【実施例】
【0076】
実施例1
KJ122株におけるグリセロール取り込みおよびグリセロール資化の負の調節の除去
細菌株の平板選択、試験管におけるスクシネート生産、またはpH制御発酵槽におけるスクシネート生産には、3つの異なる最少培地を使用することができる。最少培地を表1に列挙する。リッチなブロスまたはプレートは「LB」とも呼ばれるルリア(Luria)ブロスとした(10g/lトリプトン、5g/l酵母エキス、5g/l塩化ナトリウム)。以下の株をエール大学(コネチカット州ニューヘブン)のColi Genetic Stock Center(CGSC)から入手した:JW3386−1(ΔglpR::kan)およびJW3897−1(ΔglpK::kan)。P1virによる普遍ファージ形質導入を使って、JW3897−1からのΔglpK::kanアレルをKJ122に組み入れて、LB中の50mg/l硫酸カナマイシン+25mMクエン酸ナトリウムを使ってカナマイシン耐性について選択し、グリセロールを唯一の炭素源とする最少プレートでの増殖の欠如によってΔglpK::kanの正しい組み入れを確認した(
図2)。結果として生じた株をRY812と名づけた。並行して、BB20−14株(イリノイ大学シャンペーン−アーバナ校(イリノイ州)のJohn Cronanから入手)中に存在する野生型ラムダプロファージを、選択用のN::kanを含む欠損ラムダプロファージを含有する供与株としてのTAP106株(ATCC47075としても知られている)からのP1vir形質導入によって取り除き、上述のようにカナマイシン耐性について選択することによってRY808株を得た。第2ステップでは、glpK
i15アレルを含有するRY808からのglpK領域をRY812に形質導入し、最少SSグリセロールプレート(表1参照)での増殖について選択し、カナマイシン耐性の喪失について確認することにより、RY829C株を得た。第3ステップでは、JW3386−1のΔglpR::kanアレルをRY829Cに形質導入し、上述のようにカナマイシン耐性について選択することで、RY819J株を得た。これは、隣接するpck*アレルを保っていることが示される分離株であった(Zhangら 2009a;Zhang et al.,2009b)。
実施例2
試験管におけるグリセロールからのスクシネートの生産
KJ122株およびRY819J株をルリアブロス中で好気的に終夜増殖させた後、スクリューキャップ付き15mlポリプロピレン試験管中の、20g/lグリセロールを含有する12.5mlのNBS培地に、OD
600が0.05になるように接種した。管に固く蓋をして、37℃、約60rpmで48時間、New Brunswick Scientificローラードラム上で転がした。Costarスピンフィルターによる遠心分離で細胞を除去することによって培養試料を調製し、必要に応じて0.008M硫酸に希釈し、BioRad Aminex HPX−87Hカラムを装備したAgilentモデル1200装置を用いる高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析した。カラムを50℃で稼働し、0.008M硫酸を溶媒とし、検出は屈折率と210nmにおける吸収との両方によった。試料を、コハク酸、グリセロール、グルコース、アセテート、および他の副産物の濃度について分析した。各化学品の濃度は純粋な市販化合物で作成した標準曲線を使って算出した。KJ122は0.06g/lのスクシネートを生産したが、RY819Jは0.61g/lのスクシネートを生産し、出発株からの改良は明白だった。
【0077】
実施例3
RY819Jの代謝的進化
RY819J株を、10g/lグルコースおよび10g/lグリセロールを含有するNBS培地中で好気的に終夜増殖させてから、50g/lグリセロールおよび50g/lグルコースを含有する300mlのAM1培地(表1参照)が入っている作業容積500mlの有蓋発酵槽に、出発OD
600が0.2になるように接種した。磁気撹拌子を使って発酵槽を150rpmで撹拌したが、意図的な通気は行わなかった。このように発酵槽は厳密な嫌気性ではなかった。試料採取中に、また塩基添加から、多少の空気は入ることができるからである。pHは3M炭酸カリウムの添加によって6.5に制御し、温度は40℃に維持した。スクシネートを約48時間生産した。グリセロールとグルコースは並行して消費されたが、48時間後は、グリセロールの一部が残っていた。最終細胞密度は約3.0のOD
600であった。同じ培地を使用し、第1発酵槽からの試料を使って、出発OD
600が0.2になるように第2発酵槽に接種し、増殖とスクしネート生産を再開した。この再接種手順を本明細書では「継代(transfer)」と呼ぶことにする。スクシネート生産が止まった後に、第3発酵槽への接種物の2回目の継代を上述のように行い、その後、さらに数回の継代を行った。最初の数回の継代中は、増殖を刺激するために、グルコースが培地中に存在した。一般に、最初の数回の継代では、ある程度のグルコースまたは硝酸カリウムが存在しない限り、増殖が遅かったので、後続の継代のために十分な増殖が得られるように、グルコースまたは硝酸塩をさまざまな時点で発酵槽に加えて、増殖を増強した。最初の4回の継代は50g/lグルコース+50g/lグリセロールで開始した。第5〜9継代は50g/lグリセロールだけで開始し、グルコースを含まなかったが、次の継代のために十分な増殖が得られるように、発酵中に10g/lグルコースを加えた。第10継代では、まず1g/l硝酸カリウムを補足し、後に10g/lグルコースを補足した。添加物および発酵槽への添加の時点を、表2に要約する。11回目の継代からは、グルコースも硝酸塩も培地に加えず、唯一の炭素源を50g/lグリセロールとした。それでも、ようやく、継代を行うのに十分な増殖が得られた。試料をさまざまな時点で、上述のようにHPLCで、分析した。第11継代では、384時間後に、グリセロールの全てが消費されており、スクシネート力価は425mMであった。これは、塩基による希釈後に、消費されたグリセロール1グラムあたり1.08グラムのスクシネートという収量を与えることになると計算された。さらに3回の継代を行ったが、コハク酸生産に関して株の性能のさらなる有意な改良は見られなかった。14回目の継代から単一コロニーを分離し、その分離株をRY819J−T14と名づけた(
図2)
【0078】
実施例4
さまざまなglpKアレルのDNA配列決定
ここで使用した株の多くの元となった大腸菌C(ATCC8739)および大腸菌K−12のglpFKXオペロンの野生型DNA配列は、米国国立衛生研究所のGenBankデータベース、アクセッション番号NC_010468およびNC_000913に、それぞれ見出すことができる。
【0079】
glpF遺伝子のほぼ半分とglpX遺伝子の半分とに囲まれたglpK遺伝子を、次の大腸菌株からのゲノムDNAを使って、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって増幅した:BB20−14、BB26−36、Lin225およびLin298。最後の3株は全て、エール大学(コネティカット州ニューヘブン)のColi Genetic Stock Center(CGSC)から入手した。CGSCによれば、これら4つの株、すなわちBB20−14、BB26−30、Lin225およびLin298はそれぞれ、なかんずく、glpK
i15、glpK
i14、glpK
i31、およびglpK
i22を含有している。これらのうち、glpK
i22だけが配列決定されいて、G304Sアミノ酸変化が明らかになっていた(Pettigrewら, 1996;Honischら, 2004)。しかしこの配列は、CGSCからは入手できないLin43株に由来するものであった。そこで本発明者らは、入手可能であってLin43に由来するとされているLin298を使用した。増幅に使用したPCRプライマーは、BY19(配列番号1)およびBY44(配列番号2)である。PCRプライマーおよびシークエンスプライマーのDNA配列を表3に掲載する。PCR用の試薬類はNew England BioLabsのPhusion Master Mixであり、これらを供給者の推奨どおりに使用した。その結果生じた、BB20−14、BB26−30、Lin225およびLin298からの平滑末端DNAフラグメントをゲル精製し、それをpRY521(配列番号10)のEcoRV部位にクローニングすることで、それぞれプラスミドpMH4−20、pMH4−26、pMH4−225、およびpMH4−298を得た。
【0080】
これらのプラスミドのそれぞれからのglpK遺伝子および隣接配列を、シークエンスプライマーBY15(配列番号3)、BY16(配列番号4)、BY19(配列番号1)、BY30(配列番号6)、およびBY44(配列番号2)を用いるサンガー(Sanger)チェーンターミネーション法によって配列決定した。4つのプラスミドのうちの3つがglpKコード領域に変異を含有していた。本明細書に掲載するDNA配列位置情報は全て、オープンリーディングフレームの最初の塩基を1と数え、アミノ酸位置情報は全て開始コドンを1と数えている。3文字アミノ酸コードについては、2007−2008 New England BioLabs Catalogの361頁を参照されたい。pMH4−20はglpK中に2つの点変異(G163A;Ala55ThrおよびG470A;Arg157His)を持ち、意外にも、glpF中に単一の点変異(C821T;Pro274Leu)を持っていた。
【0081】
pMH4−26は、glpK中に単一の点変異(C164T;Ala55Val)を持ち、意外にもglpF中に単一の点変異(G724A;Val242Ile)を持っていた。pMH4−225は、glpK中に単一の点変異(C176A;Ser59Tyr)を持っていたが、glpF中には変異を持っていなかった。pMH4−298は配列決定した領域には変異を持っていなかった。最後の結果は、Lin298株がLin43と同じglpK変異(上記参照)を持つはずであることを暗示する公表文献と矛盾する。本発明者らが使用したLin298の分離株はどういうわけかglpK
i22アレルを失っていたか、あるいは本発明者らの分離株が実際にはLin298株ではなかったか、あるいはLin298は実際にはLin43に由来していなかったと思われる。
【0082】
上記の結果の最も可能性が高い解釈は、glpK遺伝子中の点ミスセンス変異が、コードされているGlpK酵素の実証されたフィードバック耐性または推定されるフィードバック耐性の説明になるということである。glpK
i15アレルは2つの別個の変異を含有したので、どちらか一方の変異が単独でフィードバック耐性表現型を付与しうることが考えられるが、いずれにせよ、本発明者らは、BB20−14におけるグリセロールキナーゼのフィードバック耐性表現型にはこれら2つの変異の組み合わせで十分であると結論付けることができた。
【0083】
上記プラスミドに加えて、2つの類似プラスミドをKJ122およびRY819JのglpK領域から構築することで、それぞれpMH4−KJおよびpMH4−RY819を得た。クローニングされたインサートのDNA配列は予想どおりだった。pMH4−KJは野生型glpKおよびglpF配列を含有し、一方、pMH4−RY819は、glpK中の2つの点変異およびglpF中の単一の点変異を含めてpMH4−20と同一の配列を含有していた。
【0084】
実施例5
RY819J−T14からのカナマイシン耐性遺伝子の除去
RY819J−T14株は、「Keio Collection」のメンバーであるJW3386−1株(Baba et al., 2006)から形質導入されたΔglpR::kanアレルを含有している。したがって、ヘルパープラスミドpCP20をこの株に通すことによって、カナマイシン耐性遺伝子kanを除去して、短いDNA「痕(scar)」を残すことができる(Datsenko and Wanner, 2000)。このプロセスをRY819J−T14で行ったところ、カナマイシン感受性誘導体MH23株が生じた。
【0085】
実施例6
RY819Jおよび子孫のglpF遺伝子に見いだされる変異の矯正
BB20−14株のglpF遺伝子には点変異が見つかった。この変異はglpK遺伝子と密に連鎖しているので、RY819Jに組み入れられることになり、MH22株にも伝達された(実施例1および5参照)。Jantama et al.(2008a,2008b)に記載されているものと類似する2ステップ遺伝子置換法を使ってこの領域を野生型DNA配列で置き換えることにより、glpF中の変異を取り除いた。第1ステップでは、テンプレートとしてのpCA2(配列番号11)とプライマーBY71(配列番号6)およびBY72(配列番号7)とを用いるPCRによって、cat,sacBカセットを増幅した。その結果生じた3.2キロベースDNAフラグメントを、ヘルパープラスミドpKD46(Datsenko and Wanner,2000)を含有するMH23株に形質転換し、LB+30mg/lクロラムフェニコール上でクロラムフェニコール耐性について選択することで、MH27株(glpF::cat,sacB)を得た。第2ステップでは、テンプレートとしての大腸菌C(ATCC8739)DNAとプライマーBY73(配列番号8)およびBY74(配列番号9)とを用いるPCRによって、野生型glpF領域を増幅した。その結果生じた1.7キロベースDNAフラグメントをMH27に形質転換し、LB+6%スクロース上でスクロース耐性について選択し、LB+30mg/lクロラムフェニコール上でクロラムフェニコール感受性について確認した。その結果生じた株を、pKD46の除去後に、MH28と名づけた(
図3)。MH28のglpFおよびglpK領域を配列決定することで、野生型glpFが組み入れられていること、およびglpK中のフィードバック耐性変異が、株構築の全ステップを通して保持されていることを確認した。
【0086】
実施例7
pH制御発酵槽におけるKJ122およびMH28によるグリセロールからのスクシネートの生産
出発株KJ122および派生株MH28を、7リットルNew Brunswick Scientific発酵槽におけるスクシネート生産について、接種物を含む3.15リットルの出発容積で評価した(
図5および6)。20g/lグリセロールと0.1M MOPS緩衝液(pH7.0)とを含有するNBS培地(表1参照)を使って、150mlの接種物を、振とうフラスコ中で好気的に終夜増殖させた。その接種物を、名目上120g/lグリセロール(A.C.S.グレード、Mallinckrodt Chemicals、カタログ番号5092−02、CAS番号56−81−5)を唯一の炭素源として含む3リットルの発酵培地(表1参照)が入っている発酵槽に加えた。時刻0および発酵の終了時におけるグリセロール濃度の測定値については表4を参照されたい。温度は39℃に保ち、必要に応じて3M炭酸カリウムをポンプ注入することによってpHを7.0に保った。マイクロエアレーションは、空気を40ml/分の速度(この速度は、通気速度を体系的に変化させることによって、魅力的なスクシネート生産レベルにとって十分であることが示された)でポンプ注入することによって一定にした。インペラー速度は750rpmとした。
【0087】
試料を採取し、上述のようにHPLCを使って、有機酸およびグリセロールについてアッセイした。MH28株では、48時間までに、グリセロールが完全に消費されたが、親株KJ122ではそうならなかった(表4参照)。MH28は84.3g/lのスクシネートを生産し、収量は1.0g/g−消費グリセロールであった。唯一際立った副産物は3.3g/lのアセテートであった。対照的に、出発株であるKJ122は18.9g/lのスクシネートしか作らず、48時間の時点で最終ブロスに83.5g/lのグリセロールが残ったので、スクシネート収量は0.6g/g−消費グリセロールになった。試験した条件では、MH28株が、スクシネート生産に関して、KJ122株よりはるかに改良されていることは明らかである。
【0088】
当技術分野の科学者であれば、本明細書に記載した方法を使って、MH28に類似しているが、フィードバック耐性グリセロールキナーゼをコードするglpK遺伝子の他のアレルを含有する株を、構築することができるであろう。考えられるアレルは、例えばglpK
i14、glpK
i22、およびglpK
i31アレル、ならびにHonisch et al.(2004)に記載のアレルなど、上でいくつか言及した。例えば、グリセロールキナーゼにおけるアミノ酸変化:Gln28Pro、Trp54Gly、Val62Leu、Asp73Ala、Asp73Val、Gly231Asp、および235GlyGlyLysの挿入を引き起こす変異を、フィードバック耐性表現型を付与するために使用することができる。
【0089】
当業者であれば、ここに開示した方法を使って、グリセロールを発酵させて、商業上関心が持たれる他の有機酸、例えばラクテート、マレート、およびフマレートなどにする株を構築できることも、わかるであろう。
【0090】
本明細書に記載する具体例では生産生物として大腸菌を使用し、実施例で使用した遺伝子には、大腸菌命名法を使用したが(例えばglpR(グリセロール−3−リン酸依存性リプレッサー)、glpK(グリセロールキナーゼ)、glpABC(グリセロール−3−リン酸デヒドロゲナーゼ)、およびglpF(グリセロール促進拡散因子))、他の微生物における発酵による商業上関心が持たれる化学品の生産について、グリセロール利用の強化を達成するために、他の微生物に由来するこれらの構成要素の機能的類似体および構造的ホモログである遺伝子およびタンパク質を、本明細書に教示されているように改変しうることは、当業者であればわかるだろう。
【0091】
[参考文献]
読者の便宜のために、参考文献を全てここに列挙する。各文献はそのまま本明細書に組み込まれる。
米国特許第5,000,000号
米国特許第5,028,539号
米国特許第5,424,202号
米国特許第5,482,846号
米国特許第5,916,787号
米国特許第6,849,439号
米国特許第7,098,009号
米国特許第7,223,567号
米国特許第7,241,594号
米国特許第7,244,610号
米国特許第7,262,046号
米国特許第7,470,530号
米国特許第7,629,162号
米国特許第7,790,416号
米国特許出願第2009/0176285号
米国特許出願第2009/0186392号
米国特許出願第2009/0148914号
米国特許出願第2010/0184171号
米国特許出願第2011/0008851号
国際公開第2007/115228号
国際公開第2008/115958号
国際公開第2009/024294号
国際公開第2009/048202号
国際公開第2010/051324号
国際公開第2010/092155号
国際公開第2010/115067号
・Baba, T., Ara, T., Hasegawa, M., Takai, Y., Okumura, Y., Baba, M., Datsenko, K. A., Tomita, M., Wanner, B. L., and Mori, H. (2006) Construction of Escherichia coli K−12 in−frame, single−gene knockout mutants: the Keio collection. Mol Syst Biol 2: 2006 0008.
・Bell, R. M. (1974) Mutants of Escherichia coli defective in membrane phospholipid synthesis: macromolecular synthesis in an sn−glycerol 3−phosphate acyltransferase Km mutant. J Bacteriol 117: 1065−1076.
・Berman, M., and Lin, E. C. (1971) Glycerol−specific revertants of a phosphoenolpyruvate phosphotransferase mutant: suppression by the desensitization of glycerol kinase to feedback inhibition, J Bacteriol 105: 113−120.
・Blankschien, M. D., Clomburg, J. M., and Gonzalez, R. (2010) Metabolic engineering of Escherichia coli for the production of succinate from glycerol. Metab Eng 12: 409−419.
・Chen, Z., Liu, H., Zhang, J., and Liu, D. (2010) Elementary mode analysis for the rational design of efficient succinate conversion from glycerol by Escherichia coli. J Biomed Biotechnol 2010:, 518743.
・Clomburg, J. M., and Gonzalez, R. (2010) Biofuel production in Escherichia coli: the role of metabolic engineering and synthetic biology. Appl Microbiol Biotechnol 86: 419−434.
・Clomburg, J. M., Gonjalez, R. (2010) Metabolic Engineering of Escherichia coli for the production of 1,2−propanediol from glycerol. Biotech. Bioeng.: 108: 867−879.
・Cronan, J. E., Jr., and Bell, R. M. (1974a) Mutants of Escherichia coli defective in membrane phospholipid synthesis: mapping of the structural gene for L−glycerol 3−phosphate dehydrogenase. J Bacteriol 118: 598−605.
・Cronan, J. E., Jr., and Bell, R. M. (1974b) Mutants of Escherichia coli defective in membrane phospholipid synthesis: mapping of sn−glycerol 3−phosphate acyltransferase Km mutants. J Bacteriol 120:227−233.
・Datsenko, K. A., and Wanner, B. L. (2000) One−step inactivation of chromosomal genes in Escherichia coli K−12 using PCR products. Proc Natl Acad Sci U S A 97: 6640−6645.
・De Guzman, D. (2010) ICIS Chemical Business, Volume 18, p. 48
・Durnin, G., Clomburg, J., Yeates, Z., Alvarez, P. J., Zygourakis, K., Campbell, P., and Gonzalez, R. (2009) Understanding and harnessing the microaerobic metabolism of glycerol in Escherichia coli. Biotechnol Bioeng 103: 148−161.
・Gonzalez, R., Murarka, A., Dharmadi, Y., and Yazdani, S. S. (2008) A new model for the anaerobic fermentation of glycerol in enteric bacteria: trunk and auxiliary pathways in Escherichia coli. Metab Eng 10: 234−245.
・Herring, C. D., Raghunathan, A., Honisch, C., Patel, T., Applebee, M. K., Joyce, A. R., Albert, T. J., Blattner, F. R., van den Boom, D., Cantor, C. R., and Palsson, B. O. (2006) Comparative genome sequencing of Escherichia coli allows observation of bacterial evolution on a laboratory timescale. Nat Genet 38: 1406−1412.
・Honisch, C., Raghunathan, A., Cantor, C. R., Palsson, B. O., and van den Boom, D. (2004) High−throughput mutation detection underlying adaptive evolution of Escherichia coli−K12. Genome Res 14: 2495−2502.
・Jantama, K., Haupt, M. J., Svoronos, S. A., Zhang, X., Moore, J. C., Shanmugam, K. T., and Ingram, L. O. (2008) Combining metabolic engineering and metabolic evolution to develop nonrecombinant strains of Escherichia coli C that produce succinate and malate. Biotechnol Bioeng 99: 1140−1153.
・Jantama, K., Zhang, X., Moore, J. C., Shanmugam, K. T., Svoronos, S. A., and Ingram, L. O. (2008) Eliminating side products and increasing succinate yields in engineered strains of Escherichia coli C. Biotechnol Bioeng 101: 881−893.
・Ibarra, R. U., Edwards, J. S., and Palsson, B. O. (2002) Escherichia coli K−12 undergoes adaptive evolution to achieve in silico predicted optimal growth. Nature 420: 186−189.
・Lin, E. C. (1996), in Escherichia coli and Salmonella : cellular and molecular biology, 2nd ed., ASM Press, Washington, D.C., pp 325−326.
・Ondrey, G. (2004) Chemical Engineering, October, 2004, p. 13).
・Palsson, B. O. (2011) Adaptive Laboratory Evolution, Microbe 6, 69−74.
・Pettigrew, D. W., Liu, W. Z., Holmes, C., Meadow, N. D., and Roseman, S. (1996) A single amino acid change in Escherichia coli glycerol kinase abolishes glucose control of glycerol utilization in vivo. J Bacteriol 178. 2846−2852.
・Trinh, C. T., and Srienc, F. (2009) Metabolic engineering of Escherichia coli for efficient conversion of glycerol to ethanol. Appl Environ Microbiol 75. 6696−6705.
・Yazdani, S. S., and Gonzalez, R. (2007) Anaerobic fermentation of glycerol: a path to economic viability for the biofuels industry. Curr Opin Biotechnol 18: 213−219.
・Yazdani, S., and Gonzalez, R. . (2008) Engineering Escherichia coli for the efficient conversion of glycerol to ethanol and co−products. Metabolic Engineering 10: 340−351.
・Zhang, X., Jantama, K., Moore, J. C., Jarboe, L. R., Shanmugam, K. T., and Ingram, L. O. (2009) Metabolic evolution of energy−conserving pathways for succinate production in Escherichia coli. Proc Natl Acad Sci U S A 106: 20180−20185.
・Zhang, X., Jantama, K., Shanmugam, K. T., and Ingram, L. O. (2009) Reengineering Escherichia coli for Succinate Production in Mineral Salts Medium. Appl Environ Microbiol 75: 7807−7813.
・Zhang, X., Shanmugam, K. T., and Ingram, L. O. (2010) Fermentation of glycerol to succinate by metabolically engineered strains of Escherichia coli. Appl Environ Microbiol 76:2397−2401.
・Zwaig, N., and Lin, E. C. (1966) Feedback inhibition of glycerol kinase, a catabolic enzyme in Escherichia coli. Science 153: 755−757.
・Zwaig, N., Kistler, W. S., and Lin, E. C. (1970) Glycerol kinase, the pacemaker for the dissimilation of glycerol in Escherichia coli. J Bacteriol 102: 753−759.
【0092】
【表1】
【0093】
【表2】
【0094】
【表3】
【0095】
【表4】