(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6205318
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】飛行機の補助動力単元の潤滑油冷却器の性能の監視方法
(51)【国際特許分類】
F01D 25/18 20060101AFI20170914BHJP
B64D 45/00 20060101ALI20170914BHJP
B64D 41/00 20060101ALI20170914BHJP
F02C 7/00 20060101ALI20170914BHJP
F02C 7/06 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
F01D25/18 E
B64D45/00 A
B64D41/00
F02C7/00 A
F02C7/06 E
【請求項の数】20
【外国語出願】
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-151058(P2014-151058)
(22)【出願日】2014年7月24日
(65)【公開番号】特開2015-38346(P2015-38346A)
(43)【公開日】2015年2月26日
【審査請求日】2017年6月27日
(31)【優先権主張番号】201310313876.7
(32)【優先日】2013年7月24日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512162041
【氏名又は名称】エア チャイナ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】グ,ジュピン
(72)【発明者】
【氏名】ディン,フイフェン
(72)【発明者】
【氏名】ジェン,フェンリアン
(72)【発明者】
【氏名】ウー,ジアジュ
(72)【発明者】
【氏名】チェン,レイ
(72)【発明者】
【氏名】フアン,レイ
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ハイロン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ビンジェン
【審査官】
山崎 孔徳
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−28341(JP,A)
【文献】
特開2013−18482(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0312023(US,A1)
【文献】
国際公開第2009/020229(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0222747(US,A1)
【文献】
特開2001−263581(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 25/18
B64D 41/00
B64D 45/00
F02C 7/00
F02C 7/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある期間のAPUメッセージを取得するステップと、
前記APUメッセージに基づいて前記APUの潤滑油冷却器の潤滑油温度OTAと荷重圧縮機入口温度LCITとを含む運行パラメーターを取得するステップと、
「修正後の潤滑油温度OT=潤滑油温度OTA-荷重圧縮機入口温度LCIT」によって修正後の潤滑油温度OTを取得するステップと、
前記修正後の潤滑油温度OTが時間に対応する変化傾向に基づいて前記APUの潤滑油冷却器の性能が安定期、衰退期、又は故障期にあることを確定するステップと、
を含み、
前記確定するステップは、
前記変化傾向が衰退閾値より小さいことに応えて、前記APUの潤滑油冷却器の性能が安定期にあることを確定するステップと、
前記変化傾向が前記衰退閾値より大きく且つ故障閾値より小さいことに応えて、前記APUの潤滑油冷却器の性能が衰退期にあることを確定するステップと、
前記変化傾向が前記故障閾値より大きいことに応えて、前記APUの潤滑油冷却器の性能が故障期にあることを確定するステップと、
前記APUの潤滑油冷却器が安定期にある時に、前記修正後の潤滑油温度OTが時間に対応する安定変化の傾向を確定するステップと、
を含み、
前記衰退閾値は、前記安定変化の傾向の約1.5〜2.5倍であり、前記故障閾値は、前記安定変化の傾向の約5〜7倍である、
飛行機の補助動力単元APUの潤滑油冷却器の性能の監視方法。
【請求項2】
前記衰退期は深刻衰退期をさらに含み、深刻衰退閾値は前記衰退閾値と前記故障閾値の間にあり、前記変化傾向が前記深刻衰退閾値より大きく且つ前記故障閾値より小さいことに応えて、前記APUの潤滑油冷却器の性能が深刻衰退期にあることを確定し、
前記方法は、
前記APUの潤滑油冷却器が安定期にある時に、前記修正後の潤滑油温度OTが時間に対応する安定変化の傾向を確定するステップをさらに含み、
前記深刻衰退閾値は、前記安定変化の傾向の約2.5〜5倍である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記時間は、APUの在翼時間(TIME ON WING)TSRであることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記時間は、約5〜10日間である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記時間内に約20-30のAPUメッセージを獲得する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記APUメッセージが触発されることによって、APU荷重がピーク値にある時の前記運行パラメーターを取得する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
多数の前記APUメッセージが触発されることによって、同じAPU荷重での前記運行パラメーターを取得する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記潤滑油温度OTAが第一門限値を超えることに応えて、警告信号を出力するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記修正後の潤滑油温度OTが第二門限値を超えることに応えて、警告信号を出力するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記時間の中の前記修正後の潤滑油温度OTの平均値AVG及び偏差指数δを計算するステップと、
APUに関する次のメッセージに基づいて得られる修正後の潤滑油温度OTnextを確定するステップと、
前記修正後の潤滑油温度OTnextがAVG+nδより大きく又はAVG-nδより小さいことに応えて、APUに関するもう一つ次のメッセージに基づいて得られる次の修正後の潤滑油温度OTnext+1がAVG+nδ以上である又はAVG-nδより小さいかどうかを確定するステップと、
APUに関する連続したメッセージに基づいて得られた連続した修正後の潤滑油温度の回数がAVG+nδ以上である又はAVG-nδより小さいことが予定の回数Zを超えることに応えて、警告するステップと、
をさらに含み、
nは2〜5であり、Zは3〜5である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
APUに関する前記次のメッセージに基づいて得られる前記修正後の潤滑油温度OTnextがAVG+nδより大きく又はAVG-nδより小さいことに応えて、もう一度前記修正後の潤滑油温度OTの平均値AVG及び偏差指数δを計算する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
APUに関する連続したメッセージに基づいて得られる連続した修正後の潤滑油温度の回数がAVG+nδ以上である又はAVG-nδより小さいことが予定の回数Zを超えることに応えて、もう一度前記修正後の潤滑油温度OTの平均値AVG及び偏差指数δを計算する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記偏差指数δは、標準偏差である、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記nの値は、2又は3である、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記Zの値は、3である、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
APUに関するメッセージに基づいて得られる修正後の潤滑油温度が継続的にAVG+nδより大きいことが予定の回数Zを超えることに応えて、潤滑油冷却器の警告を出すステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
APUに関するメッセージに基づいて得られる修正後の潤滑油温度が継続的にAVG-nδより小さいことが予定の回数Zを超えることに応えて、センサー警告を出すステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
潤滑油センサーが故障する時間を推定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
プロセッサ及びメモリを備え、
前記メモリは、前記プロセッサが以下のユニット:
ある期間のAPUメッセージを取得し、前記APUの潤滑油冷却器のAPU在翼時間(TIME ON WING)TSR、潤滑油温度OTA及び荷重圧縮機入口温度LCITを含む運行パラメーターを取得するように構成された、メッセージの取得と解析ユニット;
「修正後の潤滑油温度OT=潤滑油温度OTA-荷重圧縮機入口温度LCIT」によって修正後の潤滑油温度OTを取得するように構成された、温度修正ユニット;
前記修正後の潤滑油温度OTのAPU在翼時間TSRに対応する変化傾向に基づいて、前記APUの潤滑油冷却器の性能が安定期、衰退期、深刻な衰退期又は故障期にあることを確定するように構成された、性能監視ユニット;
を実行するよう指示するコンピュータ読み取り可能な指令を記憶するものであり、
前記性能監視ユニットは、
前記変化傾向が衰退閾値より小さいことに応えて、前記APUの潤滑油冷却器の性能が安定期にあることを確定するステップと、
前記変化傾向が前記衰退閾値より大きく且つ故障閾値より小さいことに応えて、前記APUの潤滑油冷却器の性能が衰退期にあることを確定するステップと、
前記変化傾向が前記故障閾値より大きいことに応えて、前記APUの潤滑油冷却器の性能が故障期にあることを確定するステップと、
前記APUの潤滑油冷却器が安定期にある時に、前記修正後の潤滑油温度OTが時間に対応する安定変化の傾向を確定するステップと、
によって確定し、
前記衰退閾値は、前記安定変化の傾向の約1.5〜2.5倍であり、前記故障閾値は、前記安定変化の傾向の約5〜7倍である、
飛行機の補助動力単元APUの潤滑油冷却器の性能監視装置。
【請求項20】
処理機と、
処理機に接続してコンピュータ読み取り可能なコードを記憶するメモリと、
を備え、
前記コンピュータ読み取り可能なコードは、前記処理機に運行して、
ある期間のAPUメッセージを取得するステップと、
前記メッセージに基づいて前記APUの潤滑油冷却器のAPU在翼時間(TIME ON WING)TSR、潤滑油温度OTA及び荷重圧縮機入口温度LCITを含む運行パラメーターを取得するステップと、
「修正後の潤滑油温度OT=潤滑油温度OTA-荷重圧縮機入口温度LCIT」によって修正後の潤滑油温度OTを取得するステップと、
前記修正後の潤滑油温度OTがAPU在翼時間(TIME ON WING)TSRに対応する変化傾向に基づいて、前記APUの潤滑油冷却器の性能が安定期、衰退期、深刻な衰退期又は故障期にあることを確定するステップと、
を実行し、
前記確定するステップは、
前記変化傾向が衰退閾値より小さいことに応えて、前記APUの潤滑油冷却器の性能が安定期にあることを確定するステップと、
前記変化傾向が前記衰退閾値より大きく且つ故障閾値より小さいことに応えて、前記APUの潤滑油冷却器の性能が衰退期にあることを確定するステップと、
前記変化傾向が前記故障閾値より大きいことに応えて、前記APUの潤滑油冷却器の性能が故障期にあることを確定するステップと、
前記APUの潤滑油冷却器が安定期にある時に、前記修正後の潤滑油温度OTが時間に対応する安定変化の傾向を確定するステップと、
を含み、
前記衰退閾値は、前記安定変化の傾向の約1.5〜2.5倍であり、前記故障閾値は、前記安定変化の傾向の約5〜7倍である、
飛行機の補助動力ユニットAPUの潤滑油冷却器の性能の監視装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は飛行機の部品性能の監視方法に関して、特に、飛行機の補助動力単元の潤滑油冷却器の監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
機上補助動力単元(Airborne Auxiliary Power Unit)は、補助動力単元APUと略称して、飛行機の尾部に取り付けられる一台の小型タービンエンジンである。APUの主な機能は電源と空気源を提供するためのであり、少量のAPUによっても、飛行機に付加推力を提供することができる。具体的に、飛行機は地面で離陸前に、APUにより電力を供給して主エンジンを起動して、地面の電力、空気源車に頼って飛行機を発動する必要はない。地面にある時に、APUは電力と圧縮空気を提供して、キャビンと操縦室内の照明とエアコン保障する。飛行機が離陸する時に、APUは予備電源として使用されることができる。飛行機が着陸する後に、まだAPUによって電力照明とエアコンを供給する。APUの機能は、その運行の安定性が飛行機の飛行コストとサービス質量と直接に関することを決める。
【0003】
APUの潤滑油冷却器はAPUの重要な部品であり、その性能の良し悪しは直接にAPUの運行を影響する。潤滑油冷却器の運行不良はAPUの運転停止、さらに飛行機の飛行停止を招く可能がある。飛行停止を起こすと、事後の保守と点検・修理のコストが高い。APUの潤滑油冷却器の既存の保守方式は二種類がある。一つの方式は週一回の検査、即ち、毎週に潤滑油の温度に対して計算して、限定した潤滑油の温度を超えるかどうかを検査することである。しかし、この方法によって、潤滑油の温度超えりが検査されない可能性があり、APU運転停止事故の発生を防止することができない。他の方式は信頼性の統計データに基づいて潤滑油冷却器に対して定期的に検査することである。この方法によって有効にAPUが潤滑油冷却器の性能低下によりAPU運転停止を招くことを予防することができるが、固定期限で交換又は保守することがあり、航空質材を消費するコストが多い、維持コストを下げることもよくない。
【0004】
そこで、この分野には、有効にAPUの潤滑油冷却器の性能を監視する方法に対して需要が存在して、システムは潤滑油冷却器に異常がある時に警報する。このように、APUの潤滑油冷却器の故障に対して検査されないことはないし、過度保守することはない。
【発明の概要】
【0005】
先行技術に存在する上記技術問題に対して、本発明の一つの実施形態によれば、本発明は、ある期間のAPUメッセージを獲得するステップと、前記APUメッセージに基づいて潤滑油温度OTA及び荷重圧縮機入口温度LCITを含む前記APUの潤滑油冷却器の運行パラメーターを獲得するステップと、「修正後の潤滑油温度OT=潤滑油温度OTA-荷重圧縮機入口温度LCIT」の公式により修正後の潤滑油温度OTを獲得するステップと、前記修正後の潤滑油温度OTが時間に対応する変化の傾向に基づいて前記APUの潤滑油冷却器の性能が安定期、衰退期、又は故障期にあることを確定するステップと、を備える、補助動力単元APUの潤滑油冷却器の監視方法を提供する。
【0006】
前記のような方法によれば、前記APUの潤滑油冷却器の性能が安定期、衰退期、又は故障期にあることを確定するステップには、前記変化傾向が衰退閾値以下であることに応えて、前記APUの潤滑油冷却器の性能が安定期にあることを確定するステップと、前記変化傾向が前記衰退閾値以上且つ故障閾値以下であることに応えて、前記APUの潤滑油冷却器の性能が衰退期にあることを確定するステップと、及び、前記変化傾向が前記故障閾値以上に応えて、前記APUの潤滑油冷却器の性能が故障期にあることを確定するステップと、を含む。
【0007】
前記のような方法によれば、前記APUの潤滑油冷却器が安定期にある時に、前記修正後の潤滑油温度OTが時間に対応する安定変化の傾向を確定するステップをさらに含む、その中に、前記衰退閾値は前記安定変化の傾向の約1.5-2.5倍であり、故障閾値は前記安定変化の傾向の約5-7倍である。
【0008】
前記のような方法によって、その中に、前記衰退期には深刻衰退期をさらに含んで、深刻衰退閾値は衰退閾値と故障閾値の間にあり、前記変化傾向が深刻衰退閾値以上且つ前記故障閾値以下であることに応えて、前記APUの潤滑油冷却器の性能が深刻衰退期にあることを確定して、その中に、前記方法には、前記APUの潤滑油冷却器が安定期にある時に、前記修正後の潤滑油温度OT時間に対応する安定変化の傾向を確定するさらに含んで、その中に、前記深刻衰退閾値は前記安定変化の傾向の約2.5-5倍である。前記のような方法には、前記時間はAPU在翼時間TSRであることをさらに含む。
【0009】
前記のような方法によって、その中に前記時間は約5-10日間である。前記のような方法によって、その中に前記時間には約20-30 のAPUメッセージを獲得する。前記のような方法によれば、その中に前記APUメッセージが触発されて、APU荷重がピーク値にある時の前記運行パラメーターを獲得する。前記のような方法によれば、その中に多数の前記APUメッセージが触発されて同じAPU荷重での前記運行パラメーターを獲得する。前記のような方法には、前記潤滑油温度OTAが第一門限値を超えることに応えて、警告信号を出力するステップをさらに含む。前記のような方法には、前記修正後の潤滑油温度OT第二門限値を超えることに応えて、警告信号を出力するステップをさらに含む。前記のような方法には、前記時間の中の前記修正後の潤滑油温度OTの平均値AVG及び偏差指数δを計算するステップと、次のAPUに関するメッセージに基づいて得られる修正後の潤滑油温度OTnextを確定するステップと、及び、OTnextがAVG+nδ以上又は平均値AVG-nδ以下であることに応えて、次の次のAPUに関するメッセージに基づいて得られる修正後の潤滑油温度OTnext+1は同じようにAVG+nδ以上又は平均値AVG-nδ以下であるかどうかを確定するステップと、APUに関するメッセージに基づいて得られる修正後の潤滑油温度が継続的に同じようにAVG+nδ以上又は平均値AVG-nδ以下であることは予定の回数Zを超えることに応えて、警告を出すステップとをさらに含んで、その中にnは2-5、Zは3-5。前記のような方法によれば、APUに関するメッセージに基づいて得られる修正後の潤滑油温度がAVG+nδ又は平均値AVG-nδ以下の間にあることに応えて、前記修正後の潤滑油温度OTの平均値AVG及び偏差指数δをもう一度計算する。前記のような方法によれば、APUに関するメッセージに基づいて得られる修正後の潤滑油温度が継続的に同じようにAVG+nδ以上又は平均値AVG-nδ以下であることは予定の回数Zを超えることに応えて、前記修正後の潤滑油温度OTの平均値AVG及び偏差指数δもう一度計算する。前記のような方法によれば、その中に前記偏差指数δは標準偏差である。前記のような方法によれば、その中に前記nの値は2又は3である。前記のような方法によれば、その中に前記Zの値は3である。前記のような方法には、APUに関するメッセージに基づいて得られる修正後の潤滑油温度が継続的にAVG+nδ以上であることは予定の回数Zを超えることに応えて、潤滑油冷却器警告を出すステップをさらに含む。前記のような方法には、APUに関するメッセージに基づいて得られる修正後の潤滑油温度が継続的に平均値AVG-nδ以下であることは予定の回数Zを超えることに応えて、センサー警告を出すステップをさらに含む。前記のような方法には、潤滑油センサーに故障する時間を推定するステップをさらに含む。
【0010】
本発明の他の実施形態によれば、ある期間のAPUメッセージを獲得して、前記メッセージに基づいてAPU在翼時間TSR、潤滑油温度OTA及び荷重圧縮機入口温度LCITを含む前記APUの潤滑油冷却器の運行パラメーター獲得するメッセージ獲得と解析単元と、「修正後の潤滑油温度OT=潤滑油温度OTA-荷重圧縮機入口温度LCIT」の公式によって修正後の潤滑油温度OTを獲得する温度修正単元と、前記修正後の潤滑油温度OTが APU在翼時間TSRに対応する変化傾向に基づいて前記APUの潤滑油冷却器の性能が安定期、衰退期、深刻衰退期又は故障期にあることを確定する性能監視単元と、を含む飛行機の補助動力単元APUの潤滑油冷却器の性能を監視する装置を提供する。
【0011】
本発明の他の実施形態によれば、処理機と、処理機と接続してコンピュータ読み取り可能なコードを記憶するメモリと、を備え、前記コンピュータ読み取り可能なコードが、前記処理機に運行され、ある期間のAPUメッセージを獲得するステップと、前記メッセージに基づいてAPU在翼時間TSR、潤滑油温度OTA及び荷重圧縮機入口温度LCITを含む前記APUの潤滑油冷却器の運行パラメーターを獲得するステップと、「修正後の潤滑油温度OT=潤滑油温度OTA-荷重圧縮機入口温度LCIT」の公式によって、修正後の潤滑油温度OTを獲得するステップと、前記修正後の潤滑油温度OT がAPU在翼時間TSRに対応する変化傾向に基づいて前記APUの潤滑油冷却器の性能が安定期、衰退期、深刻衰退期又は故障期にあることを確定するステップと、を含むステップを実行する、飛行機の補助動力単元APUの潤滑油冷却器の性能を監視する装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
下記、図に基づいて、本発明の望ましい実施形態をさらに詳しく説明する。
【
図1】本発明の一つの実施例における飛行機のAPUの潤滑油冷却器の構成の模式図である。
【
図2】
図1の潤滑油冷却器の内部構成及び動作原理の模式図である。
【
図3】エアバス会社のA13メッセージの一つの例を示す。
【
図4a】本発明の一つの実施例における潤滑油温度の修正過程を示し、修正前の潤滑油温度OTAである。
【
図4b】本発明の一つの実施例における潤滑油温度の修正過程を示し、外界温度を標識する荷重圧縮機の入口温度LCITである。
【
図4c】本発明の一つの実施例における潤滑油温度の修正過程を示し、修正後の潤滑油温度OTである。
【
図5a】本発明の一つの実施例におけるAPUの潤滑油冷却器の性能変化を示し、APUの潤滑油冷却器の性能変化グラフの模式図である。
【
図5b】本発明の一つの実施例におけるAPUの潤滑油冷却器の性能変化を示し、使用前期の性能データの統計傾向図である。
【
図5c】本発明の一つの実施例におけるAPUの潤滑油冷却器の性能変化を示し、使用後期の性能データの統計傾向図である。
【
図5d】本発明の一つの実施例におけるAPUの潤滑油冷却器の性能変化を示し、潤滑油冷却器の長期性能データの統計傾向図である。
【
図6】本発明の一つの実施例におけるAPUの潤滑油冷却器の性能の検出方法のフロー図である。
【
図7】本発明の一つの実施例におけるAPUの潤滑油冷却器の性能の検出方法のフロー図である。
【
図8】本実施例の方法により検出された一回の温度上昇ジャンプを示す。
【
図9】本発明の一つの実施様態におけるAPUの潤滑油冷却器の性能監視装置である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施例の目的、技術案とメリットがはっきりする為に、下記、本発明の実施例の図に基づいて、本発明の実施例における技術案を分かりやすく、完全に叙述します。言うまでもなく、述べる実施例は、本発明の一部の実施例、全ての実施例ではないことが明らかである。本発明の実施例に基づいて、同業者が何らかの創造的活動を行わない前提で取得された他の実施例の全ては、本発明保護範囲のものである。
【0014】
下記の詳細な記載は、本出願の一部分として本出願の特定の実施例の各明細書図面を説明するためである。図面において、似ている図面符号は異なる図面に実質的に類似するユニットを記載する。本分野に関する知識と技術を持つ同業者が本出願の技術案を実施できるように、下記のように本出願の各特定の実施例を十分に詳細な記載を行う。他の実施例を利用することも、又は本出願の実施例に対して構成、ロジック又は電気極性を変更することも可能であると理解すべきである。
【0015】
図1と2を参照して、
図1は本発明の一つの実施例における飛行機のAPUの潤滑油冷却器の構成の模式図である。
図2は
図1の潤滑油冷却器の内部構成及び動作原理の模式図である。図面に示したように、潤滑油冷却器100には、潤滑油冷却器ケース10及び潤滑油回路ユニット20を含む。潤滑油冷却器ケース10には冷却空気入口11及び冷却空気出口12を有する。潤滑油回路ユニット20を含む潤滑油入口21、潤滑油出口22、バイパス弁23、検査弁24、油抜きプラグ25、及び放熱油回路26。冷却空気は、冷却空気入口11からケース10に入って、ケース10の内部の放熱油回路26を通過した後に、冷却空気出口12を通って大気に入る。潤滑油ポンプの作用によって、高温潤滑油が潤滑油入口21を通ってケース10内の放熱油回路26に入る。潤滑油の温度は冷却空気の温度より高いので、ケースの内部で熱交換を発生して、潤滑油温度が低下する。
【0016】
当バイパス弁23が開く時、潤滑油は放熱油回路26を通らないことができる。このように、潤滑油温度を急速に向上させることができ、起動時に急速にAPU温度を向上させ、APUをできるだけ早く最適な作業状態になせることに利用できる。検査弁24は潤滑油冷却器を検査する時に潤滑油入口21を閉めるためのである。油抜きプラグ25は潤滑油を交換するためのである。
【0017】
APUの潤滑油冷却器の性能に対する検出を実現するために、その運行状況を監視して、実時間に潤滑油冷却器の運行に関するデータを獲得する必要がある。このデータを獲得することは一般的に飛行機メーカーに提供されるデータシステムによって行う。例えば、エアバスのAircraft Condition Monitoring System(ACMS)システム及びボーイング会社のAircraft Heath Monitor (AHM)システムである。これらのシステムの一つの特徴は、実時間に飛行機の運行データを観測して、同時に、一定の触発条件を満足すると、一連のデータ情報を含むメッセージを自動的に形成する。獲得したAPUの潤滑油冷却器の性能のデータに基づいて、その性能パラメーターの変化から手をつけて、その機能を標識するある量に対して継続的に測量することによって、APUの潤滑油冷却器の性能の退化データを取得することができる。退化データを利用してAPUの潤滑油冷却器の性能の退化過程に対して分析して、その信頼性に対して評価することができる。
【0018】
本発明の一つの実施例によれば、APUの関連した運行データが飛行機データシステム(例えばACMS又はAHMシステム)によって獲得して、形成された関連したメッセージの中に反映することができる。この種類のメッセージ情報が飛行機通信アドレス指定と報告システム(ACARS Aircraft Communications Addressing and Reporting System)システムによって地面に送信して、さらにそれぞれの航空会社のサーバーに配ることができる。本発明の一つの実施例によれば、APUメッセージが航空データ通信ネットワーク(ATN Aviation Telecommunication Network)の通信装置又はシステムによって送信されることもできる。
【0019】
実際には、既存の飛行データシステムに対して、APUの性能を監視することは既に存在している項目であり、そこで、対応するAPUメッセージを利用して、ACARS又はATNによって地面に送信する。例えば、エアバス会社のA13メッセージ、即ち(APU MES/IDLE REPORT)、又はボーイング会社のAPUメッセージはこのようなAPUメッセージの例である。しかし、これらの監視するデータがAPUの潤滑油冷却器の性能の衰退期を検出することに利用されない。
【0020】
下記の実施例において、エアバス会社のA13メッセージを例にして本発明のAPUメッセージを利用して潤滑油冷却器の性能を監視する方法を説明する。ボーイング会社のAPUメッセージの処理も同様である。
【0021】
図3はエアバス会社のA13メッセージの一つの例を示す。図面に示したように、A13メッセージには主に、ヘッダー、APU履歴情報、飛行機エンジンを起動する運行パラメーター及びAPU起動パラメーターの4部分の情報をそれぞれに含む。
【0022】
ヘッダーはCCとC1段から構成して、主に、飛行機のフライト情報、メッセージが形成する航行段階、ブリード弁の状況、全温度(即ち外界温度)などの情報を含む。APU履歴情報はE1段から構成して、APUコード番号、運行時間と循環など情報を含む。起動飛行機エンジンの運行パラメーターはN1―S3段から構成して、その中に、N1、S1は一番目の飛行機エンジンを起動する時の運行状況を示し、N2、S2は二番目の飛行機エンジンを起動する時の運行状況、N3、S3はAPUがエンジンを起動した後にAPUが徐行する時の状況である。
【0023】
A13メッセージには、APU運行状况に関する多数のパラメーター中を含む。その中に、潤滑油冷却器の運行状况が主に一定のAPU在翼時間(TSR)の潤滑油温度(OTA)と荷重圧縮機入口温度(LCIT)により標識される。
【0024】
図1と
図2によって示した潤滑油冷却器の動作原理から見られて、潤滑油冷却器は冷却空気を引き込んで潤滑油を外界に放熱させることによって、潤滑油温度が外界温度により大きく影響される。そこで、直接に測量した潤滑油温度(OTA)データは潤滑油冷却器の運行状况を客観的に標識することができない、外界温度によってそれを修正する必要がある。
【0025】
前記からわかるように、飛行機のAPUは荷重圧縮機を動かして空気を圧縮することによって、飛行機エンジンに空気源を提供する。荷重圧縮機が吸入する空気は外界大気からきて、潤滑油冷却器の冷却空気の来源と同じであるので、メッセージの中の荷重圧縮機入口温度(LCIT)によって外界温度を標識することが保障される。そこで、荷重圧縮機入口温度(LCIT)は直接に観測した潤滑油温度を修正することに利用できる。本発明の一つの実施例によれば、修正後の潤滑油温度は修正公式「OT=OTA-LCIT」によって得ることができ、その中に、OTは修正後の潤滑油温度を示す。
【0026】
図4a-
図4cは本発明の一つの実施例における潤滑油温度の修正過程を示す。その中に、
図4aは修正前の潤滑油温度OTAであり、
図4bは外界温度を標識する荷重圧縮機の入口温度LCITであり、
図4cは修正後の潤滑油温度OTである。
【0027】
図4aに示したように、修正前の潤滑油温度OTAの変化は法則がない。
図4bから見られて、荷重圧縮機入口温度LCITの変化傾向と修正前の潤滑油温度OTAの変化傾向はほとんど同じである。
図4cを参照して、修正した後の潤滑油温度OTが一定のゆっくりした変化の法則を呈する。これは潤滑油冷却器の性能変化を反映する。
【0028】
潤滑油冷却器の性能変化は一定の法則に従う。使用前期と中期には、潤滑油冷却器の性能は比較的に安定で、後期には性能は故障するまで退化が見える。使用時間の増加に従って、飛行機のAPUの潤滑油冷却器の性能が徐々に退化するため、潤滑油の温度は上昇傾向に呈して、衰退指数は徐々に増加する。APUの潤滑油冷却器の性能の衰退指数が比較的に安定する時に、その性能は安定期にある。APUの潤滑油冷却器の性能の衰退が徐々に加速する時に、その性能は衰退期に入る。ある閾値を超える時に、その性能は故障期に入って、いつでも故障する可能がある。APUの潤滑油冷却器が故障期に入る後に、APUの使用に影響するし、サービス質量と飛行安全にも不利な結果を招く。それ以外、計画外の維持が発生しやすく、フライトの遅延と飛行停止を起こす。先行技術には、APUの潤滑油冷却器の性能は衰退期に入るかどうかを検出する手段はまだない。本発明のいくつかの実施例により、この検出を実現することができる。
【0029】
衰退期に対する検出することによって、以下のメリットがある。第一、APUの潤滑油冷却器が衰退期にある時に、故障を発生する確率はまだ非常に低い。この時機を選択して飛行機に対して点検・修理すれば、飛行安全とサービス質量が保障されることができる。第二、APUの潤滑油冷却器が衰退期にあることを検出した後に、航空会社が適当に飛行機の点検・修理の手配をすることができ、これによって、計画外の維持を避けて、飛行機の遅延を減少する。同時に固定期限で点検・修理時にもたらす点検・修理コストの浪費を避ける。もちろん、本発明の実施例は故障期の検出にも適用できる。
【0030】
図5aはAPUの潤滑油冷却器性能変化グラフの模式図。
図5aに示したような潤滑油冷却器の性能の変化法則に基づいて、一定の時間の潤滑油温度に対して統計・分析することによって、潤滑油冷却器の中の潤滑油温度の変化傾向を判定、潤滑油冷却器性能に対する検出を実現することができる。
図5bは使用前期の性能データの統計傾向図の一つの例である。
図5cは使用後期の性能データの統計傾向図の一つの例である。
図5bに示したように、前期性能データに対して線形フィッティングした後に、その変化傾向を反映する傾斜度は0.0048である。
図5cに示したように、後期性能データに対して線形フィッティングした後に、その変化傾向を反映する傾斜度は急速に増加し、0.0293に達して、0.03に近づく。この傾斜度の変化により、潤滑油冷却器性能のそれぞれの段階を十分に反映する。
図5dは潤滑油冷却器の長期性能データの一つの例である。その中に、上の部分は潤滑油温度OTAの変化傾向であり、下の部分は圧縮機入口温度の変化傾向であり、中間部分は修正後の潤滑油温度OTの変化傾向である。その中に、縦線は潤滑油冷却器の交換を示す。
図5dの例から明らかに見られて、かなり長い時間には、OTはずっと比較的に固定の変化傾向(即ち線形フィッティングした後の傾斜度)で徐々に増加する。しかし、在破線の区域を通る後に、傾斜度は徐々に上昇し始める、そして上昇の傾向は速くなる。徐々に故障区に入る時に、OTAは既に赤線値に近づく、この時、潤滑油冷却器が交換される。
【0031】
図6は本発明の一つの実施例におけるAPUの潤滑油冷却器の性能の監視方法のフロー図である。図面に示したように、本実施例のAPUの潤滑油冷却器性能の検出方法6000において、ステップ6100には、APUメッセージによって、ある時間の飛行機のAPU運行の情報(APU在翼時間TSR、荷重圧縮機入口温度LCITと潤滑油温度OTA)を獲得する。ステップ6200には、荷重圧縮機入口温度LCITによって潤滑油温度OTAを修正して、ある時間の修正後の潤滑油温度OTを得る。
【0032】
潤滑油の温度がある温度を超える時に、APU過熱を起こして、APU運転停止を招く。そこで、APU潤滑油の実際の温度を検出する必要がある。ステップ6310には、観測された潤滑油温度OTAと第一門限値とを比較して、該門限値を超えると、潤滑油過熱の警告信号を出力する。ステップ6320には、修正後の潤滑油温度OTと第二門限値とを比較して、該門限値を超えると、潤滑油深刻過熱の警告信号を出力する。第一と第二門限値がAPUの設計により決められる。異なるモデルの飛行機のAPUには異なる門限値を有する。一般的に、第一門限値は赤線値より5-10度低い。第二門限値は第一門限値と外界气温に基づいて荷重圧縮機入口温度に影響を与える。一般的に、第二門限値は第一門限値より30-50度低い、望ましいのは40度である。例えば、本発明の一つの応用例によれば、APUモデルはAPS3200であると、第一門限値は135℃であり、第二門限値は95℃である。本発明の他の応用例によれば、APUモデルは131-9Aであると、第一門限値は162.78℃であり、第二門限値は122.78℃である。
【0033】
さらに、潤滑油温度の変化傾向を監視するために、本発明の一つの実施例によれば、時間に潤滑油温度変化を反映する線形フィッティング傾斜度を計算することによって、APUの潤滑油冷却器の性能を判定する。
【0034】
時間スクロールウィンドウには、M時点を含むことを仮定すれば、ステップ6400には、APU在翼時間TSRを横軸として、修正後の潤滑油温度OTを縦軸として、最も近いM点の傾斜度を計算する。スクロールウィンドウの大きさ、即ち計算範囲に収められる点の数Mの選択が多種の要因によって決められて、例えば、測量時間の間隔及び制御策略などである。小されば小さいほど、傾斜度の変化が潤滑油温度の正常起伏の影響を受けやすくて、過度の誤報を起こして、本発明の效果に影響する。大きすぎれば、潤滑油温度の変化傾向を反映することは比較的に正確なのに、本発明の適時性が低下して、直ちに正確に警告情報を出すことができない。そこで、スクロールウィンドウの大きさは本発明には重要な影響を与える。本発明の一つの実施例によれば、毎日2-3点を測量する前提に基づいて、Mの値は約20である。本発明の他の実施例によれば、毎日2点以下を測量する前提に基づいて、Mの値は約10である。本発明のもう一つの実施例によれば、毎日4-5点を測量する前提に基づいて、Mの値は約30である。
【0035】
本発明の一つの実施例によれば、APU運行データは飛行機が運行する時に発行されたAPUメッセージによって取得できる。本発明の一つの実施様態によれば、必要されるAPU運行データも、ACMSに自分で書かれたカスタマイズされたメッセージ触発ロジックによって、必要なデータを含むメッセージを獲得することによって取得する。その中に、本発明の一つの実施例によれば、カスタマイズされたメッセージ触発ロジックを書くことによって、APU荷重がピーク値にある場合に、該時点のAPU運行データを獲得することができる。本発明の他の実施例によれば、カスタマイズされたメッセージ触発ロジックを書くことによって、ACSはAPUが同じの荷重(即ち既定の荷重が現れる時)に、該時点のAPU運行データを獲得することができる。
【0036】
本発明の一つの実施例によれば、本発明の傾斜度計算の正確性を向上させ、センサー故障又は人為的ミスから招く潤滑油温度データの突然変化の影響を減少するために、移動ウィンドウ内の潤滑油温度の線形フィッティング線の傾斜度を計算する前に、悪い点を捨てるステップをさらに含む。
【0037】
本発明の一つの実施例によれば、移動ウィンドウのM点の中に、ある点の値がその点と最も近いp点の平均値の差は、それと最も近いp点の標準偏差のq倍より大きければ、該点は移動ウィンドウ中の傾斜度の計算に参与しない。その中に、pの値は4、6、又は8であることができ、qの値は2又は3である。
【0038】
ステップ6510には、前のステップに求めた最も近いM点の傾斜度が故障閾値を超えるかどうかを比較する。この傾斜度が故障閾値を超えると、ステップ6520には、APUの潤滑油冷却器の故障警告を出力する。ステップ6610には、前のステップ中求めた最も近いM点の傾斜度が深刻衰退閾値を超えるかどうかを比較する。この傾斜度が深刻衰退閾値を超えると、ステップ6620には、APUの潤滑油冷却器の深刻衰退警告を出力する。ステップ6710には、前のステップ中求めた最も近いM点の傾斜度が衰退閾値を超えるかどうか比較をする。この傾斜度が衰退閾値を超えると、ステップ6720には、APUの潤滑油冷却器の衰退警告を出力する。次の獲得できるデータが形成する時に、この前に警告信号を出力するかどうかを問わず、ステップ6100を繰り返して、次の循環に入る。
【0039】
本発明の他の実施例によれば、経験データよって、該モデルのAPUの潤滑油冷却器が安定期にある時に全体の変化傾向を分析して、そして安定期の変化傾向を基準として、さらに他の閾値を確定する。例えば、衰退閾値は安定期の変化傾向の1.5-2.5倍であり、深刻衰退閾値は安定期の変化傾向の2.5-5倍であり、故障期閾値は安定期の変化傾向の5-7倍である。
【0040】
本発明の一つの実施例によれば、誤警告を減少して正確度を向上させるために、継続的に又は短時間内に5回の衰退警告が出る時だけに、APUの潤滑油冷却器の性能が衰退期に入ることを確認する。継続的に又は短時間内に3回の深刻衰退警告が出る時だけに、APUの潤滑油冷却器の性能が深刻衰退期に入ることを確認する。継続的に又は短時間内に2回以上の故障警告が出る時だけに、APUの潤滑油冷却器の性能が故障期に入ることを確認する。
【0041】
本発明の一つの実施例によれば、ステップ6100において、必要な情報が例えばA13メッセージのAPUメッセージから獲得されることができる。例えば、国際航空情報通信機構SITAネット制御中心と中国民間航空データ通信会社ADCCネット制御中心から、リモートから飛行機のAPUに運行されるA13メッセージを実時間に獲得することができ、メッセージデコーダーにより前記飛行機のAPUの運行状況のA13メッセージを解読して、必要される飛行機のAPUの潤滑油冷却器の運行情報を得る。
【0042】
飛行機のデータシステムにはAPU運行状況メッセージを自動的に形成しないと、相応するセンサーと触発条件を増加して、必要なAPUメッセージを形成する。飛行機のデータシステムの中の既に存在しているAPUメッセージが完全に必要される潤滑油温度OTA及び荷重圧縮機入口温度LCIT中の一つ又は多数を含まないと、APUメッセージの形成条件を改めて、欠かれた一つの又は多数の測量パラメーターを増加する。APUメッセージがACARS又はATNシステムにより実時間に航空会社のデータサーバーに送信されることができるため、APU性能を実時間に監視することを実現することができる。もちろん、メッセージを送信する手段も人工手段の高いコストと人からの誤りを避けることができる。
【0043】
本発明の他の実施例によれば、ステップ6100において、必要な情報が飛行機のデータシステムから直接に獲得され、APUメッセージを形成する必要はない。
【0044】
前記の方法によってAPUの潤滑油冷却器が運行している時のある時間の運行状況データの変化傾向を監視するが、その運行中にさらに短時間で温度の上昇又は下降ジャンプが出る運行の不良状況が存在する。この状況が出る原因は主に潤滑油冷却器自身が突然の故障又はセンサー失効などがあるためである。本発明の一つの実施様態によれば、APUの潤滑油冷却器の性能監視の方法には、その性能の突然変化に対する監視をさらに含む。
【0045】
図7是本発明の他の実施例におけるAPUの潤滑油冷却器の性能の突然変化の検出方法のフロー図。図面に示したように、該APUの潤滑油冷却器の性能の検出方法7000において、ステップ7100には、飛行機のAPUの潤滑油冷却器がある作業時間の中の例えば実測潤滑油温度OTA、荷重圧縮機入口温度LCITなどの運行に関するデータを獲得することによって、修正方法によって実際潤滑油温度OTを得る。本発明の一つの実施例によれば、このステップが前記ステップ6100及び6200と類似する手段によって完成されることができる。
【0046】
ステップ7200には、高値計数器と低値計数器の和のデータ点の前のMデータ点に対応する修正後の潤滑油温度OTを取って、その平均値AVG及び標準偏差δを求める。
【0047】
前の一定数の点の平均値と標準偏差を求めることは、次の点の判定を変動範囲を設定するためであるが、可能のノイズ点の数値を捨てる必要がある。下記に記載されることによれば、高値計数器と低値計数器は変動が予設範囲を超える偏差点を記録するためのであり、偏差点の継続的に出る回数が警報数に達しないと、これらの偏差点は平均値と標準偏差を計算する見本の範囲内に記入しない。これによって、M見本を獲得する時に、値のポインタを前へ二つの計数器の和の点移動する必要があり、即ち、高値計数器と低値計数器の和のデータ点の前のMデータ点に対応する修正後の潤滑油温度OTを取る。本発明の一つの実施例によれば、Mの値は20であればいい。
【0048】
ステップ7300には、高値計数器と低値計数器をゼロにする。前の判定によって、偏差点が既に切断されて、継続的な偏差点の数を計算するために、計数器をゼロにして、新たに計数する必要があるためである。この計数器は多種の方法により実現されることができる。
【0049】
ステップ7400には、次のデータ点に対応する修正後の潤滑油温度OTはAVG+nδ以上であるかどうかを判定する。その中に、nの値が制御策略によって決められる。nの値が比較的に高いと、突然変化点に対する制御が比較的に緩和して、このように、誤報を減少することができるが、報告漏れのリスクがある。nの値が低いと、突然変化点に対する制御が比較的に厳格で、このように、報告漏れを防止するが、頻繁な警報に直面する可能がある。一般的に、nの値は1-5の間にある。本発明の一つの実施例によれば、nの値は2又は3である。
【0050】
ステップ7400の判定は是であると、ステップ7410に進んで、高値計数器+1。次に、ステップ7420には、高値計数器が予設警報数Zに等しいかどうかを判定する。判定は否であると、ステップ7400に戻す。判定は是であると、継続的に予設警報数Zに達する潤滑油温度OTが予設の正常な起伏範囲を超えることがあり、且つ温度が上方へジャンプすることが表われ、この時にステップ7430に進んで、警告して、潤滑油センサーが正常であるかどうかを検査して、同時に潤滑油冷却器が正常であるかどうかを検査することを注意する。
【0051】
本発明の一つの実施例によれば、単独で一回の温度ジャンプが多種の原因から招かれる可能があるので、継続的に一定数を超える以外に警報しない、よって、誤報を排除する。前記予設警報数Zの値は制御策略に関して、一般的に値は2-5であり、望ましいのは3である。
【0052】
ステップ7400の判定は否であると、ステップ7500に進んで、次の作業時間TSRに対応する修正後の潤滑油温度OTはAVG-nδ以下であるかどうかを判定する。その中に、nの値と取る方法は前記のようの方法である。ステップ7500の判定は否であると、該点が予設の起伏範囲を超えないことが表われ、ステップ7100に戻す。ステップ7500の判定は是であると、ステップ7510に進んで、低値計数器+1。次に、ステップ7520には、低値計数器は予設警報数Zに等しいかどうかを判定する。判定は否であると、ステップ7500に戻す。判定は是であると、継続的に予設警報数Zに達する潤滑油温度OT予設の正常な起伏範囲を超えることがあり、且つ温度が下方へジャンプすることが表われ、この時ステップ7530に進んで、警告して、検査潤滑油センサーが正常であるかどうかを注意する。
【0053】
どんな警報を出しても、次にステップ7600に進んで、高値計数器と低値計数器をゼロにする。継続的に偏差点の数が予設の警報数に達すると、偏差点の出現はもう偶発的な現象でなく、不応該ノイズ点として排除すべきではない。この時、計数器をゼロにする、次のステップ7200に循環する時に、これらの偏差点を保留して、それを参照見本に記録する。このステップが終わる後、ステップ7100に戻す。
【0054】
本発明において、飛行機のAPUの潤滑油冷却器の運行パラメーター獲得する方法と潤滑油温度を修正する方法は方法6000と一致する。
【0055】
以下、本発明に応用される一つの具体例に基づいてさらに本発明の監視方法を説明する。
【0056】
図8は本実施例の方法により検出された一回の温度上昇ジャンプを示す。
図8に示したように、上の部分は潤滑油温度OTAの変化傾向であり、下の部分は圧縮機入口温度の変化傾向であり、中間の部分は修正後の潤滑油温度OTの変化傾向である。その中に、縦線は潤滑油冷却器の交換を示す。破線により示される部分から、修正後の潤滑油温度には多数の継続的な高い点が出現される。
図7の方法に基づいて、Mの値は20であり、nの値は2であり、予設の警報数Zの値は3である。多数の高い点が出現される後に、
図7による前記実施例の監視方法は警報して、潤滑油冷却器の性能が悪くなることが容易に発見する。
【0057】
潤滑油温度が第一門限値を超え、修正後の潤滑油温度が第二門限値を超えることによっても、修正後の潤滑油温度の変化傾向の変化、又は潤滑油温度にはジャンプがあることによって、潤滑油冷却器の性能が悪くなることを説明することができる。
【0058】
本発明の一つの実施例によれば、潤滑油冷却器の性能が悪くなる場合に、傾斜度傾向によって、潤滑油冷却器が故障する大体の時を予測することができる。本発明の一つの実施例によれば、非線形回帰によって修正後の潤滑油温度の変化の中線を得て、そして修正後の潤滑油温度変化の標準偏差を得て、修正後の潤滑油温度変化の中線と標準偏差に基づいて区域を推定して(即ち信頼区間を推定して)、区域の境界を得る。他の方法で信頼区間を推定することも本実施例に応用されることができる。そして、延びることで得る区域境界と修正後の潤滑油温度の赤線値の二つの交点に対応する時は、潤滑油冷却器が故障することを推定する時間区域である。潤滑油冷却器が故障する大体の時を予測することは維持計画を立てることに非常に有利であり、フライト遅延と飛行停止を減少して、維持コストと予備部品の在庫コストが低下する。
【0059】
図9を示す本発明の一つの実施様態におけるAPUの潤滑油冷却器の性能監視装置を示す。図面に示したように、APUの潤滑油冷却器の性能監視装置900には、メッセージ獲得と解析単元901、温度修正単元902、及び性能監視単元903を含む。
【0060】
APUの関する運行データが飛行機データシステム(例えばACMS又はAHMシステム)により獲得され、形成した関するメッセージの中に反映される。この種類のメッセージ情報はACARSシステムによって地面に送信されることができ、さらにそれぞれの航空会社のサーバーに配ることができる。本発明の一つの実施例によれば、APUメッセージが航空電信ネットATNの通信装置又はシステムによって送信されることもできる。メッセージ獲得と解析単元はある期間のAPUメッセージを獲得することができ、必要な潤滑油冷却器の運行データを解析することができる。
【0061】
メッセージ獲得と解析単元901により得られたAPUの潤滑油冷却器の運行パラメーター、例えばAPU在翼時間TSR、潤滑油温度OTA及び荷重圧縮機入口温度LCITなどに基づいて、温度修正単元902は潤滑油温度に対して修正する。本発明の一つの実施例によれば、修正潤滑油温度の公式は:修正後の潤滑油温度OT=潤滑油温度OTA-荷重圧縮機の入口温度LCIT。
【0062】
性能監視単元903は前記修正後の潤滑油温度OT対応于APU在翼時間TSRの変化傾向に基づいて前記APUの潤滑油冷却器の性能が安定期、衰退期、深刻衰退期又は故障期にあることを確定する。監視方法は前記の本発明の実施様態と類似する方法であることができる。
【0063】
本発明の一つの実施例によれば、本発明はAPUの潤滑油冷却器の性能監視装置の方式によって実施される。該装置には処理機とメモリを含む。メモリにはコンピュータ読み取り可能なコードを記憶する。該コンピュータ読み取り可能なコードによって、処理機に本発明の上記実施例による本発明のAPUの潤滑油冷却器の性能監視方法を実行することができる。
【0064】
上記の実施形態例は、本発明を説明するためのものであり、本発明を制限するものではない。同業者は、本発明の範囲を逸脱することなく各種の変化又は変更を実施できるので、均等の技術案も全て本発明の開示範囲に属するものと理解されるべきである。