(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記車両の速度を低下させるユーザ入力が、前記車両のブレーキシステムを作用させる入力を含み、前記ブレーキシステムが、前記駆動輪モータ発電機から前記ジャイロスタビライザのフライホイールモータ発電機及び前記電力貯蔵ユニットに伝達可能なエネルギーを生成するように構成され、前記電力貯蔵ユニットが、該電力貯蔵ユニットのバッテリの容量を超える前記ブレーキシステムによる電力サージからの電力を蓄積するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
前記車両の速度を増大させるユーザ入力の検出に応答して、前記スイッチング回路を介して、前記電力貯蔵ユニットから前記駆動輪モータ発電機にエネルギーを伝達するステップと、
前記車両の速度を低下させるユーザ入力の検出に応答して、前記スイッチング回路を介して、前記電力貯蔵ユニットから前記ジャイロスタビライザのフライホイールモータ発電機にエネルギーを伝達するステップと、を含み、
前記電力貯蔵ユニットからエネルギーを伝達することは、前記キャパシタバンクからエネルギーを伝達すること及び前記キャパシタバンクの電荷の消費に応答して前記バッテリからエネルギーを伝達することを含む、
請求項5に記載の方法。
前記車両の速度を低下させるユーザ入力は、前記車両のブレーキシステムを作用させる入力を含み、前記ブレーキシステムは、前記駆動輪モータ発電機から前記ジャイロスタビライザのフライホイールモータ発電機及び前記電力貯蔵ユニットに伝達可能なエネルギーを生成するように構成され、前記電力貯蔵ユニットは、該電力貯蔵ユニットのバッテリの容量を超える前記ブレーキシステムによる電力サージからの電力を蓄積するように構成されている、請求項5に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下に記載する実施形態の一部又は全てを示すことができる図面の説明を含むと共に、本明細書で提示される発明の概念の他の可能性のある実施形態又は実施構成の検討する、特定の詳細事項及び実施構成の説明を以下で行う。本発明の実施形態の概要に続き、図面を参照してより詳細な説明を以下に提供する。
【0006】
フライホイールの歳差運動を用いて逆トルクを発生させることにより二輪車両を直立に維持するためにジャイロスコープを用いる基本的概念は公知である(本明細書ではジャイロ安定化二輪車両について説明しているが、ジャイロ安定化の原理はまた、狭いトラック幅を有するあらゆる車両で用いることができ、これによりジャイロ安定化を使用して車両を安定化し、又は安定性を提供する上でサスペンションシステムを増強するようになる)が、このようなシステムは、公道速度及びあらゆる条件で車両を安全に運転するための好適な制御システムの設計に欠けることを含む、様々な理由から普及していない。
【0007】
フライホイール安定化を組み込むこれまでの取り組みは、極めて複雑になり、従って、機械的な動力伝達機構、動力及び燃料(又はバッテリ)の要件が追加となることに起因して車両の重量が付加された。加えて、フライホイール自体が少なくはないエネルギー量を消費し、そのため、二輪車両自体の本来的な効率上の利点が相殺されていた。しかしながら、モータ発電機を利用する電気駆動システムの進歩によって車両におけるゼロエミッション出力が可能になり、回生ブレーキの原理を用いて車両の減速時に大きなエネルギー量を回収する能力がもたらされた。これにより、エネルギー貯蔵密度の進歩と相まって、ジャイロ安定化に使用されるパワーが追加になる場合に対しても範囲を拡張することが可能になった。
【0008】
これらの作用を規定する基本式は公知であり、数式で記述される。固体ディスクの慣性モーメント(I)は、I=1/4*m*r
2で与えられ、mはディスクの質量、rは半径である。所与の重量及び重心(CG)では、ジャイロスタビライザ・フライホイールは、停車時に車両の垂直安定性を無制限に制御することができるようなサイズにすることができる。フライホイールの半径、質量、及び幾何形状は、車両フレーム内に収めることができるコンパクトなサイズを維持しながら、有効な慣性モーメントIを提供できるように選択することができる。
【0009】
回転するフライホイールをフライホイールの回転軸に垂直な軸の周りで歳差運動させることにより、回転軸と歳差運動の軸の両方に垂直な逆トルクが生成されることになる。ジンバル式フライホイール組立体の有効逆トルクτは、次式で与えられる。
τ=I
disk*ω
disk*ω
axis
フライホイールの回転速度は、車両を安定化させるのに利用可能な有効トルク量において大きな役割を果たす。選択されたフライホイール質量及び幾何形状についての支配方程式における最適の制御可能変数の1つとして、フライホイールの回転速度を制御し、車両の変化する静的負荷及び負荷分布、及びその結果としてジャイロスタビライザの修正能力を補正することができる。
【0010】
車両の制御で使用される追加の変数には以下が含まれる。
θ
Vehicleは、ラジアン単位で測定した車両の左右方向のチルトである。
V
Vehicleは、メートル/秒単位で測定した道路走行中の車速である。
ω
diskは、ラジアン/秒単位で測定したフライホイールの回転速度である。
φ
axisは、ラジアン単位で測定したフライホイールのチルトである。
ω
axisは、ラジアン/秒単位で測定したフライホイールの傾斜の回転速度である。
θ
steeringは、ラジアン単位で測定した操舵入力である。
【0011】
入力θ
Vehicle、V
Vehicle、ω
Flywheel、ω
axis、φ
axis、及びθ
steeringを用いると、ω
axisを変化させることによりθ
Vehicleを制御することができ、ω
axisはθ
Vehicleに対する変化に対向又は増大させるようにφ
axisに垂直なトルクを出力する。φ
axisが90°又はπ/2に近づくと、トルク出力はφ
axisに垂直であるので、θ
Vehicleの変化の際のジャイロの有効性が低下する。ω
axisを作動させることによるφ
axis及びθ
Vehicleの制御は、大小のループ制御又は状態空間を含む最新の制御システムを用いることにより達成することができる。そのため、2つの出力φ
axis及びθ
Vehicleは、θ
Vehicleの安定の確保を優先して同時に考慮することができる。
【0012】
フライホイールの幾何形状及び材料並びに歳差モータのサイズ決定(ジャイロシステムの修正能力を決定付ける)は、車両重量及び予想される荷重条件での重心、最大車速、最大回頭速度、及び予想環境条件(例えば、横風、道路勾配の変動、及びその他)などの変数に依存することができる。1つの実施形態において、ジャイロ組立体の物理的サイズ及び質量は、パッケージング及び効率化の目的で可能な限り小さいものとすることができる。本発明の実施形態は更に、従来の車両又はトラックよりも実質的に狭い二輪車両で利用することができ、従って、オートバイの法律に従う。フライホイールの質量は、所望の速度範囲で回転しているときに単一のフライホイールが長い時間期間にわたり車両全体及びその内在物の不安定状態を補正できるように選択される。フライホイール材料の選択は、主として、材料密度(δ)、材料強度、エネルギー貯蔵能力、及び全体重量の間のトレードオフによって決定される。エネルギー貯蔵(E)は、
式:E
disk=−*I
disk*ω
disk2
により、慣性モーメント及び速度の二乗に相関付けられる。より高密度の材料は、全体としてより小型のパッケージを可能にするが、フライホイールの質量が大きくなるほど、より大きな駆動モータが必要となり、従って、重量及びスペース要件がより大きくなる。
【0013】
加えて、大きな質量のフライホイールは、加速度要求に対する応答性が低い(すなわち、所与の速度まで回転するのにより時間がかかる)か、所与の時間内でフライホイールを加速するためには遙かに大きな駆動モータを必要とする可能性がある。フライホイールの質量は、車両の効率を向上させるよう最適化することができ、ジャイロ質量を最小限にすることにより車両の全体質量を低く維持することが可能になり、このことは、車両運転時のエネルギー消費量が少ないことを意味する。1つの実施形態において、フライホイール材料は、その重量に対して高い引張強さを求めて選択されたカーボンファイバー又はKevlarであり、高い回転速度(すなわち、10,000rpmを上回る)及びより反応性のよい加速を可能にする。鋼鉄、真鍮、鉛、及び劣化ウランなどの高密度材料もまた使用できるが、これらの材料の引張強さは、高回転速度を可能にせず、フライホイールのサイズ及び質量を最小限にする上でその実用性が制限される点は理解される。
【0014】
ディスクの幾何形状に基づいて、慣性モーメントは、1/4*m
disk*r
disk2から1/2*m
disk*r
disk2の範囲とすることができる。歳差運動しているジャイロにより出力されるトルク量は、τ=I
disk*ω
disk*ω
axisで与えられるので、他の入力を一定に保持した状態でI
diskを増大させることは、τがより大きくなることを意味する。従って、τは、車両を使用可能で且つ効率的に維持するために所与のサイズ及び重量制約において最大にすることができる。しかしながら、I
diskが増大すると、ジャイロを回転させるモータは許容可能な時間量で所望のω
diskを達成するために更に強力にする必要があるので、I
diskとω
diskは関連性がある。
【0015】
ジャイロ組立体のX方向の出力トルク(τ)はまた、ジャイロの角度位置(φ
axis)に依存する。出力トルク(τ)は、ジャイロの回転が垂直方向下向き又は上向きにされたときに最大となる。ω
axisが増大すると、ジャイロディスクの回転方向は、垂直方向に向かって又は垂直方向から離れてより速く運動する。車両が長い時間期間に安定化される必要がある場合、許容可能な出力トルク(τ)が生成される時間量を最大にするためω
axisを最小にすることができる。
【0016】
車両が停止しつつあり、低い前進速度(従って、低い車輪回転速度)を有する場合、車両の傾きにより加わる前方方向のトルクは、次式:
Mx=r*f*Sin(θ
Vehicle)
によって記述され、ここでrは車両の重心の高さであり、fは車両にかかる重力、θ
Vehicleは垂直からの傾き量である。フライホイールの歳差により加わるモーメントは、次式で記述される。
Mx=I
disk*ω
disk*ω
axis*Sin(θ
diskaxis)
低速で移動している公称500kgの車両では、重心が地上0.75mで垂直方向から30度傾いた車両により加わるモーメントは1131N−mである。従って、車両を安定に保つために1131N−mの逆トルクが必要であるが、車両を直立状態で移動させるには、過剰な逆トルクが必要となる可能性がある。当該傾き運動を打ち消すためには、ジャイロスタビライザ・フライホイールを歳差運動させることによりモーメントMxを導入することが必要となる可能性がある。複数のフライホイールが利用される場合には、これらのモーメントは加算される。
【0017】
30度の傾きは、安定性システムの故障に関係していない現実世界での状況で処理される以上のものであり、よって、1570rad/sで回転し、垂直方向で軸に対して10.47rad/sで歳差運動する、半径0.15m及び慣性モーメント0.070kg−m−mのおよそ7kgのフライホイールディスクは、1295N−mのモーメントを与えることになる。1つの実施形態においては、反対方向に回転し且つ反対方向に歳差運動する2つの同一のフライホイールが使用され、その結果、モーメントは同じ方向に作用するが、2つのフライホイールのヨーモーメントMzは合計するとゼロに等しくなる。フライホイールは各々、一方のフライホイールの故障時に、ほとんどの場合において残りのフライホイールが車両を安定化できるようなサイズにすることができる。従って、上述の状況下の公称500kgの車両において、1131N−mの回転モーメントを有すると、2つのフライホイールは2590N−mの逆トルクを生成し、これは、車両の傾きを維持又は補正するのに十分なものであり、一方のフライホイールの特定の故障時に残りのフライホイールは、車両を安全な状態にするよう制御するのに十分な補正モーメントを提供することができる。フライホイールはまた、同じサイズであるか、或いは異なるサイズであってもよい。
【0018】
従って、少なくとも上記の説明及び以下の図の観点から、本発明の実施形態は、複数のセンサを介してデータを受け取り、車両状態を記述する情報を示す装置及び方法を記載している点を理解されたい。この情報は、限定ではないが、車両フレームの向き、フレームに対する車両の前輪の向き、車両に含まれるジャイロスコープ・フライホイール(すなわち、車両フレームに結合されるジャイロスコープ)の向き及び回転速度、並びに車両の現在の速度を含むことができる。上記のジャイロスコープは、長さ方向で車両の前輪及び後輪に対して、幅方向で車両のフレームに対して(例えば、横並びで)、又は高さ方向で車両のフレームに対して(例えば、積み重ねて)整列させることができる。
【0019】
上記センサから受け取ったデータに少なくとも部分的に基づいて、フライホイールの(少なくとも)1つの向き及び回転速度を調整することができる。本発明の実施形態は、車両の速度を変化させる入力(例えば、加速又はブレーキ入力)又は車両の方向を変化させる入力(例えば、ステアリングホイール入力)に更に基づいてフライホイールの(少なくとも)1つの向き及び回転速度を更に調整することができる。例えば、本発明の実施形態は、加速入力が検出されたときにフライホイールの1つの回転速度を低下させるようにし、又はブレーキ入力(すなわち、前輪又は後輪ブレーキを掛ける入力)が検出されたときには、フライホイールの1つの回転速度を増大させるようにすることができ、車両が転回を行う(すなわち、フレームに対する前輪の向きが検出された)ことが明らかになった場合、本発明の実施形態は、転回中の安定性を維持するようにフライホイールの少なくとも1つの向き又は回転速度を調整することができる。
【0020】
ジャイロスタビライザ・フライホイールを用いてエネルギーを受け取り、該エネルギーを駆動システムに戻すことによって、高エネルギー効率の回生ブレーキシステム及びゼロエミッション推進力を備えた、リカンベントシートを有する全天候内部乗員室を含むことができる軽量で効率的な二輪車両の利点がもたらされる。車両の加速及び減速中のエネルギー貯蔵ユニットを通じた1つ又は複数のフライホイールモータ/発電機及び駆動輪モータ/発電機間のエネルギー伝達により、最大で95%のエネルギー効率及び車両安定性が維持され、これにより車両の動作可能範囲が実質的に増大する。この動力伝達システムを備えていないジャイロ安定化車両は、従来の非安定化車両と比べてジャイロスタビライザの動力要件の増加に起因して有意に不利な状況にあるものとすることができる。
【0021】
より低速の都市部での移動は、一般に、頻繁に行うブレーキ及び加速におけるエネルギー損失(ブレーキへのエネルギー入力によるものと、車両を加速させるのに使用され、後続のブレーキに失われるエネルギーによるもの)に起因して、従来の車両では最もエネルギーを消費する形態である。従って、二輪走行し、リカンベント乗員配置を収容し、全天候密閉型乗員室の安全性を提供し、従来の自動車と同様の駆動制御を提供することができるジャイロ安定化車両を提供することにより、エネルギー効率の大幅な増大を達成することができ、更に、安定化フライホイールを回生ブレーキシステムに統合することによりジャイロ安定化車両の許容範囲及び効率を大幅に改善できる点は理解されたい。
【0022】
車両が停止状態から加速している場合、又は減速して停止する場合のような低速度において、或いは、都市区域及び交通渋滞状況でよく見られる速度では、車両の自己安定化特性は、車両の直立方向の状態を維持するには不十分である。そのため、従来技術においては、不安定な車両を運転するのにライダーにより一層のスキルが要求され、停車時に車両のバランスをとるのにライダーが自分の体力を用いる必要があり、実用性及び扱い易さが低下する可能性がある。
【0023】
低速時及び停車時のジャイロ安定化はまた、高速時に生じる問題よりも簡素な制御上の問題を提示する。ジャイロスタビライザは、ジンバル取付具により車両に装着され、ジンバルモータを利用してジャイロを歳差運動し、車両のロールモーメントに対する逆トルクを発生することができる。車両状態は、車両に装着された慣性及び絶対位置センサにより測定することができ、該センサを用いて、車両の直立状態を維持するのに十分な逆トルクを提供するのに必要とされる歳差の量及び速度を決定することができる。一般に、ジャイロスタビライザの復元機能は、停止信号灯又は停止標識で遭遇する場合があるような十分な時間の間乗員と共に車両を安定化することができる。1つの実施形態において、車両が長い時間期間の間停止されるか、又はターンオフされた場合、車両は、自動的に配備されている機械的支持体により自己支持することができる。
【0024】
1つの実施形態において、1つ又は複数のジャイロスタビライザ・フライホイール及び駆動輪は、それぞれの1つ又は複数のモータ発電機に結合され、該モータ発電機は、モータモードで動作してそれぞれの負荷を駆動するか、又は発電機モードに切り替わって回転負荷を減速させ、このエネルギーを取り込んで他の負荷に伝達するようにすることができる。電力システムは、駆動/ブレーキシステムとジャイロスタビライザ・フライホイールとの間で電気エネルギーを伝達する間の電気エネルギーの一時貯蔵を可能にするため、或いは車両がオフにされたときのような長い時間期間用のエネルギー貯蔵ユニットを含む。
【0025】
システムコントローラは、車両の状態センサ(慣性及び絶対)、ジャイロスタビライザの状態センサ、及び他のパラメータからセンサデータを受け取り、ジャイロスタビライザによって与えられる補正トルクの量及びタイミングを制御する。
【0026】
ジャイロスタビライザは、車両に結合された少なくとも1つのアクティブなジンバルフライホイールを含む。1つの実施形態において、ジャイロスタビライザは、独立してジンバル支持された第1及び第2の二重反転フライホイールを含む。各フライホイールは、ニュートラルポジションにおいて垂直回転軸と互いに平行なジンバル軸とに装着することができる。この実施形態において、二重反転フライホイールは、反対方向に歳差運動し、これらの逆トルクが加算されるが、これらのヨーイングは互いに相殺するよう車両に作用するようになる。
【0027】
また、2つのフライホイールを使用することにより、車両の狭いフレーム内に収まるように各個々のフライホイールをよりコンパクトに作ることが可能になる。加えて、1つのフライホイールが故障した場合、第2のフライホイールを用いて車両の緊急停止中に十分な安定性を提供し、車両を安全な状態にすることができる。いずれか片方のフライホイール故障又は緊急バランス状態については、機械的なランディング装置への配備に関係するフェールセーフプロトコルを用いて、車両を直立状態に保ち、運転者の安全を維持することができる。
【0028】
図1から6を参照すると、インライン二輪車両100に設置された回生動力ジャイロスコープ安定化装置を備えた本発明の実施形態が示されている。この実施形態において、車両100は、車両フレーム110と、車室130を囲む車体120と、ヒンジ機構150の周りに回転して開くアクセスドア140と、を備える。リカンベント式運転者シート160は、ステアリングユニット170、アクセル180、及びブレーキ190を含む駆動制御装置を備えることができる。この実施形態において、上記の駆動制御装置は、ステアリングホイール及びペダルを有する従来の自動車のよく知られたレイアウトで配置される。
【0029】
この実施形態では、車両100は更に、第1及び第2の駆動輪200及び210をそれぞれ含む。第1及び第2の駆動輪モータ発電機220及び230が、駆動チェーン240及び250それぞれを通じて第1及び第2の駆動輪200及び210それぞれに結合される。
【0030】
この実施形態において、は、車両フレーム110を通じて車両100に結合される。ジャイロスタビライザ260は、この実施形態では本質的に同一のフライホイール270a及び270bを収容する第1及び第2のジャイロ組立体(当該ジャイロ組立体は組立体260aと同様)を含むことができる。他の実施形態では、第1及び第2のジャイロ組立体/フライホイールは、サイズ及び材料組成が異なっていてもよい点は理解されたい。
【0031】
図2に示すように、第1のジャイロ組立体260aは、フライホイール270a、該フライホイール270aに結合されたフライホイールモータ発電機280a、フライホイール270aに結合されたジンバル290a、及びジンバル290aに結合される駆動部310と車両100に結合されたフレーム部320aとを有する歳差モータ300aを含む。この実施形態では、歳差モータ発電機フレーム部320aは、取付ブラケット330aを通じて車両100に結合され、該取付ブラケット330aは車両フレーム110に固定装着される。
【0032】
フライホイール270aは、底部340a及び上部350aを有するジャイロハウジング内に含まれ、この実施形態では底部340a及び上部350aはネジ留め具とアライメントピン370aを用いて組み付けられる。ジャイロハウジング上部350aは、車両100の安定性を維持できる逆トルクを生成するためのジャイロ組立体を歳差運動させる歳差軸を提供するジンバル290aと、フライホイール270aを支持するための軸受ハウジング380aとを含む。モータ発電機取付ボルト390a及びフライホイール取付ボルト400aは、フライホイールモータ発電機280a、フライホイール270a、及びジャイロハウジングを結合するために提供される。この実施形態では、フライホイール270a及びフライホイールモータ発電機280aは共に、保守整備及び保護を容易にするためにジャイロ上側及び下側ハウジング分340a及び350a内に含まれる。ジャイロスタビライザ260は、理論上は、車両フレーム110に結合された第1及び第2の歳差モータ(例えば、モータ300a)の逆トルクを車両フレーム110に伝達できる限り、車両上のどこに配置されてもよい。この実施形態では、ジャイロスタビライザ260は、標準状態において車両100の予想垂直方向及び前後方向の重心(「CG」)にほぼ配置される。
【0033】
図1、3a〜h、及び4を参照すると、エネルギー貯蔵ユニット410が設けられ、バッテリバンク420、キャパシタバンク430、並びにバッテリバンク420、キャパシタバンク430、第1及び第2の駆動輪モータ発電機220及び230と、更に第1及び第2のフライホイールモータ発電機270a、bと電子的に接続した電力スイッチング回路を含む。1つの実施形態において、バッテリバンク420は、車両フレーム110に沿って分布された場所に配置されて、その重量を分散させ且つ車両のフレーム内に収まるようにしたバッテリセルを含む。バッテリバンク420は、充電ステーション、或いは駐車場もしくはガレージにある壁コンセントに差し込むことにより充電することができ、或いは、1つ又はそれ以上のバッテリセルを物理的に交換し新しい電荷を提供することができる。
【0034】
図1、3a〜h、5及び6を参照すると、電子信号を生成する複数のセンサを含む制御システムが示される。上記の複数のセンサは、車両100及びジャイロスタビライザ260の少なくとも絶対状態及び慣性状態を示すことができる。この例示的な制御システムは更に、複数のセンサ、第1及び第2の駆動輪モータ発電機220及び230、第1及び第2のフライホイールモータ発電機280a、b、エネルギー貯蔵ユニット410、アクセル180、ブレーキ180、及びステアリングユニット170と電子的に通信する(当該技術分野で公知の何らかの通信手段を介して)システムコントローラ440を含む。この実施形態では、複数のセンサは、各フライホイールに結合されるフライホイール状態センサ560、車両慣性状態センサ570、車両絶対状態センサ580、及び車両状態センサ590を含む。複数のセンサは、車両フレーム110に結合されて車両の回転及び角度を示すデータを提供する少なくとも3つの軸配向センサ450と、車両フレーム110に結合されて車両の線形加速を示すデータを提供する加速度計460と、第1及び第2の駆動輪速度センサ470及び480と、車両チルトセンサ490と、を含む。この実施形態において、チルトセンサ490は、車両110上の固定点から地上までの距離を測定する左側及び右側赤外レーザを含み、従って、配向センサ450の現場較正及び配向センサ450の安全なバックアップのための制御入力を提供する。システムコントローラ440は、第1及び第2のフライホイールチルト角度、チルト速度(すなわち、歳差モータ300a及びbがそれぞれのジンバルの周りにフライホイール270a、bを回転させる速度)、フライホイールディスク速度(すなわち、フライホイール270a、bの回転速度)の1つ又はそれ以上を示すデータを複数のセンサから受け取る。コンパス及び全地球測位システム(GPS)センサも設けることができる。
【0035】
図5及び6を参照すると、システムコントローラ440は、複数のセンサからの入力を受け取り、これらの入力を用いて車両100の実際に向き及び状態を決定し、歳差モータ300a及びbに制御信号を送信し、駆動シャフトを回転方向に加速(すなわち、ジンバル290a及びbの周りにフライホイール270a、bの歳差を誘起)し、これにより逆トルクを生成して車両フレーム110に伝達され、所望の車両角度を維持するようにする。プロセッサ550〜553は、種々の構成要素及び全体として車両100の状態を示すセンサと電子的に通信している。1つの実施形態において、電子フィルタ505a〜dが間に配置されてシステムノイズを低減し、プロセッサが使用するためにセンサ出力を増幅する。例示の目的で別個の「プロセッサ」として説明されたが、プロセッサ550〜553は、実際には、図示の4つよりも少ない又は多い物理的なコンピュータプロセッサ/コアを含むことができる点は理解されたい。
【0036】
1つの実施形態において、慣性センサ570は、出力が車両の慣性状態であるように閉鎖したモジュール内にパッケージされ処理される。この慣性状態は、慣性センサの測定値の不正確さを考慮するために、車両100の外部に装着された絶対センサ480及び490を用いて較正することができる。
【0037】
ジャイロ状態プロセッサ550は、各フライホイールに結合されたフライホイール状態センサ560からの入力を受け取ることができる。上記フライホイール状態センサは、車両フレームに対するフライホイールチルト角度、フライホイールチルト角度(すなわち、歳差モータがその歳差軸の周りでフライホイールを回転させている回転速度)、及びディスク速度(すなわち、回転軸の周りのフライホイールディスクの回転速度)を含む、重要な測定値を示す信号を生成する。1つの実施形態において、ジャイロ状態プロセッサ550は、この情報を使用して、車両100上のジャイロスタビライザ260a及びbによって与えられるモーメントの実際の瞬間の大きさ及び方向を決定し、システム構成要素の正常性を判定し、ジャイロ安定化システム(すなわち、ジャイロ状態555)の拡張使用を可能にする内部最適化を提供する。
【0038】
1つの実施形態において、車両状態プロセッサ551は、車両慣性状態センサ570、車両絶対状態センサ580、及び車両状態センサ590の1つ又はそれ以上から入力を受け取り、車両状態556を決定する。上記慣性状態センサは、車両100の回転及び線形加速度、速度、及び位置を示す電子信号を生成することができる。上記絶対状態センサは、車両のチルト角度方向及び大きさ、並びに電子コンパス及びGPSを含むセンサによって提供される、車両の移動方向、地上速度及び地理上の絶対位置を示す電子信号を生成することができる。上記車両状態センサは、駆動輪速度(すなわち、駆動輪200及び210の各々の回転速度)、ブレーキステータス(すなわち、車両の駆動輪200及び210の回転速度の減速率)、アクセル180及びブレーキ190並びにステアリングユニット170を通じた車両の指示転回半径を提供するステアリングセンサを通じた車両へのユーザ入力を示す電子信号を生成することができる。上記ユーザ入力は、運転者、コンピュータプログラム、その他からの入力を含むことができる。
【0039】
車両状態プロセッサ551は、現在の状態に対する車両の適正なチルト角度610を決定し、これを車両の現在のチルト角度620(ロール移動630を含む)と比較して車両チルト誤差640を決定することができる。上記の車両チルト誤差は、ジャイロ制御プロセッサ553によって使用され、必要とされる歳差軸入力を決定し、所望のチルト角度610内に車両100を戻すか、又は維持するのに十分な逆トルクを生成することができる。従って、少なくとも上記の説明及び図面に照らして、本発明の実施形態は、少なくとも部分的に現在又は目的とする車両状態に基づいてジャイロフライホイールの向き又は回転速度を調整するためにプロセッサ、メモリ、及び制御モジュール(又はロジック)を含む車両を記載している点は理解されたい。上記車両状態は、車両に含まれる複数のセンサから受け取ったデータにより決定することができる。上記センサは、車両フレームの向き(例えば、フレームのチルト角度)、フレームに対する前輪の向き、フライホイールの向き及び回転速度、並びに車両の速度を検出することができる。
【0040】
制御モジュールは更に、入力を受け取って、車両の速度又は方向を変化させ、更に上記受け取った入力に少なくとも部分的に基づいてフライホイールの向き又は回転速度を調整することができる。制御モジュールはまた、受け取った入力に少なくとも部分的に基づいて目的とする車両状態を決定し、更に上記目的とする車両状態に少なくとも部分的に基づいてフライホイールの向き又は回転速度を調整することができる。例えば、受け取った入力が前輪を転回させるコマンドを含む場合、目的とする車両状態は、転回であると決定することができ、制御モジュールは、転回中に車両の安定性を維持するためにフライホイールの向き又は回転速度を調整することができる。
【0041】
本発明の実施形態は更に、
図3a〜h、及び
図4に示すような電力貯蔵ユニットを含むことができる。1つの実施形態において、電力貯蔵ユニット410は、バッテリバンク420、蓄積キャパシタバンク430及びスイッチング回路を含み、これらは、電源を供給する共に、モータ発電機を通じて回転構成要素からの電力を蓄積及び伝送する機構を提供する。回生ブレーキによって生成される電流は、損傷することなくエネルギーを吸収するバッテリバンク420の能力を超える可能性がある。キャパシタはこのような大電流を良好に扱うことができ、よって1つの実施形態において、バッテリバンク420は、共通の電気接地を有し、電力スイッチング回路を通じて蓄積キャパシタバンク430及びモータ発電機220、230及び280a、bと電気的に並列接続で選択的に配置される点を理解されたい。このように、蓄積キャパシタバンク430は、バッテリ容量を超えるシステム構成要素からの電力サージを一時的に蓄積してこの蓄積した電力を電動構成要素に直接分配するか、又はバッテリバンクを充電することによる電気的バッファの役割を果たす。
【0042】
フライホイールモータ発電機280a、b及び駆動輪モータ発電機220、230と電気的に接続した電力貯蔵ユニット410を用いて、車両100に電力を提供し、また、モータ発電機システムを利用してフライホイール270a、bと駆動輪200、210との間でエネルギーを伝達することができる。モータ発電機280a、b及び220、230は、当該技術分野で公知の機械的機構、液圧機構、電磁的機構、又は他の好適なカップリング機構によって、フライホイール270a、bに、又は駆動輪200、210にそれぞれ結合することができる。低車速では、ジャイロスタビライザ・フライホイール270a、bは、高速度で回転して車両安定性を維持するために歳差運動中に十分な慣性モーメントを提供するようにすることができる。車両100の速度が上昇すると、車両安定性を維持するためにジャイロスタビライザ・フライホイール270a、bからの必要な慣性モーメントは小さくなり、よってフライホイール270a、bの回転が減速される(低速度まで又は停止状態にできるようになるまで)。このエネルギーは、推進力のため再生されて第1及び第2の駆動輪モータ発電機220、230に伝達することができる。同様に、ブレーキシステムの作用により車両100が減速すると、車両100にブレーキを掛けるために使用されるエネルギーが再生され、ジャイロスタビライザ・フライホイール270a、bに伝達されてこれらを高回転速度まで回転させ、第1及び第2の駆動輪200、210が減速したときに車両100に対して安定性を提供することができる。矢印付きのラインA1、A2、B1、B2、C1、及びC2は、上述の状態の間の一次エネルギーの流れ経路及び方向を示している。ラインA1及びA2が時計周り方向で示される場合、この図は、駆動モータ発電機220、230がモータモード状態にあることを示しており、同様に、反時計回りは、発電機モード状態であることを示している。
図3aにおいて、車両100は、約55mph(90kph)の速度での定速走行を示している。この実施形態において、フライホイール270a、bは、極めて低い回転速度で、本質的にはアイドル速度の状態にある。電流は、エネルギー貯蔵ユニットバッテリバンク420から、モータモードで作動している第1及び第2の駆動輪モータ発電機220、230まで流れる。
【0043】
図3bにおいて、車両100は、約35mph(56kph)まで減速するよう指示される。この実施形態において、システムコントローラ440は、ブレーキ入力(運転者又は自動信号から)を受け取って、第1及び第2の駆動輪モータ発電機220、230を発電機モードに切り替えるようにすることにより電流を発生させ、また、第1及び第2のフライホイールモータ発電機280a、bをモータモードに切り替えるようにすることにより電流を引き込み、第1及び第2のフライホイール270a、bを低回転速度で回転させるようにする。システムコントローラ440により、電力スイッチング回路は、キャパシタバンクを通じて発生電流を第1及び第2のフライホイールモータ発電機に配向する。第1及び第2の駆動輪200、210の回転速度が依然として車両安定性に大きく寄与している場合には、第1及び第2のフライホイール270a、bは、(そうである場合でも)低速度でのみ回転することができ、よってジャイロ安定化ユニット260a、bからの追加の逆トルクは比較的少ない量だけ必要とされる。
【0044】
図3cでは、車両100は、35mph(56kph)から約15mph(24kph)まで減速するよう指示される。システムコントローラ440は、ブレーキ入力を受け取って、第1及び第2の駆動輪モータ発電機220、230を発電機モードに切り替えるようにする(又は発電機モードのままにする)ことにより電流を発生させ、また、第1及び第2のフライホイールモータ発電機280a、bをモータモードに切り替えるようにする(又はモータモードのままにする)ことにより電流を引き込み、第1及び第2のフライホイール270a、bを中程度の回転速度で回転させるようにする。システムコントローラ440により、電力スイッチング回路は、キャパシタバンク430を通じて発生電流を第1及び第2のフライホイールモータ発電機280a、bに配向する。この実施形態において、第1及び第2の駆動輪200、210の低回転速度が車両安定性を維持するのに十分でないので、第1及び第2のフライホイール270a、bは、中程度の回転速度で回転する。
【0045】
図3dでは、車両100は停止される。車両安定性は、ジャイロ安定化ユニット260a、bを歳差運動させることにより発生する逆トルクに全体的に依存するので、システムコントローラ440により、第1及び第2のフライホイール270a、bは、高回転速度(この実施形態では約10,000rpm、本明細書では「ホバー速度」と呼ばれる)まで回転が増大する。第1及び第2のフライホイールモータ発電機280a、bは、モータモードの状態にあり、エネルギー貯蔵ユニット410から電流を引き込み、1つの実施形態においては、電流は、最初に、キャパシタバンクの電荷が所定レベルにまで消費されるまでキャパシタバンク430から引き込まれ、次いで、バッテリバンク420から引き込まれる。
【0046】
図3eにおいて、車両100は停止状態から走り出す。この実施形態において、システムコントローラ440により、駆動輪モータ発電機220、230をモータモードに切り替えて車両を加速させ、また、フライホイールモータ発電機280a、bを発電機モードに切り替えてフライホイール270a、bを減速させるようにする。車両100が加速し、回転駆動輪200、210が車両安定性により寄与しているので、第1及び第2のフライホイール270a、bは、発電機モードのモータ発電機で回転を減速させることが許される。システムコントローラ440により、電力スイッチング回路は、回転減速中にフライホイールモータ発電機280a、bにより発生した電流を駆動輪モータ発電機220、230に配向する。車両100が車両安定性に大きく寄与するのに十分な速度まで加速していない場合には、フライホイール270a、bは、継続して高速度で回転し、電力貯蔵ユニット410からの電流を引き込み続けることができる。
図3fでは、車両100は、約15mph(24kph)まで加速し続ける。この実施形態において、システムコントローラ440は、駆動輪モータ発電機220、230をモータモードに維持して車両100を加速し、フライホイールモータ発電機280a、bを発電機モードに維持してフライホイール270a、bを引き続き回転減速させる。車両100が加速して、その自己安定性を維持し始めると、第1及び第2のフライホイール270a、bは、発電機モードのモータ発電機280a、bで回転を減速させることが許される。システムコントローラ440により、電力スイッチング回路は、回転減速中にフライホイールモータ発電機280a、bにより発生した電流をキャパシタバンク430を介して駆動輪モータ発電機220、230に配向する。
【0047】
図3gにおいて、車両100は、約35mph(56kph)まで加速を続ける。この実施形態において、第1及び第2のフライホイール270a、bは、低回転速度まで回転減速を継続し、指示された車両速度の変化が異なるフライホイール回転速度を必要とするまでこの低速度を維持する。システムコントローラ440により、電力スイッチング回路は、バッテリバンク420をキャパシタバンク430と並列に整列させ、バッテリバンク420が駆動輪200、210への一次電力を提供できるようになる。
【0048】
図3hにおいて、車両100は、駐車モード又は長期停車モード状態で示される。この実施形態に含まれる機械的支持機構500(本明細書では「ランディング装置」と呼ばれる)は、ジャイロ安定化ユニットの故障に起因するか、又は電力節減のため通常指示される運転停止に起因して、ジャイロ安定化ユニット260a、bが停車時に車両安定性を維持することができないときに車両100を支持するよう拡張することができる。ランディング装置500は、車両フレーム110に結合されて地面及び拡張機構520と接触するベース部510を含み、該拡張機構520は、ベース部510を回転させて展開させ、車両100がジャイロ安定化ユニット260a、bを利用するときにベース部510を格納するようにする。1つの実施形態において、ランディング装置500はまた、フライホイール回転速度が車両100の安定性を維持するのに必要な最低速度を下回ったとき、又はジャイロ安定化ユニット260a、bが車両安定性を維持できずに車両100が停止したことを車両センサが示す場合には、自動的に展開される。第1及び第2のフライホイール270a、bは、始動時間を最小限にするために最小アイドル速度で回転を維持することができ、或いは、残りのあらゆるエネルギーをバッテリバンク420に取り込むために発電機モードのモータ発電機280a、bで停止まで惰性運転することが許容される。
【0049】
再度始動すると、フライホイールモータ発電機280a、bは、モータモードに切り替えることができ、電力貯蔵ユニット410は、フライホイールモータ発電機280a、bに電力を提供し、「ホバー速度」まで回転させることができる。例証として、この実施形態では、ホバー速度は、一人乗車で標準荷重条件において約10、000rpmである。ホバー速度の第1及び第2のフライホイール270a、bでは、システムコントローラ440は、ランディング装置500を起こすことができ、車両100は安定状態のままとなる。システムコントローラ440により、ジャイロ安定化ユニット260a、bは、ジンバル290a、bの周りで第1及び第2のフライホイール270a、bを歳差運動させ、車両100を直立状態に維持している間の不均衡な静的荷重及び動的荷重を補償するようにする。
【0050】
従って、少なくとも上記の説明及びそれぞれの図面に照らして、本発明の実施形態は、車両の駆動輪との間でエネルギーを伝達する駆動輪モータ発電機、車両のジャイロスタビライザに含まれるフライホイールとの間でエネルギーを伝達するフライホイールモータ発電機、バッテリ及び電力コントローラ(例えば、モジュール又はロジックとして実装される)を含むキャパシタバンクを備えたシステムを記載している点は理解されたい。上記の電力コントローラは、車両の速度を増大させる入力の検出に応答してフライホイールモータ発電機からキャパシタバンクにエネルギーを伝達し、車両の速度を減少させる入力の検出に応答して駆動輪モータ発電機らキャパシタバンクにエネルギーを伝達することができる。
【0051】
上記電力コントローラはまた、車両の速度を増大させる入力の検出に応答してキャパシタバンクから駆動輪モータ発電機にエネルギーを伝達し、車両の速度を減少させる入力の検出に応答してキャパシタバンクからフライホイールモータ発電機にエネルギーを伝達することができる。
【0052】
上記電力コントローラはまた、車両の速度を増大させる入力の検出に応答して駆動輪モータによって必要とされないエネルギーをキャパシタバンク又はバッテリに伝達し、車両の速度を減少させる入力の検出に応答してフライホイールによって必要とされないエネルギーをキャパシタバンク又はバッテリに伝達することができる。
【0053】
本発明の実施形態は更に、車両の速度を減少させる入力が車両のブレーキシステムを作動させる入力を含む場合に、駆動輪モータ発電機から伝達可能なエネルギーを生成できるブレーキシステムを記載している。
【0054】
上記電力コントローラの実施形態は更に、車両の速度が車両の安定性に影響を及ぼすことになるか否かに少なくとも部分的に基づいてキャパシタバンクからフライホイールモータ発電機にエネルギーを伝達することができる。例えば、電力コントローラは、車両の速度を増大させる入力が車両の安定性に影響を及ぼさないと判定し、この車両の速度を増大させる入力が車両の安定性に影響を及ぼさないとの判定に応答してキャパシタバンクからフライホイールモータ発電機にエネルギーを伝達することができる。上記の電力コントローラの実施形態は更に、車両の速度を減少させる入力が車両の安定性に影響を及ぼすと判定し、この車両の速度を減少させる入力が車両の安定性に影響を及ぼすとの判定に応答してキャパシタバンクからフライホイールモータ発電機にエネルギーを伝達することができる。
【0055】
本発明の実施形態は更に、ジャイロスコープのフライホイールを制御し、モータモード及び発電機モードで動作するフライホイールモータ発電機制御モジュール(又はロジック)を記載している。モータモードは、ジャイロスコープに電流を伝達し、フライホイールの向き又は回転速度を変更することを含み、発電機モードは、フライホイールによって発生した電流をジャイロスコープに伝達することを含む。駆動輪モータ発電機制御モジュール(又はロジック)も同様に記載され、上記モジュールは、車両の前輪又は後輪を制御し、モータモード及び発電機モードで動作する。モータモードは、それぞれの車輪の回転速度に対する電流を受け取ることを含み、発電機モードは、それぞれの車輪によって発生する電流を伝達することを含む。
【0056】
本明細書で記載されるプロセス、サーバ、又はツールとして上記で参照される種々の構成要素は、記載される機能を実施するための手段とすることができる。本明細書で記載される各構成要素は、ソフトウェア、又はハードウェア、もしくはこれらの組み合わせを含む。構成要素は、ソフトウェアモジュール、ハードウェアモジュール、専用ハードウェア(例えば、特定用途向けハードウェア、ASIC、DSP、その他)、組み込みコントローラ、ハードワイヤード回路、その他として実施することができる。
【0057】
ソフトウェアコンテンツ(例えば、データ、命令、構成)は、実行可能な命令を表すコンテンツを提供するコンピュータ可読媒体を含む製造物品を介して提供することができる。コンテンツは、コンピュータが本明細書で記載される種々の機能/動作を実施することになる。コンピュータ可読媒体は、記録可能/記録不能媒体(例えば、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、その他)のような、コンピュータ(例えば、コンピュータデバイス、電子システム、その他)がアクセス可能な形態の情報を提供(すなわち、記憶、及び/又は伝送)するあらゆる機構を含む。コンテンツは、直接実行可能な(「オブジェクト」又は「実行可能な」形式)、ソースコード、又は異なるコード(「デルタ」又は「パッチ」コード)とすることができる。コンピュータ可読記憶媒体はまた、コンテンツをダウンロードできる記憶装置又はデータベースを含むことができる。コンピュータ可読記憶媒体はまた、販売時又は配送時にコンテンツを記憶するデバイス又は製品を含むことができる。従って、コンテンツが記憶されたデバイスを配送すること、又は通信媒体を介してダウンロードするようコンテンツを提供することは、本明細書で記載されるようなコンテンツを製造物品に備えるものと理解することができる。
【0058】
請求項に記載される本発明の範囲から逸脱することなく、好ましい実施形態に対して多くの修正又は変形を実施できる点は、当業者であれば理解されるであろう。勿論、本発明の修正は、種々の態様において当業者には明らかであるが、一部は、研究後に初めて明らかになり、他のものは、所定の機械的、化学的、及び電子的設計事項であることは理解されるであろう。好ましい実施形態の特徴、機能、又は特性はどれも必須ではない。他の実施形態も実施可能であり、これらの特定の設計は特定の用途によって決まる。その結果、本発明の範囲は、本明細書で記載される特定の実施形態に限定されず、添付の請求項及びその均等物によってのみ定義されるものとする。
【0059】
方法及びプロセスは、特定の配列又は順序で図示しているが、別途記載のない限り、動作の順序を修正することができる。従って、上述の方法及びプロセスは、単に例証として理解すべきであり、異なる順序で実施することができ、一部の動作を並行して実施することもできる。加えて、1つ又はそれ以上の動作は、本発明の種々の実施形態において省略することができ、従って、あらゆる実施構成において全ての動作が必要となる訳ではない。他のプロセスの流れも実施可能である。