特許第6205053号(P6205053)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6205053
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】軟性印刷回路基板の構造体
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/14 20060101AFI20170914BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   H05K1/14 G
   H05K1/14 C
   H05B33/14 A
【請求項の数】11
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-525303(P2016-525303)
(86)(22)【出願日】2014年7月24日
(65)【公表番号】特表2016-528726(P2016-528726A)
(43)【公表日】2016年9月15日
(86)【国際出願番号】KR2014006736
(87)【国際公開番号】WO2015012612
(87)【国際公開日】20150129
【審査請求日】2016年1月7日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0087525
(32)【優先日】2013年7月24日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ドゥクス・オー
(72)【発明者】
【氏名】スン・スー・パク
(72)【発明者】
【氏名】ミンスー・カン
【審査官】 原田 貴志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−299740(JP,A)
【文献】 特開平04−106528(JP,A)
【文献】 実開平03−043762(JP,U)
【文献】 実開平03−075558(JP,U)
【文献】 特開平08−330726(JP,A)
【文献】 特開平10−133232(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/14
H01L 51/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上の周縁に互いに対向して位置し、陽極パッドおよび陰極パッドが実装された一対の下部軟性印刷回路基板と、
前記基板上の周縁に互いに対向し、前記下部軟性印刷回路基板上に一部が重なるように位置し、陽極パッドおよび陰極パッドが実装された一対の上部軟性印刷回路基板と、
を含み、
前記上部軟性印刷回路基板中の、前記下部軟性印刷回路基板と重なる部分に形成されたホールに満たされた伝導性物質によって、重なった上部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッドと、下部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッドとがそれぞれ通電し、
前記上部軟性印刷回路基板および下部軟性印刷回路基板が、2層以上の多層構造であり、
前記上部軟性印刷回路基板の最上層が、前記上部軟性印刷回路基板の長手方向に延びて設けられ、
前記下部軟性印刷回路基板上に前記上部軟性印刷回路基板の最上層の端部が重なるように位置することを特徴とする、軟性印刷回路基板の構造体。
【請求項2】
前記下部軟性印刷回路基板の端部上に前記上部軟性印刷回路基板の端部が重なることを特徴とする、請求項1に記載の軟性印刷回路基板の構造体。
【請求項3】
前記上部軟性印刷回路基板および下部軟性印刷回路基板が、一字状の軟性印刷回路基板であることを特徴とする、請求項1に記載の軟性印刷回路基板の構造体。
【請求項4】
前記上部軟性印刷回路基板および下部軟性印刷回路基板の幅が、1〜5mmであることを特徴とする、請求項1に記載の軟性印刷回路基板の構造体。
【請求項5】
前記ホールが、前記上部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッドにそれぞれ形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の軟性印刷回路基板の構造体。
【請求項6】
前記ホールの直径が、前記陽極パッドおよび陰極パッドの幅と等しいか、小さいことを特徴とする、請求項5に記載の軟性印刷回路基板の構造体。
【請求項7】
前記陽極パッドのホールの中心と前記陰極パッドのホールの中心との間の距離が、0.5〜2mmであることを特徴とする、請求項5に記載の軟性印刷回路基板の構造体。
【請求項8】
前記伝導性物質が、鉛を含むものであることを特徴とする、請求項1に記載の軟性印刷回路基板の構造体。
【請求項9】
前記伝導性物質が、黄銅ろう、銀ろう、洋銀ろう、マンガンろう、金ろう、鉛−スズの合金、鉛−スズ−亜鉛の合金、鉛−カドミウムの合金、亜鉛−カドミウム鉛、および鉛−スズ−ビスマス系の合金のうちのいずれか1つであることを特徴とする、請求項1に記載の軟性印刷回路基板の構造体。
【請求項10】
前記ホールが、前記上部軟性印刷回路基板の最上層の端部に形成された陽極パッドおよび陰極パッドにそれぞれ形成されたことを特徴とする、請求項に記載の軟性印刷回路基板の構造体。
【請求項11】
前記基板および軟性印刷回路基板の間に、前記軟性印刷回路基板に対応して位置した異方性導電フィルムをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の軟性印刷回路基板の構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、ディスプレイ素子において、基板上に設けられた軟性印刷回路基板の構造に関するものである。
【0002】
本願は、2013年7月24日付で韓国特許庁に提出された韓国特許出願第2013−0087525号の出願日の利益を主張し、その内容のすべては本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
軟性印刷回路基板(Flexible Printed Circuits Board)は、電子製品の小型化および軽量化に伴って開発された電子部品で、作業性に優れ、耐熱性および耐曲げ性、耐薬品性が強く、熱に強くて、すべての電子製品の核心部品として有機電界発光素子(OLED)、カメラ、コンピュータおよび周辺機器、携帯電話、映像オーディオ機器、ビデオカメラ、プリンタ、ディーブイディー(DVD)、TFT−LCD、衛星装備、軍事装備、医療装備などにおいて広く用いられている。
【0004】
ディスプレイ素子において、電源供給用軟性印刷回路基板は、電源供給部と画素部とを連結して、電源供給部からそれぞれの画素部に電源を供給する役割を果たす。ディスプレイ素子において、2以上の軟性印刷回路基板が画素部の外側に配置され、互いに陽極は陽極同士に、陰極は陰極同士に通電しながら、電源供給部とそれぞれの画素部とを連結する。
【0005】
この時、効率的に電源を供給するために、軟性印刷回路基板の形態および軟性印刷回路基板の配置構造を調節することが重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本明細書は、ディスプレイ素子において、基板上に設けられた軟性印刷回路基板の構造体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施態様は、
基板と、
前記基板上の周縁に互いに対向して位置し、陽極パッドおよび陰極パッドが実装された一対の下部軟性印刷回路基板と、
前記基板上の周縁に互いに対向し、前記下部軟性印刷回路基板上に一部が重なるように位置し、陽極パッドおよび陰極パッドが実装された一対の上部軟性印刷回路基板とを含み、
前記上部軟性印刷回路基板中の、前記下部軟性印刷回路基板と重なる部分に形成されたホールに満たされた伝導性物質によって、重なった上部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッドと、下部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッドとがそれぞれ通電するものである、軟性印刷回路基板の構造体を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施態様は、2以上の軟性印刷回路基板を連結する時、等電位軟性印刷回路基板のような追加の構成を必要としないため、工程の簡素化および費用の節減を実現できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】従来の2以上の軟性印刷回路基板を通電する構造を示す。
図2】本発明の一実施態様による軟性印刷回路基板である。
図3】本発明の他の実施態様による軟性印刷回路基板である。
図4】軟性印刷回路基板の間の隔離距離を示したものである。
図5】本発明の一実施態様による軟性印刷回路基板の構造体である。
図6】本発明の他の実施態様による軟性印刷回路基板の構造体である。
図7】本発明のさらに他の実施態様による軟性印刷回路基板の構造体である。
図8】本発明のさらに他の実施態様による軟性印刷回路基板の構造体である。
図9】下部軟性印刷回路基板と上部軟性印刷回路基板との重なる部分を示したものである。
図10】下部軟性印刷回路基板と多層構造の上部軟性印刷回路基板との重なる部分を示したものである。
図11】本発明の一実施態様による軟性印刷回路基板の構造体およびこれを含む有機発光素子を製造する手順を示す。
図12】本発明の一実施態様による軟性印刷回路基板の構造体を含む有機発光素子の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0011】
図1に示されているように、従来は、基板上に2以上の軟性印刷回路基板を設けた後、互いに離隔した軟性印刷回路基板の端部に等電位軟性印刷回路基板を設け、ろう付けして軟性印刷回路基板を通電した。これは、離隔している軟性印刷回路基板間の通電時、許用電流の確保のために前記のような方法を使用した。
【0012】
そこで、本明細書は、2以上の軟性印刷回路基板を連結する時、等電位軟性印刷回路基板なしに通電するため、等電位軟性印刷回路基板を設ける工程が省略され得、工程が簡素化されて生産性が増加する利点がある。
【0013】
また、等電位軟性印刷回路基板の部品を備える費用を節減できる利点がある。
【0014】
本明細書は、2以上の軟性印刷回路基板を連結する時、等電位軟性印刷回路基板なしに軟性印刷回路基板を通電する軟性印刷回路基板の構造体、その製造方法、およびこれを含む有機発光素子に関するものである。
【0015】
本明細書は、2以上の軟性印刷回路基板を連結する時、等電位軟性印刷回路基板なく重なるように配置されるか、離隔して配置された2以上の軟性印刷回路基板が、ろう付け部およびワイヤボンディング部のうちのいずれか1つ以上だけで通電する軟性印刷回路基板の構造体に関するものである。
【0016】
本明細書の一実施態様は、基板と、前記基板上の周縁に位置し、陽極パッドおよび陰極パッドが実装された2以上の軟性印刷回路基板と、前記軟性印刷回路基板の互いに隣接する端部に実装された陽極パッドおよび陰極パッドをそれぞれ通電するろう付け部およびワイヤボンディング部のうちのいずれか1つ以上とを含むものである、軟性印刷回路基板の構造体を提供する。
【0017】
本明細書において、「基板上の周縁」は、基板の一側面のうちの縁または外角部分を意味する。
【0018】
本明細書において、「互いに隣接」するとは、いずれか1つの軟性印刷回路基板ともう1つの軟性印刷回路基板とが互いに近くにあることを意味し、具体的には、互いに重畳すること(すなわち、重なること)、互いに当接したこと、および互いに離隔することを含む。
【0019】
本明細書において、「実装(mounting)」は、機器あるいは部品を基板または架台などに付着させて、実際に使用できるように配置することをいう。
【0020】
本明細書において、軟性印刷回路基板は、絶縁フィルム基材と、前記絶縁フィルム基材に実装された陽極部および陰極部と、前記絶縁フィルム基材の両側端部に互いに平行に実装された陽極パッドおよび陰極パッドとを含むことができる。
【0021】
この時、前記絶縁フィルム基材の両側端部に実装された陽極パッドおよび陰極パッドは、絶縁フィルム基材の一側端部に実装された一対の陽極パッドおよび陰極パッドと、絶縁フィルム基材の他側端部に実装された別の一対の陽極パッドおよび陰極パッドを意味する。
【0022】
図2を参照して説明すれば、前記軟性印刷回路基板100は、絶縁フィルム基材10と、前記絶縁フィルム基材に実装された陽極部20および陰極部25と、前記絶縁フィルム基材の両側端部に互いに平行に実装された陽極パッド1および陰極パッド2とを含むことができる。
【0023】
前記ろう付け部は、ろう付けによって形成された部分を意味し、前記ワイヤボンディング部は、ワイヤボンディングによって形成された部分を意味する。
【0024】
前記ろう付けの方法は、当技術分野で知られている通常の方法を使用しており、これを限定しない。
【0025】
前記ワイヤボンディングの方法は、当技術分野で知られている通常の方法を使用しており、これを限定しない。
【0026】
本明細書において、前記2以上の軟性印刷回路基板は、互いに重畳しないものであってよい。すなわち、前記2以上の軟性印刷回路基板が互いに重ならなくてよい。
【0027】
本明細書において、前記2以上の軟性印刷回路基板は、互いに離隔することができる。すなわち、前記2以上の軟性印刷回路基板が互いに一定間隔で離れた状態であってよい。
【0028】
この時、前記軟性印刷回路基板の間の隔離距離は、0mm超過1mm以下であってよい。
【0029】
前記軟性印刷回路基板の間の隔離距離は、図4に示されているように、互いに近い端部の間の離れた距離を意味する。
【0030】
本明細書において、前記軟性印刷回路基板は、一字状の軟性印刷回路基板であってよい。
【0031】
本明細書において、前記2以上の軟性印刷回路基板は、4つの一字状の軟性印刷回路基板を含むことができる。
【0032】
本明細書において、基板が四角形の場合には、基板上の周縁、すなわち、縁に一辺あたり1つの一字状の軟性印刷回路基板を配置することができる。この場合、計4つの一字状の軟性印刷回路基板が基板の各辺に設けられる。
【0033】
この時、四角形の基板の4つの辺に設けられた軟性印刷回路基板の端部は、それぞれ互いに重畳するか、互いに離隔して配置されてよい。
【0034】
本明細書において、前記軟性印刷回路基板の幅は、1〜5mmであってよい。
【0035】
本明細書において、「幅」は、長手方向に垂直となる方向の長さ、すなわち、幅方向の長さを意味する。
【0036】
本明細書において、前記軟性印刷回路基板の端部に位置する陽極パッドおよび陰極パッドは、互いに平行に実装されてよい。この時、前記陽極パッドおよび陰極パッドが実装された方向は、軟性印刷回路基板の端部に位置しながら、陽極パッドおよび陰極パッドが互いに平行であれば、特に限定されない。
【0037】
本明細書において、前記軟性印刷回路基板の両側端部に位置する陽極パッドおよび陰極パッドは、互いに平行に実装されてよい。この時、一側端部に位置する陽極パッドおよび陰極パッドが実装された方向と、他側端部に位置する陽極パッドおよび陰極パッドが実装された方向と一致するか、互いに異なっていてよい。
【0038】
本明細書において、前記2以上の軟性印刷回路基板のうちのいずれか1つの軟性印刷回路基板の端部に互いに平行に実装された陽極パッドおよび陰極パッドと、前記いずれか1つの軟性印刷回路基板に隣接するもう1つの軟性印刷回路基板の端部に互いに平行に実装された陽極パッドおよび陰極パッドとは、前記ろう付け部およびワイヤボンディング部のうちのいずれか1つ以上によってそれぞれ通電することができる。
【0039】
本明細書において、前記軟性印刷回路基板の一側端部に位置する陽極パッドおよび陰極パッドは、前記軟性印刷回路基板の長手方向に互いに平行に実装され、
前記軟性印刷回路基板の他側端部に位置する陽極パッドおよび陰極パッドは、前記軟性印刷回路基板の長手方向に垂直な方向に互いに平行に実装されてよい。
【0040】
図2に示されているように、前記軟性印刷回路基板100の一側端部に位置する陽極パッド1および陰極パッド2は、前記軟性印刷回路基板の長手方向に互いに平行に実装され、前記軟性印刷回路基板の他側端部に位置する陽極パッド1および陰極パッド2は、前記軟性印刷回路基板の長手方向に垂直な方向に互いに平行に実装されてよい。
【0041】
本明細書において、前記2以上の軟性印刷回路基板のうちのいずれか1つの軟性印刷回路基板の端部に軟性印刷回路基板の長手方向に実装された陽極パッドおよび陰極パッドと、前記いずれか1つの軟性印刷回路基板に隣接するもう1つの軟性印刷回路基板の端部に軟性印刷回路基板の長手方向に垂直な方向に実装された陽極パッドおよび陰極パッドとは、前記ろう付け部およびワイヤボンディング部のうちのいずれか1つ以上によってそれぞれ通電することができる。
【0042】
図5に示されているように、前記2以上の軟性印刷回路基板100のうちのいずれか1つの軟性印刷回路基板の端部に軟性印刷回路基板の長手方向に実装された陽極パッドおよび陰極パッドと、前記いずれか1つの軟性印刷回路基板に隣接するもう1つの軟性印刷回路基板の端部に軟性印刷回路基板の長手方向に垂直な方向に実装された陽極パッドおよび陰極パッドとは、前記ろう付け部およびワイヤボンディング部30のうちのいずれか1つ以上によってそれぞれ通電することができる。
【0043】
本明細書において、前記ろう付け部の幅は、0.1〜2mmであってよい。
【0044】
本明細書において、前記ろう付け部は、黄銅ろう、銀ろう、洋銀ろう、マンガンろう、金ろう、鉛−スズの合金、鉛−スズ−亜鉛の合金、鉛−カドミウムの合金、亜鉛−カドミウム鉛、および鉛−スズ−ビスマス系の合金のうちのいずれか1つを含むことができる。
【0045】
本明細書において、前記ワイヤボンディング部は、直径が0.1〜2mmのワイヤを含むことができる。
【0046】
本明細書において、前記基板および軟性印刷回路基板の間に、前記軟性印刷回路基板に対応して位置した異方性導電フィルムをさらに含むことができる。
【0047】
より詳細には、本発明の一実施態様は、基板と、前記基板上の周縁に位置する異方性導電フィルムと、前記異方性導電フィルム上に位置する軟性印刷回路基板と、前記軟性印刷回路基板の互いに隣接する端部に実装された陽極パッドおよび陰極パッドをそれぞれ通電するろう付け部およびワイヤボンディング部のうちのいずれか1つ以上とを含むものである、軟性印刷回路基板の構造体を提供することができる。
【0048】
本発明の他の実施態様は、基板と、前記基板上の周縁に互いに対向して位置し、陽極パッドおよび陰極パッドが実装された一対の下部軟性印刷回路基板と、前記基板上の周縁に互いに対向し、前記下部軟性印刷回路基板上に一部が重なるように位置し、陽極パッドおよび陰極パッドが実装された一対の上部軟性印刷回路基板とを含み、
前記上部軟性印刷回路基板中の、前記下部軟性印刷回路基板と重なる部分に形成されたホールに満たされた伝導性物質によって、重なった上部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッドと、下部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッドとがそれぞれ通電するものである、軟性印刷回路基板の構造体を提供する。
【0049】
本明細書において、「前記下部軟性印刷回路基板と上部軟性印刷回路基板とが一部が重なるように位置」するとは、前記下部軟性印刷回路基板と上部軟性印刷回路基板とが互いに重なり、前記下部軟性印刷回路基板と上部軟性印刷回路基板とが互いに平行でなければ、互いに重畳する位置は、特に限定しない。この時、前記下部軟性印刷回路基板と上部軟性印刷回路基板とが互いに平行でないとは、前記下部軟性印刷回路基板と上部軟性印刷回路基板とのなす鋭角が0゜超、90゜以下であることを意味する。
【0050】
図6を参照して説明すれば、前記下部軟性印刷回路基板150と上部軟性印刷回路基板160とのなす鋭角が90゜の場合は、図6に示されているように示され、前記上部軟性印刷回路基板160中の、下部軟性印刷回路基板と上部軟性印刷回路基板との重なる部分に上部軟性印刷回路基板のホール50に満たされた伝導性物質によって、軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッドと、下部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッドとがそれぞれ通電することができる。
【0051】
本明細書において、「陽極パッドおよび陰極パッドがそれぞれ通電する」とは、陽極パッドは陽極パッド同士に伝導性物質で連結し、陰極パッドは陰極パッド同士に伝導性物質で連結して電流を通すようにすることを意味する。
【0052】
具体的には、重なった上部軟性印刷回路基板の陽極パッドと下部軟性印刷回路基板の陽極パッドとを、ホールに満たされた伝導性物質によって電流を通すようにし、重なった上部軟性印刷回路基板の陰極パッドと下部軟性印刷回路基板の陰極パッドとを、ホールに満たされた伝導性物質によって電流を通すようにすることを意味する。
【0053】
前記伝導性物質は、軟性印刷回路基板に影響を与えない一方で、電流が通り、上部軟性印刷回路基板に形成されたホールに満たされることが可能な物質であれば、特に限定しない。
【0054】
本明細書において、前記下部軟性印刷回路基板の端部上に前記上部軟性印刷回路基板の端部が重なることができる。
【0055】
本明細書において、前記上部軟性印刷回路基板および下部軟性印刷回路基板は、一字状の軟性印刷回路基板であってよい。
【0056】
本明細書において、前記上部軟性印刷回路基板および下部軟性印刷回路基板の幅は、1〜5mmであってよい。
【0057】
本明細書において、前記ホールは、前記上部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッドにそれぞれ形成されてよい。
【0058】
この時、前記ホールは、前記上部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッドにそれぞれ形成されるが、陽極パッドに形成されたホールと陰極パッドに形成されたホールとの距離は遠いほど好ましい。これによって、陽極パッドに形成されたホールと陰極パッドに形成されたホールとは、互いに対角線に形成されてよい。すなわち、陽極パッドまたは陰極パッドの長手方向に対して、陽極パッドに形成されたホールの中心と陰極パッドに形成されたホールの中心とを連結した線のなす角度が直角および平行でないことを意味する。より具体的には、陽極パッドまたは陰極パッドの長手方向に対して、陽極パッドに形成されたホールの中心と陰極パッドに形成されたホールの中心とを連結した線のなす鋭角は、0゜超、90゜未満であることを意味する。
【0059】
本明細書において、前記ホールの直径は、ホールに満たされる伝導性物質によってショートが発生しなければ、特に限定しないが、例えば、前記陽極パッドおよび陰極パッドの幅と等しいか、小さくてよい。
【0060】
本明細書において、前記陽極パッドのホールの中心と前記陰極パッドのホールの中心との間の距離は、0.5〜2mmであってよい。
【0061】
本明細書において、前記伝導性物質は、鉛を含むことができる。具体的には、前記伝導性物質は、ろう付けによってホールに満たされたものであってよい。
【0062】
本明細書において、前記伝導性物質は、黄銅ろう、銀ろう、洋銀ろう、マンガンろう、金ろう、鉛−スズの合金、鉛−スズ−亜鉛の合金、鉛−カドミウムの合金、亜鉛−カドミウム鉛、および鉛−スズ−ビスマス系の合金のうちのいずれか1つであってよい。
【0063】
本明細書において、前記上部軟性印刷回路基板および下部軟性印刷回路基板は、2層以上の多層構造であってよい。
【0064】
本明細書において、前記上部軟性印刷回路基板が2層以上の多層構造であれば、前記上部軟性印刷回路基板の最上層は、前記上部軟性印刷回路基板の長手方向に延びて設けられ、
前記下部軟性印刷回路基板上に前記上部軟性印刷回路基板の最上層の端部が重なるように位置することができる。
【0065】
本明細書において、前記上部軟性印刷回路基板および下部軟性印刷回路基板は、2層以上の多層構造であれば、前記軟性印刷回路基板の最上層は、外部からパワーを発光部に伝達させる電極部分の役割を果たす。
【0066】
本明細書において、前記上部軟性印刷回路基板および下部軟性印刷回路基板は、3層以上の多層構造であれば、前記軟性印刷回路基板の最上層は、外部からパワーを発光部に伝達させる電極部分の役割を果たし、前記軟性印刷回路基板の中間層は、互いに離隔している同一電極を等電位させる役割を果たし、前記軟性印刷回路基板の最下層は、発光部の電極と異方性導電フィルムで結合され、前記軟性印刷回路基板の最上層からパワーを受けて発光部に伝達する役割を果たす。
【0067】
前記軟性印刷回路基板の材料は、当技術分野における一般的な材料で使用することができ、特に限定しない。例えば、銅(Cu)に金(Au)をめっきした線を回路線として使用することができ、前記回路線を、ポリイミドフィルム(Polyimide film)を用いて外部から絶縁して通電する。
【0068】
本明細書において、「最上層」は、相対的に基板から遠い方に位置する層を意味し、前記「最下層」は、相対的に基板から近い方に位置する層を意味し、前記「中間層」は、最上層と最下層との間に位置する層を意味する。
【0069】
下部軟性印刷回路基板上に上部軟性印刷回路基板が重なると、図9に示されているように、上部軟性印刷回路基板が折り曲げられ、表示された部分が損傷することがある。
【0070】
この時、図10に示されているように、上部軟性印刷回路基板が多層構造であり、上部軟性印刷回路基板の最上層180は、前記上部軟性印刷回路基板の長手方向に延びて突出部が形成され、前記下部軟性印刷回路基板150上に前記上部軟性印刷回路基板の最上層180の端部(すなわち、突出部)が重なるように位置することができる。
【0071】
本明細書において、前記ホールは、多層構造の上部軟性印刷回路基板の最上層の端部に形成された陽極パッドおよび陰極パッドにそれぞれ形成されてよい。
【0072】
本明細書において、前記基板および軟性印刷回路基板の間に、前記軟性印刷回路基板に対応して位置した異方性導電フィルムをさらに含むことができる。
【0073】
本明細書のさらに他の実施態様は、少なくとも一側端部に軟性印刷回路基板の長手方向に突出した陽極リード端子および陰極リード端子が設けられた軟性印刷回路基板を提供する。
【0074】
図3を参照して説明すれば、前記軟性印刷回路基板100は、絶縁フィルム基材10と、前記絶縁フィルム基材に実装された陽極部20および陰極部25と、前記絶縁フィルム基材の一側端部には、互いに平行に実装された陽極パッド1および陰極パッド2と、軟性印刷回路基板の長手方向に突出した陽極リード端子5および陰極リード端子6とを含むことができる。
【0075】
本明細書において、基板と、前記基板上の周縁に位置する2以上の軟性印刷回路基板とを含み、前記軟性印刷回路基板の一側端部には、前記軟性印刷回路基板の長手方向に突出した陽極リード端子および陰極リード端子が設けられ、前記軟性印刷回路基板の他側端部には、陽極パッドおよび陰極パッドが実装され、前記軟性印刷回路基板のうちのいずれか1つの軟性印刷回路基板の端部の陽極パッドおよび陰極パッド上に、前記いずれか1つの軟性印刷回路基板に隣接するもう1つの軟性印刷回路基板の陽極リード端子および陰極リード端子がそれぞれ対応して重なり、互いに伝導性物質によって通電するものである、軟性印刷回路基板の構造体を提供する。
【0076】
図7に示されているように、前記軟性印刷回路基板100の一側端部には、前記軟性印刷回路基板の長手方向に突出した陽極リード端子5および陰極リード端子6が設けられ、前記軟性印刷回路基板の他側端部には、陽極パッド1および陰極パッド2が実装され、前記軟性印刷回路基板のうちのいずれか1つの軟性印刷回路基板の端部の陽極パッド1および陰極パッド2上に、前記いずれか1つの軟性印刷回路基板に隣接するもう1つの軟性印刷回路基板の陽極リード端子5および陰極リード端子6がそれぞれ対応して重なり、互いに伝導性物質によって通電することができる。
【0077】
本明細書において、基板と、前記基板上の周縁に互いに対向して位置し、両側端部にそれぞれ陽極パッドおよび陰極パッドが実装された一対の下部軟性印刷回路基板と、前記基板上の周縁に互いに対向して位置し、両側端部に長手方向に突出した陽極リード端子および陰極リード端子がそれぞれ設けられた一対の上部軟性印刷回路基板とを含み、
前記下部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッド上に、前記下部軟性印刷回路基板に隣接する上部軟性印刷回路基板の陽極リード端子および陰極リード端子がそれぞれ対応して重なり、互いに伝導性物質によって通電するものである、軟性印刷回路基板の構造体を提供する。
【0078】
図8に示されているように、前記下部軟性印刷回路基板150の陽極パッド1および陰極パッド2上に、前記下部軟性印刷回路基板に隣接する上部軟性印刷回路基板160の陽極リード端子5および陰極リード端子6がそれぞれ対応して重なり、互いに伝導性物質によって通電することができる。
【0079】
本明細書において、前記軟性印刷回路基板は、一字状の軟性印刷回路基板であってよい。
【0080】
本明細書において、前記軟性印刷回路基板の幅は、1〜5mmであってよい。
【0081】
本明細書において、前記軟性印刷回路基板に実装された陽極パッドおよび陰極パッドは、前記軟性印刷回路基板の長手方向に垂直な方向に互いに平行に実装されてよい。
【0082】
本明細書において、前記伝導性物質は、ろう付けによって形成されてよい。
【0083】
本明細書において、前記ろう付けに使用されるろうは、黄銅ろう、銀ろう、洋銀ろう、マンガンろう、金ろう、鉛−スズの合金、鉛−スズ−亜鉛の合金、鉛−カドミウムの合金、亜鉛−カドミウム鉛、および鉛−スズ−ビスマス系の合金のうちのいずれか1つであってよい。
【0084】
本明細書において、前記軟性印刷回路基板は、2層以上の多層構造であってよい。
【0085】
本明細書において、前記陽極リード端子および陰極リード端子は、前記軟性印刷回路基板の最外郭層の端部に前記軟性印刷回路基板の長手方向に突出することができる。
【0086】
図10に示されているように、上部軟性印刷回路基板が多層構造であり、前記陽極リード端子および陰極リード端子は、上部軟性印刷回路基板の最上層180の端部に前記軟性印刷回路基板の長手方向に突出することができる。この時、前記陽極リード端子および陰極リード端子は、図10における突出部に相当し、前記下部軟性印刷回路基板150上に、前記上部軟性印刷回路基板の最上層180に設けられた前記陽極リード端子および陰極リード端子(すなわち、突出部)が重なるように位置することができる。
【0087】
本明細書において、前記基板および軟性印刷回路基板の間に、前記軟性印刷回路基板に対応して位置する異方性導電フィルムをさらに含むことができる。
【0088】
本明細書において、軟性印刷回路基板の構造体の製造方法は、1)基板上の周縁に2以上の軟性印刷回路基板を設けるステップと、2)前記軟性印刷回路基板のうちの互いに隣接するものを、ろう付けおよびワイヤボンディングのうちのいずれか1つ以上の方法で通電させるステップとを含むことができる。
【0089】
本明細書において、「基板上の周縁」は、基板の一側面のうちの縁または外角部分を意味する。
【0090】
本明細書において、「互いに隣接」するとは、いずれか1つの軟性印刷回路基板ともう1つの軟性印刷回路基板とが互いに近くにあることを意味し、具体的には、互いに重畳すること(すなわち、重なること)、互いに当接したこと、および互いに離隔することを含む。
【0091】
前記ろう付けの方法は、当技術分野で知られている通常の方法を使用しており、これを限定しない。
【0092】
前記ワイヤボンディングの方法は、当技術分野で知られている通常の方法を使用しており、これを限定しない。
【0093】
本明細書において、前記軟性印刷回路基板は、一字状の軟性印刷回路基板であってよい。
【0094】
本明細書において、前記2以上の軟性印刷回路基板は、4つの一字状の軟性印刷回路基板を含むことができる。
【0095】
本明細書において、基板が四角形の場合には、基板上の周縁、すなわち、縁に一辺あたり1つの一字状の軟性印刷回路基板を配置することができる。この場合、計4つの一字状の軟性印刷回路基板が基板の各辺に設けられる。
【0096】
この時、四角形の基板の4つの辺に設けられた軟性印刷回路基板の端部は、それぞれ互いに重畳するか、互いに離隔して配置されてよい。
【0097】
本明細書において、前記軟性印刷回路基板の幅は、1〜5mmであってよい。
【0098】
本明細書において、前記ろう付けの幅は、0.1〜2mmであってよい。
【0099】
本明細書において、前記ろう付けに使用されるろうは、黄銅ろう、銀ろう、洋銀ろう、マンガンろう、金ろう、鉛−スズの合金、鉛−スズ−亜鉛の合金、鉛−カドミウムの合金、亜鉛−カドミウム鉛、および鉛−スズ−ビスマス系の合金のうちのいずれか1つであってよい。
【0100】
本明細書において、前記ワイヤボンディングに使用されるワイヤの直径は、0.1〜2mmであってよい。
【0101】
本明細書において、前記1)ステップの前に、前記基板上に、前記軟性印刷回路基板に対応する位置に異方性導電フィルムを設けるステップを追加することができる。
【0102】
具体的には、基板上の周縁に異方性導電フィルムを設けた後、前記異方性導電フィルム上に2以上の軟性印刷回路基板を設ける。以後、前記軟性印刷回路基板のうちの互いに隣接するものを、ろう付けおよびワイヤボンディングのうちのいずれか1つ以上の方法で通電させることができる。
【0103】
図11に示されているように、具体的には、基板上の周縁に異方性導電フィルムを設けた後、前記異方性導電フィルム上に2以上の軟性印刷回路基板を設ける。以後、前記軟性印刷回路基板のうちの互いに隣接するものを、ろう付けおよびワイヤボンディングのうちのいずれか1つ以上の方法で通電させることができる。
【0104】
本明細書において、前記2以上の軟性印刷回路基板は、互いに重畳しないものであってよい。すなわち、前記2以上の軟性印刷回路基板が互いに重ならなくてよい。
【0105】
本明細書において、前記2以上の軟性印刷回路基板は、互いに離隔することができる。すなわち、前記2以上の軟性印刷回路基板が互いに一定間隔で離れた状態であってよい。
【0106】
この時、前記軟性印刷回路基板の間の隔離距離は、0mm超、1mm以下であってよい。
【0107】
本明細書において、前記2以上の軟性印刷回路基板は、陽極パッドおよび陰極パッドが実装されており、
前記2)ステップにおいて、前記軟性印刷回路基板の互いに隣接する端部に実装された陽極パッドおよび陰極パッドを、ろう付けおよびワイヤボンディングのうちのいずれか1つ以上の方法で互いに通電させることができる。
【0108】
この時、前記軟性印刷回路基板の互いに隣接する端部に実装された陽極パッドおよび陰極パッドを互いに通電させる時、陽極パッドは陽極パッド同士にろう付けおよびワイヤボンディングのうちのいずれか1つ以上の方法で連結して電流を通すようにし、陰極パッドは陰極パッド同士にろう付けおよびワイヤボンディングのうちのいずれか1つ以上の方法で連結して電流を通すようにすることを意味する。
【0109】
本明細書において、前記軟性印刷回路基板の端部に位置する陽極パッドおよび陰極パッドは、互いに平行に実装されてよい。この時、前記陽極パッドおよび陰極パッドが実装された方向は、軟性印刷回路基板の端部に位置しながら、陽極パッドおよび陰極パッドが互いに平行であれば、特に限定されない。
【0110】
本明細書において、前記軟性印刷回路基板の前記軟性印刷回路基板の両側端部に位置する陽極パッドおよび陰極パッドは、互いに平行に実装されてよい。この時、一側端部に位置する陽極パッドおよび陰極パッドが実装された方向と、他側端部に位置する陽極パッドおよび陰極パッドが実装された方向と一致するか、互いに異なっていてよい。
【0111】
本明細書において、前記2以上の軟性印刷回路基板のうちのいずれか1つの軟性印刷回路基板の端部に互いに平行に実装された陽極パッドおよび陰極パッドと、前記いずれか1つの軟性印刷回路基板に隣接するもう1つの軟性印刷回路基板の端部に互いに平行に実装された陽極パッドおよび陰極パッドとは、前記ろう付け部およびワイヤボンディング部のうちのいずれか1つ以上によってそれぞれ通電することができる。
【0112】
本明細書において、前記軟性印刷回路基板の一側端部に位置する陽極パッドおよび陰極パッドは、前記軟性印刷回路基板の長手方向に互いに平行に実装され、
前記軟性印刷回路基板の他側端部に位置する陽極パッドおよび陰極パッドは、前記軟性印刷回路基板の長手方向に垂直な方向に互いに平行に実装されてよい。
【0113】
本明細書において、前記2)ステップにおいて、前記2以上の軟性印刷回路基板のうちのいずれか1つの軟性印刷回路基板の端部に軟性印刷回路基板の長手方向に実装された陽極パッドおよび陰極パッドと、前記いずれか1つの軟性印刷回路基板に隣接するもう1つの軟性印刷回路基板の端部に軟性印刷回路基板の長手方向に垂直な方向に実装された陽極パッドおよび陰極パッドとを、ろう付けおよびワイヤボンディングのうちのいずれか1つ以上の方法によって互いに通電させることができる。
【0114】
本明細書において、前記1)ステップは、前記基板の縁に互いに対向して位置し、陽極パッドおよび陰極パッドが実装された一対の下部軟性印刷回路基板と、
前記基板の縁に互いに対向し、前記下部軟性印刷回路基板上に一部が重なるように位置し、陽極パッドおよび陰極パッドが実装された一対の上部軟性印刷回路基板とを設けるステップであり、
前記2)ステップは、前記上部軟性印刷回路基板中の、前記下部軟性印刷回路基板と重なる部分にホールを形成し、
前記ホールにろう付けした後、前記ホールに満たされたろうによって、互いに重なった前記上部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッドと、前記下部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッドとをそれぞれ通電させるステップであってよい。
【0115】
本明細書において、前記1)ステップは、前記下部軟性印刷回路基板の端部上に前記上部軟性印刷回路基板の端部が重なるように設けることができる。
【0116】
本明細書において、前記ホールは、前記上部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッドにそれぞれ形成されてよい。
【0117】
本明細書において、前記ホールの直径は、前記陽極パッドおよび陰極パッドの幅と等しいか、小さくてよい。
【0118】
本明細書において、前記陽極パッドのホールの中心と前記陰極パッドのホールの中心との間の距離は、0.5〜2mmであってよい。
【0119】
本明細書において、前記上部軟性印刷回路基板および下部軟性印刷回路基板は、2層以上の多層構造であってよい。
【0120】
本明細書において、前記上部軟性印刷回路基板の最外郭層は、前記上部軟性印刷回路基板の長手方向に延びて設けられ、
前記下部軟性印刷回路基板上に前記上部軟性印刷回路基板の最外郭層の端部が重なるように位置することができる。
【0121】
本明細書において、前記軟性印刷回路基板の一側端部には、前記軟性印刷回路基板の長手方向に突出した陽極リード端子および陰極リード端子が設けられ、前記軟性印刷回路基板の他側端部には、陽極パッドおよび陰極パッドが実装され、
前記2)ステップにおいて、前記軟性印刷回路基板のうちのいずれか1つの軟性印刷回路基板の端部の陽極パッドおよび陰極パッド上に、前記いずれか1つの軟性印刷回路基板に隣接するもう1つの軟性印刷回路基板の陽極リード端子および陰極リード端子をそれぞれ対応させて重ね、互いにろう付けによって通電させることができる。
【0122】
本明細書において、前記1)ステップは、前記基板の縁に互いに対向して位置し、両側端部にそれぞれ陽極パッドおよび陰極パッドが実装された一対の下部軟性印刷回路基板と、
前記基板の縁に互いに対向して位置し、両側端部に長手方向に突出した陽極リード端子および陰極リード端子がそれぞれ設けられた一対の上部軟性印刷回路基板とを設けるステップであり、
前記2)ステップは、前記下部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッド上に、前記上部軟性印刷回路基板の陽極リード端子および陰極リード端子がそれぞれ対応して重なり、互いにろう付けによって通電させることができる。
【0123】
本明細書において、前記軟性印刷回路基板は、2層以上の多層構造であってよい。
【0124】
本明細書において、前記陽極リード端子および陰極リード端子は、前記軟性印刷回路基板の最外郭層の端部に前記軟性印刷回路基板の長手方向に突出することができる。
【0125】
前記軟性印刷回路基板の構造体の製造方法のうち、軟性印刷回路基板の構造体と重複する構成に関する説明は同様に引用できる。
【0126】
本明細書は、前記軟性印刷回路基板の構造体を含むディスプレイ素子を提供する。
【0127】
前記ディスプレイ素子は、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel、PDP)、タッチパネル、発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)、有機発光素子(Organic Light Emitting Diode、OLED)、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、LCD)、薄膜トランジスタ液晶表示装置(Thin FIlm Transistor−Liquid Crystal Display、LCD−TFT)、および陰極線管(Cathode Ray Tube、CRT)のうちのいずれか1つであってよい。
【0128】
本明細書は、前記軟性印刷回路基板の構造体を含む有機発光素子を提供する。
【0129】
前記有機発光素子のうち、軟性印刷回路基板の構造体と重複する構成に関する説明は同様に引用できる。
【0130】
本明細書は、画像を表示する表示部と、その外側に位置する非表示部とを含む基板と、前記非表示部に位置する2以上の軟性印刷回路基板と、前記軟性印刷回路基板のうちの互いに隣接するものを通電するろう付け部およびワイヤボンディング部のうちのいずれか1つ以上とを含む有機発光素子を提供する。
【0131】
本明細書は、前記軟性印刷回路基板は、一字状の軟性印刷回路基板であってよい。
【0132】
本明細書は、前記2以上の軟性印刷回路基板は、4つの一字状の軟性印刷回路基板を含むことができる。
【0133】
本明細書は、前記軟性印刷回路基板の幅は、1〜5mmであってよい。
【0134】
本明細書は、前記ろう付け部の幅は、0.1〜2mmであってよい。
【0135】
本明細書は、前記ろう付け部は、黄銅ろう、銀ろう、洋銀ろう、マンガンろう、金ろう、鉛−スズの合金、鉛−スズ−亜鉛の合金、鉛−カドミウムの合金、亜鉛−カドミウム鉛、および鉛−スズ−ビスマス系の合金のうちのいずれか1つを含むことができる。
【0136】
本明細書は、前記ワイヤボンディング部は、直径が0.1〜2mmのワイヤを含むことができる。
【0137】
本明細書は、前記基板および軟性印刷回路基板の間に、前記軟性印刷回路基板に対応して位置する異方性導電フィルムをさらに含むことができる。
【0138】
図12に示されているように、前記基板および軟性印刷回路基板の間に、前記軟性印刷回路基板に対応して位置する異方性導電フィルムをさらに含むことができる。
【0139】
前記異方性導電フィルムは、軟性印刷回路基板を基板に接着しながら通電する材料として使用され、前記異方性導電フィルムは、熱によって硬化される接着剤とその中に微細な導電ボールを混合させた両面テープ状態の材料で、高温の圧力を加えると、回路パターンのパッドが当接する部分の導電ボールが破壊されながら、破壊された導電ボールがパッド間の通電を行い、パッド部分以外の部分は接着剤が硬化されて互いに接着させる。このように接着された異方性導電フィルムは、厚さ方向には導電性を呈して通電させ、横方向には絶縁性を示す。
【0140】
本明細書は、前記2以上の軟性印刷回路基板は、互いに重畳しないものであってよい。
【0141】
本明細書は、前記2以上の軟性印刷回路基板は、互いに離隔することができる。
【0142】
本明細書は、前記軟性印刷回路基板の間の隔離距離は、0mm超過1mm以下であってよい。
【0143】
本明細書は、前記2以上の軟性印刷回路基板は、陽極パッドおよび陰極パッドが実装されており、
前記ろう付け部およびワイヤボンディング部は、前記軟性印刷回路基板の互いに隣接する端部にそれぞれ実装された陽極パッドおよび陰極パッドをそれぞれ通電することができる。
【0144】
本明細書は、前記軟性印刷回路基板の端部に位置する陽極パッドおよび陰極パッドは、互いに平行に実装されてよい。
【0145】
本明細書は、前記軟性印刷回路基板の一側端部に位置する陽極パッドおよび陰極パッドは、前記軟性印刷回路基板の長手方向に互いに平行に実装され、
前記軟性印刷回路基板の他側端部に位置する陽極パッドおよび陰極パッドは、前記軟性印刷回路基板の長手方向に垂直な方向に互いに平行に実装されてよい。
【0146】
本明細書は、前記2以上の軟性印刷回路基板のうちのいずれか1つの軟性印刷回路基板の端部に軟性印刷回路基板の長手方向に実装された陽極パッドおよび陰極パッドと、前記いずれか1つの軟性印刷回路基板に隣接するもう1つの軟性印刷回路基板の端部に軟性印刷回路基板の長手方向に垂直な方向に実装された陽極パッドおよび陰極パッドとは、前記ろう付け部およびワイヤボンディング部のうちのいずれか1つ以上によってそれぞれ通電することができる。
【0147】
本明細書は、前記2以上の軟性印刷回路基板は、前記非表示部に互いに対向して位置し、陽極パッドおよび陰極パッドが実装された一対の下部軟性印刷回路基板と、
前記非表示部に互いに対向し、前記下部軟性印刷回路基板上に一部が重なるように位置し、陽極パッドおよび陰極パッドが実装された一対の上部軟性印刷回路基板とを含み、
前記上部軟性印刷回路基板中の、前記下部軟性印刷回路基板と重なる部分に形成されたホールに満たされたろう付け部によって、重なった上部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッドと、下部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッドとがそれぞれ通電することができる。
【0148】
本明細書は、前記下部軟性印刷回路基板の端部上に前記上部軟性印刷回路基板の端部が重なることができる。
【0149】
本明細書は、前記ホールは、上部軟性印刷回路基板の陽極パッドおよび陰極パッドに形成されてよい。
【0150】
本明細書は、前記ホールの直径は、前記陽極パッドおよび陰極パッドの幅と等しいか、小さくてよい。
【0151】
本明細書は、前記陽極パッドのホールの中心と前記陰極パッドのホールの中心との間の距離は、0.5〜2mmであってよい。
【0152】
本明細書は、前記上部軟性印刷回路基板および下部軟性印刷回路基板は、2層以上の多層構造であってよい。
【0153】
本明細書は、前記上部軟性印刷回路基板の最外郭層は、前記上部軟性印刷回路基板の長手方向に延びて設けられ、
前記下部軟性印刷回路基板上に前記上部軟性印刷回路基板の最外郭層の端部が重なるように位置することができる。
【0154】
本明細書は、前記軟性印刷回路基板の一側端部には、前記軟性印刷回路基板の長手方向に突出した陽極リード端子および陰極リード端子が設けられ、前記軟性印刷回路基板の他側端部には、陽極パッドおよび陰極パッドが実装され、
前記軟性印刷回路基板のうちのいずれか1つの軟性印刷回路基板の端部の陽極パッドおよび陰極パッド上に、前記いずれか1つの軟性印刷回路基板に隣接するもう1つの軟性印刷回路基板の陽極リード端子および陰極リード端子がそれぞれ対応して重なり、互いにろう付け部によって通電することができる。
【0155】
本明細書は、前記非表示部に互いに対向して位置し、両側端部にそれぞれ陽極パッドおよび陰極パッドが実装された一対の下部軟性印刷回路基板と、
前記非表示部に互いに対向して位置し、両側端部に長手方向に突出した陽極リード端子および陰極リード端子がそれぞれ設けられた一対の上部軟性印刷回路基板とを含み、
前記軟性印刷回路基板のうちのいずれか1つの軟性印刷回路基板の端部の陽極パッドおよび陰極パッド上に、前記いずれか1つの軟性印刷回路基板に隣接するもう1つの軟性印刷回路基板の陽極リード端子および陰極リード端子がそれぞれ対応して重なり、互いにろう付け部によって通電することができる。
【0156】
本明細書は、前記軟性印刷回路基板は、2層以上の多層構造であってよい。
【0157】
本明細書は、前記陽極リード端子および陰極リード端子は、前記軟性印刷回路基板の最外郭層の端部に前記軟性印刷回路基板の長手方向に突出したものであってよい。
【符号の説明】
【0158】
1 陽極パッド
2 陰極パッド
5 陽極リード端子
6 陰極リード端子
10 絶縁フィルム基材
20 陽極部
25 陰極部
30 ろう付け部またはワイヤボンディング部
50 ホール
100 軟性印刷回路基板
150 下部軟性印刷回路基板
160 上部軟性印刷回路基板
180 上部軟性印刷回路基板の最上層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12