(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
最上段の空間の栽培ベッドを保持する固定ツメおよびアームおよび/または最下段の空間の栽培ベッドを保持する固定ツメおよびアームが、他の空間の栽培ベッドを保持するアームと別駆動である、
請求項7記載の植物栽培工場。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の栽培棚は、各段の栽培棚に配置されている栽培用の容器をユニット単位で積み上げ、積み下ろしするのには適しているが、各段の栽培棚の栽培用の容器の全部を積み上げたり、積み下ろしたりする場合は、手間がかかる。一方、特許文献2では、昇降棚単位で積み上げや積み下ろしができるが、それぞれの昇降棚はチェーン等で吊るしているだけであり、強度が弱い。
本発明は、植物栽培の工業化を図ったものであり、建物あるいはフレームの棚に配置された全部の栽培容器の積み上げ、積み下ろしが簡単にでき、かつ、全体として強度を備えた植物栽培用の昇降装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の植物栽培
工場は、
栽培ベッドを各段に昇降させる栽培ベッド昇降装置と、多段式の植物栽培棚とを備え、前記栽培ベッドを栽培ベッド昇降装置から前記植物栽培棚の各段の開口へ搬送させることができるように構成されており、前記栽培ベッド昇降装置は、複数本の柱、または、柱ないし梁からなるフレームと、そのフレームの固定ツメに支持されて上下に配列される複数の栽培ベッドと、その栽培ベッドと係合するアームを有し、上下に隣接する栽培ベッド間を上下動自在に駆動する昇降部材と、上下に隣接する栽培ベッドによって区切られた複数の空間とを備えており、前記固定ツメは、栽培ベッドを支持する支持位置と、栽培ベッドを支持しない非支持位置との間で駆動され、前記アームは、栽培ベッドと係合する係合位置と、栽培ベッドと係合しない非係合位置との間で駆動されることを特徴としている。
このような植物栽培
工場であって、固定ツメが前記柱および/または梁内に収納可能に設けられている、および、前記アームが昇降部材内に収納可能に設けられているものが好ましい。また、昇降部材が最上段
の空間より上方に移動可能である、あるいは、昇降部材が最下段
の空間より下方に移動可能であるものが好ましい。
このような植物栽培
工場であって、昇降部材を複数有し、同一平面上にある複数アームが
同期して駆動されるものが好ましい。
また前記昇降部材が上下に延びており、アームが隣接する上下の栽培ベッドと係合できるように上下に設けられており、前記上下に設けられたアームが連動して駆動され、前記上下に設けられた固定ツメが連動して駆動されるものが好ましい。
さらに最上段
の空間の栽培ベッドを保持する固定ツメおよびアームおよび/または最下段
の空間の栽培ベッドを保持する固定ツメおよびアームが、他
の空間の栽培ベッドを保持するアームと別駆動するものが好ましい。
昇降
部材の昇降駆動機構は、ラック機構、チェーン機構またはシリンダー機構のいずれで駆動させてもよい
。
【0006】
本発明の
植物栽培工場の栽培ヘッド昇降装置
の空間において、植物栽培を行ってもよい。
本発明の植物栽培工場
であって、前記栽培ベッド昇降装置から前記植物栽培棚の各段の
開口へ栽培ベッドを移動させる栽培ベッド搬送装置を備えたものが好ましい。
【発明の効果】
【0007】
本発明の植物栽培
工場の栽培ベッド昇降装置は、複数本の柱、または、柱ないし梁からなるフレームと、そのフレームの固定ツメに支持されて上下に配列される複数の栽培ベッドと、その栽培ベッドと係合するアームを有し、隣接する栽培ベッド間を上下動自在に駆動する昇降部材と、隣接する上下の栽培ベッドによって区切られた複数
の空間とを備えており、前記固定ツメは、栽培ベッドを支持する支持位置と、栽培ベッドを支持しない非支持位置との間で駆動され、前記アームは、栽培ベッドと係合する係合位置と、栽培ベッドと係合しない非係合位置との間で駆動されるため、安定して栽培ベッドを
昇降することができ
、多段式の植物栽培棚の各段の開口への栽培ベッドの出し入れが容易にできる。特に、複数の栽培ベッドを安定して移動させることができる。また、移動するときとは別の固定ツメで栽培中の栽培ベッドを保持するため、正確に栽培ベッドを配置させることができる。
このような植物栽培
工場であって、固定ツメが前記柱および/または梁内に収納可能に設けられている場合、および、前記アームが昇降部材内に収納可能に設けられている場合は、固定ツメおよびアームの出し入れが簡単であり、その構造も簡易化できる。
また昇降部材が最上段
の空間より上方に移動可能である場合、
植物栽培棚の屋上等に栽培ベッドを運ぶことができる。
一方、昇降部材が最下段
の空間より下方に移動可能である場合、
植物栽培棚の栽培空間より下方に栽培ベッドを運ぶことができる。
本発明の植物栽培
工場であって、前記昇降装置が複数設けられており、同一平面上複数のアームが
同期して駆動する場合、栽培ベッドを複数のアームで保持しながら昇降できるので、一層安定して栽培ベッドの昇降ができる。
本発明の植物栽培
工場であって、前記昇降部材が上下に延びており、アームが隣接する上下の栽培ベッドと係合できるように上下に設けられており、前記上下に設けられたアームが連動して駆動され、前記上下に設けられた固定ツメが連動して駆動される場合、上下の栽培ベッドを同時に、そして正確に移動させることができる。
また、最上段
の空間の栽培ベッドを保持する固定ツメおよびアームおよび/または最下段
の空間の栽培ベッドを保持する固定ツメおよびアームが、他
の空間の栽培ベッドを保持するアームと別駆動である場合、最下段
の空間およびまたは最上段
の空間への栽培ベッドの搬入および搬出が、他の栽培ベッドの昇降とは独立して行える
。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に示す植物栽培装置10は、フレーム11と、そのフレームの固定ツメC(
図2、3参照)に支持されて、上下に配列される栽培ベッド12と、その栽培ベッド12と係合するアームA(
図2、3参照)を有し、かつ、上下移動自在に駆動する昇降部材13と、隣接する上下の栽培ベッド12によって区切られた複数の栽培空間14とを備えている。固定ツメCはフレーム11
の柱内に収納自在に設けられており、収納した状態と突出した状態の間で駆動される。またアームAは昇降部材13内に収納自在に設けられており、収納した状態と突出した状態の間で駆動される。植物栽培装置10は、固定ツメCで栽培ベッド12を支持した状態で栽培空間14で植物の栽培を行い、アームAで栽培ベッド12を支持した状態で栽培ベッド12を昇降させるものである。ただし、固定ツメCとアームAの両方で保持させて植物栽培に使用してもよい。
それぞれの栽培空間14の温度、湿度、二酸化炭素濃度等の環境は、それぞれの栽培空間の段の長手方向両端に設けられた空調15aおよび/または換気15bによって制御される。後述するが
図1の植物栽培装置10は、栽培空間14と栽培ベッド12内のダクト28(
図4参照)を空気が循環するように構成されている。
【0011】
この
図1〜3では、2つの植物栽培装置10を横に並ぶように建てられており、フレーム11の屋上(上面)11aに一方の植物栽培装置10から他方の植物栽培装置10へ栽培ベッド12を移動するための第1搬送コンベア16aが設けられている。そして、一方の植物栽培装置10を栽培ベッド12の上昇用に用い、他方の植物栽培装置10を栽培ベッド12の下降用に用い、栽培ベッド12を循環できるように構成されている。しかし、栽培ベッドの移動軌跡は特に限定されるものではなく、栽培内容に応じて適宜変えてよい。第1搬送コンベア16aの長さは例えば、栽培ベッドの幅より若干長くなるよう構成されている。第1搬送コンベア16aは、屋上に搬送される栽培ベッド12と接触しないように、
図3の矢印のように左右に移動可能となっている。しかし、2つの植物栽培装置10の間に十分な距離がある場合は、特に移動可能としなくてもよい。
【0012】
フレーム11は、
図2に示すように、直方体のものであり、長方形状に四方に配設される柱21と、その柱21同士を連結する梁22(縦梁22aおよび横梁22b)と、柱21の間に昇降部材13の昇降を支持する支柱31を備えている。この支柱31もフレーム11を構成する。支柱31は、側面に上下に延びる凹部31aが形成された長軸体である。支柱31は横梁22bの内面に当接するように設けられている。その間にシール材を設けたり、両者を結合してもよい。また2本の支柱31が、凹部31aが相対するように隙間を開けて上下に延びる連結材32で連結されている(
図5参照)。この支柱31の間に後述する昇降部材13が配置される。なお、第1搬送コンベア16aとしては、ベルトコンベア、ローラーコンベア、チェーンコンベア等の搬送用のコンベアが用いられる。
図1のフレーム11は、栽培ベッド12を固定ツメCで固定する6段の栽培空間14と、その栽培空間の最下層に栽培ベッド12を搬送するための搬送空間17とからなる。フレーム11の天井部は、開閉自在となっている。これにより、栽培ベッド12を最上段の栽培空間14からさらに上のフレーム11の屋上に移動させて第1搬送コンベア16aに搬送することができる。搬送空間17には、栽培ベッド12を搬送するための第2搬送コンベア16bが設けられる。この第2搬送コンベア16bも、第1搬送コンベア16aと同様に、ベルトコンベア、ローラーコンベア、チェーンコンベア等の搬送用のコンベアが用いられる。また搬送空間17の端部には開閉自在のドア17aが設けられている。さらに、最上段の栽培空間14には、照明17bが別個設けられている。しかし、そのフレームの段数2以上であれば10以上であってもよく、特に限定されない。本発明は、特に段数が多くなっても安定して栽培ベッドを固定でき、正確に昇降させることができる。また、フレーム11の形状も特に限定されるものではない。ここでは、昇降部材13を支柱31に設けているが、フレーム全体の強度が維持できれば、柱21に直接設けてもよい。
【0013】
また
図2に示すように、フレーム11の上下に並ぶ横梁22bの間には、側壁24が設けられている。側壁24には、例えばガラス等を用いて透光性を持たせてもよい。これにより外部から栽培状態を確認することができる。上下に並ぶ縦梁22aの間は、前述した空調15aおよび/または換気15bと、フレーム11内とを連通している。そのため、特に壁を設ける必要はないが、開閉自在の前後壁としてもよい。
【0014】
栽培ベッド12は、
図4に示すように、フレーム11の長手方向に延びる2つの型材26と、その間に挟まれ、上から順に配置される栽培桶27、ダクト28および照明29とからなる。また、それらの間に養液供給用の管30aや廃液用の溝30bが設けられている。栽培ベッド12としては、複数に配置される栽培用の植物を支持でき、その植物を栽培できる栽培桶を備えていればよい。そのため、ダクト28、照明29は、特に限定されるものではなく、栽培用の植物及び栽培方法に基づいて適宜選択すればよい。栽培ベッド
12の下面に照明29を設けた場合、照明29で照射する波長を調整することが可能になり、植物栽培空間14で栽培できる植物の自由度が増加する。ダクト28を栽培桶27と照明29の間に設ける場合、栽培桶27内の溶液及び/または照明29を冷やすことができ、栽培空間内の空調制御が容易となる。さらに、養液供給用の管30aや廃液用の溝30bは、栽培方法に応じて適宜設けられる。
型材26は、長手方向に延びる複数の空間26aが形成しており、その空間には電気配線等を配置したり、空間に冷却水を流してもよい。このような型材としては、アルミ等の金属が用いられる。
【0015】
栽培桶27は、栽培容器を配列する空間であり、例えば水耕栽培とする場合、養液供給用の管30aや廃液用の溝30bと連通されており、養液が充填される。しかし、土壌栽培とする場合、土壌が充填されたり、直接栽培容器を配列し、養液を直接植物または栽培容器等に降りかかるようにしてもよい。
図4では、養液供給用の管30aや廃液養の溝30bを別個設けているが、前記型材26の空間26aを代用してもよい。
ダクト28は、空調15aからの空気を換気15bに送り、かつ、照明29の熱を冷却する効果を有している。また、水耕栽培の場合、栽培桶27内の養液の温度も栽培桶27を介して調整する。ダクト28から換気15bに送られた空気は、換気から栽培桶27の上の栽培空間14を通して再度空調に戻される。このように栽培ベッドごとに空気を循環させることにより、各段の制御が容易にできる。
照明29は、基板およびその基板に配置される光源からなる。この基板としては、金属基板が好ましく用いられ、特に、アルミニウム基板が好ましい。これによりダクト28の冷気を確実に光源に伝えることができる。光源としては、その光源の種類は特に限定されないが、LEDが好ましい。
この栽培ベッド12のように、ダクト28を栽培桶27と照明29の間に設けることにより栽培桶27および照明29の両方を冷却することができるため、好ましい。
栽培ベッド12は、栽培桶27に栽培容器等を配列して、搬送空間
17から植物栽培装置10内に配置される。
【0016】
昇降部材13は、
図2に示すように、2本の支柱31の間に上下動自在に設けられた上下に延びた部材である。詳しくは、昇降部材13は、
図5の平面断面が両側面に突出部13aを備えており、支柱31の凹部31aに支持されて上下動する。また昇降部材13は、前面(栽培空間14側)に上下等間隔にアームAを出し入れ操作するアームユニット35を配置するための第1切欠き34(
図5、6参照)が上下に形成されている。この第1切欠き34には、
図6に示すように、アームAの貫通を許す蓋34aが設けられる。この植物栽培装置10は、鉛直方向に並べた4つの昇降部材13を備えている。これにより4つのアームで栽培ベッド12を支持して昇降させるものである。しかし、昇降部材13の数は、栽培ベッド12の大きさに応じて適宜設定される。
図3に戻って昇降部材13は、6つのアームAを備えており、6段の栽培ベッド12を同時に保持できるように構成されている。昇降部材13の長さおよび第1切欠き34の数は、その栽培ベッド12の昇降方法によって適宜決めることができ、保持できる栽培ベッド12の数を栽培空間14の数より多くしても、少なくしてもよい。栽培空間14の数以上の場合は、搬送空間17や屋上へ栽培ベッド12を同時に運ぶことができ、少なくすることにより栽培ベッド12の移動の自由度が高くなる。このような栽培ベッド12の昇降経路及び搬送経路、並びに、栽培ベッドの同期昇降及び個別昇降は、栽培ベッド移動制御プログラムによって制御することができる。また、支柱31の間の同軸上に2つ以上の昇降部材13を上下に設けてもよい。この場合、昇降部材13同士が衝突しないように制御する必要がある。
【0017】
この昇降部材13には、モータ等の駆動装置からなる昇降駆動ユニットD(
図3参照)が取り付けられており、その昇降駆動ユニットDにより上下する。昇降駆動ユニットDとしては、例えば、ループ状のチェーンと、そのチェーンを回転させる駆動装置とからなり、チェーンと昇降部材13とを連結させたものが挙げられる。この場合、昇降部材13を正確に昇降させることができる。他に、油圧または空圧シリンダーからなる駆動装置を用いた昇降駆動ユニットやモータ等の回転力を前後方向に変換するアクチュエータを用いた昇降駆動ユニットを用いても良い。
この昇降部材13は、所定の栽培ベッド12に対して隣接する上下の栽培ベッド12に行き来できるように構成されている。これにより、栽培ベッド12を搬送空間
17から最下段の栽培空間14への昇降や、最上段の栽培空間14から屋上への昇降が可能となる。しかし、昇降部材13の移動距離は特に限定されるものではなく、例えば、前述した昇降部材の長さおよびアームAの数に応じて適宜決定される。例えば、保持できる栽培ベッド12の数を栽培空間14の数より小さくした場合、その移動距離を長くすることによって、搬送空間17から屋上まで栽培ベッド12を搬送させることができる。そして、上述した栽培ベッド移動制御プログラムによって、その移動を制御すればよい。
またこの実施形態では、昇降部材13が栽培ベッド12を囲むように4つ設けられている。それぞれの昇降部材13を連動させて昇降駆動ユニットを連結させてもよく、別々に駆動できるようにしてもよい。幅方向に延びる一方の線上(一方の縦梁22a)にある2つの昇降部材13同士を連動させ、他方の線上(他方の縦梁22a)にある2つの昇降部材13同士を連動させてもよい。これにより一方の線上にある2つの昇降部材13のみを昇降させることにより、栽培ベッド12を傾けることができる。このように傾けることにより、栽培桶中の養液の排出や、栽培ベッドの洗浄が容易になる。また長手方向の昇降部材13同士を連動させてもよい。このように一部の昇降部材13同士を連動させることにより、栽培ベッド12を傾斜できるようにしてもよい。
しかし、栽培ベッド12を保持して昇降できれば特にその数は限定されない。また、どの昇降部材13を連動させるかは、適宜設定すればよい。
【0018】
アームユニット35は、
図5、6aに示すように、昇降部材13に連結され、かつ、上下に貫通する貫通孔36aを備えた第1ハウジング36と、その貫通孔36aを通して昇降部材13と平行に配置され、上下のアームユニット35を連結する第1縦ラック37と、その第1ハウジング内に回転自在に固定される第1スプロケット38と、その第1ハウジング内にフレーム内外方向(
図1の表裏方向)に移動可能に設けられる第1横ラック39と、その第1横ラック39と結合されたアームAとからなる。第1縦ラック37は、第1ハウジング36に対して上下移動自在に連結されている。また、
図6aの符号Rは、それぞれアームA、第1横ラック39、第1縦ラック37の移動を支持するローラーである。
第1ハウジング36は、上下が開口した中空の直方体であり、その両側壁36bによって第1スプロケット38の軸38aが保持される。また前壁36cには、第1横ラック39の前方向(栽培空間14側方向)への移動を許す連通孔36dが形成されている。また第1ハウジング36の前壁36cは、昇降部材13の栽培空間14側の縁部13bより内側に配置されている。
第1縦ラック37と第1横ラック39とは、第1スプロケット38と嵌合しており、それぞれ連動している。また、第1縦ラック37にはモータ等の駆動装置が連結されている。また第1横ラック39の先端は、T字状に形成されており、この先端がアームAと係合する。
【0019】
アームAは、前記ハウジング36を覆うように設けられたカバー40aと、その下端に設けられた直方体状のアーム本体40bとからなり、カバー40aには第1横ラック39の先端と係合できるように構成されている。つまり、アームAの少なくとも一部が、第1切欠き34内であって、第1ハウジング36の前壁36cの連通孔36dの前方にあればよい。これにより、アームAは第1切欠き34に収容することができ、第1横ラック39が前方に移動することによってアームAは第1切欠き34から栽培空間14に突出させることができる。
【0020】
つまり、アームユニット35は、駆動装置を用いて第1縦ラック37を上方向に移動させると、スプロケット38が回転し、連動して第1横ラック39が前方向(栽培空間14側方向)へ移動し、それに伴い、アームAも前方向へ移動し、アームAが栽培空間14内に突出される。一方、第1縦ラック37を下方向に移動させると、連動してスプロケット38、横ラック39が逆方向(後方向、フレーム外側方向)に移動し、アームAは昇降部材13内に収納される。
ここで第1縦ラック37を設けることにより、昇降部材13内の上下にあるアームAを同期させて駆動させることができる。栽培空間14の段数が多い場合、上下のアームAを同期させると作業が効率よく行える。しかし、第1縦ラック37を2つ以上に分けて、上部のアームAと下部のアームAとを別々に周期的に駆動できるようにしてもよい。さらに、全てのアームAを別駆動とさせてもよい。全てのアームAを別駆動とさせる場合、例えば、
図6bのように第1縦ラック37を用いず第1スプロケット38を駆動装置D2で直接駆動させ、第1横ラック39を介してアームAを駆動させてもよい。さらに、第1縦ラック37の代わりに、上下の第1スプロケット
38に連結し、第1スプロケットに回転力を与えることができるチェーン等を用いても良く、その他同様の機能を有する上下に延びる第1連動部材を用いても良い。アームユニット35としては、上下に移動する第1連動部材(チェーン、縦ラック等)の力を左右に移動するアームAの力に変換する機構を用いれば、上下に延びる第1連動部材を操作することにより上下にあるアームを連動させることができ、上下の栽培ベッドを安定に昇降させることができる。
またこの実施形態では、昇降部材13を4本備え、第1縦ラック37を4本備えているが、これらはシャフトで連結している。これにより同じ段にあるアームAを同期して駆動させることができる。しかし、その連結方法は特に限定されず、上述の栽培ベッド移動制御プログラム等を用いて電子的に同期させてもよく、また逐次駆動するように連動させてもよい。
【0021】
最上段の栽培空間14の栽培ベッド12を保持するアームAおよび最下段の栽培空間14の栽培ベッド12を保持するアームAを
図6bのように直接駆動装置で駆動させ、その間のアームAを第1縦ラック37で駆動させるのが好ましい。この場合、最上段および/または最下段のアームAのみを突出させた状態で、昇降部材13を昇降させることにより、搬送空間17から最下段の栽培空間14への取り入れや、最上段の栽培空間14の栽培ベッド12を屋上に送り出すことを独立に行うことができる。
【0022】
次に
図2、7を参照して、固定ツメCの出し入れを行う固定ツメユニット40の説明をする。
この固定ツメユニット40は、
図2に示すように、支柱31(昇降部材13と反対側)および柱21に形成された第2切欠きに設けられており、この第2切欠きは上下等間隔にアームユニット35と同じ高さに設けられている。この第2切欠きにも固定ツメCの貫通のみを許す蓋を設けるのが好ましい。この実施形態では、固定ツメユニット40は、各段12個設けられている。しかし、その個数は特に限定されるものではない。また、本実施形態では、支柱31および柱21に設けられているが、梁22に設けても良い。
【0023】
固定ツメユニット40は、
図7に示すように、支柱31内に設けられた上下に貫通する貫通孔41aを備えた第2ハウジング41と、その貫通孔41aを通して支柱
31と平行に配置され、上下の固定ツメユニット40を連結する第2縦ラック42と、その第2ハウジング内に回転自在に固定される第2スプロケット43と、その第2ハウジング内に栽培空間14の内外方向(
図1の表裏方向)に移動可能に設けられる第2横ラック44と、支柱
31と支柱
31の間または支柱
31と柱21の間に梁22と平行に設けられた収容ブロック45と、その収容ブロック45に収容され、第2横ラック44の先端と結合されたT字状の固定ツメCとからなる。第2縦ラック42は、第2ハウジング41に対して上下移動自在に連結されている。隣接する固定ツメCの間には角パイプ46が連結されており、角パイプ46も収容ブロック内に収容されている(
図2参照)。収容ブロック45は、横梁22bまたは側壁24の内面に当接するように設けられている。これの間にシール材を設けたり、これらの当接部を結合してもよい。なお、固定ツメC自体に強度を十分に確保できれば、角パイプ46を設けず、固定ツメCのみで栽培ベッド12を支持させてもよい。
第2ハウジング41は、上下が開口した中空の直方体であり、その両側壁41bによって第2スプロケット43の軸43aが保持される。また、前壁41cには、第2横ラック44を通す連通孔41dが形成されている。また第2ハウジング41の前壁41cは、支柱31の栽培空間14側の縁より内側に配置されている。
【0024】
このものも第2縦ラック42と第2横ラック44とは、第2スプロケット43と嵌合しており、それぞれ連動している。そして、第2縦ラック
42にはモータ等の駆動装置が連結されている。また第2横ラック44は、先端がT字状に形成し、固定ツメCと係合しやすい形状となっている。しかし、この形状は特に限定されるものではない。
収容ブロック45は、栽培空間14側に固定ツメCおよび角パイプ46を収容する凹部を有するものである。
固定ツメCは、少なくとも一部が、第2切欠きであって、第2ハウジング41の
前壁41cの連通孔41dの前方(栽培空間側)にあればよい。これにより、固定ツメCは、
第2切欠き内に収容することができ、第2横ラック44が前方に移動することによって固定ツメCは
第2切欠きから栽培空間14に突出させることができる。
なお、固定ツメC及び固定ツメCと係合する栽培ベッド12の係合部(図示せず)に、それらが係合したときにフレーム11と栽培ベッド12とを通電させる通電端子を設けてもよい。このように固定ツメCと栽培ベッド12の係合部とに通電端子を設けることにより、栽培ベッド12を昇降させ、固定ツメCで係合したとき、栽培ベッド12が正確に固定ツメCによって固定されているかをその通電状態で確認することができる。さらに、フレーム11と栽培ベッド12との間を通電させることができ、電線等の配線を省略することもできる。このような通電端子は、照明29を備えた栽培ベッド12に好ましい。
【0025】
固定ツメユニット40は、このように構成されているため、第2縦ラック
42を昇降させることにより、第2スプロケット
43を介して第2横ラック
44が前後方向(栽培空間14の内外方向)に移動する。それにより固定ツメCが角パイプ46と共に突出する。突出した固定ツメCおよび角パイプ46は、横梁22bとほぼ同じ長さの支持床となる。つまり、栽培ベッド12の長手方向に延びる角を全部支持でき、栽培ベッド12によって区切られる隣接した上下の栽培空間14の密閉性を向上させることができる。しかし、植物栽培時の栽培ベッド12の支持は、固定ツメCだけにしてもよい。そして、固定ツメユニット40の強度が十分であれば、その支持面積は、特に限定されない。
【0026】
本実施形態では、固定ツメユニット
40の第2縦ラック
42を同じ段で12個有することになるが、これらを全て同期させる、あるいは、一部を同期させることにより全てまたは一部の固定ツメCの出し入れを同期させることができる。例えば、第2縦ラック
42をシャフト等で連結することによりそのような同期駆動は可能である。しかし、電気的に同期させてもよく、周期的に連動させてもよい。第2縦ラック42を連動させることにより駆動装置の数も減らすことができる。
この場合も第1縦ラック37と同様に、第2縦ラック42を2つに分けて、上部の固定ツメCと下部の固定ツメCとを別々に駆動できるようにしてもよい。さらに、全ての固定ツメCを別駆動とさせてもよい。全ての固定ツメCを別駆動とさせる場合は、第1縦ラック37を用いず第2スプロケット43を駆動装置で直接駆動させてもよい。また、最上段の固定ツメCと最下段の固定ツメCのみを直接駆動装置D3で駆動させ、他の固定ツメCを第2縦ラック42で駆動するようにしてもよい。さらに、第2縦ラック42の代わりに、上下の第2スプロケット43に連結し、第2スプロケットに回転力を与えることができるチェーン等を用いても良い。その他同様の機能を有する上下に延びる第2連動部材を用いても良い。固定ツメユニット40としては、上下に移動する第2連動部材(チェーン、縦ラック等)の力を左右に移動する固定ツメの力に変換する機構を用いれば、上下にある第2連動部材を操作することにより上下にある固定ツメを同期させることができ、上下の栽培ベッドを安定に昇降させることができる。
さらに、この実施形態でも第2横ラック
44で固定ツメCの出し入れを行っているが、固定ツメCに電動アクチュエータ、油圧アクチュエータ等またはループ状のチェーンと、そのチェーンを回転させる駆動装置とからなる駆動ユニットを直接連結させて固定ツメCの同期を行ってもよい。その場合、上述の栽培ベッド移動制御プログラム等を用いて電子的に制御することによりアームの出し入れを同期させたり連動させてもよい。
【0027】
このように構成されているため、栽培ベッド12を固定させて栽培させるときは、固定ツメCをフレーム11内に突出させ、栽培ベッド12を支持する。一方、栽培ベッド12を昇降させるときは、昇降部材13のアームAを突出させ、栽培ベッド12をアームAで支持させ、次いで、固定ツメCを収納させて昇降部材13を昇降させる。栽培ベッド12を所定の高さまで移動させた後は、固定ツメCを再度突出させ、アームAを収納させる。また昇降部材13も所定の高さに戻す。これにより、栽培ベッド12を各段自由に昇降させることができる。
【0028】
図1の栽培空間14は、側壁24、栽培ベッド12および空調15aまたは
換気15bによって構成されている。そして側壁24と栽培ベッド12とは、栽培ベッド12と、長手方向を並ぶ柱21を連結する固定ツメCおよび角パイプ46とが係合することによって密閉されている。空調15aまたは
換気15bとは、縦梁22aまたは空調15a等の床と栽培ベッド12とが当接することによって密閉されている。しかし、そのシール構造は特に限定されない。例えば、角パイプ46を用いない場合は、栽培ベッド12の側面にシール材を設け、側壁24または横梁22bと当接するようにしてもよく、反対に側壁24または横梁22bの内面にシール材を設けて当接するようにしてもよい。なお、空調および
換気機構を設けない場合は、栽培空間14を密閉しなくてもよい。この場合、側壁24を省いてもよい。これら空調、換気機構等は、栽培される植物等またはその植物の栽培方法に応じて適宜選択される。
【0029】
図1では、2つの植物栽培装置10を並列させているが、1つのみを建ててもよく、3つ以上を並列させてもよい。
図1のように上昇用の装置10と下降用の装置10とを組み合わせることにより栽培ベッド12を効率よく循環させることができる。
図1では、フレーム11は梁22を備えているが、梁を備えないで柱21に沿って側壁24を設けても良い。また
図1の植物栽培装置10では、固定ツメCが柱21および支柱31に設けられているが、柱21のみ設けても、支柱31のみに設けてもよい。また、梁22に固定ツメCを設けてもよく、梁22のみに設けてもよい。固定ツメCは、固定されたフレームに設けられていれば、その配置箇所は特に限定されない。
最下段の栽培空間14の下方に搬送空間17を設けているが、搬送空間17を設けなくてもよい。さらに、屋上の搬送コンベア16aもなくてもよい。フレーム11の構造は、栽培方法等によって適宜設定することができる。
【0030】
図1では、空調15aおよび
換気15bを栽培空間14の長手方向の端部に設けているが、栽培空間14内に設けてもよく、栽培ベッド12の型材等に取り付けてもよい。その場合、前後壁を柱21の間に設けて栽培空間14の前後を閉じることになる。これら空調15aおよび
換気15bの配置箇所は、特に限定されない。
図1では、栽培空間14と栽培ベッド12内のダクトで空気が循環するように構成されているが、ダクトを設けず栽培空間14に一方向の空気を流すようにしてもよい。この場合、流す空気は外部に排出してもよく、また、隣接する上下の栽培空間14の間で空気が循環するようにしてもよい。さらに、ダクト28を省く場合、栽培桶27と照明29とを隣接させることにより、栽培桶27によって照明29を冷却することができる。
【0031】
図1の植物栽培装置10では、第1縦ラック
37および第1横ラック
39を備えたアームユニット35によってアームAの出し入れを行っているが、アームAに、チェーン機構、空圧式または油圧式のシリンダー機構、モータ等の回転力を前後方向の力に変換する電動アクチュエータ等を直接連結させてアームAの駆動を行ってもよい。その場合、電子的に制御することにより全アームあるいは特定のアームの出し入れを同期させたり周期的に連動させてもよい。
またアームAを
図8のように、平板状または棒状のアームAの基端を第1スプロケット38の中心軸に連結し、アームAを回動させるようにしたアームユニット35aを用いてもよい。この場合も同様に第1縦ラック
37またはチェーン等の上下に延びる第1連動部材によって他のアームと連動させることができる。また、この場合も上述した他の駆動装置を用いることにより別駆動とさせたり、電子的に制御して同期させてもよい。固定ツメCについても
図8のように回動して出し入れできるようにしてもよい。この場合は、上下に移動する第1連動部材(チェーン、縦ラック等)の力を回動するアームAの力に変換する機構を用いている。つまり、上下に延び、上下に移動する第1連動部材(チェーン、縦ラック等)を移動することによって、その第1連動部材に連結された上下のアームを駆動させることができる。
さらに、
図9に示すように、昇降部材13のアームユニットとしては、上下に延びる軸芯部材47と、その軸芯部材の側部から前方に突出するアーム48とからなるアームユニット40aを用いてもよい。アーム48は、上下等間隔に複数個設けられている。その数は、装置の大きさ及び仕様に応じて適宜設計される。このアームユニット40aは、昇降部材13内で前後移動可能に昇降部材13と連結されている。このアームユニット40aを、電動アクチュエータ等の駆動装置49を用いて昇降部材13内で前後に移動させることにより、アーム48を昇降部材13の第1切欠き34から出し入れさせることができる。符号48aは、アーム48の前後移動を支持する支持部である。なお、昇降部材13の内面側には、駆動装置49の位置に、駆動装置49の整備を行うための開閉可能な窓49aを設けてもよい。
図9において、アームユニット40aを収容している状態を点線で示している。
【0032】
図1の植物栽培装置10の昇降部材13に、下端からさらに下方に延びる第1延長脚51aおよび上端からさらに上方に延びる第2延長脚51bを設けてもよい。このような第1延長脚51aおよび第2延長脚51bは、昇降部材13の上下動とは別駆動で昇降部材13に収納自在に設けられている。さらに、それぞれ第1延長脚51aおよび第2延長脚51bは、それぞれアーム15と同じ方向に突出する第2アーム52をその端部に備えている。これにより昇降部材13の駆動とは関係なく、搬送空間17に送られてきた栽培ベッド12を最下層の栽培空間14に設置することができ、最上層の栽培空間14にある栽培ベッド12を第1搬送コンベア16aまで運ぶことができ、また、その逆もできる。しかし、第1延長脚51aおよび第2延長脚51bに第2アーム52を設けずに、最上段のアームAおよび最下段のアームAが第1延長脚51aおよび第2延長脚51bの伸びとともに動くようにしてもよい。この場合、最上段のアームAおよび最下段のアームAとは、他のアームAと前述したように別駆動とするのが好ましい。しかし、連動させてもよい。このような第1延長脚51aおよび第2延長脚51bは、搬送空間17と最下段の栽培空間14の距離および最上段の栽培空間14と屋上の距離が隣接する栽培空間14の距離より長い場合好ましい。これにより昇降部材13に余分な昇降をさせなくて済む。
また搬送空間17と最下段の栽培空間14との間は、テーブルリフター等の昇降装置で栽培ベッド12を昇降させてもよい。さらには最上段の栽培空間14と屋上とは、クレーン等の昇降装置で栽培ベッド12を昇降させてもよい。
【0033】
図11の植物栽培工場60は、栽培ベッド昇降装置61と、多段式の栽培棚62とからなり、栽培ベッド昇降装置61から植物栽培棚62の各段の開口に栽培ベッド61aを搬送させることができるように構成されている。詳しくは、植物栽培棚62の両端に栽培ベッド昇降装置61が栽培ベッド
搬送装置63を介して設けられたものである。これにより、一方を栽培ベッド昇降用とし、他方を栽培ベッド下降用とすることにより、スムーズに栽培ベッドを移動させることができる。しかし、栽培棚62の一端にのみ栽培ベッド昇降装置61を設けてもよい。なお、この実施形態では、栽培ベッド昇降装置61から栽培棚62への搬送を、栽培ベッド昇降装置61から栽培棚62へ栽培ベッドを水平に搬送する栽培ベッド搬送装置63を用いている。しかし、その間を使用者で搬送してもよい。
【0034】
栽培ベッド昇降装置61は、固定ツメC、アームを有する昇降部材13を備えており、実質的に
図1の植物栽培装置10と同じものであり、隣接する上下の栽培ベッドによって区切られた複数の空間
61bを植物栽培空間として用いることを前提としていないものである。そのため、植物栽培装置10における空調15a、換気15bを備えていない。しかし、空間
61bを植物栽培空間として用いてもよく、その場合は、空調及び/または換気を設けてもよい。
詳しく説明すると栽培ベッド昇降装置61は、フレーム11と、そのフレームの固定ツメCに支持されて、上下に配列できる栽培ベッド61aと、その栽培ベッド61aと係合するアームAを有し、かつ、上下移動自在に駆動する昇降部材13と、隣接する上下の栽培ベッド61aによって区切られた複数の空間61bとを備えている。固定ツメCはフレーム11
の柱内に収納自在に設けられており、収納した状態と突出した状態の間で駆動される。またアームAは昇降部材13内に収納自在に設けられており、収納した状態と突出した状態の間で駆動される。栽培ベッド昇降装置61は、栽培ベッド12を栽培棚62の所定の位置まで昇降させるものである。
フレーム11は、
図1のフレーム11と実質的に同じものであり、
柱21と、梁と、支柱31とを備えている。また、昇降部材13も
図1の昇降部材13と実質的に同じものである。なお、アームユニットは、
図5のアームユニット35、
図8のアームユニット、
図9のアームユニットが用いられる。そして、昇降部材13は、支柱31によって上下移動自在に支持されている。しかし、昇降部材13は、
柱21によって支持させてもよい。固定ツメも、
図7の固定ツメユニット
40が用いられ、支柱31によって支持されている。しかし、固定ツメユニット
40も、
柱21、梁等に支持させてもよい。
また、栽培ベッド昇降装置61の下端には、栽培ベッド61aの搬送空間17が設けられており、栽培ベッド61aの取り出し等が可能となっている。
【0035】
栽培ベッド61aは、フレーム11の
長手方向に延び、複数に配置される栽培用の植物を支持できる型材からなる。
図1の栽培ベッド12と同様に、栽培桶を設けてもよいが、栽培棚62の床62bに自体を栽培桶とする場合は、不要である。また、
図1の栽培ベッド12と同様にダクト及び照明を設けてもよいが、例えば、
図12a、bのように栽培棚62の床の下面に照明を設け、栽培棚62の床中あるいは床と栽培ベッドの間にダクトと設ける場合は、不要である。これらは、栽培方法等に応じて適宜選択してよい。
【0036】
栽培棚62は、四隅に設けられた柱62aと、その柱62aによって形成される空間を上下に隔離する床62bとからなる。床62bの上面には、栽培ベッドを、上流(一方の栽培ベッド昇降装置)から下流(他方の栽培ベッド昇降装置)に移動させる、または、
図11において左右(上流から下流)に移動させる移動機構が設けられている。これにより栽培する植物の成長に応じて、同じ成長度合いの植物群を有する栽培ベッドを徐々に流し、下流で成長した植物群を採取することができる。このような移動機構としては、コンベアベルト、ローラーコンベア、チェーンコンベア等からなる搬送コンベア、あるいは、上流から下流に栽培ベッド12を流す槽構造としてもよい。また、床62bの下面には、照明器具が設けられている。これにより、植物栽培空間の一端(図では左端)に供給される栽培ベッドを他端に栽培させながら移動させることができる。なお、栽培棚62内の栽培空間の湿度、二酸化炭素等の環境を制御する空調及び/または換気を設けるのが好ましい。その場合、
図12aのように、下面を構成する照明器具63aと上面を構成する床板63bとの間に空間63cを設け、この空間63cをダクトとして用い、空気等が循環できるように構成するのが好ましい。また、このとき、栽培棚内の空調だけでなく、空間63cへ送風する空気で床面62bの下面の照明装置63aを冷却できるように構成するのがさらに好ましい。さらに、空調及び/または換気を設ける場合、栽培ベッド
昇降装置61の空間61bを制御できるように連動させてもよい。
また、
図12bに示すように、隣接する複数の栽培ベッド61aを栽培棚62の床62bに密に並べ、その栽培ベッド61aを支持脚64a等で支持し、栽培ベッド61aと床面62bとの間に空間64bを形成させ、この空間64bを空調のダクトとして用いるようにしてもよい。この場合、隣接する栽培ベッド61aとの間にシール材等を設け、密に連結できるように構成するのが好ましい。この場合も、床面62bの下面の照明器具を冷却できるように構成するのが好ましい。
【0037】
栽培ベッド搬送装置63は、栽培ベッド昇降装置61と栽培棚62との間に設けられ、栽培ベッド12を水平に移動できればよい。例えば、搬送コンベア(コンベアベルト、ローラーコンベア、チェーンコンベア等)、あるいは、栽培ベッド12を滑らせて栽培ベッド昇降装置61から栽培棚62に移動させる滑面等が挙げられる。この実施形態では、栽培棚62の柱62aに連結されている。この搬送コンベアには、動力を設けても、設けなくてもよい。
このように植物栽培工場60は構成されているため、栽培ベッドを栽培棚の任意の段に供給できる。また、複数の栽培ベッドを一度に供給することもできる。