特許第6204764号(P6204764)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6204764
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】メタン発酵処理装置
(51)【国際特許分類】
   C02F 11/04 20060101AFI20170914BHJP
【FI】
   C02F11/04 AZAB
【請求項の数】1
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-184754(P2013-184754)
(22)【出願日】2013年9月6日
(65)【公開番号】特開2015-51390(P2015-51390A)
(43)【公開日】2015年3月19日
【審査請求日】2016年8月3日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591030651
【氏名又は名称】水ing株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118500
【弁理士】
【氏名又は名称】廣澤 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100091498
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 勇
(72)【発明者】
【氏名】矢出 乃大
(72)【発明者】
【氏名】西脇 正人
【審査官】 富永 正史
(56)【参考文献】
【文献】 欧州特許出願公開第02028162(EP,A1)
【文献】 特開2006−305491(JP,A)
【文献】 米国特許第05651890(US,A)
【文献】 実開昭62−118598(JP,U)
【文献】 特開2002−224645(JP,A)
【文献】 実開昭61−179000(JP,U)
【文献】 特開平11−090491(JP,A)
【文献】 特開2013−017924(JP,A)
【文献】 特開2002−263693(JP,A)
【文献】 特開昭58−139796(JP,A)
【文献】 特開2005−224692(JP,A)
【文献】 特開昭57−053299(JP,A)
【文献】 実開昭61−111600(JP,U)
【文献】 実開昭58−048400(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 11/00−11/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
汚泥を発酵させて消化ガスを回収するメタン発酵処理装置において、
前記汚泥を貯留する消化槽と、
前記消化槽内の前記汚泥から発生した消化ガスを回収し、回収した消化ガスを前記消化槽内に戻す消化ガス移送機構と、
前記消化ガス移送機構に接続され、前記消化ガスを気泡として前記消化槽内に分散させるガス分散装置と、
前記ガス分散装置よりも上方に配置され、前記消化ガスの気泡を含む前記汚泥を攪拌する攪拌翼とを備えており、
前記ガス分散装置は、前記消化槽の底部の内面に沿って環状形状で配置されていることを特徴とするメタン発酵処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高粘性を有する高濃度汚泥をメタン発酵処理するメタン発酵処理装置に関し、特に汚泥を攪拌する機械攪拌装置を備えたメタン発酵処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
メタン発酵処理装置は、下水汚泥、家畜糞尿、し尿汚泥、浄化槽汚泥、生活系または事業系の生ごみなどの有機性汚泥(以下、単に汚泥と呼ぶ)を処理することで、汚泥から発生した消化ガス中のメタンガスをエネルギーとして取り出すことができ、また汚泥を衛生的に処理することができる装置である。汚泥を発酵させてメタンガスを取り出すには、汚泥を十分に攪拌し、混合することが必要である。
【0003】
汚泥を攪拌する手段として、消化ガスを用いたガス攪拌方式と、攪拌翼を用いた機械攪拌方式とが知られている。ガス攪拌方式は、加圧された消化ガスをメタン発酵処理装置の消化槽内に吹き込んで消化槽内の汚泥を流動させる攪拌方式である。ガス攪拌方式の中でもディフューザー方式とドラフトチューブ方式とが知られている。ディフューザー方式は消化槽内に消化ガスを吹き込み、吹き込まれた消化ガスの浮力により汚泥を上昇させ、消化槽内で循環させる。ドラフトチューブ方式は消化槽内に設置されたドラフトチューブ内に消化ガスを吹き込んでドラフトチューブ内に上昇流を発生させ、汚泥をこの上昇流に乗せて消化槽内で循環させる。機械攪拌方式は攪拌翼により消化槽内の汚泥を攪拌する攪拌方式である。
【0004】
しかしながら、消化槽内の固形物濃度が約3%以上の高濃度汚泥を攪拌する場合、汚泥の粘度が高いため、ガス攪拌方式では導入するガス量を増やしても高濃度汚泥はほとんど流動しない。機械攪拌方式でも、攪拌翼と、汚泥の循環を補助するドラフトチューブとを併用しても高濃度汚泥はほとんど流動しない。その結果、汚泥の攪拌効率が低下して、汚泥を攪拌するための攪拌動力が増大するという問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−90491号公報
【特許文献2】特開2005−185886号公報
【特許文献3】特開2002−263693号公報
【特許文献4】特開平5−269496号公報
【特許文献5】特開平5−293500号公報
【特許文献6】特開2004−41929号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上述した従来の問題点を解決するためになされたもので、高粘性の高濃度汚泥を十分に攪拌することができるメタン発酵処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、汚泥を発酵させて消化ガスを回収するメタン発酵処理装置において、前記汚泥を貯留する消化槽と、前記消化槽内の前記汚泥から発生した消化ガスを回収し、回収した消化ガスを前記消化槽内に戻す消化ガス移送機構と、前記消化ガス移送機構に接続され、前記消化ガスを気泡として前記消化槽内に分散させるガス分散装置と、前記ガス分散装置よりも上方に配置され、前記消化ガスの気泡を含む前記汚泥を攪拌する攪拌翼とを備えており、前記ガス分散装置は、前記消化槽の底部の内面に沿って環状形状で配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ガス分散装置は前記消化槽の底部の内面に沿って配置されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の他の態様は、汚泥を発酵させて消化ガスを回収するメタン発酵処理装置において、前記汚泥を貯留する消化槽と、前記消化槽内に設けられたドラフトチューブと、前記消化槽内の前記汚泥から発生した消化ガスを回収し、回収した消化ガスを前記ドラフトチューブ内に導いて該ドラフトチューブ内に前記消化ガスの気泡を形成する消化ガス移送機構と、前記ドラフトチューブ内に配置され、前記消化ガスの気泡を含む前記汚泥を攪拌する攪拌翼とを備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の好ましい態様は、前記攪拌翼は、前記消化ガスの気泡を含む前記汚泥の下降流を前記ドラフトチューブ内に形成する方向に回転することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記攪拌翼は、前記消化ガス移送機構のガス出口よりも上方に配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記攪拌翼は、前記消化ガス移送機構のガス出口よりも下方に配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記攪拌翼は、前記消化ガスの気泡を含む前記汚泥の上昇流を前記ドラフトチューブ内に形成する方向に回転することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記攪拌翼は、前記消化ガス移送機構のガス出口よりも上方に配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記攪拌翼は、前記消化ガス移送機構のガス出口よりも下方に配置されていることを特徴とする。
【0010】
本発明のさらに他の態様は、汚泥を発酵させて消化ガスを回収するメタン発酵処理装置において、前記汚泥を貯留する消化槽と、前記汚泥を前記消化槽内に供給する汚泥供給管と、前記消化槽内の前記汚泥から発生した消化ガスを回収し、回収した消化ガスを前記汚泥供給管内に導いて該汚泥供給管内に前記消化ガスの気泡を形成する消化ガス移送機構と、前記消化槽内に配置され、前記消化ガスの気泡を含む前記汚泥を攪拌する攪拌翼とを備え、前記汚泥供給管には、前記汚泥供給管内に導かれた消化ガスと前記汚泥供給管内の汚泥とを混合させる屈曲部またはラインミキサが設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、消化ガスの汚泥への注入と、機械攪拌の併用によって、消化槽内の汚泥の粘性が低下する。したがって、消化槽内の汚泥を強力に攪拌でき、スカムの破砕や消化槽底部の壁面への汚泥の堆積防止が実現される。その結果、攪拌動力の削減と消化ガスの生成が良好に維持できる。また、消化槽の形状に関係なく、消化槽内の汚泥を強力に攪拌できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係るメタン発酵処理装置の一実施形態を示す模式図である。
図2】ガス分散装置の変形例を示す模式図である。
図3図2に示すガス分散装置を上から見た図である。
図4図2に示すガス分散装置の変形例を示す模式図である。
図5図2に示すガス分散装置の他の変形例を示す模式図である。
図6図2に示すガス分散装置のさらに他の変形例を示す模式図である。
図7】ガス分散装置の他の変形例を示す模式図である。
図8図7に示すガス分散装置を上から見た図である。
図9図7に示すガス分散装置の変形例を示す模式図である。
図10】メタン発酵処理装置の他の実施形態を示す模式図である。
図11図10に示すメタン発酵処理装置の攪拌翼を逆方向に回転させた状態を示す模式図である。
図12図10に示すメタン発酵処理装置の変形例を示す模式図である。
図13図12に示すメタン発酵処理装置の攪拌翼を逆方向に回転させた状態を示す模式図である。
図14】メタン発酵処理装置のさらに他の実施形態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1乃至図14において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。図1は、本発明に係るメタン発酵処理装置の一実施形態を示す模式図である。図1に示すように、メタン発酵処理装置は、汚泥を貯留する消化槽1と、汚泥を消化槽1内に供給する汚泥供給管3と、消化槽1内に供給された汚泥を攪拌する機械攪拌装置2とを備えている。機械攪拌装置2は、消化槽1内に配置された攪拌翼4と、攪拌翼4を回転させるモータなどからなる駆動装置6とを備えている。駆動装置6が駆動されると、攪拌翼4が回転して消化槽1内の汚泥を攪拌する。
【0014】
メタン発酵処理装置は、汚泥から発生した消化ガスを回収し、消化ガスを外部に移送しつつ、回収した消化ガスの一部を消化槽1内に戻す消化ガス移送機構8と、消化槽1内に配置されたガス分散装置16をさらに備えている。ガス分散装置16は消化ガス移送機構8に接続されており、回収した消化ガスの一部はガス分散装置16を通じて消化槽1内に戻されるようになっている。
【0015】
消化ガス移送機構8は、回収した消化ガスを外部に移送しつつ、回収した消化ガスの一部を消化槽1に戻すガス移送管10を備えている。ガス移送管10は、その途中で分岐しており、一方には回収した消化ガスを貯留するガスホルダ13が設けられており、他方にはガスホルダ13内の消化ガスを消化槽1内に送るガス移送機14が設けられている。ガス移送機14は例えば、ガスブロワまたは圧縮機である。
【0016】
ガス移送管10の一端は、ガス入口9として消化槽1内の汚泥の上方に位置している。消化槽1内の汚泥から発生した消化ガスは、このガス入口9からガス移送管10に導入される。ガス移送管10は、ガス分散装置16に接続されている。ガス移送管10内に導入された消化ガスは、ガスホルダ13内に貯留される。さらに、ガスホルダ13内の消化ガスの一部はガス移送機14により消化槽1内のガス分散装置16に移送される。
【0017】
ガス分散装置16は、消化ガスを気泡として消化槽1内に分散させるように構成されている。このガス分散装置16は消化槽1の底部に配置されている。図1に示すガス分散装置16は消化槽1の底部からやや離間した位置に配置されているが、ガス分散装置16を消化槽1の底部上に配置してもよい。攪拌翼4はガス分散装置16よりも上方に配置されている。
【0018】
次に、このように構成されたメタン発酵処理装置の動作について説明する。消化槽1内で発生した消化ガスはガス移送管10内に導入され、ガス移送管10を通ってガスホルダ13に移送される。ガス移送機14の駆動により、ガスホルダ13内の消化ガスの一部はガス分散装置16を介して消化槽1内に導入され、汚泥内に消化ガスの気泡を形成する。
【0019】
この状態で、駆動装置6により攪拌翼4が回転されると、消化槽1の汚泥内に分散された消化ガスの気泡と消化槽1内の汚泥とが混合され、これによって消化槽1内の汚泥の粘度が低下する。したがって、攪拌翼4は、消化槽1内の汚泥を均一かつ十分に攪拌することができる。つまり、ガス分散装置16から消化槽1内に消化ガスを注入し、同時に攪拌翼4を回転させることで、消化槽1内の汚泥の粘度を下げることができ、かつ汚泥の攪拌効率を向上させることができる。したがって、機械攪拌装置2は小さな動力で十分に汚泥を攪拌することができる。
【0020】
このように、メタン発酵処理装置は、消化ガスの注入と機械攪拌との相乗効果により消化槽1内の汚泥の粘度を下げることができる。したがって、消化槽1に投入される汚泥の濃度を一般的な消化槽よりも2〜4倍に高めることができる。結果として、消化槽1の容量をコンパクトにすることができる。具体的には、消化槽1の容量は、一般的な消化槽の容量の1/4〜1/8とすることができる。さらに、このメタン発酵処理装置は、汚泥の攪拌効率を向上させることができるので、汚泥の消化日数を従来よりも短縮することができる。具体的には、一般的な消化槽では、汚泥を消化するための消化日数は20日〜30日であったのに対し、消化槽1では、消化日数を12日〜15日に短縮することができる。
【0021】
図2はガス分散装置16の変形例を示す模式図である。図3図2に示すガス分散装置16を上から見た図である。図2および図3に示すように、ガス分散装置16は環状形状を有しており、消化槽1の内面1aに沿って配置されている。一般的なメタン発酵処理装置では、消化槽内の汚泥は自身の粘性により消化槽の内面に付着し、機械攪拌動作を妨げることがある。そこで、ガス分散装置16は、消化ガスを処理槽1内の汚泥に注入し、消化槽1の内面1aに沿って消化ガスの気泡の上昇流を形成する。
【0022】
消化ガスの気泡の上昇流は、汚泥と内面1aとの摩擦を低減させることによって、消化槽1内の汚泥の循環を改善する。したがって、機械攪拌装置2は小さな動力で十分に汚泥を攪拌することができ、かつ汚泥の攪拌効率を向上させることができる。ガス分散装置16は、消化槽1の内面1aの全周に亘って配置されていることが好ましい。この場合、ガス分散装置16の一部に切り欠きが形成されてもよく、または、ガス分散装置16は、図4に示すように、消化槽1の内面1aの全周に沿って配置された複数の散気部18から構成されていてもよい。
【0023】
図5に示すように、ガス分散装置16は、第1の環状散気管12Aおよび第2の環状散気管12Bを備えてもよい。これら環状散気管12A,12Bは環状形状を有しており、同心円状に消化槽1内に配置されている。第1の環状散気管12Aは、消化槽1の内面1aに沿うように配置されている。第2の環状散気管12Bは、第1の環状散気管12Aの内側に配置されている。図6に示すように、環状散気管12A,12Bの代わりに、複数の同心円(仮想的な円)に沿って配列された複数の散気部18を消化槽1内に配置してもよい。
【0024】
図7はガス分散装置16の他の変形例を示す模式図である。図8は、図7に示すガス分散装置16を上から見た図である。図7および図8に示すように、ガス分散装置16は、半環状形状を有する2つの半環状散気管11A,11Bを備えている。これら半環状散気管11A,11Bは、消化槽1の内面1aに沿うように配置されている。これら半環状散気管11A,11Bはそれぞれガス移送管10に接続されており、ガスホルダ13内の消化ガスの一部はガス移送管10を通って半環状散気管11A,11Bに移送される。図8の半環状散気管11A,11Bの代わりに図9に示すように、複数の散気部18を消化槽1の内面1aに沿うように配置してもよい。
【0025】
図10は、メタン発酵処理装置の他の実施形態を示す模式図である。図10に示すメタン発酵処理装置は、消化槽1内に配置された円筒状のドラフトチューブ20を備えている。このドラフトチューブ20は鉛直方向に延びている。本実施形態は、ガス移送管10の他端がガス出口15としてドラフトチューブ20の内部に配置されている点で先述の実施形態と異なっている。本実施形態に係るメタン発酵処理装置はガス分散装置16を備えていない。
【0026】
攪拌翼4は、ドラフトチューブ20の内部に配置されており、消化ガス移送機構8(ガス移送管10)のガス出口15よりも上方に配置されている。ガスホルダ13内に回収された消化ガスの一部は、攪拌翼4の下方の領域に導入され、ドラフトチューブ20内に気泡を形成する。駆動装置6は攪拌翼4を回転させ、消化ガスの気泡を含んだ汚泥を攪拌する。攪拌翼4の回転方向は、消化ガスの気泡を含んだ汚泥の下降流がドラフトチューブ20内に形成される方向である。
【0027】
攪拌翼4が回転している間、消化ガスの気泡と混合された汚泥は、ドラフトチューブ20内で下降し、ドラフトチューブ20の下端開口から排出され、ドラフトチューブ20の外側で上昇し、そしてドラフトチューブ20の上端開口から吸入される。このように、処理槽1の内部には、ドラフトチューブ20の内側を下降し、ドラフトチューブ20の外側を上昇する汚泥の循環流が形成される。消化ガスの気泡を含んだ汚泥の循環流は、消化槽1内の汚泥の粘度を下げ、かつ汚泥の攪拌効率を向上させることができる。したがって、機械攪拌装置2は小さな動力で十分に汚泥を攪拌することができる。
【0028】
図11に示すように、攪拌翼4を図10に示す攪拌翼4とは逆方向に回転させてもよい。攪拌翼4が回転している間、消化ガスの気泡と混合された汚泥は、ドラフトチューブ20内で上昇し、ドラフトチューブ20の上端開口から排出され、ドラフトチューブ20の外側で下降し、そしてドラフトチューブ20の下端開口から吸入される。このように、処理槽1の内部には、ドラフトチューブ20の内側を上昇し、ドラフトチューブ20の外側を下降する汚泥の循環流が形成される。攪拌翼4はガス出口15の上方に配置され、消化ガスの気泡を含んだ汚泥の上昇流がドラフトチューブ20内に形成される。図11に示す機械攪拌装置2は、図10に示す機械攪拌装置2の動力よりも小さな動力で十分に汚泥を攪拌することができる。
【0029】
図12に示すように、ドラフトチューブ20内の攪拌翼4を、消化ガス移送機構8(ガス移送管10)のガス出口15の下方に配置してもよい。攪拌翼4は図10に示す攪拌翼4とは逆方向に回転する。すなわち、攪拌翼4の回転方向は、消化ガスの気泡を含んだ汚泥の上昇流がドラフトチューブ20内に形成される方向である。
【0030】
攪拌翼4が回転している間、消化ガスの気泡と混合された汚泥は、ドラフトチューブ20内で上昇し、ドラフトチューブ20の上端開口から排出され、ドラフトチューブ20の外側で下降し、そしてドラフトチューブ20の下端開口から吸入される。このように、処理槽1の内部には、ドラフトチューブ20の内側を上昇し、ドラフトチューブ20の外側を下降する汚泥の循環流が形成される。消化ガスの気泡を含んだ汚泥の循環流は、消化槽1内の汚泥の粘度を下げ、かつ汚泥の攪拌効率を向上させることができる。したがって、機械攪拌装置2は小さな動力で十分に汚泥を攪拌することができる。図13に示すように、攪拌翼4を図12に示す攪拌翼4とは逆方向に回転させてもよい。この場合、処理槽1の内部には、ドラフトチューブ20の内側を下降し、ドラフトチューブ20の外側を上昇する汚泥の循環流が形成される。
【0031】
図14は、メタン発酵処理装置のさらに他の実施形態を示す模式図である。ガス移送管10の他端は、消化槽1内に汚泥を供給する汚泥供給管3に接続される。ガスホルダ13内に回収された消化ガスの一部はガス移送管10を通じて汚泥供給管3内に導入され、汚泥内に気泡を形成する。汚泥供給管3内の汚泥は消化ガスと混合された状態で、消化槽1内に供給される。消化ガスの気泡を含んだ汚泥は、攪拌翼4の回転によって攪拌される。その結果、消化槽1内の汚泥の粘度が下がり、かつ汚泥の攪拌効率が向上する。したがって、機械攪拌装置2は小さな動力で十分に汚泥を攪拌することができる。
【0032】
消化ガスと汚泥とをより効率よく混合させるために、汚泥供給管3に屈曲部を設けてもよい。汚泥が汚泥供給管3の屈曲部を通過するときに汚泥の流れに変化が生じ、消化ガスと汚泥とがより効率よく混合される。また、消化ガスと汚泥とを効率よく混合するためのラインミキサを汚泥供給管3内に設けてもよい。
【0033】
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうることである。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲とすべきである。
【符号の説明】
【0034】
1 消化槽
1a 内面
2 機械攪拌装置
3 汚泥供給管
4 攪拌翼
6 駆動装置
8 消化ガス移送機構
9 ガス入口
10 ガス移送管
11A,11B 半環状散気管
12A 第1の環状散気管
12B 第2の環状散気管
13 ガスホルダ
14 ガス移送機
15 ガス出口
16 ガス分散装置
18 散気部
20 ドラフトチューブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14