【文献】
JAバンク優遇ポイントサービス,JAバンク京都,2009年 7月28日,[平成29年3月16日検索],インターネット,URL,http://www.jabankkyoto.or.jp/service/japoint.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の情報処理装置を適用した情報処理システム1を、図面を参照して説明する。情報処理装置は、一以上のプロセッサによって実現される、情報処理装置は、例えば、ネットワーク上で入出金される残高を管理する装置である。この残高は、現実の金銭として払い出すことが可能なものであり、銀行によって管理される残高とは別の種類の電子マネーであってもよいし、銀行によって管理される残高そのものであってもよい。前者の場合、情報処理装置は電子マネーの管理装置であり、電子マネーを現実の金銭として払い出す際には、例えば、銀行の口座に振り込む処理を行う。また、情報処理装置は、所定の方法で入金された金額については、特典付与の対象とし、利用者が不便を感じないようなサービスを提供する。以下、これについて段階的に開示する。
【0010】
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成図である。情報処理システム1は、例えば、複数の端末装置10と、情報処理装置100とを備える。複数の端末装置10は、ネットワークNWを介して、情報処理装置100と通信する。ネットワークNWは、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)、インターネット、専用回線、無線基地局、プロバイダなどを含む。
【0011】
図2は、本実施形態に係る端末装置10の構成図である。端末装置10は、例えば、利用者のスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。また、端末装置10は、例えば、銀行やコンビニエンスストアに設置されているATM(automatic teller machine)であってもよい。端末装置10は、例えば、通信部11と、入力部12と、表示部13と、記憶部14と、制御部15とを備える。
【0012】
通信部11は、ネットワークNWを介して情報処理装置100と通信する。通信部11は、情報処理装置100により送信された情報を受信した場合、受信した情報を制御部15に出力する。また、通信部11は、制御部15の指示に従って、情報処理装置100に情報を送信する。
【0013】
入力部12は、例えば、ボタン、キーボード、マウス、マイク、タッチパネル等のユーザインターフェースである。また、入力部12は、例えば、音声による入力を受け付けるものであってもよい。なお、表示部13がタッチパネルである場合、入力部12の一部は表示部13と一体として形成される。
【0014】
表示部13は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどの表示装置である。表示部13は、制御部15から入力される情報に基づいて各種画像を表示する。表示部13は、例えば、情報処理装置100による情報処理の結果を表示する。
【0015】
記憶部14は、例えば、フラッシュメモリ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SDカード、HDD(Hard Disc Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性の記憶媒体と、レジスタ等の揮発性の記憶媒体等により実現される。
【0016】
制御部15は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、記憶部14に記憶されたウェブブラウザやアプリケーションプログラム等のUA(User Agent、プログラム)を実行することで実現される。プログラムは、例えば、ネットワークNWを介してアプリケーションサーバからダウンロードされてもよいし、端末装置10にプリインストールされていてもよい。制御部15の機能のうち一部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0017】
制御部15は、情報処理装置100から受信した情報に基づきインターフェース画面を作成して、表示部13に表示させる。また、制御部15は、例えば、インターフェース画面に対してユーザにより入力された情報を情報処理装置100に送信するとともに、情報処理装置100から受信した情報を表示部13に表示させる。
【0018】
次に、
図3を参照して、本実施形態の情報処理装置100の構成について説明する。
図3は、本実施形態の情報処理装置100の構成図である。情報処理装置100は、例えば、通信部110と、入力部120と、表示部130と、記憶部140と、制御部150とを備える。
【0019】
通信部110は、ネットワークNWを介して端末装置10と通信する。通信部110は、端末装置10により送信された情報を受信すると、受信した情報を制御部150に出力する。また、通信部110は、制御部150の指示に従って、端末装置10に情報を送信する。
【0020】
入力部120は、例えば、ボタン、キーボード、マウス、マイク、タッチパネル等のユーザインターフェースである。また、入力部120は、例えば、音声による入力を受け付けるものであってもよい。なお、表示部130がタッチパネルである場合、入力部120の一部は表示部130と一体として形成される。
【0021】
表示部130は、例えば、LCDや有機ELディスプレイなどの表示装置である。表示部130は、制御部150から入力される情報に基づいて各種画像を表示する。
【0022】
記憶部140は、例えば、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM、ROM、またはRAM等により実現される。記憶部140は、例えば、残高テーブル141と、特典条件テーブル142と、利用者特典テーブル143と、サービスサイトDB144と、インターフェース情報145とを格納する。また、記憶部140は、上記の各種情報の他、アプリケーションプログラムなどの各種プログラム、制御部150による処理結果などを格納する。
【0023】
図4は、残高テーブル141の内容の一例を示す図である。
図4に示す通り、残高テーブル141は、利用者IDに、残高と、属性と、ポイントとを対応付けたテーブルである。利用者IDは、各利用者を識別する固有の情報である。残高とは、情報処理装置100において管理されている利用者の金銭の残高を示す情報である。残高は、ネットワークを介した特定の商取引(例えば、ネットオークションやネットショッピング)等で利用可能な電子マネーの残高であってもよく、交通系の電子マネーであってもよく、銀行の預金残高であってもよい。属性とは、利用者の属性を示し、例えば、有料会員であるか、無料会員であるかを示す情報である。ポイントは、ネットショッピング等の所定のサービスにおいて利用でき、金銭に変換される場合もある。また、ポイントに代えて(または加えて)クーポン(金券、或いは割引券)が付与されてもよい。
【0024】
図5は、特典条件テーブル142の内容の一例を示す図である。
図5に示す通り、特典条件テーブル142は、特典条件に、特典の種類と、特典の内容と、オプションとを対応付けたテーブルである。特典条件とは、特典が付与される条件を示す情報である。特典の種類は、付与される特典の種類を示す情報であって、例えば、電子チケット、電子マネー、くじ引き等が含まれる。電子チケットについては後述する。特典の内容は、付与される特典の内容を示す情報であって、特典により受けられる優遇措置等の内容が含まれる。オプションは、追加的に付与され得る特典を示す情報である。
【0025】
図6は、利用者特典テーブル143の内容の一例を示す図である。
図6に示す通り、利用者特典テーブル143は、利用者IDに、各利用者に付与された特典の内容を示す情報(例えば、電子チケット額、特典の内容、オプション、およびくじ引きの回数などのうち一部または全部)を対応付けたテーブルである。
【0026】
サービスサイトDB144は、ネットワークを介した特定の商取引を行うための情報を格納するデータベースである。サービスサイトDB144は、例えば、ネットショッピングを提供するためのサイト情報や、ネットオークションを提供するためのサイト情報等を格納する。
【0027】
インターフェース情報145は、利用者による入出金に関する指示を受け付けるインターフェースを作成するための各種情報である。
【0028】
図3に戻り、制御部150について説明する。制御部150は、例えば、入出金管理部151と、集計部152と、特典付与部153と、サービスサイト提供部154と、インターフェース提供部155とを備える。制御部150の各機能部は、例えばCPU等のプロセッサがプログラムメモリに格納されたプログラムを実行することにより実現される。また、制御部150の機能部のうち一部または全部は、LSI、ASIC、またはFPGA等のハードウェアにより実現されてもよい。
【0029】
制御部150に含まれる各機能部は、通信部110を用いて受信した情報や入力部120を用いて受け付けた情報に基づいて、記憶部140を参照し、各種処理を実行する。
【0030】
入出金管理部151は、利用者の入出金および残高を管理する。入金の種類としては、例えば、送金の受け取りや電子マネーのチャージ等がある。出金の種類としては、現金払い出しや他人への送金、ネットショッピングにおける利用等がある。例えば、入出金管理部151は、入金指示があった場合、利用者が受け取った金額を利用者の残高に加算する入金処理を行う。一方、出金指示があった場合、入出金管理部151は、利用者が出金する金額を利用者の残高から減算する出金処理を行う。なお、入出金管理部151は、入金処理および出金処理において、所定の認証を行い、認証が正しく完了した場合に、入金処理あるいは出金処理を実行してもよい。
【0031】
集計部152は、入出金管理部151により管理される入金のうち、所定の方法で入金された額を集計する。所定の方法は、特典条件テーブル142の特典条件に定義された方法である(後述)。集計部152は、特典条件テーブル142を参照し、入出金管理部151による入金が特典条件の少なくともいずれか一つに含まれる方法であった場合、入金された額を集計し、集計した額を特典付与部153に出力する。
【0032】
特典付与部153は、入出金管理部151による入金方法に基づいて特典を付与するか否かを判定し、特典を付与すると判定した場合、集計部152により集計された額の範囲内で、利用者に特典を付与する。特典付与部153は、例えば、特典条件テーブル142を参照し、入出金管理部151による入金が特典の対象の少なくともいずれか一つに含まれる方法であった場合、特典条件テーブル142において入出金管理部151による入金方法と対応付けられている特典の種類、特典の内容、およびオプションに基づいて特典を付与する。
【0033】
特典付与部153は、上記の範囲を規定する特典対象枠を利用者に付与する。以下、この特典対象枠を表す概念を、電子チケットと称して説明する。利用者は、電子チケットの額に相当する額を現実の金銭として払い出す(現金払い出しする)際に優遇措置が受けられたり、電子チケットに相当する額を、ネットワークを介した特定の商取引(例えば、ネットショッピングやネットオークションなど)で利用する際にポイントが受けられる(或いは、通常よりも多く受けられる)などの特典を受けることができる。特典は、これらのうち一方であってもよい。
【0034】
サービスサイト提供部154は、前述した特定の商取引を行うためのサービスを提供する。例えば、サービスサイト提供部154は、記憶部140のサービスDBを参照して、ネットショッピングやネットオークション等のサービスを提供する。
【0035】
インターフェース提供部155は、利用者による入出金に関する指示を受け付けるインターフェースを、通信部110を用いて、端末装置10に提供する。インターフェース提供部155は、インターフェース情報145を参照して、入金額および入金先の指定を受け付けるインターフェースや、出金額や出金先(出金目的)の指定を受け付けるインターフェース等を作成する。インターフェース提供部155は、残高テーブル141を参照して、利用者の残高、電子チケット額、その他の特典等を示す情報を上記インターフェースに含めてもよく、利用する電子チケットの額や、利用するその他の特典の指定を受け付ける操作部を上記インターフェースに含めてもよい。
【0036】
次に、制御部150による入金時の具体例について説明する。まず、所定の方法の具体例について説明する。所定の方法には、例えば、他の利用者の残高から送金された金銭を受け取る方法(第1の方法)、予め決められた属性を有する他の利用者の残高から送金された金銭を受け取る方法(第2の方法)、所定の条件を満たすことにより管理者から付与された金銭を受け取る方法(第3の方法)、および、予め決められた期間内に金銭を受け取る方法(第4の方法)等のうち一部または全部が含まれる。
【0037】
第1の方法には、例えば、他の利用者により指定された金額の金銭が送金される個人間送金や、利用者が立て替えた代金を分割(例えば、割り勘)した金額の金銭が、割り勘清算を補助するアプリの機能によって、他の利用者から送金される立て替え送金等が含まれる。第2の方法には、有料会員からの送金等が含まれる。第3の方法には、支払いや受け取りをサイト内で利用可能な電子マネーで行うこと等を前述した所定の条件として、ネットショッピングやネットオークションを運営する会社から金銭が付与されるプレゼント送金等が含まれる。第4の方法には、例えば、キャンペーン期間中の送金等が含まれる。
【0038】
<第1の方法による個人間送金の例>
例えば、インターフェース提供部155により作成された個人送金用のインターフェースを用いて、BさんからAさんに対して5000円の送金が指示されたとする。なお、AさんとBさんは、情報処理装置100において金銭が管理される利用者であるものとする。この場合、入出金管理部151は、残高テーブル141において、Bさんの利用者IDと対応付けられた残高から5000円を減算するとともに、Aさんの利用者IDと対応付けられた残高に5000円を加算する。集計部152は、通信部110がBさんの端末装置10から受信した情報であって、個人送金用のインターフェースを用いて入力された情報(以下、Bさん送金情報と記す)に基づいて、Aさんにおける入金が所定の方法であると判定し、入金された金額を集計して、集計結果を特典付与部153に出力する。この例において、集計部152により集計された金額は5000円である。
【0039】
次いで、特典付与部153は、通信部110から入力されたBさん送金情報に基づいて、特典条件テーブル142を参照し、対応する特典の種類、特典の内容およびオプションを取得し、取得した情報に応じた特典をAさんに付与する。例えば、Aさんには、5000円分の電子チケットが生成される。特典付与部153は、生成した電子チケットの額5000円を、利用者特典テーブル143においてAさんの利用者IDと対応付けられている電子チケット額に記載する。また、特典付与部153は、利用者特典テーブル143においてAさんの利用者IDと対応付けられている特典の内容およびオプションに、Aさんに付与した特典の内容を記載する。
【0040】
<第1の方法による立て替え送金の例>
また、インターフェース提供部155により作成された立て替え送金用のインターフェースを用いて、B、C、DさんからAさんに対して1000円ずつの送金が指示されたとする。なお、C、Dさんも、情報処理装置100において金銭が管理される利用者であるとする。この場合、入出金管理部151は、残高テーブル141において、B〜Dさんの利用者IDと対応付けられた残高からそれぞれ1000円を減算するとともに、Aさんの利用者IDと対応付けられた残高に3000円を加算する。集計部152は、通信部110がB〜Dさんのそれぞれの端末装置10から受信した情報であって、個人送金用のインターフェースを用いて入力された情報(以下、B〜Dさん送金情報と記す)に基づいて、Aさんにおける入金が所定の方法であると判定し、入金された金額を集計して、集計結果(3000円)を特典付与部153に出力する。次いで、特典付与部153は、通信部110から入力されたB〜Dさん送金情報に基づいて、特典条件テーブル142を参照し、例えば、Aさんには、3000円分の電子チケットを生成する。
【0041】
<第2の方法による入金の例>
上述の例において、B〜Dさんのいずれかが有料会員である場合、特典付与部153は、上述の特典に加え、1人(または1回)の送金に対してくじ引きの権利1回を、Aさんに付与する。特典付与部153は、残高テーブル141を参照して、B〜Dさんが有料会員であるか否かを判定する。
【0042】
<第3の方法による入金の例>
例えば、サービスサイト提供部154により提供されているネットオークションにAさんが出品した商品が6000円で落札され、落札者から6000円が入金されたとする。この場合、入出金管理部151は、残高テーブル141において、Aさんの利用者IDと対応付けられた残高に6000円を加算する。集計部152は、サービスサイト提供部154の処理結果に基づいて、Aさんにおける入金が所定の方法であると判定し、入金された金額を集計して、集計結果を特典付与部153に出力する。この例において、集計部152により集計された金額は6000円である。次いで、特典付与部153は、サービスサイト提供部154の処理結果に基づいて、特典条件テーブル142を参照し、集計された金額の2%の電子マネー(6000円×0.02=120円)をAさんに付与し、残高テーブル141のAさんの利用者IDと対応付けられている残高に加算して更新する。
【0043】
次に、制御部150による出金時の具体例について説明する。例えば、Aさんの端末装置10から現金払い出し用のインターフェースが要求された場合、インターフェース提供部155は、インターフェース情報145を参照して、現金払い出し用のインターフェースを生成するとともに、残高テーブル141や利用者特典テーブル143からAさんの残高や電子チケットの額、特別な措置等を取得し、現金払い出し用のインターフェースに組み込む。インターフェース提供部155は、作成した現金払い出し用のインターフェースを表示するための情報を、通信部110を用いてAさんの端末装置10に送信する。これにより、Aさんは、残高や、電子チケットを用いて現金払い出し手数料が無料になる金額を確認できる。ここで、Aさんにより、手数料が無料になる電子チケット5000円分を利用して、残高10000円から8000円を払い出すことが指示されたとする。入出金管理部151は、通信部110から入力された現金払い出し指示に基づいて、払い出し手数料の有無を判定し、払い出し手数料が必要な場合、手数料の額を計算する。入出金管理部151は、8000円のうち、5000円分の手数料は無料と判定し、残りの3000円分は手数料(例えば、2%)を60円と計算する。入出金管理部151は、残高から8000円を払い出すとともに、残高から60円を徴収する。
【0044】
例えば、Aさんの端末装置10からネットショッピングのサイトの提供が要求された場合、サービスサイト提供部154は、サービスサイトDB144を参照して、ネットショッピングのサイトを表示するための情報を、通信部110を用いてAさんの端末装置10に送信する。これにより、Aさんは、購入商品を指定して、支払いサイトに進むことができる。ここで、Aさんにより、ネットショッピングで利用すると通常のポイント(利用代金の1%)の2倍が付与される電子チケット5000円分を利用して、残高10000円から商品の代金として8000円の支払いが指示されたとする。入出金管理部151は、通信部110から入力する支払い確定指示に基づいて、ポイント付与の有無を判定し、ポイント付与がある場合、付与されるポイントを計算する。入出金管理部151は、8000円のうち、5000円分の利用についてポイントが付与されると判定し、ポイントを100円(5000円×0.01×2=100P)と計算する。入出金管理部151は、残高から8000円を減額するとともに、ポイントに100Pを加算する。
【0045】
ここで、利用者に付与可能な特典が複数種類存在する場合、電子チケットの額の範囲内で、利用者によって特典の種類を選択可能であってもよい。例えば、情報処理装置100は、現金払い出しの際に、払い出し手数料が無料になる特典と、ポイントが付与される特典とのうちいずれかを利用者が選択可能にしてもよい。また、ネットワークを介した特定の商取引で電子チケットが利用される場合、ポイントが付与される特典と、クーポンが付与される特典と、くじ引き権が付与される特典とのいずれか、または割合を決めて複数を、利用者が選択可能にしてもよい。
【0046】
また、情報処理装置100は、電子チケットの額が変動するのに応じて、特典の種類や内容を変更する(ランクアップまたはランクダウンさせる)ようにしてもよい。例えば、情報処理装置100は、電子チケットの額が0〜5000の間は、ネットワークを介した特定の商取引に使用すると(以下同じ)「ポイント付与率2倍」、5001〜10000の間は、「商品購入時に1000円割り引かれるクーポン付与」、10001以上では「商品購入時に2000円割り引かれるクーポン付与」というように、段階的に(あるいは連続的に)特典の種類や内容を変更してもよい。
【0047】
また、情報処理装置100は、電子チケットの額が増加してから使用されるまでの時間が、所定時間未満である場合に(すなわち、電子チケット取得後、すぐに使用された場合に)、特典を付与するようにしてもよい。例えば、情報処理装置100は、電子チケットの額が増加してから2営業日以内に、増加した分以上の電子チケットが、ネットワークを介した特定の商取引に使用された場合に、ポイントを付与したり、ポイント付与率を上昇させたりしてもよい。これによって、経済活動を更に活発化させることができる。
【0048】
この逆に、情報処理装置100は、電子チケットの額が一定以上ある状態が、所定時間以上継続した場合に、特典を付与するようにしてもよい。例えば、情報処理装置100は、電子チケットの額が5000以上ある状態が1週間以上継続した場合に、ポイントを付与したり、ポイント付与率を上昇させたりしてもよい。これによって、ネットワーク世界における貯蓄の意識を高めることができる。
【0049】
次に、情報処理装置100の処理の流れについて説明する。
図7は、情報処理装置100における入金時の処理の流れの一例を示すフローチャートである。入出金管理部151は、通信部110を用いて、端末装置10から入金指示があったか否かを判定し(S101)、入金指示があった場合、入金処理を行う(S102)。次いで、集計部152は、特典条件テーブル242を参照し、S102の入金処理が所定の方法であったか否かを判定する(S103)。所定の方法であると判定した場合、集計部152は、所定の方法で入金された額を集計する(S104)。そして、特典付与部153は、集計部152により集計された額の範囲内で、利用者に特典を付与する(S105)。
【0050】
図8は、情報処理装置100における出金時の処理の流れの一例を示すフローチャートである。入出金管理部151は、通信部110を用いて、端末装置10から出金指示があったか否かを判定し(S201)、出金指示があった場合、利用者特典テーブル143を参照して、出金処理に利用できる特典があるか否かを判定する(S202)。出金処理に利用できる特典があると判定した場合、インターフェース提供部155は、特典を利用者に通知するとともに、利用者に特典の利用範囲の指定を要求し、特典の利用範囲を決定する(S203)。例えば、特典として電子チケットが付与されている場合、インターフェース提供部155は、電子チケットを利用できること、およびその額を利用者に通知するとともに、利用者から指定された電子チケットの額を、特典の利用範囲に決定する。そして、入出金管理部151は、決定した特典の利用範囲内で特典を利用するとともに、出金処理を行う(S204)。
【0051】
なお、入出金管理部151は、特典とは無関係な出金(他の利用者への送金等)がなされる場合、(残高−電子チケットの額)までは、通常の出金として処理を行う。また、出金額が(残高−電子チケットの額)を超える場合、電子チケットごと減額してもよいし、出金額が(残高−電子チケットの額)を超える旨を利用者に通知してもよい。この場合、利用者は、電子チケットの額を減らさないように残高を補充してもよいし、その補充が自動的に行われるようにしてもよい。
【0052】
以上説明した第1実施形態の情報処理装置100によれば、利用者の入出金および残高を管理する入出金管理部と、前記入出金管理部により管理される入金のうち、所定の方法で入金された額を集計する集計部と、前記集計部により集計された額に応じた上限までの範囲内で、前記利用者に特典を付与する特典付与部と、を備えることにより、ネットワークにおける経済活動の活性化に貢献することができる。
【0053】
<第2実施形態>
本実施形態に係る情報処理装置100Aは、上述の第1実施形態に係る情報処理装置100と以下の点において異なる。第1実施形態では、特典付与部153が、所定の方法で入金された金銭と同額の電子チケットを生成し、入出金管理部151は、所定の方法で入金された金銭も所定の方法以外で入金された金銭も合算して残高として管理している。一方、第2実施形態では、特典付与部153が、所定の方法で入金された金銭と同額の電子チケットを生成し、入出金管理部151は、電子チケットに相当する分の金額を、それ以外の残高(一般残高)と区別して管理する。
【0054】
この結果、利用者が電子チケットの額以内で出金する場合、入出金管理部151は、優遇措置を適用して出金処理を行う。利用者は、電子チケットの額を超える出金を行おうとする場合、電子チケットからの出金と一般残高からの出金とをそれぞれ指示するように利用者に要求してもよいし、出金要求額のうちまず電子チケットからの出金処理を行い、それを超える分を自動的に一般残高から出金するようにしてもよい。
【0055】
以上説明した第2実施形態の情報処理装置100Aによれば、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0056】
なお、電子チケットには、それぞれ異なる複数の優遇措置が設定され、特典付与部153は、利用者により選択された方の優遇措置を適用してもよい。また、特典付与部153は、利用される電子チケットの金額に応じて優遇措置をランクアップさせてもよい。例えば、特典付与部153は、利用される電子チケットの金額が1000円上がることに、付与されるポイント数を上げてもよい。
【0057】
また、特典付与部153は、利用者が保持する電子チケットの金額に上限を設けてもよい。
【0058】
また、特典付与部153は、利用者により電子チケットの使用が指定されない場合であっても、現実の金銭として払い出す際には、電子チケットの額の範囲内において、自動的に電子チケットを適用させてもよい。
【解決手段】利用者の入出金および残高を管理する入出金管理部と、前記入出金管理部により管理される入金のうち、所定の方法で入金された額を集計する集計部と、前記集計部により集計された額の範囲内で、前記利用者に、所定の処理が行われる場合の特典を付与する特典付与部と、を備える情報処理装置である。