(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記第2の綴じ処理部でのシートの綴じは、シートに挿入する脚部とこれを連結する背部を有する紙製ステープルを用いて行われることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載のシート処理装置。
前記折り処理部は、スタッカ部に集積されたシート束に交差する方から押圧する折りブレードとこの折りブレードによって移動するシート束を折りこむ折りローラとから構成され、前記第2の綴じ処理部の紙製ステープルを用いたシートの綴じを紙製ステープルの背が折り位置と交差して跨ぐ方向で行われるとともに、前記折りブレードが紙製ステープルの脚部をシートに押圧しながらシート束を折り込むことを特徴とする請求項4に記載のシート処理装置。
前記折り処理部は、スタッカ部に集積されたシート束に交差する方から押圧する折りブレードとこの折りブレードによって移動するシート束を折りこむ折りローラとから構成され、前記第2の綴じ処理部の紙製ステープルを用いたシートの綴じが紙製ステープルの背が折り位置と交差して跨ぐ方向で行われるとともに、前記折りブレードが紙製ステープルの脚部をシートに押圧しながらシート束を折り込むことを特徴とする請求項9に記載のシート処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、前掲特許文献1に示される綴じ装置ではシート自体を変形させて綴じたり、シート束の一方に凸形状に屈曲された切り込みを形成して、この切り込みにシートを挿入して綴じたりするものが示されるものの、シートに中綴じするために金属製のステープルを使用することができない。
【0012】
一般に金属ステープルによらない綴じは、その綴じ処理に時間がかかることが多い。従って、必要に応じて金属製のステープルを用いてシート束を綴じたり、逆に金属製のステープルを使用することなく環境に配慮してシート束を綴じる場合には、別々の異なる装置を使用しなければならず、一つの装置で金属ステープルを使用して綴じを行ったり、金属ステープルを使用することなくシートの変形や切り欠きにより綴じることはできなかった。
【0013】
また、特許文献1に示される中綴じは、針無綴じを実行する場合、折り位置と綴じ位置を異ならせているために、中綴じした冊子を開いた場合に折り中心を境として開くことができず、プリント範囲が制限されるとともに、開く際に違和感を持つ。
【0014】
特許文献2には、製本システムにおいて糊付け装置と金属ステープルの綴じ装置を連接したものが示されている。この糊付け装置と金属ステープルの綴じ装置は別々のユニットとして構成されているため、装置の設置面積が大きく大型である。この為、金属の綴じ針を使用しない糊付け装置から折り装置までの搬送距離が長くなり、糊付けのみで綴じる場合には、搬送路中での剥がれやめくれが生じる恐れがある。
【0015】
特許文献3は、シートの片隅に金属のステープル針を使用した綴じ装置とこの金属のステープル針を使用することなくシートを圧着変形させて綴じ合わせる綴じ装置が示さているものの、シートを中綴じする際のこれらの装置の配置関係は触れられていない。
【0016】
さらに、特許文献4には、紙製ステープルを使用した手動の綴じ装置が、示されているが、折り込みの装置の自動化や、シートの中綴じについては何の言及もない。
【0017】
この様な状況の中で、本願は、スタックしたシート束の中程を綴じ、その後にこの綴じ部分を二つ折りにする中綴じ処理を行うものであって、金属の綴じ針の使用を避けたい場合の中綴じと、金属針を使用してなるべく高速で中綴じ処理を行う場合など、その使用用途に最適で、何れの場合にもシートの中綴じが行え、しかも金属針による中綴じとこれ以外での中綴じの両方の綴じが行えしかも小型コンパクトなシート処理装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することをその主な課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、上記課題を解決するために以下の構成を採用する。
【0019】
搬送されるシートを略垂直状態で一時集積するスタッカ部と、このスタッカ部に集積されるシートの先端を規制するストッパと、上記スタッカ部内に設けられ、前記ストッパで規制されたシート束のシート搬送方向の中程の綴じ位置を金属ステープルで中綴じする第1の綴じ処理部と、前記ストッパで規制されたシート束の搬送方向の中程の綴じ位置
で金属ステープルを用いることなく中綴じする第2の綴じ処理部と、前記ストッパで規制されたシート束の第1の綴じ処理部または第2の綴じ処理部で綴じられた折り位置を中折りする折り処理部とを備えるシート処理装置であって、
前記スタッカ部へ集積するシート毎に前記第1の綴じ処理部、前記第2の綴じ処理部及び前記折り処理部の順で通過する方向に搬送して前記ストッパに到達させてシート束とするとともに、シート束を綴じる上記第1の綴じ処理部の綴じ位置と折り処理部の折り位置との間隔よりも
シート束を綴じる上記第2の綴じ処理部の綴じ位置と折り処理部の折り位置との間隔のほうが短く設定されているシート処理装置である。
【0020】
これによれば、金属ステープルを用いることなく中綴じする第2の綴じ処理部が、金属ステープルを使用する第1の綴じ処理部よりも折り処理部に近く配置してあり、比較的綴じ力の弱い第2の綴じ処理を長く搬送することなく安定した綴じ処理ができるとともに、第1の綴じ処理部及び第2の綴じ処理部の何れも、シートを集積するスタッカ部に設けたので装置を小型・コンパクトにすることができる。
【0021】
上記折り処理部の上流側に、折り処理部に向かう方向に第1の綴じ処理部、第2の綴じ処理部の順に配列し
、この第1の綴じ処理部及び第2の綴じ処理部の夫々がシート束を挟んで綴じる上記に記載のシート処理装置ある。
【0022】
これによれば、金属ステープルを用いることなく中綴じする第2の綴じ処理部が折り処理部に近く設定されているので、綴じ処理されたシートを長く搬送することなく安定した綴じ処理ができる。
【0023】
搬送されるシートを略垂直状態で一時集積するスタッカ部と、このスタッカ部に集積されるシートの先端を規制するストッパと、上記スタッカ部内に設けられ、前記ストッパで規制されたシート束のシート搬送方向の中程の綴じ位置を金属ステープルで中綴じする第1の綴じ処理部と、前記ストッパで規制されたシート束の搬送方向の中程の綴じ位置を、金属ステープルを用いることなく中綴じする第2の綴じ処理部と、前記ストッパで規制されたシート束の第1の綴じ処理部または第2の綴じ処理部で綴じられた折り位置を中折りする折り処理部とを備えるシート処理装置であって、上記折り処理部の下流側に、折り処理部から離れる方向に第2の綴じ処理部、第1の綴じ処理部の順に配列
するとともに、上記第1の綴じ処理部の綴じ位置と折り処理部の折り位置との間隔よりも上記第2の綴じ処理部の綴じ位置と折り処理部の折り位置との間隔が短く設定されているシート処理装置である。
【0024】
これによれば、上記同様に金属ステープルを用いることなく中綴じする第2の綴じ処理部が折り処理部に近く設定されているので、綴じ処理されたシートを長く搬送することなく安定した綴じ処理ができる。また、金属ステープルで中綴じする第1の綴じ処理部が金属ステープルを用いることなく中綴じする第2の綴じ処理部
の下流にあるので、金属ステープルが第2の綴じ処理部に混入することも少なくできる。
【0025】
上記第2の綴じ処理部でのシートの綴じは、シートに挿入する脚部とこれを連結する背部を有する紙製ステープルを用いて行われる
上記の何れかに記載のシート処理装置である。
【0026】
これによれば、金属ステープルを用いないで中綴じする第2の綴じ処理部は紙製ステープルで綴じ込むので、シートを圧着させたり、変形させたりして綴じ処理するよりも確実にシートを中綴じすることができる。
【0027】
前記折り処理部は、スタッカ部に集積されたシート束に交差する方から押圧する折りブレードとこの折りブレードによって移動するシート束を折りこむ折りローラとから構成され、前記第2の綴じ処理部の紙製ステープルを用いたシートの綴じを紙製ステープルの背が折り位置と交差して跨ぐ方向で行われるとともに、前記折りブレードが紙製ステープルの脚部をシートに押圧しながらシート束を折り込む
上記に記載のシート処理装置である。
【0028】
これによれば、紙製ステープルの背が折り位置と交差する方向に位置してシートに脚部が挿入され、この脚部を折り込み時に折りブレードが押圧するように配置したのでシート中綴じが比較的頑丈にできる。
【0029】
搬送されるシートを略垂直状態で一時集積するスタッカ部と、このスタッカ部に集積されるシートの先端を規制するストッパと、上記スタッカ部内に設けられ、前記ストッパで規制されたシート束のシート搬送方向の中程の綴じ位置を金属ステープルで中綴じする第1の綴じ処理部と、前記ストッパで規制されたシート束の搬送方向の中程の綴じ位置を、金属ステープルを用いることなく中綴じする第2の綴じ処理部と、前記ストッパで規制されたシート束の第1の綴じ処理部または第2の綴じ処理部で綴じられた折り位置を中折りする折り処理部とを備えるシート処理装置であって、前記第1の綴じ処理部と第2の綴じ処理部とは、上記折り位置を挟んでシート搬送方向の両側に
設けられているシート処理装置である。
【0030】
これによれば、折り処理部の折り位置を挟んで前記第1の綴じ処理部と第2の綴じ処理部とがこの折り位置の両側に設けられているので、片側に併設するよりもスタッカ部のスペースをより有効に利用することができ、2種類の綴じ装置を配置しながらも全体として小型コンパクト化が図れる。
【0031】
上記第1の綴じ処理部は、上記折り位置の上流側に位置し、第2の綴じ処理は折り位置の下流側に位置している
上記に記載のシート処理装置である。
【0032】
これによれば、片側に併設するよりもスタッカ部のスペースをより有効に利用することができ、2種類の綴じ装置を配置しながらも全体として小型コンパクト化が図れる。
【0033】
上記第2の綴じ処理部は、上記折り位置の上流側に位置し、第1の綴じ処理部は折り位置の下流に位置している
上記に記載のシート処理装置である。
【0034】
これによれば、これによれば、片側に併設するよりもスタッカ部のスペースをより有効に利用することができ、2種類の綴じ装置を配置しながらも全体としてコンパクトが図れる。さらに、金属のステープルを使用する第1の綴じ処理部が折り位置の下流側に位置しているので、金属ステープルが折り処理部や第2の綴じ処理部に混入することも少なくできる。
【0035】
上記第2の綴じ処理部でのシートの綴じは、紙製ステープルを用いて行われる
上記の何れかに記載のシート処理装置である。
【0036】
これによれば、金属ステープルを用いないで中綴じする第2の綴じ処理部は紙製ステープルで綴じ込むので、シートを圧着させたり、変形させたりして綴じ処理するよりもシートを確実に中綴じすることができる。
【0037】
前記折り処理部は、スタッカ部に集積されたシート束に交差する方から押圧する折りブレードとこの折りブレードによって移動するシート束を折りこむ折りローラとから構成され、前記第2の綴じ処理部の紙製ステープルを用いたシートの綴じが紙製ステープルの背が折り位置と交差して跨ぐ方向で行われるとともに、前記折りブレードが紙製ステープルの脚部をシートに押圧しながらシート束を折り込む
上記に記載のシート処理装置である。
【0038】
これによれば、紙製ステープルの背が折り位置と交差する方向に位置してシートに脚部が挿入され、この脚部を折り込み時に折りブレードが押圧するように配置したのでシート中綴じが比較的頑丈にできる。
【0039】
シート上に画像形成する画像形成手段と、この画像形成手段からのシートに処理を施すシート処理装置とから構成され、このシート処理装置は
上記のいずれかに記載の構成を備えていることを特徴とする画像形成装置である。
【0040】
これによれば、上記各項に記載の作用効果を奏するシート処理装置を備えた画像形成装置が提供できる。
【発明の効果】
【0041】
本願によれば、スタックしたシート束の中程を綴じ、その後にこの綴じ部分を二つ折りにする中綴じ処理を行うものであって、金属の綴じ針の使用を避けたい場合の中綴じと、金属針を使用してなるべく高速で中綴じ処理を行う場合など、その使用用途に最適で、何れの場合にもシートの中綴じが行え、しかも金属針による中綴じとこれ以外での中綴じの両方の綴じが行えながらも小型コンパクトなシート処理装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下図示の好適な実施の態様に基づいて本発明を詳述する。
図1は本発明に係わる画像形成装置の全体構成を示し、
図2は本発明を実施したシート処理装置の説明図である。そこで
図1は、画像形成装置Aとシート処理装置Bで構成され、シート処理装置Bには金属ステープルで中綴じを行う金属中綴じステープラ40と紙製ステープルで中綴じを行う紙製中綴じステープラ50の中綴じ装置が組み込まれている。
【0044】
[画像形成装置の構成]
図1に示す画像形成装置Aは、給紙部1からシートを画像形成部2に送り、画像形成部2でシートに印刷した後、本体排紙口3からシートを搬出する。給紙部1は複数のサイズのシートが給紙カセット1a、1bに収納してあり、指定されたシートを1枚ずつ分離して画像形成部2に給送する。画像形成部2は例えば静電ドラム4と、その周囲に配置された印字ヘッド(レーザ発光器)5と現像器6と、転写チャージャ7と定着器8が配置され、静電ドラム4上にレーザ発光器5で静電潜像を形成し、これに現像器6でトナーを付着し、転写チャージャ7でシート上に画像を転写し、定着器8で加熱定着する。このように画像形成されたシートは本体排紙口3から順次搬出される。図示9は循環経路であり、定着器8から表面側に印刷したシートを、本体スイッチバック経路10を介して表裏反転した後、再び画像形成部2に給送してシートの裏面側に印刷する両面印刷の経路である。このように両面印刷されたシートは本体スイッチバック経路10で表裏反転された後、本体排紙口3から搬出される。
【0045】
図示11は画像読取装置であり、プラテン12上にセットした原稿シートをスキャンユニット13で走査し、反射ミラー、集光レンズを経て光電変換素子14で電気的に読み取る。この画像データは画像処理部で例えばデジタル処理された後、データ貯蔵部17に転送され、前記レーザ発光器5に画像信号を送る。また、図示15は原稿送り装置であり、スタッカ16に収容した原稿シートをプラテン12に給送するフィーダ装置である。
【0046】
上記構成の画像形成装置Aには制御部(コントローラ)が設けられ、コントローラパネル18から画像形成条件、例えばシートサイズ指定、カラー・モノクロ印刷指定、プリント部数指定、片面・両面印刷指定、拡大・縮小印刷指定などのプリントアウト条件が設定される。一方、画像形成装置Aには上記スキャンユニット13で読み取った画像データ或いは外部のネットワークから転送された画像データがデータ貯蔵部17に蓄積され、このデータ貯蔵部から画像データはバッファメモリに転送され、このバッファメモリ19から順次レーザ発光器5にデータ信号が移送されるように構成されている。
【0047】
上記コントローラパネル18からは画像形成条件と同時にシート処理条件も入力指定される。このシート処理条件は例えば「プリントアウトモード」「側縁ステープル綴じモード」「金属ステープル中綴じモード」「紙製ステープル中綴じモード」「簡易リングモード」などが指定される。そして画像形成装置Aは画像形成条件及びシート処理条件に応じてシート上に画像形成する。上記モードについては後述する。
【0048】
[シート処理装置の構成]
上述の画像形成装置Aに連結されたシート処理装置Bは、画像形成装置Aの本体排紙口3から画像形成されたシートを受け入れ、(1)このシートを第1排紙トレイ21に収容するか(前述の「プリントアウトモード」)(2)本体排紙口3からのシートを束状に部揃えしてシートの側縁にステープル綴じした後、第1排紙トレイ21に収納するか(前述の「側縁ステープル綴じモード」)(3)本体排紙口3からスタッカ部35に搬送してシートを束状に部揃えし、金属中綴じステープラ40で中綴じし後、冊子状に折り畳んで第2排紙トレイ22に収納(前述の「金属ステープル中綴じモード」)か、(4)本体排紙口3からスタッカ部35に搬送してシートを束状に部揃えし、紙製中綴じステープラ50で中綴じし後、冊子状に折り畳んで第2排紙トレイ22に収納(前述の「紙製ステープル中綴じモード」)か、(5)本体排紙口3からのシートの所定位置に1枚パンチユニット28によりパンチ孔を穿孔し、このシートをスタッカ部35に搬送してシートを束状に部揃えした後、紙製ステープル中綴じステープラで、パンチ孔を綴じて簡略のリング綴じを行い、ついで冊子状に折り畳んで第2排紙トレイ22に収納(前述の「簡易リングモード」)か、のいずれかで処理するように構成されている。
【0049】
このため、シート処理装置Bは
図2に示すようにケーシング20に上記第1排紙トレイ21と第2排紙トレイ22を備え、本体排紙口3に連なる搬入口23を有するシート搬入経路P1が設けられている。このシート搬入経路P1はケーシング20に略々水平方向の直線経路で構成されている。そしてこのシート搬入経路P1から分岐しシートを反転方向に移送する第1スイッチバック搬送路SP1と第2スイッチバック搬送路SP2が配置されている。そして第1スイッチバック搬送路SP1が経路下流側で、第2スイッチバック搬送路SP2が経路上流側でそれぞれシート搬入経路P1から分岐され、両搬送路は互いに距離を隔て配置されている。
【0050】
このような経路構成でシート搬入経路P1には搬入ローラ24と排紙ローラ25が配置され、これらのローラは正逆転可能な駆動モータM1(図示せず)に連結されている。またシート搬入経路P1には第2スイッチバック搬送路SP2にシートを案内する図示しない経路切換片が配置されソレノイドなどの作動手段に連結されている。またシート搬入経路P1には搬入口23からのシートにパンチ孔を処理する一枚パンチユニット28が搬入ローラ24の下流側に設けられている。図示の一枚パンチユニット28はケーシング20に装置仕様によって着脱装着可能なようになっている。
【0051】
前記シート搬入経路P1から分岐された第2スイッチバック搬送路SP2の構成について説明する。この第2スイッチバック搬送路SP2は
図2に示すようにケーシング20に略々鉛直方向に配置され、経路入口に搬送ローラ36が、経路出口に搬送ローラ37が配置されている。また第2スイッチバック搬送路SP2の下流側にはこの搬送路から送られたシートを部揃えし略垂直状態で一時集積する第2の処理トレイを構成するスタッカ部(以下、スタッカ部35という)が設けられている。
【0052】
なお、このスタッカ部35の上方には第2スイッチバック経路の下端から分岐した第3スイッチバック経路SP3が設けられている。この第3スイッチバック経路SP3は、スタッカ部35に搬入したシートがスイッチバックする際に導く経路であり、次のシートの搬入をガイドするとともにページ順を合わせることができる。
【0053】
[スタッカ部]
まず、スタッカ部35はシートの搬送をガイドするガイド部材で形成され、このガイド上にシートを積載収納するように構成されている。図示のスタッカ部35は第2スイッチバック搬送路SP2に連なり、ケーシング20の中央部に略々鉛直方向に配置されている。これによって装置を小型コンパクトに構成している。このスタッカ部35は内部に最大サイズシートを収納する長さ形状に形成され、後述する第1の綴じ処理部としての金属中綴じステープラ40と第2の綴じ処理部としての紙製中綴じステープラ50を配置するとともに折りローラ45側に突出するように屈曲した形状に構成されている。
図2では折りローラ45の上流側に、
紙製中綴じステープラ50を配置し、その上に金属中綴じステープラ40を配置している。このように配置することにより金属ステープルよりも綴じ力が弱い紙製中綴じステープラ50を折りローラ45に近い位置に設定している。言い換えると、金属中綴じステープラ40と折りローラ45との間隔よりも紙製中綴じステープラ50と折りローラ45との間隔が短く設定されている。これにより紙製ステープルの綴じのはずれや捲れを防止している。
【0054】
尚、この配置構成は第1実施例を示すもので、紙製中綴じステープラ50を折りローラ45の比較的近い位置配置すれば良く、これらについては別の実施形態として後述する。
この金属中綴じステープラ40と紙製中綴じステープラ50の下流側には、スタックされその中央が綴じ処理されたシート束を二つ折りにする相互に圧接する上折りローラ45aと下折りローラ45bとの対ローラからなる折りローラ45が配置されている。この折りローラ45の圧接位置に対向する位置には板状の折りブレード46が位置している。この折りブレード46が折りローラ45にシート束100を折りローラ45に押し込むことによって、シート束100の折り動作が開始される。この折り動作ついては、金属中綴じステープラ40による綴じシートと紙製中綴じステープラ50の綴じシートそれぞれついて後に説明する
【0055】
また、スタッカ部35にはシートの搬入方向先端を規制するストッパ手段としての先端規制部材(以下ストッパという)38がガイド下流側に配置してあり、このストッパ38はスタッカ部35に沿って移動可能にガイドレールなどに支持され、シフト手段制御手段MSで図示Sh1、Sh21、Sh22、Sh3との間で位置移動するように構成されている。
【0056】
ここでシート束のスタッカ部の搬入から説明すると、まず、ストッパ38
を下方に位置してシート搬入を待つ。そしてストッパ38を図示位置Sh3に位置させるとスタッカ部35に支持されたシート(束)の後端は第3スイッチバック搬送路SP3に進入し、この状態で第2スイッチバック搬送路SP2から送られる後続シートは確実に集積済みシートの上方に積み重ねられることとなる。またストッパ38を図示位置Sh22に位置させると後述する紙製中綴じステープラ50の綴じ位置XPにスタッカ部35に支持されたシート(束)の中央を位置決めする。また、ストッパ38を図示位置Sh21に位置させると後述する金属中綴じステープラ40の綴じ位置XSにスタッカ部35に支持されたシート(束)の中央を位置決めする。
【0057】
次に、ストッパ38を図示位置Sh1に位置させると金属ステープル40aまたは紙製ステープル60の何れかによりステープル綴じされたシート束の中央を折り板(以下、折りブレード46という)が折りローラ45に挿入する位置である折位置Yに位置決めするようになっている。従って図示位置Sh1、Sh21、Sh22、Sh3は、夫々折り位置、綴じ位置、次シート受け止め位置に対応し、シフト制御手段MSで位置制御している。
【0058】
上記スタッカ部35にはシート搬送方向下流側に整合部材39が配置されている。この整合部材39はスタッカ部35に搬入されストッパ38に支持されたシートの幅方向位置を基準に合わせるように整合する。
【0059】
次に、金属中綴じステープラ40と紙製中綴じステープラ50について説明し、それぞれについて折りローラ45に折り動作を説明する。
【0060】
[金属中綴じステープラ]
上述のスタッカ部35には金属性のステープル針である金属ステープル40aで綴じ中綴じ処理を行う金属中綴じステープラ40が配置され、このスタッカ部35に部揃え集積されたシート束100の中央部をステープル綴じするようになっている。その構成を
図3(a)(b)に基づいて説明する。この金属中綴じステープラ40はドライバユニット41とクリンチャ42とで構成されている。ドライバユニット41は綴じ位置にセットされたシート束100に金属ステープル40aを刺入するヘッド部材41aと、金属ステープル40aを収容したカートリッジ41bと、ドライブカム41cと、このドライブカム41cを駆動するステープルモータMDとで構成されている。上記ドライバユニット41はフレームのヘッド部材41aに
図4(b)に示すようにドライバ部材41eとフォーマ41fとベンディングブロック41gが上下にこの順に内蔵されている。そしてドライバ部材41eとフォーマ41fとは上死点と下死点との間で上下往復動するようにヘッド部材41aに上下摺動自在に支持され、ベンディングブロック41gは直線状の金属ステープル40aをコの字状に折り曲げる成形型としてヘッド部材41aに固定されている。
【0061】
またフレームには金属ステープル40aを内蔵したカートリッジ41bが内部に装着され、上記ベンディングブロック41gに金属ステープル40aを順次供給する。上記ドライバ部材41eとフォーマ41fとはフレームに揺動自在に取り付けられたドライブレバー41dに連結され、上死点と下死点との間で上下駆動される。上記フレームにはドライブレバー41dを上下駆動する蓄勢スプリング(不図示)が設けられ、この蓄勢スプリングに蓄力するドライブカム41cと、このドライブカム41cを駆動するステープルモータMDが設けられている。
【0062】
上述のドライバユニット41とシート束100を挟んで対向する位置にクリンチャ42が配置されている。図示のクリンチャ42はドライバユニット41と分離した構造体で構成され、ドライバユニット41でシート束100に刺入された金属ステープル40aの針先を折り曲げる。このためクリンチャ42は金属ステープル40aの先端を折り曲げる折曲げ溝42aを備えている。特に図示のクリンチャ42はスタッカ部35に集積されたシート束100の幅方向2個所以上に複数の折曲げ溝42a1、42a2が設けられ、この位置に対応するドライバユニット41でシート幅方向の複数個所をステープル綴じする。
【0063】
すなわちドライバユニット41は
図3(a)に示されるステープラ支持ロッド44でシート束100上に固定支持されている。このように構成することによってスタッカ部35に支持されたシート束100に対してクリンチャ42を移動することなく固定した状態で左右をステープル綴じすることができる。
【0064】
この他、クリンチャ42としてはステープル針の針先を折り曲げるウイング部材(不図示)を設け、このウイング部材をドライバユニット41でシート束100に刺入される針先と連動(同期)して揺動回転させる構成を採用することも可能である。この場合はクリンチャ42のフレームに一対の折曲げウイングをコの字状の針両端に対向する位置に揺動可能に軸支持する。そしてドライバユニット41で金属ステープル40aをシート束100に刺入する動作に連動して一対の折曲げウイングを揺動させる。この一対のウイングの揺動でステープル針の針先端はシート束100の裏面に沿ってフラットな状態で折り曲げられる。つまり前述の折曲げ溝で折り曲げると針先端はU字状に折り曲げられた状態(メガネクリンチ)となり、後述のウイング部材で折り曲げると針先端は直線的に折り曲げられた状態(フラットクリンチ)となる。本発明はそのいずれの構成も採用可能である。
【0065】
このような構成によってヘッド部材41aに内蔵されたドライバ部材41eとフォーマ41fはステープルモータMDの回転でドライブカム41cが蓄勢性スプリングを介してドライブレバー41dを上方の上死点から下方の下死点に押下する。このドライブレバー41dの下降動作でこれに連結されたドライバ部材41eとフォーマ41fが上死点から下死点に移動する。ドライバ部材41eはコの字状に折り曲げられたステープル針の背部を押下するように板状部材で構成され、フォーマ41fは
図4(b)に示すようにコの字状の部材で構成されベンディングブロック41gとの間でステープル針をコの字状に折り曲げる。つまり前述のカートリッジ41bから金属ステープル40aがベンディングブロック41gに供給される。この直線状の金属ステープル40aは、フォーマ41fとベンディングブロック41gとの間でコの字状にプレス成型される。次いでこのコの字状に折り曲げられた金属ステープル40aは、ドライバ部材41eがシート束100に向けて勢いよく押下することによって針をシート束100に刺入する。
【0066】
[金属中綴じステープラの綴じシート]
図4は、上記の金属中綴じステープラ40でシート束の搬送方向中央に中綴じを行った状態を示し、金属ステープル40aの背が示されている。この図に示されるように金属ステープル40aの背はシートの折り位置Yの折り線と重なるように平行の向きになっている。従って、次で説明する折りブレード46で折りローラ45に押し込むことができる。
【0067】
[金属ステープル綴じシートの折り処理]
次に金属ステープル40aで中綴じされたシート束を折り動作について
図5により説明する。
図2に示すように、上述の金属中綴じステープラ40及び紙製中綴じステープラの下流側に配置された折り位置にはシート束100を折り合わせる一対の折りローラ45とこの折りローラ45のニップ位置にシート束100を挿入する折りブレード46が備えられている。折りローラ45は
図5に示すように互いにスプリング45as、45bsの弾性力で圧接した一対の折りローラ45で構成され、各ローラは略々最大シートの幅長さに形成されている。
【0068】
上記一対の折りローラ45はゴムローラなどの各的摩擦係数の大きい材料で形成されている。これはゴムなどの軟質材によってシートを折曲げながら回転方向に移送する為であり、ゴム質材をライニング加工することによって形成しても良い。特に図示してないが、この折りローラ45には凹凸形状に形成されシート値幅方向に隙間が形成してある。この間隙にシートの金属ステープル40aの綴じ個所と、同様に凹凸形状に形成した折りブレード46の刃先が進入するようになっている。
【0069】
次に上述の折りローラ45でシートを折り合わせる動作を
図5(a)乃至(d)に従って説明する。この折りローラ45は折りローラ45a、45bの一対かんから構成され前記スタッカ部35の中程に位置している。この折りローラ45とシート束100を挟んで対向する位置にナイフエッジを先端に有する折りブレード46が設けられている。この折りブレード46は
図5(a)の待機位置から
図5(c)のニップ位置との間で往復動可能に装置フレームに支持されている。
【0070】
そこで前記スタッカ部35に束状に支持されたシート束100は
図5(a)の状態で先端をSh1の位置でストッパ38に係止され、その折り目位置を金属製のステープルで綴じられた状態で折り位置Yに位置決めされる。このシート束100のセット終了信号を得て、駆動制御手段(後述の「シート束折り動作制御部97」以下同様)は、クラッチ手段をOFFする。
【0071】
そこでシート束折り動作制御部97は折りブレード46を待機位置からニップ位置に向かって所定速度で移動する。そこで
図5(b)の状態にシート束100は折り目位置を折りブレード46によって屈曲されローラ間に挿入される。このとき一対の折りローラ45は、夫々折りブレード46によって移動するシートに連なって従動回転する。そしてシート束折り動作制御部97はシート束が所定のニップ位置に到達する見込み時間の後、ブレード駆動モータ(不図示)を停止し、折りブレード46を
図5(c)の位置で静止させる。これと前後してシート束折り動作制御部97はクラッチ手段をON状態に切換えて折りローラ45を駆動回転する。
【0072】
するとシート束100は繰り出し方向(同図左側)に送り出される。その後、シート束折り動作制御部97は
図5(d)の状態に折りローラ45によるシート束100の繰り出しと並行してニップ位置に位置する折りブレード46を待機位置に向けて移動復帰させる。
【0073】
このように折り合わされたシート束100は、まず一対の折りローラ45間に喰え込まれる際に、ローラ表面と接するシートが回転するローラによってローラ間に引き込まれることがない。つまり折りローラ45は挿入される(押し込まれる)シートに追随(従動)して回転するため、ローラと接するシートのみが先に巻き込まれることがない。またこの挿入されるシートにローラが追随して従動回転するため、ローラ表面とこれと接するシートが擦れることがなく、画像擦れを招くことがない。
【0074】
なお、シート束に金属中綴じステープラ40によって打ち込まれた金属ステープル40aはその脚部をブレード側に位置してシート束を綴じその位置を折り込まれるように構成されている。また金属ステープル40aの背は折り位置Yの折り線と平行あるいは重なる向きに打ち込まれている。この向きによりステープル40aが折り動作の支障となることがない。
【0075】
[紙製中綴じステープラ]
今度は、
図6から
図8を使用して紙製中綴じステープラ50について説明する。
図2に示されるようにスタッカ部35の金属中綴じステープラ40よりも折りローラ45に近い位置に紙製中綴じステープラ50を配置している。この紙製中綴じステープラ50は、紙製ステープル60をシート束100に打ち込むドライバユニット53と打ち込まれた紙製ステープル60の脚部61、62を向き合う方向に折り曲げこの脚部同士を接着するクリンチャユニット57で構成され、それぞれのユニットはスタッカ部35を挟んで対向する位置に構成されている。
【0076】
図6に示すように、紙製中綴じステープラ50は後に説明する紙製ステープル60により綴じ動作を行う際に、ステープル駆動を行う駆動モータ56の下方に位置して綴じシートが挿入されるシート挿入口107等を有するフレーム108と、駆動モータ56及びフレーム108を支えるベース109とを備えて構成される。
【0077】
駆動モータ56は、
図6に示すように、フレーム108の上部に駆動可能に取り付けられている。駆動モータ56は、綴じ動作を行う際にドライバーカム52を回転する。また、フレーム108のステープルカートリッジ51への紙製ステープル60個々を連接させたローラ状ステープル70の装填等を行う際には、駆動モータ56の左側のステープルカバー106を解放させることにより、フレーム108の上面が開いた状態となる。
【0078】
更にフレーム108は、ステープルカートリッジ51から前方へ向けて、紙製ステープル60の搬送を行うステープル搬送部として略平面状の搬送路113を備える。搬送路113の左右には図示されていない板バネが備えられている。
【0079】
またフレーム108は、搬送路113の前端部の近傍に、駆動モータ56の駆動によりドライバーカム52を回転し、紙製ステープル60の切断及び略コ字状への成型を行うためのステープル切断成型部としてフォーミングプレート115を備える。フォーミングプレート115は切断、成型をおこなう。更にフレーム108は、駆動モータ56の駆動により、紙製ステープル60の綴じシートに対する貫通を行うためのステープル貫通部としてドライバユニット53を備える。ドライバユニット53はシートに孔を貫通させるカッタ刃71を上下動する。更にフレーム108は、紙製ステープル60の切断、成型及び貫通を行う際に、綴じシートを押さえるためのシート押さえを備える。
【0080】
また、フレーム108は、搬送路113の下部に、前述した紙製ステープル60の切断及び成型を行う位置から紙製ステープル60のシート束100への貫通を行う位置へ紙製ステープル60を移動させるための移動機構として、バネにより前方へ付勢されたプッシャ117を備える。フォーミングプレート115、ドライバユニット53、シート押さえ及びプッシャ117の下方には、綴じ対象の綴じシート束が挿入されるシート挿入口107及び綴じシートが設置されるテーブル120を備える。このテーブル120はスタッカ部35の一部となっている。
【0081】
テーブル120の下部には、貫通位置で綴じシート束100貫通後、紙製ステープル60の両方の脚部61、62をシート束100に沿って折り曲げ、折り曲げた両方の脚部61、62を貼り合わるための折り曲げ部を備える。紙製中綴じステープラ50の折り曲げ部として、クリンチャユニット57、押し出しユニット124及びクリンチャスライダ123を備え、この押し出しユニットとスライダ126を適宜のタイミングによりクリンチャモータ122で移動させる。紙製ステープル中綴じステープラ60は折り曲げ部として、クリンチャベース130に、クリンチャセンター127及びクリンチャレフト128を支持して位置を定めるクリンチャリフタ129等からなるクリンチャユニット57を備える。
【0082】
紙製ステープル中綴じステープラ60は、このような構成を備え、シート挿入口107内でテーブル120に設置されたシート束100を綴じるため、駆動モータ56の動作に基づいてドライバユニットを移動する。そして、シート束100に孔を貫通させ合わせて紙製ステープル60をこの孔に差し入れて綴じる作業を行うものである。
【0083】
この紙製ステープル中綴じステープラ60は左右ともにクラウン形状に形成するフォーミングプレート115とシート束にこの紙製ステープル60を打ち込むドライバユニット53を移動させる駆動モータ56がドライバーカム52に伝達ベルト55を介して連結されている。従って、この駆動モータ56の駆動によりドライバーカム52が回転し、紙製ステープル60をシート束100に打ち込む。さらにクリンチャユニット57より、相互の脚部61、62を内側に折り込み、脚部に接着剤が塗布された接着部63で相互の脚部61、82が接着するようになっている。紙製ステープル60は紙製ステープル中綴じステープラ60のステープルカートリッジ51内に連結されて収納され、ステープラで打込むステープル毎に切断される。
【0084】
ここで本願の紙製中綴じステープラ50に装填される紙製ステープル60について
図7を用いて説明する。
【0085】
[紙製ステープルの構成]
図7は、紙製ステープル60が並列に複数連結された構成を示す説明図である。
図7(a)は、紙製ステープル60を示す平面図である。
図7(b)は、紙製ステープル60を略コ字状に成型した状態を示す斜視図であり、
図7(c)は紙製ステープル60により綴じシート束100を綴じた状態を示す断面図である。これらは例えば以下のような構成となる。尚、基本の形態は引用文献4に詳しい。
【0086】
まず、
図7(a)に示すように、細長く略真直状の形状を有する紙製ステープル60が並列に複数連結されて構成される。各紙製ステープル60は、例えば、
図7(a)の上下方向(紙製ステープル60の連結方向)の幅は6〜12mm程度であり、図(a)の左右方向(ステープルの長手方向)の幅は25〜50mm程度である。各紙製ステープル60の長手方向の端部近傍は台形状に形成されており、先端に向かうにつれて幅が狭くなる。また、各紙製ステープル60の長手方向の端部近傍の裏面には、接着剤が塗布された接着部63を備える。
【0087】
また、各紙製ステープル60が連接して連結される辺の両端部から所定の位置には、楕円状の送り孔が設けられている。二つの送り孔の間はスリット部として、各紙製ステープル60は完全に切り離されている。二つの送り孔の外側で、各紙製ステープル60が連結される辺の両端部までが、ステープル間連接連結部68として各紙製ステープル60が連結された状態となる。なお送り孔は、ステープラ側の送り爪が係合して徐々に送られる。
【0088】
この紙製ステープル60はこのステープルの長手方向で脚部をつなぐステープル脚部連結部60aのほぼ中央位置に各紙製ステープル内側に切り込んだ折り位置スリット部64を設けている。これは後述する折り処理においてシート束100とともにこの紙製ステープル60も折りを施す際に折り処理を確実に行うように紙製ステープル自体を折りやすくするためのものである。
【0089】
また、紙製中綴じステープラ50により、
図7(a)に示すように繋がった状態のステープルから紙製ステープル60が切り離されて、
図7(b)に示すように、ステープル脚部連結部60aとこのステープル脚部連結部60aの左右から略直角にステープル脚部61、62が折り曲げられた略コ字状に成型される。略コ字状に成型された紙製ステープル60は、
図7(c)に示すように、シート束100を貫通した両方の脚部61、62がシート束100に沿って折り曲げられ、一方の脚部61と接着部63を有する他方の脚部62がそれぞれ貼り合わされる。そしてシート束100を紙製ステープル60で綴じた状態で、脚部側を内側として折り処理を行う場合には、脚部61、62を繋ぐステープル脚部連結部60aのほぼ中央付近に折り位置スリット部64が形成されているので、紙製ステープル60の折り処理も容易になされる。
【0090】
図7に示す紙製ステープル60は、長手方向の一方の脚部62の裏面に接着部63を備えるとしたが、両方の脚部61、62の裏面夫々に接着部63を備えてもよい。この場合、接着部63はシート束の裏面に脚部62が接着されるとともに、脚部62の裏面に脚部61の接着部63で接着されより接合が強くなる。この紙製ステープル60においてもステープル脚部連結部60aに折り位置スリット部64が設けられているので折り処理が確実になされる。なお、紙製ステープル60は、
図6に示されるように、紙製中綴じステープラ50にローラ状に巻かれて収納されている。
【0091】
[紙製ステープルのシート綴じ]
図8は
図6に示されたドライバユニット53先端でシート束に紙製ステープル60を貫通させるために設けられたカッタ刃71及びその動作を示した図である。
図8(a)はフォーミングプレート115によりコの字形状に形成された紙製ステープル60をカッタ刃71にプッシャ117でセットした状態を示している。
図8(b)はこのカッタ刃71にセットされた状態でドライバユニット53が下降するとカッタ刃71は紙製ステープル60を保持したままシート束100に挿入された状態を示している。その後、押し出しユニット124及びクリンチャ42により紙製ステープル60の脚部61、62を内側に折り曲げるとともに相互に接合する。この動作に合わせてドライバユニット53は上昇復帰を行うとシート束100を紙製ステープル60で綴じる一方、カッタ刃71は
図8(c)に示すように元の位置に復帰し、次の紙製ステープル60の装着を待つ。このようにしてシート束100を綴じていく。
【0092】
[紙製中綴じステープラの綴じシート]
図9は、上記の紙製中綴じステープラ50でシート束の搬送方向中央に中綴じを行った状態を示し、紙製ステープル60の背であるステープル脚部連結部60aが示されている。この図に示されるように紙製ステープル60の背(ステープル脚部連結部60a)はシートの折り位置Yの折り線と交差する向きになっている。従って、次で説明する折りブレード46で折りローラ45に押し込むことができる。
【0093】
この紙製ステープル60はシートの搬送方向の折り位置Yに跨って打ち込まれる様に、ストッパ38の移動によって設定されている。図示のものは左右の紙製ステープル60の夫々の脚部61、62が折り位置を挟んで打ち込まれ、この脚部のステープル脚部連結部60aが追って説明する折り位置Yの略中央にシート束搬送方向と同方向に沿って位置するようになっている。この位置に設定することによりシート束の折り処理とともにこの紙製ステープル60のステープル脚部連結部60aも脚部61、62を内側として容易に折り処理される。
【0094】
[紙製ステープルの折り処理]
次に、
図10図より紙製中綴じステープラ50で中綴じしたシート束100を折り合せ処理について説明する。この折り処理は、先に
図5で説明した金属中綴じステープラ40で中綴じしたシートの中折りと略同様であるので、再度説明することを省略し、相違点のみ説明する。
【0095】
すなわち、金属ステープル40aの背は折り位置Yの折り線と平行な同じ方向に打ち込まれている。一方、紙製ステープル60は折り位置Yの折り線を跨ぐ様に打ち込み、その背は折り位置Yの折り線と交差する方向でシート束100に打ち込まれている。この為
図10(a)に示す様に紙製ステープル60の脚部61、62が折りブレード46によって押し込まれるように構成されている。これにより脚部同士の接着を強くすることができる。また、
図10(c)(d)に示されるようにステープル脚部連結部60aが折り位置Yの折り線と交差していることからシート束とともに折り曲げられることができる点が
図5の金属ステープル40aの折り処理と異なる。
【0096】
[金属ステープル及び紙製中綴じステープラの配置]
次に、この紙製中綴じステープラ50及び金属中綴じステープラ40のスタッカ部35の配置について
図11を用いて説明する。この図は
図2の折りローラ45に向かって金属中綴じステープラ40、紙製中綴じステープラ50の順に配置したものの、束排出側からの平面図である。
【0097】
図3で詳述した金属中綴じステープラ40は、スタッカ部35に設けた左右の金属中綴じキャリッジ43に架け渡したステープラ支持ロッド44で左右1基ずつ固定は配置している。また、ステープラ支持ロッド44上を移動して左右の位置調整をすることも可能となっている。この図からも解るように、ヘッド部材41aはシートの折り位置Yの折り線と同じ方向となっている。
【0098】
次に、
図11で金属中綴じステープラ40の下に位置する
図6で説明した紙製中綴じステープラ50も、スタッカ部35の左右に設けた紙製中綴じキャリッジ58に支持されて左右一基ずつ設けられている。紙製中綴じキャリッジ上で左右調整可能となっている。この図からも解るように、ドライバユニット53はシートの折り位置Yの折り線と交差方向になっており、紙製ステープル60の脚部61、62が折り位置Yの折り線を跨ぐようにしてシート束100に打ち込まれる。
【0099】
なお、紙製中綴じステープラ50の下流側には、既に説明してあるようにストッパ38が位置している。
図11の図示実線のストッパ38の位置Sh22は、紙製中綴じステープラ50の綴じ位置XPに紙と打が位置している。また、図示破線のストッパ38の位置Sh21は金属中綴じステープラ40の綴じ位置XSに対応している。各綴じ位置で綴じられた後、折り位置Yに移動して折り処理がされることになる。
【0100】
また、図示39はスタッカ部35にシートが搬入される毎にシート両側の側縁を押圧して揃える整合部材である。整合部材39は図示していない整合モータに連結してある。
【0101】
[他の実施例の説明]
ここまでは、
図3で示した金属中綴じステープラ40をシートの搬送方向と交差し且つ折りローラ45及び折りブレード46の上流側の位置に左右一基ずつ配置し、同様に
図6で示した紙製中綴じステープラ50を金属中綴じステープラ40の下方位置に左右一基ずつ配置している
図2のタイプのものを第1実施例として説明した。これは紙製中綴じステープラ50を前記折りローラ45及び折りブレード46に近い配置とする事で、シート束100を綴じた紙製ステープルが外れにくくするためである。しかし、別の形態のものとして
図12から
図14に示すような構成とすることで、各々について後述するような効果を得ることができる。
【0102】
[第2実施例]
まず、
図12では第2実施例として、
図3で示した金属中綴じステープラ40を折りローラ45及び折りブレード46の上流側の位置に左右一基ずつ配置し、同様に
図6で示した紙製中綴じステープラ50を折りローラ45及び折りブレードの下流側に左右一基ずつ配置している。この構成にすることにより、第1実施例で示したような折りローラ45及び折りブレード46の一方側に連接するよりも、何れも折りローラ45及び折りブレード46に近付けることができる。また、折りローラ45及び折りブレード46の両側への配置は、スタッカ部35の空間を有効に利用できる。さらに紙製中綴じステープラ50を金属中綴じステープラ40よりも折りローラ45及び折りブレード46により近付ければ紙製ステープル60のシート場からの外れを低減できる。尚、シート束100を停止させるストッパ38のそれぞれの停止位置は図示のとおりである。
【0103】
[第3実施例]
つぎに、図
13では第3実施例として、
図6で示した紙製中綴じステープラ50を折りローラ45及び折りブレードの上流側に左右一基ずつ配置し、
図3で示した金属中綴じステープラ40を折りローラ45及び折りブレード46の下流側の位置に左右一基ずつ配置している。この構成にすることにより、第2実施例と同様の効果を奏することができる。さらにこの第3の実施例にあっては、金属中綴じステープラ40が折りローラ45及び折りブレード46の下流側に位置しているので、ステープラの空打ちなどによって金属ステープル40aが落下しても、紙製中綴じステープラ50や折りローラ45側に侵入することがない。尚、シート束100をそれぞれ停止させるストッパ38の停止位置は図示のとおりである。
【0104】
[第4実施例]
さらに、
図14では第4実施例として、
図3で示した金属中綴じステープラ40と
図6で示した紙製中綴じステープラ50とを折りローラ45及び折りブレード46の下流側の位置に左右一基ずつ配置するとともに、紙製中綴じステープラ50を金属中綴じステープラ40よりも折りローラ45及び折りブレード側に近付けて配置したものである。これによっても、比較的抵抗に弱い紙製ステープル60がシート束100
から外れることを少なくできる。また、金属中綴じステープラ40が最も下流側に位置しているので、ステープラの空打ちなどより金属ステープル40aが落下しても、紙製中綴じステープラ50や折りローラ45側に侵入することがない。尚、シート束100をそれぞれ停止させるストッパ38の停止位置は図示のとおりである。
【0105】
以上本発明のいくつかの実施例を説明したが、本発明により中綴じと折り処理が行われたシート束を
図15で示している。
図15(a)は金属ステープル40aで中綴じした後に中折りしたシート束を示し、
図15(b)は紙製ステープル60で中綴じした後中折りしたシート束を示している。特に紙製ステープル60で綴じたものは金属を一切使用していないので、廃却する場合に分別する必要がなく環境対応に優れている。また、高速の綴じを実現するには金属ステープル40aで綴じればよく、本発明によれば1つのシート処理装置としてのフニッシャ内に2種類の中綴じをコンパクトに実装している。
【0106】
[パンチ孔への紙製ステープル綴じ]
本実施例にあっては、さらに
図2、
図12から
図14の搬入口近くに設けられたパンチユニット28で穿孔したパンチ孔に紙製中綴じステープラ50によって紙製ステープル60を綴じ込み、簡易リングタイプの綴じを行うこともできる。
【0107】
図16及び
図17は、上記一枚パンチユニット28の説明図ある。
図16に示すように、一枚パンチユニット28の筐体(上ガイド164と下ガイド165)内には各パンチユニット151、152の駆動源であるパンチモータ162が設けられている。パンチモータ162からの駆動はギア列161、入口ギア159を介して駆動軸158に入力されるように配列されている。
【0108】
この駆動軸158には、シートの所定位置に穿孔するパンチユニット151、152が設けられている。パンチユニット152はシートの幅方向の中央付近にファイリング用孔fpを穿孔するファイリング用のパンチを穿孔するユニットである。またパンチユニット151はシート側縁に近い位置にこれまで説明してきた紙製ステープル60を貫通させる簡易リング用パンチ孔rpを穿孔する。従って、紙製ステープル60を貫通させて簡易のリング製本とするためにはリング用パンチユニット151を動作させ、ファイリングのための穿孔のためにはファイリング用のパンチユニット152を動作させることになる。また、リング用及びファイリング用両方のパンチ孔を穿孔させるためにはこの両方のパンチユニット151、152を動作させることになる。
【0109】
図17によく示されているように、パンチユニット151、152は回転するカムの位相のみが異なり他は同じ構成となっている。
図17は手前側に簡易リング用パンチrpを穿孔するリング用のパンチユニット151が後側にファイリング用パンチfpを穿孔するファイリング用のパンチユニット152が配置してある。
【0110】
この各パンチユニット151、152は、駆動軸158の回転により回転する偏心カム181と、この変身カムの外側で従動して回転するカムホルダ180が取り付けられている。このカムホルダ180の下端部にはシートにパンチ口を穿孔するパンチ刃153がパンチ刃取り付けピン182よって軸支されている。パンチ刃153は、一枚パンチユニット28のフレームの一部を構成する上フレーム150に取り付けせれたパンチ刃ガイド154によって上下の移動を案内される。この上フレーム150の下側にはシート搬入経路(P1)156を挟んでパンチ刃153が貫通するパンチダイ155が対向している。
【0111】
ところで、パンチ刃ガイド154等を支持する上フレーム150とダイ等が形成されたパンチ下フレーム170は一体となって
図16左右方向に移動可能となっている。これはパンチ支持フレーム167上にコロ171で移動可能となっている。この移動は上ガイド164の
図16右側に設けられたラック172とこれに噛み合うギア173によって行われる。ラック172はギア173を介して移動モータ174によって移動し、この移動によりパンチユニット151、152、パンチ刃ガイド154を含む上ガイド164及びパンチダイ155を含むパンチ下フレーム170が下ガイド165に設けられたパンチ支持フレーム167上をコロで左右に摺動することになる。
【0112】
この摺動動作は、図示のもっとも右寄りのホームポジションにパンチユニット151、152とパンチダイ155等の上ガイド164を位置させておき、シートがシート搬入経路(P1)156に搬入された以降に下ガイド165に固定されている移動モータ174を駆動する。この駆動によりギア173が回転し、この回転によりラック172を図示左側に移動する。この移動で搬送途中のシートの側端をセンサ175が検出した段階で移動モータ174の駆動を停止する。これによりシートの幅方向に多少のばらつきがあっても搬送されるすべてのシートに同じ位置に所望のパンチ孔が穿孔できる。なお、
図16におけるパンチユニット151、152の下方には、パンチ刃153によって穿孔処理によって発生したパンチ屑を収納する屑ボックス166が下ガイド165内に設けられている。
【0113】
[一枚パンチユニットの動作説明]
以上のように構成された一枚パンチユニット28は、次のように動作する。まず、シートが搬入ローラ24よって搬入されてくることをセンサS1によって検出するとシートの搬送方向の端縁か、中央か、中央の場合はファイリング用のパンチ孔frか、紙製ステープルをパンチ孔に打ち込ませる簡易リング用のパンチ孔rpか、あるいは中央でもファイリング用あるいはファイリング用frと簡易リング用パンチ孔rpかなどのパンチ孔穿孔位置の指定に従って一枚パンチユニット28が動作する。
【0114】
ここでの説明は、ファイリング用パンチ孔frと簡易リング用パンチ孔rpの両方にパンチ孔を形成することを例として示す。
図18によく示されているようにシート長さ情報からシート搬送方向の2/1Lの位置が搬送方向の中央となる。この位置は、これまで説明したシート束となった際の折り位置Yとなり、また紙製ステープル60がこの位置を跨いで打ち込まれる位置でもある。従って、ファイリング用パンチ孔frと簡易リング用パンチ孔rpは折り位置を挟んでシート搬送方向前後に穿孔される。
【0115】
さて、センターS1で検出されたシートは中央線1/2Lのよりもβ分手前位置になったとき搬入ローラ24及び排紙ローラ25によるシートの搬送を一旦停止する。この搬送過程においてパンチユニット151、152を支持する上ガイドは
図21の最も右側のホームポジション位置からシート側端を検出するセンサ175がシート側縁を検知するまで、移動モータ174を動作させシート端部からファイリング用のパンチ孔fpを設定し、停止後パンチ処理を実行する。
【0116】
このパンチ処理は、パンチモータ162を
図17時計方向に90度回転させる。この回転角度は駆動軸158の入口ギアに取り付けられたパルス発生フラグをエンコーダセンサー160によって検出して決定する。駆動軸158が図示反時計方向に回転すると偏心カム181も反時計方向に回転する。この偏心カム181の回転によりリング用のパンチユニット151のパンチ刃153は図示b方向に上昇移動する。一方、ファイリング用のパンチユニット152は偏心カム181の位相を異ならせているため下降移動し、シートにファイリングパンチfpを穿孔する。このファイリング用のパンチ孔fpをパンチ後、パンチモータ162を逆転させる。同時に搬入ローラ24及び排紙ローラ25再度駆動回転させ、シートをさらに搬送し、シートの中央線1/2Lとの差がαとなったところでシートを停止させる。この状態でさらにパンチモータを
図22に図示の時計方向に回転させると、今度はリング用のパンチユニット151のパンチ刃153が図示a方向に移動し、シートに紙製ステープル60の脚部61、62が貫通するリング用パンチrpを穿孔する。
【0117】
この上流側のファイリング用パンチ孔fpと簡易リング用パンチ孔rfを穿孔後、再度シートを1/2Lの中央線を越えて移動する。そして今度は下流側の簡易リングパンチ孔r‘pとファイリング用パンチ孔f’pを穿孔する。これにより
図23に示すように搬送されるシートの中央1/2L線を挟んで4つのパンチ孔が穿孔される。このパンチの穿孔が終了すると、これまで述べたようにスタッカ部35にパンチ孔が穿孔されたシートが一時集積され、紙製中綴じステープラ50、折りローラ45、折りブレード46により折り処理され、第2排紙トレイに集積される。
【0118】
上記の折り処理を行い排出されたシート束100の状態が
図19に示されている。シート束100の側縁近い側にリング用パンチ孔rpを穿孔し、紙製中綴じステープラ50よって紙製ステープル60で綴じられている状態を示している。またシート幅方向の中央寄りにはファイリング用のパンチ孔fpが穿孔されている。ファイルに綴じ込む際はこのファイリング用のパンチ孔fPを綴じ金具を通して綴じることとなる。従って、従来のように、出来上がった二つ折りシート束を別の穴あけ機でファイリング用のパンチをすることなく綴じ込み整理することができ、利便性が向上する。
【0119】
ところで、本願にあってはパンチ孔の位置について次の配慮をしている。
図10でシート束100を二つ折りにした場合に、シートの1/2Lの位置である折り線からパンチまでの距離は最も、もっとも内側のシートと最も外側のシートでズレが生じる。これは折りブレード46側のシートは間に何も介在なく折られ、折りローラ45に近い外側に行くに従って折り厚さが加わってパンチ口の位置は折り位置に近づくことになる。従って、折り込むシートがすべて同じ位置(
図18のαとβの距離)であると綴じる搬送枚数が多いときは折った場合にずれが生じ、紙製ステープル60に余分な負荷がかかったり、ファイリングが入れにくかったりする。この為、本願にあってはスタッカ部35でスタックした際にもっとも折りブレード46に近いシートの中央線1/2Lからのα・βのパンチ孔間の間隔を、順次搬入されるシート毎に大きくするようにしている。このようにすることにより折り後のシート束100のパンチ位置のずれが少なくなるか、なくなり紙製ステープル60の貫通やファイリングがしやすくなる。本実施の場合、スタッカ部35にスタックする1枚目のシートのα・βを基準として、後続のシートのα・βを徐々に大きくし、最後にスタックするシートのα・βの間隔をもっとも大きくしている。
【0120】
上述のように、パンチ処理を行いスタッカ部35に集積した後の動作は、これまでのパンチなしの中綴じ処理と同様であり、これと異なる点は、紙製中綴じステープラ50の紙製ステープル60でシート束100を綴じる際に簡易リング用パンチ孔rp、r‘pに紙製ステープル60の脚部61、62を貫通させて綴じ込みを行う点である。なお、これは、リング部材を用いて綴じるものもあるが、かなり強固なリング部材を用いて行うことなく簡易なリング綴じが可能となり、さらに予めパンチ孔が開いているので硬い紙や厚いシート束100を綴じる場合に紙製ステープル60の脚部を貫通させる際の負荷抵抗も低減できる。尚、すでに述べてあるように折りローラ45にシート束100を折り込む折りブレード46をシート束100の前記パンチ孔(rp)貫通した後に内側に折り曲げられた紙製ステープル60の脚部62側の接着部63に当接させて接合を強化している。
【0121】
[制御構成の説明]
上述した画像形成システムの制御構成を
図20のブロック図に従って説明する。
図1に示す画像形成装置Aの制御部(以下「本体制御部」という)80とシート処理装置Bの制御部(以下「シート処理制御部」という)90を備えている。本体制御部80は画像形成制御部81と給紙制御部85と入力部83を備えている。そしてこの入力部83に設けられたコントローラパネル18から「画像形成モード」「シート処理モード」の設定を行う。画像形成モードは前述したように、プリントアウト部数、シートサイズ、カラー・モノクロ印刷、拡大・縮小印刷、両面・片面印刷、その他の画像形成条件を設定する。そして本体制御部80はこの設定された画像形成条件に応じて画像形成制御部及び給紙制御部を制御し所定のシートに画像形成した後、本体排紙口3からシートを順次搬出する。
【0122】
これと同時にコントローラパネル18からの入力でシート処理モードが設定される。シート処理モードは、例えば「プリントアウトモード」「側縁ステープル綴じモード」「金属ステープル中綴じモード」「紙製ステープル中綴じモード」「簡易リングモード」などが指定される。そして画像形成装置Aは画像形成条件及びシート処理条件に応じてシート上に画像形成する。
【0123】
シート処理制御部90は、指定されたシート処理モードに応じてシート処理装置Bを動作させる制御CPU91と、動作プログラムを記憶したROM92と、制御データを記憶するRAM93を備えている。そしてこの制御CPU91は、搬入口23に送られたシートの搬送を実行するシート搬送制御部94と、シートの集積動作を実行するシート集積動作制御部95と、シート綴じ処理を実行するシート綴じ処理動作制御部96と、シートの束折り動作を実行するシート束折り動作制御部97を備えている。
【0124】
上記シート搬送制御部94は前述のシート搬入経路P1の搬入ローラ24、排紙ローラ25の駆動モータM1の制御回路に連結され、この経路に配置されたシートセンサS1からの検知信号を受信するように構成されている。また、上記シート集積動作制御部95は、第1集積部としての第1の処理トレイ29にシートを集積するために前記正逆転ローラ30の正逆転モータM2、後端規制部材を移動してシートを排紙する排紙モータM3の駆動回路に結線されている。更にシート綴じ処理動作制御部96は、第1の処理トレイ29の端面綴じステープル装置33とスタッカ部35の金属中綴じステープラ40及び紙製中綴じステープラ50に内蔵されたステープルモータMD、駆動モータ56及びクリンチャモータ122の駆動回路に結線されている。
【0125】
上記シート束折り動作制御部97は、前記第1及び第2の折りローラ45a、45bを駆動回転するローラ駆動モータM6の駆動回路と結線されている。またこのシート束折り動作制御部97は前述の第2スイッチバック搬送路SP2の搬送ローラ36、37及びスタッカ部35のストッパ38を所定位置に移動制御するシフト手段MSの制御回路に結線され、これらの経路に配置したシートセンサから検知信号を受信するように結線されている。
【0126】
上述のように構成された制御部はシート処理装置に次の処理動作を実行させる。
「プリントアウトモード」
【0127】
このモードでは画像形成装置Aは一連の文書を例えば第1ページから画像形成し、本体排紙口3から順次フェースダウンで搬出する。そこでシート処理装置Bは図示していない経路切換片27を、排紙ローラ25に導く様に移動する。そこで排紙ローラ25をシートが通過したタイミングで、正逆転ローラ30を上方待機位置から処理トレイ29上に降下し、この正逆転ローラ30を
図2時計方向に回転する。すると処理トレイ29上に進入したシートはこの正逆転ローラ30で第1排紙トレイ21に向けて搬出され、このトレイ上に収納される。このように順次後続するシートを第1排紙トレイ21に搬出し、このトレイ上に堆積収納する。
【0128】
従ってこのプリントアウトモードでは画像形成装置Aで画像形成されたシートはシート処理装置Bのシート搬入経路P1を経て、第1排紙トレイ21に収容され、例えばフェースダウンの姿勢で1ページから順次ページの順に上方に積載収納されることとなる。
「側縁ステープル綴じモード」
【0129】
このモードでは画像形成装置Aは前述のモードと同様に一連の文書を第1ページからページの順に画像形成し、フェースダウンの状態で本体排紙口3から搬出する。そして図示しない経路切換片で、シート搬入経路P1に送られたシートを排紙ローラ25に導く。そこで排紙ローラ25をシートが通過したタイミングで、正逆転ローラ30を上方待機位置から処理トレイ29上に降下し、この正逆転ローラ30を
図2反時計方向に回転する。この正逆転ローラ30の反時計方向の回転により、排紙ローラ25から排出されたシートは第1のスイッチバック搬送路SP1に沿って処理トレイ29上にスイッチバック搬送される。このシート搬送を繰り返すことによって処理トレイ29に一連のシートがフェースダウンの状態で束状に集積される。
【0130】
上述の処理トレイ29上へのシートの集積の都度、制御CPU91は特に図示してないがサイド整合板を動作させ集積するシートの幅方向位置を整合させる。次いで制御CPU91は画像形成装置Aからのジョブ終了信号で端面綴じステープル装置33を動作させ処理トレイ29上に集積されたシート束の後端縁を綴じ合わせる。このステープル動作の後、制御CPU91は束搬出手段を兼用する図示していない後端規制部材を
図2の第1排出トレイ側に移動する。
【0131】
この移動によりステープル綴じされたシート束は第1排紙トレイ21上に搬出収納される。これによって画像形成装置Aで画像形成した一連のシートの側縁をステープル綴じして第1排紙トレイ21に収納することとなる。
「金属ステープル中綴じモード」
【0132】
このモードでは画像形成装置Aはシート処理装置Bで金属中綴じステープラ40でシートを綴じて冊子状に仕上げる。シート搬送経路P1と第2スイッチバック経路の合流部に位置する図示しない経路切換片をシートが排紙ローラ25に搬送できるように移動する。これによりシート搬入経路P1に送られたシートは排紙ローラ25に導かれる。そこで制御CPU91はシートセンサS1でシート後端を検出した信号を基準にシート後端が経路切換片を通過したタイミングで排紙ローラ25を停止し、同時に経路切換片をシートが第2スイッチバック経路SP2に移動できるように移動する。そして排紙ローラ25を逆転(
図3反時計方向)させる。すると搬入経路P1に進入したシートは搬送方向を反転され、第2スイッチバック搬送路SP2に導かれる。そしてこの経路に配置された搬送ローラ36、37でスタッカ部35に案内される。
【0133】
第2スイッチバック搬送路SP2からスタッカ部35にシートが搬入されるタイミングでシート束折り動作制御部97はシート先端を規制するストッパ38を移動制御するシフト手段制御回路MSを介して、ストッパ38を
図2に示すシート受け入れ位置Sh3に移動する。するとシートはその全体がスタッカ部35に支持される。この状態で制御CPU91は前述の整合部材39を動作させシートを幅寄せ整合する。(尚この幅寄せ整合は最初のシートでは動作させなくても良く、またシート進入の都度に動作させなくても良い)。
【0134】
次いで、シート束折り動作制御部97はストッパ38をシート後端が第3のスイッチバック経路SP3に搬入するようにシート受け入れ位置からやや上昇した位置に移動する。すると、第2スイッチバック経路SP2は図示しないシートなどで綴じられているので、シート後端は第3スイッチバック経路SP3側に後退する。この状態で後続するシートを第2スイッチバック搬送路SP2からスタッカ部35上に送り、先行シートの上に後続シートを積み重ねる。その際、後続シートの搬入に合わせてストッパ38をSh3に移動する。
【0135】
次いで先と同様に整合部材39を動作させて搬入されたシートとガイド上に支持されたシートを幅寄せ整合する。このような動作を繰り返すことによって画像形成装置Aで画像形成されたシートは第2スイッチバック搬送路SP2を経てスタッカ部35上に部揃えされる。そこでシート束折り動作制御部はジョブ終了信号を受けるとストッパ38を前記の金属ステープル中綴じ位置Sh2に移動し、シート中央を綴じ位置に位置決めセットする。
【0136】
そこでシート綴じ処理動作制御部は金属中綴じステープラ40を動作させ、シート中央の2箇所を綴じる。(2箇所以外にも必要に応じて、一箇所又は2箇所より多くともよい。)この動作の完了信号でシート束折り動作制御部97はストッパ38を前記の折り位置Sh1に移動し、シート中央を折位置Yに位置決めセットする。そこで前述した
図5(a)乃至(d)に示すシーケンスでシート束に折り処理を施し、この折り込まれたシート束を第2排紙トレイ22に搬出する。
「紙製ステープル中綴じモード」
【0137】
このモードでは画像形成装置Aはシート処理装置Bで紙製中綴じステープラ50でシートを綴じて冊子状に仕上げる。
【0138】
この紙製ステープル中綴じモードは基本的には上述の金属ステープル中綴じモモード同じである。相違する点は綴じ処理を行う際の綴じ位置が異なるため、綴じ処理を行う場合のストッパ38の停止位置は紙製ステープル綴じ位置Sh22としてある。この綴じ位置は、紙製ステープル60が折り位置Yの折り線を跨いで綴じる位置である。従って、綴じが完了しての折り処理は、
図10(a)乃至(d)に示すシーケンスでシート束に折り処理を施し、この折り込まれたシート束を第2排紙トレイ22に搬出する。この折り動作では、紙製ステープル60も折り込むとともに、この紙製ステープル60の脚部61、62を押し込み脚部同士の接着力を強めている。これらの点が、金属ステープル中綴じモードと相違し、他の動作は共通している。
「簡易リングモード」
【0139】
このモードでは画像形成装置Aはシート処理装置Bでシートの所定位置に1枚パンチユニット28によりパンチ孔を穿孔し、このシートをスタッカ部35に搬送してシートを束状に部揃えした後、紙製中綴じステープラ50で、パンチ孔を綴じて簡略のリング綴じを行い、ついで冊子状に折り畳んで第2排紙トレイ22に収納する。
この簡易リングモードは、予め紙製中綴じステープラ50でシートを綴じる動作は、上記の紙製ステープル中綴じモード同じである。パンチ孔の穿孔動作は、既に
図16から
図19までにおいて詳述したので、ここでの説明を省略するが、パンチ孔の穿孔制御はシート搬送制御部94によって制御されている
【0140】
尚、以上の実施例においては第2の綴じ部として、紙製中綴じステープラ50を説明したが、これに限られず、シート束に厚さ方向の変形を圧着歯により生じさせてシートに局所的な変形を生じさせてシート相互を絡み合わせて綴じるものでもよいし、シートの一部を切り込んで綴じ合わせるものでもよく、要は金属ステープルを使用することなく中綴じできる中綴じ装置であれば良い。