特許第6204736号(P6204736)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6204736
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】真空バルブ
(51)【国際特許分類】
   F16K 51/02 20060101AFI20170914BHJP
   F16K 3/18 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   F16K51/02 B
   F16K3/18 B
【請求項の数】15
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2013-151069(P2013-151069)
(22)【出願日】2013年7月19日
(65)【公開番号】特開2014-20563(P2014-20563A)
(43)【公開日】2014年2月3日
【審査請求日】2016年6月15日
(31)【優先権主張番号】A802/2012
(32)【優先日】2012年7月19日
(33)【優先権主張国】AT
(73)【特許権者】
【識別番号】593030945
【氏名又は名称】バット ホールディング アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フロリアン エルネ
【審査官】 正木 裕也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−070948(JP,A)
【文献】 特開2007−309337(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 3/00−3/36
F16K 51/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1軸線(4)を有し、かつ、第1バルブシート(6)によって囲まれている第1バルブ開口部(2)および第2軸線(5)を有し、かつ、第2バルブシート(7)によって囲まれている第2バルブ開口部(3)を有するバルブハウジング(1)と、
前記第1バルブ開口部(2)および前記第2バルブ開口部(3)のそれぞれが開放される開位置と、前記第1バルブ開口部(2)および前記第2バルブ開口部(3)のそれぞれを覆う一方、第1バルブシート(6)および第2バルブシート(7)のそれぞれから離れている中間位置と、第1バルブシート(6)および第2バルブシート(7)のそれぞれに当接する閉位置との間で変位可能な第1バルブプレート(10)および第2バルブプレート(11)と、
前記第1バルブプレート(10)および前記第2バルブプレート(11)を支持し、前記第1バルブプレート(10)および前記第2バルブプレート(11)を前記中間位置と前記閉位置との間で変位させるための駆動要素(22)を有する支持機構(9)と、を備え、
前記駆動要素(22)が、少なくとも1つのシリンダ空間(25)(26)を有するシリンダ(24)と、前記少なくとも1つのシリンダ空間(25)(26)に配置されるとともに、前記第1バルブプレート(10)および前記第2バルブプレート(11)が連結されているピストンロッド(34)(35)に対して連結されているピストン(27)(28)と、を備えている真空バルブであって、
前記支持機構(9)が、前記駆動要素(22)の前記シリンダ(24)に対して堅固に連結されている第1支持ロッド(19)および第2支持ロッド(20)を備え、前記シリンダ(24)のそれぞれが、前記第1支持ロッド(19)および前記第2支持ロッド(20)の間の中間空間に懸架され、前記第1支持ロッド(19)および前記第2支持ロッド(20)が前記駆動要素(22)の前記ピストンロッド(34)(35)の近傍における相対する側に配置されていることを特徴とする真空バルブ。
【請求項2】
請求項1記載の真空バルブにおいて、前記第1支持ロッド(19)および前記第2支持ロッド(20)の延在方向が前記第1軸線(4)および前記第2軸線(5)に対して垂直に配置されていることを特徴とする真空バルブ。
【請求項3】
請求項1または2記載の真空バルブにおいて、前記支持機構(9)が少なくとも1つのバルブロッド(12)に取り付けられ、前記第1バルブプレート(10)および前記第2バルブプレート(11)を前記開位置と前記中間位置との間で変位させるため、バルブロッド駆動装置(13)により前記バルブロッド(12)がその軸線方向について変位可能であることを特徴とする真空バルブ。
【請求項4】
請求項3記載の真空バルブにおいて、前記第1支持ロッド(19)および前記第2支持ロッド(20)が前記少なくとも1つのバルブロッド(12)の延在方向に対して垂直な方向に延在していることを特徴とする真空バルブ。
【請求項5】
請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の真空バルブにおいて、前記支持機構(9)の前記第1支持ロッド(19)および前記第2支持ロッド(20)のそれぞれが、前記駆動要素(22)の前記ピストンロッド(34)(35)の近傍における相対する側のそれぞれに配置されていることを特徴とする真空バルブ。
【請求項6】
請求項1〜5のうちいずれか1つに記載の真空バルブにおいて、それぞれの前記シリンダ(24)の外周面(41)における凹部(42)(43)に前記第1支持ロッド(19)および前記第2支持ロッド(20)が係合していることを特徴とする真空バルブ。
【請求項7】
請求項1〜6のうちいずれか1つに記載の真空バルブにおいて、それぞれの前記シリンダ(24)に、前記第1バルブプレート(10)に対してピストンロッド(34)が連結されている第1ピストン(27)と、前記第2バルブプレート(11)に対してピストンロッド(35)が連結されている第2ピストン(28)と、が配置されていることを特徴とする真空バルブ。
【請求項8】
請求項7記載の真空バルブにおいて、前記ピストンロッド(34)(35)のそれぞれが、それぞれのシリンダ空間(25)(26)から密封性が維持されながら導出され、一方側でそれぞれの前記シリンダ(24)に対して密封に連結され、他方側では前記ピストンロッド(34)(35)のそれぞれに対して密封に連結されている柔軟性の膜部材(57)(58)が設けられ、前記膜部材(57)(58)とそれぞれの前記シリンダ(24)との間に、大気に連通するまたは真空吸引される中間空間(60)(61)が設けられていることを特徴とする真空バルブ。
【請求項9】
請求項1〜8のうちいずれか1つに記載の真空バルブにおいて、前記第1バルブプレート(10)および前記第2バルブプレート(11)のそれぞれは、少なくとも2つの連結装置により前記支持機構(9)に対して連結され、
前記2つの連結装置のそれぞれがネック部分(47)と、前記ネック部分(47)から突出している拡張されたヘッド部分(48)と、受容部材(46)(46’)とを有する連結部材(45)を備え、
前記受容部材(46)(46’)には、前記連結部材(45)の前記ネック部分(47)が、前記連結部材(45)の終端位置まで案内されるところの受容スリット(49)であって、少なくとも前記連結部材(45)が終端位置に存在する領域で、スリット幅方向について前記連結部材(45)の前記ヘッド部分(48)の直径よりも小さいスリット幅を有する受容スリット(49)が形成され、
前記連結部材(45)が、受容スリット(49)から外れることを防止するため、前記連結装置の少なくとも1つの受容部材(46’)が、所属する前記連結部材(45)が前記ネック部分(47)とともに前記受容スリット(49)において終端位置まで案内可能な導入位置から停止位置まで回動軸線(80)の回りに回動可能に構成されていることを特徴とする真空バルブ。
【請求項10】
請求項9記載の真空バルブにおいて、前記連結装置により前記第1バルブプレート(10)および前記第2バルブプレート(11)に対して前記ピストンロッド(34)(35)を接続するため、それぞれの前記連結装置の前記連結部材(45)がそれぞれの前記ピストンロッド(34)(35)に対して固定されまたは一体的に形成され、それぞれの前記連結装置の対応する前記受容部材(46)(46’)が前記第1バルブプレート(10)および前記第2バルブプレート(ll)のそれぞれに対して取り付けられまたは一体的に形成されていることを特徴とする真空バルブ。
【請求項11】
請求項9または10記載の真空バルブにおいて、連結装置によって案内ロッド(73)をバルブプレート(10)(11)に対して連結するため、それぞれの前記連結装置の前記連結部材(45)が、それぞれの前記案内ロッド(73)に対して堅固に連結されまたは一体的に形成され、それぞれの前記連結装置の対応する受容部材(46)(46’)が、前記第1バルブプレート(10)および前記第2バルブプレート(11)のそれぞれに対して取り付けられていることを特徴とする真空バルブ。
【請求項12】
請求項1〜11のうちいずれか1つに記載の真空バルブにおいて、前記支持機構(9)が少なくとも1つの案内要素(23)を備え、前記案内要素(23)がハウジング(65)と、前記ハウジング(65)に対して変位可能であり、かつ、前記第1バルブプレート(10)および前記第2バルブプレート(11)のうち一方に対して連結されている少なくとも1つの案内ロッド(73)とを有し、前記ハウジング(65)が前記第1支持ロッド(19)および前記第2支持ロッド(20)のそれぞれに対して固定され、かつ、前記第1支持ロッド(19)および前記第2支持ロッド(20)の間の中間空間(21)に懸架されていることを特徴とする真空バルブ。
【請求項13】
請求項12記載の真空バルブにおいて、前記案内要素(23)が密封された内部空間(66)を有し、前記内部空間(66)がハウジング(65)と、前記第1軸線(4)および前記第2軸線(5)の方向について相対する側における柔軟性の膜部材(67)(68)とによって画定され、前記内部空間(66)には変位可能に前記少なくとも1つの案内ロッド(73)が配置され、通路(78)を通じて大気に連通しまたは真空吸引されることを特徴とする真空バルブ。
【請求項14】
請求項1〜13のうちいずれか1つに記載の真空バルブにおいて、前記第1支持ロッド(19)および前記第2支持ロッド(20)が押出し成形品であることを特徴とする真空バルブ。
【請求項15】
請求項1〜14のうちいずれか1つに記載の真空バルブにおいて、前記支持機構(9)が、隣り合う前記駆動要素(22)の間に、前記支持機構(9)を貫通する自由空間を有することを特徴とする真空バルブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空バルブに関する。
【背景技術】
【0002】
閉状態においてバルブハウジングの第1バルブ開口部および第2バルブ開口部を閉塞する第1バルブプレートおよび第2バルブプレートを有する真空バルブが知られている(特許文献1〜3参照)。当該真空バルブによれば、バルブプレートを支持する支持機構が、縦軸線方向に変位可能な少なくとも1つのバルブロッドに取り付けられている。バルブロッドが変位することにより、バルブプレートがそれぞれのバルブ開口部を開放する開位置と、それぞれのバルブ開口部を覆う一方でバルブシートから離れている中間位置との間で動かされる。平板状または立方体状の支持機構がピストンシリンダ機構に統合され、そのピストンロッドにバルブプレートが取り付けられている。ピストンシリンダ機構により、バルブプレートが中間位置と、それぞれのバルブ開口部を閉塞する閉位置との間で動かされる。
【0003】
単一のバルブプレートが支持機構により支持されている構成の真空バルブが知られている(特許文献4参照)。立方体状の支持機構にバルブプレート用の駆動要素としてピストンシリンダ機構が統合され、そのピストンロッドにバルブプレートに取り付けられている。支持機構は、縦軸線方向に変位可能なバルブロッドに取り付けられている。同様の真空バルブは技術常識として知られている。当該構成によれば、バルブプレート用の駆動要素がピストンシリンダ機構に設けられ、板状の支持機構の外部に対して固定されている。当該ピストンシリンダ機構のピストンロッドには端部において拡張されたヘッドが形成されている。ピストンロッドの当該ヘッドは、その下部にバルブプレートを設けるための溝部が設けられている。各溝部がバルブプレートの表面において画定する周縁部は、ピストンロッドのヘッド部分に隣接するネック部分において各ピストンロッドを案内するための受容スリットを構成する。溝部のヘッド部分を保護するため、バルブプレートを通じてピストンロッドに螺着される固定用ボルトが用いられる。同様の方法によりバルブプレートが支持機構の駆動要素に対して連結される(特許文献2参照)。
【0004】
バルブプレートおよびこれに対向する当接プレートが支持機構により支持され、ピストンシリンダ機構によって支持機構に対して変位可能に構成されている真空バルブが提案されている(特許文献5および6参照)。閉状態において、バルブプレートをバルブシートに押しつけるため、当接プレートがバルブプレートに当接する。
【0005】
第1および第2バルブプレートが反対側に取り付けられている支持機構が、第1バルブプレートまたは第2バルブプレートをバルブシートに押しつけるために押圧ロッドによって動かされるように構成されている真空バルブが知られている(特許文献7参照)。バルブハウジングに配置されているピストンシリンダ機構により押圧ロッドが動かされる。
【0006】
第1および第2バルブプレートが動かないように支持機構に固定されている真空バルブが提案されている(特許文献8参照)。バルブシートのうちの1つにバルブプレートのそれぞれを交互に押し付けるため、支持機構がバルブロッドによって順番に駆動される。
バルブプレートは案内要素により支持機構に押しつけられ、これにより各バルブプレートの下部溝部に支持機構の突出部分が挿入される。
【0007】
そのほかにも本発明に関連する真空バルブが提案されている(特許文献9〜13参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開公報 WO2011/0096613A1
【特許文献2】大韓民国公開特許第10−2010−0061214号公報
【特許文献3】アメリカ合衆国特許公開公報 US2006/0225811A1
【特許文献4】アメリカ合衆国特許公報 US6899316B2
【特許文献5】アメリカ合衆国特許公開公報 US2004/0079915A1
【特許文献6】アメリカ合衆国特許公報 US6561484B2
【特許文献7】アメリカ合衆国特許公開公報 US2008/0066811A1
【特許文献8】アメリカ合衆国特許公開公報 US2011/0095218A1
【特許文献9】国際公開公報 WO2011/087190A1
【特許文献10】ベルギー王国特許公開公報402908A
【特許文献11】アメリカ合衆国特許公開公報 US1907083A
【特許文献12】国際公開公報 WO2011/137691A1
【特許文献13】欧州特許条約特許公報 EP0306591A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、優位性があるコスト効率の高い真空バルブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、第1軸線を有し、かつ、第1バルブシートによって囲まれている第1バルブ開口部および第2軸線を有し、かつ、第2バルブシートによって囲まれている第2バルブ開口部を有するバルブハウジングと、前記第1バルブ開口部および前記第2バルブ開口部のそれぞれが開放される開位置と、前記第1バルブ開口部および前記第2バルブ開口部のそれぞれを覆う一方、第1バルブシートおよび第2バルブシートのそれぞれから離れている中間位置と、第1バルブシートおよび第2バルブシートのそれぞれに当接する閉位置との間で変位可能な第1バルブプレートおよび第2バルブプレートと、前記第1バルブプレートおよび前記第2バルブプレートを支持し、前記第1バルブプレートおよび前記第2バルブプレートを前記中間位置と前記閉位置との間で変位させるための駆動要素を有する支持機構と、を備え、前記駆動要素が、少なくとも1つのシリンダ空間を有するシリンダと、前記少なくとも1つのシリンダ空間に配置されるとともに、前記第1バルブプレートおよび前記第2バルブプレートが連結されているピストンロッドに対して連結されているピストンと、を備えている真空バルブに関する。
【0011】
本発明の真空バルブは、前記支持機構が、前記駆動要素の前記シリンダに対して堅固に連結されている第1支持ロッドおよび第2支持ロッドを備え、前記シリンダのそれぞれが、前記第1支持ロッドおよび前記第2支持ロッドの間の中間空間に懸架され、前記第1支持ロッドおよび前記第2支持ロッドが前記駆動要素の前記ピストンロッドの近傍における相対する側に配置されていることを特徴とする。
【0012】
本発明の真空バルブによれば、支持機構が、駆動要素のシリンダが堅固に連結されている少なくとも第1および第2支持ロッドを備えている。各シリンダが第1および第2支持ロッドの間に存在する中間空間に延在している。第1および第2支持ロッドが、駆動要素のピストンロッドの近傍において相対する側に配置されている。
【0013】
これは優位性があって材料が節約される構造により、さまざまなサイズの真空バルブに対して適用される。
【0014】
支持機構が2つの支持ロッドを備え、第1支持ロッドが駆動要素のピストンロッドの近傍の一方側に配置され、第2支持ロッドが駆動要素のピストンロッドの近傍の相対する他方側に配置される。シリンダがその少なくとも1つのシリンダ空間の縦軸線を囲んでいる外周面において、支持ロッドを貫通させるための凹部を備えていてもよい。各支持ロッドのために別個の凹部が設けられ、または、外周面が環状溝形状の凹部を有していてもよい。
【0015】
各シリンダにおいて、好ましくは単一のシリンダ空間のそれぞれにおいて、第1および第2ピストンが配置され、第1ピストンのピストンロッドが第1バルブプレートに対して連結され、第2のピストンが第2バルブプレートに対して連結されている。各駆動要素が、2つのバルブプレートを駆動する役割を担う。第1および第2バルブプレートのそれぞれに対して異なる駆動要素が設けられ、各駆動要素が、ピストンロッドが対応するバルブプレートに連結されている構成の単一のピストンを備えていてもよい。
【0016】
本発明の一態様において、支持機構がさらに少なくとも1つの案内要素を備え、当該案内要素がハウジングと、当該ハウジングに対して変位可能であり、かつ、バルブプレートのうち一方に対して連結されている少なくとも1つの案内ロッドとを有する。案内要素のハウジングが第1および第2支持ロッドのそれぞれに対して固定され、かつ、両支持ロッドの間の中間空間に延在している。各案内要素が少なくとも2つの変位可能であり、かつ、一方で第1バルブプレートに対して連結され、他方で第2バルブプレートに対して連結されている案内ロッドを備えている。第1および第2バルブプレートのそれぞれに対して異なる構成の案内要素が設けられ、すなわち、第1バルブプレートに割り当てられている少なくとも1つの案内要素と、第2バルブプレートに割り当てられている少なくとも1つの案内要素とが設けられてもよい。
【0017】
少なくとも1つの案内要素のハウジングが密封された内部空間を備え、当該内部空間が、ハウジングと、少なくとも1つのバルブ開口部の軸線方向について相対する側においてハウジングに対して密着して連結されている柔軟性の膜部材とによって画定され、かつ、密封された内部空間において少なくとも1つの案内ロッドが変位可能に配置されている。密封内部空間は、そこに連通する通路を通じて大気に連通しまたは真空吸引される(ポンプで吸引される)。
【0018】
少なくとも1つの案内要素が、バルブプレートを案内駆動し、もしくは、当該案内に際して駆動要素を支持し、または、バルブプレートの重量に由来する力の少なくとも一部を吸収しながらバルブプレートを案内駆動し、もしくは、当該案内に際して駆動要素を支持する役割を担う。
【0019】
全体として、支持ロッドと、駆動要素と、少なくとも1つの案内要素とを備えている支持機構のための枠組構造が構成される。異なるサイズの真空バルブのための異なるサイズの支持機構を形成するため、支持機構のサイズに依存して数が変更されながらも同一の駆動要素および同一の案内要素が用いられ、相応する長さの支持ロッドが用いられる。支持ロッドが押出し成形品によって構成されている場合、当該押出し成形品は簡単に所望の長さに切断される。押出し成形品は、その製造に際して支持ロッドを貫通する内部経路が形成されるという利点があり、これにより製造効率の向上が図られる。全体として、異なる長さのバルブ開口部を備えている異なるサイズの真空バルブのための支持機構が簡易に実現される。
【0020】
第1および第2支持ロッドが、第1バルブプレートが配置されている第1平面および第2バルブプレートが配置されている第2平面の中間に存在する同一の平面に配置され、当該平面が第1平面および第2平面に対して平行に配置されていることが好ましい。
【0021】
各バルブプレートを支持機構に対して連結するため、連結部材および受容部材を有する連結装置が設けられることが好ましい。連結部材には、ネック部分と、当該ネック部分に対して外方に膨出しているヘッド部分とが設けられ、略マッシュルーム状に形成されている。各受容部材は受容スリットを有し、当該受容スリットにより、これに沿って延在している案内方向について、連結部材のネック部分が連結部材の終端位置まで案内される。少なくとも連結部材の終端位置が存在する領域において、好ましくは延在方向の全体にわたり、受容スリットのスリット幅は、当該幅方向について連結部材のヘッド部分の直径よりも小さく、これにより終端位置にある連結部材が受容スリットの延在方向に対して垂直な方向について当該受容スリットから逸脱することが防止される。
終端位置まで案内された連結部材が、導入方向とは反対方向に動いて受容スリットから外れ出ることを防止するため、少なくとも1つの受容部材が導入位置と停止位置との間で回動することができる。導入位置において、対応する連結部材のネック部分が連結部材の終端位置まで受容スリットに沿って案内される。連結部材の終端位置において、受容部材は好ましくは90°にわたり停止位置まで回動する。少なくとも2つの受容部材が、導入位置と停止位置との間の回動軸線の回りに回動可能である。回動軸線は相互に平行に配置されている。
【0022】
少なくとも1つの回動可能な受容部材の回動軸線が導入方向に対して垂直に、かつ、バルブプレートが配置されている平行な平面に対して垂直に配置されている。
【0023】
バルブプレートが支持機構に対して前記のように連結されることにより、バルブプレートが支持機構に対して簡易かつ確実に取り付けられる。修理点検作業に際して各バルブプレートは簡単な手法により撤去される、すなわち、支持機構から取り外される。
【0024】
前記構成の連結装置により、駆動要素のすべてのピストンロッドおよび案内要素のすべての案内ロッドが、それぞれ対応するバルブプレートに対して連結される。バルブプレートに対して受容部材を取り付けるため、少なくとも1つの受容部材が、それが直接的または少なくとも1つの中間部材を介して間接的に取り付けられているバルブプレートに対して導入位置と停止位置との間の回動軸線の回りに回動することができる。1つのバルブプレートあたり少なくとも2つの受容部材が同様に回動可能に構成されていることが好ましい。連結部材が、各ピストンロッド(または存在する場合には各案内ロッド)に対して堅固に連結されまたは一体的に形成される。後者の場合、連結部材がピストンロッドまたは存在する場合には案内ロッドの一部により構成される。
【0025】
本発明のバルブの様々な特徴および詳細は、次の図面に基づいて説明される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施形態としての真空バルブの斜視図。
図2】バルブプレートが閉位置にある、閉状態における真空バルブの正面図。
図3図2のA−A線に沿った断面図。
図4図3のP部分拡大図。
図5図2のB−B線に沿った断面図。
図6図2のJ−J線に沿った断面図。
図7図6のM部分拡大図。
図8】バルブプレートが中間位置にある状態における真空バルブの正面図。
図9図8のC−C線に沿った断面図。
図10図8のK−K線に沿った断面図。
図11図10のN部分拡大図。
図12】バルブプレートが開位置にある、開状態における真空バルブの正面図。
図13図12のD−D線に沿った断面図。
図14】バルブプレートと、バルブロッド駆動装置を有するバルブロッドとが取り付けられている状態の支持機構の斜視図。
図15図14のQ部分拡大図。
図16】バルブロッドおよびバルブロッド駆動装置を有する支持機構の斜視図。
図17図16のR部分拡大図。
図18】連結装置の連結部材を有する駆動要素のうちの1つの露出図。
図19図18とは異なる視点からみた、連結装置の連結部材を有する駆動要素のうちの1つの露出図
図20】連結装置の連結部材を有する駆動要素の正面図。
図21図20のU−U線に沿った断面図。
図22図20のV−V線に沿った断面図。
図23】連結装置の連結部材および受容部材を有する案内要素の露出図。
図24図23とは異なる視点からみた、連結装置の連結部材および受容部材を有する案内要素の露出図。
図25】連結装置の連結部材および受容部材を有する案内要素の正面図。
図26図25のS−S線に沿った断面図。
図27】前方にある第1バルブプレートが取り付けられる受容部材のみが図示された、支持機構および当該支持機構から取り除かれたバルブプレートの斜視図。
図28図27のW部分拡大図。
図29】回動可能な受容部材が導入位置に位置し、連結部材のヘッド部分に押し付けられている状態のバルブプレートの図27に対応する斜視図。
図30図29のX部分拡大図。
図31】回動可能な受容部材が停止位置に位置している状態のバルブプレートの図29に対応する斜視図。
図32図31のY部分拡大図。
図33図31と同じ状態における図31の部分正面図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の真空バルブの実施形態が図に示されている。真空バルブは第1バルブ開口部2および第2バルブ開口部3を有するバルブハウジング1を備えている。第1バルブ開口部2の軸線である第1軸線4および第2バルブ開口部3の軸線である第2軸線5は平行である。第1バルブ開口部2および第2バルブ開口部3は、バルブハウジング1の相対する壁部に配置され、かつ、相互に連通する。第1バルブ開口部2および第2バルブ開口部3が設けられている壁部には、相対する内側面において第1バルブ開口部2を囲んでいる第1バルブシート6および第2バルブ開口部3を囲んでいる第2バルブシート7が設けられている。
【0028】
バルブハウジング1の内側にある受容空間8には支持機構9が配置され、支持機構9により第1バルブプレート10および第2バルブプレート11が支持されている。第1バルブプレート10および第2バルブプレート11は、第1軸線4および第2軸線5に対して垂直かつ相互に平行な平面に存在する。第1バルブプレート10および第2バルブプレート11のそれぞれは、真空バルブの完全閉状態において第1バルブ開口部2および第2バルブ開口部3のそれぞれを閉塞する役割を果たす。
【0029】
支持機構9はバルブロッド12に対して取り付けられている。本実施形態では、受容空間8に位置するバルブロッド12の端部は連結部材64に対して固定され(図16参照)、当該連結部材64には支持機構9、具体的にはその第1支持ロッド19(後述)が固定されている。バルブロッド12は、バルブロッド駆動装置13によってその縦軸線の方向に駆動される。本実施形態ではバルブロッド駆動装置13は2つのピストンシリンダ機構14および15により構成されている。ピストンシリンダ機構14および15において、シリンダまたはピストンロッドがバルブハウジング1に対して連結され、ピストンロッドまたはシリンダは軛部材16に対して連結され、軛部材16はバルブハウジング1の外側にあるバルブロッド12の所定箇所、好ましくは端部に対して連結されている。バルブロッド12は、密封された直線状の貫通路を通じて受容空間8に案内される。
【0030】
他の構成を採用することも可能であるが、本実施形態では単一のピストンシリンダ機構を備えているバルブロッド駆動装置13により、第1バルブプレート10および第2バルブプレート11が、第1バルブ開口部2および第2バルブ開口部3のそれぞれを好ましくは完全に開放する開位置(図12および図13参照)、および、第1バルブ開口部2および第2バルブ開口部3のそれぞれを覆う一方で第1バルブシート6および第2バルブシート7のそれぞれから離れている中間位置(図8図11参照)の間で動かされる。
【0031】
第1バルブプレート10および第2バルブプレート11が開位置と中間位置との間で動かされる際にバルブハウジング1において中心軸線が位置合わせされるように、バルブハウジング1に対して支持機構9を案内するため、支持機構9に対して回動可能に設けられているローラ17が用いられる。ローラ17は、バルブハウジング1の受容空間8の両側において、バルブロッド12に対して平行に延在する溝状の案内経路18に沿って移動する。これとは逆の構成、すなわち、ローラがバルブハウジング1に対して回動可能に設けられ、溝状の案内経路が支持機構9に設けられる構成が基本的に採用されてもよい。
【0032】
支持機構9が取り付けられる、平行に配置されている複数のバルブロッド12が設けられていてもよい。
【0033】
少なくとも1つのバルブロッド12が第1軸線4および第2軸線5に対して好ましくは垂直に延在している。
【0034】
第1バルブプレート10および第2バルブプレート11、ならびに、第1バルブ開口部2および第2バルブ開口部3は、長辺の長さが短辺の長さの2倍以上である長方形状に形成されている。第1バルブプレート10および第2バルブプレート11、ならびに、第1バルブ開口部2および第2バルブ開口部3のそれぞれの長手方向は、バルブロッド12に対して垂直であり、かつ、第1軸線4および第2軸線5に対して垂直である。
【0035】
支持機構9は相互に平行に配置されている第1支持ロッド19および第2支持ロッド20を備えている。第1支持ロッド19および第2支持ロッド20ならびにこれらの延在方向は、第1軸線4および第2軸線5に対して垂直であり、かつ、バルブロッド12に対して垂直である。第1支持ロッド19および第2支持ロッド20はバルブロッド12の方向について相互に離間し、かつ、これらの間に中間空間21を有する。
【0036】
中間空間21に駆動要素22および案内要素23が懸架されている。駆動要素22および案内要素23のそれぞれは、第1支持ロッド19および第2の支持ロッド20のそれぞれに対して(本実施形態では直接的に)固定されている。これにより、支持機構9のための自己保持的な枠組構造が形成されている。駆動要素22および案内要素23が第1支持ロッド19および第2支持ロッド20に対して直接的に固定される代わりに、中間に配置されている部材を介して間接的に固定されてもよい。
【0037】
駆動要素22は、第1支持ロッド19および第2支持ロッド20に対して平行な共通の直線上に配置され、かつ、当該直線に沿って相互に離間して配置されている。案内要素23も同様に当該直線上に配置されている。後述するように、変形実施形態において、案内要素23が省略されてもよく、あるいはより多数の案内要素23が設けられていてもよい。
【0038】
支持機構9は、隣り合う駆動要素22の間に支持機構9を貫通する自由空間を有する。後述するように少なくとも1つの案内要素23が存在する場合、支持機構9を貫通する自由空間は、一またはそれぞれの案内要素23とこれに隣り合う駆動要素22との間に存在している。
【0039】
駆動要素22はそれぞれ第1シリンダ空間25および第2シリンダ空間26を有するシリンダ24を備えている。第1シリンダ空間25には、第1バルブプレート10に対して連結されている第1ピストン27が配置されている。第2シリンダ空間26には、第2バルブプレート11に対して連結されている第2ピストン28が配置されている。シリンダ24の穴により構成されている第1圧縮空気通路29および第2圧縮空気通路30のそれぞれを通じて供給される圧縮空気により、第1ピストン27が第1シリンダ空間25に動かされ、かつ、第2ピストン28が第2シリンダ空間26に動かされる。
【0040】
シリンダ24はそれぞれシリンダボディ31を備えている。シリンダボディ31は、支持機構9により支持されている第1バルブプレート10および第2バルブプレート11の両方に対して向いている、相対する側が開放されている。シリンダボディ31は、同一の直線上に存在する第1シリンダ空間25および第2シリンダ空間26のそれぞれの縦軸線を囲んでいる。2つのシリンダカバー32、33がシリンダボディ31に対して密接して連結され、かつ、第1ピストン27から延在している第1ピストンロッド34および第2ピストン28から延在している第2ピストンロッド35を、密封性を維持しながら貫通させて案内する開口部から離れている箇所において当該シリンダボディを相対する側で閉塞している。第1ピストンロッド34および第2ピストンロッド35は、第1軸線4および第2軸線5に対して平行に配置されている。シリンダボディ31の中間壁部36は、第1シリンダ空間25および第2シリンダ空間26の境界を設定する。案内ピン37、38が中間壁部36からその両側に突出し、シリンダ空間25、26の縦軸線の方向に、ピストン27、28が変位可能な方向に、かつ、ピストン27、28の中央溝部39、40およびピストンロッド34、35が延在する方向に延在している。このように、ピストン27、28およびピストンロッド34、35のための案内機構が構成されている。
【0041】
シリンダ空間25、26を囲んでいるシリンダボディ31の外周面41は、支持ロッド19、20が貫通している凹部42、43に対向して設けられている。凹部42、43の領域において支持ロッド19、20とシリンダボディ31が螺着されている。
【0042】
駆動要素22によって、バルブプレート10および11はバルブ開口部2、3の軸線4、5に対して平行に、中間位置(図8図11参照)から、バルブプレート10および11がバルブシート6、7に押し付けられ、真空バルブが閉塞される閉位置(図2図7参照)まで動かされる。バルブプレート10、11の閉位置において、バルブプレート10、11の弾性のシールリング10a、11aがバルブシート6、7およびバルブプレート10、11のシール面に対して押し付けられる。シールリング10a、11aがバルブシート6、7に設けられ、バルブプレート10、11にシール面が設けられていてもよい。
【0043】
バルブプレート10、11を中間位置から閉位置に変位させるため、圧縮空気通路30に圧縮空気が供給される(圧縮空気通路29から空気が排出される)。バルブプレート10,11を閉位置から中間位置に変位させるため、圧縮空気通路29に圧縮空気が供給される(圧縮空気通路30から空気が排出される)。共通の圧縮空気通路29、30に代えて、両方のピストン27、28に対して別個の圧縮空気通路29、30が設けられ、ピストン27、28が独立して動かされてもよい。
【0044】
ピストンロッド34、35は連結装置によりバルブプレート10、11に連結される。各連結装置はピストンロッド34、35に堅固に連結されている連結部材45と、バルブプレート10、11に取り付けられている受容部材46、46’とを備えている。各連結部材45は、マッシュルーム形状に構成され、ネック部分47と、連結部材45の縦軸線に関してネック部分47に対して外側に拡張されているヘッド部分48とを備えている。
各受容部材46、46’には受容スリット49が形成されている。各連結装置の連結部材45のネック部分47は、連結装置の受容部材46、46’の受容スリット49により導入方向50に終端位置まで案内される。受容スリット49のスリット幅は、連結部材45のヘッド部分48の直径より小さいため、ヘッド部分48は連結部材45の縦軸線方向に受容スリット49から外れない。
【0045】
各受容部材46、46’は各バルブプレート10、11に相対する側に取り付けられ、受容スリット49の階段状の幅広部分を形成する凹部を有する。受容スリット49の階段状の幅広部分には、当該受容スリット49に案内されたネック部分47に対する連結部材のヘッド部分48が存在する。各受容部材46、46’は、それが取り付けられているバルブプレート10、11とともに、全体として各連結部材45のための下部受容溝部分を構成する。下部受容溝部分に挿入されている連結部材45のヘッド部分48は、受容溝部分の下部領域において連結部材45の終端位置にある。受容溝部分はたとえばT字形状溝部分の形態で設計される。
【0046】
前記実施形態に代えて、受容部材それ自体に下部受容溝部分が設けられていてもよい。各受容部材の表面により画定される受容溝部分の外縁部は、連結部材のネック部分の外しを可能にする受容スリットを形成する。
【0047】
本実施形態では、受容部材46、46’は(支持ロッド19、20の長手方向に関して)外側において、導入位置と停止位置との間で回動軸線80の回りに回動することができる。回動軸線80は、導入方向50に対して垂直であり、かつ、受容部材46に連結されている連結部材45縦軸線に対してと平行に配置されている。回動軸線80は、連結装置によって支持機構9に連結されているバルブプレート10、11が配置されている平面に対して垂直に配置されている。本実施形態では、受容部材’46の回動能は、スリット51、52によって実現される。スリット51、52は、受容部材’46に連結されている連結部材45の縦軸線回りの円弧形状に延在し、スリット、51、52を通じてバルブプレート10、11に対して螺着されているボルト53、54が通されている(図27および図28参照)。各バルブプレート10、11における直接的な回動可能な構成要素に代えて、受容部材’46が各バルブプレート10、11に対して固定されている各支持部材により支持されてもよい。
【0048】
その他の受容部材46は各バルブプレート10、11に対して堅固に連結され、受容スリット49は相互に平行に、かつ、その導入位置にある受容部材46’の受容スリット49に対して平行に配置されている。回動可能な受容部材46’が導入位置にある場合、すべての受容スリット49が同一の側に開いている(図27および図28参照)。導入方向50は、受容部材46の受容スリット49に対して平行に、かつ、導入位置にある受容部材46’の受容スリット49に対して平行に配置されている。各バルブプレート10、11が支持機構9に対して連結されている場合、受容スリット49の開放端部を通じて、ネック部分47が受容スリット49により連結部材45の終端位置まで案内される(図29および図30参照)。ヘッド部分48が受容スリット49の長手方向に終端位置まで案内されるように、受容スリット49が、連結部材45の縦軸線方向(受容スリット49の長手方向に対して垂直な方向)についてヘッド部分48を案内する幅広領域を有していてもよい。
【0049】
連結部材45の終端位置において、回動可能な受容部材46’は導入位置から停止位置まで回動する(図31図33参照)。各受容部材46’を回動させるため、それに相応する回動器具との係合用の係合要素56を有する拡張部55が用いられる。各受容部材46’は摩擦力により停止位置に保持されうる。この目的のため、付加的な保護部材(たとえばスクリュー)が設けられてもよい。本実施形態において、回動可能な受容部材46’は導入位置と停止位置との間で90°にわたり回動する。当該回動角度は90°より大きくてもよく、小さくてもよい。
【0050】
すべての受容部材が、相互に平行に配置されている回動軸線80の回りに回動可能に構成されてもよい。
【0051】
回動不可能な受容部材46が、各バルブプレート10、11と一体的に形成されていてもよい。
【0052】
柔軟性の膜部材57、58が、弾性のシールリング63によって相対する側面において、膜部材57、58の外周領域において密封性が維持されるようにシリンダボディ31に対して連結される。膜部材57、58は、それぞれ密封性が維持されるように各ピストンロッド34、35に対して連結される領域において中央開口部を有している。当該目的のため、本実施形態では、ピストンロッド34、35に対して連結されている連結部材45により、各膜部材57、58が、膜部材57、58とピストンロッド34、35との間に配置されている弾性のシールリング59に対して押し付けられる(図22参照)。膜部材57、58はこのように密封された中間空間60および61を区切る。中間空間60、61は通路62を通じて大気に連通する(図21参照)。中間空間60、61から通路62を通じて真空吸引されてもよい(ポンプで吸気されてもよい)。中間空間60、61のため、圧縮空気が供給されているシリンダ空間25、26が、バルブハウジング1の受容空間8における真空バルブの真空地域対して直接的に密封される必要はない。
【0053】
さらに支持機構9は、支持ロッド19、20の長手方向について中央領域に配置されている案内要素23を備えている。案内要素23は、支持ロッド19、20の間の中間空間21に懸架され、第1支持ロッド19および第2の支持ロッド20に対して固定されている。案内要素23は、支持機構9の枠組構造に寄与し、支持機構9の全体的な構造安定性を向上させる。
【0054】
案内要素23は、2つのバルブプレート10、11が取り付けられている支持機構9における相対する側面において開口しているハウジング65を備えている。ハウジング65の内部空間66を当該側面において密封するため、柔軟性の膜部材67、68が設けられ、当該膜部材67、68は、外周領域において密封性が維持されるように弾性のシールリング69によってハウジング65に対して連結される。膜部材67、68は、接続部材70、71が貫通する中央開口部を有している。膜部材67、68は、中央開口部の周辺領域において、膜部材67、68と、接続部材70、71との間に配置されているシールリング72によって密封性が維持されるように連結されている。
【0055】
接続部材70、71は連結装置によってバルブプレート10、11に対して連結されている。この目的のため、本実施形態では、連結部材45は接続部材70、71に対して固定され、膜部材67、68は連結部材45によってシールリング72に対して押し付けられている。接続部材70、71に対して固定されている連結部材45は、バルブプレート10、11に取り付けられている受容部材46に配置されている。バルブプレート10、11が支持機構9に対して連結されている場合、接続部材70、71に対して固定されている連結部材45のネック部分47が、受容部材46の受容スリット49に案内される。
【0056】
本実施形態において、当該連結装置には、各バルブプレート10、11に対して堅固に取り付けられている受容部材46が設けられている。他の実施形態において、導入位置と停止位置との間で回動可能な受容部材’46を有する連結装置により、一または複数の案内要素23が各バルブプレート10、11に対して連結されてもよい。
【0057】
各接続部材70、71は、ハウジング65の内部空間66に変位可能に配置されている2つの案内ロッド73に対して堅固に連結されている。ハウジング65の外周面は内部に突出する突出部分74を備え、突出部分74には案内ロッド73を構成する案内ブッシュ75が設けられている。案内ロッド73および案内ブッシュ75は、駆動要素22のピストンロッド34、35に対して平行に配置されている。前記実施形態とは異なる形態にしたがって案内ロッド73が案内駆動されてもよい。
【0058】
本実施形態で採用されている4つ(バルブプレート10、11のそれぞれについて2つ)の案内ロッド73は、ハウジング65の周方向について離間した位置において案内駆動される。
【0059】
ハウジング65は、内部空間66の縦軸線を囲んでいる外周面において相対する側に凹部76、77を有している。支持ロッド19、20は凹部76、77を貫通し、当該凹部領域において支持ロッド19、20がハウジング65に対して螺着されている。
【0060】
支持機構9に連結されているバルブプレート10、11が案内要素23によって、それぞれの中間位置とそれぞれの終端位置との間での移動方向に案内駆動される。案内要素23によりバルブプレート10、11の重量の少なくとも一部が支持されうる。
【0061】
ハウジング65を貫通する穴により構成されて、内部空間66に対して連通している通路78を通じて密封された内部空間66から空気が排出される。これに代えて、通路78を通じて内部空間66が真空吸引される(ポンプで吸引される)。内部空間66において生じるパーティクルは、案内ロッド73の動作によって真空バルブの真空領域に進入しない。
【0062】
支持ロッド19、20の長手方向について中央に配置されている案内要素23に加えてまたは代えて、支持ロッド19、20の長手方向について外側中央領域に配置されている、前記のように構成されている一または複数の案内要素23が設けられていてもよい。各案内要素23は、内部空間66において変位可能に設けられているより少数または多数の案内ロッド73を有していてもよい。2つのバルブプレート10、11のために個別の案内要素が設けられ、バルブプレート10、11のうち一方のみが案内駆動されてもよい。接続部材70、71が省略され、案内ロッド73が連結部材45に対して直接的に連結または一体的に形成されてもよい。
【0063】
ピストン27、28および駆動要素22のピストンロッド34、35のうち一方または両方によってバルブプレート10、11が十分に案内駆動かつ支持されうる場合、十分に案内駆動かつ搬送される場合、付加的な案内要素23が省略されてもよい。
【0064】
連結装置による支持機構9とバルブプレート10、11との接続により、バルブプレート10、11の熱膨張の影響が十分に軽減される。真空生産プロセスに際して、支持機構9との温度差発生を伴うバルブプレート10、11の加熱に対する耐性の向上が図られる。バルブプレート10、11の熱膨張の影響を軽減するために、連結装置は支持ロッド19、20の長手方向に十分な間隙を有している。一の連結装置(たとえば支持ロッド19、20の長手方向の中央に配置されている連結装置)は、支持ロッド19、20の長手方向について実質的に間隙が存在しない(たとえば間隙が0.5[mm]未満、好ましくは0.3[mm]未満である。)ように構成されている。これに対して、他の連結装置は、支持ロッド19、20の長手方向両方に、実質的に間隙がない連結装置の膨張を吸収する(たとえば2[mm]以上の)間隙を有している。支持ロッド19、20の長手方向について異なる位置に配置されている、間隙が比較的小さい連結装置と間隙が比較的大きい連結装置との間の間隙の変化は、20倍を包含する、5倍以上の範囲であることが好ましい。
【0065】
シールリング10a、11aの交換等のため、バルブプレート10、11のうち一方が点検・修理される際、バルブプレート10、11のうち他方が閉位置に置かれて真空状態の真空チャンバが密封される。受容空間8および別のバルブプレートによって閉塞可能な真空チャンバに空気が供給されるとともに、この状態で圧縮空気通路29に空気が供給された場合、残存する差圧が当該バルブプレートを閉位置に保持することができる。支持機構9がローラ17により案内されるように、ローラ17の弾性等により、支持機構9がその中央位置から動かされる。2つのピストン27、28のために個別の圧縮空気通路29が設けられ、ピストン27、28は別個に作動しるようにされてもよい。
【0066】
圧縮空気通路29、30は圧縮空気が流通する支持ロッド19の内部経路に連結され、支持ロッド19の内部経路は連結部材64の内部経路を通じてバルブロッド12のなお部経路に対して連結されている(バルブハウジングの外部に存在するバルブロッド12の領域における接続は図示略)。
【0067】
通路78は第1支持ロッド19の内部経路に連結され、当該経路は連結部材64の内部の経路を通じてバルブロッド12の内部経路に連結されている。バルブロッド12の内部経路は、バルブハウジングの外側に存在するバルブロッドの領域において外部空間に連通し、または、ポンプに接続された吸引通路に対して連結されている。
【0068】
ハウジング65の内部空間66は、ハウジング65の穴部により構成されるライン79を通じて第2支持ロッド20の内部経路に連通している。これにより、2つの空間60、61への空気供給または真空吸引が実現される。
【0069】
バルブハウジング1を通じて受容空間8に連通する穴部によって形成される図示されていない通路を通じて、バルブハウジング1の受容空間8は吸気(真空吸引)され、かつ、給気される。これにより、バルブプレート10、11が、大気圧のオーダーの差圧に抗して閉位置から中間位置に動かされる必要がなくなる。
【0070】
前記実施形態において、駆動要素22のピストンロッドの近傍の相対する側のそれぞれに1つの支持ロッド19、20が配置れ、2つの支持ロッド19、20が配置されている。ピストンロッドの近傍の片側または両側に複数の支持ロッド19、20が配置され、各支持ロッドがすべての駆動要素22および案内要素23に対して堅固に連結されていてもよい。
【0071】
本発明の技術的思想から逸脱することなく、前記実施形態がさまざまな形態に変更されてもよい。たとえば、バルブプレート10、11に対して連結部材45が固定されるとともにピストンロッド34、35に対して受容部材46、46’が連結され、または、少なくとも回動不可能な受容部材46が当該ピストンロッドと一体的に形成されている等、連結装置が逆の形態に変更されてもよい。連結装置の一部のみが当該逆の実施形態にしたがって構成されていてもよい。当該逆の実施形態と同様の形態にしたがって、少なくとも1つの案内要素23が設けられてもよい。
【0072】
すべてのピストンロッドおよび案内ロッドをバルブプレート10、11に対して(直接的または接続部材70を介して間接的に)連結するため、駆動要素22および案内要素23の数に応じて連結装置の数が増減されてもよい。本実施形態では、外部にある2つの連結装置は回動可能な受容部材46’を有する。代替的または付加的に、駆動要素22および案内要素23のうち少なくとも一方が、受容部材46’が回動可能な連結装置によりバルブプレート10、11に対して連結されていてもよい。たとえば、中央の案内要素23または固定されている中央の駆動要素22に単一の回動可能な受容部材46’が設けられ、他の全ての受容部材46が回動不可能とされていてもよい。少なくとも2つの回動可能な受容部材46’が設けられていることが好ましい。
【0073】
膜部材57、58(67,68)の代わりに、たとえば該当技術分野において公知のシールリングまたはべロウズにより、ピストンロッド34、35または接続部材70、71が密封性を維持しながら案内されてもよい。
【0074】
本発明による真空バルブにおいて、前記の連結装置とは別の方法によってバルブプレートが駆動要素および少なくとも1つの案内要素に対して連結されてもよい。
【符号の説明】
【0075】
1‥バルブハウジング、2‥第1バルブ開口部、3‥第2バルブ開口部、4‥第1軸線、5‥第2軸線、6‥第1バルブシート、7‥第2バルブシート、8‥受容空間、9‥支持機構、10‥第1バルブプレート、10a‥シール部材、11‥第2バルブプレート、11a‥シール部材、12‥バルブロッド、13‥バルブロッド駆動装置、14‥ピストンシリンダ機構、15‥ピストンシリンダ機構、16‥軛部材、17‥ローラ、18‥案内経路、19‥第1支持ロッド、20‥第2支持ロッド、21‥中間空間、22‥駆動要素、23‥案内要素、24‥シリンダ、25‥第1シリンダ空間、26‥第2シリンダ空間、27‥第1ピストン、28‥第2ピストン、29‥圧縮空気通路、30‥圧縮空気通路、31‥シリンダボディ、32‥シリンダカバー、33‥シリンダカバー、34‥シリンダロッド、35‥シリンダロッド、36‥中間壁部、37‥案内ピン、38‥案内ピン、39‥溝部、40‥溝部、41‥外周面、42‥凹部、43‥凹部、45‥連結部材、46,46’‥受容部材、47‥ネック部分、48‥ヘッド部分、49‥受容スリット、50‥案内方向、51‥スリット、52‥スリット、53‥ボルト、54‥ボルト、55‥拡張部分、56‥係合要素、57‥膜部材、58‥膜部材、59‥シールリング、60‥中間空間、61‥中間空間、62‥通路、63‥シールリング、64‥連結部材、65‥ハウジング、66‥内部空間、67‥膜部材、68‥膜部材、69‥シール部材、70‥接合部材、71‥接合部材、72‥シール部材、73‥案内ロッド、74‥突出部分、75‥案内ブッシュ、76‥凹部、77‥凹部、78‥通路、79‥通路、80‥回動軸線。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
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図26
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図28
図29
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図33