(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6204929
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】RFIDタグと界面との間の距離を評価する位置特定装置
(51)【国際特許分類】
G01V 3/00 20060101AFI20170914BHJP
G01V 15/00 20060101ALI20170914BHJP
G06K 7/10 20060101ALI20170914BHJP
H04B 5/02 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
G01V3/00 E
G06K7/10 184
H04B5/02
【請求項の数】17
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-560361(P2014-560361)
(86)(22)【出願日】2013年3月6日
(65)【公表番号】特表2015-516564(P2015-516564A)
(43)【公表日】2015年6月11日
(86)【国際出願番号】EP2013054534
(87)【国際公開番号】WO2013131975
(87)【国際公開日】20130912
【審査請求日】2016年2月17日
(31)【優先権主張番号】1252081
(32)【優先日】2012年3月7日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】510132347
【氏名又は名称】コミサリア ア レネルジ アトミク エ オウ エネルジ アルタナティヴ
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ティエリー
(72)【発明者】
【氏名】フラッサーティ フランソワ
【審査官】
櫃本 研太郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−347443(JP,A)
【文献】
特開2011−185825(JP,A)
【文献】
特開2006−071516(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0181289(US,A1)
【文献】
特開平11−352240(JP,A)
【文献】
特開2010−266227(JP,A)
【文献】
特開2009−222590(JP,A)
【文献】
特開2009−075032(JP,A)
【文献】
特開2007−192736(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01V 1/00−99/00
G06K 7/10
G01S 13/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの媒体間の界面に対するRFIDタグの距離を特定する位置特定装置(7)であって、前記タグは前記界面に対して当該位置特定装置と反対側に配置され、
前記位置特定装置は、
誘導結合型のアンテナ(13)と、
前記位置特定装置(7)のアンテナ(13)と前記界面との間の距離を決定する装置(147)と、
前記アンテナに電力を供給し、当該アンテナに異なる連続した振幅値の電磁場を発生させるように構成された電源装置(142、143)と、
前記タグからの応答を検出する装置(1)と、
処理回路(144)と、
を備え、
前記処理回路(144)は、
前記アンテナ(13)と前記界面との間の決定された距離と、当該距離において前記タグが検出される前記アンテナのレベルで生成された最少電磁場値と、をそれぞれ含むいくつかの対を決定し、
前記タグと前記界面との間の距離を決定された前記対に応じて評価するように構成されていることを特徴とする、
位置特定装置。
【請求項2】
前記タグの前記界面からの距離と、前記界面(5)からの当該距離における前記アンテナ(13)によって生成される磁界との標準化された関係を含むメモリを備え、
前記処理回路は、格納された前記関係と決定された前記最少電磁場値に基づいて、前記タグ(2)と前記界面との間の距離(zp)を評価するように構成されている、
請求項1に記載の位置特定装置。
【請求項3】
前記処理回路(144)は、
いくつかの前記対に対して、前記タグの前記界面からの距離と、前記界面(5)からの当該距離における前記アンテナ(13)によって生成された前記電磁場との関係を決定し、
いくつかの決定された関係の交点に対応して、前記タグ(2)と前記界面との間の距離(zp)を評価するように構成されている、
請求項1に記載の位置特定装置(7)。
【請求項4】
前記処理回路は、
少なくとも3つの前記対の関係を生成し、
前記関係間の交点の間を補間することにより、前記タグ(2)と前記界面との間の距離(zp)を評価するように構成されている、
請求項3に記載の位置特定装置。
【請求項5】
前記アンテナ(13)に流れる電流を測定するセンサ(134)を備え、
前記処理回路(144)は、測定された電流に応じて前記アンテナ(13)のレベルにおいて生成された電磁場を決定するように構成された、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の位置特定装置(7)。
【請求項6】
前記処理回路(144)は、前記アンテナ(13)と前記界面(5)との間の同じ決定された距離に対していくつかの値の磁場の発生を指示し、それぞれの対に対して、対応する決定された前記距離の前記タグの検出を誘導する磁場の最少値を保持することによって、前記対それぞれを決定するように構成されている、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の位置特定装置。
【請求項7】
前記処理回路144は、前記アンテナ(13)と前記界面(5)間の決定された異なる距離に対して同一の磁場値の生成を指示し、それぞれの対に対して、対応する前記磁場値で前記タグが検出される距離の最大値を保持することによって、前記対それぞれを決定するように構成されている、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の位置特定装置。
【請求項8】
前記処理回路は、
前記アンテナ(13)と前記界面(5)の間の距離が変化する間、
前記タグからの応答が検出された場合、前記タグからの応答が検出されなくなるまで減少する連続する磁場値を生成するように指示することにより、
前記タグからの応答が検出されない場合、前記タグからの応答が検出されるまで増加する連続する磁場値を生成するよう指示することにより、
前記対それぞれを決定するように構成されている、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の位置特定装置。
【請求項9】
ユーザ(6)との通信インターフェースと、
当該通信インターフェースを介して、前記アンテナ(13)の変位の要求を発するように構成された処理回路(124)と、
を備える、
請求項6から8のいずれか1項に記載の位置特定装置。
【請求項10】
前記アンテナ(13)と電源回路(142)は、3〜30MHzの間の周波数を呈する電磁場を生成するように構成されている、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の位置特定装置。
【請求項11】
前記処理回路(144)は、当該界面の法線に沿って、界面(5)上のタグ(2)の位置を特定する位置特定モードを含み、
前記位置特定モードでは、
前記アンテナ(13)と前記界面との間の同じ距離で、
前記処理回路(144)は、
前記タグが検出されていないとき、同じ磁場値の生成を指示し、
前記タグが検出されている間、生成された磁場値の減少を指示するよう構成されている、
請求項1〜10のいずれか1項に記載の位置特定装置。
【請求項12】
前記処理回路(144)は、当該界面の法線に沿って、界面(5)上のタグ(2)の位置を特定する位置特定モードを含み、
前記処理回路(144)は、ユーザ(6)との通信インターフェースを介して、前記位置特定モードにおいて前記タグの検出を示すように構成されている、
請求項9又は11に記載の位置特定装置。
【請求項13】
前記処理回路(144)は、前記位置特定モードにおいて前記タグが検出された磁場の最小値を格納するように構成されている、
請求項11又は12に記載の位置特定装置。
【請求項14】
前記対の決定を開始するとき、前記処理回路は、前記位置特定モードで格納された磁場の最小値に対応する磁場の生成を指示する、
請求項13に記載の位置特定装置。
【請求項15】
位置特定装置は、前記位置特定装置(7)の前記アンテナ(13)と前記界面との間の距離を測定する装置(147)を含む、
請求項1〜14のいずれか1項に記載の位置特定装置。
【請求項16】
2つの媒体間の界面(5)に対するRFIDタグ(2)の距離を特定する位置特定方法であって、前記タグは前記界面に対して評価装置(7)と反対側に配置される、
前記位置特定方法は、
前記評価装置(7)の誘導結合型のアンテナ(13)に異なる連続した振幅値の電磁場を発生させ、
前記電磁場が発生している間に前記アンテナ(13)と前記界面(5)との間の距離を決定し(147)、
前記タグの応答か否かを検出し、
前記アンテナ(13)と前記界面(5)との間の決定された距離と、当該距離において、前記タグが検出された前記アンテナのレベルにおいて発生された電磁場の最小値と、をそれぞれ含むいくつかの対を決定し、
決定された前記対の関数として前記タグと前記界面との距離を評価する、
ことを含む
位置特定方法。
【請求項17】
前記アンテナと前記界面との間の距離の決定は、前記アンテナと前記界面との間の距離の測定によって行われる、
請求項16に記載のRFIDタグ(2)の位置特定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、埋設、水没又はアクセス不能のオブジェクトの位置特定に関し、特に、これらのオブジェクトに取り付けられたRFID型のタグを活性化することによってオブジェクトの位置を特定する技術に関する。本発明は、特にプラスチックパイプの位置特定に有益である。
【背景技術】
【0002】
埋設又は水没されたオブジェクトの位置特定は、表面に位置する人にとって多くの場合難しいものである。このような位置特定は、事業の遂行、水道管やガス管へのアクセス、又はそれらの損傷の回避、又はネットワークプランの更新の観点から、特に必要であることがわかる。パイプを配置するときに作成された計画のみに基づく位置特定は、通常、計画の信頼性の欠如、これらの計画の消失、又は(例えば、地形の変動や土木工事の後)パイプの制御不能な変位の理由により適さない。
【0003】
このようなパイプに直接アクセスできないため、表面からそれらの実際の位置を特定しやすくするために一定の手順が微調整されている。既知の位置特定手順は、特に、事前に戦略的位置のパイプにRFIDタグを固定し、続いて、これらのタグと関連したリーダを用いて、表面からこれらのタグの位置特定を行う。
【0004】
様々なタグの水平位置と深さを決定することによって、特に、パイプの地下ネットワークを3次元で再現することが可能となる。ネットワークの単一のポイント(例えば、パイプの分岐や屈曲)でのタグの存在は、その計画の再現を容易にする。
【0005】
リーダとRFIDタグ間のいくつかの通信モードが知られている。このようなシステムにおいて、リンクはリーダと1以上のタグ間の高周波磁場によって確立されている。
【0006】
通信周波数の波長の半分のオーダーのサイズの、高周波及び超高周波の放射アンテナ型のアンテナは、磁場成分及び電場成分の両方を感知できる。リーダとタグ間の通信は、タグ及びリーダのアンテナの構造に大きく依存する。また、電磁場の波長よりも大きく、タグが埋め込まれた媒体の電磁特性に関連した距離を考慮すると、超高周波は、より複雑で、より邪魔されやすい電磁場パターン図をもたらす。さらに、媒体の水分は、波長の吸収の増加を誘導する。このため、位置特定の信頼性は深刻な影響を受ける
【0007】
このような制限のために、誘導型のアンテナの使用がこのようなアプリケーションに好まれている。リーダとRFIDタグ間の通信は、例えば、13.56MHzの周波数のISO15693及びISO18000−3の規格で定義されている。
【0008】
誘導型アンテナの場合、リーダのアンテナとタグのアンテナ間の相互作用は、(準静的アプローチと相互インダクタンスの計算を使用して)誘導結合の方程式によって記述することができる。誘導結合は、相互インダクタンスによるリーダとタグとの間のエネルギーの移動を誘導する。
【0009】
タグのコイル状の導電回路は、その表面の、リーダのアンテナによって生成される磁場の流束を徐々に減らす。この流束の時間的変化は、このコイル回路内でe.m.f.(electromotive force:起電力)と呼ばれる誘導電圧を生成する。この電圧は、整流され、一般的にタグの機能に電力を供給するために使用される。
【0010】
アンテナのコイル回路は、インダクタンスを示す。このインダクタンスは、並列共振器を形成するために加えられた容量素子と関連付けて利用される。この共振器の端子間の利用可能な電圧は、(一般的には共振器の品質係数に対応する)過電圧係数による誘導電圧の積であり、タグの集積回路の通電を可能にする。RFIDタグ識別のための集積回路の遠隔通電は、通常、数ボルトピーク、数百マイクロワットのオーダーの、最小の動作電圧(および電力)を必要とする。したがって、タグが機能し、リーダの要求に応答できる値以上の、タグのアンテナに印加される磁場の最小値が存在する。
【0011】
リーダへタグからのデータの送信を可能にするために、タグは、アンテナ回路の端子間に呈するインピーダンスを変更する。このインピーダンスの変化は、誘導結合のためにリーダによって検出される。
【0012】
地下のRFIDタグの位置を取得するために、操作者がRFIDリーダを使用するいくつかの検出方法が知られている。
【0013】
検出ゾーンは、RFIDタグがリーダによって読み取り可能であるボリューム(又は、拡大解釈すると地表面積)を意味することを意図している。タグとの通信は、リーダのアンテナの中心がボリュームの内側にある場合は可能であり、アンテナの中心がこのボリュームの外側にある場合は不可能である。検出ゾーンの形状(形状及び寸法)は、タグの特性(位置及び感度)、リーダのアンテナの特性、及びこのアンテナによって生成される磁場レベルに依存する。
【0014】
特開2005−181111号公報では、RFIDタグが埋設されたパイプに固定されている。検出ゾーンに位置しているとき、リーダは、タグと通信することによりタグの位置を特定する。したがって、リーダは、タグに予め記憶された奥行情報の項目を回収する。リーダは、当該リーダが検出ゾーン内に配置されているという事実に基づいて、近似的にタグの水平位置を決定する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
このような位置特定方法は、水平位置に関して比較的不正確であることが判明し、タグの実際の奥行の決定ができない。このため、回収された奥行情報の項目は、様々なイベントの影響で地表面が再構築された場合又はパイプが変位した場合、不明確であることが判明した。このような変化は、寿命がしばしば30年から50年であるパイプに比較的起こりやすいことがわかる。
【0016】
他の位置特定の既知の方法は、リーダと低周波(80〜120kHz)RFIDタグとの間の通信に基づいており、このようなアプリケーションに誘導型のアンテナの使用が好まれている。低周波は、位置の距離よりもはるかに大きい波長に対応する。このような方法は、しばしば、単純な共振器を備え、電子チップを有していないタグで実行される。タグの共振器は、リーダのアンテナによって生成された一次磁場に比例した二次磁場を生成する。
【0017】
二次磁場の振幅の成長と減衰は、共振器のQ値に依存する時定数に応じて発生する。リーダによって測定された二次磁場の振幅は、一次磁場の振幅に対して比較的小さい。二次磁場の測定を可能にするために、一次磁場は短時間放出され、二次磁場の測定は一次磁場の消滅期間中に実行される。一次磁場の消滅期間中に十分に長い時間、二次磁場の振幅を感知できるようにするため、タグの共振器は十分に高いQ値(典型的には50〜100)を示す。
【0018】
タグの水平位置又は垂直位置は、リーダで地表面を走査することによって決定される。二次磁場の振幅が最大になったとき、タグの水平方向の位置が特定される。
【0019】
単純な共振器を備えているタグは、その構造に関してリーダに通知することができないため、リーダは、二次磁場の発光強度とタグの深さの2つの未知数の問題を解決しなければならない。これら2つの未知数を決定するために、操作者はリーダがタグと垂直となるように配置し、事前に定義された2つの地面からの高さで2つの測定を実行する。
【0020】
二次磁場の測定の精度を保証するために、二次磁場は繰り返し測定され、複数の測定値の平均が算出される。しかしながら、低い通信周波数値が用いられると、二次磁場測定を行うのに必要とされる継続時間が、典型的には数秒であるが、オペレータにとって実際のところ比較的長くなる。タグと垂直になると、2つの事前に定義された高さで二次電界を測定するため、この測定の継続時間は倍になる。位置特定を過度に長くしないように、タグの垂直位置の決定は、二次磁場が最大振幅を示す場所のおおよその位置で行われなければならない。さらに、このような方法の精度は、リーダで測定される二次磁場の振幅が非常に小さいまま、(例えば、他の二次源の励起に起因する)近接周波数の外部磁界の乱れに相対的に依存していることが判明した。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明は、これらの欠点の1以上を解決することを目的とする。本発明は、2つの媒体の界面に対するRFIDタグの距離を評価する位置特定装置に関するものであり、タグは、界面に対して位置特定装置の反対側に配置されている。装置は、添付の特許請求の範囲に定義されている。
【0022】
本発明はまた、2つの媒体の界面に対するRFIDタグの位置を特定する方法に関し、タグは、界面に対して位置特定装置の反対側に配置されており、添付の特許請求の範囲に定義されている。
【0023】
本発明の他の特徴および利点は、完全に限定されない手段で、添付図面を参照して以下に与えられる説明から明確に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】RFIDタグを備えた地下パイプの概略図である。
【
図2】RFIDタグ及び関連する様々なパラメータの位置の状態の概略図である。
【
図3】本発明にかかる位置特定装置の実施形態において実現された、リーダと誘導型のRFIDタグの関係を示す等価電気表示である。
【
図4】本発明の実施形態にかかる位置特定装置のブロック図である。
【
図5】様々な検出限界距離の、アンテナによって生成される電磁場レベルの図である。
【
図6】界面からのタグの距離に応じた、タグのレベルにおける電磁場の異なる曲線を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明にかかるタグの位置は、この電磁場を生成する位置特定装置の異なる位置に応じて、タグを検出するための電磁場の異なる最小値の決定に基づいている。
【0026】
本発明は、容易な操作で、高精度を示すRFIDタグの位置を特定するための解決策を提供する。この位置特定は、例えば、その経年劣化に関連した、タグの性能の変化から独立していてもよい。
【0027】
この位置特定策は、二次磁場の他の発生源(source)又は他の可能なRFIDタグに対して十分に識別される。さらに、この解決策は、実際の条件下で操作者が実施するのが特に容易である。さらに、本発明は、測定を実行するための比較的に限られたスペースを誘導する地上の障害物が存在する場合であっても位置特定を実行することが可能である。
【0028】
明細書では、タグの水平方向の位置に続いて、水平面に対する深さの位置を説明する。しかしながら、本発明はまた、タグと非水平界面との間の距離の評価にも適用される。界面は2つの媒体の分離を保証する。タグと装置は、界面のそれぞれの側に配置される。後に説明される位置特定装置は次の機能を示す。
・法線に沿った界面上への投影において、実質的に平面の界面に対する位置を決定する機能
・タグと界面間の距離を評価する機能
【0029】
本発明は、通常、地下パイプの位置特定に適用できる。
図1は、土壌などの地中媒体4中に埋設された地下パイプ3を概略的に示す。土壌4の上面は、この例では、異なる性質、すなわち土壌4と空気である、2つの媒体間の界面5を形成する。RFIDトランスポンダー又はタグ2は、例えば、一定の間隔、パイプ3に形成された分岐や屈曲部のレベルで、パイプ3上の適切な位置に固定されている。このような装置において、地下や湿った媒体で動作可能なタグ2が使用される。
【0030】
図2は、土壌4に埋設されたタグ2の位置特定のための装置のアンテナ13の位置を示している。ここではアンテナ13は、タグ2に垂直に位置している。zeは、アンテナ13と界面5間の距離に対応し、zpは界面5とタグ2間の距離に対応する。後に説明する位置特定装置は、特にこの距離zp及び/又はタグ2の垂直位置を評価することを目的としている。
【0031】
本発明にかかるタグの位置特定は、電磁場を生成する位置特定装置のアンテナの異なる位置に応じて、タグを検出するための電磁場の異なる最小値の決定に基づいている。
【0032】
本発明の実施の形態にかかる位置特定装置は、タグ2からの応答を検出する装置を含む。この実施の形態では、検出装置は、RFIDリーダ1の構造に備え付けられている。
【0033】
図3は、リーダ1と配置されるべき誘導結合型非接触RFIDタグ2の従来の電気表示の概略例を示している。
【0034】
RFIDリーダ1側において、アンテナ回路11は、レジスタ113とキャパシタ112と直列に接続されている等価アンテナインダクタ111によってモデル化できる。アンテナ回路11は、リーダ1の電子回路12と接続されている。RFIDリーダ1の出力インピーダンスは、アンテナ回路11及び電源122と直列に接続されているレジスタ121によってモデル化することができる。
【0035】
タグ2側において、アンテナ回路21は等価インダクタ211によってモデル化できる。アンテナ回路21は、電子回路22に接続されている。電子回路22は、キャパシタ222を含む。この電子回路の電力消費量は、等価インダクタ211と並列に接続されたレジスタ221によってモデル化することができる。
【0036】
誘導結合は、相互インダクタンスによるリーダとタグとの間のエネルギーの移動を誘導する。これにより、交流電圧又は起電力がタグ2で誘導される。この電圧は、整流され、タグ2の機能に電力を供給するために使用される。この共振器の端子間の利用可能な電圧は、(一般的には共振器の品質係数に対応する)過電圧係数による誘導電圧の積であり、タグ2の集積回路の通電を可能にする。タグ2の集積回路の遠隔通電は、通常、数ボルトピークのオーダーの、動作するための最小電圧を必要とする。したがって、タグが機能し、リーダの要求に応答できる値以上の、タグのアンテナに印加される磁場の最小値が存在する。
【0037】
誘導型のRFIDシステムのデザインガイドラインは、特に、規格ISO15693、ISO18000−3、ISO14443に定義されている。これらの規格は、特に13.56MHzに信号の搬送波の周波数を固定する。タグ2からRFIDリーダ1へのデータの送信を可能にするために、タグは、アンテナ回路の端子間に示すインピーダンス自体既知の方法で修正する。このインピーダンス変化は、誘導結合のため、リーダによって検出される。リーダ1は、このようにタグ2からの応答又は応答がないことを検出するように構成されている。
【0038】
タグ2の位置特定の間に、リーダ1は、タグ2からの応答を検出するために定期的に探索を行う。一定の間隔で、リーダ1の高周波電磁場は、所定の期間にその共振周波数における正弦波電圧でそのアンテナを励起することによって活性化される。活性化の持続期間のために、リーダは、標準化されたプロトコルに従って、反復していくつかの要求を発行する。これらの要求に続いて、リーダ1は、タグ2からの任意の応答を検出するために、その電磁場を活性化状態に保持する。
【0039】
図4は、本発明の実施形態にかかるRFIDタグの位置を特定するための装置7のブロック図である。装置7は、
図3に示すようなリーダ1、アンテナ13及び監視回路14を含む。
【0040】
アンテナ13は、誘導結合型である。アンテナ13は、有利には、(弱い地面効果を有する)地表面上で動作するよう最適化されている。アンテナ13は、例えば仏国特許出願公開2961354号公報に記載されているような、任意の適切な型のものであってもよい。アンテナは、実質的に長方形または円形ループ形状を呈する。アンテナ13は、有利には電流プローブ134を備えている。
【0041】
監視回路14は、アンテナ13の端子に接続された電源142を含む。制御回路143は、電源142によってアンテナ回路13に印加される電力、及び、このアンテナ回路により生成される電磁場の振幅を定義する。監視回路14は、処理回路144及び測定回路145を含む。測定回路145は、電流プローブ134の測定値を回収する。回路143、144及び145の機能は独立して示されているが、これらの機能のいくつかは、もちろん、単一の集積回路で実現してもよい。装置7はさらに、メモリ146を含む。
【0042】
装置7は、アンテナ13と2つの媒体の間の界面5との間の距離のセンサ147を含む。この例では、センサは、アンテナ13と地面5との間の距離zeを示す。このようなセンサ147は、それ自体知られており、(例えばレーザ光に基づく)光センサ、(ソナー型などの)音響センサ、又は(レーダー型の)電波センサであってもよい。装置7は、位置特定の間に操作者がアンテナ13の水平性を検証することができるようなレベルを備えうる。センサ147は、処理回路144に接続されている。装置7は、操作者に対し特に距離zpの値、及び、適切な場合、操作者によって実行される指示を提供する表示装置6を含むか、又は、表示装置6に接続されている。
【0043】
代替として、装置7は、アンテナ13と地面5との間の距離zeを測定するための任意のセンサを備えていなくてもよい。装置7は、他の手段によってこの距離zeを決定することができる。例えば、装置7は、表示装置6を介して、装置7を地面から所定の距離に配置するように操作者に要求してもよい。操作者は、装置7と地面5との間に例えば校正された厚さのウェッジを配置することにより、又は、装置7を固定でき、所定の調整に対して装置7と地面5の距離を示す目盛りを備える高さを調整可能な三脚を用いることにより、要求された距離に装置7を配置することができる。ユーザは、適切なボタンを押すことによって、装置7が地面5から要求された距離に配置されていることを判断でき、装置7が正しい距離にあることを確認することができるであろう。
【0044】
装置7は、有利には、アンテナ13上の磁場レベルのセンサを備えている。このようなセンサは、アンテナ13のインピーダンス及びこのアンテナ13上の電源142によって提供される電力レベルの変動可能性を考慮できるように、アンテナ13によって生成される電磁場の有効レベルをグラフ化することができる。図示された例のように、このセンサは、アンテナ13に流れる電流を測定する電流プローブ134の形で実現することができる。
【0045】
本発明にかかる装置7によるタグ2の位置特定の原理は、タグ2が動作していると、(角周波数ωの場合)そのアンテナ(Hs)に印加される電磁場閾値を超えたときに応答を発する性質に基づいている。この閾値は、(品質係数Q及び同調角周波数ω0を特徴とする)等価共振器の伝達関数を考慮して、タグの回路22がそれを動作させる最少電圧Vpsで電力が供給されるように、このアンテナ回路に十分な誘導電圧(e.m.f.:起電力)を生成する、タグ2のアンテナの表面に対して垂直に印加される平均値である。
【数1】
【0046】
Sは、電磁束によって横断したタグ2のアンテナ回路の断面である。
【0047】
一例として、この電圧Vpsは、通常、数ボルトの実効値(r.m.s.:root mean square)のオーダーである。値Hsは、タグのアンテナの特性に応じて、通常、数十から数百mA/mの実効値のオーダーである。
【0048】
続いて、電磁場のこの値Hsは、それが事前に知られていることを必要とせず、タグ2の位置を特定するプロセスを通して一定であると仮定される。
【0049】
最初の段階では、表面5でのタグ2の垂直位置が決定される。タグ2が正しく配向している場合(そのアンテナの面が水平)で、タグが地面4中に大きな寸法の導電性物体によって妨害されていない場合、タグ2の検出ゾーンは一般的に楕円である。
【0050】
この段階を実施するために、制御回路143は、電源142による高い又は最大電力の最初の印加を制御することができる。処理回路144がタグ2からの応答を検出すると、アンテナ13がこの電力のタグ2の検出ゾーン内に位置していると判断される。この情報項目は、表示装置6を介して操作者にフィードバックされうる。その後、制御回路143は、より低い電力レベルの印加を制御し、垂直位置のより正確な調査が進行中であることを操作者に示す。操作者は、より制限されたタグ2の検出ゾーンに位置するまで、水平に装置7を変位させるよう指示される。処理回路144が低電力のタグ2からの応答を検出すると、アンテナ13がタグ2の検出ゾーン内に位置していると判断され、操作者にこの情報項目を提供する。電力を低下させるこれらの段階を繰り返すことにより、装置7は(通常、50×50mmの)地表面の比較的制限された領域に、タグ2の検出ゾーンを縮小することができる。処理回路144は、タグ2からの応答をまだ検出する最小値P0を記憶する。タグ2の垂直位置は、このようにさらに計算を必要とすることなく、高精度に決定することができる。
【0051】
第二段階では、上記のタグ2の垂直位置での装置7の異なる距離zeに対して、タグ2が検出されるアンテナ13の最小放出電力を決定することによって、当該垂直位置において地面5からタグ2の距離zpが決定される。
【0052】
第一の変形によると、操作者は、測定の最初のシリーズでタグ2に対して決定された垂直位置で地面5上にアンテナ13を置くと仮定される(指示は、表示装置6を介してこの目的のために彼又は彼女に供給されうる)。次に、操作者は、測定のいくつかの新しいシリーズのために、地上で様々な距離zeにアンテナ13を持ち上げるように求められる。例えば、処理回路144は、表示装置6を介して、50mmの増分でアンテナ13を持ち上げるように操作者に求めうる。処理回路144は、操作者にアンテナを持ち上げるよう求め、測定の継続時間中この距離zeでこのアンテナ13を保持するように彼又は彼女に指示する。処理回路144は、センサ147により、又は適切なインターフェースでユーザによってこの距離を検証することにより、アンテナ13のこの距離を決定する。
【0053】
異なる距離zeに対し、制御回路143は、アンテナ13の電源142による異なる電力の印加を制御する。これらの異なる電力は記憶された値P0よりも大きい。異なる電力値は、RFID通信プロトコルで定義された要求/応答の反復シーケンスの形で適用することができる。各距離zeに対して、処理回路144は、特定の電力以上でタグ2から応答が取得されないことに注目することによって、タグ2からの応答が得られる電源142の最少電力を測定する。
【0054】
測定された各距離zeのそれぞれに対して、処理回路144は、この最小電力のアンテナ13で測定された電磁場値を格納する。測定された各距離zeのそれぞれに対して、処理回路144は、一対のEk=(zek;H
k)の形でメモリ146に測定値を記憶する。kは測定の指標であり、zekは対応する距離zeの値であり、H
kはこの距離zekで測定された最少検出電力のアンテナ13の磁場の振幅である。
【0055】
第二の変形によると、操作者は、タグ2に対して決定された垂直位置で、地面5にアンテナ13を置くと仮定される(指示は、表示装置6を介してこの目的のために彼又は彼女に供給されうる)。処理回路144は、異なる電力レベルで検出限界距離zeを決定するために、要求/応答の反復シーケンスを起動する。操作者は、dmin<dである距離dまでアンテナを持ち上げる遅い操作を実行するように求められる。dminは、タグ2と地面5との間の距離の概算量の所望の精度によって固定されている。
【0056】
この変形例では、電源142によってアンテナ13に印加される電力は、格納された値P0と少なくとも等しい値から始まり、様々な離散レベルに増加される。操作者がアンテナ13を持ち上げた場合、処理回路144は、アンテナに印加される電力Pkがタグ2からの応答を得ることを可能にする距離zekを決定する。タグ2の検出における切れ目が決定されると、電源142の電力は、距離ze
k+1を決定するためにP
k+1にインクリメントされる。
【0057】
決定されたそれぞれの限界距離zekに対して、処理回路144は一対のEk=(zek;H
k)の形で、メモリ146に測定値を格納する。
【0058】
各検出限界距離zekを確認するために、検出限界距離を無効にすることができる。限界距離が識別されたとき、タグ2がより大きい距離zeで検出されていないことを確認するように、同じ電力で調査シーケンスが一時的に継続される。この電力で、より大きい他の検出距離zeが続かない場合に、限界距離zekが有効となる。
【0059】
第三の変形例によれば、操作者は、タグ2によって決定された垂直位置で、地面5にアンテナ13を置くと仮定される。処理回路144は、異なる電力レベルで検出限界距離zeを決定するために、要求/応答の反復シーケンスを起動する。操作者は、dmin<dである距離dまでアンテナを持ち上げる遅い操作を実行するように求められる。dminは、タグ2と地面5との間の距離の概算量の所望の精度によって固定されている。
【0060】
この変形例では、電源142によってアンテナ13に印加される電力は、格納された値P0と少なくとも等しい値から始まる。この電力レベルでアンテナ13が持ち上げられた場合、及び、いくつかの要求/応答がタグ2の非検出で終わるとき、制御回路143は上昇電力ランプ(ascending power ramp)の適用を指示する。
【0061】
上昇電力ランプ中に決定された限界距離zeのそれぞれに対して、処理回路144は、一対のFk=(zek;H
k)の形で、メモリ146に測定値を格納する。
【0062】
いくつかの連続した要求/応答がタグ2の検出に終わる場合には、制御回路143は、下降電力ランプ(descending power ramp)の適用を指示する。下降電力ランプの適用中に、処理回路144は、限界距離ze及びタグ2の検出限界に対応する限界電力を決定する。限界距離zeと限界電力が決定された場合、新たな上昇電力ランプが再びアンテナ13に印加される。
【0063】
測定された電力及び測定された距離が実際に検出限界に対応することを確認するために、下降ランプが一時的に継続され、新たな検出がより低い電力、より長い距離zeで発生しないことを確認する。
【0064】
下降電力ランプ中に決定された限界距離zeのそれぞれに対して、処理回路144は、一対のEk=(zek;H
k)の形で、メモリ146に測定値を格納する。
【0065】
上昇及び下降ランプの変化速度は、アンテナ13の上昇動作がこのアンテナ13のレベルでタグ2の電界の振幅の減少を妨げることができないよう、十分に速いであろう。
【0066】
測定値EkとFkの区別は、非検出状態から検出状態となる場合と比較して、検出状態から非検出状態となる場合に、潜在的にわずかに異なる検出閾値を考慮することを可能にする(閾値に関するヒステリシス現象)。距離zpの最初の計算は、測定値Ekに基づいて行うことが可能であり、距離zpの第二の計算は、測定値Fkに基づいて行うことが可能である。採用された距離zpは、これら2つの計算により得られた値の平均値とすることができるであろう。
【0067】
これらの変形例では、アンテナ13の上昇の最大距離は、人間工学に基づいた値(例えば、地上から400又は500mm)、又は、アンテナ13によって生成された電界がタグ2からの応答を検出するのに十分ではない距離、のいずれかによって固定することができる。
【0068】
有利には、アンテナ13へ電源142によって供給される電力レベルは、アンテナ13に流れる電流の値に制御され、電流プローブ134によって測定される。電源142は、アンテナ13に個別の電力値を印加するために、制御回路143により指示されうる。これらの電力は、実質的に線形であるアンテナ13によって生成される高周波電磁場を有するように、例えば二次の増加(quadratic progression)に従うことができる。(例えば、ワットで以下の値である:[0.5、1、1.5、2、3、4、5、6、7.5、9、10.5、12]、または以下の値:[0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7.5、8、9、9.5、10.5、11、12]、あるいは以下の値:[0.5、0.75、1、1.25、1.5、1.75、2.25、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6.25、6.75、7.5、8.25、9、9.75、10.5、11.25、12.25])
【0069】
タグの位置特定は、タグとの通信を確立する予備ステップを含むことができる(インベントリモード:inventory mode)。タグの位置特定は、その後、このタグの識別子を用いて実行することができる(例えばアドレスモード)。
【0070】
その検出を得るために、その識別手段によるタグ2のインタロゲージョンに基づいて、測定回路145によって測定された応答がひどく劣化した場合でも、このタグの検出を行うことが可能である。また、リーダによって検出されるこのタグからの応答なしで、アンテナ13の放出電力がタグ2からの応答を得るのに十分である場合を最大値に制限することが可能である。このような検出モードは、特に、アンテナ13で受信したタグからの応答がひどく阻害されうるノイズの多い環境下で有利であることがわかる。
【0071】
事前のタグ2のインタロゲーションによって、タグ2の応答フレームの内容が知られ、後者が事前に知られている通信規格で定義されることが可能である。例えば、予想される応答フレームと、測定回路145によって測定され、処理回路144によって識別された応答との間の相関演算を行うことが可能である。例えば、処理回路144は、算出された演算値が所定の閾値に達した場合、タグが検出されたと判断することができる。したがって、タグ2に対して測定された応答がエラーによって損なわれた場合(例えば、周期的冗長検査が誤っている場合)であっても、タグ2が応答し、検出されたとみなすことが可能である。
【0072】
距離zpの決定の例について、高周波電磁場の特定のケースで説明する。波長が真空中で約22mの13.56MHzの通信周波数であるものとする。湿った地面では、この波長は約5によって割られ、すなわち約4メートルの波長となる。静磁場のための従来の式は、合理的な近似で使用することができる。更に、アンテナ13により生成される磁場は地面の存在によって妨害されないものとする。
【0073】
この簡易化されたモデルでは、タグ2に印加される磁場Hは、以下の関係で表される:
【数2】
【0074】
H
0はアンテナ13の中心(sound center)で装置7によって生成される磁場、R
antは円形状の場合のこのアンテナの半径、zはこのアンテナの中心とタグ2の中心との間の総距離、すなわち、z=(ze+zp)である。
【0075】
装置7のアンテナの上昇の間、タグの検出と非検出の間の移行の限界距離ze
limは、例えば、その中心でアンテナ13によって生成される磁場H
0によって特徴づけられる、アンテナ13の高周波レベルと関連している。タグを活性化する電磁場閾値は、次の関係で表される。
【数3】
【0076】
以下の関係を用いて、測定点{H
k、dk}を配置することにより、限界上昇ze
limに応じて磁場レベルH
0をプロットすることが可能である。
【数4】
【0077】
対応する曲線は、最小二乗法によってプロットすることができる。このような手順により得られたパラメータHs、zpの値は、十分に正確であることがわかるが、この曲線に対する測定点のずれを用いて、測定の質を決定することが可能である。
図5は、1.1mA/m cから0.2mA/m c単位で増加する磁場レベルH
0の段階の図を示している。
【0078】
前述の例の各測定対又は点(8組の値{H
k、dk})に対して、このアンテナ13がze=dkの距離に配置され、そのアンテナの中心において生成される磁場がH
0=H
kとなるアンテナ回路の電流の場合に、表面5から十分な距離(例えば、1.5m)の地面4にアンテナ13によって生じる磁界を推定しようとすることが可能である。このようにして、
図6に示すように、タグ2の磁場閾値に対応する点の磁場値で、地面5の下で求めた距離に相当する点で交差する曲線のネットワークが得られる。
【0079】
以下のように、これに基づいて、距離zpを決定する方法であってもよい。このアンテナと垂直に一定の距離にアンテナ13によって生成された磁場のモデルは、次の関係を確立することができる。
【数5】
【0080】
メモリ146に格納された測定値に基づいて、異常な測定値は、必要に応じて最初に拒否される。したがって、例えば
図5の図で与えられたモデルから離れすぎている測定値は消去されている。モデルから離れている測定値の数が多すぎる場合、処理回路144は、タグ2と地面5との間の距離の推定値が不確実であると判断し、操作者による測定の繰り返しを要求することができる。
【0081】
そのアンテナがメモリ146に記憶された距離zekに位置するときに、装置7によって地中に発生する電磁界の推定値が算出され、各検出限界の測定値が記憶される。装置7のアンテナによって生成された磁界の分布モデルは、この目的のために依存される。また、基準電磁場プロファイルを格納し、格納されたプロファイル間の補間により、異なる測定値のために求められる電磁場の分布を外挿することを想定することも可能である。
図6に示すように、異なる測定値に対して、タグ2と垂直な方向における装置7のアンテナの磁場の分布を決定することが可能である。各測定値に対して、表面に対する距離に応じてタグ2のレベルにおける磁場のダイアグラムが確立されている。これらのダイアグラムのいくつかの交点によって示される距離を決定することによって、距離zpが決定される。実際には、N個の図又は測定値が格納され、N*(N−1)/2と等しい交点の数が利用可能である。必要であれば他に対して大きすぎる分散を示す特定の交点を排除することにより、単一の交点が、算出された複数の交点間の補間によって決定されうる。
【0082】
距離zpを決定するこのようなモードは、有利には、タグ2の性能(そのアンテナの品質係数及び同調周波数)、及び、経年劣化や地面や気候の状態の変化に応じたそれらの経時的な進化に依存しない。
【0083】
(3〜30MHzにわたる)高い通信周波数を用いることにより、位置特定の時間を特に減少させることができ、デバイスの操作者にとって特に価値のあるものにすることができる。減少した測定時間中にわたる操作者の動きが比較的制限されるため、位置特定の継続時間を減少させることは測定の精度にさらに有利である。このような周波数範囲は、土壌や水などの媒体中での満足な伝搬に不適切であるという通常の技術的偏見を克服する。
【0084】
図示の例では、アンテナによって生成された磁場を表すパラメータとして、アンテナ13を通過する電流の測定値が用いられる。例えば、アンテナ13のレベルで生成された磁場を測定する磁力計を用いて、他の代わりのパラメータを使用することができる。