特許第6203977号(P6203977)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6203977
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】インクジェットプリンタ
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/165 20060101AFI20170914BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   B41J2/165 101
   B41J2/165 211
   B41J2/01 451
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-70625(P2017-70625)
(22)【出願日】2017年3月31日
【審査請求日】2017年4月17日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000116057
【氏名又は名称】ローランドディー.ジー.株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121500
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 高志
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(74)【代理人】
【識別番号】100189887
【弁理士】
【氏名又は名称】古市 昭博
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 英之
【審査官】 村石 桂一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−030061(JP,A)
【文献】 特開平09−226151(JP,A)
【文献】 特開2010−000439(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J2/01−2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体にインクを吐出するノズルおよび前記ノズルが形成されたノズル面を有し、主走査方向に移動可能なインクヘッドと、
前記ノズル面を覆うように前記インクヘッドに着脱可能に形成され、前記インクヘッドに取り付けられたときに前記ノズル面との間に密閉空間が形成されるキャップと、
前記密閉空間内の流体を吸引する吸引装置と、
前記キャップを、前記キャップが前記ノズル面を覆うキャップ位置と、前記キャップが前記ノズル面から離隔した離隔位置との間で移動させる移動機構と、
前記キャップが前記キャップ位置に位置するとき、前記インクヘッドが前記メンテナンス位置に位置することを検出する位置検出センサと、
前記キャップが前記キャップ位置に位置するときに前記位置検出センサによって前記インクヘッドが前記メンテナンス位置に位置することが検出されない場合に、キャッピングが十分でない旨を通知する通知手段と、を備え、
前記キャップが前記キャップ位置に位置するとき、前記キャップは前記インクヘッドを、前記インクヘッドが前記記録媒体にインクを吐出するときの基準位置よりも高い位置であるメンテナンス位置に押し上げる、インクジェットプリンタ。
【請求項2】
前記キャップは、弾性変形可能な材料から枠状に形成され、前記ノズル面に接触可能なリップ部を備え、
前記キャップが前記キャップ位置に位置するとき、前記リップ部は前記ノズル面に接触し、前記リップ部は前記インクヘッドを前記メンテナンス位置に押し上げる、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項3】
前記キャップが設けられた移動体を備え、
前記移動機構は、前記移動体を少なくとも前記主走査方向および上下方向に移動させることによって、前記キャップを前記キャップ位置と前記離隔位置との間で移動させる、請求項1または2に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項4】
前記主走査方向に移動自在に設けられたキャリッジを備え、
前記インクヘッドは前記キャリッジに設けられ、
前記キャップが前記キャップ位置に位置するとき、前記キャップは前記インクヘッドを介して前記キャリッジを押し上げる、請求項1からのいずれか一項に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項5】
前記キャップが前記キャップ位置に位置するとき、前記インクヘッドを前記キャップに向けて付勢する弾性体を備えている、請求項1からのいずれか一項に記載のインクジェットプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数のノズルを有するインクヘッドを備え、インクジェット方式により記録媒体上に所定の印刷を行うインクジェットプリンタが知られている。かかるインクジェットプリンタには、ノズルから適切にインクを吐出させるために、キャッピングユニットが設けられている。キャッピングユニットは、印刷を行わないときにノズルが形成されたノズル面を覆うキャップを有している。
【0003】
キャッピングユニットは、ノズル面をキャップで覆うことによって密閉空間を形成する。密閉空間が形成された状態で、キャッピングユニットに接続された吸引ポンプを駆動させることによって、ノズルから粘性が高くなったインクが強制的に吸引される。即ち、ノズルからインクを強制的に排出させる(以下、吸引動作ともいう)。これにより、ノズルの目詰まりを抑制することができる。
【0004】
例えば、特許文献1には、キャリッジに配置された係合体がスライダに取り付けられた係合部に当接することによって、キャップがキャリッジに配置されたインクヘッドに接近し、インクヘッドヘッドを封止する構成を備えたインクジェットプリンタが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許3480687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、特許文献1のインクジェットプリンタでは、キャップがアームの一端を支点として円弧状軌跡をもって回転移動する。このため、キャップがインクヘッドを封止する直前において、キャップがインクヘッドのノズル面に対して摺動することになる。この結果、キャップやノズル面が摩耗してしまい、キャップとノズル面との間に形成される密閉空間の気密性が低下してしまう虞がある。密閉空間の気密性が低下してしまうと、吸引動作を適切に行うことができなくなる。この結果、ノズルの目詰まりを解消することができず、印刷品質が低下する虞がある。
【0007】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、キャップとノズル面との間に形成される密閉空間の気密性の低下を抑制することができるインクジェットプリンタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るインクジェットプリンタは、記録媒体にインクを吐出するノズルおよび前記ノズルが形成されたノズル面を有するインクヘッドと、前記ノズル面を覆うように前記インクヘッドに着脱可能に形成され、前記インクヘッドに取り付けられたときに前記ノズル面との間に密閉空間が形成されるキャップと、前記密閉空間内の流体を吸引する吸引装置と、前記キャップを、前記キャップが前記ノズル面を覆うキャップ位置と、前記キャップが前記ノズル面から離隔した離隔位置との間で移動させる移動機構と、を備え、前記キャップが前記キャップ位置に位置するとき、前記キャップは前記インクヘッドを、前記インクヘッドが前記記録媒体にインクを吐出するときの基準位置よりも高い位置であるメンテナンス位置に押し上げる。
【0009】
本発明のインクジェットプリンタによると、キャップがキャップ位置に位置するとき、キャップはインクヘッドを、基準位置よりも高い位置であるメンテナンス位置に押し上げる。キャップがインクヘッドをメンテナンス位置に押し上げるときには、キャップからインクヘッドに対して一定の力が加わる。これにより、キャップがより確実にインクヘッドに取り付けられ、キャップとノズル面との間に形成される密閉空間の気密性が高まる。さらに、作業者(ユーザ)はインクヘッド(例えばノズル面)の位置が押し上がっていることを視認することができ、キャップがインクヘッドと接触していることを確認することができる。このとき、インクヘッドが上方に移動可能に構成されているため、キャップからの力が過剰に加わることを抑制することができる。また、キャップの着脱を繰り返すことによってキャップ等が摩耗すると、キャップのインクヘッドに対する取付けが不十分となり、密閉空間の気密性にバラツキが生じうる。しかし、キャップがインクヘッドをメンテナンス位置に押し上げるため、キャップ等に摩耗が生じていても、キャップからインクヘッドに対して一定の力を加えることができ、密閉空間の気密性の低下を抑制することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、キャップとノズル面との間に形成される密閉空間の気密性の低下を抑制することができるインクジェットプリンタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態に係るインクジェットプリンタの一部を切り欠いて示す斜視図である。
図2】一実施形態に係るインクジェットプリンタの一部を示す正面図である。
図3】一実施形態に係るインクヘッドを示す底面図である。
図4】一実施形態に係るキャッピングユニットを示す平面図である。
図5】一実施形態に係るキャップを示す斜視図である。
図6図4中のVI−VI線に沿う断面図であり、キャップがインクヘッドをメンテナンス位置に押し上げている状態を示す図である。
図7】一実施形態に係るインクヘッドユニットが押圧体に向かって移動している途中の状態を示す正面図である。
図8】一実施形態に係るインクヘッドユニットが押圧体に接触した状態を示す正面図である。
図9】一実施形態に係るインクヘッドユニットと押圧体とが摺動している状態を示す正面図である。
図10】一実施形態に係るインクヘッドが基準位置に位置する状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタについて説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
【0013】
図1は、本実施形態に係るインクジェットプリンタ10(以下、プリンタ10とする。)の一部を切り欠いて示す斜視図である。図1に示すように、プリンタ10は、記録媒体12に印刷を行う。記録媒体12は、例えば、記録紙である。記録媒体12は、記録紙に限定されない。記録媒体12は、普通紙やインクジェット用印刷紙等の紙類以外に、ポリ塩化ビニルやポリエステル等の樹脂製のシートやフィルム、織布や不織布等の布帛、その他の媒体であってもよい。
【0014】
以下の説明では、左、右、上、下とは、プリンタ10の正面にいる作業者から見た左、右、上、下をそれぞれ意味することとする。また、プリンタ10から上記作業者に近づく方を前方、遠ざかる方を後方とする。図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を表す。図面中の符号Yは主走査方向を表す。本実施形態では、主走査方向Yは、左右方向である。主走査方向Yは、記録媒体12の幅方向である。図面中の符号Xは副走査方向を表す。副走査方向Xは主走査方向Yと交差する方向(例えば、平面視で垂直に交差する方向)である。本実施形態では、副走査方向Xは前後方向である。副走査方向Xは、記録媒体12の長手方向である。ただし、上記方向は便宜的に定めたものに過ぎず、限定的に解釈すべきものではない。
【0015】
図1に示すように、プリンタ10は、記録媒体12が載置されるプラテン14を備えている。プラテン14には、移動機構として、円筒状のグリットローラ16が設けられている。グリットローラ16は、その上面を露出させた状態でプラテン14に埋設されている。グリットローラ16は、フィードモータ(図示せず)によって駆動される。
【0016】
図1に示すように、プラテン14の上方には、ガイドレール18が配置されている。ガイドレール18は、プラテン14と平行に配置され、主走査方向Yに延びている。ガイドレール18の下方には、複数のピンチローラ20が略等間隔に配置されている。ピンチローラ20は、グリットローラ16に対向している。ピンチローラ20は、記録媒体12の厚さに応じて上下方向の位置を設定可能に構成されている。ピンチローラ20とグリットローラ16との間に記録媒体12を挟み込む。グリットローラ16およびピンチローラ20は、記録媒体12を挟持しながら記録媒体12を副走査方向Xに搬送可能に構成されている。ガイドレール18は、前方に突出した係合部22を有している。
【0017】
図1に示すように、プリンタ10は、インクヘッドユニット30を備えている。インクヘッドユニット30は、プラテン14の上方に配置されている。図2に示すように、インクヘッドユニット30は、複数のインクヘッド32A、インクヘッド32B、インクヘッド32C、インクヘッド32Dと、ケース34と、ヘッドプレート36と、キャリッジ31(図1参照)とを備えている。ケース34は、キャリッジ31に設けられている。複数のインクヘッド32A〜32Dは、ケース34内に収容されている。ケース34は、インクヘッド32A〜32Dの後述するノズル面33Z(図3参照)が外部に露出されるようにインクヘッド32A〜32Dを収容する。複数のインクヘッド32A〜32Dは、キャリッジ31に搭載されている。ヘッドプレート36は、キャリッジ31に設けられている。ヘッドプレート36の上部には、ケース34が取り付けられている。
【0018】
図1に示すように、キャリッジ31の後部には、前向きに凹んだ凹部31Aが形成されている。この凹部31Aには、ガイドレール18の係合部22が係合している。キャリッジ31は、ガイドレール18に沿って主走査方向Yに移動可能である。
【0019】
図1に示すように、ケース34の背面上部には、主走査方向Yに延びる駆動ベルト24の一部が固定されている。駆動ベルト24は、環状の無端ベルトである。駆動ベルト24は、スキャンモータ(図示せず)に接続され、スキャンモータによって回転駆動される。駆動ベルト24が走行すると、キャリッジ31はガイドレール18に沿って主走査方向Yに移動する。インクヘッドユニット30(図2参照)は、キャリッジ31を介してガイドレール18に沿って主走査方向Yに移動可能である。
【0020】
図3に示すように、インクヘッド32A〜32Dは、前後方向の長さが左右方向の長さよりも長い形状に形成されている。インクヘッド32A〜32Dは、同じ形状かつ同じ大きさに形成されている。インクヘッド32A〜32Dは、副走査方向Xに並ぶ複数の第1ノズル33Xと、副走査方向Xに並ぶ複数の第2ノズル33Yと、第1ノズル33Xおよび第2ノズル33Yが形成されたノズル面33Zとを備えている。第1ノズル33Xおよび第2ノズル33Yは、記録媒体12にインクを吐出する。第1ノズル33X内および第2ノズル33Y内は、負圧(大気圧より低い圧力)に設定されている。なお、第1ノズル33Xおよび第2ノズル33Yは微小であるため、図3では複数の第1ノズル33Xおよび複数の第2ノズル33Yを直線で表している。本実施形態では、インクヘッド32A〜32Dは、第1ノズル33Xおよび第2ノズル33Yの2種類のノズルを備えているが、1種類のノズルを備えていてもよいし、3種類以上のノズルを備えていてもよい。
【0021】
インクヘッド32A〜32Dは、キャリッジ31を介してガイドレール18に沿って主走査方向Yに移動可能に構成されている。ここで、インクヘッド32A〜32Dがプラテン14上や後述するキャッピングユニット50上を移動するときのインクヘッド32A〜32Dの上下方向の位置を基準位置L1(図6参照)とする。基準位置L1とは、インクヘッド32A〜32Dが記録媒体12にインクを吐出するときの上下方向の位置を表す。なお、後述するように、インクヘッド32A〜32Dは、キャップ51A〜51Dと接触することによって、基準位置L1から基準位置L1よりも高い位置であるメンテナンス位置L2(図6参照)へと押し上げられる。メンテナンス位置L2と基準位置L1との上下方向の高さの差L3(図6参照)は、例えば、凡そ0.01mm〜凡そ1mm(好ましくは凡そ0.1mm〜凡そ0.3mm)である。インクヘッド32A〜32Dは、キャップ51A〜51Dと接触していないときは、基準位置L1に位置する。
【0022】
図3に示すように、ヘッドプレート36には、主走査方向Yに並ぶ複数の開口38A、開口38B、開口38C、開口38Dが形成されている。開口38A〜38Dは、前後方向の長さが左右方向の長さよりも長い形状に形成されている。開口38A〜38Dは、同じ形状かつ同じ大きさに形成されている。開口38A〜38Dは、副走査方向Xに関して揃った位置に形成されている。開口38A〜38Dには、それぞれインクヘッド32A〜32Dが取り付けられる。第1ノズル33Xおよび第2ノズル33Yは、下方から見たときにそれぞれ開口38A〜38Dの内側に位置している。第1ノズル33Xおよび第2ノズル33Yは、それぞれ開口38A〜38Dを介して外部に露出している。図2に示すように、ノズル面33Zは、ヘッドプレート36より下方に位置する。
【0023】
図1に示すように、プリンタ10は、キャッピングユニット50を備えている。キャッピングユニット50は、プラテン14の右方に位置する側方部材15に配置されている。キャッピングユニット50は、インクヘッドユニット30より下方に配置されている。キャッピングユニット50は、吸引動作を行う。図2に示すように、キャッピングユニット50は、複数のキャップ51A、キャップ51B、キャップ51C、キャップ51Dと、移動テーブル56と、押圧体57と、移動機構70と、吸引ポンプ64とを備えている。移動テーブル56は、移動体の一例である。吸引ポンプ64は、吸引装置の一例である。吸引ポンプ64は、後述する密閉空間50S内の流体(例えば空気やインク)を吸引する。吸引ポンプ64は、第1ノズル33X(図3参照)内のインクおよび第2ノズル33Y(図3参照)内のインクを吸引する。吸引ポンプ64は、キャップ51A〜51D内のインクを吸引する。
【0024】
図4に示すように、キャップ51A〜51Dは、移動テーブル56に設けられている。キャップ51A〜51Dは、それぞれ移動テーブル56に形成された開口59A〜59Dに取り付けられている。キャップ51A〜51Dは、主走査方向Yに並ぶ。キャップ51A〜51Dは、前後方向の長さが左右方向の長さよりも長い形状に形成されている。キャップ51A〜51Dは、同じ形状かつ同じ大きさに形成されている。キャップ51A〜51Dは、インクヘッド32A〜32Dのノズル面33Z(図3参照)を覆うようにインクヘッド32A〜32Dにそれぞれ着脱可能に形成されている。なお、「ノズル面33Zを覆う」とは、ノズル面33Zの全体が覆われる場合に限られず、少なくとも第1ノズル33Xおよび第2ノズル33Yの全体が覆われる場合を含む。キャップ51Aは、キャップ51B〜51Dと同じ構成であるため、以下では、キャップ51Aの説明のみ行う。
【0025】
図5に示すように、キャップ51Aは、リップ部52と、吸収体53と、本体ケース54と、インク流路55(図6も参照)とを備えている。キャップ51Aは、ノズル面33Z(図3参照)を覆うようにインクヘッド32Aに着脱可能に形成されている。図6に示すように、キャップ51Aがインクヘッド32Aに取り付けられたときに、キャップ51Aとノズル面33Zとの間に密閉空間50Sが形成される。
【0026】
図6に示すように、リップ部52は、上方に向けて開口している。リップ部52は、本体ケース54の内部に配置されている。リップ部52は、ノズル面33Z(図3参照)に接触可能に本体ケース54に設けられている。リップ部52がノズル面33Zに接触したとき、ノズル面33Zとの間に密閉空間50Sが形成される。密閉空間50S内は、大気圧より低い圧力となる。リップ部52は、弾性変形可能な材料から形成されている。リップ部52は、可撓性を有している。リップ部52は、例えばゴムによって形成されている。図4に示すように、リップ部52は、平面視で枠状(例えば長円状)に形成されている。図6に示すように、リップ部52の下部には、貫通孔52Hが形成されている。貫通孔52Hは、インク流路55と連通している。
【0027】
図6に示すように、吸収体53は、リップ部52の内部に配置されている。吸収体53は、貫通孔52Hより上方に配置されている。吸収体53は、リップ部52の上端52Tより下方に配置されている。吸収体53は、インクを吸収可能な多孔質の材料である。吸収体53としては、例えば、スポンジが挙げられる。
【0028】
図6に示すように、インク流路55は、本体ケース54に形成されている。インク流路55は、貫通孔52Hの下方に位置する。インク流路55は、上下方向に延びる。キャップ51Aの本体ケース54には、吸引チューブ65が接続されている。吸引チューブ65は、インク流路55と連通する。吸引チューブ65は、吸引ポンプ64(図2参照)と接続している。
【0029】
図2に示すように、吸引ポンプ64は、側方部材15(図1参照)の内部に配置されている。吸引ポンプ64は、キャッピングユニット50より右方に配置されている。吸引ポンプ64は、吸引チューブ65(図6参照)を介してキャップ51A〜51Dと連結されている。吸引ポンプ64により、密閉空間50S(図6参照)内の空気が吸引されると、インクヘッド32A〜32Dの第1ノズル33X内のインクおよび第2ノズル33Y内のインクは、第1ノズル33Xの外部および第2ノズル33Yの外部に排出され、第1ノズル33Xおよび第2ノズル33Yの目詰まりを抑制することができる。第1ノズル33Xの外部および第2ノズル33Yの外部に排出されたインクは、吸引ポンプ64により吸引され、図示しない排液タンクに貯留される。
【0030】
図2に示すように、移動機構70には、移動テーブル56が設けられている。移動機構70は、インクヘッド32A〜32D(即ちインクヘッドユニット30)の移動に連動して移動テーブル56を主走査方向Yおよび上下方向に移動させる。これにより、移動テーブル56に設けられたキャップ51A〜51Dを、キャップ51A〜51Dがそれぞれノズル面33Zを覆うキャップ位置H1(図2参照)と、キャップ51A〜51Dがノズル面33Zから離隔した離隔位置H2(図7参照)との間で主走査方向Yおよび上下方向に移動させることができる。後述するように、キャップ51A〜51Dがキャップ位置H1に位置するとき、インクヘッド32A〜32Dはメンテナンス位置L2に位置する。移動機構70は、支持台60と、バネ63とを備えている。
【0031】
支持台60は、移動テーブル56の下方に配置されている。支持台60は、移動テーブル56を支持する。図4に示すように、支持台60は、複数の支持板61A、支持板61B、支持板61C、支持板61Dを備えている。支持板61A〜61Dは、上下方向に延びる。支持板61A、61Bは、移動テーブル56より前方に配置されている。支持板61C、61Dは、移動テーブル56より後方に配置されている。図2に示すように、支持板61A、61Bには、案内溝62が形成されている。案内溝62は、左右方向に延びる第1部分62Aと、第1部分62Aの右端から右斜め上方に延びる第2部分62Bと、第2部分62Bの右端から右方に延びる第3部分62Cとを備えている。第3部分62Cは、第1部分62Aより上方に位置する。なお、支持板61Aおよび支持板61Bと同様に、支持板61C、61Dにも、案内溝62が形成されている。
【0032】
図2に示すように、バネ63は、支持台60と移動テーブル56とに接続されている。バネ63としては、例えば引張コイルばねが挙げられる。バネ63は、移動テーブル56を下方に向けて付勢する。
【0033】
図4に示すように、移動テーブル56は、平面視で、矩形状に形成されている。移動テーブル56は、複数の軸58A、軸58B、軸58C、軸58Dを備えている。軸58A〜58Dは、移動テーブル56から外方に向けて突出する。軸58Aおよび軸58Bは、前方に向けて突出する。軸58Cおよび軸58Dは、後方に向けて突出する。軸58A〜58Dは、それぞれ支持板61A〜61Dの案内溝62に挿入されている。軸58A〜軸58Dは、案内溝62内を移動する。
【0034】
図4に示すように、押圧体57は、移動テーブル56と一体となって移動可能に形成されている。押圧体57は、四角柱状に形成されている。本実施形態では、押圧体57は移動テーブル56上に設けられている。押圧体57は、キャップ51Dより右方に配置されている。押圧体57は、移動テーブル56の右端に設けられている。押圧体57は、インクヘッドユニット30によって押圧可能に構成されている。本実施形態では、押圧体57は、ヘッドプレート36によって押圧可能な位置に配置される。
【0035】
図4に示すように、移動テーブル56には、当接体67が設けられている。当接体67は、移動テーブル56と一体となって移動可能に形成されている。当接体67は、L字形状に形成されている。当接体67は、主走査方向Yに延びる第1部分67Aと副走査方向Xに延びる第2部分67Bとを備えている。第1部分67Aは、インクヘッドユニット30に接触可能に構成されている。本実施形態では、第1部分67Aは、ヘッドプレート36と接触可能な位置に配置されている。第2部分67Bは、押圧体57の押圧面57Aより右方に位置する。第2部分67Bは、通常は、インクヘッドユニット30にとは接触しない。
【0036】
図6に示すように、プリンタ10は、キャップ51Aがキャップ位置H1に位置するとき、インクヘッド32Aがメンテナンス位置L2に位置することを検出する位置検出センサ80を備えている。位置検出センサ80は、後述する通知手段82に検出結果を送信する。プリンタ10は、キャップ51Aがキャップ位置H1に位置するときに位置検出センサ80によってインクヘッド32Aがメンテナンス位置L2に位置することが検出されない場合に、キャッピングが十分でない旨を通知する通知手段82を備えている。ここで、キャッピングとは、キャップ51Aがインクヘッド32Aに装着されたことを意味する。通知手段82は、例えば、プリンタ10に設けられた表示画面(図示せず)に文字によってキャッピングが十分でない旨を表示してもよいし、音声(例えば警告音等)によってキャッピングが十分でない旨を通知してもよい。なお、キャップ51B〜51Dについても、上記と同様の位置検出センサ80および通知手段82が設けられていてもよい。
【0037】
移動テーブル56は、キャップ位置H1(図2参照)と離隔位置H2(図7参照)との間で、主走査方向Yおよび上下方向に移動可能に構成されている。キャップ位置H1とは、移動テーブル56が最も高い位置(即ちキャップ51A〜51Dが最も高い位置)に配置されたときの位置(図2参照)に相当する。離隔位置H2とは、移動テーブル56が最も低い位置(即ちキャップ51A〜51Dが最も低い位置)に配置されたときの位置(図7および図8参照)に相当する。なお、ここでは、移動テーブル56が位置H1と位置H2との間の位置(即ち密閉空間50Sが形成されていない位置)に配置されたときの位置H3(図9参照)も離隔位置に相当する。
【0038】
図7に示すように、ヘッドプレート36が押圧体57を押圧していないとき、移動テーブル56は、バネ63によって下方に付勢されるため、移動テーブル56は、位置H2に位置する。キャリッジ31の移動に伴ってヘッドプレート36が右方に(図7の矢印Aの方向に)移動すると、ヘッドプレート36が押圧体57に接触する(図8参照)。このとき、ヘッドプレート36は、押圧体57の上側の凡そ20%の部分に接触する。ヘッドプレート36が押圧体57に接触したとき、インクヘッド32Aのノズル面33Zの下方にキャップ51Aが位置し、インクヘッド32Bのノズル面33Zの下方にキャップ51Bが位置し、インクヘッド32Cのノズル面33Zの下方にキャップ51Cが位置し、インクヘッド32Dのノズル面33Zの下方にキャップ51Dが位置する。また、インクヘッド32A〜32Dのノズル面33Zは、キャップ51A〜51Dとは接触していない。このとき、インクヘッド32A〜32Dは基準位置L1(図10参照)に位置する。
【0039】
さらに、ヘッドプレート36が右方に移動すると、押圧体57がヘッドプレート36に押圧されるため、押圧体57が右方に移動する。これにより、バネ63の付勢力に抗して移動機構70が移動テーブル56を移動させる。詳細には、移動テーブル56の軸58A〜58Dが案内溝62内を第1部分62Aから第2部分62Bに向けて移動する。これにより、移動テーブル56が図8の矢印Bの方向(ここでは右斜め上方)に移動し、移動テーブル56が位置H2より上方に位置する位置H3に移動する(図9参照)。移動テーブル56が位置H2から位置H3に移動するとき、押圧体57がヘッドプレート36に対して摺動する。即ち、ヘッドプレート36と押圧体57との接触面積が徐々に大きくなる。このように、押圧体57とヘッドプレート36とが接触した状態で、押圧体57が上方に移動するため、押圧体57とヘッドプレート36との間で摩耗が生じ得る。このとき、インクヘッド32A〜32Dのノズル面33Zとキャップ51A〜51Dとの相対的な主走査方向Yの位置は変更されない。一方、インクヘッド32A〜32Dのノズル面33Zとキャップ51A〜51Dとの相対的な上下方向の位置は変更される。即ち、キャップ51A〜51Dがノズル面33Zに接近し、インクヘッド32A〜32Dのノズル面33Zとキャップ51A〜51Dとの間隔が小さくなる。このとき、インクヘッド32A〜32Dは、基準位置L1(図10参照)に位置する。
【0040】
さらに、ヘッドプレート36が右方に移動すると、押圧体57がヘッドプレート36に押圧されるため、移動テーブル56の軸58A〜58Dが案内溝62内を第2部分62Bから第3部分62Cに向けて移動する。これにより、移動テーブル56が図9の矢印Bの方向にさらに移動し、移動テーブル56が位置H3より上方に位置する位置H1に移動する。移動テーブル56が位置H1に移動するとき、即ちキャップ51A〜51Dがキャップ位置H1に位置するとき、キャップ51A〜51Dはインクヘッド32A〜32Dを基準位置L1(図6参照)からメンテナンス位置L2(図6参照)にそれぞれ押し上げる。本実施形態では、キャップ51A〜51Dのリップ部52がインクヘッド32A〜32Dを基準位置L1からメンテナンス位置L2にそれぞれ押し上げる。このとき、図6に示すように、リップ部52の上端52Tは、弾性変形して押しつぶされている。ここで、キャップ51A〜51Dからインクヘッド32A〜32Dへ加わる全体の力P1(即ち押し上げる力)は、インクヘッド32A〜32Dやヘッドプレート36等を含むキャリッジ31の全体に作用している重力P2よりも大きな力である。例えば、P1≧1.1P2(好ましくはP1≧1.5P2)。このようにして、キャップ51A〜51Dがそれぞれインクヘッド32A〜32Dに取り付けられ、キャップ51A〜51Dとノズル面33Zとの間に密閉空間50S(図6参照)が形成される。インクヘッド32A〜32Dがメンテナンス位置L2に移動することにより、インクヘッド32A〜32Dが設けられたキャリッジ31もわずかに上方に移動する。即ち、キャップ51A〜51Dがキャップ位置H1に位置するとき、キャップ51A〜51Dは、インクヘッド32A〜32Dを介してキャリッジ31を押し上げる。密閉空間50Sが形成されたときには、ヘッドプレート36は、押圧体57の上側の凡そ50%の部分に接触する。このとき、インクヘッド32A〜32Dのノズル面33Zとキャップ51A〜51Dとの相対的な主走査方向Yの位置が変更されず、かつ、インクヘッド32A〜32Dのノズル面33Zとキャップ51A〜51Dとの相対的な上下方向の位置が変更されるため、キャップ51A〜51Dは、ノズル面に対して摺動しない。このように、キャップ51A〜51Dが離隔位置(位置H2参照)からキャップ位置(位置H1参照)に移動するときには、押圧体57とヘッドプレート36との間でのみ摩耗が生じ得る。
【0041】
また、移動テーブル56が位置H1に位置する状態から、ヘッドプレート36が左方に(図2の矢印Cの方向に)移動すると、移動テーブル56の軸58A〜58Dが案内溝62内を第3部分62Cから第1部分62Aに向けて移動する。これにより、移動テーブル56は、図2の矢印Dの方向(ここでは左斜め下方)に移動し(位置H1から位置H2に移動し)、キャップ51A〜51Dがそれぞれインクヘッド32A〜32Dから取り外される。これにより、インクヘッド32A〜32Dは、メンテナンス位置L2から基準位置L1に移動する。なお、ヘッドプレート36が押圧体57を押圧し始める直前から押し終わる直後までの間は、キャップ51A〜51Dの上方には、インクヘッド32A〜32Dのノズル面33Zが位置することになる。即ち、インクヘッド32A〜32Dのノズル面33Zとキャップ51A〜51Dとの相対的な主走査方向Yの位置関係は変更されない。
【0042】
以上のように、本実施形態のプリンタ10では、キャップ51A〜51Dがキャップ位置H1に位置するとき、キャップ51A〜51Dはインクヘッド32A〜32Dを、基準位置L1よりも高い位置であるメンテナンス位置L2に押し上げる。キャップ51A〜51Dがインクヘッド32A〜32Dをメンテナンス位置L2に押し上げるときには、キャップ51A〜51Dからインクヘッド32A〜32Dに対して一定の力が加わる。これにより、キャップ51A〜51Dがより確実にインクヘッド32A〜32Dに取り付けられ、キャップ51A〜51Dとノズル面33Zとの間に形成される密閉空間50Sの気密性が高まる。さらに、ユーザはインクヘッド32A〜32D(例えばノズル面33Z)の位置が基準位置L1からメンテナンス位置L2に押し上がっていることを視認することができ、キャップ51A〜51Dがインクヘッド32A〜32Dとそれぞれ接触していることを確認することができる。このとき、インクヘッド32A〜32Dが上方に移動可能に構成されているため、キャップ51A〜51Dからの力が過剰に加わることを抑制することができる。また、キャップ51A〜51Dの着脱を繰り返すことによってキャップ51A〜51D等が摩耗すると、キャップ51A〜51Dのインクヘッド32A〜32Dに対する取付けが不十分となり、密閉空間50Sの気密性にバラツキが生じうる。しかし、キャップ51A〜51Dがインクヘッド32A〜32Dをメンテナンス位置L2に押し上げるため、キャップ51A〜51D等に摩耗が生じていても、キャップ51A〜51Dからインクヘッド32A〜32Dに対して一定の力を加えることができ、密閉空間50Sの気密性の低下を抑制することができる。
【0043】
本実施形態のプリンタ10によれば、キャップ51A〜51Dは、弾性変形可能な材料から枠状に形成され、ノズル面33Zに接触可能なリップ部52を備えている。キャップ51A〜51Dがキャップ位置H1に位置するとき、リップ部52はノズル面33Zに接触し、リップ部52はインクヘッド32A〜32Dをメンテナンス位置L2に押し上げる。リップ部52がインクヘッド32A〜32Dをメンテナンス位置L2に押し上げるときには、リップ部52からノズル面33Zに対して一定の力が加わる。これにより、リップ部52がより確実にノズル面33Zに密着し、キャップ51A〜51Dとノズル面33Zとの間に形成される密閉空間50Sの気密性が高まる。また、リップ部52は弾性変形可能な材料から形成されているため、リップ部52からインクヘッド32A〜32Dに過度な力が加わることが抑制される。
【0044】
本実施形態のプリンタ10によれば、通知手段82は、キャップ51A〜51Dがキャップ位置H1に位置するときに位置検出センサ80によってインクヘッド32A〜32Dがメンテナンス位置L2に位置することが検出されない場合に、キャッピングが十分でない旨を通知する。これにより、ユーザはキャッピングが十分でないことを認識することができ、キャップ51A〜51D等の交換を行うことができる。
【0045】
本実施形態のプリンタ10によれば、移動機構70は、キャップ51A〜51Dが設けられた移動テーブル56を主走査方向Yおよび上下方向に移動させることによって、キャップ51A〜51Dをキャップ位置H1と離隔位置H2との間で移動させる。移動テーブル56を移動させることによってキャップ51A〜51Dを移動させることができるため、特にインクヘッド32A〜32Dおよびキャップ51A〜51Dが複数設けられている場合にキャップ51A〜51Dの移動のメカニズムを簡略化することができる。
【0046】
本実施形態のプリンタ10によれば、キャップ51A〜51Dがキャップ位置H1に位置するとき、キャップ51A〜51Dはインクヘッド32A〜32Dを介してキャリッジ31を押し上げる。例えば、ユーザはプリンタ10の所定の部分に対してキャリッジ31が上方に動いていることを確認することによって、キャップ51A〜51Dがより確実にインクヘッド32A〜32Dに取り付けられていることを認識することができる。
【0047】
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の各実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
【0048】
上述した実施形態では、移動機構70は、移動テーブル56を主走査方向Yおよび上下方向に移動させるように構成されていたが、これに限定されない。移動機構70は、例えば、移動テーブル56を上下方向のみに移動させるように構成されていてもよい。また、移動機構70は、例えば、移動テーブル56を主走査方向Yおよび上下方向および副走査方向Xに移動させるように構成されていてもよい。
【0049】
キャップ51A〜51Dとインクヘッド32A〜32Dのノズル面33Zとの密着性をより高めるために(即ち密閉空間50Sの気密性をより高めるために)、プリンタ10は、キャップ51A〜51Dからインクヘッド32A〜32Dへ加わる全体の力P1に抗ってインクヘッド32A〜32Dをキャップ51A〜51Dに向けて付勢する弾性体を備えていてもよい。弾性体としては、例えばバネ等が挙げられる。弾性体は、インクヘッド32A〜32Dを下方に付勢する。弾性体は、インクヘッド32A〜32Dに直接接触して、インクヘッド32A〜32Dをキャップ51A〜51Dに向けて付勢してもよい。弾性体は、キャリッジ31に直接接触して、間接的にキャップ51A〜51Dをインクヘッド32A〜32Dに向けて付勢してもよい。
【0050】
上述した実施形態では、プリンタ10は、記録媒体12が載置されるプラテン14を備え、記録媒体12はグリットローラ16によって副走査方向Xに搬送されるように構成されていたがこれに限定されない。例えば、プリンタ10は、いわゆるフラットベッドタイプのプリンタであってもよい。即ち、プリンタ10は、記録媒体12を主走査方向Yおよび副走査方向Xに移動可能なテーブルを備えていてもよい。
【符号の説明】
【0051】
10 プリンタ
30 インクヘッドユニット
31 キャリッジ
32A、32B、32C、32D インクヘッド
33X、33Y ノズル
33Z ノズル面
51A〜51D キャップ
50S 密閉空間
56 移動テーブル
70 移動機構
80 位置検出センサ
82 通知手段
【要約】      (修正有)
【課題】キャップとノズル面との間に形成される密閉空間の気密性の低下を抑制することができるインクジェットプリンタを提供する。
【解決手段】プリンタは、記録媒体にインクを吐出するノズル33X、33Yおよびノズル面33Zを有するインクヘッド32A、ノズル面33Zを覆うようにインクヘッド32Aに着脱可能に形成され、ノズル面33Zとの間に密閉空間50Sが形成されるキャップ51Aと、キャップ51Aを、キャップ位置H1と離隔位置との間で移動させる移動機構、を備え、キャップ51Aがキャップ位置H1に位置するとき、キャップ51Aはインクヘッド32Aを、基準位置L1よりも高い位置であるメンテナンス位置L2に押し上げる。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10