特許第6204872号(P6204872)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6204872
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】内視鏡
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/018 20060101AFI20170914BHJP
   G02B 23/24 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   A61B1/018 512
   G02B23/24 A
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-86524(P2014-86524)
(22)【出願日】2014年4月18日
(65)【公開番号】特開2015-204972(P2015-204972A)
(43)【公開日】2015年11月19日
【審査請求日】2016年12月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000113263
【氏名又は名称】HOYA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083286
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 邦夫
(74)【代理人】
【識別番号】100166408
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 邦陽
(72)【発明者】
【氏名】沼澤 吉延
【審査官】 磯野 光司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−010672(JP,A)
【文献】 特開2013−188415(JP,A)
【文献】 特開2004−101132(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00−1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部と体内挿入部の間に延びる処置具挿通チャンネル;
前記処置具挿通チャンネルの前記操作部側の基端部に設けられた樹脂製のカラー部材;及び
前記樹脂製のカラー部材に前記処置具挿通チャンネルと同軸に支持された金属製の口金部材;を備え、
前記金属製の口金部材と前記樹脂製のカラー部材は、互いに嵌合する非円形凸嵌合部と非円形凹嵌合孔をそれぞれ有する内視鏡において、
前記非円形凸嵌合部は、前記金属製の口金部材の軸線を中心とする円筒面の一部からなる円形凸筒状面と、この円形凸筒状面の不存在部分において該円形凸筒状面の延長面の径方向外方に突出する複数の回り止め凸部とを有すること;及び
前記非円形凹嵌合孔は、前記円形凸筒状面に対応して互いに係合する円形凹筒状面と、前記複数の回り止め凸部に対応して互いに係合する前記円形凹筒状面の延長面の径方向外方に突出する複数の回り止め凹部とを有すること;
を特徴とする内視鏡。
【請求項2】
請求項1記載の内視鏡において、
前記複数の回り止め凸部と前記複数の回り止め凹部は、その軸線が前記金属製の口金部材の軸線と平行な半円柱状をなしている内視鏡。
【請求項3】
請求項1または2記載の内視鏡において、
前記複数の回り止め凸部と前記複数の回り止め凹部は、前記金属製の口金部材の軸線に対して回転対称に形成されている内視鏡。
【請求項4】
請求項2または3記載の内視鏡において、
前記複数の回り止め凸部は、前記金属製の口金部材とは別部材からなる複数の円柱ピンからなり、前記金属製の口金部材には、前記複数の円柱ピンを嵌合させる複数の円柱ピン支持孔が形成されている内視鏡。
【請求項5】
請求項4記載の内視鏡において、
前記複数の円柱ピン支持孔は、その直径部分が、前記円形凸筒状面の延長面の内側に位置している内視鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作部と体内挿入部の間に延びる処置具挿通チャンネルを有する内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
操作部と体内挿入部の間に延びる処置具挿通チャンネルを設け、この処置具挿通チャンネルを介して各種の処置具を被検者の体内に導入することにより、各種の診断や処置等を行う内視鏡が知られている。
【0003】
処置具挿通チャンネルの先端側は、体内挿入部の先端部に形成されたチャンネル開口に連通しており、同処置具挿通チャンネルの基端側は、チャンネル分岐部を経て、一方が操作部の処置具挿通口に連通し、他方が吸引管路に連通している。吸引管路は吸引装置に接続されており、チャンネル開口から被検者の体液等を吸引してこれを取り除けるようになっている。
【0004】
処置具挿通口には一般に、処置具を装着するためのルアー口金(口金部材)が装着される。ルアー口金に装着する処置具の代表的なものとして、超音波内視鏡用穿刺針装置の穿刺針導入用の処置具アタッチメントが知られている。同アタッチメントは二条ねじ構造によりルアー口金にねじ込み固定されるもので、この処置具アタッチメントを介して穿刺針を処置具挿通口から導入する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特公平4−17649号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、本発明者の鋭意研究によると、従来の内視鏡にあっては、ルアー口金に対して処置具(処置具アタッチメント)を装着する度に繰り返し掛けられるねじ込み圧力(トルク)に起因して、次のような技術課題が発生することが判明した。
【0007】
すなわち、従来の内視鏡にあっては、金属製のルアー口金は、処置具挿通チャンネルの操作部側の基端部に設けられた樹脂製のカラー部材に支持されており、ルアー口金のDカット嵌合部とカラー部材のDカット嵌合孔(非円形凸嵌合部と非円形凹嵌合孔)を互いに嵌合させることで、両部材の回転止めの役目を持たせている。
【0008】
ところが、上述したように、Dカット嵌合部を有するルアー口金が金属製であり、Dカット嵌合孔を有するカラー部材が樹脂製であるため、ルアー口金に対して処置具(処置具アタッチメント)を装着する度に繰り返し掛けられるねじ込み圧力(トルク)によって、カラー部材のDカット嵌合孔が破壊され、ルアー口金がカラー部材に対して相対回転する不具合が発生してしまう。より具体的に、カラー部材のDカット嵌合孔のうち、その曲面部と平面部の境界エッジ部(4箇所の境界エッジ部のうち周方向に隣接せずに対向する2箇所の境界エッジ部)にねじ込み圧力(トルク)が局所的に集中することで、この境界エッジ部を起点として、Dカット嵌合孔が削ぎ落とされてしまう(掘り込まれてしまう)のである。
【0009】
本発明は、以上の問題意識に基づいてなされたものであり、口金部材に対して処置具(処置具アタッチメント)を装着する度に繰り返し掛けられるねじ込み圧力(トルク)を分散させて、口金部材を支持するカラー部材の破壊ひいては口金部材がカラー部材に対して相対回転する不具合を防止することができる内視鏡を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の内視鏡は、操作部と体内挿入部の間に延びる処置具挿通チャンネル;前記処置具挿通チャンネルの前記操作部側の基端部に設けられた樹脂製のカラー部材;及び前記樹脂製のカラー部材に前記処置具挿通チャンネルと同軸に支持された金属製の口金部材;を備え、前記金属製の口金部材と前記樹脂製のカラー部材は、互いに嵌合する非円形凸嵌合部と非円形凹嵌合孔をそれぞれ有する内視鏡において、前記非円形凸嵌合部は、前記金属製の口金部材の軸線を中心とする円筒面の一部からなる円形凸筒状面と、この円形凸筒状面の不存在部分において該円形凸筒状面の延長面(該円形凸筒状面を含む仮想円筒)の径方向外方に突出する複数の回り止め凸部とを有すること;及び前記非円形凹嵌合孔は、前記円形凸筒状面に対応して互いに係合する円形凹筒状面と、前記複数の回り止め凸部に対応して互いに係合する前記円形凹筒状面の延長面(前記円形凹筒状面を含む仮想円筒)の径方向外方に突出する複数の回り止め凹部とを有すること;を特徴としている。
【0011】
前記複数の回り止め凸部と前記複数の回り止め凹部は、その軸線が前記金属製の口金部材の軸線と平行な半円柱状をなしていることが好ましい。
【0012】
前記複数の回り止め凸部と前記複数の回り止め凹部は、前記金属製の口金部材の軸線に対して回転対称に形成されていることが好ましい。
【0013】
前記複数の回り止め凸部を、前記金属製の口金部材とは別部材からなる複数の円柱ピンから構成し、前記金属製の口金部材に、前記複数の円柱ピンを嵌合させる複数の円柱ピン支持孔を形成することができる。
【0014】
前記複数の円柱ピン支持孔は、その直径部分が、前記円形凸筒状面の延長面の内側に位置していることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の内視鏡によれば、口金部材に対して処置具(処置具アタッチメント)を装着する度に繰り返し掛けられるねじ込み圧力(トルク)を分散させて、口金部材を支持するカラー部材の破壊ひいては口金部材がカラー部材に対して相対回転する不具合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施形態による超音波内視鏡の全体構成を示す図である。
図2】把持操作部の処置具挿通部を拡大して示す斜視図である。
図3】把持操作部の処置部挿通部にカラー部材を組み付けた状態を示す第1の斜視図である。
図4】把持操作部の処置部挿通部にカラー部材を組み付けた状態を示す第2の斜視図である。
図5】把持操作部の処置部挿通部にカラー部材とルアー口金を組み付けた状態を示す斜視図である。
図6】ルアー口金の非円形凸嵌合部とカラー部材の非円形凹嵌合孔の嵌合部を拡大して示す図である。
図7】把持操作部の処置部挿通部にカラー部材とルアー口金とリテーナ部材を組み付けた状態を示す斜視図である。
図8図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。
図9】把持操作部の処置部挿通部にカラー部材とルアー口金とリテーナ部材を組み付ける前の状態を示す斜視図である。
図10】複数の円柱ピンとルアー口金の複数の円柱ピン支持孔を嵌合させる前の状態を示す斜視図である。
図11】複数の円柱ピンとルアー口金の複数の円柱ピン支持孔を嵌合させた後の状態を示す斜視図である。
図12】本発明の第2実施形態を示す図10図11に対応する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第1実施形態)
図1図11を参照して、本発明の第1実施形態による超音波内視鏡(内視鏡)10について説明する。以下の説明中の超音波内視鏡10の前後方向は、体内挿入部30の先端側を「前方」、ユニバーサルチューブ40と超音波画像伝送用チューブ50の先端側を「後方」としている。
【0018】
図1に示すように、超音波内視鏡10は、操作者が把持する把持操作部(操作部)20と、把持操作部20から前方に延出する可撓性のある体内挿入部30と、把持操作部20から二股に分岐して後方に延出するユニバーサルチューブ40および超音波画像伝送用チューブ50とを有している。体内挿入部30は、先端側から順に、先端硬性部31と、湾曲部32と、可撓管部33とを有している。ユニバーサルチューブ40の先端部にはコネクタ部(図示せず)が設けられており、このコネクタ部は電子内視鏡用プロセッサ(図示せず)に対して接続可能である。超音波画像伝送用チューブ50の先端部にはコネクタ部(図示せず)が設けられており、このコネクタ部は超音波診断装置(図示せず)に対して接続可能である。電子内視鏡用プロセッサと超音波診断装置はともにモニタ(図示せず)に接続されている。
【0019】
超音波内視鏡10にはライトガイドファイバ(図示せず)が内蔵されており、このライトガイドファイバは、体内挿入部30(先端硬性部31、湾曲部32、可撓管部33)、把持操作部20およびユニバーサルチューブ40を通って、ユニバーサルチューブ40の先端部に設けられたコネクタ部から突出するライトガイドスリーブ(図示せず)の内部まで延びている。ユニバーサルチューブ40の先端部に設けられたコネクタ部が電子内視鏡用プロセッサに接続されると、ライトガイドファイバは、電子内視鏡用プロセッサに内蔵された光源ランプ(図示せず)と光学的に接続される。そして、光源ランプから発せられた照明光は、ライトガイドファイバ内を導かれ、体内挿入部30の先端硬性部31の前端面に設けられた照明レンズ(図示せず)によって所定の配光で外方に出射される。
【0020】
体内挿入部30の先端硬性部31の前端面には、被写体光を取り込む対物レンズ(図示せず)が設けられており、その直後に、被写体の画像信号を取得する撮像素子(図示せず)が設けられている。撮像素子が取得した被写体の画像信号は、信号伝送ケーブル(図示せず)を介して伝送され、電子内視鏡用プロセッサの画像処理部(図示せず)に出力される。画像処理部は、入力した画像信号に所定の画像処理を施して撮影画像とし、これをモニタに表示し、画像メモリ(図示せず)に記憶する。
【0021】
図1に示すように、体内挿入部30の先端硬性部31には、正面視環状をなす超音波プローブ55が取り付けられている。この超音波プローブ55は、例えば、いずれも環状形状をなすバッキング材、圧電素子および音響レンズを径方向に重ねて一体化することにより構成される。超音波プローブ55が取得した超音波画像が超音波画像伝送用チューブ50を介して超音波診断装置に伝送されることで、超音波診断が行われる。
【0022】
把持操作部20には、湾曲操作レバー21と、吸引ボタン22と、送気送水ボタン23とが設けられている。湾曲操作レバー21は、体内挿入部30の湾曲部32を上下左右方向に湾曲させるためのレバーである。吸引ボタン22は、体内挿入部30の先端硬性部31に設けられたチャンネル開口(図示せず)から被検者の体液等を吸引してこれを取り除くためのボタンである。送気送水ボタン23は、体内挿入部30の先端硬性部31に設けられた対物レンズや照明レンズ(図示せず)に送気送水するためのボタンである。
【0023】
超音波内視鏡10は、把持操作部20と体内挿入部30の間に延びる処置具挿通チャンネル60を有している。処置具挿通チャンネル60の先端側は、体内挿入部30の先端硬性部31に設けられたチャンネル開口(図示せず)に連通している。処置具挿通チャンネル60の基端側は、チャンネル分岐部62を経て、一方が把持操作部20に突設された処置具挿通部70に連通し、他方が吸引装置(図示せず)に接続された吸引管路64に連通している。吸引ボタン22を操作して吸引装置を作動させることにより、体内挿入部30の先端硬性部31に設けられたチャンネル開口から被検者の体液等を吸引してこれを取り除くことができる。
【0024】
把持操作部20に突設された処置具挿通部70は、可撓性を有する穿刺針(図示せず)を処置具挿通チャンネル60に挿入するための筒状をなしている。処置具挿通部70から処置具挿通チャンネル60に挿入された穿刺針は、処置具挿通チャンネル60の先端開口(体内挿入部30の先端硬性部31に設けられたチャンネル開口)から外方に突出させることができる。図1は、処置具挿通部70にキャップ部材72を被せた状態を描いており、図2図11は、処置具挿通部70にキャップ部材72を被せていない状態を描いている。
【0025】
以下、図2図11を参照して、把持操作部20に突設された処置具挿通部70について詳細に説明する。
【0026】
処置具挿通部70は、その筒状部74の内部に、カラー部材80と、ルアー口金(口金部材)90と、リテーナ部材100とを収納して構成されている。
【0027】
カラー部材80は、処置具挿通チャンネル60の把持操作部20側の基端部(一方の基端部)に設けられ、処置具挿通部70の筒状部74に最小クリアランスで嵌め込まれた筒状部材からなる。カラー部材80は、例えば、変性PPO等の樹脂材料からなる。
【0028】
ルアー口金90は、カラー部材80に処置具挿通チャンネル60と同軸に支持されている。ルアー口金90は、穿刺針導入用の処置具アタッチメント(図示せず)を二条ねじ構造によりねじ込み固定するための筒状部材からなる。より具体的に、処置具アタッチメントの筒状突起(図示せず)をルアー口金90の筒状部90Xに挿入し、処置具アタッチメントの二条ねじ(図示せず)をルアー口金90の一対のフランジ部90Yに螺合させることで、ルアー口金90と穿刺針導入用の処置具アタッチメント(図示せず)がねじ込み固定される。ルアー口金90は、例えば、ステンレス鋼等の金属材料からなる。
【0029】
リテーナ部材100は、処置具挿通部70の筒状部74の内部に収納したカラー部材80とルアー口金90を押さえ付けて固定するための筒状部材からなる。すなわち、リテーナ部材100の外周面には雄ねじ部102が形成されており、処置具連通部70の筒状部74の内周面には雌ねじ部76が形成されていて、これら雄ねじ部102と雌ねじ部76を螺合させることにより、処置具挿通部70の筒状部74の内部に収納したカラー部材80とルアー口金90を押さえ付けて固定することができる(図2図9)。
【0030】
金属製のルアー口金90と樹脂製のカラー部材80は、互いに嵌合する非円形凸嵌合部91と非円形凹嵌合孔81をそれぞれ有している。
【0031】
非円形凸嵌合部91は、ルアー口金90の軸線O(図6)を中心とする円筒面の一部からなる円形凸筒状面92と、この円形凸筒状面92の不存在部分において円形凸筒状面92の延長面(円形凸筒状面92を含む仮想円筒)の径方向外方に突出する6つの回り止め凸部93とを有している。6つの回り止め凸部93は、その軸線がルアー口金90の軸線と平行な半円柱状をなしている。6つの回り止め凸部93は、この実施形態では、3つずつがグループとされて、ルアー口金90の半割エリア内に等間隔で、かつグループ同士の間にはグループ内の配置間隔より大きい間隔が形成されるように、ルアー口金90の軸線Oに対して回転対称に形成されている。
【0032】
図10図11に示すように、6つの回り止め凸部93は、ルアー口金90とは別部材(但しルアー口金90と同一の金属材料からなることが好ましい)からなる6つの円柱ピン94からなり、ルアー口金90には、この6つの円柱ピン94を嵌合させる6つの円柱ピン支持孔95が形成されている。6つの円柱ピン94を6つの円柱ピン支持孔95にそれぞれ嵌合させて両者を接着することにより、6つの回り止め凸部93が形成される。このように、ルアー口金90とは別部材からなる6つの円柱ピン94を用いて6つの回り止め凸部93を構成することで、従来品のルアー口金に円柱ピン支持孔の追加工(後加工)を施してそこに円柱ピンを嵌合および接着するだけで簡単に6つの回り止め凸部93を形成することができる。
【0033】
6つの円柱ピン支持孔95は、その直径部分が、円形凸筒状面92の延長面(円形凸筒状面92を含む仮想円筒)の内側に位置していることが好ましい。これにより、6つの円柱ピン94を6つの円柱ピン支持孔95にそれぞれ嵌合させた後に、6つの円柱ピン94が6つの円柱ピン支持孔95から径方向に脱落するのを確実に防止することができる。
【0034】
非円形凹嵌合孔81は、円形凸筒状面92に対応してこれと互いに係合する円形凹筒状面82と、6つの回り止め凸部93(6つの円柱ピン94)に対応してこれと互いに係合する円形凹筒状面82の延長面(円形凹筒状面82を含む仮想円筒)の径方向外方に突出する6つの回り止め凹部83とを有している。6つの回り止め凹部83は、その軸線がルアー口金90の軸線と平行な半円柱状をなしている。6つの回り止め凹部83は、ルアー口金90の軸線に対して回転対称に形成されている。
【0035】
以上のように構成された超音波内視鏡10を使用して、超音波内視鏡用穿刺針による検査を行うときには、超音波内視鏡10を被検者の体内の検査対象部位の近傍まで挿入するとともに、ルアー口金90に対して穿刺針導入用の処置具アタッチメント(図示せず)を二条ねじ構造によりねじ込み固定する。すなわち、処置具アタッチメントをルアー口金90の筒状部90Xに挿入し、処置具アタッチメントの二条ねじ(図示せず)をルアー口金90の一対のフランジ部90Yに螺合させることで、ルアー口金90と穿刺針導入用の処置具アタッチメントをねじ込み固定する。そして穿刺針を、処置具アタッチメントを介して処置具挿通部70から処置具挿通チャンネル60に挿入し、処置具挿通チャンネル60の先端開口(体内挿入部30の先端硬性部31に設けられたチャンネル開口)から外方に突出させ、被検者の体内の観察対象部位に穿刺して組織を採取する。
【0036】
いま、ルアー口金90に対して処置具アタッチメントを二条ねじ構造によりねじ込み固定する際に掛けられるねじ込み圧力(トルク)に注目する。このねじ込み圧力(トルク)は、ルアー口金90の非円形凸嵌合部91の6つの回り止め凸部93(6つの円柱ピン94)とカラー部材80の非円形凹嵌合孔81の6つの回り止め凹部83との嵌合部(6箇所)で分散されるため、ルアー口金90を支持するカラー部材80の破壊ひいてはルアー口金90がカラー部材80に対して相対回転する不具合を防止することができる。この作用効果は、6つの回り止め凸部93と6つの回り止め凹部83をその軸線がルアー口金90の軸線と平行な半円柱状に形成することでより一層顕著に得ることができる。ちなみに、円形凸筒状面92と円形凹筒状孔82の嵌合部は、回り止め凸部93(円柱ピン94)と回り止め凹部83の嵌合部よりも大きなクリアランスを持って緩嵌合されているため、ルアー口金90に掛けられるねじ込み圧力(トルク)を分散させる機能を果たすことは無い。
【0037】
(第2実施形態)
図12を参照して、本発明の第2実施形態による超音波内視鏡(内視鏡)10について説明する。この第2実施形態は、第1実施形態のように、ルアー口金90とは別部材からなる6つの円柱ピン94を用いて6つの回り止め凸部93を構成するのではなく、ルアー口金90に円形凸筒状面92と6つの回り止め凸部93を一体的に形成したものである。これにより、ルアー口金90を低コストで簡単に大量生産することが可能になる。
【0038】
以上の第1実施形態及び第2実施形態では、ルアー口金90に6つの回り止め凸部93を形成した場合を例示して説明したが、回り止め凸部の数はこれに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能である。例えば、ルアー口金90に2〜5つ又は7つ以上の回り止め凸部を形成する態様も可能である。
【0039】
以上の第1実施形態及び第2実施形態では、6つの回り止め凸部93をルアー口金90の軸線に対して回転対称に形成した場合を例示して説明したが、回り止め凸部は必ずしも回転対称に配置する必要はなく、種々の設計変更が可能である。
【0040】
以上の第1実施形態及び第2実施形態では、6つの回り止め凸部93と6つの回り止め凹部83をその軸線がルアー口金90の軸線と平行な半円柱状に形成した場合を例示して説明したが、回り止め凸部と回り止め凹部の形状はこれに限定されるものではない。すなわち、回り止め凸部と回り止め凹部の形状は、ルアー口金90に対して処置具(処置具アタッチメント)を装着する度に繰り返し掛けられるねじ込み圧力(トルク)を分散させて、ルアー口金90を支持するカラー部材80の破壊ひいてはルアー口金90がカラー部材80に対して相対回転する不具合を防止できる限りにおいて、適宜の設計変更が可能である。例えば半球状突起を回り止め凸部とすることもできる。
【符号の説明】
【0041】
10 超音波内視鏡(内視鏡)
20 把持操作部(操作部)
21 湾曲操作レバー
22 吸引ボタン
23 送気送水ボタン
30 体内挿入部
31 先端硬性部
32 湾曲部
33 可撓管部
40 ユニバーサルチューブ
50 超音波画像伝送用チューブ
55 超音波プローブ
60 処置具挿通チャンネル
62 チャンネル分岐部
64 吸引管路
70 処置具挿通部
72 キャップ部材
74 筒状部
76 雌ねじ部
80 樹脂製のカラー部材
81 非円形凹嵌合孔
82 円形凹筒状面
83 回り止め凹部
90 金属製のルアー口金(口金部材)
90X 筒状部
90Y 一対のフランジ部
91 非円形凸嵌合部
92 円形凸筒状面
93 回り止め凸部
94 円柱ピン
95 円柱ピン支持孔
100 リテーナ部材
102 雄ねじ部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12