(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記均圧部材は、前記コアにおける前記整流子側に配置され、且つ、該均圧部材は、前記コア及び前記整流子が前記シャフトに取り付けられた状態において前記整流子側から前記コアに組み付けられている、
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のアーマチャ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この特許文献1に記載のアーマチャでは、均圧線が整流子とコアとの軸方向間に配置されている。このため、整流子とコアとの軸方向間に均圧線が配置された分、アーマチャが軸方向に大型化する。また、アーマチャが軸方向に大型化することに伴い、アーマチャに使用する材料が増加し、コストアップになる。
【0005】
そこで、本発明は、軸方向に小型化できると共に、コストダウンできるアーマチャ及びこれを備えたモータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、請求項1に記載のアーマチャは、シャフトと、前記シャフトに取り付けられたコアと、前記シャフト
の周囲に設けられた本体部と、前記本体部の外周部に設けられた複数の整流子片と、各前記整流子片における前記コア側の端部に形成され前記コアと反対側へ向けて折り曲げられた複数の係止爪とを有する整流子と、前記コアに巻装されると共に、前記
係止爪に接続された巻線と、前記複数の整流子片のうちいずれか一対の整流子片
に形成された前記係止爪同士を接続する均圧部材
と、を備え、前記均圧部材は、前記整流子の周方向に沿って設けられた複数の周方向配線部と、各前記周方向配線部の両端部から前記周方向配線部の径方向内側に延びる複数の径方向配線部と、前記複数の周方向配線部と一体化された保持部材と、を有し、前記複数の周方向配線部及び前記保持部材により一体化された部分は、前記径方向配線部を介して前記係止爪よりも前記整流子の径方向外方に配置されると共に、その少なくとも軸方向の一部が前記係止爪と前記整流子の軸方向にオーバーラップする。
【0007】
このアーマチャによれば、
複数の周方向配線部及び保持部材により一体化された部分は、径方向配線部を介して係止爪よりも整流子の径方向外方に配置されると共に、その少なくとも軸方向の一部が係止爪と整流子の軸方向にオーバーラップする。従って、例えば均圧部材が整流子とコアとの軸方向間に配置された場合に比して、整流子をコアに近づけて配置することができるので、アーマチャを軸方向に小型化することができる。
【0008】
また、アーマチャを軸方向に小型化することにより(整流子をコアに近づけて配置することにより)、シャフトの長さや、巻線として使用する線材の長さを短くすることができる。これにより、材料費を削減することができるので、コストダウンすることができる。
【0009】
請求項2に記載のアーマチャは、請求項1に記載のアーマチャにおいて、前記コア及び前記整流子が前記シャフトに取り付けられた状態で前記巻線が前記コアに巻装された後に、前記均圧部材が前記コアに組み付けられたものである。
【0010】
このアーマチャによれば、コア及び整流子がシャフトに取り付けられた状態で巻線がコアに巻装され、その後に、均圧部材がコアに組み付けられる。従って、コアに巻線を巻装する際に、均圧部材が邪魔になることを抑制することができる。これにより、巻線の巻装時の作業性を確保することができる。
【0011】
請求項3に記載のアーマチャは、請求項1に記載のアーマチャにおいて、前記コア及び前記整流子が前記シャフトに取り付けられた状態で前記巻線が前記コアに巻装される前に、前記均圧部材が前記コアに組み付けられたものである。
【0012】
このアーマチャによれば、コア及び整流子がシャフトに取り付けられ、この状態で巻線がコアに巻装される前に、均圧部材がコアに組み付けられる。従って、均圧部材をコアに組み付ける際に、巻線が邪魔になることを抑制することができる。これにより、均圧部材の組付時の作業性を確保することができる。
【0013】
請求項4に記載のアーマチャは、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のアーマチャにおいて、前記均圧部材が前記コアにおける前記整流子側に配置され、且つ、前記コア及び前記整流子が前記シャフトに取り付けられた状態において前記均圧部材が前記整流子側から前記コアに組み付けられたものである。
【0014】
このアーマチャによれば、均圧部材は、コアにおける整流子側に配置され、且つ、この均圧部材は、コア及び整流子がシャフトに取り付けられた状態において整流子側からコアに組み付けられる。従って、コアに対して均圧部材が配置される側と、コアに対して均圧部材が組み付けられる側とが一致するので、均圧部材のコアへの組付作業を容易にすることができる。
【0015】
請求項5に記載のアーマチャは、請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載のアーマチャにおいて、
前記巻線がヒュージング加工により前記係止爪に接続される前に、前記均圧部材が前記コアに組み付けられたものである。
【0016】
このアーマチャによれば、均圧部材は、巻線がヒュージング加工により係止爪に接続される前に、コアに組み付けられる。従って、ヒュージング加工による係止爪への巻線の接続と、ヒュージング加工による係止爪への均圧部材の接続とを同時又は連続して行うことができる。これにより、ヒュージング加工の作業効率を向上させることができる。
【0017】
請求項6に記載のアーマチャは、請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載のアーマチャにおいて、
前記均圧部材に前記係止爪に引っ掛けられるフック部が形成され、前記均圧部材は前記コアへの組付に伴って前記フック部が前記係止爪に引っ掛けられるように予め形状が固定されたものである。
【0018】
このアーマチャによれば、均圧部材は、コアへの組付に伴ってフック部が係止爪に引っ掛けられるように予め形状が固定されている。従って、均圧部材をコアに組み付けることに伴ってフック部を係止爪に引っ掛けることができるので、均圧部材の組付時の作業性を向上させることができる。
【0019】
請求項7に記載のアーマチャは、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のアーマチャにおいて、前記整流子が前記コアに接触又は近接されたものである。
【0020】
このアーマチャによれば、整流子は、コアに接触又は近接されている。従って、整流子とコアとの軸方向間の隙間を無くすことができるか、又は、隙間を小さくすることができるので、アーマチャを軸方向により小型化することができる。
【0023】
請求項8に記載のアーマチャは、
請求項2に記載のアーマチャにおいて、前記巻線が前記コアに形成されたティース部に巻回された巻回部を有し、
前記複数の周方向配線部及び前記保持部材により一体化された部分が前記コアの軸方向に前記巻回部と重ね合わされたものである。
【0024】
このアーマチャによれば、
複数の周方向配線部及び保持部材により一体化された部分は、コアの軸方向に巻回部と重ね合わされている。従って、巻回部の巻回スペース(コアの径方向に沿った巻回スペース)に
複数の周方向配線部及び保持部材により一体化された部分が配置されることを抑制することができるので、巻回部の占積率を確保することができる。
【0025】
請求項9に記載のアーマチャは、
請求項3に記載のアーマチャにおいて、前記巻線が前記コアに形成されたティース部に巻回された巻回部を有し、
前記複数の周方向配線部及び前記保持部材により一体化された部分が前記コアの径方向における前記整流子と前記巻回部との間に配置されたものである。
【0026】
このアーマチャによれば、
複数の周方向配線部及び保持部材により一体化された部分は、コアの径方向における整流子と巻回部との間に配置されている。従って、コアの径方向における整流子と巻回部との間に残ったスペースを
複数の周方向配線部及び保持部材により一体化された部分の配置のために有効に利用することができるので、アーマチャを軸方向及び径方向に小型化することができる。
【0027】
請求項10に記載のアーマチャは、
請求項9に記載のアーマチャにおいて、
前記複数の周方向配線部及び前記保持部材により一体化された部分が前記コアに対する前記巻回部の突出高さの範囲内に収められたものである。
【0028】
このアーマチャによれば、
複数の周方向配線部及び保持部材により一体化された部分は、コアに対する巻回部の突出高さの範囲内に収められている。従って、
複数の周方向配線部及び保持部材により一体化された部分が巻回部よりもコアの軸方向に突出することを抑制することができるので、整流子の軸方向への小型化を図りつつ、整流子におけるブラシとの摺接面積を確保することができる。
【0029】
請求項11に記載のアーマチャは、
請求項9又は請求項10に記載のアーマチャにおいて、前記巻線における前記係止爪との接続部と前記巻回部との間に設けられた渡り線が前記均圧部材よりも前記コアと反対側に離間して配置されたものである。
【0030】
このアーマチャによれば、巻線における係止爪との接続部と巻回部との間に設けられた渡り線は、均圧部材よりもコアと反対側に離間して配置されている。従って、渡り線を配線する際に、均圧部材が邪魔になることを抑制することができるので、渡り線の配線時の作業性を確保することができる。
【0031】
請求項12に記載のモータは、請求項1〜
請求項11のいずれか一項に記載のアーマチャを備えている。
【0032】
このモータによれば、上述の請求項1〜
請求項11のいずれか一項に記載のアーマチャを備えているので、軸方向の小型化とコストダウンとを両立することができる。
【発明を実施するための形態】
【0034】
[第一実施形態]
第一実施形態は、参考例である。
図1に示される本発明の第一実施形態に係るモータMは、ブラシ付き直流モータである。このモータMは、後述するアーマチャ10(回転子)の他に、固定子12、フロントハウジング14、エンドハウジング16、及び、ブラシ装置18を備えている。
【0035】
固定子12は、ヨーク20、及び、マグネット22を有している。ヨーク20は、筒状に形成されており、マグネット22は、ヨーク20の内周面に固定されている。フロントハウジング14は、ヨーク20の軸方向一方側の端部に固定されており、エンドハウジング16は、ヨーク20の軸方向他方側の端部に固定されている。ブラシ装置18は、フロントハウジング14に固定されており、ブラシ24を有している。ブラシ24は、後述するアーマチャ10に設けられた整流子28に当接されている。
【0036】
アーマチャ10は、シャフト26、整流子28、コア30、及び、巻線32を有している。シャフト26は、フロントハウジング14及びエンドハウジング16に設けられた一対の軸受34,36により回転可能に支持されている。整流子28及びコア30は、シャフト26に同軸上に取り付けられており、シャフト26の軸方向に並んでいる。巻線32は、コア30に巻装されている。
【0037】
続いて、上述の第一実施形態に係るアーマチャ10についてさらに詳述する。
【0038】
図2に示されるように、整流子28は、シャフト26の周囲に設けられた樹脂製の本体部38と、この本体部38の外周部に設けられた複数の整流子片40とを有している。複数の整流子片40は、それぞれ整流子28の軸方向に延びる板状に形成されており、整流子28の周方向に間隔を空けて配列されている。
【0039】
この複数の整流子片40は、導電材料により形成されており、整流子28の外周部(ブラシ摺動面)を形成している。各整流子片40におけるコア30側の端部には、整流子片40の一部がコア30と反対側へ向けて折り曲げられることにより係止爪42が形成されている。この係止爪42は、環状に配列された複数の整流子片40よりも整流子28の径方向外方(矢印A側)に位置されている。また、この係止爪42は、整流子片40におけるコア30側の一部分40Aと整流子28の軸方向にオーバーラップされている。この整流子片40のうち係止爪42とオーバーラップしない部分40Bには、上述のブラシ24(
図1参照)が摺接される。
【0040】
図3に示されるように、コア30は、より具体的には、シャフト26の周囲に形成された環状部44と、この環状部44の周囲に放射状に形成された複数の突起状のティース部46とを有している。複数のティース部46の本数は、一例として、10本とされている。なお、第一実施形態において、
図1に示されるマグネット22の磁極数は、4個であり、上述のモータMは、4極10スロットのモータとされている。
【0041】
図3に示されるように、巻線32は、コア30のうちのティース部46に巻回されている。この巻線32のうちティース部46に巻回された部分は、巻線32の巻回部48である。この巻回部48は、ティース部46に集中巻きで巻回されても良く、また、複数のティース部46に亘って分布巻き(重ね巻き)で巻回されても良い。この巻回部48からは、係止爪42に向けて渡り線50が導出されている。この渡り線50における係止爪42側の端部は、係止爪42との接続部52であり、この接続部52は、係止爪42に引っ掛けられた状態で例えばヒュージング加工により係止爪42に接続されている(
図2も参照)。
【0042】
図2に示されるように、コア30の径方向における巻回部48とシャフト26との間には、上述の環状部44の分に相当する隙間54が設けられており、この隙間54には、上述の整流子28が配置されている。整流子28は、後述する如くコア30に近づけて配置されており、このコア30(より具体的には、コア30の表面に設けられたインシュレータ56)に接触されている。この第一実施形態では、一例として、整流子28のうちの係止爪42の基端部が、コア30に接触されている。
【0043】
図2,
図3に示されるように、第一実施形態に係るアーマチャ10は、本発明における均圧部材の一例として、複数の均圧線60を備えている。この複数の均圧線60及び上述の巻線32は、好ましくは、線材の材料が互いに同一とされる。この場合の巻線32及び複数の均圧線60に使用する線材の材料としては、例えば、銅やアルミニウム等が挙げられる。
【0044】
図4に示されるように、各均圧線60は、円弧状に形成された周方向配線部64と、この周方向配線部64の両端部から周方向配線部64の径方向内側に延びる径方向配線部66と、この径方向配線部66の先端部に形成された矩形状のフック部68とを有している。
【0045】
複数の周方向配線部64は、同心円状に配置される。また、各均圧線60に設けられた一対のフック部68は、各周方向配線部64の径方向に対向して配置され、複数のフック部68は、周方向配線部64の周方向に等間隔で配置される。この複数のフック部68は、上述の複数の係止爪42(
図3参照)と同数設けられている。また、各均圧線60は、
図3に示されるコア30への組付に伴ってフック部68が係止爪42に引っ掛けられるように予め形状が固定されている(
図4に示される形状で保持されている)。つまり、各均圧線60は、予め形状が固定される程度の強度及び剛性を有するように、その線径や材料が選定されている。
【0046】
そして、
図2に示されるように、複数の均圧線60は、整流子28側からコア30に組み付けられている。第一実施形態では、後述するように、コア30及び整流子28がシャフト26に取り付けられ、この状態で巻線32がコア30に巻装される(係止爪42への接続部52の引っ掛けを含む)。そして、その後に、複数の均圧線60は、コア30に組み付けられている。この複数の均圧線60は、コア30に組み付けられた状態においてコア30における整流子28側に配置されている。
【0047】
また、複数の均圧線60の全体(フック部68を含む)は、整流子28の外周部を形成する複数の整流子片40よりも整流子28の径方向外方(矢印A側)に配置されており、さらに、各均圧線60の周方向配線部64は、整流子片40に設けられた係止爪42よりも整流子28の径方向外方(矢印A側)に配置されている。この複数の周方向配線部64は、コア30の軸方向に巻回部48と重ね合わされている。
【0048】
また、この複数の周方向配線部64は、コア30の径方向に沿って並んで配置されており、それぞれ整流子28の周方向に沿って設けられている(
図3も参照)。この複数の周方向配線部64は、その厚み方向の全体が係止爪42における先端側の一部分42Aと整流子28の軸方向にオーバーラップされている。そして、これにより、複数の周方向配線部64は、係止爪42の長さ方向の範囲内(長さL内)に収められている。
【0049】
また、このように複数の均圧線60がコア30に組み付けられた状態において、各フック部68は、係止爪42に引っ掛けられている。複数の均圧線60は、一例として、巻線32がヒュージング加工により係止爪42に接続される前に、コア30に組み付けられており、各フック部68及び上述の巻線32の接続部52は、ヒュージング加工により同一の整流子片40に同時に接続されている。そして、この各均圧線60により、複数の整流子片40のうち整流子28の径方向に対向する一対の整流子片40(同電位であるべき整流子片40同士)が互いに接続されている(
図3参照)。
【0050】
また、第一実施形態では、上述のように、コア30及び整流子28がシャフト26に取り付けられた状態で巻線32がコア30に巻装(係止爪42への接続部52の引っ掛けを含む)された後に、複数の均圧線60がコア30に組み付けられている。このため、均圧線60における係止爪42との接続部であるフック部68は、巻線32における係止爪42との接続部52よりも係止爪42の先端側に位置されている。
【0051】
続いて、上述のアーマチャ10の製造方法について説明する。
【0052】
先ず、
図2に示されるコア30及び整流子28がシャフト26に取り付けられる。このとき、整流子28のうち一例として係止爪42の基端部が、コア30(より具体的には、コア30の表面に設けられたインシュレータ56)に接触される。
【0053】
そして、コア30及び整流子28がシャフト26に取り付けられた状態で巻線32がコア30に巻装され、ティース部46に巻回部48が形成される。またこのとき、巻線32における係止爪42との接続部52が係止爪42に引っ掛けられる。その後、複数の均圧線60がコア30に組み付けられると共に、各均圧線60のフック部68が巻線32の接続部52の上から係止爪42に引っ掛けられる。このとき、複数の均圧線60は、巻線32の接続部52がヒュージング加工により係止爪42に接続される前に、コア30に組み付けられる。また、この複数の均圧線60は、整流子28側からコア30に組み付けられる。
【0054】
ここで、各均圧線60は、上述のように予め形状が固定されている。従って、各均圧線60がコア30に組み付けられた場合には、これに伴って、フック部68が係止爪42に引っ掛けられる。また、コア30及び整流子28がシャフト26に取り付けられた状態で巻線32がコア30に巻装された後に、複数の均圧線60がコア30に組み付けられるため、均圧線60における係止爪42との接続部であるフック部68は、巻線32における係止爪42との接続部52よりも係止爪42の先端側に位置される。
【0055】
そして、巻線32の接続部52及び均圧線60のフック部68がヒュージング加工により同一の整流子片40に同時に接続される。以上の要領により、アーマチャ10は、製造される。
【0056】
続いて、本発明の第一実施形態の作用及び効果について説明する。
【0057】
以上詳述したように、第一実施形態に係るアーマチャ10によれば、整流子28の径方向に対向する一対の整流子片40を接続するために複数の均圧線60が用いられており、各均圧線60の全体(フック部68を含む)は、整流子28の外周部を形成する複数の整流子片40よりも整流子28の径方向外方(矢印A側)に配置されている。従って、例えば複数の均圧線60が整流子28とコア30との軸方向間に配置された場合に比して、整流子28をコア30に近づけて配置することができる。
【0058】
特に、複数の均圧線60は、整流子28の周方向に沿って設けられた周方向配線部64を有し、この各周方向配線部64は、整流子片40に設けられた係止爪42よりも整流子28の径方向外方(矢印A側)に配置されている。従って、周方向配線部64と係止爪42とが整流子28の軸方向に重なり合うことを抑制することができるので、整流子28をコア30により近づけて配置することができる。以上より、アーマチャ10を軸方向に小型化することができる。
【0059】
しかも、整流子28は、コア30に近づけて配置されることでコア30に接触されている。従って、整流子28とコア30との軸方向間の隙間を無くすことができるので、アーマチャ10を軸方向により小型化することができる。
【0060】
また、上述のようにアーマチャ10を軸方向に小型化することにより(整流子28をコア30に近づけて配置することにより)、シャフト26の長さや、巻線32として使用する線材の長さを短くすることができる。これにより、材料費を削減することができるので、コストダウンすることができる。
【0061】
また、コア30及び整流子28がシャフト26に取り付けられた状態で巻線32がコア30に巻装され、その後に、複数の均圧線60がコア30に組み付けられる。従って、コア30に巻線32を巻装する際に、均圧線60が邪魔になることを抑制することができる。これにより、巻線32の巻装時の作業性を確保することができる。
【0062】
また、均圧線60は、コア30における整流子28側に配置され、且つ、この均圧線60は、コア30及び整流子28がシャフト26に取り付けられた状態において整流子28側からコア30に組み付けられる。従って、コア30に対して均圧線60が配置される側と、コア30に対して均圧線60が組み付けられる側とが一致するので、均圧線60のコア30への組付作業を容易にすることができる。
【0063】
また、均圧線60は、コア30への組付に伴ってフック部68が係止爪42に引っ掛けられるように予め形状が固定されている。従って、均圧線60をコア30に組み付けることに伴ってフック部68を係止爪42に引っ掛けることができるので、均圧線60の組付時の作業性を向上させることができる。
【0064】
また、均圧線60は、巻線32がヒュージング加工により係止爪42に接続される前に、コア30に組み付けられる。従って、ヒュージング加工による係止爪42への巻線32の接続と、ヒュージング加工による係止爪42への均圧線60の接続とを同時に行うことができる。これにより、ヒュージング加工の作業効率を向上させることができる。
【0065】
また、巻線32及び均圧線60は、ヒュージング加工により同一の整流子片40に同時に接続される。従って、巻線32及び均圧線60がヒュージング加工により同一の整流子片40に別々に接続される場合に比して、ヒュージング加工の工数を少なくすることができるので、コストダウンすることができる。
【0066】
また、均圧線60の周方向配線部64は、コア30の軸方向に巻回部48と重ね合わされている。従って、巻回部48の巻回スペース(コア30の径方向に沿った巻回スペース)に周方向配線部64が配置されることを抑制することができるので、巻回部48の占積率を確保することができる。
【0067】
また、この周方向配線部64は、その厚み方向の全体が係止爪42における先端側の一部分42Aと整流子28の軸方向にオーバーラップされており、これにより、この周方向配線部64は、係止爪42の長さ方向の範囲内(長さL内)に収められている。従って、周方向配線部64が係止爪42の先端部に対してコア30と反対側へ張り出すことを抑制することができるので、整流子28の軸方向への小型化を図りつつ、整流子28におけるブラシ24(
図1参照)との摺接面積を確保することができる。
【0068】
また、複数の周方向配線部64は、コア30の径方向に沿って並んで配置されている。従って、このことによっても、複数の周方向配線部64がコア30と反対側へ張り出すことを抑制することができる。これにより、複数の周方向配線部64がブラシ24(
図1参照)と干渉することを抑制することができる。
【0069】
また、
図1に示される第一実施形態に係るモータMによれば、上述のアーマチャ10を備えているので、軸方向の小型化とコストダウンとを両立することができる。
【0070】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
【0071】
図5,
図6に示される本発明の第二実施形態に係るアーマチャ70は、上述の第一実施形態に係るアーマチャ10(
図2,
図3参照)に対し、次のように構成が変更されている。
【0072】
すなわち、本発明の第二実施形態に係るアーマチャ70は、整流子28の径方向に対向する一対の整流子片40(同電位であるべき整流子片40同士)を互いに接続するために、均圧部材80を備えている。
【0073】
均圧部材80は、上述の第一実施形態における複数の均圧線60に加え、これら複数の均圧線60を保持するモールド樹脂82を有している。このモールド樹脂82は、保持部材の一例であり、モールド成形により複数の均圧線60と一体化されている。このモールド樹脂82は、より具体的には、複数の均圧線60のうち周方向配線部64を覆っており、均圧線60のうちの径方向配線部66とフック部68とは、モールド樹脂82からモールド樹脂82の径方向内側に突出している。
【0074】
この複数の均圧線60及びモールド樹脂82を有する均圧部材80の全体(フック部68を含む)は、整流子28の外周部を形成する複数の整流子片40よりも整流子28の径方向外方(矢印A側)に配置されている。
図6に示されるように、モールド樹脂82は、整流子28の周方向に沿って円環状に設けられている。
【0075】
複数の均圧線60のうちモールド樹脂82に覆われた部分(周方向配線部64)と、モールド樹脂82とは、均圧部材80における周方向配線部84を形成している。この周方向配線部84は、整流子28の周方向に沿って設けられると共に、係止爪42よりも整流子28の径方向外方(矢印A側)に配置されている。また、この周方向配線部84は、コア30の軸方向に巻回部48と重ね合わされている。
【0076】
さらに、この周方向配線部84は、その厚み方向の全体が係止爪42における先端側の一部分42Aと整流子28の軸方向にオーバーラップされている。そして、これにより、周方向配線部84は、係止爪42の長さ方向の範囲内(長さL内)に収められている。
【0077】
また、均圧部材80は、複数の均圧線60がモールド樹脂82により一体化されることにより、コア30への組付に伴ってフック部68が係止爪42に引っ掛けられるように予め形状が固定されている。つまり、均圧部材80は、予め形状が固定される程度の強度及び剛性を有するように、均圧線60の線径や材料、及び、モールド樹脂82の形状や寸法が選定されている。
【0078】
そして、この均圧部材80は、上述の第一実施形態における複数の均圧線60と同様に、コア30及び整流子28がシャフト26に取り付けられた状態で巻線32がコア30に巻装された後で且つ巻線32がヒュージング加工により係止爪42に接続される前に、整流子28側からコア30に組み付けられる。
【0079】
なお、本発明の第二実施形態において、上記以外の構成は、上述の第一実施形態と同様である。また、本発明の第二実施形態において、上述の第一実施形態と同一の構成については、同一の符号を用い、その説明を省略する。
【0080】
続いて、本発明の第二実施形態の作用及び効果について説明する。
【0081】
以上詳述したように、第二実施形態に係るアーマチャ70によれば、整流子28の径方向に対向する一対の整流子片40を接続するために均圧部材80が用いられており、この均圧部材80の全体(フック部68を含む)は、整流子28の外周部を形成する複数の整流子片40よりも整流子28の径方向外方(矢印A側)に配置されている。従って、例えば均圧部材80が整流子28とコア30との軸方向間に配置された場合に比して、整流子28をコア30に近づけて配置することができる。
【0082】
特に、均圧部材80は、整流子28の周方向に沿って設けられた周方向配線部84を有し、この周方向配線部84は、整流子片40に設けられた係止爪42よりも整流子28の径方向外方(矢印A側)に配置されている。従って、周方向配線部84と係止爪42とが整流子28の軸方向に重なり合うことを抑制することができるので、整流子28をコア30により近づけて配置することができる。以上より、アーマチャ10を軸方向に小型化することができる。
【0083】
しかも、整流子28は、コア30に近づけて配置されることでコア30に接触されている。従って、整流子28とコア30との軸方向間の隙間を無くすことができるので、アーマチャ10を軸方向により小型化することができる。
【0084】
また、上述のようにアーマチャ10を軸方向に小型化することにより(整流子28をコア30に近づけて配置することにより)、シャフト26の長さや、巻線32として使用する線材の長さを短くすることができる。これにより、材料費を削減することができるので、コストダウンすることができる。
【0085】
また、コア30及び整流子28がシャフト26に取り付けられた状態で巻線32がコア30に巻装され、その後に、均圧部材80がコア30に組み付けられる。従って、コア30に巻線32を巻装する際に、均圧部材80が邪魔になることを抑制することができる。これにより、巻線32の巻装時の作業性を確保することができる。
【0086】
また、均圧部材80は、コア30における整流子28側に配置され、且つ、この均圧部材80は、コア30及び整流子28がシャフト26に取り付けられた状態において整流子28側からコア30に組み付けられる。従って、コア30に対して均圧部材80が配置される側と、コア30に対して均圧部材80が組み付けられる側とが一致するので、均圧部材80のコア30への組付作業を容易にすることができる。
【0087】
また、均圧部材80は、コア30への組付に伴ってフック部68が係止爪42に引っ掛けられるように予め形状が固定されている。従って、均圧部材80をコア30に組み付けることに伴ってフック部68を係止爪42に引っ掛けることができるので、均圧部材80の組付時の作業性を向上させることができる。
【0088】
特に、この均圧部材80に設けられたモールド樹脂82により、複数の均圧線60が一体化されているので、複数の均圧線60がばらけることを抑制することができ、この複数の均圧線60を一斉にコア30に組み付けることができる。これにより、組付工数の増加を抑制することができる。
【0089】
また、均圧部材80は、巻線32がヒュージング加工により係止爪42に接続される前に、コア30に組み付けられる。従って、ヒュージング加工による係止爪42への巻線32の接続と、ヒュージング加工による係止爪42への均圧部材80の接続とを同時に行うことができる。これにより、ヒュージング加工の作業効率を向上させることができる。
【0090】
また、巻線32及び均圧部材80は、ヒュージング加工により同一の整流子片40に同時に接続される。従って、巻線32及び均圧部材80がヒュージング加工により同一の整流子片40に別々に接続される場合に比して、ヒュージング加工の工数を少なくすることができるので、コストダウンすることができる。
【0091】
また、均圧部材80の周方向配線部84は、コア30の軸方向に巻回部48と重ね合わされている。従って、巻回部48の巻回スペース(コア30の径方向に沿った巻回スペース)に周方向配線部84が配置されることを抑制することができるので、巻回部48の占積率を確保することができる。
【0092】
また、この周方向配線部84は、その厚み方向の全体が係止爪42における先端側の一部分42Aと整流子28の軸方向にオーバーラップされており、これにより、この周方向配線部84は、係止爪42の長さ方向の範囲内(長さL内)に収められている。従って、周方向配線部84が係止爪42の先端部に対してコア30と反対側へ張り出すことを抑制することができるので、整流子28の軸方向への小型化を図りつつ、整流子28におけるブラシ24(
図1参照)との摺接面積を確保することができる。
【0093】
また、均圧部材80において、均圧線60に形成された複数の周方向配線部64は、コア30の径方向に沿って並んで配置されている。従って、この複数の周方向配線部64及びモールド樹脂82からなる均圧部材80の周方向配線部84の厚さを抑えることができる。これにより、この均圧部材80の周方向配線部84がコア30と反対側へ張り出すことを抑制することができるので、この周方向配線部84がブラシ24(
図1参照)と干渉することを抑制することができる。
【0094】
次に、上記第一、第二実施形態に共通の変形例について説明する。
【0095】
[第一変形例]
上記第一、第二実施形態においては、
図8に示されるように、複数のティース部46の本数は、24本とされていても良い。また、特に図示しないが、複数のティース部46の本数は、上記以外でも良い。さらに、
図1に示されるマグネット22の磁極数も上記以外でも良い。
【0096】
[第二変形例]
上記第二実施形態において、均圧線60に形成された複数の周方向配線部64は、コア30の径方向に沿って並んで配置されていたが、
図9に示されるように、複数の周方向配線部64は、コア30の径方向及び軸方向に沿って並んで配置されていても良い。また、この場合に、複数の周方向配線部64及びモールド樹脂82からなる均圧部材80の周方向配線部84の厚み方向の一部(コア30側の一部分)のみが、係止爪42における先端側の一部分42Aと整流子28の軸方向にオーバーラップされていても良い。
【0097】
このように構成されていても、周方向配線部84が係止爪42の先端部に対してコア30と反対側へ張り出すことを抑制することができるので、整流子28の軸方向への小型化を図りつつ、整流子28におけるブラシ24(
図1参照)との摺接面積を確保することができる。
【0098】
なお、特に図示しないが、上記第一実施形態において、複数の周方向配線部64が、コア30の径方向及び軸方向に沿って並んで配置されていても良い。また、この場合に、複数の周方向配線部64の厚み方向の一部が、係止爪42における先端側の一部分42Aと整流子28の軸方向にオーバーラップされていても良い。
【0099】
[第三変形例]
上記第二実施形態においては、
図10に示されるように、例えば、コア30(インシュレータ56)における巻回部48よりも径方向外側の部分に平坦面からなる位置決め部90が設けられ、均圧部材80には、モールド樹脂82の外周部から位置決め部90に向けて延びる被位置決め部92が設けられても良い。そして、被位置決め部92が位置決め部90に当接されることにより、均圧部材80がコア30に対してコア30の軸方向及び径方向に位置決めされても良い。
【0100】
このように構成されていると、均圧部材80をコア30に対して位置決めすることができるので、均圧部材80のコア30への組付性を良好にすることができる。また、均圧部材80を整流子28に対しても位置決めすることができるので、均圧部材80の組付時にフック部68を係止爪42に容易に引っ掛けることができる。
【0101】
なお、上述の位置決め部90及び被位置決め部92は、コア30及び均圧部材80のどの部分に形成されても良い。
【0102】
また、特に図示しないが、上記第一実施形態における均圧線60についても、位置決め部90と接触して均圧線60を位置決めする被位置決め部が設けられても良い。
【0103】
[第四変形例]
上記第二実施形態においては、
図11に示されるように、例えば、コア30(インシュレータ56)における巻回部48よりも径方向外側の部分に爪状の嵌合部94が設けられ、均圧部材80には、モールド樹脂82の外周部から嵌合部94に向けて延びる爪状の被嵌合部96が設けられても良い。そして、被嵌合部96が嵌合部94に嵌合されることにより、均圧部材80がコア30に対して固定されても良い。
【0104】
このように構成されていると、均圧部材80をコア30に対して固定することができるので、均圧部材80のコア30に対するがたつきを抑制することができる。
【0105】
なお、上述の嵌合部94及び被嵌合部96は、コア30及び均圧部材80のどの部分に形成されても良い。
【0106】
また、特に図示しないが、上記第一実施形態における均圧線60についても、嵌合部94と嵌合されて均圧線60をコア30に対して固定する被嵌合部が設けられても良い。
【0107】
[第五変形例]
上記第二実施形態においては、
図12に示されるように、例えば、整流子28(本体部38)におけるコア30側の端部に整流子28の径方向外側に延びる位置決め部100が設けられ、均圧部材80には、モールド樹脂82の内周部からコア30側に向けて延びる被位置決め部102が設けられても良い。そして、被位置決め部102が位置決め部100に当接されることにより、均圧部材80が整流子28に対して整流子28の径方向に位置決めされても良い。
【0108】
このように構成されていると、均圧部材80を整流子28に対して位置決めすることができるので、均圧部材80の組付時にフック部68を係止爪42に容易に引っ掛けることができる。また、均圧部材80をコア30に対しても位置決めすることができるので、均圧部材80のコア30への組付性を良好にすることができる。
【0109】
なお、上述の位置決め部100及び被位置決め部102は、コア30及び均圧部材80のどの部分に形成されても良い。
【0110】
また、第五変形例と上述の第三変形例とが組み合わされることにより、コア30及び整流子28の両方に位置決め部が形成されると共に、この各位置決め部に対応する被位置決め部が均圧部材80に形成されても良い。
【0111】
また、特に図示しないが、上記第一実施形態における均圧線60についても、位置決め部100と接触して均圧線60を位置決めする被位置決め部が設けられても良い。
【0112】
[第六変形例]
上記第二実施形態においては、
図13に示されるように、例えば、整流子28(本体部38)におけるコア30側の端部に整流子28の径方向外側に延びる嵌合部104が設けられ、均圧部材80には、モールド樹脂82の内周部からコア30側に向けて延びる被嵌合部106が設けられても良い。そして、被嵌合部106が嵌合部104に嵌合されることにより、均圧部材80が整流子28に対して固定されても良い。
【0113】
このように構成されていると、均圧部材80を整流子28に対して固定することができるので、均圧部材80の整流子28に対するがたつきを抑制することができる。
【0114】
なお、上述の嵌合部104及び被嵌合部106は、整流子28及び均圧部材80のどの部分に形成されても良い。
【0115】
また、第六変形例と上述の第四変形例とが組み合わされることにより、コア30及び整流子28の両方に嵌合部が形成されると共に、この各嵌合部に対応する被嵌合部が均圧部材80に形成されても良い。
【0116】
また、特に図示しないが、上記第一実施形態における均圧線60についても、嵌合部104と嵌合されて均圧線60を整流子28に対して固定する被嵌合部が設けられても良い。
【0117】
[第七変形例]
上記第二実施形態においては、例えば、次の要領でアーマチャ10が製造されても良い。つまり、第七変形例では、
図14の上図に示されるように、先ず、コア30及び整流子28がシャフト26に取り付けられる。このとき、整流子28は、巻線32及び均圧部材80よりもコア30と反対側に移動された状態とされる。
【0118】
そして、この状態で巻線32がコア30に巻装され、ティース部46に巻回部48が形成される。また、巻線32における係止爪42との接続部52が係止爪42に引っ掛けられる。その後、均圧部材80がコア30に組み付けられる。このとき、均圧部材80は、整流子28側からコア30に組み付けられる。また、均圧部材80は、巻線32がヒュージング加工により係止爪42に接続される前に、コア30に組み付けられる。
【0119】
そして、巻線32の接続部52の上から均圧部材80のフック部68が係止爪42に引っ掛けられる。この均圧部材80は、予め形状が固定されているため、均圧部材80がコア30に組み付けられた場合には、これに伴って、フック部68が係止爪42に引っ掛けられる。また、巻線32の接続部52及び均圧部材80のフック部68がヒュージング加工により同一の整流子片40に同時に接続される。
【0120】
そして、このようにして巻線32及び均圧部材80が整流子片40に接続された後に、
図14の下図に示されるように、整流子28がコア30側に移動される。このとき、整流子28のうち一例として係止爪42の基端部が、コア30(より具体的には、コア30の表面に設けられたインシュレータ56)に接触される。以上の要領により、アーマチャ10は、製造される。
【0121】
このように、第七変形例では、整流子28が巻線32及び均圧部材80よりもコア30と反対側に移動された状態で、巻線32の接続部52及び均圧部材80のフック部68が係止爪42に接続されるので、接続部52及びフック部68を係止爪42に接続する際(ヒュージング加工する際)に、巻回部48や周方向配線部84が邪魔になることを抑制することができる。これにより、接続部52及びフック部68を係止爪42に接続する際の作業性を向上させることができる。
【0122】
なお、特に図示しないが、上記第一実施形態においても、整流子28が巻線32及び均圧線60よりもコア30と反対側に移動された状態で、この巻線32及び均圧線60が整流子片40に接続されても良い。また、このようにして巻線32及び均圧線60が整流子片40に接続された後に、整流子28がコア30側に移動されても良い。
【0123】
[第八変形例]
上記第二実施形態においては、
図15,
図16に示されるように、各整流子片40には、第一係止爪112A及び第二係止爪112Bが折り曲げられて形成され、巻線32の接続部52は、第一係止爪112Aに接続され、均圧部材80のフック部68は、第二係止爪112Bに接続されても良い。
【0124】
このように、巻線32の接続部52と均圧部材80のフック部68とが互いに異なる第一係止爪112A及び第二係止爪112Bに接続される構成とされていると、接続部52及びフック部68の整流子片40への接続時(係止爪への引っ掛け時)の作業性を良好にすることができる。
【0125】
なお、特に図示しないが、上記第一実施形態においても、各整流子片40に、第一係止爪112A及び第二係止爪112Bが折り曲げられて形成され、巻線32の接続部52は、第一係止爪112Aに接続され、均圧線60のフック部68は、第二係止爪112Bに接続されても良い。
【0126】
また、整流子28には、巻線32の接続部52のみが接続される係止爪と、均圧線60のフック部68のみが接続される係止爪と、巻線32の接続部52及び均圧線60のフック部68の両方が接続される係止爪が混在して設けられていても良い。
【0127】
[第九変形例]
上記第二実施形態における均圧部材80の配置は、
図17に示されるように変更されても良い。つまり、この第九変形例において、均圧部材80の周方向配線部84は、コア30の径方向における整流子28と巻回部48との間に配置されている。また、周方向配線部84は、コア30に対する巻回部48の突出高さの範囲内に収まるように、その厚みが薄く抑えられており、さらに、この周方向配線部84は、その厚み方向の全体が係止爪42における基端側の一部分42Bと整流子28の軸方向にオーバーラップされている。
【0128】
また、この均圧部材80は、コア30及び整流子28がシャフト26に取り付けられた状態で巻線32がコア30に巻装される前に、コア30に組み付けられており、均圧部材80における係止爪42との接続部52であるフック部68は、巻線32における係止爪42との接続部52よりも係止爪42の基端側に位置されている。さらに、巻線32における係止爪42との接続部52と巻回部48との間に設けられた渡り線50は、均圧部材80よりもコア30と反対側に離間して配置されている。
【0129】
この第九変形例によれば、コア30及び整流子28がシャフト26に取り付けられ、この状態で巻線32がコア30に巻装される前に、均圧部材80は、コア30に組み付けられる。従って、均圧部材80をコア30に組み付ける際に、巻線32が邪魔になることを抑制することができる。これにより、均圧部材80の組付時の作業性を確保することができる。
【0130】
また、均圧部材80の周方向配線部84は、コア30の径方向における整流子28と巻回部48との間に配置されている。従って、コア30の径方向における整流子28と巻回部48との間に残ったスペースを周方向配線部84の配置のために有効に利用することができるので、アーマチャ10を軸方向及び径方向に小型化することができる。
【0131】
また、均圧部材80の周方向配線部84は、コア30に対する巻回部48の突出高さの範囲内に収められている。従って、均圧部材80の周方向配線部84が巻回部48よりもコア30の軸方向に突出することを抑制することができるので、整流子28の軸方向への小型化を図りつつ、整流子28におけるブラシ24(
図1参照)との摺接面積を確保することができる。
【0132】
また、巻線32における係止爪42との接続部52と巻回部48との間に設けられた渡り線50は、均圧部材80よりもコア30と反対側に離間して配置されている。従って、渡り線50を配線する際に、均圧部材80が邪魔になることを抑制することができるので、渡り線50の配線時の作業性も確保することができる。
【0133】
なお、特に図示しないが、上記第一実施形態においても、上記第九変形例が適用されても良い。つまり、上記第九変形例において、モールド樹脂82が省かれることにより、第一実施形態に上記第九変形例が適用された構成とされても良い。
【0134】
[その他の変形例]
上記第一、第二実施形態において、巻線32は、いずれか一対の整流子片40を接続する均圧線60を上述の複数の均圧線60とは別に含んでいても良い。また、この場合に、巻線32に含まれる均圧線60は、整流子28及びコア30の軸方向間に配置されても良い。
【0135】
また、上記第一、第二実施形態において、複数の均圧線60は、同電位であるべき整流子片40同士の一例として、整流子28の径方向に対向する一対の整流子片40を接続していたが、複数の均圧線60は、整流子28の径方向に対向する一対の整流子片40以外の整流子片40同士を接続していても良い。
【0136】
また、上記第一、第二実施形態においては、同電位であるべき整流子片40同士を接続するために、均圧部材の一例として、線材である均圧線60が用いられていたが、線材以外の部材(例えば、ターミナルなどの細長の板材)により形成された均圧部材が用いられても良い。
【0137】
また、上記第一、第二実施形態において、整流子28は、係止爪42にてコア30に接触されていたが、この係止爪42の代わりに、例えば、整流子片40や本体部38など、整流子28における係止爪42以外の部分がコア30に接触されていても良い。また、整流子28は、コア30に接触されずに近接されても良い。
【0138】
また、上記第一実施形態では、周方向配線部64の厚み方向の少なくとも一部が、係止爪42における少なくとも長さ方向の一部分と整流子28の軸方向にオーバーラップされるように、各部の寸法や配置が変更されても良い。同様に、上記第二実施形態では、周方向配線部84の厚み方向の少なくとも一部が、係止爪42における少なくとも長さ方向の一部分と整流子28の軸方向にオーバーラップされるように、各部の寸法や配置が変更されても良い。
【0139】
また、上記第一、第二実施形態において、均圧線60及び巻線32は、好ましい例として、線材の材料が互いに同一とされていたが、線材の材料が互いに異なっていても良い。この巻線32及び均圧線60に使用する線材の材料としては、例えば、銅やアルミニウム等が挙げられる。また、均圧線60及び巻線32は、線材の線径が同一でも良く、また、線材の線径が互いに異なっていても良い。
【0140】
また、上記第一、第二実施形態において、各フック部68及び上述の巻線32の接続部52は、ヒュージング加工により同一の整流子片40に順次接続されても良い。このようにヒュージング加工による係止爪42への巻線32の接続と均圧線60の接続とを連続して行うことにより、ヒュージング加工の作業効率を向上させることができる。
【0141】
なお、上記複数の変形例のうち組み合わせ可能な変形例は、適宜組み合わされて実施可能であることは勿論である。
【0142】
以上、本発明の一態様について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。