(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付の各図面及び添付の各図面に記載した各内容を参照して本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明が各実施例によって制限または限定されることはない。
【0027】
本明細書で使用される用語としては、本発明での機能を考慮しながら可能な限り現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当分野に携わる技術者の意図、慣例または新たな技術の出現などによって変わり得る。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合、該当する発明の説明部分でその意味を記載すべきであろう。したがって、本明細書で使用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有する実質的な意味と本明細書の全般にわたった内容に基づいて解釈すべきであることを明らかにしておく。
【0028】
本発明に対する理解と説明の便宜のために、用語及び略語に対して下記のように定義する。
【0029】
発明の詳細な説明で使用される用語のうち、メインサービスデータ(main service data)は、固定放送受信システム(fixed broadcast receiving system)によって受信されるデータに該当し、オーディオ/ビデオデータを含むことができる。より詳細には、メインサービスデータは、高画質(HD;High Definition)または一般画質(SD;Standard Definition)オーディオ/ビデオデータを含むことができ、放送のための多様な種類のデータを含むことができる。
【0030】
既知データ(known data)は、放送受信システムと放送送信システムとの間の約束によって予め知られているデータに該当する。
【0031】
「MH」という用語は、mobile/handheldに該当する用語であって、固定タイプシステムとは反対の用語である。より詳細には、MHサービスデータ(またはモバイルサービスデータ)は、モバイルまたはポータブルシステムで使用されるいずれかの種類のデータを含むことができる。したがって、本発明の一実施例に係るモバイルサービスデータはMHサービスデータに限定されない。
【0032】
モバイルサービスデータは、プログラム実行ファイル、または株式情報などの情報を含むことができる。モバイルサービスデータは、オーディオ/ビデオデータを含むことができる。より詳細には、モバイルサービスデータは、メインサービスデータと比較すると、より低い解像度(resolution)と低いデータレート(rate)を有するオーディオ/ビデオデータに該当し得る。例えば、MPEG―2コーデックがメインサービスのためのオーディオ/ビデオコーデックとして使用される場合、モバイルサービスのためにMPEG―2コーデック、MPEG―4アドバンスビデオコーディング(AVC:advanced video coding)、またはスケーラブルビデオコーディング(SVC:scalable video coding)などのよりイメージ圧縮率が高いオーディオ/ビデオコーデックを使用することができる。
【0033】
モバイルサービスデータは、リアルタイム交通放送のためのTPEGデータ(transport protocol expert group data)を含むことができる。または、モバイルサービスデータは、気象情報サービス、交通情報サービス、株式情報サービス、視聴者参加クイズプログラム、リアルタイム投票、双方向教育放送プログラム、ゲームサービス、または音楽プログラムなどの放送サービス/プログラムを含むことができる。
【0034】
本発明において、データグループ(またはMHグループ)は、データスロット(またはMHスロット)を介して伝送されるデータパケットの集合を意味する。
【0035】
データグループディビジョンは、一つのスロット内でのデータグループ領域のセットを示す。ここで、データグループディビジョンは、プライマリーデータグループディビジョンまたはセカンダリーデータグループディビジョンを区分することができる。MHフレーム(MH frame)内のプライマリーデータグループディビジョンの集合はプライマリーパレード(parade)を形成し、セカンダリーデータグループディビジョンはセカンダリーパレードを形成する。
【0036】
パレード(またはMHパレード)は、同一のFECパラメーターを有するデータグループの集合を示す。または、パレードは、同一のデータグループタイプを有するデータグループのデータグループディビジョンの集合を示すことができる。
【0037】
RSフレーム(Reed―Solomon Frame)は、2次元のデータフレームである。ここで、RSフレームのペイロードは、RS―CRC(Reed Solomon Cyclic Redundancy Check)コーディングでエンコーディングされる。
【0038】
アンサンブル(MHアンサンブル)は、同一のFEC(順方向エラー訂正;Forward Error Correction)コードが適用されたRSフレームの集合を示す。ここで、それぞれのRSフレームは、IPストリームの集合を圧縮して含んでいる。アンサンブルは、モバイルサービスのためのモバイルサービスデータ、及びモバイルサービスのシグナリングのためのモバイルサービスシグナリングチャンネルを含むことができる。
【0039】
本発明の一実施例によると、モバイルサービスのためのモバイルサービスデータは、メインサービスデータの伝送のための伝送チャンネルの一部を介して伝送することができる。または、モバイルサービスのためのモバイルサービスデータは、メインサービスのために使用されていた伝送チャンネル全体を介して伝送することができる。ここで、モバイルサービスのために必要なデータをモバイルサービスデータと称することができる。したがって、モバイルサービスデータは、既知データ、シグナリングデータ、または/及びRSパリティデータを含むことができる。
【0040】
モバイルサービスデータは、CMM(Core Mobile Mode)のモバイルサービスデータとSFCMM(Scalable Full Channel Mobile Mode)のモバイルサービスデータとに区分することができる。
【0041】
CMMは、メインサービスデータとモバイルサービスデータを共に伝送する放送モードである。一例として、CMMは、それぞれのスロット内の156個のパケットのうち、少なくとも38個のパケットを既存の放送のためのメインサービスデータの伝送に使用することができる。
【0042】
SFCMMは、モバイルサービスデータのみを伝送したり、CMMより少ない量のメインサービスデータをモバイルサービスデータと共に伝送する放送モードである。例えば、SFCMMは、それぞれのスロット内の156個のパケットのうち、38個より少ないパケットをメインサービスデータの伝送のために使用することができる。
【0043】
SFCMMパレードは、既存のCMMシステム/デコーダーとの逆互換性は維持されるが、既存のCMMシステム/デコーダーによって認識され得ないパレードを示す。
【0044】
データグループ領域は、データブロックまたは拡張データブロックの集合を示す。データグループ領域は、データグループ内の一定の領域を示す。それぞれのデータグループ領域は、それぞれ異なる用途のモバイルサービスデータを含むことができる。
【0045】
TPC(Transmission Parameter Channel)は、それぞれのデータグループに含ませることができ、データフレームまたはデータグループに関する情報を受信側に伝達し、伝送パラメーターを提供する。
【0046】
FIC(Fast information channel)はクロスレイヤー(cross layer)情報(または層間情報)を伝送する。FICは、アンサンブルとモバイルサービスとの間の連結情報を含むことができる。
【0047】
本発明において、緊急警報メッセージは、災難及び危急状況を知らせるテキスト、または災難及び危急状況を識別可能な簡単なイメージを示す。
【0048】
本発明において、緊急警報コンテンツは、イメージ、オーディオ、ビデオ、テキストなどのように、ユーザーに災難及び危急状況に対する詳細な情報を提供できる全てのファイルを意味する。緊急警報コンテンツは、EASリッチメディアコンテンツ(Rich Media Contents)として伝送することができる。リッチメディアコンテンツは、双方向サービスが可能なコンテンツを意味することができる。したがって、EASリッチメディアコンテンツは、双方向サービスが可能な緊急警報コンテンツを意味することができる。緊急警報コンテンツは緊急警報メッセージを含むことができる。
【0049】
図1は、本発明の一実施例に係る統合公共警報システムの構造を示した図である。
【0050】
本発明の一実施例に係る統合公共警報システム(IPAWS;Integrated Public Alert and Warning System)は、FEMA(Federal Emergency Management Agency)の緊急警報管理体系が適用され得る警報システムである。
【0051】
FEMA(Federal Emergency Management Agency)は、北米の連邦サービスとしての災難管理機構であって、現在、多様な通信方式を通じて効果的且つ信頼性の高い災難警報を提供するための統合された形態のシステム構造を設計及び開発している。
【0052】
図1に示したように、災難が発生したり、あるいは災難が発生する可能性がある場合、災難警報発生に対する権限を有する団体(Alerting authorities)において警報メッセージの共用的なフォーマットであるCAP(Common Alerting Protocol)を基盤にして警報(alert)メッセージを生成する。このように生成されたCAPメッセージは、IPAWSで開発している多様な警報メッセージ伝達の統合ネットワークであるOPEN(Open Platform for Emergency Networks)を介してCMAS(Commercial Mobile Alert System)などの多様な災難警報システムに伝達する。そして、各災難警報システムは、システムの目的と用途に応じて該当のCAPメッセージを処理し、それによる災難警報サービスを提供する。
【0053】
例えば、CMASの場合、伝達された警報メッセージのうち該当の事業者網に適したメッセージを選別した後、該当のメッセージから90字以下のテキストを抽出し、文字メッセージ形態の災難警報サービスを提供することができる。
【0054】
図2は、本発明の一実施例に係る警報ネットワークを示した図である。
【0055】
本発明の一実施例に係る警報ネットワークは、PBS WARN(Public Broadcasting Service Warning、Alert、and Response Network)に従うことができる。
【0056】
PBSは、FEMAから生成されたCMAS(Commercial Mobile Alert System)の警報メッセージを受け取り、これを放送媒体及び通信事業者に中継する。通信事業者達は、伝達された警報メッセージから90字以下のテキストを抽出し、文字メッセージの形態で災難警報サービスを提供する。
【0057】
CMASは、FEMAから生成された警報メッセージを受け取り、90字以下のテキスト基盤の災難警報文字サービスを提供する。CMASの警報メッセージ伝達のバックアップ網として、PBSは、ネットワークオペレーションセンター(Network Operation Center)を通じて放送電波の一部として警報メッセージを含ませて伝送する。PTVステーション(station)は、該当の放送信号と共に警報メッセージを受け取り、これを再び地域放送網に再送出する。そして、これに対する処理が可能なWARN―使用可能なレシーバー(Enabled Receiver)を通じて再送出された警報メッセージを受け取り、これからテキストを抽出し、通信網内のユーザー達に文字メッセージ基盤の災難警報サービスを提供する。
【0058】
図3は、本発明の一実施例に係る伝送システムを示した図である。
【0059】
本発明の一実施例に係る伝送システムは、パケット訂正ユニット(packet adjustment unit)101、プリプロセッサ(pre―processor)102、データフレームエンコーダー(data frame encoder)103、ブロックプロセッサ(block processor)104、シグナリングエンコーダー(signaling encoder)105、グループフォーマッター(group formatter)106、パケットフォーマッター(packet formatter)107、パケット多重化器(Packet multiplexer)108、ポストプロセッサ(post―processor)109、修正データランダマイザー(modified data randomizer)110、組織的/非組織的RSエンコーダー(systematic/non―systematic RS encoder)111、データインターリーバー(data interleaver)112、非組織的RSエンコーダー(non―systematic RS encoder)113、パリティ置換器(parity replacer)114、修正トレリスエンコーダー(modified trellis encoder)115、同期多重化器(synchronization multiplexer)116、パイロット挿入器(pilot inserter)117、VSB復調器(VSB modulator)118、及び/または伝送ユニット(transmission unit)119を含む。本発明に係る伝送システムは、プリイコライザーフィルター(pre―equalizer filter)120をさらに含むことができる。
【0060】
パケット訂正ユニット(packet adjustment unit)101は、モバイルサービスストリームを含むサービスストリームと、モバイルサービスストリームを含まないサービスストリームとの間に発生し得る位置差を補償することができる。
【0061】
プリプロセッサ(pre―processor)102は、モバイルサービスデータを、モバイルサービスデータを伝送するためのモバイルサービス構造に形成する役割をすることができる。プリプロセッサ102は、モバイルサービスデータに追加的なFECコーディングを行うことができる。プリプロセッサ102は、既知データをデータグループに挿入することができる。プリプロセッサ102は、モバイル環境でモバイルサービスデータの送信及び受信性能の安定性を向上させる。
【0062】
プリプロセッサ102は、データフレームエンコーダー(data frame encoder)103、ブロックプロセッサ(block processor)104、シグナリングエンコーダー(signaling encoder)105、グループフォーマッター(group formatter)106、パケットフォーマッター(packet formatter)107、及び/またはパケット多重化器(Packet multiplexer)108を含むことができる。
【0063】
データフレームエンコーダー(data frame encoder)103は、モバイルサービスデータをランダマイズし、モバイルサービスデータに対してRSエンコーディングとCRC(Cyclic Redundancy Check)エンコーディングを行う。データフレームエンコーダー103は、モバイルサービスデータを含むRSフレームを生成する。データフレームエンコーダー103は、RSフレームを分離し、RSフレームポーション(RS Frame Portion)を生成するRSフレームディバイダー(図示せず)を含むことができる。
【0064】
ブロックプロセッサ(block processor)104は、RSフレームポーションをSCCC(Serial Concatenated Convolutional Coding)ブロックに変換する。ブロックプロセッサ104は、SCCCブロックに含まれたモバイルサービスデータのバイトをビット単位のモバイルサービスデータに変換する。ブロックプロセッサ104は、ビット単位のモバイルサービスデータに対して1/2、1/3、または1/4レートのコンボリューショナルコーディング(Convolutional Coding)を行う。この場合、1/2レートは、一つのビットが入力されると二つのビットが出力されることを意味し、1/3レートは、一つのビットが入力されると三つのビットが出力されることを意味し、1/4レートは、一つのビットが入力されると四つのビットが出力されることを意味する。出力される各ビットはシンボルに含まれる。ブロックプロセッサ104は、コンボリューショナルエンコーディングされて出力されるシンボルに対してインターリービング(interleaving)を行う。ブロックプロセッサ104は、インターリービングされたシンボルをバイト単位のデータに変換する。ブロックプロセッサ104は、SCCCブロックをデータブロックに変換する。
【0065】
シグナリングエンコーダー(signaling encoder)105は、受信側でのシグナリングのためのシグナリング情報を生成する。シグナリングエンコーダー105は、シグナリング情報に対してFECコーディングとPCCC(Parallel Concatenated Convolutional Code)エンコーディングを行う。シグナリング情報は、TPCデータ及び/またはFICデータを含む。
【0066】
グループフォーマッター(group formatter)106は、モバイルサービスデータを含むデータグループを形成する。グループフォーマッター106は、FECコーディングされたモバイルサービスデータをインターリービングされた形態のデータグループに挿入する。グループフォーマッター106は、シグナリングデータ修正トレリスエンコーダー115のメモリを初期化するための初期化データバイト、及び/または既知データ列(連続する既知データの集合)をデータグループに挿入する。グループフォーマッター106は、メインサービスデータのための位置ホルダー、MPEG―2ヘッダーのための位置ホルダー及び/または非組織的RSパリティのための位置ホルダーをデータグループに挿入する。グループフォーマッター106は、所望の形態のデータグループを生成するためにダミーデータを挿入することができる。多くの種類のデータを挿入した後、グループフォーマッター106は、インターリービングされた形態のデータグループ内のデータに対してデインターリービング(de―interleaving)を行う。デインターリービングが行われた後、データグループは、インターリービングされる前の形態のデータグループに出力される。グループフォーマッター106で生成されるデータグループは、一つのRSフレームポーションに該当するモバイルサービスデータを含む。
【0067】
パケットフォーマッター(packet formatter)107は、グループフォーマッター106の出力データをトランスポートストリーム(TS;Transport Stream)パケットに変換する。この場合、TSパケットは、モバイルサービスデータパケットと称することができる。パケットフォーマッター107は、一つのデータグループに対して(118+M)個のモバイルサービスデータパケットを出力する。ここで、Mは、38以下の整数である。
【0068】
パケット多重化器(Packet multiplexer)108は、プリプロセッサ102によってプロセッシングされたモバイルサービスデータを含むパケットとメインサービスデータを含むパケットを多重化する。一つのスロットにおいて、多重化されたパケットは、(118+M)個のモバイルサービスデータとL個のメインサービスデータパケットを含む。Mは、0以上、38以下の整数であって、MとLの和は38であることを本発明の一実施例とする。他の実施例において、パケット多重化器108は、メインサービスデータパケットの個数が「0」である場合(L=0)、モバイルサービスデータのみがパケット多重化器108によって処理される。
【0069】
ポストプロセッサ(post―processor)109は、モバイルサービスデータが既存の放送システムとの逆互換性を有し得るようにモバイルサービスデータを処理する。この過程において、メインサービスデータを共に処理することができる。本発明の一実施例によると、ポストプロセッサ109は、修正データランダマイザー(modified data randomizer)110、組織的/非組織的RSエンコーダー(systematic/non―systematic RS encoder)111、データインターリーバー(data interleaver)112、非組織的RSエンコーダー(non―systematic RS encoder)113、パリティ置換器(parity replacer)114、及び/または修正トレリスエンコーダー(modified trellis encoder)115を含むことができる。
【0070】
修正データランダマイザー(modified data randomizer)110は、モバイルサービスデータパケットに対してはランダマイジングを行わず、モバイルサービスデータパケットをバイパス(bypass)する。修正データランダマイザー110は、メインサービスデータパケットに対してランダマイジングを行う。本発明の一実施例によると、プリプロセッサ102で生成されたデータグループがメインサービスデータを含んでいない場合、修正データランダマイザー110はランダマイジング過程を行わないこともある。
【0071】
組織的/非組織的RSエンコーダー(systematic/non―systematic RS encoder)111は、入力されるデータがメインサービスデータパケットである場合、メインサービスデータに対して組織的RSエンコーディングを行う。組織的/非組織的RSエンコーダー111は、入力されるデータがモバイルサービスデータパケットである場合、モバイルサービスデータに対して非組織的RSエンコーディングを行う。組織的/非組織的RSエンコーディングによって生成された組織的/非組織的RSパリティは、データグループ内で既に定義された位置に挿入することができる。パケット多重化器108で多重化されるサービスデータパケットにメインサービスデータパケットが含まれない場合、組織的/非組織的RSエンコーダー111は、メインサービスデータのためのRSエンコーディングを行う必要がない。この場合、組織的/非組織的RSエンコーダー111は、逆互換性のための非組織的RSパリティを生成しないこともある。
【0072】
データインターリーバー(data interleaver)112は、メインサービスデータ及びモバイルサービスデータを含むデータに対するインターリービングを行う。
【0073】
修正トレリスエンコーダー(modified trellis encoder)115を初期化する必要がある場合、非組織的RSエンコーダー(non―systematic RS encoder)113は、修正トレリスエンコーダー115のメモリ値を受信し、データインターリーバー112からモバイルサービスデータを受信し、モバイルサービスデータの初期化データをメモリ値に変える。非組織的RSエンコーダー113は、変わったモバイルサービスデータに対して非組織的RSエンコーディングを行い、生成されたRSパリティをパリティ置換器114に出力する。
【0074】
修正トレリスエンコーダー115が初期化される必要がある場合、パリティ置換器114は、データインターリーバー112からモバイルサービスデータを受信し、モバイルサービスデータの非組織的RSパリティを非組織的RSエンコーダー113によって生成された非組織的RSパリティに置換する。
【0075】
パケット多重化器108で多重化されたパケットがメインサービスデータパケットを含まない場合、逆互換性のためのRSパリティをデータグループに含ませる必要がない。したがって、本発明の一実施例によると、この場合、非組織的RSエンコーダー113とパリティ置換器114は上述した動作を行わず、受信したデータをバイパスする動作を行うことができる。
【0076】
修正トレリスエンコーダー(modified trellis encoder)115は、データインターリーバー112の出力に対してトレリスエンコーディングを行う。トレリスエンコーディング後、放送送信側と放送受信側によって約束された形態の既知データを出力するために、トレリスエンコーディングを開始する前にトレリスエンコーダー115に含まれたメモリが初期化される必要がある。上述した初期化動作は、データグループに含まれた初期化データによって開始することができる。
【0077】
同期多重化器(synchronization multiplexer)116は、修正トレリスエンコーダー115の出力データにフィールド同期信号とセグメント同期信号を挿入し、これらデータを多重化する。
【0078】
パイロット挿入器(pilot inserter)117は、同期多重化器116で多重化されたデータを受信し、受信側でチャンネル信号の復調のためのキャリアフェーズ(carrier phase)として使用されるパイロット信号を多重化されたデータに挿入する。
【0079】
VSB変調器(VSB modulator)118は、放送データを伝送するためにVSB変調を行う。場合に応じて、VSB変調器(VSB modulator)118はOFDM変調器に取り替えることができる。すなわち、VSB方式でないOFDM方式で変調が行われる場合、OFDM変調器を本伝送システムに含ませることができる。
【0080】
伝送ユニット(transmission unit)119は、変調されたデータに対して周波数アップ(up)変換を行い、変換が行われたデータを伝送する。
【0081】
本発明の一実施例に係る伝送システムにおいては、上述したそれぞれの装置のうち一部を省略したり、他の装置に取り替えることができ、装置処理の順序も変更可能である。
【0082】
図4は、本発明の一実施例に係るシグナリングエンコーダーを示した図である。
【0083】
本発明の一実施例に係るシグナリングエンコーダーは、第1のRSエンコーダー4100、第2のRSエンコーダー4200、ブロックインターリーバー4300、多重化器4400、シグナリングランダマイザー4500、及び/またはPCCCエンコーダー4600を含む。
【0084】
第1のRSエンコーダー4100は、TPCデータに対してRSエンコーディングを行う。
【0085】
第2のRSエンコーダー4200は、FICデータに対してRSエンコーディングを行う。第1のRSエンコーダーと第2のRSエンコーダーは、互いに異なるレートでRSエンコーディングを行うことを本発明の一実施例とする。すなわち、TPCデータとFICデータは、互いに異なるレートでRSエンコーディングされる。
【0086】
ブロックインターリーバー4300は、RSエンコーディングされたFICデータに対してブロックインターリービングを行う。ブロックインターリービングは、FICデータをブロック単位でインターリービングすることである。
【0087】
多重化器4400は、RSエンコーディングされたTPCデータとブロックインターリービングされたFICデータを多重化する。
【0088】
シグナリングランダマイザー4500は、多重化されたデータをランダマイジングする。
【0089】
PCCCエンコーダー4600は、ランダマイジングされたデータをPCCCエンコーディングする。
【0090】
図5は、本発明の一実施例に係るアンサンブルの構造を示した図である。
【0091】
アンサンブルは、モバイルサービスを構成するモバイルサービスデータを伝送する。アンサンブルは、モバイルサービスをシグナリングするためのサービスシグナリングチャンネル(Service Signaling Channel;SSC)を含むことができる。サービスシグナリングチャンネルは、IPデータグラムに含ませることもできる。サービスシグナリングチャンネルは、特定のIP住所とUDPポート(port)を介して伝送されるように定義することができる。すなわち、受信側では、該当のIP住所とUDPポートのデータをパーシングし、サービスシグナリングチャンネルデータを獲得することができる。
【0092】
サービスシグナリングチャンネルは、アンサンブルによって伝送されるモバイルサービスに対する属性情報を含むサービスマップテーブル(Service Map Table;SMT)、モバイルサービスに対するサービスガイドデータに対する情報を含むガイドアクセステーブル(Guide Access Table;GAT)、類似するサービスを伝送する隣接するセル(cell)に対するキャリア周波数情報を提供するセル情報テーブル(Cell Information Table;CIT)、受信側での速いモバイルサービススキャンのための情報を含むサービスラベリングテーブル(Service Labeling Table;SLT)、モバイルサービスに対する視聴等級情報を含むレーティング領域テーブル(Rating Region Table;RRT)、及び/または緊急警報サービスをモバイル放送で伝送するための情報を含むモバイル緊急警報テーブル(Emergency Alert Table―MH;EAT―MH)を含むことができる。
【0093】
図6は、本発明の一実施例に係るモバイル緊急警報テーブルのシンタックスを示した図である。
【0094】
本発明のモバイル緊急警報テーブルは、固定放送システムで使用される場合、緊急警報テーブルと命名することもできる。
【0095】
本発明のモバイル緊急警報テーブルは、table_idフィールド、EAT_MH_protocol_versionフィールド、ensemble_idフィールド、automatic_tuning_channel_numberフィールド、automatic_tuning_ts_idフィールド、automatic_tuning_ensemble_idフィールド、automatic_tuning_service_idフィールド、num_EAS_messagesフィールド、EAS_message_idフィールド、type_of_responderフィールド、type_of_disciplinesフィールド、EAS_IP_version_flagフィールド、EAS_message_transfer_typeフィールド、EAS_message_encoding_typeフィールド、EAS_message_lengthフィールド、EAS_message_bytesフィールド、IP_addressフィールド、UDP_port_numフィールド及び/またはEAS_NRT_service_idフィールドを含むことができる。
【0096】
table_idフィールドは、現在のテーブルの種類を識別する。放送受信機は、特定の値のtable_idフィールドを識別し、本テーブルがモバイル緊急警報テーブルであることを識別することができる。
【0097】
EAT_MH_protocol_versionフィールドは、モバイル緊急警報テーブルの構造が変更される場合、これらに対するバージョン情報を識別する。
【0098】
ensemble_idフィールドは、本テーブルと関連するアンサンブルのIDを示す。
【0099】
automatic_tuning_channel_numberフィールドは、自動チューニングのための物理的RFチャンネル番号を示す。例えば、緊急警報メッセージが放送されるチャンネル番号に強制チューニングが必要な場合、前記のフィールドを参照することができる。
【0100】
automatic_tuning_ts_idフィールドは、自動チューニングのためのトランスポートストリームIDを示す。例えば、緊急警報メッセージを含むトランスポートストリームをパーシングしなければならない場合、前記のIDを通じて該当のストリームを識別することができる。
【0101】
automatic_tuning_ensemble_idフィールドは、自動チューニングのためのアンサンブルのIDを示す。例えば、緊急警報メッセージを含むアンサンブルを前記のフィールドを通じて識別することができる。
【0102】
automatic_tuning_service_idフィールドは、自動チューニングのターゲットA/Vサービスを示す。モバイル緊急警報テーブルで自動チューニングが指定された場合、緊急警報テーブルは警報メッセージを含むこともでき、警報メッセージを含まないこともある。自動チューニングが指定された場合、放送受信機は該当のメッセージを無視し、ターゲットチャンネル番号にチューニングする。
【0103】
num_EAS_messagesフィールドは、モバイル緊急警報テーブルに含まれた緊急警報メッセージの個数を示す。
【0104】
EAS_message_idフィールドは、緊急警報メッセージの伝送のための固有のIDを識別する。このフィールドは、以前の緊急警報メッセージがアップデートされたり、取り消される場合はその値が変更され得る。他の実施例において、このフィールドは、CAPメッセージIDから抽出することができる。
【0105】
type_of_responderフィールドは、緊急警報メッセージの放送対象者を示す。
【0106】
type_of_disciplinesフィールドは、緊急警報の対象になる緊急状況に対する情報を示す。
【0107】
EAS_IP_version_flagフィールドは、「0」にセッティングされる場合はIP_addressフィールドがIPv4住所を含むことを示し、「1」にセッティングされる場合はIP_addressフィールドがIPv6のためのものであることを示す。
【0108】
EAS_message_transfer_typeフィールドは、緊急警報メッセージの伝送タイプを示す。
【0109】
EAS_message_encoding_typeフィールドは、緊急警報メッセージのエンコーディング計画を示す。
【0110】
EAS_message_lengthフィールドは、緊急警報を含む圧縮された緊急警報メッセージの圧縮長さを示す。
【0111】
EAS_message_bytesフィールドは、緊急警報を含む圧縮された緊急警報メッセージのサイズを示す。
【0112】
IP_addressフィールドは、緊急警報メッセージがIPデータグラムを介して伝送される場合、該当のIP住所を示す。
【0113】
UDP_port_numフィールドは、緊急警報メッセージがIPデータグラムを介して伝送される場合、該当のUDP住所を示す。
【0114】
EAS_NRT_service_idフィールドは、緊急警報メッセージと関連する追加コンテンツを提供するNRTサービスのサービスIDを識別する。このフィールドは、緊急警報テーブルを伝送するアンサンブルに含まれたSMTにも挿入することができる。
【0115】
図7は、本発明の一実施例に係るEAS_message_transfer_typeフィールドの値による説明を示した図である。
【0116】
EAS_message_transfer_typeフィールドは、このフィールドの値によって、緊急警報メッセージの伝送タイプが識別されていないか、警報メッセージが含まれていないNRTファイルが伝送されることを示すこともでき、または、緊急警報メッセージがモバイル緊急警報テーブルに含まれて伝送されたり、緊急警報メッセージがIPデータグラムを通じて伝送される場合を示すこともできる。
【0117】
図8は、本発明の一実施例に係る緊急警報コンテンツを伝送するIPデータグラムの構造を示した図である。
【0118】
本発明の一実施例によると、モバイル緊急警報システムにおいてESG/NRTを使用せず、EASリッチメディアコンテンツ(または緊急警報コンテンツ)をIPデータグラムで伝送する。本発明の一実施例によると、緊急警報コンテンツと関連する情報をEAT―MH(またはEAT;Emergency Alert Table)を通じてシグナリングし、ESG/NRTを支援しない受信機でもEASリッチメディアコンテンツを受信し、それと関連する情報をユーザーに提供することができる。
【0119】
EASリッチメディアコンテンツは、イメージ、オーディオ、ビデオなどのユーザーに豊かな災難情報を提供できる全てのファイルを意味する。EASリッチメディアコンテンツには緊急警報コンテンツを含ませることができる。リッチメディアコンテンツは、双方向サービスが可能なコンテンツを意味することができる。したがって、EASリッチメディアコンテンツは、双方向サービスが可能な緊急警報コンテンツを意味することができる。緊急警報コンテンツは緊急警報メッセージを含むことができる。
【0120】
モバイル放送システムにおいて、緊急警報メッセージまたは緊急警報コンテンツはNRTを用いて伝送することができ、この場合、FLUTEタイプのIPデータグラムを通じて緊急警報メッセージまたは緊急警報コンテンツを伝送することができる。しかし、本発明では、NRTを支援しない受信機にも緊急警報メッセージまたは緊急警報コンテンツが提供されるべきであるので、EASリッチメディアコンテンツを伝送できるIPデータグラムの構造を新たに定義する必要がある。
【0121】
本発明に係る緊急警報コンテンツを伝送するIPデータグラムは、IP_headerエレメント、UDP_headerエレメント、EAS_message_idエレメント、current_sequence_numberエレメント、last_sequence_numberエレメント、content_IDエレメント、及び/またはcontent_payload()エレメントを含むことができる。
【0122】
IP_headerエレメントにはIPヘッダーが含まれる。
【0123】
UDP_headerエレメントにはUDPヘッダーが含まれる。
【0124】
EAS_message_idエレメントは、伝送されるEASリッチメディアコンテンツと関連する緊急警報メッセージ(EASメッセージ)の識別子(ID)を示す。
【0125】
current_sequence_numberエレメントは、受信したIPデータグラムの現在のシーケンス番号(sequence number)を示す。
【0126】
last_sequence_numberエレメントは、受信したIPデータグラムの最後のシーケンス番号を示す。
【0127】
content_IDエレメントは、受信したIPデータグラムを集めて作られるコンテンツの識別子(ID)を示す。
【0128】
content_payload()エレメントは、実際のコンテンツのデータを伝送する。last_sequence_numberエレメントが識別する個数だけのシーケンスを集めると、一つのコンテンツを作ることができる。
【0129】
図9は、本発明の一実施例に係る緊急警報コンテンツをシグナリングするシンタックスを示した図である。
【0130】
EASリッチメディアコンテンツをIPデータグラムで伝送すると、これと関連する情報をシグナリングしたときに受信機でコンテンツを受信することができる。本発明の一実施例によると、モバイル放送システムの緊急警報システムにおいて緊急警報メッセージと関連する情報を提供するEAT―MH(またはEAT)にEASリッチメディアコンテンツと関連する情報を追加することができる。
【0131】
本発明の一実施例に係る緊急警報コンテンツをシグナリングするEAS_content_transfer_structure()は、num_of_contentsフィールド、content_IDフィールド、IP_addressフィールド、Port_numberフィールド、content_name_ext_lengthフィールド、content_name_ext_bytes()フィールド、expiration_timeフィールド、geocode_countフィールド及び/またはgeocodeフィールドを含むことができる。
【0132】
num_of_contentsフィールドは、伝送されるEASリッチメディアコンテンツの個数を示す。
【0133】
content_IDフィールドは、伝送される緊急警報コンテンツの固有のIDを示す。
【0134】
IP_addressフィールドは、緊急警報コンテンツのあて先IP住所(destination IP address)値を示す。
【0135】
Port_numberは、緊急警報コンテンツのあて先ポート(destination Port)値を示す。
【0136】
content_name_ext_lengthフィールドは、緊急警報コンテンツの名前と拡張子名ストリング(string)の長さを示す。
【0137】
content_name_ext_bytes()フィールドは、緊急警報コンテンツの名前及び/または拡張子名を示す。例えば、「example.txt」のように「.」名前と拡張子名とを区分することができる。
【0138】
expiration_timeフィールドは、緊急警報コンテンツの有効期間を示す。
【0139】
geocode_countフィールドは、緊急警報コンテンツが示されるべき場所を意味するgeocode値の個数を示す。
【0140】
geocodeフィールドは、緊急警報コンテンツが示されるべき場所を意味するジオコード(geo code)を示す。例えば、ジオコードは、FIPSコードと定義することができる。
【0141】
図面には示していないが、本発明の一実施例に係るEAS_content_transfer_structure()は、content_typeフィールド、及び/またはrelated_contentフィールドをさらに含むことができる。
【0142】
content_typeフィールドは、緊急警報コンテンツのタイプを示す。例えば、緊急警報コンテンツがオーディオコンテンツであるか、ビデオコンテンツであるか、及び/または文字コンテンツであるかを示すことができる。
【0143】
related_content()フィールドは、content_IDによって識別される緊急警報コンテンツと関連する緊急警報コンテンツに対する情報を含む。例えば、related_content()フィールドには、relate_content_addressフィールド及び/またはrelate_content_typeフィールドを含ませることができる。relate_content_addressフィールドは、content_IDによって識別される緊急警報コンテンツと関連する緊急警報コンテンツを伝送するIP住所及び/またはUDPポート住所を示す。relate_content_typeフィールドは、content_IDによって識別される緊急警報コンテンツと関連する緊急警報コンテンツのタイプを示す。
【0144】
related_content()フィールドの情報を用いて、視覚情報を認識できない障害者のために、ビデオ、オーディオ要素が結合された形態の緊急警報コンテンツと関連して、オーディオ形態で全ての情報を示す緊急警報コンテンツを提供する住所に接続し、該当の緊急警報コンテンツを受信することができる。その一方、オーディオ情報を認識できない障害者のために、ビデオ、オーディオ要素が結合された形態の緊急警報コンテンツと関連して、ビデオ形態で全ての情報を示す緊急警報コンテンツを提供する住所に接続し、該当の緊急警報コンテンツを受信することができる。
【0145】
図10は、本発明の他の実施例に係る緊急警報テーブルを示した図である。
【0146】
本発明の他の実施例によると、IPデータグラムを介して伝送されるEASリッチメディアコンテンツの関連情報を緊急警報テーブルを通じてシグナリングすることができる。本発明によると、IPデータグラムを介して緊急警報コンテンツを伝送し、該当の緊急警報コンテンツに関する情報は緊急警報テーブルを通じてシグナリングすることができる。
【0147】
本発明の他の実施例に係る緊急警報テーブルに含まれる各フィールドに対する説明は、
図6における各フィールドに対する説明と同様であるので省略する。
【0148】
ただし、本発明の他の実施例に係る緊急警報テーブルは、
図9を参照して説明したEAS_content_transfer_structure()を含むことができる。
【0149】
図11は、本発明の他の実施例に係るEAS_massage_transfer_typeフィールドの値による説明を示した図である。
【0150】
本発明の他の実施例によると、EASリッチメディアコンテンツを伝送するために緊急警報テーブルのEAS_message_transfer_typeに「0x04」値を追加することができる。EAS_message_transfer_typeの値が「0x04」である場合、EASメッセージ、コンテンツ及び関連情報(及び/または伝送情報)が緊急警報テーブルの内部に記述されていることを意味する。
【0151】
本発明の他の実施例によると、EAS_message_transfer_typeフィールドは、このフィールドの値により、緊急警報メッセージの伝送タイプが識別されていないか、警報メッセージが含まれていないリッチメディアコンテンツファイルが伝送されることを示すこともでき、または、緊急警報メッセージが緊急警報テーブルに含まれて伝送されたり、緊急警報メッセージがIPデータグラムを通じて伝送されたり、緊急警報メッセージと共にEASリッチメディアコンテンツが伝送されることが分かる。
【0152】
図12は、本発明の一実施例に係る緊急警報IPデータグラムを示した図である。
【0153】
上述したように、EAT―MH(または緊急警報テーブル)のEAS_message_transfer_typeフィールドは、緊急警報システムにおいて緊急警報メッセージがIPデータグラムを介して伝送されていることを示すことができる。この場合、緊急警報テーブルには、緊急警報メッセージを伝送するIPデータグラムの構造をシグナリングした。
【0154】
本発明の一実施例では、IPデータグラム自体が緊急警報メッセージまたは緊急警報コンテンツに対する情報をシグナリングすることができる。このとき、IPデータグラムは、EAS_content_transfer_struceture()構造を含むことができる。
【0155】
本発明の一実施例に係る緊急警報メッセージまたは緊急警報コンテンツに対する情報をシグナリングするIPデータグラムは、IP_headerエレメント、UDP_headerエレメント、EAS_message_idエレメント、EAS_message_lengthエレメント、EAS_message_bytes()エレメント、及び/またはEAS_content_transfer_structure()エレメントを含むことができる。
【0156】
IP_headerエレメントにはIPヘッダーが含まれる。
【0157】
UDP_headerエレメントにはUDPヘッダーが含まれる。
【0158】
EAS_message_idエレメントは、伝送されるEASリッチメディアコンテンツと関連する緊急警報メッセージ(EASメッセージ)の識別子(ID)を示す。
【0159】
EAS_message_lengthエレメントは、緊急警報メッセージの長さを示す。
【0160】
EAS_message_bytes()エレメントは、緊急警報メッセージのデータを伝送する。
【0161】
EAS_content_transfer_structure()エレメントは、
図9を参照して説明したEAS_content_transfer_structure()を含むことができる。
【0162】
図13は、本発明の一実施例に係るEAS_content_transfer_extended_structure()を示した図である。
【0163】
本発明の一実施例によると、EASリッチメディアコンテンツは、ファイル形態で伝送されるので、FLUTEという伝送方式に従って伝送することも可能である。この場合、緊急警報コンテンツがFLUTE方式のIPデータグラムで伝送されるか否かが識別可能でなければならない。したがって、本発明の一実施例では、上述したEAS_content_transfer_structure()の拡張されたシグナリング構造を提案する。
【0164】
本発明の一実施例に係るEAS_content_transfer_extended_structure()は、シグナリングのための別途のIPデータグラムを定義し、該当のIPデータグラムを通じてシグナリングすることができる。または、EAS_content_transfer_extended_structure()は緊急警報テーブルに含ませることができる。
【0165】
本発明の一実施例に係るEAS_content_transfer_extended_structure()は、num_of_contentsエレメント、EAS_content_IP_datagram_typeエレメント、TSIエレメント、TOIエレメント、content_IDエレメント、original_content_lengthエレメント、original_content_typeエレメント、transfer_content_lengthエレメント、transfer_content_typeエレメント、encrypted_flagエレメント、encryption_methodエレメント、content_name_lengthエレメント、content_name_bytes()エレメント、IP_addressエレメント、Port_numberエレメント、expiration_timeエレメント、geocode_countエレメント及び/またはgeocodeエレメントを含むことができる。
【0166】
num_of_contentsエレメントは、伝送されるEASリッチメディアコンテンツの個数を示す。
【0167】
EAS_content_IP_datagram_typeエレメントは、EASリッチメディアコンテンツを載せて伝送するIPデータグラムの構造方式を示す。これについては、後でより詳細に説明する。
【0168】
TSIエレメントは、FLUTE方式に従うIPデータグラムでEASリッチメディアコンテンツが伝送される場合、FDT(File Delivery Table)に記述されたTSIと一致する値を示す。TSIエレメントは、EAS_content_transfer_extended_structure()が含まれるシグナリング構造とFDTとを連結する役割をすることができる。
【0169】
TOIエレメントは、FLUTE方式に従うIPデータグラムでEASリッチメディアコンテンツが伝送される場合、FDTに記述されたTOIと一致する値を示す。TOIエレメントは、EAS_content_transfer_extended_structure()が含まれるシグナリング構造とFDTとを連結する役割をすることができる。
【0170】
content_IDエレメントは、伝送されるEASリッチメディアコンテンツ(またはコンテンツ)の固有のIDを示す。
【0171】
original_content_lengthエレメントは、EASリッチメディアコンテンツ(またはコンテンツ)の原本の長さ(original length)を示す。
【0172】
original_content_typeエレメントは、EASリッチメディアコンテンツの原本のタイプ(original type)を示す。original_content_typeエレメントは、EASリッチメディアコンテンツに適用された圧縮方式またはコンテンツの種類(オーディオ、ビデオ、またはイメージ)を示すことができる。
【0173】
transfer_content_lengthエレメントは、伝送されるEASリッチメディアコンテンツの長さ(length)を示す。
【0174】
transfer_content_typeエレメントは、伝送されるEASリッチメディアコンテンツのタイプ(type)を示す。EASリッチメディアコンテンツはGzipの形態で伝送することができる。
【0175】
encrypted_flagエレメントは、EASリッチメディアコンテンツが暗号化されたか否かを示す。
【0176】
encryption_methodエレメントは、EASリッチメディアコンテンツが暗号化されている場合、該当の暗号化方法を識別する情報を含む。
【0177】
content_name_lengthエレメントは、EASリッチメディアコンテンツの名前ストリングの長さを示す。
【0178】
content_name_bytes()エレメントは、EASリッチメディアコンテンツの名前を示す。
【0179】
IP_addressエレメントは、EASリッチメディアコンテンツのあて先IP住所値を示す。
【0180】
Port_numberエレメントは、EASリッチメディアコンテンツのあて先ポート値を示す。
【0181】
expiration_timeエレメントは、EASリッチメディアコンテンツの有効期間を示す。
【0182】
geocode_countエレメントは、EASリッチメディアコンテンツが示されるべき場所を意味するジオコード値の個数を示す。
【0183】
geocodeエレメントは、EASリッチメディアコンテンツが示されるべき場所を意味するジオコードを示す。例えば、geocodeエレメントはFIPSコードと定義することができる。
【0184】
図14は、本発明の一実施例に係るEAS_content_IP_datagram_typeエレメントの値による説明を示した図である。
【0185】
EAS_content_IP_datagram_typeエレメントの値が「0x00」である場合、EASリッチメディアコンテンツを伝送するIPデータグラムの構造が定義されていないことを示す。
【0186】
EAS_content_IP_datagram_typeエレメントの値が「0x01」である場合、EASリッチメディアコンテンツを伝送するIPデータグラムがFLUTE(File delivery over Unidirectional Transport)で伝送されることを示す。
【0187】
EAS_content_IP_datagram_typeエレメントの値が「0x02」である場合、EASリッチメディアコンテンツを伝送するIPデータグラムは、本発明で説明した形態のIPデータグラムで伝送されることを示す。
【0188】
図15は、本発明の一実施例に係る緊急警報テーブルを用いた緊急警報データ処理を示した図である。
【0189】
本発明の一実施例によると、モバイル緊急警報テーブルのサイズを減少させるために、CAP(Common Alerting Protocol)警報メッセージが圧縮され得る。モバイル緊急警報テーブルを識別できるモバイル受信機(M/H受信機)は、圧縮されたCAP警報メッセージを抽出することができる。この場合、モバイル受信機は、CAP警報メッセージに対する圧縮を解いた後、SMTを参照していない状態で迅速に緊急警報メッセージをディスプレイすることができる。
【0190】
モバイル緊急警報テーブルは、緊急警報メッセージのエントリーに対するNRT_service_idを伝送することができ、NRT_service_idは、緊急警報メッセージと関連する追加内容がNRT(Non―Real―Time)放送サービスを介して伝送されることを示す。NRT放送サービスを受信できる放送受信機は、SMT、サービスガイド(Service Guide;SG)、及び/またはNRTサービスのためにシグナリングされるFLUTE(File Delivery over Unidirectional Transport)セッションを参照して追加緊急警報メッセージをディスプレイすることができる。
【0191】
モバイル緊急警報テーブルの反復受信回数は、緊急警報メッセージの重要度に応じて変わり得る。重要度が最高である緊急警報メッセージは、一つのMHフレームごとに反復することができる。
【0192】
図15を参照すると、放送受信機は、GATのMH_service_idを参照してSMTにおいて該当のサービスのIP住所とUDPポート番号を識別し、これを通じて伝送されるFLUTEデータをパーシングし、電子サービスガイド(ESG;Electronic Service Guide)を通じて緊急警報コンテンツが含まれていることをディスプレイすることができる。放送受信機は、モバイル緊急警報テーブルのEAS_NRT_service_idを参照して、NRTに伝送される緊急警報メッセージを含むサービスを伝送するIP住所とUDPポート番号を識別し、これを通じて伝送されるFLUTEデータをパーシングし、緊急警報メッセージをディスプレイすることができる。あるいは、モバイル緊急警報テーブルは、緊急警報メッセージを含んでいる場合もあり、この場合は、CAPパーサーを通じて、この緊急警報メッセージを直ぐパーシングしてディスプレイすることができる。
【0193】
本実施例においては、EASリッチメディアコンテンツを提供するために、ESG/NRTを使用する。すなわち、EAT―MHは、EASメッセージバイトと共に、リッチメディアコンテンツを受信できるEAS NRTサービスIDを含む。受信機は、NRTサービスIDをSMTで探し、該当のfluteコンポーネントのIP住所とポート番号を探し出すことによってEASリッチメディアコンテンツを受信することができる。また、各ファイルと関連する情報は、ESGの内部に含まれて伝送されるので、関連する情報を探し出すためにGATのプロバイダサービスIDを探し出し、SMTでESGデータを伝送するIPとポート番号を探すことによってESGデータを受信することができる。このような過程を行ってEASメッセージとリッチメディアコンテンツを提供するためには、受信機でESGとNRTサービスを支援しなければならない。
【0194】
図16は、本発明の他の実施例に係る緊急警報テーブルを用いた緊急警報データ処理を示した図である。
【0195】
本発明の他の実施例においては、ESG/NRTを利用せず、緊急警報メッセージとEASリッチメディアコンテンツを伝送してシグナリングする方法を提示する。本発明の他の実施例によると、ESG/NRTサービスを支援しない受信機でもEASリッチメディアコンテンツを受信処理することができる。
【0196】
本発明の他の実施例においては、緊急警報テーブルのEAS_message_transfer_typeフィールドの値が0x04である場合を例に挙げて説明する。
【0197】
緊急警報テーブルに含まれたEAS_message_transfer_typeフィールドの値が0x04である場合、緊急警報メッセージとEASリッチメディアコンテンツに対する伝送情報を緊急警報テーブルに埋め込んで(embedding)伝送することを示す。例えば、緊急警報メッセージとEASリッチメディアコンテンツが4個である場合、各EASリッチメディアコンテンツが伝送されるIP/ポート情報と共に、各EASリッチメディアコンテンツを区分できるID情報、そして、受信後にユーザーに見せるべきであるか否かに対する情報を示すexpiration、geocode情報、及び/またはEASリッチメディアコンテンツの名前と拡張子を緊急警報テーブルを通じてシグナリングすることができる。
【0198】
EASリッチメディアコンテンツは、緊急警報テーブルで記述されたIPデータグラムで伝送される。緊急警報テーブルは、EASリッチメディアコンテンツを伝送するIPデータグラムを獲得できる情報を含む。
【0199】
図16を参照すると、受信機は、緊急警報テーブルで緊急警報メッセージをパーシングして画面にディスプレイする。一方、受信機は、該当の緊急警報テーブルと関連する緊急警報コンテンツの個数及び該当のコンテンツを伝送するIPデータグラムの住所(IP_address、Port_number)を獲得し、該当の住所に接続する。受信機は、該当の住所で緊急警報コンテンツを含むIPデータグラムを受信し、これをパーシングすることによって緊急警報コンテンツをディスプレイする。
【0200】
図17は、本発明の他の実施例に係る緊急警報テーブルを用いた緊急警報データ処理を示した図である。
【0201】
本発明の他の実施例においては、ESG/NRTを利用せず、緊急警報メッセージとEASリッチメディアコンテンツを伝送してシグナリングする方法を提示する。本発明の他の実施例によると、ESG/NRTサービスを支援しない受信機でもEASリッチメディアコンテンツを受信処理することができる。
【0202】
本発明の他の実施例においては、緊急警報テーブルのEAS_message_transfer_typeフィールドの値が0x03である場合を例に挙げて説明する。
【0203】
EAS_message_transfer_typeの値が0x03である場合は、緊急警報メッセージが緊急警報テーブルに含まれず、緊急警報テーブルでは、緊急警報メッセージが伝送されるIPデータグラムのIP/ポート情報が記述される。
【0204】
この場合、緊急警報テーブルは、緊急警報メッセージとEASリッチメディアコンテンツが伝送されるIP/ポート情報を含み、IP/ポート情報によって識別されるIPデータグラムの構造は、EAS_message_ID、EAS_messageの長さ、及び実際のEAS_messageのデータを含み、EASリッチメディアコンテンツの個数、各EASリッチメディアコンテンツに対する伝送情報/記述情報をさらに含むことができる。EASリッチメディアコンテンツが伝送されるIPデータグラムの構造は、上述した通りである。
【0205】
図18は、本発明の一実施例に係る放送受信機を示した図である。
【0206】
本発明の一実施例に係る放送受信機は、IPインターフェース、放送インターフェース、シグナリングデコーダー、A/Vデコーダー及び/またはディスプレイプロセッサを含むことができる。
【0207】
IPインターフェースは、IP基盤のデータを受信処理する。例えば、上述したIPデータグラムを受信する役割をする。IPインターフェースは、シグナリングデコーダーによって識別されたIPデータグラムを受信する役割をすることができる。
【0208】
放送インターフェースは、放送信号を受信処理する。放送インターフェースは、地上波放送、衛星放送、及び/またはケーブル放送信号を受信処理することができ、放送信号が変調された方式に従って、VSB及び/またはOFDM方式の復調を行う。
【0209】
シグナリングデコーダーは、上述したシグナリングと関連するデータ/情報をパーシングする。シグナリングデコーダーは、シグナリング情報がIPデータグラムを介して伝送される場合、IPデータグラムをパーシングすることができる。シグナリングデコーダーは、放送信号に含まれたPSI(Program Specific information)、PSIP(Program and System Information Protocol)、及び/またはSSC(Service Signaling Channel)などのシグナリング情報をパーシングすることができる。シグナリングデコーダーは、シグナリング情報を各ユニットに伝送し、受信機が適切なデータをパーシング/デコーディングできるようにする。
【0210】
A/Vデコーダーは、オーディオ/映像データをデコーディングする。
【0211】
ディスプレイプロセッサは、放送コンテンツ、緊急警報メッセージ、及び/または緊急警報コンテンツをディスプレイ処理する。
【0212】
説明の便宜のために各図面を分けて説明したが、各図面に敍述されている各実施例を併合し、新たな実施例を具現するように設計することも可能である。そして、当業者の必要に応じて、以前に説明した各実施例を実行するためのプログラムが記録されているコンピューターで読み取り可能な記録媒体を設計することも本発明の権利範囲に属する。
【0213】
本発明に係る装置及び方法は、上述した各実施例の構成と方法が限定されるように適用され得るものではなく、上述した各実施例は、多様な変形が可能になるように各実施例の全部または一部が選択的に組み合わされて構成されることもある。
【0214】
一方、本発明の映像処理方法は、ネットワークデバイスに備えられたプロセッサで読み取り可能な記録媒体にプロセッサで読み取り可能なコードとして具現することが可能である。プロセッサで読み取り可能な記録媒体は、プロセッサによって読まれるデータが格納される全ての種類の記録装置を含む。プロセッサで読み取り可能な記録媒体の例としては、ROM、RAM、CD―ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ格納装置などがあり、また、インターネットを介した伝送などのキャリアウェーブの形態で具現されることも含む。また、プロセッサで読み取り可能な記録媒体は、ネットワークに連結されたコンピューターシステムに分散され、分散方式でプロセッサで読み取り可能なコードが格納されて実行され得る。
【0215】
また、以上では、本発明の好ましい実施例に対して図示して説明したが、本発明は、上述した特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨から逸脱することなく、当該発明の属する技術分野で通常の知識を有する者によって多様な変形実施が可能であることは当然であり、このような変形実施は、本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならない。
【0216】
そして、当該明細書では、物件発明と方法発明が全て説明されており、必要に応じて両発明の説明は補充的に適用され得る。
【0217】
発明を実施するための形態は、上述したように、発明を実施するための最善の形態で説明した。