【文献】
Ericsson,Uplink reference-signal (DM) structure,TSG-RAN WG1 #49 R1-072467,米国,2007年 5月 7日
【文献】
LG Electronics,Binding method for UL RS sequence with different lengths,3GPP TSG RAN WG1 #48bis R1-071542,2007年 4月 3日,pp.1-4
【文献】
Huawei,E-UTRA Uplink Demodulation Reference Signal,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #48bis R1-071692,2007年 4月 3日,pp.1-3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記受信部は、グループ化された前記系列の中から、フレーム番号またはスロット番号に基づいて、系列ホッピングにより選択された一つの系列を用いて生成された、前記参照信号を受信する、
請求項1から12のいずれかに記載の受信装置。
【背景技術】
【0002】
3GPP LTE(3rd Generation Partnership Project Long Term Evolution)において、上り回線で用いられる参照信号(RS:Reference Signal)としてZadoff−Chu系列(ZC系列)が採択されている。ZC系列がRSとして採択される理由は、周波数特性が均一であること、また、自己相関特性および相互相関特性が良好であることなどである。ZC系列はCAZAC(Constant Amplitude and Zero Auto-correlation Code)系列の一種であり、以下の式(1)あるいは式(2)で表される。
【数1】
【数2】
【0003】
式(1)および式(2)において、Nは系列長であり、rはZC系列番号であり、Nとrとは互いに素の関係にある。また、qは任意の整数である。系列長Nが素数であるZC系列から、N−1個の相互相関特性が良好な準直交系列を生成することができる。この場合、生成されるN−1個の準直交系列間の相互相関は√Nで一定となる。
【0004】
なお、上り回線で用いられるRSの中で、データの復調に用いられるチャネル推定用参照信号(DM−RS:Demodulation Reference Signal)は、データ送信帯域幅と同じ帯域で送信される。すなわち、データ送信帯域幅が狭帯域である場合には、DM−RSも狭帯域で送信されることになる。例えば、データ送信帯域幅が1RB(Resource Block)であればDM−RS送信帯域幅も1RBとなり、データ送信帯域幅が2RBであればDM−RS送信帯域幅も2RBとなる。なお、3GPP LTEにおいて、1RBは12サブキャリアから構成されるため、1RBで送信されるDM−RSとしては系列長Nが11または13のZC系列を用い、2RBで送信されるDM−RSとしては系列長Nが23または29のZC系列を用いる。ここで、系列長Nが11または23であるZC系列を用いる場合はそれぞれ巡回拡張を行って、すなわち、系列の前方データを後方にコピーして12サブキャリアまたは24サブキャリアのDM−RSを生成する。一方、系列長Nが13または29であるZC系列を用いる場合は、トランケーションを行って、すなわち、系列の一部を削除して12サブキャリアまたは24サブキャリアのDM−RSを生成する。
【0005】
ZC系列の割当方法としては、異なるセルに用いられるDM−RS間の干渉、すなわちDM−RSのセル間干渉を低減するために、各RBにおいては、隣接するセルに異なる系列番号のZC系列をDM−RSとして割り当てる。データ送信帯域幅は、各セルのスケジューリングによって決まるため、セル間では送信帯域幅が異なるDM−RSが多重される。しかし、送信帯域幅が異なる、すなわち、系列長が異なるZC系列が多重される場合、ある特定のZC系列番号の組合せにおいて相互相関が大きくなる。
【0006】
図1は、計算機シミュレーションにより得た、異なる系列番号の組合せにおけるZC系列間の相互相関特性を示す図である。具体的には、系列長N=11で系列番号r=3のZC系列と、系列長N=23で系列番号がr=1〜6である各ZC系列との相互相関特性を示す。
図1において、横軸はシンボル数を用いて遅延時間を示し、縦軸は正規化相互相関値、すなわち相互相関値をNで除算した値を示す。
図1に示すように、r=3、N=11のZC系列と、r=6、N=23のZC系列との組合せにおいて相互相関の最大値が非常に大きくなり、同一送信帯域幅での相互相関値1/√N、すなわち1/√11の約3倍となる。
【0007】
図2は、相互相関が大きくなる特定のZC系列の組合せが、隣接するセルに割り当てられた場合のDM−RSのセル間干渉を示す図である。具体的には、r=a、N=11のZC系列およびr=b、N=23のZC系列がセル#Aに割り当てられ、r=c、N=23のZC系列およびr=d、N=11のZC系列がセル#Bに割り当てられる場合が例示されている。かかる場合、セル#Aに割り当てられたr=a、N=11のZC系列と、セル#Bに割り当てられたr=c、N=23のZC系列との組合せ、あるいは、セル#Aに割り当てられたr=b、N=23のZC系列と、セル#Bに割り当てられたr=d、N=11のZC系列との組合せにより、DM−RSのセル間干渉が大きくなり、チャネル推定精度が劣化し、データ復調性能が著しく劣化する。
【0008】
このような問題を回避するため、セルラ無線通信システムにおいては、非特許文献1に開示されるZC系列の割当方法を用いる。非特許文献1においては、セル間干渉を低減するために、ZC系列の相互相関が大きく、系列長が異なるZC系列の組合せを同一セルへ割当てることが提案されている。
【0009】
図3は、非特許文献1および非特許文献2に開示されているZC系列の割当方法を説明するための図である。
図3においては、
図2に示した例を流用している。
図3に示すように、相互相関が大きいZC系列の組合せ、すなわち、r=a、N=11のZC系列と、r=c、N=23のZC系列との組合せを同一セル、ここではセル#Aに割り当てる。また、相互相関が大きくなるZC系列のもう1組の組合せ、すなわち、r=d、N=11のZC系列と、r=b、N=23のZC系列との組合せを同一セル、ここではセル#Bに割当てる。同一セル内では、1つの無線基地局装置によって送信帯域がスケジューリングされるため、同一セルへ割当てた相互相関が大きいZC系列同士が多重されることはない。よって、セル間干渉が低減される。
【0010】
また、非特許文献2において、各RBで用いるZC系列番号の組(以下、系列グループと称す)の求め方が提案されている。ZC系列は、r/N、すなわち系列番号/系列長の差が小さい系列ほど、相互相関が高くなるという特徴がある。そこで、あるRB、例えば1RBの系列を基準に、r/Nの差が所定の閾値以下となるZC系列を各RBのZC系列から求め、求められた複数のZC系列を1つの系列グループとして、セルに割当てる。
【0011】
図4は、非特許文献2に開示されている系列グループの生成方法を説明するための図である。
図4において、横軸はr/Nを示し、縦軸は各RBのZC系列を示す。まず、基準とする系列長Nbと系列番号rbを設定する。以下、基準系列長Nb、基準系列番号rbを有するZC系列を基準系列と称す。例えば、Nb=13(1RBに対応する系列長)、rb=1(1〜Nb−1から任意に選択される)とすると、rb/Nb=1/13となる。そして、基準のrb/Nbに対し、r/Nの差が所定の閾値以下となるZC系列を各RBのZC系列から求めて系列グループを生成する。また、基準とする系列番号を変えて、同様の手順で、他の系列グループを生成する。このように、基準となる系列番号の数分の、すなわちNb−1組の異なる系列グループを生成することができる。ここで、rb/Nbとの差が所定の閾値以下となるZC系列の選択範囲が隣接する系列グループ間で重複する場合、同じZC系列が複数の系列グループに含まれてしまい、セル間で系列番号が衝突してしまう。そこで、隣接する系列グループにおけるZC系列の選択範囲が重複することを防止するために、上記の所定の閾値は、例えば1/(2Nb)より小さい値に設定する。
【0012】
図5Aおよび
図5Bは、非特許文献2に開示されている系列グループ生成方法により生成された系列グループの例を示す図である。ここで、系列長Nは、送信帯域幅で送信可能なサイズより大きく、かつこのサイズに最も近い素数に設定しており、RB数から一意に求まる。
図5Aおよび
図5Bは、基準の系列長をNb=13とし、基準の系列番号をrb=1またはrb=2とする場合、下記の式(3)を満たすZC系列からなる系列グループ(ZC系列グループ1およびZC系列グループ2)を示している。式(3)において、閾値Xthは、同じ系列が複数の系列グループに含まれないように、例えばXth=1/(2Nb)=1/26とする。
|rb/Nb−r/N| ≦ Xth …(3)
【0013】
このように、非特許文献1および非特許文献2記載の系列割当方法によれば、r/Nの差が所定の閾値より小さい、すなわち、相互相関が所定の閾値より大きいZC系列からなる系列グループを生成し、生成された系列グループを同一セルに割り当てる。このため、相互相関が大きく、系列長が異なるZC系列の組合せを同一セルに割当てることができ、セル間干渉を低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、実施の形態において、同一機能を有する構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0026】
(実施の形態1)
図8は、本発明の実施の形態1に係るセルラ無線通信システムにおける系列割当方法の手順を示すフロー図である。
【0027】
まず、ステップ(以下、「ST」と記す)101において、生成する系列グループの基準となる系列長Nbと系列番号rbを設定する。ここで、系列番号rbは、系列グループ番号に相当し、Nbより小さい。
【0028】
ST102において、RB数mを1に初期化する。
【0029】
ST103において、RB数mに対応する閾値Xth(m)を設定する。なお、閾値Xth(m)の設定方法については後述する。
【0030】
ST104において、RB数mに対応するZC系列長Nを設定する。RB数mと系列長Nとは一意に対応するものとし、例えば、Nは、RB数mで送信可能なサイズより大きく、かつ、このサイズに最も小さい素数をとる。
【0031】
ST105において、系列番号rを1に初期化する。
【0032】
ST106において、r、Nが下記の式(4)を満たすか否かを判定する。
|r/N−rb/Nb|≦Xth(m) …(4)
【0033】
式(4)から下記の式(5)が得られる。すなわち、式(4)および式(5)は等価であるため、ST106においては、r、Nが式(5)を満たすか否かを判定しても良い。
(rb/Nb−Xth(m))×N≦r≦(rb/Nb+Xth(m))×N …(5)
【0034】
ST106において、r、Nが式(4)を満たすと判定した場合(ST106:「YES」)には、ST107の手順を行う。
【0035】
ST107においては、rを系列番号とするZC系列を、系列グループrbのうちRB数mに対応するZC系列の1つと決める。
【0036】
ST106において、r、Nが式(4)を満たさないと判定した場合(ST106:「NO」)には、ST108の手順を行う。
【0037】
ST108においては、r<Nであるか否かを判定する。
【0038】
ST108において、r<Nであると判定した場合(ST108:「YES」)には、ST109の手順を行う。
【0039】
ST109においては、r=r+1のように系列番号rを1インクリメントし、手順をST106に移行する。
【0040】
ST108において、r<Nでないと判定した場合(ST108:「NO」)には、ST110の手順を行う。
【0041】
ST110においては、m<Mであるか否かを判定する。ここで、Mは系列グループrbにおけるRB数の最大値であり、送信帯域幅の最大値と対応する。
【0042】
ST110において、m<Mであると判定した場合(ST110:「YES」)には、ST111の手順を行う。
【0043】
ST111においては、m=m+1のようにRB数mを1インクリメントし、手順をST103に移行する。
【0044】
ST110において、m<Mでないと判定した場合(ST110:「NO」)には、ST112の手順を行う。
【0045】
ST112においては、生成された系列グループrbを同一セル、すなわち、同一無線基地局装置に割り当てる。
【0046】
次に、閾値Xth(m)の設定方法について2つのケースに分けて説明する。上記のST103においては、下記の設定方法1または設定方法2のどちらを用いても良い。
【0047】
<閾値Xth(m)の設定方法1>
図9は、本実施の形態に係る系列割当方法における閾値Xth(m)の設定方法1を説明するための図である。
図9に示すように、閾値Xth(m)は、RBが大きいほど、小さくなるように設定される。例えば、下記の式(6)のように、RB数mが増える毎に、Xth(m)が所定の値だけ次第に小さくなるように設定される。
Xth(m)=1/(2Nb)−(m−1)×0.0012 …(6)
【0048】
このように、閾値Xth(m)を設定することで、隣接する系列グループの境目付近に位置するZC系列間のr/Nの差が大きくなるため、相互相関の増大が抑えられる。また、より小さいRB数に対応する閾値Xth(m)をより大きくすることで、ZC系列の数を大きくし、所定の数以上に確保することができる。
【0049】
図10Aおよび
図10Bは、
図8および
図9に示した系列割当方法により得られる系列グループの例を示す図である。具体的には、
図10Aおよび
図10Bに示している系列グループは下記の条件および手順により得られるものである。例えば、
図10Aに示すZC系列グループ1を生成するために、ST101において、Nb=13、rb=1と設定する。ここで、Nb=13は、RB数m=1に対応する系列長であり、系列番号rb=1は、系列グループ番号に相当する。そして、ST102の手順において、上記の式(6)を用いて、RB数に対応する閾値Xth(m)を設定し、ST104〜ST107の手順において、rb/Nbとr/Nの差が閾値Xth(m)以下となる系列番号rを選択し、ZC系列グループ1を生成している。
図10Bに示すZC系列グループ2を生成する条件および手順は、ST101において基準となる系列番号rbを2に設定する点のみで、ZC系列グループ1の場合と相違する。
【0050】
<閾値Xth(m)の設定方法2>
図11は、本実施の形態に係る系列割当方法における閾値Xth(m)の設定方法2を説明するための図である。
図11に示すように、RB数mの閾値を設け、RB閾値より大きい方よりも、RB閾値より小さい方において閾値Xth(m)をより大きく設定する。例えば、下記の式(7)のように、RB数mの閾値を10とし、RB数mが10以下である場合には、Xth(m)を1/2Nbに設定し、RB数mが10より大きい場合には、Xth(m)を1/4Nbに設定する。すなわち、10の系列長Nを境に、閾値Xth(m)を2つの固定値の間で切り換え、10より大きい系列長Nに対応する固定値よりも、10以下の系列長Nに対応する固定値をより小さく設定する。
Xth(m)=1/(2Nb),(1≦m≦10の場合)
Xth(m)=1/(4Nb),(m≧11の場合) …(7)
【0051】
このように、閾値Xth(m)を設定することで、隣接する系列グループの境目付近に位置するZC系列間のr/Nの差が大きくなるため、相互相関の増大が抑えられる。また、RB数mの閾値より小さいRB数に対応する閾値Xth(m)をより大きくすることで、ZC系列の数を大きくし、所定の数以上に確保することができる。
【0052】
図12Aおよび
図12Bは、
図8および
図11に示した系列割当方法により得られる系列グループの例を示す図である。具体的には、
図12Aおよび
図12Bに示している系列グループ(ZC系列グループ1およびZC系列グループ2)を得るための条件および手順は、閾値Xth(m)の設定方法として式(6)の代わりに式(7)を用いる点のみで、
図10Aおよび
図10Bに示した系列グループ(ZC系列グループ1およびZC系列グループ2)を得るための条件および手順と相違する。
【0053】
次に、本実施の形態に係る系列割当方法に従って生成された系列グループが割当てられるセルに存在する無線基地局装置の動作について説明する。
【0054】
図13は、本実施の形態に係る系列グループが割り当てられる無線基地局装置100の構成を示すブロック図である。
【0055】
符号化部101は、無線基地局装置100と同一セル内に存在する無線移動局装置への送信データおよび制御信号を符号化し、符号化データを変調部102に出力する。ここで、制御信号は基準系列長Nbと、系列グループ番号に相当する基準系列番号rbとを含み、基準系列長Nbおよび基準系列番号rbは、報知チャネルを介して、例えば後述の無線移動局装置200に送信される。また、制御信号は、例えば無線移動局装置200に割り当てる送信用RB数、または系列長Nなど送信帯域幅を示すスケジューリング情報を含み、このスケジューリング情報は、制御チャネルを介して、無線移動局装置200に送信される。
【0056】
変調部102は、符号化部101から入力される符号化データを変調し、変調信号を送信RF(Radio Frequency)部103に出力する。
【0057】
送信RF部103は、変調部102から入力される変調信号に対しD/A変換、アップコンバート、増幅等の送信処理を施し、送信処理を施した信号をアンテナ104を介して送信する。
【0058】
受信RF部105は、アンテナ104を介して受信した信号に対しダウンコンバート、A/D変換等の受信処理を施し、受信処理が施された信号を分離部106に出力する。
【0059】
分離部106は、受信RF部105から入力される信号を参照信号、データ信号、および制御信号に分離し、参照信号をDFT(Discrete Fourier Transform)部107に出力し、データ信号および制御信号をDFT部114に出力する。
【0060】
DFT部107は、分離部106から入力される時間領域の参照信号に対しDFT処理を施して周波数領域の信号に変換し、周波数領域に変換された参照信号を伝搬路推定部108のデマッピング部109に出力する。
【0061】
伝搬路推定部108は、デマッピング部109、除算部110、IFFT部111、マスク処理部112、DFT部113を備え、DFT部107から入力される参照信号に基づいて伝搬路推定を行う。
【0062】
デマッピング部109は、DFT部107から入力される周波数領域の参照信号から各無線移動局装置200の送信帯域に対応するZC系列を抽出し、抽出された各ZC系列を除算部110に出力する。
【0063】
ZC系列設定部1000は、入力される制御情報に含まれている基準系列長Nb、基準系列番号rb、および各無線移動局装置200に割り当てるRB数に基づき、各無線移動局装置200において用いられるZC系列を算出し、除算部110に出力する。なお、ZC系列設定部1000の内部の構成および動作については後述する。
【0064】
除算部110は、ZC系列設定部1000で算出された各無線移動局装置200に対応するZC系列を、デマッピング部109から入力される各無線移動局装置200で実際に用いられたZC系列で除算し、除算結果をIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部111に出力する。
【0065】
IFFT部111は、除算部110から入力される除算結果に対しIFFT処理を施し、IFFT処理が施された信号をマスク処理部112に出力する。
【0066】
マスク処理部112は、IFFT部111から入力される信号にマスク処理を施すことにより、所望の巡回シフト系列の相関値が存在する区間、すなわち、ウィンドウ部分の相関値を抽出し、抽出した相関値をDFT部113に出力する。
【0067】
DFT部113は、マスク処理部112から入力される相関値に対しDFT処理を施し、DFT処理が施された相関値を周波数領域等化部116に出力する。ここで、DFT部113が出力する、DFT処理が施された信号は、伝搬路の周波数応答を表す信号である。
【0068】
DFT部114は、分離部106から入力される時間領域のデータ信号および制御信号に対しDFT処理を施して周波数領域に変換し、周波数領域に変換されたデータ信号および制御信号をデマッピング部115に出力する。
【0069】
デマッピング部115は、DFT部114から入力される信号から各無線移動局装置200の送信帯域に対応するデータ信号および制御信号を抽出し、抽出した各信号を周波数領域等化部116に出力する。
【0070】
周波数領域等化部116は、伝搬路推定部108のDFT部113から入力される、伝搬路の周波数応答を表す信号を用いて、デマッピング部115から入力されるデータ信号および制御信号に対し等化処理を施し、等化処理が施された信号をIFFT部117に出力する。
【0071】
IFFT部117は、周波数領域等化部116から入力されるデータ信号および制御信号に対しIFFT処理を施し、IFFT処理が施された信号を復調部118に出力する。
【0072】
復調部118は、IFFT部117から入力されるIFFT処理が施された信号に対し復調処理を施し、復調処理が施された信号を復号部119に出力する。
【0073】
復号部119は、復調部118から入力される復調処理が施された信号に対し復号処理を施し、受信データを抽出する。
【0074】
図14は、ZC系列設定部1000の内部の構成を示すブロック図である。
【0075】
閾値算出部1001は、入力される制御情報に含まれているRB数mを用い、上記の式(6)または式(7)に従って閾値Xth(m)を算出し、系列番号算出部1002に出力する。
【0076】
系列番号算出部1002は、入力される制御情報に含まれているRB数mに基づき、参照信号として使用可能なZC系列の系列長Nを算出し、ZC系列生成部1004に出力する。また、系列番号算出部1002は、算出した系列長N、入力される制御情報に含まれている基準系列番号rb、基準系列長Nb、および閾値算出部1001から入力される閾値Xth(m)に基づき、参照信号として使用可能なZC系列の系列番号rを、上記の式(3)に従って算出しパラメータ決定部1003に出力する。
【0077】
パラメータ決定部1003は、系列番号算出部1002から入力される使用可能なrの中から1つを選択して、ZC系列生成部1004へ出力する。具体的には、パラメータ決定部1003は、フレーム番号またはスロット番号を使用可能なrの数で割った余り、すなわち、フレーム番号またはスロット番号を使用可能なrの数でモジュロ演算した結果に対応するrを選択する。例えば、系列番号算出部1002からr=a、b、c、dという使用可能なrが4つ入力される場合、パラメータ決定部1003は、フレーム番号あるいはスロット番号を4でモジュロ演算した結果が0であればr=aを、1であればr=bを、2であればr=cを、3であればr=dを選択する。これにより、系列ホッピングが実現できる。
【0078】
ZC系列生成部1004は、パラメータ決定部1003から入力されるrと、系列番号算出部1002から入力されるNを用いて、式(1)または式(2)に従いZC系列を生成し、除算部110に出力する。
【0079】
上記のように、無線基地局装置100は、基準系列番号rb、基準系列長Nb、およびRB数を無線移動局装置200へシグナリングする。
【0080】
次に、無線基地局装置100からシグナリングされた基準系列番号rb、基準系列長Nb、およびRB数を用いて、参照信号として用いるZC系列を生成する無線移動局装置200について説明する。
【0081】
図15は、本実施の形態に係る無線移動局装置200の構成を示すブロック図である。なお、
図15においては無線移動局装置200の受信系統を省略し、送信系統のみを示す。
【0082】
図15において、無線移動局装置200が備えるZC系列設定部1000は、無線基地局装置100が備えるZC系列設定部1000と同様であって、無線基地局装置100から送信される制御情報に含まれている基準系列番号rb、基準系列長Nb、およびRB数mに基づきZC系列を算出し、マッピング部201へ出力する。
【0083】
マッピング部201は、ZC系列設定部1000から入力されるZC系列を無線移動局装置200の送信帯域にマッピングし、マッピングされたZC系列をIFFT部202に出力する。
【0084】
IFFT部202は、マッピング部201から入力されるZC系列に対しIFFT処理を施し、IFFT処理が施されたZC系列を送信RF部203に出力する。
【0085】
送信RF部203は、IFFT部から入力されるZC系列に対しD/A変換、アップコンバート、増幅等の送信処理を施し、送信処理が施された信号をアンテナ204を介して送信する。
【0086】
このように、本実施の形態によれば、RB数が大きいほど、すなわちZC系列長Nが大きいほど、r/Nとrb/Nbとの差がより小さい系列を用いて系列グループを生成し、同一セルに割当てる。このため、各RBで所定の系列数を確保しつつ、異なる系列グループ間の相互相関を低減することができ、セル間干渉を低減することができる。
【0087】
なお、本実施の形態では、ST101において1RBに相当する系列長を基準系列長Nbとする場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されず、基準系列長Nbを適応的に設定しても良い。例えば、ある系列グループを構成するZC系列のうち、基準となるZC系列が他の系列グループとの相互相関が最も小さいということを考慮し、受信品質が最も悪いセルエッジの無線移動局装置で使用されるRB数に相当する系列長を基準系列長Nbとする。これにより、セル間干渉をさらに低減することができる。
【0088】
または、セルラ通信システムにおいて、セル間干渉を低減させるために必要とする系列グループの数に基づき基準系列長Nbを設定しても良い。例えば、必要な系列グループの数が100である場合、100に最も近い系列長、すなわちRB数=9に対応する系列長109を基準系列長Nbとして設定する。9個のRB、すなわち109の系列長に対しては、108個のZC系列を生成することができるため、108個の基準系列番号rの中から100個を選択し、100個の異なる系列グループを生成することができる。
【0089】
また、本実施の形態では、RB数が大きいほど閾値Xth(m)をより小さく設定することにより、より大きいRB数に対応するZC系列の数を制限する場合を例にとって説明した。しかし、本発明はこれに限定されず、r/Nとrb/Nbとの差が小さい順から予め定められた所定の数までのZC系列を求め系列グループを構成しても良い。すなわち、予め定めた所定の数までのZC系列を、r/Nとrb/Nbとの差が小さいZC系列を優先して選択する。r/Nの大きさで系列を並べると系列間の間隔は1/Nになり、大きいRB(大きいN)ほど系列の間隔が小さくなるため、系列数を限定する処理により、大きいRBほど閾値Xth(m)を小さくする処理と同様な効果が得られる。すなわち、このような方法で系列グループを生成しても、同様に、系列グループ間の相互相関を低減させる効果が得られる。
【0090】
また、本実施の形態では、セル毎に基準系列長Nbを変化させると想定し、無線基地局装置100から無線移動局装置200へ基準系列長Nbをシグナリングする場合を例にとって説明した。しかし、本発明はこれに限定されず、予め全セル共通の基準系列長Nbを決めておけば、シグナリングの必要はない。または、基準系列長Nbの代わりに、基準とするRB数を予め決めておいてもよい。RB数と系列長は一意に対応づけられるため、基準とするRB数から基準系列長Nbが導出できる。
【0091】
また、本実施の形態では、系列番号算出部1002は、基準系列番号rb、基準系列長Nb、およびRB数mを用いて使用可能な系列番号rを算出する場合を例にとって説明した。しかし、本発明はこれに限定されず、無線基地局装置100および無線移動局装置200が
図10Aおよび
図10B、または、
図12Aおよび
図12Bに示した系列グループをテーブルとして保持する場合、系列番号算出部1002は、テーブルを引くことにより使用可能な系列番号rを求めても良い。このテーブルを用いた系列番号rの決定方法の一例を以下説明する。例えば基準系列長Nbが固定である前提において、系列長N、基準系列番号rbの2つのパラメータに対し、それぞれテーブルが用意され、選択できるrが記述されている。この例においては無線移動局装置100は、無線基地局装置200からシグナリングされた系列長N、基準系列番号rbを受信し、これに対応するテーブルを参照し、記述されているrの取り得る値からランダムに一つを選択することにより、参照信号として使用すべきZadoff−Chu系列を決定する。
【0092】
また、本実施の形態では、パラメータ決定部1003は、フレーム番号またはスロット番号に基づき使用可能な系列番号rの中から1つを選択する場合を例にとって説明した。しかし、本発明はこれに限定されず、パラメータ決定部1003は、使用可能な系列番号rの中から最小または最大の系列番号を1つ選択しても良い。
【0093】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2係る系列割当方法は、本発明者らの計算機シミュレーションにより解明された、ZC系列の相互相関特性に基づく。
【0094】
図16は、本発明者らの計算機シミュレーションにより解明された、ZC系列の相互相関特性を示す図である。
【0095】
図16において、横軸は異なる送信帯域幅あるいは異なる系列長のZC系列間のr/Nの差を示し、縦軸はZC系列間の相互相関特性を示す。
図16に示すように、異なる送信帯域幅あるいは異なる系列長のZC系列間のr/Nの差が0.0である場合、ZC系列間の相互相関が最も大きくなり、また、r/Nの差が0.5である場合、ZC系列間の相互相関がピークを形成する。すなわち、異なる送信帯域幅あるいは異なる系列長のZC系列間の相互相関は、r/Nの差が0.5に近い場合に大きくなる。
【0096】
本実施の形態に係る系列割当方法は、基準となるZC系列とのr/Nの差が0.5に近いZC系列を系列グループに含めないことを特徴とする。
【0097】
図17は、本実施の形態に係るセルラ無線通信システムにおける系列割当方法の手順を示すフロー図である。なお、
図17における手順において、
図8に示した手順と同様のステップについては、説明を省略する。
【0098】
ST201において、既存の系列グループとして、RB数によらずr/Nとrb/Nbとの差が1/26以下になるZC系列からなる系列グループを入力する。
【0099】
ST202においては、下記の式(8)に従って、RB数がmである場合の閾値Xth2(m)を設定する。すなわち、RB数mが増える毎に、Xth2(m)が所定の値だけ次第に大きくなるように設定する。
Xth2(m)=(m−1)×0.0012 …(8)
【0100】
ST203においては、r、Nが下記の式(9)を満たすか否かを判定する。
||r/N−rb/Nb|−0.5|≦Xth2(m) …(9)
【0101】
ST203において、r、Nが式(9)を満たすと判定した場合(ST203:「YES」)には、ST204の手順を行う。
【0102】
ST204においては、rを系列番号とするZC系列をST201において入力した既存の系列グループから削除する。
【0103】
一方、ST203において、r、Nが式(9)を満たさないと判定した場合(ST203:「NO」)には、ST108の手順を行う。
【0104】
図18は、
図17の系列割当方法の手順に従って系列グループを生成する方法を説明するための図である。
【0105】
図18において、グループXは、基準系列を含む系列グループ示し、グループYは、ST201において入力した既存の系列グループを示す。なお、斜線で表す部分は、グループXのr/Nとrb/Nbとの差が0.5に近い、例えばr/Nの差が(0.5−Xth2(m))〜(0.5+Xth2(m))の範囲にあるZC系列を示す。
図18のように、本実施の形態に係る系列割当方法においては、グループXのr/Nとrb/Nbとの差が(0.5−Xth2(m))〜(0.5+Xth2(m))の範囲にあるZC系列を既存の系列グループYから削除する。これにより、系列グループ間の相互相関を低減する。また、式(8)に従って、RB数が小さいほど閾値Xth2(m)をより小さく設定して削除される系列数を減少させることにより、系列グループから削除されるZC系列の数を制限する。
【0106】
図19Aおよび
図19Bは、本実施の形態に係る系列割当方法により得られる系列グループの例を示す図である。具体的には、
図19Aおよび
図19Bに示している系列グループ(ZC系列グループ1およびZC系列グループ8)は下記の条件および手順により得られるものである。例えば、
図19Aに示すZC系列グループ1を生成するために、ST101において、基準となる系列長Nbを13に設定し、基準となる系列番号rbを1に設定している。なお、既存の系列グループは、RB数によらずrb/Nbからの差が1/26以下になる系列からなる。ST202において、式(8)を用いて、RB数mに対応する閾値Xth2(m)を設定し、ST204において式(9)の条件を満たすZC系列を既存の系列グループから削除する。
【0107】
このように、本実施の形態によれば、系列グループを生成する際に、RB数が小さいほど閾値Xth2(m)をより小さく設定し、r/Nとrb/Nbとの差が(0.5−Xth2(m))〜(0.5+Xth2(m))の範囲にあるZC系列を既存の系列グループから削除する。このため、系列グループを構成する系列数を確保しつつ、系列グループ間の相互相関を低減することができ、セル間干渉を低減することができる。
【0108】
なお、本実施の形態では、ST201において既存の系列グループとして、RB数によらずr/Nとrb/Nbとの差が1/26以下になるZC系列からなる系列グループを入力する場合を例にとって説明した。しかし、本発明はこれに限定されず、実施の形態1において得られた系列グループを既存の系列グループとして入力しても良い。
【0109】
また、本実施の形態では、r/Nとrb/Nbとの差が(0.5−Xth2(m))〜(0.5+Xth2(m))の範囲にあるZC系列を既存の系列グループから削除する場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されず、系列グループからZC系列を削除する条件をさらに加え、所定値以上のRB数、例えば10以上のRB数のみに対し系列の削除を行うようにしても良い。これにより、小さいRB数に対応するZC系列が削除されすぎることを防止し、削除されるZC系列の数を制限することができる。
【0110】
図20Aおよび
図20Bは、系列の削除を許容するRB数を10以上と設定する場合、得られる系列グループの例を示す図である。なお、
図20Aおよび
図20Bに示す系列グループ(ZC系列グループ1およびZC系列グループ8)を得るための他の条件は
図19Aおよび
図19Bに示した系列グループを得るための条件と同様である。
【0111】
また、本実施の形態では、ST203において、r、Nが式(9)を満たすか否かを判定する場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されず、ST203において下記の式(10)を用いても良い。これにより、式(9)を用いる場合と同様な系列を系列グループから削除することができる。
||r/N−rb/Nb|−(0.5/Nb)|≦Xth2(m) …(10)
【0112】
また、本実施の形態では、式(9)において1つの系列長、すなわち1種のRB数を基準として用いる場合を例にとって説明した。しかし、本発明はこれに限定されず、式(9)の判定に用いられる基準系列長、すなわち基準となるRB数を複数設けても良い。例えば、1RB、2RB、3RB対応するNb
1=13、Nb
2=29、Nb
3=37の3つを基準として、||r/N−rb
1/Nb
1|−0.5|が閾値より小さい、または、||r/N−rb
2/Nb
2|−0.5|が閾値より小さい、または||r/N−rb
3/Nb
3|−0.5|が閾値より小さいr、Nを有するすべての系列を削除する。また、複数の基準とするRB数は、連続しなくてもよい。例えば、1RBと3RB(すなわちN=13とN=37)を基準の系列長Nbとしても良い。
【0113】
また、本実施の形態では、r/Nとrb/Nbとの差が(0.5−Xth2(m))〜(0.5+Xth2(m))の範囲にあるZC系列を既存の系列グループから削除する場合を例にとって説明した。しかし、本発明はこれに限定されず、各RB数に応じて所定の系列数は確保する(残す)という条件をさらに追加してもよい。具体的には、各RBで、確保する系列数p(m)を予め設定して、r/Nとrb/Nbとの差が0.5により近い系列から順番に削除を行い、残りの系列数がp(m)になった時点で削除処理を止める。これにより、各RBで必要な系列数を確保できる。
【0114】
以上、本発明の各実施の形態について説明した。
【0115】
本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、各実施の形態は、適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0116】
また、上記各実施の形態において、系列グループを生成するさらなる条件として、Cubic Metric(CM)またはPAPRが所定の値、例えば、QPSKにおけるCMまたはPAPRより大きい系列は使わない、系列グループから削除にしてもよい。かかる場合、系列グループ間でのCMまたはPAPRの大小の偏りは小さいため、このような条件を追加しても各系列グループの系列数をほぼ均等にでき、各系列グループで使用できる系列数に偏りが生じない。
【0117】
また、上記各実施の形態では、周波数領域のZC系列を用いて系列グループを構成する場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されず、時間領域で生成したZC系列を用いて系列グループを構成しても良い。ただし、時間領域のZC系列と周波数領域のZC系列とは、下記の式(11)に示すような関係を満たす。
(u×r)mod(N)=N−1 …(11)
【0118】
式(11)において、NはZC系列長を示し、rは時間領域のZC系列の系列番号を示し、uは周波数領域のZC系列の系列番号を示す。従って、時間領域のZC系列を用いて系列グループを構成する場合は、基準系列とのu/Nの差が所定の閾値より小さいZC系列を求める。時間領域のZC系列と周波数領域のZC系列とは性質は同様であるため、同様の効果が得られる。
【0119】
また、上記各実施の形態では、ZC系列をチャネル推定用参照信号として用いる場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、CQI推定用参照信号(Sounding RS)、同期チャネル(Synchronization Channel)、ランダムアクセスのプリアンブル信号、CQI信号、またはACK/NACK信号等としてZC系列を用いても良い。
【0120】
また、上記各実施の形態では、無線移動局装置から無線基地局装置に対する参照信号としてZC系列を用いる場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されず、無線基地局装置から無線移動局装置に対する参照信号としてZC系列を用いる場合でも同様に適用できる。
【0121】
また、上記各実施の形態では、参照信号としてZC系列を用いる場合を例にとって説明したが、ZC系列を含んだ他の系列、例えば、下記の式(12)に示すGCL(Generalized Chirp-Like)系列c(k)を参照信号として用いても良い。
c(k)=a(k)b(k mod m),k=0,1,…,N−1 …(12)
【0122】
式(12)において、Nは系列長を示し、N=sm
2(s,mは整数)あるいはN=tm(t,mは整数)である。a(k)は式(1)または式(2)で表されるZC系列を示し、b(k)は下記の式(13)で表されるDFT系列である。
【数3】
【0123】
また、上記各実施の形態では、閾値以下であることを判定条件としたが、閾値未満であることを判定条件としても良い。
【0124】
また、上記各実施の形態では、Zadoff−Chu系列を用いて説明を行った。しかし、Zaddoff−Chu系列は、各式で表される系列に限定されず、Zadoff−Chu系列の一部を繰り返すことにより生成される系列、およびZadoff−Chu系列の一部を切り詰める、あるいは、一部を抜き取ることにより生成される系列も含む。
【0125】
また、上記各実施の形態では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はソフトウェアで実現することも可能である。
【0126】
また、上記各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0127】
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
【0128】
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【0129】
2007年6月18日出願の特願2007−160348の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。