特許第6205443号(P6205443)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6205443
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】音発生装置及び音発生方法
(51)【国際特許分類】
   B60Q 5/00 20060101AFI20170914BHJP
【FI】
   B60Q5/00 660N
   B60Q5/00 620A
   B60Q5/00 630B
   B60Q5/00 640Z
   B60Q5/00 650A
   B60Q5/00 660D
   B60Q5/00 660B
【請求項の数】8
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2016-34370(P2016-34370)
(22)【出願日】2016年2月25日
(62)【分割の表示】特願2014-185549(P2014-185549)の分割
【原出願日】2010年3月25日
(65)【公開番号】特開2016-94200(P2016-94200A)
(43)【公開日】2016年5月26日
【審査請求日】2016年3月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002332
【氏名又は名称】特許業務法人綾船国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浅尾 幸治
(72)【発明者】
【氏名】田中 純一
【審査官】 安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−195140(JP,A)
【文献】 特開2005−319952(JP,A)
【文献】 特開2006−021667(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60Q 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、注意を喚起する音を音出力部から前記車両の外部へ出力させる音発生装置において、
前記車両が走行している道路の幅、及び、前記車両が走行している道路の対向車線の有無の双方により定まる前記車両の進行方向側の左右における注意喚起対象者の存在可能性に応じて、前記音の音量を制御する制御部
を備える、ことを特徴とする音発生装置。
【請求項2】
前記対向車線の有無情報を含む地図情報を記憶する記憶部と;
前記車両の現在位置を検出する位置検出部と;
前記地図情報と前記現在位置とに基づいて、前記車両が走行している道路の対向車線の有無を判定する判定部と;
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の音発生装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記車両の進行方向にある前記車両が走行している道路と他の道路との交差位置と、前記車両との位置関係に応じて、前記音の音量を制御する、
ことを特徴とする請求項2に記載の音発生装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記車両が走行している道路に対向車線が有る場合には、前記対向車線側に出力する音の音量を極小にする、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の音発生装置。
【請求項5】
前記音出力部は、前記車両の左前方へ前記音を出力する左出力デバイスと、前記車両の右前方へ前記音を出力する右出力デバイスとを備え、
前記制御部は、前記左出力デバイスから出力される音の音量、及び、前記右出力デバイスから出力される音の音量を個別に制御する、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の音発生装置。
【請求項6】
制御部を備え、車両に搭載され、注意を喚起する音を音出力部から前記車両の外部へ出力させる音発生装置で使用される音発生方法において、
前記制御部が、前記車両が走行している道路の幅、及び、前記車両が走行している道路の対向車線の有無の双方により定まる前記車両の進行方向側の左右における注意喚起対象者の存在可能性に応じて、前記音の音量を制御する制御工程
を備える、ことを特徴とする音発生方法。
【請求項7】
請求項6に記載の音発生方法を演算部により実行させる、ことを特徴とする音発生プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の音発生プログラムが、演算部により読取可能に記録されている、ことを特徴とする記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音発生装置、音発生方法及び音発生プログラム、並びに、当該音発生プログラムが記録された記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電池を駆動力源とする電気自動車や、電池を駆動力源の一部とするハイブリッド車の普及が進んでいる。こうした車両が、電池を駆動力源として走行する場合には、従来のガソリン車と比べて、車外における駆動音のレベルが飛躍的に低くなる。この結果、歩行者や自転車の運転者が、後方等の視野外から接近する車両の存在に気付かない事態が起こり得る。かかる事態の発生は、交通安全上、深刻な問題である。
【0003】
このため、車両の走行状況に対応する擬似エンジン音を車外へ出力する技術が提案されている(特許文献1:以下、「従来例1」と呼ぶ)。この従来例1の技術では、車速、動力源であるモータの回転数、アクセル開度等の検出結果に基づいて、擬似音信号を生成してスピーカから車外前方等へ擬似音を出力するようになっている。そして、車両が走行している地域の種類に応じて、擬似音出力の実行/非実行を制御するようになっている。
【0004】
また、車両の走行状況に対応する擬似エンジン音を車外へ出力する技術ではないが、車両の走行方向前方の歩行者に対して、車両の接近を自動的に報知する技術が提案されている(特許文献2:以下、「従来例2」と呼ぶ)。この従来例2の技術では、走行方向前方に存在する物体を検知する。そして、当該物体が検知された場合には、スピーカから当該物体へ向けて、報知音を出力するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−253236号公報
【特許文献2】特開平7−209424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来例1の技術では、車両が走行している地域の種類に応じて、擬似音出力の実行/非実行を制御しているが、車両が走行している道路の状況について考慮した擬似音出力の制御までは行われない。この結果、車両が走行している地域の種類が同種である場合、周囲における歩行者や自転車等の存在の可能性を考慮した擬似音の出力制御を行うことができなかった。
【0007】
また、上述した従来例2の技術では、報知音が出力されるのは、走行方向前方に存在する物体を検知した場合に限られている。この結果、例えば、建物等の陰に歩行者や自転車等が存在し、存在の検知ができない場合には、車両の接近を報知することができなかった。
【0008】
このため、存在の検知ができない歩行者や自転車等に対しても、車両の接近を適切に知らしめることができる技術が待望されている。かかる要請に応えることが、本発明が解決すべき課題の一つとして挙げられる。
【0009】
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、走行中の道路種別に対応して変化する周囲における報知対象の存在の可能性を考慮しつつ、注意を喚起する音の出力制御を適切に行うことができる音発生装置及び音発生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、車両に搭載され、注意を喚起する音を音出力部から前記車両の外部へ出力させる音発生装置において、前記車両が走行している道路の幅、及び、前記車両が走行している道路の対向車線の有無の双方により定まる前記車両の進行方向側の左右における注意喚起対象者の存在可能性に応じて、前記音の音量を制御する制御部を備える、ことを特徴とする音発生装置である。
【0011】
請求項6に記載の発明は、制御部を備え、車両に搭載され、注意を喚起する音を音出力部から前記車両の外部へ出力させる音発生装置で使用される音発生方法において、前記制御部が、前記車両が走行している道路の幅、及び、前記車両が走行している道路の対向車線の有無の双方により定まる前記車両の進行方向側の左右における注意喚起対象者の存在可能性に応じて、前記音の音量を制御する制御工程を備える、ことを特徴とする音発生方法である。





【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の音発生方法を演算部により実行させる、ことを特徴とする音発生プログラムである。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の音発生プログラムが、演算部により読取可能に記録されている、ことを特徴とする記録媒体である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1実施形態に係る擬似音発生装置の構成を説明するためのブロック図である。
図2】本発明の第2実施形態に係る擬似音発生装置の構成を説明するためのブロック図である。
図3】本発明の一実施例に係るナビゲーション装置の構成を説明するためのブロック図である。
図4図3の擬似音生成ユニットの構成を説明するための図である。
図5図3の制御ユニットによる擬似音発生制御処理を説明するためのフローチャートである。
図6図5の第1道路幅処理を説明するためのフローチャートである。
図7図6の第1定常出力処理による擬似エンジン音の到達範囲を説明するための図である。
図8図6の第1拡大範囲出力処理による擬似エンジン音の到達範囲を説明するための図である。
図9図5の第2道路幅処理を説明するためのフローチャートである。
図10図9の第2定常出力処理による擬似エンジン音の到達範囲を説明するための図である。
図11図9の第3定常出力処理による擬似エンジン音の到達範囲を説明するための図である。
図12図5の第3道路幅処理を説明するためのフローチャートである。
図13図12の第4定常出力処理による擬似エンジン音の到達範囲を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0016】
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態を、図1を参照して説明する。
【0017】
<構成>
図1には、第1実施形態に係る擬似音発生装置700Aの概略的な構成が示されている。この図1に示されるように、擬似音発生装置700Aは、車両CRに搭載される。
【0018】
上記の擬似音発生装置700Aは、記憶部710と、位置検出部720とを備えている。また、擬似音発生装置700Aは、決定部740Aと、制御部750と、擬似音生成部760Aとを備えている。
【0019】
上記の記憶部710には、擬似音発生装置700Aで利用される様々な情報が記憶される。こうした情報には、地図情報が含まれている。この地図情報には、道路幅情報、対向車線の有無情報が含まれている。
【0020】
上記の位置検出部720は、車両CRの現在位置を検出する。位置検出部720により検出された現在位置は、決定部740Aへ送られる。
【0021】
上記の決定部740Aは、位置検出部720から送られた車両CRの現在位置を受ける。そして、決定部740Aは、車両CRの現在位置に基づいて、記憶部710内の地図情報を参照して、擬似音生成部760Aが車外へ向けて出力する擬似音の到達すべき範囲(以下、単に「到達範囲」という)を決定する。決定された擬似音の到達範囲は、制御部750へ送られる。なお、決定部740Aによる決定処理については、後述する。
【0022】
上記の制御部750は、決定部740Aから送られた到達範囲を受ける。そして、制御部750は、当該到達範囲を実現するために必要な音量設定を擬似音生成部760Aへ送る。
【0023】
上記の擬似音生成部760Aは、擬似音信号発生部と、音量調整部と、スピーカを備えて構成される。本第1実施形態では、擬似音生成部760Aは、車両CRの左前方へ向けて音を出力する左スピーカ、及び、車両CRの右前方へ向けて音を出力する右スピーカの2つのスピーカを備えている。なお、上述した制御部750は、左スピーカ及び右スピーカのそれぞれに対して、互いに独立に音量設定を行うようになっている。
【0024】
擬似音生成部760Aは、制御部750からの音量設定を受ける。そして、擬似音生成部760Aは、擬似音信号発生部が発生した擬似音信号を、音量調整部が音量設定に従って音量調整し、スピーカから車両CRの外部へ向けて擬似音を出力する。
【0025】
<動作>
次に、上記のように構成された擬似音発生装置700Aの動作について説明する。なお、位置検出部720は、車両CRの現在位置を検出し、検出された現在位置を定期的に決定部740Aへ送っているものとする。
【0026】
車両CRの現在位置を受けた決定部740Aは、当該現在位置に基づいて記憶部710内の地図情報を参照し、車両CRが現在走行している道路の幅を特定する。引き続き、決定部740Aは、特定された道路幅が第1閾値以下であるか否かの第1閾値判定を行う。ここで、「第1閾値」は、車両同士がすれ違うことが容易ではなく、道路の両側を歩行者や自転車が通行する可能性があるという観点から、調査、経験等に基づいて、予め定められる。
【0027】
第1閾値判定の結果が肯定的であった場合には、決定部740Aは、車両CRの進行方向に対して左右対称的な第1所定範囲を到達範囲に決定する。ここで、「第1所定範囲」は、第1閾値以下の道路における両側の歩行者や自転車に車両接近の注意喚起を行うという観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
【0028】
上述の第1閾値判定が否定的であった場合には、決定部740Aは、当該現在位置に基づいて記憶部710内の地図情報を参照し、対向車線があると想定される道路を走行中であるか否かの対向車線判定を行う。この対向車線判定の結果が否定的であった場合には、決定部740Aは、車両CRの進行方向に対し歩行者等が近くに存在する可能性のある側(車両が左側通行の法制の国においては左側、車両が右側通行の法制の国においては右側:以下、「歩行者側」とも呼ぶ)に対して、第1所定範囲の場合よりも広い範囲(以下、「歩行者側拡大範囲」とも呼ぶ)を擬似音到達範囲に決定する。一方、対向車線判定の結果が肯定的であった場合には、決定部740Aは、車両CRの進行方向に対して対向車線側、すなわち、歩行者等が存在するはずのない側の面積が極小となるような範囲を到達範囲に決定する。
【0029】
こうして、到達範囲が決定されると、決定部740Aは、決定された到達範囲を制御部750へ送る。到達範囲を受けた制御部750は、設定音量を算出する。
【0030】
ここで、到達範囲が第1所定範囲であった場合には、制御部750は、第1設定音量を左スピーカ及び右スピーカの設定音量として算出する。なお、「第1設定音量」は、上述した第1所定範囲を到達するとの観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
【0031】
また、到達範囲が歩行者側拡大範囲であった場合には、制御部750は、第1設定音量よりも大きな設定音量を、歩行者側のスピーカの設定音量として算出する。一方、制御部750は、第1設定音量を他方のスピーカの設定音量として算出する。
【0032】
また、到達範囲が対向車線側を極小とした範囲であった場合には、制御部750は、対向車線側のスピーカの設定音量を0とする。一方、制御部750は、第1設定音量を他方のスピーカの設定音量として算出する。
【0033】
なお、本第1実施形態では、制御部750は、記憶部710内の道路幅情報を参照し、走行中の道路の幅が広くなるほど、歩行者側のスピーカの設定音量を大きくするようにしている。
【0034】
こうして設定音量が算出されると、制御部750は、算出された設定音量を擬似音生成部760Aへ送る。そして、当該設定音量を受けると、擬似音生成部760Aは、音量設定に従って音量調整を行いつつ、擬似音を、スピーカから車両CRの外部へ向けて出力する。
【0035】
以上説明したように、本第1実施形態では、決定部740Aが、位置検出部720が検出した車両CRの現在位置に基づいて、記憶部710内の道路幅情報を参照し、車両CRが走行中の道路の幅を特定する。そして、決定部740Aが、特定された道路幅に基づいて、車外に向けて出力する擬似音の到達範囲を決定する。引き続き、制御部750が、決定された到達範囲に基づいて、擬似音生成部760Aの左右スピーカから出力する擬似音の設定音量を算出する。この結果、擬似音生成部760Aの左右スピーカから、設定音量に対応する音量の擬似音が、車外へ向けて出力される。
【0036】
したがって、本第1実施形態によれば、走行中の道路種別に対応して変化する周囲における報知対象の存在の可能性を考慮した擬似音の出力制御を行うことができる。
【0037】
また、本第1実施形態では、決定部740Aが、特定された道路幅が第1閾値以下である場合には、車両CRの進行方向に対して左右対称的な第1所定範囲を到達範囲に決定する。また、決定部740Aは、特定された道路幅が第1閾値より広く、かつ、対向車線が存在しない場合には、車両CRの進行方向に対し歩行者等が近くに存在する可能性のある側に対し、第1所定範囲の場合よりも広い範囲を擬似音の到達範囲に決定する。さらに、決定部740Aは、特定された道路幅が第1閾値より広く、かつ、対向車線が存在する場合には、車両CRの進行方向に対して対向車線側、すなわち、歩行者等が存在するはずのない側の面積が極小となるような範囲を到達範囲に決定する。
【0038】
このため、本第1実施形態によれば、報知対象の存在の可能性を考慮しつつ、合理的な出力音量で擬似音の出力することができる。
【0039】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を、図2を参照して説明する。
【0040】
<構成>
図2には、第2実施形態に係る擬似音発生装置700Bの概略的な構成が示されている。この図2に示されるように、擬似音発生装置700Bは、上述した擬似音発生装置700Aと同様に、車両CRに搭載される。
【0041】
上記の擬似音発生装置700Bは、擬似音発生装置700Aと比べて、決定部740Aに代えて決定部740Bを備える点、擬似音生成部760Aに代えて擬似音生成部760Bを備える点、及び、取得部730及び算出部735を更に備える点が異なっている。以下、これらの相違点に主に着目して、説明する。
【0042】
なお、本第2実施形態では、位置検出部720により検出された現在位置は、算出部735及び決定部740Bへ送られるようになっている。
【0043】
上記の取得部730は、車両CRの進行方向を取得する。取得部730により取得された進行方向は、算出部735及び決定部740Bへ送られる。
【0044】
また、取得部730は、車両CRに装備された車速センサで検出された車速情報を取得する。取得部730により取得された車速情報は、決定部740Bへ送られる。
【0045】
また、取得部730は、車両CRに装備されたその他の各種センサで検出された物理量のうち、アクセル踏み込み量等のアクセル情報及びモータ等の回転数情報を取得する。取得部730により取得されたアクセル情報及び回転数情報は、擬似音生成部760Bへ送られる。
【0046】
上記の算出部735は、位置検出部720から送られた車両CRの現在位置、及び、取得部730から送られた車両CRの進行方向を受ける。そして、算出部735は、車両CRの現在位置及び進行方向に基づいて記憶部710内の地図情報を参照し、当該進行方向における車両CRが走行している道路と他の道路との交差位置までの走行距離(以下、「算出距離」とも呼ぶ)を算出する。当該算出距離は、決定部740Bへ送られる。
【0047】
上記の決定部740Bは、位置検出部720から送られた車両CRの現在位置、取得部730から送られた進行方向及び車速情報、並びに、算出部735から送られた算出距離を受ける。そして、決定部740Bは、車両CRの現在位置、進行方向、車速情報及び算出距離に基づいて、記憶部710内の地図情報を参照しつつ、擬似音生成部760Bが車外へ向けて出力する擬似音の到達範囲を決定する。決定された擬似音の到達範囲は、制御部750へ送られる。なお、決定部740Bによる決定処理については、後述する。
【0048】
上記の擬似音生成部760Bは、上述した擬似音生成部760Aと同様に、擬似音信号発生部と、音量調整部と、左スピーカと、右スピーカとを備えて構成されるが、擬似音信号発生部の機能が、擬似音生成部760Aの場合とは異なっている。擬似音生成部760Bでは、擬似音信号発生部が、アクセル情報及び回転数情報を受ける。そして、当該擬似音信号発生部は、アクセル情報と回転数情報との組み合わせに対応する波形を有する擬似音信号を生成する。
【0049】
<動作>
次に、上記のように構成された擬似音発生装置700Bの動作について説明する。なお、位置検出部720は、車両CRの現在位置を検出し、検出された現在位置を定期的に算出部735及び決定部740Bへ送っているものとする。また、取得部730は、車両CRの進行方向、車速情報、アクセル情報及び回転数情報を定期的に取得しており、取得された進行方向を算出部735及び決定部740Bへ送り、取得された車速情報を決定部740Bへ送るとともに、取得されたアクセル情報及び回転数情報を擬似音生成部760Bへ送っているものとする。
【0050】
車両CRの現在位置及び進行方向を受けると、算出部735は、記憶部710内の地図情報を参照し、当該進行方向における車両CRが走行している道路と他の道路との交差位置までの走行距離を算出する。そして、算出部735は、算出距離を決定部740Bへ送る。
【0051】
車両CRの現在位置、車速情報及び算出距離を受けた決定部740Bは、まず、車速情報に基づいて、所定距離を設定する。ここで、決定部740Bは、擬似音による車両CRの接近の周知を警告として有効とするため適切な交差位置までの所要時間を確保するとの観点から、車速に対応して、当該所定距離を設定するようにしている。
【0052】
引き続き、決定部740Bは、算出距離が所定距離以下であるか否かの交差位置距離判定を行う。この交差位置距離判定の結果が否定的であった場合には、上述した決定部740Aと同様の到達範囲の決定処理を行う。
【0053】
なお、本第2実施形態では、決定部740Bは、走行中の道路の幅が第2閾値以上か否かの判定を更に行う。この判定の結果が否定的であり、かつ、上述の交差位置距離判定の結果が肯定的であった場合には、決定部740Bは、広さが極小となる第2所定範囲を到達範囲に決定する。ここで、「第2閾値」は、高速道路のように左右のどちら側にも歩行者等が存在する可能性が殆ど無いといえる道路幅であり、調査、経験等に基づいて、予め定められる。
【0054】
一方、交差位置距離判定の結果が肯定的であった場合には、決定部740Bは、記憶部710の地図情報を参照して、走行中の道路と他の道路が、左側、右側及び左右両側のいずれへ延びているのかを判定する。そして、他の道路が左側へのみ延びる場合には、決定部740Bは、車両CRの進行方向側及び左側が第1所定範囲の場合よりも広い範囲であって、少なくとも交差位置を含む範囲を到達範囲に決定する。
【0055】
また、他の道路が右側へのみ延びる場合には、決定部740Bは、車両CRの進行方向側及び右側が第1所定範囲の場合よりも広い範囲であって、少なくとも交差位置を含む範囲を到達範囲に決定する。さらに、他の道路が左右両側へ延びる場合には、決定部740Bは、車両CRの進行方向に対して対称的であり、かつ、第1所定範囲よりも広い範囲であって、少なくとも車両CRに近い側の交差位置を含む範囲を到達範囲に決定する。
【0056】
なお、本第2実施形態では、決定部740Bは、算出距離が短くなるほど到達範囲の広さを狭めていき、算出距離が0となった時点においては、第1実施形態において決定される範囲と同様の範囲となるようにしている。
【0057】
こうして、到達範囲が決定されると、決定部740Bは、決定された到達範囲を制御部750へ送る。到達範囲を受けた制御部750は、到達範囲に対応した設定音量を算出する。なお、到達範囲が極小であった場合には、制御部750は、左スピーカ及び右スピーカから出力される擬似音の設定音量を0とする。
【0058】
こうして設定音量が算出されると、制御部750は、算出された設定音量を擬似音生成部760Bへ送る。そして、当該設定音量を受けると、擬似音生成部760Bは、音量設定に従って音量調整を行いつつ、アクセル情報及び回転数情報に基づいて生成された擬似音信号に対応する擬似音を、スピーカから車両CRの外部へ向けて出力する。
【0059】
以上説明したように、本第2実施形態では、上述した第1実施形態と同様に、決定部740Bが、位置検出部720が検出した車両CRの現在位置に基づいて、記憶部710内の道路幅情報を参照し、車両CRが走行中の道路の幅を特定する。そして、決定部740Bが、特定された道路幅に基づいて、車外に向けて出力する擬似音の到達範囲を決定する。引き続き、制御部750が、決定された到達範囲に基づいて、擬似音生成部760Bの左右スピーカから出力する擬似音の設定音量を算出する。この結果、擬似音生成部760Bの左右スピーカから、設定音量に対応する音量の擬似音が、車外へ向けて出力される。
【0060】
したがって、本第2実施形態によれば、走行中の道路種別に対応して変化する周囲における報知対象の存在の可能性を考慮した擬似音の出力制御を行うことができる。
【0061】
また、本第2実施形態では、車両CRの現在位置から、車両CRの進行方向における他の道路との交差位置までの距離が、車速に対応して設定される所定距離よりも長いとき、上述した第1実施形態と同様に、決定部740Bが、特定された道路幅が第1閾値以下である場合には、車両CRの進行方向に対して左右対称的な第1所定範囲を到達範囲に決定する。また、決定部740Bは、特定された道路幅が第1閾値より広く、かつ、対向車線が存在しない場合には、車両CRの進行方向に対し歩行者等が近くに存在する可能性のある側に対して、第1所定範囲の場合よりも広い範囲を擬似音の到達範囲に決定する。さらに、決定部740Bは、特定された道路幅が第1閾値より広く、かつ、対向車線が存在する場合には、車両CRの進行方向に対して対向車線側、すなわち、歩行者等が存在するはずのない側の面積が極小となるような範囲を到達範囲に決定する。
【0062】
このため、本第2実施形態によれば、報知対象の存在の可能性を考慮しつつ、合理的な出力音量で擬似音の出力することができる。
【0063】
また、本第2実施形態では、車両CRの現在位置から、車両CRの進行方向における他の道路との交差位置までの距離が、車速に対応して設定される所定距離よりも長く、かつ、車両CRが走行中の道路の幅が第2閾値以上の場合には、決定部740Bは、広さが極小となる第2所定範囲を到達範囲に決定する。このため、高速道路のように左右のどちら側にも歩行者等が存在する可能性が殆ど無いといえる場合における無駄な擬似音の出力を防止することができる。
【0064】
なお、上記の第1及び第2実施形態では、擬似音生成部760A,760Bが、固定的な音出力を有する左スピーカ及び右スピーカの2個のスピーカを備えるようにしたが、例えば、回転を制御可能な部材に載置されたスピーカを少なくとも1個備えるようにしてもよい。
【0065】
また、上記の第1及び第2実施形態では、道路幅情報を含む地図情報を記憶した記憶部、及び、車両の現在位置を検出する位置検出部を、擬似音発生装置が独自に備えることを想定した。これに対して、当該記憶部及び位置検出部の少なくとも一方の機能を他の装置が有しているときには、当該他の装置の機能を利用して、走行中の道路幅情報、及び/又は、車両の現在位置を取得するようにしてもよい。かかる場合には、当該他の装置の該当機能を果たす部分を含めて、本発明の擬似音発生装置が構成されることになる。
【0066】
また、上記の第1及び第2実施形態の擬似音発生装置を、演算部としてのコンピュータを備えたコンピュータ装置として構成し、上述した算出部735、決定部740A,740B及び制御部750の機能を、プログラムを実行することにより実現するようにすることができる。これらのプログラムは、CD−ROM,DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにすることもできる。
【実施例】
【0067】
以下、本発明の擬似音発生装置の一実施例を、図3図13を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0068】
[構成]
図3には、一実施例に係る擬似音発生装置としての機能を有するナビゲーション装置100の概略的な構成が示されている。なお、ナビゲーション装置100は、上述した第2実施形態の擬似音発生装置700B(図2参照)の一態様となっている。
【0069】
ナビゲーション装置100は、道路上を走行する車両CRに搭載される。この車両CRには、ナビゲーション装置100に接続される車速センサ210、アクセル情報センサ220及び回転数情報センサ230が搭載されている。
【0070】
ここで、車速センサ210は、車両CRの車輪又は車軸の回転を検出する。また、アクセル情報センサ220は、アクセル開度に相当するアクセル踏み込み量等を検出する。また、回転数情報センサ230は、エンジン回転数に相当するモータ等の回転数を検出する。
【0071】
ナビゲーション装置100は、図3に示されるように、制御ユニット110と、記憶部710としての記憶ユニット120と、擬似音生成部760Bとしての擬似音生成ユニット130とを備えている。また、ナビゲーション装置100は、音声出力ユニット140と、表示ユニット150と、操作入力ユニット160とを備えている。さらに、ナビゲーション装置100は、位置検出部720の一部及び取得部730としての走行情報取得ユニット170と、位置検出部720の一部としてのGPS受信ユニット180とを備えている。
【0072】
上記の制御ユニット110は、ナビゲーション装置100の全体を統括制御する。この制御ユニット110については、後述する。
【0073】
上記の記憶ユニット120は、不揮発性の記憶装置であるハードディスク装置等から構成される。記憶ユニット120は、ナビゲーション装置100で利用される道路ネットワークデータ、道路幅データ等を含む地図情報データMPDをはじめとする様々なデータを記憶する。この記憶ユニット120には、制御ユニット110がアクセスできるようになっている。
【0074】
上記の擬似音生成ユニット130は、制御ユニット110から送られたアクセル情報AR、回転数情報ER及び設定音量VLCL,VLCRを受ける。そして、擬似音生成ユニット130は、アクセル情報AR、回転数情報ER及び設定音量VLCL,VLCRに基づいて擬似エンジン音を生成し、車外へ向けて出力する。この擬似音生成ユニット130の構成の詳細については、後述する。
【0075】
上記の音声出力ユニット140は、スピーカを備えて構成され、制御ユニット110から受信した音声データに対応する音声を車室内へ出力する。この音声出力ユニット140は、制御ユニット110による制御のもとで、車両CRの進行方向、走行状況、交通状況、予定走行ルートの変更等の案内誘導のための音声を出力する。
【0076】
上記の表示ユニット150は、液晶パネル等の表示デバイスを備えて構成され、制御ユニット110から受信した表示データに対応する画像を表示する。この表示ユニット150は、制御ユニット110による制御のもとで、地図情報、ルート情報等の画像、ガイダンス情報等を表示する。
【0077】
上記の操作入力ユニット160は、ナビゲーション装置100の本体部に設けられたキー部、及び/又はキー部を備えるリモート入力装置等により構成される。ここで、本体部に設けられたキー部としては、表示ユニット150の表示デバイスに設けられたタッチパネルを用いることができる。なお、キー部を有する構成に代えて、又は併用して音声認識技術を利用して音声にて入力する構成を採用することもできる。
【0078】
この操作入力ユニット160を利用者が操作することにより、ナビゲーション装置100の動作内容の設定や動作指令が行われる。例えば、目的地の指定、探索された経路の中の走行ルート選択等の設定を、利用者が操作入力ユニット160を利用して行う。こうした入力内容は、操作入力データとして、操作入力ユニット160から制御ユニット110へ向けて送られる。
【0079】
上記の走行情報取得ユニット170は、加速度センサ、角速度センサ等を備えて構成されており、車両CRに作用している加速度、角速度を検出する。また、走行情報取得ユニット170は、ナビゲーション装置100と、車両CRに搭載されている車速センサ210、アクセル情報センサ220及び回転数情報センサ230から送られた検出結果を受ける。そして、これらのセンサから送られた検出結果を制御ユニット110で取扱可能な形態に変換する。こうして走行情報取得ユニット170における検出又は変換により得られた各データは、走行データとして制御ユニット110へ送られる。
【0080】
上記のGPS受信ユニット180は、複数のGPS衛星からの電波の受信結果に基づいて、車両CRの現在位置を算出する。また、GPS受信ユニット180は、GPS衛星から送出された日時情報に基づいて、現在時刻を計時する。これらの現在位置および現在時刻に関する情報は、GPSデータとして制御ユニット110へ送られる。
【0081】
次に、上記の制御ユニット110について説明する。この制御ユニット110は、中央処理装置(CPU)及びその周辺回路を備えて構成されている。制御ユニット110が様々なプログラムを実行することにより、上述した算出部735、決定部740B及び制御部750としての機能が実現されるようになっている。
【0082】
制御ユニット110は、走行情報取得ユニット170から送られた走行データ、及び、GPS受信ユニット180から送られたGPSデータに基づいて、記憶ユニット120中のデータを適宜参照し、利用者へのナビゲーション情報の提供処理を行う。こうしたナビゲーション情報の提供処理には、(a)利用者が指定する地域の地図を表示ユニット150の表示デバイスに表示するための地図表示、(b)車両CRが地図上のどこに位置するのか、また、どの方角に向かっているのかを算出し、表示ユニット150の表示デバイスに表示して利用者に提示するマップマッチング、(c)進行すべき方向等を的確にアドバイスするために行われる、表示ユニット150の表示デバイスへの案内誘導の表示のための制御、及び、音声出力ユニット140のスピーカから案内誘導を行う音声を出力するための制御等の処理が含まれる。
【0083】
また、制御ユニット110は、マップマッチング結果、車速の取得結果及び地図情報データMPDに基づいて設定音量VLCL,VLCRを算出し、算出された設定音量VLCL,VLCRを擬似音生成ユニット130へ送る。かかる算出処理については、後述する。
【0084】
なお、制御ユニット110は、アクセル情報及び回転数情報の取得結果を、アクセル情報AR及び回転数情報ERとして、擬似音生成ユニット130へ送るようになっている。
【0085】
次いで、上記の擬似音生成ユニット130の構成について、説明する。図4に示されるように、擬似音生成ユニット130は、擬似音信号生成部131と、DA変換部(Digital to Analogue)132とを備えている。また、擬似音生成ユニット130は、音量調整部133L,133Rと、パワー増幅部134L,134Rと、スピーカ135L,135Rとを備えている。
【0086】
上記の擬似音信号生成部131は、制御ユニット110から送られたアクセル情報AR及び回転数情報ERを受ける。引き続き、擬似音信号生成部131は、当該アクセル情報ARと当該回転数情報ERとの組み合わせに関連付けて内部の波形テーブルに登録された波形パターンを読み取る。そして、擬似音信号生成部131は、読み取られた波形パターンに基づいて、デジタル信号である擬似エンジン音信号を生成する。こうして生成された擬似エンジン音信号は、DA変換部132へ送られる。
【0087】
上記のDA変換部132は、DA変換器を備えて構成される。このDA変換部132は、擬似音信号生成部131から送られた擬似エンジン音信号を受ける。そして、DA変換部132は、擬似エンジン音信号をアナログ信号に変換する。DA変換部132による変換により得られたアナログ変換信号は、音量調整部133L,133Rへ送られる。
【0088】
上記の音量調整部133L,133Rのそれぞれは、電子ボリューム素子等を備えて構成されている。これらの音量調整部133L,133Rは、制御ユニット110から送られた設定音量VLCL,VLCRに従って、DA変換部132から送られたアナログ変換信号に対して音量調整処理を施す。音量調整部133L,133Rのそれぞれによる調整結果である音量調整信号は、パワー増幅部134L,134Rへ送られる。
【0089】
上記のパワー増幅部134L,134Rのそれぞれは、パワー増幅器を備えて構成される。これらのパワー増幅部134L,134Rは、音量調整部133L,133Rから送られた音量調整信号を受ける。そして、パワー増幅部134L,134Rのそれぞれは、受信した音量調整信号をパワー増幅する。パワー増幅部134L,134Rのそれぞれによる増幅結果である出力音信号は、スピーカ135L,135Rへ送られる。
【0090】
上記のスピーカ135Lは、車両CRの左前方が音出力方向となるように車両CRに設置される。このスピーカ135Lは、パワー増幅部134Lから送られた出力音信号に従って、擬似エンジン音を車両CRの左前方へ出力する。
【0091】
上記のスピーカ135Rは、車両CRの右前方が音出力方向となるように車両CRに設置される。このスピーカ135Rは、パワー増幅部134Rから送られた出力音信号に従って、擬似エンジン音を車両CRの右前方へ出力する。
【0092】
[動作]
以上のように構成されたナビゲーション装置100の動作について、擬似エンジン音発生に際しての制御ユニット110による処理に主に着目して説明する。車速センサ210、アクセル情報センサ220及び回転数情報センサ230は、検出動作を行っており、検出結果をナビゲーション装置100へ送っているものとする。また、制御ユニット110は、アクセル情報センサ220及び回転数情報センサ230による検出結果を受けるたびに、直ちに、当該検出結果を反映したアクセル情報AR及び回転数情報ERを、擬似音生成ユニット130へ送っているものとする。
【0093】
擬似音発生制御に際しては、図5に示されるように、まず、ステップS11において、制御ユニット110が、マップマッチング結果に基づいて、車両CRの現在位置及び進行方向を特定する。また、制御ユニット110は、車速センサ210による検出結果に基づいて、車両CRの車速を特定する。
【0094】
次に、ステップS12において、制御ユニット110が、車両CRの現在位置及び進行方向に基づいて、記憶ユニット120内の地図情報データMPDを参照し、当該進行方向における車両CRが走行している道路と他の道路との次の交差位置までの走行距離(CPD)を特定する。引き続き、ステップS13において、制御ユニット110が、車速に基づいて、当該交差位置までの基準距離(TCD)を算出する。ここで、車速に対応する基準距離を算出するのは、擬似エンジン音による車両CRの接近の交差点付近への警告として有効するためである。
【0095】
次いで、ステップS14において、制御ユニット110が、車両CRの現在位置に基づいて、記憶ユニット120内の地図情報データMPDを参照し、車両CRが走行中の道路の幅(LDW)を特定する。引き続き、ステップS15において、制御ユニット110が、特定された道路幅(LDW)が、第1閾値TW1以下であるか否かを判定する。ここで、「第1閾値TW1」は、車両CRの両側に歩行者等が存在する可能性が高いといえるかとの観点から、調査、経験等に基づいて、予め定められる。
【0096】
ステップS15における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS15:Y)には、処理はステップS16へ進む。このステップS16では、制御ユニット110が、第1道路幅処理を行って、設定音量VLCL,VLCRを算出する。かかる第1道路幅処理については、後述する。
【0097】
ステップS15における判定の結果が否定的であった場合(ステップS15:N)には、処理はステップS17へ進む。このステップS17では、制御ユニット110が、特定された道路幅(LDW)が、第2閾値TW2以上であるか否かを判定する。ここで、「第2閾値TW2」は、高速道路のように左右のどちら側にも歩行者等が存在する可能性が殆ど無いといえるほど道路幅が広いかという観点から、調査、経験等に基づいて、予め定められる。
【0098】
ステップS17における判定の結果が否定的であった場合(ステップS17:N)には、処理はステップS18へ進む。このステップS18では、制御ユニット110が、第2道路幅処理を行って、設定音量VLCL,VLCRを算出する。かかる第2道路幅処理については、後述する。
【0099】
ステップS17における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS17:Y)には、処理はステップS19へ進む。このステップS19では、制御ユニット110が、第3道路幅処理を行って、設定音量VLCL,VLCRを算出する。かかる第3道路幅処理については、後述する。
【0100】
上記のステップS16,S18,S19のいずれかにおいて設定音量VLCL,VLCRが算出されると、制御ユニット110は、算出された設定音量VLCL,VLCRを擬似音生成ユニット130へ送る。そして、処理はステップS11へ戻る。以後、ステップS11〜S19の処理が繰り返されて、順次、設定音量VLCL,VLCRが算出される。そして、算出された設定音量VLCL,VLCRが、擬似音生成ユニット130へ送られる。
【0101】
擬似音生成ユニット130では、制御ユニット110から送られたアクセル情報AR及び回転数情報ERに基づいて、擬似音信号生成部131が、擬似エンジン音信号を生成する。引き続き、DA変換部132が、擬似エンジン音信号をアナログ変換信号に変換する。
【0102】
次に、音量調整部133L,133Rが、制御ユニット110により算出された設定音量VLCL,VLCRに従って、アナログ変換信号に対して音量調整処理を施す。そして、音量調整部133Lが、音量調整結果をパワー増幅部134Lへ送るとともに、音量調整部133Rが、音量調整結果をパワー増幅部134Rへ送る。引き続き、パワー増幅部134Lによりパワー増幅されて生成された出力音信号が、スピーカ135Lに送られるとともに、パワー増幅部134Rによりパワー増幅されて生成された出力音信号が、スピーカ135Rに送られる。
【0103】
この結果、スピーカ135Lからは、パワー増幅部134Lから送られた出力音信号に従って、擬似エンジン音が車両CRの左前方へ出力される。また、スピーカ135Rからは、パワー増幅部134Rから送られた出力音信号に従って、擬似エンジン音が車両CRの右前方へ出力される。
【0104】
《第1道路幅処理》
次に、上述したステップS16における第1道路幅処理について説明する。
【0105】
第1道路幅処理に際しては、図6に示されるように、まず、ステップS21において、制御ユニット110が、交差位置までの走行距離(CPD)が交差位置までの基準距離(TCD)以下であるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS21:N)には、処理はステップS22へ進む。
【0106】
ステップS22では、制御ユニット110が、第1定常出力処理を行う。この第1定常出力処理では、制御ユニット110が、車両CRの進行方向に対して左右対称的な到達範囲FPA(後述する図7参照)を擬似エンジン音の到達範囲に決定する。ここで、「到達範囲FPA」は、第1閾値TW1以下の幅の道路における両側の歩行者や自転車に車両接近の注意喚起を行うとの観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
【0107】
引き続き、制御ユニット110が、到達範囲FPAに対応するスピーカ135L及びスピーカ135Rの設定音量VLCL,VLCRを算出する。そして、制御ユニット110は、算出された設定音量VLCL,VLCRを擬似音生成ユニット130へ送る。
【0108】
なお、図7には、道路幅が第1閾値TW1以下の道路LD1を走行中の車両CRに対して、第1定常出力処理において決定された擬似エンジン音の到達範囲FPAの例が示されている。
【0109】
上記のステップS21における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS21:Y)には、処理はステップS23へ進む。このステップS23では、制御ユニット110が、第1拡大範囲出力処理を行う。この第1拡大範囲出力処理では、制御ユニット110が、記憶ユニット120内の地図情報データMPDを参照して、走行中の道路と他の道路が、左側、右側及び左右両側のいずれへ延びているのかを判定する。そして、他の道路が左側へのみ延びる場合には、制御ユニット110は、車両CRの進行方向側及び左側が所定範囲の場合よりも広い範囲であって、少なくとも交差位置を含む到達範囲を、交差位置までの走行距離に対応して決定する(後述する図8参照)。
【0110】
また、他の道路が右側へのみ延びる場合には、制御ユニット110は、車両CRの進行方向側及び右側が所定範囲の場合よりも広い範囲であって、少なくとも交差位置を含む範囲を、交差位置までの走行距離に対応して決定する。さらに、他の道路が左右両側へ延びる場合には、制御ユニット110は、車両CRの進行方向に対して対称的であり、かつ、到達範囲FPAよりも広い範囲であって、少なくとも交差位置を含む到達範囲を、交差位置までの走行距離に対応して決定する。
【0111】
なお、本実施例では、制御ユニット110は、交差位置までの走行距離が短くなるほど到達範囲の広さを狭めていき、交差位置までの走行距離が0となった時点においては、到達範囲FPAとするようにしている(後述する図8参照)。
【0112】
引き続き、制御ユニット110が、決定された到達範囲に対応するスピーカ135L及びスピーカ135Rの設定音量VLCL,VLCRを算出する。そして、制御ユニット110は、算出された設定音量VLCL,VLCRを擬似音生成ユニット130へ送る。
【0113】
なお、図8には、道路幅が第1閾値TW1以下の道路LD1を走行中の車両CRに対して、走行中の道路と交差する他の道路LDLが、左側にのみ延びる場合に、第1拡大範囲出力処理において決定される擬似エンジン音の到達範囲EPAの変化の例が示されている。
【0114】
上述のステップS22又はステップS23の処理が終了すると、ステップS16の処理が終了する。そして、処理は、上述した図5のステップS11へ戻る。
【0115】
《第2道路幅処理》
次に、上述したステップS18における第2道路幅処理について説明する。
【0116】
第2道路幅処理に際しては、図9に示されるように、まず、ステップS31において、制御ユニット110が、車両CRの現在位置に基づいて記憶ユニット120内の地図情報データMPDを参照して、走行中の道路に対向車線があるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS31:N)には、処理はステップS32へ進む。
【0117】
ステップS32では、制御ユニット110が、交差位置までの走行距離(CPD)が交差位置までの基準距離(TCD)以下であるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS32:N)には、処理はステップS33へ進む。
【0118】
ステップS33では、制御ユニット110が、第2定常出力処理を行う。この第2定常出力処理では、制御ユニット110が、車両CRの進行方向に対し歩行者等が近くに存在する可能性のある側が、上述した到達範囲FPAの場合よりも広い範囲を擬似エンジン音の到達範囲に決定する(後述する図10参照)。なお、本実施例では、走行中の道路の幅が広くなるほど、到達範囲FPAからの拡大範囲が広くなるようにしている。かかる走行中の道路の幅と、擬似エンジン音の到達範囲の広さとの関係は、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
【0119】
引き続き、制御ユニット110が、決定された到達範囲に対応するスピーカ135L及びスピーカ135Rの設定音量VLCL,VLCRを算出する。そして、制御ユニット110は、算出された設定音量VLCL,VLCRを擬似音生成ユニット130へ送る。
【0120】
なお、図10には、道路幅が第1閾値TW1より広い道路LD2を走行中における、第2定常出力処理において決定された擬似エンジン音の到達範囲SPAの例が示されている。
【0121】
上記のステップS32における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS32:Y)には、処理はステップS34へ進む。このステップS34では、制御ユニット110が、第2拡大範囲出力処理を行う。この第2拡大範囲出力処理では、ベースとする到達範囲が上述の到達範囲FPAから到達範囲SPAとなることを除いて、上述したステップS23の場合と同様の処理が行われる。なお、走行中道路と交差する他の道路が左右両側に延びる場合には、車両CRに近い側の交差位置が少なくとも含まれるように、擬似エンジン音の到達範囲が決定される。
【0122】
上述のステップS33又はステップS34の処理が終了すると、ステップS18の処理が終了する。そして、処理は、上述した図5のステップS11へ戻る。
【0123】
上記のステップS31における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS31:Y)には、処理はステップS35へ進む。ステップS35では、制御ユニット110が、交差位置までの走行距離(CPD)が交差位置までの基準距離(TCD)以下であるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS35:N)には、処理はステップS36へ進む。
【0124】
ステップS36では、制御ユニット110が、第3定常出力処理を行う。この第3定常出力処理では、制御ユニット110が、車両の進行方向に対して対向車線側、すなわち、歩行者等が存在するはずのない側の面積が極小となるような範囲を到達範囲(後述する図11参照)に決定する。
【0125】
引き続き、制御ユニット110が、決定された到達範囲に対応するスピーカ135L及びスピーカ135Rの設定音量VLCL,VLCRとして算出する。なお、本実施例では、第3定常出力処理の場合には、対向車線側のスピーカの設定音量を「0」とするとともに、他方のスピーカの設定音量を上述の到達範囲FPAの場合と同様の設定音量とするようになっている。そして、制御ユニット110は、算出された設定音量VLCL,VLCRを擬似音生成ユニット130へ送る。
【0126】
なお、図11には、道路幅が第1閾値TW1より広く、対向車線が存在する道路LD3を走行中の車両CRに対して、第3定常出力処理において決定された擬似エンジン音の到達範囲TPAの例が示されている。
【0127】
上記のステップS35における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS35:Y)には、処理はステップS37へ進む。このステップS37では、制御ユニット110が、第3拡大範囲出力処理を行う。この第3拡大範囲出力処理では、ベースとする到達範囲が上述の到達範囲FPAから到達範囲TPAとなることを除いて、上述したステップS34の場合と同様の処理が行われる。
【0128】
上述のステップS36又はステップS37の処理が終了すると、ステップS18の処理が終了する。そして、処理は、上述した図5のステップS11へ戻る。
【0129】
《第3道路幅処理》
次に、上述したステップS19における第3道路幅処理について説明する。
【0130】
第3道路幅処理に際しては、図12に示されるように、まず、ステップS41において、制御ユニット110が、交差位置までの走行距離(CPD)が交差位置までの基準距離(TCD)以下であるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS41:N)には、処理はステップS42へ進む。
【0131】
ステップS42では、制御ユニット110が、第4定常出力処理を行う。この第4定常出力処理では、制御ユニット110が、擬似エンジン音の到達範囲を極小に決定する。なお、本実施例では、第4定常出力処理は、擬似エンジン音を車外に出力しない処理としている(後述する図13参照)。
【0132】
引き続き、制御ユニット110が、スピーカ135L及びスピーカ135Rの設定音量VLCL,VLCRとして「0」を算出する。そして、制御ユニット110は、算出された設定音量VLCL,VLCRを擬似音生成ユニット130へ送る。
【0133】
なお、図13には、道路幅が第2閾値TW2以上の道路LD4を走行中の車両CRに対して、第4定常出力処理において決定された擬似エンジン音の到達範囲の面積が「0」であることが示されている。
【0134】
上記のステップS41における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS41:Y)には、処理はステップS43へ進む。このステップS43では、制御ユニット110が、第4拡大範囲出力処理を行う。この第4拡大範囲出力処理では、上述したステップS23において実行される第1拡大範囲出力処理と同様の処理が行われる。
【0135】
以上説明したように、本実施例では、制御ユニット110が、車両CRの現在位置に基づいて、記憶ユニット120内の道路幅情報を参照し、車両CRが走行中の道路の幅を特定する。そして、制御ユニット110が、特定された道路幅に基づいて、車外に向けて出力する擬似音の到達範囲を決定し、決定された到達範囲に基づいて、擬似音生成ユニット130のスピーカ135L及びスピーカ135Rから出力する擬似音の設定音量VLCL,VLCRを算出する。この結果、擬似音生成ユニット130のスピーカ135L及びスピーカ135Rから、設定音量VLCL,VLCRに対応する音量の擬似音が、車外へ向けて出力される。
【0136】
したがって、本実施例によれば、走行中の道路種別に対応して変化する周囲における報知対象の存在の可能性を考慮した擬似音の出力制御を適切に行うことができる。
【0137】
また、本実施例では、車両CRの現在位置から、車両CRの進行方向における他の道路との交差位置までの距離が、車速に対応して設定される基準距離よりも長いときには、制御ユニット110が、特定された道路幅が第1閾値TW1以下である場合に、車両CRの進行方向に対して左右対称的な所定の到達範囲FPAを、擬似エンジン音の到達範囲に決定する。また、制御ユニット110は、特定された道路幅が第1閾値TW1から第2閾値TW2までの間であり、かつ、対向車線が存在しない場合には、車両CRの進行方向に対し歩行者等が近くに存在する可能性のある側が、到達範囲FPAの場合よりも広い範囲を擬似エンジン音の到達範囲に決定する。さらに、制御ユニット110は、特定された道路幅が第1閾値TW1から第2閾値TW2までの間であり、かつ、対向車線が存在する場合には、車両CRの進行方向に対して対向車線側、すなわち、歩行者等が存在するはずのない側の面積が極小となるような範囲を擬似エンジン音の到達範囲に決定する。
【0138】
このため、本実施例によれば、報知対象の存在の可能性を考慮しつつ、合理的な出力音量で擬似音の出力することができる。
【0139】
また、本実施例では、車両CRの現在位置から、車両CRの進行方向における他の道路との交差位置までの距離が、車速に対応して設定される基準距離よりも長く、かつ、車両CRが走行中の道路の幅が第2閾値TW2以上の場合には、制御ユニット110は、広さが極小となる範囲を擬似エンジン音の到達範囲に決定する。このため、高速道路のように左右のどちら側にも歩行者等が存在する可能性が殆ど無いといえる場合における無駄な擬似音の出力を防止することができる。
【0140】
[実施例の変形]
本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0141】
例えば、上記の実施例では、擬似音生成ユニット130が、固定的な音出力を有するスピーカ135L及びスピーカ135Rの2個のスピーカを備えるようにしたが、例えば、回転を制御可能な部材に載置されたスピーカを少なくとも1個備えるようにしてもよい。
【0142】
また、上記の実施例では、擬似音生成ユニット130が、アクセル情報AR及び回転数情報ERに基づいて定まる波形パターンの擬似エンジン音を生成するようにしたが、固定的な波形パターンの擬似エンジン音を生成するようにしてもよい。この場合には、アクセル情報センサ220及び回転数情報センサ230による検出結果の取得が不要となる。
【0143】
また、上記の実施例では、擬似エンジン音の到達範囲の決定に際して車速を直接的には考慮しなかったが、車速が速いほど、擬似エンジン音の到達範囲を広くするようにしてもよい。
【0144】
また、上記の実施例では、第1〜第3拡大範囲出力処理において、交差位置に近づくほど、擬似エンジン音の到達範囲を狭くするようにしたが、擬似エンジン音の到達範囲を一定としたり、交差位置に近づくほど、擬似エンジン音の到達範囲を広くしたりするようにしてもよい。
【0145】
また、上記の実施例では、渋滞等の交通状況を考慮せずに擬似エンジン音の到達範囲を決定するようにしたが、例えば、渋滞に巻き込まれている場合には、擬似エンジン音を車外へ出力しないようにする等、渋滞等の交通状況を考慮して擬似エンジン音の到達範囲を決定するようにしてもよい。
【0146】
また、上記の実施例では、道路幅情報を含む地図情報を記憶した記憶ユニットを備えるとともに、車両の現在位置の検出機能を備えるナビゲーション装置が本発明の擬似音発生装置の機能を実現するようにしたが、本発明の擬似音発生装置を、ナビゲーション装置等とは独立した装置として構成してもよい。この場合、道路幅情報を含む地図情報の記憶機能や車両の現在位置の検出機能については、これらの機能を他の装置が有しているときには、当該他の装置の機能を利用するようにすることができる。
【0147】
また、上記の実施例では、擬似エンジン音を車外へ出力するようにしたが、歩行者等に対して注意を喚起できる音であれば、擬似エンジン音以外の擬似音を車外へ出力するようにしてもよい。
【0148】
なお、上記の実施例では、コンピュータによるプログラムの実行により、擬似音発生のための制御処理を行うようにしたが、当該擬似音発生のための制御の全部又は一部を、専用のLSI(Large Scale Integrated circuit)等を用いたハードウェアにより行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0149】
100 … ナビゲーション装置(擬似音発生装置)
110 … 制御ユニット(決定部、制御部、算出部)
120 … 記憶ユニット(記憶部)
170 … 走行情報取得ユニット(位置検出部の一部、取得部)
180 … GPS受信ユニット(位置検出部の一部)
700A,700B … 擬似音発生装置
710 … 記憶部
720 … 位置検出部
730 … 取得部
735 … 算出部
740A,740B … 決定部
750 … 制御部
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