特許第6205169号(P6205169)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6205169
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】籾摺り選別機
(51)【国際特許分類】
   B02B 5/02 20060101AFI20170914BHJP
【FI】
   B02B5/02 104
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-93909(P2013-93909)
(22)【出願日】2013年4月26日
(65)【公開番号】特開2014-213282(P2014-213282A)
(43)【公開日】2014年11月17日
【審査請求日】2016年2月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000149413
【氏名又は名称】株式会社大竹製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】大竹 敬一
【審査官】 佐々木 創太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭56−005144(JP,A)
【文献】 特開2013−039537(JP,A)
【文献】 実開昭63−144842(JP,U)
【文献】 実開昭55−139635(JP,U)
【文献】 特開2003−260376(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0131737(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B02B 1/00−7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
籾入口から供給された籾を脱ぷ室内の脱ぷファンの回転により脱ぷして玄米と籾殻とを含む混合米を混合米出口へ排出する脱ぷ装置と、混合米入口から選別室に供給された混合米を送風ファンの風口から送られる風の力で比重差により選別して玄米を玄米出口へ排出するとともに籾殻を籾殻出口へ排出する選別装置とを互いに並設した籾摺り選別機において、
前記脱ぷ室の混合米出口と前記選別室との間に中間室を介在させるとともに、この脱ぷ室の混合米出口に面する風衝突部材によりこの中間室と選別室とを区画し、当該風衝突部材は前記脱ぷ室の前記混合米出口に面した風衝突面を有する通風部材であって、脱ぷ室の混合米出口から混合米とともに噴出する風を中間室と通風部材とを通して選別室の籾殻出口へ送風するとともに、前記風衝突面に衝突した噴出流の少なくとも一部を旋回流として前記混合米とともに前記選別室の混合米入口に向わせ、この中間室に脱ぷ室の混合米出口から供給された混合米を前記混合米入口からこの選別室に供給するようにしたことを特徴とする籾摺り選別機。
【請求項2】
前記通風部材の風衝突面には前記中間室と選別室とを連通する複数の通風孔を設けたことを特徴とする請求項1に記載の籾摺り選別機。
【請求項3】
前記選別室は、前記通風部材の下端部に配設されて前記中間室に連通する混合米入口と、その混合米入口に対する下方で送風ファンの風口を介在させて配設された玄米出口と、前記脱ぷ室の混合米出口からの噴出流域で前記通風部材の上端部に配設された籾殻出口とを有していることを特徴とする請求項2に記載の籾摺り選別機。
【請求項4】
前記通風部材の風衝突面は、通風孔を通過しない風に対し前記選別室の混合米入口に向う旋回流を発生させる屈曲部を有していることを特徴とする請求項3に記載の籾摺り選別機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、籾を脱ぷして玄米と籾殻とを含む混合米を排出する脱ぷ装置と、その混合米を選別して玄米と籾殻とを排出する選別装置とを互いに並設した籾摺り選別機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
農家の高齢化や米の低価格化などが原因して、稲作の委託及び請負が全国的に行なわれている。請負業者は、コンバインで本格的に稲を刈り取る前に現地の圃場などで少量の生籾を籾摺り選別することができれば、今年の稲の品質や刈取りの適正時期を現地の圃場などで知って、委託農家に説明することができる。営農であれば、今年の稲の品質を知ることにより事前に販売先を思案することもできる。
【0003】
そこで、例えば下記の特許文献1に示すように、現地の圃場などに簡単に持ち込んで少量の生籾を籾摺り選別することができる携帯に便利な籾摺り選別機が開発されている。
この籾摺り選別機は、籾入口から供給された籾を脱ぷ室内のファンの回転により脱ぷして玄米と籾殻とを含む混合米を混合米出口へ排出する脱ぷ装置と、混合米入口から選別室に供給された混合米を風口から送られる風の力で比重差により選別して玄米を玄米出口へ排出するとともに籾殻を籾殻出口へ排出する選別装置とを備えている。この選別装置は脱ぷ装置に対し回動操作可能に設けられている。そして、この選別装置の回動操作に伴い、選別装置の風口が脱ぷ装置の混合米出口に対し分離されて脱ぷ装置でファンの回転により生じる風を混合米出口から排出させ得る脱ぷ処理状態と、選別装置の風口が脱ぷ装置の混合米出口に対し接続されてそのファンの風を選別装置の風口へ排出させ得る選別処理状態とを取り得る。
【0004】
この籾摺り選別機では、脱ぷ処理状態で脱ぷ装置のみを独立して機能させて玄米と籾殻とを含む混合米を玄米と籾殻との選別前に回収することができるとともに、脱ぷ装置の混合米出口と選別装置の風口とを管などで互いに接続して脱ぷ後に選別処理状態で脱ぷ装置からの風を有効に利用して選別装置を機能させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013−39537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献1にかかる籾摺り選別機では、携帯に便利なように小型化することが可能となるが、混合米から玄米と籾殻とを選別して回収する場合には、脱ぷ後に選別処理状態で脱ぷ装置からの風を有効に利用するために、脱ぷ装置の混合米出口と選別装置の風口とを管などで互いに接続する必要があり、玄米と籾殻との選別作業が面倒になっていた。また、選別装置が脱ぷ装置に対し回動可能に設けられているので、選別装置の回動スペースを必要として、小型化に際し不利であった。
【0007】
この発明は、籾摺り選別機において、より一層の小型化を図るとともに、混合米から玄米と籾殻とを効率良く選別することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
後記実施形態の図面(図1〜4)の符号を援用して本発明を説明する。
請求項1の発明にかかる籾摺り選別機(1)においては、籾入口(20)から供給された籾を脱ぷ室(9)内の脱ぷファン(10)の回転により脱ぷして玄米と籾殻とを含む混合米を混合米出口(21)へ排出する脱ぷ装置(2)と、混合米入口(31)から選別室(27)に供給された混合米を送風ファン(24)の風口(24a,24b)から送られる風の力で比重差により選別して玄米を玄米出口(32)へ排出するとともに籾殻を籾殻出口(33)へ排出する選別装置(3)とを互いに並設している。前記脱ぷ室(9)の混合米出口(21)と前記選別室(27)との間に中間室(28)を介在させている。この脱ぷ室(9)の混合米出口(21)に面する風衝突部材(29)によりこの中間室(28)と選別室(27)とを区画している。この風衝突部材(29)は脱ぷ室(9)の混合米出口(21)に面した風衝突面(34)を備え、この風衝突面(34)に衝突した噴出流の少なくとも一部を旋回流として混合米とともに選別室(27)の混合米入口(21)に向わせ、この中間室(28)に脱ぷ室(9)の混合米出口(21)から供給された混合米を前記混合米入口(31)からこの選別室(27)に供給するようにしている。例えば、脱ぷ装置(2)に対し選別装置(3)を着脱可能に接続することができ、その着脱の際には、選別装置(3)に設けられた中間室(28)が脱ぷ装置(2)の混合米出口(21)に対し接離されるとともに、選別装置(3)の選別室(27)に挿入された送風ファン(24)の風口(24a,24b)が互いに二分されて接離される。
【0009】
請求項1の発明では、脱ぷ室(9)の混合米出口(21)と選別室(27)との間に中間室(28)を介在させて、脱ぷ室(9)の混合米出口(21)に面する風衝突部材(29)によりこの中間室(28)と選別室(27)とを区画しているので、互いに並設した脱ぷ装置(2)と選別装置(3)とにおいて、籾を玄米と籾殻とに選別する処理経路をコンパクトに配置して、籾摺り選別機(1)の全体を小型化することができる。特に、風衝突部材(通風部材)(29)の風衝突面(34)は、選別室(27)の混合米入口(31)に向う旋回流を発生させるので、中間室(28)において脱ぷ室(9)の混合米出口(21)から混合米を選別室(27)の混合米入口(31)に効率良く供給することができる。
【0010】
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明において、前記風衝突部材(29)は前記脱ぷ室(9)の混合米出口(21)に面する風衝突面(34)を有する通風部材であって、脱ぷ室(9)の混合米出口(21)から混合米とともに噴出する風を中間室(28)と通風部材(29)とを通して選別室(27)の籾殻出口(33)へ送風するようにしている。請求項2の発明では、混合米出口(21)から中間室(28)に混合米とともに噴出する風を通風部材(29)から選別室(27)の籾殻出口(33)へ送風するので、選別室(27)で発生する送風ファン(24)からの風と相俟って、混合米入口(31)から選別室(27)に供給された混合米から籾殻のみを籾殻出口(33)に排出する機能を高めることができる。
【0011】
請求項2の発明を前提とする請求項3の発明において、前記通風部材(29)の風衝突面(34)には前記中間室(28)と選別室(27)とを連通する複数の通風孔を設けている。請求項3の発明では、混合米を含む噴流が通風部材(29)に衝突した際に一部の風のみが各通風孔を通過するので、中間室(28)で混合米を選別室(27)の混合米入口(31)に効率良く供給することができる。
【0012】
請求項3の発明を前提とする請求項4の発明において、前記選別室(27)は、前記通風部材(29)の下端部に配設されて前記中間室(28)に連通する混合米入口(31)と、その混合米入口(31)に対する下方で送風ファン(24)の風口(24b)を介在させて配設された玄米出口(32)と、前記脱ぷ室(9)の混合米出口(21)からの噴出流域で前記通風部材(29)の上端部に配設された籾殻出口(33)とを有している。請求項4の発明では、混合米から玄米と籾殻とを効率良く選別することができる。
【0013】
請求項4の発明を前提とする請求項5の発明において、前記通風部材(29)の風衝突面(34)は通風孔を通過しない風に対し前記選別室(27)の混合米入口(31)に向う旋回流を発生させる屈曲部(34a)を有している。請求項5の発明では、中間室(28)において脱ぷ室(9)の混合米出口(21)から混合米を選別室(27)の混合米入口(31)に効率良く供給することができる。
【0014】
請求項1〜5のうちいずれか一つの請求項を前提とする請求項6の発明において、千歯こき(8a)を取り付けた供給筒(8)を前記脱ぷ室(9)の籾入口(20)に接続している。請求項6の発明では、籾入口(20)から混合米を脱ぷ室(9)に効率良く供給することができる。例えば、供給筒(8)を脱ぷ室(9)の籾入口(20)に対し着脱可能に接続して、千歯こき(8a)の使用の有無を選択することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、籾摺り選別機(1)において、より一層の小型化を図るとともに、混合米から玄米と籾殻とを効率良く選別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】脱ぷ装置と選別装置とを互いに組み付けた籾摺り選別機を正面側から見た断面図である。
図2】(a)は図1の籾摺り選別機の正面図であり、(b)は同じく側面図である。
図3図2の籾摺り選別機において脱ぷ装置と選別装置とを互いに分離するとともに脱ぷ装置の千歯こき付き供給筒も分離した状態を示す正面図である。
図4】(a)は図3の脱ぷ装置を示す側面図であり、(b)は図3の選別装置を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本実施形態にかかる籾摺り選別機ついて図面を参照して説明する。
図1及び図2(a)(b)に示すように、籾摺り選別機1は、互いに並設された脱ぷ装置2と選別装置3とを備え、全長440mm、全幅205mm、全高330mm及び総重量8Kgに設定されて、携帯に便利な小型となるように設計されている。
【0018】
図3及び図4(a)にも示す脱ぷ装置2においては、ボックス4上に載設された軸受収容筒5上に脱ぷ筒6が取着され、脱ぷ筒6上にはホッパー7が取着されているとともにホッパー7を囲う供給筒8が着脱可能に取り付けられている。ボックス4の側面には車両の荷台などに保持するために鉤状の引掛部材4aが取着されている。
【0019】
脱ぷ筒6内に形成された脱ぷ室9には脱ぷファン10が収容されている。脱ぷファン10は、軸受収容筒5から脱ぷ室9に鉛直に延びる回転軸11を中心に回転する。ボックス4内に収容された電動モータ(図示せず)の回転は回転軸11に伝えられる。脱ぷファン10においては、上板12と下板13との間に形成された羽根室14で複数の羽根15が回転軸11を中心に回転方向へ等間隔に配設され、羽根室14の外周が各羽根15間で脱ぷ室9に開放されている。脱ぷ筒6の内周にはゴムライニング16が脱ぷファン10の外周に沿って貼られている。脱ぷ筒6とホッパー7との間には開口(図示せず)を有するシャッター17が脱ぷ筒6上の支軸18を中心に手動操作により回動可能に支持されている。シャッター17の下方で脱ぷ筒6に設けられた口筒19が回転軸11の中心で脱ぷ室9を通して脱ぷファン10の上板12から羽根室14に挿入され、口筒19の外周に形成された供給口19aが羽根室14に開放されている。シャッター17は、ホッパー7の底部に形成された籾入口20に対し口筒19が開口(図示せず)を介して連通する開状態と遮断される閉状態とを取り得る。脱ぷ筒6の外周には玄米と籾殻とを含む混合米の混合米出口21が、脱ぷファン10の回転方向に対する接線方向に沿って開放され、ボックス4の片側に取着された側板22に取着されている。脱ぷファン10の回転により脱ぷ室9で生じる風は混合米出口21から排出される。ホッパー7を囲う供給筒8内にはホッパー7の籾入口20の上方で千歯こき8aが取着されている。ボックス4の側板22にはシール体22aが貼られている。
【0020】
図3及び図4(b)にも示す選別装置3は、ボックス4の側板22に対し並設された選別箱23と、ボックス4内に収容された送風ファン24とを備えている。ボックス4の側板22には混合米出口21の下方で送風ファン24の風出口24a(風口)が開放されている。選別箱23においてボックス4の側板22に面する側板25はその側板22のシール体22aに当てがわれ、連結部材26により両側板22,25が互いに締め付けられて、選別装置3が脱ぷ装置2に対し着脱可能に取り付けられている。選別箱23の側板25には、脱ぷ筒6の混合米出口21に連通する噴出口25aと、噴出口25aの下方で送風ファン24の風出口24aに連通する風入口24b(風口)とが形成されている。
【0021】
選別箱23内に形成された選別室27は、脱ぷ室9の混合米出口21に対し中間室28を介して面する風衝突部材29と、風衝突部材29に対向する案内部材30との間で形成され、送風ファン24の風入口24bに連通されてその風入口24bから斜め上方に向けて延設されている。また、選別室27は、風衝突部材29の下端部に配設されて中間室28に連通する混合米入口31と、その混合米入口31に対する下方で送風ファン24の風入口24bを介在させて配設された玄米受け32aを有する玄米出口32と、風衝突部材29及び案内部材30の上端部に配設されて選別箱23の外側に開放された籾殻出口33とを有している。
【0022】
風衝突部材29は、脱ぷ室9の混合米出口21に面する風衝突面34を有する通風部材であって、中間室28と選別室27とを区画し、中間室28と選別室27とを連通する多数の通風孔(図示せず)を下端部から上端部にわたり有している。通風孔(図示せず)は混合米(玄米及び籾殻)を通さない程度の開口面積に設定されている。風衝突面34は脱ぷ室9の混合米出口21からの噴出流域に面する屈曲部34aから斜め上方に延びるとともに斜め下方に延びるく形状に形成されている。
【0023】
なお、籾摺り選別機1を稼働させる電源としては、現地の圃場などに持ち込む自動車のシガレットソケット及びバッテリーや、屋内における家庭用100V電源などを利用することができる。
【0024】
次に、籾摺り選別機1による籾の選別作用を説明する。
脱ぷ装置2において、供給筒8に挿入した稲穂束から千歯こき8aにより脱粒された籾は、ホッパー7に落下して籾入口20から脱ぷ室9に供給され、脱ぷ室9内の脱ぷファン10の回転により脱ぷされて玄米と籾殻とを含む混合米として混合米出口21へ排出される。なお、供給筒8を利用しない場合には予め脱粒された籾をホッパー7に投入する。
【0025】
脱ぷ室9の混合米出口21から混合米とともに噴出する風は、中間室28と風衝突部材29(通風部材)の通風孔(図示せず)とを通して選別室27の籾殻出口33へ送風される。中間室28において、風衝突部材29(通風部材)の風衝突面34に衝突した噴出流のうち、通風孔(図示せず)を通過しない風は、風衝突面34の屈曲部34aにより旋回流となって選別室27の混合米入口31に向う。その旋回流とともに落下した混合米は混合米入口31から選別室27に供給される。
【0026】
選別室27において、混合米は送風ファン24の風入口24bから送られる風の力で比重差により選別され、玄米は玄米出口32の玄米受け32aへ排出されて回収されるとともに、籾殻は籾殻出口33へ排出されて回収される。
【0027】
本実施形態は下記の効果を有する。
(1) 脱ぷ室9の混合米出口21と選別室27との間に中間室28を介在させて、脱ぷ室9の混合米出口21に面する風衝突部材29によりこの中間室28と選別室27とを区画しているので、互いに並設した脱ぷ装置2と選別装置3とにおいて、籾を玄米と籾殻とに選別する処理経路をコンパクトに配置して、籾摺り選別機1の全体を小型化することができるとともに、混合米から玄米と籾殻とを効率良く選別することができる。
【0028】
(2) 混合米出口21から中間室28に混合米とともに噴出する風を風衝突部材29(通風部材)から選別室27の籾殻出口33へ送風するので、選別室27で発生する送風ファン24からの風と混合米出口21からの噴出流とが合流して、混合米入口31から選別室27に供給された混合米から籾殻のみを籾殻出口33に効率良く排出することができる。
【0029】
(3) 混合米を含む噴流が風衝突部材29(通風部材)に衝突した際に一部の風のみが各通風孔(図示せず)を通過するので、中間室28で混合米を選別室27の混合米入口31に効率良く供給することができる。
【0030】
(4) 選別室27において、混合米入口31を風衝突部材29(通風部材)の下端部に配設し、玄米出口32を混合米入口31に対する下方で送風ファン24の風入口24bを介在させて配設するとともに、籾殻出口33を風衝突部材29(通風部材)の上端部に配設したので、混合米から玄米と籾殻とを効率良く選別することができる。
【0031】
(5) 風衝突部材29(通風部材)の風衝突面34は通風孔(図示せず)を通過しない風に対し選別室27の混合米入口31に向う旋回流を発生させる屈曲部34aを有しているので、中間室28において脱ぷ室9の混合米出口21から混合米を選別室27の混合米入口31に効率良く供給することができる。
【0032】
(6) 供給筒8の千歯こき8aにより、籾入口20から混合米を脱ぷ室9に効率良く供給することができる。
前記実施形態以外にも例えば下記のように構成してもよい。
【0033】
・ 風衝突部材29の通風孔(図示せず)を省略する。
・ 千歯こき8aを有する供給筒8を省略する。
・ 互いに並設した脱ぷ装置2と選別装置3とを着脱不能に一体化する。
【符号の説明】
【0034】
1…籾摺り選別機、2…脱ぷ装置、3…選別装置、8…供給筒、8a…千歯こき、9…脱ぷ室、10…脱ぷファン、20…籾入口、21…混合米出口、24…送風ファン、24a…風出口(風口)、24b…風入口(風口)、27…選別室、28…中間室、29…風衝突部材(通風部材)、31…混合米入口、32…玄米出口、33…籾殻出口、34…風衝突面、34a…屈曲部。
図1
図2
図3
図4