(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6204944
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】太陽光集光構造
(51)【国際特許分類】
F24J 2/12 20060101AFI20170914BHJP
F24J 2/18 20060101ALI20170914BHJP
F24J 2/46 20060101ALI20170914BHJP
F24J 2/50 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
F24J2/12
F24J2/18
F24J2/46 Z
F24J2/50 Z
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-139921(P2015-139921)
(22)【出願日】2015年7月13日
(62)【分割の表示】特願2013-540885(P2013-540885)の分割
【原出願日】2011年11月15日
(65)【公開番号】特開2015-222167(P2015-222167A)
(43)【公開日】2015年12月10日
【審査請求日】2015年7月13日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0119245
(32)【優先日】2010年11月27日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】513132623
【氏名又は名称】ヨーク エアコンディショニング コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100064012
【弁理士】
【氏名又は名称】浜田 治雄
(72)【発明者】
【氏名】ホン,キホ
【審査官】
杉山 豊博
(56)【参考文献】
【文献】
特開平04−190303(JP,A)
【文献】
特開平05−224018(JP,A)
【文献】
特開昭50−149359(JP,A)
【文献】
特開昭54−119261(JP,A)
【文献】
特開昭60−105101(JP,A)
【文献】
特開2003−227661(JP,A)
【文献】
特表2009−524084(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24J 2/12
F24J 2/18
F24J 2/46
F24J 2/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光を平行に全反射して集光し、多重集光された太陽光を多段結合して濃縮させた後、平行光を外部に伝送する連続的な集光構造体で、
入射する太陽光が全反射されるように前記太陽光の各点での入射角が臨界角より大きく内周面を形成し、放物面の接線傾斜度が40゜を越える区間が90%以上である1次凹放物面反射鏡と、前記1次凹放物面反射鏡の内部に位置し、前記1次凹放物面反射鏡と焦点を共有する2次凸放物面反射鏡とを含み、前記1次凹放物面反射鏡の下端には前記2次凸放物面反射鏡で全反射された太陽光を伝送するための開口部が形成される複数の太陽光集光構造で構成される多重太陽光集光構造において、
前記複数の太陽光集光構造にそれぞれ形成された開口部には、前記1次凹放物面反射鏡と前記2次凸放物面反射鏡を通じて集光された太陽光を伝送するための伝送管が形成され、前記伝送管のそれぞれから伝送された太陽光を集光するための太陽光集光部を含み、
前記太陽光集光部は1次凹放物面反射鏡と2次凸放物面反射鏡とを含み、
前記1次凹放物面反射鏡の上側開口部にカバーを形成し、前記カバーには複数の光パイプが挿着することができるパイプ孔を垂直に複数形成し、前記カバーの中心軸には2次凸放物面反射鏡を支持台に結着し、
前記2次凸放物面反射鏡は前記カバーに結着された支持台にねじ結合して、ねじを調節することによって前記2次凸放物面反射鏡と前記1次凹放物面反射鏡との焦点位置を調整することができるようにすることを特徴とする多重太陽光集光構造。
【請求項2】
前記太陽光集光部は、
前記伝送管のそれぞれから入射する太陽光が各点で全反射されるように入射角が臨界角より大きく内周面を形成する1次凹放物面反射鏡と、
前記1次凹放物面反射鏡の内部に位置して、前記1次凹放物面反射鏡と焦点を共有する2次凸放物面反射鏡とを含むことを特徴とする請求項1に記載の多重太陽光集光構造。
【請求項3】
前記太陽光集光部の下側には第2開口部が形成され、前記第2開口部には前記1次凹放物面反射鏡と2次凸放物面反射鏡とを通じて集光された太陽光を伝送するための第2伝送管が備えられることを特徴とする請求項2に記載の多重太陽光集光構造。
【請求項4】
前記第2伝送管の一側には少なくとも一つの関節部が形成され、
前記関節部には反射された太陽光が全反射されるように少なくとも一つの反射板が備えられることを特徴とする請求項3に記載の多重太陽光集光構造。
【請求項5】
前記第2伝送管の関節部は回動可能に備えられることを特徴とする請求項4に記載の多重太陽光集光構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自然状態の太陽光を放物面反射鏡を利用して高密度に集光して平行性ビームを作る集光方法と構造及び高密度光を多段結合して超高密度に濃縮し、超高密度に集光された太陽光を遠距離に伝送する伝送技術と超高密度の太陽光の量を検出して選択的に調節して、遮断、分離、結合しながら高効率に伝送する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許出願公開第2008−0092877号明細書の場合、フレネルレンズを活用して焦点に集め、これを平面反射鏡で再反射して中央の漏斗型反射鏡で下向きに反射させて集光して伝送管で伝送する方式であるが、これは漏斗型(円錐型)下向き反射鏡に平面反射光が入射される場合、光が放射状に反射されるため、平行光にならないとともに集光されず、パイプに帰属されても乱反射光になるしかない。そこで、遠距離に伝送する場合、透過損失が大量に発生し、特に関節部位や折れ部位を透過する時多量が損失されるため、この方式は伝送効率が非常に悪く、意図した光を送ることができないという諸問題がある。
【0003】
大韓民国特許出願公開第1983−0009444号明細書、大韓民国特許出願公開第1989−000905号明細書及び大韓民国特許出願公開第1988−058282号明細書も集光された光を凸レンズを利用して集光して、光ファイバで伝送する方式であるが、これらも色収差及び乱反射が発生して、伝送効率が非常に悪く、高密度の光を遠くに伝送することができない。
【0004】
大韓民国特許出願公開第10−2003−0027529号明細書の場合、複数の小型皿型反射器と各反射器の焦点近傍に具備された2次反射器及び各2次反射器の直下に集光された太陽光が入射される光ファイバが集まってなる光ファイバ束を一緒に小型モジュール化した後、光ファイバから遠く離れた吸収器に伝送して熱変換する技術であるが、これも光ファイバによって紫外線と遠赤外線領域の波長が光ファイバに吸収されてしまって、熱効率がよくなく、伝送中に伝送管の屈折部位で乱反射による損失が発生して伝送効率も良くない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記のような問題点を解決して、太陽光を高濃縮する方法及び超遠距離に伝送する技術を発明するために、集光技術と伝送技術を開発することを目的とする。上記放物面反射鏡を利用して太陽光を集光する際に、太陽光が触れる部品に熱が発生しないようにしながら、太陽光の損失を最小化することは勿論、全波長領域の太陽光を長距離に伝送することができるように伝送効率を改善する課題があり、また大量生産及びメンテナンスを容易にするためには、製品の構成を簡略化し、耐候性を良くする課題がある。
【0006】
上記の伝送率の高効率化のためには、光損失を減少し、集光効率が良く改善する構造的発明、及び太陽光を多段結合して超高濃縮することによって集光及び伝送効率を改善する効果を発明すべきである。
【0007】
太陽光は必ず高濃縮しなければならないが、乱反射して光線を結合するのに種々の問題
点がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記のような目的を達するために、太陽光が触れて反射される部品には全反射が起きるように、入射角が臨界角より大きくなるように反射鏡の傾斜度を変更し、非球面反射鏡を2重に形成して、入射平行光を下側に通孔を透過する反射路を形成して、平行濃縮光を形成することができる。
【0009】
高温の太陽光を長時間受ける部品は、全反射が起きるようにして、部品には光の吸収熱が伝達されないようにし、また1次反射鏡の入口に異物が積もらないように透明保護膜で遮蔽して阻むことができるように発明した。
【0010】
また、太陽光を集光してから屈曲区間を最小化する関節を発明して、屈曲区間も平行光で送ることができるようにしており、所定距離以上では再び伝送光を平行光に整列する整列装置を設置することによって、超遠距離に送っても太陽光の損失を最小化することによって伝送効率を極大化し、必要区間で、フィルタリングバルブシステムで太陽光の光量を検出して透過量を調節し、波長帯別にフィルタリングバルブで分光することができるようにすることによって、吸収器や反応路での使用量を調節することができるようにした。
【0011】
本発明の核心原理を説明すれば次の通りである。
【0012】
図5によれば、1次放物面反射鏡1と焦点Fを共有する2次放物面反射鏡4とを有し、この放物面反射鏡に垂直に入射する二つの入射光をそれぞれAB、DCとし、その透過線をBA`とCD`とする場合、この二つの入射光線と透過線が平行であるとすれば、放物面の光学的原理によって、1次放物面反射鏡に入射する入射光ABはFに反射し、2次放物面反射鏡に入射する入射光DCもFに反射し、この時、
(1)−−−−∠ABF=∠DCF=kになり、
また、Fの虚像焦点F`であれば、AA`//DD`であるので、
(2)−−−−∠D`CF`=∠A`BF`=kになって、
式(1)と(2)によって、AB//CD`になる。
【0013】
即ち、1次放物面反射鏡1に垂直に入射する入射光ABは2次放物面反射鏡4に反射された光線CD`も平行光になる。
【0014】
また、B点での外接面に垂直の線MM`であれば、入射角は∠ABM=k/2になり、この時、角k/2が臨界角より大きい場合のみ全反射が起き、実際集光面積である1次放物面反射鏡1の外周区間をWとすれば、2次放物面反射鏡4によって遮られる内部区間Vとし、1次放物面反射鏡の下側開口部をSとすれば、S=Vになり、W>>Vであることが最も集光面積比を大きくするのである。
【0015】
本発明の実施例として、
図5によって、∠ABMが臨界角より小さく入射される1次放物面反射鏡である時は、反射光が下向きを成すために、2次放物面反射鏡を上側に凸出した形態に形成したことを特徴とした太陽光集光構造と多重集光方法及び太陽光伝送装置を提供する。
【発明の効果】
【0016】
以上で説明したように、本発明は上記放物面反射鏡を利用して、太陽光を平行性太陽光に集光して、光パイプを利用して太陽光を伝送する場合、入射角が臨界角より大きくして全反射が起きることができるようにするので、太陽光が触れる部品に熱が発生しないことはもちろん、太陽光の損失を無くすので、太陽光を効果的に集光して伝送することができるように発明した。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1のAは本発明の実施例による1次集光器100の縦断面図であり、
図1のBは本発明の実施例による1次集光器100の斜視図である。
【
図2】本発明の1次集光器100と太陽光集光部3の構成縦断面図である。
【
図3】本発明の太陽光集光部3の多重結合実施斜視図である。
【
図4】本発明の伝送管と全反射関節部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施例を添付された図面を参照して詳しく説明する。
【0019】
図1〜
図4によれば、本発明は太陽光を受けて集光する役割を果たす1次集光器100と;太陽光を他の場所に移送する時用いられる伝送管2と;複数の伝送管2を1ヶ所に集めて再び一つの光に作る太陽光集光部3と;を含む。
【0020】
1次放物面反射鏡1に太陽光が反射される際に、接点で入射角が臨界角より大きく保持することができるようにして全反射になることができるように放物面を形成し、上記1次放物面反射鏡1の下部には反射される太陽光を再反射して伝送管2に移送する2次放物面反射鏡4を形成し、上記2次放物面反射鏡4は、上記1次放物面反射鏡1と焦点を共有し、縮小した形態で上記1次放物面反射鏡1の下側面に太陽光が触れて下側に反射するもので、入射角が臨界角より大きく形成されて全反射が起きるようにするので、2次放物面反射鏡4に熱が発生しないで、変形及び損失がなくなる。
【0021】
また、1次放物面反射鏡1の上端部には硝子または合成樹脂からなる透明体5を装着して、雨水や埃、異物が内部に流入しないようにして、太陽光を集光する際の効果を高めるようにする。
【0022】
図3及び
図4に示すように、1次放物面反射鏡1と2次放物面反射鏡4から集光された太陽光は伝送管2を通じて遠距離に移送されるが、上記伝送管2の折曲部分と関節部位には二つの反射板6を装着して、太陽光の入射角が臨界角より大きくなるようにして、全反射が起きるようにするので、上記反射板6で熱が発生しないで、熱損失を防ぐことができるようにする。
【0023】
伝送管2は関節部7が形成されて、伝送管2の方向を自在に回動することができ、上記関節部7には二つの反射板6を装着して、入射角を臨界角より大きく形成して、全反射に起きるようにし、上記関節部7は回動することができるようにし、関節部7の下側には連結管10を形成するが、上記連結管10は回転しながら方向を回転させることができる。
【0024】
上記関節部7を複数連結すれば、上下左右方向に太陽光を移送することができる。
【0025】
上記伝送管2の一側には太陽光遮断バルブを設置して、太陽光が必要でない場合に、太陽光遮断バルブを閉めて、太陽光が透過しないようにする。
【0026】
上記太陽光遮断バルブは伝送管2を横切って装着されるが、一側にモータを形成し、これと連設されるように貫通管と遮断板を形成して、上記モータによって左右に移動しながら太陽光を透過させることはもちろん、遮断することができるようにした。
【0027】
また、太陽光遮断バルブの一側に太陽光センサ部を装着して、太陽光が透過するか否かを把握することができるようにして、作業の時に認識することができるようにする。
【0028】
二つ以上の1次放物面反射鏡1によって集められた太陽光は、上記伝送管2を通じて1ヶ所に集められるように中間に太陽光集光部3を装着する。
【0029】
上記太陽光集光部3は、上記のような目的を達するために、太陽光が触れて反射される部品には全反射が起きるように入射角が臨界角より大きくなるように部品の構造を製作し、高温の太陽光を長時間受ける部品は全反射が起きるようにして、部品には熱が伝達されないようにし、また熱損失を防ぐことができるように、入射角が臨界角以上を保持することができるように放物面を形成し、焦点を共有する内側には2次放物面反射鏡4を装着するが、狭くなる内部の中心部側に焦点を共有するように装着して、太陽光を一側方向に進行させることができるようにする。
【0030】
上記太陽光集光部3は複数に分離された太陽光を1ヶ所に集めて一つの光に統合する機構で、複数設置することができる。
【0031】
上記太陽光集光部3は、1次放物面反射鏡1を一つだけ使う時には必要でなく、二つ以上使う時に連結して太陽光を集光するようにする。
【0032】
また、伝送管結合集光器と一体に連結部を形成する。上記連結部は伝送管結合集光器と連結される部分に全反射ができるように放物面に入射した光線が下向きに反射する接点の傾きを有する部位が90%を越えるようにすることによって、伝送管結合集光器に乱反射が流入する場合も、下側反射口に出射するようにする。
【0033】
また、本発明の集光器を利用して太陽光を集光し、光パイプと光ファイバを利用して遠距離に送って活用する全体ネットワーク構成図で、近距離はもちろん国と国の間に太陽光を互いに交流することができるシステムである。
【実施例】
【0034】
上記の解決手段のための本発明を具体的に説明すれば、1次凹放物面反射体の放物面の接線傾斜度が40゜を越える区間が90%以上を維持するように急激な2次函数値を有する放物面を形成し、焦点下側に開口部を形成した1次凹放物面反射体と、同一焦点を共有し、1次凹放物面反射体の内側下口部に形成した楔状の小型2次凸放物面反射体を結合させた放物面集光器セルを形成し、1次集光器セルの下側開口部に光パイプと光パイプエルボを結合するが、光パイプエルボは一側方向に出射することができるように多角反射面を形成し、屈曲部位の反射面に複数の平面反射体を結合させ、この時、入射角と出射角がそれぞれ45度より大きい角を成し、反射されるように反射鏡を複数個結合した光パイプエルボを付着してなる1次集光器セルを形成し、1次集光器セルには透明な蓋を形成して、反射体の汚染を防止するようにした。
【0035】
実施例として、
図1に示すように、1次放物面反射鏡1に対応する1次凹非球面反射体と2次放物面反射鏡4に対応する2次凸非球面反射体を透明体で一体型に形成するが、2次凸反射体は上側に孔形態に成形することによって、一度に製作することを容易にしたことを特徴とし、この時は、焦点の下部分を除いた平行光や乱反射光や全ての入射光線が全反射を起こして、下側出射口で反射するようになる。
【0036】
この時、中心に孔で形成された2次凸非球面反射体に金属反射コーティングをすれば、焦点下側の反射光も出射口に反射するようになって、集光効率が増大される。
【0037】
上記1次集光器セルで集められたそれぞれの濃縮光を多重に結合して超高濃縮する手段として、それぞれの集光器セルの下側光パイプエルボと光伝送用光パイプで太陽光集光部の入射用エルボに互いに連結する方法として構成した。
【0038】
伝送手段である光パイプは中空のパイプ形状を用い、その材質は硝子管や金属パイプを用いるが、内側表面は光沢処理しており、透明パイプは、鏡処理され、反射体を塗布して反射率を高める方法を利用した光パイプを用い、また通常の硝子ファイバや合成樹脂材の光ファイバを用い、中空で被覆が2重以上である多重管を用いることができ、外側パイプより内側パイプの屈折率を大きく形成して、全反射が容易に起きるようにしたことを特徴とする。
【0039】
特に、温熱回収システム光パイプは、多重管の中で、最も内側1次パイプは内部が中空で、その外郭に2次パイプを形成し、内側1次パイプと外側2次パイプとの間に流体を満たして形成した光パイプで、光伝送時に透過損失された熱を吸収して熱交換することができるように発明した。
【0040】
図3に示すように、太陽光集光部3は、外側に1次放物面反射体を急傾斜を成す2次函数値を有する放物面を成し、上記放物面の焦点に近接する直下に開口部を形成したもの、即ち放物面の焦点位置を上側開口部の上点と底点との間に位置させるが、下点に近接した距離に形成して、下点から50mmを超えないようにし、上記焦点を共有しながら2次放物面反射鏡4を直径幅が30mmを超えないように形成し、1次放物面反射鏡4の上側開口部にカバー14を形成するが、カバー14には光パイプを挿着することができるパイプ孔を複数形成し、上記カバー14の中心軸には2次放物面反射鏡4を支持台に結着する。
【0041】
2次放物面反射鏡4はカバー14に結着された支持台にねじ結合して、ねじを調節することによって2次放物面反射鏡4と1次放物面反射鏡1との焦点位置を調整することができるようにしたことを特徴とする。
【0042】
光伝送手段として光パイプは金属、硝子管や光ファイバ等を用い、硝子管の外被に反射体を塗布した反射硝子管を用いることができ、多重硝子管に内側管と外側管の中で内側管の屈折率が高い媒質を用い、これは光ファイバの内側コアに洞孔が形成された状態と同じである。
【0043】
他の実施例として多重パイプで内側管と外側管との間に空間を形成し、この空間に溶媒を充填して形成され、伝送中に透過損失される光損失熱を溶媒が吸収するようにすることによって、溶媒の熱を吸収して熱交換する付加的廃熱回収システムを提供し、また、内側光パイプが稠密な材質で、光パイプを取り囲んだ溶媒の媒質が疏密であるので、光は全反射伝送される。
【0044】
上記太陽光を伝送するそれぞれの第1管、第2管、第3管、第4管及び第5管はそれぞれ反射光路を具備しながら、水平軸と垂直軸の位置で個別的に回転運動をする。
【0045】
即ち、上記第1管、第2管、第3管、第4管及び第5管を連結するエルボは固定されるが、それぞれのエルボを中心に水平、垂直に連結された第1管、第2管、第3管、第4管及び第5管は上下、左右回転が可能である。
【0046】
このように、上記伝送管2は回転折曲を有するもので、上記の伝送管2の連結部品の多重回転折曲を有する伝送管は長距離配管の時、所定距離ごとにエルボ(elbow)、即ち、回転折曲を二つまたは多重連結し、それぞれのエルボ210は湾曲角に反射鏡を装着する。反射鏡の入射角と反射角はエルボの中心軸と一致するように設置し、必要によって折曲管(elbow)を複数連設して、柔軟性と変位の吸水性及び緩衝力を増加させることができる伝送管は回転折曲管である。
【0047】
これは、上記伝送管によって移動しても、直進性を維持する高密度平行光で伝送される太陽光を遠距離に誘導する時、伝送管に柔軟性と変位の吸水性を付与して、四方の何れの方向、管(パイプ)の伸縮方向へも伝送することができることを特徴とする。
【0048】
ここで、上記伝送管に柔軟性と変位の吸水性を付与するのは、上記集光器に構成される第1管、第2管、第3管、第4管及び第5管を通じて太陽光を伝送する伝送管によって移動して直進性を維持する高密度平行光で伝送される太陽光を遠距離に誘導する時、伝送管に柔軟性と変位の吸水性を付与するように直線性を維持させる太陽光の反射光路に二度の反射角を与えながら45゜以内の角度に制限する。
【0049】
即ち、本発明の太陽光を集光して伝送する伝送管に二度の反射角を与えるのは、1次反射角を22.5゜にし、1次反射角で反射された後、2次反射角を同じく22.5゜にして、太陽光を全体で45゜以内の角度で外部に反射させて、全反射が起きるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
自然状態の太陽光を所望の密度で行うことができ、集光された太陽光を遠距離に伝送することによって、多くの応用分野に適用することができる。近距離.長距離でネットワークを形成しながら伝送して、ビル内の陰影や地下の奥深い所で自然採光ができ、中央集中で光を集めて熱変換すれば太陽熱発電はもちろん、高温熱を利用した太陽熱発電が可能であり、産業用高炉に熱エネルギー源として活用したり、化学反応工程熱に適用することができるなど多様な分野に適用することができる。
【符号の説明】
【0051】
1 1次放物面反射鏡
2 伝送管
3 太陽光集光部
4 2次放物面反射鏡
6 反射板
7 関節部
14 カバー
100 1次集光器