(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記界面活性剤成分が、エトキシル化獣脂アミン、脂肪族アミン、脂肪族アミン誘導体、トール油アミドアミン、トール油イミダゾリン、ビスヘキサメチレントリアミン、ヘキサメチレンジアミンの高級オリゴマー、炭素原子8〜22個からなる炭化水素鎖を有するアルキルアミン界面活性剤、ならびにこれらの混合物からなる群より選択される、少なくとも1種のアミンおよび/または改質アミン界面活性剤を含む、請求項1に記載の添加剤パッケージ。
前記界面活性剤成分が、獣脂n−プロピレンジアミン、トリス−エトキシル化獣脂N−プロピレンジアミン、イミダゾリンおよびアミドポリエチレンポリアミンの混合物、イミダゾリンおよびアミドアミンの混合物、水素化獣脂プロピレンジアミン、エトキシル化水素化獣脂プロピレンジアミン、獣脂ジプロピレントリアミン、獣脂トリプロピレンテトラアミンおよびこれらの誘導体、ならびにジメチルアミノプロピルアミンとの縮合脂肪酸から得られるアミドからなる群より選択される、請求項1に記載の添加剤パッケージ。
前記ワックス成分が、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、エチレンビスステアラミド、ステアリルアミド、ステアリルステアラミド;ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、脂肪酸;脂肪族アルコール、水素化脂肪、脂肪族エステルおよびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の添加剤パッケージ。
前記ワックスの凝固点が60℃と150℃の間であり、それと共に135℃におけるブルックフィールド粘度が10〜40cPの範囲である、請求項5に記載の添加剤パッケージ。
アスファルト混合物の締固め温度を低下させる方法であって、アスファルトおよび骨材を含有する前記アスファルト混合物に、締固め温度を低下させる量の請求項1に記載の添加剤パッケージを添加するステップを含む方法。
前記アスファルトおよび骨材が、ミキサー内で混合され、前記添加剤パッケージが、a)ミキサー中に骨材が導入される前に、アスファルトバインダー中にブレンドされ;またはb)ミキサーにアスファルトが導入される前に、骨材もしくは骨材の一部に添加され;またはc)前記ミキサー内でアスファルトが骨材に添加された後で、ミキサーに添加される、あるいはa)〜c)の組合せである、請求項7に記載の方法。
前記添加剤パッケージまたはその個別の成分が、加熱混合プラントにおいて骨材中にアスファルトが導入される前に、アスファルトバインダー中にブレンドされ;ミキサーにアスファルトが添加される前に、骨材もしくは骨材の一部に添加され、および/または、骨材にアスファルトを添加した後で、加熱混合プラントにおいてミキサーに添加される、請求項10に記載の方法。
【背景技術】
【0002】
アスファルト混合物は、道路建設および保全に広く使用され、現在使用される大部分の
アスファルト混合物は、加熱混合物(合材)(hot-mix)またはHMAとして一般に知ら
れ、またアスファルトコンクリートとしても知られている加熱方法によって製造される。
これらのアスファルト混合物は、アスファルトバインダーと鉱物質骨材とからなる。使用
される骨材は、天然または加工物のいずれかである。通常は、採掘され、破砕され、別々
の粒度分に分別され、洗浄または他の方法で処理されて、仕上がりHMAの一定の性能特
性に到達している加工骨材が使用される。骨材は、通常、配合設計において指定されたア
スファルト混合物に、所望の耐荷重強度および性状をもたらす種々の粒度の混合物である
。
【0003】
アスファルト舗装の強度および耐久性は、使用される材料の性状、種々の材料の相互作
用および配合設計などの種々の因子によって決まる。アスファルト舗装の強度および耐久
性を決定する重要な因子の1つもまた、所望の設計密度および空隙率まで締め固められる
混合物の能力によって決まる。適切に締め固められない混合物は、強度が不十分であり、
種々の舗装の難点が生じ易いであろう。舗装の寿命期間にわたって良好な性能を有する混
合物をもたらすのに最適なバインダー含量および骨材上へのアスファルトの良好な接着性
ならびにアスファルトの良好な凝集強度を有しながら、アスファルトによる骨材の適切な
被覆を達成することが重要である。舗装は、いくつかの一般に知られている難点、例えば
永久変形、疲労亀裂、低温亀裂および湿害(moisture damage)などを避けるように設計
されている。
【0004】
これらの混合物はまた、指定された密度および空隙率%を達成するように設計される。
混合物の温度は、締固めの能力に大きな影響を有する。アスファルト混合物では、予測さ
れる交通負荷および予想される舗装温度に応じて、種々の等級のアスファルトが使用され
る。より高い交通負荷の舗装では、また舗装温度がより高い区域では、より高いPG(性
能等級)のアスファルトが使用される。例えばPG76−22アスファルトは、米国南部
の幹線道路に使用され、交通負荷のより低い舗装ではPG64−22アスファルトが使用
される。より高いPG等級では、バインダーは通常、ポリマー改質され(PMA)、した
がってより粘稠であり、目標設計密度への締固めを助長するため、はるかに高い混合温度
を要する。より高いアスファルト温度の重要な結果の1つは、加熱混合プラントでの、ま
た工事の間のアスファルトフュームの実質的な増加であり、これらは環境ならびに作業員
の健康のための重要問題である。昨今、環境的責務を前進させるためアスファルトフュー
ムを最小限に抑えるという、アスファルト業界の大きな動きがある。
【0005】
使用される技術によって、混合および締固め温度を低下させるさらなる利点は、加熱混
合物(合材)生産業者のより低い燃料費、より低い排ガス管理コストであり、より低い排
ガス放出は、厳格な大気汚染規制が存在する不達成区域における舗装実施を可能にするで
あろう。中温化混合アスファルトは、工事現場に到着したとき、より低い温度の混合物が
より低い粘性、および作業性を保持するので、より長い運搬距離をも可能にするであろう
。中温化混合アスファルトの舗装は、加熱混合アスファルトと比較してより涼しい気候で
行うことができ、そのため、アスファルトシーズンを広げて、例えば秋遅くまで舗装でき
、かつ春は早期に舗装することができるであろう。より低い温度により、アスファルトの
酸化性硬化も軽減させ、舗装寿命を長くする点で舗装性能を高めるであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
骨材混合、舗設および締固め温度を低下させながら、同時に、設計された舗装の空隙率
および密度を達成し、また許容可能なレベルまでフューム放出を低減させる明確な必要性
が存在する。
【0007】
湿害も大きな関心事である。アスファルト混合物の湿害は、2つの経路で起こる可能性
がある。第一に水分が、アスファルトに比べて骨材表面へのより大きい親和力を有し、ま
た骨材表面へのアスファルトの化学結合が不足しているので、骨材表面特にシリカ量を多
く含有する骨材表面で水分がアスファルトに置き替わるであろう。これはストリッピング
として知られている。接着性は、アスファルトと骨材の間の化学結合の形成である。第二
に水分が、時間の経過にわたって繰返し荷重のもとでアスファルト内部に入り込み、アス
ファルトの凝集力を低下させる恐れがある。混合物の性状に及ぼすストリッピングおよび
凝集力損失の結果は、水中繰返し荷重による混合物の変形を測定するハンブルグホイール
トラッキング試験、およびASTM D4867手順などの引張強度比試験によって便利
に評価することができる。
【0008】
締固めおよび混合温度を低下させるいくつかの方法および製品が市場に導入されつつあ
り、これらは中温化混合技術として知られ、また混合物は中温化混合アスファルトとして
知られる。混合および舗装温度を低下させるため市場に導入されているこれらの技術は、
広く3つの範疇に分類することができる。1つのこのような技術は、Sasol Gmb
H International社により販売促進されSasobitとして知られるフ
ィッシャー−トロプシュワックスなどの製品の添加であり、この製品は、骨材混合物の粘
度を低下させ、それにより混合および締固め温度を低下させる粘性流動改善剤である。プ
ラストマー質材料であるフィッシャー−トロプシュワックスは、アスファルトバインダー
の脆性の問題、およびその結果、ビーム曲げレオメーターにより示される低温亀裂疲労の
問題を欠点とする。この技術は、加熱混合プラントの著しい改修を必要としない。
【0009】
第二の範疇の処理では、種々の方法によって混合物中にある量の水分を導入する。アス
ファルトまたは混合物の温度が水の沸点よりも高いと、水分は蒸発し、アスファルトの発
泡をもたらし、そのためアスファルトの表面積を著しく増加させる。この発泡方法は、骨
材混合物の粘度を低下させ、そのため低い温度での骨材混合物の製造を助け、それが通常
よりも低い温度での舗装実施を容易にする。Eurovia Zeolite方法は、水
和水の放出による泡の発生によって作用し、こうしてアスファルト内の泡の発生を助ける
。MeadWestvaco社Warm Mix方法は、乳化アスファルトからの水分を
使用して、同様の発泡効果をもたらす。Shell社WAM方法では、水分が骨材加熱混
合工程に直接導入されて、アスファルトの発泡を生じさせる。これらの技術では、加熱混
合プラントへのいくらかの改修を要する。これらの湿分発泡技術についての懸念は、水分
が故意に混合物中に導入されるので、未知の長期間にわたる湿害の影響である。
【0010】
第三の範疇には、加熱混合プラントの機械設計における変更が存在する方法が含まれ、
それにより通常よりも低い温度での混合物の作製が可能になり、その混合物は、通常より
も低い温度で舗装することができる。
【0011】
否定的側面では、混合温度が低いほど、骨材の乾燥がより効果的でなくなる恐れがある
。骨材は、骨材貯蔵パイルの貯蔵場所、およびその区域で一般的な湿度/降雨に応じて,
通常種々の量の水分を含有する。水分の存在は、骨材表面へのアスファルトの適切な結合
を妨げ、湿害を招くであろう。これも、混合物中に水分を故意に導入する中温化混合技術
において取り組むことを要する懸念である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、アスファルト混合物の性能特性を犠牲にせずに、道路表面を作製すのに使用
される加熱混合アスファルトの混合温度および舗装温度を低下させ、同時に耐湿性抵抗性
を改良するという技術的問題に関する。より具体的には、本発明者らは、界面活性剤とレ
オロジー調整剤との新規な組合せが、アスファルトバインダーと骨材との混合物の粘度を
、その混合物の作製および舗装実施の間、低下させ、それにより最適な設計密度に到達す
るのに要する締固めの手間を軽減することによって、アスファルト混合物の混合、舗設お
よび締固めの容易さを改良することができることを見出している。締固めを助ける界面活
性剤の独特の組合せも、骨材表面へのアスファルトの被覆および接合性を改良することに
よって、接着増進剤として機能している。これらの界面活性剤で改質したアスファルトバ
インダーは、水分に比較してより高い骨材表面への親和力を有し、したがって水分は、骨
材表面でアスファルトを置き換えること、またはストリッピングすることができない。レ
オロジー調整剤はまた、舗装温度においてアスファルトの凝集強度を向上させ、それによ
り混合物の耐湿性性状をさらに改善している。これは、界面活性剤とレオロジー調整剤と
の独特の組合せが、1つで締固め助剤/中温化添加剤および接着増進剤として機能する単
一パッケージとして使用されている、最初の例である。中温化混合物用の他の添加剤およ
び技術と異なって、現発明は、混合物中に故意に水分を導入せず、またビーム曲げレオメ
ーターによって実証されるように、アスファルトの低温性状にどんな悪影響も有しない。
【0013】
本発明は、1種または複数の界面活性剤成分と1種または複数のレオロジー調整剤の1
種または複数の成分との新規な組合せを含む、アスファルト配合用添加剤パッケージに関
する。アスファルトのレオロジー(粘性)を調節する調整剤は、特に、混合温度および舗
装温度において、アスファルトおよびアスファルト骨材混合物の粘度を低下させる。アス
ファルトの表面張力を低下させ、それにより骨材表面へのアスファルトの濡れ特性を強化
する界面活性剤の能力は、さらに締固めの助けになる。レオロジー調整剤と界面活性剤と
の組合せ効果が、通常よりも低い温度での混合物の締固めを助ける。さらに、本発明の添
加剤パッケージは、骨材表面へのアスファルトの親和力および化学結合をも増進させ、そ
れにより骨材−アスファルト結合の耐水性を高め、その上にアスファルトの凝集強度を向
上させる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、道路表面舗装用の瀝青(ビチューメン)またはアスファルト配合物であって
、瀝青および骨材の混合物と、その中に分布される添加剤パッケージとを含む配合物に関
する。
【0015】
本発明の添加剤パッケージは、界面活性剤成分と、レオロジー調整剤成分とを含む。界
面活性剤成分が、少なくとも1種または複数のアミンもしくは改質アミン界面活性剤を含
み、一方レオロジー調整剤成分が、i)ワックス成分、およびii)樹脂成分の少なくと
も1種または複数を含むことが好ましい。ワックス成分は、凝固点範囲60℃〜150℃
以上の原油供給源または合成供給源,例えばフィッシャー−トロプシュ供給源またはポリ
エチレンもしくはポリプロピレン供給源など、から由来することができる。
【0016】
本発明の添加剤パッケージは、アスファルト骨材混合物の粘性を低下させることによっ
て、通常よりも低い温度で混合物を締固める能力に積極的に影響を及ぼし、また、アスフ
ァルトの接着性および凝集性の両方を改善することによって、アスファルトの耐湿性状を
著しく改良する。レオロジー調整剤および界面活性剤の組合せは、ビーム曲げレオメータ
ーによって実証されるように、アスファルトの低温要求条件を何ら損なうものではない。
【0017】
本発明の文脈において、当業者に知られている任意の加熱混合アスファルト混合物を使
用することができる。例えば、標準的アスファルト摩耗層は、通例約3〜8%の瀝青を含
有し、また、約6.5〜8.5%の瀝青を含有するいわゆるストーンマスチックアスファ
ルトを、両方容易に使用することができる。特許請求される本効果が、通常よりも低い温
度で締固める能力、ならびに湿害を最小にするバインダー接着性および凝集性改良なので
、この概念は、任意の舗装等級アスファルトおよび改質アスファルト、例えば、ポリマー
改質アスファルト、タイヤゴム改質アスファルト、Gilsoniteまたはトリニダッ
ド湖アスファルトにより改質されたアスファルト、ならびに同様な材料を含む、種々の等
級のPG(性能等級化)アスファルトなど、に適用可能である。
【0018】
上記において考察したように、本発明の添加剤パッケージは、約10〜60重量%のア
ミンもしくは改質アミン界面活性剤と、約20〜90重量%のレオロジー調整成分とを含
む。界面活性剤成分が、少なくとも1種のアミンもしくは改質アミン界面活性剤を含み、
一方レオロジー調整剤成分が、i)ワックス成分、およびii)1種または複数の樹脂成
分の少なくとも1種または複数を含むことが好ましい。あるアスファルト混合物について
、i)〜ii)群のいずれかに属することができる2種以上のレオロジー調整剤成分の混
合物を使用することができる。他の実施形態において、本発明の添加剤パッケージは、2
0〜60重量%のアミンもしくは改質アミン界面活性剤と、約30〜80重量%の1種ま
たは複数のレオロジー調整成分とを含む。このレオロジー調整成分が、本発明による別個
の種類i)またはii)からの2種のレオロジー調整成分を含む場合、それらは、20:
80〜80:20、より好ましくは40:60〜60:40の比率で、また他の実施形態
においておよそ50:50の割合で存在することが好ましい。
【0019】
それぞれの添加剤パッケージ、およびそれぞれの成分材料、ならびにそれらの性状のよ
り詳細な記述が、これに続く。
【0020】
界面活性剤成分
本発明の添加剤パッケージの界面活性剤成分は、少なくとも1種のアミンおよび/もし
くは変性アミン界面活性剤またはそれらの混合物を含む。一例において、界面活性剤成分
は、アミン、ジアミン、ポリアミン、エトキシル化アミン、エトキシル化アルキルジアミ
ン、エトキシル化アルキルポリアミン、アミドアミン、アミドポリアミン、イミダゾリン
、および/またはそれらの対応する有機および/もしくは無機塩のいずれか、ならびにそ
れらの混合物および組合せから選択される。本発明の文脈において使用可能なアミンおよ
び/または改質アミン界面活性剤のいくつかの例は、一般に下記の一般式によって示され
る:
【0022】
上式において、Rは、例えば獣脂脂肪酸もしくは油脂肪酸に由来する、炭素原子8〜2
4個を有する飽和もしくは不飽和、置換もしくは非置換の、場合によって分岐したもしく
は環状の炭化水素基(鎖?/基/部分)である。R
1およびR
2は、同一もしくは異なる
ことができ、水素または、炭素原子1〜24個を有する炭化水素基(鎖?)から選択され
る。R
1およびR
2は、水素またはメチルから選択されることが好ましい。代表的な例は
、水素化獣脂アミン(CAS番号61788−45−2)である。
【0023】
II.ジアミンおよびポリアミン
R−(NH−R
3)
x−NH
2
(式中、Rは、上記のIにおけるものと同一の意味を有し、R
3は、炭素原子1〜6個を
有する直鎖もしくは分岐した炭化水素基を表す)。一実施形態において、R
3はプロピレ
ン基(−CH
2CH
2CH
2−)であり、xは6以下の整数である。代表例(式中、R=
獣脂、x=1およびR
3=プロピレン)は、N−獣脂プロピレンジアミン(CAS番号6
1791−55−7)である。
【0025】
上式において、Rは、上記のIにおけるものと同一の意味を有し、xおよびyは、0、
1または2から独立に選択され、それぞれのR
4は、HまたはCH
3から独立に選択され
る。一実施形態においてx=y=1である。代表例(式中、R
4=HおよびR=水素化獣
脂アルキル、x=y=1)は、N,Nジエタノール水素化獣脂アミン(CAS番号903
67−28−5)である。
【0027】
上式において、RおよびR
3は、上記のIIにおけるものと同一の意味を有し、x、y
およびzは、0、1または2から独立に選択され、x+y+zは5以下であり、それぞれ
のR
4は、HまたはCH
3から独立に選択される。一実施形態においてx=y=z=1で
ある。代表例(式中、x=y=z=1、R
4=HおよびR
3=プロピレン)は、N,N,
N’トリス(2−ヒドロキシエチル)−N−水素化獣脂−1,3−ジアミノプロパン(C
AS番号90367−25−2)である。
【0029】
上式において、R、R
1、R
2およびR
3は、上記のIにおけるものと同一の意味を有
する。代表例は、R
1=R
2=メチルおよびR
3=プロピレンおよびR=C
8〜C
22ア
ルキルであるものであり、CAS番号84082−43−9を有する。
【0030】
VI.アミドポリアミンおよびイミダゾリン例えば
RCO−(NH−R
3)
x−NH
2
(式中、RおよびR
3は、上記の例Iにおけるものと同一の意味を有し、x=1〜10の
整数である)。この基には、ジエチレントリアミンおよびエチレンジアミンの製造におけ
る副生成物として得られる、環状および置換窒素をも含有できるポリエチレンポリアミン
および関連化合物の錯体混合物との、脂肪酸またはエステルの反応生成物が含まれる。代
表的化合物は、CAS番号402591−95−1、68910−93−0、10321
3−06−3、95−38−5を有する。
【0031】
上掲の生成物は、本発明において、例えばステアリン酸;リン酸または置換されたリン
酸の塩;酢酸、ナフテン酸、ロジン酸などの長鎖脂肪酸の塩を含むがそれらに限定されな
い、それらの塩または有機もしくは無機酸として記述される混合物中に存在することがで
きる。
【0032】
本発明の添加剤パッケージ中において有用な特定の界面活性剤には、エトキシル化獣脂
アミン、脂肪族アミン、脂肪族アミン誘導体、トール油アミドアミン/イミダゾリン、ビ
スヘキサメチレントリアミンおよびヘキサメチレンジアミンの高級オリゴマー、炭素原子
8〜22個からなる炭化水素鎖を有する他のアルキルアミン界面活性剤、ならびにこれら
の混合物組合せが含まれるが、それらに限定されない。これらの界面活性剤の特定の例に
は、獣脂n−プロピレンジアミン、トリス−エトキシル化獣脂N−プロピレンジアミン、
Redicote C−450(イミダゾリンとアミドポリエチレンポリアミドの混合物
)、Wetfix 312−イミダゾリンとアミドアミンの混合物(Akzo Nobe
l Surface Chemistry LLC、シカゴ、イリノイ州から入手可能)
が含まれるが、それらに限定されない。本界面活性剤成分は、水素化獣脂プロピレンジア
ミン、エトキシル化水素化獣脂プロピレンジアミン、獣脂ジプロピレントリアミン、獣脂
トリプロピレンテトラアミンおよびこれらの誘導体、ならびにジメチルアミノプロピルア
ミンとの縮合脂肪酸から得られるアミドをも含むことができる。
【0033】
レオロジー調整成分
本発明の添加剤パッケージのレオロジー調整成分は、i)一般にワックスとして知られ
ている材料を含むことができる、少なくとも1種の炭化水素ポリマー成分、ii)少なく
とも1種の樹脂成分、ならびにこれらの混合物および組合せを含む。
【0034】
i)ワックス成分:本発明の文脈において有用に使用することができるワックス調整剤
には、酸化ワックスを含む、植物ワックス(例えばカルナウバワックス)、動物ワックス
(例えばミツロウ)、鉱物ワックス(例えば、石炭からのMontan(商標)ワックス
);アミドワックス(例えば、エチレンビスステアラミド、ステアリルアミド、ステアリ
ルステアラミド);ワックス性の脂肪酸および石鹸(例えば、ステアリン酸アルミニウム
、ステアリン酸カルシウム、脂肪酸);アスファルトを硬化させる能力を有するワックス
性もしくは樹脂性の他の脂肪族材料(脂肪族アルコール、水素化脂肪、脂肪族エステルな
ど)など;プラストマーのポリマー(ポリエチレン、ポリプロピレン、エチルビニルアセ
テート)が含まれるが、それらに限定されない。酸化ワックスを含む、石炭または石油か
らのフィッシャートロプシュワックス(例えばパラフィンワックス、ポリエチレンワック
ス)、ガス由来のフィッシャー−トロプシュワックスも、本発明に従って使用することが
できる。一実施形態において、アスファルト中に導入されるフィッシャー−トロプシュワ
ックスまたはその誘導体の量は、アスファルト/瀝青の0.5重量%未満に保持される。
ワックス成分は、60℃〜150℃以上の凝固点範囲である原油、またはフィッシャー−
トロプシュ法もしくは他の合成ワックス方法、例えばポリエチレンおよびポリプロピレン
ワックスなどから由来することができる。上記の製品は、加熱混合物の温度で基本的にア
スファルト中に可溶であって、均質なバインダーとなり、かつ/または混合物の温度で融
解し、成分が混合物中に分散/溶解するであろう。ワックスおよび樹脂成分は、一般に、
混合温度および締固め温度でアスファルトの粘性および流動性状を改良するように作用し
、舗装温度におけるアスファルトの凝集性状を改良する一方、界面活性剤成分が、アスフ
ァルトの表面張力および被覆能力を低下させ、それによりさらに締固めを助け、同時に骨
材へのアスファルトの接着性を改良するであろう。これらの成分が通常よりも低い温度で
、改良された締固めをもたらすと共に、一方接着および凝集性状の改善により混合物は、
より耐湿害性となる。
【0035】
一実施形態において、本発明は、触媒(Ref)の存在におけるエチレンの重合に由来
した、ポリエチレンワックスとしても知られる炭化水素ポリマーを使用することが好まし
い。このワックスの凝固点は80℃と120℃の間であり、それと共に135℃における
ブルックフィールド粘度が10〜40cPの範囲である。
【0036】
ii)樹脂成分:第二の型のレオロジー調整成分は、植物の樹脂(トール油ピッチ、パ
インタールピッチ、トール油ロジン、ロジン酸、パインロジン、ガムロジンであり、化学
修飾された樹脂例えばマレエート化もしくはフマレート化ロジンなど、およびトール油処
理もしくはガムロジンの処理からの樹脂質副生成物を含む)、または石油の樹脂(石油樹
脂、フェノール性樹脂)を含む。特に滴下融点>60°F、他の実施形態において>60
℃を有する、また25℃において針入度<50を有する樹脂、例えば長鎖および三環式有
機酸およびステロールを含有するトール油ピッチまたは変性トール油ピッチが有用である
。トール油樹脂系調整剤には、粗トール油の蒸留からの、脂肪酸、トール油ヘッドなどの
非樹脂部分も含まれ得、またマレエート化およびフマレート化の結果として、これらの部
分の化学修飾バージョンも含まれ得る。この種類の好ましいレオロジー調整剤には、トー
ル油ピッチ、マレエート化トール油ピッチ、ロジン酸、トール油ヘッドが含まれるが、そ
れらに限定されない。エラストマー(天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ポリクロルプ
レン、再生タイヤからのクラムラバー(crumb rubber)など)特性のポリマー;高軟化点
のアスファルト材料(例えば、アスファルテン、Gilsonite(商標)、トリニダ
ッド湖アスファルト、油の脱アスファルトからの副生成物、酸化アスファルトなど);R
OSEボトムス(残油超臨界抽出物)などのアスファルテン、および他のゼロ針入度アス
ファルトも、単独でまたは組合せてそのいずれかで使用できる。
【0037】
より広い観点から、本発明は、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、フィ
ッシャー−トロプシュワックス、原油由来ワックス、他の型のワックス、ポリマー、Gi
lsoniteまたはトール油系調整剤を含む1種または複数のアスファルトレオロジー
調整剤との、界面活性剤の組合せを企図しており、重要な特徴は、これらの型の成分が組
み合わされて、単一製品となっている点である。
【0038】
本発明の中温化混合物添加剤は、単一添加剤パッケージ、または前記添加剤パッケージ
の個別の成分として添加することができる。単一パッケージとして添加されるか、または
個別成分として添加されるかにかかわらず、本発明の添加剤は、中温化混合工程の種々の
段階で添加することができる。一実施形態において、本発明の添加剤パッケージは、加熱
混合プラントにおいて骨材中にアスファルトを導入する前に、アスファルトバインダー中
にブレンドすることができ;ミキサーにアスファルトが添加される前に、骨材もしくは骨
材の一部に添加することができ;あるいは、骨材にアスファルトを添加した後に、加熱混
合プラントにおいてミキサーに添加することができる。本発明の添加剤パッケージは、加
熱混合プラントにおいてドラムミキサーなどのミキサー中に添加することが好ましい。ア
スファルトの重量による本添加剤パッケージの用量レベルは、アスファルトバインダーに
対して0.2〜10重量%の範囲に、好ましくは0.5〜6重量%、またさらに好ましく
は約1〜3重量%の範囲である。
【0039】
本発明の添加剤パッケージは、現在の技術に優る下記の利点を有する:
(a)本発明の添加剤パッケージは、加熱混合物の製造および締固め温度を低下させる
のを助けるだけでなく、同時に混合物の耐湿性性状をも改良する。本発明の添加剤パッケ
ージは、単一パッケージとしての中温化混合物添加剤および接着性増進剤/ストリッピン
グ防止添加剤であり、または前記パッケージの個別成分を別々に添加することができる。
中温化混合物添加剤として、本発明の添加剤パッケージは、骨材表面へのアスファルトの
被覆能力と共に、アスファルトの粘性を低下させ、また流動性状を改善し、それにより、
アスファルト混合物の締固めに要する温度を、本添加剤パッケージを含まないアスファル
ト混合物と比較し15〜60°F低くなるまで低下させる。接着性および凝集性調整剤と
して、本発明の添加剤パッケージは、引張強度比試験およびハンブルグホイールトラッキ
ング試験によって実証されるように、混合物の耐湿性を改良する。
(b)フィッシャー−トロプシュワックスなどの他のワックス系中温化混合物添加剤と
異なって、ビーム曲げレオメーター試験によって実証されるように、アスファルトバイン
ダー脆化の問題、またその結果、低温亀裂疲労の問題を欠点として有しない。
(c)本発明の添加剤パッケージは、融点および物理的特性のために、粉末、パステル
剤もしくはフレーク状自由流動性固体または液体などの物理的形態で配合することが可能
であり、これを、加熱混合物の製造直前にアスファルトバインダー中にブレンドすること
ができ、あるいは上述のように加熱混合物を製造する間の種々の段階においてドラム型乾
燥機に添加できる。
【0040】
本発明は、ここに下記の非限定的実施例によって例証されるであろう。
【実施例】
【0041】
締固めまたは高密度化試験
アスファルト混合物としてのPG76−22アスファルトおよび花崗岩骨材について、
高密度化試験を行った。そのアスファルト混合物の骨材粒度組成およびアスファルト含量
を、表1に掲げている。
【0042】
【表1】
【0043】
2005年6月付けNCAT(National Center for Aspha
lt Testing)Reportにおいて記述される通りに、振動締固め機により、
30秒の期間高密度化を行い、空隙率%を測定した。3種の異なる締固め温度を使用し、
それぞれの場合に、それぞれの締固め温度よりも35°F高い温度で、バインダーとの骨
材混合物を調製した。3種の別々の混合物について、それぞれの3種の締固め温度で評価
を行った:
(a)PMAバインダーPG76−22に対し2%のAN003を配合した中温化混合
配合物。
(b)PMAバインダーPG76−22に対し2%のAN004を配合した中温化混合
配合物。
(c)対照標準として、中温化混合物添加剤を全く含まないPMA76−22バインダ
ー。
これらの結果を下記の表2に掲げている。
【0044】
【表2】
【0045】
「AN003」は、本発明を例証する混合物であり、下記を含む:
Toprez LM(Chusei社からのトール油由来の樹脂)−10%、
N−獣脂プロピレンジアミン 37.5%、
フィッシャー−トロプシュワックス 21.5%、
ポリエチレンワックス(Chusei社から) 31.0%。
【0046】
「AN004」は、本発明を例証する混合物であり、下記を含む:
Toprez LM(Chusei社からのトール油由来の樹脂)−20%、
N−獣脂プロピレンジアミン 37.5%、
ポリエチレンワックス(Chusei社から) 42.5%。
【0047】
これらの結果は、AN003およびAN004により、対照標準と比較して300°F
、270°Fおよび240°Fにおいて、空隙率%が著しく低下すること、かつまた30
0°Fの対照標準と比較して、270°Fにおいて空隙率%がより低いことを明らかに示
している。AN004の場合、240°Fで得られた空隙率%が300°Fにおける対照
標準と比較し同様である。これらの結果は、300°Fで未改質アスファルトを締固める
よりも30〜60°F低い温度で締固めを行うことができ、かつそれでも、300°Fで
未改質アスファルトを締固めることによって得られる空隙率以下の空隙率%を得ることが
できることを示しており、したがって中温化混合物の本特許請求を実証している。
【0048】
湿分感受性試験
ハンブルグホイールトラッキング試験により、またASTM D4867による引張り
強度比試験(修正されたLottman and Root Tunniclif試験と
しても一般に知られる)により、アスファルト混合物の湿害を評価することができる。
【0049】
引張り強度比試験ASTM D4867:ここに2組の締固めた試験片がある。調湿さ
れる試験片は、様々な手順により水に曝露されて、湿害をシミュレートし、また調湿され
ない試験片は、室温に保持される。次いで間接引張り強度が測定され、調湿強度を未調湿
強度で割ることにより、引張り強度比が得られる。比率0.8以上が通常、許容可能とみ
なされる。結果を表3に掲げている。
【0050】
【表3】
【0051】
これらの結果は、2種の中温化混合物添加剤(AN003およびAN004)で改質さ
れた混合物について、大抵の指定機関の適格基準である引張り強度比が0.80を超えて
いることを示す。従来のNCATによる中温化混合物試験では一貫して、引張り強度比が
、評価される他の中温化混合技術について問題になり、湿害を軽減するためストリッピン
グ防止剤の添加を必要としていた。
【0052】
ハンブルグホイールトラッキング試験:この試験方法では、アスファルト混合物の締固
め試料は、水中で繰返しホイールトラッキングサイクルに掛けられる。試料の破壊は、変
形(わだち掘れ)によって示される。ストリッピング変曲点は、そこからわだち掘れ曲線
(サイクル数に対してプロットしたわだち深さ)の勾配に若干の変化がある点である。一
般に許容基準は、ストリッピング変曲点が10,000サイクル後に生じるべきであると
いうことである。いくつかの機関は、破壊点として変形12.5mmを指定している。変
形12.5mmまでのサイクル数が、混合物の性能の目安である。結果を表4に掲げてい
る。
【0053】
【表4】
【0054】
これらの結果から、両添加剤についてストリッピング変曲点が10,000サイクル後
に生じ、平均わだち掘れ深さが、AN003およびAN004についてそれぞれ5.89
mmおよび4.25mmであることを見ることができる。
【0055】
アスファルトPG等級試験
これらの添加剤が、アスファルトバインダーの性状、特にビーム曲げレオメーター試験
により測定されるアスファルトの低温性状に悪影響を及ぼさないことが極めて重要である
。そのため、2%のAN003により、また別個にAN004により改質したPG76−
22バインダーを、標準PG等級分け試験(AASHTO T315、およびT313)
に掛けた。結果を表5に掲げている。
【0056】
【表5】
【0057】
本添加剤を含まない対照PMA76−22と比較して、m−値(0.3を超えるべきで
ある)およびクリープ剛性(小さいほど良い)によって測定される低温可撓性性状が、本
添加剤により著しく改良される点に注目されたい。
【0058】
要約すると、これらの中温化混合物添加剤は、締固め試験により実証されるように、混
合および締固め温度を約60°F低下させることを助け、また同時にTSRおよびハンブ
ルグホイールトラッキング試験により実証されるように、湿害に耐える混合物をもたらす
ことができる。他のワックス型調節剤と異なって、これらの中温化混合物添加剤は、m−
値およびクリープ剛性PG等級試験により実証されるように、アスファルトの低温性状に
有害な影響を有しない。