(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記報知部は、前記衝撃センサにより検知された前記衝撃が、複数種類の前記被操作ユニットのうちのいずれに対する操作に伴うかを前記判定部が判定できない場合には、前記複数の文字メッセージとは別の文字メッセージを表示する、
請求項2に記載の販売データ処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について図面を用いて説明する。なお、本実施の形態では、本願の販売データ処理装置を電子キャッシュレジスタ(以降においては、「レジスタ」と略記する)として実施する場合につき説明する。
【0010】
図1は本実施形態に係るレジスタ100のブロック図である。
図2はレジスタ100の外観の斜視図である。なお、
図1および
図2においては、同一の要素については同一の符号を付している。
【0011】
レジスタ100は、CPU(central processing unit)1、ROM(read-only memory)2、RAM(random-access memory)3、HDD(hard disk drive)4、時計ユニット5、入出力ポート(I/O)6、通信インタフェース(通信I/F)7,8,9,10,11,12、キーボード13、タッチパネル14、客面表示器15、レシートプリンタ16、ジャーナルプリンタ17、衝撃センサ18およびバスライン19を含む。そして、CPU1、ROM2、RAM3、HDD4、時計ユニット5、入出力ポート6および通信インタフェース7〜12は、バスライン19にそれぞれ接続されている。なお、CPU1、ROM2、RAM3およびHDD4は、バスライン19により接続されることによりコンピュータを構成している。
【0012】
CPU1は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。CPU1は、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムに従って、レジスタ100としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。
【0013】
ROM2は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。ROM2は、上記のオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを記憶する。ROM2は、CPU1が各種の処理を実行する上で必要なデータを記憶する場合もある。
【0014】
RAM3は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。RAM3は、CPU1が各種の処理を実行する上で必要なデータを必要に応じて記憶する。またRAM3は、CPU1が各種の処理を行う際のワークエリアとしても利用される。
【0015】
HDD4は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。HDD4は、CPU1が各種の処理を行う上で使用するデータや、CPU1での処理によって生成されたデータを保存する。HDD4は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0016】
ROM2またはHDD4が保存するアプリケーションプログラムには、後述する制御処理について記述した制御プログラムが含まれる。このレジスタ100の譲渡は一般に、この制御プログラムがROM2またはHDD4に記憶された状態にて行われる。しかし、HDD4またはその他の書き込み可能な記憶デバイスに、このレジスタ100とは個別に譲渡された制御プログラムがユーザなどの操作に応じて書き込まれても良い。制御プログラムの譲渡は、リムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行うことができる。上記の記憶媒体は、上記のコンピュータ装置に内蔵または接続された読取装置によって読み取り可能であれば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなど、その形態は問わない。
【0017】
時計ユニット5は、定常的に計時動作を行い、日付および時刻を表した日時情報を生成する。時計ユニット5としては、例えばTOD(time of day)時計が利用できる。
【0018】
入出力ポート6は、CPU1からドロワ開放が指示されたことに応じてドロワ200を駆動するための駆動信号をドロワ200に対して出力する。ドロワ200は、紙幣や硬貨を収容する。ドロワ200は、駆動信号を受けて自動的に開放する。ドロワ200は、オペレータにより閉じられる。ドロワ200は、クローズセンサを内蔵し、閉じられた場合にはクローズ信号をレジスタ100へと出力する。ドロワ200は、被操作ユニットの一例である。
【0019】
通信インタフェース7〜12には、キーボード13、タッチパネル14、客面表示器15、レシートプリンタ16、ジャーナルプリンタ17および衝撃センサ18がそれぞれ接続される。通信インタフェース7〜12は、これら接続されたデバイスとCPU1との通信をインタフェースする。通信インタフェースとしては、例えばRS(recommended standard)−232C、PS/2、USB(universal serial bus)、LVDS(low voltage differential signaling)、IEEE(institute of electrical and electronic engineers)1284(いわゆるセントロニクス仕様)などの周知の規格に準拠したデバイスを適宜に利用できる。
【0020】
キーボード13は、オペレータによる操作の内容を表したコマンドを出力する。キーボード13は、被操作ユニットの一例である。
【0021】
タッチパネル14は、表示デバイスおよびタッチセンサを含む。表示デバイスは、GUI画面などのオペレータに対して提示すべき任意の画面を表示する。表示デバイスとしては、例えばカラーLCD(liquid crystal display)等の周知のデバイスが利用できる。タッチセンサは、表示デバイスの表示面に重ねて配置されている。タッチセンサは、表示デバイスの表示面へのオペレータのタッチ位置を検出し、その位置情報をCPU31へと送る。タッチセンサとしては、周知のデバイスが利用できる。タッチパネル14は、被操作デバイスの一例である。
【0022】
客面表示器15は、例えばLCDまたは蛍光管表示器であり、CPU1の制御の下に任意の画像を表示可能である。客面表示器15は、通常は、顧客に対して提示するべき各種の情報を表した画像を表示するために利用される。
【0023】
レシートプリンタ16は、例えばサーマルプリンタやドットインパクトプリンタなどであり、レシートなどの伝票を印刷する。
【0024】
ジャーナルプリンタ17は、例えばサーマルプリンタやドットインパクトプリンタなどであり、レジスタ100での登録処理に関する履歴情報をロール紙に対して印字する。これによりジャーナルプリンタ17は、多数の登録処理に関する履歴情報が印字されたロール紙としてのジャーナルを作成する。
【0025】
衝撃センサ18は、レジスタ100が受けた衝撃の強度を検知し、その強度に応じた衝撃値を出力する。衝撃センサ18としては、例えば加速度計などが利用できる。
【0026】
次に以上のように構成されたレジスタ100の動作についての第1および第2の実施形態について順に説明する。
【0027】
(第1の実施形態)
CPU1は、既存の電子キャッシュレジスタが備える各種の機能を実現するための処理を、当該既存の電子キャッシュレジスタで行われているのと同様にして実行する。CPU1はこれとは別タスクの処理として、次の制御処理を繰り返し実行する。
【0028】
図3および
図4は第1の実施形態における制御処理のフローチャートである。なお、以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。
【0029】
Act1においてCPU1は、ドロワクローズされたか否かを確認する。CPU1は、ドロワ200から出力されたクローズ信号が入出力ポート6により入力されたか否かを確認し、入力されていないならばNOと判定する。そしてCPU1はこの場合、Act2へと進む。
【0030】
Act2においてCPU1は、キープッシュされたか否か確認する。CPU1は、キーボード13から出力されたコマンドが通信インタフェース7により入力されたか否かを確認し、入力されていないならばNOと判定する。そしてCPU1はこの場合、Act3へと進む。
【0031】
Act3においてCPU1は、パネルタッチされたか否かを確認する。CPU1は、タッチパネル14から出力された位置情報が通信インタフェース8により入力されたか否かを確認し、入力されていないならばNOと判定する。そしてCPU1はこの場合、Act4へと進む。
【0032】
Act4においてCPU1は、衝撃センサ18が出力する衝撃値を、通信インタフェース12を介して取得する。
【0033】
Act5においてCPU1は、上記の取得した衝撃値が予め定められた閾値SH以上であるか否かを確認する。なお、閾値SHは、レジスタ100の設計者等によって任意に定められて良い。一例として閾値SHは、HDD4の損傷につながる恐れのある大きさに定めることが想定される。そしてCPU1は、衝撃値が閾値SH未満であるためにNOと判定したならば、Act1に戻る。
【0034】
かくしてCPU1は、Act1〜Act5において、ドロワクローズ、キープッシュおよびパネルタッチのいずれかが発生するか、あるいは閾値SH以上の衝撃値の衝撃が生じるのを待ち受ける。
【0035】
CPU1は、ドロワ200がオペレータにより閉じられたことに応じてドロワ200がクローズ信号を出力し、これが入出力ポート6により入力されたならば、Act1にてYESと判定し、Act6へと進む。
【0036】
Act6においてCPU1は、フラグF1を「1」にセットする。フラグF1は例えば、RAM3に記憶した1ビットのデータである。
【0037】
さてCPU1は、キーボード13のいずれかのキーがオペレータによりプッシュされたことに応じてキーボード13がコマンドを出力し、これが通信インタフェース7により入力されたならば、Act2にてYESと判定し、Act7へと進む。
【0038】
Act7においてCPU1は、フラグF2を「1」にセットする。フラグF2は例えば、RAM3に記憶した1ビットのデータである。
【0039】
CPU1は、Act6またはAct7でフラグF1またはF2を「1」にセットしたならば、
図4のAct8へと進む。またCPU1は、タッチパネル14の画面がオペレータによりタッチされたことに応じてタッチパネル14が位置情報を出力し、これが通信インタフェース8により入力されたならば、Act3にてYESと判定し、Act8へと進む。
【0040】
Act8においてCPU1は、衝撃センサ18が出力する衝撃値を、通信インタフェース12を介して取得する。
【0041】
Act9においてCPU1は、Act1〜Act3のいずれかでYESと判定してから予め定められた時間が経過するまでの待機期間が終了したか否かを確認する。そしてCPU1は、待機期間が終了していないためにNOと判定したならば、Act10へと進む。
【0042】
Act10においてCPU1は、上記の取得した衝撃値が閾値SH以上であるか否かを確認する。そしてCPU1は、衝撃値が閾値SH未満であるためにNOと判定したならば、Act9へと戻る。
【0043】
かくしてCPU1は、Act9,Act10において、待機期間内に閾値SH以上の衝撃値が検知されるか否かを確認する。そしてCPU1は、待機期間内に閾値SH以上の衝撃値が検知されたならば、Act10にてYESと判定し、Act11へと進む。
【0044】
Act11においてCPU1は、フラグF1が「1」にセットされているか否かを確認する。そしてCPU1は、フラグF1が「1」にセットされているならばYESと判定し、Act12へと進む。
【0045】
Act12においてCPU1は、第1の警告表示を行う。第1の警告表示は、ドロワを閉めるに際して大きな衝撃が生じたことをオペレータに報知するための報知動作である。具体的にはCPU1は、第1の警告画像をタッチパネル14に表示させる。
【0046】
図5は一例としての第1の警告画像を示す図である。
【0047】
図5に示す第1の警告画像は、衝撃を検出した旨、HDD4が破損する恐れがある旨、さらにはドロワを閉める作業に際して注意が必要である旨をそれぞれ表した文字メッセージを含む。
【0048】
CPU1は、フラグF1が「1」にセットされていないためにAct11にてNOと判定したならば、Act13へと進む。
【0049】
Act13においてCPU1は、フラグF2が「1」にセットされているか否かを確認する。そしてCPU1は、フラグF2が「1」にセットされているならばYESと判定し、Act14へと進む。
【0050】
Act14においてCPU1は、第2の警告表示を行う。第2の警告表示は、キーボード13をプッシュするに際して大きな衝撃が生じたことをオペレータに報知するための報知動作である。具体的にはCPU1は、第2の警告画像をタッチパネル14に表示させる。
【0051】
図6は一例としての第2の警告画像を示す図である。
【0052】
図6に示す第2の警告画像は、第1の警告画像における、ドロワを閉める作業に際して注意が必要である旨を表した文字メッセージを、キーボード13のプッシュに際して注意が必要である旨を表した文字メッセージに代えたものである。
【0053】
CPU1は、フラグF2が「1」にセットされていないためにAct13にてNOと判定したならば、Act15へと進む。
【0054】
Act15においてCPU1は、第3の警告表示を行う。第3の警告表示は、タッチパネル14の画面をタッチするに際して大きな衝撃が生じたことをオペレータに報知するための報知動作である。具体的にはCPU1は、第3の警告画像をタッチパネル14に表示させる。
【0055】
図7は一例としての第3の警告画像を示す図である。
【0056】
図7に示す第3の警告画像は、第1の警告画像における、ドロワを閉める作業に際して注意が必要である旨を表した文字メッセージを、タッチパネル14のタッチに際して注意が必要である旨を表した文字メッセージに代えたものである。
【0057】
CPU1は、第1〜第3の警告画像がそれぞれ含むOKボタンがオペレータによりタッチされたことをもって、Act12、Act14またはAct15における警告表示を終了し、Act16へと進む。なおCPU1は、Act9およびAct10の待ち受け状態において、閾値SH以上の衝撃値が検知されることなく待機期間が終了したならば、Act9にてYESと判定し、Act11〜Act15をいずれも行うことなしにAct16へと進む。
【0058】
Act16においてCPU1は、フラグF1,F2をいずれも「0」にクリアする。
【0059】
そしてCPU1は、これをもって
図3,4に示す制御処理を終了する。
【0060】
ところでCPU1は、
図3中のAct4で取得した衝撃値が閾値SH以上であった場合には、Act5にてYESと判定してAct17へと進む。
【0061】
Act17においてCPU1は、第4の警告表示を行う。第4の警告表示は、原因を提示すること無しに、大きな衝撃が生じたことをオペレータに報知するための報知動作である。具体的にはCPU1は、第4の警告画像をタッチパネル14に表示させる。
【0062】
図8は一例としての第4の警告画像を示す図である。
【0063】
図8に示す第4の警告画像は、第1の警告画像における、ドロワを閉める作業に際して注意が必要である旨を表した文字メッセージを、単に注意が必要である旨を表した文字メッセージに代えたものである。
【0064】
以上の第1〜第4の警告画像の表示は、それぞれ報知動作の一例である。従って、タッチパネル14は、報知デバイスの一例である。また制御プログラムに基づいて上記の制御処理をCPU1が実行することによって、CPU1を中枢部分とするコンピュータは制御部として機能する。そして、CPU1とタッチパネル14との協働により、報知部としての機能が実現される。
【0065】
CPU1は、第4の警告画像が含むOKボタンがオペレータによりタッチされたことをもって、
図3,4に示す制御処理を終了する。
【0066】
以上のように第1の実施形態によれば、衝撃センサ18により閾値SH以上の衝撃値が検知されたことに応じて、オペレータに対して注意を促す報知動作が行われる。これにより、注意をすべきことをオペレータに認識させることができ、以降においてレジスタ100に同様の衝撃が加えられる危険性を低減できる。
【0067】
また第1の実施形態によれば、衝撃センサ18により閾値SH以上の衝撃値が検知される直前においてドロワクローズ、キープッシュおよびパネルタッチのいずれかが行われていた場合には、それらを原因として提示する警告画像を表示するので、どのような操作に関して注意をするべきであるのかをオペレータに認識させることができる。
【0068】
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、CPU1が実行する制御処理の内容が第1の実施形態とは異なる。
【0069】
以下、第2の実施形態における制御処理について説明する。
【0070】
図9および
図10は第2の実施形態における制御処理のフローチャートである。なお、以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。
【0071】
第2の実施形態においては、4つの閾値SH1,SH2,SH3,SH4を予め個別に定めておく。閾値SH1〜SH4は、レジスタ100の設計者等によって任意に定められて良い。閾値SH1〜SH4のうちの一部が同一値であっても良い。ここでは、閾値SH1はHDD4の損傷につながる恐れのある大きさに、閾値SH2はキーボード13の損傷につながる恐れのある大きさに、閾値SH3はタッチパネル14の損傷につながる恐れのある大きさに、そして閾値SH4はレジスタ100の何らかの障害につながる恐れのある大きさに、それぞれ定めることが想定される。
【0072】
Act21〜Act25においてCPU1は、前述の第1の実施形態におけるAct1〜Act5と同様に、ドロワクローズ、キープッシュおよびパネルタッチのいずれかが発生するか、あるいは衝撃が生じるのを待ち受ける。ただしCPU1はAct25においては、取得した衝撃値が閾値SH4以上であるか否かを確認する。
【0073】
CPU1は、ドロワ200がオペレータにより閉じられたことに応じてドロワ200がクローズ信号を出力し、これが入出力ポート6により入力されたならば、Act21にてYESと判定し、Act26へと進む。
【0074】
Act26においてCPU1は、閾値SHに閾値SH1をセットする。閾値SHは例えば、RAM3に記憶されるデータである。
【0075】
CPU1は、キーボード13のいずれかのキーがオペレータによりプッシュされたことに応じてキーボード13がコマンドを出力し、これが通信インタフェース7により入力されたならば、Act22にてYESと判定し、Act27へと進む。
【0076】
Act27においてCPU1は、閾値SHに閾値SH2をセットする。
【0077】
CPU1は、タッチパネル14の画面がオペレータによりタッチされたことに応じてタッチパネル14が位置情報を出力し、これが通信インタフェース7により入力されたならば、Act23にてYESと判定し、Act28へと進む。
【0078】
Act28においてCPU1は、閾値SHに閾値SH3をセットする。
【0079】
CPU1は、Act26〜Act28でのいずれかで閾値SHをセットしたならば、
図10のAct29へと進む。
【0080】
Act29においてCPU1は、衝撃センサ18が出力する衝撃値を、通信インタフェース12を介して取得する。
【0081】
Act30においてCPU1は、Act21〜Act23のいずれかでYESと判定してから予め定められた時間が経過するまでの待機期間が終了したか否かを確認する。そしてCPU1は、待機期間が終了していないためにNOと判定したならば、Act31へと進む。
【0082】
Act31においてCPU1は、上記の取得した衝撃値が閾値SH以上であるか否かを確認する。そしてCPU1は、衝撃値が閾値SH未満であるためにNOと判定したならば、Act30へと戻る。
【0083】
かくしてCPU1は、Act30,Act31において、待機期間内に閾値SH以上の衝撃値が検知されるか否かを確認する。そしてCPU1は、待機期間内に閾値SH以上の衝撃値が検知されたならば、Act31にてYESと判定し、Act32へと進む。
【0084】
Act32においてCPU1は、閾値SHに閾値SH1がセットされているか否かを確認する。そしてCPU1は、閾値SHに閾値SH1がセットされているならばYESと判定し、Act33へと進む。
【0085】
Act33においてCPU1は、第1の警告表示を行う。第1の警告表示は、ドロワを閉めるに際して、HDD4の損傷につながる恐れのある大きな衝撃が生じたことをオペレータに報知するための報知動作である。具体的にはCPU1は、第1の警告画像をタッチパネル14に表示させる。第1の警告画像は、例えば第1の実施形態の第1の警告画像と同様なものとすることが想定される。
【0086】
CPU1は、閾値SHに閾値SH1がセットされていないためにAct32にてNOと判定したならば、Act34へと進む。
【0087】
Act34においてCPU1は、閾値SHに閾値SH2がセットされているか否かを確認する。そしてCPU1は、閾値SHに閾値SH2がセットされているならばYESと判定し、Act35へと進む。
【0088】
Act35においてCPU1は、第2の警告表示を行う。第2の警告表示は、キーボード13をプッシュするに際して、キーボード13の損傷につながる恐れのある大きな衝撃が生じたことをオペレータに報知するための報知動作である。具体的にはCPU1は、第2の警告画像をタッチパネル14に表示させる。
【0089】
図11は一例としての第2の警告画像を示す図である。
【0090】
図11に示す第2の警告画像は、第1の実施形態の第2の警告画像における、HDD4が破損する恐れがある旨を表した文字メッセージを、キーボード13が破損する恐れがある旨を表した文字メッセージに代えたものである。
【0091】
CPU1は、閾値SHに閾値SH2がセットされていないためにAct34にてNOと判定したならば、Act36へと進む。
【0092】
Act36においてCPU1は、第3の警告表示を行う。第3の警告表示は、タッチパネル14の画面をタッチするに際して、タッチパネル14の損傷につながる恐れのある大きな衝撃が生じたことをオペレータに報知するための報知動作である。具体的にはCPU1は、第3の警告画像をタッチパネル14に表示させる。
【0093】
図12は一例としての第3の警告画像を示す図である。
【0094】
図12に示す第3の警告画像は、第1の実施形態の第3の警告画像における、HDD4が破損する恐れがある旨を表した文字メッセージを、タッチパネル14が破損する恐れがある旨を表した文字メッセージに代えたものである。
【0095】
CPU1は、第1〜第3の警告画像がそれぞれ含むOKボタンがオペレータによりタッチされたことを持って、Act33、Act35またはAct36における警告表示を終了し、さらに
図9,10に示す制御処理を終了する。
【0096】
ところでCPU1は、
図3中のAct24で取得した衝撃値が閾値SH4以上であった場合には、Act25にてYESと判定してAct37へと進む。
【0097】
Act37においてCPU1は、第4の警告表示を行う。第4の警告表示は、原因および影響するデバイスを提示すること無しに、大きな衝撃が生じたことをオペレータに報知するための報知動作である。具体的にはCPU1は、第4の警告画像をタッチパネル14に表示させる。
【0098】
図13は一例としての第4の警告画像を示す図である。
【0099】
図13に示す第4の警告画像は、第1の実施形態における第4の警告画像における、HDD4が破損する恐れがある旨を表した文字メッセージを、単に注意が必要である旨を表した文字メッセージに代えたものである。
【0100】
CPU1は、第4の警告画像が含むOKボタンがオペレータによりタッチされたことをもって、
図9,10に示す制御処理を終了する。
【0101】
以上のように第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、注意をすべきことをオペレータに認識させることができ、以後においてレジスタ100に同様の衝撃が加えられる危険性を低減できる。
【0102】
また第2の実施形態によれば、CPU1は、衝撃の原因となる操作の種類を判定し、その種類に応じて予め定められた閾値以上の衝撃が生じた場合に、警告表示を行う。つまり制御プログラムに基づいて
図9,10に示す制御処理をCPU1が実行することによって、CPU1を中枢部分とするコンピュータは判定部として機能する。そしてこれにより、衝撃が生じた原因と、その衝撃により損傷につながる恐れのあるデバイスの違いとを考慮して適切に警報動作を行うことが可能である。
【0103】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
【0104】
警報動作は、文字メッセージの表示に変えて、あるいは文字メッセージの表示に加えて、アイコンなどの表示、警報音の出力、音声メッセージの出力、振動、あるいは発光などのさまざまな動作を行うことができる。
【0105】
POS(point-of-sale)端末などの、別の種類の販売データ処理装置においても、上記の各実施形態と同様に実施が可能である。
【0106】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1] オペレータにより操作される少なくとも1つの被操作ユニットの操作に伴う衝撃を検知する衝撃センサと、
前記衝撃センサにより一定強度以上の前記衝撃が検知されたことに応じて、前記オペレータに注意を促すための報知動作を行う報知部とを具備したことを特徴とする販売データ処理装置。
[付記2] 前記被操作ユニットを複数種類含み、
前記衝撃センサにより検知された前記衝撃が、複数種類の前記被操作ユニットのうちのいずれに対する操作に伴うかを判定する判定部をさらに備えることを特徴とする付記1に記載の販売データ処理装置。
[付記3] 前記報知動作は、文字メッセージの表示であり、
前記報知部は、複数種類の前記被操作ユニットのそれぞれに対して個別に予め定められた複数の文字メッセージのうちの前記判定部により判定された種類に応じた文字メッセージを表示することを特徴とする付記2に記載の販売データ処理装置。
[付記4] 前記報知部は、前記衝撃センサにより検知された前記衝撃が、複数種類の前記被操作ユニットのうちのいずれに対する操作に伴うかを前記判定部が判定できない場合には、前記複数の文字メッセージとは別の文字メッセージを表示することを特徴とする付記3に記載の販売データ処理装置。
[付記5] 前記被操作ユニットを複数種類含み、
前記報知部は、複数種類の前記被操作ユニットの1つが操作されたことに伴って、複数種類の前記被操作ユニットのそれぞれに対して個別に予め定められた強度のうちの前記操作された種類の被操作ユニットに対応する強度以上の前記衝撃が前記衝撃センサにより検知されたことに応じて前記報知動作を行うことを特徴とする付記1に記載の販売データ処理装置。
[付記6] オペレータにより操作される少なくとも1つの被操作ユニットの操作に伴う衝撃を検知する衝撃センサと、
前記オペレータに注意を促すための報知動作を行う報知デバイスとを備えた販売データ処理を制御するコンピュータを、
前記衝撃センサにより一定強度以上の前記衝撃が検知されたことに応じて、前記オペレータに注意を促すための報知動作を行う制御部として機能させるための制御プログラム。