(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2の交点の下流側に配置されるインタロゲーションチャンバにおいて、前記サンプル投入チャネルの前記サンプル流体混合物の前記複数の成分を、インタロゲート及び特定するインタロゲーション装置をさらに備える、請求項1に記載のマイクロ流体チップ。
前記サンプル投入チャネルにおける前記サンプル流体混合物の流れの軌道を変位させ、前記変位されたサンプル流体混合物の流れにおける複数の選択成分を前記インタロゲーションチャンバから延びる前記複数の流出チャネルの1つに押し出すことによって、前記インタロゲーションチャンバの下流側にある前記サンプル流体混合物の前記複数の成分から前記複数の選択成分を分離する分離メカニズムをさらに備える、請求項2に記載のマイクロ流体チップ。
少なくとも1つのジェットチャンバであって、少なくとも1つの換気口によって前記ジェットチャンバに導入された複数のシース流体を含む少なくとも1つのジェットチャンバと、
前記少なくとも1つのジェットチャンバに接続される少なくとも1つのジェットチャネルであって、前記インタロゲーションチャンバにおいて前記サンプル投入チャネルに入る、少なくとも1つのジェットチャネルと、
をさらに備える、請求項3に記載のマイクロ流体チップ。
前記分離メカニズムは、前記サンプル投入チャネルの少なくとも1つの側面に配置される少なくとも1つの圧電アクチュエータアセンブリを含む、請求項4に記載のマイクロ流体チップ。
前記圧電アクチュエータアセンブリに接続される電子回路をさらに備え、前記電子回路は、前記隔膜と接触する前記圧電アクチュエータアセンブリからの抵抗力によって生成される電子信号を増幅させる、請求項7に記載のマイクロ流体チップ。
前記圧電アクチュエータアセンブリからの電気信号は、前記外部積層圧電アクチュエータアセンブリによって生成される歪みの量を示す、請求項9に記載のマイクロ流体チップ。
前記圧電アクチュエータアセンブリの複数の電極に電圧が加えられた場合、前記柔軟な隔膜は、前記複数の選択成分を前記複数の流出チャネルの1つへと逸らせるべく、前記ジェットチャンバへと撓み、前記複数のシース流体を前記ジェットチャンバから前記サンプル投入チャネルへと押し出す、請求項14に記載のマイクロ流体チップ。
前記サンプル投入チャネル及び前記第1及び第2の複数のシース流体チャネルは、前記マイクロ流体チップの1つまたは複数の平面に配置される、請求項2に記載のマイクロ流体チップ。
前記サンプル投入チャネル及び前記第1及び第2の複数のシース流体チャネルは、前記マイクロ流体チップの1つまたは複数の構造層に、または複数の構造層の間に配置される、請求項2に記載のマイクロ流体チップ。
前記第1及び第2の複数のシース流体チャネルの少なくとも1つは、前記サンプル投入チャネルが配置される平面と異なる平面に配置される、請求項20に記載のマイクロ流体チップ。
前記第1及び第2の複数のシース流体チャネルの少なくとも1つは、前記サンプル投入チャネルが配置される構造層と異なる構造層に配置される、請求項21に記載のマイクロ流体チップ。
前記インタロゲーション装置は、前記サンプル流体混合物の前記複数の成分を照射及び励起するべく、前記マイクロ流体チップの複数の構造層を通してビームを発する光源を含み、
前記ビームによって誘導され発せられた光は、対物レンズによって受容される、請求項27に記載のマイクロ流体チップ。
前記インタロゲーション装置は、前記サンプル流体混合物の前記複数の成分を照射及び励起するべく、前記マイクロ流体チップの前記複数の平面を通してビームを発する光源を含み、
前記ビームによって誘導され発せられた光は、対物レンズに受容される、請求項28に記載のマイクロ流体チップ。
前記サンプル投入チャネルにおける前記サンプル流体混合物の流れの軌道を変位させ、前記変位されたサンプル流体混合物の流れにおける複数の選択成分を前記インタロゲーションチャンバから延びる前記複数の流出チャネルの1つに押し出すことによって、前記インタロゲーションチャンバの下流側にある前記サンプル流体混合物の前記複数の成分から前記複数の選択成分を分離する分離メカニズムをさらに備え、
前記分離メカニズムは、前記サンプル投入チャネルの少なくとも1つの側面に配置される少なくとも1つの圧電アクチュエータアセンブリを含み、
前記対物レンズによって受容された前記発せられた光は、前記圧電アクチュエータアセンブリのトリガとなる電子信号に変換される、請求項30に記載のマイクロ流体チップ。
前記サンプル投入チャネルにおける前記サンプル流体混合物の流れの軌道を変位させ、前記変位されたサンプル流体混合物の流れにおける複数の選択成分を前記インタロゲーションチャンバから延びる前記複数の流出チャネルの1つに押し出すことによって、前記インタロゲーションチャンバの下流側にある前記サンプル流体混合物の前記複数の成分から前記複数の選択成分を分離する分離メカニズムをさらに備え、
前記分離メカニズムは、前記サンプル投入チャネルの少なくとも1つの側面に配置される少なくとも1つの圧電アクチュエータアセンブリを含み、
前記対物レンズによって受容された前記発せられた光は、前記圧電アクチュエータアセンブリのトリガとなる電子信号に変換される、請求項31に記載のマイクロ流体チップ。
前記サンプル流体混合物または前記複数のシース流体の1つは、圧送装置によって、前記マイクロ流体チップに圧送される、請求項1から33のいずれか1項に記載のマイクロ流体チップ。
分離されるべき前記複数の細胞は、非生存または非運動精子からの生存運動精子、性別及び他の性別分類バリエーションによって分離された精子、集団細胞から分離された複数の幹細胞、複数の精子細胞を含む複数の未標識細胞から分離された1つまたは複数の標識細胞、望ましいまたは望ましくない特性によって明確にされる、複数の精子細胞を含む複数の細胞、特定の特徴に係る核DNAにおいて分離された複数の遺伝子、複数の表面マーカに基づいて分離された複数の細胞、膜完全性または生存性に基づいて分離された複数の細胞、可能なまたは予測される再生ステータスに基づいて分離された複数の細胞、凍結生存能力に基づいて分離された複数の細胞、複数の汚染物質または破片から分離された複数の細胞、複数の損傷細胞から分離された複数の健康な細胞、プラズマ混合物の複数の白血球及び血小板から分離された複数の赤血球細胞、または、複数の任意の他の細胞成分から複数の対応する断片に分離された複数の任意の細胞の少なくとも1つを含む、請求項36に記載のマイクロ流体チップ。
前記分離されるべき複数の成分は、前記複数の流出チャネルの1つに移動させられ、複数の未選択成分は、前記複数の流出チャネルのうち他のものを通って流出する、請求項1から37のいずれか1項に記載のマイクロ流体チップ。
前記サンプル流体混合物または前記複数のシース流体の前記1つの前記マイクロ流体チップへの前記圧送を制御するコンピュータをさらに備える、請求項34に記載のマイクロ流体チップ。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、マイクロ流体チップシステムに関し、これは、マイクロ流体チップホルダに搭載されるマイクロ流体チップカセットに装填されるマイクロ流体チップを含む。
【0006】
一実施形態において、マイクロ流体チップは、複数のチャネルが配置される複数の層を含み、複数のチャネルは、分離されるべき複数の成分のサンプル流体混合物が投入されるサンプル投入チャネルと、複数のシース流体が投入され、第1の交点においてサンプル投入チャネルと交差する第1の複数のシース流体チャネルであって、複数のシース流体は、少なくとも2つの側面においてサンプル流体混合物を圧縮し、サンプル流体混合物は、層流をサンプル投入チャネルに維持しつつ、複数のシース流体によって画定される相対的により小さく、より細い流れとなる、第1の複数のシース流体チャネルと、第1の複数のシース流体チャネルと実質的に同じ寸法であり、複数のシース流体が投入され、サンプル投入チャネルより実質的に90度上及び下に向かう第2の方向において、第1の交点の下流側にある第2の交点でサンプル投入チャネルと交差する、第2の複数のシース流体チャネルであって、第2の複数のシース流体チャネルからの複数のシース流体は、サンプル流体混合物を圧縮し、サンプル流体混合物の複数の成分は、サンプル投入チャネルに層流をさらに維持しつつ、圧縮され、予め定められた方向に方向付けられる、第2の複数のシース流体チャネルと、サンプル投入チャネルから延びる複数の流出チャネルであって、複数の成分及び複数のシース流体をマイクロ流体チップから除去する複数の流出チャネルと、を含む。
【0007】
一実施形態において、マイクロ流体チップは、サンプル投入チャネルのサンプル流体混合物の複数の成分を、第2の交点の下流側に配置されるインタロゲーションチャンバにおいて、インタロゲート及び特定するインタロゲーション装置を含む。
【0008】
一実施形態において、マイクロ流体チップは、インタロゲーションチャンバの下流側にあるサンプル流体混合物の複数の成分から複数の選択成分を分離する分離メカニズムを含み、これは、サンプル投入チャネルにおけるサンプル流体混合物の流れの軌道を変位させ、変位されたサンプル流体混合物の流れにおける複数の選択成分をインタロゲーションチャンバから延びる複数の流出チャネルの1つに押し出すことによる。
【0009】
一実施形態において、マイクロ流体チップは、少なくとも1つの換気口によってジェットチャンバに導入された複数のシース流体を含む少なくとも1つのジェットチャンバと、少なくとも1つのジェットチャンバに接続される少なくとも1つのジェットチャネルであって、インタロゲーションチャンバにおいてサンプル投入チャネルに入る、少なくとも1つのジェットチャネルと、をさらに含む。
【0010】
一実施形態において、分離メカニズムは、サンプル投入チャネルの少なくとも1つの側面に配置される少なくとも1つの圧電アクチュエータアセンブリを含む。
【0011】
一実施形態において、圧電アクチュエータアセンブリは、外部積層圧電アクチュエータアセンブリである。
【0012】
一実施形態において、マイクロ流体チップは、ジェットチャンバの各々をカバーする隔膜をさらに含み、外部積層圧電アクチュエータアセンブリは、ジェットチャンバにおける複数のシース流体を、サンプル投入チャネルへと駆動し、サンプル投入チャネルにおけるサンプル流体混合物の流れの軌道を、複数の流出チャネルの1つに変位させるべく、隔膜に整合するとともにこれを変位させる。
【0013】
一実施形態において、外部積層圧電アクチュエータアセンブリは、マイクロ流体チップホルダに配置される。
【0014】
一実施形態において、マイクロ流体チップは、圧電アクチュエータアセンブリに接続される電子回路をさらに含み、電子回路は、隔膜と接触する圧電アクチュエータからの抵抗力によって生成される電子信号を増幅させる。
【0015】
一実施形態において、圧電フィルムからの電気信号は、外部積層圧電アクチュエータアセンブリによって生成される歪みの量を示す。
【0016】
一実施形態において、接触のインジケータは、圧電アクチュエータと隔膜との間に接触が形成された場合に、自動的にオンにされる。
【0017】
一実施形態において、接触が検知された場合に、電子信号は、設定閾値を超え、圧電アクチュエータアセンブリは、複数のシース流体をジェットチャンバからサンプル流体チャネルへと噴出させるべく、ジェットチャンバを圧縮する。
【0018】
一実施形態において、接触のインジケータは、光、音、触感またはこれらの任意の組み合わせを含む。
【0019】
一実施形態において、圧電アクチュエータアセンブリは、ジェットチャンバをカバーする柔軟な隔膜と、付着メカニズムによって隔膜の上面に接着される圧電材料と、を含む。
【0020】
一実施形態において、圧電アクチュエータアセンブリの複数の電極に電圧が加えられた場合、柔軟な隔膜は、複数の選択成分を複数の流出チャネルの1つへと逸らせるべく、ジェットチャンバへと撓み、複数のシース流体をジェットチャンバからサンプル投入チャネルへと押し出す。一実施形態において、ジェットチャネルは、それがサンプル投入チャネルに接続する場合にテーパ状となる。
【0021】
一実施形態において、マイクロ流体チップは、複数の流出チャネルの複数の端部に配置される複数の流出部をさらに含む。
【0022】
一実施形態において、複数の流出チャネルは、サンプル投入チャネルより寸法が増大する。
【0023】
一実施形態において、マイクロ流体チップは、複数の流出部を分離するべく、マイクロ流体チップの下端に配置される複数の切欠きをさらに含む。
【0024】
一実施形態において、サンプル投入チャネル及び複数のシースチャネルは、マイクロ流体チップの1つまたは複数の平面に配置される。
【0025】
一実施形態において、サンプル投入チャネル及び複数のシースチャネルは、マイクロ流体チップの1つまたは複数の構造層に、または複数の構造層の間に配置される。
【0026】
一実施形態において、複数のシースチャネルの少なくとも1つは、サンプル投入チャネルが配置される平面と異なる平面に配置される。
【0027】
一実施形態において、複数のシースチャネルの少なくとも1つは、サンプル投入チャネルが配置される構造層と異なる構造層に配置される。
【0028】
一実施形態において、サンプル投入チャネルは、複数のシースチャネルとの第1の交点へのエントリポイントにおいてテーパ状となる。一実施形態において、サンプル投入チャネルは、インタロゲーションチャンバに向かってテーパ状となる。
【0029】
一実施形態において、複数のシース流体チャネルは、第1の交点または第2の交点の少なくとも1つで、サンプル投入チャネルへの複数のエントリポイントにおいてテーパ状となる。
【0030】
一実施形態において、インタロゲーションチャンバは、マイクロ流体チップの複数の構造層を通って切断される開口を含み、上窓は、複数の構造層の少なくとも1つの層の開口において第1のカバーを受容するように構成され、下窓は、複数の構造層の少なくとも1つの層の開口において第2のカバーを受容するように構成される。
【0031】
一実施形態において、インタロゲーションチャンバは、マイクロ流体チップの複数の平面を通って切断される開口を含み、上窓は、マイクロ流体チップの複数の平面のうち少なくとも1つの平面の開口において第1のカバーを受容するように構成され、下窓は、マイクロ流体チップの複数の平面のうち少なくとも1つの平面の開口において第2のカバーを受容するように構成される。
【0032】
一実施形態において、インタロゲーション装置は、サンプル流体混合物の複数の成分を照射及び励起するべく、第1のカバーを通してビームを発するように構成される光源を含み、ビームによって誘導され発せられた光は、第2のカバーを通過し、対物レンズによって受容される。
【0033】
一実施形態において、インタロゲーション装置は、サンプル流体混合物の複数の成分を照射及び励起するべく、マイクロ流体チップの複数の構造層を通してビームを発するように構成される光源を含み、ビームによって誘導され発せられた光は、対物レンズによって受容される。
【0034】
一実施形態において、インタロゲーション装置は、サンプル流体混合物の複数の成分を照射及び励起するべく、マイクロ流体チップの複数の平面を通してビームを発するように構成される光源を含み、ビームによって誘導され発せられた光は、対物レンズに受容される。
【0035】
一実施形態において、対物レンズによって受容された発せられた光は、圧電アクチュエータアセンブリのトリガとなる電子信号に変換される。
【0036】
一実施形態において、サンプル流体混合物または複数のシース流体の1つは、圧送装置によって、マイクロ流体チップに圧送される。一実施形態において、外部管は、複数の流体を、マイクロ流体チップに連通させる。一実施形態において、複数の成分は、複数の細胞である。
【0037】
一実施形態において、分離されるべき複数の細胞は、非生存または非運動精子からの生存運動精子、性別及び他の性別分類バリエーションによって分離された精子、集団細胞から分離された複数の幹細胞、複数の精子細胞を含む複数の未標識細胞から分離された1つまたは複数の標識細胞、望ましいまたは望ましくない特性によって明確にされる、複数の精子細胞を含む複数の細胞、特定の特徴に係る核DNAにおいて分離された複数の遺伝子、複数の表面マーカに基づいて分離された複数の細胞、膜完全性または生存性に基づいて分離された複数の細胞、可能なまたは予測される再生ステータスに基づいて分離された複数の細胞、凍結生存能力に基づいて分離された複数の細胞、複数の汚染物質または破片から分離された複数の細胞、複数の損傷細胞から分離された複数の健康な細胞、プラズマ混合物の複数の白血球及び血小板から分離された複数の赤血球細胞、または、複数の任意の他の細胞成分から複数の対応する断片に分離された複数の任意の細胞の少なくとも1つを含む。
【0038】
一実施形態において、複数の分離成分は、複数の流出チャネルの1つに移動させられ、複数の未選択成分は、複数の流出チャネルのうち他のものを通って流出する。
【0039】
一実施形態において、マイクロ流体チップは、サンプル流体混合物または複数のシース流体の1つのマイクロ流体チップへの圧送を制御するコンピュータをさらに含む。
【0040】
一実施形態において、マイクロ流体チップは、マイクロ流体チップの開口上に配置されるCCDカメラによって取得された視野に、複数の成分を表示するコンピュータをさらに含む。
【0041】
一実施形態において、マイクロ流体チップシステムは、マイクロ流体チップホルダに搭載されるマイクロ流体チップカセットに装填されたマイクロ流体チップであって、サンプル流体をマイクロ流体チップに導入するためのサンプル投入部、及びシース流体をマイクロ流体チップに導入するための複数のシース投入部を有するマイクロ流体チップと、サンプル流体を貯留部からマイクロ流体チップのサンプル投入部に圧送し、複数のシース流体をマイクロ流体チップの複数のシース投入部に圧送する圧送メカニズムと、を含む。
【0042】
一実施形態において、流体混合物の複数の成分を方向付け及び分離する方法は、複数の成分を含むサンプル流体混合物をマイクロ流体チップのサンプル投入チャネルに投入する段階と、マイクロ流体チップの複数の第1のシース流体チャネルに複数のシース流体を投入する段階であって、複数の第1のシース流体チャネルからの複数のシース流体は、複数の第1のシース流体チャネル及びサンプル投入チャネルの第1の交点において、サンプル投入チャネルのサンプル流体混合物に合流し、複数の第1のシース流体チャネルからの複数のシース流体は、サンプル流体混合物の複数の成分をサンプル投入チャネルの中央の周りに集中させるべく、サンプル投入チャネルの一方向にサンプル流体混合物を圧縮する、段階と、マイクロ流体チップの複数の第2のシース流体チャネルに複数のシース流体を投入する段階であって、複数の第2のシースチャネルからの複数のシース流体は、第1の交点の下流側にある、複数の第2のシース流体チャネル及びサンプル投入チャネルの第2の交点において、サンプル投入チャネルのサンプル流体混合物に合流し、複数の第2のシース流体チャネルからの複数のシース流体は、複数の成分がサンプル投入チャネルを通って流れる際、幅及び深さの両方だけ、複数の成分がサンプル投入チャネルの中央に集中及び整合するように、サンプル流体混合物を、第2の交点において第2の方向にさらに圧縮し、複数のシース流体は、複数の成分がサンプル流体チャネルを通って流れる際、複数の成分を選択方向に圧縮及び方向付けるべく、複数の成分に作用する、段階と、を含む。
【0043】
このように、本発明によるいくつかの特徴が、後述されるそれらの詳細な説明がより良く理解され、当分野への本貢献がより良く理解されるべく、概説された。勿論、後述される本発明による複数の追加的特徴は、本明細書に添付された特許請求の範囲の主題を形成する。
【0044】
この点で、本発明による少なくとも一実施形態を詳細に説明する前は、本発明は、以下の説明において説明され、または複数の図面において示される複数の成分の構造及び構成の詳細に対するその用途において、限定されるものではないことを理解されたい。本発明による複数の方法及び複数の装置は、複数の他の実施形態をとり、様々な態様で実施及び実行されることが可能である。また、本明細書において用いられる語句及び用語は、以下に含まれる要約と同様に、説明目的であって、限定のためのものとみなされるべきではないことを理解されたい。
【0045】
これ自体は、当業者であれば、本開示のベースとなる概念が、本発明のいくつかの目的を実行するための他の構造、方法及びシステムを設計するための基礎として、容易に利用可能であることが理解されよう。従って、重要なことは、特許請求の範囲は、本発明による複数の方法及び複数の装置の趣旨及び範囲から逸脱しない限り、これらと均等な複数の構成を含むものとみなされることである。
【発明を実施するための形態】
【0047】
複数の例示的な実施形態を詳細に示す複数の図を参照する前に、本開示は、記載において説明されたまたは複数の図において示された詳細または方法論に限定されるものではないことを理解されたい。用語は、説明のみを目的とするものであり、限定的とみなされるべきではないことも理解されたい。同じまたは同様の部分を指すために、同じまたは同様の参照番号を、全ての図面において用いるよう図られている。
【0048】
本開示は、マイクロ流体チップデザインに関し、これは、粒子または精子のような細胞物質、及び他の粒子または細胞を、層流を用いて、様々な成分及び断片に分離するために用いられる。
【0049】
本発明の様々な実施形態は、混合物の複数の成分を分離するために、例えば、生存運動精子を非生存または非運動精子から分離すること、性別及び他の性別分類バリエーションによって精子を分離すること、複数の幹細胞を集団細胞から分離すること、望ましい/望ましくない特性を明確にして、1つまたは複数の標識細胞を複数の未標識細胞から分離すること、特定の特徴に係る核DNAの複数の遺伝子を分離すること、複数の表面マーカに基づいて複数の細胞を分離すること、膜の完全性(生存性)、可能なまたは予測される再生ステータス(受精率)、凍結生存能力等に基づいて、複数の細胞を分離すること、複数の細胞を複数の汚染物質または破片から分離すること、(骨髄抽出でのように)複数の健康な細胞を複数の損傷細胞(すなわち、癌性細胞)から分離すること、複数の赤血球細胞をプラズマ混合物の複数の白血球及び血小板から分離すること、複数の任意の細胞を複数の任意の他の細胞成分から複数の対応する断片に分離すること、を提供する。
【0050】
さらに、本開示の主題は、同様に、他の医療用途にも適している。例えば、後述される様々な複数の層流は、全血が老廃物を除去されて患者に戻される、腎臓透析処理の一部として利用可能である。さらに、本開示の様々な実施形態は、細胞、ウィルス、バクテリア、細胞小器官もしくはサブパート、球形構造、コロイド懸濁液、脂質ならびに脂質球、ゲル、非混和性粒子、割球、細胞凝集、微生物、及び他の生物学的材料の分離のような、他の生物学的または医療エリアへのさらなる適用可能性を有してもよい。例えば、本開示に係る複数の成分の分離は、(バクテリアのような)汚染物質が細胞懸濁液から除去される細胞「洗浄」を含んでもよく、医療及び食品産業の用途において特に有用たり得る。意義深いことには、先行技術である流れをベースとした技術は、本発明のように、非運動細胞成分の分離への適用を何ら認識していなかった。
【0051】
本開示の主題は、種を1つの溶液から他の溶液へと移動させることにも利用可能であり、ここでは、ろ過または遠心分離による分離は、非実用的であるか、または望ましくない。上述された複数の用途に加えて、追加的な複数の用途は、例えば、所与のサイズの複数のコロイドを、他のサイズの複数のコロイドから(研究または商業的な用途のために)分離すること、細胞、卵細胞等のような複数の粒子を洗浄する(これらが含有される媒体を有効に置換し、汚染物質を除去する)こと、または、塩及び界面活性剤の溶液からのナノチューブのような複数の粒子を、異なる塩分濃度または界面活性剤なしのもので洗浄することを含む。
【0052】
複数の種の分離の動作は、自己運動性、自己拡散性、自由落下速度、またはアクチュエータ、電磁場もしくはホログラフィック光学トラップのような外部力下での動作を含む、物体または成分の多数の物理特性によって異なることがある。分類の基になる複数の特性は、例えば、細胞運動性、細胞生存性、物体のサイズ、物体の質量、物体の濃度、物体が流れの中で互いにまたは他の物体を引きつけるまたはこれらと反発する傾向、物体の電荷、物体の界面化学、及び、特定の他の物体(すなわち、分子)がその物体に付着する傾向を含む。
【0053】
複数のマイクロ流体チップの様々な実施形態は、後述されるように、1つまたは複数のフローチャネルを利用し、これらは、複数の実質的に層流を有し、1つまたは複数の成分が特定のためにインタロゲートされ、1つまたは複数の流出部へ流出する複数の流れに分離されることを可能にする。さらに、混合物の様々な成分は、例えば、流れのメカニズムまたは光ピンセットもしくはホログラフィック光学トラップのようなさらなる分離メカニズムを用いることによって、または、磁性(すなわち、磁性ビーズの利用)によって、オンチップで分離されてもよい。本発明の様々な実施形態は、これにより、複数の成分を、連続的な閉システム内で、先行技術の方法のように損傷及び汚染の可能性なく、具体的には精子分離において定められるように、連続的に分離することを実現する。本発明の連続処理は、複数の成分を分離する際に、大幅な時間の節約をさらに実現する。
【0054】
以下の説明は、非生存または非運動精子から生存運動精子への精子分離、もしくは性別及び他の性別分類バリエーションによって精子を分離すること、または、望ましい/望ましくない特性等を明確にして、1つまたは複数の標識細胞を複数の未標識細胞から分離することを中心とするが、本発明の装置、方法及びシステムは、流体流内における蛍光技術によるインタロゲートが可能な、または、異なる流出への異なる流体流の間で操作可能な、他の種類の粒子状物質、生物質または細胞物質に拡張されてもよい。
【0055】
本主題は、
図1―5に示されるマイクロ流体チップ100及び
図6―9に示されるマイクロ流体チップホルダ200に対して詳細に説明されるが、この説明は、本明細書で説明される様々な他の実施形態またはこれらのあらゆる変形に等しく適用されることを理解されたい。
【0056】
[マイクロ流体チップアセンブリ]
図1は、マイクロ流体チップ100の例示的な実施形態である。マイクロ流体チップ100は、適切なサーモプラスチック(例えば、低自動蛍光発光ポリマ等)から、当業者に周知のように、エンボス処理または射出成形処理を通して製造され、適したサイズである。
【0057】
マイクロ流体チップ100は、複数の構造層を含み、ここには、サンプル投入チャネル、シースまたはバッファ流体チャネル、流出チャネル等として機能する複数のマイクロチャネルが配置される。複数のマイクロチャネルは、微粒子層流を収容するのに適したサイズであり、チップ100の複数の層のいずれかにおいて、本発明の目的が実現される限りにおいて、適切な長さで配置されてもよい。マイクロ流体チップ100を通る望ましい流速は、圧送メカニズム、複数のマイクロチャネルの様々な位置に狭小部を設けること、及び/または、複数の障害物もしくは複数の仕切りを複数のマイクロチャネル内に設けることによって、チップ100内のマイクロチャネルの適切な寸法を維持しつつ、チップ100への予め定められた導入流速によって制御されてもよい。
【0058】
複数の投入部が、マイクロ流体チップ100に設けられ、これらは、複数のマイクロチャネル/複数のチャネルへのアクセスを提供する。一実施形態において、
図1及び
図2Aから
図2Cに示されるように、サンプル投入部106は、サンプル流体混合物120(
図4―5参照)の複数の成分160のサンプルを、貯留源(
図9参照)からマイクロ流体チップ100のサンプル投入チャネル164Aに導入するために用いられる。マイクロ流体チップ100は、シースまたはバッファ流体を導入するための少なくとも1つのシース/バッファ投入部(一実施形態において、シース/バッファ投入部107、108)をさらに含む。一実施形態において、シース/バッファ投入部107及びシース/バッファ投入部108を含む2つのシース/バッファ投入部がマイクロ流体チップ100にあり、これらは両方とも、サンプル投入部106近傍に配置され、これらは両方とも、シースまたはバッファ流体をマイクロ流体チップ100に導入する。シースまたはバッファ流体は、マイクロ流体の技術分野において周知であり、一実施形態において、流体混合物の複数の成分160(すなわち、複数の精子細胞)の生存性を維持するために、当技術分野において周知の栄養分を含有してもよい。シース/バッファ投入部107、108の位置は、異なってもよく、これらは、チップ100の同じまたは異なる構造層にある複数のマイクロチャネルにアクセスしてもよい。
【0059】
一実施形態において、充填孔または換気口121、122が、封止されていない場合には、シースまたはバッファ流体をジェットチャンバ130、131(後述)に導入するために用いられてもよい。
【0060】
一実施形態において、主チャネル164(
図2A参照)から延びる複数の流出チャネルは、マイクロ流体チップ100を通って流れた、分離成分160及び/またはシースまたはバッファ流体を含む流体を除去するために設けられる。一実施形態において、
図1及び
図2Aから
図2Cに示されるように、左側流出チャネル140、中央流出チャネル141及び右側流出チャネル142を含む3つの流出チャネル140―142がある。左側流出チャネル140は、第1の流出部111において終端し、中央流出チャネル141は、第2の流出部112において終端し、右側流出チャネル142は、第3の流出部113において終端する。しかしながら、流出部の数は、流体混合物120から分離されるべき成分160の数に応じて、少なくてもよく、多くてもよい。
【0061】
一実施形態において、直線状の端部の代わりに、必要な場合には、複数の切欠きまたは凹部146が、複数の流出部(すなわち、流出部111―113)を分離し、外部管等を取り付けるために、マイクロ流体チップ100の下端に配置される。第1の流出部111、第2の流出部112及び第3の流出部113は、インタロゲーションチャンバ129(
図2A−4参照)から発する流出チャネル140―142を介して到達される。
【0062】
一実施形態において、マイクロ流体チップ100は、複数のマイクロチャネルが配置される複数の構造層を有する。複数のチャネルは、1つまたは複数の層に、または複数の層の間に配置されてもよい。一実施形態において、
図1に示されるように、例として、4つの構造的プラスチック層101―104が、マイクロ流体チップ100を備えるものとして示される。しかしながら、当業者であれば、より少ないまたは追加の層が用いられてもよく、本発明の目的が実現される限り、複数のチャネルが、複数の層のいずれに配置されてもよいことは承知であろう。
【0063】
任意の望ましい形状のガスケットまたはOリングが、マイクロ流体チップ100とマイクロ流体チップホルダ200(
図6参照)との間に固い封止を維持するべく設けられてもよい。ガスケットの場合、これは、望ましいように、任意の構成または材料(すなわち、ゴム、シリコン等)の単一のシートまたは複数の成分であってもよい。一実施形態において、
図1に示されるように、第1のガスケット105は、マイクロ流体チップ100の1つの端部に配置され、層104と結合し、または(エポキシを用いて)これに接着される。複数の孔144は、第1のガスケット105に設けられ、サンプル投入部106、シース/バッファ投入部107、シース/バッファ投入部108及び換気口121、122へのアクセスを提供するべく、これらと整合するように構成される。
【0064】
一実施形態において、第2のガスケット143は、第1のガスケット105の反対側のマイクロ流体チップ100の他の端部に配置され、上構造層104と結合し、または(エポキシを用いて)これに接着される。第2のガスケット143は、マイクロ流体チップホルダ200(
図6参照)におけるマイクロ流体チップ100の封止、安定化またはバランス維持を助けるように構成される。
【0065】
一実施形態において、複数の孔及び複数のポスト145は、チップ加工中に複数の層(すなわち、層101―104)を固定及び整合させるべく、マイクロ流体チップ100における様々な便利な位置に配置される。
【0066】
一実施形態において、複数の成分160を含むサンプル流体混合物120は、サンプル投入部106に導入され、流体混合物120は、主チャネル164を通ってインタロゲーションチャンバ129(
図2A、4および5参照)に向かって流れる。シースまたはバッファ流体163は、シース/バッファ投入部107、108に導入され、それぞれチャネル114、115および116、117を通って主チャネル164へと流れ、複数の流出チャネル140―142を通って流出する前にインタロゲーションチャンバ129へと向かう。
【0067】
一実施形態において、チャンバ130、131が製造中にシースまたはバッファ流体163で充填されていない場合に、シースまたはバッファ流体163は、マイクロ流体チップ110の製造後にチャンバ130、131を充填するべく、換気口121、122を通ってジェットチャンバ130、131に導入されてもよい。上述されたように、用いられるシースまたはバッファ流体163は、マイクロ流体の当業者に周知である。
【0068】
一実施形態において、主チャネル164からの流体混合物120は、チャネル114、115からのシースまたはバッファ流体163と、マイクロ流体チップ100の同じ平面の交点161において合流する。一実施形態において、チャネル116、117からのバッファ流体163は、混ぜ合わされた流体混合物120及び第2の交点162の下流側にある第1の交点161からのシースまたはバッファ流体163に合流する。一実施形態において、チャネル114、115は、本発明の目的を達成するために望ましい流速が実現される限りにおいて、チャネル116、117と実質的に同じ寸法である。
【0069】
一実施形態において、チャネル114―117、123、124、140―142、125a、125b、126a、126b、127、128は、実質的に同じ寸法を有してもよいが、しかしながら、当業者であれば、本発明の目的を達成するために望ましい流速が実現される限りにおいて、マイクロ流体チップ100の複数のチャネルのいずれかまたは全てのサイズが、異なる寸法(すなわち、50から500ミクロンの間)であってもよいことは承知であろう。
【0070】
一実施形態において、マイクロ流体チップ100のチャネル114―117、123、124、140―142、125a、125b、126a、126b、127、128は、寸法が異なってもよいだけではなく、複数のチャネルを通る流体の流れを制御するべく、チップ100の複数の他のチャネルへのエントリポイントにおいてテーパ状の形状を有してもよい。例えば、主チャネル164は、交点161(
図5B参照)へのエントリポイントにおいて、交点161へのサンプル120の流れを制御し、その速度を上げるためにテーパ状であってもよく、チャネル114、115からのシースまたはバッファ流体163が、(テーパ状のチャネル164がチャネル164Aに合流する位置に応じて)全ての側面でない場合には少なくとも2つの側面において、第1の方向(すなわち水平)にサンプル流体混合物120を圧縮することを可能にしてもよい。つまり、サンプル流体混合物120は、チャネル164Aの層流を維持しつつ、シースまたはバッファ流体163によって画定されまたは囲まれた、相対的により小さく、より細い流れとなる。しかしながら、当業者であれば、本発明の目的が得られる限りにおいて、交点161に入る主チャネル164が、長方形または円形チャネルのような任意の物理的構成たり得ることは承知であろう。
【0071】
例示的な一実施形態において、チャネル116、117の少なくとも1つは、マイクロ流体チップ100において、チャネル164が配置される層とは異なる構造層に配置される。例えば、シースまたはバッファ流体163が交点162において流体混合物120に合流する場合、チャネル116、117が(層102にある)他のチャネル164および114、115と異なる平面にあるように、チャネル116は、層103に配置されてもよく、チャネル117は、層101(
図1参照)に配置されてもよい。一実施形態において、主チャネル164は、層102、103の間に配置されるが(
図3参照)、しかしながら、当業者であれば、チャネル114―117、164、123、124、140―142、125a、125b、126a、126b、127、128等が任意の層に、または任意の2つの層の間に配置され得ることは承知であろう。さらに、チャネル114―117、164、123、124、140―142、125a、125b、126a、126b、127、128等は、複数の図に示されるように例示的な複数の実施形態において説明されるが、当業者であれば、本発明の説明される特徴が実現される限りにおいて、チップ100の複数のチャネルの特定の構成またはレイアウトが、任意の望ましい構成であってもよいことは承知であろう。
【0072】
一実施形態において、チャネル116、117のシースまたはバッファ流体は、層101―103において切断される複数の孔を介して、交点162の上及び下の実質的に垂直位置において、流体混合物に合流する。チャネル116、117からのシースまたはバッファ流体は、流体混合物120の複数の成分160が圧縮または押し潰され、選択されたまたは望ましい方向(下記参照)に方向付けされるように、チャネル164Bの層流をさらに維持しつつ、流体混合物120の流れをチャネル164Bに対して垂直に圧縮する。
【0073】
一実施形態において、
図1及び
図2Aから
図2Cに示されるように、チャネル114、115および116、117は、サンプル投入部106によって画定された中央のポイントに対して互いに部分的に同軸となるように図示される。つまり、一実施形態において、チャネル114、115および116、117は、主チャネル164から等距離のチャネル114、115および116、117と実質的に平行な構成で配置される。しかしながら、当業者であれば、図示された構成が、本発明の望ましい特徴を実現する限りにおいて、異なってもよいことを認識するであろう。
【0074】
さらに、一実施形態において、チャネル114、115は、好ましくは、同じ平面の交点161に、45度またはそれより小さい角度で合流し、サンプル投入チャネル164Aに平行なチャネル116、117は、異なる層から、実質的に90度の角度で交点162に合流する。しかしながら、当業者であれば、マイクロ流体チップ100の複数の層及び複数のチャネルの図示された複数の構成、複数の角度及び複数の構造的構成が、これらが本発明の望ましい特徴を実現するものである限りにおいて、異なってもよいことを理解するであろう。
【0075】
一実施形態において、交点162の下流側では、流体混合物120の複数の成分160は、チャネル164Bを通ってインタロゲーションチャンバ129に流れ、ここで、複数の成分160は、インタロゲートされる。
【0076】
一実施形態において、ステンレス鋼、真鍮、チタン、ニッケル合金、ポリマまたは望ましい弾性応答を有する他の適した材料の1つのような、適した材料で形成された柔軟な隔膜170、171(
図1参照)は、ジェットチャンバ130、131をカバーする。一実施形態において、アクチュエータは、チャネル164B及びインタロゲーションチャンバ129(
図2Aおよび2B参照)の少なくとも1つの側面に配置されることにより、隔膜170、171を機械的に変位させ、シースまたはバッファ流体163を、チャネル146Bの当該側面にあるジェットチャンバ130、131の1つから噴出させまたは押し出し、複数の成分160を、チャネル164Cからチャネル164Bの他の側面にある流出チャネル140、142の1つに押し出す。換言すると、アクチュエータは、シースまたはバッファ流体163を、ジェットチャンバ130からチャネル164Cに噴出させ、流体混合物120からの複数の目標成分を分離するべく、チャネル164Cの複数の目標成分160を、流出チャネル142に押し出す。本実施形態は、複数の目標成分160のうち1つの種類のみが分離される場合に有用である(例えば、3つの流出チャネル140―142の代わりに、2つの流出チャネル141、142のみを必要としてもよい)(
図2B参照)。
【0077】
アクチュエータは、圧電、磁力、静電、油圧または空気圧型のアクチュエータの1つであってもよい。ディスク形アクチュエータアセンブリ(すなわち、109、110)が、
図1及び
図2Aから
図2Cに示されるが、当業者であれば、必要とされる機能を実行する任意の種類または形状のアクチュエータが利用可能であることは承知であろう。
【0078】
他の実施形態において、アクチュエータは、(
図2Aに示されるように)チャネル164Bのいずれかの側面に配置されるが、他の実施形態において、(相対的に小さいサイズの)1つより多くのアクチュエータが、チャネル164Bの1つまたは複数の側面に配置され、ジェットチャネル(
図2C参照)を介してチャネル164Bに接続されてもよい。
【0079】
アクチュエータの機能の以下の説明は、
図2Aを参照してなされるが、当業者であれば、それが本発明の複数の特徴を実現する限りにおいて、チップ100上の位置に配置される任意の種類のアクチュエータが適用可能であることは承知であろう。
【0080】
一実施形態において、隔膜170、171をアクティブ化し、シースまたはバッファ流体163をチャンバ130、131からチャネル164Bに噴出させるべく、2つの外部積層圧電アクチュエータアセンブリ209、210が設けられ(
図6および7参照)、隔膜170、171と整合し、これらを作動させる。外部積層圧電アクチュエータアセンブリ209、210は、マイクロ流体チップホルダ200に配置される。積層圧電アクチュエータアセンブリ209、210の各々は、それぞれ圧電アクチュエータ219、220を含み、これらは、高共振周波数を有し、これらの各々は、シースまたはバッファ流体163をチャンバ130、131からチャネル164Cへ押し出すべく、隔膜170、171の中央位置に配置され、これらと接触する。
【0081】
マイクロ流体チップホルダ200は、当業者に公知な任意の種類であってもよく、圧電アクチュエータ219、220がマイクロ流体チップ100の隔膜170、171との一定の接触を維持し得るように、圧電アクチュエータ219、220を正確に位置決めするように構成される。例えば、一実施形態において、これは、圧電アクチュエータアセンブリ209、210の各々によって達成され、これらは、圧電アクチュエータ219、220を隔膜170、171のそれぞれに対する位置に移動させる固定可能な複数の調節ねじ201と、複数のねじ202を安定化のために隔膜170、171に対して移動させるように作用するねじ切りされた本体を有する複数のつまみねじ202と、に搭載(または適切なエポキシを用いて接着)される。圧電アクチュエータ219、220に取り付けられたスペーサ203は、それとマイクロ流体チップ100の隔膜170、171との間に実行可能な接触を可能にする。複数の調節ねじ201は、ユーザが、圧電アクチュエータ209、210の位置の調節を、マイクロ流体チップ100に対して粗いまたは微細な調節の両方を行うために可能にする。複数のつまみねじ202は、圧電アセンブリ209、210を、主チップ本体100に対して固定するように締められてもよく、圧電アクチュエータアセンブリ209、210を主チップ本体100から取り外すように緩められてもよい。
【0082】
一実施形態において、少なくとも1つの圧電アクチュエータ(209または210)は、プレート(図示せず)上に搭載され、これは、マイクロ流体チップ100の隔膜(170または171)に直交する方向に並進可能である。調節ねじ201は、ホルダ200に搭載され、ねじ201を回転させることによって、伸び縮み可能である。調節ねじ201の先端は、プレートに当接している。ねじ201が伸びると、圧電アクチュエータ209、210に沿ったプレートは、圧電アクチュエータ209、210と隔膜170、171との間で実行可能な接触が生じるように、並進動作で隔膜170、171に向かって押し出される。この方法により、圧電アクチュエータ209、210の位置決定は、圧電アクチュエータ209、210の並進のみを通して調節されるが、圧電アクチュエータ209、210が調節ねじ201に直接搭載される前述の実施形態においては、圧電アクチュエータ209、210の位置決定は、圧電アクチュエータ209、210の並進及び回転の組み合わせであり、この間に繊細な圧電アクチュエータ209、210への損傷が生じ得る。
【0083】
他の実施形態において、電子回路は、積層圧電アクチュエータアセンブリ209、210の駆動前に、これに接続される。積層圧電アクチュエータ219、220の各々が隔膜170、171のそれぞれと接触する場合、隔膜170、171からの抵抗力は、電子信号を生成する積層圧電アクチュエータ219、220に歪みを生じさせる。つまり、電子回路は、電子信号を、LED(発光ダイオード)のトリガとなる予め定められた値に増幅可能である。積層圧電アクチュエータ219、220が隔膜170、171と接触する場合、LEDは自動的にオンにされ、積層圧電アクチュエータ219、220と隔膜170、171との間に接触が生じたことを示す。この接触検知は、流体163をチャネル164Bに噴出させるべく、アクチュエータ219、220がチャンバ130、131を圧縮するのに十分な力を可能にする。
【0084】
当業者にとっては、LEDが接触インジケータの一例であることは明らかであろう。例えば、一度接触が生じて、電子信号が設定閾値を超えると、ユーザへのフィードバックが生成され、これは、以下の複数の形式、すなわち、光(すなわち、LED)、音(すなわち、ブザー)、触感(すなわち、バイブレータ)、またはこれらの任意の組み合わせのいずれであってもよい。つまり、ユーザは、接触の調節を停止し、接触を維持することができる。勿論、一実施形態において、上述された処理は、自動化されてもよい。
【0085】
代替的な実施形態において、少なくとも1つの外部積層圧電アクチュエータアセンブリの代わりに、隔膜170、171のそれぞれを変位させ(撓ませ)、ジェットチャンバ130、131のそれぞれの複数の流体をそれぞれチャネル164Cに駆動させるように、少なくとも1つの圧電アクチュエータアセンブリ109、110(
図2Aおよび4参照)を形成するべく、(当業者に周知な)圧電材料の薄膜が、少なくとも1つの隔膜170、171の上面に直接配置される。圧電材料は、付着メカニズムによって、前述された柔軟な隔膜170、171に、永久的に接着される。つまり、本実施形態において、電圧が圧電アクチュエータアセンブリの複数の電極109、110に加えられる場合、隔膜170、171全体がチャンバ130、131内へと撓み、その中の流体163をチャネル164C内へと押し出すことにより、複数の目標または選択成分160を側方の流出チャネル140、142へ向けて逸らせる。
【0086】
上述されたように、外部積層圧電アクチュエータアセンブリ209、210または圧電アクチュエータアセンブリ109、110のいずれかに対して、一実施形態において、1つの圧電アクチュエータアセンブリのみが、
図2Bに示されるように、複数の目標成分を流体混合物120から分離するべく、シースまたはバッファ流体163をジェットチャンバ130からチャネル164Cに噴出させ、チャネル164Cの複数の目標成分160を流出チャネル142に押し出すために必要とされてもよい。
【0087】
一実施形態において、圧電アクチュエータアセンブリ109、110は、ジェットチャンバ130、131のそれぞれを、例えば、層103において封止するために用いられてもよいが、当業者であれば、チャンバ130、131がシースまたはバッファ流体163で充填された後、マイクロ流体チップ100に流体の漏れを透過させないような任意の構造層であってもよいことは承知であろう。
【0088】
つまり、非常に高い流速での作用を可能にする外部積層圧電アクチュエータアセンブリ209、210によって加えられる大きい変位及び強い力と対照的に、圧電アクチュエータアセンブリ109、110は、隔膜170、171の相対的に小さい撓み変位及びそこに加わる小さい応力を考慮すると、低流速の要件を満たす。しかしながら、当業者であれば、アクチュエータアセンブリ109、110、209、210が、異なる動作速度及び流速の要件に基づいてマイクロ流体チップ100で用いられるべく独立して選択可能であることは承知であろう。
【0089】
一実施形態において、隔膜170、171の上に配置された圧電薄膜は、外部積層圧電アクチュエータアセンブリ209、210が電子信号によってトリガされて隔膜170、171のそれぞれを変位させた場合に、これらが生成する歪みまたは変位の量を判断するための歪みセンサとして作用する。圧電薄膜の直径及び厚さは、外部積層圧電アクチュエータ219、220の断面と、隔膜170、171に生成された力に応じて異なる。圧電薄膜及び隔膜170、171は、代替的な実施形態において、上述されたものと異なってもよい。
【0090】
ここで、ジェットチャンバ130、131が説明される。一実施形態において、換気口121、122は、製造後、チャンバ130、131がシースまたはバッファ流体163で充填され、換気口121、122を通して空気を排出する場合に、チャンバ130、131がその中のシースまたはバッファ流体163で封止される前に、ジェットチャンバ130、131のそれぞれ(
図2A参照)から空気を除去するために設けられる。代わりに、他の実施形態において、換気口121、122が開いたままの場合、シースまたはバッファ流体163は、製造中に行われるのでなければ、口121、122を通してチャンバ130、131に導入されてもよい。ジェットチャンバ130、131に配置されるシースまたはバッファ、または他の流体163は、チャネル114、115、116または117を通して投入されるシースまたはバッファ流体163と同じであってもよく、異なってもよい。
【0091】
一実施形態において、シースまたはバッファ流体163がジェットチャンバ130、131を充填するために用いられる場合、これらは、投入部121、122を通して投入され、それぞれチャネル123、124を通して流れ、チャネル125aおよび125bを介してジェットチャンバ130に入り、かつチャネル126aおよび126bを介してジェットチャンバ131に入ってもよい。
【0092】
一実施形態において、ジェットチャネル127は、ジェットチャンバ130から離れ、ジェットチャネル128は、ジェットチャンバ131から離れ、ジェットチャネル127、128の両方は、インタロゲーションチャンバ129(
図2A参照)に入る。ジェットチャネル127、128は、チップ100の任意の層に配置され、チャネル164Cに同じ平面の任意の角度で入ってもよい。
【0093】
一実施形態において、強い瞬間的な噴流を形成するべく、ジェットチャネル127、128は、これらが主チャネル164Cと接続する場合、テーパ状であってもよい。しかしながら、当業者であれば、ジェットチャネル127、128が、これらが本発明の説明される特徴を実現する限りにおいて、特定の角度または異なる構造を有してもよいことは承知であろう。
【0094】
一実施形態において、ジェットチャネル127、128は、隔膜170、171をそれぞれ変位させまたは撓ませ、シースまたはバッファ流体163をチャネル164Cへと噴出させまたは押し出すように作用する。しかしながら、隔膜170、171がニュートラルな(撓まない)位置に戻る場合、ジェットチャンバ130、131から生じるジェットチャネル127、128は、ジェットチャンバ130、131からチャネル164Cへの流体の正味体積が維持され、チャンバ130、131をシースまたはバッファ流体163で容易に再充填することを確実にするべく、ディフューザとして作用する。
【0095】
一実施形態において、流出チャネル140―142は、インタロゲーションチャンバ129内のチャネル164Cから発して流出部111―113に至る。上述されたように、一実施形態において、(任意のサイズまたは位置の)1つより多くのオンチップ圧電アクチュエータアセンブリ109、110または外部積層圧電アクチュエータアセンブリ209、210は、シースまたはバッファ流体163をジェットチャンバ130、131からチャネル164Cに噴出させるための追加のパワーを与えるべく、ジェットチャネル127、128の各々と接続するために用いられてもよい。一実施形態において、ジェットチャネル127、128のチャネル164Cへの入口の各々から流出チャネル140―142の各々への距離は、複数の目標成分160が望ましくない複数の成分160(さらに後述)と混合されることを防止するべく、複数の成分160間の距離より短くなければならない。一実施形態において、流出チャネル140―142の断面及び長さは、流出チャネル140―142の望ましい油圧抵抗を得るべく、予め定められた体積率(すなわち、2:1:2または1:2:1等)に維持されなければならない。
【0096】
一実施形態において、インタロゲーション装置は、チャネル116、117がチャネル164Bに入る点より下流側に配置される。一実施形態において、チャネル164Bは、インタロゲーションチャンバ129に向かってテーパ状となり、インタロゲーションチャンバ129を通る流体混合物の流れを加速する。しかしながら、当業者であれば、本発明が望ましい複数の要件に従って実行する限りにおいて、チャネル164Bがテーパ状となる必要はなく、任意の寸法及びサイズたり得ることは承知であろう。
【0097】
インタロゲーション装置は、インタロゲーションチャンバ129を通過するチャネル164Bの流体混合物の複数の成分160をインタロゲート及び特定するために用いられる。チャネル164Bは、単一の層(すなわち、層102)に配置されてもよく、複数の層(すなわち、層102、103)の間に配置されてもよいことに留意されたい。一実施形態において、インタロゲーションチャンバ129は、開口または窓149(
図3参照)を含み、これは、少なくとも最上層(すなわち、層104またはその他)においてマイクロ流体チップ100に切り込まれ、他の開口または窓152は、少なくとも最下層(すなわち、層101またはその他)においてチップ110に切り込まれる。
【0098】
一実施形態において、開口150は、層101―104を通してマイクロ流体チップに切り込まれる。一実施形態において、上窓149は、第1のカバー133を受容するように構成され、下窓152は、第2のカバー132を受容するように構成される。しかしながら、窓149、152は、任意の適した層に位置してもよく、最上/最下層にある必要はない。カバー133、132は、プラスチック、ガラスのような望ましい透過要件を有する任意の材料から生成されてもよく、さらにはレンズであってもよい。窓149、152及び開口150の相対的な直径が
図3に示されるが、これらは、製造の留意事項に従って異なってもよい。
【0099】
一実施形態において、上述された第1及び第2のカバー133、132は、インタロゲーションチャンバ129を囲むように構成される。窓149、152及びカバー133、132(
図3参照)は、インタロゲーションチャンバ129を通ってチャネル164B(
図5A参照)の流体混合物120を流れる複数の成分160が、開口150を通して見られ、流体混合物120中の励起可能成分に合致する任意の波長を有する高強度ビーム148を発するように構成される適切な光源147による作用を受けることを可能にする。レーザ147が示されるが、発光ダイオード(LED)、アーク灯等のような、成分を励起するビームを発する任意の適した他の光源が利用可能である。
【0100】
一実施形態において、355nm連続波(CW)(または準CW)レーザ147のような予め選択された波長の適切なレーザ147からの高強度レーザビーム148は、流体混合物の複数の成分160(すなわち、複数の精子細胞)を励起ために必要とされる。一実施形態において、レーザ147(
図3参照)は、層104の窓149を通して、チップ100の最上部のカバー133を通して、開口150を通して、かつ、チップ100の層101のカバー132及び窓152を通して、チップ100のインタロゲーション領域129においてチャネル164Bを通って流れる複数の成分160を照射するべく、レーザビーム148を発する。
【0101】
一実施形態において、光線148は、マイクロ流体チップ100の開口150に組み込まれる光ファイバによって、複数の成分160に供給されてもよい。
【0102】
高強度ビーム148は、複数の成分160(下記の詳細な説明を参照)と相互作用し、第1及び第2のカバー133、132を通過して、ビーム148によって誘導された発せられた光151が対物レンズ153に受容されるように、下窓152から出る。対物レンズ153は、マイクロ流体チップ100に対して任意の適した位置に配置されてもよい。インタロゲーションチャンバ129は第1及び第2のカバー133、132によって封止されるため、高強度ビーム148は、マイクロ流体チップ100に作用せず、層101―104に損傷を与えることもない。つまり、第1及び第2のカバー133、132は、高強度ビーム148及びマイクロ流体チップ材料(すなわち、プラスチック)から誘導されるフォトニックノイズによるマイクロ流体チップ100への損傷を回避する助けとなる。
【0103】
一実施形態において、対物レンズ153によって受容される発せられた光151は、光電子倍増管(PMT)またはフォトダイオード等のような光学センサ154によって、電子信号に変換される。電子信号は、アナログデジタルコンバータ(ADC)155によってデジタル化され、デジタル信号プロセッサ(DSP)ベースのコントローラ156に送信されてもよい。DSPベースのコントローラ156は、電子信号を監視し、次に、2つの圧電アクチュエータアセンブリ(109、110または209、210)のうち関連する1つを駆動するべく、2つのアクチュエータドライバ(すなわち、157a、157b)の1つを予め定められた値でトリガしてもよい。
【0104】
(
図2Aに示される)一実施形態において、複数の圧電ドライバ及び複数の圧電アクチュエータ(158a、158bまたは219、220)は、それぞれ、2つの圧電アクチュエータアセンブリ(109、110または209、210)の一部であり、インタロゲーションチャンバ129のいずれかの側面に配置される。複数の圧電アクチュエータ(109、110または219、220)に送信されるトリガ信号は、複数の選択成分が検出された場合に、特定の圧電アクチュエータアセンブリ(109、110、209、210)をアクティブ化するべく、センサ生信号によって決定される。
【0105】
接着された圧電アクチュエータアセンブリ109、110を有する実施形態において、隔膜170、171の厚さは、異なってもよく、チップ100のアクチュエータアセンブリ109、110を通して、複数の電線を介して加えられる電圧に応じて異なる。電子信号が電子回路を通して複数のアクチュエータアセンブリ(すなわち、109、110)に直接送信される場合、隔膜170、171は、撓み、チャンバ130、131の圧力を変化(増大)させる。
【0106】
複数の圧電アクチュエータアセンブリ(109、110または209、210)の少なくとも1つは、インタロゲーション後に複数の成分160が開口150を離れてインタロゲーションエリア129に向かうため、チャネル164Cの流体混合物の複数の望ましい成分160に作用するために用いられる。アクチュエータドライバ157b及び圧電アクチュエータアセンブリ110は、
図4に示されていないが、アクチュエータドライバ157b及び圧電アクチュエータアセンブリ110の動作及び構成は、アクチュエータドライバ157a及び圧電アクチュエータアセンブリ109のものと同じである。つまり、圧電アクチュエータ157bは、チャネル164Cの流れの複数の成分160を、右の流出チャネル142へ、及び第3の流出部113へ向けて逸らせるように作用する。同じ動作は、圧電アクチュエータアセンブリ110に適用され、これは、シースまたはバッファ流体163をジェットチャンバ131からジェットチャネル128を介して噴出させ、複数の目標または選択成分160を左の流出チャネル140及び第3の流出部113へ向けて逸らせる。
【0107】
代替的な実施形態において、圧電アクチュエータアセンブリ106A(すなわち、圧電アクチュエータアセンブリ同様の、適したサイズの109、110圧電ディスク。
図2C参照)または適した圧送システム(
図9参照、例えば、後述のもの)が、チャネル164のサンプル流体120を交点161に向けて圧送するために用いられる。サンプル圧電アクチュエータアセンブリ106Aは、サンプル投入部106に配置される。サンプル流体混合物120を主チャネル164に圧送することによって、制御の手段は、複数の成分160が主チャネル164に入る際に、これらの間により制御された関係が形成され得るように、その中の複数の成分160のスペースをとることに関して形成されてもよい。
【0108】
圧電アクチュエータアセンブリ109、110が用いられない場合、複数の(目標)成分160は、主チャネル164から中央流出チャネル141へ、及び第2の流出部112へと進み、シースまたはバッファ流体163は、流出チャネル140、142を通って、それぞれ流出部110、112へと進む。
【0109】
一実施形態において、流出チャネル140―142は、複数の分離成分160の濃縮についての流出率が関連するチャネルを通して増大するように、チャネル164Cからインタロゲーションチャンバ129を離れて、寸法を増大させる。
【0110】
[チップの動作]
一実施形態において、マイクロ流体チップ100は、滅菌状態で提供され、1つまたは複数の溶液(すなわち、シースまたはバッファ流体163)とともに用意されてもよく、または、複数の公知の方法に従って、マイクロ流体チップ100をドレーンすること、または、シースまたはバッファ流体153もしくは他の複数の溶液をマイクロ流体チップ100を通して流すことのいずれかによって、任意の複数の流体もしくは複数の材料から浄化されてもよい。一度マイクロ流体チップ100が用意され、ジェットチャンバ130、131がシースまたはバッファ流体163で充填されると、製造時または(上述されたように)その後のいずれかにおいて、換気口121、122は、封止される。上述されたように、他の実施形態において、換気口121、122は、動作中に追加のシースまたはバッファ流体163がチャンバ130、131に加えられるように、開いたままであってもよい。
【0111】
一実施形態において、上述されたように、分離されるべき複数の成分160は、例えば、生存運動精子を非生存または非運動精子から分離すること、性別及び他の性別分類バリエーションによって精子を分離すること、複数の幹細胞を集団細胞から分離すること、複数の望ましい/望ましくない特性を明確にして、1つまたは複数の標識細胞を複数の未標識細胞から分離すること、異なる望ましい複数の特性を有する複数の精子細胞、特定の特徴に係る核DNAの遺伝子を分離すること、複数の表面マーカに基づいて複数の細胞を分離すること、膜完全性(生存性)、可能なまたは予測される再生ステータス(受精率)、凍結生存能力等に基づいて複数の細胞を分離すること、複数の汚染物質または破片から複数の細胞を分離すること、複数の損傷細胞(すなわち、癌性細胞)を(骨髄抽出におけるように)から複数の健康な細胞を分離すること、プラズマ混合物の複数の白血球及び血小板からの複数の赤血球細胞、複数の任意の他の細胞成分から対応する断片に複数の任意の細胞を分離すること、複数の損傷細胞または複数の汚染物質または破片、または分離されることが望ましい複数の任意の他の生物学的材料を含む。複数の成分160は、複数のリンカー分子で処理もしくは被覆され、または蛍光または発光標識分子に組み込まれる、複数の細胞または複数のビーズであってもよい。複数の成分160は、サイズ、形状、材料、触感等のような様々な物理的または化学的特性を有してもよい。
【0112】
一実施形態において、複数の成分160の異種集団は、同時に測定されてもよく、ここで、各成分160は、同様の量における異なる量または型について検査(例えば、多重化測定)され、または、複数の成分160は、標識(例えば、蛍光)、画像(サイズ、形状、異なる吸収、散乱、蛍光、発光特性、蛍光または発光を発する統計、蛍光または発光の減衰期間)、及び/または粒子位置等に基づいて検査及び明確化されてもよい。
【0113】
一実施形態において、本発明による成分分類システムの2段階集中化方法は、
図5Aに示されるように、複数の成分160を、インタロゲーションチャンバ129におけるインタロゲーションのためのために、チャネル164Bに位置決めするべく用いられてもよい。
【0114】
一実施形態において、本発明の第1の集中段階は、複数の精子細胞等のような複数の成分160を含む流体サンプル120を、サンプル投入部106を通して投入することと、シースまたはバッファ流体163を、シースまたはバッファ投入部107、108を通して投入することとによって達成される。一実施形態において、複数の成分160は、蛍光を可能とするべく、かつ、検出されるべき画像分析のために、染料(例えば、ヘキスト染料)によって予め着色される。一実施形態において、シースまたはバッファ流体163は、ジェットチャンバ130、131に配置され、投入部121、122は、封止される。
【0115】
一実施形態において、
図5Aに示されるように、サンプル流体混合物120の複数の成分160は、主チャネル164を通して流れ、ランダムな向き及び位置をとる(挿入図のAを参照)。交点161において、主チャネル164を流れるサンプル混合物120は、チャネル114、115からのシースまたはバッファ流体163によって、シースまたはバッファ流体163がサンプル混合物120に合流する場合、第1の方向に(すなわち、少なくとも水平に、主チャネル164が交点161に入る位置に応じて全ての側面でない場合、少なくとも流れの両側で)圧縮される。結果として、複数の成分160は、チャネル164の中央周りに集中し、チャネル164Aの深さにわたって薄片に圧縮されてもよい。チャネル164Aに至る交点161は、集中領域である。つまり、交点161において、サンプル120がチャネル114、115からのシースまたはバッファ流体163によって、チャネル164Aの中央に向かって圧縮されると、複数の成分160(すなわち、複数の精子細胞)は、チャネル164の幅の中央に向かって移動する。
【0116】
一実施形態において、本発明は、第2の集中化段階を含み、ここで、複数の成分160を含むサンプル混合物120は、シースまたはバッファ流体163によって、交点162においてチャネル116、117から入る第2の方向(すなわち、上から下への垂直方向)から、さらに圧縮される。チャネル164Bに至る交点162は、第2の集中領域である。チャネル116、117から交点162への複数の入口は長方形として示されるが、当業者であれば、任意の他の適切な構成(すなわち、テーパ、円)が用いられてもよいことを理解するであろうことに留意されたい。チャネル116、117のシースまたはバッファ流体163(チャネル164A―Bからマイクロ流体チップ100の異なる層に配置され得る)は、幅及び深さの両方(すなわち、水平及び垂直)だけチャネル164Bの中央の複数の成分160を整合させるべく、これらがチャネル164Bに沿って流れる際に、異なる平面においてチャネル164A―Bに入る。
【0117】
つまり、本発明の第2の集中化段階を有する一実施形態において、サンプル混合物120は、チャネル116、117に入る垂直のシースまたはバッファ流体163によって再び圧縮され、サンプル120の流れは、
図5Aに示されるように、チャネル164Bの深さの中央に集中し、複数の成分160は、ほぼ一列形式でチャネル164Bの中央に沿って流れる。
【0118】
一実施形態において、複数の成分160は、複数の精子細胞160であり、パンケーキ型または平坦な涙形の頭であることから、複数の精子細胞160は、第2の集中化段階を受けると、すなわち、光線148(
図5A参照)の方向に垂直なこれらの複数の平坦面により、予め定められた方向に自らを再方向付けする。つまり、複数の精子細胞160は、2段階集中化処理を通りつつ、これらの体の向きについて優先傾向を確立する。具体的には、複数の精子細胞160は、これらの平坦な体が圧縮方向に垂直であることによって、より安定する傾向がある。そこで、シースまたはバッファ流体163の制御により、ランダムな向きで開始する複数の精子細胞160は、ここで、均一な向きを実現する。つまり、複数の精子細胞160は、チャネル164Bの中央において一列形式をなすのみならず、これらは、第2の集中化段階における圧縮方向に直交するこれらの平坦面によって均一な向きをさらに実現する。
【0119】
つまり、サンプル投入部106に導入された全成分160は、上述されたように他の種類の細胞または他の材料等であってもよいが、複数の成分160がチャネル164Bを通って一列形式で、より均一な向き(複数の成分160の種類に応じて)で移動することを可能にする2段階集中化段階を受けて、より容易な成分160のインタロゲーションを可能にする。
【0120】
一実施形態において、チャネル164Bのさらなる下流側で、複数の成分160は、光源147を用いて、インタロゲーションチャンバ129の開口150において、カバー132、133を通して検出される。光源147は、光線148を発し(光ファイバを介してもよい)、これは、開口150においてチャネル164Cの中央に集中する。一実施形態において、複数の精子細胞160のような複数の成分160は、複数の集中流(すなわち、サンプル流120も作用するシースまたはバッファ流体163の流れ)によって、複数の成分160の平坦面がビーム148を向くように、方向付けられる。さらに、全成分160は、これらがビーム148下を通過する際に、集中化によって一列形式で移動させられる。複数の成分160が光源147下を通過し、ビーム148の作用を受けるため、複数の成分160は、複数の望ましい成分160を示す蛍光を発する。例えば、複数の精子細胞に対して、複数のX染色体細胞は、複数のY染色体細胞とは異なる強度で蛍光を発し、または、1つの特性を有する複数の細胞は、複数の特性の異なるセットを有する複数の細胞とは異なる強度または波長の蛍光を発することがある。さらに、複数の成分160は、形状、サイズまたは任意の他の複数の明確化インジケータに対して見られ得る。
【0121】
ビーム誘導蛍光の実施形態において、(
図3において)発せられた光ビーム151は、次に、対物レンズ153によって収集され、次に、光学センサ154によって電子信号に変換される。電子信号は、次に、アナログデジタルコンバータ(ADC)155によってデジタル化され、信号処理のために電子コントローラ156に送信される。電子コントローラは、DSP、マイクロコントローラユニット(MCU)、フィールドプログラマブルゲートアレー(FPGA)またはさらに中央処理装置(CPU)のような、適切な処理パワーを有する任意の電子プロセッサであってもよい。一実施形態において、DSPベースのコントローラ156は、電子信号を監視し、次に、望ましい成分160が検出された場合に、2つの圧電アクチュエータアセンブリ(圧電アクチュエータアセンブリ109、110、209、210のそれぞれの一部である109、110または219、220)の1つを駆動するべく、少なくとも1つのアクチュエータドライバ(すなわち、157aまたは157b)をトリガしてもよい。他の実施形態において、FPGAベースのコントローラは、電子信号を監視し、次に、望ましい成分160が検出された場合に、2つの圧電アクチュエータアセンブリ(圧電アクチュエータアセンブリ109、110、209、210のそれぞれの一部である109、110または219、220)の1つを駆動するべく、DSPコントローラと通信を行うか、または、少なくとも1つのアクチュエータドライバ(すなわち、157aまたは157b)を独立してトリガするべく作用する。
【0122】
つまり、一実施形態において、インタロゲーションチャンバ129のチャネル164Cにおける複数の選択されたまたは望ましい成分160は、複数の選択成分160に望ましい流出チャネル140、142に応じて、ジェットチャネル127、128の1つからの噴流またはバッファまたはシース流体163によって分離される。例示的な一実施形態において、電子信号は、複数の目標または選択成分160がジェットチャネル127、128及び主チャネル164Cの断面ポイントに到達した時点で、ドライバをアクティブ化し、外部積層圧電アクチュエータ219をトリガさせる(または、ドライバ157をアクティブ化し、アクチュエータ109をトリガさせる)。これにより、外部積層圧電アクチュエータアセンブリ209(または109)は、隔膜170に接触してこれを押し、ジェットチャンバ130を圧縮し、バッファまたはシース流体163の強い噴出をジェットチャンバ130からジェットチャネル127を介して主チャネル164Cへと押し出し、これにより、選択されたまたは望ましい成分160を流出チャネル142に押す。積層外部圧電アクチュエータアセンブリ209の性能と同様に、圧電アクチュエータアセンブリ210(または110)のトリガは、望ましい成分160を、噴出128と反対側にある流出チャネル140に押し出すことになろうことに留意されたい。
【0123】
つまり、ジェットチャネル127、128の1つから噴出したシースまたはバッファ流体163は、複数の目標または選択成分160を、チャネル164Cのこれらの通常の経路から選択されたまたは望ましいそれぞれの流出チャネル140、142の1つに向けて迂回させ、これらの複数の目標成分160を分離し、これらの流出チャネル140、142の流れを濃縮し、もしあれば未選択成分と共に流出チャネル141を通って直進し続けるサンプル流体120の流れを激減させる。つまり、圧電アクチュエータアセンブリ109、110のトリガがないということは、流体混合物120の複数の未選択成分160が、流出チャネル141を通って直進し続けることを意味する。
【0124】
一実施形態において、複数の分離成分160は、第1の流出部111または第3の流出部113の1つから、格納のために、さらなる分離のために、または、凍結保存のような処理のために、当技術分野において公知の複数の方法を用いて収集される。勿論、流出部111、113へ分離されなかった複数の成分160も、第2の流出部112から収集されてもよい。第1、第2及び第3の流出部111―113の一部は、成分濃度、pH測定、細胞カウント、電解質濃度等を検出するべく、電子的に特徴づけられてもよい。
【0125】
一実施形態において、複数の成分160(すなわち、生物学的材料)を含むサンプル120のインタロゲーションは、他の複数の方法によって達成される。つまり、マイクロ流体チップ100の一部またはその複数の流出部は、光学的にまたは視覚的に検査されてもよい。概して、複数のインタロゲーション方法は、カメラなどによる直接の視覚的画像分析を含んでもよく、直接の高照度光画像分析または蛍光画像分析を利用してもよい。あるいは、分光法、透過分光法、スペクトル画像分析、または動的光散乱もしくは拡散波分光法のような散乱のような、より高度な複数の技術が、用いられてもよい。
【0126】
いくつかの場合において、光インタロゲーション領域129は、サンプル混合物120の複数の成分に結合し、もしくはこれらに影響する複数の化学物質、または特定の材料もしくは疾病の存在下で結合する及び/または蛍光を発するように機能化される複数のビーズのような、複数の添加物と併せて用いられてもよい。これらの技術は、複数の疾病を検出するべく、または、複数の成分160を特徴づける複数の他のパラメータを検出するべく、複数の細胞濃度を測定するために用いられてもよい。
【0127】
しかしながら、他の実施形態において、蛍光が用いられない場合には、複数の偏光後方散乱方法も、用いられてもよい。複数の分光学的方法を用いて、複数の成分160は、上述されたようにインタロゲートされる。有意な結果を出し、蛍光を発したこれらの成分160(すなわち、標識による反応を示したこれらの成分160)のスペクトルは、圧電アセンブリ109、110、209、210のアクティブ化による分離のために特定される。
【0128】
一実施形態において、複数の成分160は、複数の添加物もしくはシースまたはバッファ流体163に対する当該成分の反応もしくは結合に基づいて、または、複数の成分160の自然蛍光もしくは複数の成分160に関連づけられた物質の蛍光を特定タグもしくはバックグラウンドタグとして用いることによって、または、分離のために選択された、選択されたサイズ、寸法もしくは表面特徴等を満たすことによって、特定されてもよい。
【0129】
一実施形態において、アッセイが完了すると、(電子信号を監視し、圧電アセンブリ109、110、209、210をトリガする)コンピュータ182及び/またはオペレータを介して、破棄及び収集されるべき成分160の選択がなされてもよい。
【0130】
一実施形態において、コンピュータシステム182のユーザインタフェースは、CCDカメラ183によって得られたマイクロ流体チップ100に対する視野における複数の成分160を表示するコンピュータスクリーンを含む。
【0131】
一実施形態において、コンピュータ182は、複数のポンプ(すなわち、
図9の圧送メカニズム)のような外部デバイスが、あらゆるサンプル流体120、シースまたはバッファ流体163をマイクロ流体チップ100に圧送するために用いられる場合には、これらの全てを制御し、マイクロ流体チップ100に投入される流体120、163の温度を設定するあらゆる加熱デバイスをさらに制御する。
【0132】
[チップカセット及びホルダ]
マイクロ流体チップ100は、チップホルダ200に搭載されるチップカセット212に装填される。チップホルダ200は、ホルダ200の微細な位置決定を可能とするべく、並進ステージ(図示せず)に搭載される。マイクロ流体チップホルダ200は、光線148が上述の態様で開口150において複数の成分160を妨害し得る位置に、マイクロ流体チップ100を保持するように構成される。マイクロ流体チップ100が閉位置にある場合、ガスケット層105(
図1参照)は、本体211とマイクロ流体チップ100との間で実質的に漏れのない封止を形成する。
【0133】
図6に示されるように、一実施形態において、マイクロ流体チップホルダ200は、アルミニウム合金または他の適切な金属/ポリマ材料のような、適した材料で形成され、本体211と、少なくとも1つの積層外部圧電アクチュエータ209、210とを含む。
【0134】
ホルダ200の本体211は、任意の適した形状であってもよいが、その構成は、チップ100のレイアウトに応じて異なる。例えば、積層外部圧電アクチュエータ209、210は、圧電アクチュエータ219、220の先端とマイクロ流体チップ100の隔膜170、171との間に接触が形成されるように、隔膜170、171上に配置されなければならない。ホルダ200の本体211は、複数の流体/サンプルをマイクロ流体チップ100と連通させるように、外部管(
図9参照)を受容し、これと係合するように構成される。
【0135】
これらのカセット212及びホルダ200の詳細と、チップ100をカセット212及びホルダ200に取り付けるためのメカニズムとは、何ら詳細に説明されないが、それは、当業者であれば、これらのデバイスが周知であり、本発明の複数の目的が満たされる限りにおいて、マイクロ流体チップ100を収容するような任意の構成を取り得ることは承知であろうことによる。
【0136】
図9に示されるように、一実施形態において、圧送メカニズムは、サンプル流体混合物120を貯留部233(すなわち、サンプル管)からチップ100のサンプル投入部106に圧送するための圧力を付与する加圧ガス235を有するシステムを含む。
【0137】
シースまたはバッファ流体163を中に有する折り畳み式コンテナ237は、加圧管236に配置され、加圧ガス235は、流体163が管231a、231bを介してそれぞれチップ100のシースまたはバッファ投入部107、108に供給されるように、複数の異なる流出部を有するマニホルド238に流体163を押し出す。
【0138】
圧力調整器234は、貯留部233内における気体235の圧力を調節し、圧力調整器239は、管236内における気体235の圧力を調節する。質量流量調整器232a、232bは、それぞれ管231a、231bを介して、それぞれシースまたはバッファ投入部107、108に圧送される流体163を制御する。つまり、管230、231a、231bは、複数の流体120をチップ100に初期充填するために用いられ、チップ100全体で、サンプル流体120をサンプル投入部106またはシースまたはバッファ投入部107、108に充填するために用いられてもよい。さらに、一実施形態において、管(図示せず)は、例えば、チャンバ130、131を充填するべく、流体163をマニホルド238から換気口121、122に与えてもよい。
【0139】
例示的な実施形態によれば、複数の動作、複数の段階、複数の制御オプション等のいずれかは、コンピュータメモリ、データベース等のようなコンピュータ可読媒体に格納される複数の命令によって実装されてもよい。コンピュータ可読媒体に格納された複数の命令を実行すると、複数の命令は、コンピューティングデバイスに、本明細書で説明される複数の動作、複数の段階、複数の制御オプション等のいずれかを実行させてもよい。
【0140】
本明細書で説明される複数の動作は、データ処理装置、または、1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージデバイスに格納されたもしくは他の複数のソースから受信されたデータに対する処理回路によって実行される、複数の動作として実装されてもよい。コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプトまたはコードとしても公知である)は、コンパイルまたはインタープリタ言語、宣言型または手続き型言語を含む任意の形式のプログラミング言語で書き込み可能であり、これは、スタンドアロンプログラムとして、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、オブジェクト、もしくはコンピューティング環境での使用に適した他のユニットとしての形式を含む任意の形式で配置されてもよい。コンピュータプログラムは、必要ではないが、ファイルシステムのファイルに対応してもよい。プログラムは、他の複数のプログラムまたはデータ(例えば、マークアップ言語ドキュメントに格納された1つまたは複数のスクリプト)を保持するファイルの一部に、問題のプログラム専用の単一のファイルに、または、複数の連携ファイル(例えば、1つまたは複数のモジュール、サブプログラム、もしくはコードの一部を格納する複数のファイル)に、格納されてもよい。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータで、または、1つのサイト位置するもしくは複数のサイトに分散され、通信ネットワークによって相互接続される複数のコンピュータで実行されるように、配置されてもよい。コンピュータプログラムの実行に適した複数の処理回路は、例として、汎用及び特殊目的マイクロプロセッサの両方、及び任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つまたは複数のプロセッサを含む。
【0141】
様々な要素の向きは、他の例示的な実施形態に従って異なることがあり、このような複数の変形は、本開示によって包含されることが意図されることに留意されたい。
【0142】
マイクロ流体チップの複数の構造及び複数の構成は、様々な例示的実施形態に示されるように、例示目的のみである。本開示において、いくつかの実施形態のみが詳細に説明されているが、本明細書で説明される主題の新規な教示及び利点から実質的に逸脱することなく、多くの修正(例えば、様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状及び比率、パラメータの値、搭載構成、材料の用途、色、向き等の変形)が可能である。一体的に形成されるものとして示されるいくつかの要素は、複数の部分または要素から構成されてもよく、複数の要素の位置は、反対であってもよく、またはそれ以外に異なっていてもよく、個別の要素または位置の性質または数は、変更されてもよく、または異なってもよい。あらゆる処理、論理アルゴリズムまたは方法の段階の順序または順番は、複数の代替的な実施形態に従って、異なってもよく、または、順番を変更されてもよい。他の複数の置換、複数の修正、複数の変更及び複数の省略も、様々な例示的実施形態のデザイン、動作条件及び構成において、本開示の範囲から逸脱することなく、なされてもよい。