(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、特許文献1,2に記載されているような外針(カテーテル)を血管に留置するための穿刺具が知られている。
このような穿刺具は、外針と、外針を保持する外針ハブと、外針に先端部が挿入される内針と、内針の基端部を内部に保持する筒状の内針ハブとを備えている。
【0003】
具体的には、特許文献1に記載された穿刺具を
図24に基づいて説明する。
この穿刺具100は、
図24(A)に示すように、外針102aと外針ハブ102bと、外針102aに先端部が挿入される内針103と、内針103の基端部を内部に保持する筒状の内針ハブ101とを備えている。
【0004】
そして、穿刺具100の使用方法について説明すると、
図24(A)に示すように、内針ハブ101内にスライドカバー104が収納され、外針102aの先端から内針103の先端103aが突出した状態で、患者の身体110に穿刺(刺針)される。
【0005】
その後、外針102aを体内に送った後
(図24(B)参照)、外針102aを体内に刺し置いた状態で、内針ハブ101を手元に引っ張ることにより、スライドカバー104が伸長し、内針の先端103aが体内から抜ける(
図24(C)参照)。
そして、更に同方向に内針ハブ101を引っ張ることで、手に触れることなく、内針103の先端103aが同スライドカバー104内に保持される。
【0006】
次いで、斯かる状態で内針ハブ101を周方向に回動させ(
図24(D)参照)、スライドカバー104の全体が同方向に回転して先端側のホルダー105が解除される(取り外される)。
その結果、外針102aのみを体内に留置し、内針103を収容した内針ハブ101を取り外すことができ、内針103をそのまま廃棄することができる(
図24(E)参照)。
【0007】
また、特許文献2に記載された穿刺具にあっては、図示しないが、外針を体内に刺し置いた状態で、内針ハブに設けられた押圧片を押すことによって、内針に手を触れることなく、内針を内針ハブの内部に収容することができるように構成されている。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の第1の実施形態にかかる穿刺具について、
図1乃至
図12に基づいて説明する。
穿刺具1は、
図1および
図2に示すように、外針21と、前記外針21に先端部(紙面左端部)が挿入される内針3と、前記内針3の一端部(基端部)を保持する筒状の注射具4と、前記外針21および前記内針3を覆うプロテクタ5とを備えている。また、前記穿刺具1において、前記内針3を除く全ての部品は樹脂製である。尚、
図1では、前記外針21および前記内針3は、前記プロテクタ5に覆われて見ることができない。
また、前記カテーテル2は、
図2、3に示すように可撓性を有する中空の管からなる外針21と、外針21の基端部を保持する外針ハブ22とを有する。
【0021】
前記注射具4は、
図2〜
図5に示すように、筒状の内針ハブ本体41と、前記内針ハブ本体41の基端(紙面右端)に圧入によって取り付けられると共に、前記内針3の基端部が保持される略円筒状の針保持部42aを有する尾栓42とを備えている。
【0022】
また、前記注射具4は、前記内針ハブ本体41の内部に進退自在に取り付けられた外筒6と、前記外針ハブ22を把持する4つのアーム71Aを有し、前記外筒6の内部に進退自在に取付けられた内筒7とを備えている。
尚、本実施形態では、前記内筒7に、前記4つのアーム71Aが形成された場合を示しているが、2つ以上のアームで外針ハブ22を保持できれば良い。
【0023】
前記外筒6は、
図6に示すように、前記外筒6の軸部64の軸線に沿って形成された(内筒7の進退方向に沿って形成された)溝部61と、前記4つのアーム71Aを収容するアーム開閉部62とを備え、全体として筒状に形成されている。
尚、前記4つのアーム71Aは、前記アーム開閉部62の内面の両側部に形成されたガイド溝部62Aに、案内されながら進退可能に形成されている。
【0024】
前記溝部61は、
図5、
図6(c)に示すように、前記外筒6の周面における上部および下部の2箇所に対称となるように形成されている。
また、前記アーム開閉部62は、
図4、
図5に示すように、前記外筒6に前記内筒7が収容されている場合には、前記4つのアーム71Aは閉じられ前記外針ハブ22を把持する。
一方、前記外筒6から前記内筒7が引抜かれた(進出した)場合には、
図11、
図12に示すように、ガイド溝部62A(アーム開閉部62)による規制がなくなるため、アーム71A自体の弾発力により、前記4つのアーム71Aは開き、前記外針ハブ22を解放する。
【0025】
このように、前記4つのアーム71Aと、前記アーム開閉部62とによって、前記外針ハブ22を把持する把持手段が構成され、前記4つのアーム71Aがアーム開閉部62内に後退している状態にあっては、
図4、
図5に示すように、外針ハブ22を把持する状態となり、前記4つのアーム71Aがアーム開閉部62から進出している状態にあっては、
図11、
図12に示すように、外針ハブ22を解放する状態となる。
【0026】
具体的には、前記4つのアーム71Aは、
図3に示すように、内筒7の周面に対して、予め開いた形状に形成されている。
そして、前記外筒6のガイド溝62A(
図6参照)に、前記内筒7のアーム71Aを挿入(収容)されている場合には、前記4つのアーム71Aは前記アーム開閉部62によって閉じた状態になされている。即ち、前記アーム開閉部62は、前記4つのアーム71Aを閉じ、前記4つのアーム71Aが前記外針ハブ22を把持する状態になされている。
【0027】
また、前記外筒6から前記内筒7が引き抜かれる(進出する)と、
図11、
図12に示すように、前記4つのアーム71Aは前記アーム開閉部62から抜出されて、元の開いた状態に戻る。
即ち、前記アーム開閉部62によって、前記4つのアーム71Aは開状態となり、前記4つのアーム71Aは前記カテーテル2を解放する状態となる。
【0028】
前記内筒7は、
図7に示すように、前記4つのアーム71Aを備えた首部71と、前記首部71よりも縮径した軸部72と、前記首部71および前記軸部72の中心を貫通し、前記内針3を挿通させる貫通孔73とを有し、全体として筒状に成形されている。
前記軸部72は、前記外筒6の前記溝部61内に収容され、移動可能に形成された突出部72Aと、前記貫通孔73内の内針3によって押し出されて起立し、前記溝部61に係合する起立片72Bとを備えている。
【0029】
前記突出部72Aは、前記溝部61のそれぞれに対応するように、前記軸部72の上面および下面の2箇所に対称となるように形成されている(
図5参照)。そして、前記溝部61と前記突出部72Aとによって、前記外筒6に対する前記内筒7の進退方向(内筒7に対する前記外筒6の進退方向)を規制している。
尚、前記内筒7を前記外筒6に対して進出させた際、前記外筒6および内筒7は互いに分離することのないように、溝部61の端部に前記突出部72Aが係止されるように構成されている。
【0030】
ここで、前記内筒7は、
図8に示すように、前記起立片72Bを備えた下部7A(紙面左側)と、中心線lを挟んで反対側に形成された上部7B(紙面右側)とを一体として形成された部品であり、前記上部7Aおよび前記下部7Bを折曲げ線(中心線l)を中心に折り畳むことによって形成される。
【0031】
また、前記下部7Aおよび前記上部7Bの中央には、前記内筒7の軸線方向に沿って断面半円状の溝部73A,73Bがそれぞれ形成されている。これらの溝部73A,73Bは、前記下部7Aおよび前記上部7Bを折り畳むことによって、一つの貫通孔73が形成される。
【0032】
また、前記起立片72Bは、
図5に示すように、前記貫通孔73に前記内針3が挿入される(収容される)ことによって、前記内針3の周面よって押し出されて起立し、前記溝部61の端部に係合する。
ここで、前記起立片72Bは、前記溝部61のうち、前記カテーテル2側の端部に係合するので、前記内筒7の前記首部71と共働して前記外筒6を挟み込むようにして前記外筒6に係止される。
換言すれば、前記起立片72Bは、前記貫通孔73に内針3が存在する場合には、前記内針3によって起立し、外筒6と内筒7が一体となり、前記内筒7の前記外筒6からの引抜きが規制される。
【0033】
また、前記起立片72Bは、前記貫通孔73内から前記内針3が引き抜かれ、内針3による押し出しがなくなると、前記貫通孔73を閉塞するようにして前記内筒7の内部に収納され(復帰し)、前記溝部61との係合が解除される。
換言すれば、前記起立片72Bは、前記貫通孔73に内針3が存在しない場合には、前記外筒6に係止されないため、外筒6と内筒7とが分離可能となり、前記外筒6から前記内筒7を引抜くことができる。
【0034】
尚、前記内針ハブ41、および前記外筒6の夫々の端部41a,63には係合部が形成されており、伸長した際、前記端部41a,63に形成された係合部が係止することによって、互いに分離(離間)することのないように構成されている。
【0035】
次に、このような穿刺具1を使用する場合について説明する。
まず、
図1、
図4に示す穿刺具1からプロテクタ5を外し、
図2に示すようにカテーテル2および内針3を露出させる。そして、
図9に示すように、前記外針21および前記内針3を血管(患者の身体110)に穿刺する。
【0036】
その後、前記外針21を留め置きするために、前記内針ハブ41を軸方向に沿って前記外針21から離間する方向に移動させる(引抜動作を行う)。この内針ハブ41の引抜き動作により、前記注射具4は伸長する。
【0037】
具体的には、前記外針21を留置した状態において、前記内針ハブ41を軸方向に沿って前記外針21から離間させる(
図9に示す矢印方向に引抜動作を行う)と、前記内針ハブ41が軸方向に沿って移動し、前記注射具4は全体として伸長することになる。このとき、外針ハブ22は内筒7によって保持され、内筒7と外筒6は起立片72Bによって一体化している。
【0038】
したがって、内針3の後端部(基端部)を保持する内針ハブ41を軸方向に沿って移動すると、内針3も同様に軸方向に沿って移動する。そして、外針21内から引出されることで、引抜き出された内針3が内筒7、外筒6、内針ハブ41内に覆われる(
図10参照)。
【0039】
更に、前記内針ハブ41を軸方向に沿って前記外針21から離間させる。そして、
図11に示すように、内針3の先端が起立片72Bを通過すると、起立片72Bは前記内針3の側面から力を受けない状態となり、元の状態に戻り、貫通孔73を閉塞する。
これにより、内針ハブ41をカテーテル2側に移動させる力が作用しても、内針3は、前記起立片72Bによって移動が規制され、再び外針21内に戻ることはない。
【0040】
更に、前記内針3による起立片72Bの押し出しが解除されると、前記外筒6との係止状態が解除される。その結果、外筒6と内筒7が分離可能となり、前記内針ハブ41の移動に伴って、前記外筒6が軸方向に沿って移動することになる。
このとき、前記溝部61は前記突出部72Aに案内されるため、前記内筒7の突出部72Aに案内されながら、前記外筒6は前記内針ハブ41から引抜き出される。
【0041】
更に、前記内針ハブ41を軸方向に沿って前記外針21から離間させ、前記外筒6を移動させ、前記外筒6から前記内筒7が抜出されると、
図11に示すように、前記4つのアーム71Aを開いて、前記4つのアーム71Aによる外針ハブ22の保持状態を解放する。
即ち、前記内針ハブ41を軸方向に沿って前記外針21から離間させて前記注射具4を伸長させることによって、前記カテーテル2から抜出された前記内針3が前記内筒7、外筒6、内針ハブ41の内部に収容されると、前記4つのアーム71Aとアーム開閉部62による外針ハブ22の保持状態から、外針ハブ22を解放する。
【0042】
これによって、
図12に示すように、前記カテーテル2(外針21)を血管に留置しつつ、前記内針3を前記外針21から引抜き出して前記内針ハブ4の内部に収容するとともに、前記外針ハブ22は前記注射具4から取り外される。
このように、前記穿刺具1は、前記内針3を前記外針21から引抜き動作のみによって、前記内針3を前記内針ハブ4の内部に収容することができ、しかも前記外針ハブ22を前記内針ハブ4から取り外すことができる。
【0043】
尚、第1の実施形態では、筒状体が前記外筒6、および前記内筒7によって構成されている場合を例にとって説明したが、特にこの構成に限定されるものではなく、例えば、前記内針ハブと外筒、内筒とを延伸する中継筒を備えた穿刺具であっても良い。前記筒状体はカテーテルを把持する把持手段を有し、内針ハブの内部に進退自在に挿入できるように(収容できるように)取り付けられていれば良い。
【0044】
また、第1の実施形態では、把持手段として、前記4つのアーム71Aと、前記アーム開閉部62とによって構成されている場合を例にとって説明したが、特にこの構成に限定されるものではない。前記把持手段は、内針ハブを軸方向に沿って外針から離間させて、注射具を伸長させることによって、外針から引き抜かれた内針が筒状体の内部に収容された際、外針ハブを解放することができるように構成されていれば良い。
【0045】
次に、第2の実施形態について、
図13乃至
図16に基づいて説明する。尚、第1の実施形態の部材と同様な部材は、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この実施形態は上記した第1の実施形態を改良したものであり、外針ハブ22(カテーテル2)がプロテクタ5の内部で移動する(ガタつく)のを防止するものである。
それにより、外針ハブ22がプロテクタ5の内部で移動する(ガタつく)ことにより、
図13の点線で示すように、外針21が内針2の先端を覆うことにより、穿刺することができない、あるいは外針ハブ22が内筒7から脱落して穿刺することができないという課題を解決することができる。
【0046】
この第2の実施形態は、
図14〜
図15に示すように、プロテクタ5の内周面に、内針ハブ41の外周面と圧接する接触部5A,5B,5C,5Dが設けられている。
この接触部5A,5B,5C,5Dは、プロテクタ5の内周面に突出すると共に、プロテクタ5の軸線に沿って、前記軸線と平行に延設されている。前記接触部5A,5B,5C,5Dは、複数形成されていれば良く、例えば、図示されているように、4個設けられているのが好ましい。また、この接触部5A,5B,5C,5Dは外筒6のアーム開閉部62外周面に接しないのが好ましいが、接したとしても圧接しない方が好ましい。
【0047】
また、プロテクタ5の先端部の内周面に、軸線方向に延設された外針ハブ係止部5Eが設けられている。この外針ハブ係止部5Eは円筒形状に形成され、中心部に設けられた空間部5F内に前記内針3の先端が位置すると共に、前記外針ハブ係止部5Eの端部が外針ハブ22に当接するように構成されている。
【0048】
即ち、
図14に示すように、プロテクタ5がカテーテル2および前記内針3を覆った状態(プロテクタ5の装着状態)にあっては、内針ハブ41の外周面とプロテクタ5の接触部5A,5B,5C,5Dが圧接(嵌合)し、外針ハブ22は外針ハブ係止部5Eに当接する。
そのため、プロテクタ5の装着状態にあっては、外針ハブ22(カテーテル2)の前方への移動は外針ハブ係止部5Eによって阻止され、外針ハブ22(カテーテル2)の後方への移動はプロテクタ5に固定された内針ハブ41によって阻止される。
その結果、カテーテル2は固定された状態になされ、カテーテル2の移動は阻止される。
【0049】
そして、前記プロテクタ5を取り外す際、前記接触部5A,5B,5C,5Dは、外筒6のアーム開閉部62に接しないか、あるいは接したとしても圧接していないため、プロテクタ5が移動しても、そのプロテクタ5の移動に伴って、外筒6のアーム開閉部62が移動することはなく、その位置に留まる。
その結果、前記プロテクタ5を取り外した場合においても、内針3に対して外針ハブ22(カテーテル2)は移動しないため、外針21が内針3の先端よりも前方に移動し、内針3の先端を覆う等の弊害を防止することができる。
【0050】
次に、第3の実施形態について、
図17、
図18、
図19に基づいて説明する。尚、第1、第2の実施形態の部材と同様な部材は、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この第3の実施形態は上記した第2の実施形態を改良したものであり、前記内針ハブと外筒との間に内筒を延伸する中継筒を設け、外針から内針ハブをより延伸できるように構成したものである。
【0051】
図17、
図18に示すように、前記内針ハブ41と外筒6との間に、外筒6を延伸する中継筒8が設けられている。この中継筒8は円筒形状に形成され、前記内針ハブ41の内部に収納可能な外径寸法を有すると共に、外筒6を内部に収容可能な内径寸法を有している。この中継筒8の一端には係止部8aが形成され、外筒6の端部63に形成された係止部に係止されるように構成されている。またこの中継筒102の他端には係止部8bが形成され、内針ハブ41の端部41aに形成された係止部に係止されるように構成されている。
【0052】
更に、前記中継筒8の外周面には、中継筒8の中心軸線と平行に縦長の開口部8cが形成されている。また前記開口部8cは中継筒8の周方向に4個の形成されている。
このように、前記中継筒8の外周面に開口部8cが形成されることにより、中継筒8に柔軟性が付与されるため、内針ハブ41の引抜き動作方向が、斜め方向(内針3の延長線上ではない方向)になされ、中継筒8に曲げ力が加わった場合にも、中継筒8が座屈する等の破損を防止することができる。
【0053】
このように、この第3の実施形態にあっては、
図19に示すように、外針21(カテーテル2)から内針ハブ4をより延伸できると共に、内針ハブ41の引抜き動作方向が内針3の延長線上になく、中継筒8に曲げ力が加わった場合にも、中継筒8が座屈する等の破損を防止することができる。
【0054】
次に、第4の実施形態について、
図20、
図21に基づいて説明する。尚、第1の実施形態の部材と同様な部材は、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0055】
第1の実施形態において、内針ハブ41の引抜き動作方向が、斜め方向(内針3の延長線上ではない方向)になされた場合、外筒6(外筒6の軸部64)に曲げ力が加わる。そのため、外筒6を硬質の合成樹脂材料等で形成した場合、その曲げ力に耐えることができず、外筒6の軸部64が座屈(折曲がり)等を起こし、破損する虞がある。また外筒6の軸部64が座屈(折曲がり)等を起こし、破損等した場合、外筒6が内針ハブ41から外れ、内針3が露出する虞れがある。
【0056】
この第4の実施形態は、上記した第1の実施形態を改良したものであり、少なくとも外筒6をポリプロピレン等の軟質の合成樹脂によって形成された点に特徴がある。
具体的には、
図20,21に示すように、内針ハブ41の引抜き動作方向が、内針3の延長線上から角度θずれると、外筒6の軸部64に曲げ力が作用する。
このとき、外筒6はポリプロピレン等の軟質の合成樹脂によって形成されているため、前記曲げ力によって外筒6の軸部64は屈曲するが、割れ等の破損を防止することができる。また外筒6の軸部64の破損等が防止される結果、外筒6が内針ハブ41から外れ、内針3が露出する虞れもない。
尚、外筒6を形成する軟質の合成樹脂は、JIS K7113(プラスチックの試験方法)によって、伸び率が200%以上の伸び率を有しているのが好ましい。具体的には、ポリプロピレンが好ましい。
【0057】
また、上記実施形態では、外筒6を軟質の合成樹脂で形成する場合について説明したが、内針3以外の他の部品、具体的には、内針ハブ41、内筒6、外針ハブ22、外針21についても、ポリプロピレン等の軟質の合成樹脂材料で形成するのが好ましい。
このように、内筒6、外筒7、内針ハブ41についても、ポリプロピレン等の軟質の合成樹脂材料で形成した場合には、摺動抵抗を少なくすることができるため、内針ハブ41の引抜き動作を0.8N(ニュートン)未満の力で行うことができ、力のない使用者でも容易に取り扱うことができる。
【0058】
尚、第3の実施形態において説明した中継筒8をポリプロピレン等の軟質の合成樹脂材料で形成しても良い。この場合、第3の実施形態において説明した開口部8cは必ずしも形成する必要はない。
【0059】
更に、第5の実施形態について、
図22乃至
図23に基づいて説明する。尚、第1、第2の実施形態の部材と同様な部材は、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この実施形態は上記した第2の実施形態を改良したものであり、内針ハブの外周面に使用者の使用する際、把持する把持部を形成し、使用者の利便性を図った点に特徴がある。
【0060】
図22に示すように、内針ハブ41は円柱形状に形成されている。そのため、穿刺具1からプロテクタ5を外し、外針21および内針3を血管(患者の身体110)に穿刺する際、前記円柱形状の内針ハブ本体41をもって行われる。
しかしながら、使用者によっては、円柱形状の内針ハブ本体41の外周面を持っての穿刺動作が行い難いという指摘がなされている。
【0061】
この第5の実施形態は、
図22、
図23に示すように、円柱形状の内針ハブ41の先端部外周面に、前記内針ハブ41の中心軸線と平行に把持する把持部9が形成されている。この把持部9は、内針ハブ41の先端部外周面からカテーテル2(外針21)方向に延設され、前記把持部9の先端部は、外筒6(アーム開閉部62)の先端部と対応する位置に形成されている。
【0062】
また、内針ハブ41にプロテクタ5を装着した際、前記把持部9とプロテクタ5の衝突を避けるため、前記プロテクタ5には開口部5Gが設けられている。この開口部5Gは、内針ハブ41の挿入端側(外針ハブ係止部5Eと反対端部側)から外針ハブ係止部5E側に延設されている。
したがって、内針ハブ41にプロテクタ5を装着する場合にも、把持部9に干渉することなく、内針ハブ41にプロテクタ5を装着することができる。
【0063】
このように構成された、第5の実施形態にあっては、使用者は、前記把持部9を把持することにより、内針ハブ41を持って穿刺動作を行う場合に比べて、より内針3(外針21)に近いところを持って穿刺動作を行うことができ、より適切な穿刺を行うことができる。