特許第6204765号(P6204765)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6204765
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】シート貼付装置及び貼付方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20170914BHJP
【FI】
   H01L21/68 N
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-185098(P2013-185098)
(22)【出願日】2013年9月6日
(65)【公開番号】特開2015-53377(P2015-53377A)
(43)【公開日】2015年3月19日
【審査請求日】2016年6月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101188
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 義雄
(72)【発明者】
【氏名】黒澤 祐太
【審査官】 宮久保 博幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−152424(JP,A)
【文献】 特開2011−210854(JP,A)
【文献】 特開2010−135436(JP,A)
【文献】 特開2011−029360(JP,A)
【文献】 特開2013−016571(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の貼付空間で被着体の被着面に接着シートの接着面を対向配置させ、当該被着体及び接着シートに相対接近する方向の押圧力を付与することで、前記被着面に接着シートを貼付するシート貼付装置であって、
変形可能な変形部材を備え、当該変形部材を間に挟んで前記貼付空間の反対側に位置する密閉空間を当該貼付空間よりも高圧にすることで、当該変形部材を変形させて前記被着面に接着シートを押圧する押圧手段と、
環状の押圧面を備え、前記押圧手段とは別に、前記接着シート及び被着体が重なった重なり領域の外縁領域を押圧する再押圧手段とを備え、当該再押圧手段は、前記変形部材を介して前記重なり領域の外縁領域を押圧することを特徴とするシート貼付装置。
【請求項2】
所定の貼付空間で被着体の被着面に接着シートの接着面を対向配置させ、当該被着体及び接着シートに相対接近する方向の押圧力を付与することで、前記被着面に接着シートを貼付するシート貼付方法であって、
変形可能な変形部材を間に挟んで前記貼付空間の反対側に位置する密閉空間を当該貼付空間よりも高圧にすることで、当該変形部材を変形させて前記被着面に接着シートを押圧する工程と、
前記変形部材を変形させる押圧工程とは別に、前記接着シート及び被着体が重なった重なり領域の外縁領域を環状の押圧面を備えた再押圧手段で前記変形部材を介して前記重なり領域の外縁領域を押圧する工程と、を有することを特徴とするシート貼付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート貼付装置及び貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)には、その回路面を保護するための保護用の接着シートを貼付したり、個片化するためのダイシング用の接着シートを貼付したりすることが行われている。
【0003】
特許文献1には、押圧部材により接着シートに押圧力を付与して被着体に接着シートを貼付する装置が開示され、変形許容部が初期形状に対して変形することで、押圧面を介して接着シートに押圧力を付与している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−152424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のシート貼付装置の場合、被着体の外縁領域の押圧力が不足するという問題がある。これを図5を用いて説明すると、接着シートAS及び被着体WFが重なった重なり領域(以下、単に「重なり領域」という場合がある)AWの外縁AW1から変形許容部100が外側に延在しているので、変形許容部100を変形させて接着シートASに押圧力を付与したときに、当該変形許容部100が接着シートASの上面よりも下方に位置するように変形する。このような場合、重なり領域AWの外縁AW1が支点、外縁AW1よりも外側の変形許容部100が力点、外縁AW1よりも内側の変形許容部100が作用点となって、変形許容部100における重なり領域AWの外縁領域に対応する部分に浮き上がる方向の力が加わり、当該重なり領域AWの外縁領域の押圧力が不足する。このため、接着シートASは、その外縁領域が簡単に被着体WFから剥がれたり、外縁領域に気泡が介在された状態で被着体WFに貼付されたりしてしまう場合がある。このような場合、例えば、変形許容部100で被着体WFに接着シートASを押圧した後に、接着シートAS上を押圧ローラで押圧する方策も考慮されるが、この場合、重なり領域AWの外縁領域全体を同時に押圧することができず、単位時間当たりの処理能力が低下する上、被着体WF全体を押圧することとなるので、当該被着体WFにストレスを与える可能性もある。
【0006】
本発明の目的は、単位時間当たりの処理能力が低下すること及び被着体にストレスを与えることを極力抑え、重なり領域における外縁領域の押圧力が不足することを防止して接着シートを確実に被着体に貼付することができるシートの貼付装置及び貼付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、所定の貼付空間で被着体の被着面に接着シートの接着面を対向配置させ、被着体及び接着シートに相対接近する方向の押圧力を付与することで、被着面に接着シートを貼付するシート貼付装置であって、変形可能な変形部材を備え、当該変形部材を間に挟んで前記貼付空間の反対側に位置する密閉空間を当該貼付空間よりも高圧にすることで、当該変形部材を変形させて前記被着面に接着シートを押圧する押圧手段と、
環状の押圧面を備え、前記押圧手段とは別に、前記接着シート及び被着体が重なった重なり領域の外縁領域を押圧する再押圧手段とを備え、当該再押圧手段は、前記変形部材を介して前記重なり領域の外縁領域を押圧する、という構成を採っている。
【0009】
また、本発明は、所定の貼付空間で被着体の被着面に接着シートの接着面を対向配置させ、被着体及び接着シートに相対接近する方向の押圧力を付与することで、被着面に接着シートを貼付するシート貼付方法であって、変形可能な変形部材を間に挟んで前記貼付空間の反対側に位置する密閉空間を当該貼付空間よりも高圧にすることで、当該変形部材を変形させて前記被着面に接着シートを押圧する工程と、前記変形部材を変形させる押圧工程とは別に、前記接着シート及び被着体が重なった重なり領域の外縁領域を環状の押圧面を備えた再押圧手段で前記変形部材を介して前記重なり領域の外縁領域を押圧する工程とを有する、という手法を採っている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、重なり領域の外縁領域を再押圧手段で押圧するので、単位時間当たりの処理能力が低下すること及び被着体にストレスを与えることを極力抑え、重なり領域における外縁領域の押圧力が不足することを防止して接着シートを確実に被着体に貼付することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係るシート貼付装置の概略正面図。
図2図1のシート貼付装置の動作説明図。
図3】第1変形例を示す概略正面図。
図4】第2変形例を示す概略正面図。
図5】従来のシート貼付装置における不具合例を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な図1の手前方向から観た場合を基準とし、方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸の矢印方向であって紙面から手前に向かう方向で「後」がその逆方向とする。
【0014】
図1において、実施形態に係るシート貼付装置10は、所定の貼付空間SP1(図2(A)参照)で被着体としてのウエハWFの被着面WF1に接着シートASの接着面ADを対向配置させ、当該ウエハWF及び接着シートASに相対接近する方向の押圧力を付与することで、被着面WF1に接着シートASを貼付する装置であって、変形可能な変形部材21を備え、当該変形部材21を間に挟んで貼付空間SP1の反対側に位置する密閉空間SP2(図2(B)参照)を当該貼付空間SP1よりも高圧にすることで、当該変形部材21を変形させて被着面WF1に接着シートASを押圧する押圧手段20と、環状の押圧面31Aを備え、押圧手段20とは別に、接着シートAS及びウエハWFが重なった重なり領域AWの外縁領域を押圧する再押圧手段30と、ウエハWFを下方から支持する被着体支持手段40とを備えている。
【0015】
押圧手段20は、平面視略円形に設けられたゴムや樹脂等によって変形可能に設けられるとともに、図示しない電圧印加手段のクーロン力によって接着シートASをその下面で保持可能な所謂静電チャック機能を備えた変形部材21と、変形部材21の外縁領域をその下面で支持する上壁22A及び当該上壁22Aの外縁に連なる側壁22Bからなる下部開放型の上ケース22と、上ケース22をその出力軸23Aで支持する駆動機器としての直動モータ23と、密閉空間SP2に連通された減圧ポンプや真空エジェクタ等の減圧手段24と、密閉空間SP2の圧力を検知可能な圧力センサやロードセル等の圧力検知手段25とを備え、変形部材21の上面と上壁22Aの下面とで密閉された密閉空間SP2が形成され、上壁22Aを介して密閉空間SP2に減圧手段24が連通されている。尚、上ケース22の上壁22Aの下面には、再押圧部材31を受容する凹溝22Cが形成されている。また、減圧手段24は、密閉空間SP2に大気を導入可能に設けられている。
【0016】
再押圧手段30は、その下面が押圧面31Aとされた環状の再押圧部材31と、再押圧部材31をその出力軸32Aで支持する駆動機器としての直動モータ32とを備えている。尚、再押圧部材31の厚みは、凹溝22Cの段部22Dの深さと略同一寸法に設定されることで、上壁22Aの底面と押圧面31Aとが同一平面に位置するようになるので、変形部材21が上壁22Aの底面に接している状態で当該変形部材21の面がフラットに維持され、当該変形部材21が損傷することを防止するようになっている。
【0017】
被着体支持手段40は、駆動機器としての直動モータ41と、直動モータ41の出力軸41Aに支持されるとともに、図示しない電圧印加手段のクーロン力によってウエハWFをその上面で保持可能な所謂静電チャック機能を備えたテーブル42と、直動モータ41をその上面で支持する底壁43A及び側壁43Bからなる上部開放型の下ケース43と、変形部材21の下面と上ケース22と下ケース43とで形成される貼付空間SP1に連通された減圧ポンプや真空エジェクタ等の減圧手段44と、貼付空間SP1の圧力を検知可能な圧力センサやロードセル等の圧力検知手段45とを備えている。尚、減圧手段44は、貼付空間SP1に大気を導入可能に設けられている。
【0018】
次に、本実施形態におけるシート貼付装置10を用いた接着シートASの貼付方法について説明する。
【0019】
先ず、図1に示すように、上下ケース22、43が離隔した状態で、人手または多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない搬送手段等によって、接着シートASを変形部材21の下面に当接させると、押圧手段20が図示しない電圧印加手段を駆動し、クーロン力によって接着シートASを保持する。次に、人手または図示しない搬送手段等によって、テーブル42上にウエハWFを載置すると、被着体支持手段40が図示しない電圧印加手段を駆動し、クーロン力によってウエハWFを保持する。次いで、押圧手段20が直動モータ23を駆動し、上ケース22を下降させて図2(A)に示すように、貼付空間SP1を形成する。その後、押圧手段20及び被着体支持手段40が減圧手段24、44を駆動し、密閉空間SP2及び貼付空間SP1を同じ減圧率で減圧し、各圧力検知手段25、45によって密閉空間SP2及び貼付空間SP1が所定の減圧状態(第1圧力)となったことが検知されると、押圧手段20及び被着体支持手段40が減圧手段24、44の駆動を停止する。次に、被着体支持手段40が直動モータ41を駆動し、テーブル42を所定の位置にまで上昇させた後、押圧手段20が減圧手段24を駆動し、密閉空間SP1に大気を徐々に導入することで、密閉空間SP1を貼付空間SP2よりも高圧にする。これにより、変形部材21を変形させ、図2(B)に示すように、接着シートASの中央部をウエハWFの被着面WF1中央部に当接させた後、その貼付領域を徐々に外側に広げて行き、図2(C)に示すように、接着シートAS全体を被着面WF1に押圧する。これにより、接着シートASと被着面WF1との間の空気が外方に追い出されながら貼付が行われるので、当該接着シートASと被着面WF1との間に気泡が形成されることを防止することができる。
【0020】
そして、密閉空間SP2の圧力を更に高め、圧力検知手段25によって密閉空間SP2の圧力が所定の減圧状態(第2圧力)となったことが検知されると、押圧手段20が減圧手段24の駆動を停止する。このとき、図2(D)に示すように、変形部材21の一部が接着シートASの上面よりも下方に位置するように変形するので、変形部材21における重なり領域AWの外縁領域に対応する部分に浮き上がる方向の力が加わり、当該重なり領域AWにおける外縁領域の押圧力が不足する。そこで、再押圧手段30が、直動モータ32を駆動し、再押圧部材31を下降させて押圧面31Aで重なり領域AWの外縁領域を押圧する。なお、変形部材21が変形する間は、被着体支持手段40が減圧手段44を駆動し、圧力検知手段45の検知結果に基づいて貼付空間SP1の圧力を第1圧力で維持するように制御する。
【0021】
再押圧部材31の押圧力が所定の押圧力に達したことを圧力センサやロードセル等の図示しない検知手段が検知すると、押圧手段20が図示しない電圧印加手段の駆動を停止し、接着シートASの保持を解除する。その後、再押圧手段30が、直動モータ32を駆動し、再押圧部材31を上昇させるとともに、押圧手段20が減圧手段24を駆動し、密閉空間SP2が第1圧力となるまで減圧することで、再押圧部材31及び変形部材21が図2(A)で示す状態に戻る。その後、押圧手段20及び被着体支持手段40が減圧手段24、44を駆動し、密閉空間SP2及び貼付空間SP1を同じ加圧率で加圧し(大気を導入し)、各圧力検知手段25、45によって大気圧となったことが検知されると、押圧手段20及び被着体支持手段40が減圧手段24、44の駆動を停止する。そして、押圧手段20が直動モータ23を駆動し、上ケース22を上昇させた後、被着体支持手段40が図示しない電圧印加手段の駆動を停止し、人手または図示しない搬送手段等によって、接着シートASが貼付されたウエハWFを次の工程に搬送し、以降上述と同様の動作が繰り返される。
【0022】
従って、このような実施形態によれば、重なり領域AWの外縁領域を再押圧手段30で押圧するので、単位時間当たりの処理能力が低下すること及びウエハWFにストレスを与えることを極力抑え、重なり領域AWにおける外縁領域の押圧力が不足することを防止して接着シートASを確実にウエハWFに貼付することができる。
【0023】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。
例えば、変形部材21は、弾性変形可能な部材であってもよいし、完全に又は部分的に元の形状に戻ることのない部材であってもよい。
また、変形部材21の材質や、形状、厚さ、大きさは適宜に選択することができる。
更に、変形部材21やテーブル42は、吸引、接着、メカチャック等によって接着シートASやウエハWFを保持する構成であってもよい。
また、押圧手段は、接着シートAS全体を同時にウエハWFに押圧する構成、或いは、接着シートASの右から左又は左から右、前から後ろ又は後ろから前に徐々に押圧する構成であってもよい。
更に、押圧手段が押圧する側は、接着シートAS側でもよいし、ウエハWF側でもよいし、それら両方でもよい。
また、減圧手段24、44に代えて液体やジェル等の空気以外の流体によって密閉空間SP1及び貼付空間SP2を加減圧する構成のものを採用してもよい。
更に、押圧手段20は、被着体支持手段40とで第2空間SP2を形成することのない構成であってもよい。
【0024】
また、再押圧手段は、図3に示すように、変形部材21と同様の部材で構成された環状の環状変形部材33と、当該環状変形部材33と上壁22Aとの間に形成される密閉された再押圧空間SP3に連通された減圧ポンプや真空エジェクタ等の減圧手段34と、密閉空間SP2の圧力を検知可能な圧力センサやロードセル等の圧力検知手段35とで構成された再押圧手段30Aとしてもよい。なお、減圧手段34は、再押圧空間SP3に大気を導入可能に設けられている。
この場合、変形部材21で接着シートAS全体を被着面WF1に押圧した後、再押圧手段30Aが圧力検知手段35の検知結果を基に、減圧手段34を駆動し、環状変形部材33を変形させてその下面である押圧面33Aで重なり領域AWの外縁領域を押圧する。なお、環状変形部材33が変形する間は、押圧手段20が減圧手段24を駆動し、圧力検知手段25の検知結果に基づいて密閉空間SP2の圧力を第2圧力で維持するように制御する。また、変形部材21が損傷することを防止するために、変形部材21が上壁22Aの底面に接している状態で当該変形部材21の面がフラットに維持されるように、環状変形部材33の厚みを上壁22Aの下面に形成された凹溝22Eの深さと略同一寸法に設定するとよい。
【0025】
更に、再押圧手段は、図4に示すように、上壁22Aから突出した環状の環状突出部材36によって構成された再押圧手段30Bとしてもよい。この場合、変形部材21で接着シートAS全体を被着面WF1に押圧した後、被着体支持手段40が直動モータ41を駆動し、ウエハWF及び接着シートASを環状突出部材36に相対接近させて、当該環状突出部材36での下面である押圧面36Aで重なり領域AWの外縁領域を押圧する。なお、押圧手段20が直動モータ23を駆動し、ウエハWF及び接着シートASを環状突出部材36に相対接近させてもよいし、押圧手段20及び被着体支持手段40が直動モータ23、41を駆動し、ウエハWF及び接着シートASを環状突出部材36に相対接近させてもよい。このとき、側壁22Bはない方がよい。また、ウエハWF及び接着シートASを環状突出部材36に相対接近させる間は、押圧手段20が減圧手段24を駆動し、圧力検知手段25の検知結果に基づいて密閉空間SP2の圧力を第2圧力で維持するように制御する。
【0026】
また、再押圧部材の形状は、被着体の形状に応じて種々の環形状、例えば、多角形や楕円形の環形状等とすることができる上、周囲全体として繋がったクローズドループ形状(周状)であってもよいし、部分的に切り欠かれて離散配置されるものであってもよい。
更に、再押圧部材を構成する材料は、金属、樹脂、ゴム、木材、陶器等、特に限定されることはない。
また、再押圧部材の押圧面を変形可能な部材で構成し、内周縁側が先に変形部材21に当接し、押圧力が増すにつれて外周縁側が変形部材21に当接する断面視テーパー型とし、再押圧部材によっても、接着シートASと被着面WF1との間の空気が外方に追い出されながら貼付できるように構成してもよい。
更に、再押圧部材の押圧面は、曲面であってもよく、この場合も、押圧面は変形可能な部材を採用することが好ましい。
【0027】
更に、被着体支持手段40は、テーブル42を上昇させる直動モータ41を設けなくてもよいし、別の装置でウエハWFを支持する場合、本願のシート貼付装置10において被着体支持手段40はなくてもよい。
また、貼付空間SP2を減圧することなく、密閉空間SP1にのみに空気等を送り、ウエハWF及び接着シートASに所定の押圧力を付与する構成としてもよいし、貼付空間SP1を大気圧状態や大気圧よりも高圧にした状態で、密閉空間SP2を貼付空間SP1よりも更に高圧にしてウエハWF及び接着シートASに所定の押圧力を付与する構成としてもよい。
更に、第1圧力、第2圧力は、変形部材21を変形させて接着シートASをウエハWFに押圧して貼付できれば、任意に設定することができるし、第3圧力も任意に設定することができる。
また、接着シートASは、上下ケース22、43の外側まで連続した帯状のシートであってもよく、左右方向に繰出されることで上下ケース22、43間にセットされるとともに、接着シートASが貼付されたウエハWFを次の工程に送る構成であってもよいし、ウエハWFに貼付された帯状のシートを所定形状に切断する適宜な切断手段を採用してもよい。
【0028】
また、本発明における接着シートASおよび保持対象物の材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、接着シートASは、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態に限定されることはなく、感熱接着性のものが採用された場合は、当該接着シートASを加熱する適宜な加熱手段を設ければよい。また、このような接着シートASは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材シートと接着剤層との間に中間層を有するもの、基材シートの上面にカバー層を有する等3層以上のもの、更には、基材シートを接着剤層から剥離することのできる所謂両面接着シートのようなものであってもよく、両面接着シートは、単層又は複層の中間層を有するものや、中間層のない単層又は複層のものであってよい。
また、保持対象物としては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂板等、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートASを機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意の形状の任意のシート、フィルム、テープ等を前述のような任意の保持対象物に貼付することができる。
【0029】
更に、本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、再押圧手段は、環状の押圧面を備え、押圧手段とは別に、接着シート及び被着体が重なった重なり領域の外縁領域を押圧できるものであれば、出願当初の技術常識に照らし合わせ、その技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(他の手段および工程についての説明は省略する)。
【0030】
また、前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダ及びロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる(実施形態で例示したものと重複するものもある)。
【符号の説明】
【0031】
10 シート貼付装置
AS 接着シート
AW 重なり領域
SP1 貼付空間
SP2 密閉空間
WF ウエハ
WF1 被着面
20 押圧手段
21 変形部材
30,30A,30B 再押圧手段
31 再押圧部材
31A 押圧面
図1
図2
図3
図4
図5