(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6204513
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】連結ホルダー
(51)【国際特許分類】
A47G 19/06 20060101AFI20170914BHJP
B65D 21/02 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
A47G19/06
B65D21/02 301
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-7544(P2016-7544)
(22)【出願日】2016年1月19日
(65)【公開番号】特開2017-127404(P2017-127404A)
(43)【公開日】2017年7月27日
【審査請求日】2016年6月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】309027975
【氏名又は名称】菊野 宏文
(72)【発明者】
【氏名】菊野 宏文
【審査官】
大瀬 円
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−37950(JP,A)
【文献】
米国特許第5725117(US,A)
【文献】
米国特許第7182242(US,B2)
【文献】
米国特許第5176283(US,A)
【文献】
実開昭59−172135(JP,U)
【文献】
特開平9−154697(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 19/06、23/00、23/06
B65D 3/02、21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食物が入った食品容器と飲料用コップを上下に連結させる連結ホルダーであって、軟性な材質で1枚の板状からなる紙片中央部片端に帯状で先端部に設けられる差し込み部と、もう一方の片端には、該帯状の水平線上に横並びに多種の飲料用コップサイズが装着できるよう、差し込み受け部数個を具備し、さらに、ストロー差し込み口をいづれかに配し、前記紙片下部には横並びに飲料用コップの上部縁部が前記紙片内側から外側へ突出することにより係止される飲料用コップ止め部数個と、箸などを収納する箸収納部を形成する帯状で該帯状の先端に差し込み部と、該帯状には折り曲げ線を具備し、箸収納部を形成するための差し込み部が係止できるよう切り欠き部とで構成され、前記紙片中央部片端に設けた差し込み部を、もう一方の紙片片端部に数個設けた差し込み受け部数個の内から1個選んで、飲料用コップのサイズに適合する位置に差し込み係止させると円筒状の形状を成し、さらに、前記箸収納部を形成するために設けた折り曲げ線で折り曲げ、差し込み部を切り欠き部に差し込んで、中空洞に形成した箸収納部を備えた構造としたことを特徴とする連結ホルダー。
【請求項2】
前記円筒状の上部開口部から食品容器を載置し、該食品容器を側面で支え、下部に落ち込まないよう該食品容器の上部縁部に沿って挟まり係止できる台形山形の食品容器受け部を上部に設けたことを特徴とする請求項1に記載する連結ホルダー。
【請求項3】
前記紙片中央部片端に設けた差し込み受け部の横に、装着する飲料用コップの差し込み位置が明確に分かるよう、飲料用コップサイズを文字表記したことを特徴とする請求項1又は2に記載する連結ホルダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料用コップと食品容器を上下に連結し、片手で持ち飲食できるよう対策 を施した、連結ホルダーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、連結ホルダーに関する器具は提供されている。
(特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特願2014−139263
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1は、ホルダー部分の形状が四角錐の形状をしており、開口部の広い面を上 部に、開口部の狭い面を下部に配し、連結器具下部側面4面にコップ上部が差し込み 固定できるよう、切り込み止め部を上下に配し、飲料用コップを連結器具上部開口部 から挿入し装着するとある。この構造であると、一般的に市販されたり業務用として 使用されているコップの種類は多種に及び、特許文献1に記載する連結ホルダーであ れば、取り付け可能なコップの種類はせいぜい6種類程度が限界である。何故なれば 、切り込み止め部を上部に増やして行く方法もあるが、側面の面積に限界があること と、切り込み止め部を多く設けると、連結器具下部に切り込んだ切り込み止め部にな ればなるほど、装着するコップの上部開口部が本来差し込むべき切り込み止め部以外 の止め部に引っ掛かり上手く装着できない。
【0005】
また、食品容器にテーパー加工を施し食品容器下部面が狭く、上部面が広くなってい る構造である。その場合、上部に載置する食品容器に重い食品を入れた場合、バラン スが悪く最悪の場合ひっくり返る恐れがある。
【0006】
また、食品を食べるとき箸やフォーク、スプーン等を使用するが、その収納箇所が無 いため不便である。
【0007】
本発明の連結ホルダーは、従来例の上記問題点を解消し、1個の連結ホルダーで一般 的に飲料用とし用いられる多種のコップサイズに適応でき、尚且つ、組み立ての作業 性が早く安価で安定して使用できる連結ホルダーを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
次に、上記課題をを解決するために、その手段を説明する。
【0009】
本発明の請求項1は、食べ物が入った食品容器と飲料用コップを上下に連結させる連 結ホルダーであって、軟性な材質で1枚の板状からなる紙片中央部片端に帯状で先端 部に差し込み部と、もう一方の片端には、該帯状の水平線上に横並びに多種の飲料用コップサイズが装着できるよう、差し込み受け部数個を具備し、さらに、ストロー差し込み口をいづれかに配し、前記紙片下部には横並びに飲料用コップの上部縁部が前記紙片内側から外側へ突出することにより係止される飲料用コップ止め部数個と、箸などを収納する箸収納部を形成する帯状で該帯状の先端に差し込み部と、該帯状には折り曲げ線を具備し、前記差し込み部が係止できるよう切欠き部とで構成され、前記紙片中央部片端に設けた差し込み部を、もう一方の紙片片端部に数個設けた差し込み受け部に、飲料用コップのサイズに適合する位置に差し込み係止し、さらに、前記箸収納部を形成するために設けた折り曲げ線で折り曲げ、差し込み部を切欠き部に差し込と中空洞で箸収納部を備えた円筒状の形状を成す構造としたことを特徴とする連結ホルダー。
【0010】
本発明の請求項2は、前記連結ホルダー上部開口部から食品容器を載置し、該食品容 器を側面で支える役割と、下部に落ち込まないよう該食品容器の上部縁部に沿って挟 まり係止できる台形山形の食品容器受け部を上部に設けたことを特徴とする連結ホル ダー。
【0011】
本発明の請求項3は、前記連結ホルダー中央部片端に、横並びに数個具備した差し込 み受け部の側面に、装着する飲料用コップサイズの差し込み位置が明確に分かるよう 、飲料用コップサイズを文字表記したことを特徴とする連結ホルダー。
【発明の効果】
【0012】
本発明は以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏す。
【0013】
本発明の連結ホルダーは、両手を使用せず片手で飲食ができるため、利便性と安全 性が高まる。
【0014】
本発明の連結ホルダーは、1枚の板状から成り組み立て式となっているため場所を取 らず保管ができることと、簡単に組み立てができることで作業性が早く特に業務用で の使用の場合販売ロスを防ぐことができる。
【0015】
本発明の連結ホルダーは、1個の連結ホルダーでコップサイズ9オンスから24オン スの16種類に対応することができる。さらに、差し込み帯の長さを長くしたり、差し込み口を多く設けることで、16種類のコップサイズ以上のものでも対応が可能となる。
【0016】
本発明の連結ホルダーは、紙製で製作し使い捨て方式とする方法と、軟性なプラスチ ックやシリコン樹脂等で製作し何回でも使用できる方法の2通りで製作することがで きる。
【0017】
本発明の連結ホルダーは、1枚の板状で構成されているため安価で製造できることで
低価格で提供することができる。
【0018】
本発明の連結ホルダーは、飲料用コップと食品容器が完全に分離されて連結されるた め、衛生面が保たれるのと、上部に載置した食品容器に入れた食品が下部に装着した飲用水に入り込むことが無い。
【0019】
本発明の連結ホルダーは、上部に載置する食品容器をプラスチック製の容器を使用す れば、固形物だけで無く汁物を入れても下部に装着した飲料水に漏れ落ちたりするこ とが無い。また、耐熱性の容器を使えば熱い汁物でも可能である。
【0020】
本発明の連結ホルダーは、箸やフォーク、スプーン等が収納できる箇所を設けている ため利便性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図2】差し込み受け部と飲料用コップサイズ表示文字を示した拡大図である。
【
図4】帯部先端に設けた差し込み部を、差し込み受け部に差し込んでいる斜視図で ある。
【
図5】連結ホルダーの組み立て完成の斜視図である。
【
図6】連結ホルダーを飲料用コップ上部から装着している斜視図である。
【
図7】連結ホルダーを飲料用コップに装着した斜視図である。
【
図8】装着した飲料用コップ上部の縁部が連結ホルダー下部に設けたコップ止め部 に、連結ホルダーの内側から外側に突出して係止された状態を示す斜視図で ある。
【
図9】飲料用コップサイズの違いを示した飲料用コップの斜視図である。
【
図10】食品を入れる食品容器を示した斜視図である。
【
図11】食品容器上部にある縁部を示した斜視図である。
【
図12】連結ホルダーに飲料水の入った飲料用コップを装着し、食品を入れた食品 容器を連結ホルダー上部開口部に載置している斜視図である。
【
図13】連結ホルダーの使用状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次は、この発明の実施の形態について説明する。
【0023】
図1の構成を説明する。軟性な材質で1枚の板状で構成され、連結ホルダー1の上部 には、食品容器7を載置したとき食品容器を側面で支える役割と、食品容器7が下部に落ち込まないよう、食品容器縁部8に沿って挟まり係止できるよう台形山形の食品容器受け部f1,f2,f3を設け、前記連結ホルダー1の中央部片端には帯状で該帯部e先端に差し込み部e1と、もう一方の片端には多種のコップサイズに対応できるよう差し込み受け部a1,a2,a3,a4を具備し、装着する飲料用コップ5をどの位置に差し込むかを明示したコップサイズ表示文字b1,b2,b3,b4を表記し、さらに、ストロー11を差し込むストロー差し込み口2を設けた構造とした。さらに、前記連結ホルダー1下部には、横並びに数か所コップの上部縁部6が前記連結ホルダー内側から外側へ突出することにより係止されるコップ止め部c1,c2,c3と、折り曲げ線g1,g2,g3で折り曲げ、差し込み部dを切欠き部d1に差し込み組み立てると箸収納部4が形成される構造としたものが連結ホルダー1である。
【0024】
図2は、連結ホルダー1の片端に設けた差し込み受け部a1,a2,a3,a4と、コップサイ ズ表示文字b1,b2,b3,b4の拡大した図である。差し込み部e1を差し込み受け部a1,a2, a3,a4のいずれかに差し込み固定する場合、コップサイズによって差し込み位置が分かるように、コップサイズを文字で示した構造である。また、差し込み受け部a1〜a4に向かってコップサイズが大きくなる構造としたものが連結ホルダー1である。
【0025】
図3は、箸収納部4を組み立てている図である。折り曲げ線g1,g2,g3をそれぞれ折り 曲げ、差し込み部dを切欠き部d1に差し込むと箸収納部4ができあがる構造としたも のが連結ホルダーである。
【0026】
図4は、差し込み部e1を差し込み、受け部a3に差し込んでいる図である。
【0027】
図5は、組み立て完成したものが連結ホルダー1である。
【0028】
図6は、組み立てた連結ホルダー1を飲料水の入った飲料用コップ5に、飲料用コッ プ5上部から装着する構造としたものが連結ホルダー1である。
【0029】
図7は、飲料水が入った飲料用コップ5に連結ホルダー1を装着した状態を示したも のである 。
【0030】
図8は、連結ホルダー1に飲料用コップ5が装着した状態を示す拡大図である。連結 ホルダー1の下部に設けたコップ止め部c1,c2,c3に、連結ホルダー1の内側から外側 へ突出してコップ縁部6が係止される構造としたものが連結ホルダー1である。
【0031】
図9は、連結ホルダー1に装着可能な最大サイズで24オンス5aと、最小サイズ9 オンス5bを示した図である。本発明の連結ホルダー1個でコップサイズ16種類に 対応できる構造としたものである。
【0032】
図10は、連結ホルダー1の上部開口部から載置する食品容器7である。
【0033】
図11は、食品容器7の上部開口部にある食品容器縁部8を示した斜視図である。
【0034】
図12は、連結ホルダー1に飲料水の入った飲料用コップ5を装着し、食品10の入 った食品容器7を連結ホルダー1の上部開口部から載置している状態を示したもので ある。
【0035】
図13は、使用状態を示す斜視図であって、連結ホルダー1下部に飲料水の入った飲 料用コップ5装着し、連結ホルダー1上部には食品10の入った食品容器7を載置し、箸収納部4には箸9を入れ、ストロー11を装着した状態を片手で持てる構造とした。
【符号の説明】
【0036】
1 連結ホルダー
2 ストロー差し込み口
3 手
4 箸収納部
5 飲料用コップ
5a 24オンスコップ
5b 9オンスコップ
6 コップ縁部
7 食品容器
8 食品容器縁部
9 箸
10 食品
11 ストロー
12 食品容器収納部
a1 差し込み受け部
a2 差し込み受け部
a3 差し込み受け部
a4 差し込み受け部
b1 コップサイズ表示文字
b2 コップサイズ表示文字
b3 コップサイズ表示文字
b4 コップサイズ表示文字
c1 コップ止め部
c2 コップ止め部
c3 コップ止め部
d 差し込み部
d1 切欠き部
e 帯部
e1 差し込み部
f1 食品容器受け部
f2 食品容器受け部
f3 食品容器受け部
g1 折り曲げ線
g2 折り曲げ線
g3 折り曲げ線