【実施例】
【0127】
ここで、本発明を実施例(これに制限されるものではない)を参照しながら説明する。
特に指定のない限り、全てのパーセント、割合、部、等は重量による。全ての薬品はAldrich Chemical Co.、New Jerseyまたは他の市販品から購入
した。核磁気共鳴(
1H NMR)スペクトルはBruker 400MHz装置で取得し、マススペクトルはエレクトロスプレーイオン化を使ってBruker Daltoni
cs Esquire 3000装置で取得した。
【0128】
実施例1
(2S)−1−[5−メトキシ−2−ニトロ−4−(フェニルメトキシ)−ベンゾイル]−2−インドリンカルボン酸メチルエステル5:
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
無水ジクロロメタン(100mL)およびTHF(10mL)中の4−ベンジルオキシ−5−メトキシ−2−ニトロ安息香酸3(7.01g、23.1mmol)攪拌溶液にオキサリルクロリド(4.1mL、46.2mmol)およびDMF(30μL、0.38mmol)を室温で添加した。DMF添加後大量の泡が生成した。この混合物を一晩攪拌(反応は通常3時間以内に終了する)し、次に溶媒を減圧中回転蒸発により除去した。無水ジクロロメタンを添加し残渣を再度共蒸発させ、高真空にして、黄色固体のアセチルクロリド4を得、これを直接次のステップで使用した。
【0129】
無水メタノール(42mL)中の(s)−(−)−インドリン−2−カルボン酸1(3.43g、21.0mmol)の攪拌溶液に、チオニルクロリド(3.1mL、42.0mmol)を0℃で滴下した。30分後氷浴を取り除き、室温で混合物の攪拌を5時間続けた。溶媒を減圧下除去し、残渣をさらに高真空で乾燥してメチルエステル2を得、これを500mL丸底フラスコ中で無水THF(70mL)に溶解した。この溶液を0℃に冷却しトリエチルアミン(9.7mL、69.3mmol)を添加後、すぐに新しく調製したアセチルクロリド4の無水THF溶液(70mL)を0℃でカニューレを使って加えた。混合物を0〜5℃でさらに1.5時間、次いで室温で30分攪拌した。冷えた5%HClを添加して反応を止め、酢酸エチルと水で希釈した。水性層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブライン、飽和炭酸水素ナトリウム、ブラインで順に洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル、2:1、1.5:1)で精製して黄色固体の(2S)−1−[5−メトキシ−2−ニトロ−4−(フェニルメトキシ)−ベンゾイル]−2−インドリンカルボン酸メチルエステル5(9.1g、y=94%)を得た。
1H NMR
(400Hz、CDCl
3):化合物は3種の別々の回転異性体であると思われる。δ8.27(d、J=8.4Hz、0.3H)、7.90(s、0.1H)、7.82(s、0.6H)、7.79(s、0.3H)、7.50−7.28(m、5.4H)、7.20−7.09(m、1.3H)、7.05(s、0.6H)、6.97−6.81(m、1.6H)、6.76(s、0.1H)、5.85(d、J=8.0Hz、0.1H)、5.70(d、J=8.0Hz、0.6H)、5.45−5.41(m、0.6H)、5.33−5.21(m、2.1H)、4.55(dd、J
1=10.8Hz、J
2=2.8Hz、0.3H)、3.98(s、1.8H)、3.94(s、0.9H)、3.83−3.81(m、2.4H)、3.62(dd、J
1=16.4Hz、J
2=11.4H
z、1H)、3.56(s、0.9H)、3.27−3.13(m、1H);
13CNMR(400Hz、CDCl
3):171.5、164.7、155.2、154.4、148.6、148.3、140.3、137.4、135.11、135.05、130.5、129.2、128.7、128.4、127.9、127.6、127.5、126.7、125.5、124.8、124.3、123.9、117.6、112.4、110.1、109.2、108.8、71.3、71.2、61.5、60.2、60.1、56.7、56.5、52.5、52.4、33.6、31.4;HRMS(ESI、m/z):計算値463.1505(M+H)
+、実測値463.1516。
【0130】
(2S)−1−[5−メトキシ−2−ニトロ−4−(フェニルメトキシ)−ベンゾイル]−2−インドリンアルデヒド6:
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
無水ジクロロメタン(11mL)およびトルエン(33mL)中のメチルエステル5(4.4g、9.5mmol)の攪拌溶液に、−78℃でdibal−H(19mL、1.0 M トルエン溶液)をシリンジポンプで30分かけて滴下した。混合物を−78℃で3時間攪拌を続け、TLC(ヘキサン/AcOEt、1:1.5)により出発物質がほぼ消費されたことを確認した。反応を−78℃でメタノール(0.4mL)と5%HCl(30mL)で停止した。酢酸エチル(100mL)を添加してドライアイス/アセトン浴を取り除いた。混合物を室温で30分攪拌し、分液ロートへ移した。水層をAcOEtで2回抽出し、合わせた有機層を食塩水、飽和炭酸水素ナトリウムおよび食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。セライトを通して濾過後、溶媒を減圧下除去した(温度
35℃未満)。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt、1.5
:1、1:1、1:1.5)で精製し黄色固体のアルデヒド6(2.85g、y=69%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):化合物は3種の別々の回転異性体
であると思われる。δ10.02(s、0.3H)、9.85(s、0.5H)、9.45(s、0.2H)、8.32−8.31(m、0.2H)、7.93(s、0.3H)、7.83(s、0.5H)、7.79(s、0.2H)、7.53−7.34(m、5.2H)、7.26−7.14(m、1.3H)、7.08(s、0.5H)、7.01−6.94(m、1H)、6.91−6.82(m、1H)、5.78(d、J=8.4Hz、0.3H)、5.71(d、J=8.4Hz、0.5H)、5.52−5.48(m、0.5H)、5.35−5.21(m、2.3H)、4.53−4.50(m、0.2H)、4.06(s、1.5H)、3.98(s、0.6H)、3.94(s、0.9H)、3.63−3.17(m、2H);HRMS(ESI、m/z):計算値433.1400(M+H)
+、実測値433.1387。
【0131】
化合物7:
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
THF(230mL)中のアルデヒド6(2.16g、5mmol)攪拌溶液に脱イオン水(150mL)とナトリウムジチオニット(85%、4.61g、22.5mmol)を添加した。得られた少し濁った水溶液が追加の5mLの脱イオン水の添加により透明に
なった。この透明混合物を室温で16時間攪拌し、MeOH30mLを添加した。さらに2時間攪拌後、減圧下溶媒を除去した(浴温度は35℃未満)。残渣をアセトニトリルに懸濁、蒸発させ、全ての残存水分の除去を促進した。得られた白色固体をさらに高真空中に数時間放置することで完全に乾燥した。残渣をジクロロメタン/メタノール(1:1)に懸濁し、セライトで濾過した。フラスコと固形分をジクロロメタン/メタノール(1:1)で完全に洗浄した。濾液を減圧下除去した。残渣をメタノール(50mL)に溶解し、酢酸クロリド(1.8mL、25mmol)を滴下した。この混合物を室温で30分攪拌した後、減圧下濃縮(浴温度:35℃以下)し、メタノールの半分を除去した。残りは飽和炭酸水素ナトリウムで反応停止処理し、次にジクロロメタン(150mL)と水(100mL)を添加した。水層をジクロロメタン(2x100mL)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥、濾過した。減圧下溶媒を除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt、1:1、1:1.3、1:1.5)で精製して黄色固体の化合物7(1.41g、y=73%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ 8.26(d、J=8.0Hz、1H)、7.83(d、J=4.4Hz、1H)、7.57(s、1H)、7.46−7.23(m、7H)、7.11−7.08(m、1H)、6.86(s、1H)、5.23(d、J=12Hz、1H)、5.18(d、J=12Hz、1H)、4.44(ddd、J
1=11.2Hz、J
2=4.4Hz、J
3=4.0Hz、1H)、3.97(s、3H)、3.67(dd、J
1=16.4Hz、J
2=11.2Hz、1H)、3.46(dd、J
1=16.4Hz、J
2=4.0Hz、1H);
13CNMR(400Hz、CDCl
3):δ163.8、163.0、150.9、148.3、141.96、139.97、136.0、129.4、128.6、128.1、128.08、127.3、124.7、124.69、120.7、116.8、111.9、111.3、70.8、56.2、54.9、32.5;HRMS(ESI、m/z):計算値385.1552(M+H)
+、実測値385.1592。
【0132】
インドリノベンゾジアゼピン(IBD)モノマー8:
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
ジクロロメタン(26mL)中の出発物質7(1.41g、3.67mmol)の攪拌溶液に、ジクロロメタン(52mL)にメタンスルホン酸(26mL)を新しく混合した溶液を室温で添加した。この混合物を室温で1.5時間攪拌し、ジクロロメタン(100mL)で希釈した。この混合物を氷(約200g)/MeOH(10mL)上に注ぎ込んだ。得られた溶液のpHを飽和NaHCO
3、固体NaHCO
3および水で7に調節した。この混合物を分離させ、ジクロロメタン層をブラインで洗浄し、合わせた水層を酢酸エチル(3x80mL)で抽出した。酢酸エチル層を合わせ、ブラインで洗浄した。ジクロロメタンと酢酸エチを合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥、濾過した。溶媒を除去して、残渣(1.26g)をシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/MeOH、20:1、15:1)で精製し黄色固体のIBDモノマー8(1.02g、y=95%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ8.29(d、J=8.0
Hz、1H
)、7.91(d、J=4.8Hz、1H)、7.59(s、1H)、7.32−7.28(m、2H)、7.13(t、J=7.2Hz、1H)、6.94(s、1H)、6.02(s、−OH)、4.50(dt、J
1=10.8Hz、J
2=4.4Hz、1H)、4.02(s、3H)、3.73(dd、J
1=16.8Hz、J
2=10.8Hz、1H)、3.52(dd、J
1=16.8Hz、J
2=3.6Hz、1H);HRMS(ESI、m/z):計算値295.1083(M+H)
+、実測値295.1076.
【0133】
実施例2
(s)−(−)−3−(ベンジルオキシカルボニル)−4−オキサゾリジンカルボン酸メチルエステル10:
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
無水メタノール(15mL)中の(s)−(−)−3−(ベンジルオキシカルボニル)−4−オキサゾリジンカルボン酸9(1.75g、6.96mmol)の攪拌溶液に、チオニルクロリド(1.02mL、13.9mmol)を0℃で添加した。30分後、氷/水浴を取り除き反応混合物を室温で3.5時間攪拌を続けた。飽和炭酸水素ナトリウムを添加して反応を停止し、ジクロロメタン(100mL)と水(50mL)で希釈した。この合物を分離させ、水層をジクロロメタン(2x50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過した。減圧下除去後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt、1.5:1)で精製し無色油の(s)−(−)−3−(ベンジルオキシカルボニル)−4−オキサゾリジンカルボン酸メチルエステル10(1.84g、y=99%)を得た。この化合物は一対の回転異性体であると思われる。δ 7.35(bs、5H)、5.22−4.99(m、4H)、4.5
3−4.45(m、1H)、4.22−4.09(m、2H)、3.76(s、1.5H)、3.65(s、1.5H);MS(m/z):実測値288.0(M+Na)
+。
【0134】
化合物11:
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
酢酸エチル(16mL)中の(s)−(−)−3−(ベンジルオキシカルボニル)−4−オキサゾリジンカルボン酸メチルエステル10(1.04g、3.92mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(1.4mL、10mmol)と炭素担持水酸化パラジウム(20%、267mg、0.337mmol)を添加した。反応フラスコの空気を真空除去し、水素バルーンを取り付けて混合物を水素雰囲気下室温で2時間攪拌した。無水THF(15mL)中のアセチルクロリド4(1.3g、4.3mmolの4−ベンジルオキシ−5−メトキシ−2−ニトロ安息香酸2から上記方法に従い調製)溶液にトリエチルアミン(1.1mL、7.9mmol)を0℃で添加し、続いて上記の水素化反応混合物をセライトによる濾過によって添加した。パラジウム触媒/セライトを無水THF(15mL)で洗浄した。得られた混合物を0℃で3時間撹拌し、酢酸エチルと飽和塩化アンモニウムで希釈した。この混合物のpHを5%塩酸の添加により6〜7に調整し、この混合物を分離させて、水層を酢酸エチル(2x80mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過した。溶媒を減圧下除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt、1:2、1:3)で精製し淡黄色個体の化合物11(1.49g、y=91%)を得た。
1H NMR(400Hz、CD
Cl
3):この化合物は一対の回転異性体であると思われる。δ7.78(s、0.5H)、7.75(s、0.5H)、7.48−7.37(m、5H)、6.97(s、0.5H)、6.91(s、0.5H)、5.39(d、J=4.8Hz、0.5H)、5.26−5.23(m、2.5H)、4.95(dd、J1=7.2Hz、J2=4.4Hz、0.5H)、4.81(d、J=3.6Hz、0.5H)、4.67(d、J=3.
6Hz、0.5H)、4.37−4.30(m、1H)、4.25−4.11(m、1.5H)、4.02(s、1.5H)、3.97(s、1.5H)、3.87(s、1.5H)、3.67(s、1.5H);HRMS(ESI、m/z):計算値417.1298(M+H)
+、実測値417.1305。
【0135】
アルデヒド12:
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
無水ジクロロメタン(4mL)およびトルエン(12mL)中のメチルエステル11(1.49g、3.6mmol)の攪拌溶液に、dibal−H(6.5mL、1.0Mトルエン溶液)を−78℃でシリンジポンプを使って30分かけて滴下し、−78℃で2時間攪拌を続けた。−78℃でメタノール(146μL、3.6mmol)と5%HCl(30mL)を加えて反応を停止させた。酢酸エチル(100mL)を添加し、ドライアイス/アセトン浴を取り外した。この混合物を室温で30分攪拌した後分液漏斗に移した。水層をAcOEtで2回抽出した。全有機層を合わせてブライン、飽和炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後セライトを通して濾過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt、1:5、1:10)で精製し淡黄色のアルデヒド12(980mg、y=70%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):この化合物は一対の回転異性体であると思わ
れる。δ9.83(s、0.67H)、9.45(s、0.33H)、7.77(s、0.67H)、7.72(s、0.33H)、7.45−7.37(m、5H)、6.90(s、1H)、5.31−5.19(m、3H)、4.77(bs、1H)、4.67−4.56(m、1H)、4.36−3.94(m、5H);HRMS(ESI、m/z):計算値387.1192(M+H)
+、実測値387.1184。
【0136】
化合物13:
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
THF(21mL)中のアルデヒド12(154mg、0.4mmol)攪拌溶液に脱イオン水(14mL)とナトリウムジチオニット(85%、369mg、1.8mmol)を添加した。この透明混合物を室温で16時間攪拌し5mLのMeOHを添加した。さらに2時間攪拌後溶媒を減圧下除去した(浴温度:35℃未満)。残渣をアセトニトリル中に懸濁し、蒸発させて残余水分除去を促進した。得られた白色固体を高真空中に数時間置くことによりさらに完全に乾燥した。残渣をジクロロメタン/メタノール(2:1)に懸濁し、セライトで濾過した。フラスコと固形分をジクロロメタン/メタノール(1:1)で十分洗浄した。濾液を減圧下除去し、残渣をメタノール(5mL)に溶解して、新しく調製したアセチルクロリド(0.15mL)/MeOH(5mL)溶液を素早く添加した。この混合物を室温で30分攪拌した後飽和炭酸水素ナトリウムを添加して反応を停止させ、ジクロロメタンと水で希釈した。2層に分かれ、水層をジクロロメタンで抽出した。合わせたジクロロメタン層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧下除去して127mgの粗製物を得た。水層と洗浄溶液を合わせて、KHSO
4でpHを2〜3に酸性化した。これを減圧下(40℃未満の温度)で半分まで濃縮し、ジ
クロロメタンで抽出した。合わせたジクロロメタンを飽和炭酸水素ナトリウムとブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。これを濾過し、濾液を減圧下留去した。残渣を上記127mg粗製物と合わせ、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt、1:3、1:5、1:8)で精製し無色発泡体化合物13(80mg、y=61%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ7.77(d、J=4.0Hz
、1H)、7.52(s、1H)、7.46−7.28(m、5H)、6.88(s、1H)、5.28(d、J=5.2Hz、1H)、5.23(d、J=12Hz、1H)、5.17(d、J=12Hz、1H)、5.05(d、J=5.2Hz、1H)、4.49(dd、J1=9.6Hz、J2=3.2Hz、1H)、4.33(dd、J1=9.6Hz、J2=6.4Hz、1H)、3.96(s、3H)、3.83(dd、J1=6.4Hz、J2=3.2Hz、1H);MS(m/z):実測値361.1(M+Na)
+、379.1(M+H
2O+Na)
+、339.1(M+H)
+。
【0137】
オキサゾリジノベンゾジアゼピン(OBD)モノマー14:
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
無水エタノール(1.5mL)中の化合物13(90mg、0.27mmol)およびPd/C(10%、90mg)溶液をアルゴンで通気した。1、4−シクロヘキサジエン(496μl、5.3mmol)を添加し出発物質が消滅するまで(TLC、ジクロロメタン/メタノール10:1)アルゴンによる通気を3時間続けた。次にこの混合物をセライトで濾過しセライトをメタノールで洗浄した。濾液を減圧下濃縮して63mgの無色発泡体粗製物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、20:1)で精製し、白色固体のOBDモノマー14(55mg、y=82%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):これはイミンとそのメチルエステル、C11
(R)およびC11(S)の(2:3:1)混合物であると思われる。δ7.71(bs、1H)、7.43(s、0.5H)、7.41(s、1H)、7.18(s、1.5H)、6.83(s、1H)、6.36(s、1.5H)、6.13(s、0.5H)、5.25(d、J=4.8Hz、0.5H)、5.22−5.20(m、1H)、5.14(d、J=5.2Hz、1.5H)、5.10(d、J=4.8Hz、0.5H)、5.05(d、J=5.2Hz、1.5H)、5.00−4.97(m、1H)、4.47(d、J=8.8Hz、1.5H)、4.44−4.41(m、1H)、4.32(apt、J=8.0Hz、0.5H)、4.28−4.25(m、1H)、4.18−4.00(m、2x1.5H+2x0.5H=4H)、3.84(bs、3x1H+0.5H=3.5H)、3.76(bs、3x1.5H+1H=5.5H)、3.73(s、3x0.5H=1.5H)、3.56(dt、J1=8.8Hz、J2=2.8Hz、1.5H)、3.34(s、3x1.5H=4.5H)、3.22(s、3x0.5H=1.5H);MS(m/z):実測値303.1(M+MeOH+Na)
+、271.1(M+Na)
+。
【0138】
実施例3
二量体 15 (IGN−09):
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
無水DMF(1.0mL)中のIBDモノマー8(147mg、0.5mmol)および1、3−ジヨードプロパン(23μl、0.2mmol)溶液に炭酸カリウム(111mg、0.8mmol)を添加した。この混合物を室温で一晩(16時間)攪拌し、ジクロロメタンで希釈しこれを飽和塩化アンモニウムとブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥、濾過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水)精製し白色固体の二量体15(IGN−09)(18.9mg、y=15%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ8.26(d、J=8
.0Hz、2H)、7.87(d、J=4.4Hz、2H)、7.55(s、2H)、7.26(s、4H)、7.12−7.08(m、2H)、6.88(s、2H)、4.45(ddd、J1=10.8Hz、J2=4.4Hz、J3=4.0Hz、2H)、4.36−4.26(m、4H)、3.94(s、6H)、3.70(dd、J1=16.8Hz、J2=10.8Hz、2H)、3.50(dd、J1=16.8Hz、J2=4.0Hz、2H)、2.45(p、J=6.0Hz、2H);HRMS(ESI、m/z):計算値629.2400(M+H)
+、実測値629.2400。
【0139】
実施例4
二量体18(IGN−01):
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
無水ジクロロメタン(0.8mL)中の1、3−ベンゼンジメタノール16(11mg、0.08mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(33μl、0.24mmol)、次にメタンスルホニルクロリド(16μL、0.21mmol)を−5〜−10℃で15分かけて滴下した。この溶液を−5〜−10℃でさらに60分攪拌し、氷/水で反応を止め、冷酢酸エチルで希釈した。この混合物を分離させ、有機層を冷水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。これを濾過し、濾液を減圧下、回転蒸発により濃縮した(35℃未満の温度)。残渣17を数時間高真空に曝した後、無水DMF(1.5mL)に溶解した。IBDモノマー7(94mg、0.32mmol)、無水炭酸カリウム(50mg、0.36mmol)およびヨウ化カリウム(27mg、0.16mmol)を続けて添加した。この混合物を室温で17時間攪拌し(マススペクトルでチェック)、ジクロロメタンで希釈しこれをブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣を逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2O、CH
3CN/H
2Oの3:1負荷カラム、30分攪拌し、注入前に遠心分離)で精製し白色固体の二量体18(IGN−01、6.6mg)を得た。
1H NMR(400Hz、CD
Cl
3):δ8.21(d、J=8.0Hz、2H)、7.79(d、J=4.4Hz、2H)、7.51(s、2H)、7.46(s、1H)、7.36(bs、3H)、7.23−7.18(m、4H)、7.06−7.03(m、2H)、6.79(s、2H)、5.20(d、J=12.4Hz、2H)、5.14(d、J=12.4Hz、2H)、4.41(ddd、J1=10.8Hz、J2=4.4Hz、J3=4.0Hz、2H)、3.92(s、6H)、3.64(dd、J1=17.2Hz、J2=11.2Hz、2H)、3.42(dd、J1=16.8Hz、J2=4.0Hz、2H);HRMS(ESI、m/z):計算値691.2557(M+H)
+、実測値691.2570。
【0140】
実施例5
二量体19(IGN−02):
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
無水ジクロロメタン(0.8mL)中の1、3−ベンゼンジメタノール16(10mg、0.074mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(31μl、0.22mmol)、次にメタンスルホニルクロリド(15μL、0.19mmol)を−5〜−10℃で15分かけて滴下した。この溶液を−5〜−10℃でさらに60分攪拌し、氷/水で反応を止め、冷酢酸エチルで希釈した。この混合物を分離させ、有機層を冷水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。これを濾過し、濾液を減圧下、回転蒸発により減圧下濃縮した(35℃未満の温度)。残渣17を高真空に曝した後、無水DMF(1.5mL)に溶解した。IBDモノマー14(70mg、0.28mmol)、無水炭酸カリウム(51mg、0.37mmol)およびヨウ化カリウム(25mg、0.15mmol)を順次添加した。この混合物を室温で17時間攪拌し(マススペクトルでチェック)、ジクロロメタンで希釈しこれをブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、濾過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣を逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2O、CH
3CN/H
2Oの3:1負荷カラム、30分攪拌し、注入前に遠心分離)で精製して白色固体の二量体19(IGN−02、10.0mg)を得た。
1H NMR(400
Hz、CDCl
3):δ7.75(d、J=4.0Hz、2H)、7.50−7.48(bs、3H)、7.38(bs、3H)、6.83(s、2H)、5.26(d、J=5.2Hz、2H)、5.21(d、J=14.4Hz、2H)、5.15(d、J=14.0Hz、2H)、5.03(d、J=5.6Hz、2H)、4.34−4.30(m、2H)、3.94(s、6H)、3.86−3.76(m、2H);HRMS(ESI、m/z):計算値599.2142(M+H)
+、実測値599.2184。
【0141】
実施例6
トリオール21:
【化36】
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無水THF(50mL)中のジメチル 5−ヒドロキシイソフタラート20(2.1g
、10mmol)の攪拌溶液に、水素化アルミニウムリチウム(2.0MTHF溶液、10mL、20mmol)を−20〜−30℃でシリンジポンプを使って30分かけて添加した。30分後冷却浴を取り外し、混合物を室温で4時間攪拌を続けた。これを0〜−10℃で飽和硫酸ナトリウムを加えて反応を止めた。この混合物をアセトニトリルで希釈し、5%塩酸(20mL)を添加した。これを30分間攪拌し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。この混合物をセライトを通して濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、10:1、8:1、5:1)で精製し、トリオール21(1.5g、y=99%)を得た。これを、無色の油であったが貯蔵後白色固体に変化した。
1H NMR(400Hz、MeOD):δ6.78、(s、
1H)、6.69(s、2H)、4.50(s、4H).
13CNMR(400Hz、MeOD):δ158.7、144.4、117.8、113.8、65.2;MS(m/z):実測値153.0(M−H)
−。
【0142】
化合物22:
【化37】
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アセトニトリル(40mL)中のトリオール21(827mg、5.37mmol)とメチル 5−ブロモバレラート(998mg、5.12mmol)の溶液に、炭酸カリウ
ム(3.71g、26.9mmol)を添加した。この混合物を86℃の油浴に置き、6時間還流した。反応混合物を油浴から取り外し、室温に冷却した後、減圧下溶媒を濃縮した(35℃未満の温度)。残渣をジクロロメタンで希釈し、濾過した。この濾液をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、濾過した。濾液を減圧下除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンs/酢酸エチル、1:2、1:3)で精製して白色固体の化合物22(1.15g、y=84%)を得た。
1H NMR(400Hz
、CDCl
3):δ6.89(s、1H)、6.80(s、2H)、4.62(s、4H)、3.98−3.95(m、2H)、3.67(s、3H)、2.41−2.37(m、2H)、2.23(bs、−OHx2)、1.84−1.78(m、4H);MS(m/z):実測値291.1(M+Na)
+。
【0143】
化合物23:
【化38】
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化合物22の調製方法に従い、トリオール21(1.16g、7.53mmol)、メチル4−ブロモブチラート(1.52g、8.39mmol)および炭酸カリウム(5.2g、37.6mmol)から白色固体の化合物23(1.43g、y=75%)を合成した。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ6.90(s、1H)、6.80(
s、2H)、4.62(s、4H)、4.00(t、J=6.0Hz、2H)、3.68(s、3H)、2.51(t、J=7.2Hz、2H)、2.19(s、−OHx2)、2.13−2.06(m、2H);MS(m/z):実測値277.1(M+Na)
+。
【0144】
化合物24:
【化39】
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化合物22の調製方法に従い、トリオール21(953mg、6.19mmol)、メチルブロモアセタート(587μl、6.19mmol)、および炭酸カリウム(4.3g、31mmol)から粘着固体状の化合物24(515mg、y=37%)を合成した。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ6.95(s、1H)、6.81(s、
2H)、4.64(s、−OHx2)、4.61(s、4H)、3.81(s、3H)、2.41(s、2H);
13CNMR(400Hz、CDCl
3):δ169.4、158.1、143.0、118.5、112.1、65.2、64.8、52.3;MS(m/z):実測値249.0(M+Na)
+。
【0145】
化合物27:
【化40】
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メタノール(50mL)中の5−ニトロ−m−キシレン−α、α’−ジオール25(1.07g、5.84mmol)の溶液に、Pd/C(10%、311mg、0.29mmol)を添加した。水素を導入して空気を置き換え、この混合物を室温で2時間水素化した(H
2、5psi)。この溶液をセライトを通して濾過し、濾液を減圧下、回転蒸発により濃縮して白色固体の化合物26(900mg、y=100%)を得た。
1H NMR
(400Hz、MeOD):δ6.71(s、1H)、6.66(s、2H)、4.51(s、4H);
13CNMR(400Hz、MeOD):δ148.9、143.8、116.7、114.3、65.5;これを無水アセトニトリル(30mL)に溶解し、エチルブロモアセタート(443μl、4.67mmol)および炭酸カリウム(807mg、5.84mmol)を添加した。この混合物を86℃の油浴に置き、17時間還流した。反応混合物を油浴から取り外し、室温に冷却した後、ジクロロメタンで希釈しこれをセライトを通して濾過しジクロロメタンで洗浄した。濾液中に白色沈殿物が析出した。これを濾過して集め、白色固体の化合物27(414mg、y=39%)を得た。
1H N
MR(400Hz、MeOD):δ6.67(s、1H)、6.53(s、2H)、4.51(s、4H)、3.94(s、2H)、3.73(s、3H);
13CNMR(400Hz、MeOD):δ174.0、149.7、143.9、116.2、111.6、65.6、52.6、46.5;MS(m/z):実測値248.0(M+Na)
+。
【0146】
化合物28:
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
メタノール(35mL)中の5−ニトロ−m−キシレン−α、α’−ジオール25(564mg、3.08mmol)の溶液に、Pd/C(10%、164mg、0.154mmol)を添加した。水素を導入して空気を置き換え、この混合物を室温で2時間水素化した(H
2、5psi)。この溶液をセライトを通して濾過し、濾液を減圧下、回転蒸発により濃縮して化合物26を得、これを無水アセトニトリル(15mL)に溶解し、メチル4−ブロモブチラート(557mg、3.08mmol)および炭酸カリウム(426mg、3.08mmol)を添加した。混合物を86℃の油浴に置き、18時間還流した。反応混合物を油浴から取り外し、室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈しこれをセライトを通して濾過し、固形分をジクロロメタン/アセトニトリル(1:1)で洗浄した。濾液を減圧下濃縮して、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Combiflash、ジクロロメタン/メタノール)で精製して白色固体の化合物28(292mg、y=37%)を得た。
1H NMR(400Hz、MeOD):δ6.62(s、1H)、6.55
(s、2H)、4.50(s、4H)、3.65(s、3H)、3.13(d、J=7.2Hz、2H)、2.43(d、J=7.2Hz、2H)、1.89(p、J=7.2Hz、2H);
13CNMR(400Hz、MeOD):δ175.9、150.5、143.7、115.5、111.7、65.7、52.2、44.3、32.5、25.8;MS(m/z):実測値276.0(M+Na)
+。
【0147】
化合物29:
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
無水アセトニトリル(7mL)中の化合物27(230mg、1.02mmol)の溶液に、ヨウ化メチル(70μl、1.12mmol)と炭酸カリウム(155mg、1.12mmol)を添加した。この混合物を86℃の油浴に置き、17時間還流した。反応混合物を油浴から取り外し、室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈しこれをセライトを通して濾過し、固形分をジクロロメタン/メタノール(10:1)で洗浄した。濾液を減圧下濃縮して、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Combiflash、ジクロロメタン/メタノール)で精製して白色固体の化合物29(98mg、y=40%)を得た。
1H NMR(400Hz、MeOD):δ6.70(s、1H)、6.63(s、2H
)、4.84(s、2x−OH)、4.54(s、4H)、4.16(s、2H)、3.69(s、3H)、3.05(s、3H);
13CNMR(400Hz、MeOD):δ173.6、150.9、143.8、115.6、111.0、65.7、54.9、52.4、39.8;MS(m/z):実測値262.0(M+Na)
+。
【0148】
化合物30:
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
無水アセトニトリル(4mL)中の化合物28(151mg、0.597mmol)の溶液に、ヨウ化メチル(74μl、1.19mmol)と炭酸カリウム(99mg、0.716mmol)を添加した。この混合物を86℃の油浴に置き、17時間還流した。反応混合物を油浴から取り外し、室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈しこれをセライトを通して濾過し、固形分をジクロロメタン/メタノール(10:1)で洗浄した。濾液を減圧下濃縮して、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Combiflash、ジクロロメタン/メタノール)で精製して無色油の化合物30(63mg、y=39%)を得た。
1H NMR(400Hz、MeOD):δ6.67(s、2H)、6.65(s、1H
)、4.54(s、4H)、3.65(s、3H)、3.36(t、J=7.2Hz、2H)、2.92(s、3H)、2.36(t、J=7.2Hz、1H)、1.87(p、J=7.2Hz、2H);
13CNMR(400Hz、MeOD):δ175.7、151.3、143.7、115.0、111.4、65.9、53.0、52.2、38.9、32.2、23.3;MS(m/z):実測値290.0(M+Na)
+。
【0149】
化合物34(IGN−03):
【化44】
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無水ジクロロメタン(2mL)中の化合物22(80.4mg、0.3mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(125μl、0.9mmol)、次にメタンスルホニルクロリド(60μL、0.78mmol)を−5〜−10℃で15分かけて滴下した。この溶液を−5〜−10℃でさらに60分攪拌した後、氷/水で反応を止め、冷酢酸エチルで希釈した。この混合物を分離させ、有機層を冷水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。これを濾過し、濾液を減圧下、回転蒸発により濃縮した(35℃未満の温度)。残渣31を高真空に曝した後、無水DMF(3mL)に溶解した。ここにIBDモノマー7(221mg、0.75mmol)と無水炭酸カリウム(207mg、1.5mmol)を添加した。混合物を室温で20時間攪拌し(マススペクトルでチェック)、ジクロロメタンで希釈しこれを水とブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥して、濾過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル、1:3、1:4、1:6、1:10、次に酢酸エチル/メタノール、10:1)で精製して、黄色固体の化合物34(169mg、y=68%、分析逆相HPLCベース純度86%)を得た。不純物と化合物34を含む画分を集め、溶媒を留去し、70mgの黄色固体を得た。この2つの黄色固体を合わせて、逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2O、CH
3CN/H
2Oの3:1負荷カラム、注入前に30分攪拌後、遠心分離)でさらに精製して白色固体の二量体34(IGN−03、103mg、y=41%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ8.27(d、J=8.0Hz、2H)、
7.85(d、J=3.2Hz、2H)、7.58(s、2H)、7.29−7.24(m、4H)、7.12−7.07(m、3H)、6.94(s、2H)、6.83(s、2H)、5.22(d、J=12.8Hz、2H)、5.16(d、J=12.8Hz、2H)、4.47(dt、J1=11.2Hz、J2=4.4Hz、2H)、3.98(bs、8H)、3.73−3.64(m、2H)、3.68(s、3H)、3.48(dd、J1=16.8Hz、J2=3.6Hz、2H)、2.42−2.38(m、2H)、1.83−1.80(m、4H);HRMS(ESI、m/z):計算値821.3187(M+H)
+、実測値821.3188。
【0150】
化合物35(IGN−04):
【化45】
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化合物34の調製方法に従い、化合物35(IGN−04)を黄色固体として合成(151mg、y=62%、分析逆相HPLCベースで純度88%)。その一部を
1H NM
R解析用に逆相HPLCでさらに精製した。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):
δ8.17(d、J=8.0Hz、2H)、7.74(d、J=5.2Hz、2H)、7.48(s、2H)、7.20−7.15(m、4H)、7.03−6.99(m、3H)、6.85(s、2H)、6.75(s、2H)、5.12(d、J=12.8Hz、2H)、5.06(d、J=12.8Hz、2H)、4.37(dt、J1=11.2Hz、J2=4.4Hz、2H)、3.93(t、J=6.0Hz、2H)、3.86(s、6H)、3.64−3.57(m、2H)、3.60(s、3H)、3.39(dd、J1=16.8Hz、J2=3.6Hz、2H)、2.44(t、J=7.2Hz、2H)、2.02(p、J=6.4Hz、2H);HRMS(ESI、m/z):計算値807.3030(M+H)
+、実測値807.3008。
【0151】
化合物36(IGN−05):
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
化合物34の調製方法に従い、化合物36(IGN−05)を合成し、分取逆相HPLC後に白色固体として得た(84.5mg、y=18%)。
1H NMR(400Hz、
CDCl
3):δ8.24(d、J=8.0Hz、2H)、7.79(d、J=4.4Hz、2H)、7.55(s、2H)、7.26−7.22(m、4H)、7.12−7.07(m、3H)、6.96(s、2H)、6.81(s、2H)、5.18(d、J=12.8Hz、2H)、5.12(d、J=12.8Hz、2H)、4.64(s、2H)、4.44(dt、J1=10.8Hz、J2=4.4Hz、2H)、3.95(s、6H)、3.77(s、3H)、3.73−3.62(m、2H)、3.44(dd、J1=16.8Hz、J2=3.6Hz、2H);HRMS(ESI、m/z):計算値779.2717(M+H)
+、実測値779.2703。
【0152】
化合物39(IGN−06):
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
化合物34の調製方法に従い、化合物39(IGN−06)を合成し、分取逆相HPLCの後、6%収率で得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ8.28(d、
J=8.0Hz、2H)、7.86(d、J=4.0Hz、2H)、7.58(s、2H)、7.31−7.26(m、4H)、7.12(t、J=7.2Hz、2H)、6.90−6.86(m、3H)、6.72(s、2H)、5.22(d、J=12.4Hz、2H)、5.13(d、J=12.4Hz、2H)、4.51−4.46(m、2H)、3.99(s、6H)、3.74−3.68(m、2H)、3.71(s、3H)、3.49(dd、J
1=16.8Hz、J
2=3.6Hz、2H)、3.09(s、3H);HRMS(ESI、m/z):計算値792.3033(M+H)
+、実測値792.3013。
【0153】
化合物40(IGN−07):
【化48】
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化合物34の調製方法に従い、白色固体の化合物40(IGN−07)を合成し、分取逆相HPLCの後、収率21%で得た。
1HNMR(400Hz、CDCl
3):δ8.27(d、J=8.0Hz、2H)、7.84(d、J=4.4Hz、2H)、7.58(s、2H)、7.30−7.23(m、4H)、7.21−7.02(m、3H)、6.88(s、2H)、6.74(s、2H)、5.23−5.13(m、4H)、4.5
0−4.42(m、2H)、3.99(s、6H)、3.74−3.70(m、2H)、3.67(s、3H)、3.51−3.33(m、4H)、2.92(s、3H)、2.36−2.30(m、2H)、1.93−1.84(m、2H);HRMS(ESI、m/z):計算値820.3346(M+H)
+、実測値820.3329。
【0154】
実施例7
化合物41:
【化49】
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無水1、2−ジクロロエタン(1mL)中の化合物34(42mg、0.051mmol)の溶液に、トリメチルスズヒドロキシド(139mg、0.77mmol)を添加した。この混合物を78〜82℃に加熱し(80℃油浴)、一晩攪拌した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH、10:1)により出発物質の消滅を確認した。反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈しこれを、数滴の5%塩酸中のブライン、飽和塩化アンモニウムおよびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し後、濾過し濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(combiflash、CH
2Cl
2/MeOH、1:0〜5:1)で精製し黄色固体のIGN−03酸41(33.8mg、y=82%)を得た。また、この残渣は精製しないで次のステップで使用することができる。MS(m/z):実測値805.1(M−H)
−、823.0(M+H
2O-H)
−、829.2(
M+Na)
+、847.2(M+H
2O+Na)
+。
【0155】
化合物42:
【化50】
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THF(0.4mL)、メタノール(0.1mL)および脱イオン水(0.1ml)混合物中の化合物35(32mg、0.040mmol)の攪拌溶液に、新しく調製した2NLiOH(24μl、0.048mmol)を0℃で添加した。冷却浴を取り外し、混合物を室温で8時間攪拌した。この反応混合物を酢酸エチルと水で希釈した。混合物のpHを5%塩酸で4〜5に調整した。これをブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥、濾過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/H
2O)で精製して白色固体のIGN−04酸42(4.2mg、y=13%)を得た。MS(m/z):実測値791.0(M−H)
−、809.0(M+H
2O-H
)
−、815.2(M+Na)
+、833.1(M+H
2O+Na)
+。
【0156】
化合物43:
【化51】
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無水ジクロロメタン(0.2mL)中のIGN−03酸41(8.9mg、0.011mmol)の攪拌溶液に、N−ヒドロキシスクシンイミド(2.6mg、0.022mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(4.2mg、0.022mmol)およびジメチルアミノピリジン微粒子を添加した。この混合物を室温で一晩攪拌し、ジクロロメタンで希釈しこれを飽和塩化アンモニウムとブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Combiflash、CH
2Cl
2/MeOH、1:0〜10:1)で精製して黄色固体のIGN−03NHSエステル43(7.9mg、y=79%)を得た。逆相分取HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2O、生成物画分をジクロロメタンで抽出)精製により
1H NMR解析用として3.2mgの白
色固体を得た。
1HNMR(400Hz、CDCl
3):δ8.28(d、J=8.0Hz、2H)、7.87(d、J=4.0Hz、2H)、7.59(s、2H)、7.31−7.27(m、4H)、7.15−7.10(m、3H)、6.97(s、2H)、6.86(s、2H)、5.25(d、J=12.4Hz、2H)、5.18(d、J=12.4Hz、2H)、4.49(dt、J
1=10.8Hz、J
2=4.0Hz、2H)、4.04(t、J=5.6Hz、2H)、4.01(s、6H)、3.72(dd、J
1=16.8Hz、J
2=10.8Hz、2H)、3.51(dd、J
1=16.8Hz、J
2=4.0Hz、2H)、2.85(bs、4H)、2.72(t、J=6.8Hz、2H)、1.99−1.91(m、4H);HRMS(ESI、m/z):計算値904.3194(M+H)
+、実測値904.3182。
【0157】
化合物44:
【化52】
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化合物43を調製した方法に従って、黄色固体の化合物44を収率86%で合成した。MS(m/z):実測値944.2(M+MeOH+Na)
+、976.2(M+2MeOH+Na)
+。
【0158】
化合物45(IGN−07酸):
【化53】
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無水1、2−ジクロロエタン(0.5mL)中の化合物40(14mg、0.017mmol)の溶液に、トリメチルスズヒドロキシド(62mg、0.34mmol)を添加
した。混合物を78〜82℃に加熱し(80℃油浴)、一晩攪拌した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH、10:1)により出発物質の消滅を確認した。反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈しこれを飽和塩化アンモニウムとブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、濾過、濃縮して淡黄色固体のIGN−07酸45(29.2mg、トリメチルスズヒドロキシドの混入あり)を得た。MS(m/z):実測値804.1(M−H)
−、822.1(M+H
2O-H)
−、828.2(M+Na)
+、84
6.2(M+H
2O+Na)
+。これを、精製せずに次のステップに使用した。
【0159】
化合物46:
【化54】
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無水ジクロロメタン(0.5mL)中の上記反応からのIGN−07酸45(0.017mmol)の攪拌溶液に、N−ヒドロキシスクシンイミド(6.1mg、0.051mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(9.8mg、0.051mmol)およびジメチルアミノピリジン微粒子を添加した。この混合物を室温で一晩攪拌し、ジクロロメタンで希釈しこれを飽和塩化アンモニウムおよびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、濾過した。濾液減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Combiflash、CH
2Cl
2/MeOH、from1:0to10:1)で精製し黄色固体のIGN−07NHSエステル46(9.1mg、IGN−07からの2ステップに対しy=59%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ8.25(d、J=7.6Hz、2H)、7
.82(d、J=4.4Hz、2H)、7.55(s、2H)、7.26−7.18(m、5H)、7.09(t、J=7.6Hz、2H)、6.84(s、2H)、6.74(s、2H)、5.21(d、J=12.4Hz、2H)、5.15(d、J=12.4Hz、2H)、4.46−4.42(m、2H)、3.98(s、6H)、3.72−3.64(m、2H)、3.44−3.37(m、4H)、2.95(s、3H)、2.74(bs、4H)、2.57(t、J=7.2Hz、2H)、1.95(t、J=7.2Hz、2H);HRMS(ESI、m/z):計算値903.3354(M+H)
+、実測値903.3347。
【0160】
実施例8
化合物47:
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
無水メタノール(15mL)中のシステアミン塩酸塩(568mg、5mmol)の攪拌溶液に、0℃でS−メチルメタンチオスルホナート(519μl、5.5mmol)を添加した。混合物を室温で一晩攪拌した。トリエチルアミン(1.4mL、10mmol)を添加し溶媒を減圧下除去した。残渣を50mLの無水ジクロロメタンに溶解し、化合物47の0.1Mジクロロメタン溶液(100%収率を仮定)を得た。この溶液の一定分量(0.2mL)を次のステップの反応に使用した。残りの溶液をジクロロメタンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムとブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、
濾過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、10:1、1%トリエチルアミン添加)で精製して無色油の化合物47(82mg、y=13%、高水溶性のため水性廃液中に生成物が流失)を得た。
1H NM
R(400Hz、CDCl
3):δ3.02(t、J=6.4Hz、2H)、2.77(t、J=6.4Hz、2H)、2.41(s、3H)、1.34(bs、2H)。
【0161】
化合物48(IGN−08):
【化56】
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IGN−03酸41(8.1mg、0.01mmol)を入れたフラスコに、上記化合物47の0.1M無水ジクロロメタン溶液(0.2mL)を添加した。ここにN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(3.8mg、0.02mmol)、トリエチルアミン(1.4μl、0.01mmol)およびジメチルアミノピリジン微粒子を添加した。この混合物を室温で一晩攪拌し、ジクロロメタンで希釈しこれを飽和塩化アンモニウムおよびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、濾過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/H
2O)で精製して白色固体の化合物48(4.0mg、y=44%)を得た。
1HNMR(400Hz、CDCl
3):δ8.25(d、J=8.0Hz、2H)、7.84(d、J=4.4Hz、2H)、7.57(s、2H)、7.29−7.24(m、4H)、7.10(t、J=7.6Hz、2H)、7.06(s、1H)、6.92(s、2H)、6.82(s、2H)、5.22(d、J=12.8Hz、2H)、5.17(d、J=12.4Hz、2H)、4.46(dt、J
1=11.2Hz、J
2=4.4Hz、2H)、3.98(bs、8H)、3.69(dd、J
1=16.8Hz、J
2=10.8Hz、2H)、3.62(d、J=6.4Hz、1H)、3.58(d、J=6.0Hz、1H)、3.48(dd、J
1=17.2Hz、J
2=3.6Hz、2H)、2.82(t、J=6.4Hz、2H)、2.39(s、3H)、2.23(t、J=6.8Hz、2H)、1.80−1.78(m、4H);HRMS(ESI、m/z):計算値912.3101(M+H)
+、実測値912.3118。
【0162】
化合物49:
【化57】
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一滴の脱イオン水(約50μL)中のトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィンヒドロクロリド(TCEP・HCl、3.8mg、0.013mmol)の懸濁液に、飽和炭酸水素ナトリウムを滴下して(約25μL)pHを約6〜7に調整し、続けてpH6.5緩衝液(0.1Mリン酸塩バッファー、0.3mL)を添加した。得られた混合物を、化合物48(IGN−08、4.0mg、0.0044mmol)のメタノール(1.0mL)とアセトニトリル(1.0mL)中溶液に添加した。この溶液を室温で1.5時間攪拌し、pH6.5バッファーとジクロロメタンで希釈した(反応をマススペクトルでチェックし、生成物の信号のみが認められた)。分離させた後、有機層をブラインで洗浄し、
無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、濾過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Combiflash、ジクロロメタン/MeOH)で精製して淡黄色固体の生成物49(2.7mg、y=71%)を得た。MS(m/z):実測値864.0(M−H)
−、932.0(M+MeOH+2H
2O-H)
−、888.1(M+
Na)
+、920.2(M+MeOH+Na)
+、952.2(M+2MeOH+Na)
+。
【0163】
実施例9
化合物50:
【化58】
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無水メタノール(10mL)中のシステアミン塩酸塩(227mg、2mmol)の攪拌溶液に、アルドリチオール(661mg、3mmol)を添加した。反応溶液はアルドリチオール添加後無色透明から黄色透明に変化した。この混合物を室温で21時間攪拌した。トリエチルアミン(279μl、2mmol)を添加し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Combiflash、ジクロロメタン/メタノール、1:0〜15:1、0.1%トリエチルアミン添加)で精製して無色油の化合物50(301mg、y=81%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ8.
52−8.49(m、1H)、7.69−7.60(m、2H)、7.15−7.10(m、1H)、3.04(t、J=6.0Hz、2H)、2.92(t、J=6.0Hz)、1.92(bs、2H)。
【0164】
化合物51(IGN−10):
【化59】
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無水ジクロロメタン(1mL)中のIGN−03酸41(0.05mmolのIGN−03から精製なしで)の溶液に、化合物50(37mg、0.2mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(38mg、0.2mmol)およびジメチルアミノピリジン微粒子を添加した。この混合物を室温で一晩攪拌し、ジクロロメタンで希釈しこれを飽和塩化アンモニウムおよびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、濾過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Combiflash、ジクロロメタン/メタノール、1:0to5:1)で精製し51mgの黄色発泡体を得、これをさらに分取逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/H
2O)で精製して黄色固体の化合物51(7.4mg、y=15%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ8.50(d、J=4.
4Hz、1H)、8.28(d、J=8.0Hz、2H)、7.87(d、J=4.4Hz、2H)、7.63−7.59(m、3H)、7.52(d、J=8.0Hz、1H)、7.31−7.21(m、4H)、7.14−7.09(m、4H)、6.96(s、2H)、6.85(s、2H)、5.23(d、J=12.8Hz、2H)、5.18(d、J=12.4Hz、2H)、4.49(dt、J
1=11.2Hz、J
2=4.4Hz、2H)、4.03−4.00(m、8H)、3.72(dd、J
1=16.8Hz、
J
2=11.2Hz、2H)、3.60(d、J=5.6Hz、1H)、3.57(d、J=5.6Hz、1H)、3.50(dd、J
1=16.8Hz、J
2=3.6Hz、2H)、2.95(t、J=5.6Hz、2H)、2.30(t、J=6.4Hz、2H)、1.85−1.84(m、4H);HRMS(ESI、m/z):計算値975.3210(M+H)
+、実測値975.3190。
【0165】
化合物53:
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
無水酢酸(30mL)に4−ベンジルオキシ−3−メトキシベンジルアルコール52(2.5g、10mmol)を加え攪拌した溶液に、0℃で硝酸銅(II)水和物(2.7g、11mmol)ゆっくり何回かに分けて添加した。得られた懸濁液を0℃で1時間、次に室温で3時間攪拌を続けた。反応混合物を氷/水に注ぎ込み、1時間攪拌した。これを濾過し、黄色固体を集めて、MeOH/THF(1:1、V/V、30mL)に溶解した。炭酸カリウム(2.1g、15mmol)を添加し、得られた混合物を室温で3時間攪拌した。これを減圧下濃縮し、残渣をジクロロメタンで希釈し、水とブラインで洗浄して無水硫酸ナトリウム上で乾燥、濾過した。濾液を減圧下濃縮して、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/MeOH、20:1、18:1、15:1)で精製し黄色固体の化合物53(1.50g、y=52%)を得た。
1H NMR(400Hz、
CDCl
3):δ7.78(s、1H)、7.48−7.33(m、5H)、7.20(s、1H)、5.18(s、2H)、4.96(s、2H)、4.01(s、3H)。
【0166】
実施例10
化合物123:
【化61】
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THF(1.5mL)およびMeOH(0.5mL)中の化合物122(137mg、0.22mmol)の攪拌溶液に、脱イオン水(0.5mL)に溶かした水酸化リチウム一水和物(46mg、1.1mmol)溶液を添加した。この混合物を60℃油浴中で6時間攪拌した。これを室温に冷却し、酢酸エチルと水で希釈した。5%塩酸でpHを4〜5に調整し、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウムとブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥、濾過した。濾液を濃縮して化合物123(87.5mg、y=65%)を得た。MS(m/z):実測値606.1(M−H)
−。
【0167】
化合物124:
【化62】
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無水DMF(1mL)中の酸123(87.5mg、0.14mmol)の溶液に、DMAP(21mg、0.17mmol)、メチル5−アミノバレラートヒドロクロリド(26mg、0.15mmol)およびEDC(40mg、0.21mmol)を添加した。この混合物を室温で一晩攪拌し、酢酸エチルで希釈した。これを飽和塩化アンモニウム、ブライン、飽和炭酸水素ナトリウムおよびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥、濾過した。濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Combiflash、ジクロロメタン/MeOH)で精製し黄色発泡体の化合物124(71mg、y=70%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ9.07(s、1H)
、8.62(s、1H)、8.40(s、1H)、7.19(s、1H)、7.17(s、1H)、7.09(s、1H)、7.00(s、1H)、6.74(s、1H)、6.62(s、3H)、6.46(s、1H)、3.94(s、3H)、3.85(bs、12H)、3.34−3.31(m、2H)、2.32(t、J=7.2Hz、2H)、1.68−1.55(m、4H)、1.48(s、9H);MS(ESI、m/z):実測値721.0(M+H)
+。
【0168】
化合物125:
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
無水DMF(1.5mL)にIBDモノマー8(118mg、0.4mmol)およびメチル 4−ブロモブチラート(109mg、0.6mmol)を加えた溶液に、炭酸カ
リウム(111mg、0.8mmol)を添加した。この混合物を室温で一晩攪拌し、酢酸エチルで希釈し、飽和塩化アンモニウムとブラインで洗浄した。これを無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過した。濾液を減圧下濃縮し黄色発泡体の化合物125(146mg、y=93%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ8.25(d、J
=8.0Hz、1H)、7.84(d、J=4.4Hz、1H)、7.52(s、1H)、7.26−7.22(m、2H)、7.10−7.06(m、1H)、6.81(s、1H)、4.44(dt、J
1=10.8Hz、J
2=4.0Hz、1H)、4.15−4.07(m、2H)、3.92(s、3H)、3.68(s、3H)、3.67−3.64(m、1H)、3.46−3.43(m、1H)、2.55(t、J=7.2Hz、2H)、2.22−2.15(m、2H);MS(ESI、m/z):実測値465.2(M+MeOH+K)
+。
【0169】
化合物126:
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
無水1、2−ジクロロエタン(2mL)中の化合物125(146mg、0.37mmol)およびトリメチルスズヒドロキシド(669mg、3.7mmol)の混合物を、80℃(油浴温度)に加熱し、この温度で18時間攪拌した。油浴を取り外し、混合物をジクロロメタンで希釈して、ブライン/5%HCl(0.5mL)、飽和炭酸水素ナトリウムおよびブラインで洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥、濾過した。濾液を濃縮し残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Combiflash、ジクロロメタン/MeOH)で精製して黄色固体の化合物126(90mg、y=64%)を得た。
1H NMR(
400Hz、CDCl
3):δ8.26(d、J=8.0Hz、1H)、7.83(bs、1H)、7.54(s、1H)、7.30−7.25(m、2H)、7.11(t、J=7.6Hz、1H)、6.88(s、1H)、4.48(dt、J
1=11.2Hz、J
2=4.0Hz、1H)、4.16−4.13(m、2H)、3.94(s、3H)、3.71(dd、J
1=16Hz、J
2=11.2Hz、1H)、3.47(d、J=16Hz、1H)、2.60(t、J=6.4Hz、2H)、2.22−2.18(m、2H)。
【0170】
化合物127(IGN−11):
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
化合物124(71mg、0.099mmol)を入れたフラスコに、4NHClジオキサン溶液(4mL)を添加した。この混合物を室温で2時間攪拌し、減圧下濃縮した。残渣を無水ジクロロメタン(1.5mL)に溶解し、化合物126(42mg、0.11mmol)、トリエチルアミン(14μl、0.1mmol)、EDC(38mg、0.2mmol)およびDMAP(1mg、0.0099mmol)を順に添加した。反応混合物を室温で22時間攪拌し、ジクロロメタンで希釈して飽和塩化アンモニウムとブラインで洗浄した。これを無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過した。濾液を減圧下濃縮して残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Combiflash、ジクロロメタン/MeOH)で精製して黄色固体の化合物127(14mg、y=49%)を得た。HRMS(ESI、m/z):計算値983.4164(M+H)
+、実測値983.4167。
【0171】
実施例11
IGN−03NHSエステル(化合物43)とIGN−07NHSエステル(化合物46)保存液の調製:
903.93g/モル(IGN−03NHSエステル)または902.95(IGN−07NHSエステル)の分子量を基準にジメチルアセトアミド(DMA)に溶解して0.006M保存溶液として、IGN−03NHSエステルおよびIGN−07NHSエステルの溶液を新しく作成する。保存溶液は、330nm(ε
330nm=15、231M
−1cm
−1)で測定される参照吸光係数を使って分光光度的に評価される。
【0172】
実施例12
4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸
【化66】
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120mlの1:1 THF/H
2O中のメチル4−(tert−ブトキシカルボニル
アミノ)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシラート(Eldon E. Baird and Peter B. Dervan, J. Am. Chem. Soc. 1996, 118, 6141-6146) (5.0g、19.67m
mol)に、8gのNaOHを30mlの水に溶かした溶液を添加した。この混合物を一晩攪拌し、濃縮して水で希釈した後、EtAc/ヘキサン(1:1)で抽出した。この水溶液を20%H
3PO
4でpH4.0に調整しEtAc(4x60ml)で抽出した。有機溶液を合わせ、MgSO
4上で乾燥し、濾過した後、濃縮してエタノール/EtAc/ヘキサンで結晶化させ3.81g(81%)の標記生成物を得た。
1H NMR(CD
3
OD)12.79(s、1H)、10.48(br、1H)、7.51(s、1H)、6.99(s、1H)、3.78(s、3H)、1.49(s、9H);
13CNMR 1
58.47、153.82、123.64、121.56、109.58、79.52、37.06、28.42;MS m/z−239.2(M−H)。
【0173】
4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボン酸
【化67】
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120mlの1:1 THF/H
2O中のメチル 4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキシラート(5.0g、19.59mmol)に、30mlの水に8gのNaOHを加えた溶液を添加した。この混合物を一晩攪拌し、濃縮して水で希釈した後、EtAc/ヘキサン(1:1)で抽出した。この水溶液を20%H
3PO
4でpH4.0に調整しEtAc(4x60ml)で抽出した。有機溶液を合わせ、MgSO
4上で乾燥し、濾過した後、濃縮してエタノール/EtAc/ヘキサンで結晶化させ3.85g(81%)の標記生成物を得た。
1H NMR(D
MSO)9.32(s、1H)、7.29(s、1H)、3.57(s、3H)、1.42(s、9H);
13C NMR 172.45、159.78、136.93、135.44、132.85、79.50、35.57、28.07;MS m/z−240.8
(M−H)。
【0174】
1−メチル−4−ニトロ−1H−ピロール−2−カルボン酸
【化68】
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120mlの1:1THF/H
2O中のメチル 1−メチル−4−ニトロ−1H−ピロ
ール−2−カルボキシラート(5.0g、27.17mmol)に、30mlの水に8g
のNaOHを加えた溶液を添加した。この混合物を一晩攪拌し、濃縮して水で希釈した後、EtAc/ヘキサン(1:1)で抽出した。この水溶液を20%H
3PO
4でpH3〜4に調整しEtAc(4x60ml)で抽出した。有機溶液を合わせ、MgSO
4上で乾燥し、濾過した後、濃縮してエタノール/EtAc/ヘキサンで結晶化させ4.06g(88%)の標記生成物を得た。
1H NMR(DMSO)13.12(s、1H)、8.
21(s、1H)、7.25(s、1H)、3.91(s、3H);
13C NMR 160.97、134.01、129.16、123.81、111.38、37.47;MS m/z−169.1(M−H)。
【0175】
メチル 1−メチル−4−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピロール−2−カルボキ
サミド)−1H−ピロール−2−カルボキシラート
【化69】
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水素化ボトルにメチル 1−メチル−4−ニトロ−1H−ピロール−2−カルボキシラ
ート(3.0g、16.30mmol)、80mlのTHF、405mgの10%Pd/Cおよび1.3mlの濃HClを入れた。真空脱気後、ボトルを30psiの水素雰囲気下に置き、5時間震盪した。この混合物をセライトで濾過し、これ以上精製せず蒸発乾固した。この乾燥混合物に、1−メチル−4−ニトロ−1H−ピロール−2−カルボン酸(2.75g、16.18mmol)、80mlのDMA、EDC(8.51g、44.27mmol)およびDIPEA(2.80ml、16.10mmol)を添加した。この混合物をAr下で一晩攪拌し、THF/EtAc(1:2、150ml)で希釈し、1M
NaH
2PO
4/NaCl(濃縮)およびNaHCO
3(濃縮)で別々に洗浄した。有
機層を分離させ、MgSO
4上で乾燥後、濾過、濃縮してTHF/H
2Oで結晶化させ3.74g(75%)の標記生成物を得た。
1H NMR(DMSO)10.25(s、1
H)、8.17(s、1H)、7.25(s、1H)、6.52(s、1H)、6.08(s、1H)、3.90(s、3H)、3.78(s、3H)、3.56(s、3H);
13CNMR 157.87、156.84、133.76、128.16、123.3
9、119.13、118.18、111.83、107.50、104.17、51.55、37.41、36.03;MS m/z+329.1(M+Na)。
【0176】
メチル 4−(4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−メチル−1H−ピ
ロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキシラート
【化70】
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30mlのEtAc中のメチル 4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−
メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキシラート(2.50g、9.80mmol)に、6mlの濃HClを加えた。45分攪拌後、この混合物をエタノールとトルエンで希釈し、濃縮して、これ以上精製せずエタノール/トルエン(1:1、3x50ml)で共蒸発乾固させた。この乾燥混合物に4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸(2.35g、9.8mmol)、EDC(5
.60g、29.1mmol)、DIPEA(1.70ml、9.8mmol
)および80mlのDMAを加えた。この混合物をAr下で一晩攪拌し、THF/EtAc(1:2、150ml)で希釈し、1M NaH
2PO
4/NaCl(conc.)およびNaHCO
3(conc.)で別々に洗浄した。有機層を分離させ、MgSO
4上で乾燥後、濾過、濃縮してSiO
2クロマトグララフィー(EtAc/DCM、1:25〜1:15で溶出)で精製し2.72g(73%)の標記生成物を得た。
1H NMR(DMF−d7
)10.27(s、1H)、9.08(s、1H)、7.41(s、1H)、7.32(s、1H)、7.07(s、1H)、4.10(s、3H)、3.93(s、3H)、3.84(s、3H)、1.47(s、9H);
13C NMR 162.62、161.20、153.82、145.32、144.12、132.56、128.46、124.39、119.83、79.51、52.75、36.06、35.83、28.88;MS m/z+400.2(M+Na)。
【0177】
メチル4−(4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキシラート
【化71】
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30mlのEtAc中のメチル 4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−
メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキシラート(2.50g、9.80mmol)に、6mlの濃HClを加えた。30分攪拌後、この混合物をエタノールとトルエンで希釈し、濃縮して、これ以上精製せずエタノール/トルエン(1:1、3x50ml)で共蒸発乾固させた。この乾燥化合物に4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボン酸(2.36g、9.8mmol)、EDC(5.90g、30.7mmol)、DIPEA(1.70ml、9.8mmol)および80mlのDMAを添加した。この混合物をAr下で一晩攪拌し、濃縮して、THF/EtAc(1:2、150ml)で希釈し、1M NaH
2PO
4/NaCl(conc
.)およびNaHCO
3(conc.)で別々に洗浄した。有機溶媒層を分離させ、MgSO
4上で乾燥後、濾過、濃縮してSiO
2クロマトグララフィー(EtAc/DCM、1:25〜1:15で溶出)で精製し2.65g(71.5%)の標記生成物を得た。
1H NMR(DMSO)11.17(s、1H)、10.48(s、1H)、7.58(
s、1H)、7.32(s、1H)、4.01(s、3H)、3.94(s、3H)、3.92(s、3H)、1.45(s、9H);
13C NMR 160.60、157.30、135.92、135.45、132.86、126.12、114.83、79.50、52.70、35.58、34.92、28.08;MS m/z+401.8(
M+Na)。
【0178】
1−メチル−4−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1H−ピロール−2−カルボン酸
【化72】
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50mlのDMA中のメチル 1−メチル−4−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピ
ロール−2−カルボキサミド)−1H−ピロール−2−カルボキシラート(2.0g、6.53mmol)に、30mlの水に2gのLiOHを加えた溶液を添加した。この混合物を一晩攪拌し、濃縮して、水で希釈後、EtAc/ヘキサン(1:1)で抽出した。この水溶液を20%H
3PO
4でpH4.0に調整し沈殿物を生成させた。この沈殿物を濾過し、水で洗浄後、真空下P
2O
5上で乾燥して1.4g(73%)の標記生成物を得た。
1H NMR(DMF−d7)10.34(br、1H)、8.17(s、1H)
、7
.62(s、1H)、7.51(s、1H)、7.00(s、1H)、4.09(s、1H)、3.91(s、1H);
13C NMR 158.47、135.61、129.11、127.77、123.65、121.57、121.50、109.48、108.52、38.38、37.05;MS m/z−291.0(M−H)。
【0179】
4−(4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボン酸
【化73】
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50mlのDMA中のメチル 4−(4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−
1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキシラート(2.0g、5.30mmol)に、30mlの水に2gのLiOHを加えた溶液を添加した。この混合物を一晩攪拌し、濃縮して、水で希釈後、EtAc/ヘキサン(1:1)で抽出した。この水溶液を20%H
3PO
4でpH4.0に調整し沈殿物を生成させた。この沈殿物を濾過し、水で洗浄後、真空下P
2O
5上で乾燥して1.44g(75%)の標記生成物を得た。
1H NMR(DMSO)10.41(br
、1H)、9.07(s、1H)、7.48(s、1H)、6.97(s、1H)、6.88(s、1H)、3.92(s、1H)、3.81(s、1H)、1.47(s、9H);
13C NMR 160.46、158.42、152.85、145.21、135.81、129.11、127.77、122.39、121.57、113.58、79.81、36.06、35.25、28.17;MS m/z−362.1(M−H)
。
【0180】
メチル 4−(4−(4−(4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−メチ
ル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシラート
【化74】
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水素化ボトルにメチル 1−メチル−4−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピロール
−2−カルボキサミド)−1H−ピロール−2−カルボキシラート(1.0g、3.27mmol)、20mlのTHF、305mgの10%Pd/C(50%wet)および0.25mlの濃HClを加えた。真空脱気後、ボトルを50psiの水素雰囲気下に置き、4時間震盪した。この混合物をセライトで濾過し、これ以上精製せず蒸発乾固した。この乾燥混合物に4−(4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボン酸(1.15g、3.16mmol)、10mlのDMA、EDC(2.0g、10.4mmol)およびDIPEA(0.70ml、4.02mmol)を添加した。この混合物をAr下で一晩攪拌し、濃縮して、ヘキサン/EtAc(1:1、10ml)と水10mlで希釈し、沈殿物を生成させた。この沈殿物を濾過し、1M NaH
2PO
4、1M NaHCO
3および水で洗浄後、真空下P
2O
5上で乾燥し1.61g(82%)の標記生成物を得た。
1H NMR(DMF−d7)10.29(s、1H)、10.20(s、
1H)、10.12(s、1H)、9.08(s、1H)、7.58(s、1H)、7.47(d、1H、J=1.7Hz)、7.26(d、1H、J=1.5Hz)、7.15(d、1H、J=1.5Hz)、6.98(s、1H)、6.91(d、1H、J=1.8Hz)、6.86(s、1H)、3.97(s、3H)、3.82(s、3H)、3.73(s、3H)、3.56(s、3H)、1.45(s、9H);
13C NMR 162.16、160.05、159.90、157.20、154.31、137.88、135.35、124.56、124.39、124.24、123.09、120.09、119.82、115.32、105.58、102.27、79.31、51.51、38.13、36.01、35.80、35.08、28.79;MS m/z+6
44.2(M+Na)。
【0181】
メチル 1−メチル−4−(1−メチル−4−(1−メチル−4−(1−メチル−4−
ニトロ−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1H−ピロール−2−カルボキシラート
【化75】
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水素化ボトルにメチル 1−メチル−4−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピロール
−2−カルボキサミド)−1H−ピロール−2−カルボキシラート(2.0g、6.53mmol)、80mlのDMA、500mgの10%Pd/C(50%wet)および0.4mlの濃HClを入れた。真空脱気後、ボトルを50psiの水素雰囲気下に置き、4時間震盪した。この混合物をセライトで濾過し、これ以上精製せず蒸発乾固した。この乾燥混合物に1−メチル−4−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1H−ピロール−2−カルボン酸(1.49g、5.10mmol)、30mlのDMA、EDC(4.0g、20.8mmol)およびDIPEA(1.0ml、
5.75mmol)を添加した。この混合物をAr下で一晩攪拌し、濃縮して、ヘキサン/EtAc(1:1、10ml)と水10mlで希釈し、沈殿物を生成させた。この沈殿物を濾過し、1M NaH
2PO
4、1M NaHCO
3および水で洗浄後、真空下P
2O
5上で乾燥し2.13g(76%)の標記生成物を得た。
1H NMR(DMSO)10
.28(s、1H)、10.25(s、1H)、9.78(s、1H)、8.18(s、1H)、7.86(s、1H)、7.52(s、1H)、7.31(d、1H、J=1.7Hz)、7.25(s、1H)、7.23(s、1H)、7.17(d、1H、J=1.5Hz)、6.98(s、1H)、6.71(s、1H)、4.02(s、3H)、3.94(s、3H)、3.83(s、3H)、3.73(s、3H)、3.56(s、3H)、1.47(s、9H);
13C NMR 160.78、158.93、158.06、157.81、135.25、127.28、126.36、123.78、122.57、121.91、121.40、120.94、119.65、110.73、108.39、107.34、103.75、80.81、51.57、39.74、38.52、38.22、37.08、28.63;MS m/z+573.2(M+Na)
.
【0182】
4−(4−(4−(4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸
【化76】
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10mlのDMA中のメチル 4−(4−(4−(4−(tert−ブトキシカルボニ
ルアミノ)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシラート(510mg、0.82mmol)の溶液に、10mlの水に0.8gのLiOHを加えた溶液を添加した。この溶液を一晩攪拌し濃縮して水で希釈後、EtAc/ヘキサン(1:1)で抽出した。この水溶液を20%H
3PO
4でpH4.0に調整し沈殿物を生成させた。この沈殿物を濾過し、水で洗浄後、真空下P
2O
5上で乾燥して363mg(73%)の標記生成物を得た。
1H NMR(DMF−d7)10.31(s、1H)、10.18(s、1H)、10.
11(s、1H)、9.10(s、1H)、7.58(s、1H)、7.54(s、1H)、7.41(s、1H)、7.33(s、1H)、7.21(s、1H)、7.10(s、1H)、7.06(s、1H)、4.10(s、1H)、3.98(s、1H)、3.95(s、1H)、3.93(s、1H)、1.47(s、9H);
13C NMR 162.16、160.05、159.90、157.20、154.31、137.88、135.35、124.56、124.39、123.51、123.09、121.76、120.09、119.83、118.96、115.32、109.53、105.58、102.27、79.32、38.13、36.02、35.81、34.88、28.79;MS m/z−606.2(M−H)。
【0183】
S−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピルエタンチオアート
【化77】
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100mlのDCM中のtert−ブチル3−ヒドロキシプロピルカルバマート(3.22g、18.37mmol)の溶液に、0℃、Ar雰囲気下でチオール酢酸(2.0ml、26.73mmol)およびトリフェニルホスフィン(7.0g、26.73mmol)を添加した。0℃で15分攪拌後、DIAD(6.0ml、28.93)を添加した。この混合物を0℃で2時間、次に室温で一晩攪拌した。この混合物を濃縮し、120mlのEtAc/ヘキサン(1:2)で希釈し、セライトで濾過した。この溶液をNaHCO
3(conc.)/NaCl(conc.)および1M NaH
2PO
4でそれぞれ洗
浄して、MgSO
4上で乾燥した後、濾過、濃縮してSiO
2クロマトグララフィー(EtAc/ヘキサン、1:7〜1:6で溶出)で精製して3.22g(75%)の標記化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)3.09(t、2H、J=6.5Hz)、2.8
4(t、2H、J=6.9Hz)、2.27(s、3H)、1.69(dt、2H、J=6.8、13.5Hz)、1.38(s、9H);
13C NMR 196.35、156.16、79.50、39.26、30.79、30.24、28.61、26.44;MS m/z+256.0(M+Na)。
【0184】
S−3−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロピルエタンチオアート
【化78】
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20mlのTHF中のNaH(0.57g、60%、14.25mmol)の溶液に、0℃、Ar雰囲気下でS−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピルエタンチオアート(1.25g、5.36mmol)を添加した。0℃で30分攪拌後、この混合物にMeI(1.0ml、16.06mmol)を添加した。0℃で2時間、次に室温で一晩、攪拌を継続した。この混合物を濃縮し、120mlのEtAc/ヘキサン(1:2)に再溶解して1M NaH
2PO
4/NaCl(濃縮)で洗浄後、MgSO
4上で乾
燥し、濾過、濃縮してSiO
2クロマトグララフィー(EtAc/ヘキサン、1:7)で精製して1.121g(85%)の標記化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)3.
69(t、2H、J=7.3Hz)、2.41(t、2H、J=7.3Hz)、2.39(s、3H)、2.03(s、3H)、1.76(m、2H)、1.47(s、9H);
13C NMR 173.21、153.39、83.28、43.67、31.84、28.26、28.19、27.11、15.65;MS m/z+270.0(M+Na
)。
【0185】
S−3−(メチルアミノ)プロピルエタンチオアート塩酸塩
【化79】
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4mlのEtAc中のS−3−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロピルエタンチオアート(206mg、0.834mmol)に、室温で1.0mlの濃HClを添加した。この混合物を室温で1時間攪拌し、エタノール/トルエン(6ml、1:1)で希釈後、濃縮し、エタノール/トルエン(3x10ml)共蒸発させて、エタノール/EtAc/ヘキサンで結晶化させ、濾過、真空乾燥して135mg(88%)の標記化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)9.70(br、1H)、8.56(b
r、1H)、3.42(m、2H)、2.52(m、2H)、2.35(s、3H)、2.05(s、3H)、1.88(m、2H);
13C NMR 174.64、40.57、31.57、27.69、20.94、15.62;MS m/z+170.0(M+
Na)、148.10(M+H)。
【0186】
tert−ブチル2−(ピリジン−2−イルジスルファニル)エチルカルバマート(217)
【化80】
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100mlのメタノールおよび80mlの1MNaH
2PO
4、pH6.8中の2、2’−ジチオルピリジン(3.97g、18.02mmol)の溶液に、50ml中のメタノールにtert−ブチル2−メルカプトエチルカルバマート(1.00g、5.65mmol)の溶液を添加した。この混合物をAr雰囲気下一晩攪拌し、濃縮後、ジクロロメタンで抽出し、MgSO
4上で乾燥後、濾過、濃縮しSiO
2クロマトグラフィー(EtAc/ヘキサン、1:10〜1:6で溶出)で精製して1.341g(83%)の標記化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)8.39(m、1H)、7.56(m、1H)
、7.49(m、1H)、7.03(m、1H)、7.00(m、1H)、3.34(m、2H)、2.84(m、2H)、1.37(s、9H);
13C NMR 160.05、159.39、159.07、149.87、137.21、120.78、79.48、39.58、38.96、28.57;MS m/z+309.2(M+Na)。
【0187】
2−(ピリジン−2−イルジスルファニル)エタンアミン
【化81】
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16mlのEtAc中のtert−ブチル2−(ピリジン−2−イルジスルファニル)エチルカルバマート(1.06g、3.70mmol)に、4.0mlの濃HClを室温で添加した。この混合物を室温で0.5時間攪拌し、エタノール/トルエン(6ml、1:1)で希釈後、濃縮し、エタノール/トルエン(3x10ml)で共蒸発させ、エタノール/EtAc/ヘキサンで結晶化させて、濾過、真空乾燥して135mg(88%)の標記化合物を得た。
1H NMR(CD
3OD)7.58(m、1H)、7.47(m、
1H)、7.06(m、1H)、6.83(m、1H)、3.34(m、2H)、3.02(m、2H);
13C NMR 158.69、149.07、137.81、122.48、120.98、39.52、36.94;MS m/z+187.10(M+H)
。
【0188】
メチル4−ブロモブタノアート(223)
【化82】
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4−ブロモブタノイルクロリド(3.1ml、25.28mmol)を0℃で15mlの無水メタノールに添加した。Ar雰囲気下、0℃で2時間、次に室温で一晩攪拌を続けた。この混合物を濃縮し、EtAc/ヘキサン(1:5)で希釈後、SiO
2ゲルを通し
て濾過し、濃縮して4.50g(99%)の標記化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)3.65(s、3H)、3.43(t、2H、J=6.5Hz)、2.47(t、2H、J=7.1Hz)、2.13(dt、2H、J=6.7、13.6Hz);
13C
NMR 173.08、51.84、32.82、32.34、27.89;MS m/z+203.0(M+Na)。
【0189】
(Z)−メチル4−(7−メトキシ−2’、3’−ベンゾ[e]−5−オキソ−5、11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1、2−a][1、4]ジアゼピン−8−イルオキシ)ブタノアート
【化83】
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4mlのアセトン中の(Z)−2、3−ベンゾ−8−ヒドロキシ−7−メトキシ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1、2−a][1、4]ジアゼピン−5(11aH)−オン(60mg、0.20mmol)に、Cs
2CO
3(90mg、0.28mmol)、続けてメチル4−ブロモブタノアート(50mg、0.27mmol)を添加した。この混合物をAr雰囲気下一晩攪拌し、濃縮してSiO
2クロマトグラフィー(EtAc/DCM、1:5〜1:3で溶出)で精製して50.1mg(63%)の標記化合物を得た。
1H
NMR(CDCl
3)8.19(d、1H、J=7.9Hz)、7.80(d、1H、J=4.2Hz)、7.48(s、1H)、7.19(m、2H)、7.03(d、1H、J=7.4Hz)、6.77(s、1H)、4.41(m、1H)、3.88(s、3H)、3.64(m、2H)、3.62(s、3H)、3.42(dd、1H、J=3.4、13.7Hz)、2.50(t、2H、J=7.2Hz)、2.12(t、2H、J=6.8Hz);
13C NMR、173.64、164.12、163.24、152.
25、148.41、142.28、140.34、129.69、128.39、124.97、120.85、117.15、112.15、110.68、68.08、56.40、55.18、51.90、32.84、30.64、24.50;MS m/
z+187.10(M+H).MS m/z+417.2(M+Na)、435.2(M
+Na+H
2O)。
【0190】
4−(7−メトキシ−2、3−ベンゾ[e]−5−オキソ−5、11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1、2−a][1、4]ジアゼピン−8−イルオキシ)ブタン酸
【化84】
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15mlのジクロロエタン中の(Z)−メチル4−(7−メトキシ−2’、3’−ベンゾ[e]−5−オキソ−5、11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1、2−a][1、4]ジアゼピン−8−イルオキシ)ブタノアート(41mg、0.104mmol)およびトリメチルスズヒドロキシド(302mg、1.67mmol)を、Ar雰囲気下85℃で一晩還流した。この混合物を1M NaH
2PO
4、pH3.5で洗浄しM
gSO
4上で乾燥後、濾過、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EtAc/DCM/HCl、1:25:0.01%で溶出)で精製して30mg(76%)の標記化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)8.18(d、1H、J=7.9Hz)、7.85(m
、1H)、7.46(s、1H)、7.20(m、2H)、7.04(d、1H、J=7.4Hz)、6.81(s、1H)、4.40(m、1H)、3.86(s、3H)、3.63(m、2H)、3.23(dd、1H、J=10.2、16.3Hz)、2.52(t、2H、J=7.2Hz)、2.12(t、2H、J=6.8Hz);
13C NM
R、173.64、164.12、163.24、152.25、148.41、142.28、140.34、129.69、128.39、125.10、120.85、117.19、112.15、110.68、67.94、56.43、55.18、31.81、30.64、24.21;MS m/z−397.0(M+H
2O−H)。
【0191】
4−{[4−({4−[4−(4−(7−メトキシ−2’、3’−ベンゾ[e]−5−オキソ−5、11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1、2−a][1、4]ジアゼピン−8−イルオキシ)ブチリルアミノ]−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボニル}アミノ)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボニル]アミノ}−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボニル]−アミノ}−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸メチルエステル(226)
【化85】
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4mlのEtAc中のメチル4−(4−(4−(4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシラート(15mg、0.024mmol)に、1.0mlの濃HClを添加した。この混合物を室温で0.5時間攪拌し、エタノール/トルエン(6ml、1:1)で希釈後、濃縮しエタノール/トルエン(3x10ml)で共蒸発させ、真空中で乾燥した。この固体化合物は、これ以上精製せず直接使用した。この固体に、4−(7−メトキシ−2’、3’−ベンゾ[e]−5−オキソ−5、11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1、2−a][1、4]ジアゼピン−8−イルオキシ)ブタン酸(6mg、0.015mmol)、EDC(40mg、0.21mmol)、DIPEA(4ul、0.023mmol)および1mlのDMAを添加した。この混合物をAr雰囲気下で一晩攪拌し、濃縮してHPLC分取C−18カラム(Φ10mm×200mmカラム、流速9mL/min、および勾配溶媒システム、溶媒A:溶媒B=75:25(0〜5min)〜40:60(15min)〜20:80(25min)〜10:90(30min)、溶媒A=水、溶媒B=アセトニトリル/ジオキサン(1:2))で精製し、凍結乾燥して白色固体(4.2mg(30%)の標記化合物)を得た。MS m/z−900.3(M+H
2O−H)。
【0192】
S−3−(4−(4−(4−(4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−N、1−ジメチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)プロピルエタンチオアート(227)
【化86】
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4−(4−(4−(4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−メチル−1H
−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸(256mg、0.42mmol)、NHS(60mg、0.52mmol)およびEDC(500mg、2.60mmol)を4mlのDMA中で、Ar雰囲気下2時間攪拌し、次に、S−3−(メチルアミノ)プロピルエタンチオアート塩酸塩(76.5mg、0.42mmol)を添加して、この混合物を24時間攪拌を続けた後、濃縮しSiO
2クロマトグラフィー(THF/DCM=1:5〜1:4で溶出)で精製して198mg(64%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO)10.21
(s、1H)、10.09(s、1H)、10.06(s、1H)、9.08(s、1H)、7.76(d、1H、J=1.7Hz)、7.52(s、1H)、7.28(s、1H)、7.21(d、1H、J=1.7Hz)、6.97(s、1H)、6.87(s、1H)、3.98(s、1H)、3.86(s、3H)、3.75(s、3H)、3.73(s、3H)、3.66(m、2H)、2.85(s、3H)、2.60(m、2H)、2.01(s、3H)、1.45(s、9H);
13CNMR173.31、162.16、160.05、159.90、157.20、154.31、137.88、135.35、124.56、124.39、123.51、123.09、121.76、120.09、119.83、118.96、115.32、109.53、105.58、102.27、79.32、43.67、38.13、36.02、35.81、34.88、31.84、28.79、28.26、28.21、27.01;MS m/
z+759.2(M+Na)。
【0193】
(Z)−S−3−(4−(4−(4−(4−(4−(7−メトキシ−2、3−ベンゾ[e]−5−オキソ−5、11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1、2−a][1、4]ジアゼピン−8−イルオキシ)ブタンアミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−N、1−ジメチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)プロピルエタンチオアート
【化87】
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S−3−(4−(4−(4−(4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−N、1−ジメチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)プロピルエタンチオアート(227)(27mg、0.037mmol)を2mlのジオキサンおよび0.5mlの濃HCl中で15分間攪拌し、エタノール/トルエン(6ml、1:1)で希釈して、濃縮し、エタノール/トルエン(4x10ml)共蒸発させ、EtOH/DCM/ヘキサンで結晶化させて真空乾燥乾燥し21mgの固体を得た。この固体化合物をこれ以上精製せず直接使用した。この化合物に4−(7−メトキシ−2、3−ベンゾ[e]−5−オキソ−5、11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1、2−a][1、4]ジアゼピン−8−イルオキシ)ブタン酸(10mg、0.026mmol)、EDC(101mg、0.52mmol)、DIPEA(5ul、0.028mmol)および2mlのDMAを添加した。この混合物を一晩攪拌後濃縮し、DCMで希釈して1M NaH
2PO
4/NaCl(c
onc.)、pH4.0で洗浄後、MgSO
4上で乾燥、濾過、濃縮して、HPLC分取C−18カラム(Φ10mm×200mmカラム、流速9mL/min、および勾配溶媒システム、溶媒A:溶媒B=75:25(0〜5min)〜40:60(15min)〜20:80(25min)〜10:90(30min)、溶媒A=水、溶媒B=アセトニ
トリル/ジオキサン(1:2))で精製後凍結乾燥して白色固体8.2mg(32%)の標記化合物を得た。MS m/z−1015.1(M+H
2O−H)、UVε
(l=30
5nm)=32800M
−1cm
−1。
【0194】
tert−ブチル1−メチル−5−(1−メチル−2−(1−メチル−5−(1−メチル−5−(2−(ピリジン−2−イルジスルファニル)エチルカルバモイル)−1H−ピロール−3−イルカルバモイル)−1H−ピロール−3−イルカルバモイル)−1H−イミダゾール−4−イルカルバモイル)−1H−ピロール−3−イルカルバマート(229)
【化88】
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4−(4−(4−(4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸(102mg、0.17mmol)、2−(ピリジン−2−イルジスルファニル)エタンアミン塩酸塩(40mg、0.18mmol)、DIPEA(30ul、0.17mmol)およびEDC(200mg、1.04mmol)を2mlのDMA中で、Ar雰囲気下24時間攪拌し、濃縮してSiO
2クロマトグラフィー(THF/DCM=1:5〜1:4で溶出)で精製し90mg(68%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO)10.93(s、1H)、10.19(s、1H)、10.06
(s、1H)、9.03(s、1H)、8.81(m1H)、8.29(m、1H)、8.03(m、1H)、7.68(s、1H)、7.47(s、1H)、7.28(s、1H)、7.24(s、1H)、7.18(m、1H)、6.87(s、1H)、3.96(s、1H)、3.86(s、3H)、3.75(s、3H)、3.73(s、3H)、3.58(m、2H)、2.48(m、2H)、1.45(s、9H);MS m/z+
798.0(M+Na)、776.0(M+H)。
【0195】
4−(4−(4−(7−メトキシ−2、3−ベンゾ[e]−l−5−オキソ−5、11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1、2−a][1、4]ジアゼピン−8−イルオキシ)ブタンアミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−1−メチル−N−(1−メチル−5−(1−メチル−5−(メチル(2−(ピリジン−2−イルジスルファニル)エチル)カルバモイル)−1H−ピロール−3−イルカルバモイル)−1H−ピロール−3−イル)−1H−イミダゾール−2−カルボキサミド
【化89】
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tert−ブチル1−メチル−5−(1−メチル−2−(1−メチル−5−(1−メチル−5−(2−(ピリジン−2−イルジスルファニル)エチルカルバモイル)−1H−ピロール−3−イルカルバモイル)−1H−ピロール−3−イルカルバモイル)−1H−イミダゾール−4−イルカルバモイル)−1H−ピロール−3−イルカルバマート(229)(30mg、0.038mmol)を2mlのジオキサンおよび0.5mlの濃HCl中で15分間攪拌し、エタノール/トルエン(6ml、1:1)で希釈し、濃縮して、エタノール/トルエン(4x10ml)で共蒸発させ、EtOH/DCM/ヘキサンで結晶
化して真空乾燥後19.5mgの固体を得た。この固体化合物はこれ以上精製せず直接使用した。この固形物に、4−(7−メトキシ−2、3−ベンゾ[e]−5−オキソ−5、11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1、2−a][1、4]ジアゼピン−8−イルオキシ)ブタン酸(10mg、0.026mmol)、EDC(102mg、0.52mmol)、DIPEA(5μl、0.028mmol)および2mlのDMAを添加した。この混合物を一晩攪拌後濃縮し、DCMで希釈して1M NaH
2PO
4/Na
Cl(conc.)、pH4.0で洗浄後、MgSO
4上で乾燥、濾過、濃縮して、HPLC分取C−18カラム(Φ10mm×200mmカラム、流速9mL/min、および勾配溶媒システム、溶媒A:溶媒B=75:25(0〜5min)〜40:60(15min)〜20:80(25min)〜10:90(30min)、溶媒A=水、溶媒B=アセトニトリル/ジオキサン(1:2))で精製後凍結乾燥して白色固体7.5mg(27%)の標記化合物を得た。MS m/z−1050.0(M+H
2O−H)、UVε
(
l=305nm)=32855M
−1cm
−1。
【0196】
1−(4−(2−ブロモエトキシ)フェニル)エタノン
【化90】
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1−(4−ヒドロキシフェニル)エタノン(8.2g、60.2mmol)、炭酸カリウム(15.2g、110.1mmol)、およびKI(1.0g、6.0mmol)を100mlのDMF中で、5分間攪拌し、次に1、2−ジブロモエタン(60ml、696.2mmol)を添加した。この混合物一晩攪拌し、濃縮して、EtAc/ヘキサン(1:1)で希釈後0.1M HCl/NaCl(conc.)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥、濾過、濃縮してSiO
2クロマトグラフィー(EtAc/ヘキサン=1:3〜2:3で溶出)で精製し12.41g(85.2%)の標記化合物を得た。
1H NMR(C
DCl
3)7.87(ddd、2H、J=2.8、4.9、9.7Hz)、6.88(ddd、2H、J=2.8、4.9、9.6Hz)、4.29(t、2H、J=6.2Hz)、3.59(t、2H、J=6.2Hz);
13C NMR 196.88、162.11、131.15、130.54、113.80、68.06、29.50、26.62;MS m/z+264.80(M+Na)、266.80(M+2+Na)。
【0197】
(5−ヒドロキシ−1、3−フェニレン)ジメタノール
【化91】
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2.0M LiAlH
4のTHF溶液100mlに0℃で120mlのTHF中のジメ
チル5−ヒドロキシイソフタラート(12.3g、58.5mmol)溶液をAr雰囲気下15分かけて添加した。この混合物を0℃で30分、室温で一晩攪拌した。この混合物に0℃で20mlのメタノールを加えて反応を停止させ、H
3PO
4を添加してpHを5.0に調整し、セライトで濾過、濃縮、エーテル/ヘキサンで結晶化して76.6(85%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO)6.68(s、1H)、6.61(
s、2H)、4.69(s、4H);MS m/z+177.0(M+Na)。
【0198】
1−(4−(2−(3、5−ビス(ヒドロキシメチル)フェノキシ)エトキシ)フェニル)エタノン(235)
【化92】
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60mlのDMA中の(5−ヒドロキシ−1、3−フェニレン)ジメタノール(3.0、20.0mmol)、炭酸ナトリウム(2.5g、29.0mmol)およびヨウ化ナトリウム(0.45g、2.9mmol)の攪拌溶液に、1−(4−(2−ブロモエトキシ)フェニル)エタノン(5.0、20.57mmol)を添加した。この混合物を一晩攪拌し、濃縮してSiO
2クロマトグラフィー(EtAc/ヘキサン=4:1〜5:1で溶出)で精製し、5.41g(86%)の標記化合物を得た。
1H NMR(CD
3OD
)7.99(ddd、2H、J=2.8、4.8、9.8Hz)、7.07(ddd、2H、J=2.8、4.7、9.8Hz)、6.94(s、1H)、6.89(s、2H)、4.58(s、4H)、4.42(dd、2H、J=2.2、6.1Hz)、4.37(m、2H)、2.55(s、3H);
13C NMR 199.55、164.66、160.59、144.72、132.03、131.74、119.16、115.64、113.11、68.36、67.87、65.20、26.53;MS m/z+3
39.2(M+Na)。
【0199】
1-(4-(2-(3,5-ビス(ブロモメチル)フェノキシ)エトキシ)フェニル)エタノン (236)
【化93】
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1−(4−(2−(3、5−ビス(ヒドロキシメチル)フェノキシ)エトキシ)フェニル)エタノン(0.216g、0.68mmol)、四臭化炭素(0.50g、1.50mmol)およびPPh3(0.40g、1.52mmol)を18mlのTHF中でAr雰囲気下一晩攪拌し、濾過した。この溶液を濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EtAc/ヘキサン=1:4で溶出)で精製後、エーテル/ヘキサンで結晶化して277mg(92%)の標記化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)7.94(ddd、2H
、J=2.7、4.6、9.6Hz)、7.02(s、1H)、6.98(ddd、2H、J=2.7、4.6、9.6Hz)、6.91(d、2H、J=1.2Hz)、4.62(s、4H)、4.35(m、4H)、2.55(s、3H);
13C NMR 197.05、162.63、159.14、139.98、130.96、130.85、122.57、155.60、114.52、66.78、66.73、32.88、26.57;MS m/z+462.9(M+Na)、464.9(M+2+Na)。
【0200】
(R)−メチルピペリジン−2−カルボキシラート(238)
【化94】
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150mlの無水メタノール中の(R)−ピペリジン−2−カルボン酸(5.00g、38.73)に、0℃、Ar雰囲気下チオニルクロリド(5.2ml、71.28mmol)を添加した。この混合物を0℃で30分、次いで室温で一晩攪拌後、濃縮、EtOH/ヘキサンで結晶化して4.96g(92%)の標記生成物を得た。
1H NMR(CD
3OD)3.67(s、3H)、3.57(m、1H)、2.79(m、1H)、2.69(m、1H)、2.01(m、1H)、1.98(m、1H)、1.73(m、1H)、1.55-1.45(m、4H);
13C NMR 171.22、62.50、51.
35、45.35、29.52、28.41、23.82;MS m/z+144.0(
M+H)。
【0201】
(R)−メチル 1−(4−(ベンジルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイ
ル)ピペリジン−2−カルボキシラート(239)
【化95】
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4−(ベンゾイルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロ安息香酸(1.70g、5.61mmol)、(R)−メチルピペリジン−2−カルボキシラート(1.05g、5.84mmol)、EDC(3.90g、20.31mmol)およびDIPEA(1.0ml、5.75mmol)を20mlのDMA中で一晩攪拌した。この混合物を濃縮しDCMで希釈後、1M NaH
2PO
4/NaCl(濃縮)および0.1M NaHCO
3/NaCl(濃縮)でそれぞれ洗浄した。有機溶媒層を分離させ、MgSO
4上で乾燥し、濾過、濃縮してSiO
2クロマトグラフィー(EtAc/DCM=1:15で溶出)で精製し1.772g(74%)の標記生成物を得た。
1H NMR(CDCl
3)7.69(
s、1H)、7.40-7.38(m、2H)、7.35−7.27(m、3H)、6.
76(d、1H)、5.15(s、2H)、3.91(s、3H)、3.83(s、1H)、3.73(s、3H)、3.18(m、2H)、1.70(m2H)、1.47(m、4H);
13C NMR 171.89、171.33、155.10、154.78、148.32、135.59、129.05、128.74、127.80、109.66、109.58、109.41、71.63、56.92、52.70、52.19、45.70、39.92、27.29、26.35、21.63;MS m/z+451
.2(M+Na)。
【0202】
(R)−1−(4−(ベンジルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル)ピペリジン−2−カルバルデヒド
【化96】
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30mlの1:1DCM/ベンゼン中の(R)−メチル1−(4−(ベンゾイルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル)ピペリジン−2−カルボキシラート(1.50g、3.50mmol)に、−78℃、Ar雰囲気下で10分かけて1.0MのDIBALトルエン溶液7.5mlを添加した。この混合物を−78℃で1時間攪拌し、0.5mlのメタノールで反応を停止した。この混合物を150mlのEtAcおよび100mlの0.2M HClで希釈した。有機溶媒層を分離させ、水層をEtOAc(3x80
ml)で抽出した。有機成分を合わせ、MgSO
4上で乾燥し、濾過、濃縮してSiO
2クロマトグラフィー(EtAc/ヘキサン=3:2で溶出)で精製し1.52g(90%)の標記生成物を得た。
1H NMR(CDCl
3)、9.60(s、1H)、7.70
(s、1H)、7.65-7.28(m、5H)、6.78(m、1H)、5.16(s
、2H)、3.92(s、3H)、3.22、(m、1H)、3.01(m、1H)、2.20(m、1H)、1.84(m、1H)、1.65-1.40(m、4H);
13C NMR 200.24、171.31、155.13、154.78、148.41、1
46.20、137.57、135.47、129.03、128.73、127.31、109.83、109.41、71.61、64.50、56.96、45.98、25.25、23.42、18.70;MS m/z+421.1(M+Na)。
【0203】
(R、Z)−3−(ベンジルオキシ)−2−メトキシ−7、8、9、10−テトラヒドロベンゾ[e]ピリド[1、2−a][1、4]ジアゼピン−12(6aH)−オン
【化97】
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25mlのTHFと15mlの水の混合物溶液中の(R)−1−(4−(ベンジルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル)ピペリジン−2−カルバルデヒド(1.0g、2.51mmol)に、Na
2S
2O
4(3.0g、17.25mmol)を添加した。この混合物を4時間攪拌し、メタノールとジオキサンで希釈後、濃縮し、ジオキサン(3x60ml)で共蒸発乾固した。この固体をCH
3OH/CH
2Cl
2(1:1、80ml)の混合物で超音波処理し、濾過し蒸発固化させた。得られた固体をCH
3OH(100ml)に溶解し0.4mlのHCl(濃縮)を添加した。この混合物を1時間攪拌し、0.1M NaHCO
3でpHを3.0に中和後、濃縮し、CH
2Cl
2(4x60
ml)で抽出した。有機層を合わせ、1M NaHCO
3/NaCl(conc.)で洗
浄し、Na
2SO
4上で乾燥し後、濾過、濃縮してSiO
2クロマトグラフィー(EtAc/CH
2Cl
2=1:3で溶出)で精製し615mg(70%)の標記生成物を得た。
1H NMR(CDCl
3)、7.81(d、1H、J=5.7Hz)、7.38〜7.
23(m、6H)、6.74(s、1H)、5.12(dd、2H、J=2.3、21.8Hz)、4.18(m、1H)、3.88(d、3H)、3.69(m、1H)、3.15(m、1H)、1.99(m、1H)、1.87(m、1H)、1.79〜1.65(m、4H);
13C NMR 167.76、163.31、150.72、148.48、140.09、136.46、128.87、128.28、127.53、121.77、111.01、71.02、56.41、49.84、39.93、24.76
、23.21、18.62;MS m/z+373.2(M+Na)、391.2(M+
Na+H
2O)、405.3(M+Na+CH
3OH)。
【0204】
(R、Z)−3−ヒドロキシ−2−メトキシ−7、8、9、10−テトラヒドロベンゾ[e]ピリド[1、2−a][1、4]ジアゼピン−12(6aH)−オン(242)
【化98】
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25mlのCH
2Cl
2中の(R、Z)−3−(ベンジルオキシ)−2−メトキシ−7、8、9、10−テトラヒドロベンゾ[e]ピリド[1、2−a][1、4]ジアゼピン−12(6aH)−オン(241)(215mg、0.614mmol)に、0℃で25mlのCH
2SO
3Hを添加した。この混合物を0℃で10分、次いで室温で2時間攪拌し、CH
2Cl
2で希釈し、冷1.0M NaHCO
3で中和後、CH
2Cl
2で抽出し
、Na
2SO
4上で乾燥、濾過、濃縮しSiO
2クロマトグラフィー(CH
3OH/CH
2Cl
2=1:15で溶出)で精製して122mg(70%)の標記生成物を得た。
1H
NMR(CDCl
3)、7.75(d、1H、J=5.7Hz)、7.28(s、1H
)、6.70(s、1H)、4.08(m、1H)、3.83(d、3H)、3.61(m、1H)、3.08(m、1H)、1.91(m、1H)、1.81(m、1H)、1.71〜1.55(m、4H);
13C NMR 167.81、163.46、148.53、145.71、140.84、121.23、111.89、111.39、56.45、49.83、39.96、24.71、23.22、18.60;MS m/z
+283.7(M+Na)。
【0205】
(5Z、5’Z、6aR、6a’R)−3、3’−(5−(2−(4−アセチルフェノキシ)エトキシ)−1、3−フェニレン)ビス(メチレン)ビス(オキシ)ビス(2−メトキシ−7、8、9、10−テトラヒドロベンゾ[e]ピリド[1、2−a][1、4]ジアゼピン−12(6aH)−オン)(243)
【化99】
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5mlのアセトン中の(R、Z)−3−ヒドロキシ−2−メトキシ−7、8、9、10−テトラヒドロベンゾ[e]ピリド[1、2−a][1、4]ジアゼピン−12(6aH)−オン(242)(42mg、0.16mmol)、Cs
2CO
3(100mg、0.307mmol)、KI(3.2mg、0.018mmol)の攪拌溶液に、1−(4−(2−(3、5−ビス(ブロモメチル)フェノキシ)エトキシ)フェニル)エタノン(236)(36mg、0.081mmol)を添加した。この混合物を一晩攪拌し濃縮してHPLC分取C−18カラム(Φ10mm×200mmカラム、流速9mL/min、および勾配溶媒システム、溶媒A:溶媒B=80:20(0〜5min)〜50:50(15min)〜30:70(25min)〜10:90(30min)、溶媒A=水、溶媒B=ジオキサン)で精製した後、凍結乾燥して白色固体39.1mg(61%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMF−d
7)、8.30(m、2H)、7.75(d、2
H、J=5.7Hz)、7.30(s、2H)、7.01(m、2H)、6.71(s、
2H)、6.68(s、1H)、6.63(s、2H)、5.21(s、4H)、4.43(m、2H)、4.32(m、2H)、4.08(m、2H)、3.83(s、6H)、3.61(m、2H)、3.08(m、2H)、2.56(s、3H)、1.91(m、2H)、1.81(m、2H)、1.71〜1.55(m、8H);MS m/z+8
23.2(M+Na)、839.3(M+K)、857.3(M+K+H
2O);MS
m/z−799.2(M−H)。
【0206】
tert−ブチル2−(4−(2、5−ジオキソ−2、5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)ブタノイル)ヒドラジンカルボキシラート(245)
【化100】
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4−マレイミド酪酸(245mg、1.33mmol)、tert−ブチルヒドラジンカルボキシラート(201mg、1.52mmol)およびEDC(400mg、2.08mmol)を5mlのCH
2Cl
2に加え、Ar雰囲気下一晩攪拌し、1M NaH
2
PO
4、/NaCl(conc)で洗浄後、MgSO
4上で乾燥、濾過し、濃縮してSiO
2クロマトグラフィー(MeOH/DCM=1:25で溶出)で精製し335mg(85%)の標記化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)、7.83(br、1H)、6
.65(s、2H)、6.50(br、1H)、3.58(t、2H、J=6.3Hz)、2.15(t、2H、J=7.0Hz)、1.90(dt、2H、J=6.8、13.4Hz)、1.40(s、9H);
13C NMR 171.30、155.61、134.41、82.00、37.13、31.38、28.36、24.95;MS m/z
+320.2(M+Na)。
【0207】
4−(2、5−ジオキソ−2、5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)ブタンヒドラジドトリフルロ酢酸塩(246)
【化101】
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8mlのDCM中のtert−ブチル2−(4−(2、5−ジオキソ−2、5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)ブタノイル)−ヒドラジンカルボキシラート(245)(200mg、0.673mmol)に、2mlのTFAを添加した。この混合物を45分間攪拌し、エタノール/トルエン(8ml、1:1)で希釈し、濃縮、エタノール/トルエン(3x10ml)で共蒸発させ、エタノール/EtAc/ヘキサンで結晶化し、濾過、真空乾燥して188mg(90%)の標記化合物を得た。
1H NMR(CD
3OD
)6.72(s、2H)、5.39(s、0.6H)、3.47(t、2H、J=6.6Hz)、2.20(m、2H)、1.85(m、2H);
13C NMR 172.72、135.56、54.93、39.20、37.99、25.20;M Sm/z+19
7.9(M+H)。
【0208】
(E)−N’−(1−(4−(2−(3、5−ビス(((S、Z)−2−メトキシ−12−オキソ−6a、7、8、9、10、12−ヘキサヒドロベンゾ[e]ピリド[1、2−a][1、4]ジアゼピン−3−イルオキシ)メチル)フェノキシ)エトキシ)フェニル)エチリデン)−4−(2、5−ジオキソ−2、5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)ブタンヒドラジド(247)
【化102】
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4−(2、5−ジオキソ−2、5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)ブタンヒドラジドトリフルロ酢酸塩(246)(3mg、0.0096mmol)、(5Z、5’Z、6aR、6a’R)−3、3’−(5−(2−(4−アセチルフェノキシ)エトキシ)−1、3−フェニレン)ビス(メチレン)ビス(オキシ)ビス(2−メトキシ−7、8、9、10−テトラヒドロベンゾ[e]ピリド[1、2−a][1、4]ジアゼピン−12(6aH)−オン)(243)(7.5mg、0.0093mmol)および50mg4Aモレキュラーシーブを無水HAcの5%DCM溶液2ml(4Aモレキュラーシーブで一日前に乾燥)中で2時間攪拌し、0.5mlのDIPEAで中和後、濃縮してHPLC分取C−18カラム(Φ10mm×200mmカラム、流速9mL/min、および勾配溶媒システム、溶媒A:溶媒B=80:20(0〜5min)〜50:50(15min)〜30:70(25min)〜10:90(30min)、溶媒A=水、溶媒B=メタノール/ジオキサン(2:1))で精製後凍結乾燥して白色固体5.6mg(61%)の標記化合物を得た。M Sm/z+1066.3(M+2CH
3OH+Na)。
【0209】
実施例13
huN901−IGN−07複合体の調製:
IGN誘導体に複合体化する対象としてCD56抗原に結合するhuN901抗体を選択した。0.05M N−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン−N’−2−エタンス
ルホン酸(HEPES)および2mM エチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含むpH
8水性バッファー中の3mg/mL濃度のhuN901抗体溶液をジメチルアセトアミド(DMA)中の20倍モル過剰溶液のIGN−07NHSエステルで処理し、バッファー中のDMA最終濃度を10%v/vとした。この反応混合物を室温で120分攪拌し、SephadexG25ゲル濾過カラム(HiPrep(登録商標)26/10脱塩カラムGE#17−5087−01)に注入した。このカラムは、前もって0.01Mクエン酸ナトリウム、0.135M塩化ナトリウム、を含むpH5.5水性バッファー中で平衡にしてある。産物を得るため画分を含む複合化抗体を集め、プールした。プール試料を同じ溶出バッファー(0.01Mクエン酸ナトリウム、0.135M塩化ナトリウム;pH5.5)に対して一晩透析しさらに産物を精製した。
【0210】
IGN−07(ε
330nm=15、231M−1cm−1およびε
280nm=26、864M−1cm−1)とhuN901抗体(ε
280nm=225、000M−1cm−1)に対して測定された吸光係数を使って分光光度測定により最終複合体のアッセイを行った。抗体1分子当たり平均3.1のIGN分子が結合した。
【化103】
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【0211】
IGN−10(化合物51)保存溶液の調製:
975.14g/モルの分子量を基準にジメチルアセトアミド(DMA)に溶解して0.004M保存溶液として、IGN−10の溶液を新しく作成した。保存溶液は、330nm(ε
330nm=15、500M−1cm−1)で測定される参照吸光係数を使って分光光度的に評価された。
【0212】
実施例14
muB38.1−IGN−10複合体の調製:
ジスルフィド結合によりIGN誘導体に複合体化する対象としてEpCAM抗原に結合するmuB38.1抗体を選択した。リン酸塩緩衝化した生理食塩水(PBS)(pH7.4)を含む水性バッファ−中の2.5mg/mL濃度のmuB38.1抗体溶液を、120モル過剰のl−ホモシステインチオラクトンで37℃にて12時間処理した。この反応混合物をSephadex G25ゲル濾過カラム(HiPrep(登録商標)26/
10脱塩カラムGE#17−5087−01)に注入した。このカラムは、前もってPBS:pH7.4で平衡化してあった。抗体を含む画分を集め、プールし、エルマンアッセイを使って反応性チオール含量をアッセイした。修飾した抗体を遊離チオール当たり4倍モル過剰のIGN−10(DMA中の)と処理して室温で8時間反応させた。反応混合物をSephadex G25ゲル濾過カラム(HiPrep(登録商標)26/10脱塩
カラムGE#17−5087−01)に注入した。このカラムは、前もって0.01Mクエン酸ナトリウム、0.135M塩化ナトリウム、を含むpH5.5水性バッファー中で平衡にしてある。産物を得るため画分を含む複合化抗体を集め、プールした。プール試料を同じ溶出バッファー(0.01Mクエン酸ナトリウム、0.135M塩化ナトリウム;pH5.5)に対して一晩透析しさらに産物を精製した。IGN−10(ε
330nm=15、500M−1cm−1およびε
280nm=26、864M−1cm−1)とmuB38.1抗体(ε
280nm=215、525M−1cm−1)に対して測定された吸光係数を使って分光光度測定により最終複合体のアッセイを行った。抗体1分子当たり平均0.7のIGN分子が結合した。
【化104】
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【0213】
実施例15
二本鎖DNA(dsDNA)に対するIGN二量体の結合およびアルキル化測定のためのDNAプローブアッセイ:
反応条件:100mM TRIS、1mM EDTA(pH8)中のdsDNA(25μM最終濃度)を3.7モル当量のIGN−01(化合物18)、IGN−02(化合物19)、またはIGN−09(化合物15)(アセトニトリルに溶解:最終アセトニトリル濃度は2容量%未満)と混合した。この反応物を15℃(dsDNAのTM以下)でインキュベートし、10μl分割量を種々の混合時間点で逆相HPLCに注入した。
HPLC条件:Waters Xbridge C82.1x50mmカラム、バッファーA:水中100mM ヘキサフルオロイソプロパノール、16.3mM トリエチルアミン、バッファーB:メタノール;98%A→100%B(32分)、0.25ml/分流量、60℃カラム加熱、260nm検出。プローブDNAピークと生成IGN/DNA付加物ピークに対する曲線下面積(AUC)はインキュベーション時間各時点での%架橋を測
定するため用いられる。
DNAアニーリング:ペルチエサーマルサイクラー(PTC−200、MJ Resea
rch)を使って一本鎖DNA(Invitrogen)をアニールしdsDNAを調製した。1mM DNAを100mM TRIS、1mM EDTA(pH8)に入れ80℃
に加熱し、次に15℃毎に90分かけて徐々に4℃に冷却した。生成したdsDNAをアッセイに使用するまで4℃に保持した。対照実験でIGN−01、IGN−02、およびIGN−09は一本鎖DNA(ssDNA)と共有結合付加物を形成しなかった。
【0214】
実施例16
【化105】
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2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル4−メチルベンゼンスルホナート:
無水ジクロロメタン(30mL)中の2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エタノール(1.64g、10mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(2.53g、25mmol)、トシルクロリド(3.81g、20mmol)およびDMAP(0.061g、0.5mmol)を室温で順次添加した。この混合物を一晩攪拌し、酢酸エチルで希釈して後処理をし、濾過してトリエチルアミン塩酸固形物を除去した。この固形物を酢酸エチルで洗浄し濾液を濃縮した。残渣を酢酸エチルで希釈し濾過し余分の沈殿物を除去した。濾液を濃縮して、粗製物の液体を得た。これをシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール)で精製し油として化合物249a(3.16g、収率=99%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ7.81(d、J=8.
0Hz、2H)、7.35(d、J=8.0Hz、2H)、4.17(t、J=3.2Hz、2H)、3.70(t、J=4.8Hz、2H)、3.64−3.60(m、6H)、3.54(t、J=4.8Hz、2H)、3.38(s、3H)、2.46(s、3H);
13C NMR(400Hz、CDCl
3):δ144.7、133.0、129.
8、127.9、71.9、70.7、70.52、70.50、69.2、68.6、59.0、21.6;MS(m/z):実測値341.1(M+Na)
+。
【0215】
【化106】
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(5−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルアミノ)−1、3−フェニレン)ジメタノール:
無水DMF(9mL)中のトシラート249a(1.85g、5.81mmol)およびアニリン化合物26(1.78g、11.6mmol)の混合物に、無水炭酸カリウム(1.61g、11.6mmol)を添加した。この混合物を85℃に加熱し、この温度で一晩攪拌した。この溶液を室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈しこれをセライトで濾過し、固形分をジクロロメタンで洗浄した。この濾液を濃縮し、残渣をジクロロメタンで希釈し、再度濾過して余分の固形分を除去した。濾液を濃縮し残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール)で精製して淡黄色油として化合物249b(
835mg、収率=48%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ6.
60(s、1H)、6.47(s、2H)、4.48(s、4H)、4.31(bs、1H)、3.66−3.59(m、8H)、3.55−3.52(m、2H)、3.36(s、3H)、3.24(t、J=4.8Hz、2H);
13C NMR(400Hz、C
DCl
3):δ148.5、142.4、114.6、110.7、71.8、70.4、70.3、70.1、69.4、64.9、58.9、43.5;MS(m/z):実測値322.2(M+Na)
+。
【0216】
【化107】
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化合物249c(IGN−14リンカー):
無水アセトニトリル(5mL)中の化合物249b(319mg、1.07mmol)およびメチル4−ブロモブチラート(248mg、1.37mmol)に、無水炭酸カリウム(177mg、1.28mmol)を添加した。この混合物を攪拌し、還流し一晩加熱した(86℃油浴)。これを室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈しこの混合物をセライトで濾過し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール)で精製して無色油として化合物249c(IGN−14リンカー)(246mg、収率=58%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ6.69
(s、2H)、6.66(s、1H)、4.64(s、4H)、3.71(s、3H)、3.64−3.62(m、8H)、3.57−3.54(m、4H)、3.40−3.38(m、5H)、2.38(t、J=7.2Hz、2H)、1.93(p、J=7.2Hz、2H);MS(m/z):実測値422.3(M+Na)
+。
【0217】
【化108】
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化合物249d(IGN−14−OMe):
無水ジクロロメタン(3mL)中の化合物249c(120mg、0.3mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(146μl、1.05mmol)を添加した。この混合物を−10℃に冷却しメタンスルホニルクロリド(70μl、0.9mmol)を15分かけてゆっくり添加した。−10℃〜−5℃の温度で60分間攪拌し、氷/水を添加し反応を止めた。これを酢酸エチルで希釈し、冷水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、、高真空にして無色油としてメシラートを得た。このメシラートを酢酸エチルと一緒に10mLの丸底フラスコに移し、蒸発させ濃縮、高真空にした。化合物8(221mg、0.75mmol)を添加し、続けて無水DMF(2mL)および無水炭酸カリウム(207mg、1.5mmol)を添加した。この混合物を室温で一晩攪拌した。これをジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮した。残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2Oで溶出)で精製し淡黄色固体の化合物249d(IGN−14−OMe)(98mg、収率=34%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ8.29(d
、J=8.0Hz、2H)、7.86(d、J=4.4Hz、2H)、7.58(s、2H)、7.31−7.26(m、4H)、7.12(t、J=8.0Hz、2H)、6.
88(s、2H)、6.83(s、1H)、6.76(s、2H)、5.18(dd、J
1=23.2Hz、J
2=12.4Hz、4H)、4.49(dt、J
1=10.8Hz、J
2=4.4Hz、2H)、3.99(s、6H)、3.73−3.52(m、19H)、3.40−3.37(m、5H)、2.35(t、J=7.2Hz、2H)、1.90(p、J=7.2Hz、2H);
13C NMR(400Hz、CDCl
3):δ17
3.7、164.9、163.2、151.1、148.5、148.4、142.1、140.2、137.8、129.7、128.2、124.9、120.7、117.0、113.8、112.0、111.4、110.4、72.0、71.3、70.7、70.6、68.6、59.1、56.3、55.0、51.7、50.7、32.7、31.3、22.4;MS(m/z):実測値974.6(M+Na)
+、992.7(M+H
2O+Na)
+、1010.7(M+2H
2O+Na)
+、950.3(M-H
)
−、1022.3(M+4H
2O-H)
−。
【0218】
【化109】
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化合物249f(IGN−14−NHS):
無水1、2ジクロロエタン(2mL)中の化合物249d(105mg、0.11mmol)の溶液にトリメチルスズヒドロキシド(299mg、1.65mmol)を添加した。この混合物を80℃に加熱し一晩攪拌した。これを室温に冷却しジクロロメタンで希釈し、飽和塩化ナトリウムと5%塩酸(約1mL)の混合溶液で、次いでブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮した。残渣を短シリカゲルカラムを通しジクロロメタン/メタノールで溶出して余分のトリメチルスズヒドロキシドを除去した。生成物画分を濃縮し、高真空にして黄色固体の酸249e(102mg、収率=99%)を得た。MS(m/z):実測値936.1(M−H)
−、960.3(M+Na)
+。次いで化合物249eを無水ジクロロメタン(1mL)溶解した。次に、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS、37.5mg、0.326mmol)およびN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(EDC、62.5mg、0.326mmol)を順次添加した。この混合物を室温で一晩攪拌し、ジクロロメタンで希釈してブラインで洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。これを濾過し、濃縮して残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水で溶出)で精製した。生成物画分を合わせ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮、高真空にして淡黄色固体の化合物249f(IGN−14−NHS)(57.8mg、収率=51%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDC
l
3):δ8.28(d、J=7.6Hz、2H)、7.86(d、J=4.4Hz、2H)、7.58(s、2H)、7.31−7.27(m、4H)、7.12(t、J=7.6Hz、2H)、6.87(s、2H)、6.81(s、1H)、6.74(s、2H)、5.23(dd、J
1=26.4Hz、J
2=12.4Hz、4H)、4.49(dt、J
1=10.8Hz、J
2=4.4Hz、2H)、4.00(s、6H)、3.73−3.47(m、18H)、3.37(s、3H)、2.79−2.74(m、4H)、2.59(t、J=7.2Hz、2H)、1.97(p、J=7.2Hz、2H);MS(m/z):実測値1057.4(M+Na)
+。
【0219】
実施例17
【化110】
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化合物250a(IGN−16−OMe)および250b(IGN−18−OMe):
無水エタノール(1.0mL)および無水ジクロロメタン(0.5mL)中の化合物34(111mg、0.135mmol)の攪拌溶液に、ナトリウムボロヒドリド(1.0mg、0.027mmol)を0℃で添加した。30分後、氷/水浴を取り除き、反応混合物を室温で3時間攪拌を続けた。飽和塩化アンモニウムを添加して反応を停止し、ジクロロメタンで希釈し混合物を分離させ、有機層をブラインで洗浄して、無水硫酸ナトリウム上で乾燥、濾過した。溶媒を減圧下除去し残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水で溶出)で精製し白色固体の化合物250a(IGN−16−OMe、6.6mg)および250b(8.0mg)を得た。250a:MS(m/z)、実測値845.3(M+Na)
+、863.3(M+H
2O+Na)
+.250b:
1H NM
R(400Hz、CDCl
3)、δ8.34(d、J=8.0Hz、2H)、7.49(s、2H)、7.27−7.03(m、6H)、6.89−6.87(m、3H)、6.05(s、2H)、4.96(dd、J
1=20.8Hz、J
2=12.8Hz、4H)、4.40−4.34(m、2H)、3.94−3.91(m、2H)、3.87(s、6H)、3.67(s、3H)、3.53−3.42(m、6H)、2.78(dd、J
1=16.8Hz、J
2=4.0Hz、2H)、2.38−2.37(m、2H)、1.79−1.77(m、4H);MS(m/z)、実測値847.3(M+Na)
+。
【0220】
実施例18
【化111】
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化合物251a:
酢酸エチル(10mL)中の化合物5(840mg、1.82mmol)の攪拌溶液に、パラジウム炭素(10%、193mg、0.182mmol)を添加した。フラスコを短時間真空にしバルーンで水素と置換した。この混合物を一晩水素化し、セライトで濾過した。固形分をメタノールで洗浄し、濾液を5%塩酸(0.1mL)で処理した。この溶液を減圧下濃縮し残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール)で精製し白色固体の化合物251a(512mg、yield=91%)を得た。
1HNMR(400Hz、CDCl
3)、δ8.21(d、J=8.0Hz、1H)、8.09(bs、NH)、7.53(s、1H)、7.31−7.25(m、2H)、7.12(t、J=7.6Hz、1H)、6.61(s、1H)、6.22(bs、1H)、4.73(dd、J
1=10.4Hz、J
2=2.8Hz、1H)、4.07(dd、J
1=16.4Hz、J
2=2.4Hz、1H)、3.98(s、3H)、3.34(dd、J
1=16.4Hz、J
2=10.4Hz、1H);MS(m/z)、実測値333.1(M+Na)
+、308.9(M−H)
−。
【0221】
【化112】
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化合物251b(IGN−17−OMe):
無水DMF(1.5mL)中の化合物38(0.165mmol、実施例6に記載の方法に従い化合物30から調製)および251a(128mg、0.413mmol)の溶液に、無水炭酸カリウム(114mg、0.825mmol)を添加した。混合物を室温で一晩攪拌し、ジクロロメタンで希釈してブラインで洗浄後、無水硫酸ナトリウムと硫酸マグネシウム上で乾燥した。これを濾過し、濃縮し、残渣の一部を分取逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水で溶出)で精製して1.9mgの白色固体の化合物251bを得た。残りを分取薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、12:1)で精製し36.8mgの白色固体生成物を得た。合計38.7mgの化合物251b(IGN−17−OMe)を単離した(収率=28%)。
1H NMR(400Hz、C
DCl
3):δ8.61(s、2H)、8.15(d、J=8.0Hz、2H)、7.48(s、2H)、7.25(d、J=7.6Hz、2H)、7.20(t、J=7.6Hz、2H)、7.07(t、J=7.6Hz、2H)、6.73(s、1H)、6.69(s、2H)、6.58(s、2H)、5.02(dd、J
1=17.6Hz、J
2=13.2Hz、4H)、4.66(dd、J
1=10.4Hz、J
2=2.8Hz、2H)、4.00(dd、J
1=16.4Hz、J
2=2.4Hz、2H)、3.90(s、6H)、3.68(s、3H)、3.39−3.23(m、4H)、2.89(s、3H)、2.44−2.30(m、2H)、1.91−1.92(m、2H);
13C NMR
(400Hz、CDCl
3):δ174.5、169.1、164.2、151.6、149.6、146.9、141.2、137.3、130.6、129.4、127.5、124.9、124.8、119.6、117.1、114.2、112.5、110.9、106.0、71.4、58.0、56.2、51.9、51.7、38.3、31.1、28.2、21.8;MS(m/z)、実測値874.3(M+Na)
+、850.2(M−H)
−。
【0222】
実施例19
【化113】
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化合物252a:
無水THF(15mL)中の1、3−ジブロモアセトン(0.863g、純度75%、3.0mmol)およびメチル(トリフェニルホスホラニリデン)アセタート(1.505g、4.5mmol)を加熱して4.5時間還流した。この溶液を室温に冷却し濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し無色の液体の化合物252a(485mg、収率=60%)を得た。
1H NMR(400Hz、C
DCl
3):δ6.06(s、1H)、4.76(s、2H)、4.19(s、2H)、3.79(s、3H);
13C NMR(400Hz、CDCl
3):δ165.1、1
50.4、121.3、51.8、33.6、25.5。
【0223】
【化114】
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化合物252b(IGN−19−OMe):
無水DMF(1mL)中の化合物252a(32mg、0.118mmol)、モノマー8(87mg、0.294mmol)および無水炭酸カリウム(49mg、0.353mmol)の混合物を室温で一晩攪拌した。これをジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。この溶液を濾過し、濃縮してシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール)で精製し105mgの黄色発泡体化合物252bを副産物と共に得た。一部の生成物をさらに分取逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水で溶出)で精製し10mgの白色固体化合物252b(IGN−19−OMe)を得た。MS(m/z):実測値721.2(M+Na)
+、739.2(M+H
2O+Na)
+、757.2(M+2H
2O+Na)
+、697.1(M-H)
−、769.1(M+4H
2O-H)
−。
【0224】
実施例20
【化115】
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化合物253a:
無水エタノール(15mL)中の2−(methyldithio)−isobutyraldehyde(690mg、4.59mmol)の溶液に、メチルアミン(629μl、33%wt、5.05mmol)を添加した。この混合物を室温で4時間攪拌し、0℃に冷却し、次いでナトリウムボロヒドリド(174mg、4.59mmol)を添加した。1時間後、冷5%塩酸を数滴加えて反応を停止し、飽和炭酸水素ナトリウムで塩基性化した。この混合物をジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール中0.2%トリエチルアミン)で精製し揮発性化合物の淡黄色液体253a(491mg、収率=65%)を得た。
1H NMR(400Hz、C
DCl
3):δ2.61(s、2H)、2.45(s、3H)、2.39(s、3H)、1.32(s、6H)、1.20(s、NH);
13C NMR(400Hz、CDCl
3):δ61.2、51.7、37.2、26.5、25.3;MS(m/z):実測値166.0(M+H)
+。
【0225】
【化116】
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化合物253b:
無水1、2−ジクロロエタン(1.5mL)中の化合物249c(117mg、0.293mmol)とトリメチルスズヒドロキシド(794mg、4.39mmol)の混合物を80℃に加熱し、一晩攪拌した。これを室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈して飽和塩化ナトリウムと5%塩酸(約1mL)の混合溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール)で精製し、無色油の酸253b(93.9mg、収率=99%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ6.62(s、2H)、6.57(s
、1H)、4.50(s、4H)、3.63−3.54(m、8H)、3.53−3.46(m、4H)、3.36−3.31(m、5H)、2.29(t、J=6.8Hz、2H)、1.83(p、J=6.8Hz、2H);
13C NMR(400Hz、CDCl
3):δ177.0、148.2、142.4、113.8、110.1、71.9、70.7、70.6、70.4、68.8、65.2、59.0、50.8、50.7、31.4、22.3;MS(m/z):実測値384.2(M−H)
−、408.4(M+Na)
+。
【0226】
【化117】
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化合物253c:
無水ジクロロメタン(1.5mL)中のアミン253a(44.3mg、0.268mmol)およびカルボン酸253b(93.3、0.244mmol)の溶液に、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS、70.1mg、0.365mmol)およびDMAP(5.95mg、0.049mmol)を添加した。この混合物を室温で一晩攪拌し、ジクロロメタンで希釈後、飽和塩化アンモニウムとブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥して、濾過、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール)で精製して無色油の化合物253c(69.1mg、収率=53%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ6.71(s、2H)、6.64(s
、1H)、4.57(s、4H)、3.63−3.59(m、8H+2OH)、3.54−3.51(m、4H)、3.38−3.34(m、5H)、3.08(s、2.35H)、3.00(s、0.65H)、2.86(bs、2H)、2.43(s、3H)、2.34(t、J=6.8Hz、2H)、1.95−1.88(m、2H)、1.36(s、1.3H)、1.31(s、4.7H);
13C NMR(400Hz、CDCl
3)
:δ173.7、148.5、142.7、113.2、109.8、72.0、70.8、70.7、70.6、68.9、65.6、59.1、56.5、53.0、52.2、51.0、50.8、38.8、30.6、26.6、25.6、22.3;MS(m/z):実測値555.5(M+Na)
+。
【0227】
【化118】
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化合物253d:
無水ジクロロメタン(1.5mL)中の化合物253c(69.1mg、0.13mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(63μl、0.454mmol)を添加した。この混合物を−10℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(30μl、0.389mmol)をゆっくり15分かけて添加した。この溶液を−10℃〜−5℃で60分間攪拌を続け、氷/水の添加により反応を停止した。これを酢酸エチルで希釈し、冷水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮、高真空にして無色油のメシラートを得た。このメシラートを10mL丸底フラスコに酢酸エチルと共に移し、濃縮して高真空にした。化合物8(99mg、0.338mmol)、続けて無水DMF(1mL)、無水炭酸カリウム(90mg、0.65mmol)を添加した。この混合物を室温で一晩攪拌した。これをジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール)で精製し150mgの黄色発泡体を得、これをさらに分取逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2Oで溶出)で精製して淡黄色化合物253d(50.7mg、収率=36%)を得た。MS(m/z):実測値1107.7(M+Na)
+、1125.7(M+H
2O+Na)
+、1143.7(M+2H
2O+Na)
+、1083.4(M-H)
−、1155.5(M+4H
2O-H)
−。
【0228】
【化119】
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化合物253e:
トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィンヒドロクロリド(TCEP、19.1mg、0.067mmol)を入れた小さなバイアルに数滴の脱イオン水を添加した。試験紙の表示pHで約7になるまで飽和炭酸水素ナトリウムを滴下した。次にこれをpH6.5リン酸塩バッファー(0.4mL)で希釈して新しいTCEP溶液を得た。化合物253d(24.1mg、0.022mmol)をメタノール(3mL)およびアセトニトリル(1mL)に加え攪拌した溶液にTCEP溶液を添加し、室温で1.5時間攪拌した。これをジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥して、濾過、濃縮して黄色固体のチオール(21.9mg)を得、これを直接次のステップに使用した(このチオールは凝集のため精製できない)。無水ジクロロメタン(0.1mL)およびメタノール(0.4mL)中のチオール(21.9mg、0.021mmol)の溶液に4−(2−ピリジルジチオ)ブタン酸(24.2mg、0.105mmol)およびトリエチルアミン(29μl、0.211mmol)を添加した。この混合物を室温で5時間攪拌し、飽和塩化アンモニウムで反応停止した。これをジクロロメタンで希釈し、分離させて、有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥して濾過、濃縮した。残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水で溶出)で精製し白色固体の化合物253e(7.3mg、収率=30%)を得た。
1H NMR(400Hz、
CDCl
3):δ8.28(d、J=7.6Hz、2H)、7.89(bs、2H)、7
.60(bs、2H)、7.31−7.26(m、4H)、7.12(t、J=7.6Hz、2H)、6.91−6.78(m、5H)、5.22−5.13(m、4H)、4.54−4.49(m、2H)、3.99(s、6H)、3.68−3.41(m、20H)、3.38(s、3H)、3.07(s、3H)、2.78−2.77(m、2H)、2.47(bs、2H)、2.35(bs、2H)、2.01−1.95(m、4H)、1.31(s、6H);MS(m/z):実測値1179.7(M+Na)
+、1197.7(M+H
2O+Na)
+、1073.6(M+H
2O-H)
−、1191.5(M+
2H
2O-H)
−。
【0229】
【化120】
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化合物253f:
無水ジクロロメタン(0.5mL)中の化合物253e(9.0mg、0.00778mmol)を加えた溶液に、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS、2.68mg、0.023mmol)およびN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(EDC、4.47mg、0.023mmol)を続けて添加した。この混合物を室温で一晩攪拌し、ジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。これを濾過、濃縮して残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水で溶出)で精製した。生成物画分を合わせ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮し高真空にして黄色発泡体の化合物253f(IGN−20−NHS)(4.4mg、収率=45%)を得た。MS(m/z):実測値1276.7(M+Na)
+。
【0230】
実施例21
【化121】
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化合物254a(IGN−23−OMe)および254b(IGN−24−OMe):
無水エタノール(1.0mL)および無水ジクロロメタン(0.4mL)中の化合物249d(91.8mg、0.103mmol)の攪拌溶液に、0℃でナトリウムボロヒドリド(0.4mg、0.0106mmol)を添加した。30分後、氷/水を取り除き、反応混合物を室温で3時間攪拌を続けた。飽和塩化アンモニウムナトリウムを添加して反応を停止し、ジクロロメタンで希釈しこの混合物を分離させ、有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥して濾過した。溶媒を減圧下除去し、残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水で溶出)で精製し黄色固体の化合物254a(IGN−23−OMe、24.2mg、収率=24.5%)および254b(IGN−24−OMe、26.3mg、収率=26.6%)を得た。254a:
1H NMR(40
0Hz、CDCl
3):δ8.34(d、J=8.0Hz、1H)、8.27(d、J=7.6Hz、1H)、7.83(d、J=4.4Hz、1H)、7.57(s、1H)、7.46(s、1H)、7.29−7.02(m、6H)、6.87(s、1H)、6.75(s、1H)、6.70−6.66(m、2H)、6.10(s、1H)、5.21−5.02(m、4H)、4.49−4.39(m、2H)、3.99(s、3H)、3
.89(s、3H)、3.66(s、3H)、3.64−3.41(m、19H)、3.39−3.34(m、4H)、2.78(dd、J
1=16.4Hz、J
2=3.6Hz、1H)、2.33(t、J=7.2Hz、2H)、1.90−1.84(m、2H);
13C NMR(400Hz、CDCl
3):δ173.8、166.8、164.0、
163.5、152.3、151.2、148.7、148.5、143.0、142.1、140.7、140.2、138.5、137.8、129.8、129.7、128.3、127.9、125.0、124.7、123.9、120.9、117.5、117.0、114.6、113.4、113.2、112.1、111.6、110.2、110.1、104.2、72.1、71.4、71.2、70.80、70.76、70.70、68.7、59.2、57.3、56.5、56.4、55.1、54.8、51.8、50.9、50.7、33.3、32.7、31.3、22.4;MS(m/z)、実測値976.7(M+Na)
+、994.6(M+H
2O+Na)
+;254b:MS(m/z)、実測値978.7(M+Na)
+。
【0231】
【化122】
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化合物254cおよび254d(IGN−23−NHS):
無水1、2ジクロロエタン(1mL)中の化合物254a(31.8mg、0.033mmol)の溶液に、トリメチルスズヒドロキシド(90mg、0.5mmol)を添加した。この混合物を80℃に加熱し一晩攪拌した。これを室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈し、飽和塩化ナトリウムと5%塩酸(約1mL)の混合溶液で、続けてブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮した。残渣を短シリカゲルカラムを通し、ジクロロメタン/メタノールで溶出して余分のトリメチルスズヒドロキシドを除去した。生成物画分を濃縮し高真空にして、黄色固体の酸254c(20.8mg、収率=66%)を得た。MS(m/z):実測値938.2(M−H)
−、962.3(M+Na)
+。次に、化合物254c(20.8mg、0.022mmol)を無水ジクロロメタン(1mL)に溶解した。反応フラスコを短時間真空にしアルゴンと置換した。N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS、5.09mg、0.044mmol)およびN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(EDC、8.48mg、0.044mmol)を続けて添加した。この混合物を室温で一晩攪拌し、ジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。これを濾過、濃縮して残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水で溶出)で精製した。生成物画分を合わせてジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮し高真空にして淡黄色固体の化合物254d(IGN−23−NHS)(9.8mg、収率=43%)を得た。MS(m/z):実測値1059.6(M+Na)
+、1077.6(M+H
2O+Na)
+。
【0232】
【化123】
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化合物254eおよび254f(IGN−24−NHS):
無水1、2ジクロロエタン(1mL)中の化合物254b(26.3mg、0.028mmol)の溶液に、トリメチルスズヒドロキシド(74.6mg、0.413mmol
)を添加した。この混合物を80℃に加熱し一晩攪拌した。これを室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈し、飽和塩化ナトリウムと5%塩酸(約1mL)の混合溶液で、続けてブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮した。残渣を短シリカゲルカラムを通し、ジクロロメタン/メタノールで溶出して余分のトリメチルスズヒドロキシドを除去した。生成物画分を濃縮し高真空にして、黄色固体の酸254e(26mg、収率=100%)を得た。MS(m/z):実測値940.5(M−H)
−、964.6(M+Na)
+。化合物2542(26mg、0.028mmol)を無水ジクロロメタン(1mL)に溶解した。N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS、9.57mg、0.083mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(EDC、15.9mg、0.083mmol)およびDMAP(0.34mg、0.0028mmol)を続けて添加した。この混合物を室温で一晩攪拌し、ジクロロメタンで希釈し、飽和塩化アンモニウムとブラインで洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。これを濾過、濃縮して残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水で溶出)で精製した。生成物画分を合わせてジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮し高真空にして淡黄色固体の化合物254f(IGN−24−NHS)(3.0mg、収率=10%)を得た。MS(m/z):実測値1061.7(M+Na)
+。注記:DMAPは低収率の原因となる可能性があるので、添加するべきではなかった。
【0233】
実施例22
【化124】
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化合物255a:
無水ジクロロメタン(3mL)中のO−メチル−ウンデカエチレングリコール(500mg、0.968mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(270μl、1.94mmol)、トシルクロリド(277mg、1.45mmol)およびDMAP(5.91mg、0.048mmol)を室温で順次添加した。この混合物を一晩攪拌を続け、酢酸エチルで希釈して反応を停止し、濾過してトリエチルアミン塩酸塩固形物を除去した。その固形物を酢酸エチルで洗浄し、濾液を濃縮した。残渣を酢酸エチルで希釈し、濾過して余分の沈殿物を除去した。濾液を濃縮して液体の粗製物を得た。これをシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール)で精製し淡黄色油の化合物255a(630mg、収率=97%)を得た。
1HNMR(400Hz、CDCl
3):δ7.81(d、J=8.0Hz、2H)、7.35(d、J=8.0Hz、2H)、4.17(t、J=4.8Hz、2H)、3.72−3.54(m、42H)、3.39(s、3H)、2.46(s、3H);MS(m/z):実測値693.6(M+Na)
+。
【0234】
【化125】
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化合物255b:
無水DMF(3mL)中のトシラート255a(630mg、0.939mmol)およびアニリン28(238mg、0.939mmol)の混合物に、無水炭酸カリウム(195mg、1.409mmol)およびヨウ化カリウム(31.2mg、0.188mmol)を添加した。この混合物を85℃に加熱しこの温度で一晩攪拌した。この溶液を
室温まで冷却し、ジクロロメタンで希釈しこれをセライトで濾過し固形分をジクロロメタンで洗浄した。濾液を濃縮し、残渣をジクロロメタンで希釈し、再度濾過して余分の固形物を除去した。濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/10%メタノールTHF溶液)で精製し無色油の化合物255b(41.8mg、収率=5.9%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ6.66(s、2H)、6.
65(s、1H)、4.60(s、4H)、3.69(s、3H)、3.66−3.58(m、42H)、3.56−3.53(m、2H)、3.39−3.36(m、5H)、2.52(broads、2OH)、2.36(t、J=7.2Hz、2H)、1.91(p、J=7.2Hz、2H);
13C NMR(400Hz、CDCl
3):δ173
.9、148.5、142.8、113.4、109.9、72.1、70.8、70.7、68.9、65.7、59.2、51.8、50.9、50.7、31.3、22.4;MS(m/z):実測値774.3(M+Na)
+。
【0235】
【化126】
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化合物255c(IGN−26−OMe):
無水ジクロロメタン(1mL)中の化合物255b(41.8mg、0.056mmol)を加え攪拌した溶液に、トリエチルアミン(27μl、0.196mmol)を添加した。この混合物を−10℃に冷却しメタンスルホニルクロリド(12.9μl、0.167mmol)を15分かけてゆっくり添加した。この溶液を−10℃〜−5℃で60分間攪拌を続け、氷/水の添加により反応を停止した。これを酢酸エチルで希釈し冷水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮し高真空にしてメシラートを無色油として得た。MS(m/z):実測値930.3(M+Na)
+。このメシラート(30mg、0.033mmol)を酢酸エチルと共に5mL丸底フラスコに移し、濃縮し高真空に曝した。化合物8(29.2mg、0.099mmol)を加え、続けて、無水DMF(0.5mL)、無水炭酸カリウム(22.8mg、0.165mmol)およびヨウ化カリウム(5.5mg、0.033mmol)を添加した。この混合物を室温で一晩攪拌した。これをジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/10%メタノールTHF溶液)で精製し20.5mgの混合物を得、これは化合物255cを含んでいた。これを無水ジクロロメタン(0.3mL)に溶解した。トリエチルアミン(4μl、0.03mmol)、トシルクロリド(3.8mg、0.02mmol)およびDMAP(0.2mg、0.002mmol)を室温で順次添加した。この混合物を室温で一晩攪拌を続けた後、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール)で精製し11mgの淡黄色発泡体を得た。これを分取逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2Oで溶出)でさらに精製して無色発泡体の化合物255c(IGN−26−OMe)(1.6mg、収率=2.2%)を得た。MS(m/z):実測値1326.5(M+Na)
+、1344.6(M+H
2O+Na)
+、1362.5(M+2H
2O+Na)
+。
【0236】
実施例23
【化127】
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化合物256a:
無水エタノール(6mL)および無水ジクロロメタン(2mL)中の化合物7(384mg、1.0mmol)の攪拌溶液に、0℃でナトリウムボロヒドリド(37.8mg、1.0mmol)を添加した。30分後、氷/水浴を取り除き、反応混合物の攪拌を室温で一晩続けた。この反応を飽和塩化アンモニウムを添加して停止し、ジクロロメタンで希釈しこの混合物を分離させ、有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後濾過した。溶媒を減圧下除去し白色固体の化合物256a(369mg、収率=96%)を得た。
1HNMR(400Hz、CDCl
3):δ8.37(d、J=8.0Hz、1H)、7.50(s、1H)、7.40−7.24(m、6H)、7.18(d、J=7.2Hz、1H)、7.05(t、J=7.2Hz、1H)、6.12(s、1H)、5.06(s、2H)、4.40(tt、J
1=10.0Hz、J
2=3.6Hz、1H)、3.87(s、3H)、3.52−3.41(m、3H)、2.78(dd、J
1=16.8Hz、J
2=3.6Hz、1H);
13CNMR(400Hz、CDCl
3):δ166.5、152.1、142.73、142.70、140.4、136.3、129.5、128.5、127.9、127.7、127.1、124.5、123.8、117.2、114.5、112.7、103.4、70.5、57.1、56.2、54.5、33.1;MS(m/z)、実測値409.2(M+Na)
+。
【0237】
【化128】
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化合物256b:
無水アセトニトリル(9mL)中の化合物256a(369mg、0.955mmol)の溶液に、ヨードメタン(65μl、1.05mmol)および炭酸カリウム(158mg、1.15mmol)を添加した。この混合物を攪拌し、82℃に加熱し一晩還流した。この反応混合物を油浴から取り除き、室温に冷却後、ジクロロメタンで希釈しこれをセライトで濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し無色発泡体の化合物256b(195mg、収率=51%)を得た。また、123mgの出発物質256aを回収した。
1H NMR(400Hz、
CDCl
3):δ8.29(d、J=8.0Hz、1H)、7.46(s、1H)、7.44(s、1H)、7.39−7.24(m、5H)、7.16(d、J=7.2Hz、1H)、7.04(t、J=7.6Hz、1H)、6.46(s、1H)、5.19(dd、J
1=15.2Hz、J
2=12.4Hz、2H)、4.36−4.29(m、1H)、3.89(s、3H)、3.38−3.31(m、2H)、3.02(dd、J
1=10.8Hz、J
2=4.0Hz、1H)、2.70(dd、J
1=16.8Hz、J
2=2.8Hz、1H)、2.65(s、3H);
13C NMR(400Hz、CDCl
3):δ166.9、151.2、144.2、142.1、141.9、136.7、129.8、128.6、128.0、127.8、127.3、125.1、123.9、121.7、117.1、113.5、104.7、71.1、64.2、57.2、56.3、40.2、32.0;MS(m/z):実測値423.2(M+Na)
+。
【0238】
【化129】
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化合物256c:
酢酸エチル(2.5mL)中の化合物256b(195mg、0.487mmol)の攪拌溶液に、パラジウム炭素(10%、25.9mg、0.024mmol)を添加した。フラスコを短時間真空にしてバルーンで水素に置換した。この混合物を一晩続けて水素化し、セライトで濾過した。濾液を減圧下濃縮し残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール)で精製し白色固体の化合物256c(126mg、収率=83%)を得た。
1HNMR(400Hz、MeOD):δ8.14(d、J=8.0Hz、1H)、7.30−7.23(m、2H)、7.22(s、1H)、7.10(t、J=7.6Hz、1H)、6.56(s、1H)、4.46−4.38(m、1H)、3.88(s、3H)、3.48−3.37(m、2H)、3.12(dd、J
1=10.8Hz、J
2=4.4Hz、1H)、2.84(dd、J
1=16.8Hz、J
2=2.8Hz、1H)、2.80(s、3H)。
【0239】
【化130】
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化合物256d(IGN−29−OMe):
無水ジクロロメタン(2mL)中の化合物249c(136mg、0.34mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(142μl、1.02mmol)を添加した。この混合物を−10℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(66μl、0.85mmol)を15分かけてゆっくり添加した。この溶液の攪拌を−10℃〜−5℃で60分間続け、氷/水の添加により反応を停止した。これを酢酸エチルで希釈し、冷水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮し高真空にして無色油のメシラートを得た。このメシラートを酢酸エチルと共に10mL丸底フラスコに移し、濃縮し高真空にした。これに化合物8(120mg、0.41mmol)および256c(106mg、0.34mmol)を添加し、続けて無水DMF(1.5mL)、無水炭酸カリウム(235mg、1.7mmol)を添加した。この混合物を室温で一晩攪拌した。これをジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮した。残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2Oで溶出)で精製し黄色固体の化合物256d(IGN−29−OMe)(46mg、収率=14%)および化合物256eを得た。256d:
1HNMR(400Hz、CDCl
3)、δ8.27(d、J=8.0Hz、2H)、7.84(d、J=4.8Hz、1H)、7.57(s、1H)、7.32−7.04(m、7H)、6.87(s、1H)、6.82(s、1H)、6.76−6.70(m、2H)、6.50(s、1H)5.18−5.12)m、4H)、4.49−4.43(m、1H)、4.40−4.35(m、1H)、3.98(s、3H)、3.89(s、3H)、3.68−3.52(m、18H)、3.41−3.36(m、6H)、3.08(dd、J
1=10.8Hz、J
2=4.4Hz、1H)、2.56(dd、J
1=16.8Hz、J
2=2.8Hz、1H)、2.70(s、3H)、2.34(t、J=7.2Hz、2H)、1.92−1.85(m、2H);MS(m/z):実測値990.6(M+Na)
+、1008.6(M+H
2O+Na
)
+.256e:MS(m/z):実測値1006.6(M+Na)
+。
【0240】
【化131】
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化合物256fおよび化合物256g(IGN−29−NHS):
無水1、2ジクロロエタン(1.5mL)中の化合物256d(46mg、0.048mmol)の溶液に、トリメチルスズヒドロキシド(129mg、0.71mmol)を添加した。この混合物を80℃に加熱し一晩攪拌した。これを室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈し、飽和塩化ナトリウムと5%塩酸(約1mL)の混合溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮した。残渣を短シリカゲルカラムを通しジクロロメタン/メタノールで溶出して余分のトリメチルスズヒドロキシドを除去した。生成物画分を濃縮し高真空にして黄色固体の酸256f(36.9mg、収率=81%)を得た。MS(m/z):実測値952.8(M−H)
−。次に、化合物256f(36.9mg、0.039mmol)を無水ジクロロメタン(0.8mL)に溶解した。N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS、13.4mg、0.12mmol)およびN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(EDC、22.2mg、0.12mmol)を続けて添加した。この混合物を室温で一晩攪拌し、ジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。これを濾過、濃縮し残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水で溶出)で精製した。生成物を含む画分を合わせ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮し高真空にして淡黄色固体の化合物256g(IGN−29−NHS)(25.4mg、収率=62%)を得た。MS(m/z):実測値1073.4(M+Na)
+、1091.4(M+H
2O+Na)
+、1103.3(M+3H
2O-H)
−。
【0241】
実施例24
【化132】
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メチル1−(4−(ベンジルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル)−6−ニトロインドリン−2−カルボキシラート(258b):
セパレートフラスコ中でメチル6−ニトロインドリン−2−カルボキシラート(258a)(0.233g、1.048mmol)を無水テトラヒドロフラン(4ml)に溶解し、氷浴で0℃に冷却した。別のフラスコに4−(ベンジルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイルクロリド(4)(0.371g、1.153mmol)を無水テトラヒドロフラン(4ml)に溶解し、氷浴で0℃に冷却した。インドリンを入れたフラスコにシリンジでトリエチルアミン(0.438ml、3.15mmol)を添加し、0℃でアセチルクロリド4をカニューレで反応混合物に急速添加した。この反応混合物を0℃で90分間攪拌し、次に室温でさらに1時間攪拌した。この反応混合物を5%HClで反応を止め、酢酸エチル(3x)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸
ナトリウム上で乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中30%Acetoneを使用)で精製し黄色発泡体のメチル1−(4−(ベンジルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル)−6−ニトロインドリン−2−カルボキシラート(258b)(0.220g、0.434mmol、41.4%yield)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ3.30(m、1H)、3.60(
s、3H)、3.69(m、1H)、3.86(s、3H)、4.64(dd、1H、J=2.4Hz、10.8)、5.23(s、2H)、7.31(m、1H)、7.46(m、6H)、7.99(dd、1H、J=2.0、8.0Hz)、9.04(d、1H、J=2.0Hz).MS(m/z)、実測値530.1([M]
++Na)。
【0242】
【化133】
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1−(4−(ベンジルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル)−6−ニトロインドリン−2−カルバルデヒド(258c):
メチル1−(4−(ベンジルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル)−6−ニトロインドリン−2−カルボキシラート(258b)(1.023g、2.016mmol)を無水ジクロロメタン(2.5mL)およびトルエン(7.5mL)の混合物に溶解し、ドライアイスとアセトンの浴で−78℃に冷却した。15分後、DIBAL−H(1.0MのTHF溶液)(4.03mL、4.03mmol)をシリンジポンプで約20分かけて添加した。生成した溶液を−78℃で2時間攪拌し、メタノール(1ml)を滴下して−78℃で反応を停止した。次いでこの反応混合物を5%HClおよび酢酸エチルで希釈し、室温に暖めた。水層を追加の酢酸エチルで洗浄し、合わせた有機層をブラインで洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。この反応混合物をセライト層を通過させた後、減圧下濃縮した。組成物残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中40%アセトン使用)で精製し1−(4−(ベンジルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル)−6−ニトロインドリン−2−カルバルデヒド(258c)(621mg、1.301mmol、64.5%yield)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3
):δ 3.15−3.60・(m、2H)、3.90(s、0.6H)、3.92(s
、1.2H)、3.97(s、1.2H)、4.57(d、0.2H、J=4.8Hz)、5.21(m、2.4H)、5.5(m、0.4H)、6.39(s、0.4H)、6.46(s、0.2H)、6.76(s、0.2H)、6.89(s、0.4H)、7.01(s、0.4H)、7.19−7.41(m、5.6H)、7.60−7.77(m、1.6H)、7.86−7.91(m、0.8H)、8.94(s、0.4H)、9.34(s、0.4H)、9.74(s、0.4H)、9.90(s、0.2H).MS(m/z)、実測値500.1([M]
++Na)。
【0243】
【化134】
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化合物258e:
1−(4−(ベンジルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル)−6−ニトロインドリン−2−カルバルデヒド(258c)(0.125g、0.262mmol)をテトラヒドロフラン(8mL)と水(5.33mL)に溶解した。この溶液に、ナトリウムヒドロ亜硫酸(0.456g、2.62mmol)を添加し、反応系をセプタでフタをし、ニードルでベントして(窒素/アルゴンは不要)、一晩攪拌した。メタノールをこの反応混合物に添加しさらに30分間攪拌し、この時点で反応物を減圧下留去して全溶媒を除去した。残渣をメタノールとジクロロメタンの1:1混合物(20mL)に溶解したが、溶解しなかった残渣が残された。この混合物をセライトの短パッドの先端に取り付けたシリカ短パッドを通し、メタノールとジクロロメタンの1:1混合物で完全に洗浄した。濾液を再度セライトで濾過し、次にHClのジオキサン溶液(4M)をpHがおよそ3〜4になるまで攪拌しながら添加した。この反応混合物をさらに30分攪拌し、炭酸水素ナトリウム水溶液を反応物が塩基性(およそpH8〜9)になるまで加え、ここで追加のジクロロメタンを添加し、有機層を除去した。水層を追加のジクロロメタンで洗浄し、生成した有機層を合わせ、ブラインで洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下濃縮した。化合物258d(0.105g、0.263mmol、100%収率)を含む残渣をこれ以上精製せず次のステップで使用した。MS(m/z)、実測値454.2([M]
++Na+CH3OH)。
小さなバイアル中で、4−メチル−4−(メチルジスルファニル)ペンタン酸(0.061g、0.313mmol)、EDC(0.060g、0.313mmol)、およびDMAP(0.038g、0.313mmol)を、攪拌しながらジクロロメタン(1mL)に溶解した。この混合物に、ジクロロメタン(1.5mL)に溶解した化合物258d(0.125g、0.313mmol)を加え、この混合物を室温で一晩攪拌した。水を添加し相分離させた。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中50%酢酸エチル使用)で精製し化合物258e(0.037g、0.064mmol、20.54%収率)を得た。
1H N
MR(400Hz、CDCl
3):δ 1.27(s、6H)、1.97(t、2H、J
=8.0Hz)、2.06(t、2H、J=8.0Hz)、2.45(s、3H)、3.48(m、1H)、3.67(m、1H)、3.99(s、3H)、4.49(m、1H)、5.24(q、2H、J=8.4Hz)、6.90(s、1H)、7.22(d、1H、J=8.0Hz)、7.39(m、5H)、7.55(s、1H)、7.82(d、1H、J=8.0Hz)、7.87(d、1H、J=4.0Hz)、8.07(s、1H).MS(m/z)、実測値630.3([M]
++Na+MeOH)。
【0244】
【化135】
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化合物258f:
化合物258e(0.0185g、0.032mmol)を無水ジクロロメタン(0.5ml)に溶解し、この溶液に、無水ジクロロメタン(0.500ml)に溶解したメタンスルホン酸(0.021ml、0.321mmol)を添加して、生成した混合物を室温で3時間攪拌した。この反応混合物を氷とメタノールの混合物に注ぎ込み、炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7に中和した。この反応混合物を次にジクロロメタンで希釈し相分離させた。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、減圧下濃縮した
。残渣をシリカptlc(ジクロロメタン中3%メタノール使用)で精製しNH(4−メチル−4−メチルジチオ−ペンタノアート)−インドールIGNモノマー(0.007g、0.014mmol、44.9%収率)を得た。MS(m/z)、実測値484.0([M]
+−1)。
【0245】
【化136】
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化合物258g:
小さなバイアル中で、化合物8(0.033g、0.112mmol)を、室温で攪拌しながらDMF(1.5ml)に溶解した。これに1、3−ジヨードプロパン(0.065ml、0.561mmol)を添加し、続けて炭酸カリウム(0.023g、0.168mmol)を加えた。この反応混合物をホイルで覆い室温で一晩攪拌した。この反応混合物をジクロロメタンで希釈し、塩化アンモニウム水溶液とブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、減圧下濃縮した。残渣をシリカptlc(ヘキサン中50%酢酸エチル使用)で精製し化合物258g(0.018g、0.039mmol、34.7%収率)を得た。MS(m/z)、実測値533.0([M]
++K)。
【0246】
【化137】
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化合物258h(IGN−15−SMe):
小さなバイアル中で、化合物258f(0.007g、0.014mmol)を室温で攪拌しながらジメチルホルムアミド(1ml)に溶解した。これに化合物8(6.66mg、0.014mmol)を添加し、続けて炭酸カリウム(1.992mg、0.014mmol)を加えた。この反応混合物をホイルで覆い室温で一晩攪拌した。この反応混合物をジクロロメタンで希釈し、塩化アンモニウム水溶液とブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、減圧下濃縮した。残渣をシリカptlcプレート(ジクロロメタン中5%メタノール使用)で精製し化合物258h(IGN−15−SMe)(0.005g、7.32μmol、50.8%収率)を得た。MS(m/z)、実測値906.3([M]
++Na+2CH3OH)。
【0247】
実施例25
【化138】
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化合物259a:
小さなバイアル中で、化合物8(0.100g、0.340mmol)を室温で攪拌し
ながらDMF(5ml)に溶解した。これに1、5−ジヨードペンタン(0.506ml、3.40mmol)を添加し、続けて炭酸カリウム(0.070g、0.510mmol)を加えた。この反応混合物をホイルで覆い室温で一晩攪拌した。この反応混合物をジクロロメタンで希釈し、塩化アンモニウム水溶液とブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、減圧下濃縮した。残渣をシリカptlc(ヘキサン中50%酢酸エチル)で精製し化合物259a(0.045g、7.32μmol、27%収率)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ 1.64(m、2H)、1.94(M、4H)、3.24(t、2H、J=6.5Hz)、3.52(dd、1H、J=4.0、16.6Hz)、3.73(dd、1H、J=10.5、16.6Hz)、3.98(s、3H)、4.12(m、2H)、4.50(dt、1H、J=4.0、11.2Hz)、6.84(s、1H)、7.13(t、1H、J=6.0Hz)、7.29(m、2H)、7.57(s、1H)、7.90(d、1H、J=4.4Hz)、8.29(d、1H、J=8.0Hz).MS(m/z)、実測値533.3([M]
++K)。
【0248】
【化139】
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化合物259b(IGN−21−SMe):
小さなバイアル中で、化合物258f(15mg、0.031mmol)を室温で攪拌しながらジメチルホルムアミド(1ml)に溶解した。化合物259a(17.42mg、0.036mmol)を添加し、続いて炭酸カリウム(4.27mg、0.031mmol)を加えた。この反応混合物をホイルで覆い室温で一晩攪拌した。この反応混合物をジクロロメタンで希釈し、塩化アンモニウム水溶液とブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、減圧下濃縮した。残渣をシリカptlcプレート(ジクロロメタン中5%メタノール使用)で精製し化合物259a(IGN−15−SMe)(0.006g、7.32μmol、22%収率)を得た。MS(m/z)、実測値934.1([M]
++Na+2CH3OH)。
【0249】
実施例26
【化140】
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化合物260a:
化合物256a(55mg、0.142mmol)を無水ジクロロメタンに溶解し、次に4−メトキシ−4−オキソブタン酸(76mg、0.575mmol)、EDC(70mg、0.365mmol)、およびDMAP(8.69mg、0.071mmol)を順に添加した。この混合物を室温で一晩攪拌し、TLCでチェックして出発物質の残存がないことを確認した。次にこの反応混合物を水と酢酸エチルで希釈した。さらに酢酸エチルで抽出後、有機成分をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥して、濾過、減圧下濃縮した。粗製物残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中50%酢酸エチル使
用)で精製し化合物260a(54mg、収率=76%)を得た。
1H NMR(400
Hz、CDCl
3):δ 8.21(d、J=8.0Hz、1H)、7.45−7.25
(m、7H)、7.20(d、J=7.2Hz、1H)、7.08(t、J=7.4Hz、1H)、6.825(s、1H)、5.27(q、J=15.1Hz、2H)、4.56(t、J=12.6Hz、1H)、4.35−4.29(m、1H)、3.99(s、3H)、3.65(s、3H)、3.44−3.38(m、2H)、2.88(dd、J
1=16.4Hz、J
2=2Hz、1H)、2.58−2.50(m、1H)、2.40−2.33(m、1H)、2.26−2.18(m、1H)、1.99−1.92(m、1H);MS(m/z)、実測値523.1(M+Na)
+。
【0250】
【化141】
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化合物260b:
無水ジクロロメタン(11.5ml)中の化合物260a(50mg、0.100mmol)の溶液に、メタンスルホン酸(0.389ml、5.99mmol)を滴下して黄色溶液を生成した。この反応混合物を室温で攪拌し、30分後から開始して、反応完結までTLCでモニターした。これを水とメタノールで希釈し、次いで飽和炭酸水素ナトリウムでpH7に中和した。水層をジクロロメタンで抽出し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した。粗製物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン中6%メタノール使用)で精製し化合物260b(40mg、収率=98%)を得た。
1H NMR(400H
z、CDCl
3):δ 8.22(d、J=8.0Hz、1H)、7.35(s、1H)
、7.28(t、J=7.8Hz、1H)、7.22(d、J=7.2Hz、1H)、7.09(t、J=7.4Hz、1H)、6.90(s、1H)、6.06(s、1H)、4.63(t、J=12.6Hz、1H)、4.38−4.30(m、1H)、4.00(s、3H)、3.66(s、3H)、3.47−3.39(m、2H)、2.90(dd、J
1=16.2Hz、J
2=2.2Hz、1H)、2.69−2.59(m、2H)、2.52−2.45(m、1H)、2.22−2.14(m、1H);MS(m/z)、実測値433(M+Na)
+。
【0251】
【化142】
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化合物260c:
化合物260b(20mg、0.049mmol)と化合物259a(30mg、0.061mmol)を無水N、N−ジメチルホルムアミド(1ml)に溶解した。炭酸カリウム(20.20mg、0.146mmol)を添加し、この反応混合物を室温で一晩攪拌した。次に水で反応を停止しジクロロメタンで抽出した。この有機成分をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。粗製物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン中5%メタノール使用)で精製し化合物260c(25mg、収率=66%)を得た。MS(m/z)、実測値813.5(M+Na+H
2O)
+。
【0252】
実施例27
【化143】
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化合物261a:
市販の出発物質、チアゾリジン−4−カルボン酸(1.3g、9.59mmol)を無水メタノール(19.18mL)に溶解し氷浴で0℃に冷却した。チオニルクロリド(1.40mL、19.18mmol)を滴下により添加し反応混合物を30分間攪拌した。氷浴を取り除き、攪拌を4〜5時間または一晩続けた。溶媒を留去し生成物を高真空に曝して4−(メトキシカルボニル)チアゾリジン−3−イウムクロリドを得た。これ以上精製せず、また収率100%を仮定して4−(メトキシカルボニル)チアゾリジン−3−イウムクロリド(1.761g、9.59mmol)と化合物4(3.39g、10.55mmol)をそれぞれ別にテトラヒドロフラン(32.0mL)に溶解し0℃に冷却した。トリエチルアミン(4.41mL、31.6mmol)を4−(メトキシカルボニル)チアゾリジン−3−イウムクロリドの溶液に添加し、次にカニューレで化合物4を速やかに添加した。20分後、この溶液のpHをチェックし塩基性であることを確認した。この反応混合物を0℃で1.5時間、次に室温で30分間攪拌し、MSでチェックした。冷5%塩酸で反応を止め、冷酢酸エチルと水で希釈した。この溶液を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機成分をブラインで洗浄し、飽和炭酸水素ナトリウム、次にブラインで再度洗浄した。これを硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮した。この粗製物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中50%〜75%酢酸エチルの勾配を使用)で精製し化合物261a(4.1g、収率=99%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3
):この化合物は一対の異なる回転異性体と思われる。δ7.78(s、0.6H)、7.74(s、0.4H)、7.48−7.35(m、5H)、6.96(s、0.4H)、6.92(s、0.6H)、5.40(dd、J
1=7.0Hz、J
2=3.4Hz、0.6H)、5.31−5.22(m、2H)、5.13(d、9.6Hz、0.4H)、4.60(d、J=9.6Hz、0.4H)、4.46(dd、J
1=4.4Hz、J
2=3.2Hz、0.4H)、4.36(d、J=8.4Hz、0.6H)、4.26(d、J=8.4Hz、0.6H)、4.02(s、1.8H)、3.96(s、1.2H)、3.86(s、1.8H)、3.71(s、1.2H)、3.48−3.43(m、0.6H)、3.36−3.29(m、1.4H);MS(m/z)、実測値455.3(M+Na)
+。
【0253】
【化144】
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化合物261b:
化合物261a(4.1g、9.48mmol)をジクロロメタン(11mL)とトルエン(33mL)に溶解し、アセトン/ドライアイス浴で−78℃に冷却した。ジイソブチルアルミニウムヒドリド(18.96mL、18.96mmol)をシリンジポンプで少なくとも30分かけて極めてゆっくりと添加した。この反応混合物を−78℃で3時間
攪拌し、メタノール(0.4mL)、次に5%塩酸(30mL)を加えて反応を止めた。酢酸エチル(100ml)を添加し氷浴をを取り除いた。この混合物の攪拌を室温で30分続けた。これを酢酸エチルで抽出し、合わせた有機成分をブラインで洗浄し、飽和炭酸水素ナトリウム、次にブラインで再度洗浄した。これを無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、セライトで濾過した。この粗製物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中75%酢酸エチル使用)で精製し化合物261b(2.3g、収率=60%)を得た。
1H NM
R(400Hz、CDCl
3):この化合物は一対の回転異性体と思われる。δ9.80(s、0.8H)、9.41(s、0.2H)、7.80(s、0.8H)、7.73(s、0.2H)、7.49−7.36(m、5H)、6.91(s、0.2H)、6.84(s、0.8H)、5.25−5.22(m、2H)、4.85−4.73(m、1H)、4.35−4.30(m、1H)、4.22−4.17(m、1H)、4.04−3.97(m、3H)、3.40−3.26(m、2H);MS(m/z)、実測値425.0(M+Na)
+。
【0254】
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
化合物261c:
化合物261bをテトラヒドロフラン(230mL)、次に水(150mL)に溶解した。ナトリウムハイドロサルファイト(5.27g、25.7mmol)を少しずつゆっくり添加した。その溶液の濁りが残る場合は、溶液が透明になるまで追加の水を滴下した。この反応混合物をセプタでフタをし、ニードルでSO
2ガスを逃がすようにして一晩攪拌した。この溶液は黄色から青白色のほぼ無色溶液に変化した。翌朝、溶液が透明になるまで水を添加し、次にメタノール(30mL)を添加した。これをさらに2時間攪拌し、溶媒を濃縮し、残渣をアセトニトリルで少なくとも2回再濃縮した。この白色残渣を数時間高真空下に置いた。これをメタノール:ジクロロメタン[1:1]に再溶解し、セライトで濾過後濃縮した。この濾過行程をメタノール中の希釈液中に粒子がなくなり透明になるまで繰り返した。この中間体を完全に乾燥するまで高真空下に置き、次に無水メタノール(50ml)に溶解した。アセチルクロリド(1.9ml、26.7mmol)を室温で滴下して加え、黄色沈殿物を形成させた。これを室温で30分攪拌し飽和炭酸水素ナトリウムで反応を止めた.この混合物をジクロロメタンと水(130mL/85mL)で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。水層を硫酸水素ナトリウムで酸性化し、濃縮して減容し、再抽出した。合わせた有機成分を飽和炭酸水素ナトリウムとブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。濃縮残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中60%酢酸エチル使用)で精製し化合物261c(1.2g、収率=59%)を得た。
1H N
MR(400Hz、CDCl
3):δ7.69(d、J=4.4Hz、1H)、7.52−7.28(m、6H)、6.87(s、1H)、5.22(q、J=12.3Hz、2H)、4.85、(d、J=10.4Hz、1H)、4.58(d、J=10.4Hz、1H)、4.03−4.02(m、1H)、3.98(s、3H)、3.51−3.47(m、1H)、3.45−3.23(m、1H);MS(m/z)、実測値377.3(M+Na)
+。
【0255】
【化146】
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化合物261d:
化合物261c(75mg、0.212mmol)を無希釈トリフルオロ酢酸(0.4ml、5.19mmol)に溶解した。これを50℃で約1時間還流し、温度を80℃に上げた。合計して3時間後、溶媒を蒸発させた。この残渣を直接PTLC(ジクロロメタン中5%メタノール使用)で精製し化合物261d(19.4mg、35%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ7.72(d、J=4.4Hz、1H)、7
.51(s、1H)、6.91(s、1H)、6.18(s、1H)、4.85(d、J=10.4Hz、1H)、4.58(J=10.4Hz、1H)、4.05−4.02(m、1H)、3.99(s、3H)、3.50(dd、J
1=12.4Hz、J
2=6Hz、1H)、3.32、(dd、J
1=12.4H、J
2=2Hz、1H);MS(m/z)、実測値319.0(M+Na+MeOH)
+。
【0256】
実施例28
【化147】
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化合物 262:
化合物249c(18mg、0.045mmol)を無水ジクロロメタン(0.45mL)に溶解し氷/ブライン浴で冷却した。最初、トリエチルアミン(0.022ml、0.158mmol)、次にメタンスルホニルクロリド(10.46μl、0.135mmol)を添加した;2番目の添加は非常にゆっくりと行った。この混合物の攪拌をこの浴中で1時間続けた。反応を氷/水で停止し、冷酢酸エチルで希釈した。分離後、有機層を冷水で再度洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。これを濾過し、減圧下濃縮して、温度を20℃未満に保持し、次いで高真空下に置き、直接使用可能にした。完全に乾燥時点で、生成物と化合物261d(28.5mg、0.108mmol)を無水N、N−ジメチルホルムアミド(350μL)に溶解した。これに炭酸カリウム(29.8mg、0.216mmol)を添加した。室温で一晩攪拌後、この反応物をジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過、濃縮した。
最初、この粗製物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン中4%メタノール使用)で精製しベースライン残渣を除去した。次に回収した物質を逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2O、負荷カラム(3:1)、注入前に遠心分離)で精製し固体の化合物262を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ 7.68(dd、J
1=4.4Hz、J
2=1.6Hz、2H)、7.51(s、2H)、6.86(s、2H)、6.78(s、1H)、6.71(s、2H)、5.16(dq、J
1=8.4Hz、J
2=2.2、4H)、4.85(d、J=10.4Hz、2H)、4.58(J=10.4Hz、2H)、4.04−3.97(m、7H)、3.68−3.38(m、18H)、3.40−3.29(m.7H)、2.33(t、7.2Hz、2H)、1.89−1.35(m、2H)MS(m/z)、実測値914.1(M+Na)
+。
【0257】
実施例29(IGN−13)
【化148】
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メチル3−(2−(2−(2−(3、5−ビス(ヒドロキシメチル)フェノキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロパノアート(263b):
無水DMF(7.8ml)中のメチル3−(2−(2−(2−(トシルオキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロパノアート(263a)(1.504g、3.85mmol)と(5−ヒドロキシ−1、3−フェニレン)ジメタノール(21)(0.54g、3.50mmol)の攪拌混合物に、炭酸カリウム(0.726g、5.25mmol)を添加した。この反応混合物を75℃で18時間攪拌した。この混合物を室温に冷却し、水で反応を停止して、酢酸エチルで抽出した。有機抽出分をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、濾過、濃縮した。これをシリカゲルクロマトグラフィー(5%MeOH/CH
2Cl
2)で精製してメチル3−(2−(2−(2−(3、5−ビス(ヒドロキシメチル)フェノキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロパノアート(263b)(340mg、26%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ6.8
3(s、1H)、6.75(s、2H)、4.52(s、4H)、4.05(t、J=4.8Hz、2H)、3.79(t、J=4.8Hz、2H)、3.70(t、J=6.4Hz、2H)、3.65(s、3H)、3.70−3.56(m、8H)、3.26(s、2H)、2.55(t、J=6.4Hz、2H);
13CNMR(400Hz、CDCl
3):δ172.31、159.1、143.0、117.7、112.1、70.8、70.7、70.5、70.4、69.8、67.5、66.6、64.7、51.8、34.9;MS(m/z)、実測値395.2(M+Na)
+。
【0258】
【化149】
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化合物263c:
無水ジクロロメタン(5.5ml)中のメチル3−(2−(2−(2−(3、5−ビス(ヒドロキシメチル)フェノキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロパノアート(263b)(145mg、0.389mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(0.163ml、1.168mmol)を添加した。この混合物を−5℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(0.076ml、0.973mmol)をゆっくり添加した。−5℃で1時間攪拌後、冷水で反応を停止し冷酢酸エチルで抽出した。有機抽出液を冷水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過、減圧下濃縮しメチル3−(2−(2−(2−(3、5−ビス((メチルスルホニルオキシ)メチル)フェノキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロパノアートを得た。MS(m/z)、実測値551.1(M+Na)
+。無水DMF(3.9ml)中のメチル3−(2−(2−(2−(3、5−ビス((メチルスルホニルオキシ)メチル)フェノキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロパノアート(206mg、0.390mmol)と化合物8(287mg、0.974mmol)
の攪拌混合物に、炭酸カリウム(269mg、1.949mmol)を添加した。この反応混合物を室温で18時間攪拌した。この混合物を水で反応を停止し、ジクロロメタンで3回抽出した。この有機抽出液を水とブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過、減圧下濃縮した。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(5%MeOH/CH
2Cl
2)、続けて、分取逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2Oで溶出)で精製して白色固体の化合物263c(110mg、30%)を得た。
1H NMR(4
00Hz、CDCl
3):δ8.18(d、J=8.0Hz、2H)、7.77(m、2H)、7.49(s、2H)、7.19(m、4H)、7.02(m、2H)、6.89(s、2H)、6.87(s、1H)、6.75(s、2H)、5.10(m、4H)、4.39(m、2H)、4.05(m、2H)、3.90(s、6H)、3.77(m、2H)、3.67(t、J=6.4Hz、2H)、3.64(m、2H)、3.59(s、3H)、3.70−3.54(m、8H)、3.40(m、2H)、2.51(t、J=6.4Hz、2H);MS(m/z)、実測値965.3(M+H
2O+Na)
+、983.3(M+2H
2O+Na)
+。
【0259】
【化150】
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化合物263d:
1、2−ジクロロエタン(2.2ml)中の化合物263c(51mg、0.055mmol)の溶液に、トリメチルスズヒドロキシド(199mg、1.103mmol)を添加した。この反応混合物を80℃で18時間攪拌し、室温に冷却して、飽和塩化アンモニウムで反応を止めた。この混合物をジクロロメタンで抽出した。これの有機層をブラインで洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(10%MeOH/CH
2Cl
2)で精製し化合物263d(35mg、70%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ 8.26(d、J=8.0Hz、2H)、7.88(m、2H)、7.58(s、2H)、7.28(m、4H)、7.11(m、3H)、7.00(s、2H)、6.88(s、2H)、5.21(m、4H)、4.49(m、2H)、4.18(m、2H)、4.00(s、6H)、3.89(m、2H)、3.79(m、2H)、3.70(m、10H)、3.51(m、2H)、2.62(m、2H);MS(m/z)、実測値909.2(M−1)
−、927.2(M−1+H
2O)
−、945.2(M−1+2H
2O)
−。
【0260】
【化151】
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化合物263e:
無水ジクロロメタン(2.5mL)中の化合物263d(30mg、0.033mmol)の溶液に、N−ヒドロキシスクシンイミド(9.77mg、0.082mmol)、EDC(15.78mg、0.082mmol)、およびDMAP(0.406mg、3.29μmol)を添加した。この反応混合物を室温で18時間攪拌し、ジクロロメタン
で希釈した。この混合物を飽和塩化アンモニウムとブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過、減圧下濃縮した。この粗製物を分取逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2Oで溶出)で精製した。生成物を含む画分をジクロロメタンで抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、減圧下アセトニトリルで濾過し共濃縮して白色固体の化合物263e(4.5mg、13%)を得た。MS(m/z)、実測値1030.4(M+Na)
+、1046.3(M+K)
+。
【0261】
実施例30(IGN−27)
【化152】
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メチル 3−(2−(2−(2−(3、5−ビス(ヒドロキシメチル)フェニルアミノ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロパノアート(264a):
無水DMF(1.4ml)中のメチル 3−(2−(2−(2−(トシルオキシ)エト
キシ)エトキシ)エトキシ)プロパノアート(263a)(250mg、0.640mmol)と(5−アミノ−1、3−フェニレン)ジメタノール(26)(108mg、0.704mmol)の混合物に、炭酸カリウム(133mg、0.960mmol)を添加した。この反応混合物を80℃で18時間攪拌し、次に室温に冷却した。この混合物を水で反応を停止し、酢酸エチルで2回抽出した。有機抽出液をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、濾過、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(5%メタノール/メチレンクロリド)で精製してメチル 3−(2−(2−(2−(3、5−ビス(
ヒドロキシメチル)フェニルアミノ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロパノアート(264a)(61mg、25%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ 6.58(s、1H)、6.47(s、2H)、4.49(s、4H)、3.67(t、J=6.4Hz、2H)、3.62(s、3H)、3.64−3.54(m、10H)、3.21(t、J=5.2Hz、2H)、2.51(t、J=6.4Hz、2H);MS(m/z)、実測値394.3(M+Na)
+。
【0262】
【化153】
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化合物264b:
アセトニトリル(1.6ml)中のメチル 3−(2−(2−(2−(3、5−ビス(
ヒドロキシメチル)フェニルアミノ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロパノアート(264a)(60mg、0.162mmol)の溶液に、ヨードメタン(0.013ml、0.210mmol)と炭酸カリウム(26.8mg、0.194mmol)を添加した。この反応混合物を82℃で18時間攪拌した。この混合物を室温まで冷却し、溶媒を減圧下除去した。粗製物を3:1CH
2Cl
2/MeOHで希釈し、セライトで濾過した。この濾液を濃縮しシリカゲルクロマトグラフィー(溶出:5%メタノール/ジクロロメタン)で精製し化合物264b(35mg、56%)を得た。
1HNMR(400Hz、CDCl
3):δ6.58(s、3H)、4.52(s、4H)、3.64(t、J=6.4Hz、2H)、3.60(s、3H)、3.53(m、12H)、2.91(s、3
H)、2.51(t、J=6.4Hz、2H)、2.28(s、2H);
13CNMR(400Hz、CDCl
3):δ172.1、149.8、142.4、113.4、109.9、70.7、70.6、70.4、70.3、68.6、66.5、65.6、52.3、51.7、38.9、34.8;MS(m/z)、実測値408.4(M+Na)
+。
【0263】
【化154】
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化合物264c:
無水ジクロロメタン(2.8mL)中の化合物246b(60mg、0.156mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(0.065mL、0.467mmol)を添加した。この混合物を−5℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(0.030mL、0.389mmol)をゆっくり添加した。−5℃で1時間攪拌後、冷水で反応を停止し、冷酢酸エチルで抽出した。有機層を冷水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過、減圧下濃縮してジメシラート中間体を得た。MS(m/z)、実測値564.0(M+Na)
+。無水DMF(0.9mL)中の、このジメシラートリンカー(49mg、0.090mmol)と化合物8(66.6mg、0.226mmol)の混合物に、炭酸カリウム(62.5mg、0.452mmol)を添加した。この反応混合物を室温で18時間攪拌し、水で反応を停止させ、ジクロロメタンで3回抽出した。有機抽出液を水とブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過、減圧下濃縮した。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(5%MeOH/CH
2Cl
2)、続けて、分取逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2Oで溶出)で精製して白色固体の化合物264c(16mg、19%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ 8.18(d、J=8.0Hz、2H)、7.76(m、2H)、7.48(s、2H)、7.18(m、4H)、7.02(t、J=7.2Hz、2H)、6.79(m、2H)、6.74(s、1H)、6.65(s、2H)、5.08(m、4H)、4.39(m、2H)、3.89(s、6H)、3.66(t、J=6.4Hz、2H)、3.62(m、2H)、3.60(s、3H)、3.53(m、12H)、3.40(m、2H)、2.91(s、3H)、2.51(t、J=6.4Hz、2H);MS(m/z)、実測値978.3(M+H
2O+Na)
+、996.3(M+2H
2O+Na)
+。
【0264】
【化155】
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化合物264d:
無水1、2−ジクロロエタン(1.1ml)中の化合物264c(26mg、0.028mmol)の溶液にトリメチルスズヒドロキシド(100mg、0.554mmol)を添加した。この反応混合物を80℃で18時間攪拌した。この混合物を室温に冷却し、ジクロロメタンと飽和塩化アンモニウムで抽出した。有機抽出液をブラインで洗浄し、無
水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過、減圧下濃縮した。分取TLC(5%メタノール/メチレンクロリド中)で精製して化合物264d(14mg、55%)を得た。MS(m/z)、実測値922.1(M−1)
−、940.0(M−1+H
2O)
−、958.1(M−1+2H
2O)
−。
【0265】
【化156】
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化合物264e:
無水ジクロロメタン(1.0mL)中の化合物264d(13mg、0.014mmol)の攪拌溶液に、N−ヒドロキシスクシンイミド(5.01mg、0.042mmol)、EDC(8.09mg、0.042mmol)、およびDMAP(0.172mg、1.407μmol)を添加した。この反応混合物室温で18時間攪拌した。この混合物をジクロロメタンと飽和塩化アンモニウムで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過し、減圧下濃縮した。この粗製物を分取逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2Oで溶出)で精製した。生成物を含む画分を合わせ、ジクロロメタンで抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過し、減圧下アセトニトリルで共濃縮して化合物264e(4.1mg、29%)を得た。MS(m/z)、実測値1021.3(M+H)
+、1043.2(M+Na)
+、1061.2(M+H
2O+Na)
+、1079.2(M+2H
2O+Na)
+。
【0266】
実施例31(IGN-28)
【化157】
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メチル 1−(トシルオキシ)−3、6、9、12、15、18、21、24、27、3
0、33、36−ドデカオキサノナトリアコンタン−39−オアート(265b):
ジクロロメタン(9.48mL)中のメチル 1−ヒドロキシ−3、6、9、12、1
5、18、21、24、27、30、33、36−ドデカオキサノナトリアコンタン−39−オアート(265a)(1.2g、1.897mmol)の攪拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(0.529mL、3.79mmol)、トルエン スルホニルクロリド(
0.542g、2.84mmol)およびDMAP(0.023g、0.190mmol)を添加した。この混合物を0℃で1時間、次に室温で3時間攪拌した。この後、水で反応を停止し、ジクロロメタンで2回抽出した。有機抽出液をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、濾過し、減圧下濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(5%MeOH/CH
2Cl
2)で精製して淡黄色油のメチル 1−(トシルオキシ)−3、
6、9、12、15、18、21、24、27、30、33、36−ドデカオキサノナトリアコンタン−39−オアート(265b)(1.0g、67%)を得た。
1H NMR
(400Hz、CDCl
3):δ 7.80(d、J=8.4Hz、2H)、7.35(
d、J=8.0Hz、2H)、4.16(t、J=4.8Hz、2H)、3.75(t、
J=6.4Hz、2H)、3.69(s、3H)、3.64(m、46H)、2.60(t、J=6.4Hz、2H)、2.45(s、3H)。
【0267】
【化158】
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メチル 1−(3、5−ビス(ヒドロキシメチル)フェニルアミノ)−3、6、9、12
、15、18、21、24、27、30、33、36−ドデカオキサノナトリアコンタン−39−オアート(265c):
無水DMF(2.0ml)中のメチル 1−(トシルオキシ)−3、6、9、12、1
5、18、21、24、27、30、33、36−ドデカオキサノナトリアコンタン−39−オアート(265b)(700mg、0.890mmol)と(5−アミノ−1、3−フェニレン)ジメタノール(26)(150mg、0.978mmol)の攪拌混合物に、炭酸カリウム(184mg、1.334mmol)を添加した。この反応混合物を80℃で一晩攪拌した。この混合物を室温に冷却し、水で反応を停止して、10%メタノール/メチレンクロリドで抽出した。この有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、濾過し減圧下濃縮した。この粗製物をシリカゲルクロマトグラフィー(5→15%MeOH/CH
2Cl
2で溶出)で精製てメチル 1−(3、5−ビス(ヒドロ
キシメチル)フェニルアミノ)−3、6、9、12、15、18、21、24、27、30、33、36−ドデカオキサノナトリアコンタン−39−オアート(265c)(285mg、42%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ 6.62(s、1H)、6.51(s、2H)、4.52(s、4H)、3.72(t、J=6.4Hz、2H)、3.65(s、3H)、3.61(m、48H)、2.94(s、2H)、2.63(s、1H)、2.57(t、J=6.4Hz、2H);MS(m/z)、実測値790.4(M+Na)
+。
【0268】
【化159】
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メチル 2−(3、5−ビス(ヒドロキシメチル)フェニル)−5、8、11、14、1
7、20、23、26、29、32、35、38−ドデカオキサ−2−アザヘンテトラコンタン−41−オアート(265d):
無水DMF(1.0ml)中のメチル 1−(3、5−ビス(ヒドロキシメチル)フェ
ニルアミノ)−3、6、9、12、15、18、21、24、27、30、33、36−ドデカオキサノナトリアコンタン−39−オアート(265c)(67mg、0.087mmol)の攪拌溶液に、ヨードメタン(7.06μl、0.113mmol)と炭酸カリウム(14.47mg、0.105mmol)を添加した。この反応混合物を82℃で18時間攪拌した。この混合物を室温に冷却し、水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して、減圧下濃縮し、分取TLC(10%MeOH/CH
2Cl
2)で精製してメチル 2−(3、5−ビス(ヒドロキシメチル
)フェニル)−5、8、11、14、17、20、23、26、29、32、35、38−ドデカオキサ−2−アザヘンテトラコンタン−41−オアート(265d)(62mg、92%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ 6.65(s、3H)、4.59(d、J=5.6Hz、4H)、3.74(t、J=6.4Hz、2H)、3.67(s、3H)、3.61(m、46H)、3.54(t、J=6.0Hz、2H)2.98(s、3H)、2.59(t、J=6.4Hz、2H)、2.55(m、2H);MS(m/z)、実測値820.5(M+K)
+。
【0269】
【化160】
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化合物265e:
無水ジクロロメタン(1.4mL)中のメチル 2−(3、5−ビス(ヒドロキシメチ
ル)フェニル)−5、8、11、14、17、20、23、26、29、32、35、38−ドデカオキサ−2−アザヘンテトラコンタン−41−オアート(265d)(71mg、0.091mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(0.038mL、0.272mmol)を添加した。この混合物を−5℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(0.018mL、0.227mmol)をゆっくり添加した。−5℃で1時間攪拌後、反応を冷水で停止し、冷酢酸エチルで抽出した。有機抽出液を冷水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過して、減圧下濃縮しメチル 2−(3、5−ビス((メチルスルホ
ニルオキシ)メチル)フェニル)−5、8、11、14、17、20、23、26、29、32、35、38−ドデカオキサ−2−アザヘンテトラコンタン−41−オアートを得た。MS(m/z)、実測値960.2(M+Na)
+。無水DMF(0.8mL)中のメチル 2−(3、5−ビス((メチルスルホニルオキシ)メチル)フェニル)−5、8
、11、14、17、20、23、26、29、32、35、38−ドデカオキサ−2−アザヘンテトラコンタン−41−オアート(69mg、0.074mmol)と化合物8(54.1mg、0.184mmol)の混合物に、炭酸カリウム(50.8mg、0.368mmol)を添加した。この反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応を水で停止し、ジクロロメタンで2回抽出した。残った水層を50%MeOH/CH
2Cl
2で2回抽出した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過して減圧下濃縮した。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(5%MeOH/CH
2Cl
2)、続いて、分取逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2Oで溶出)で精製して化合物265e(23mg、23%)を得た。MS(m/z)、実測値1375.4(M+Na+H
2O)
+、1393.4(M+Na+2H
2O)
+。
【0270】
【化161】
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化合物265f:
無水1、2−ジクロロエタン(300μL)中の化合物265e(22mg、0.01
6mmol)の攪拌溶液に、トリメチルスズヒドロキシド(44.7mg、0.247mmol)を添加した。この反応混合物を90℃で18時間攪拌したこの混合物を室温まで冷却し、ジクロロメタンで希釈した。有機層を数滴の5%濃度の塩酸を含むブライン、次いでブラインのみで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過して減圧下濃縮した。分取TLC(2x5%MeOH/CH
2Cl
2)で精製して化合物265f(7.5mg、34%)を得た。MS(m/z)、実測値1318.4(M−1)
−、1336.4(M−1+H
2O)
−、1354.4(M−1+2H
2O)
−。
【0271】
【化162】
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化合物265g:
無水ジクロロメタン(400μL)中の化合物265f(7.5mg、5.68μmol)の攪拌溶液に、N-ヒドロキシ スクシンイミド(1.961mg、0.017mmo
l)、EDC(3.27mg、0.017mmol)、およびDMAP(0.069mg、0.568μmol)を添加した。この反応混合物を室温で18時間攪拌した。この混合物をジクロロメタンと飽和塩化アンモニウムで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過し、減圧下溶媒を留去した。この粗製物を分取逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2Oで溶出)で精製した。生成物を含む画分をジクロロメタンで抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過、アセトニトリルで共蒸発して化合物265g(1.5mg、19%)を得た。MS(m/z)、実測値1439.9(M+Na)
+、1457.9(M+Na+H
2O)
+。
【0272】
実施例32(IGN−22)
【化163】
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化合物266a:
ジクロロメタン(1.0mL)中の化合物258d(20mg、0.050mmol)の溶液に、モノメチルスクシナート(13.23mg、0.100mmol)、EDC(19.20mg、0.100mmol)、およびDMAP(3.06mg、0.025mmol)を添加した。この反応混合物を室温で18時間攪拌した。この混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機抽出液をブラインで洗浄し、濾過して減圧下濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(3%MeOH/CH
2Cl
2)で精製して化合物266a(15mg、58%)を得た。MS(m/z)、実測値568.4(M+Na+MeOH)
+。
【0273】
【化164】
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化合物266b:
ジクロロメタン(3.5ml)中の化合物266a(15mg、0.029mmol)の溶液に、メタンスルホン酸(0.114ml、1.753mmol)を添加した。この反応混合物を室温で1時間攪拌し、メタノールと水で希釈した。この混合物を飽和炭酸水素ナトリウムで中和してpH=7とし、ジクロロメタンで3回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過して減圧下濃縮した。分取TLC(2x5%MeOH/CH
2Cl
2)で精製して化合物266b(11.5mg、93%)を得た。MS(m/z)、実測値446.4(M+Na)
+、478.4(M+Na+MeOH)
+。
【0274】
【化165】
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化合物266c:
無水DMF(0.5ml)中の化合物266b(11.5mg、0.027mmol)と化合物259a(19.98mg、0.041mmol)の混合物に、炭酸カリウム(11.26mg、0.081mmol)を添加した。この反応混合物を室温で18時間攪拌した。この混合物を水で反応を停止し、ジクロロメタンで3回抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過して減圧下濃縮した。分取TLC(5%MeOH/CH
2Cl
2)、続いて、分取逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN、H
2Oで溶出)で精製して化合物266c(4mg、18%)を得た。
1H NMR(
400Hz、CDCl
3):δ 8.27(d、J=8.0Hz、1H)、8.06(s
、1H)、7.87(m、2H)、7.74(m、1H)、7.55(s、1H)、7.52(s、1H)、7.49(m、1H)、7.26(m、1H)7.19(d、J=8.8Hz、1H)、7.10(m、1H)、6.82(m、2H)、4.49(m、2H)、4.12(m、4H)、3.95(s、6H)、3.71(s、3H)、3.48(m、4H)、2.75(m、2H)、2.66(m、2H)、1.98(m、4H)、1.70(m、2H);MS(m/z)、実測値824.1(M+K)
+。
【0275】
実施例33(IGN−31)
【化166】
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3、5−ビス((tert−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)アニリン(267a):
ジクロロメタン(6.68mL)中の(5−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エ
トキシ)エチルアミノ)−1、3−フェニレン)ジメタノール(249b)(0.4g、1.336mmol)の溶液にt−ブチルジメチルシリルクロリド(0.604g、4.01mmol)とイミダゾール(0.318g、4.68mmol)を添加した。この反応混合物を室温で90分間攪拌した。この混合物をジクロロメタンで希釈し、セライトで濾過した。この濾液を濃縮しシリカゲルクロマトグラフィー(溶出:20%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して3、5−ビス((tert−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)アニリン(267a)(600mg、85%)を得た。MS(m/z)、実測値550.3(M+Na)
+。
【0276】
【化167】
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N−(3、5−ビス((tert−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)フェニル)−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−4−メチル−4−(メチルジスルファニル)ペンタンアミド(267b):
無水ジクロロメタン(9.0mL)中の3、5−ビス((tert−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)アニリン(267a)(525mg、0.995mmol)と4−メチル−4−(メチルジスルファニル)ペンタン酸(232mg、1.193mmol)混合物に、EDC(229mg、1.193mmol)とDMAP(12.15mg、0.099mmol)を添加した。この反応混合物を室温で5時間攪拌した。この混合物をジクロロメタンと水で希釈した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過して減圧下濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(30%酢酸エチル/ヘキサン)で精製してN−(3、5−ビス((tert−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)フェニル)−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−4−メチル−4−(メチルジスルファニル)ペンタンアミド(267b)(335mg、48%)を得た。
【0277】
【化168】
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N−(3、5−ビス(ヒドロキシメチル)フェニル)−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−4−メチル−4−(メチルジスルファニル)ペンタンアミド(267c):
無水アセトニトリル(7.0mL)中のN−(3、5−ビス((tert−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)フェニル)−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−4−メチル−4−(メチルジスルファニル)ペンタンアミド(267b)(315mg、0.447mmol)の攪拌溶液に、0℃で無水ピリジン(7.00mL)を添加し、続けて、HF‐ピリジン(3.1mL、1mL/100mg)を滴下した。この反応混合物を0℃で2時間攪拌し、酢酸エチルで希釈した後、飽和炭酸水素ナトリウムで反応を止めた。この混合物を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過して濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(溶出:5%MeOH/CH
2Cl
2)で精製してN−(3、5−ビス(ヒドロキシメ
チル)フェニル)−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−4−メチル−4−(メチルジスルファニル)ペンタンアミド(267c)(190mg、89%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ 7.21(s、1H)、7.16(s、2H)、4.63(s、4H)、3.79(t、J=5.2、5.6Hz、2H)、3.53(m、6H)、3.48(m、4H)、3.29(s、3H)、2.53(s、2H)、2.27(s、3H)、2.07(m、2H)、1.84(m、2H)、1.08(s、6H);MS(m/z)、実測値498.2(M+Na)
+。
【0278】
【化169】
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化合物267d:
無水ジクロロメタン(3.0mL)中のN−(3、5−ビス(ヒドロキシメチル)フェニル)−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−4−メチル−4−(メチルジスルファニル)ペンタンアミド(267c)(72mg、0.151mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(0.063mL、0.454mmol)を添加した。この混合物を−5℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(0.029mL、0.378mmol)をゆっくり添加した。−5℃で1時間攪拌後、冷水で反応を停止し、冷酢酸エチルで抽出した。有機層を冷水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過して、減圧下濃縮し(5−(N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−4−メチル−4−(メチルジスルファニル)ペンタンアミド)−1、3−フェニレン)ビス(メチレン)ジメタンスルホナートを得た。MS(m/z)、実測値654.1(M+Na)
+。無水DMF(1.5mL)中の(5−(N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−4−メチル−4−(メチルジスルファニル)ペンタンアミド)−1、3−フェニレン)ビス(メチレン)ジメタンスルホナート(89mg、0.141mmol)と化合物8(83mg、0.282mmol)の混合物に、炭酸カリウム(97mg、0.704mmol)を添加した。この反応混合物を室温で18時間攪拌した。この混合物を水で反応を停止しジクロロメタンで2回抽出した。有機層をブラインで洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し濾過して、減圧下濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(5%MeOH/CH
2Cl
2)および分取逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2Oで溶出)で精製し、化合物267d(27mg、18%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ 8.28(d、J=4.8Hz、2H)、7.87(m、2H)、7.61(s、2H)、7.37−7.27(m、7H)、7.13(t、J=7.2、7.6Hz、2H)、6.88(s、2H)、5.25(m、4H)、4.50(m、2H)、4.00(s、6H)、3.90(m、2H)、3.73(m、2H)、3.60(m、6H)、3.51(m、6H)、3.30(s、3H)、2.32(s、3H)、2.15(m、2H)、1.90(m、2H)、1.13(s、6H);MS(m/z)、実測値1050.3(M+Na)
+、1068.3(M+H
2O+Na)
+、1086.3(M+2H
2O+Na)
+。
【0279】
実施例34(IGN−32)
【化170】
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化合物268a:
無水DMF(1.5ml)中の化合物253b(150mg、0.389mmol)とtert−ブチル3−(2−(2−(2−アミノアセトアミド)アセトアミド)アセトアミド)プロパノアート(148mg、0.467mmol)の混合物にEDC(90mg、0.467mmol)およびDMAP(4.75mg、0.039mmol)を添加した。この反応混合物を室温で18時間攪拌した。この混合物を分取逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2O+0.1%ギ酸で溶出)で直接精製した。分取TLC(15%MeOH/CH
2Cl
2)でさらに精製して化合物268a(170mg、64%)を得た。
1HNMR(400Hz、CDCl
3):δ7.62(m、1H)、7.56(m、1H)、7.38(m、1H)、7.11(m、1H)、6.55(s、2H)、6.52(s、1H)、4.45(s、4H)、4.17(s、2H)、3.63(m、6H)、3.55−3.40(m、12H)、3.28(m、7H)、2.33(t、J=6.4Hz、2H)、2.16(m、2H)、1.79(m、2H)、1.36(s、9H);MS(m/z)、実測値706.3(M+Na)
+。
【0280】
【化171】
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化合物268b:
無水ジクロロメタン(1.75ml)中の化合物268a(59mg、0.086mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(0.036ml、0.259mmol)を添加した。この混合物を−5℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(0.017ml、0.216mmol)をゆっくり添加した。−5℃で1時間攪拌後、冷水で反応を停止し、冷酢酸エチルで抽出した。有機抽出液を冷水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過し、減圧下濃縮して所望のジメシラート中間体を得た。MS(m/z)、実測値862.3(M+Na)
+。
無水DMF(1.0mL)中の、このジメシラート中間体(65mg、0.077mmol)と化合物8(114mg、0.387mmol)の溶液に、炭酸カリウム(86mg、0.619mmol)を添加した。この反応混合物を室温で18時間攪拌し、水で反応を停止してジクロロメタンで3回抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濾過して、減圧下濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(2%→10%MeOH/CH
2Cl
2)で精製して化合物268b(22mg、21%)を得た。
1H NMR(400Hz、CDCl
3):δ 8.26(d、J=8.0Hz、2H)、7.88(m、2H)、7.58(s、2H)、7.28(m、4H)、7.13(t、J=7.2Hz、2H)、6.89(s、2H)、6.81(s、1H)、6.73(s、2H)、5.19(m、4H)、4.48m、2H)、3.99(s、6H)、3.7−3.4(m、26H)、3.34(s、3H)、2.45(t、J=6.4Hz、2H)、2.30(m、2H)、1.81(m、2H)、1.44(s、9H)。
【0281】
実施例35
chB38.1−IGN14複合体の調製:
0.05M N−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン−N’−2−エタンスルホン
酸(HEPES)および2mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、pH8を含む水性バッファー中の濃度2mg/mLのchB38.1抗体溶液を、DMAのバッファー中最終濃度が10%v/vとなるように10倍モル過剰のIGN14−NHSのジメチルアセトアミド(DMA)溶液で処理した。この反応混合物を室温で120分攪拌し、Sephadex G25ゲル濾過カラム(HiPrep(登録商標)26/10 脱塩カラム G
E#17−5087−01:前もって10mMヒスチジン、250mMグリシン、1%スクロース、pH5.5を含む水性バッファーで平衡化してある)に負荷した。この複合化抗体含有画分を集め、生成物を得るためプールした。このプールした試料を同じ溶出バッファーに対し一晩透析して生成物をさらに精製した。吸光係数を使って分光光度測定により最終複合体のアッセイを行った。この吸光係数はIGN−14(ε
330=15、231M
−1cm
−1とε
280=26、864M
−1cm
−1)およびchB38.1抗体(ε
280nm=204、000M
−1cm
−1)と測定されている。抗体1分子当たり平均3.3IGN14分子が結合していた。
【0282】
実施例36
huMy9−6−IGN23複合体の調製
0.05M N−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン−N’−2−エタンスルホン
酸(HEPES)および2mM エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、pH8.5を含
む水性バッファー中の濃度2mg/mLのhuMy9−6抗体溶液を、DMAのバッファー中最終濃度が10%v/vとなるように12.5倍モル過剰のIGN23−NHSのジメチルアセトアミド(DMA)、グリセリンおよびスクロース中溶液で処理した。
バッファー中のDMA、グリセリンおよびスクロースの最終濃度は15%、5%および5%(v/v)であった。
この反応混合物を室温で120分攪拌し、Sephadex G25ゲル濾過カラム(H
iPrep(登録商標)26/10脱塩カラムGE#17−5087−01:前もって10mMヒスチジン、250mMグリシン、1%スクロース、pH5.5を含む水性バッファーで平衡化してある)に負荷した。この複合化抗体含有画分を集め、生成物を得るためプールした。このプールした試料をMillipore遠心濾過装置を使って濃縮し、同じ溶出バッファーに対し一晩透析して生成物をさらに精製した。吸光係数を使って分光光度測定により最終複合体のアッセイを行った。この吸光係数はIGN−23(e
330=15、231M
−1cm
−1とe
280=26、864M
−1cm
−1)およびhuMy9−6(e
280nm=206、460M
−1cm
−1)と測定されている。抗体1分子当たり平均2.2IGN23分子が結合していた。
【0283】
実施例37
chB38.1−IGN27複合体の調製
0.05M N−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン−N’−2−エタンスルホン
酸(HEPES)および2mM エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、pH8.5を含
む水性バッファー中の濃度2mg/mLのchB38.1抗体溶液を、DMAのバッファー中最終濃度が15%v/vとなるように12倍モル過剰のIGN27−NHSのジメチルアセトアミド(DMA、5mM保存溶液)溶液で処理した。この反応混合物を室温で4時間攪拌し、Sephadex G25ゲル濾過カラム(HiPrep(登録商標)26
/10脱塩カラムGE#17−5087−01:前もってPBS、pH5.5を含む水性バッファーで平衡化してある)に負荷した。この複合化抗体含有画分を集め、生成物を得るためプールした。このプールした試料を同じ溶出バッファーに対し一晩透析して生成物をさらに精製した。吸光係数を使って分光光度測定により最終複合体のアッセイを行った。この吸光係数はIGN−27(e
330=15、231M
−1cm
−1とe
280=2
6、864M
−1cm
−1)およびchB38.1抗体(e
280nm=204、000M
−1cm
−1)と測定されている。抗体1分子当たり平均2.9IGN27分子が結合していた。
【0284】
実施例38
IGN不含薬とIGN複合体のインビトロ効力:
使用した基本手順:IGN不含薬またはIGN複合体試料を96ウエルの平底組織培養プレートに加え、系列希釈を使って所望のモル範囲に入るように容量設定した。抗原陽性(Ag+)または抗原陰性(Ag−)細胞をウエルに添加し、これら細胞の濃度が、対応する細胞株毎に各薬剤の濃度に対して3重の試料が存在するようにした。次にこのプレートを5%CO
2雰囲気下37℃で4〜5日間(細胞株に依存)インキュベートした。COLO205(1、000細胞/ウエル)、Namalwa(3、000細胞/ウエル)−4日間;RH30(1、000細胞/ウエル)、Ramos(10、000細胞/ウエル)、KB(1、000細胞/ウエル)−5日間)。
【0285】
インキュベーションの終了時点で、WSTベース細胞生死判別試験を使って細胞毒性能を評価し、生存細胞をWSTの発色(2〜7時間)により測定した。各ウエルでの吸光度を測定し、各濃度での細胞の生存率をプロットして細胞毒性と抗原特異性(複合体の)を明らかにした。
【0286】
IGN不含薬の細胞毒性と効力およびIGN複合体の特異性を、COLO205、NB−4、LOVO、Namalwa、RH30、Ramos、KB、および/またはLOVOから選択されたヒト癌細胞株のパネルに対して測定した。結果を
図51〜58に示す。
【0287】
図51:多くの細胞株に対してIGN不含薬の高い効力(nM)を示す表。通常、IGN不含薬は、この細胞株パネルに対し低いピコモル範囲で有効であることが明らかである。
【0288】
図52:(A)chB38.1−IGN13複合体(3.8IGN/Ab)は、COLO205(Ag+)細胞に対してサブピコモルレベルで有効であることが明らかとなった。また、抗原結合サイトが1μM非複合化chB38.1抗体によりブロックされた場合、活性が有意に減少した(0.26nM)が、これはこの複合体の高い特異性(260倍超)を示している。(B)クロノジェニックアッセイ(clonogenic assay)により、chB38.1−IGN13複合体(3.8IGN/Ab)は、LOVO(Ag+)細胞に対してピコモルレベル(0.002pM)で有効であることが明らかになった。
【0289】
図53:huMy9−6−IGN13複合体(3.4IGN/Ab)は、NB−4(Ag+)細胞に対してピコモルレベル(0.077nM)で有効であることが明らかになり、抗原結合サイトが1μM huMy9−6抗体によりブロックされた場合、活性が有意に
減少した(1.0nM)が、これはこの複合体の特異性を示している。
【0290】
図54:(A)chB38.1−IGN14複合体(3.1IGN/Ab)は、COLO205(Ag+)細胞に対してサブピコモルレベルで有効であることが明らかになり、Namalwa(Ag−)細胞に対して有意に活性が低かった(0.9nM)が、これはこの複合体の高い特異性(900倍超)を示している。(B)chB38.1−IGN14複合体(2.6IGN/Ab)は、LOVO(Ag+)細胞に対して非常に有効である(0.012nM)ことが明らかになり、Namalwa(Ag−)細胞に対して有意に活性が低かった(3.0nM超)が、これはこの複合体の高い特異性(250倍超)を示している。
【0291】
図55:huMy9−6−IGN14複合体(3.3IGN/Ab)は、NB−4(Ag+)細胞に対して非常に有効であることが明らかになり(0.033 nM)、Namalwa(Ag−)細胞に対して有意に活性が低かった(0.6nM)が、これはこの複合体の特異性を示している。
【0292】
図56:(A)chB38.1−IGN23複合体(2.5IGN/Ab)は、LOVO(Ag+)細胞に対してピコモルレベル(0.063nM)で有効であることが明らかになり、Namalwa(Ag−)細胞に対して有意に活性が低かった(3.0nM超)が、これはこの複合体の高い特異性を示している。(B)chB38.1−IGN23複合体(2.0IGN/Ab)は、COLO205(Ag+)細胞に対してピコモルレベル(0.006nM)で有効であることが明らかになり、抗原結合部位が1μM chB3
8.1によりブロックされた場合、活性が有意に減少した(2.5nM)が、これはこの複合体の特異性を示している。
【0293】
図57:chB38.1−IGN29複合体(2.8IGN/Ab)は、COLO205(Ag+)細胞に対してサブナノモルレベル(0.410nM)で有効であることが明らかになり、抗原結合サイトが1μM chB38.1によりブロックされた場合、活性
が有意に減少した(18nM)が、これはこの複合体の特異性を示している。
【0294】
実施例39
担癌ヌードマウスにおけるchB38.1−IGN14複合体のインビボ効力:
本研究では、ヒト結腸癌モデルであるCOLO 205腫瘍を有する雌ヌードマウスで
chB38.1−IGN14抗腫瘍活性を調査した。2x10
6細胞/マウスのCOLO
205腫瘍細胞を0.1mL/マウスの容量で、5週齢の雌胸腺欠損ヌードマウスの右
肩全面に皮下播種した。腫瘍細胞播種の8日後、腫瘍の容積に従ってマウスを無作為に群(1群当たりn=6)に割り付けた。治療を無作為化の日に開始し、群にPBS(200
μL/注入)、chB38.1抗体単体(2.8mg/kg)、非標的chKTI−I
GN14(50μg/kg)複合体、およびchB38.1−IGN14(50μg/kgIGN14用量;2.5mg/kg抗体用量)を投与した対照群を含めた。全治療薬は週スケジュールで2回(細胞播種後8、15日目)投与した。矢印は、播種後の投与時点を示す。全治療薬は耐容性良く、平均体重減少はPBS対照マウスと同程度であった。時間に対する腫瘍容積中央値を、chB38.1−IGN14複合体の抗腫瘍活性を示すデータと共に
図58に示す。非標的および抗体単体両方とも、賦形剤対照を超える活性を示さなかったことが、chB38.1−IGN−14複合体で観察された抗腫瘍作用が抗原特異的であることを示唆している。
【0295】
実施例40
図59はchB38.1−IGN14(脱グリコシル化抗体)のマススペクトルを示す。ピークのラベルD1〜D7は1抗体当たりの結合IGN14分子数を示す。1抗体当たりの平均IGN14分子数は3.5と算出された(可視・紫外分光法により算出の薬物負荷と合致)。
一態様において、本発明は以下であってもよい。
[態様1]
式(IV)、(V)または(VI)から選択される化合物であって、
【化1-1a】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
NとCの間の二重線
【化1-2a】
[この文献は図面を表示できません]
は一重結合または二重結合を示すが、それが二重結合の場合は、Xは存在せず、YはHであり、それが一重結合の場合、XはHであるか、またはこの化合物をプロドラッグに変換する、アミン保護成分であることを条件とし;
Yは−OR、−OCOR’で示されるエステル、−OCOOR’で示される炭酸塩、−OCONR’R’’で示されるカルバマート、NR’R’’で示されるアミンまたはヒドロキシルアミン、−NRCOR’で示されるアミド、NRCOPで示されるペプチド(Pはアミノ酸または2〜20のアミノ酸単位を含むポリペプチドである)、SR’で示されるチオエーテル、SOR’ で示されるスルホキシド、−SO
2R’ で示されるスルホン、亜硫酸−SO
3、重亜硫酸−OSO
3、ハロゲン、シアノ、アジド、またはチオールから選択され、
ここでR、R’およびR’’は同じ、または異なっており、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、
ここで、置換基はハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、−OCOR
11またはOCONR
11R
12から選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12はH、直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環を有する3〜10員複素環からそれぞれ独立に選択され、さらにR
10がSR
13またはCOR
13であってもよく、
ここで、R
13は直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケ
ニルまたはアルキニル、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、さらにR
11がOR
14であってもよく、
ここで、R
14はH、またはRと同じ定義を有し、さらにR’’はOHであってもよく;
WはC=O、C=S、CH
2、BH、SOまたはSO
2であり;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’およびR
4’は、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
または置換基はハロゲン、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH
2]、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸−OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12からそれぞれ独立に選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12は、上記と同じ定義を有し、さらに、R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’およびR
4’のいずれか1つは共有結合により細胞結合剤に結合可能とする連結基であってもよく、または細胞結合剤に結合可能とする連結基を有していてもよいポリピロロ、ポリインドリル、ポリイミダゾリル、ポリピロロイミダゾリル、ポリピロロインドリルまたはポリイミダゾロインドリル単位から選択されてもよく;
Zは(CH
2)
n、(nは1、2または3)、CR
15R
16、NR
17、OまたはSから選択され、
ここでR
15、R
16およびR
17はH、直鎖、分岐または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)からそれぞれ独立に選択され、
R
6はOR、SR、NRR’であり、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、
R
6は連結基であってもよく;
X’はCH
2、NR、CO、BH、SOまたはSO
2から選択され、ここでRは上記と同
じ定義を有し;
Y’はO、CH
2、NRまたはSであり、ここでRは上記と同じ定義を有し;
Z’はCH
2または(CH
2)
nであり、ここでnは2、3または4であり、
X’、Y’およびZ’は全てが同時にCH
2とはならないものとし;
AとA’は同じ、または異なり、O、−CRR’O、S、−CRR’S、−NR
15またはCRR’NHR
15から選択され、ここでRおよびR’は上記と同じ定義を有し、R
15はRと同じ定義を有し、
DおよびD’は同じ、または異なり、H、直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニルからそれぞれ独立に選択され、さらにハロゲン、OR
7、NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸−SO
3、重亜硫酸−OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12(ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12の定義は上述と同じ)、またはポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)のいずれか1つで置換されてもよく、
Lは任意選択のフェニル基または置換されてもよいO、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を有する3〜18員複素環であり、ここで置換基は共有結合により細胞結合剤と結合を可能とする連結基であるか、または直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニルから選択され、さらにハロゲン、OR
7、NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸−SO
3、重亜硫酸−OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはO
CONR
11R
12、またはポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは
1〜2000の整数)のいずれか1つで置換されてもよく、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12の定義は上述と同じであり;
Lはそれ自体で共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基であってもよい;
化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物または水和物塩、これらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、鏡像異性体またはこれら化合物の多形結晶構造体であり、
ただし、当該化合物が共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基を1つより多くは持たないという条件が前提となる。
[態様2]
態様1記載の化合物であって、NとCの間の二重線
【化1-3a】
[この文献は図面を表示できません]
は一重結合または二重結合を示すが、それが二重結合の場合は、Xは存在せず、YはHであり、それが一重結合の場合、XはHであるか、またはこの化合物をプロドラッグに変換する、アミン保護成分であることを条件とし;
Yは−OR、NR’R’’、亜硫酸−SO
3、または重亜硫酸−OSO
3から選択され、ここでRは、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
6〜10炭素原子を有するアリール、
3〜10炭素原子をを有する複素環から選択され;
WはC=O、CH
2、またはSO
2であり;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’およびR
4’は、H、NO
2、または
共有結合により細胞結合剤に結合可能とする連結基からそれぞれ独立に選択され;
R
6はOR
18であり、ここでR
18はRと同じ定義を有し;
Zは(CH
2)
n(nは1、2または3)、CR
15R
16、NR
17、OまたはSから選択され、ここでR
15、R
16およびR
17はH、直鎖、分岐または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)からそれぞれ独立に選択され;
X’はCH
2、またはCOから選択され;
Y’はO、NRまたはSであり、ここでRは前述と同じ定義を有し;
Z’はCH
2または(CH
2)
2であり;
AとA’はそれぞれOであり;
DおよびD’は同じ、または異なり、直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニルからそれぞれ独立に選択され;
Lは任意選択のフェニル基または置換されてもよい3〜10炭素原子を有する複素環であり、ここで置換基は共有結合により細胞結合剤と結合を可能とする連結基であるか、または直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニルから選択され、さらにハロゲン、OR
7、NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸−SO
3、重亜硫酸−OSO
3、−SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、−OCOR
11またはOCONR
11R
12、またはポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)のいずれか1つで置換されてもよく、
Lはそれ自体で共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基であってもよい;
化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物または水和物塩、これらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、鏡像異性体またはこれら化合物の多形結晶構造体。
[態様3]
式(XII)および(XIII)から選択される態様1記載の化合物であって、
【化2-1a】
[この文献は図面を表示できません]
ここで、
NとCの間の二重線
【化2-2a】
[この文献は図面を表示できません]
は一重結合または二重結合を示すが、それが二重結合の場合は、Xは存在せず、YはHであり、それが一重結合の場合、XはHであるか、またはこの化合物をプロドラッグに変換する、アミン保護成分であることを条件とし;
YはOH、−ORで示されるエーテル、NR’R’’、亜硫酸−SO
3、または重亜硫酸−OSO
3から選択され、ここでR、R’およびR’’は直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニルから選択され;
R
2、R
3、R
2’およびR
3’のうちの1つは共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基であり、他はH、NRCOR’またはNO
2であり;
R
6はORであり、ここでRは前述と同じ定義を有し、
ZはCH
2またはNRで、ここでRは前述と同じ定義を有し、
AはOまたはNR
15であり;
Lは(CH
2)
nnで、ここでnnは0または1〜5の整数、または置換または未置換の2〜4炭素原子を有するアルキルまたはアルケニルであり、また、置換基はハロゲン、OR
7、NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸−SO
3、重亜硫酸−OSO
3、−SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12から選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12およびR
15の定義は上述と同じであり;
Lはそれ自体で共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基であってもよく;
L’、L’’またはL”’のうちの1つは細胞結合剤と結合を可能にする連結基でその他はHであり;好ましくは、L’は連結基であり;GはCHまたはNである化合物、
またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物または水和物塩、これらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、鏡像異性体またはこれら化合物の多形結晶構造体。
[態様4]
式(XIV)および(XV)から選択される態様1記載の化合物であって、
【化3-1a】
[この文献は図面を表示できません]
ここで、
NとCの間の二重線
【化3-2a】
[この文献は図面を表示できません]
は一重結合または二重結合を示すが、それが二重結合の場合は、Xは存在せず、YはHであり、それが一重結合の場合、XはHであるか、またはこの化合物をプロドラッグに変換する、アミン保護成分であることを条件とし;
YはOH、−ORで示されるエーテル、亜硫酸−SO
3、または重亜硫酸−OSO
3から選択され、ここでR、は直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニルから選択され;
nnは0または1〜5の整数であり;
R
2、R
3、R
2’およびR
3’のうちの1つは共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基であり、他はHまたはNO
2であり;
L’、L’’またはL”’のうちの1つは細胞結合剤と結合を可能にする連結基であるが、L’、L’’またはL”’のうちの1つが連結基の場合は、その他はHであることを条件とし、;
GはCHまたはNである化合物、
またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物または水和物塩、これらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、鏡像異性体またはこれら化合物の多形結晶構造体。
[態様5]
R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’、R
4’、L’、L’’、L’’’の1つが下記から独立に選択される連結基である態様1〜4のいずれか1つに記載の化合物であり:
−O(CR
20R
21)
m(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−O(CR
20R
21)
m(CR
26=CR
27)
m’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−O(CR
20R
21)
m(アルキニル)
n’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−O(CR
20R
21)
m(ピペラジノ)
t’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−O(CR
20R
21)
m(ピロロ)
t’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−O(CR
20R
21)
mA”
m”(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−S(CR
20R
21)
m(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−S(CR
20R
21)
m(CR
26=CR
27)
m’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−S(CR
20R
21)
m(アルキニル)
n’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−S(CR
20R
21)
m(ピペラジノ)
t’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−S(CR
20R
21)
m(ピロロ)
t’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−S(CR
20R
21)
mA”
m”(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−NR
33(C=O)
p”(CR
20R
21)
m(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−NR
33(C=O)
p”(CR
20R
21)
m(CR
26=CR
27)
m’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−NR
33(C=O)
p”(CR
20R
21)
m(アルキニル)
n’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−NR
33(C=O)
p”(CR
20R
21)
m(ピペラジノ)
t’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−NR
33(C=O)
p”(CR
20R
21)
m(ピロロ)
t’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−NR
33(C=O)
p”(CR
20R
21)
mA”
m”(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(CR
26=CR
27)
m’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(アルキニル)
n’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(ピペラジノ)
t’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
mA”
m”(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(CR
29=N−NR
30)
n”(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(CR
29=N−NR
30)
n”(CR
26=CR
27)
m’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(CR
29=N−NR
30)
n”(アルキニル)
n’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(CR
29=N−NR
30)
n”A”
m”(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
ここで、
m、n、p、q、m’、n’、t’は1〜10の整数で、0であってもよく;
t、m”、n”および p”は0または1であり;
X”はOR
36、SR
37、NR
38R
39から選択され、ここでR
36、R
37、R
38、R
39はH、または直鎖、分岐または環状の1〜20炭素原子を有するアルキル、アルケニル、またはアルキニルおよび、またはポリエチレングリコール単位 −(OCH
2CH
2)
n、であり、R
37はチオール保護基であってもよいか、
またはt=1の場合、COX’’は、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、N−ヒドロキシフタルイミドエステル、N−ヒドロキシスルホスクシンイミドエステル、パラニトロフェニルエステル、ジニトロフェニルエステル、ペンタフルオロフェニルエステルおよびそれらの誘導体から選択される反応性エステルを形成し、前記誘導体がアミド結合形成を促進し;
Y’’は無いか、またはO、S、S−SまたはNR
32から選択され、ここでR
32は前述のRの定義と同じであり、
Y”がS−Sではなく、かつt=0の場合、X”はマレイミド基、ハロアセチル基、またはSR
37から選択され、ここでR
37は前述と同じ定義であることを条件とし;
A”はグリシン、アラニン、ロイシン、バリン、リシン、シトルリンおよびグルタマートまたは2〜20のアミノ酸単位を含むポリペプチドから選択されるアミノ酸であり;
R
20、R
21、R
22、R
23、R
24、R
25、R
26、R
27は同じか、異なり、
Hまたは1〜5炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルであり;
R
29およびR
30は同じか、異なり、Hまたは1〜5炭素原子のアルキルであり;
R
33はHまたはH、または直鎖、分岐または環状の1〜12炭素原子を有するアルキル、アルケニル、またはアルキニル、ポリエチレングリコール単位 −(OCH
2CH
2)
n、または、R
33は−COR
34、−CSR
34、−SOR
34、または−SO
2R
34であり、ここでR
34はH、または直鎖、分岐または環状の1〜20炭素原子を有するアルキル、アルケニル、またはアルキニル、ポリエチレングリコール単位 −(OCH
2CH
2)
nであり;
R
40およびR
41のうちの1つは負または正の荷電機能基で、他方はHまたは1〜4炭素原子を有するアルキル、アルケニル、アルキニルである。
[態様6]
式(I)または(II)から選択される化合物であって、
【化4-1a】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
NとCの間の二重線
【化4-2a】
[この文献は図面を表示できません]
は一重結合または二重結合を示すが、それが二重結合の場合は、Xは存在せず、YはHであり、それが一重結合の場合、XはHであるか、またはこの化合物を、インビトロかインビボで遊離アミンに変換され得る、プロドラッグに変換する、アミン保護成分であることを条件とし;
Yは−OR、−OCOR’で示されるエステル、−OCOOR’で示される炭酸塩、−OCONR’R’’で示されるカルバマート、NR’R’’で示されるアミンまたはヒドロキシルアミン、−NRCOR’で示されるアミド、NRCOPで示されるペプチド(Pはアミノ酸または2〜20のアミノ酸単位を含むポリペプチドである)、SR’で示されるチオエーテル、SOR’ で示されるスルホキシド、−SO
2R’ で示されるスルホン、亜硫酸−SO
3、重亜硫酸−OSO
3、ハロゲン、シアノ、アジド、またはチオールから選択され、
ここでR、 R’およびR’’は同じ、または異なっており、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜20炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、
ここで、置換基はハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12から選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12はH、直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、 ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環からそれぞれ独立に選択され、さらにR
10がSR
13またはCOR
13であってもよく、
ここで、R
13は直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、さらにR
11がOR
14であってもよく、
ここで、R
14はH、またはRと同じ定義を有し、さらにR’’はOHであってもよく;
WはC=O、C=S、CH
2、BH (B=ホウ素), SOまたはSO
2であり;
R
1、R
2、R
3、R
4は、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
または置換基はハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH
2]、−COR
11、−OCOR
11またはOCONR
11R
12からそれぞれ独立に選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12は、上記と同じ定義を有し、さらに、R
1、R
2、R
3、R
4のいずれか1つは共有結合により細胞結合剤に結合可能とする連結基であってもよく、または細胞結合剤に結合可能とする連結基を有していてもよいポリピロロ、ポリインドリル、ポリイミダゾリル、ポリピロロイミダゾリル、ポリピロロインドリルまたはポリイミダゾロインドリル単位から選択されてもよく;
R
5はOR
15、CRR’OH、SH、CRR’SH、NHR
15またはCRR’NHR
15から選択され、
ここで、R
15は、Rと同じ定義を有し、RとR’は上記に示すように同じ定義を有し;
さらにR
5は共有結合により細胞結合剤に結合可能とする連結基であってもよく、または
細胞結合剤に結合可能とする連結基を有していてもよいポリピロロ、ポリインドリル、ポリイミダゾリル、ポリピロロイミダゾリル、ポリピロロインドリルまたはポリイミダゾロインドリル単位から選択されてもよく;
R
6はOR、SR、NRR’であり、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、またはR
6は連結基であってもよく;
Zは(CH
2)
n,(nは1、2または3)、CR
15R
16、NR
17、OまたはSから選択され、
ここでR
15、R
16およびR
17はH、直鎖、分岐または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)からそれぞれ独立に選択される、
化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物、または水和塩、光学的異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、これら化合物の鏡像異性体であって、
ただし、当該化合物が共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基を1つより多く持たないという条件が前提となる。
[態様7]
態様6記載の化合物であって、
NとCの間の二重線
【化4-3a】
[この文献は図面を表示できません]
は、二重結合を表し、Xが無くYがHであるか、またはNとCの間の二重線
【化4-4a】
[この文献は図面を表示できません]
は、一重結合を表し、XがHでYが−OR、亜硫酸SO
3、または化合物をプロドラッグに転換するアミン保護成分から選択され;
WはC=O、CH
2、またはSO
2であり;
R
1、R
2、R
3、R
4はそれぞれHであり;
R
1、R
2、R
3およびR
4のいずれか1つが独立に共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基であってもよく;
R
5はOR
15、CRR’OH、SH、CRR’SH、NHR
15またはCRR’NHR
15から選択され、
ここで、R
15はH、または前述のRと同じ定義を有し、または細胞結合剤に結合可能とする連結基を有していてもよいポリピロロ、ポリインドリル、ポリイミダゾリル、ポリピロロイミダゾリル、ポリピロロインドリルまたはポリイミダゾロインドリル単位から選択され、RとR’は前述と同じ定義を有し;
R
6はOCH
3であり;
Zは(CH
2)
n(nは1、または2)、NH、NCH
3またはSから選択される;
化合物、
またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物、または水和塩、それらの光学的異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、これら化合物の鏡像異性体またはこれらの多形結晶構造体。
[態様8]
式(VII)、(VIII)および(IX)から選択される請求6記載の化合物であって、
【化5a】
[この文献は図面を表示できません]
ここで、置換基は前述と同じである化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物、または水和塩、それらの光学的異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、鏡像異性体またはこれらの多形結晶構造体。
[態様9]
式(III)の化合物であって、
【化6-1a】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
NとCの間の二重線
【化6-2a】
[この文献は図面を表示できません]
は一重結合または二重結合を示すが、それが二重結合の場合は、Xは存在せず、YはHであり、それが一重結合の場合、XはHであるか、またはこの化合物をプロドラッグに変換する、アミン保護成分であることを条件とし;
Yは−OR、−OCOR’で示されるエステル、−OCOOR’で示される炭酸塩、−OCONR’R’’で示されるカルバマート、NR’R’’で示されるアミンまたはヒドロキシルアミン、−NRCOR’で示されるアミド、NRCOPで示されるペプチド(Pはアミノ酸または2〜20のアミノ酸単位を含むポリペプチドである)、SR’で示されるチオエーテル、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸−SO
3、重亜硫酸−OSO
3、ハロゲン、シアノ、アジド、またはチオールから選択され、
ここでR、R’およびR’’は同じ、または異なっており、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、 ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18原子の融合環系(このうち少なくとも1つは芳香族環)を含む5または6員環からなるヘテロアリール、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、
ここで、置換基はハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸−SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12から選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12はH、直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18原子の融合環系(このうち少なくとも1つは芳香族環)を含む5または6員環からなるヘテロアリール、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環からそれぞれ独立に選択され、さらにR
10がSR
13またはCOR
13であってもよく、
ここで、R
13は直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18原子の融合環系(このうち少なくとも1つは芳香族環)を含む5または6員環からなるヘテロアリール、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、さらにR
11がOR
14であってもよく、
ここで、R
14はH、またはRと同じ定義を有し、さらにR’’はOHであってもよく;
WはC=O、C=S、CH
2、BH, SOまたはSO
2であり;
R
5はOR
15、CRR’OH、SH、CRR’SH、NHR
15またはCRR’NHR
15から選択され、
ここで、R
15はH、またはRと同じ定義を有するか、または共有結合により細胞結合剤に結合可能とする連結基であるか、または細胞結合剤に結合可能とする連結基を有していてもよいポリピロロ、ポリインドリル、ポリイミダゾリル、ポリピロロイミダゾリル、ポリピロロインドリルまたはポリイミダゾロインドリル単位から選択され;
R
5は共有結合により細胞結合剤に結合可能とする連結基であってもよく;
R
6はOR、SR、またはNRR’であり、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、R
6は連結基であってもよく;
X’はCH
2、NR、CO、BH、SOまたはSO
2であり;
Y’はO、CH
2、NRまたはSであり;
Z’はCH
2または(CH
2)
n(nは2、3または4)である;
化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物または水和物塩、これらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、鏡像異性体またはこれら化合物の多形結晶構造体であるが、
ただし、当該化合物が共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基を1つより多くは持たないという条件が前提となる。
[態様10]
態様9記載の化合物であって、
NとCの間の二重線
【化6-3a】
[この文献は図面を表示できません]
は、二重結合を表し、Xが無くY=Hであるか、またはNとCの間の二重線
【化6-4a】
[この文献は図面を表示できません]
は、一重結合を表し、XがHでYが−OR、亜硫酸―SO
3、または化合物をプロドラッグに転換するアミン保護成分から選択され;
WはC=O、CH
2、またはSO
2であり;
R
5はOR
15、CRR’OH、SH、CRR’SH、NHR
15またはCRR’NHR
15から選択され、
ここで、R
15はH、または前述のRと同じ定義を有し、または細胞結合剤に結合可能とする連結基を有していてもよいポリピロロ、ポリインドリル、ポリイミダゾリル、ポリピロロイミダゾリル、ポリピロロインドリルまたはポリイミダゾロインドリル単位から選択され、RとR’は前述と同じ定義を有し;
R
6はOCH
3であり;
X’はCH
2、またはC=Oから選択され;
Y’はO、CH
2、NRまたはSであり;
Z’は(CH
2)
n(nは1または2)であるが、
X’、Y’およびZ’が同時に全てCH
2とはならないことを条件とする;
化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物または水和物塩、これらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、鏡像異性体またはこれら化合物の多形結晶構造体。
[態様11]
式(X)および(XI)から選択される態様9記載の化合物であって、
【化7a】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
置換基は前述と同じである化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物または水和物塩、これらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、鏡像異性体またはこれら化合物の多形結晶構造体。
[態様12]
R
5が下記から選択される態様6〜11のいずれか1つに記載の化合物であり:
−OH、
−O(CR
20R
21)
m(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−O(CR
20R
21)
m(CR
26=CR
27)
m’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−O(CR
20R
21)
m(アルキニル)
n’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−O(CR
20R
21)
m(インドロ)
p’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’
−O(CR
20R
21)
m(ピロロ)
q’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−O(CR
20R
21)
m(ピロロ)
q’(イミダゾロ)
q’’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−O(CR
20R
21)
m(イミダゾロ)
q’’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−O(CR
20R
21)
m(ピロロ)
q’(インドロ)
q’’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−O(CR
20R
21)
m(インドロ)
q’(イミダゾロ)
q’’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−O(CR
20R
21)
m(ピペラジノ)
t’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−O(CR
20R
21)
mA”
m”(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−SH、
−S(CR
20R
21)
m(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−S(CR
20R
21)
m(CR
26=CR
27)
m’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−S(CR
20R
21)
m(アルキニル)
n’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−S(CR
20R
21)
m(インドロ)
p’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−S(CR
20R
21)
m(ピロロ)
q’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−S(CR
20R
21)
m(イミダゾロ)
q’’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−S(CR
20R
21)
m(ピロロ)
q’(イミダゾロ)
q’’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−S(CR
20R
21)
m(ピロロ)
q’(インドロ)
q’’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−S(CR
20R
21)
m(インドロ)
q’(イミダゾロ)
q’’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−S(CR
20R
21)
m(ピペラジノ)
t’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−S(CR
20R
21)
mA”
m”(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−NH
2、
−NR
28(CR
20R
21)
m(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−NR
28(CR
20R
21)
m(CR
26=CR
27)
m’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−NR
28(CR
20R
21)
m(アルキニル)
n’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−NR
28(CR
20R
21)
m(インドロ)
p’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−NR
28(CR
20R
21)
m(ピロロ)
q’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−NR
28(CR
20R
21)
m(イミダゾール)
q’’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−NR
28(CR
20R
21)
m(ピロロ)
q’(イミダゾロ)
q’’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’−(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−NR
28(CR
20R
21)
m(ピロロ)
q’(インドロ)
q’’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’−(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−NR
28(CR
20R
21)
m(インドロ)
q’(イミダゾロ)
q’’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’−(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−NR
28(CR
20R
21)
m(ピペラジノ)
t’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−NR
28(CR
20R
21)
mA”
m”(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(CR
26=CR
27)
m’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(アルキニル)
n’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(インドロ)
p’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(ピロロ)
q’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(ピペラジノ)
t’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(ピロロ)
q’(インドロ)
q’’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’−(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
(CR
20R
21)
m(イミダゾロ)
q’’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’−(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
(CR
20R
21)
m(ピロロ)
q’(イミダゾロ)
q’’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’−(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
(CR
20R
21)
m(イミダゾロ)
q’(インドロ)
q’’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’−(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
mA”
m”(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(CR
29=N−NR
30)
n”(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(CR
29=N−NR
30)
n”(CR
26=CR
27)
m’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(CR
29=N−NR
30)
n”(アルキニル)
n’(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
−(CR
20R
21)
m(CR
29=N−NR
30)
n”A”
m”(CR
22R
23)
n(OCH
2CH
2)
p(CR
40R
41)
p”Y’’(CR
24R
25)
q(CO)
tX’’、
ここで、
m、n、p、q、m’、n’、p’、q’、q’’、は1〜10の整数で、0であってもよく;
t、m”、n”および p”は0または1であり;
X”はOR
36、SR
37、NR
38R
39から選択され、ここでR
36、R
37、R
38、R
39はH、または直鎖、分岐または環状の1〜20炭素原子を有するアルキル、アルケニル、またはアルキニルおよび、またはポリエチレングリコール単位 −(OCH
2CH
2)
n、であり、R
37はチオール保護基であってもよく、
またはt=1の場合、COX’’は、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、N−ヒドロキシフタルイミドエステル、N−ヒドロキシスルホスクシンイミドエステル、パラニトロフェニルエステル、ジニトロフェニルエステル、ペンタフルオロフェニルエステルおよびそれらの誘導体から選択される反応性エステルを形成し、前記誘導体がアミド形成を促進し;
Y’’は無いか、またはO、S、S−SまたはNR
32から選択され、ここでR
32は前述のRの定義と同じであり、または
Y”がS−Sではなく、かつt=0の場合、X”はマレイミド基、ハロアセチル基、またはSR
37から選択され、ここでR
37は前述と同じ定義であり;
A”はグリシン、アラニン、ロイシン、バリン、リシン、シトルリンおよびグルタマートまたは2〜20のアミノ酸単位を含むポリペプチドから選択されるアミノ酸であり;
R
20、R
21、R
22、R
23、R
24、R
25、R
26、R
27は同じか、異なり、
Hまたは1〜5炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルであり;
R
28はHまたはアルキルであり;
R
29およびR
30は同じか、異なり、Hまたは1〜5炭素原子のアルキルであり;
R
40およびR
41のうちの1つは負または正の荷電機能基で、他はHまたは1〜4炭素原子を有するアルキル、アルケニル、アルキニルであってもよい。
[態様13]
実施例1〜10および表7〜9の標記化合物から選択される化合物。
[態様14]
態様1〜13のいずれか1つに記載の化合物および薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物。
[態様15]
第2の化合物として化学療法薬を追加して含む態様14記載の医薬組成物。
[態様16]
哺乳動物の異常細胞増殖を阻害する方法または増殖性障害,自己免疫障害, 骨破壊障害, 感染症, ウイルス性疾患,線維症, 神経変性疾患, 膵炎または腎疾患を治療する方法であって、前記哺乳動物に治療に有効な量の態様1〜13のいずれか1つに記載の化合物を投与し、また任意に第2の化合物として化学療法薬を 随意に追加投与することを含む方法。
[態様17]
前記化学療法薬を前記哺乳動物に順次、または連続的に投与する態様16記載の方法。
[態様18]
態様1〜13のいずれか1つに記載の細胞結合剤に結合した化合物を含む複合体。
[態様19]
細胞結合剤が、下記から選択される標的細胞に結合する態様18記載の複合体:
ウイルス感染細胞、微生物感染細胞、寄生虫感染細胞、自己免疫性細胞、活性化細胞、骨髄系細胞、活性化T細胞、B細胞、またはメラニン形成細胞;CD4、CD6、CD19、CD20、CD22、CD30、CD33、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、EpCAM、CanAg、CALLA、またはHer−2抗原を発現している細胞;Her−3抗原またはインスリン増殖因子受容体、上皮増殖因子受容体、および葉酸受容体を発現している細胞。
[態様20]
細胞結合剤が下記の物質である態様18記載の複合体:
抗体、単鎖抗体、標的細胞に特異的に結合する抗体断片、モノクローナル抗体、単鎖モノクローナル抗体、標的細胞に特異的に結合するモノクローナル抗体断片、キメラ抗体、標的細胞に特異的に結合するキメラ抗体断片、ドメイン抗体、標的細胞に特異的に結合するドメイン抗体断片、リンホカイン、ホルモン、ビタミン、増殖因子、コロニー刺激因子、または栄養素輸送分子。
[態様21]
抗体が再表面化抗体、再表面化単鎖抗体、または再表面化抗体断片である態様20記載の複合体。
[態様22]
抗体がモノクローナル抗体、単鎖モノクローナル抗体、またはそれらのモノクローナル抗体断片である態様20記載の複合体。
[態様23]
抗体がヒト化抗体、ヒト化単鎖抗体、またはヒト化抗体断片である態様20記載の複合体。
[態様24]
抗体がキメラ抗体、キメラ抗体断片、ドメイン抗体、またはドメイン抗体断片である態様20記載の複合体。
[態様25]
抗体がMY9、anti−B4またはC242である態様23記載の複合体。
[態様26]
抗体がヒト化または再表面化MY9、ヒト化または再表面化anti−B4、またはヒト化または再表面化C242である態様23記載の複合体。
[態様27]
腫瘍細胞が下記から選択される態様19記載の複合体:
乳癌細胞、前立腺癌細胞、卵巣癌細胞、結腸直腸癌、胃癌細胞、扁平上皮癌細胞、小細胞肺癌細胞、および精巣癌細胞。
[態様28]
態様18記載の複合体および薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物。
[態様29]
第2の化合物として化学療法薬を追加して含む態様28記載の医薬組成物。
[態様30]
哺乳動物の異常細胞増殖を阻害する方法または増殖性障害,自己免疫障害, 骨破壊傷害, 感染症, ウイルス性疾患,線維症, 神経変性疾患, 膵炎または腎疾患を治療する方法であって、前記哺乳動物に治療に有効な量の態様18記載の複合体を投与し、また化学療法薬を任意に追加投与することを含む方法。
[態様31]
前記第2の化学療法薬を前記哺乳動物に順次、または連続的に投与する態様30記載の方法。
[態様32]
増殖性障害が腫瘍である態様30記載の方法。
[態様33]
腫瘍細胞が乳癌細胞、前立腺癌細胞、卵巣癌細胞、結腸直腸癌細胞、胃癌細胞、扁平上皮癌細胞、小細胞肺癌細胞、および精巣癌細胞から選択される態様32記載の方法。
[態様34]
式(I)の化合物を調製する過程であって、
a)式(1)の化合物と式(2)の化合物を結合し式(3)の化合物を得るステップ;
b)式(3)の化合物を式(4)のアルデヒドに変換するステップ;および
c)式(4)の化合物を式(I)の化合物に変換するステップを含み、
【化8-1a】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
NとCの間の二重線
【化8-2a】
[この文献は図面を表示できません]
は一重結合または二重結合を示すが、それが二重結合の場合は、Xは存在せず、YはHであり、それが一重結合の場合、XはHであるか、またはこの化合物を、インビトロかインビボで遊離アミンに変換され得る、プロドラッグに変換する、アミン保護成分であることを条件とし;
Yは−OR、−OCOR’で示されるエステル、−OCOOR’で示される炭酸塩、−OCONR’R’’で示されるカルバマート、NR’R’’で示されるアミンまたはヒドロキシルアミン、−NRCOR’で示されるアミド、NRCOPで示されるペプチド(Pはアミノ酸または2〜20のアミノ酸単位を含むポリペプチドである)、SR’で示されるチオエーテル、SOR’ で示されるスルホキシド、−SO
2R’ で示されるスルホン、亜硫酸−SO
3、重亜硫酸−OSO
3、ハロゲン、シアノ、アジド、またはチオールから選択され、
ここでR、 R’およびR’’は同じ、または異なっており、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜20炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、
ここで、置換基はハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12から選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12はH、直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環からそれぞれ独立に選択され、さらにR
10がSR
13またはCOR
13であってもよく、
ここで、R
13は直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケ
ニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、さらにR
11がOR
14であってもよく、
ここで、R
14はH、またはRと同じ定義を有し、さらにR’’はOHであってもよく;
WはC=O、C=S、CH
2、BH(B=ホウ素), SOまたはSO
2であり;
R
1、R
2、R
3、R
4は、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
または置換基はハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH
2]、−COR
11、−OCOR
11または−OCONR
11R
12からそれぞれ独立に選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12は、上記と同じ定義を有し、さらに、R
1、R
2、R
3、R
4のいずれか1つは共有結合により細胞結合剤に結合可能とする連結基であってもよく、または細胞結合剤に結合可能とする連結基を有していてもよいポリピロロ、ポリインドリル、ポリイミダゾリル、ポリピロロイミダゾリル、ポリピロロインドリルまたはポリイミダゾロインドリル単位から選択されてもよく;
R
5はOR
15、CRR’OH、SH、CRR’SH、NHR
15またはCRR’NHR
15から選択され、
ここで、R
15は、Rと同じ定義を有し、RとR’は上記に示すように同じ定義を有し;
さらにR
5は共有結合により細胞結合剤に結合可能とする連結基であってもよく、または
細胞結合剤に結合可能とする連結基を有していてもよいポリピロロ、ポリインドリル、ポリイミダゾリル、ポリピロロイミダゾリル、ポリピロロインドリルまたはポリイミダゾロインドリル単位から選択されてもよく;
R
6はOR、SR、NRR’であり、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、またはR
6は連結基であってもよく;
Zは(CH
2)
n,(nは1、2または3)、CR
15R
16、NR
17、OまたはSから選択され、
ここでR
15、R
16およびR
17はH、直鎖、分岐または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)からそれぞれ独立に選択され、
LGは脱離基であり;
W’はCOORまたはCH
2OW”であり、ここでRは前述と同じ定義を有し、さらに、
W”は保護基である、
化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物、または水和塩、光学的異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、これら化合物の鏡像異性体を調製する過程であって、
ただし、当該化合物が共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基を1つより多く持たないという条件が前提となる。
[態様35]
式(II)の化合物の調製過程であって、
a)式(1)の化合物と式(5)の化合物を結合し式(6)の化合物を得るステップ;
b)式(6)の化合物を式(7)のアルデヒドに変換するステップ;および
c)式(7)の化合物を式(II)の化合物に変換するステップを含み、
【化9-1a】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
NとCの間の二重線
【化9-2a】
[この文献は図面を表示できません]
は一重結合または二重結合を示すが、それが二重結合の場合は、Xは存在せず、YはHであり、それが一重結合の場合、XはHであるか、またはこの化合物を、インビトロかインビボで遊離アミンに変換され得る、プロドラッグに変換する、アミン保護成分であることを条件とし;
Yは−OR、−OCOR’で示されるエステル、−OCOOR’で示される炭酸塩、−OCONR’R’’で示されるカルバマート、NR’R’’で示されるアミンまたはヒドロキシルアミン、−NRCOR’で示されるアミド、NRCOPで示されるペプチド(Pはアミノ酸または2〜20のアミノ酸単位を含むポリペプチドである)、SR’で示されるチオエーテル、SOR’ で示されるスルホキシド、−SO
2R’ で示されるスルホン、亜硫酸―SO
3、重亜硫酸―OSO
3、ハロゲン、シアノ、アジド、またはチオールから選択され、
ここでR、R’およびR’’は同じ、または異なっており、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜20炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、 ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、
ここで、置換基はハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12から選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12はH、直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環からそれぞれ独立に選択され、さらにR
10がSR
13またはCOR
13であってもよく、
ここで、R
13は直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、さらにR
11がOR
14であってもよく、
ここで、R
14はH、またはRと同じ定義を有し、さらにR’’はOHであってもよく;
WはC=O、C=S、CH
2、BH (B=ホウ素), SOまたはSO
2であり;
R
1、R
2、R
3、R
4は、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
または置換基はハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH
2]、−COR
11、−OCOR
11または−OCONR
11R
12からそれぞれ独立に選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12は、上記と同じ定義を有し、さらに、R
1、R
2、R
3、R
4のいずれか1つは共有結合により細胞結合剤に結合可能とする連結基であってもよく、または細胞結合剤に結合可能とする連結基を有していてもよいポリピロロ、ポリインドリル、ポリイミダゾリル、ポリピロロイミダゾリル、ポリピロロインドリルまたはポリイミダゾロインドリル単位から選択されてもよく;
R
5はOR
15、CRR’OH、SH、CRR’SH、NHR
15またはCRR’NHR
15から選択され、
ここで、R
15は、Rと同じ定義を有し、RとR’は上記に示すのと同じ定義を有し;さらにR
5は共有結合により細胞結合剤に結合可能とする連結基であってもよく、または細胞結合剤に結合可能とする連結基を有していてもよいポリピロロ、ポリインドリル、ポリイミダゾリル、ポリピロロイミダゾリル、ポリピロロインドリルまたはポリイミダゾロインドリル単位から選択されてもよく;
R
6はOR、SR、NRR’であり、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、またはR
6は連結基であってもよく;
Zは(CH
2)
n,(nは1、2または3)、CR
15R
16、NR
17、OまたはSから選択され、
ここでR
15、R
16およびR
17はH、直鎖、分岐または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)からそれぞれ独立に選択され、
LGは脱離基であり;
W’はCOORまたはCH
2OW”であり、ここでRは前述と同じ定義を有し、さらに、
W”は保護基である、
化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物、または水和塩、光学的異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、これら化合物の鏡像異性体を調製する過程であるが、
ただし、当該化合物が共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基を1つより多くは持たないという条件が前提となる。
[態様36]
式(III)の化合物の調製過程であって、
a)式(1)の化合物と式(8)の化合物を結合し式(9)の化合物を得るステップ;
b)式(9)の化合物を式(10)のアルデヒドに変換するステップ;および
c)式(10)の化合物を式(III)の化合物に変換するステップを含み、
【化10-1a】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
NとCの間の二重線
【化10-2a】
[この文献は図面を表示できません]
は一重結合または二重結合を示すが、それが二重結合の場合は、Xは存在せず、YはHであり、それが一重結合の場合、XはHであるか、またはこの化合物をプロドラッグに変換する、アミン保護成分であることを条件とし;
Yは−OR、−OCOR’で示されるエステル、−OCOOR’で示される炭酸塩、−OCONR’R’’で示されるカルバマート、NR’R’’で示されるアミンまたはヒドロキシルアミン、−NRCOR’で示されるアミド、NRCOPで示されるペプチド(Pはアミノ酸または2〜20のアミノ酸単位を含むポリペプチドである)、SR’で示されるチオエーテル、SOR’ で示されるスルホキシド、−SO
2R’ で示されるスルホン、亜硫酸SO
3、重亜硫酸OSO
3、ハロゲン、シアノ、アジド、またはチオールから選択され、
ここでR、R’およびR’’は同じ、または異なっており、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18原子の融合環系(このうち少なくとも1つは芳香族環)を含む5または6員環からなるヘテロアリール、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、
ここで、置換基はハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12から選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12はH、直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18原子の融合環系(このうち少なくとも1つは芳香族環)を含む5または6員環からなるヘテロアリール、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環からそれぞれ独立に選択され、さらにR
10がSR
13またはCOR
13であってもよく、
ここで、R
13は直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18原子の融合環系(このうち少なくとも1つは芳香族環)を含む5または6員環からなるヘテロアリール、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、さらにR
11がOR
14であってもよく、
ここで、R
14はH、またはRと同じ定義を有し、さらにR’’はOHであってもよく;
WはC=O、C=S、CH
2、BH, SOまたはSO
2であり;
R
5はOR
15、CRR’OH、SH、CRR’SH、NHR
15またはCRR’NHR
15から選択され、
ここで、R
15はH、またはRと同じ定義を有するか、または共有結合により細胞結合剤に結合可能とする連結基であるか、または細胞結合剤に結合可能とする連結基を有していてもよいポリピロロ、ポリインドリル、ポリイミダゾリル、ポリピロロイミダゾリル、ポリピロロインドリルまたはポリイミダゾロインドリル単位から選択され;
R
5は共有結合により細胞結合剤に結合可能とする連結基であってもよく;
R
6はOR、SR、またはNRR’であり、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、R
6は連結基であってもよく;
X’はCH
2、NR、CO、BH、SOまたはSO
2であり;
Y’はO、CH
2、NRまたはSであり;
Z’はCH
2または(CH
2)
n(nは2、3または4)であり;
LGは脱離基であり;
W’はCOORまたはCH
2OW”であり、ここでRは前述と同じ定義を有し、さらに、W”は保護基である、
化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物または水和物塩、これらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、鏡像異性体またはこれら化合物の多形結晶構造体の調製過程であるが、
ただし、当該化合物が共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基を1つより多くは持たないという条件が前提となる。
[態様37]
式(IV)の化合物の調製過程であって、
式(11)の化合物、式(11)’の化合物および式(12)の化合物を結合し、式(IV)の化合物を得るステップを含み、
【化11-1a】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
NとCの間の二重線
【化11-2a】
[この文献は図面を表示できません]
は一重結合または二重結合を示すが、それが二重結合の場合は、Xは存在せず、YはHであり、それが一重結合の場合、XはHであるか、またはこの化合物をプロドラッグに変換する、アミン保護成分であることを条件とし;
Yは−OR、−OCOR’で示されるエステル、−OCOOR’で示される炭酸塩、−OCONR’R’’で示されるカルバマート、NR’R’’で示されるアミンまたはヒドロキシルアミン、−NRCOR’で示されるアミド、NRCOPで示されるペプチド(Pはアミノ酸または2〜20のアミノ酸単位を含むポリペプチドである)、SR’で示されるチオエーテル、SOR’ で示されるスルホキシド、−SO
2R’ で示されるスルホン、亜硫酸SO
3、重亜硫酸OSO
3、ハロゲン、シアノ、アジド、またはチオールから選択され、
ここでR、R’およびR’’は同じ、または異なっており、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜20炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、
ここで、置換基はハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12から選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12はH、直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環を有する3〜10員複素環からそれぞれ独立に選択され、さらにR
10がSR
13またはCOR
13であってもよく、
ここで、R
13は直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、さらにR
11がOR
14であってもよく、
ここで、R
14はH、またはRと同じ定義を有し、さらにR’’はOHであってもよく;
WはC=O、C=S、CH
2、BH, SOまたはSO
2であり;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’およびR
4’は、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
または置換基はハロゲン、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH
2]、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11または−OCONR
11R
12からそれぞれ独立に選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12は、上記と同じ定義を有し、さらに、R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’、またはR
4’のいずれか1つは共有結合により細胞結合剤に結合可能とする連結基であってもよく、または細胞結合剤に結合可能とする連結基を有していてもよいポリピロロ、ポリインドリル、ポリイミダゾリル、ポリピロロイミダゾリル、ポリピロロインドリルまたはポリイミダゾロインドリル単位から選択されてもよく;
Zは(CH
2)
n,(nは1、2または3)、CR
15R
16、NR
17、OまたはSから選択され、
ここでR
15、R
16およびR
17はH、直鎖、分岐または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)からそれぞれ独立に選択され、
R
6はOR、SR、NRR’であり、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、またR
6は連結基であってもよく;
AおよびA’は同じか異なり、O、−CRR’O、S、−CRR’S、−NR
15またはCRR’NHR
15から選択され、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、また、R
15は、Rと同じ定義を有し、
DおよびD’は同じか異なり、直鎖、分岐または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニル、アルキニルから選択され、また、ハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11または−OCONR
11R
12(ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12は前述の定義に同じ)、またはポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)のいずれか1つで置換してもよく;
Lは任意選択のフェニル基または、置換されてもよいO、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を有する3〜18員複素環であり、ここで、置換基は共有結合により細胞結合剤と結合を可能とする連結基であるか、または直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニルから選択され、さらにハロゲン、OR
7、NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸―SO
3、重亜硫酸―OSO
3、−SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12(R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12の定義は上述と同じ)またはポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)のいずれか1つで置換されてもよく、
Lはそれ自体で共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基であってもよく;
LGは脱離基である;
化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物または水和物塩、これらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、鏡像異性体またはこれら化合物の多形結晶構造体の調製過程であるが、
ただし、当該化合物が共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基を1つより多くは持たないという条件が前提となる。
[態様38]
式(IV)の化合物を調製する過程であって、
a)式(15)の化合物を式(16)のアルデヒドに変換するステップ;および
b)式(16)の化合物を式(IV)の化合物に変換するステップを含み、
【化12-1a】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
NとCの間の二重線
【化12-2a】
[この文献は図面を表示できません]
は一重結合または二重結合を示すが、それが二重結合の場合は、Xは存在せず、YはHであり、それが一重結合の場合、XはHであるか、またはこの化合物をプロドラッグに変換する、アミン保護成分であることを条件とし;
Yは−OR、−OCOR’で示されるエステル、−OCOOR’で示される炭酸塩、−OCONR’R’’で示されるカルバマート、NR’R’’で示されるアミンまたはヒドロキシルアミン、−NRCOR’で示されるアミド、NRCOPで示されるペプチド(Pはアミノ酸または2〜20のアミノ酸単位を含むポリペプチドである)、SR’で示されるチオエーテル、SOR’ で示されるスルホキシド、−SO
2R’ で示されるスルホン、亜硫酸―SO
3、重亜硫酸―OSO
3、ハロゲン、シアノ、アジド、またはチオールから選択され、
ここでR、R’およびR’’は同じ、または異なっており、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18原子の融合環系(このうち少なくとも1つは芳香族環)を含む5または6員環からなるヘテロアリール、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、
ここで、置換基はハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12から選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12はH、直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18原子の融合環系(このうち少なくとも1つは芳香族環)を含む5または6員環からなるヘテロアリール、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環を有する3〜10員複素環からそれぞれ独立に選択され、さらにR
10がSR
13またはCOR
13であってもよく、
ここで、R
13は直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、さらにR
11がOR
14であってもよく、
ここで、R
14はH、またはRと同じ定義を有し、さらにR’’はOHであってもよく;
WはC=O、C=S、CH
2、BH、SOまたはSO
2であり;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’およびR
4’は、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
または置換基はハロゲン、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH
2]、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11または−OCONR
11R
12からそれぞれ独立に選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12は、上記と同じ定義を有し、さらに、R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’、またはR
4’のいずれか1つは共有結合により細胞結合剤に結合可能とする連結基であってもよく、または細胞結合剤に結合可能とする連結基を有していてもよいポリピロロ、ポリインドリル、ポリイミダゾリル、ポリピロロイミダゾリル、ポリピロロインドリルまたはポリイミダゾロインドリル単位から選択されてもよく;
Zは(CH
2)
n、(nは1、2または3)、CR
15R
16、NR
17、OまたはSから選択され、
ここでR
15、R
16およびR
17はH、直鎖、分岐または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)からそれぞれ独立に選択され、
R
6はOR、SR、NRR’であり、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、またR
6は連結基であってもよく;
AおよびA’は同じか異なり、O、−CRR’O、S、−CRR’S、−NR
15またはCRR’NHR
15から選択され、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、また、R
15は、Rと同じ定義を有し、
DおよびD’は同じか異なり、直鎖、分岐または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニル、アルキニルから選択され、また、ハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11または−OCONR
11R
12のいずれか1つで置換してもよく、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12は前述の定義に同じか、またはポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)であり;
Lは任意選択のフェニル基または、置換されてもよいO、S、NおよびPから選択される
1〜6ヘテロ原子を有する3〜18員複素環であり、ここで、置換基は共有結合により細胞結合剤と結合を可能とする連結基であるか、または直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニルから選択され、さらにハロゲン、OR
7、NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸―SO
3、重亜硫酸―OSO
3、−SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12(R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12の定義は上述と同じ)またはポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)のいずれか1つで置換されてもよく、
Lはそれ自体で共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基であってもよく;
W’はCOORまたはCH
2OW”であり、ここでRは前述と同じ定義を有し、さらに、
W”は保護基である、
化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物または水和物塩、これらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、鏡像異性体またはこれら化合物の多形結晶構造体の調製過程であるが、
ただし、当該化合物が共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基を1つより多くは持たないという条件が前提となる。
[態様39]
式(V)の化合物を調製する過程であって、
式(13)の化合物、式(13)’の化合物および式(12)の化合物を結合し式(V)の化合物を得るステップを含み、
【化13-1a】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
NとCの間の二重線
【化13-2a】
[この文献は図面を表示できません]
は一重結合または二重結合を示すが、それが二重結合の場合は、Xは存在せず、YはHであり、それが一重結合の場合、XはHであるか、またはこの化合物をプロドラッグに変換する、アミン保護成分であることを条件とし;
Yは−OR、−OCOR’で示されるエステル、−OCOOR’で示される炭酸塩、−OCONR’R’’で示されるカルバマート、NR’R’’で示されるアミンまたはヒドロキシルアミン、−NRCOR’で示されるアミド、NRCOPで示されるペプチド(Pはアミノ酸または2〜20のアミノ酸単位を含むポリペプチドである)、SR’で示されるチオエーテル、SOR’ で示されるスルホキシド、−SO
2R’ で示されるスルホン、亜硫酸―SO
3、重亜硫酸―OSO
3、ハロゲン、シアノ、アジド、またはチオールから選択され、
ここでR、 R’およびR’’は同じ、または異なっており、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、
ここで、置換基はハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12から選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12はH、直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環を有する3〜10員複素環からそれぞれ独立に選択され、さらにR
10がSR
13またはCOR
13であってもよく、
ここで、R
13は直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、さらにR
11がOR
14であってもよく、
ここで、R
14はRと同じ定義を有し、さらにR’’はOHであってもよく;
WはC=O、C=S、CH
2、BH, SOまたはSO
2であり;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’およびR
4’は、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
または置換基はハロゲン、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH
2]、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12からそれぞれ独立に選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12は、上記と同じ定義を有し、さらに、R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’、またはR
4’のいずれか1つは共有結合により細胞結合剤に結合可能とする連結基であってもよく、または細胞結合剤に結合可能とする連結基を有していてもよいポリピロロ、ポリインドリル、ポリイミダゾリル、ポリピロロイミダゾリル、ポリピロロインドリルまたはポリイミダゾロインドリル単位から選択されてもよく;
Zは(CH
2)
n、(nは1、2または3)、CR
15R
16、NR
17、OまたはSから選択され、
ここでR
15、R
16およびR
17はH、直鎖、分岐または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)からそれぞれ独立に選択され、
R
6はOR、SR、NRR’であり、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、またR
6は連結基であってもよく;
AおよびA’は同じか異なり、O、−CRR’O、S、−CRR’S、−NR
15またはCRR’NHR
15から選択され、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、また、R
15は、Rと同じ定義を有し、
DおよびD’は同じか異なり、直鎖、分岐または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニル、アルキニルから選択され、また、ハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11または−OCONR
11R
12のいずれか1つで置換してもよく、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12は前述の定義に同じか、または
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)であり;
Lは任意選択のフェニル基または、置換されてもよいO、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を有する3〜18員複素環であり、ここで、置換基は共有結合により細胞結合剤と結合を可能とする連結基であるか、または直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニルから選択され、さらにハロゲン、OR
7、NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸―SO
3、重亜硫酸―OSO
3、−SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12(R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12の定義は上述と同じ)またはポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)のいずれか1つで置換されてもよく、
Lはそれ自体で共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基であってもよく;
LGは脱離基である;
化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物または水和物塩、これらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、鏡像異性体またはこれら化合物の多形結晶構造体の調製過程であるが、
ただし、当該化合物が共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基を1つより多くは持たないという条件が前提となる。
[態様40]
式(V)の化合物を調製する過程であって、
a)式(17)の化合物を式(18)のアルデヒドに変換するステップ;および
b)式(18)の化合物を式(V)の化合物に変換するステップを含み、
【化14-1a】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
NとCの間の二重線
【化14-2a】
[この文献は図面を表示できません]
は一重結合または二重結合を示すが、それが二重結合の場合は、Xは存在せず、YはHであり、それが一重結合の場合、XはHであるか、またはこの化合物をプロドラッグに変換する、アミン保護成分であることを条件とし;
Yは−OR、−OCOR’で示されるエステル、−OCOOR’で示される炭酸塩、−OCONR’R’’で示されるカルバマート、NR’R’’で示されるアミンまたはヒドロキシルアミン、−NRCOR’で示されるアミド、NRCOPで示されるペプチド(Pはアミノ酸または2〜20のアミノ酸単位を含むポリペプチドである)、SR’で示されるチオエーテル、SOR’ で示されるスルホキシド、−SO
2R’ で示されるスルホン、亜硫酸―SO
3、重亜硫酸―OSO
3、ハロゲン、シアノ、アジド、またはチオールから選択され、
ここでR、R’およびR’’は同じ、または異なっており、H、置換または未置換直鎖、
分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、
ここで、置換基はハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12から選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12はH、直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環を有する3〜10員複素環からそれぞれ独立に選択され、さらにR
10がSR
13またはCOR
13であってもよく、
ここで、R
13は直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、さらにR
11がOR
14であってもよく、
ここで、R
14はRと同じ定義を有し、さらにR’’はOHであってもよく;
WはC=O、C=S、CH
2、BH、SOまたはSO
2であり;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’およびR
4’は、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
または置換基はハロゲン、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH
2]、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11または−OCONR
11R
12からそれぞれ独立に選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12は、上記と同じ定義を有し、さらに、R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’、またはR
4’のいずれか1つは共有結合により細胞結合剤に結合可能とする連結基であってもよく、または細胞結合剤に結合可能とする連結基を有していてもよいポリピロロ、ポリインドリル、ポリイミダゾリル、ポリピロロイミダゾリル、ポリピロロインドリルまたはポリイミダゾロインドリル単位から選択されてもよく;
Zは(CH
2)
n、(nは1、2または3)、CR
15R
16、NR
17、OまたはSから選択され、
ここでR
15、R
16およびR
17はH、直鎖、分岐または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)からそれぞれ独立に選択され、
R
6はOR、SR、NRR’であり、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、またR
6は連結基であってもよく;
AおよびA’は同じか異なり、O、−CRR’O、S、−CRR’S、−NR
15またはCRR’NHR
15から選択され、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、また、R
15は、Rと同じ定義を有し、
DおよびD’は同じか異なり、直鎖、分岐または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニル、アルキニルから選択され、また、ハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11または−OCONR
11R
12(ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12は前述の定義に同じ)、またはポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)のいずれか1つで置換してもよく;
Lは任意選択のフェニル基または、置換されてもよいO、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を有する3〜18員複素環であり、ここで、置換基は共有結合により細胞結合剤と結合を可能とする連結基であるか、または直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニルから選択され、さらにハロゲン、OR
7、NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸―SO
3、重亜硫酸―OSO
3、−SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12(R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12の定義は上述と同じ)またはポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)のいずれか1つで置換されてもよく、
Lはそれ自体で共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基であってもよく;
W’はCOORまたはCH
2OW”であり、ここでRは前述と同じ定義を有し、さらに、
W”は保護基である、
化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物または水和物塩、これらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、鏡像異性体またはこれら化合物の多形結晶構造体の調製過程であるが、
ただし、当該化合物が共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基を1つより多くは持たないという条件が前提となる。
[態様41]
式(VI)の化合物を調製する過程であって、
式(14)の化合物、式(14)’の化合物および式(12)の化合物を結合して式(VI)の化合物を得るステップを含み、
【化15-1a】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
NとCの間の二重線
【化15-2a】
[この文献は図面を表示できません]
は一重結合または二重結合を示すが、それが二重結合の場合は、Xは存在せず、YはHであり、それが一重結合の場合、XはHであるか、またはこの化合物をプロドラッグに変換する、アミン保護成分であることを条件とし;
Yは−OR、−OCOR’で示されるエステル、−OCOOR’で示される炭酸塩、−OCONR’R’’で示されるカルバマート、NR’R’’で示されるアミンまたはヒドロキシルアミン、−NRCOR’で示されるアミド、NRCOPで示されるペプチド(Pはアミノ酸または2〜20のアミノ酸単位を含むポリペプチドである)、SR’で示されるチオエーテル、SOR’ で示されるスルホキシド、−SO
2R’ で示されるスルホン、亜硫酸―SO
3、重亜硫酸―OSO
3、ハロゲン、シアノ、アジド、またはチオールから選択され、
ここでR、R’およびR’’は同じ、または異なっており、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18原子の融合環系(このうち少なくとも1つは芳香族環)を含む5または6員環からなるヘテロアリール、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、
ここで、置換基はハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12から選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12はH、直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環を有する3〜10員複素環からそれぞれ独立に選択され、さらにR
10がSR
13またはCOR
13であってもよく、
ここで、R
13は直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、さらにR
11がOR
14であってもよく、
ここで、R
14はRと同じ定義を有し、さらにR’’はOHであってもよく;
WはC=O、C=S、CH
2、BH、SOまたはSO
2であり;
Zは(CH
2)
n、(nは1、2または3)、CR
15R
16、NR
17、OまたはSから選択され、
ここでR
15、R
16およびR
17はH、直鎖、分岐または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)からそれぞれ独立に選択され、
R
6はOR、SR、NRR’であり、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、またR
6は連結基であってもよく;
X’はCH
2、NR、CO、BH、SOまたはSO
2から選択され、ここでRは上述と同じ定義を有し;
Y’はO、CH
2、NRまたはSであり、ここでRは前と同じ定義であり;
Z’はCH
2または(CH
2)
n(nは2、3または4)であるが、
X’、Y’およびZ’は全てが同時にCH
2にはならないことを条件とし;
AおよびA’は同じか異なり、O、−CRR’O、S、−CRR’S、−NR
15またはCRR’NHR
15から選択され、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、また、R
15は、Rと同じ定義を有し、
DおよびD’は同じか異なり、直鎖、分岐または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニル、アルキニルから選択され、また、ハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11または−OCONR
11R
12(ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12は前述の定義に同じ)、またはポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)のいずれか1つで置換してもよく;
Lは任意選択のフェニル基または、置換されてもよいO、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を有する3〜18員複素環であり、ここで、置換基は共有結合により細胞結合剤と結合を可能とする連結基であるか、または直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニルから選択され、さらにハロゲン、OR
7、NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸―SO
3、重亜硫酸―OSO
3、−SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12(R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12の定義は上述と同じ)またはポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)のいずれか1つで置換されてもよく、
Lはそれ自体で共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基であってもよく;
LGは脱離基である;
化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物または水和物塩、これらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、鏡像異性体またはこれら化合物の多形結晶構造体の調製過程であるが、
ただし、当該化合物が共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基を1つより多くは持たないという条件が前提となる。
[態様42]
式(VI)の化合物を調製する過程であって、
a)式(19)の化合物を式(20)のアルデヒドに変換するステップ;および
b)式(20)の化合物を式(VI)の化合物に変換するステップを含み、
【化16-1a】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
NとCの間の二重線
【化16-2a】
[この文献は図面を表示できません]
は一重結合または二重結合を示すが、それが二重結合の場合は、Xは存在せず、YはHであり、それが一重結合の場合、XはHであるか、またはこの化合物をプロドラッグに変換する、アミン保護成分であることを条件とし;
Yは−OR、−OCOR’で示されるエステル、−OCOOR’で示される炭酸塩、−OCONR’R’’で示されるカルバマート、NR’R’’で示されるアミンまたはヒドロキシルアミン、−NRCOR’で示されるアミド、NRCOPで示されるペプチド(Pはアミノ酸または2〜20のアミノ酸単位を含むポリペプチドである)、SR’で示されるチオエーテル、SOR’ で示されるスルホキシド、−SO
2R’ で示されるスルホン、亜硫酸―SO
3、重亜硫酸―OSO
3、ハロゲン、シアノ、アジド、またはチオールから選択され、
ここでR、R’およびR’’は同じ、または異なっており、H、置換または未置換直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、 ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、
ここで、置換基はハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12から選択され、
ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12はH、直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環を有する3〜10員複素環からそれぞれ独立に選択され、さらにR
10がSR
13またはCOR
13であってもよく、
ここで、R
13は直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリール環、
少なくとも1つの環は芳香族環で窒素、酸素、硫黄から独立に選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む5〜18員融合環系、
6〜18炭素原子を有するアリール、
O、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を含む3〜18員複素環から選択され、さらにR
11がOR
14であってもよく、
ここで、R
14はRと同じ定義を有し、さらにR’’はOHであってもよく;
WはC=O、C=S、CH
2、BH、SOまたはSO
2であり;
Zは(CH
2)
n、(nは1、2または3)、CR
15R
16、NR
17、OまたはSから選択され、
ここでR
15、R
16およびR
17はH、直鎖、分岐または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)からそれぞれ独立に選択され、
R
6はOR、SR、NRR’であり、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、またR
6は連結基であってもよく;
X’はCH
2、NR、CO、BH、SOまたはSO
2から選択され、ここでRは上述と同じ定義を有し;
Y’はO、CH
2、NRまたはSであり、ここでRは前と同じ定義であり;
Z’はCH
2または(CH
2)
n(nは2、3または4)であるが、
X’、Y’およびZ’は全てが同時にCH
2にはならないことを条件とし;
AおよびA’は同じか異なり、O、−CRR’O、S、−CRR’S、−NR
15またはCRR’NHR
15から選択され、ここでRとR’は上記と同じ定義を有し、また、R
15は、Rと同じ定義を有し、
DおよびD’は同じか異なり、直鎖、分岐または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニル、アルキニルから選択され、また、ハロゲン、OR
7, NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸 −SO
3、重亜硫酸 −OSO
3、SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11または−OCONR
11R
12(ここで、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12は前述の定義に同じ)、またはポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)のいずれか1つで置換してもよく;
Lは任意選択のフェニル基または、置換されてもよいO、S、NおよびPから選択される1〜6ヘテロ原子を有する3〜18員複素環であり、ここで、置換基は共有結合により細胞結合剤と結合を可能とする連結基であるか、または直鎖、分岐、または環状の1〜10炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキニルから選択され、さらにハロゲン、OR
7、NR
8R
9、NO
2、NRCOR’、SR
10、SOR’で示されるスルホキシド、−SO
2R’で示されるスルホン、亜硫酸―SO
3、重亜硫酸―OSO
3、−SO
2NRR’で示されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR
11、OCOR
11またはOCONR
11R
12(R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12の定義は上述と同じ)またはポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n(nは1〜2000の整数)のいずれか1つで置換されてもよく、
Lはそれ自体で共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基であってもよく;
W’はCOORまたはCH
2OW”であり、ここでRは前述と同じ定義を有し、さらに、
W”は保護基である、
化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な溶媒和物、塩、水和物または水和物塩、これらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、鏡像異性体またはこれら化合物の多形結晶構造体の調製過程であるが、
ただし、当該化合物が共有結合により細胞結合剤と結合を可能にする連結基を1つより多くは持たないという条件が前提となる。