(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第一のフィードバックユニットは、前記修正した結果及び前記複数の仮名のいずれか一方が前記ユーザーに選択されるとき、対応の仮名又は漢字を画面に表示することを特徴とする請求項3に記載の入力システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、少なくとも従来の技術において存在している1つの技術的課題を解決するものである。
このため、本発明は、バックスペースキーに基づいて入力ミスを自動的に修正して、ユーザーの入力時間及び回数を低下させ、ユーザーエクスペリエンスを向上させる日本語入力方法を提供することを1つの目的とする。
本発明は、バックスペースキーに基づいて入力ミスを自動的に修正する日本語入力システム、コンピュータプログラム及び記録媒体を提供することを別の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、バックスペースキーに基づいて入力ミスを自動的に修正する日本語入力方法を提供できる。本発明の入力方法は、ユーザーが入力した複数の仮名を受けるステップと、前記ユーザーのバックスペースキーの入力を検出すると、1つの仮名を追加すること、1つの仮名を削除すること、1つの仮名を訂正すること、及び各仮名の位置を変更することの少なくとも一種により、該複数の仮名を修正して修正した結果を得るステップと、前記修正した結果及び前記複数の仮名の日本語コーパスにおける出現頻度に基づいて、前記修正した結果及び前記複数の仮名の正確率をそれぞれ取得するステップと、前記修正した結果の正確率が前記複数の仮名の正確率を上回る場合、前記ユーザーが選択できるように前記修正した結果及び前記複数の仮名を前記ユーザーにフィードバックするステップと
、前記ユーザーのバックスペースキーの入力を再度検出すると、前記複数の仮名から一番後ろの仮名を削除し、又は前記複数の仮名から変換された複数の漢字から一番後ろの漢字を削除し、残りの仮名又は漢字を、1つの仮名を追加すること、1つの仮名を削除すること、1つの仮名を訂正すること、及び各仮名の位置を変更することの少なくとも一種により、修正するステップと、前記残りの仮名又は漢字の修正前後の日本語コーパスにおける出現頻度に基づいて、前記残りの仮名又は漢字の修正前及び修正後の正確率をそれぞれ取得するステップと、前記残りの仮名又は漢字の修正後の正確率が修正前の正確率を上回る場合、前記ユーザーが選択できるように修正前及び修正後の前記残りの仮名又は漢字を前記ユーザーにフィードバックするステップとを含む。
【0007】
本発明によれば、バックスペースキーに基づいて入力した仮名を自動的に修正して、修正した結果及前記複数の仮名をユーザーにフィードバックすることで、ユーザーの再度入力・訂正の時間を低下させ、使用感及びユーザーエクスペリエンスを向上させることができる。
【0008】
本発明の別の態様によれば、本発明の入力方法は、前記修正した結果及び前記複数の仮名のいずれか一方が前記ユーザーに選択されるとき、対応の仮名又は漢字を画面に表示するステップをさらに含む。
【0010】
本発明の別の態様によれば、本発明の入力方法は、修正した結果を前記ユーザーが選択する確率が所定の閾値を上回るとき、該修正した結果をクラウド側に送信するステップと、前記ユーザー以外の別ユーザーから前記修正した結果と関連している誤仮名の入力を受ける場合当該別ユーザーが選択できるように、前記クラウド側から
の前記修正した結果を、当該別のユーザーがアクセスできる候補リストに追加して該別ユーザーにフィードバックするステップとをさらに含む。
【0012】
本発明のさらに別の態様によれば、バックスペースキーに基づいて入力ミスを自動的に修正する日本語入力システムを提供できる。本発明の入力システムは、ユーザーが入力した複数の仮名を受ける受付ユニットと、前記ユーザーのバックスペースキーの入力を検出すると、1つの仮名を追加すること、1つの仮名を削除すること、1つの仮名を訂正すること、及び各仮名の位置を変更することの少なくとも一種により、該複数の仮名を修正して修正した結果を得る第一の修正ユニットと、前記修正した結果及び前記複数の仮名の日本語コーパスにおける出現頻度に基づいて、前記修正した結果及び前記複数の仮名の正確率をそれぞれ取得する取得ユニットと、前記修正した結果の正確率が前記複数の仮名の正確率を上回る場合、前記ユーザーが選択できるように前記修正した結果及び前記複数の仮名を前記ユーザーにフィードバックする第一のフィードバックユニットと
、前記ユーザーのバックスペースキーの入力を再度検出すると、前記複数の仮名から一番後ろの仮名を削除し、又は前記複数の仮名から変換された複数の漢字から一番後ろの漢字を削除し、残りの仮名又は漢字を、1つの仮名を追加すること、1つの仮名を削除すること、1つの仮名を訂正すること、及び各仮名の位置を変更することの少なくとも一種により、修正する第二の修正ユニットと、前記残りの仮名又は漢字の修正前後の日本語コーパスにおける出現頻度に基づいて、前記残りの仮名又は漢字の修正前及び修正後の正確率をそれぞれ取得する第二の取得ユニットと、前記残りの仮名又は漢字の修正後の正確率が修正前の正確率を上回る場合、前記ユーザーが選択できるように修正前及び修正後の前記残りの仮名又は漢字を前記ユーザーにフィードバックする第二のフィードバックユニットとを含む。
【0013】
本発明によれば、バックスペースキーに基づいて入力した仮名を自動的に修正して、修正した結果及び前記複数の仮名をユーザーにフィードバックすることで、ユーザーの再度入力・訂正の時間を低下させ、使用感及びユーザーエクスペリエンスを向上させることができる。
【0014】
本発明のさらに別の態様によれば、本発明の入力システムは、前記第一のフィードバックユニットは、前記修正した結果及び前記複数の仮名のいずれか一方が前記ユーザーに選択されるとき、対応の仮名又は漢字を画面に表示する。
【0016】
本発明のさらに別の態様によれば、本発明の入力システムは、修正した結果を前記ユーザーが選択する確率が所定の閾値を上回るとき、該修正した結果をクラウド側に送信し、前記ユーザー以外の別ユーザーから前記修正した結果と関連している誤仮名の入力を受ける場合当該別ユーザーが選択できるように、前記クラウド側から
の前記修正した結果を、当該別のユーザーがアクセスできる候補リストに追加して該別ユーザーにフィードバックする追加ユニットをさらに含む。
【0017】
本発明のさらに別の態様によれば、コンピュータプログラム及びプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供できる。コンピュータプログラムは、コンピュータに、ユーザーが入力した複数の仮名を受けるステップと、前記ユーザーのバックスペースキーの入力を検出すると、1つの仮名を追加すること、1つの仮名を削除すること、1つの仮名を訂正すること、及び各仮名の位置を変更することの少なくとも一種により、該複数の仮名を修正して修正した結果を得るステップと、前記修正した結果及び前記複数の仮名の日本語コーパスにおける出現頻度に基づいて、前記修正した結果及び前記複数の仮名の正確率をそれぞれ取得するステップと、前記修正した結果の正確率が前記複数の仮名の正確率を上回る場合、前記ユーザーが選択できるように前記修正した結果及び前記複数の仮名を前記ユーザーにフィードバックするステップと
、前記ユーザーのバックスペースキーの入力を再度検出すると、前記複数の仮名から一番後ろの仮名を削除し、又は前記複数の仮名から変換された複数の漢字から一番後ろの漢字を削除し、残りの仮名又は漢字を、1つの仮名を追加すること、1つの仮名を削除すること、1つの仮名を訂正すること、及び各仮名の位置を変更することの少なくとも一種により、修正するステップと、前記残りの仮名又は漢字の修正前後の日本語コーパスにおける出現頻度に基づいて、前記残りの仮名又は漢字の修正前及び修正後の正確率をそれぞれ取得するステップと、前記残りの仮名又は漢字の修正後の正確率が修正前の正確率を上回る場合、前記ユーザーが選択できるように修正前及び修正後の前記残りの仮名又は漢字を前記ユーザーにフィードバックするステップとを実行させる。
【0018】
本発明の付加の方面及びメリットが下記の説明において部分的に表れられ、一部分が下記の説明からより明らかとなり、或は本発明の実行より了解できる。
本発明のこれらのおよび他の態様および利点は、添付図面を参照してなされる以下の説明から明らかになり、より容易に認識される。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。前記実施の形態の実例が図面において示されるが、同一の又は類似する符号が相同又は類似の部品或いは相同又は類似の機能を有する部品を表す。以下、図面を参照しながら説明する実施形態が例示性のものであり、本発明を一般に理解するために用いられる。実施形態は、本発明を制限するように解釈されてはならない。
【0021】
本発明に対する説明に、用語である「中央」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「逆時計回り」などで表れる方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づき、本発明を容易に説明と説明を簡素化するためのものであり、指定された装置又は部品が特定の方位に位置し、特定の方位において構造され、操作されると示す又は暗示するものではないと理解すべきで、本発明を限制するものではないと理解すべきである。
【0022】
また、用語である「第一」、「第二」とは、説明のためだけに用いられるものであり、技術特徴の数量としない。これにより、「第一」、「第二」で限定される特徴が一つ又は複数の該特徴を含む。本発明の説明において、「複数」とは、別途、明確に具体的に限定した場合を除く、2つ又は2つ以上の意味となる。
【0023】
本発明において、別途、明確に限定した場合を除く、「取付」、「繋がり」、「接続」、「固定」などの用語を広義に理解すべきである。例えば、「接続」は、固定な接続でもよいし、取外し可能な接続でもよいし、一体でもよい。また、「接続」は、机械的な接続でもよいし、電気接続でもよい。また、「繋がり」は、直接の繋がりでもよいし、ものを介する間接の繋がりでもよいし、二つの部品の内部の連通又は二つの部品の相互の作用関係を表してもよい。本分野の技術者は、具体的な状況によって本発明における上記の用語の意味を理解できる。
【0024】
本発明において、別途、明確に限定した場合を除く、第一特徴が第二特徴の「上」又は「下」に位置することは、第一特徴と第二特徴とが直接に接触することを表すことができるし、第一特徴と第二特徴とが直接に接触するではなくその他の特徴を介して接触することを表すことができる。また、第一特徴が第二特徴の「より上」、「上方」、「上位」に位置することは、第一特徴が第二特徴の直上方又は上斜位に位置することを表すことができるし、単に第一特徴の水平の高さが第二特徴より高いことを表すことができる。第一特徴が第二特徴の「より下」、「下方」、「下位」に位置することは、第一特徴が第二特徴の直下方又は下斜位に位置することを表すことができるし、単に第一特徴の水平の高さが第二特徴より低いことを表すことができる。
【0025】
図1は本発明の一実施形態によるバックスペースキーに基づいて入力ミスを自動的に修正する日本語入力方法を示すフローチャートである。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るバックスペースキーに基づいて入力ミスを自動的に修正する日本語入力方法は下記ステップを含む。
ステップ101:ユーザーが入力した複数の仮名を受ける。
ステップ102:ユーザーのバックスペースキーの入力を検出すると、複数の仮名同士の関係に基づいて該複数の仮名を修正して修正した結果を得る。複数の仮名を修正することは、1つの仮名を追加すること、1つの仮名を削除すること、1つの仮名を訂正すること、及び各仮名の位置を変更することの少なくとも一種を含む。
ステップ103:仮名の言語モデルを利用して、修正した結果及び前記複数の仮名の日本語コーパスにおける出現頻度に基づいて、修正した結果及び前記複数の仮名の正確率をそれぞれ取得する。
ステップ104:修正した結果の正確率が前記複数の仮名の正確率を上回る場合、ユーザーが選択できるように修正した結果及び前記複数の仮名をユーザーにフィードバックする。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、修正した結果及び前記複数の仮名のいずれか一方がユーザーに選択されるとき、対応の仮名又は漢字を画面に表示する。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、ユーザーのバックスペースキーの入力を再度検出すると、前記複数の仮名から一番後ろの仮名を削除し、又は前記複数の仮名から変換された複数の漢字から一番後ろの漢字を削除し、残りの仮名又は漢字を修正する。前記残りの仮名又は漢字の修正前後の日本語コーパスにおける出現頻度に基づいて、前記残りの仮名又は漢字の修正前及び修正後の正確率をそれぞれ取得する。前記残りの仮名又は漢字の修正後の正確率が修正前の正確率を上回る場合、ユーザーが選択できるように修正前及び修正後の前記残りの仮名又は漢字をユーザーにフィードバックする。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、前記ユーザーは修正した結果を選択する確率は所定の閾値を上回るとき、該修正した結果をクラウド側に送信し、前記ユーザー以外のユーザーから前記修正した結果と関連している誤仮名の入力を受ける場合当該ユーザーが選択できるように、前記修正した結果を候補リストに追加する。
【0029】
図2は本発明の一実施形態によってユーザーが入力した仮名「あさた」を修正する具体例を模式的に示す説明図である。
図2に示すように、ユーザーは仮名列の「あさた」を入力してバックスペースキーを押した場合、ユーザーに入力された仮名「あさた」を自動的に修正し、修正した結果は「あした」である。そして、修正した結果をユーザーの入力画面、例えばバックスペースキーの上方に表示する。ユーザーは修正した結果を選択した場合、「あさた」を「あした」に変更し、ユーザーに選択されえるように画面の下部に「あした」と対応している漢字の候補リストが表示される。一方、ユーザーは修正した結果を選択しなく、バックスペースキーを再び押して仮名列の「あさた」から一番後ろの「た」を削除し、「あさ」を残した場合、ユーザーに選択されえるように画面の下部に「あさ」と対応している漢字の候補リストが表示される。
【0030】
図3は本発明の一実施形態によってユーザーが入力した仮名「あさって」を修正する具体例を模式的に示す説明図である。
図3に示すように、ユーザーに入力された「あさって」を漢字列の「明後日」に変更し、ユーザーはバックスペースキーを押した場合、漢字列の「明後日」を自動的に修正し、修正した結果は「明日」である。そして、修正した結果の「明日」を「明後日」の上方に表示するとともに、「明後日」と対応している元の仮名「あさって」も表示する。この際、ユーザーは下記3つの選択をできる。
1.ユーザーは仮名列「あさって」を選択した場合、表示は「あさって」に回復され、表示された漢字列「明後日」は削除されるとともに、ユーザーに選択されえるように画面の下部に「あさって」と対応している漢字の候補リストが表示される。
2.ユーザーは修正した結果「明日」を選択した場合、「明後日」は「明日」に変更される。
3.一方、ユーザーは上記二種の結果を選択しなく、バックスペースキーを再び押した場合、「明後」が残される。ユーザーはバックスペースキーを再度押した場合、漢字列「明後」は自動的に修正され、修正した結果は「明後」の上方に表示される。なお、ユーザーは必要に応じて入力法の設定画面で設定を変更し、バックスペースキーによる修正機能を終止させることも可能であるが、初期設定は修正を続けることである。
【0031】
図4は本発明の一実施形態によってユーザーが入力した仮名列を修正する具体例を模式的に示す説明図である。
図4に示すように、ユーザーはバックスペースキーを押した場合、ユーザーに入力された仮名列を修正して、修正した結果をユーザーの入力画面に表示する。修正は、1つの仮名を追加すること、1つの仮名を削除すること、1つの仮名を訂正すること、及び各仮名の位置を変更することを含む
以下は具体例で本発明による仮名列に対する修正を説明する。
1.ユーザーは仮名列「あさた」を入力した場合、「あさた」は「あした」に修正され、つまり、仮名列における「さ」が「し」に修正される。
2.ユーザーは仮名列「あたした」を入力した場合、「あたした」は「あした」に修正され、つまり、仮名列における「た」が削除される。
3.ユーザーは仮名列「あた」を入力した場合、1つの仮名例えば「し」又は「な」等が追加され、「あた」は「あした」又は「あなた」に修正される。
4.ユーザーは仮名列「あたな」を入力した場合、仮名列における各仮名の位置、例えば後ろの方の「た」と「な」との位置が変更され、「あたな」は「あなた」に修正される。
【0032】
図5は本発明の一実施形態によってユーザーが入力した仮名列を修正して修正モデルを取得する具体例を示すフローチャートである。
図5に示すように、ユーザーはバックスペースキーを押した場合、上述した1つの仮名を追加すること、1つの仮名を削除すること、1つの仮名を訂正すること、及び各仮名の位置を変更することを含む修正を行い、複数の修正した仮名列が得られる。修正前後の仮名列に基いて、EMアルゴリズムによる単語整列モデル及び連語の翻訳モデルを利用することにより、ユーザーに入力された仮名列の修正モデルを生成する。修正モデルは、修正前の仮名列、修正後の仮名列、及び修正結果の確率を含む。ユーザーが入力した仮名「あさた」、「あれ」、「あさた」を修正して修正モデルを生成する流れは
図6に示された。
【0033】
本発明の一の実施形態によれば、修正前の仮名列と修正後の仮名列とを関連付けることで、修正モデルを生成する。該修正モデルによってユーザーに入力された仮名列が修正される。修正モデルは、ユーザーのlogファイルであるバックスペースキーが押されたときの仮名とユーザーに選択された仮名、又は人工構築された訓練集から生成される。
【0034】
本発明の一の実施形態による仮名の言語モデルの生成方法は、先ずは単語の分解、品詞の見分け、及び仮名による音声表記を行う。単語の分解、品詞の見分け、及び仮名による音声表記は従来技術と基本的に同様であるので、詳細な説明を省略する。次は、通常の漢字又は単語による言語モデルの訓練方法に従って、仮名の言語モデルを生成する。以下は具体例によって説明する。
【0035】
「…た講演後の質疑応答で、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加の方針決定について…」という文に対して、単語の分解、品詞の見分け及び仮名による音声表示を行って、表1に示した解析結果が得られる。
【0037】
表1からわかるように、上記の文の仮名列は「タ」、「コウエン」、「ゴ」、「ノ」、「シツギ」、「オウトウ」、「デ」、「、」、「カンタイヘイヨウ」、「レンケイ」、「キョウテイ」などである。これらの仮名列に基づいて通常の言語モデルの訓練方法利用して、仮名の言語モデルを訓練する。
【0038】
本発明の一の実施形態は、n−gram言語モデルを利用する。n−gram言語モデルとは、ある文字列の中で、N個の文字列または単語の組み合わせが、どの程度出現するかを調査する言語モデルを意味し、文字列や単語の発生確率が直前のn−1個の文字列や単語に依存すると仮定する。nは1、2又は3であるとき、n−gramモデルはunigramモデル、bigramモデル又はtrigramモデルとそれぞれ呼ばれる。nは大きいほど、精度が上がるが、計算が複雑になる。一番常用のbigramモデルであり、次はunigramモデルとtrigramモデルである。nは4以上であることは珍しい。n−gram言語モデルを中国語のウェブページに適用すると、中国語のn−gram言語モデルが得られ、n−gram言語モデルを英語のウェブページに適用すると、英語のn−gram言語モデルが得られる。nは2であるとき、単語の発生確率が直前の1個の単語しか依存しない。
【0043】
上記の例の仮名列の「タ」、「 コウエン」、「 ゴ」、「 ノ」、「 シツギ」、「 オウトウ」、「 デ」、「 、」に対して、「S = タ コウエンゴ ノ シツギ オウトウ デ 、」である文は得られ、bigramモデルを利用すると、該文の正確率は
P(S) = P(タ|<s>) P(コウエン|タ) P(ゴ|コウエン) P(ノ|ゴ) P(シツギ|ノ) P(オウトウ|シツギ) P(デ|オウトウ) P(、|デ) (</s>|、)
である。
【0044】
本発明の一の実施形態では、仮名の言語モデルを利用して複数の仮名の正確率を算出する。例えば、「あした」及び「あさた」に対して、大規模コーパス(例えばすべての日本語ウェブページ)における出現回数をそれぞれ算出するとともに、それぞれの前後の仮名に係る情報を比較する。count(「あした」) >> count(“あさた”)が成立すると、ユーザーに入力された「あさた」をいっそう合理且つ常用の「あした」に修正できる。
【0045】
本発明の一の実施形態では、変更された複数の仮名又は漢字に対して、仮名又は漢字による言語モデルを利用して修正前および修正後の正確率をそれぞれ算出する。例えば、「…た講演後の質疑応答で、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加の方針決定について…」という文に対して、単語の分解、品詞の見分け及び仮名による音声表示を行って、表2に示した処理結果が得られる。
【0047】
上記の表2に示したように、仮名列と同様に、さらにn−gram言語モデルを訓練して変更された漢字又は仮名の正確率をさらに算出することもよい。
【0048】
図7は本発明の一実施形態により携帯情報端末用の日本語入力方法を模式的に示す説明図である。
図7に示したように、3*3方の日本語入力法において、ユーザーは「あ」のキーを押すと、
図7の右図のようにあ行の各段が4方向に表示され,そのまま指を各方向にスライドさせることで,順に「あ」→「し」→「た」を入力すると、仮名の「あした」が入力され、その対応の候補もリストされる。
【0049】
本発明によれば、バックスペースキーに基づいて入力した仮名を自動的に修正して、修正した結果及前記複数の仮名をユーザーにフィードバックすることで、ユーザーの再度入力・訂正の時間を低下させ、使用感及びユーザーエクスペリエンスを向上させることができる。
【0050】
図8は本発明の一実施形態によるバックスペースキーに基づいて入力ミスを自動的に修正する日本語入力システムの構成を示すブロック図である。
図8に示したように、本実施の形態の日本語入力システムは、受付ユニット100と、第一の修正ユニット200と、第一の取得ユニット300と、第一のフィードバックユニット400とを含む。
【0051】
受付ユニット100は、ユーザーが入力した複数の仮名を受ける。
【0052】
第一の修正ユニット200は、ユーザーのバックスペースキーの入力を検出すると、前記複数の仮名同士の関係に基づいて該複数の仮名を修正して修正した結果を得る。
本発明の一実施形態では、前記複数の仮名を修正することは、1つの仮名を追加すること、1つの仮名を削除すること、1つの仮名を訂正すること、及び各仮名の位置を変更することを含む。
【0053】
第一の取得ユニット300は、仮名のn−gram言語モデルを利用して、修正した結果及び前記複数の仮名の日本語コーパスにおける出現頻度に基づいて、修正した結果及び前記複数の仮名の正確率をそれぞれ取得する。
【0054】
第一のフィードバックユニット400は、修正した結果の正確率が前記複数の仮名の正確率を上回る場合、前記ユーザーが選択できるように修正した結果及び前記複数の仮名を前記ユーザーにフィードバックする。
【0055】
図9は本発明の別の実施形態によるバックスペースキーに基づいて入力ミスを自動的に修正する日本語入力システムの構成を示すブロック図である。
図8に示したように、本実施の形態の日本語入力システムは、第二の修正ユニット500と、第二の取得ユニット600と、第二のフィードバックユニット700と、追加ユニット800とを含む。
【0056】
第二の修正ユニット500は、ユーザーのバックスペースキーの入力を再度検出すると、前記複数の仮名から一番後ろの仮名を削除し、又は前記複数の仮名から変換された複数の漢字から一番後ろの漢字を削除し、残りの仮名又は漢字を修正する。
【0057】
第二の取得ユニット600は、前記残りの仮名又は漢字の修正前後の日本語コーパスにおける出現頻度に基づいて、前記残りの仮名又は漢字の修正前及び修正後の正確率をそれぞれ取得する。
【0058】
第二のフィードバックユニット700は、前記残りの仮名又は漢字の修正後の正確率が修正前の正確率を上回る場合、ユーザーが選択できるように修正前及び修正後の前記残りの仮名又は漢字を前記ユーザーにフィードバックする。
【0059】
追加ユニット800は、ユーザーは修正した結果を選択する確率は所定の閾値を上回るとき、該修正した結果をクラウド側に送信し、前記ユーザー以外のユーザーから前記修正した結果と関連している誤仮名の入力を受ける場合当該ユーザーが選択できるように、前記修正した結果を候補リストに追加してユーザーにフィードバックする。
【0060】
図3は本発明の一実施形態によってユーザーが入力した仮名「あさって」を修正する具体例を模式的に示す説明図である。
図3に示すように、受付ユニット100はユーザーに入力された複数の仮名を受けて、受けた仮名を漢字列の「明後日」に変更した場合、ユーザーはバックスペースキーを押したとき、第一の修正ユニット200は複数の漢字の「明後日」を修正する。第一の取得ユニット300は修正した結果の「明日」と複数の漢字の「明後日」の正確率を算出する。修正した結果の「明日」の正確率が複数の漢字の「明後日」の正確率を上回るとき、修正した結果の「明日」を「明後日」の上方に表示するとともに、「明後日」と対応している元の仮名「あさって」(ユーザーは「明後日」を得るように入力した仮名列)も表示する。この際、ユーザーは下記3つの選択をできる。
【0061】
1.ユーザーは仮名列「あさって」を選択した場合、表示は「あさって」に回復され、表示された漢字列「明後日」は削除されるとともに、ユーザーに選択されえるように「あさって」と対応している漢字の候補リストが表示される。
2.ユーザーは修正した結果「明日」を選択した場合、「明後日」は「明日」に代わられる。
3.一方、ユーザーは上記二種の結果を選択しなく、バックスペースキーを再び押し場合、第二の修正ユニット500は複数の漢字の「明後日」から一番後ろの「日」を削除し、「明後」が残される。ユーザーはバックスペースキーを再度押した場合、第二の修正ユニット500は複数の漢字「明後」をさらに修正する。第二の取得ユニット600は修正前後の正確率を算出する。修正した結果は所定の要件を満たしているとき、修正した結果は「明後」の上方に表示される。なお、ユーザーは必要に応じて入力法の設定画面で設定を変更し、バックスペースキーによる修正機能を終止させることも可能である。システムはユーザーが修正した結果を選択する確率を統計する。ユーザーは修正した結果を選択する確率は所定の閾値を上回るとき、追加ユニット800は、該修正した結果をクラウド側に送信し、前記ユーザー以外のユーザーから前記修正した結果と関連している誤仮名の入力を受ける場合当該ユーザーが選択できるように、前記修正した結果を候補リストに追加する。
【0062】
図5は本発明の一実施形態によってユーザーが入力した仮名列を修正して修正モデルを取得する具体例を示すフローチャートである。
図5に示すように、ユーザーはバックスペースキーを押した場合、上述した1つの仮名を追加すること、1つの仮名を削除すること、1つの仮名を訂正すること、及び各仮名の位置を変更することを含む修正を行い、複数の修正した仮名列が得られる。修正前後の仮名列に基づいて、EMアルゴリズムによる単語整列モデル及び連語の翻訳モデルを利用することにより、ユーザーに入力された仮名列の修正モデルを生成する。修正モデルは、修正前の仮名列、修正後の仮名列、及び修正結果の確率を含む。ユーザーが入力した仮名「あさた」、「あれ」、「あさた」を修正して修正モデルを生成する流れは
図6に示された。
【0063】
本実施の形態の日本語入力システムによれば、バックスペースキーに基づいて入力した仮名を自動的に修正して、修正した結果及前記複数の仮名をユーザーにフィードバックすることで、ユーザーの再度入力・訂正の時間を低下させ、使用感及びユーザーエクスペリエンスを向上させることができる。
【0064】
以上は本発明の実施形態を示して記述したが、上記の実施形態は、本発明を制限するように解釈される事が出来ず、本発明の要旨および範囲を逸脱しない範囲で実施形態における変更、入れ替えおよび修正がなされることができることを当業者によって認識された。本発明の技術範囲は、特許請求の範囲及びその均等構成を基準にする。
【0065】
当業者であれば理解されるように、以上に説明した実施形態の処理の一部又は全部は、あらかじめコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、ハードウェアの動作を制御して行われる。前記記録媒体は磁気ディスク、光ディスク、ROM(Read-Only Memory)又はRAM(Random Access Memory,)等を利用する。