(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記開閉体は、自動車のグローブボックスの開口部に開閉可能に取付けられるリッドであるか、又は、自動車のインストルメントパネルの開口部に開閉可能に取付けるグローブボックスであり、前記機械係合ロック手段及び前記操作手段は、前記開閉体の運転席寄りの箇所に配置され、前記当接ロック手段は、前記機械係合ロック手段よりも助手席側に配置されている請求項1又は2記載の開閉体のロック装置。
前記操作手段は、前記開閉体の表面に対して近接離反する方向に回動可能に取付けられた操作部材を有しており、該操作部材を前記開閉体の表面に対して離反する方向に回動させることにより、前記機械係合ロック手段の可動ロック部材が、前記ロック部に係合しない方向に移動するように構成されている請求項1〜3のいずれか1つに記載の開閉体のロック装置。
前記ロック部は、第1ロック部と第2ロック部とから構成され、前記機械係合ロック手段の可動ロック部材は、前記第1ロック部に係合する第1可動ロック部材、及び、前記第2ロック部に遊嵌状態で係合する第2可動ロック部材から構成され、前記第2ロック部は、前記当接ロック手段に隣接した位置に配置されており、
前記ロータに、前記第1可動ロック部材が、前記ロータが付勢方向と反対方向に回動するときに係合し、前記ロータが付勢方向に回動するときに、係合解除するように連結されていると共に、前記可動当接部材が、前記ロータの回動に連動するように連結され、
前記開閉体又は前記固定体に、更に中間ロータが回転可能に装着され、該中間ロータに、前記第1可動ロック部材の、前記ロータとの連結部分とは異なる部分、及び、前記第2可動ロック部材が、同中間ロータの回動に連動するように連結されており、
前記ロータが付勢方向と反対方向に回動すると、前記第1可動ロック部材が、前記ロック部に係合しない方向に移動し、前記可動当接部材が、前記当接ロック手段の他方の部材との接合を解除する方向に移動し、更に、前記第1可動ロック部材を介して前記中間ロータが回動して、同中間ロータに連結した前記第2可動ロック部材が、前記ロック部に係合しない方向に移動するように構成されている請求項5記載の開閉体のロック装置。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、
図1〜21を参照して、本発明に係る開閉体のロック装置の、第1実施形態について説明する。
【0029】
図1に示すように、この実施形態における開閉体のロック装置10(以下、「ロック装置10」という)は、車両のインストルメントパネルに設けられた横長枠状のグローブボックス1(本発明における「固定体」)の開口部2に、開閉可能に取付けられるリッド7(本発明における「開閉体」)を開閉ロックするために用いられるものである。
【0030】
なお、開閉体のロック装置としては、例えば、インストルメントパネルの開口部に箱状のグローブボックスが回動可能に取付けられた構造に適用したり(この場合、インストルメントパネルが「固定体」、グローブボックスが「開閉体」をなす)、或いは、インストルメントパネルの開口部にリッドが開閉可能に取付けられた構造(この場合、インストルメントパネルが「固定体」、リッドが「開閉体」をなす)に適用したりしてもよく、固定体の開口部を開閉する各種の開閉体に広く用いることができる。
【0031】
図1及び
図2に示すように、前記グローブボックス1の開口部2の一側部内方には、角孔状のロック部3が設けられている。このロック部3が、本発明における機械係合ロック手段の構成部材の一つとなっている。なお、ロック部3は、孔状でなくとも、後述するロッド70が係合可能な形状、例えば、凹部や、突起、枠状のストライカ6(
図29参照)等であってもよく、特に限定はない。
【0032】
また、
図1及び
図4に示すように、前記グローブボックス1の開口部2の他側部内方には凹部4が設けられており、該凹部4内には磁石吸着部材5が配置されている。この磁石吸着部材5は、後述するロッド80に設けられる磁石83(
図5参照)が吸着可能な金属(鉄等)から形成され、その先端面が平坦な磁気吸着面5aをなしており、該磁気吸着面5aをリッド7の開き方向(固定体の開口部から開閉体を開く方向)に向けて配置されている。この磁石吸着部材5が、本発明における当接ロック手段及び磁気吸着手段を構成する一方の「部材」をなしている。なお、グローブボックス1の開口部2の凹部4に磁石83を装着し、ロッド80に磁石吸着部材5を装着してもよく、或いは、グローブボックス1の開口部2の凹部4に、磁石83(
図1参照)とは反対の磁極を有する磁石を装着してもよい。
【0033】
図1に示すように、前記リッド7は、グローブボックス1の開口部2を覆う板状のパネル8と、該パネル8の裏側上方に配設された箱状のボックス9とを有しており、同リッド7の下部両側が図示しない支軸を介して、グローブボックス1の開口部2に開閉可能に取付けられている。前記パネル8と前記ボックス9との間の内部空間に、ロック装置10が配置されるようになっている。また、
図3及び
図5に示すように、ボックス9の幅方向両側からは、ロッド挿出孔9a,9aがそれぞれ形成されている。
【0034】
図1及び
図7〜9に示すように、この実施形態におけるロック装置10は、前記リッド7に取付けられるハウジング20と、該ハウジング20の正面側に装着されるベゼル38と、前記ハウジング20に対して押込み可能に装着される操作部材40と、前記ハウジング20に回転可能に装着された第1ロータ50及び第2ロータ60と、各ロータ50,60に連結されたロッド70,80と、ロッド70の係合部71(
図1参照)を前記ロック部3に係合する方向となるように、かつ、ロッド80の当接部81(
図1参照)を前記磁石吸着部材5に当接する方向となるように、両ロッド70,80を付勢するねじりコイルばね15とから主として構成されている。
【0035】
なお、
図7に示すように、前記ねじりコイルばね15は、巻回部16と、該巻回部16の周方向一端から巻回部内径側に向けて屈曲した一端部17と、前記巻回部16の周方向他端から巻回部内径側に向けて屈曲した他端部18とからなる。
【0036】
図7、
図11及び
図15に示すように、前記ハウジング20は横長箱状をなしており、その表側のほぼ中央に、操作部材40が収容配置される凹状の操作部材配置部21(
図11参照)が形成され、同ハウジング20の表側の一側部に、キーシリンダ90(
図9及び
図15参照)が収容配置される筒状のシリンダ配置部23が形成されている。また、ハウジング20の裏側であって、前記操作部材配置部21に整合する位置には、半円弧状の筒状壁25が突設されており、その内側に一対のロータ50,60が配置されるようになっている(
図7参照)。
【0037】
図11に示すように、凹状の操作部材配置部21の底面のほぼ中央には、円弧状のカム挿入孔27が、ハウジング20の裏側に連通して形成されている。また、同操作部材配置部21の底面であって、その長手方向一側部に丸孔28が形成され、長手方向他側部に長孔29が形成されており、各孔28,29の裏側周縁からはガイド筒30,31がそれぞれ突設されている(
図8参照)。
図14及び
図15に示すように、ガイド筒30,31の外周には、溝部30a,31aが形成されており、各溝部30a,31aの奥側には係止突起30b,31bがそれぞれ形成されている。
【0038】
また、
図7に示すように、ハウジング20の裏側であって、前記カム挿入孔27に隣接した位置からは、円柱状の回転軸33が突設されていると共に、同カム挿入孔27の、回転軸33に対向する周縁からは、円弧状のガイド壁34が突設されており、一対のロータ50,60の回動動作時のガイドをなしている。また、
図8及び
図14に示すように、前記筒状壁25の先端内周には、抜け止め突起35,35が突設されており、第2ロータ60の抜け止めをなしている。
【0039】
更に
図7に示すように、シリンダ配置部23の側方には、スロット状のストッパ差込孔23aがシリンダ配置部23内に連通するように形成されており、ストッパ95(
図7参照)がスライド可能に挿入されるようになっている。また、シリンダ配置部23の底面には、抜け止め孔23b及び位置規制孔23c、23cが形成されている。
【0040】
次に、ハウジング20に対して押込み可能に装着される操作部材40について説明する。
【0041】
図9、
図10及び
図12に示すように、この操作部材40は、前記ハウジング20の凹状の操作部材配置部21に適合する横長板状の押込み部41と、該押込み41の裏側中央から突設し、略円弧状の断面をなす押込み凸部45と、前記押込み部41の裏側の長手方向両側から突設した略円筒状のガイド用ボス46,47とを有している。各ガイド用ボス46,47の外周には、コ字状のスリット48を介して、ボス内方に向けて撓み可能な抜け止め片46a,47aが形成されている。
【0042】
図14及び
図15に示すように、上記操作部材40のガイド用ボス46,47が、ハウジング20のガイド筒30,31にそれぞれ挿入されて、操作部材40の押込み動作のガイドがなされると共に、各抜け止め片46a,47aが、ガイド筒30,31の溝部30a,31aにスライド可能に挿入されて、各抜け止め片46a,47aが係止突起30b,31bに係合することで、操作部材40のハウジング20からの抜け止めがなされるようになっている。
【0043】
次に、上記ハウジング20のシリンダ配置部23に収容されるキーシリンダ90、及び、ハウジング20のストッパ差込孔23aにスライド可能に配置されるストッパ95について説明する。
【0044】
図9及び
図15に示すように、キーシリンダ90は、図示しないキーの回転操作により回転する回転体92と、この回転体92の背面側から突設したキー突起93とを有している。
【0045】
一方、ストッパ95は、板状をなす基部96と、該基部96の一側部から突出した突片97とを有している。前記基部96には、前記キー突起93が移動する移動孔96aが形成され、該移動孔96a内でキー突起93が移動することで、ストッパ95がストッパ差込孔23a内にてスライド動作するようになっている。また、基部96には、前記ハウジング20の抜け止め孔23bに係合する抜け止め爪96b、及び、位置規制孔23c、23cに係脱可能に係止するクリック爪96cが形成されている(
図7、
図14及び
図15参照)。
【0046】
そして、キーの回転操作でキーシリンダ90のキー突起93が移動して、ストッパ95がスライドすることにより、ハウジング20のガイド筒31の背面側開口の一部が、ストッパ95の突片97により覆われて(
図17の仮想線参照)、操作部材40の押込み規制並びにその解除がなされるようになっている。
【0047】
次に、ハウジング20に回転可能に装着される第1ロータ50及び第2ロータ60について説明する。
【0048】
図7、
図13及び
図16に示すように、第1ロータ50は、略円筒状をなし、前記回転軸33が挿通されて回転支持される筒部51と、該筒部51の外周に連設された略半円弧状をなす受け部52とを有している。受け部52の周方向一側部からは外径方向に向かってアーム部53が延設され、同アーム部53の表面側から連結突部53aが突設されており、ロッド70の基端部が連結されるようになっている。
【0049】
また、
図13、
図15及び
図16に示すように、前記受け部52の周方向他側部の表面側には、周方向に沿って端部に向かって次第に高さが低くなるように形成されたカム斜面55が形成されている。更に
図7に示すように、受け部52の裏側(カム斜面55の反対側)には、ねじりコイルばね15の一端部17を引き掛けるための、ばね引き掛け溝53bが形成されている。
【0050】
一方、第2ロータ60は、
図7,9,13,14,16等に示すように、略円板状の基部61と、該基部61の中心に形成された孔の周縁から筒状に突設し、前記回転軸33が挿通されて回動支持する筒状の軸受け部62とを有している。また、
図16に示すように、第2ロータ60を第1ロータ50及び回転軸33に対して同軸的に配置されたときに、前記基部61の表面側であって、第1ロータ50の受け部52の周方向延長線上に位置するように、受け部63が突設されている。この受け部63にも、前記第1ロータ50と同様に、周方向に沿って第1ロータ50のカム斜面55側に向けて次第に高さが低くなるように形成されたカム斜面65が形成されている(
図13、
図15及び
図16参照)。
【0051】
また、
図13及び
図16に示すように、基部61の表側であって、前記受け部63に隣接した位置には、所定隙間を空けてバネ挟持部64が突設されている。更に
図7及び
図17に示すように、基部61の裏側の所定位置には連結突部61aが突設されており、ロッド80の基端部が連結されるようになっている(
図8及び
図14参照)。
【0052】
そして、
図13及び
図15に示すように、第2ロータ60の表側に第1ロータ50が配置され、第1ロータ50の筒部51及び第2ロータ60の軸受け部62に、ハウジング20の回転軸33が挿通されることで、ハウジング20に対して第1ロータ50及び第2ロータ60が同軸的に回転可能に装着される。
【0053】
更に、ねじりコイルばね15の巻回部16が、第1ロータ50の受け部52及び第2ロータ60の受け部63の外周に配置されると共に、一端部17が第1ロータ50の前記ばね引き掛け溝53bに引き掛けられ、他端部18が第2ロータ60の上記バネ挟持部64により挟持されて装着される。
【0054】
上記状態では、第1ロータ50のカム斜面55と、第2ロータ60のカム斜面65との、最も低い端部どうしが対向する位置となるように配置されており(
図13参照)、かつ、第1ロータ50及び第2ロータ60は、ねじりコイルばね15によって、
図16(c)の矢印に示すように、カム斜面55,65の最も低い端部どうしが近接する方向となるように回転付勢されるようなっている。なお、第1ロータ50又は第2ロータ60は、他のロータの回転動作に影響を受けることなく、互いに独立して回転するようになっている。
【0055】
次に、一対のロータ50,60にそれぞれ連結される一対のロッド70,80について説明する。
【0056】
図1に示すように、一対のロッド70,80は、所定長さで直線状に伸びる棒状をなしており、この実施形態では、ロッド80の方がロッド70よりも長く形成されている。また、ロッド70の先端部は、外面がテーパ状をなした係合部71をなしており、グローブボックス1に形成されたロック部3に係脱する部分となっている(
図20及び
図21参照)。更に
図18及び
図20に示すように、ロッド70の先端部よりもやや基端部側には、枠状のロッド保持部73が突設されている。
【0057】
一方、
図5に示すように、ロッド80の先端側の当接部81の裏面側には、平坦な磁気吸着面83aを、リッド7の閉じる方向(固定体の開口部に対して開閉体を閉じる方向)に向けて磁石83が埋設されており、これがグローブボックス1に配置された磁石吸着部材5に当接して接合する部分となっている。
【0058】
そして、これらのロッド70及びロッド80は、その基端部にそれぞれ連結され、ねじりコイルばね15によって、
図16(c)の矢印に示すように回転付勢された第1ロータ50及び第2ロータ60によって、
図14の矢印に示すように、ロッド70の係合部71をロック部3に係合する方向となるように、かつ、ロッド80の当接部81を磁石吸着部材5に当接する方向となるように、両ロッド70,80が付勢されるようになっている。
【0059】
その結果、ロッド70は、ねじりコイルばね15に回転付勢された第1ロータ60を介して、常時は係合部71がロック部3に係合する方向に付勢されて、
図20に示すように、リッド7が閉じたときに、同係合部71がロック部3に機械的に係合するようになっている。
【0060】
すなわち、このロッド70が、本発明における機械係合ロック手段の構成部材の一つである「可動ロック部材」をなしている。また、
図1〜21に示す第1実施形態、
図22〜24に示す第2実施形態、
図25〜28に示す第3実施形態においては、リッド7の一側部にロッド70,70a,70bの係合部71が配置され、リッド7の他側部にロッド80,80a,80bの当接部が配置された、いわゆるサイドロック構造をなしているが、
図29〜31に示す後述する第4実施形態のように、固定体の開口部上縁の所定箇所にストライカ6(本発明における「ロック部」に相当する)を設け、該ストライカ6に係脱する可動ロック部材(フック72)を、開閉体の上方部の所定箇所に設け、該可動ロック部材をストライカ6に係脱するように構成したロック構造をなしていてもよい。
【0061】
なお、上記の「機械的に係合する」とは、グローブボックス1の開口部2をリッド7で閉じた状態で、リッド7の開き方向(固定体の開口部から開閉体を開く方向)に外力を作用させたときに、その外力によって機械係合ロック手段を構成するロック部と可動ロック部材が互いに係合して(第1〜第3実施形態の場合は、係合部71がロック部3の内周縁に引っ掛かって係合し、第4実施形態の場合は、フック72がストライカ6に係合する)、外れることがないように構成されていることを意味する。
【0062】
一方、ロッド80は、その当接部81に設けた磁石83が、グローブボックス1に配設された磁石吸着部材5に磁力により吸着されて、磁石吸着部材5の磁気吸着面5aと磁石83の磁気吸着面83aとが互いに当接することで、磁石吸着部材5及び磁石83が接合し(
図6及び
図20参照)、また、この状態でロッド80をスライドさせて剪断方向に外力を作用させることによって引き剥がすことが可能となっている(
図21参照)。上記磁石83が、本発明における当接ロック手段及び磁気吸着手段を構成する他方の「部材」をなしている。
【0063】
なお、上記の「当接して接合する」とは、グローブボックス1の開口部2をリッド7で閉じた状態で、当接ロック手段を構成する一対の部材(磁石吸着部材5及び磁石83)が互いに当接して接合しているものの、リッド7の開き方向に所定値以上の外力を作用させたり、ロッド80をスライドさせて剪断方向に外力を作用させたときに、一対の部材どうしを引き剥がすことが可能に構成されていることを意味する。
【0064】
そして、ハウジング20に対して操作部材40を押し込むことにより、操作部材40の押込み凸部45が、両ロータ50,60のカム斜面55,65をそれぞれ押圧して、
図16(a)に示すように、ねじりコイルばね15の回転付勢力に抗して、両ロータ50,60のカム斜面55,65の最も低い端部どうしが離反する方向となるように回転し、それによって、ロッド70の係合部71がロック部3に係合しない方向にスライドして、機械係合ロック手段による機械係合ロックが解除される(
図21参照)。それと共に、ロッド80の当接部81の磁石83が、その磁気吸着面83a及び磁石吸着部材5の磁気吸着面5aに沿って、磁石吸着部材5から離れる方向にスライドして、磁石83と磁石吸着部材5との磁気吸着による当接ロックが解除される(
図21参照)。すなわち、操作部材40を押し込むことで、ロッド70,80のロックが解除されて、グローブボックス1の開口部2からリッド7が開くようになっている。
【0065】
上記のように、この実施形態においては、操作部材40、第1ロータ50及び第2ロータ60が、本発明における機械係合ロック手段の可動ロック部材(ロッド70)を動かして係合を解除する「操作手段」をなしている。また、この実施形態においては、機械係合ロック手段をなすロック部3及びロッド70の係合部71が機械的に係合し、当接ロック手段をなす磁石吸着部材5及び磁石83が互いに当接して接合するようになっているが、機械係合ロック手段や当接ロック手段は、上記構造に限定されるものではない。例えば、当接ロック手段としては、面ファスナー等であってもよい。
【0066】
また、この実施形態においては、
図1に示すように、操作手段をなす操作部材40、第1ロータ50及び第2ロータ60、更に機械係合ロック手段を構成するロッド70は、開閉体であるリッド7の運転席寄りの一側部に配置され、当接ロック手段を構成するロッド80の当接部81の磁石83は、リッド7の、機械係合ロック手段よりも助手席側の他側部に配置されている。なお、
図1は、車両が右ハンドルの場合が示されている。
【0067】
更にこの実施形態のロック装置10は、ロッド70の係合部71を、ロック部3に係合しない位置となるように、引き込んだ状態で保持する保持手段を有している。
【0068】
図18〜21に示すように、この保持手段は、リッド7を構成するボックス9のロッド挿出孔9a(
図3参照)の内方に配置される枠状の保持枠75と、該保持枠75に回動可能に装着されるレバー77とを有している。前記レバー77の先端部77aは、ピン状をなしており、保持枠75に形成された長孔75aから挿出され、同長孔75a内にて揺動可能とされている。また、
図19(a)及び
図20に示すように、レバー77は、操作部材40を押し込んでいない状態で、その基端部77bがロッド70の枠状のロッド保持部73内に挿入配置されており、更に、同基端部77b側が、図示しない付勢手段によって、リッド7のパネル8側に向けて回動付勢されている(
図20の矢印参照)。
【0069】
そして、機械係合ロック手段及び当接ロック手段により、グローブボックス1の開口部2がリッド7で閉じた状態にロックされ、ロッド70の係合部71がロック部3に係合する方向に付勢された状態から、操作部材40を押し込んで、第1ロータ50を回転させて、ロッド70の係合部71を、ロック部3に係合しない方向にスライドさせると、図示しない付勢手段の付勢力によってレバー77が回動し、その基端部77bがロッド70のロッド保持部73の下端部73aに係合し(
図18及び
図21参照)、ロッド70の係合部71がロック部3に係合しない状態に保持されるようになっている。
【0070】
すなわち、ロッド70のロッド保持部73、保持枠75及びレバー77が、本発明における「保持手段」をなしている。なお、この状態では、
図16(b)に示すように、第1ロータ50だけが
図16(c)に示す状態に回転することが規制されて、第1ロータ50のカム斜面55の最も低い端部と、第2ロータ60のカム斜面65の最も低い端部との間が、所定周長だけ離れた状態となる。
【0071】
また、上記状態でグローブボックス1の開口部2に対してリッド7を押し込むと、ロック部3の周縁に、レバー77の先端部77aが押圧されて、図示しない付勢手段に抗してレバー77が回動し、その基端部77bがロッド保持部73内に挿入されるので、ロッド70の係合部71の保持状態が解除されて、ロッド70の係合部71が再度ロック部3に係合する方向に付勢されるようになっている(
図19(a)及び
図20参照)。
【0072】
次に、上記構成部材からなるロック装置10の作用効果について説明する。
【0073】
このロック装置10は、グローブボックス1の開口部2を閉じる前の状態において、ねじりコイルばね15によって、カム斜面55,65の最も低い端部どうしが近接する方向となるように、第1ロータ50及び第2ロータ60が回転付勢され(
図16(c)参照)、更に両ロータ50,60を介して、ロッド70の係合部71をロック部3に係合する方向に、かつ、ロッド80の当接部81を磁石吸着部材5に当接する方向に、両ロッド70,80が付勢されている(
図14及び
図20参照)。なお、ロッド70のロッド保持部73内にレバー77の基端部77bが挿入されて、ロッド70の引込み保持が解除された状態の場合について説明する(
図19(a)及び
図20参照)。
【0074】
上記状態において、グローブボックス1の開口部2を閉じるべく、リッド7を押し込むと、ロッド70の係合部71のテーパ面が開口部2の内面に押圧されて、ねじりコイルばね15からの付勢力に抗して、ロッド70がリッド内方に向けて引き込まれていくと共に、ロッド80の当接部81が、グローブボックス1の凹部4(
図4参照)内に入り込んでいく。
【0075】
その後、係合部71が開口部2の角孔状のロック部3に至ると、ねじりコイルばね15により第1ロータ50が回転付勢されて、ロッド70が再度リッド外方に向けて押し出され、係合部71がロック部3に機械的に係合すると共に、ロッド80の当接部81に設置された磁石83が、グローブボックス1の凹部4内に配置された磁石吸着部材5に磁力によって吸着されて、磁気吸着面5a,83aどうしが互いに当接して、磁石83と磁石吸着部材5が接合し、グローブボックス1の開口部2がリッド7により閉じた状態にロックされる(
図20参照)。
【0076】
このように、このロック装置10においては、リッド7を閉じることにより、ロッド70の係合部71がロック部3に機械的に係合すると、当接ロック手段を構成する磁石吸着部材5及び磁石83が当接するだけで接合するので、前述した上記特許文献1記載のサイドロック装置のごとく、左右のロック棒の先端部が、収納ボックス両側壁の各係合孔にそれぞれ機械的に係合する場合のように、片掛かりが生じることがなく、常に2つのロック手段によってリッド7を閉じた状態に維持することができ、リッド7のロック状態を安定して保持できると共に、グローブボックス1の表面とリッド7の表面との面差を小さくして見栄えを良好にすることができる。
【0077】
また、この実施形態においては、当接ロック手段を構成する一対の部材をなす磁気吸着手段は、グローブボックス1側に設けた磁石吸着部材5と、ロッド80の当接部81に設けた磁石83とからなっている。そのため、グローブボックス1の開口部2に対してリッド7を閉じると、前述したように、磁気吸着力によって磁石吸着部材5に磁石83が吸着されて、グローブボックス1の開口部2に対してリッド7が吸着されるので、機械係合ロック手段であるロック部3及びロッド70の係合部71も係合しやすくなり、リッド7のロック作業を確実に行わせることができる。
【0078】
更にこの実施形態においては、操作手段をなす操作部材40、第1ロータ50及び第2ロータ60が、開閉体であるリッド7の運転席寄りの一側部に配置されているので、運転手が操作部材40を操作しやすくすることができる。また、機械係合ロック手段を構成するロッド70も、リッド7の運転席寄りの一側部に配置されているので、運転手がリッド7を閉じる際には、リッド7の運転席寄りの部分を押し込むことになり、その結果、機械係合ロック手段を構成するロッド70の係合部71をロック部3に係合させやすくすることができ、片掛かりをより抑制しやすくすることができる。
【0079】
一方、グローブボックス1の開口部2からリッド7を開く場合には、ハウジング20に対して操作部材40を押し込む。すると、操作部材40の押込み凸部45が、両ロータ50,60のカム斜面55,65をそれぞれ押圧して、ねじりコイルばね15の回転付勢力に抗して、両ロータ50,60のカム斜面55,65の最も低い端部どうしが離反する方向となるように回転し(
図16(a)参照)、ロッド70の係合部71がロック部3に係合しない方向にスライドして機械係合ロックが解除されると共に、ロッド80の当接部81の磁石83が、その磁気吸着面83a及び磁石吸着部材5の磁気吸着面5aに沿って、磁石吸着部材5から離れる方向にスライドして、磁石83と磁石吸着部材5とが互いに離れて、磁気吸着による当接ロックが解除されて(
図21参照)、グローブボックス1の開口部2からリッド7を開くことができる(
図1参照)。
【0080】
上記のように、この実施形態においては、操作手段を構成する操作部材40を押し込むと、ロッド70及びロッド80の両者がスライドして、ロッド70の係合部71をロック部3から外して、機械係合ロック手段の係合が解除することができると共に、ロッド80の当接部81の磁石83も磁石吸着部材5から外して、当接ロック手段の接合も解除することができるので、グローブボックス1の開口部2からリッド7をスムーズに開くことができる。
【0081】
また、この実施形態においては、当接ロック手段は、磁石吸着部材5及び磁石83からなる磁気吸着手段であって、操作部材40を押し込むことによって、ロッド80の当接部81に設けた磁石83が、その磁気吸着面83a及び磁石吸着部材5の磁気吸着面5aに沿って、磁石吸着部材5から離れる方向にスライドするので(
図21参照)、前記磁気吸着面83a,5aに対して剪断方向に力が作用し、比較的低い操作力で、磁石83と磁石吸着部材5との磁気吸着による接合を解除することができる。
【0082】
また、この実施形態においては、グローブボックス1の開口部2がリッド7で閉塞された状態で、ハウジング20に対して操作部材40を押し込み、ロッド70の係合部71を、ロック部3に係合しない方向にスライドさせると、前述したように、レバー77の基端部77bがロッド70のロッド保持部73内から抜け出て、ロッド保持部73の下端部73aに係合して、ロッド70の係合部71がロック部3に係合しない状態に保持されるようになっている(
図19(b)及び
図21参照)。
【0083】
このように、機械係合ロック手段を構成するロッド70の係合部71が、ロック部3に係合しない状態に保持されるので、グローブボックス1の開口部2に対してリッド7を再度押し込むときに、グローブボックス1の開口部2の内面に当接しないので、押込み抵抗を少なくしてリッド7をスムーズに閉じることができる。それと共に、この実施形態においては、第1ロータ50又は第2ロータ60は、互いに独立して回転するように構成され、第1ロータ50に連結したロッド70が前記保持手段によって引き込み保持されたときにおいても、第2ロータ60は回転可能で且つそれに連結されたロッド80がスライド可能となっているので(
図16(b)参照)、グローブボックス1の開口部2に対してリッド7が近づくと、当接ロック手段を構成する磁石83及び磁石吸着部材5の磁気吸着力によって、ロッド80が磁石吸着部材5に吸着して、リッド7が引き込まれるようにして閉じ、それと同時に、ロック部3の周縁にレバー77の先端部77aが押圧されて、レバー77が回動し、その基端部77bがロッド保持部73内に挿入され、係合部71の保持状態が解除されて、ロッド70の係合部71がロック部3に係合するので(
図20参照)、リッド7を閉じる際の操作フィーリングを向上させることができる。
【0084】
図22〜24には、本発明に係る開閉体のロック装置の、第2実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
【0085】
図22〜24に示すように、この実施形態の開閉体のロック装置10a(以下、「ロック装置10a」)は、グローブボックス1の上面側に、操作部材40や、第1ロータ50、第2ロータ60等を収容するハウジング20が取付けられており、ロッド70a及びロッド80aも、グローブボックス1側に配設されている。
【0086】
一方、リッド7のボックス9の長手方向一側部に図示しない孔状のロック部が形成されており、同ボックス9の長手方向他側部から、磁気吸着面5aを有する磁石吸着部材5が所定長さで延設されている。
【0087】
また、前記ロッド70aは、先端部側がL字状に屈曲した形状をなすと共に、係合部71がグローブボックス1内方に向けて屈曲形成されている。更にロッド80aは、先端部側がL字状に屈曲した形状をなし、その先端の当接部81に磁石83が埋設されており、グローブボックス1の他側部に形成されたスライド孔4aから挿出されている。
【0088】
そして、これらのロッド70a,80aは、ねじりコイルばね15によって回転付勢された第1ロータ50及び第2ロータ60を介して、ロッド70aの係合部71をロック部3に係合する方向となるように、かつ、ロッド80aの当接部81を磁石吸着部材5に当接する方向となるように、すなわち、ロッド70aの係合部71及びロッド80aの当接部81が互いに近づくようにグローブボックス1の内方に向けて、ロッド70a,80aが付勢されるようになっている(
図24(a)の矢印参照)。
【0089】
一方、ハウジング20に対して操作部材40を押し込むことにより、ロッド70aの係合部71が、グローブボックス1のロック部3及びリッド7のボックス9の図示しないロック部から抜け出て、機械係合ロックが解除されると共に、ロッド80aの当接部81の磁石83が、その磁気吸着面83a及び磁石吸着部材5の磁気吸着面5aに沿ってグローブボックス1外方に向けてスライドし、磁石83と磁石吸着部材5との磁気吸着による当接ロックが解除されて(
図24(b)参照)、グローブボックス1の開口部2からリッド7が開くようになっている。
【0090】
図25〜28には、本発明に係る開閉体のロック装置の、第3実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
【0091】
図25及び
図26に示すように、前記実施形態が、ハウジング20に対して操作部材40を押し込む形態であるのに対し、この実施形態の開閉体のロック装置10b(以下、「ロック装置10b」)は、開閉体であるリッド7の表面に対して近接離反する方向に回動可能に取付けられた操作部材40aを有している。
【0092】
なお、この実施形態におけるロック装置10bの、ロッド70b,80bのスライド構造は、本出願人により出願された発明(特開2004−156331号公報)と同様であるので、詳細な説明は省略するが、概ね次の構造をなしている。
【0093】
すなわち、このロック装置10bは、ハウジング20aと、該ハウジング20aの左右両側にスライド可能に保持され、カム溝85aを有するカム部材85,85と、各カム部材85に連結されるロッド70b,80bと、ロッド70bの先端の係合部71をロック部3に係合する方向に、かつ、ロッド80bの先端の磁石83(
図26参照)が埋設された当接部81を、グローブボックス1側の磁石吸着部材5に当接する方向に、カム部材85,85をそれぞれ付勢するコイルばね19,19とを有している。
【0094】
また、操作部材40aは、左右両側に円筒部49,49が形成され、各円筒部49に、カム部材85のカム溝85a内を移動する凸部49aが設けられており、前記円筒部49がカム部材85,85により支持されることで、ハウジング20aに回動可能に装着されるようになっている。この操作部材40aは、その下端部を把持して引き上げる方向に回動可能となっている。
【0095】
なお、操作部材としては、例えば、その下方部分をハウジングに対して回動可能に装着させ、上方部分を把持して、押し下げる方向に回動させるようにしてもよい。すなわち、本発明における「操作部材を前記開閉体の表面に対して離反する方向に回動させる」とは、操作部材の引き上げ動作のみならず、押し下げ動作等も含むことを意味している。
【0096】
また、前記円筒部49に設けられた各凸部49aは、ロッド70b,80bの先端がリッド外方に付勢された状態で、カム溝奥側に配置されている(
図27参照)。そして、操作部材40aの下端部を把持して引き上げて、操作部材40aをリッド7の表面から離れる方向に回動させることで、
図28に示すように、カム溝85a内周に沿って凸部49aが摺動して、カム部材85,85を引き込んで、ロッド70bの係合部71を、ロック部3から係合しない方向にスライドさせると共に、ロッド80bの当接部81の磁石83を、磁石吸着部材5から離れる方向にスライドさせるようになっている。
【0097】
そして、この実施形態においては、グローブボックス1の開口部2に対してリッド7が閉じた状態で、操作部材40aを、リッド7の表面に対して離反する方向に回動させることで、機械係合ロック手段を構成するロッド70bの係合部71が、ロック部3に係合しない方向に移動すると共に、操作部材40aを引き上げたり押し下げたりする際の、操作者による操作力がリッド7に作用するため、リッド7をよりスムーズに開くことができる。
【0098】
図29〜31には、本発明に係る開閉体のロック装置の、第4実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
【0099】
この実施形態の開閉体のロック装置10c(以下、「ロック装置10c」)は、前記
図25〜28に示す実施形態と同様に、運転手寄りの一側部に設置され、かつ、引き上げ操作式の操作部材を有しているが、機械係合ロック手段の構造が異なっている。
【0100】
すなわち、この実施形態においては、
図30に示すように、グローブボックス1の開口部2の、運転手寄りの一側部上縁に、略コ字枠状のストライカ6(本発明における「ロック部」をなす)が設置されており、これに係脱するフック72を有している。
【0101】
図30に示すように、このロック装置10cは、リッド7に取付けられるハウジング20bを有しており、該ハウジング20bの長手方向中央には、上方及び正面側が開口した、筒状のフック保持部22が設けられている。このフック保持部22に、コイルスプリング19を介在させて、フック72(本発明における「可動ロック部材」をなす)が所定方向にスライド可能に配置されている。また、フック72は、リッド正面側に凸部移動溝72aが形成されており、更に同フック72は、コイルスプリング19の付勢力によって、ストライカ6に係合する方向(ここでは上方)に向けて付勢されている。更に、前記フック保持部22の周縁からは、枠状をなしたストライカ受入れ部26が設けられている。
【0102】
なお、この実施形態のフック72は、ハウジング20bのフック保持部22に対して上下スライド可能に配置されているが、上記特許文献2に記載のリッドロック装置におけるラッチのように、ハウジングに対して回転動可能に装着されたラッチ(本発明の「可動ロック部材」をなす)を、付勢手段によって、固定体の開口部に設けたストライカに係合しない方向に回転付勢させてもよく、特に限定はされない。
【0103】
また、上記ハウジング20bには、操作部材40bが引き上げ動作可能に取付けられており、該操作部材40bの裏面側の上方中央からは、フック操作凸部45が突設されている。
図31(a)に示すように、このフック操作凸部45は、常時は、フック72の凸部移動溝72aに整合する位置に配置されている。
【0104】
更に、このロック装置10cは、
図29に示すように、リッド7のボックス9の長手方向他側部から延設され、図示しない磁石を埋設した当接部84を有しており、該当接部84が、グローブボックス1に設置された磁石吸着部材5に当接して接合するようになっている。なお、上記当接部84は、前記ハウジング20bや操作部材40bに連動せず、独立した構造をなしているが、
図1〜21に示す実施形態におけるロッド80の当接部81のように、操作部材に連動する構造としてもよい。
【0105】
そして、グローブボックス1の開口部2に対してリッド7を押し込むと、ストライカ6にフック72の斜面が当接して、コイルスプリング19の付勢力に抗してフック72が下方にスライドし、ストライカ6がフック72を通り越えると、フック72が付勢されて、
図31(a)に示すように、ストライカ6にフック72が機械的に係合して、リッド7の運転手寄りの一側部とグローブボックス1の開口部2の上縁部が係合すると共に、当接部84が磁石吸着部材5に当接して接合し、グローブボックス1の開口部2がリッド7により閉じた状態にロックされる。
【0106】
すなわち、この実施形態においても、機械係合ロック手段であるフック72及びストライカ6が機械的に係合すると共に、当接ロック手段である当接部84及び磁石吸着部材5が互いに当接して接合することで、片掛かりを抑制して、グローブボックス1の表面とリッド7の表面との面差を小さくして見栄えを良好にすることができる。また、この実施形態では、前記実施形態と同様に、機械係合ロック手段を構成するフック72及びストライカ6が、リッド7の運転手寄りの一側部に配置されているので、運転手がリッド7を閉じる際に、リッド7の運転手寄りの部分を押し込むことになり、フック72をストライカ6に係合させやすくすることができる。
【0107】
この状態で操作部材40bの下端部を把持して引き上げることにより、操作部材40bのフック操作凸部45が、フック72の凸部移動溝72a内に入り込んで、その底部を押圧し、コイルスプリング19の付勢力に抗して、フック72がストライカ6に係合しない方向に方向にスライドするので(
図31(b)参照)、機械係合ロックを解除することができる。その後、当接部81を磁石吸着部材5から引き剥がすことにより、当接ロックが解除されて、グローブボックス1の開口部2からリッド7を開くことができる。
【0108】
図32〜37には、本発明に係る開閉体のロック装置の、第5実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
【0109】
図32〜34に示すように、この実施形態の開閉体のロック装置10d(以下、「ロック装置10d」)は、リッド7に取付けられるハウジング20dを有していると共に、該ハウジング20dの裏側に、ロータ56を介して、ロッド70d,80dがスライド可能に配置されている。
【0110】
前記ハウジング20dの裏側には、ロッド70d,80dのスライド動作をガイドするための、ガイド突起24a,24bがそれぞれ突設されている。
【0111】
また、ハウジング20dの表側に、車両の左右方向に対して引き上げ可能となるように、操作部材40dが回動可能に取付けられている。この操作部材40dの幅方向一側部裏側からは、ロータ押圧凸部45aが突設されている。なお、この操作部材40dが、本発明における「操作手段」をなしている。
【0112】
更にこのロック装置10dにおいては、2個のロータ50,60を有する前記第1,第2実施形態とは異なり、1個のロータ56のみを有している。
図32に示すように、このロータ56の表側中央からは軸部57が突設されており、該軸部57がハウジング20dの図示しない軸孔に挿通されることで、ハウジング20dの裏側の幅方向一側部に、ロータ56が回転可能に装着されるようになっている。
【0113】
また、ロータ56の裏側周縁の対向位置には、ロッド70d,80dとの連結用の、連結突部56a,56bが突設されている。更にロータ56は、ねじりコイルばね15によって、ロッド80dの図示しない当接部81を、図示しない磁石吸着部材5に当接する方向に付勢するように、
図35の矢印A方向に回転付勢されている。
【0114】
そして、上記ロータ56には、ロータ56の回転動作に伴って、ロッド80dが連動して移動するように連結されている。すなわち、ロッド80dの基端部に、枠状をなした連結部82が設けられており、該連結部82にロータ56の連結突部56bが、連結部82内で位置ずれしないように嵌合している。したがって、ロータ56が所定方向(ここではロータ56の回転付勢方向:矢印A方向)又はその反対方向(
図36の矢印B方向)に回転するときに、ロッド80dが連動してスライド移動するように構成されている。
【0115】
なお、ロッド80dの基端部側にはガイド凹部82aが形成されており(
図35参照)、このガイド凹部82aに前記ガイド突起24bが入り込んで、ロッド80dのスライドガイドがなされるようになっている。なお、このロッド80dの先端側の図示しない当接部には、本発明の、当接ロック手段及び磁気吸着手段の「他方の部材」をなす、図示しない磁石83が設けられており、当該ロッド80dが、本発明における「可動当接部材」をなしている。
【0116】
一方、ロッド70dは、その基端部に枠状部74を有している(
図32及び
図33参照)。この枠状部74に、ハウジング20dのガイド突起24aが入り込むと共に、コイルスプリング19が圧縮状態で収容されて(
図34及び
図35参照)、ロッド70d先端の係合部71が、グローブボックス側の図示しないロック部3に係合する方向に、ロッド70dが付勢されるようになっている。
【0117】
また、
図32に示すように、ロッド70dの軸方向途中であって、前記枠状部74に隣接する位置には、ロータ56の連結突部56aが出没して、同連結突部56aに係脱可能とされた係脱部76が設けられている。
【0118】
図34及び
図35に示すように、この係脱部76は、ロータ56の付勢方向とは反対側の、ロッド基端側には壁部が設けられているものの、ロータ56の付勢方向側の、ロッド先端側及び内側面側が、開口した枠状をなしている。
【0119】
上記ロッド70dが、本発明の機械係合ロック手段を構成する「可動ロック部材」をなしている。また、
図34に示すように、このロック装置10dにおいては、前記実施形態と同様に、ロッド保持部73、保持枠75及びレバー77からなる、「保持手段」を有している。
【0120】
そして、操作部材40dを車両左右方向に引き上げると、ロータ押圧凸部45aにロータ56の受け部58が押圧されて、
図36に示すように、ねじりコイルばね15の回転付勢力に抗して、ロータ56が付勢方向と反対方向(矢印B方向)に回転する。このとき、ロータ56の連結突部56aが、ロッド70dの係脱部76の壁部に当接するので、コイルスプリング19による付勢力に抗して、係合部71が図示しないロック部3に係合しない方向となるように、ロッド70dがスライド移動すると共に、ロッド80dの当接部81(
図1参照)が、図示しない磁石吸着部材5に当接しない方向に、ロッド80dがスライド移動する。そして、
図34に示すように、保持手段を構成するレバー77が、ロッド70dのロッド保持部73の下端部73aに係合して、ロッド70dの係合部71が、図示しないロック部に係合しない状態に保持される。
【0121】
上記状態から、操作部材40dの引き上げ操作を終了すると、
図37に示すように、ロータ56が再び回転付勢されて、その付勢方向に回転し、ロッド80dは、その当接部81が磁石吸着部材5に当接する方向に、スライド移動する。一方、ロータ56の連結突部56aは、ロッド70dの係脱部76から抜け出るので(
図34及び
図37参照)、ロータ56の回転付勢力がロッド70dに作用せず、ロッド70dは、前述した保持手段を構成するレバー77が、ロッド70dのロッド保持部73の下端部73aに係合した状態を維持されて、図示しないロック部に係合しない状態に保持される(
図37参照)。
【0122】
この実施形態のロック装置10dにおいては、上述したように、可動ロック部材をなすロッド70dは、ロータ56が付勢方向と反対方向に回動するときに、ロータ56に係合し、ロータ56が付勢方向に回転するときに、ロータ56との係合を解除されて、保持手段によって、ロッド70dが図示しないロック部3に係合しない状態に保持されるように構成されているので、ロータに対して可動ロック部材を係合させ或いは係合解除させるという機構を、1つのロータ56を用いた比較的簡単な構造によって実現でき、リッド7を開いた状態(
図1参照)では、可動ロック部材をロック部に係合しない状態に保持可能とすることができる。
【0123】
図38〜43には、本発明に係る開閉体のロック装置の、第6実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
【0124】
図38及び
図39に示すように、この実施形態の開閉体のロック装置10e(以下、「ロック装置10e」)は、前記第5実施形態のロック装置10dと同様に、車両左右方向に引き上げる構造の操作部材40d及び1個のロータ56を有しており、更に本発明の機械係合ロック手段を構成する「可動ロック部材」をなす、2本のロッド70e(第1可動ロック部材)及びロッド70f(第2可動ロック部材)と、本発明の「可動当接部材」をなす1本のロッド80eとの、3本のロッドを有している。
【0125】
また、この実施形態においては、
図42に示すように、グローブボックス1の開口部2の他側部内方には、磁石83(当接ロック手段及び磁気吸着手段の「他方の部材」をなす)を有する磁石設置部材11が設置されている。更に、磁石83に隣接する位置であって、同磁石83の設置位置よりもグローブボックス1の開口部2の奥方、すなわち、開口部2に対してリッド7を閉じる方向の前方側(本発明における「開閉体の閉じ方向の前方側」)には、ロック部3aが形成されている(
図42参照)。
【0126】
なお、
図42及び
図43に示すように、グローブボックス1の開口部2の一側部内方には、前記実施形態と同様に、ロック部3が形成されており、このロック部3が、第1可動ロック部材(ここではロッド70e)が係合する、本発明における「第1ロック部」をなしており、前記ロック部3aが、第2可動ロック部材(ここではロッド70f)が遊嵌状態で係合する、本発明における「第2ロック部」をなしており、これらの第1ロック部と第2ロック部とから、本発明における「ロック部」が構成されている。
【0127】
また、
図38及び
図39に示すように、このロック装置10eは、リッド7に取付けられた中間ロータ66を有している。この中間ロータ66は、その周方向両端部に、板状のアーム部を介して連結突部66a,66bが突設されており、ロータ受け部材67を介してリッド7に回転可能に装着されている。また、この中間ロータ66は、ねじりコイルばね15aによって、
図40の矢印A方向に回転付勢されている。
【0128】
前記ロッド70eは、その先端部に、前記ロータ56の連結突部56aが出入りして、係脱可能とされた前記係脱部76が設けられ、軸方向中間部には、ハウジング裏側のガイド突起24aがスライド可能に挿入される枠状部74が設けられている。更にロッド70eの基端部に、枠状をなした連結部78が設けられ、中間ロータ66の連結突部66aが、嵌合状態で連結するようになっており、中間ロータ66の回転付勢力により、ロッド70dの係合部71を、
図42に示すロック部3に係合する方向に、ロッド70eが付勢されるようになっている(
図40参照)。
【0129】
そして、
図42に示すように、前記ロッド70eの係合部71が、グローブボックス側の「第1ロック部」をなすロック部3(
図42参照)に係合するようになっており、ロッド70eが本発明における可動ロック部材を構成する「第1可動ロック部材」をなしている。
【0130】
また、可動当接部材をなすロッド80eは、
図38に示すように、その先端側が屈曲部を介して屈曲した形状をなしており、該屈曲部分の先端に、前記磁石設置部材11の磁石83に接離する、金属板等からなる磁石吸着部材5(当接ロック手段及び磁気吸着手段の「一方の部材」をなす)が装着されている。更にロッド80eの基端側には、枠状をなした連結部82が設けられ、ロータ56の連結突部56bが、嵌合状態で連結するようになっており、ロータ56の回転付勢力により、ロッド80dの当接部81を、グローブボックス側の磁石83に当接する方向に、ロッド80dが付勢されるようになっている(
図40参照)。
【0131】
更に前記ロッド70fは、
図38に示すように、複数の屈曲部を介して略クランク状に屈曲した形状をなしている。特に
図39に示すように、ロッド70fの先端部70mは、ロッド中間部70jに対して斜め外方に向けて屈曲した屈曲部70kを介して、ロッド70fの中間部70jや基端部とは軸方向にずれた位置となるように屈曲している。それによって、ロッド70fの係合部71が、磁石吸着部材5を設けた前記ロッド80eよりも、グローブボックス1の開口部2に対して、リッド7を閉じる方向側の前方の位置に、ロッド80eに隣接して配置されるようになっている。
【0132】
また、ロッド70fの基端部に、枠状をなした連結部78が設けられ、中間ロータ66の連結突部66bが、嵌合状態で連結するようになっており、中間ロータ66の回転付勢力によって、ロッド70fの係合部71を、
図42に示すロック部3aに係合する方向に、ロッド70fが付勢されるようになっている(
図40参照)。
【0133】
そして、
図42に示すように、上記ロッド70fの係合部71が、グローブボックス1の開口部2の他側部内方の「第2ロック部」をなすロック部3aに、遊嵌状態で係合するようになっており、当該ロッド70fが、当接ロック手段に隣接した位置に配置された、本発明における可動ロック部材を構成する「第2可動ロック部材」をなしている。この実施形態では、
図42に示すように、ロッド70fの係合部71は、ロック部3aの被係合面(ここでは角孔状のロック部3aの内周面)に対して、所定のクリアランスをあけて配置されて、遊嵌状態で係合するようになっている。
【0134】
なお、本発明において、「遊嵌状態で係合」するとは、可動ロック部材の係合面がロック部の被係合面に隙間を有する状態で対向配置された状態を意味し、ロック部が孔の場合は、可動ロック部材のロック部へ挿入された部分の全周が、ロック部内周に当接しないように隙間を有する状態が好ましい。このような状態でも、リッド7にこじ開けなどの外力が付与されると、可動ロック部材の係合面がロック部の被係合面に係合し、リッド7が開かれることを阻止できる。すなわち、本発明における、可動ロック部材とロック部との「係合」とは、可動ロック部材がロック部に挿入されたときに、ロック部に係合し得る状態であることを意味する(上述した第1〜第5実施形態、後述の第7実施形態においても同様である)。
【0135】
そして、操作部材40dを操作し、
図41の矢印Bに示すように、ねじりコイルばね15の回転付勢力に抗して、ロータ56を付勢方向と反対方向に回転させると、
図43に示すように、ロッド70eの係合部71がロック部3に係合しない方向に、ロッド70eがスライド移動し、かつ、ロッド80eの当接部81が磁石83に当接しない方向にスライド移動する。それと共に、ロッド70eを介して中間ロータ66が、ねじりコイルばね15aの回転付勢力に抗して、付勢方向と反対方向に回転して、ロッド70fの係合部71がロック部3aに係合しない方向に、ロッド70fがスライドする。
【0136】
このように、この実施形態においては、操作手段である操作部材40dにより、ロータ56を付勢方向と反対方向に回転させると、ロッド70eの係合部71が、ロック部3に係合しない方向に移動し、ロッド80eが、当接ロック手段の他方の部材(ここでは磁石83)との接合を解除する方向に移動し、更に、ロッド70eを介して中間ロータ66が回転して、同中間ロータ66に連結したロッド70fが、ロック部3に係合しない方向に移動するように構成されている。
【0137】
したがって、操作部材40dにより、ロータ56を回転させることで、中間ロータ66を介して、第1可動ロック部材であるロッド70e、第2可動ロック部材であるロッド70f、及び可動当接部材であるロッド80eの、3本のロッドをすべて連動して移動させることができ、グローブボックス1の開口部2からリッド7を確実に開くことができる。
【0138】
そして、
図43に示すように、ロッド70fがロック部3から抜け出ると、保持手段を構成するレバー77が、ロッド70eのロッド保持部73の下端部73aに係合して、ロッド70eの係合部71が、ロック部3に係合しない状態に保持されるようになっている(
図43参照)。
【0139】
こうしてリッド7を開いた後、操作部材40dを開放すると、ロータ56が、ねじりコイルばね15の付勢力によって、
図40の矢印A方向に回転する。その結果、ロッド80eが、その当接部81が磁石83に当接する方向に、スライド移動する。
【0140】
一方、ロッド70eは、ロータ56が、ねじりコイルばね15の付勢力によって、
図40の矢印A方向に回転しても、連結突部56aが係脱部76(
図39参照)から抜けるため、ロータ56の回転に影響されず、
図43に示したレバー77の係合によって、ロック部3に係合しない状態に保持される。
【0141】
また、ロッド70fは、中間ロータ66を介して、ロッド70eと連動するようになっているが、ロッド70fがレバー77の係合によってスライドせずに保持されるため、中間ロータ66がねじりコイルバネ15aの付勢力によって回動しようとしても、ロッド70fによってその回動を規制される。その結果、ロッド70fも、ロック部3aに係合しない状態に保持される。
【0142】
そして、グローブボックス1の開口部2に対してリッド7を閉じると、
図42に示すように、ロッド80eの当接部81の磁石吸着部材5が、グローブボックス側の磁石83に当接接合すると共に、レバー77の係合が解除されて、ねじりコイルバネ15aの付勢力によって、ロッド70e及びロッド70fが、
図40の矢印方向にスライドし、
図42に示すように、ロッド70eの係合部71がロック部3に係合し、更に、ロッド70fの係合部71がロック部3aに遊嵌状態で係合して、リッド7が閉じた状態にロックされる。
【0143】
したがって、このロック状態では、当接ロック手段が配置された、グローブボックス1の開口部2の他側部の方から、例えば、マイナスドライバーやバール等を差し込んで、当接ロック手段を構成する一対の部材(磁石83及び磁石吸着部材5)を、無理やり引き剥がそうとしても、ロッド70fの係合部71がロック部3aに遊嵌状態で係合しているので、グローブボックス1の開口部2からリッド7が開くのを防止することができ、リッド7を閉じた状態に確実に維持することができる。
【0144】
また、このとき、
図42に示すように、ロック部3にロッド70eの係合部71が機械的に係合するのに対して、ロック部3aには、ロッド70fの係合部71が遊嵌状態で係合するので、サイドロック装置の左右のロッドの係合部がグローブボックス両側に機械的に係合する場合のように、片掛かりが生じることを防止することができ、機械係合ロック手段と当接ロック手段の2つのロック手段によって、リッド7のロック状態を安定して保持でき、グローブボックス1の表面とリッド7の表面との面差に悪影響が生じることを抑制することができる。
【0145】
更にこの実施形態においては、
図42に示すように、可動ロック部材を構成する第2可動ロック部材、すなわち、ロッド70fは、当接ロック手段(磁石83及び磁石吸着部材5)よりも、グローブボックス1の開口部2に対して、リッド7を閉じる方向の前方側(開閉体の閉じ方向の前方側)に配置されるようになっているので、当接ロック手段の設置スペースを利用して、ロッド70fの係合部71が遊嵌状態で係合するロック部3aを、グローブボックス1の開口部2に形成することができ、同開口部2のスペースを確保することができる。
【0146】
図44及び
図45には、本発明に係る開閉体のロック装置の、第7実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
【0147】
図44及び
図45に示すように、この実施形態の開閉体のロック装置10f(以下、「ロック装置10f」)は、当接ロック手段が、固定体の開口部又は開閉体の2箇所に設けられており、その少なくとも一方に隣接した位置に、機械係合ロック手段が配置された構造をなしている。
【0148】
このロック装置10fは、基本的には前記第6実施形態と類似した構造となっているが、本発明の「可動当接部材」をなす2本のロッド80e,80gと、本発明の機械係合ロック手段の「可動ロック部材」をなし、ロック部に遊嵌状態で係合する2本のロッド70f,70gとの、合計4本のロッドを有する構造となっている点で、前記第6実施形態と異なっている。
【0149】
この実施形態では、
図45に示すように、グローブボックス1の開口部2の幅方向両側部の2箇所に、磁石83を有する磁石設置部材11,11がそれぞれ設置されている。また、これらの磁石83,83に隣接する位置であって、同磁石83の設置位置よりもグローブボックス1の開口部2の奥方には、ロッド70f,70gが遊嵌状態で係合する、ロック部3a,3aがそれぞれ形成されている(
図45参照)。
【0150】
そして、「可動当接部材」をなす2本のロッド80e,80gは、それらの基端部をロータ56の連結突部56a,56bに連結されて、ロータ56の回転に連動してスライド動作し、ロータ56が図示しないねじりコイルバネによって、
図44の矢印A方向に回転付勢されているので、常時は磁石83に当接する方向にスライド付勢されている。
【0151】
また、「可動ロック部材」をなす2本のロッド70f、70gは、それらの基端部を中間ロータ66の連結突部66a,66bに連結され、中間ロータ66の回転に連動してスライド動作し、中間ロータ66が図示しないねじりコイルバネによって、
図44の矢印A方向に付勢されているので、常時はロック部3a,3aに係合する方向にスライド付勢されている。
【0152】
更に、「可動当接部材」をなす一方のロッド80gには、その途中にロッド連結ピン86が突設されており、このロッド連結ピン86は、「可動ロック部材」をなす一方のロッド70gの中間部に長手方向に沿って所定長さで設けられた枠状凹部87に挿入されている。このロッド連結ピン86は、操作部材40dによってロータ56がねじりコイルバネの付勢力に抗して回転し、ロッド80g、80eが磁石83から離れる方向にスライドするとき、ロッド70gの枠状凹部87の基端側の端部に当接して、ロッド70gをロック部3aから抜き出る方向に移動させる。すると、中間ロータ66を介して、他方のロッド70fもロック部3aから抜き出る方向に移動する。
【0153】
こうして、それぞれのロッド70g、70fがロック部3aから抜き出てロック解除されると、図示しないレバー(
図42のレバー77と同様なレバー)によって、各ロッド70g、70fがロック解除された状態に保持される。
【0154】
そして、操作部材40dを開放すると、図示しないねじりコイルバネの付勢力によって、ロータ56が矢印A方向に回転し、ロッド80g、80eが再び磁石83に当接する方向にスライドする。しかし、ロッド70gは、ロッド連結ピン86が枠状凹部87を通って移動するので、ロータ56に連動してスライドすることなく、前記レバーによって係合を解除された状態に維持される。その結果、中間ロータ66も、ロッド70gを介して、その回転を規制されるので、他方のロッド70fもスライドすることなく、係合を解除された状態に維持される。
【0155】
そして、この実施形態においては、当接ロック手段が、グローブボックス1の開口部2の2箇所に設けられているので、開口部2に対してリッド7を閉じて、機械係合ロック手段の可動部材であるロッド70f,70gがロック部3a,3aに係合すると共に、2箇所に設けた当接ロック手段の、各一対の部材(磁石83及びロッド80e,80gの磁石吸着部材5)が当接して接合するので、機械係合ロック手段のみによる片掛かりを、より確実に防止することができ、複数の当接ロック手段によって、ロック状態を安定保持して、グローブボックス1の表面とリッド7の表面との面差を、より小さくして見栄えを向上させることができる。また、この実施形態のように、当接ロック手段の一対の部材が、磁気吸着手段(磁石83及び磁石吸着部材5)からなる場合には、リッド7がグローブボックス1の開口部2に近づくと、2箇所の当接ロック手段の、一対の部材の磁気吸着力によって、リッド7がスムーズに引き込まれるように閉じることとなり、リッド7を閉じる際の操作フィーリングを、より一層向上させることができる。
【0156】
なお、以上の実施形態においては、ねじりコイルばね15,15aを用いて第1ロータ50及び第2ロータ60、ロータ56、中間ロータ66を回転付勢させることで、間接的にロッド70,70a,70e,70f,70g、80,80a,80d、80e等をスライド付勢させたが、例えば、引張りばねやコイルスプリング等を用いて、これらのロッドをスライド付勢させてもよく、特に限定されるものではない。その場合には、引張りばねやコイルスプリング等が、本発明における「付勢手段」をなす。
【0157】
更に上記実施形態では、第1,第2実施形態におけるロッド70,70aは、操作部材40の操作により、第1ロータ50を介して間接的に移動し、第3実施形態におけるロッド70bは、操作部材40aの操作により、カム部材85を介して間接的に移動し、一方、第4実施形態におけるフック72は、操作部材40bの操作により直接的に移動するようになっている。また、第5実施形態におけるロッド70d,80dは、操作部材40dの操作により、ロータ56を介して間接的に移動し、第6実施形態及び第7実施形態におけるロッド70e,70f,70g、ロッド80d,80e,80gは、操作部材40dの操作により、ロータ56や中間ロータ66を介して間接的に移動するようになっている。すなわち、可動ロック部材は、操作部材により直接的に又は間接的に移動するように構成されていればよい。
【0158】
また、上記実施形態では、左右一対のロッドを一対のロータ50,60や、ロータ56、中間ロータ66等を介してそれぞれスライド動作させるようになっているが、これに限定されるものではない。例えば、ロータの代わりにピニオンギヤを採用すると共に、一対のロッドにラック溝をそれぞれ形成しておき、このラック溝に前記ピニオンギヤに歯合させて、一方のロッドをスライドさせることで、ピニオンギヤを介して他方のロッドをスライドさせるようにしてもよい。
【0159】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、各種の変形実施形態が可能であり、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。