特許第6204876号(P6204876)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6204876
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】温度センサの取付構造
(51)【国際特許分類】
   G01K 1/16 20060101AFI20170914BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20170914BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20170914BHJP
   G01K 1/14 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   G01K1/16
   H01M2/10 S
   H01M10/48 301
   G01K1/14 L
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-115510(P2014-115510)
(22)【出願日】2014年6月4日
(65)【公開番号】特開2015-230200(P2015-230200A)
(43)【公開日】2015年12月21日
【審査請求日】2016年6月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】特許業務法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松村 暢之
(72)【発明者】
【氏名】高瀬 慎一
(72)【発明者】
【氏名】木村 健治
(72)【発明者】
【氏名】片山 順多
【審査官】 深田 高義
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−097894(JP,A)
【文献】 特開2014−044850(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01K 1/16
G01K 1/14
H01M 2/10
H01M 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の電極を有する複数個の蓄電素子を並べて接続部材により接続してなる蓄電モジュールに取り付けられる温度センサの取付構造であって、
前記蓄電モジュールには前記電極および前記接続部材を覆うカバーが設けられており、
前記温度センサは、前記蓄電モジュールに向けて付勢される付勢手段を有するとともに前記蓄電モジュールに伝熱的に接触可能な状態で前記カバーに保持されており、
前記カバーは、隣り合う前記蓄電素子の前記電極間を前記接続部材で接続した状態の前記蓄電モジュールに対して取付可能とされていることを特徴とする温度センサの取付構造。
【請求項2】
前記温度センサおよび前記カバーには、前記温度センサを前記カバーに対して正規姿勢で保持可能なガイド手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の温度センサの取付構造。
【請求項3】
前記温度センサは測温素子および該測温素子から導出される温度検知線を備え、前記温度検知線は、前記測温素子から前記蓄電モジュールにおける前記カバーの装着面に沿う方向に引き出されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温度センサの取付構造。
【請求項4】
前記温度センサは前記蓄電素子の一対の電極の間に宛がわれるように設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の温度センサの取付構造。
【請求項5】
一対の電極を有する複数個の蓄電素子を並べて接続部材により接続してなる蓄電モジュールに取り付けられる温度センサの取付構造であって、
前記蓄電モジュールには前記電極および前記接続部材を覆うカバーが設けられており、
前記温度センサは、前記蓄電モジュールに向けて付勢される付勢手段を有するとともに前記蓄電モジュールに伝熱的に接触可能な状態で前記カバーに保持されており、
前記温度センサは測温素子および該測温素子から導出される温度検知線を備え、前記温度検知線は、前記測温素子から前記蓄電モジュールにおける前記カバーの装着面に沿う方向に引き出されており、
前記付勢手段は、複数の屈曲部により折り曲げられており、
前記カバーには、下方に向けて突出する規制リブが設けられており、
前記規制リブは、前記複数の屈曲部のうち、外方側の屈曲部の外面に当接することにより前記付勢手段の上方側への移動を規制することを特徴とする温度センサの取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温度センサの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリッド車に使用される電池モジュール等の蓄電モジュールにおいては、出力を大きくするために、複数の単電池(蓄電素子)が横並びに接続されている。隣り合う単電池の電極端子間は、バスバーなどの接続部材で接続することにより、複数の単電池が直列や並列に接続されるようになっている。
【0003】
ところで、電池モジュールを高温状態で使用すると寿命が低下することがあり、リチウムイオン電池などを複数個接続してなる電池モジュールでは、充電の際に高温になることにより発火することがある。そこで、このような事態を避けるべく、電池モジュールには電池温度を検知するための温度センサが取り付けられる。このような温度センサは、例えば、隣り合う電極端子間を接続する接続部材等を収容する電池接続アセンブリに一体的に取付けることにより、電池モジュールへの取付作業を簡素化している(例えば特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−258413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら電池接続アセンブリには、接続部材や電圧検知端子、および、検知電線等の配線構造物がともに収容されるため、互いの配置に制約が生じたり、取付作業性や、メンテナンス時の交換性を損なう虞がある。
【0006】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、温度センサの取付作業性および交換性に優れる温度センサの取付構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一対の電極を有する複数個の蓄電素子を並べて接続部材により接続してなる蓄電モジュールに取り付けられる温度センサの取付構造であって、前記蓄電モジュールには前記電極および前記接続部材を覆うカバーが設けられており、前記温度センサは、前記蓄電モジュールに向けて付勢される付勢手段を有するとともに前記蓄電モジュールに伝熱的に接触可能な状態で前記カバーに保持されており、前記カバーは、隣り合う前記蓄電素子の前記電極間を前記接続部材で接続した状態の前記蓄電モジュールに対して取付可能とされているところに特徴を有する。
本発明は、一対の電極を有する複数個の蓄電素子を並べて接続部材により接続してなる蓄電モジュールに取り付けられる温度センサの取付構造であって、前記蓄電モジュールには前記電極および前記接続部材を覆うカバーが設けられており、前記温度センサは、前記蓄電モジュールに向けて付勢される付勢手段を有するとともに前記蓄電モジュールに伝熱的に接触可能な状態で前記カバーに保持されており、前記温度センサは測温素子および該測温素子から導出される温度検知線を備え、前記温度検知線は、前記測温素子から前記蓄電モジュールにおける前記カバーの装着面に沿う方向に引き出されており、前記付勢手段は、複数の屈曲部により折り曲げられており、前記カバーには、下方に向けて突出する規制リブが設けられており、前記規制リブは、前記複数の屈曲部のうち、外方側の屈曲部の外面に当接することにより前記付勢手段の上方側への移動を規制するところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、温度センサはカバーに保持され、カバーを蓄電モジュールに装着することにより蓄電モジュールに対して取り付けられる(伝熱的に接触する)構成であるから、蓄電モジュール側には温度センサ接触用の領域を設けるだけで取付専用の構造は不要である。また、例えば電圧検知端子等の他の構成要素の配置に関わらず温度センサをカバーに保持するための構造を設けることができる。すなわち、簡易な構成で温度センサを蓄電モジュールに簡単に取り付け可能であり、メンテナンス時の交換性にも優れる。
【0009】
また温度センサは、蓄電モジュールに向けて付勢される付勢手段を有するから、蓄電素子と確実に接触可能となり、温度の検知精度を向上させることができる。
【0010】
本発明は、以下の構成を有してもよい。
【0011】
温度センサおよび前記カバーに、温度センサをカバーに対して正規姿勢で保持可能なガイド手段を設ける構成としてもよい。温度センサがカバーに対して正規姿勢で保持されていると、ひいては、温度センサを蓄電モジュールに対して正規姿勢で伝熱的に接触させることができるから、温度の検知精度をさらに向上させることができる。
【0012】
温度センサは測温素子および測温素子から導出される温度検知線を備え、温度検知線は、測温素子から蓄電モジュールにおけるカバーの装着面に沿う方向に引き出すようにしてもよい。このような構成とすると、カバーの装着面に対して垂直方向に温度検知線を引き出す構成と比較して、温度センサを低背化させることができる。
【0013】
さらに、温度センサを蓄電素子の一対の電極の間に宛がう構成とすることにより、蓄電素子の温度の検知精度をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】一実施形態のカバーおよび電池モジュールの分解斜視図
図2】カバーを電池モジュールに組み付けた状態の斜視図
図3】カバーを電池モジュールに組み付けた状態の平面図
図4】カバーの一部拡大平面図
図5】カバーの裏面側の斜視図
図6】カバーの裏面側の平面図
図7図3のA−A断面図
図8図4のB−B断面図
図9図4のC−C断面図
図10図3のD−D断面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
一実施形態の温度センサの取付構造を図1ないし図10によって説明する。
【0016】
本実施形態の電池モジュール10(蓄電モジュールの一例)は、例えば、電気自動車又はハイブリッド自動車等の、車両(図示せず)の駆動源として使用される。以下の説明においては、図1におけるX方向を前方とし、X方向と反対方向を後方とする。また、図1におけるY方向を左方とし、Y方向と反対方向を右方とする。さらに、図1におけるZ方向を上方とし、Z方向と反対方向を下方とする。
【0017】
(単電池11)
単電池11は、ケースの内部に図示しない発電要素を収容してなり、扁平な直方体形状をなしている。単電池11の上面11Aには、長手方向の両端部寄りの位置に、一対の電極端子12が上方に突出して形成されている。単電池11の上面11Aは電極面とされる。一対の電極端子12の一方は正極端子であり、他方は負極端子である。電極端子12は、金属製の端子台(図示せず)から上方に向かって丸棒状に突出する電極ポスト12Aを備え、その電極ポスト12Aの外面にはねじ山が形成されている。単電池11の各側面は合成樹脂製の絶縁枠部14によって覆われている。
【0018】
また、単電池11の上面11Aの略中央には、単電池11の内部で発生したガスを外部に排出するガス排出部13が形成されている。絶縁枠部14のうち、単電池11の上面11Aに位置する部分は一部切り欠かれており、電極端子12およびガス排出部13が外部に露出されている。
【0019】
(電池モジュール10)
複数個の単電池11は、隣り合う単電池11の電極端子12の極性が異なるように(正極と負極とが交互に配されるように)並べられており、単電池群を構成している。隣り合う単電池11の電極ポスト12Aは、金属板材をプレス加工してなるバスバー15(接続部材の一例)によって電気的に接続されて、電池モジュール10を構成している。詳細には、バスバー15は、電極ポスト12Aに形成されたねじ山に螺合されたナット16によって、電極端子12に固定されている。これにより、複数の単電池11は直列接続されており、電池モジュール10を構成している。なお、バスバー15を構成する金属は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス等、必要に応じて任意の金属を適宜に選択できる。
【0020】
(カバー20)
電池モジュール10の上面10Aには、カバー20が取り付けられる。図1ないし図6に示すように、カバー20は前後方向に細長い形状をなしている。
【0021】
カバー20は、複数(本実施形態では8つ)のカバーユニット21A、21B、21C、21D、21E、21F、21G、21Hを前後方向に順に並べて、後述する連結手段によって連結することにより構成されている。
【0022】
各カバーユニット21A〜21Hは、図7に示すように、断面が略浅皿状をなしており、電池モジュール10の上面10Aに対して略平行に配される上壁22と、上壁22のうち前後方向に延びる両側縁から斜め下方に向けて延びる一対の傾斜壁23と、傾斜壁23のうち上壁22と反対側の側縁から下方に向けて延びる一対の側壁24とを有する。図5および図6に示すように、上壁22の幅方向(Y方向、左右方向)の中央には、後述する温度センサ40の温度検知線43が配索される配索溝25が、前後方向(X方向)に沿って設けられている。
【0023】
配索溝25の左右両側には、所定の距離を隔てて、下方(図5においては上方)に向けて延びる一対の補強壁26が設けられている。これらの補強壁26の下面26Aは、側壁24の下面24Aよりも上方に配されている(図7参照)。さらに、配索溝25の一対の溝壁25Aと補強壁26との間には、上壁22を貫通する開口27が設けられており、単電池11の内部で発生したガスを開口27を通して外部に排出できるようになっている。
【0024】
図5および図6に示すように、各カバーユニット21の上壁22のうち、後方側(図中左側)の左右両端部付近には、後方に向けて片持ち状に延びる一対の連結片28が設けられているとともに、前方側の左右両端部付近には、連結片28を受け入れ可能な一対の受け枠29が設けられている(上述した連結手段)。隣り合うカバーユニット21は、前方側のカバーユニット21の連結片28が、後方側のカバーユニット21の受け枠29内に挿通されることにより、前後方向の連結間隔が調整可能な状態で連結されている。
【0025】
一方、側壁24の下縁部には、下方に向けて延びる複数の係止片31が設けられている。これらの係止片31が電池モジュール10の外面に設けられた係止突部17に係止することにより、カバー20が電池モジュール10に対して取り付けられるようになっている。
【0026】
8つのカバーユニット21のうち、21A、21E、21Hの上壁22には、後述する温度センサ40を保持するための保持壁32が設けられている。保持壁32は、図5および図6に示すように、カバーユニット21A、21Eの上壁22の前端かつ左寄り(図6における上側)の位置、および、カバーユニット21Hの後端かつ左寄りの位置に設けられている。
【0027】
保持壁32は、上壁22から下方(図5の上方)に向けて略ロ字形状に突出した箱形形態をなす。ここで、保持壁32の周壁のうち、前後方向に延びる一対の壁を側壁33とし、一対の側壁33を連結する前方側の壁を前壁34、後方側の壁を後壁35とよぶこととする。側壁33の前後方向の幅は、前壁34および後壁35の左右方向の幅よりも長く設定されている。
【0028】
一対の側壁33および後壁35は、カバー20の上壁22からほぼ同等の突出高さを有する一方、前壁34は、一対の側壁33および後壁35よりも突出高さが低く設定されている。これにより、保持壁32の周壁のうち前壁34の下端部が凹状に切り欠かれた状態とされており、この凹状部分は後述する温度センサ40の温度検知線43を逃がす逃がし部36とされている。
【0029】
一方、保持壁32の一対の側壁33には、図8に示すように、その下端縁から逆略T字形状に切り欠かれた切欠き37が設けられている。切欠き37のうち、下側の幅広部分が後述する温度センサ40の本体部47を逃がすための第1逃がし部37Aであり、第1逃がし部37Aの上方側の幅狭部分は、温度センサ40のガイド筒部45を逃がすための第2逃がし部37Bである。
【0030】
図9に示すように、保持壁32のうち、前壁34および後壁35の高さ方向の中央付近には、内側に向けて突出する係止部34A、35Aが設けられている。また、係止部34A、35Aの先端から前壁34および後壁35のそれぞれの下端にかけては、前壁34および後壁35から内側に向けて垂直方向に立ち上がるように、ガイド壁34B、35Bが設けられている。なお、前壁34および後壁35のうち、係止部34A、35Aより下側部分は、上側部分より内側にやや凹んだ形態とされている。
【0031】
また、保持壁32の内側のうち、前後方向における両端部寄りには、上壁22から下方に向けてコ字形状に突出する一対の規制リブ38が設けられている。規制リブ38は、後述する温度センサ40のばね部46の上方側への移動を規制するためのものであり、その下面38Aは、係止部34A,35Aよりも高い位置に設定されている。
【0032】
さらに保持壁32の内側の中央部には、上壁22から下方に向けて延びるガイドリブ39(ガイド手段の一例)が設けられている。ガイドリブ39は、断面略ロ字形状の角筒状であり、その下面39Aは係止部34A、35Aより下方側、かつ、第1逃がし部37Aの上部開口縁部37A1と略同一面とされている。またガイドリブ39の先端は、面取り形状をなしている。
【0033】
また、図5および図6に示すように、保持壁32の一対の側壁33のうち、配索溝25側に位置する側壁33の上端(図5の下端)かつ前端部からは、後述する温度検知線43を配索溝25内に導入するための導入溝25Bが、配索溝25と連結するように設けられている。
【0034】
(温度センサ40)
カバー20の保持壁32には、温度センサ40が装着されている。温度センサ40は、図9に示すように、合成樹脂からなる箱状のハウジング41と、ハウジング41の上面から垂直方向に立ち上がるように設けられた略四角筒状のガイド筒部45(ガイド手段の一例)と、ガイド筒部45の上端開口縁部のうち前後方向において対向する2辺から斜め上方に向けて互いに離間するように延出された一対の板状のばね部46(付勢手段の一例)とを備える。
【0035】
ハウジング41の内部には測温素子42が配されており、測温素子42から温度検知線43が導出されている。温度検知線43は、ハウジング41の前壁から前後方向に沿って、すなわち、カバー20が電池モジュール10に取り付けられた状態において、電池モジュール10の上面10A(カバー20の装着面)に沿うように前方側(図9の右側)に導出されるとともに、上方に向けて直角に屈曲されており、カバー20の導入溝25Bから配索溝25内に配索されるようになっている。また、ハウジング41内には充填材44が充填されており、ハウジング41内に測温素子42および温度検知線43を固定している。これらハウジング41、測温素子42、温度検知線43、および充填材44が一体化された部分を、本体部47とよぶこととする。
【0036】
本体部47(ハウジング41)の上面から立ち上がるように設けられた略四角筒状のガイド筒部45は、その前後方向に延びる側壁45Aの外面が、ハウジング41の前後方向に延びる側壁41Aの外面と面一になるように設定されている。
【0037】
一方、一対のばね部46は長尺な板状をなしており、ガイド筒部45の上端開口縁部から斜め上方に向けて互いに離間する方向に延びる基部46Aと、基部46Aから屈曲されて斜め下方に向けて延びる第1中間部46Bと、第1中間部46Bから屈曲されて斜め上方に向けて延びる第2中間部46Cと、第2中間部46C屈曲されて斜め下方に向けて延びる先端部46Dとから構成されている。すなわち、ばね部46は、複数の屈曲部により略Z形状に連続的に折り曲げられており、これにより、ばねとして作用するようになっている。なおばね部46は、全体として、斜め上方に向けて延びるように設定されている。
【0038】
温度センサ40は、一対のばね部46の先端部46Dが保持壁32の係止部34A,35Aに係止することにより、カバー20の保持壁32に保持されている。温度センサ40は、カバー20が電池モジュール10に取り付けられる前の状態において、本体部47(ハウジング41)の上面が保持壁32の下端面とほぼ面一となるように設定されている(図8および図9参照)。また、ハウジング41およびガイド筒部45の前後方向に延びる側壁41A、45Aの外面が、保持壁32の側壁33の外面とほぼ面一となるように予め設定されている(図6参照)。
【0039】
以上のような本実施形態の温度センサ40は、次のように電池モジュール10に取り付けられる。まず、温度センサ40の一対のばね部46を、カバー20の保持壁32の内部に挿入する。温度センサ40の一対のばね部46は、先端部46Dが保持壁32の前壁34および後壁35に設けられたガイド壁34B、35Bにより互いに近づく方向に押圧されることにより、全体が圧縮されつつ、保持壁32の奥方へ挿入される。またこの時、カバー20のガイドリブ39が温度センサ40のガイド筒部45内に進入することにより、温度センサ40の保持壁32内への挿入姿勢がガイドされる。
【0040】
温度センサ40が保持壁32内の奥方へ挿入され、ばね部46の先端部46Dが係止部34A,35Aを越えると、ばね部46は弾性復帰し、先端部46Dが係止部34A,35Aの上面に係止する。これにより、温度センサ40が抜け止めされ、保持壁32へ保持された状態となる。この時、ばね部46の先端部46Dの一端側の屈曲部46eは、カバー20の規制リブ38の下面38Aとわずかな隙間を介して対向した状態とされている。また、ガイドリブ39はガイド筒部45の高さにおける半分程度まで進入した状態とされている。さらに、温度センサ40の本体部47(ハウジング41)の下面は、保持壁32の下面よりも下方に突出した状態とされる(図8および図9参照)。
【0041】
次に、温度センサ40が保持されたカバー20を、電池モジュール10の上面10Aを覆うように取り付ける。すると、まず、温度センサ40の本体部47の下面が単電池11の上面11Aに当接する。さらにカバー20を電池モジュール10に固定すべく押し付けると、本体部47の下面は単電池11の上面11Aにより上方へ向けて押圧される。これにより、本体部47はばね部46を圧縮させつつ保持壁32の奥方へ挿入される。この時、ガイド筒部45内にガイドリブ39が進入するため、本体部47のカバー20に対する姿勢は正規の状態にガイドされる。またばね部46は、屈曲部46eが規制リブ38に当接することにより上方側への移動が規制されているので、全体が上方へ移動することなく、圧縮されるようになっている。
【0042】
さらに、本体部47が保持壁32内に挿入されるのに伴い、温度センサ40のガイド筒部45の側壁45Aが保持壁32の第2逃がし部37B内に進入するとともに、ハウジング41の側壁41Aが第1逃がし部37A内に進入する。
【0043】
そして、図10に示すように、カバー20の係止片31が電池モジュール10の係止突部17に係止され、カバー20が電池モジュール10の上面10Aに装着された状態では、温度センサ40の本体部47は圧縮されたばね部46により下方に向けて付勢された状態で単電池11の上面11Aに接触した状態とされる。またこの時、ガイドリブ39の先端(下端)はガイド筒部45内において、ハウジング41の上面とほぼ同等か、やや上方に位置するように予め設定されている。さらに、ハウジング41の側壁41Aおよびガイド筒部45の側壁45Aは、第1逃がし部37Aおよび第2逃がし部37B内に進入した状態とされている。
【0044】
このような本実施形態の温度センサ40の取付構造によれば、カバー20に温度センサ40を保持させるだけで温度センサ40を電池モジュール10に取り付けることができるから、取付作業性に優れる。また、温度センサ40は電池モジュール10(単電池11)に向けて付勢された状態で電池モジュール10(単電池11)に伝熱的に接触しているので、単電池11の温度を正確に検知することができる。さらに、カバー20にはその他電圧検知端子等の構成要素は設けられていないから、構造が簡単で、メンテナンス時の交換性にも優れる。
【0045】
また、温度センサ40はガイド筒部45およびガイドリブ39によりカバー20に対して正規姿勢で保持されているから、温度センサ40を電池モジュール10(単電池11)に対して正規姿勢で伝熱的に接触させることができ、温度の検知精度を向上させることができる。
【0046】
さらに、温度検知線43は、測温素子42から単電池11の並び方向に沿って引き出されているから、温度センサ40を低背化させることができる。
【0047】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0048】
(1)上記実施形態では、温度センサ40に設けたガイド筒部45とカバー20に設けたガイドリブ39により、温度センサ40のカバー20に対する挿入姿勢をガイドするガイド機構を設けたが、ガイド機構は必ずしも必要でない。
【0049】
(2)上記実施形態では、保持壁32に温度センサ40を逃がす切欠き37(第1逃がし部37Aおよび第2逃がし部37B)を設けたが、切欠き37は必ずしも必要ではなく、保持壁32の内部に温度センサ40の全体を嵌め込む構成としてもよい。
【0050】
(3)カバー20に温度センサ40を保持させる構成は、上記保持壁32に限らず、他の保持構造としてもよい。
【0051】
(4)温度センサ40の電池モジュール10(単電池11)に対する付勢手段は、上記実施形態のばね部46に限るものではない。
【0052】
(5)上記実施形態では、ガイド筒部45とばね部46とを連続して一体に設ける構成としたが、本体部47に対してそれぞれ別個に設ける構成としてもよい。
【0053】
(6)上記実施形態では、温度検知線43を測温素子42から単電池11の並び方向に沿って、すなわち、前後方向(X軸方向)に引き出す構成としたが、左右方向(Y軸方向)に引き出す構成としてもよい。あるいは、電池モジュール10の上面10Aに対して垂直方向に引き出す構成としてもよい。
【0054】
(7)単電池11に対する本体部47の接触位置は、上記実施形態に限るものではない。
【符号の説明】
【0055】
10…電池モジュール(蓄電モジュール)
10A…上面(装着面)
11…単電池(蓄電素子)
12…電極端子(電極)
15…バスバー(接続部材)
17…係止突部
20…カバー
21…カバーユニット
31…係止片
32…保持壁
37…切欠き
37A…第1逃がし部
37B…第2逃がし部
38…補助壁
39…ガイドリブ(ガイド手段)
40…温度センサ
42…測温素子
43…温度検知線
45…ガイド筒部(ガイド手段)
46…ばね部(付勢手段)
47…本体部
図1
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図3
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図8
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図10