(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記障害情報通知部は、障害が発生したことを示す障害発生情報又は障害から回復したことを示す障害回復情報、障害を検知した日時、障害を検知した際に基板処理装置が実行していたレシピを特定する処理情報、障害を検知した検知器を特定する識別情報、その障害のレベル、障害を識別する識別情報、及び障害の概略を示す障害概略情報から選択されるいずれか一つ以上の情報を前記管理装置へ通知するように構成されている請求項1記載の基板処理システム。
前記基板処理装置は、第一の搬送機構と、ロードロック機構と、第二の搬送機構と、プロセス機構とを含む四つの装置ユニットから少なくとも一つのユニットで構成されている請求項4記載の基板処理システム。
前記基板処理装置は、障害が発生したこと又は障害から回復したことが検知されると、障害状況を該基板処理装置の操作画面に表示すると同時に、前記管理装置の前記通信部に対して、前記障害発生通知又は前記障害回復通知を送信する請求項1記載の基板処理システム。
更に、障害発生日時に至るまでのグラフ表示時間を設定ファイルに予め登録しておき、前記表示制御部は、前記設定ファイルに基づき前記障害情報を前記グラフ表示時間に従い時系列に表示させるように構成されている請求項2記載の管理装置。
前記表示部は、障害を検知した日付及び時刻を示す障害検知日時、障害を一意に識別する障害識別番号、障害の状態の概略を示す障害名称、及び複数ある基板処理装置のうち障害が検知された基板処理装置を識別する障害基板処理装置情報のうち少なくとも一つを含む障害履歴一覧画面を表示するように構成されている請求項2記載の管理装置。
前記表示制御部は、それぞれの前記検出器について、前記検出器を模式化した図、設定値、及び実測値を前記表示部に表示させるように構成されている請求項9記載の管理装置。
前記測定値推移画面は、更に、前記検出器の名称を選択可能に表示するよう構成される検出器選択部及び表示開始時間と表示終了時間を設定可能に表示するよう構成される期間設定部を含む請求項14記載の管理装置。
前記期間設定部は、表示終了時間を障害を検知した時刻で固定し、この障害を検知した日時から遡る時間を設定するようにしたり、表示開始時間を障害を検知した時間で固定し、この障害を検知した日時からの経過時間を設定するようにしたり、あるいは、レシピを基準に、その開始時刻や終了時刻に対してオフセットにより設定したりするように構成されている請求項15記載の管理装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理システム1全体構成の概略図を示し、
図2は、基板処理システム1全体の機能構成を示す。
【0009】
基板処理システム1は、基板を処理する複数の基板処理装置10と、管理装置12と、表示装置14とを有する。本実施形態においては、管理装置12と表示装置14とが一体に設けられた構成となっている。
複数の基板処理装置10と管理装置12とは、例えばLAN等のネットワーク2を介して接続されており、これら基板処理装置10と管理装置12とは、相互に情報を送受信するようになっている。
【0010】
基板処理装置10は、ネットワーク2を介して情報を通信する通信部20と、ユーザインタフェース(UI)部22と、障害検知部24と、処理環境測定部26と、この基板処理装置10の機能や動作等を制御する制御部28とを備える。
【0011】
UI部22は、操作者との間で情報を授受するように機能し、具体的には、操作者からの指示の受付及び操作者への情報の提供を行う。
【0012】
障害検知部24は、基板処理装置10の障害を検知しこれを通知するように機能する。障害検知部24は、例えば流量や温度等に対する検知器(センサ)である。
なお、「障害を検知する」旨の記載は、障害が発生したことを検知する場合のほか、障害から回復したことを検知する場合も含むものとする。
【0013】
処理環境測定部26は、基板処理装置10における処理環境を経時的に測定するように機能する。
「処理環境」とは、基板の処理に関する環境であり、例えば温度や圧力、ガスの流量等を含む。処理環境測定部26は、例えば温度や圧力、ガスの流量等を経時的に測定する測定器である。
【0014】
制御部28は、障害検知部24から障害を検知した旨の通知を受けると、障害に関する情報を、通信部20を介して管理装置12へ送信する。
「障害に関する情報」には、例えば、障害が発生したことを示す障害発生情報又は障害から回復したことを示す障害回復情報、障害を検知した日時、障害を検知した際に基板処理装置10が実行していた処理(レシピ)を特定する処理情報、障害を検知した検知器を特定する識別情報(ID)、その障害のレベル、障害を識別する識別情報、及び障害の概略を示すテキスト(障害概略情報)等が含まれる。
【0015】
また、制御部28は、処理環境測定部26により経時的に測定された処理環境を、定期的に又は随時、通信部20を介して管理装置12へ送信する。
【0016】
障害を検知する検知器と処理環境を測定する測定器とは、一つの構成要素により実現されるものであってもよいし、複数の構成要素により実現されるものであってもよい。以下、検知器、測定器、及び検知器と測定器とを兼ねる機器これらを「検出器」と総称する場合がある。
【0017】
管理装置12は、通信情報管理部32と、格納部34と、表示装置14とを備える。
【0018】
通信情報管理部32は、ネットワーク2を介して基板処理装置10から情報を受付け、受付けた情報を格納部34に格納するように機能する。
【0019】
格納部34は、基板処理装置10の障害に関する情報を記憶する障害情報記憶部36と、経時的に測定された基板処理装置10の処理環境を記憶する処理環境記憶部38とを備える。処理環境記憶部38は処理環境を、その処理環境を測定した測定器を識別する識別情報及びその処理環境が測定された日時これらと対応づけて記憶する。
このように格納部34には、障害に関する情報と、その障害の検知日時の近傍で測定された処理環境の測定結果の情報とが格納される。
【0020】
表示装置14は、表示制御部40と、表示部42とを備える。
【0021】
表示制御部40は、障害情報記憶部36に記憶されている情報と処理環境記憶部38に記憶されている情報とを対応付けて、表示部42に表示させるように機能する。
表示制御部40は、例えば、基板処理装置10内の流量の異常に起因する障害の発生が検知された場合、その障害に関する情報とその障害に至るまでの流量の経時的な測定結果の情報とをグラフ化する等して、障害の検知に至る経緯(処理環境の変化)を容易に把握できるような方法で表示部42に表示する。
【0022】
次に、基板処理装置10及び管理装置12それぞれの機能を実行するためのハードウエア構成について説明する。基板処理装置10と管理装置12とのハードウエア構成は同様となっているため、以下、基板処理装置10を例に説明する。
図3は、基板処理装置10のハードウエア構成を示す。
【0023】
基板処理装置10は、CPU52やメモリ54等を含む制御装置56と、ハードディスクドライブ(HDD)等の記録装置58と、液晶ディスプレイ等の表示装置並びにキーボード及びマウス等の入力装置を含むUI装置60と、ネットワークを介して通信を行う通信装置62とを有する。
【0024】
基板処理装置10において所定の各種プログラムは、通信装置62又は情報記録媒体64を介して記録装置58に格納されてメモリ54にロードされ、制御装置56で動作する図示しないOS(Operating System)上で実行される。
【0025】
次に、基板処理装置10の構成の詳細について説明する。
なお、以下に示す基板処理装置10は一例であり、基板処理システム1が有する複数の基板処理装置10は、それぞれ異なる種々の構成であってもよい。
図4は、基板処理装置10の概略横断図であり、
図5は、基板処理装置10の概略縦断面であり、
図6は、基板処理装置10が備えるプラズマ処理装置150の概略図である。
【0026】
基板処理装置10は、四つのユニットから構成されており、具体的には、第一の搬送機構(EFEM:Equipment Front End Module)102と、ロードロック機構104と、第二の搬送機構106と、プロセス機構108とを備えている。
【0027】
第一の搬送機構102は、二つのロードポート112と、第一の搬送部である大気搬送ロボット114とを備える。ロードポート112には、基板としてのウエハ4を収容するFOUP(Front Opening Unified Pod)6(以下、「ポッド6」と称する)が載置される。ポッド6は、ウエハ4を例えば25枚収容する。
大気搬送ロボット114はツイーザ116を用いて、ロードポート112に載置されたポッド6から例えば5枚ずつウエハ4を抜き出し、θ軸方向に回転してロードロック機構104へウエハ4を搬送するようになっている。
【0028】
ロードロック機構104は、二つのロードロックチャンバ122と、これらのロードロックチャンバ122内でウエハ4を保持するバッファ支持台124とを備えている。バッファ支持台124は、縦方向に一定間隔を隔てて例えば25枚のウエハ4を収容する。
バッファ支持台124の下部にはインデックスアセンブリ126が設けられており、このインデックスアセンブリ126は、バッファ支持台124をθ軸方向へ回転及びZ軸方向へ上下動するようになっている。
【0029】
ロードロック機構104は、ロードロックチャンバ122内それぞれを排気する排気装置128を備える。排気装置128は、排気動作の起動・停止や、排気流量の測定、ロードロックチャンバ122内の圧力の測定等を行う。
【0030】
第二の搬送機構106は、搬送室として用いられるトランスファーチャンバ132を備える。
トランスファーチャンバ132には、ゲートバルブ134を介してロードロックチャンバ122が取り付けられているとともに、このゲートバルブ134と対向する側に設けられたゲートバルブ136を介してプロセス機構108のプラズマ処理装置150が取り付けられている。
【0031】
トランスファーチャンバ132には、第二の搬送部である真空アームロボット138が設けられ、この真空アームロボット138はフィンガー140を備える。
真空アームロボット138は、θ軸方向で回転するとともに、フィンガー140をロードロック機構104及びプロセス機構108へ向けてY軸方向に延伸させる。真空アームロボット138は、ロードロックチャンバ122にストックされた未処理のウエハ4をプラズマ処理装置150に移載するとともに、処理済みのウエハ4をプラズマ処理装置150からロードロックチャンバ122に移載するように構成されている。
【0032】
プロセス機構108は、プラズマ処理装置150を備える。プラズマ処理装置150には、ウエハ4を処理する処理室152と、この処理室152の上方に配置されプラズマを発生させるプラズマ発生室154とが設けられている。
【0033】
処理室152には、ウエハ4を載置するサセプタ156と、このサセプタ156を貫通するリフターピン158とが設けられている。リフターピン158は、Z軸方向に上下動するようになっている。
【0034】
プラズマ発生室154は反応容器162を備え、この反応容器162の外部には、高周波コイル164が設けられている。
【0035】
プラズマ処理装置150は、高周波コイル164に高周波電力を印加してガス導入口166から導入されたアッシング処理用の反応ガスをプラズマ化し、そのプラズマを利用してサセプタ156に載置されたウエハ4を処理する構成となっている。
【0036】
次に、基板処理装置10のプラズマ処理装置150の詳細について説明する。なお、
【0037】
図6に示すように、プラズマ処理装置150は、ウエハ4を収容する処理室152と、プラズマを生成するためのプラズマ発生室154と、高周波コイル164に高周波電力を供給する高周波電源174と、この高周波電源174の発振周波数を制御する周波数整合器176とを備えている。
【0038】
高周波電源174の出力側にはRFセンサ180が設置され、進行波、反射波等をモニタしている。RFセンサ180によってモニタされた反射波電力は、周波数整合器176に入力される。周波数整合器176は、反射波が最小となるように周波数を制御する。
【0039】
プラズマ発生室154は、例えば、架台としての水平なベースプレート184の上部に配置され、処理室152は、ベースプレート184の下方に配置された構成となっている。
【0040】
プラズマ発生室154は減圧可能であり、プラズマ用の反応ガスが供給される構成となっている。プラズマ発生室154は、反応容器162と、この反応容器162の外周に巻回された高周波コイル164と、この高周波コイル164の外周に配置され電気的に接地された外側シールド194とから構成される。
高周波コイル164と外側シールド194とにより、螺旋共振器が構成される。
【0041】
反応容器162は、例えば、高純度の石英硝子やセラミックスにて円筒状に形成されたチャンバである。反応容器162は、線軸が垂直になるように配置され、処理室152及びトッププレート196によって上下端が気密に封止されている。
【0042】
反応容器162の下方の処理室152の底面に、複数(例えば4本)の支柱198によって支持されるサセプタ156が設けられている。サセプタ156は、ウエハ4を載置するサセプタテーブル200と、このサセプタテーブル200上のウエハ4を加熱するヒータ202と、このヒータ202の加熱温度を測定する温度計204とを備えている。
温度計204は、ヒータ202の温度を測定するとともに、障害を検知するようになっている。温度計204は、例えば、温度が所定の範囲から外れた場合に障害が発生したと判断し、障害の発生を検知した後、温度が所定の範囲に収まった場合に障害から回復したと判断する。
【0043】
サセプタ156の下方には、排気板206が配設されている。排気板206は、ガイドシャフト208を介して底板210に支持され、この底板210は処理室152の下面に気密に設けられている。
【0044】
昇降基板212は、ガイドシャフト208をガイドとして昇降自在に動くように設けられている。昇降基板212は、例えば三本のリフターピン158を支持している。
【0045】
リフターピン158はサセプタ156を貫通し、このリフターピン158の頂には、ウエハ4を支持するウエハ支持部214が設けられている。ウエハ支持部214は、サセプタ156の中心方向に延出している。ウエハ支持部214は、リフターピン158の昇降によって、サセプタテーブル200にウエハ4を載置し、あるいはサセプタテーブル200からウエハ4を持ち上げるようになっている。
【0046】
昇降基板212には、底板210を介して昇降駆動部(非図示)の昇降シャフト220が連結されている。昇降シャフト220が昇降駆動部により昇降させることで、昇降基板212とリフターピン158を介して、ウエハ支持部214が昇降する。
【0047】
サセプタ156と排気板206との間には、円筒状のバッフルリング222が設けられている。バッフルリング222には、多数の通気孔が均一に設けられている。
バッフルリング222、サセプタ156、及び排気板206により第一の排気室224が形成される。第一の排気室224は、処理室152と仕切られる構成となっているものの、気体等は通気孔によって処理室152に連通する構成となっている。
【0048】
排気板206には排気連通孔226が設けられており、この排気連通孔226を介して連通するように、第一の排気室224の下方に第二の排気室228が配設されている。第二の排気室228には排気管230が連通されており、この排気管230にはガス排気ユニットとしての排気装置232が設けられている。
排気装置232は、マスフローコントローラ(MFC)234と、真空ポンプ236とを備える。
【0049】
トッププレート196のガス導入口166には、所定のプラズマ用の反応ガスを供給するためのガス供給管240が設けられている。ガス供給管240には、MFC242及び開閉弁244が設けられている。
【0050】
MFC234及びMFC242は、ガスの流量を制御するするとともにこのガスの流量を経時的に測定し、且つ、障害を検知するようになっている。MFC234及びMFC242は、例えば設定すべき流量に対して所定の範囲を超えた場合に、障害が発生したと検知しこれを通知する。
なお、MFC234及びMFC242それぞれに代えて、ガスの流量を制御するガス流量制御部、ガスの流量を経時的に測定するガス流量測定部、及びガスの流量から障害の発生を検知するガス流量障害検知部、これらを個別に設けるようにしてもよい。
【0051】
MFC242及び開閉弁244を制御することで、プラズマ発生室154に供給するガスの供給量が制御される。
また、排気装置232、MFC242、及び開閉弁244によってガスの供給量・排気量を調整することにより、処理室152及びプラズマ発生室154の圧力が調整される。
【0052】
また、排気管230には圧力計246が設けられている。圧力計246は、処理室152内及びプラズマ発生室154内の圧力を測定するとともに、障害を検知するようになっている。圧力計246は、例えば、圧力が所定の範囲から外れた場合に障害が発生したと判断し、障害の発生を検知した後、圧力が所定の範囲に収まった場合に障害から回復したと判断する。
【0053】
反応容器162には、反応ガスをこの反応容器162の内壁に沿って流れるようにするための、例えば石英等からなる略円板形状のバッフル板250が設けられている。
【0054】
高周波コイル164は所定の波長の定在波を形成するため、一定波長モードで共振するように巻径、巻回ピッチ、巻数が設定されている。高周波コイル164の電気的長さは、高周波電源174から供給される電力の所定周波数における1波長の整数倍(1倍、2倍、・・・)又は半波長もしくは4分の1波長に相当する長さに設定される。例えば、1波長の長さは、13.56 MHzの場合約22メートル、27.12 MHzの場合約11、54.24 MHzの場合約5.5メートルになる。
高周波コイル164は、絶縁性材料にて平板状に形成され且つベースプレート184の上端面に鉛直に立設された複数のサポートによって支持される。
【0055】
高周波コイル164の両端は、電気的に接地されている。具体的には、高周波コイル164の一端は、装置の初期設置の際又は処理条件の変更の際に、高周波コイル164の電気的長さを微調整するため、給電部としての可動タップ252を介して接地されており、他方は、固定グランド254に接地されている。
【0056】
このように、高周波コイル164の両端は、電気的に接地されたグランド部を備え、各グランド部の間に高周波電源174から電力供給される給電部を備えている。この給電部は、位置調整可能な可変式給電部となっている。また、少なくとも一方のグランド部は、位置調整可能な可変式グランド部となっている。
高周波コイル164が可変式グランド部及び可変式給電部を備えている場合には、これらを備えていない場合と比較して、プラズマ発生室154の共振周波数及び負荷インピーダンスの調整を、より一層簡便にすることができる。
【0057】
外側シールド194は、高周波コイル164の外側への電磁波の漏れを遮蔽するとともに、共振回路を構成するのに必要な容量成分をこの高周波コイル164との間に形成するために設けられている。外側シールド194は、例えば、アルミニウム合金、銅、又は銅合金等の導電性材料を使用して円筒状に形成される。外側シールド194は、高周波コイル164の外周から、例えば5 〜 150 mm程度隔てて配置される。
【0058】
次に、基板処理装置10の動作について説明する。
【0059】
まず、ロードポート112からロードロックチャンバ122へウエハ4が搬送される。具体的には、大気搬送ロボット114が、ロードポート112に載置されたポッド6にツイーザ116を進入させ、5枚のウエハ4をこのツイーザ116上へ載置する。この際、取出すウエハ4の高さ方向の位置に合わせて、大気搬送ロボット114のツイーザ116を上下させる。
ウエハ4をツイーザ116へ載置した後、大気搬送ロボット114がθ軸方向へ回転し、ロードロックチャンバ122のバッファ支持台124にウエハ4を載置する。このとき、バッファ支持台124は、Z軸方向に動作して大気搬送ロボット114から25枚のウエハ4を受け取る。
【0060】
バッファ支持台124に25枚のウエハ4が載置された後、このバッファ支持台124の最下層にあるウエハ4がトランスファーチャンバ132の高さ位置と合うように、バッファ支持台124をZ軸方向に動作させる。
バッファ支持台124に保持されているウエハ4を、真空アームロボット138のフィンガー140に載置する。そして、θ軸方向に真空アームロボット138を回転させ、Y軸方向にフィンガー140を延伸させて、プラズマ処理装置150の処理室152にこのフィンガー140を進入させる。
【0061】
フィンガー140は、上昇した状態のリフターピン158にウエハ4を載置する。そしてウエハ4が載置された状態でリフターピン158が下降し、このリフターピン158上のウエハ4がサセプタ156に載置される。
【0062】
サセプタ156にウエハ4を載置した後、所定の処理ガスをガス供給管240からプラズマ発生室154に供給する。所定の処理ガスとしては、例えば酸素(O
2)や水素(H
2)、水(H
2O)、アンモニア(NH
3)、四フッ化炭素(CF
4)等が挙げられる。プラズマ発生室154にガスを供給した後、高周波電源174により高周波コイル164に電力を供給する。
高周波コイル164内部に励起される誘導磁界によって自由電子を加速してガス分子と衝突させることで、このガス分子を励起させてプラズマを生成する。このようにしてプラズマ化された処理ガスを用いて、ウエハ4に例えばアッシング等の処理を行う。
【0063】
ウエハ4を搬入した動作とは逆の順序の動作により、処理が終了したウエハ4を真空アームロボット138によってサセプタ156からバッファ支持台124に移載する。その後、ロードポート112に載置されたポッド6へウエハ4が搬送される。
【0064】
なお、第一の搬送機構102にマッピングセンサを設け、この第一の搬送機構102に載置されたポッド6内のウエハ4の状態を検知するようにしてもよい。このようにすることで、基板処理装置10で処理されたウエハ4について、次の工程に搬送される前に割れ等のチェックを行うことができ、装置の信頼性が向上する。
【0065】
[第一の実施形態]
次に、第一の実施形態として、基板処理システム1における検出器による検出結果を表示する動作の詳細について説明する。以下、
図3〜5に示す構成を有する基板処理装置10において、プロセス機構108が備えるプラズマ処理装置150のMFC242が障害を検知した場合を例に説明する。
図7は、検出結果を表示する動作(S10)のフローチャートを示す。
図8は、障害履歴一覧画面300を例示する。
図9は、障害基板処理装置画面400を例示する。
図10は、障害ユニット画面500を例示する。
図11は、測定値推移画面600を例示する。
【0066】
ステップ20(S20)において、表示装置14の表示部42は、障害履歴一覧画面300を表示する。
図8に示すように、障害履歴一覧画面300は、障害検知の識別302、障害検知日時304、障害識別番号(アラームID)306、障害名称308、及び障害基板処理装置情報310を時系列に並べて表示するものである。
障害履歴一覧画面300から一つの障害履歴を選択することで、その障害履歴の詳細が表示されるようになっている。例えば、いずれか一つの障害履歴を押下げる(クリック)と、その障害履歴が選択される。
【0067】
障害検知の識別302は、障害が発生したこと及び障害から回復したことのいずれであるかを示す情報である。なお、障害の発生を示す履歴を赤色、障害からの回復を示す履歴を白色で表す等、障害が発生した場合と障害から回復した場合とで色彩を変更する等して区別するようにしてもよい。
【0068】
障害検知日時304は、障害を検知した日付・時刻を示す情報である。
障害識別番号306は、障害を一意に識別する情報である。
障害名称308は、例えば「流量異常」や「温度異常」等、障害の状態の概略を示す情報である。
【0069】
障害基板処理装置情報310は、複数ある基板処理装置10のうち障害が検知された基板処理装置10を識別する情報、例えばその名称を表示する。なお、障害基板処理装置情報310は、基板処理装置10を識別する情報に加えて、障害が検知されたユニットや障害を検知した検出器の名称等を表記するようにしてもよい。
【0070】
ステップ22(S22)において、障害履歴一覧画面300から一つの障害履歴が選択されたか否かを判断する。障害履歴が選択されるまで待機し、障害履歴が選択された場合、ステップ30(S30)の処理に進む。
【0071】
ステップ30(S30)において、表示部42は、障害基板処理装置画面400を表示する。
図9に示すように、障害基板処理装置画面400は、障害検知情報402と、ユニット全体情報404と、ユニット情報変更部406とを表示するものである。なお、本例は、
図8に示す障害履歴一覧画面300において「番号1」の障害履歴が選択された場合を示している。
【0072】
障害検知情報402は、障害の検知された基板処理装置の名称と、障害名称と、障害検知日時とを示す情報である。
ユニット情報変更部406は、障害基板処理装置画面400に表示される障害履歴を変更する押下げ部分(クリック箇所)である。例えば、ユニット情報変更部406の「PREV」部分が押下げられると一つ前の障害履歴(
図8において、一つ上の障害履歴)が表示部42に表示されるようになり、「NEXT」部分が押下げられると一つ後の障害履歴(
図8において、一つ下の障害履歴)が表示部42に表示されるようになる。
ユニット全体情報404は、表示される基板処理装置10に含まれるユニットの構成を表示する情報である。ユニット全体情報404は、図式化する等してそのユニット構成の概略を視覚的に認識し易く表示するようにしてもよい。
ユニット全体情報404は、障害を検知した検出器を含むユニットを赤枠で点灯する等して、障害の検知されていないユニットと視覚的に区別して表示するようになっている。本例においては、障害を検知したMFC242を備えるプロセス機構108が、他のユニットである第一の搬送機構102、ロードロック機構104、及び第二の搬送機構106これらと区別して表示される。
【0073】
ユニット全体情報404から一つのユニット情報を選択することで、そのユニットに関する詳細が表示されるようになっている。例えば、いずれか一つのユニット表示部分を押下げると、そのユニットが選択される。
【0074】
ステップ32(S32)において、障害基板処理装置画面400から一つのユニット情報が選択されたか否かを判断する。ユニット情報が選択されるまで待機し、ユニット情報が選択された場合、ステップ40(S40)の処理に進む。
【0075】
ステップ40(S40)において、表示部42は、障害ユニット画面500を表示する。
図10に示すように、障害ユニット画面500は、上述した障害検知情報402と、障害ユニット情報504と、検出器情報506とを表示するものである。なお、本例は、
図9に示す障害基板処理装置画面400において「プロセス機構108」が選択された場合を示している。
【0076】
障害ユニット情報504は、障害の検知されたユニットを識別する情報であり、例えば、そのユニットの名称である。本実施形態において障害ユニット情報504は、ユニットの名称の表示欄(ドロップダウンリスト)から他のユニットを選択することで、選択された他のユニット(例えば第一の搬送機構102等)についての障害ユニット画面500が表示されるようになっている。
【0077】
検出器情報506は、表示されるユニットが備える検出器を表示する情報である。同一の構成を備える検出器ごとに区分(グループ化)され、それぞれの検出器グループについて、その検出器を模式化した図(アイコン)、設定値、及び実測値が表示される。例えば、MFCを複数有する装置であれば、それら複数のMFCは「MFCグループ」としてまとまって表示される。
検出器情報506は、障害を検知した検出器グループを赤枠で点灯する等して、障害を検知していない検出器グループと視覚的に区別して表示するようになっている。本例においては、障害を検知したMFC242が含まれる「MFCグループ」の表示欄が、他の検出器グループと区別して表示される。
【0078】
検出器情報506から一つの検出器グループを選択することで、その検出器グループに関する詳細が表示されるようになっている。例えば、いずれか一つの検出器グループのアイコンを押下げると、その検出器グループが選択される。
【0079】
ステップ42(S42)において、検出器情報506から一つの検出器グループが選択されたか否かを判断する。検出器情報506から検出器グループが選択されるまで待機し、検出器グループが選択された場合、ステップ50(S50)の処理に進む。
【0080】
ステップ50(S50)において、表示部42は、測定値推移画面600を表示する。
図11に示すように、測定値推移画面600は、測定値推移グラフ602、検出器選択部604、及び期間設定部606を表示するものである。なお、本例は、
図10に示す障害ユニット画面500において「MFCグループ」が選択された場合を示している。
【0081】
測定値推移グラフ602は、所定の期間について、検出器による測定値を日時及び処理工程(レシピ)に対応付けて時系列にしたグラフを表示する情報である。
本例では、測定値推移グラフ602には、障害検知日時30分前からその障害検知日時までの測定結果が表示されている。これより、MFC242の測定結果の挙動に異常のあることが迅速に把握されるとともに、その異常の発生する兆候やその異常の発生した工程が理解され易い。
【0082】
このように、測定結果が時系列に表示されることで、障害を検知するまでの測定結果の推移の把握が容易となる。測定結果の推移を把握することで、他の測定結果(例えば、同様の処理工程についての以前の測定結果)との比較が容易となり、異常な測定結果(及びそれを測定した測定器)を認識し易くなる。
【0083】
検出器選択部604は、検出器の名称を選択可能に表示する情報であり、この検出器選択部604において選択された検出器の測定結果が、測定値推移グラフ602に表示されるようになっている。検出器選択部604では、障害ユニット画面500で選択された検出器グループに含まれる検出器から測定値推移グラフ602に表示させる検出器を選択可能となっている。本例は、MFC234及びMFC242が選択可能であり、これらが選択された状態を示している。
【0084】
期間設定部606は、期間を設定可能に表示する情報であり、この期間設定部606において設定された期間について、測定値推移グラフ602に測定結果が表示されるようになっている。期間設定部606は、例えば、表示開始時間と表示終了時間とを設定するようになっている。
期間設定部606は、この他、表示終了時間を障害を検知した時刻で固定し、この障害を検知した日時から遡る時間を設定するようにしたり、表示開始時間を障害を検知した時間で固定し、この障害を検知した日時からの経過時間を設定するようにしたり、あるいは、処理工程を基準としてその開始時刻や終了時刻に対してオフセットにより設定したりするようにしてもよい。
【0085】
また、例えば、一つの圧力検知器と複数の流量制御部とからなる装置において、圧力検知器が圧力の異常から障害を検知した際、その原因の追究が困難なときがある。このような場合、複数の流量制御部による流量の測定結果を並べて表示すると、正常な測定結果と異なる挙動を示すこと等から異常な測定結果の把握が本構成を有さない場合と比較して容易となる。
この結果から、操作者は、測定結果に異常のある流量制御部の配置された周辺のモジュール(例えば配管やバルブ等)に異常があると予想できることとなる。
特に、装置の構成や配置等の関係から、障害の原因箇所の追究が検知器によっては困難であるような場合、測定器の測定結果から異常を判断することでその障害に起因する原因箇所の追究が容易となる。
【0086】
上記実施形態においては、表示装置14が管理装置12と一体に設けられた構成について説明したが、これに限らず、表示装置14を独立して設けるようにしたり、基板処理装置10と一体に設けたりするようにしてもよい。また、表示装置14は、複数設けるようにしてもよい。
【0087】
[第二の実施形態]
次に、第二の実施形態として、基板処理システム1における検出器による検出結果を表示する動作の詳細について説明する。
【0088】
検出値が特定の閾値以上となった際に障害が発生したと判定し、検出値がこの閾値未満となった際に障害から回復したと判定する場合において、この閾値をまたぐように検出値が頻繁に変動する(この閾値を中心に検出値が振動する)と、障害履歴一覧画面には特定の障害について、その発生及び回復が多数表示されることとなる。この場合、特定の障害についての検出値の推移の把握が困難になることが想定される。
例えば、発生と回復とを繰り返す特定の障害に関する履歴情報に、他の障害に関する履歴情報が紛れる等して、特定の障害に関する履歴情報の抽出が困難になる場合がある。これに対して、本実施形態においては、特定の障害についての検出値の推移の把握を、本構成を有さない場合と比較して容易にすることができる。
【0089】
以下、
図3〜5に示す構成を有する基板処理装置10において、プロセス機構108が備えるプラズマ処理装置150の圧力計246が障害を検知した場合を例に説明する。
図12は、検出結果を表示する動作(S100)のフローチャートを示す。
図13は、障害履歴一覧画面350を例示する。
図14は、障害履歴一覧画面350において、特定のアラームID「1001」が表示されている状態を例示する。
図15は、障害履歴一覧画面350において、特定のアラームID「1001」から所望する範囲が選択されている状態を例示する。
図16は、障害基板処理装置画面400を例示する。
図17は、障害ユニット画面500を例示する。
図18は、測定値推移画面600を例示する。
【0090】
ステップ120(S120)において、表示装置14の表示部42は、障害履歴一覧画面350を表示する。
図13に示すように、障害履歴一覧画面350は、障害検知日時304、障害識別番号(アラームID)306、障害名称308及び障害ユニット情報352を時系列に並べて表示するものである。
障害履歴一覧画面350においては、障害の発生を示す履歴を「網かけ」とし、障害からの回復を示す履歴を「白色」として、これらが視覚的に区別されて表示されるようになっている。本例においては、圧力異常の発生及び圧力異常からの回復が頻繁に検出されている。このため、「圧力異常」についての履歴が多数表示されている。
【0091】
障害ユニット情報352は、所定の基板処理装置10が有する複数のユニットのうち、障害を検知した検出器を備えるユニットを識別する情報、例えばその名称を表示する。
【0092】
障害履歴一覧画面350は、障害基板処理装置情報354及び決定部356をあわせて表示する。
【0093】
障害基板処理装置情報354は、複数ある基板処理装置について障害履歴の一覧を表示する特定の基板処理装置を識別する情報であり、例えばその名称である。本実施形態においては、障害基板処理装置354により、基板処理装置の名称の表示欄(ドロップダウンリスト)から特定の基板処理装置を選択することで、選択された基板処理装置についての障害履歴一覧が表示部42に表示されるようになっている。
決定部356は、障害履歴一覧画面350に表示される障害履歴の一覧を決定する押下げ部分(クリック箇所)である。
【0094】
ステップ122(S122)において、特定のアラームIDが選択されたか否かを判断する。特定のアラームIDが選択されるまで待機し、特定のアラームIDが選択された場合、ステップ124(S124)の処理に進む。例えば、アラームID「1001」を選択し決定部356を押下げることで、アラームID「1001」が選択される。
【0095】
ステップ124(S124)において、表示部42は、
図14に示すように特定のアラームIDについての障害履歴一覧画面360を表示する。本例は、
図13に示す障害履歴一覧画面350においてアラームID「1001」が選択された場合を示している。このようにして、障害履歴一覧画面350(
図13参照)から、特定のアラームID「1001」について絞り込まれた障害履歴一覧画面360(
図14参照)が表示されるようになっている。
特定のアラームIDについて絞り込むことで、利用者が所望する障害に関する履歴情報が抽出されることとなる。
【0096】
ステップ126(S126)において、特定のアラームIDについての障害履歴一覧画面360から、特定の期間についての障害履歴が選択されたか否かを判断する。特定の期間についての障害履歴が選択されるまで待機し、特定の期間についての障害履歴が選択された場合、ステップ130(S130)の処理に進む。例えば、特定の期間を選択し決定部356を押下げることで、この期間の範囲についての障害履歴が選択される。
【0097】
図15は、
図14に示す障害履歴一覧画面360において「2012年4月24日16:00:00(番号5)」から「2012年4月24日16:04:00(番号13)」までの範囲が選択された場合を示している。
【0098】
ステップ130(S130)において、表示部42は、障害基板処理装置画面400を表示する。
図16に示すように、障害基板処理装置画面400は、障害検知情報452と、ユニット全体情報404とを表示するものである。障害検知情報452は、障害の検知された基板処理装置の名称と、障害名称と、アラームIDとを示す情報である。
【0099】
ステップ132(S132)において、障害基板処理装置画面400から一つのユニット情報が選択されたか否かを判断する。ユニット情報が選択されるまで待機し、ユニット情報が選択された場合、ステップ140(S140)の処理に進む。
【0100】
ステップ140(S140)において、表示部42は、障害ユニット画面500を表示する。
図17に示すように、障害ユニット画面500は、上述した障害検知情報452と、障害ユニット情報504と、検出器情報506とを表示するものである。なお、本例は、
図16に示す障害基板処理装置画面400において「プロセス機構108」が選択された場合を示している。
検出器情報506について、本例では、障害を検知した圧力計246が含まれる「圧力計グループ」の表示欄が、他の検出器グループと区別して表示されている。
【0101】
ステップ142(S142)において、検出器情報506から一つの検出器グループが選択されたか否かを判断する。検出器情報506から検出器グループが選択されるまで待機し、検出器グループが選択された場合、ステップ150(S150)の処理に進む。
【0102】
ステップ150(S150)において、表示部42は、
図18に示すように測定値推移画面600を表示する。
なお、本例は、
図17に示す障害ユニット画面500において「圧力計グループ」が選択された場合を示している。
【0103】
測定値推移グラフ602には、
図15に示す障害履歴一覧画面360において選択された特定の期間に対応する測定結果が表示されている。これより、障害を頻繁に検知する圧力計246の測定結果の推移が把握され易くなる。
【0104】
このように、特定の障害について範囲を選択して検出値の推移を表示するようにすることで、利用者が所望する検出値の推移の把握がより容易となる。例えば、障害履歴一覧画面360において、ある障害の発生した履歴(例えば
図15における「番号5」)から次の障害の発生した履歴(同、「番号7」)までを選択することで、この期間における検出値の推移が表示される。また、障害から回復した履歴(同、「番号6」)から次に障害の発生した履歴(同、「番号7」)までを選択することで、一つの周期についての検出値の推移が表示される。あるいは、障害の発生及び障害からの回復を区別することなく、任意の期間について検出値を表示することができる。
【0105】
本実施形態においては、障害の発生及び障害からの回復を検出する検出器として圧力計246を用い、変動する検出対象を圧力とした場合について説明したが、これに限らず、検出対象はガス流量やガス供給圧、排気圧、ポンプ電流、冷却水流量等であってもよい。
【0106】
管理装置12は、基板処理装置10と同一の空間(同一のフロアやクリーンルーム等)内に配置することに限らず、事務所等に配置して例えばLAN等を介して基板処理装置10との間で情報を送受信するようにしてもよい。
【0107】
基板処理装置10は、半導体製造装置だけでなく、LCD(Liquid Crystal Display)装置等のようなガラス基板を処理する装置であってもよく、さらに、例えば、露光装置、リソグラフィ装置、塗布装置、プラズマを利用したCVD装置等であってもよい。
成膜処理には、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)、PVD(Physical Vapor Deposition)、酸化膜や窒化膜等を形成する処理、金属を含む膜を形成する処理、アニール処理、酸化処理、窒化処理、拡散処理等が含まれる。
【0108】
[本発明の好ましい態様]
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
【0109】
本発明の一態様によれば、
基板を処理する基板処理装置と、前記基板処理装置から所定の情報を表示部に表示する管理装置と、を有する基板処理システムであって、前記基板処理装置は、基板の処理環境に関する情報を経時的に測定する処理環境測定部と、該基板処理装置の障害に関する情報を通知する障害情報通知部と、を備え、前記管理装置は、前記処理環境測定部が測定した測定情報と、前記障害情報通知部が通知した通知情報とを格納する格納部、を備え、前記表示部は、前記格納部に格納された前記測定情報と前記通知情報とを対応付けて表示する基板処理システムが提供される。
【0110】
好ましくは、障害情報通知部は、障害が発生したことを示す障害発生情報又は障害から回復したことを示す障害回復情報、障害を検知した日時、障害を検知した際に基板処理装置が実行していた処理(レシピ)を特定する処理情報、障害を検知した検知器を特定する識別情報(ID)、その障害のレベル、障害を識別する識別情報、及び障害の概略を示すテキスト(障害概略情報)から選ばれるいずれか一以上の情報を通知する。
【0111】
好ましくは、前記表示部は、処理環境測定部が測定した情報を障害の検知された日時を含むように時系列にグラフ化して表示する。
【0112】
本発明の他の態様によれば、
基板を処理する基板処理装置と、表示装置とを有する基板処理システムであって、前記基板処理装置は、基板の処理環境に関する情報を経時的に測定する処理環境測定部と、該基板処理装置の障害に関する情報を通知する障害情報通知部と、を備え、前記表示部は、障害に関する情報に、経時的に測定した処理環境に関する情報を対応付けて表示する基板処理システムが提供される。
【0113】
本発明の他の態様によれば、
(1)基板を処理する基板処理装置と、前記基板処理装置と処理環境の測定結果データの送受信を行う通信部と、前記基板処理装置から前記通信部を介して送信されるデータを格納する格納部とを備えた管理装置で少なくとも構成される基板処理システムであって、前記基板処理装置は、障害が発生(又は回復)したことを検知すると、障害状況を操作画面に表示すると同時に前記管理装置の前記通信部に対して、障害に関する情報である障害情報が付加された障害発生通知(又は障害回復通知)を送信し、前記管理装置は、前記障害発生通知を受信すると、前記格納部に障害が発生した時点の情報(障害時モニタ情報)を付加した状態で前記障害情報を格納する基板処理システムが提供される。
【0114】
(2)好ましくは、障害に関する情報である前記障害情報は、障害の発生・回復の識別、障害の発生(又は回復)時刻、障害を識別する識別情報(ID)、障害を説明するテキスト、障害のレベル、障害の発生したユニットを特定する情報である。
【0115】
(3)好ましくは、障害発生時刻に至るまでのグラフ表示時間を設定ファイルに予め登録しておき、前記格納部に格納された前記障害情報を前記グラフ表示時間に従い時系列に表示させる表示制御部を有する。
【0116】
(4)好ましくは、前記表示制御部は、装置特定情報とデータ時刻時間(グラフ表示時間)がグループ化された検索条件を受付けると、前記格納部を検索し、障害ファイルを所定の形式で表示させる。
【0117】
(5)好ましくは、前記表示制御部は、前記障害履歴ファイルの一件が選択されると、障害時モニタ情報の表示画面に、障害発生(又は回復)時の装置のモニタ情報を表示する。
【0118】
(6)好ましくは、前記障害時モニタ情報の表示画面は、アラーム情報を表示する部分と、装置ユニットの構成を表示する部分とに区別され、前記装置ユニットの構成を表示する部分には、さらに、各装置ユニットに対して前記装置ユニットに配置されるセンサ情報又は前記装置ユニットで実行されるレシピ情報を表示する部分(アイコン)で少なくとも構成されている。
【0119】
(7)好ましくは、前記装置ユニットの構成を表示する部分(アイコン)は、各装置ユニット(アイコン)が選択されると、前記装置ユニットの詳細を表示する画面が表示される。
【0120】
(8)好ましくは、前記装置ユニットの詳細を表示する画面には、各制御パラメータに対して前記制御パラメータの詳細情報(アイコン)が表示される。
【0121】
(9)好ましくは、障害発生ユニットと一致する前記制御パラメータの詳細情報(アイコン)が明示される。
【0122】
(10)好ましくは、前記明示された前記制御パラメータ詳細情報(アイコン)が選択されると、前記検索条件に応じて前記制御パラメータを検出するセンサの情報を障害発生時刻まで時系列に表示する。
【0123】
本発明の他の態様によれば、
(11)障害に関する情報である障害情報を含む障害発生通知又は障害回復通知と、経時的に測定された処理環境を含む情報とを受信する受信機能と、前記処理環境の測定結果を障害発生日時に至るまで時系列に表示する表示機能と、をコンピュータに実行させる管理装置の障害情報表示プログラム。が提供される。
【0124】
本発明の他の態様によれば、
(12)障害を検知し、処理環境を経時的に測定する測定し、処理環境の測定結果を障害発生日時に至るまで時系列に表示して障害情報を解析する障害情報の解析方法が提供される。
【0125】
本発明の他の態様によれば、
(13)基板を処理する基板処理装置と処理環境の測定結果データの送受信を行う通信部と、前記基板処理装置から前記通信部を介して送信される前記データを格納する格納部と、を備えた管理装置であって、前記基板処理装置により障害が発生(又は回復)したことが検知されると、障害状況を該基板処理装置の操作画面に表示すると同時に前記通信部により、障害に関する情報である障害情報が付加された障害発生通知(又は障害回復通知)を受信し、前記障害発生通知を受信すると、前記格納部に障害が発生した時点の情報(障害時モニタ情報)を付加した状態で前記障害情報を格納する管理装置が提供される。
【0126】
(14)好ましくは、障害発生日時に至るまでのグラフ表示時間を設定ファイルに予め登録しておき、前記格納部に格納された障害に関する情報である前記障害情報を前記グラフ表示時間に従い時系列に表示させる表示制御部、をさらに有し、
前記表示制御部は、装置特定情報とデータ時刻時間(グラフ表示時間)がグループ化された検索条件を受付けると、前記格納部を検索し、障害ファイルを所定の形式で表示させ、
前記障害履歴ファイルの一件が選択されると、障害時モニタ情報の表示画面に、障害発生(又は回復)時の装置のモニタ情報を表示し、
前記障害時モニタ情報の表示画面は、アラーム情報を表示する部分と、装置ユニットの構成を表示する部分とに区別され、前記装置ユニットの構成を表示する部分には、さらに、各装置ユニットに対して前記装置ユニットに配置されるセンサ情報又は前記装置ユニットで実行されるレシピ情報を表示する部分(アイコン)で少なくとも構成され、
前記装置ユニットの構成を報じする部分(アイコン)は、各装置ユニット(アイコン)が選択されると、前記装置ユニットの詳細を表示する画面が表示され、
前記装置ユニットの詳細を表示する画面には、各制御パラメータに対して前記制御パラメータの詳細情報(アイコン)が表示され、
障害発生ユニットと一致する前記制御パラメータの詳細情報(アイコン)が明示され、
前記明示された前記制御パラメータ詳細情報(アイコン)が選択されると、前記検索条件に応じて前記制御パラメータを検出するセンサの情報を障害発生時刻まで時系列に表示する。