特許第6204726号(P6204726)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6204726
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】ブルーライトカット用樹脂組成物
(51)【国際特許分類】
   C08L 101/00 20060101AFI20170914BHJP
   C08K 5/00 20060101ALI20170914BHJP
   C08J 5/00 20060101ALI20170914BHJP
   B32B 7/02 20060101ALI20170914BHJP
   G02B 1/04 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   C08L101/00
   C08K5/00
   C08J5/00CER
   C08J5/00CEZ
   B32B7/02 103
   G02B1/04
【請求項の数】10
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-143283(P2013-143283)
(22)【出願日】2013年7月9日
(65)【公開番号】特開2015-17152(P2015-17152A)
(43)【公開日】2015年1月29日
【審査請求日】2016年6月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】501460383
【氏名又は名称】住化ケムテックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100113000
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 亨
(74)【代理人】
【識別番号】100151909
【弁理士】
【氏名又は名称】坂元 徹
(72)【発明者】
【氏名】野崎 博史
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 康之
【審査官】 三原 健治
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭60−188449(JP,A)
【文献】 特開2001−075058(JP,A)
【文献】 特開2001−131420(JP,A)
【文献】 特開2014−170082(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/119042(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/155787(WO,A1)
【文献】 特許第5459446(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08L
B32B
C08J
C08K
G02B
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
黄色色素と、紫色色素と、樹脂材料とを含み、紫色色素の含有量が、黄色色素100質量部に対して、20〜60質量部であり、黄色色素がCIソルベント イエロー157、CIソルベント イエロー114、CIソルベント イエロー93、CIソルベント イエロー33、CIソルベント イエロー16、CIソルベント グリーン5、CIディスパース イエロー54又はCIディスパース イエロー160であるブルーライトカット用樹脂組成物であって、該ブルーライトカット用樹脂組成物から樹脂成形体を形成したときの樹脂成形体の400nm〜500nmの光線透過率が60%〜90%であるブルーライトカット用樹脂組成物。
【請求項2】
樹脂材料100質量部に対する、黄色色素と紫色色素との合計の含有量が0.0005〜0.05質量部である請求項1に記載のブルーライトカット用樹脂組成物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のブルーライトカット用樹脂組成物から形成する樹脂成形体であって、400nm〜500nmの光線透過率が60%〜90%である樹脂成形体。
【請求項4】
400nm〜500nmの光線透過率と、510nm〜580nmの光線透過率との差の絶対値が20以下である請求項3に記載の樹脂成形体。
【請求項5】
510nm〜580nmの光線透過率が60%〜88%である請求項3又は4に記載の樹脂成形体。
【請求項6】
樹脂成形体が、厚さが1mm以下の樹脂フィルムである請求項3〜5のいずれかに記載の樹脂成形体。
【請求項7】
請求項に記載の樹脂成形体と、基材とを積層した積層体。
【請求項8】
請求項3〜のいずれかに記載の樹脂成形体を含む照明器具。
【請求項9】
請求項3〜のいずれかに記載の樹脂成形体を含むレンズ。
【請求項10】
請求項3〜のいずれかに記載の樹脂成形体を含む表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はブルーライトカット用樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ブルーライト(400nm〜500nm)は、網膜に潜在的に有害であると認識されており、当該ブルーライトを、網膜に到達する前に吸収する方法が検討されている。例えば、特許文献1には、樹脂材料を反応染料でコーティングする方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2007−504855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の反応染料でコーティングされた樹脂材料は、自然な色調を損なわないという点において必ずしも満足できるものではなかった。とりわけ、黄色色素反応染料のみを用いた樹脂材料は、黄色を呈するため、該樹脂材料から形成された樹脂成形体等が劣化しているものと、消費者に認識される場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の発明を含む。
[1] 黄色色素と、紫色色素と、樹脂材料とを含むブルーライトカット用樹脂組成物であって、紫色色素の含有量が、黄色色素100質量部に対して、20〜60質量部であるブルーライトカット用樹脂組成物。
[2] 樹脂材料100質量部に対する、黄色色素と紫色色素との合計の含有量が0.0005〜0.05質量部である[1]に記載のブルーライトカット用樹脂組成物。
[3] [1]又は[2]に記載のブルーライトカット用樹脂組成物から形成する樹脂成形体。
[4] 400nm〜500nmの光線透過率が60%〜90%である[3]に記載の樹脂成形体。
[5] 400nm〜500nmの光線透過率と、510nm〜580nmの光線透過率との差の絶対値が20以下である[3]又は[4]に記載の樹脂成形体。
[6] 510nm〜580nmの光線透過率が60%〜88%である[3]〜[5]のいずれかに記載の樹脂成形体。
[7] 樹脂成形体が、厚さが1mm以下の樹脂フィルムである[3]〜[6]のいずれかに記載の樹脂成形体。
[8] [7]に記載の樹脂成形体と、基材とを積層した積層体。
[9] [3]〜[7]のいずれかに記載の樹脂成形体を含む照明器具。
[10] [3]〜[7]のいずれかに記載の樹脂成形体を含むレンズ。
[11] [3]〜[7]のいずれかに記載の樹脂成形体を含む表示装置。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、自然な色調を損なわないブルーライトカット用樹脂組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
<黄色色素>
黄色色素としては、カラーインデックス(CI)に記載されたCIソルベント イエロー(Solvent Yellow)及びCIソルベント オレンジ(Solvent Orange)及びCIソルベント グリーン等の油溶性染料、及び、CIディスパース イエロー(Disperse Yellow)及びCIディスパース オレンジ(Disperse Orange)等の分散染料等が挙げられる。
【0008】
CIソルベント イエローとしては、CIソルベント イエロー16、CIソルベント イエロー29、CIソルベント イエロー33、CIソルベント イエロー44、CIソルベント イエロー56、CIソルベント イエロー77、CIソルベント イエロー93、CIディスパース イエロー3、CIソルベント イエロー14、CIソルベント イエロー104、CIソルベント イエロー105、CIソルベント イエロー110、CIソルベント イエロー112、CIソルベント イエロー113、CIソルベント イエロー114、及び、CIソルベント イエロー157等が挙げられる。
【0009】
CIソルベント オレンジとしては、CIソルベント オレンジ60、CIソルベント オレンジ67、CIソルベント オレンジ68、CIソルベント オレンジ79、CIソルベント オレンジ80、CIソルベント オレンジ86及びCIディスパース オレンジ47等が挙げられる。
【0010】
CIソルベント グリーンとしては、CIソルベント グリーン5等が挙げられる。
【0011】
CIディスパース イエローとしては、CIディスパース イエロー54及びCIディスパース イエロー160等が挙げられる。
【0012】
黄色色素は、好ましくは、CIソルベント イエロー157、CIソルベント イエロー114、CIソルベント イエロー93、CIソルベント イエロー33、CIソルベント イエロー16、CIソルベント グリーン5、CIディスパース イエロー54及びCIディスパース イエロー160であり、より好ましくはCIソルベント イエロー33である。これらの黄色色素は、可視光400〜500nmの吸収があり、かつ水晶体の紫外線吸収領域である300〜400nmの光を同時に吸収できるという利点を有するため好ましい。
【0013】
<紫色色素>
紫色色素としては、カラーインデックス(CI)に記載されたCIソルベント バイオレット等の油溶性染料、及び、CIディスパース バイオレット等の分散染料等が挙げられる。
【0014】
CIソルベント バイオレットとしては、CIソルベント バイオレット13等が挙げられる。
【0015】
CIディスパース バイオレットとしては、CIディスパース バイオレット28等が挙げられる。
【0016】
紫色色素は、好ましくは、CIディスパース バイオレット28である。
【0017】
前記黄色色素100質量部に対する、前記紫色色素の含有量は、20〜60質量部である。好ましくは25〜45質量部であり、より好ましくは25〜35質量部である。かかる割合で、黄色色素及び紫色色素を含む本発明のブルーライトカット用組成物(以下、本組成物ということがある)は、自然な色調を損なわずに、ブルーライトをカットすることができる。
<樹脂材料>
樹脂材料としては、ポリメタクリレート、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン及びポリ酢酸ビニル等が挙げられる。好ましくはポリメタクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート及びポリスチレンである。樹脂材料は単独でも、組み合わせてもよい。
【0018】
また、樹脂材料は好ましくは透明である。透明とは、光、特に可視光を透過し得る透光性を有することを意味し、透光性とは、波長380〜780nmにわたる光線に対しての透過率が80%以上となる特性をいう。
【0019】
ポリメタクリレートとしては、ポリメチルメタクリレート、ポリ2−エチルヘキシルメタクリレート、ポリノニルメタクリレート、ポリラウリルメタクリレート、ポリステアリルメタクリレート、及び、これらのポリメタクリレートを構成するモノマーと、エチレングリコールジメタクリレート、アリルメタクリレート及びトリメチロールプロパントリメタクリレート等の架橋剤との共重合体等が挙げられる。好ましくはポリメチルメタクリレートである。市販のポリメタクリレートとしては、デルペット(登録商標)60N(旭化成製)等が挙げられる。
【0020】
ポリアクリレートとしては、n−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、ノニルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、及び、これらのポリアクリレートを構成するモノマーと、エチレングリコールジメタクリレート、アリルメタクリレート及びトリメチロールプロパントリメタクリレート等の架橋剤との共重合体が挙げられる。
【0021】
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタラート等が挙げられる。好ましくは、ポリエチレンテレフタラートである。
【0022】
ポリカーボネートとしては、芳香族ポリカーボネート、脂肪族ポリカーボネート及び脂肪族−芳香族ポリカーボネート等が挙げられる。好ましくは、芳香族ポリカーボネートがある。市販のポリカーボネートとしては、マクロロン(登録商標)2405(バイエル製)等が挙げられる。
【0023】
市販のポリスチレンとしては、PSJポリスチレンHF77(PSジャパン)等が挙げられる。
【0024】
黄色色素と紫色色素との合計の含有量は、本組成物から形成される樹脂着色プレートやフィルム等の成形体の厚みに応じて適宜調整されるが樹脂材料100質量部に対して、通常0.0005〜0.05質量部である。例えば、プレートの厚みが1mmの場合、好ましくは0.001〜0.005質量部であり、より好ましくは0.001〜0.003質量部である。フィルムの厚みが100μの場合、好ましくは0.01〜0.05質量部であり、より好ましくは0.01〜0.03質量部である。
【0025】
<紫外線吸収剤>
本組成物は、さらに、紫外線吸収剤を含んでもよい。紫外線吸収剤を含むことにより、300〜400nmの光線を吸収することができ、網膜へ有害な光線をより低減することができる。
【0026】
前記紫外線吸収剤としては、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(チヌビン(登録商標)326,チバガイギー社製)、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール(チヌビン(登録商標)P,チバガイギー社製)、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール(チヌビン(登録商標)320,チバガイギー社製)、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(チヌビン(登録商標)327,チバガイギー社製)及び2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール(チヌビン(登録商標)328,チバガイギー社製)等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン及び2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、フェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート及びp−オクチルフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤などが挙げられる。
【0027】
前記樹脂材料100質量部に対する、紫外線吸収剤の含有量は、本組成物部から形成される成形体の形状及び使用目的に応じて適宜調整されるが、通常0.5〜0.001質量部であり、好ましくは0.05〜0.001質量部であり、より好ましくは0.01〜0.001質量部である。
【0028】
<本組成物>
本組成物を、樹脂成形体に成形加工することにより、照明用フード等の照明器具、眼鏡レンズ等のレンズ及び表示装置として使用することができる。また、樹脂フィルムに成形加工してもよい。当該樹脂フィルムは、樹脂やガラス等からなる基材と積層して積層体とすることができる。当該樹脂フィルムと、基材との積層は、例えば接着剤を介して行うことができる。当該樹脂フィルムを、既存の、照明器具、レンズ及び表示装置等の基材に積層することにより、容易にブルーライトカット機能を有する照明器具、レンズ及び表示装置等を得ることができる。当該樹脂フィルムの厚さは、好ましくは1mm以下である。
また、本組成物を溶剤に溶解した溶液を、樹脂やガラス等からなる基材に塗布し、乾燥することにより、前記基材にブルーライトカット機能を付与することができる。かかる方法においては、当該本組成物が含む樹脂材料は、透明な樹脂材料であると特に好ましい。
【0029】
本組成物から形成される樹脂成形体の400nm〜500nmの光線透過率は、好ましくは60%〜90%であり、より好ましくは60%〜80%である。また、510nm〜580nmの光線透過率は、好ましくは60%〜88%であり、好ましくは70%〜85%である。また、400nm〜500nmの光線透過率と、510nm〜580nmの光線透過率との差の絶対値は、好ましくは20以下であり、また、好ましくは5以上である。
上記範囲の光線透過率にすることにより、自然な色調を損なわないブルーライトカット用樹脂成形体を得ることができる。本組成物及び本組成物から形成される樹脂成形体は、それ自身が自然な色調を呈し、さらに、それを透過する光も自然な色調を呈するものである。上記光線透過率は、黄色色素、紫色色素及び樹脂材料の混合量比、及び、当該樹脂成形体の厚さによって調整することができる。
【0030】
本組成物は、通常、黄色色素、紫色色素及び樹脂材料を混合することにより得られる。
該混合は、樹脂材料の重合時に同時に行なってもよいし、ペレット等の固形の樹脂材料を溶融し、黄色色素及び紫色色素と混練してもよい。また樹脂材料を溶剤に溶解した溶液に、黄色色素及び紫色色素を溶解し、混合してもよい。
樹脂材料を溶融し、黄色色素及び紫色色素と混練する温度は、樹脂材料の融点に応じて適宜調整されるが、通常100〜350℃である。該混練の時間は、通常2〜5分である。
【0031】
本組成物から形成される樹脂成形体は、例えば、本組成物を溶融成形することにより得られる。溶融成形には射出成型機等の通常の成型機を用いることができる。
【実施例】
【0032】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
【0033】
<光線透過率の測定>
分光光度計(UV−3101PC、島津製作所製、光源 WIランプ、D2ランプ、Ref 空気)で、青色光400nm−500nm及び黄色光510nm−580nmの透過率を測定した。
【0034】
実施例1
ポリスチレン樹脂(PS)(PSJポリスチレンHF77、PSジャパン製)1000gと、スミプラスト(登録商標)オリーブMR(CIソルベント イエロー33(70質量部)とCIディスパース バイオレット28(30質量部)の混合品、住化ケムテックス製)0.01gとをタンブラーで5分間予備混合した後、射出成型機(成型条件190℃)で厚さ1mmの樹脂プレートを作成した。得られた樹脂プレートの色目を目視にて確認し、さらに、光線透過率を測定した。結果を表1に示す。
【0035】
実施例2
スミプラスト(登録商標)オリーブMRの混合量を0.05gとした以外は実施例1と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表1に示す。
【0036】
実施例3
樹脂プレートの厚さを3mmとした以外は実施例1と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表1に示す。
【0037】
実施例4
スミプラスト(登録商標)オリーブMRの混合量を0.05gとし、樹脂プレートの厚さを3mmとした以外は実施例1と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表1に示す。
【0038】
実施例5
ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)(デルペット(登録商標)60N、旭化成製)1000gと、スミプラスト(登録商標)オリーブMR(CIソルベント イエロー33(70質量部)とCIディスパース バイオレット28(30質量部)の混合品、住化ケムテックス製)0.01gとをタンブラーで5分間予備混合した後、射出成型機(成型条件200℃)で厚さ1mmの樹脂プレートを作成した。得られた樹脂プレートの色目を目視にて確認し、さらに、光線透過率を測定した。結果を表1に示す。
【0039】
実施例6
スミプラスト(登録商標)オリーブMRの混合量を0.05gとした以外は実施例5と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表1に示す。
【0040】
実施例7
樹脂プレートの厚さを3mmとした以外は実施例5と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表1に示す。
【0041】
実施例8
スミプラスト(登録商標)オリーブMRの混合量を0.05gとし、樹脂プレートの厚さを3mmとした以外は実施例1と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表5に示す。
【0042】
実施例9
ポリカーボネート樹脂(PC)(マクロロン(登録商標)2405、バイエル製)1000gと、スミプラスト(登録商標)オリーブMR(CIソルベント イエロー33(70質量部)とCIディスパース バイオレット28(30質量部)の混合品、住化ケムテックス製)0.01gとをタンブラーで5分間予備混合した後、射出成型機(成型条件280℃)で厚さ1mmの樹脂プレートを作成した。得られた樹脂プレートの色目を目視にて確認し、さらに、光線透過率を測定した。結果を表2に示す。
【0043】
実施例10
スミプラスト(登録商標)オリーブMRの混合量を0.05gとした以外は実施例9と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表2に示す。
【0044】
実施例11
樹脂プレートの厚さを3mmとした以外は実施例9と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表2に示す。
【0045】
実施例12
スミプラスト(登録商標)オリーブMRの混合量を0.05gとし、樹脂プレートの厚さを3mmとした以外は実施例9と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表2に示す。
【0046】
参考例1
ポリスチレン樹脂(PS)(PSJポリスチレンHF77、PSジャパン製)1000gと、スミプラスト(登録商標)イエローHLR(CIソルベント イエロー114、CIディスパース イエロー54、住化ファインケム製)0.01gとをタンブラーで5分間予備混合した後、射出成型機(成型条件190℃)で厚さ1mmの樹脂プレートを作成した。得られた樹脂プレートの色目を目視にて確認し、さらに、光線透過率を測定した。結果を表3に示す。
【0047】
参考例2
スミプラスト(登録商標)イエローHLRの混合量を0.05gとした以外は参考例1と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表3に示す。
【0048】
参考例3
樹脂プレートの厚さを3mmとした以外は参考例1と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表3に示す。
【0049】
参考例4
スミプラスト(登録商標)イエローHLRの混合量を0.05gとし、樹脂プレートの厚さを3mmとした以外は参考例1と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表3に示す。
【0050】
参考例5
ポリスチレン樹脂(PS)(PSJポリスチレンHF77、PSジャパン製)1000gと、スミプラスト(登録商標)イエローFL7G(CIソルベント グリーン5、住化ファインケム製)0.01gとをタンブラーで5分間予備混合した後、射出成型機(成型条件190℃)で厚さ1mmの樹脂プレートを作成した。得られた樹脂プレートの色目を目視にて確認し、さらに、光線透過率を測定した。結果を表3に示す。
【0051】
参考例6
スミプラスト(登録商標)イエローFL7Gの混合量を0.05gとした以外は参考例5と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表3に示す。
【0052】
参考例7
樹脂プレートの厚さを3mmとした以外は参考例5と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表3に示す。
【0053】
参考例8
スミプラスト(登録商標)イエローFL7Gの混合量を0.05gとし、樹脂プレートの厚さを3mmとした以外は参考例5と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表3に示す。
【0054】
参考例9
ポリスチレン樹脂(PS)(PSJポリスチレンHF77、PSジャパン製)1000gと、スミプラスト(登録商標)レモンイエローHL(CIソルベント イエロー33、住化ファインケム製)0.01gとをタンブラーで5分間予備混合した後、射出成型機(成型条件190℃)で厚さ1mmの樹脂プレートを作成した。得られた樹脂プレートの色目を目視にて確認し、さらに、光線透過率を測定した。結果を表4に示す。
【0055】
参考例10
スミプラスト(登録商標)レモンイエローHLの混合量を0.05gとした以外は参考例9と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表4に示す。
【0056】
参考例11
樹脂プレートの厚さを3mmとした以外は参考例9と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表4に示す。
【0057】
参考例12
スミプラスト(登録商標)レモンイエローHLの混合量を0.05gとし、樹脂プレートの厚さを3mmとした以外は参考例9と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表4に示す。
【0058】
参考例13
ポリスチレン樹脂(PS)(PSJポリスチレンHF77、PSジャパン製)1000gと、プラストイエロー8050(CIディスパース イエロー160、有本化学製)0.01gとをタンブラーで5分間予備混合した後、射出成型機(成型条件190℃)で厚さ1mmの樹脂プレートを作成した。得られた樹脂プレートの色目を目視にて確認し、さらに、光線透過率を測定した。結果を表4に示す。
【0059】
参考例14
プラストイエロー8050の混合量を0.05gとした以外は参考例13と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表4に示す。
【0060】
参考例15
樹脂プレートの厚さを3mmとした以外は参考例13と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表4に示す。
【0061】
参考例16
プラストイエロー8050の混合量を0.05gとし、樹脂プレートの厚さを3mmとした以外は参考例13と同様に実施して樹脂プレートを得た。結果を表4に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】
【表4】
【0066】
実施例1〜12の樹脂プレートは、自然な淡緑褐色を呈し、さらにブルーライト(青色光)をカットした。参考例1〜16の樹脂プレートは強い黄色を呈しており、自然な色調を損なっていた。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明のブルーライトカット用樹脂組成物によれば、自然な色調を損なわずにブルーライトをカットすることができる。