特許第6205065号(P6205065)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6205065撮影方法、撮影装置、プログラム及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6205065
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】撮影方法、撮影装置、プログラム及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20170914BHJP
   H04N 5/235 20060101ALI20170914BHJP
   G03B 5/00 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   H04N5/232 480
   H04N5/235
   G03B5/00 L
【請求項の数】15
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-544713(P2016-544713)
(86)(22)【出願日】2015年1月22日
(65)【公表番号】特表2016-533691(P2016-533691A)
(43)【公表日】2016年10月27日
(86)【国際出願番号】CN2015071310
(87)【国際公開番号】WO2016029637
(87)【国際公開日】20160303
【審査請求日】2015年3月19日
(31)【優先権主張番号】201410429740.7
(32)【優先日】2014年8月28日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513309030
【氏名又は名称】シャオミ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】タン ミンヨン
(72)【発明者】
【氏名】リュウ フアイージュン
(72)【発明者】
【氏名】チェン タオ
【審査官】 鹿野 博嗣
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−019973(JP,A)
【文献】 特開2006−332809(JP,A)
【文献】 特開2009−244490(JP,A)
【文献】 特開2001−305417(JP,A)
【文献】 特開2002−287195(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/232
G03B 5/00
H04N 5/235
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影装置のシャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するステップと、
手ぶれ現象が存在すると、自動手ぶれ補正機能がオンされているモードと自動手ぶれ補正機能がオンされていないモードとを含む現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップと、
前記目標構成パラメーターを調整するステップとを含み、
前記手ぶれ現象が存在すると、現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップは、
手ぶれ現象が存在すると、最適化を行うか否かを通知するための最適化通知メッセージを表示するステップと、
当該最適化通知メッセージに対する確認操作を検出すると、当該処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップと、
当該最適化通知メッセージに対する無視操作を検出すると、何の最適化操作も実行しないステップと
を含むことを特徴とする撮影方法。
【請求項2】
前記現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップは、
自動手ぶれ補正機能がオンされていない場合には、前記目標構成パラメーターを前記自動手ぶれ補正機能に決定するステップを含み、
それに伴い、前記目標構成パラメーターを調整するステップは、
前記自動手ぶれ補正機能をオンするステップを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の撮影方法。
【請求項3】
前記現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップは、
自動手ぶれ補正機能がオンになった場合に、前記目標構成パラメーターがシャッタースピード、ISO感度及び絞り値の中の少なくとも1つを含むように決定するステップを含み、
それに伴い、前記目標構成パラメーターを調整するステップは、
シャッタースピードを所定のシャッタースピードまで速くするステップ、
ISO感度を所定のISO感度まで高めるステップ、及び、
絞り値を所定の絞り値まで減少させるステップ
の中の少なくとも1つのステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の撮影方法。
【請求項4】
前記シャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するステップは、
前記シャッター押しの操作を取得すると、搭載されたセンサーにより前記撮影装置のぶれ幅を取得するステップと、
前記ぶれ幅が所定の振幅より大きいか否かを判定するステップと、
前記ぶれ幅が所定の振幅より大きいと、手ぶれ現象が存在すると判定するステップと
を含むことを特徴とする請求項1に記載の撮影方法。
【請求項5】
前記シャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するステップは、
前記シャッター押しの操作を取得すると、前記現在の撮影装置のシャッタースピード及び焦点距離を取得するステップと、
前記シャッタースピードが前記焦点距離の逆数より大きいか否かを判定するステップと、
前記シャッタースピードが前記焦点距離の逆数より大きいと、手ぶれ現象が存在すると判定するステップと
を含むことを特徴とする請求項1に記載の撮影方法。
【請求項6】
前記シャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するステップは、
前記シャッター押しの操作を取得すると、焦点領域の尖鋭度を取得するステップと、
前記尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいか否かを判定するステップと、
前記尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいと、手ぶれ現象が存在すると判定するステップと
を含むことを特徴とする請求項1に記載の撮影方法。
【請求項7】
撮影装置のシャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するための判定モジュールと、
手ぶれ現象が存在すると、自動手ぶれ補正機能がオンされているモードと自動手ぶれ補正機能がオンされていないモードとを含む現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するためのパラメーター決定モジュールと、
前記目標構成パラメーターを調整するためのパラメーター調整モジュールとを含み、
前記パラメーター決定モジュールは、
手ぶれ現象が存在すると、最適化を行うか否かを通知する最適化通知メッセージを表示するための通知メッセージ表示ユニットと、
前記最適化通知メッセージに対する確認操作を検出すると、前記処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定し、当該最適化通知メッセージに対する無視操作を検出すると、何の最適化操作も実行しないための確認ユニットと
を含むことを特徴とする撮影装置。
【請求項8】
前記パラメーター決定モジュールは、自動手ぶれ補正機能がオンされていない場合には、前記目標構成パラメーターを前記自動手ぶれ補正機能に決定し、
それに伴い、前記パラメーター調整モジュールは、前記自動手ぶれ補正機能をオンする
ことを特徴とする請求項7に記載の撮影装置。
【請求項9】
前記パラメーター決定モジュールは、自動手ぶれ補正機能がオンになった場合には、前記目標構成パラメーターがシャッタースピード、ISO感度及び絞り値の中の少なくとも1つを含むように決定し、
それに伴い、前記パラメーター調整モジュールは、シャッタースピードを所定のシャッタースピードまで速くし、
前記パラメーター調整モジュールは、さらに、ISO感度を所定のISO感度まで高め、
前記パラメーター調整モジュールは、さらに、絞り値を所定の絞り値まで減少させる
ことを特徴とする請求項7に記載の撮影装置。
【請求項10】
前記判定モジュールは、
前記シャッター押しの操作を取得すると、搭載されたセンサーにより前記撮影装置のぶれ幅を取得するための第1取得ユニットと、
前記ぶれ幅が所定の振幅より大きいか否かを判定するための第1判定ユニットと、
前記ぶれ幅が所定の振幅より大きいと、手ぶれ現象が存在すると判定するための第1決定ユニットと
を含むことを特徴とする請求項7記載の撮影装置。
【請求項11】
前記判定モジュールは、
前記シャッター押しの操作を取得すると、前記現在の撮影装置のシャッタースピード及び焦点距離を取得するための第2取得ユニットと、
前記シャッタースピードが前記焦点距離の逆数より大きいか否かを判定するための第2判定ユニットと、
前記シャッタースピードが前記焦点距離の逆数より大きいと、手ぶれ現象が存在すると判定するための第2決定ユニットと
を含むことを特徴とする請求項7に記載の撮影装置。
【請求項12】
前記判定モジュールは、
前記シャッター押しの操作を取得すると、焦点領域の尖鋭度を取得するための第3取得ユニットと、
前記尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいか否かを判定するための第3判定ユニットと、
前記尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいと、手ぶれ現象が存在すると判定するための第3決定ユニットと
を含むことを特徴とする請求項7に記載の撮影装置。
【請求項13】
プロセッサと、
プロセッサにより実行される指令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、
撮影装置のシャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定し、
手ぶれ現象が存在すると、最適化を行うか否かを通知するための最適化通知メッセージを表示し、当該最適化通知メッセージに対する確認操作を検出すると、自動手ぶれ補正機能がオンされているモードと自動手ぶれ補正機能がオンされていないモードとを含む現在の撮像装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定し、当該最適化通知メッセージに対する無視操作を検出すると、何の最適化操作も実行せず、
前記目標構成パラメーターを調整する
ことを特徴とする撮影装置。
【請求項14】
プロセッサに実行されることにより、請求項1〜6のいずれか1項に記載の撮影方法を実現することを特徴とするプログラム。
【請求項15】
請求項14に記載のプログラムが記録された記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像処理分野に関し、具体的には、撮影方法撮影装置、プログラム及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
日常生活の中、多くのユーザは、カメラを使って写真を撮影する。ユーザは、美に対するニーズ(美化したい意識)が上昇することに伴い、撮影した写真のクオリティへの注目度も益々高くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、多くの場合には、装置または外部環境により制限されるため、ユーザがシャッターを押すとき、カメラぶれ(dithering)を招きやすく、カメラぶれに起因して撮影した写真の画面がぼやけて、写真のクオリティに影響してしまう。例えば、ユーザがカメラで夜景を撮影するとき、写真の画面の明るさを高めるために、カメラが遅いシャッタースピードで撮影する必要があり、この場合、ユーザの手ぶれに起因して写真の画面がぼやけやすくなる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
従来技術に存在する問題を解決するために、本開示は、撮影方法撮影装置、プログラム及び記憶媒体を提供する。技術方案は、以下の通りである。
本開示の実施の形態の第1態様によると、撮影方法を提供し、前記撮影方法は、
撮像装置のシャッター押しの操作を取得すると(シャッター押しの操作に対応して)、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するステップと、
手ぶれ現象が存在すると、現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーター(目標設定パラメーター、target configuration parameter)を決定するステップと、
前記目標構成パラメーターを調整するステップとを含む。
【0005】
前記現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップは、
自動手ぶれ補正(automatic stabilization)機能がオンされていない場合には、前記目標構成パラメーターを前記自動手ぶれ補正機能に決定するステップを含み、
それに伴い、前記目標構成パラメーターを調整するステップは、
前記自動手ぶれ補正機能をオンするステップを含む。
【0006】
前記現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップは、
自動手ぶれ補正機能がオンになった場合(オンの場合)には、前記目標構成パラメーターがシャッタースピード、ISO感度及び絞り値の中の少なくとも1つを含むように決定するステップを含み、
それに伴い、前記目標構成パラメーターを調整するステップは、
シャッタースピードを所定のシャッタースピードまで速くするステップ、
ISO感度を所定のISO感度まで高めるステップ、及び、
絞り値を所定の絞り値まで減少させるステップの中の少なくとも1つのステップを含む。
【0007】
前記手ぶれ現象が存在すると、現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップは、
手ぶれ現象が存在すると、最適化を行うか否かを通知する(催促する、prompt)ための最適化通知メッセージを表示するステップと、
当該最適化通知メッセージに対する確認操作を検出すると、当該処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップとを含む。
【0008】
前記シャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するステップは、
前記シャッター押しの操作を取得すると、搭載されたセンサーにより前記撮影装置のぶれ幅を取得するステップと、
前記ぶれ幅が所定の振幅より大きいか否かを判定するステップと、
前記ぶれ幅が所定の振幅より大きいと、手ぶれ現象が存在すると判定するステップと、を含む。
【0009】
前記シャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するステップは、
前記シャッター押しの操作を取得すると、前記現在の撮影装置のシャッタースピード及び焦点距離を取得するステップと、
前記シャッタースピードが前記焦点距離の逆数より大きいか否かを判定するステップと、
前記シャッタースピードが前記焦点距離の逆数より大きいと、手ぶれ現象が存在すると判定するステップと、を含む。
【0010】
前記シャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するステップは、
前記シャッター押しの操作を取得すると、焦点領域(合焦領域、focus area)の尖鋭度(acutance)を取得するステップと、
前記尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいか否かを判定するステップと、
前記尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいと、手ぶれ現象が存在すると判定するステップと、を含む。
【0011】
本開示の実施の形態の第2態様によると、撮影装置を提供し、前記撮影装置は、
シャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するための判定モジュールと、
手ぶれ現象が存在すると、現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するためのパラメーター決定モジュールと、
前記目標構成パラメーターを調整するためのパラメーター調整モジュールと、を含む。
【0012】
前記パラメーター決定モジュールは、自動手ぶれ補正機能がオンされていない場合には、前記目標構成パラメーターを前記自動手ぶれ補正機能に決定し、
それに伴い、前記パラメーター調整モジュールは、前記自動手ぶれ補正機能をオンする。
【0013】
前記パラメーター決定モジュールは、自動手ぶれ補正機能がオンになった場合には、前記目標構成パラメーターがシャッタースピード、ISO感度及び絞り値の中の少なくとも1つを含むように決定し、
それに伴い、前記パラメーター調整モジュールは、シャッタースピードを所定のシャッタースピードまで速くし、
前記パラメーター調整モジュールは、さらに、ISO感度を所定のISO感度まで高め、
前記パラメーター調整モジュールは、さらに、絞り値を所定の絞り値まで減少させる。
【0014】
前記パラメーター決定モジュールは、
手ぶれ現象が存在すると、最適化を行うか否かを通知するための最適化通知メッセージを表示する通知メッセージ表示ユニットと、
前記最適化通知メッセージに対する確認操作を検出すると、前記処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するための確認ユニットと、を含む。
【0015】
前記判定モジュールは、
前記シャッター押しの操作を取得すると、搭載されたセンサーにより前記撮影装置のぶれ幅を取得するための第1取得ユニットと、
前記ぶれ幅が所定の振幅より大きいか否かを判定するための第1判定ユニットと、
前記ぶれ幅が所定の振幅より大きいと、手ぶれ現象が存在すると判定するための第1決定ユニットと、を含む。
【0016】
前記判定モジュールは、
前記シャッター押しの操作を取得すると、前記現在の撮影装置のシャッタースピード及び焦点距離を取得するための第2取得ユニットと、
前記シャッタースピードが前記焦点距離の逆数より大きいか否かを判定するための第2判定ユニットと、
前記シャッタースピードが前記焦点距離の逆数より大きいと、手ぶれ現象が存在すると判定するための第2決定ユニットと、を含む。
【0017】
前記判定モジュールは、
前記シャッター押しの操作を取得すると、焦点領域の尖鋭度を取得するための第3取得ユニットと、
前記尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいか否かを判定するための第3判定ユニットと、
前記尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいと、手ぶれ現象が存在すると判定するための第3決定ユニットと、を含む。
【0018】
本開示の実施の形態の第3態様によると、撮影装置を提供し、前記撮影装置は、
プロセッサと、
プロセッサにより実行される指令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、
シャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定し、
手ぶれ現象が存在すると、現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定し、
前記目標構成パラメーターを調整する。
本開示の実施の形態の第4態様によると、プロセッサに実行されることにより、上記撮影方法を実現するプログラムを提供する。
本開示の実施の形態の第5態様によると、上記プログラムを記録した記録媒体を提供する。
【発明の効果】
【0019】
本開示の実施の形態に係る技術方案は、以下の有益な効果を有する。
本実施の形態に係る撮影方法撮影装置、プログラム及び記憶媒体は、写真を撮影するときに、手ぶれ現象が存在するか否かを判定し、手ぶれ現象が存在すると、現在の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定し、そして、当該目標構成パラメーターを調整することにより、撮影装置のぶれに起因して写真の画面がぼやけることを防ぎ、写真のクオリティを高め、撮影装置の写真撮影の成功率を向上させる。
以上の一般的な記述及び以下の詳細な記述は、例示のものに過ぎず、本開示を限定するものではないと理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
ここでの図面は、明細書の一部分として明細書全体を構成することにより、本開示に合致する実施の形態を例示するとともに、明細書を結合し本開示の原理を解釈するためのものである。
図1】一実施の形態に係る撮影方法を例示的に示すフローチャートである。
図2】一実施の形態に係る撮影方法を例示的に示すフローチャートである。
図3】一実施の形態に係る撮影装置を例示的に示すブロック図である。
図4】一実施の形態に係る撮影するための装置を例示的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本開示の目的、技術方案及び利点をより明確にするために、実施の形態及び図面を参照し、本開示について詳細に説明する。ここで、本開示の模式的な実施の形態及びその説明は、本開示を解釈するためのものであり、本開示を制限するものではない。
本開示の実施の形態は、撮影方法及び撮影装置を提供し、以下、図面を参照しながら、本開示について詳細に説明する。
【0022】
図1は、一実施の形態に係る撮影方法を例示的に示すフローチャートであり、図1に示されるように、当該撮影方法は、撮影装置に用いられ、以下のステップを含む。
ステップ101において、シャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定する。
ステップ102において、手ぶれ現象が存在すると、現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定する。
【0023】
ステップ103において、当該目標構成パラメーターを調整する。
本実施の形態に係る撮影方法において、写真を撮影するときに、手ぶれ現象が存在するか否かを判定し、手ぶれ現象が存在すると、現在の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定し、そして、当該目標構成パラメーターを調整するすることにより、撮影装置のぶれに起因して写真の画面がぼやけることを防ぎ、写真のクオリティを高め、撮影装置の写真撮影の成功率を向上させる。
【0024】
当該現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップは、自動手ぶれ補正機能がオンされていない場合には、当該目標構成パラメーターを当該自動手ぶれ補正機能に決定するステップを含む。
それに伴い、当該目標構成パラメーターを調整するステップは、当該自動手ぶれ補正機能をオンするステップを含む。
【0025】
当該現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップは、自動手ぶれ補正機能がオンになった場合には、当該目標構成パラメーターがシャッタースピード、ISO感度及び絞り値の中の少なくとも1つを含むように決定するステップを含む。
それに伴い、当該当該目標構成パラメーターを調整するステップは、
シャッタースピードを所定のシャッタースピードまで速くするステップ、
ISO感度を所定のISO感度まで高めるステップ、及び、
絞り値を所定の絞り値まで減少させるステップの中の少なくとも1つのステップを含む。
【0026】
当該手ぶれ現象が存在すると、現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップは、
手ぶれ現象が存在すると、最適化を行うか否かを通知するための最適化通知メッセージを表示するステップと、
当該最適化通知メッセージに対する確認操作を検出すると、当該処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップとを含む。
【0027】
当該シャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するステップは、
当該シャッター押しの操作を取得すると、搭載されたセンサーにより当該撮影装置のぶれ幅を取得するステップと、
当該ぶれ幅が所定の振幅より大きいか否かを判定するステップと、
当該ぶれ幅が所定の振幅より大きいと、手ぶれ現象が存在すると判定するステップと、を含む。
【0028】
当該シャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するステップは、
当該シャッター押しの操作を取得すると、現在当該撮影装置のシャッタースピード及び焦点距離を取得するステップと、
当該シャッタースピードが当該焦点距離の逆数より大きいか否かを判定するステップと、
当該シャッタースピードが当該焦点距離の逆数より大きいと、手ぶれ現象が存在すると判定するステップと、を含む。
【0029】
当該シャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するステップは、
当該シャッター押しの操作を取得すると、焦点領域の尖鋭度を取得するステップと、
当該尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいか否かを判定するステップと、
当該尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいと、手ぶれ現象が存在すると判定するステップと、を含む。
上記すべての選択可能な技術方案を任意に組み合わせることで本発明の選択可能な実施の形態を構成することができ、ここでは、説明を省略する。
【0030】
図2は、一実施の形態に係る撮影方法を例示的に示すフローチャートを示し、図に示されるように、当該撮影方法は、撮影装置に用いられ、以下のステップを含む。
ステップ201において、当該撮影装置がシャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定する。
なお、当該撮影装置は、写真を撮影するためのものであり、ユーザが当該撮影装置のシャッターを押すと、当該撮影装置は、写真を撮影する。当該撮影装置は、デジタルカメラ、一眼カメラなどのカメラ、或いは、カメラが搭載される携帯電話、タブレットPCなどのデバイスであってもよく、本実施の形態は、これを限定しない。
【0031】
本実施の形態において、写真のクオリティを保証するために、当該撮影装置がシャッター押しの操作を取得すると、写真を撮影するだけでなく、さらに、当該撮影装置において手ぶれ現象が存在するか否かを判定し、当該撮影装置において手ぶれ現象が存在すると、撮影した写真のクオリティが低く、以降に当該撮影装置がハイクオリティの写真を撮影できるように、当該撮影装置に対して最適化を行う必要がある。
【0032】
当該ステップ201は、以下のステップ201a〜201cの中の少なくとも1つのステップを含む。
ステップ201aにおいて、当該シャッター押しの操作を取得すると、搭載されたセンサーにより当該撮影装置のぶれ幅を取得し、当該ぶれ幅が所定の振幅より大きいか否かを判定し、当該ぶれ幅が所定の振幅より大きいと、手ぶれ現象が存在すると判定する。
【0033】
当該撮影装置には、重力センサーなどの、当該撮影装置のぶれ幅を取得するためのセンサーが搭載される。当該センサーは、当該撮影装置が例えば垂直方向におけるぶれ幅や、水平方向におけるぶれ幅など、各方向におけるぶれ幅をリアルタイムで取得する。撮影装置は、当該撮影装置の垂直方向におけるぶれ幅をそのまま当該撮影装置のぶれ幅としてもよく、或いは、当該撮影装置の各方向におけるぶれ幅の和を当該撮影装置のぶれ幅としてもよく、本実施の形態は、これを限定しない。
【0034】
当該撮影装置が当該シャッター押しの操作を取得すると、当該センサーにより取得されたぶれ幅を確認し、当該ぶれ幅が所定の振幅より大きいか否かを判定し、当該ぶれ幅が所定の振幅より大きいと、当該撮影装置において手ぶれ現象が存在すると判定し、一方、当該ぶれ幅が当該所定の振幅以下であると、当該撮影装置において手ぶれ現象が存在しないと判定する。
当該撮影装置は、予め所定の振幅を決定し、当該撮影装置のぶれ幅が当該所定の振幅より大きいと、当該撮影装置に手ぶれ現象が存在すると見なし、当該ぶれ幅が当該所定の振幅より小さいと、当該撮影装置において手ぶれ現象が存在しないと見なす。ここで、所定の振幅は、写真のクオリティに対する要求に応じて決められ、本実施の形態は、これを限定しない。
【0035】
ステップ201bにおいて、当該シャッター押しの操作を取得すると、現在当該撮影装置のシャッタースピード及び焦点距離を取得し、当該シャッタースピードが当該焦点距離の逆数より大きいか否かを判定し、当該シャッタースピードが当該焦点距離の逆数より大きいと、手ぶれ現象が存在すると判定する。
【0036】
当該撮影装置のシャッタースピードが大きすぎると、シャッタースピードが遅くなり、当該撮影装置の手ぶれ現象が写真にそのまま反映されて、撮影した写真の画面がぼやけてしまう。当該撮影装置のシャッタースピードが確実なシャッタースピードより小さい場合にのみ、撮影した写真のクオリティを保証することができる。また、レンズの焦点距離のが長いほど、写真の画面がぼやけやすくなる。このとき、シャッタースピードを減少させてこそ、写真の画面の鮮明さを保証できるため、当該確実なシャッタースピードを当該撮影装置の焦点距離の逆数より小さく設定する。例えば、焦点距離が50mmであると、写真の画面の鮮明さを保証するように、当該シャッタースピードを1/50sより小さく設定すべきである。
【0037】
以上のように、当該撮影装置が当該シャッター押しの操作を取得すると、現在の当該撮影装置のシャッタースピード及び焦点距離を取得し、当該シャッタースピードが当該焦点距離の逆数より大きいか否かを判定し、当該シャッタースピードが当該焦点距離の逆数より大きいと、当該撮影装置において手ぶれ現象が存在する可能性が大きいこととなり、当該撮影装置において手ぶれ現象が存在すると判定し、これにより、当該撮影装置に対して最適化を行い、当該シャッタースピードが当該焦点距離の逆数以下であると、当該撮影装置において手ぶれ現象が存在する可能性が小さいこととなり、当該撮影装置において手ぶれ現象が存在しないと判定する。
【0038】
ステップ201cにおいて、当該シャッター押しの操作を取得すると、焦点領域の尖鋭度を取得し、当該尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいか否かを判定し、当該尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいと、手ぶれ現象が存在すると判定する。
写真の尖鋭度は、写真の鮮明さ及びエッジの鋭さを反映するものであり、尖鋭度が高いほど、写真の画面がよりはっきりする一方で、尖鋭度が低いほど、写真の画面がよりぼんやりする。そのため、当該撮影装置が当該シャッター押しの操作を取得すると、焦点領域の尖鋭度を取得し、当該尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいか否かを判定し、当該尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいと、写真の焦点領域がぼけているか、または二重像(double images)が発生したと判定し、当該撮影装置において手ぶれ現象が存在すると判定し、当該ぶれ幅が当該所定の振幅以下であると、写真の画面が鮮明であると判定し、当該撮影装置において手ぶれ現象が存在しないと判定する。なお、当該撮影装置は、予め写真の画面の鮮明さに対する要求に応じて、当該所定の尖鋭度を決定してもよく、本実施の形態は、これを限定しない。
【0039】
上記ステップ201a〜201cは、当該撮影装置において手ぶれ現象が存在するか否かを判定するための3つの条件を挙げたことに注意すべきである。当該撮影装置は、上記3つの条件の中のいずれか1つを満たす場合、当該手ぶれ現象が存在すると判定するようにしてもよく、或いは、上記3つの条件の中の任意の2つを同時に満たす場合、手ぶれ現象が存在すると判定するようにしてもよく、或いは、上記3つの条件を同時に満たす場合にのみ、手ぶれ現象が存在すると判定するようにしてもよい。本実施の形態は、これを限定しない。もちろん、当該撮影装置は、当該撮影装置において手ぶれ現象が存在するか否かを判定するための条件であれば、ほかの条件を採用してもよく、本実施の形態は、これを限定しない。
【0040】
ステップ202において、当該撮影装置において手ぶれ現象が存在すると、最適化通知メッセージを表示する。
当該撮影装置手ぶれ現象が存在すると判定するステップと、まず、最適化通知メッセージを表示し、ユーザに当該撮影装置に対して最適化するか否かを通知し、例えば、「カメラ写真を撮影するときに手ぶれ現象が生じ、カメラに対して最適化を行いますか」のような通知メッセージを表示する。当該撮影装置は、当該最適化通知メッセージについて確認(はい)選択肢及び無視(いいえ)選択肢を提供し、ユーザが当該撮影装置に対して最適化を行いたい場合、当該確認選択肢をクリックすることで、当該撮影装置は、当該最適化通知メッセージに対する確認操作を検出し、最適化を始める。ユーザが当該撮影装置に対して最適化を行おうとしない場合、当該無視選択肢をクリックすることで、当該撮影装置は、当該最適化通知メッセージに対する無視操作を検出し、何の最適化操作も実行しない。
【0041】
当該撮影装置は、ステップ202を実行せず、当該撮影装置に対して直接に最適化を行ってもよく、当該撮影装置が当該ステップ202を実行するか否かは、当該撮影装置のデフォルト設定、或いはユーザが使用中において設定することにより決められることに注意すべきである。本実施の形態は、これを限定しない。
【0042】
ステップ203において、当該撮影装置が当該最適化通知メッセージに対する確認操作を検出すると、自動手ぶれ補正機能が既にオンになったか否かを判定し、YESの場合、ステップ205を実行し、NOの場合、ステップ204を実行する。
当該撮影装置が当該最適化通知メッセージに対する確認操作を検出すると、当該撮影装置に対して最適化を行う。最適化のプロセスにおいて、当該撮影装置は、現在の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定し、さらに当該目標構成パラメーターを調整することにより、写真の鮮明さを保証し、写真のクオリティを向上させる。
【0043】
当該撮影装置に自動手ぶれ補正機能が搭載されたとすると、現在の当該撮影装置の処理モードは、自動手ぶれ補正機能がオンされ、自動手ぶれ補正機能がオンされていないモードを含む。当該自動手ぶれ補正機能が手ぶれ現象を回避できるので、写真のクオリティを高めるため、当該撮影装置に対して最適化を行う場合、まず、自動手ぶれ補正機能がオンになっているか否かを判定し、自動手ぶれ補正機能がオンされていない場合には、当該撮影装置は、当該目標構成パラメーターを当該自動手ぶれ補正機能に決定し、当該自動手ぶれ補正機能をオンする。
【0044】
当該撮影装置は、様々な処理モードで撮影を行い、各種の処理モードに少なくとも1つの設定パラメーターが該当し、現在の処理モードに基づいて、調整すべき目標構成パラメーターを決定し、当該目標構成パラメーターを調整することができることに注意すべきである。
【0045】
ステップ204において、当該撮影装置は、当該目標構成パラメーターを当該自動手ぶれ補正機能に決定することにより、当該自動手ぶれ補正機能をオンする。
ステップ205において、当該撮影装置は、当該目標構成パラメーターをシャッタースピード、ISO感度及び絞り値にすることにより、シャッタースピードを所定のシャッタースピードまで速くし、ISO感度を所定のISO感度まで高め、絞り値を所定の絞り値まで減少させる。
当該自動手ぶれ補正機能がオンになったとすると、当該撮影装置は、さらに、当該目標構成パラメーターがシャッタースピード、ISO感度及び絞り値の中の少なくとも1つであると決定し、引き続き最適化を行うことができる。
【0046】
当業者は、明るさが同等である場合に、ISO感度が固定であると、絞り値とシャッタースピードとの間に、絞り値が小さければ小さいほど、絞りが大きくなり、シャッタースピードが速くなり、即ちシャッタースピード(その値)が小さくなり、逆に、絞り値が大きければ大きいほど、絞りが小さくなり、シャッタースピードが遅くなり、即ちシャッタースピード(その値)が大きくなる関係があることがわかる。絞り値が固定であると、ISO感度とシャッタースピードとの間に、ISO感度が高ければ高いほど、シャッタースピードが速くなり、即ちシャッタースピード(その値)が小さくなり、逆に、ISO感度が低ければ低いほど、シャッタースピードが遅くなり、即ちシャッタースピード(その値)が大きくなる関係がある。また、ISO感度を高める場合には、撮影の写真においてノイズが生じる可能性があり、このようなノイズを減少させるために、絞り値を適切に減少させて、絞りを大きくする。
【0047】
当該撮影装置は、シャッタースピードを所定のシャッタースピードまで直接的に速く(小さく)してもよく、ISO感度を所定のISO感度まで高め、絞り値を所定の絞り値まで減少させてもよい。当該所定のISO感度及び当該所定の絞り値は、当該撮影装置により予め決定され、例えば、所定のISO感度が3200または6400であり、本実施の形態は、これを限定しない。
【0048】
本実施の形態において、当該撮影装置が当該目標構成パラメーターをシャッタースピード、ISO感度及び絞り値に決定することを例として説明したが、実際に、当該撮影装置は、当該目標構成パラメーターをシャッタースピードのみに決定してもよく、この場合、シャッタースピードを所定のシャッタースピードまで速く(小さく)する。または、当該撮影装置は、当該目標構成パラメーターをISOのみに決定してもよく、この場合、ISO感度を所定のISO感度まで高める。または、当該撮影装置は、当該目標構成パラメーターを絞り値のみに決定してもよく、この場合、絞り値を所定の絞り値まで減少させる。本実施の形態は、当該目標構成パラメーター及び当該目標構成パラメーターに対する調整方式を限定しない。
【0049】
また、当該撮影装置がシャッタースピードを所定のシャッタースピードまで速くし、ISO感度を所定のISO感度まで高め、或いは、絞り値を所定の絞り値まで減少させることのみを例として説明したが、実際に、当該撮影装置は、シャッタースピードの調整幅、ISO感度の調整幅及び絞り値の調整幅を予め決定することができ、最適化を行うたびに、シャッタースピードの調整幅に基づいて、シャッタースピードを速くし、ISO感度の調整幅に基づいて、ISO感度を高め、或いは絞り値の調整幅に基づいて、絞り値を減少させることができる。例えば、シャッタースピードの調整幅を1/1000s刻みにし、現在のシャッタースピードが1/2000sであると、シャッタースピードを1/3000sまで速く(小さく)する。
【0050】
次に写真を撮影するとき、当該撮影装置にまだ手ぶれ現象が存在すると判定した場合、シャッタースピードの調整幅、当該ISO感度の調整幅及び絞り値の調整幅に基づいて、引き続きシャッタースピード、ISO感度及び絞り値に対して調整することができる。
当該撮影装置を最適化するときに、当該目標構成パラメーター、その調整方式及び当該目標構成パラメーターを調整することにより得られた効果を表示してもよく、これにより、ユーザは、どのように撮影装置を最適化するかを知り、また、当該目標構成パラメーターの効果及び機能を知ってもよい。
【0051】
本実施の形態に係る撮影方法において、写真を撮影するときに、手ぶれ現象が存在するか否かを判定し、手ぶれ現象が存在すると、現在の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定し、そして、当該目標構成パラメーターを調整することにより、撮影装置のぶれに起因して写真の画面がぼやけることを防ぎ、写真のクオリティを高め、撮影装置の写真撮影の成功率を向上させる。
【0052】
図3は、一実施の形態に係る撮影装置を例示的に示すブロック図である。図を参照し、当該撮影装置は、
シャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するための判定モジュール301と、
手ぶれ現象が存在すると、現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するためのパラメーター決定モジュール302と、
当該目標構成パラメーターを調整するためのパラメーター調整モジュール303とを含む。
【0053】
本実施の形態に係る撮影装置において、写真を撮影するときに、手ぶれ現象が存在するか否かを判定し、手ぶれ現象が存在すると、現在の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定し、そして、当該目標構成パラメーターを調整するすることにより、撮影装置のぶれに起因して写真の画面がぼやけることを防ぎ、写真のクオリティを高め、撮影装置の写真撮影の成功率を向上させる。
【0054】
当該パラメーター決定モジュール302は、自動手ぶれ補正機能がオンされていない場合には、当該目標構成パラメーターを当該自動手ぶれ補正機能に決定する。
それに伴い、当該パラメーター調整モジュール303は、当該自動手ぶれ補正機能をオンする。
【0055】
当該パラメーター決定モジュール302は、自動手ぶれ補正機能がオンになった場合には、当該目標構成パラメーターがシャッタースピード、ISO感度及び絞り値の中の少なくとも1つを含むように決定する。
それに伴い、当該パラメーター調整モジュール303は、シャッタースピードを所定のシャッタースピードまで速くし、さらに、ISO感度を所定のISO感度まで高め、絞り値を所定の絞り値まで減少させる。
【0056】
当該パラメーター決定モジュール302は、
手ぶれ現象が存在すると、最適化を行うか否かを通知するための最適化通知メッセージを表示するための通知メッセージ表示ユニットと、
当該最適化通知メッセージに対する確認操作を検出すると、当該処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するための確認ユニットとを含む。
【0057】
当該判定モジュール301は、
当該シャッター押しの操作を取得すると、搭載されたセンサーにより当該撮影装置のぶれ幅を取得するための第1取得ユニットと、
当該ぶれ幅が所定の振幅より大きいか否かを判定するための第1判定ユニットと、
当該ぶれ幅が所定の振幅より大きいと、手ぶれ現象が存在すると判定するための第1決定ユニットと、を含む。
【0058】
当該判定モジュール301は、
当該シャッター押しの操作を取得すると、現在当該撮影装置のシャッタースピード及び焦点距離を取得するための第2取得ユニットと、
当該シャッタースピードが当該焦点距離の逆数より大きいか否かを判定するための第2判定ユニットと、
当該シャッタースピードが当該焦点距離の逆数より大きいと、手ぶれ現象が存在すると判定するための第2決定ユニットと、を含む。
【0059】
当該判定モジュール301は、
当該シャッター押しの操作を取得すると、焦点領域の尖鋭度を取得するための第3取得ユニットと、
当該尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいか否かを判定するための第3判定ユニットと、
当該尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいと、手ぶれ現象が存在すると判定するための第3決定ユニットと、を含む。
【0060】
上記すべての選択可能な技術方案を任意に組み合わせることで本発明の選択可能な実施の形態を構成することができ、ここでは、説明を省略する。
上記実施の形態における撮影装置において、各モジュールが実行する動作の詳細は、既に該当する撮影方法の実施の形態において詳細に説明されたため、ここで、更に説明しない。
【0061】
上記実施の形態に係る撮影装置により写真を撮影するときに、撮影装置は例としての上記各機能モジュールの区分を用いて説明されたことに注意すべきである。実際には、実施する際の必要に応じて、上記機能を異なる機能モジュールに割り当てても良い。特に、撮影装置の内部構造は異なる機能モジュールに分割されて、上記すべて或いは一部の機能を実現する。また、上記実施の形態に係る撮影装置は、本開示の実施の形態に係る撮影方法と同一の発明思想に基づくもので、具体的な実現プロセスは撮影方法の実施の形態に詳述されており、ここでは説明を省略する。
【0062】
図4は、一実施の形態に係る撮影するための装置400を例示的に示すブロック図である。例えば、装置400は、携帯電話、コンピューター、デジタル放送端末、メッセージ送受信デバイス、ゲームコンソール、タブレットデバイス、医療機器、フィットネス機器、パーソナルデジタルアシスタント等であってもよい。
図4を参照すると、装置400は、プロセスコンポーネント402、メモリ404、電源コンポーネント406、マルチメディアコンポーネント408、オーディオコンポーネント410、入出力(I/O)インターフェイス412、センサコンポーネント414及び通信コンポーネント416のような一つ以上のコンポーネントを含んでよい。
【0063】
プロセスコンポーネント402は、一般的には装置400の全体の動作を制御するものであり、例えば、表示、電話呼び出し、データ通信、カメラ操作、及び記録操作と関連する動作を制御する。プロセスコンポーネント402は、一つ以上のプロセッサ420を含み、これらによって命令を実行することにより、上記の方法の全部、或は一部のステップを実現するようにしてもよい。なお、プロセスコンポーネント402は、一つ以上のモジュールを含み、これらによってプロセスコンポーネント402と他のコンポーネントの間のインタラクションを容易にするようにしてもよい。例えば、プロセスコンポーネント402は、マルチメディアモジュールを含み、これらによってマルチメディアコンポーネント408とプロセスコンポーネント402の間のインタラクションを容易にするようにしてもよい。
【0064】
メモリ404は、各種類のデータを記憶することにより装置400の操作を支援するように構成される。これらのデータの例は、装置400において動作するいずれかのアプリケーションプログラム又は方法の命令、連絡対象データ、電話帳データ、メッセージ、画像、ビデオ等を含む。メモリ404は、いずれかの種類の揮発性メモリ、不揮発性メモリ記憶デバイスまたはそれらの組み合わせによって実現されてもよく、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、PROM(Programmable ROM)、ROM(Read Only Memory)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、或いは光ディスクである。
【0065】
電源コンポーネント406は、装置400の多様なコンポーネントに電力を供給する。電源コンポーネント406は、電源管理システム、一つ以上の電源、及び装置400のための電力の生成、管理及び割り当てに関連する他のコンポーネントを含んでもよい。
【0066】
マルチメディアコンポーネント408は、前記装置400とユーザの間に一つの出力インターフェイスを提供するスクリーンを含む。上記の実施の形態において、スクリーンは液晶モニター(LCD)とタッチパネル(TP)を含んでもよい。スクリーンがタッチパネルを含むことにより、スクリーンはタッチスクリーンを実現することができ、ユーザからの入力信号を受信することができる。タッチパネルは一つ以上のタッチセンサを含んでおり、タッチ、スライド、及びタッチパネル上のジェスチャを検出することができる。前記タッチセンサは、タッチ、或はスライドの動作の境界だけでなく、前記のタッチ、或はスライド操作に係る継続時間及び圧力も検出できる。上記の実施の形態において、マルチメディアコンポーネント408は、一つのフロントカメラ、及び/又はリアカメラを含む。装置400が、例えば撮影モード、或はビデオモード等の動作モードにある場合、フロントカメラ、及び/又はリアカメラは外部からマルチメディアデータを受信できる。フロントカメラ及びリアカメラは、固定光学レンズシステムであっても、或は、合焦及び光学ズーム機能を有するものであってもよい。
【0067】
オーディオコンポーネント410は、オーディオ信号を入出力するように構成されてもよい。例えば、オーディオコンポーネント410は、一つのマイク(MIC)を含み、装置400が、例えば呼出しモード、記録モード、及び音声認識モード等の動作モードにある場合、マイクは外部のオーディオ信号を受信することができる。受信されたオーディオ信号は、さらにメモリ404に記憶されたり、通信コンポーネント416を介して送信されたりされる。上記の実施の形態において、オーディオコンポーネント410は、オーディオ信号を出力するための一つのスピーカーをさらに含む。
【0068】
I/Oインターフェイス412は、プロセスコンポーネント402と周辺インターフェイスモジュールの間にインターフェイスを提供するものであり、上記周辺インターフェイスモジュールは、キーボード、クリックホイール、ボタン等であってもよい。これらのボタンは、ホームボタン、ボリュームボタン、起動ボタン、ロッキングボタンを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0069】
センサコンポーネント414は、装置400に各態様の状態に対する評価を提供するための一つ以上のセンサを含む。例えば、センサコンポーネント414は、装置400のON/OFF状態、装置400のディスプレイとキーパッドのようなコンポーネントの相対的な位置を検出できる。また、例えば、センサコンポーネント414は、装置400、或は装置400の一つのコンポーネントの位置変更、ユーザと装置400とが接触しているか否か、装置400の方位、又は加速/減速、装置400の温度の変化を検出できる。センサコンポーネント414は、物理的接触がない状態で付近の物体の存在を検出するための近接センサを含んでもよい。センサコンポーネント414は、撮影アプリケーションに適用するため、CMOS、又はCCD画像センサのような光センサを含んでもよい。上記の実施の形態において、当該センサコンポーネント414は、加速度センサ、ジャイロスコープセンサ、磁気センサ、圧力センサ、及び温度センサを含んでもよい。
【0070】
通信コンポーネント416は、装置400と他の機器の間に有線、又は無線形態の通信を提供する。装置400は、例えばWiFi(登録商標)、2G、3G、或はこれらの組み合わせのような、通信規格に基づいた無線ネットワークに接続されてもよい。一つの例示的な実施の形態において、通信コンポーネント416は、放送チャンネルを介して外部の放送管理システムからの放送信号、又は放送に関連する情報を受信する。一つの例示的な実施の形態において、前記通信コンポーネント416は、近距離無線通信(NFC)モジュールをさらに含むことにより、近距離通信を促進する。例えば、NFCモジュールは、RFID(Radio Frequency IDentification)技術、IrDA(Infrared Data Association)技術、UWB(Ultra Wide Band)技術、BT(Bluetooth(登録商標))技術、他の技術に基づいて実現できる。
【0071】
例示的な実施の形態において、装置400は、一つ以上のASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、DSPD(Digital Signal Processing Device)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、または他の電子部品によって実現されるものであり、上記方法を実行する。
【0072】
例示的な実施の形態において、さらに、命令を含む非一時的なコンピュータで読み取り可能な記憶媒体、例えば命令を含むメモリ404を提供しており、装置400のプロセッサ420により上記命令を実行して上記方法を実現する。例えば、前記非一時的なコンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、ROM、RAM(Random−Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc ROM)、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ記憶デバイス等である。
【0073】
非一時的なコンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、当該記録媒体中の指令が撮影装置のプロセッサによって実行される際に、撮影装置に撮影方法を実行させ、当該撮影方法は、
シャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するステップと、
手ぶれ現象が存在すると、現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップと、
当該目標構成パラメーターを調整するステップと、を含む。
【0074】
当該現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップは、
自動手ぶれ補正機能がオンされていない場合には、当該目標構成パラメーターを当該自動手ぶれ補正機能に決定するステップを含む。
それに伴い、当該目標構成パラメーターを調整するステップは、
当該自動手ぶれ補正機能をオンするステップを含む。
【0075】
当該現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップは、
自動手ぶれ補正機能がオンになった場合には、当該目標構成パラメーターがシャッタースピード、ISO感度及び絞り値の中の少なくとも1つを含むように決定するステップを含む。
それに伴い、当該当該目標構成パラメーターを調整するステップは、
シャッタースピードを所定のシャッタースピードまで速くするステップ、
ISO感度を所定のISO感度まで高めるステップ、及び、
絞り値を所定の絞り値まで減少させるステップの中の少なくとも1つのステップを含む。
【0076】
当該手ぶれ現象が存在すると、現在の撮影装置の処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップは、
手ぶれ現象が存在すると、最適化を行うか否かを通知するための最適化通知メッセージを表示するステップと、
当該最適化通知メッセージに対する確認操作を検出すると、当該処理モードに基づいて、目標構成パラメーターを決定するステップとを含む。
【0077】
当該シャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するステップは、
当該シャッター押しの操作を取得すると、搭載されたセンサーにより当該撮影装置のぶれ幅を取得するステップと、
当該ぶれ幅が所定の振幅より大きいか否かを判定するステップと、
当該ぶれ幅が所定の振幅より大きいと、手ぶれ現象が存在すると判定するステップと、を含む。
【0078】
当該シャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するステップは、
当該シャッター押しの操作を取得すると、現在当該撮影装置のシャッタースピード及び焦点距離を取得するステップと、
当該シャッタースピードが当該焦点距離の逆数より大きいか否かを判定するステップと、
当該シャッタースピードが当該焦点距離の逆数より大きいと、手ぶれ現象が存在すると判定するステップと、を含む。
【0079】
当該シャッター押しの操作を取得すると、手ぶれ現象が存在するか否かを判定するステップは、
当該シャッター押しの操作を取得すると、焦点領域の尖鋭度を取得するステップと、
当該尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいか否かを判定するステップと、
当該尖鋭度が所定の尖鋭度より小さいと、手ぶれ現象が存在すると判定するステップと、を含む。
【0080】
当業者は、本明細書に開示された発明の詳細を考慮し、実施することにより、本発明の他の実施方案を容易に想定することができる。本出願は、本発明のいかなる変形、用途、又は適応的な変化を含むことを目的としており、いかなる変形、用途、又は適応的な変化は、本発明の一般原理に基づき、且つ本開示において公開されていない本技術分野においての公知常識又は慣用技術手段を含む。明細書及び実施の形態は、例示的なものを開示しており、本発明の保護範囲と主旨は、特許請求の範囲に記述される。
【0081】
本発明は、上記において開示された構成又は図面に示した構造に限定されるものではなく、本発明の範囲内であれば、様々な補正又は変更を行うことができる。本発明の範囲は、特許請求の範囲により制限される。
本願は、出願番号がCN201410429740.7であって、出願日が2014年8月28日である中国特許出願に基づき優先権を主張し、当該中国特許出願のすべての内容を本願に援用する。
図1
図2
図3
図4