(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明は、エアバッグモジュールの展開方向を案内する案内部材の端部側をサイドフレームに取付けるエアバッグモジュール装備シートに関する。
【0032】
本発明の案内部材は、表皮よりも伸縮性に乏しいシート状部材であって、エアバッグモジュールの格納箇所の表皮等に設けられた破断部に一端が縫合されて、エアバッグ展開時に掛かる力を破断部に伝達して、エアバッグの展開を促進する力布や、エアバッグ展開時にエアバッグ膨張に伴う力によりクッションパッド等の他の部材が破損しないよう、エアバッグモジュールと他の部材との間に配置される力布等を含む。
また、本発明は、シートフレームの一例として、樹脂製のサイドフレームに好適に用いられるが、金属性等他の素材からなるサイドフレームにも適用可能である。
本明細書において、「一体形成して備える」とは、樹脂を一体の型に流し込んで部材を一体に成型する場合や、金属製の部材を折り曲げる等の加工により、一体に形成する場合を含む。
以下、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール装備シートについて、
図1〜
図10を参照しながら説明する。
【0033】
図1は、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール装備シートの外観図である。
図2は、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール装備シートのシートフレームの斜視図である。
図3は、
図1のA−A断面図である。
図4は、本発明の一実施形態に係るサイドフレームを示す斜視説明図である。
図5は、本発明の一実施形態に係る前縁部側の保持部を示す断面説明図である。
図6は、本発明の一実施形態に係る前縁部側の保持部を示す斜視説明図である。
図7は、本発明の一実施形態に係る後縁部側の保持部を示す断面説明図である。
図8は、本発明の一実施形態に係るトリムカバーと力布を破断部で共縫いした状態を示す説明図である。
図9は、本発明の他の実施形態に係る前縁部側の保持部を示す断面説明図である。
図10は、本発明の他の実施形態に係る後縁部側の保持部を示す断面説明図である。
【0034】
本実施の形態に係るエアバッグモジュール装備シートは、
図1で示すように、シートバックS1、着座部S2、ヘッドレストS3より構成されている。
車両用シートSの中には、
図2に示すようなシートフレームFが設けられている。シートフレームFは、エアバッグが取り付けられるエアバッグ取付部材であって、シートバックS1のフレームであるシートバックフレーム1と、着座部S2のフレームである着座フレーム2とから構成されている。着座フレーム2とシートバックフレーム1は、リクライニング機構3を介して連結されている。シートバックフレーム1および着座フレーム2の外側には、クッションおよびトリムカバーが設けられることで、シートバックS1および着座部S2が構成される。
【0035】
シートバックS1は、
図1乃至
図3に示すように、シートバックフレーム1と、シートバックフレーム1上に載置されるクッションパッド5と、シートバックフレーム1及びクッションパッド5を覆うカバー部材としての表皮であるトリムカバー4と、トリムカバー4の破断部40に一端が縫い付けられた第一の力布31及び第二の力布32を主要構成要素とする。
シートバックフレーム1は、
図1,
図2に示すように、左右に離間して配置され上下方向に延在するサイドフレーム10と、このサイドフレーム10の上端部を連結する上部フレーム21と、下端部を連結する下部フレーム22とにより枠状に構成されている。
上部フレーム21には、ピラー支持部23が設けられ、ピラー支持部23には、不図示のヘッドレストフレームが設けられる。ヘッドレストフレームの外側にクッション部材を設けることでヘッドレストS3が構成される。
【0036】
サイドフレーム10は、樹脂成形体からなり、前端の辺が湾曲して前端の下側部分が前方に張り出した略D字状の略板体からなる。
図3,
図4に示すように、板部としてのほぼ平板状の側板11と、この側板11の前端部を内側にU字状に折り返してなる前縁部12と、後端部をL字型に内側に屈曲させた後縁部13とを有している。側板11と後縁部13とが連続する部分の内面には、
図4に示すように、内面が湾曲した形状になるように隆起させた隅肉部13aが形成されている。前縁部12と後縁部13が、特許請求の範囲のフランジ部に該当する。
前縁部12には、
図2,
図4,
図5に示すように、略シート上下方向に延びる前縁部12の延長方向の2か所に、第二の力布32の端部を内部に保持する保持部14が形成されている。
【0037】
保持部14は、側板11の前端がU字状にシートS内側に向かって折り曲げられたU字状部14aと、U字状部14aのシートS内側の端部からシートS後方に向かって延出し、側板11に対向する面からなる板部対向部としての側板対向部14bと、側板対向部14bのシートS後方の端部から略垂直に、シートS外側に向かって折り曲げられて、側板11に対して垂直に近い角度を持った面からなる第一の返し部14cと、第一の返し部14cのシートS外側の端部から略垂直に、シートS前方に向かって折り曲げられて、側板対向部14bに略平行な面からなる規制部としての第二の返し部14dと、を備えている。第二の返し部14dは、端部をU字状部14aに向け、側板対向部14bと側板11との間に延在している。
【0038】
第二の返し部14dの先端及びトリムプレート37は、
図5に示すように、角が面取り加工され、第二の力布32の損傷を抑制可能に形成されている。
また、
図5に示すように、トリムプレート37は、第二の力布32の端部側の部分により、トリムプレート37の長尺方向に垂直な面の外周であって、保持部14内に収容されている部分のほぼ全面が覆われている。このように構成しているため、保持部14の内側の面とトリムプレート37が直接接触することが抑制され、異音発生が抑制される。
側板対向部14bと第二の返し部14dは、トリムプレート37の厚みよりも若干大きい距離をおいて相互に平行に延びており、側板対向部14bと第二の返し部14dの間に、第二の力布32を縫着したトリムプレート37を、側板対向部14bと第二の返し部14dに平行に保持可能に構成されている。
【0039】
側板11のシートS内側の面であって、第二の返し部14dに対向する位置には、
図5に示すように、シートS内側及び第二の返し部14d側に向かって盛り上がり、厚みが厚肉となった厚肉部19が、第二の力布32に対向して沿うように設けられている。このように構成することにより、保持部14の支持剛性が向上する。また、厚肉部19は、第二の力布32に沿うように設けられるため、第二の力布32とトリムプレート37を組み付ける際のガイドとしても機能する。
前縁部12は、乗員の背面を支持するシートS前側の位置にあるため、前縁部12は、シートS内側方向へ突出しないことが望ましい。そこで、保持部14は、トリムプレート37の保持面となる側板対向部14bと第二の返し部14dを、シートSの前後方向に沿うように配置し、サイドフレーム10の前方の端部となる前縁部12がシートS内側に突出することを抑制している。
【0040】
保持部14の上端14u及び下端14lは、
図4,
図6に示すように、シートS水平方向に切断されたような形状の端面となっている。また、U字状部14aは、サイドフレーム10の延長方向の全域に亘って形成されており、保持部14の上端14u及び下端14lにおいて、端部を備えていない。
保持部14の上端14uは、上方に向かって開放されているが、保持部14の下端14lは、樹脂材料からなる壁が蓋となって閉塞されている。
従って、保持部14の上端14uでは、側板対向部14b,第一の返し部14c,第二の返し部14dのみが端部を有している。このように構成することにより、保持部14は、前縁部12の延長方向において、第一の返し部14cが、前縁部12上で突出することとなり、第二の力布32の端部及びトリムプレート37の取付位置となる保持部14が確認し易くなるため、取付作業性が向上する。
また、前縁部12の上端14uより僅かに上方の位置及び下端14lより僅かに下方の位置には、U字状部14aが、湾曲面の外側に向かって盛り上がるように形成され、厚みが厚くなった厚肉部17が設けられている。このように構成することにより、保持部14の剛性が向上する。
【0041】
後縁部13には、
図4に示すように、略シート上下方向に延びる後縁部13の延長方向中央の1か所に、第一の力布31の端部を内部に保持する
図7の保持部15が形成されている。
【0042】
保持部15は、
図7に示すように、側板11の後端がL字状にシートS内側に向かって折り曲げられたL字状部15aと、L字状部15aのシートS内側の端部からシートS前方に向かって延出し、側板11に対向する面からなる板部対向部としての側板対向部15bと、側板対向部15bのシートS前方の端部から略垂直に、シートS外側に向かって折り曲げられて、側板11に対して略垂直の面からなる規制部及び第一の返し部としての返し部15cと、を備えている。
L字状部15aは、成形時に、繊維をほぼ一方方向に揃えて固めた公知のシート状CFRP(カーボン繊維強化プラスチック)材を積層することにより形成されている。CFRP材の繊維方向は、エアバッグモジュール6展開時にL字状部15aに力が掛かる方向であり、
図7に示す通り、保持部15に収納されるトリムプレート33の面に平行で、シートS幅方向である。
返し部15cの先端及びトリムプレート33は、
図7に示すように、角が面取り加工され、第一の力布31の損傷を抑制可能に形成されている。
また、
図7に示すように、トリムプレート33は、第一の力布31の端部側の部分により、トリムプレート33の長尺方向に垂直な面の外周がほぼ全周覆われている。このように構成しているため、保持部15の内側の面とトリムプレート33が直接接触することが抑制され、異音発生が抑制される。
【0043】
L字状部15aと返し部15cは、トリムプレート33の厚みよりも若干大きい距離をおいて相互に平行に延びており、L字状部15aと返し部15cの間に、第一の力布31を縫着したトリムプレート33を、L字状部15aと返し部15cに平行に保持可能に構成されている。
後縁部13周辺には、比較的スペースがあるため、保持部15は、トリムプレート33の保持面となるL字状部15aと返し部15cを、シートSの幅方向に沿うように配置している。
【0044】
第一の力布31の端末は、ボルト18よりもシートS後方に配置されている。このように構成していることにより、第一の力布31の端末及びトリムプレート33の取付作業性の悪化が抑制される。また、ボルト18と第一の力布31の端末及びトリムプレート33との位置関係の設定によっては、エアバッグモジュール6展開時に、第一の力布31の端末及びトリムプレート33が回転することを、ボルト18により抑制することも可能である。
【0045】
保持部15の上端15u及び下端15lは、
図4,
図7に示すように、シートS水平方向に切断されたような形状の端面となっている。また、L字状部15aは、サイドフレーム10の延長方向の全域に亘って形成されており、保持部15の上端15u及び下端15lにおいて、端部を備えていない。
保持部15の上端15uは、上方に向かって開放されているが、保持部15の下端15lは、樹脂材料からなる壁が蓋となって閉塞されている。
従って、保持部15の上端15uでは、側板対向部15b,返し部15cのみが端部を有している。このように構成することにより、保持部15は、後縁部13の延長方向において、側板対向部15bが、後縁部13上で突出することとなり、第一の力布31の端部及びトリムプレート33の取付位置となる保持部15が確認し易くなるため、取付作業性が向上する。
【0046】
また、隅肉部13aのうち、保持部15に隣接した部分は、他の隅肉部13aの部分よりも厚肉に形成された厚肉部13bとなっている。厚肉部13bは、
図3に示すように、シートS後方側のクッションパッド5がシートS内側がシートS後方に後退するように凹んだ凹部5aに対向するように配置されている。このように構成することにより、厚肉部13b周辺構造が大型化することを抑制できる。
また、側板11のシートS内側の面には、上方の保持部14の隣接した位置から保持部15に隣接した位置にかけてと、下方の保持部14の隣接した位置から保持部15に隣接した位置にかけての2箇所に、第一の力布31,第二の力布32の取付に支障のない程度で、直線状にビード16を形成し、保持部14,15を補強する。なお、保持部14,15を補強する手段は、ビードに限定されず、他の剛性向上のための手段によってもよい。
【0047】
サイドフレーム10には、エアバッグモジュール6が固定されている。
本実施形態のエアバッグモジュール6は、モジュールケースを有しないケースレスエアバッグモジュールからなる。エアバッグモジュール6は、
図3に示すように、インフレータ6aと、折り畳まれたエアバッグ6bと、インフレータ6aを保持するリテーナ6cと、エアバッグ6bを包むラップ材6dを備えている。
インフレータ6aの外周部は、シートS内側に向かって立設されたボルト18により、リテーナ6c及びサイドフレーム10に固定されている。なお、インフレータ6aは、ボルト以外のインフレータ取付部材によりサイドフレーム10に固定されていてもよい。
【0048】
インフレータ6aは、エアバッグ6b内に配設され、エアバッグ6bは、インフレータ6aから噴出されるガスによってシートS前方に展開するようになっている。
エアバッグ6bは、布袋等からなるラップ材6dによって折り畳み状態に保持されており、このラップ材6dは、エアバッグ6bが展開する場合に、容易に破けるようになっている。
なお、本実施形態では、エアバッグモジュール6を、ケースレスのものから構成しているが、これに限定されるものでなく、モジュールケースを備えたものとして構成してもよい。
クッションパッド5には、
図3に示すように、エアバッグモジュール6を格納するための空間7が形成されている。
【0049】
トリムカバー4は、公知の材料からなり、
図8のように、座面中央から左右の土手面を被包する前面マチ部41と周側面から背面に至る側面マチ部42とを縫い合わせ、更に、不図示の背面マチ部を不図示のスライドファスナーで側面マチ部42に対して開閉自在に連結することにより袋状に縫製されている。
トリムカバー4には、前面マチ部41と側面マチ部42との土手部において膨出した頂点に、破断部40が形成されている。破断部40は、前面マチ部41と側面マチ部42の端部を、通常の使い勝手に耐えられる強度を保ちつつ、エアバッグの膨張による引張力で裂断可能なように、相互に縫製されている。
【0050】
第一の力布31,第二の力布32は、伸縮性の小さい布状素材からなり、エアバッグの膨張による応力を破断部40に伝達する役割を果たす。
第一の力布31は、
図8に示すように、引張力が掛かる方向に長くなった略矩形の布からなり、一端は、破断部40で、トリムカバー4の前面マチ部41と側面マチ部42の端部及び第二の力布32の一端と共縫いされている。第一の力布31の他端にはトリムプレート33が縫い付けられている。
【0051】
第二の力布32は、
図8に示すように、破断部40側の辺34と破断部40逆側の辺35とが略平行で、破断部40側の辺34が長く形成された略台形の布からなる。破断部40逆側の辺35は、矩形状に突出したトリムプレート37取付用の取付部36が、二つ設けられている。
第二の力布32の破断部40側の辺34は、破断部40で、トリムカバー4の前面マチ部41と側面マチ部42の端部及び第一の力布31の一端と共縫いされている。第二の力布32逆側の辺35の取付部36には、それぞれ、
図8に示すように、トリムプレート37が縫い付けられている。
【0052】
トリムプレート33,37は、硬質樹脂製からなる矩形の板体である。トリムプレート33,37は、第一の力布31,第二の力布32の端末の形状を保持するために用いられる力布の端末形状保持部材である。第一の力布31,第二の力布32の端末にトリムプレート33,37が固定されていることにより、第一の力布31,第二の力布32の端末を保持部14,15に差込む際の作業性が向上する。本実施形態では、第一の力布31,第二の力布32の端末にトリムプレート33,37を固定しているが、これに限定されるものではなく、トリムプレート33,37を用いずに、第一の力布31,第二の力布32の端末を複数回折り返して縫製したものや、複数重に巻回して縫製したもの、複数重に巻回して縫製したものを一方向に押し潰したものを、保持部14,15に挿入してもよい。
【0053】
第一の力布31,第二の力布32は、
図3に示すように、破断部40より空間7へ引き込まれている。第一の力布31の他端のトリムプレート33は、サイドフレーム10の後縁部13の保持部15に保持され、第二の力布32の他端のトリムプレート37は、サイドフレーム10の前縁部12の保持部14に保持されている。
【0054】
図3,
図5に示すように、第二の力布32の端部は、トリムプレート37と一体で、保持部14に収容されることにより、サイドフレーム10に取付けられる。このとき、保持部14の第二の返し部14dは、トリムプレート37の長尺方向に垂直な方向の幅よりも長く形成され、第二の返し部14dが、トリムプレート37を覆うようになっている。
また、
図3,
図7に示すように、第一の力布31の端部は、トリムプレート33と一体で、保持部15に収容されることにより、サイドフレーム10に取付けられる。このとき、保持部15の返し部15cは、トリムプレート33の長尺方向に垂直な方向の幅よりも長く形成され、返し部15cが、トリムプレート33を覆うようになっている。
【0055】
第一の力布31,第二の力布32のサイドフレーム10への取付は、次の手順で行われる。
作業者はまず、第二の力布32の取付部36を、トリムプレート37と取付部36の境界で一回折り曲げ、トリムプレート37と取付部36とを、トリムプレート37の幅分重ねる。
【0056】
次いで、トリムプレート37と取付部36とを保持しながら、前縁部12の湾曲面の内側に当接させ、保持部14の上端14uの少し上方の位置に配置する。次いで、トリムプレート37を、前縁部12の湾曲面の内側に沿って下方にスライドさせ、保持部14に挿入する。トリムプレート37の進行方向の端部が、保持部14の下端14lの壁部に当接してそれ以上下方に進行不能となるまで押し込み、第二の力布32が取付けられたトリムプレート37とサイドフレーム10との連結を完了する。
すべての取付部36について、同様の作業を行い、第二の力布32のサイドフレーム10への取付を完了する。
【0057】
次いで、第一の力布31の端部を、トリムプレート33と端部の境界で一回折り曲げ、トリムプレート33と端部とを、トリムプレート33の幅分重ねる。
次いで、トリムプレート33と端部とを保持しながら、後縁部13の内側の面に当接させ、保持部15の上端15uの少し上方の位置に配置する。次いで、トリムプレート33を、後縁部13の内面に沿って下方にスライドさせ、保持部15に挿入する。トリムプレート33の進行方向の端部が、保持部15の下端15lの壁部に当接してそれ以上下方に進行不能となるまで押し込み、第一の力布31が取付けられたトリムプレート33とサイドフレーム10との連結を完了する。
【0058】
本実施形態では、サイドフレーム10に一体に設けられた保持部14,15に第一の力布31,第二の力布32の端部を取付けて、フックやリスティングワイヤのような別体の取付部材を用いないため、部品点数の削減が可能となり、コスト削減、保証部品の削減、組付け工数の削減が可能となる。
また、サイドフレーム10側に第一の力布31,第二の力布32の端部を取付けるために、フックやリスティングワイヤのような別体の取付部材を用いる必要がなく、第一の力布31,第二の力布32の端部の取付部の取付剛性を向上できる。その結果、第一の力布31,第二の力布32の端部によるエアバッグモジュール6展開時のエアバッグ展開方向の案内を、より安定させることができる。また、サイドフレーム10に一体に設けられた保持部14,15に第一の力布31,第二の力布32の端部を取付けるため、別体の取付部材を用いた場合に対比して、第一の力布31,第二の力布32の端部が取付けられる被取付部の変形が抑制される。
【0059】
前縁部12には、
図3〜
図6に示す保持部14を設けているが、保持部14の代わりに、
図9に示す保持部14´を設けてもよい。
保持部14´は、側板11´の前端がシートS内側に向かって隆起した隆起部14a´と、隆起部14a´の根元14b´からシートS前方に分岐し、シートS内側に向かって隆起部14a´に沿って隆起した規制部14c´と、規制部14c´のシートS内側の先端が、シートS後方に向かって突出した突起14d´と、を備えている。
【0060】
隆起部14a´から根元14b´をへて規制部14c´に至る部分は、トリムプレート37´を収納する溝となっている。
規制部14c´は、サイドフレームの長尺方向の全長に亘って形成されているが、隆起部14a´は、保持部14´のみに設けられており、保持部14´の上方及び下方に、隆起部14a´が設けられていないため、トリムプレート37´を、保持部14´の上方の規制部14c´のシートS後方側の内側面に当接させた後、スライドすることにより、保持部14´に容易に取付可能である。
【0061】
第二の力布32に取り付けられるトリムプレート37´は、
図9に示すように、硬質樹脂性の板体からなり、長尺方向に垂直な面で切断した断面は、細長い楕円の長尺方向の中央付近で切断した形状であって、端部には、トリムプレート37´の厚み方向に凹んだ断面L字状の凹部37a´を備え、このL字状の凹部37a´に隣接した部分は、他の部分よりも薄く形成された薄肉部37b´となっている。
薄肉部37b´には、第二の力布32の取付部36が取り付けられ、凹部37a´は、組付け時に、突起14d´に係合することにより、トリムプレート37´の保持部14´からの脱落が抑制可能になっている。
保持部14´のその他の構成は、保持部14と同様であるため、説明を省略する。
【0062】
後縁部13には、
図3,
図4,
図7に示す保持部15を設けているが、保持部15の代わりに、
図10に示す保持部15´を設けてもよい。
保持部15´は、側板11´の後端がL字状にシートS内側に向かって垂直に屈曲した第一の壁部15a´と、第一の壁部15a´の根元15b´からシートS後方に分岐し、シートS内側に向かって第一の壁部15a´に沿って平行に起立した第二の壁部15c´と、第二の壁部15c´のシートS内側の先端が、シートS前方に向かって突出した突起15d´と、を備えている。
第一の壁部15a´から根元15b´をへて第二の壁部15c´に至る部分は、トリムプレート33´を収納する溝となっている。
【0063】
第二の壁部15c´は、サイドフレーム10´の長尺方向の全長に亘って形成されているが、第一の壁部15a´は、保持部15´のみに設けられており、保持部15´の上方及び下方に、第一の壁部15a´が設けられていないため、トリムプレート33´を、保持部15´の上方の第二の壁部15c´のシートS前方側の内側面に当接させた後、スライドすることにより、保持部15´に容易に取付可能である。
第一の力布31に取り付けられるトリムプレート33´の構成は、トリムプレート37´と同様であるため、説明を省略する。
トリムプレート33´の薄肉部33b´には、第一の力布32の端部が取り付けられ、凹部33a´は、組付け時に、突起15d´に係合することにより、トリムプレート33´の保持部15´からの脱落が抑制可能になっている。
保持部15´のその他の構成は、保持部15と同様であるため、説明を省略する。