特許第6204055号(P6204055)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6204055
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】乗物用シート
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/68 20060101AFI20170914BHJP
   A47C 7/40 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   B60N2/68
   A47C7/40
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-92821(P2013-92821)
(22)【出願日】2013年4月25日
(65)【公開番号】特開2014-213741(P2014-213741A)
(43)【公開日】2014年11月17日
【審査請求日】2016年4月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000220066
【氏名又は名称】テイ・エス テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 達也
(72)【発明者】
【氏名】清水 秀一
(72)【発明者】
【氏名】卜部 洋平
【審査官】 望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−207442(JP,A)
【文献】 実開昭63−075254(JP,U)
【文献】 特開2010−179754(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/68
A47C 7/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートクッションとシートバックを備え、前記シートバックが、当該シートバック内に乗員からの荷重を支持する板状の受圧部材を有する乗物用シートであって、
前記受圧部材は、乗員の上体背部に対面する受圧部と、前記受圧部の左右両端部から左右方向外側に延出し、前後に弾性変形可能に形成された支持部と、を有し、
前記シートバックは、当該シートバックの左右のフレームを構成する左右のサイドフレームと、前記サイドフレームに取り付けられたワイヤ部材とを有し、
前記支持部の先端部には、後方に屈曲した掛止部が形成され、
前記掛止部は前記支持部が所定量変形したときに前記ワイヤ部材に引っ掛かり、前記ワイヤ部材が前記支持部の変形量を規制することを特徴とする乗物用シート。
【請求項2】
シートクッションとシートバックを備え、前記シートバックが、当該シートバック内に乗員からの荷重を支持する板状の受圧部材を有する乗物用シートであって、
前記受圧部材は、乗員の上体背部に対面する受圧部と、前記受圧部の左右両端部から左右方向外側に延出し、前後に弾性変形可能に形成された支持部と、を有し、
前記シートバックは、左右方向に対向し、前記受圧部材の左右方向外側に配置された左右の対向板を有し、
前記対向板は、前後方向に沿って延びる板であり、前記支持部が所定量変形したときに当該支持部の先端部が当接することで、前記支持部の変形量を規制することを特徴とする乗物用シート。
【請求項3】
前記対向板は、前記支持部の先端部と摺接可能に設けられ、後方に摺接した前記支持部の先端部が当接する規制部を有し、
前記規制部は、後側が前側に対して左右方向内側に位置する段差状に形成されていることを特徴とする請求項に記載の乗物用シート。
【請求項4】
シートクッションとシートバックを備え、前記シートバックが、当該シートバック内に乗員からの荷重を支持する板状の受圧部材を有する乗物用シートであって、
前記受圧部材は、乗員の上体背部に対面する受圧部と、前記受圧部の左右両端部から左右方向外側に延出し、前後に弾性変形可能に形成された支持部と、を有し、
前記支持部の先端部は、前方に向けて屈曲しており、
前記シートバックは、左右方向に対向する左右の対向板を有し、
前記対向板は、前記支持部の先端部が入り込むことで、前記先端部の前後の位置を規制する上下方向に長いスリット状の貫通穴が形成されていることを特徴とする乗物用シート。
【請求項5】
前記支持部は、水平断面において弧状に湾曲していることを特徴とする請求項4に記載の乗物用シート。
【請求項6】
前記シートバックは、当該シートバックのフレームを構成するシートバックフレームと、前記シートバックフレームに架け渡され、前記受圧部材を前記シートバックフレームに連結する連結ワイヤと、を有し、
前記受圧部材と前記連結ワイヤとの連結部は、上下方向において前記支持部が形成された範囲内に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の乗物用シート。
【請求項7】
前記シートバックは、当該シートバックのフレームを構成するシートバックフレームと、前記シートバックフレームに架け渡され、前記受圧部材を前記シートバックフレームに連結する連結ワイヤと、を有し、
前記支持部の先端と前記連結ワイヤは、前から見て、互いに重ならないように配置されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の乗物用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートクッションとシートバックを備えた乗物用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、シートバック内に配置され、シートバックのパッド材を後方から支える板状の受圧部材を備えた乗物用シートが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−179754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、乗物用シートにおいては、乗員の上体を安定して支持できることが求められる。
【0005】
そこで、本発明は、乗員の上体を安定して支持することができる乗物用シートを提供することを目的とする。
また、本発明は、サイドフレームの大型化を抑制することや、サイドフレームの汎用性を向上させることを目的とする。
また、本発明は、シートバック内の部材の干渉を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記した目的を達成するための本発明は、シートクッションとシートバックを備え、前記シートバックが、当該シートバック内に乗員からの荷重を支持する板状の受圧部材を有する乗物用シートであって、前記受圧部材は、乗員の上体背部に対面する受圧部と、前記受圧部の左右両端部から左右方向外側に延出し、前後に弾性変形可能に形成された支持部と、を有し、前記シートバックは、前記支持部の変形量を規制する変形量規制手段を有することを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、中央の受圧部と左右の支持部とにより乗員の上体を広い範囲で支持することができるので、乗員の上体を安定して支持することができる。また、変形量規制手段により支持部の変形量を規制することができるので、通常の着座時において支持部の過剰な変形を抑制することができ、これによっても、乗員の上体を安定して支持することができる。
【0008】
前記した乗物用シートにおいて、前記変形量規制手段は、前記支持部が所定量変形したときに当該支持部の先端部が当接する当接部材である構成とすることができる。
【0009】
これによれば、支持部の先端部と当接部材との当接により支持部の過剰な変形を抑制して乗員の上体を安定して支持できるとともに、支持部の先端部が当接部材に当接するまでは支持部の変形が許容されるので、支持部の必要な変形量を確保することができる。
【0010】
前記した乗物用シートにおいて、前記シートバックは、当該シートバックの左右のフレームを構成する左右のサイドフレームと、前記サイドフレームに取り付けられたワイヤ部材と、を有し、前記当接部材は、前記ワイヤ部材である構成とすることができる。
【0011】
これによれば、サイドフレーム自体に支持部の先端部と当接する部分を形成してサイドフレームを当接部材として利用する場合と比較して、サイドフレームに当接部分を形成する必要がないため、サイドフレームの大型化を抑制することができるとともに、サイドフレームの汎用性を向上させることができる。
【0012】
前記した乗物用シートにおいて、前記支持部の先端部には、後方に屈曲し、前記ワイヤ部材に当接したときに当該ワイヤ部材に引っ掛かる掛止部が形成されている構成とすることができる。
【0013】
これによれば、掛止部がワイヤ部材に引っ掛かることで支持部の先端部の位置をしっかり規制できるので、支持部の過剰な変形をより抑制することができ、乗員の上体をより安定して支持することができる。
【0014】
また、前記した乗物用シートにおいて、前記シートバックは、左右方向に対向し、前記受圧部材の左右方向外側に配置された左右の対向板を有し、前記当接部材は、前記対向板である構成とすることもできる。
【0015】
これによれば、支持部の先端部が面に当接することになるので、支持部の先端部と対向板との当接状態が維持され、支持部の過剰な変形をしっかり抑制することができ、乗員の上体をより安定して支持することができる。
【0016】
前記した乗物用シートにおいて、前記対向板は、前記支持部の先端部と摺接可能に設けられ、後方に摺接した前記支持部の先端部が当接する規制部を有する構成とすることができる。
【0017】
これによれば、支持部の先端部が規制部に当接するまでは支持部の先端部と対向板との摺接により支持部の変形が許容されるので、支持部の必要な変形量を確保することができ、また、支持部の先端部と規制部とが当接した後は支持部の過剰な変形をより抑制できるので、乗員の上体を一層安定して支持することができる。
【0018】
また、前記した乗物用シートにおいて、前記シートバックは、左右方向に対向する左右の対向板を有し、前記支持部は、水平断面において弧状に湾曲しており、前記変形量規制手段は、前記対向板に形成され、前記支持部の先端部が入り込んだ穴により構成することもできる。
【0019】
これによれば、支持部の先端部が対向板に形成された穴に入り込んでいることで、支持部の先端部が移動しにくくなっているので、支持部の過剰な変形をより抑制することができ、乗員の上体をより安定して支持することができる。
【0020】
前記した乗物用シートにおいて、前記シートバックは、当該シートバックのフレームを構成するシートバックフレームと、前記シートバックフレームに架け渡され、前記受圧部材を前記シートバックフレームに連結する連結ワイヤと、を有し、前記受圧部材と前記連結ワイヤとの連結部は、上下方向において前記支持部が形成された範囲内に配置されている構成とすることができる。
【0021】
これによれば、受圧部材が支持部と同じ高さ位置で連結ワイヤを介してシートバックフレームに連結されることになるので、支持部の姿勢が安定するため、支持部の過剰な変形を変形量規制手段によってしっかり抑制することができる。これにより、乗員の上体をより安定して支持することができる。
【0022】
また、前記した支持部の先端部が移動可能な乗物用シートにおいて、前記シートバックは、当該シートバックのフレームを構成するシートバックフレームと、前記シートバックフレームに架け渡され、前記受圧部材を前記シートバックフレームに連結する連結ワイヤと、を有し、前記支持部の先端と前記連結ワイヤは、前から見て、互いに重ならないように配置されている構成とすることができる。
【0023】
これによれば、支持部の変形によりその先端が前後に移動した場合であっても、支持部の先端と連結ワイヤとの干渉を抑制することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、受圧部と左右の支持部とにより乗員の上体を広い範囲で支持できるので、乗員の上体を安定して支持することができる。また、変形量規制手段により支持部の変形量を規制できるので、通常の着座時において支持部の過剰な変形を抑制でき、乗員の上体を安定して支持することができる。
【0025】
また、本発明によれば、変形量規制手段を当接部材とすることで、支持部の過剰な変形を抑制して乗員の上体を安定して支持しつつ、支持部の必要な変形量を確保することができる。
【0026】
また、本発明によれば、当接部材をサイドフレームに取り付けられたワイヤ部材とすることで、サイドフレームの大型化を抑制できるとともに、サイドフレームの汎用性を向上させることができる。
【0027】
また、本発明によれば、支持部の先端部にワイヤ部材に引っ掛かる掛止部を形成することで、支持部の過剰な変形をより抑制でき、乗員の上体をより安定して支持することができる。
【0028】
また、本発明によれば、当接部材を対向板とすることで、支持部の先端部と対向板との当接状態が維持されるため、支持部の過剰な変形をしっかり抑制でき、乗員の上体をより安定して支持することができる。
【0029】
また、本発明によれば、対向板を支持部の先端部と摺接可能に設け、かつ、対向板に規制部を設けることで、支持部の必要な変形量を確保しつつ、支持部の過剰な変形をより抑制して乗員の上体を一層安定して支持することができる。
【0030】
また、本発明によれば、変形量規制手段を、対向板に形成され、支持部の先端部が入り込んだ穴により構成することで、支持部の先端部が移動しにくくなるため、支持部の過剰な変形をより抑制でき、乗員の上体をより安定して支持することができる。
【0031】
また、本発明によれば、受圧部材と連結ワイヤとの連結部を支持部と同じ高さ位置に配置することで、支持部の姿勢が安定するため、支持部の過剰な変形を変形量規制手段によってしっかり抑制でき、乗員の上体をより安定して支持することができる。
【0032】
また、本発明によれば、支持部の先端と連結ワイヤを前から見て互いに重ならないように配置することで、支持部の先端と連結ワイヤとの干渉を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】第1実施形態に係る乗物用シートの一例としての車両用シートの斜視図である。
図2】車両用シートに内蔵されるシートフレームの斜視図である。
図3】シートフレームを構成するシートバックフレームの正面図である。
図4図3のX−X断面図である。
図5】第2実施形態に係るシートバックの拡大断面図である。
図6】第2実施形態の変形例に係るシートバックの拡大断面図である。
図7】第3実施形態に係るシートバックの拡大断面図である。
図8】第4実施形態に係るシートバックフレームの斜視図である。
図9】第4実施形態に係るシートバックフレームの正面図である。
図10】第4実施形態に係るシートバックの拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る乗物用シートは、自動車の運転席や助手席などに使用される車両用シートSとして構成され、乗員が着座するシートクッションS1と、シートバックS2と、乗員の頭部を支持するヘッドレストS3とを主に備えている。そして、詳細については後述するが、この車両用シートSは、自車両の後部に他車両が追突したり、後退する自車両の後部が他車両や構造物などに衝突したりして乗員の上体からシートバックS2に所定値以上の後退移動荷重が作用したときに乗員の上体をシートバックS2に沈み込ませるように構成されている。
【0035】
シートクッションS1およびシートバックS2には、図2に示すようなシートフレームFが内蔵されている。シートフレームFは、シートクッションS1のフレームを構成するシートクッションフレームF1と、シートバックS2のフレームを構成するシートバックフレームF2とから主に構成されている。シートクッションS1は、シートクッションフレームF1に、ウレタンフォームなどのクッション材からなるシートクッションパッドと、合成皮革や布地などからなる表皮材を被せることで構成され、シートバックS2は、シートバックフレームF2に、クッション材からなるシートバックパッド50と、表皮材60を被せることで構成されている(図1参照)。
【0036】
シートバックフレームF2は、上部フレーム10と、シートバックS2の左右のフレームを構成する左右のサイドフレーム20と、下部フレーム30とを主に有して構成され、上部フレーム10、左右のサイドフレーム20および下部フレーム30が溶接などによって一体に結合された枠状に形成されている。
【0037】
上部フレーム10は、略U字形状に屈曲するパイプ材で構成されており、左右方向に延びる横パイプ部11に、ヘッドレストS3を取り付けるためのサポートブラケット12が溶接によって固定されている。また、上部フレーム10の上下方向に延びる左右の縦パイプ部13は、それぞれ、その下部に結合される左右のサイドフレーム本体部21と溶接などにより一体となって左右のサイドフレーム20を構成している。
【0038】
左右のサイドフレーム本体部21は、金属板をプレス加工するなどして断面視略U形状に形成され、左右方向に対向して配置されている。サイドフレーム本体部21は、その上部において縦パイプ部13を抱持した状態で縦パイプ部13と結合されており、その下部が上部よりも前方に向けて張り出す張出部22を有する形状に形成されている。
【0039】
左右のサイドフレーム20は、それぞれ、ワイヤ部材として、金属棒を略U字形状に屈曲して形成した支持ワイヤ24を有している。支持ワイヤ24は、本実施形態における変形量規制手段としての当接部材の一例であり、サイドフレーム20を構成するサイドフレーム本体部21の上端部と張出部22とをつなぐようにして溶接などによってサイドフレーム20に取り付けられている。
【0040】
図3に示すように、シートバックS2内には、シートバックパッド50などを介して乗員からの荷重を支持する受圧部材40が配置されている。
受圧部材40は、樹脂などから形成された板状の部材であり、シートバックフレームF2の左右のサイドフレーム20に架け渡された上部連結ワイヤW1および下部連結ワイヤW2を介して左右のサイドフレーム20に対し後退移動可能に連結されている。
【0041】
本発明の連結ワイヤとしての上部連結ワイヤW1は、その両端部がそれぞれ縦パイプ部13の内側部分に固定された支持舌片13Aに係止されており、受圧部材40の上部後面に形成された係合爪45が係合されることで、受圧部材40の上部を左右のサイドフレーム20に連結している。また、下部連結ワイヤW2は、その両端部がそれぞれサイドフレーム本体部21の側部内面に固定された後方に揺動可能なリンク部材23に係止されており、受圧部材40の下部後面に形成された係合爪46が係合されることで、受圧部材40を左右のサイドフレーム20に連結している。なお、リンク部材23は、引張コイルばねを用いた公知の機構により、所定値以上の後退移動荷重が作用した場合に後方へ揺動するように構成されている。
【0042】
受圧部材40は、乗員の上体背部に対面する受圧部41と、受圧部41の左右両端部から左右方向外側に延出する左右の支持部42とを主に有している。
【0043】
図3および図4に示すように、支持部42は、シートバックパッド50の後述する側部52を介して主に乗員の上体のうち胸の高さに対応する部位の側部の後ろ寄りの部分を支持する。この支持部42は、受圧部41と一体に形成され、受圧部41の左右両端の上部、より具体的には、受圧部41の乗員の胸部の高さに対応する部分から、左右方向外側の斜め前方に向けて延出し、サイドフレーム20の支持ワイヤ24との間で前後方向に所定の隙間を有した状態で支持ワイヤ24(サイドフレーム20)の前側まで延びている。なお、このように支持部42がサイドフレーム20の前側まで延びていることで、図3に示すように、支持部42の先端42Aと、縦パイプ部13の内側部分に固定された支持舌片13Aに対し端部が係止された上部連結ワイヤW1とは、前から見て、互いに重ならないように配置されている。
【0044】
シートバックフレームF2を覆うシートバックパッド50は、図4に示すように、受圧部41に対面する中央部51と、中央部51の左右両側に設けられて中央部51よりも前に張り出した左右の側部52とを有しており、支持部42は、シートバックパッド50の側部52に対面して配置されている。そして、本実施形態において、支持部42は、乗員がシートバックS2にもたれた際の側部52の弾性変形に追従できるように、受圧部41との接続部分付近を支点として前後に弾性的に撓み変形可能に形成されている。また、支持部42の先端部には、左右方向外側の斜め後方に向けて屈曲した鉤状の掛止部42Hが形成されている。
【0045】
受圧部41は、シートバックパッド50の中央部51を介して主に乗員の上体背部を支持する。この受圧部41には、図3に示したように、受圧部材40を上下の連結ワイヤW1,W2に留めるための係合爪45,46が一体に形成されている。係合爪45,46は、それぞれ、受圧部41の後面から後方に延出した後、下方に屈曲する断面視略L字形状をなしている。本実施形態において、受圧部材40と上部連結ワイヤW1との連結部である2つの係合爪45は、それぞれ、上下方向において支持部42が形成された範囲内に配置されている。
【0046】
次に、以上のように構成された車両用シートSの作用効果ついて説明する。
通常の着座時において、乗員がシートバックS2にもたれると、シートバックパッド50を介して受圧部材40に荷重がかかる。車両用シートSでは、受圧部材40が受圧部41と左右の支持部42とを有しているので、中央の受圧部41と左右の支持部42とにより乗員の上体を広い範囲で支持することができ、これによって、乗員の上体を安定して支持することができる。
【0047】
また、乗員がシートバックS2にもたれると、シートバックパッド50の側部52が変形するので、これに追従して支持部42が後方へ弾性的に撓むこととなる。そして、側部52の変形量が大きくなると、支持部42はさらに後方へ撓むこととなるが、図4に鎖線で示すように、支持部42が所定量変形したときには、支持部42の先端部が支持ワイヤ24に当接するため、支持部42はそれ以上撓むことができなくなる。このように車両用シートSでは、支持ワイヤ24により支持部42の変形量を規制することができるので、支持部42の過剰な変形を抑制でき、これによっても、乗員の上体を安定して支持することができる。
【0048】
なお、本実施形態では、支持部42の先端部が支持ワイヤ24に当接したときには、掛止部42Hが支持ワイヤ24に係合して引っ掛かるので、このような掛止部42Hが形成されていないような構成と比較して、支持部42の先端部の位置をしっかりと規制することができる。これにより、支持部42の過剰な変形をより抑制できるので、乗員の上体をより安定して支持することができる。
【0049】
また、本実施形態では、支持部42の先端部と支持ワイヤ24との当接により支持部42の変形量を規制するので、逆に言えば、支持部42の先端部が支持ワイヤ24に当接するまでは支持部42の変形が許容されることになる。これにより、支持部42の必要な変形量を確保することができる。
【0050】
また、本実施形態では、受圧部材40と上部連結ワイヤW1との連結部である係合爪45が上下方向において支持部42が形成された範囲内に配置されているので、受圧部材40を支持部42と同じ高さ位置で上部連結ワイヤW1を介してシートバックフレームF2に連結することができる。これにより、受圧部材40(支持部42)の姿勢が安定することになるため、支持部42の過剰な変形を支持ワイヤ24によってしっかり抑制することができ、乗員の上体を一層安定して支持することができる。
【0051】
さらに、本実施形態では、本発明の当接部材として、サイドフレーム20に取り付けた支持ワイヤ24を利用しているので、例えば、サイドフレーム自体に支持部42の先端部と当接する部分を形成してサイドフレームを当接部材として利用する場合と比較して、サイドフレームに当接部分を形成する必要がない。これにより、サイドフレーム20の大型化を抑制することができる。また、サイドフレームに当接部分を形成する必要がないことで、別の言い方をすれば、サイドフレーム20を本実施形態の車両用シートS専用のフレームとして構成する必要がないため、車両用シートS以外のシートにも使用でき、サイドフレーム20の汎用性を向上させることができる。
【0052】
また、支持部42の先端42Aと上部連結ワイヤW1が前から見て互いに重ならないように配置されているので、支持部42の変形によりその先端42Aが前後に移動した場合であっても、先端42Aと上部連結ワイヤW1との干渉を抑制することができる。
【0053】
一方、自車両の後部に他車両が追突するなどして乗員の上体からシートバックS2に所定値以上の後退移動荷重が作用すると、乗員の上体に押されてシートバックパッド50の中央付近が大きく変形し、シートバックパッド50などを介して受圧部材40に大きな後退移動荷重が作用する。
【0054】
そうすると、上下の連結ワイヤW1,W2が撓んだり、リンク部材23の揺動によって下部連結ワイヤW2が後方へ移動したりすることで、受圧部材40が左右のサイドフレーム20に対して後退移動する。このとき、支持部42の先端部が支持ワイヤ24に当接して掛止部42Hが支持ワイヤ24に引っ掛かる場合があるが、この場合は、大きな後退移動荷重により掛止部42Hが変形して支持ワイヤ24から外れることで、受圧部材40は後退移動することができる。
【0055】
受圧部材40が後退移動すると、乗員の上体がシートバックS2に深く沈み込むこととなる。これにより、乗員の頭部がヘッドレストS3に速やかに近づいてヘッドレストS3に支持されるため、車両の後面衝突による衝撃から乗員の頭部や頸部を保護することができる。
【0056】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下で説明する実施形態では、先に説明した実施形態と同様の構成要素については、同一符号を付して、その詳細な説明を省略することとする。また、シートバックS2は略左右対称に形成されているため、以下に示す断面図においては、右のサイドフレーム20の周辺の構成のみを拡大して示すものとする。
【0057】
図5に示すように、受圧部材40は、受圧部41と、左右の支持部42とを主に有しており、本実施形態において、支持部42は、受圧部41との接続部分付近を支点として前後に弾性的に撓み変形可能に形成され、その先端部42Bが略前方に向けて屈曲している。
【0058】
また、本実施形態において、シートバックS2は、左右方向に対向する左右の対向板の一例としてのパンフレーム25を有している。パンフレーム25は、本実施形態における変形量規制手段としての当接部材の一例であり、サイドフレーム20の支持ワイヤ24に前後に架け渡されるようにして溶接などによって固定され、受圧部材40の左右方向外側に配置されている。このパンフレーム25は、図5に鎖線で示すように、支持部42が所定量変形したときに支持部42の先端部42Bがその内面25Aに突き当たるように設けられている。また、パンフレーム25は、その内面25Aに支持部42の先端部42Bが完全に突き当たるまでは、内面25Aと支持部42の先端部42Bとが摺接可能となるように設けられている。
【0059】
このような本実施形態によれば、前記した実施形態と同様に、受圧部41と支持部42とにより乗員の上体を広い範囲で支持できるので、乗員の上体を安定して支持することができる。また、後方の撓んだ支持部42の先端部42Bとパンフレーム25の内面25Aとの当接により支持部42の過剰な変形を抑制できるので、これによっても、乗員の上体を安定して支持することができる。
【0060】
また、本実施形態では、本発明の当接部材として、板状のパンフレーム25を利用しているので、支持部42の先端部42Bが面(内面25A)に当接することになるため、先端部42Bとパンフレーム25との当接状態が維持され、支持部42の過剰な変形をしっかり抑制することができる。これにより、乗員の上体をより安定して支持することができる。
【0061】
また、本実施形態では、先端部42Bが内面25Aに完全に突き当たるまでは、先端部42Bと内面25Aとの摺接により支持部42の変形が許容されるので、支持部42の必要な変形量を確保することができる。
【0062】
なお、パンフレーム25は、図6に変形例として示すように、後方に摺接した支持部42の先端部42Bが当接する段差状の規制部25Bを有していてもよい。これによれば、先端部42Bと規制部25Bとの当接により支持部42の過剰な変形をより抑制することができるので、乗員の上体を一層安定して支持することができる。
【0063】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図7に示すように、本実施形態において、シートバックS2は、左右方向に対向する左右の対向板としてのパンフレーム25を有し、パンフレーム25は、前記した第2実施形態と同様に、サイドフレーム20の支持ワイヤ24に前後に架け渡されるように固定されている。本実施形態のパンフレーム25の前端部には、上下方向に長いスリット状の貫通穴25Cが形成されている。
【0064】
受圧部材40は、受圧部41と、左右の支持部42とを主に有しており、本実施形態において、支持部42は、水平断面において前記した実施形態の支持部42よりも大きな曲率で弧状に湾曲している。また、本実施形態の支持部42は、その先端部42Bがパンフレーム25の貫通穴25Cに挿通されており、これにより、先端部42Bと基端部42Dとの前後の位置が規制されることで、支持部42は、図7に鎖線で示すように、その中央部42Cが略前後に弾性的に撓めるようになっている。
【0065】
そして、支持部42は、先端部42Bの前後の位置が規制されていることで、その変形量が規制されるようになっている。つまり、本実施形態では、支持部42の先端部42Bがパンフレーム25に形成された貫通穴25Cに入り込むことにより本発明の変形量規制手段が構成されている。
【0066】
このような本実施形態によれば、前記した実施形態と同様に、受圧部41と支持部42とにより乗員の上体を広い範囲で支持できるので、乗員の上体を安定して支持することができる。また、先端部42Bがパンフレーム25の貫通穴25Cに入り込むことにより支持部の過剰な変形を抑制できるので、乗員の上体を安定して支持することができる。
【0067】
また、本実施形態では、支持部42の先端部42Bが貫通穴25Cに入り込んでいることで、先端部42Bが前後に移動しにくくなっているので、支持部42の過剰な変形をより抑制することができ、乗員の上体をより安定して支持することができる。
【0068】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図8に示すように、本実施形態のシートバック内には、シートバックフレームF2と、受圧部材40と、受圧部材40が連結される枠状ワイヤ90と、枠状ワイヤ90をシートバックフレームF2に連結する左右のスプリングワイヤW3および左右の下部連結ワイヤW4とが配置されている。
【0069】
また、本実施形態において、左右のサイドフレーム20は、それぞれ、ワイヤ部材として、金属製のワイヤを略V字形状に屈曲して形成した取付ワイヤ26を有している。取付ワイヤ26は、本実施形態における変形量規制手段としての当接部材の一例であり、その両端部が、サイドフレーム本体部21の上端部付近において縦パイプ部13に溶接などによって固定されている。
【0070】
図9に示すように、枠状ワイヤ90は、屈曲により略U字形状に形成された上部ワイヤ91および下部ワイヤ92を金属製のスリーブ93でかしめて枠状に連結した部材であり、シートバックフレームF2の内側(左右のサイドフレーム20の間)であって受圧部材40の後側に配置されている。上部ワイヤ91は、上下方向に延びる左右の縦ワイヤ部91Aと、左右の縦ワイヤ部91Aの上端同士を連結するように左右方向に延びる横ワイヤ部91Bとを主に有し、縦ワイヤ部91Aと横ワイヤ部91Bが連結する左右の角部に左右方向外側に屈曲するワイヤ連結部91Cが形成されている。また、下部ワイヤ92も、上部ワイヤ91と同様に、左右の縦ワイヤ部92Aと、左右の縦ワイヤ部92Aの下端同士を連結する横ワイヤ部92Bとを主に有し、縦ワイヤ部92Aと横ワイヤ部92Bが連結する左右の角部に左右方向外側に屈曲するワイヤ連結部92Cが形成されている。
【0071】
受圧部材40は、受圧部41と、左右の支持部42とを主に有しており、本実施形態において、支持部42は、受圧部41との接続部分付近を支点として前後に弾性的に撓み変形可能に形成されている。また、受圧部41には、受圧部材40を枠状ワイヤ90に留めるための係合爪47A,47B,47Cが一体に形成されている。係合爪47A〜47Cは、受圧部41の後面から後方に延出した後、屈曲して受圧部41の後面に沿うように延び、さらに前方に屈曲する断面視略U字形状をなしており、枠状ワイヤ90に係合すると、枠状ワイヤ90を抱持するとともに、受圧部41の後面との間で枠状ワイヤ90を挟持する。係合爪47Aは、受圧部41の上端部の左右方向中央に1つ形成され、上部ワイヤ91の横ワイヤ部91Bに係合する。また、係合爪47Bは、受圧部41の上部で左右方向に並んで2つ形成され、上部ワイヤ91の縦ワイヤ部91Aに係合する。また、係合爪47Cは、受圧部41の下端部で左右方向に並んで2つ形成され、下部ワイヤ92の横ワイヤ部92Bに係合する。
【0072】
スプリングワイヤW3は、金属製のワイヤを螺旋状に巻回して形成されたばね性(弾性)を有する連結部材であり、左右方向内側の端部が上部ワイヤ91のワイヤ連結部91Cに係合され、左右方向外側の端部が取付ワイヤ26に係合されることで、受圧部材40の上部を左右のサイドフレーム20に連結している。また、下部連結ワイヤW4は、左右方向内側の端部が下部ワイヤ92のワイヤ連結部92Cに例えば金属製のスリーブ94をかしめるなどして連結され、左右方向外側の端部がサイドフレーム本体部21の下部に形成された取付穴21A(図8参照)に係止されることで、受圧部材40の下部を左右のサイドフレーム20に連結している。
【0073】
本実施形態において、枠状ワイヤ90は、前から見て、上下方向において支持部42が形成された範囲内では支持部42よりも左右方向内側、すなわち、受圧部41の後側に配置されている。また、受圧部材40と横ワイヤ部91B(枠状ワイヤ90の左右方向に延びる部分)との連結部である係合爪47A、および、受圧部材40と縦ワイヤ部91A(枠状ワイヤ90の上下方向に延びる部分)との連結部である係合爪47Bは、いずれも上下方向において支持部42が形成された範囲内に配置されている。
【0074】
以上説明した本実施形態によれば、前記した実施形態と同様に、受圧部41と支持部42とにより乗員の上体を広い範囲で支持できるので、乗員の上体を安定して支持することができる。また、図10に示すように、支持部42が所定量変形したときには、支持部42の先端部が取付ワイヤ26に当接するため、取付ワイヤ26により支持部42の変形量を規制することができる。これにより、支持部42の過剰な変形を抑制できるので、乗員の上体を安定して支持することができる。
【0075】
また、本実施形態では、枠状ワイヤ90が上下方向において支持部42が形成された範囲内では受圧部41の後側に配置されているので、枠状をなす枠状ワイヤ90で受圧部41を安定して支持することができ、これにより、乗員の上体をより安定して支持することができる。
【0076】
また、本実施形態では、横ワイヤ部91Bと係合する係合爪47Aおよび縦ワイヤ部91Aと係合する係合爪47Bが上下方向において支持部42が形成された範囲内に配置されているので、支持部42と同じ高さ位置で受圧部材40の枠状ワイヤ90に対する取付剛性を向上させることができる。これにより、支持部42の姿勢が安定するため、乗員の上体を一層安定して支持することができる。
【0077】
本実施形態において、自車両の後部に他車両が追突するなどして乗員の上体からシートバックS2(受圧部材40)に大きな後退移動荷重が作用すると、スプリングワイヤW3が伸びたり、下部連結ワイヤW4などが撓んだりすることで、受圧部材40が左右のサイドフレーム20に対して後退移動する。これにより、乗員の上体がシートバックS2に深く沈み込み、乗員の頭部がヘッドレストS3に速やかに近づいてヘッドレストS3に支持されるため、車両の後面衝突による衝撃から乗員の頭部や頸部を保護することができる。
【0078】
なお、本実施形態では、スプリングワイヤW3がばね性(弾性)を有しているため、受圧部材40に大きな後退移動荷重が作用したときには、スプリングワイヤW3が伸びて下部連結ワイヤW4よりも大きく変形することで、受圧部材40は、その下部よりも上部の方が大きく後退移動することとなる。これにより、乗員の上体上部である胸部付近を乗員の上体下部である腰部付近よりもシートバックS2に対しより深く、かつ、速やかに沈み込ませることができる。その結果、乗員の胸部に近い乗員の頭部がヘッドレストS3により速やかに近づいてヘッドレストS3に支持されるため、乗員の頭部や頸部をより効果的に保護することができる。
【0079】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、下記のように本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【0080】
前記実施形態では、支持部42が乗員の胸部の高さに対応する位置のみに形成されていたが、本発明はこれに限定されず、例えば、支持部は、乗員の腰部の高さに対応する位置のみに形成されていてもよいし、乗員の胸部の高さに対応する位置および腰部の高さに対応する位置の両方に形成されていてもよい。なお、支持部を乗員の胸部の高さに対応する位置と腰部の高さに対応する位置の両方に形成する場合、乗員の胸部の高さに対応する支持部と、腰部の高さに対応する支持部とは、独立して形成されていてもよいし、互いに連結した状態で形成されていてもよい。
【0081】
前記実施形態では、受圧部材40と上部連結ワイヤW1との連結部(係合爪45)が上下方向において支持部42が形成された範囲内に配置されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図3を参考して説明すると、係合爪45は、上下方向において支持部42が形成された範囲外に配置されていてもよい。前記第4実施形態の係合爪47A,47Bについても同様である。なお、受圧部材とワイヤとの連結は、係合爪による連結に限定されず、例えば、受圧部材に形成した上下や左右などに並ぶ一対の貫通孔の間に結束バンドでワイヤを連結するような構成などであってもよい。
【0082】
前記第2実施形態では、対向板としてパンフレーム25を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、対向板は、サイドフレーム本体部21などであってもよい。また、前記実施形態では、当接部材として支持ワイヤ24やパンフレーム25などを例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、当接部材は、サイドフレーム20のようなシートバックの左右のフレームを構成する部材などであってもよい。
【0083】
前記第4実施形態では、枠状ワイヤ90が2本のワイヤ(上部ワイヤ91および下部ワイヤ92)から構成されていたが、本発明はこれに限定されず、例えば、枠状ワイヤは、1本のワイヤから構成されていてもよい。
【0084】
前記実施形態では、乗物用シートとして、自動車で使用される車両用シートSを例示したが、本発明はこれに限定されず、その他の乗物用シート、例えば、鉄道車両や船舶、航空機などで使用されるシートであってもよい。
【符号の説明】
【0085】
20 サイドフレーム
24 支持ワイヤ
40 受圧部材
41 受圧部
42 支持部
42A 先端
42H 掛止部
45 係合爪
F2 シートバックフレーム
S 車両用シート
S1 シートクッション
S2 シートバック
W1 上部連結ワイヤ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10