回当たり一定量の容積、つまり流体を置き換えるよう構成されるピストンを備えることができる。より具体的には、主に
図14を参照すると、供給ポンプ210は、シリンダー213内を、第1の、つまり下死点(BDC)位置と、第2の、つまり上死点(TDC)位置との間を移動、つまり往復運動し、流体をシリンダー213内に引き込み、シリンダー出口214を通して流体を押し出すよう構成できるピストン212を備えることができる。特定の実施形態では、供給ポンプ210は更に、ピストン212がTDC位置に達すると、ピストン212によって接触され、弁要素を開いて、ポンプ出口214を通って流体の流出を可能にできるバルブリフター215を備えることができる。ピストン212がBDC位置に戻ると、例えばバルブリフター215の後方に配置される弁バネが、弁要素及びバルブリフター215を着座位置まで戻すように構成でき、着座位置では出口214は、次のストロークの間、弁要素及びバルブリフター215がピストン212によって再度持ち上げられるまで密閉的に閉じられる。以下に詳述するように、供給ポンプ210の出口214は、リザーバー220と流体連通し、供給ポンプ210によって加圧された流体が、リザーバー220内に画定される内部空洞部221内に放出するようにできる。
【0035】
様々な実施形態では、リザーバー220は、底部222と、ハウジング223と、上部224と、を備えてよく、少なくとも1つの実施形態では、供給ポンプ210の出口214は、例えば底部222のポート228を通ってリザーバー220の内部空洞部221と流体連通できる。その他様々な実施形態では、供給ポンプ210は、例えばハウジング223及び/又は上部224中のポートを通ってリザーバー空洞部211と流体連通できる。いずれにしても、底部222及び上部224は、ハウジング223と封止係合でき、少なくとも1つの実施形態では、底部222及び上部224を、例えば、スナップ嵌め及び/又はプレス嵌め構成でハウジング223に嵌合されるよう構成できる。様々な実施形態では、底部222及び上部224は、例えばリザーバー220内に含まれる流体によって劣化されることのない、プラスチック材料で構成できる。特定の実施形態では、リザーバー220は、底部222とハウジング223の中間に配置してよい、例えばOリング229などの封止部材、及び、ハウジング223と上部224との中間に配置される、例えばOリング229などの封止部材を更に備えることができ、リザーバー220から流体が漏れ出るのを防ぐことができる。様々な実施形態では、ハウジング223は、例えばガラスなどの任意の好適な材料で構成されることができる。少なくとも1つの実施形態では、ハウジング223は、リザーバー220内に含まれる流体によって劣化されることのない、例えばボロシリケートで構成できる。
【0036】
上述のように、供給ポンプ210は、供給ポンプピストン212の各ストロークにつき、一定量の流体を内部リザーバー空洞部221に供給するよう構成できる。使用する際、供給ポンプ210は、好適な回数、又は周期で操作して、内部空洞部221を充填、及び/又は、内部空洞部221内の所定のレベル、つまり高さを超えて内部空洞部221を充填することができる。特定の実施形態では、リザーバー220は、リザーバー220が過充填された場合には、流体を抜いて例えば流体源に戻すよう構成できるオーバーフローライン227を備えることができる。様々な実施形態では、
図14を再度参照すると、内部空洞部221は、底面225、上面226、及び底面225と上面226との間に画定される高さを有することができる。少なくとも1つのこのような実施形態では、内部空洞部221は円筒形であってよく、その高さに沿って一定の周長を有してよいが、別の実施形態では、内部空洞部221は任意の好適な形状を有してよい。様々な実施形態では、上記の結果、供給ポンプ210の各周期によって、内部リザーバー空洞部221内の流体の高さを、特定の又は固定の程度まで上げることができる。少なくとも1つの実施形態では、リザーバー220中の流体量は、例えば分配ポンプ230が操作されたストローク回数と同じ回数、供給ポンプ210を操作することによって維持できる。特定の実施形態では、リザーバー210は、以下に詳述するように、リザーバー空洞部221内の流体の高さ、及び/又はリザーバー空洞部221内の流体の高さの変化を検出するよう構成できる、例えばレベルセンサ240などのセンサを備えてよい。
【0037】
様々な実施形態では、上記に加え、レベルセンサ240はアナログセンサを備えてよく、リザーバーハウジング223に取り付けできる。少なくとも1つの実施形態では、ハウジング223はガラスで構成されることができ、レベルセンサ240を、例えば少なくとも1種の接着剤を用いてガラスに接着してよい。少なくとも1つのこのような実施形態では、レベルセンサは、リザーバー空洞部221の底面225に、又はそれに隣接して配置される第1末端部241、及びリザーバー空洞部221の上面226に、又はそれに隣接して配置される第2末端部242を有することができ、例えば線形静電容量型センサなどの静電容量型センサを備えることができる。このような実施形態では、レベルセンサ240は、内部空洞部211が空のとき、又は少なくとも実質的に空のときに第1の、つまり低い電圧を、内部空洞部211が満杯のとき、又は少なくとも実質的に満杯のときに第2の、つまり高い電圧を発生するよう構成できる。加えて、レベルセンサ240は、リザーバー空洞部211内の流体量に応じて、低電圧と高電圧との間の範囲の電圧を発生するよう構成できる。より詳細には、様々な実施形態では、レベルセンサ240によって発生された電圧は、リザーバー空洞部221内の流体高さの関数であることができるため、流体高さが上昇すると電圧が上昇できる。少なくとも1つのこのような実施形態では、電圧は、例えば流体高さに線形比例することができ、少なくとも1つの実施形態では、低電圧とは約0ボルトであってよく、高電圧とは例えば約5ボルトであってよい。
【0038】
様々な実施形態では、流体分配サブシステム200aは更に、リザーバー210の内部空洞部211と流体連通し、リザーバー空洞部211から流体を吸引して流体を流体循環システムに分配するよう構成できる分配ポンプ230、及び/又は、内視鏡再処理装置100の流体循環システム内部の混合チャンバーを備えてよい。少なくとも1つの実施形態では、分配ポンプ230への入口は、リザーバー220の底部222中のポート238を通って、内部チャンバー221の底面225と流体連通することができる。特定の実施形態では、分配ポンプ230は、ストローク1回当たりに一定量の流体を置き換えるよう構成できる容積型ポンプを含んでよい。容積型ポンプは、供給ポンプ210に関連して詳細に記載されており、簡潔にする目的で、本明細書ではそのような記述を繰り返さない。いくつかの実施形態では、供給ポンプ210及び分配ポンプ230は、同一、又は少なくともほぼ同一であってよい。少なくとも1つの実施形態では、分配ポンプ230は、供給ポンプ210のように、ストローク1回当たり同量の、又は少なくとも実質的に同量の流体を置き換えるよう構成できる。
【0039】
使用する際、供給ポンプ210を操作して、チャンバー221内の所定の高さに液面が達する、又は超えるまで、リザーバー220の内部チャンバー221を充填できる。様々な実施形態では、流体分配サブシステム200aは、供給ポンプ210、分配ポンプ230、及び/若しくはレベルセンサ240と電気通信、並びに/又は信号通信できる、例えばPCBアセンブリ250などのコンピュータ、若しくはマイクロプロセッサを備えてよい。少なくとも1つのこのような実施形態では、PCBアセンブリ250は、レベルセンサ240によって発生された電位を検出し、電位に応じてリザーバー220内の流体高さを算出するよう構成できる。リザーバー220内の液面が所定の高さに満たないと、PCBアセンブリ250が算出する場合には、PCBアセンブリ250は、所定の高さに液面が達する、又は超えるまで、流体供給ポンプ210を操作できる。少なくとも1つの実施形態では、リザーバー220中の液面が所定の高さを下回るとき、PCBアセンブリ250は分配ポンプ230を操作しない場合がある。リザーバー220内の液面が所定の高さにある、又はそれを超えると、PCBアセンブリ250が算出する場合には、PCBアセンブリ250は、必要に応じて分配ポンプ230を操作して、流体循環システムに流体を供給できる。特定の実施形態では、PCBアセンブリ250は、分配ポンプ230の操作より前に供給ポンプ210を操作するよう構成でき、分配ポンプ230が操作される前に、リザーバー220内に十分な流体供給があるようにできる。少なくとも1つの実施形態では、PCBアセンブリ250は、リザーバー220内の流体供給を再充填するために、分配ポンプ230の操作後に供給ポンプ210を操作するように構成できる。様々な実施形態では、PCBアセンブリ250は、分配ポンプ230及び供給ポンプ210を同時に操作するよう構成でき、分配ポンプ230によって分配されているときに、リザーバー220内の流体を再充填できるようにしてよい。
【0040】
上で概説したように、供給ポンプ210は容積型ポンプを備えることができ、このような実施形態では、PCBアセンブリ250は、供給ポンプ210が、ポンプピストン212のストローク1回当たりに、正しい量の流体をリザーバー220に送達しているかどうかを監視するよう構成できる。より具体的には、供給ポンプ210の一定の容積移送に関する情報をPCBアセンブリ250にプログラムし、PCBアセンブリ250が、液面センサ240で測定するとき、供給ポンプ210のストローク1回当たりのリザーバー220内の流体容積の増加が、供給ポンプ210の容積移送に一致するかどうかを評価できるようにする。液面センサ240で測定するとき、供給ポンプ210のストローク1回当たりのリザーバー220の流体の増加が、供給ポンプ210の一定の容積移送に等しい、又は少なくとも十分に等しい場合には、PCBアセンブリ250は、内視鏡再処理装置100の操作者に、供給ポンプ210に流体源から十分に流体が供給されているという信号を送ってよい。液面センサ240で測定するとき、供給ポンプ210のストローク1回当たりのリザーバー220の流体の増加が、供給ポンプ210の一定容積移送に等しくない、又は少なくとも十分に等しくない場合には、PCBアセンブリ250は、内視鏡再処理装置100の操作者に、供給ポンプ210に流体源から十分に流体が供給されていないという信号、及び、例えば流体源が空である恐れがあるため、流体源を調べる必要があるかもしれないという信号を送ることができる。様々な場合において、流体源を調べることは、流体源を交換すること、又は再充填することを含んでよい。様々な実施形態では、リザーバー220には、必要に応じて操作者が流体供給部を調べている間に、内視鏡再処理装置100に供給するのに十分であり得る量の流体が内部に入っている。以前の内視鏡再処理装置では、流体循環システムが流体供給部から直接流体を吸引していたため、内視鏡再処理装置は、運転サイクルが既に開始され、流体がないことによって運転サイクルが中断されるまで、流体源が空になっていることを識別できなかった。
【0041】
様々な実施形態では、上記に加え、内視鏡再処理装置100は、それぞれが内視鏡を内部で洗浄、消毒、及び/又は滅菌できるように構成できる、例えば2つの水槽110を備えてよい。特定の実施形態では、
図16を再度参照すると、内視鏡再処理装置100は、流体を各水槽110に供給する、例えば循環システム290a及び290bなどの別個の流体循環システムを備えてよい。このような実施形態では、流体分配サブシステム200aは、流体源201aから流体循環システム290a、290bの両方に流体を供給するよう構成でき、同様に、流体分配サブシステム200bは、流体源201bから流体循環システム290a、290bの両方に流体を供給するよう構成できる。少なくとも1つのこのような実施形態では、内視鏡再処理装置100は、1つには、流体分配サブシステム200aの分配ポンプ230と流体連通でき、2つには、流体循環システム290a、290bと選択的に流体連通できる弁280aを備えることができ、流体が、流体源201aから選択的に流体循環システム290a、290bに供給できる。同様に、内視鏡再処理装置100は、1つには、流体分配サブシステム200bの分配ポンプ230と流体連通でき、2つには、流体循環システム290a、290bと選択的に流体連通できる弁280bを備えることができ、流体が、流体源201bから選択的に流体循環システム290a、290bに供給できる。流体循環システムの運転サイクルを実施する前に、特定の実施形態では、流体循環システムは、流体分配サブシステム200aから、ある量の、例えば洗剤及び/又は滅菌剤などの流体を必要としてよい。このような実施形態では、上記に加え、PCBアセンブリ250をプログラムして、サブシステム200aのリザーバー220内にある量の流体を維持し、流体を流体循環システム290a、290bに供給する必要があるとき、供給ポンプ210を操作しなくても流体が利用できるようにすることができる。様々な場合において、流体循環システムによってリザーバー220から必要とされる流体量は、分配ポンプ230のストローク1回で供給できる流体量より多い場合があるため、分配ポンプ230の複数回のストロークが必要とされてもよい。いずれにしても、機器再処理装置100の運転サイクルに先立って流体循環システムが必要とする特定の流体量は、PCBアセンブリ250をプログラムしてリザーバー220内に維持できる流体の最小量に等しくてよい。特定の実施形態では、PCBアセンブリ250をプログラムして、リザーバー220内に十分な流体を維持し、両方の流体循環システムに特定の流体を供給し、対応する供給ポンプ210による再充填の必要なしに、運転サイクルを開始できる。当然ながら、上記に加え、両方の流体循環システムに十分な量の流体を充填した後に、供給ポンプ210を操作して、リザーバー220を再充填することができるであろう。上記を考慮すれば、様々な実施形態では、リザーバー220は、その内部に含まれる十分な流体を有し、対応する供給ポンプ210を作動してリザーバー220を再充填する前に、流体循環システムのうち少なくとも1つの運転サイクルに供給でき、例えば流体供給部が空であるために、供給ポンプ210がリザーバー220を再充填できない場合には、流体循環システムの次の運転サイクルの前に、内視鏡再処理装置100の操作者に流体供給部を交換する機会を与える。
【0042】
上記に加え、分配ポンプ230は容積型ポンプを備えてよく、このような実施形態では、PCBアセンブリ250は、分配ポンプ230が、ストローク1回当たりにリザーバー220から正しい量の流体を吸引しているかどうかを監視できる。より具体的には、分配ポンプ230の一定の容積移送に関する情報をPCBアセンブリ250にプログラムし、PCBアセンブリ250が、液面センサ240で測定するとき、分配ポンプ230のストローク1回当たりのリザーバー220内の流体量の減少が、分配ポンプ230の一定の容積移送に一致するかどうかを評価できるようにする。液面センサ240で測定するとき、分配ポンプ210のストローク1回当たりのリザーバー220の流体の減少が、分配ポンプ230の一定の容積移送に等しい、又は少なくとも十分に等しい場合には、PCBアセンブリ250は、内視鏡再処理装置100の操作者に、分配ポンプ230にリザーバー220から十分に流体が供給されているという信号を送ってよい。液面センサ240で測定するとき、分配ポンプ230のストローク1回当たりのリザーバー220の流体の減少が、分配ポンプ230の容積移送に等しくない、又は少なくとも十分に等しくない場合には、PCBアセンブリ250は、内視鏡再処理装置100の操作者に、分配ポンプ230に十分に流体が供給されていないという信号、並びに、流体分配サブシステムにある程度の検査及び/又は保守が必要とされてもよいという信号を送ってよい。
【0043】
様々な実施形態に関して上述したように、各流体分配サブシステム200a、200bは、流体供給ポンプ210と、別の流体分配ポンプ230と、を備えてよい。これも上述のように、様々な実施形態では、流体供給ポンプ210及び流体分配ポンプ230を互いに個別に操作して、それぞれリザーバー220に流体を供給する、及びリザーバー220から流体を分配してよい。特定の別の実施形態では、単一のポンプ装置は、1つには、流体供給部からリザーバー220内へ流体をポンプで送り、2つには、リザーバー220から流体循環システムへ流体をポンプで送るよう構成できる。少なくとも1つのこのような実施形態では、ポンプ装置は、第1シリンダー内に配置される第1ピストンヘッド、及び第2シリンダー内に配置される第2ピストンヘッドを有するピストンを備えることができ、このピストンは、直線的に往復運動して、それぞれ第1及び第2シリンダー内の第1及び第2ピストンヘッドを動かすことができる。様々な実施形態では、第1シリンダーは流体源及びリザーバーと流体連通し、一方第2シリンダーはリザーバー及び流体循環システムと流体連通し、第1シリンダー内を移動する第1ピストンヘッドが流体源からリザーバー内へ流体をポンプで送り、第2シリンダー内を移動する第2ピストンヘッドがリザーバーから流体循環システム内へ流体をポンプで送るようにできる。様々な実施形態では、第1ピストンヘッド及び第1シリンダーの構成は、第1容積型ポンプを備えてよく、第2ピストンヘッド及び第2シリンダーの構成は、第2容積型ポンプを備えてよい。特定の実施形態では、ポンプ装置は、例えば第1シリンダー及び/又は第2シリンダー内への流体の流れを制御又は制限するよう構成できる、弁制御システムを備えてよい。少なくとも1つのこのような実施形態では、弁制御システムは、流体が、第1シリンダーからリザーバー内へポンプで送られている間、弁要素を閉じて、第2シリンダー内への流体の流入を防止するよう構成できる。同様に、弁制御システムは、流体が、第2シリンダーからリザーバー内へポンプで送られている間、弁要素を閉じて、第1シリンダー内への流体の流入を防止するよう構成できる。このような実施形態では、第1及び第2ピストンヘッドは、対応する第1及び第2シリンダー内で往復運動できるが、シリンダーを通る流体の流れは、上記のように防止される場合がある。様々な別の実施形態では、ポンプには、流体源と流体連通する第1開口部、リザーバーと流体連通する第2開口部、及び流体循環システムと流体連通する第3開口部を有する回転ポンプを含んでよい。少なくとも1つのこのような実施形態では、弁制御システムは、流体をリザーバー内にポンプ送りするとき第3開口部が閉じられ、又は塞がれ、あるいは、流体をリザーバーからポンプ送りするとき第1開口部が塞がれるよう構成できる。特定の実施形態では、弁制御システムは、例えばシャトル弁及び/又はスプール弁のうち1つ以上の任意の好適な構成を備えることができる。様々な実施形態では、三方弁を備える任意の好適な容積型ポンプを利用して、流体源からリザーバー220内へ、次にリザーバー220から流体循環システム内へ流体をポンプで送ることができるであろう。
【0044】
上述のように、再度
図16を参照すると、内視鏡再処理装置100は、1つ以上の流体循環システムに流体を供給するよう構成できる、流体分配システム200を備えることができる。これも上述のように、流体分配システム200は、例えば第1サブシステム200a及び第2サブシステム200bなどの、2つ以上の流体分配サブシステムを備えてよい。様々な実施形態では、第2サブシステム200bは、第1サブシステム200aと同一又は少なくとも実質的に同一であってよく、そのため、第2サブシステム200bの構造及び操作については、簡潔にする目的で、本明細書で繰り返さない。少なくとも1つの実施形態では、第1サブシステム200aは、例えば流体循環システム290a及び290bなどの1つ以上の流体循環システムに、第1流体を分配するよう構成でき、第2サブシステム200bは、例えば流体循環システム290a、290bに第2流体を分配するよう構成できる。少なくとも1つのこのような実施形態では、第1流体分配サブシステム200aは、例えば洗剤を流体循環システムに分配するよう構成でき、一方第2流体分配サブシステム200bは、例えば過酢酸などの滅菌剤を流体循環システムに分配するよう構成できる。これも上述のように、流体分配システム200a及び200bは、異なった時間に操作され、運転サイクル中の異なった時間に、対応する流体を流体循環システムに供給してよい。様々な別の場合では、流体サブシステム200a及び200bは、同じ時間に操作され、同じ流体循環システムに異なる流体を供給してよく、及び/又は、同じ時間に操作され、例えば異なる流体循環システムに異なる流体を供給してよい。
【0045】
上記に加え、第1流体循環システム290aは、第1チャネルフローサブシステム160と、第1循環システム290aを通って流体を循環させるための第1ポンプ162と、を備えてよく、一方第2流体循環システム290bは、第2チャネルフローサブシステム160と、第2循環システム290bを通って流体を循環させるための第2ポンプ160と、を備えてよい。様々な別の実施形態では、機器再処理装置は、任意の好適な数の流体循環システムを備えてよいが、任意の1つの流体循環システムについて、そのチャネルフローサブシステム160は、流体循環システムの初期設定、つまり起動手順を制御するよう構成できる。より具体的には、機器が水槽110内に定置され、蓋130が閉じられた後に、操作者は運転サイクルを初期設定して機器を洗浄でき、かかる時点において、チャネルフローサブシステム160は、ポンプ162からの再処理流体の初期流入を制御するよう構成できる。様々な実施形態では、例えば内視鏡などの機器は、例えば異なる長さ、直径、及び/又は形状を有する場合があり、チャネルに例えば異なる全般流動抵抗、つまり制限をもたらす可能性がある、貫通して延びている複数のチャネル、つまり管腔を備えることができる。ポンプ162が、比例弁174のすべてが開いた状態及び/又は同じ条件で初期設定される場合には、ポンプ162から流れる流体は、例えば、高い流動抵抗を有する内視鏡チャネルが充填される及び/又は加圧される前に、低い流動抵抗を有する内視鏡のチャネルが充填される及び/又は加圧される傾向があるだろう。様々な場合において、このような状況は一時的であり、最終的には流体循環システムの望ましい操作条件、つまり定常状態の操作条件に達するであろう。場合によっては、この起動手順は全体的に適している。しかしながら別の場合では、異なる起動手順が望ましい場合がある。
【0046】
様々な実施形態では、上記に加え、チャネルフローサブシステム160は、初期設定手順中に弁174を異なる条件に手配できる、例えばコンピュータ及び/又はマイクロプロセッサを備えることができる。少なくとも1つの実施形態では、サブシステムコンピュータは、弁174を操作して、例えば内視鏡チャネルの異なる流動抵抗、つまり制限を打ち消すことができる。例えば、流動抵抗が高い内視鏡チャネルを通る流体の流れを制御する弁174では、サブシステムコンピュータは、かかる弁174を完全開いた状態にでき、一方で、流動抵抗が低い内視鏡チャネルを通る流体の流れを制御する弁174では、サブシステムコンピュータは、かかる弁174を部分的に閉じた状態にできる。このような実施形態では、ポンプ162からの流体の流れは、すべての内視鏡チャネルを同時に、又は少なくとも実質的に同時に充填及び/又は加圧する傾向がある可能性がある。特定の場合では、加圧流体によってチャネルを充填する一時的状態が短くなる場合があり、定常状態の操作条件、つまり望ましい操作条件により短い時間で到達できる。かかる実施形態は、機器再処理装置100の洗浄周期の実施に必要な全時間を短縮できる。例えば8つの対応するチャネル供給ライン164を通る流体の流れを制御するために、8つの内視鏡チャネル及び8つの流量制御ユニット170を有する実施形態では、これらの8つの比例弁174はすべて、例えば開いている、閉じている、部分的に開いている、及び/又は部分的に閉じているといった異なる条件及び/又は同じ条件で定置されてよい。
【0047】
本明細書に記載される様々な実施形態では、流れサブシステムコンピュータは、初期設定、つまり起動手順中に、流量制御ユニット170の弁174を制御するための1つ以上の基準、又はパラメーターを利用できる。上記に加え、第1制御ユニット170の第1比例弁174は、特定のパラメーターの第1値によって定義される、第1内視鏡チャネルを通る流体の流れを制御するよう構成でき、第2制御ユニット170の第2比例弁174は、特定のパラメーターの第2値によって定義される、第2内視鏡チャネルを通る流体の流れを制御するよう構成でき、第3制御ユニット170の第3比例弁174は、特定のパラメーターの第3値によって定義される、第3内視鏡チャネルを通る流体の流れを制御するよう構成できる。様々な実施形態では、第1、第2、及び第3チャネルを通る流体の流れを制御するために、パラメーターの第1値は、パラメーターの第2値より大きくてよく、第2値は、パラメーターの第3値より大きくてよく、このとき第1弁174は、第1解放状態に調節でき、第2弁174は、パラメーターの第1値と第2値との間の違いに基づいて第2解放状態に調節でき、第3弁174は、パラメーターの第1値と第3値との間の違いに基づいて第3解放状態に調節できる。少なくとも1つのこのような実施形態では、第1、第2、及び第3弁174のそれぞれ第1解放状態、第2解放状態、及び第3解放状態は、流体循環システムの初期設定、つまり起動手順中に、第1、第2、及び第3内視鏡チャネルを通る流体の流れが、第1、第2、及び第3内視鏡チャネル全体に均一に、又は少なくとも実質的に均一に分布されるように選択できる。少なくとも1つの実施形態では、弁174の第1、第2、及び第3解放状態は、内視鏡チャネルを流体で充填するとき、内視鏡チャネルを通る体積流量が、互いに等しい、又は少なくとも実質的に等しくなるように選択できる。かかる実施形態では、内視鏡チャネルを通る流体流量は初期設定手順中に増加でき、このとき各流体の流れは、別の流体の流れと同時に増加できる。少なくとも1つの実施形態では、弁174の第1、第2、及び第3解放状態は、内視鏡チャネルを流体で充填するとき、内視鏡チャネルを通って流れる流体のゲージ圧が、互いに等しい、又は少なくとも実質的に等しくなるように選択できる。かかる実施形態では、内視鏡チャネルを通って流れる流体の圧力は初期設定手順中に増加でき、このとき各流体の流れの圧力は、別の流体の流れの圧力と同時に増加できる。
【0048】
少なくとも1つの実施形態では、上記に加え、比例弁174の開いた状態を選択するためのパラメーターは、機器チャネルの流動抵抗値を含むことができる。様々な場合において、機器チャネルの流動抵抗値は、多くの変数の影響を受ける可能性があるが、機器チャネルの流動抵抗値は、チャネルの長さ、チャネルの直径、及びチャネル経路内の湾曲、又は屈曲によって大部分は特定できる。長さがより長く、直径がより小さく、及び/又はチャネル経路内に湾曲がより多い機器チャネルは、長さがより短く、直径がより大きく、及び/又はチャネル経路内に湾曲がより少ない機器チャネルよりも、一般的により高い流動抵抗値を有するであろう。いずれにしても、医療機器のうち一番高い流動抵抗値を有する機器チャネルを、ベースラインとして選択でき、そこから別の機器チャネルを通る流体の流れを調整できる。少なくとも1つの実施形態では、第1機器チャネルは最大の流体流動抵抗を有することができ、第1比例弁174を例えば完全開いた状態に設定できる。様々な実施形態では、第1流動抵抗値と第2流動抵抗値との間の差に基づいて、第2比例弁174をある程度閉じることができる。同様に、第1流動抵抗値と第3流動抵抗値との間の差に基づいて、第3比例弁174をある程度閉じることができる。様々な場合において、機器チャネルの流動抵抗値と第1流動抵抗値、つまりベースラインである流動抵抗値との間の差が大きいと、対応する比例弁174が閉じられる程度が大きくなる。
【0049】
いずれにしても、上記に加え、流体循環システムの定常状態の操作条件、つまり望ましい操作条件に達すると、サブシステムコンピュータは、流量制御ユニット170が、上記のように、内視鏡チャネル供給ライン164を通る流体の流れを独立的に制御及び管理することを可能にできる。様々な場合において、本明細書に記載の装置及び方法は、異なる流動抵抗を有するチャネルを含む内視鏡、及び/又は任意のその他好適な機器を洗浄、消毒、及び/又は滅菌するために、再処理流体を十分に供給するように設計することができる。上記に加え、これらの装置及び方法は、各チャネルを個別に通る流体の流れを制御することによって、チャネルに再処理流体を十分に供給するよう構成できる。
【0050】
様々な場合においても、ポンプ162は、運転サイクルの初期設定の間、及び運転サイクルを通して、すべての再処理装置供給ライン164及びこれらと連結される内視鏡チャネルに、再処理流体を十分に供給するための十分な出力を有することができる。上記に加え、流量制御ユニット170は、供給される流体を管理するよう構成でき、各再処理装置供給ライン164の中を通る流量が、最小目標流量に合致する、又は超える、つまり流体が不足していないようにできる。1つ以上の再処理装置供給ライン164を通る流体の流れが最小目標流量を下回り、ポンプ162が最大能力で操作されていない場合には、ポンプ162の出力を上げることができる。場合によっては、ポンプ162が再処理装置供給ライン164及びこれらと連結される内視鏡チャネルの需要に応ずるために、ポンプ162を出る再処理流体のゲージ圧は、少なくとも一時的に、例えば241kPa(35psig)などの目標ゲージ圧を超えて上げることができる。1つ以上の再処理装置供給ライン164を通る流体の流れが最小目標流量を下回り、ポンプ162が最大又はほぼ最大能力で操作されている場合には、少なくとも1つのブースターポンプを操作して、マニホールド166及び再処理装置供給ライン164に入る再処理流体の流量及び/又は圧力を上げることができであろう。様々な実施形態では、少なくとも1つのブースターポンプは、例えばポンプ162と直列に、及び/又は、ポンプ162と並列にあってよく、少なくとも1つのブースターポンプを選択的に操作して、ポンプ162を補佐できるであろう。
【0051】
本明細書に記載される様々な実施形態では、チャネルフローサブシステム160の各再処理装置供給ライン164は、可変オリフィスを制御するよう構成される比例弁174を備えることができる。様々な別の実施形態では、少なくとも1つの再処理装置供給ライン164は、固定オリフィス又は固定オリフィス弁を備えてよい。少なくとも1つの実施形態では、固定オリフィス弁は、開いた状態又は閉じた状態のいずれかで配置できる場合がある。少なくとも1つのこのような実施形態では、固定オリフィス弁を有する再処理装置供給ライン164は、例えば流体の流動抵抗が一番高い内視鏡チャネルに結合でき、このときこのような内視鏡チャネルを通る流体流量は、ポンプ162によって供給される再処理流体のゲージ圧の関数であってよい。様々な実施形態では、例えば比例弁174によって制御される可変オリフィスを有する再処理装置供給ライン164は、例えば固定オリフィス弁が開いた状態のときの、固定オリフィス弁を有する再処理装置供給ライン164に関して調節することができる。
【0052】
参照により本明細書に組み込まれるといわれる任意の特許、出版物、又は他の公開資料は、全体又は一部において、組み込まれた資料が既存の定義、表現、又はこの開示に示された他の公開資料と矛盾しない範囲内で本明細書に組み込まれる。このように及び必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載されている開示は、参照により本明細書に組み込んだ任意の矛盾する事物に取って代わるものとする。本明細書に参照により組み込むと称されているが現行の定義、記載、又は本明細書に記載されている他の開示物と矛盾するいずれの事物、又はそれらの部分は、組み込まれた事物と現行の開示事物との間に矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれるものとする。
【0053】
以上、本発明を例示的な構成を有するものとして説明したが、本発明は本開示の趣旨及び範囲内で更に改変することができる。したがって、本出願はその一般的原理を利用した本発明のあらゆる変形、使用又は適応を網羅するものとする。更に、本出願は、本発明が関連する技術分野における公知の、又は従来の実施に含まれるところの本開示からの発展形を網羅するものとする。
【0054】
〔実施の態様〕
(1) 少なくとも第1及び第2チャネルを有する機器を通る再処理流体の流れを制御する方法であって、
再処理流体源と流体連通するポンプを操作する工程と、
第1弁と、第1圧力差センサと、を備える第1流体回路を通して前記再処理流体を流す工程であって、前記第1流体回路が前記ポンプ及び前記第1チャネルと流体連通する、工程と、
前記第1圧力差センサを利用して、前記第1弁内に流れる前記再処理流体中の第1圧力差を検出する工程と、
前記第1弁を調節して、前記第1圧力差センサからの出力を利用して前記第1チャネルを通る前記再処理流体の第1流量を制御する工程と、
第2弁と、第2圧力差センサと、を備える第2流体回路を通して前記再処理流体を流す工程であって、前記第2流体回路が前記ポンプ及び前記第2チャネルと流体連通する、工程と、
前記第2圧力差センサを利用して、前記第2弁内に流れる前記再処理流体中の第2圧力差を検出する工程と、
前記第2弁を調節して、前記第2圧力差センサからの出力を利用して前記第2チャネルを通る前記再処理流体の第2流量を制御する工程と、を含み、
前記第1弁の調節工程が、第1可変弁オリフィスを調節する工程を含み、前記第2弁の調節工程が、第2可変弁オリフィスを調節する工程を含む、方法。
(2) 実施態様1に記載の方法であって、
前記第1流体回路内の前記再処理流体の第1ゲージ圧を測定する工程と、
前記第1ゲージ圧を第1最大圧と比較する工程と、
前記第1ゲージ圧が前記第1最大圧を超える場合に、前記第1弁を閉じて前記第1流体回路を通る流体の流れを止める工程と、を更に含む、方法。
(3) 実施態様1に記載の方法であって、
第1流量を第1目標流量と比較する工程と、
第1流量が前記第1目標流量を上回る場合に前記第1弁を少なくとも部分的に閉じる、又は、第1流量が前記第1目標流量を下回る場合に前記第1弁を少なくとも部分的に開ける工程と、
第2流量を第2目標流量と比較する工程と、
第2流量が前記第2目標流量を上回る場合に前記第2弁を少なくとも部分的に閉じる、又は、第2流量が前記第2目標流量を下回る場合に前記第2弁を少なくとも部分的に開ける工程と、を更に含む、方法。
(4) 医療機器の洗浄用の機器再処理装置であって、前記医療機器が流路を備え、前記機器再処理装置が、
前記医療機器を収容するよう構成される、チャンバーと、
前記流路と流体連結するよう構成される、供給コネクタと、
再処理流体を加圧し、前記再処理流体を前記供給コネクタに供給するよう構成されるポンプであって、入口及び出口を備える、ポンプと、
前記ポンプ出口から流出する前記再処理流体のゲージ圧を検知するよう配置される、ゲージ圧センサと、
流量制御システムであって、
前記供給コネクタと流体連通する弁であって、前記流路を通る再処理流体の流量を制御するよう構成され、入口と出口とを備える、弁と、
固定オリフィスの両側において前記再処理流体の圧力低下を検知するよう構成される圧力差センサであって、前記ゲージ圧センサに対して下流に、かつ前記弁出口に対して上流に配置される、圧力差センサと、
前記圧力差センサと信号通信するプロセッサであって、前記圧力低下に基づいて前記流量を判断し、少なくとも部分的に閉じろ、及び少なくとも部分的に開けのうちの少なくとも1つの命令を前記弁に送るよう構成される、プロセッサと、を備える、流量制御システムと、を備える、機器再処理装置。
(5) チャネルを備える機器を通る再処理流体の流れを制御する方法であって、
再処理流体源と流体連通するポンプを操作する工程と、
前記ポンプから流出する前記再処理流体のゲージ圧を測定する工程と、
前記再処理流体の流れを調節し、前記再処理流体の前記ゲージ圧を調節して、前記ポンプから流出する前記再処理流体を実質的に一定の圧力に維持する工程と、
弁と、圧力差センサと、を備える流体回路を通して前記再処理流体を流す工程であって、前記流体回路が前記ポンプ及び前記チャネルと流体連通する、工程と、
前記圧力差センサを利用して、前記弁内に流れる前記再処理流体中の圧力差を検出する工程と、
前記弁を調節して、前記圧力差センサからの出力を利用して前記チャネルを通る前記再処理流体の流量を制御する工程と、を含み、
前記弁を調節する前記工程が、可変弁オリフィスを調節する工程を含む、方法。
【0055】
(6) 実施態様5に記載の方法であって、前記チャネルを通る前記再処理流体の流量を算出する工程を更に含む、方法。
(7) 少なくとも第1チャネル及び第2チャネルを有する機器を通る再処理流体の流れを制御する方法であって、前記第1チャネルがパラメーターの第1値によって定義され、前記第2チャネルが前記パラメーターの第2値によって定義され、前記方法が、
再処理流体源と流体連通するポンプを初期設定して運転サイクルを開始する工程と、
第1弁を備える第1流体回路に前記再処理流体を供給する工程であって、前記第1流体回路が前記ポンプ及び前記第1チャネルと流体連通する、工程と、
第2弁を備える第2流体回路に前記再処理流体を供給する工程であって、前記第2流体回路が前記ポンプ及び前記第2チャネルと流体連通する、工程と、
前記第1チャネルを通る前記再処理流体の流れを制限するために前記第1弁を調節する工程であって、前記再処理流体の流れが制限される量が、前記パラメーターの前記第1値と前記パラメーターの前記第2値との間の関係に応じて変化し、それによって、前記ポンプが初期設定されると前記再処理流体が前記第1チャネル及び前記第2チャネルを通って流れる、工程と、を含み、
前記第1弁を調節する前記工程が、第1可変弁オリフィスを調節する工程を含み、前記第2弁を調節する前記工程が、第2可変弁オリフィスを調節する工程を含む、方法。
(8) 実施態様7に記載の方法であって、前記調節工程は、前記第1チャネルを通って流れる前記再処理流体の圧力が、前記第2チャネルを通って流れる前記再処理流体の圧力と同じになるように、前記第1チャネルを通る前記再処理流体の流れを制限する工程を含む、方法。
(9) 実施態様7に記載の方法であって、前記第2チャネルを通る前記再処理流体の流れを制限するために前記第2弁を調節する前記工程を更に含み、前記再処理流体の流れが制限される量が、前記パラメーターの前記第2値と前記パラメーターの目標値との間の関係に応じて変化する、方法。